JP5525637B1 - ドレーン材埋設方法及びドレーン材埋設装置 - Google Patents

ドレーン材埋設方法及びドレーン材埋設装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ケーシングの掘削用先端部材を掘削後に確実に地中に残すことができ、リーダー付打設機を使用せずに、ケーシングを連結・解体できるようにした、ドレーン材埋設方法及び装置を提供する。
【解決手段】関節や伸縮機構により先端位置を三次元方向に移動可能なブーム13を有する建設機械と、ブーム13の先端に垂下された鉛直回転軸を備えた回転駆動機構14と、回転駆動機構14の回転軸の下に設けられ、周面から直径方向に凸出した掻取部材22を備えた細長い中空円筒状のドレーン材埋設用の第一のケーシング20と、ケーシングの下端に設けられたアタッチメント21に対して着脱可能に係合する先端部材31とを有する。先端部材は、下端に土を掘削するための掘削部を有し、ケーシング20が回転駆動機構14で回転駆動されることにより、先端部材31も一体に回転駆動され、その掘削部が下方の土を掘削するようにドレーン材埋設装置10を構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、地盤の液状化対策工法として、透水性の高いドレーン材を地中内に埋設する方法に関し、特にドレーン材の埋設の前に、ケーシングを地中に打設して、ケーシング内にドレーン材を導入した後、ケーシングの先端部材を地中に残すためのドレーン材埋設方法及びドレーン材埋設装置に関するものである。
従来、このようなドレーン材を地中に埋設する方法として、前もってケーシングを地中に打設して、ケーシングの先端部材により掘削を行なって、ケーシング内にドレーン材を導入した後、ケーシングの先端部材を地中に残して、ケーシングを引き上げることにより、ケーシングのみを除去して、ドレーン材を埋設する方法が知られている。
先端部材をケーシング下端から離脱させる方法としては、ドレーン材を導入する際に、ドレーン材を鉄棒等を使用して手作業でケーシング内に押し込んで、その押し込み力により、先端部材をケーシング下端から外したり、あるいは先端部材がケーシング下端から外れやすいように、ケーシング下端と先端部材との間に、布等を介在させて、先端部材がケーシングからひっかからずに外れやすいようにしておく。
このようなドレーン材埋設方法は、一般的には、ケーシングをガイドするための所謂リーダー付きのケーシング打設機を使用して、地面のドレーン材を埋設すべき位置の直上にケーシングをリーダーにより垂直に位置決めして保持し、ケーシングを正確に垂直に地中に打設している。
このようなリーダー付きのケーシング打設機は、通常無限軌道を使用して自走するように構成されている。
また、ケーシングをネジで継ぎ足して、ケーシングの打設を行なう場合、リーダー付きケーシング打設機に備えられているケーシング固定装置により、下側のケーシングを固定保持した状態で、上側のケーシングを回転駆動させることにより、ケーシング同士の連結または解体を行なうようにしている。
しかしながら、ケーシングの先端部材をケーシングから離脱させる装置の信頼性が低いことから、場合によっては、ケーシングの引き上げの際に、ケーシングの下端に先端部材が装着されたままで、先端部材及びドレーン材も地中から抜けてしまうことがあった。
また、作業員の手作業が必要であり、作業性が悪かった。
ケーシング打設機がリーダー付きであることから、リーダー自体が重く、また打設機も重く構成されていることから、地面が軟質である場合には、ドレーン材埋設の作業性が悪くなってしまう。
また、ケーシングの長さが比較的短いことから、ケーシング打設の際には、複数のケーシングを順次に継ぎ合わせて、ケーシング打設を行なう必要があり、ケーシング固定装置を備えたリーダー付きケーシング打設機を使用する必要があると共に、作業時間が長くなってしまう。
さらに、ケーシング打設機が、リーダーによってケーシングを垂直に保持するように構成されていることから、地中に斜めにケーシングを打設することは困難である。
また、リーダーがあるために、ケーシング打設機の作業半径が比較的狭い。従って、複数箇所のドレーン材埋設を行なう場合には、ドレーン材埋設場所毎に、ケーシング打設機を移動して、ケーシングを位置決めする必要があり、作業が煩雑になってしまう。
さらに、ケーシング打設機が無限軌道を使用して自走することから、一般の道路を走行することが困難であり、ケーシング打設機のための搬送車両が必要になったり、高速道路を移動して遠隔地まで移動することが困難である。
本発明は、以上の点に鑑み、簡単な構成により、ケーシングの掘削用先端部材を掘削後に確実に地中に残すことができると共に、ケーシングを斜めに打設することも可能であり、さらにリーダー付きケーシング打設機を使用せずにケーシングを連結・解体できるようにした、ドレーン材埋設方法及びドレーン材埋設装置を提供することを目的としている。
上記目的は、本発明の第一の構成によれば、関節または伸縮機構により先端位置を三次元方向に移動可能なブームを有する建設機械と、
ブームの先端に垂下された鉛直回転軸を備えた回転駆動機構と、
回転駆動機構の回転軸の下に設けられ、周面から直径方向に凸出した掻取部材を備えた細長い中空円筒状のドレーン材埋設用の第一のケーシングと、
第一のケーシングの下端に設けられたアタッチメントに対して着脱可能に係合する先端部材とを有し、
先端部材は、下端に土を掘削するための掘削部を有し、
第一のケーシングが回転駆動機構で回転駆動されることにより、先端部材も一体に回転駆動されて、掘削部が先端部材の下方の土を掘削する、ドレーン材埋設装置により、達成される。
本発明によるドレーン材埋設装置は、好ましくは、第一のケーシングが、掘削時の回転方向と逆に回転することにより、アタッチメントと先端部材との係合が解除される。
本発明によるドレーン材埋設装置は、好ましくは、先端部材が円筒状の外形を有し、その周面から半径方向外側に向かって突出した係合凸部を備え、
アタッチメントが先端部材の円筒状の外形を包囲する中空円筒状に形成され、その周面に先端部材の係合凸部を受容する係合溝を備え、
アタッチメントの係合溝が、
周面中央付近より下方に向かって開口した垂直部分を有する。
本発明によるドレーン材埋設装置は、好ましくは、アタッチメントの係合溝が、垂直部分の上部から掘削時の回転方向に略水平に延びる第一の水平部分を有する。
本発明によるドレーン材埋設装置は、好ましくは、アタッチメントが、
第一の水平部分の下端縁から垂直部分と逆側下方に向かって斜めに切り欠かれた第一の斜辺を有する。
本発明によるドレーン材埋設装置は、好ましくは、掻取部材が、第一のケーシングの周面に螺旋状に設けられた棒状部材である。
本発明によるドレーン材埋設装置は、好ましくは、第一の斜辺の傾斜角度と、掻取部材の傾斜角度が略同一である。
本発明によるドレーン材埋設装置は、好ましくは、アタッチメントの係合溝が、垂直部分の上部から掘削時の回転方向の逆側に略水平に延びる第二の水平部分を有する。
本発明によるドレーン材埋設装置は、好ましくは、アタッチメントが、
第二の水平部分の下端縁から垂直部分と逆側下方に向かって斜めに切り欠かれた第二の斜辺を有する。
本発明によるドレーン材埋設装置は、好ましくは、アタッチメントの周面から下方に延びる補助爪を備えている。
本発明によるドレーン材埋設装置は、好ましくは、掘削部は、先端部材の下端から下方に向かって突出した三角形状の掘削爪を有する。
本発明によるドレーン材埋設装置は、好ましくは、先端部材における係合凸部の上面が傾斜して形成されている。
本発明によるドレーン材埋設装置は、好ましくは、先端部材が、その円筒の内側に、ケーシング内に導入されたドレーン材の下端を係止するための係止部を備えている。
本発明によるドレーン材埋設装置は、好ましくは、第一のケーシングが、上端の周面から半径方向外側に突出した係合凸部を備え、
回転駆動機構の下端に設けられたケーシング保持部に対して、この係合凸部を介して着脱可能に係合される。
本発明によるドレーン材埋設装置は、好ましくは、第一のケーシングの上端に連結される第二のケーシングを有し、
第二のケーシングは、上端周面から半径方向外側に突出して設けられ、回転駆動機構の下端に設けられたケーシング保持部に対して着脱可能に係合される係合凸部と、下端周面に設けられ、他のケーシングに螺合するためのねじ部と、を備えている。
本発明によるドレーン材埋設装置は、好ましくは、第一のケーシングまたは第二のケーシングは、上端周面にねじ部を備え、その上に位置するケーシングの下端のねじ部に螺合することにより連結され得る。
本発明によるドレーン材埋設装置は、好ましくは、上側の第二のケーシングと、下側の第一のケーシングまたは第二のケーシングとの連結部分に、ねじ部同士の緩みを防止する緩み防止装置を備えている。
本発明によるドレーン材埋設装置は、好ましくは、緩み防止装置は、上側の第二のケーシングの下端周面と、下側の第一のケーシングまたは第二のケーシングの上端周面とに設けられ、それぞれ軸方向の穴を備えた一対の係合部と、これら係合部の穴に挿通されるピンと、を備えている。
本発明によるドレーン材埋設装置は、好ましくは、第一のケーシングまたは第二のケーシングの上端周面に設けられた係合部は、ケーシング保持部と係合するための係合凸部として機能する。
本発明によるドレーン材埋設装置は、好ましくは、第二のケーシングは、周面から半径方向外側に向かって突出した凸部であって、上側の第二のケーシングと、下側の第一のケーシングまたは第二のケーシングとの、角度位置を調整するための調整部材を有する。
本発明によるドレーン材埋設装置は、好ましくは、緩み防止装置は、第二のケーシングの係合部における掘削時の回転方向と逆側の側部に、当て板を備え、
当て板は、第二のケーシングの回転駆動に伴って一体に回転駆動され、
下側の第一のケーシングまたは第二のケーシングとの、掘削時の回転方向と逆側の側部に当接することで第二のケーシングが、下側の、第一のケーシングまたは第二のケーシングに対する、回転を規制する。
本発明によるドレーン材埋設装置は、好ましくは、中空円筒状の鋼管から構成され、第一のケーシングまたは第二のケーシングが嵌入する程度の内径に選定され、第一のケーシングまたは第二のケーシングの周囲に取り付けられた配管回しカバーを備えている。
本発明によるドレーン材埋設装置は、好ましくは、緩み防止装置に備え付けられた一対の係合部の一方に隣接して設けられ、
一対の係合部の一方の上端からケーシング周囲方向に水平に伸びるピンを挟むようにして上下に取り付けられたピン及びピン止めと、から構成されるピン止め装置を備えている。
本発明によるドレーン材埋設装置は、好ましくは、第一のケーシングの周面に沿って螺旋状に巻回され溶接により固定された鉄板から構成されるオーガーを備えている。
また、上記目的は、本発明の第二の構成によれば、前述したいずれかのドレーン材埋設装置におけるドレーン材埋設用の第一のケーシングの下端に設けられたアタッチメントに対して先端部材を係合させた状態で、ケーシング打設装置により第一のケーシングを立てた状態で保持し且つ回転駆動しながら下降させることにより、第一のケーシングを埋設する段階と、
第一のケーシング内にドレーン材を導入する段階と、
第一のケーシングの下端から先端部材を離脱させる段階と、
第一のケーシングを地中から引き上げる段階と、を含む、ドレーン材埋設方法により、達成される。
本発明によるドレーン材埋設方法は、好ましくは、第一のケーシングを埋設する段階において、第一のケーシングを地中に、上端付近まで埋設した後、当該ケーシングの上に第二のケーシングを連結する。
本発明によるドレーン材埋設方法は、好ましくは、第一のケーシングを地中から引き上げる際には、最も上の第二のケーシングを地中から引き上げ、その下に位置するケーシングの上端が地上に露出し、下側のケーシングを固定装置により保持し、上側のケーシングを回転駆動させて、下側のケーシングから取り外す。
本発明によるドレーン材埋設方法は、好ましくは、第一のケーシング内にドレーン材を導入する段階において、吊り上げ具によって吊り上げられたドレーン材を、ケーシングの直上まで移動し、
吊り上げ具とドレーン材とを、これらに挿通されている第一の指し止め金具を引き抜き可能な位置まで下降し、吊り上げ具に挿通されている第一の指し止め金具を引き抜き、ドレーン材を自重によって落下させる。
本発明によるドレーン材埋設方法は、好ましくは、第一のケーシング内にドレーン材を導入する段階において、ドレーン材の長さが足りない場合には、
ケーシングの上に第二の指し止め金具によって係止されたドレーン材の上部に接続具を嵌め込み、接続具の直上に、吊り上げ具により別のドレーン材を吊り上げ、その下端を接続具に継ぎ合わせ、
第二の指し止め金具を引き抜き、第一の指し止め金具を引き抜き可能な位置まで下降させ、第一の指し止め金具を引き抜き、ドレーン材を自重によって落下させる。
本発明によるドレーン材埋設方法は、好ましくは、第一のケーシングを地中から引き上げる段階において、第一のケーシングを軸回転させる。
本発明によるドレーン材埋設方法は、好ましくは、ドレーン材を導入する前の段階において、先端部材の下に隙間ができるように第一のケーシングを引き上げる。
支点に関して揺動可能に支持された蝶番状に分割して構成された一対の円環状部分から構成され、円環状部分の内面には、軸方向に延びる複数の鉄棒を周囲方向に並べて取り付けられ、一対の円環状部分は、互いに反対方向に延びる一対の柄を有し、柄のうち一方の先端には、ワイヤーを受容するための穴を備えた、ケーシングの固定装置。
本発明によるドレーン材埋設装置は、好ましくは、第一のケーシングまたは第二のケーシングの、上部の周面において軸方向に延びる複数の鉄棒を周囲方向に並べて取り付けられ、請求項31に記載のケーシングの固定装置における一対の円環状部分の鉄棒に係合する滑り防止装置を備えてる。
上記構成によれば、ドレーン材埋設装置を使用して、ケーシングをドレーン材を埋設すべき位置の上で保持し、ケーシングの下端に設けられたアタッチメントに先端部材を係合して合体させた状態で、ケーシング打設装置の回転駆動部によりケーシングを中心軸の周りに回転駆動しながら、ケーシングを下降させる。これにより、先端部材の下側の掘削部が下方に進みながら掘削を行なう。
そして、ケーシングが所定深さまで打設された状態で、ケーシング内にドレーン材を導入する。
その後、ケーシング打設装置によりケーシングを上方に引き上げると、先端部材及びドレーン材が地中に残ることになり、ドレーン材の埋設が完了する。
これにより、リーダー付きのケーシング打設装置を使用することなく、リーダーなしの軽量のケーシング打設装置を使用して、容易に且つ短時間でドレーン材の埋設を行なうことが可能になる。
従って、例えば地盤の液状化対策として、小型のリーダーなしのケーシング打設装置を使用することによって、どのような現場にも迅速かつ容易にドレーン材の埋設を行なうことが可能である。
ここで、ケーシング打設装置にリーダーが備えられていないことから、掘削中にケーシングの中心がずれてしまう場合がある。その場合、ケーシングを視認しながら、ケーシング打設装置によりケーシングを掘削位置に向けて斜めに保持しつつ、ケーシング打設作業を行なうことによって、ケーシングの位置を修正して打設することができる。
その際、ケーシングの周面に掻取部材が備えられていることにより、ケーシングの回転駆動に伴って、この掻取部材が、ケーシングの周面に対向する土を掻取る。これにより、ケーシングの軌道を修正することができ、所謂杭芯直しが容易に行なわれ得る。
また、ケーシング打設装置において、関節または伸縮機構により先端位置を三次元方向に移動可能なブームを採用することで、垂直のみならず、あらゆる方向に傾斜した状態で掘削することができる。
このように、リーダー付きケーシング打設装置を使用せずに、リーダーなしケーシング打設装置を利用して、ドレーン材の埋設を行なうことができるので、ケーシング打設装置自体が軽く、容易に移動可能となると共に、その作業半径が広くなる。
また、リーダーを設置する必要がないので、複数箇所のドレーン材埋設を行なう場合に、ドレーン材埋設箇所毎にケーシング打設装置およびリーダーを移動して位置決めする必要がなく、一箇所にケーシング打設装置を固定したままで、複数箇所のドレーン材の埋設を行なうことが可能である。従って、作業性が向上し、作業時間が短縮されることになる。
また、ドレーン材埋設装置がタイヤ自走式でよいことから、一般道路や高速道路を走行することが可能となり、遠隔地であっても、容易に移動して、ドレーン材埋設を行なうことが可能となる。
本発明によるドレーン材埋設装置の一例の構成を示す側面図である。 本発明によるケーシングの一実施形態における先端部材の構成を示す正面図である。 図2の先端部材を示す側面図である。 図2の先端部材を示す平面図である。 図2の先端部材を示す底面図である。 本発明によるケーシングの一実施形態におけるケーシング下部に取り付けられたアタッチメントの構成を示す側面図である。 係合状態におけるケーシング下端のアタッチメントと先端部材との関係を示す正面図である。 掘削状態におけるケーシング下端のアタッチメントと先端部材との関係を示す正面図である。 離脱開始時におけるケーシング下端のアタッチメントと先端部材との関係を示す正面図である。 本発明によるドレーン埋設方法の一実施形態において、ケーシングを継ぎ足している状態を示す図1と同様のドレーン材埋設装置の側面図である。 図10のドレーン材埋設装置において、二つのケーシングが互いに連結された状態を示す拡大側面図である。 図10のドレーン材埋設装置において、下方のケーシングが固定装置により固定された状態を示す拡大平面図である。 周面に滑り防止装置を備えたケーシングが互いに連結された状態を示す図9と同様の拡大側面図である。 図12の固定装置の変形例を示す拡大平面図である。 下方のケーシングが図12の固定装置により固定された状態を示す図10と同様の拡大平面図である。 図13における緩み防止装置の変形例を示す拡大正面図である。 図16における当て板の取付方法を示す拡大平面図である。 図6におけるアタッチメントの変形例を示す六面図である。 図6におけるアタッチメントの変形例を示す六面図である。 図6におけるアタッチメントの変形例を示す六面図である。 図20におけるアタッチメントの変形例を示す六面図である。 図6におけるアタッチメントの変形例を示す六面図である。 図2における先端部材の変形例を示す六面図である。 図23における先端部材の変形例を示す六面図である。 図23における先端部材の変形例を示す六面図である。 図12と図14で用いる固定装置より、ケーシングを保護するための、配管回しカバーを取り付けたケーシングの状態を示す拡大図である。 図16における緩み防止装置の変形例を示す拡大正面図である。 ドレーン材の継ぎ足し状態を示す拡大正面図である。 ドレーン材の継ぎ足し状態を示す図27の拡大平面図である。 ドレーン材の継ぎ足し又は導入を示す拡大正面図である。 ドレーン材埋設装置におけるドレーン材埋設用ケーシングの変形例を示す六面図である。 ドレーン材埋設装置におけるドレーン材埋設用ケーシングの変形例を示す六面図である。 本発明によるドレーン材埋設装置の変形例を示す側面図である。
図1は、本発明によるドレーン材埋設方法の一実施形態を実施するためのドレーン材埋設装置の一例の構成を示している。
図1において、ドレーン材埋設装置は、関節または伸縮機構により先端位置を三次元方向に移動可能なブームを有する建設機械と、ブームの先端に垂下された鉛直回転軸を備えた回転駆動機構と、回転駆動機構の回転軸の下に設けられ、周面に、直径方向に凸出した掻取部材を備えた細長い中空円筒状のドレーン材埋設用の第一のケーシングと、第一のケーシングの下端に設けられたアタッチメントに対して着脱可能に係合する先端部材とを有し、図示の場合、建設機械は所謂穴堀建柱車を利用している。
ドレーン材埋設装置10は、四輪のタイヤ自走式のトラックであって、その荷台部分11にケーシング打設装置12が搭載されていると共に、荷台部分11の四隅付近には、荷台部分11を地面に対して安定的に保持するためのアウトリガー11aが装備されている。
ケーシング打設装置12は、一本のブーム13と、このブーム13の先端から吊り下げられた回転駆動機構14と、から構成されている。
ブーム13は、図1において矢印A方向に伸縮可能であると共に、縦方向(B方向)に揺動可能に、且つ横方向(C方向)に旋回可能に構成されている。
回転駆動機構14の下端に取り付けられたケーシング保持部15に対して、その下側に、後述するように第一のケーシング20又は、第二のケーシング20Aが着脱可能に取り付けられると共に、回転駆動機構14は、第一のケーシング20又は、第二のケーシング20Aを中心軸の周りに回転駆動する。
ここで、第一のケーシング20は、中空円筒状の鋼管から構成されており、その上端の周面から半径方向外側に突出し、回転駆動機構14の下端に設けられたケーシング保持部15に対して着脱可能に係合されるための係合凸部を備え、第一のケーシング20の下端にアタッチメント21が設けられていると共に、その下端のアタッチメント21を介して着脱可能に先端部材31が装着される。
さらに、第一のケーシング20は、その周面に、直径方向に凸出した掻取部材を備えており、その趣旨を逸脱しない範囲において様々な形態で実施することができる。
例えば、図1に示す掻取部材22は、第一のケーシング20の周面に沿って螺旋状に巻回され溶接等により固定された鉄棒から構成されている。
アタッチメント21は、図6に示すように、中空円筒状の鋼管から構成されており、その内径は、後述する先端部材31が下方から緩く嵌入する程度の内径に選定されている。
第一のケーシング20の下端では、アタッチメント21の上端が第一のケーシング20の下端に取り付けられている。
また、第一のケーシング20の上方では、ケーシング保持部15が、図1に示すように、ドレーン材埋設装置10の回転駆動機構14の下端に取り付けられており、中空円筒状の鋼管から構成され、その内径は、ケーシングが下方から緩く嵌入する程度の内径に選定されている。
また、図1に示すように、ケーシング保持部15には、上記、第一のケーシングまたは第二のケーシングの上端周面から半径方向外側に突出する係合凸部を受容するための係合溝が設けられ、この係合溝は、コマ32を受容して係合しえる形状、または後述する緩み防止装置53の一対の係合部53bを受容して係合しえる形状、またはこれらの形状に限定されることなく、第一のケーシングまたは第二のケーシングの上端周面から半径方向外側に突出する係合凸部を受容して係合しえる種々の形状、をとることが可能である。
アタッチメント21は、その周面に、後述する先端部材31のコマを受容するための係合溝23を備えている。
係合溝23は、下方に向かって開口した垂直部分23aと、この垂直部分23aの上部から、ドレーン材埋設装置10の回転駆動機構14による掘削時の回転方向とは逆側に略水平に延びる第一の水平部分23bと、から構成されている。
先端部材31は、図2〜図5に示すように、下端が閉じた中空円筒状の鋼管から構成されており、上部には、係合凸部としてのコマ32が溶接等により取り付けられている。
また、先端部材31は、図3及び図4に示すように、その下端から下方に向かって突出する二つの掘削部としての爪33,34を備えている。
先端部材31の下面において、爪33は、半径方向に延びており、また爪34は、円筒状の周面に沿って下方に延びている。これにより、第一のケーシング20の回転駆動に伴って先端部材31が中心軸の周りに回転することにより、先端部材31の爪33,34が下方の土を掘削する。
さらに、先端部材31は、その円筒の内側の下端付近の互いに対向する角度位置で、それぞれ内側下方に向かって斜めに突出する係止部35,36を備えている。
係止部35,36は、弾性材料、例えば板バネから構成されており、上方からドレーン材が導入されたとき、外側に向かって弾性変形して、ドレーン材の通過を許すと共に、ドレーン材が完全に導入された後は、その先端が弾性に基づいて、ドレーン材の周面に食い込んで、ドレーン材の上昇を阻止するようになっている。
このような構成のドレーン材埋設装置10及び第一のケーシング20によれば、ケーシングの打設そしてドレーン材の埋設は、以下のようにして行なわれる。
即ち、まずドレーン材埋設装置10の回転駆動機構14に吊り下げられた第一のケーシング20の下端に設けられたアタッチメント21に対して、下方から先端部材31が持ち来たされ、アタッチメント21の係合溝23の垂直部分23aの開口部に、先端部材31のコマ32が整合された状態で、先端部材31が第一のケーシング20内に押し上げられた後、中心軸の周りに回転されることによって、コマ32が第一の水平部分23b内に押し込まれる。
この状態では、図7に示すように、先端部材31は、コマ32がアタッチメント21の係合溝23の第一の水平部分23b内に位置することにより、コマ32によりアタッチメント21に吊り下げられている。
続いて、ドレーン材埋設装置10のケーシング打設装置12を操作することにより、ブーム13を矢印A方向に伸縮させ、縦方向(B方向)に揺動させ、且つ横方向(C方向)に旋回させることにより第一のケーシング20の下端が、ドレーン材埋設位置の直上に位置合わせされ、回転駆動機構14が作動することにより、第一のケーシング20からアタッチメント21を介して先端部材31が回転駆動される。これにより、爪33,34が掘削を開始する。
その際、アタッチメント21の矢印D方向の回転駆動に対して、先端部材31の爪33,34が土を掘削することにより回転方向とは逆方向の抵抗を受けることから、先端部材31のコマ32は、図8に示すように、アタッチメント21の係合溝23の第一の水平部分23bを回転方向とは逆方向に相対的に移動することになる。
掘削が進んで、先端部材31が地面から所定深さまで掘削する。そして、先端部材31が受容されるための間隔を作るため、所定深さから更に掘り進め(例えば10cm以上)、ケーシング打設装置12を操作することにより、回転駆動機構14を回転作動しながら先端部材31の高さ(例えば10cm)より大きい距離だけ上方に移動させる。これにより、掘削した穴の底面と先端部材31の下面との間に隙間が生ずる。この間隔は、上下方向の高さが先端部材31の高さ以上であるので、先端部材31が完全に受容され得ることになる。
その後、第一のケーシング20内に上方からドレーン材を導入する。
即ち、まず回転駆動機構14を作動させることによりケーシング保持部15を右回転させて、ケーシング保持部15を第一のケーシング20から解放した後、ケーシング打設装置12のブーム13を起こして、第一のケーシング20内にドレーン材を導入する。
このとき、ドレーン材は、自重により第一のケーシング20内を落下する。これにより、ドレーン材の自重によって、ドレーン材は、その下端が先端部材31内に衝突する。
このドレーン材の自重によって、先端部材31には下方への加速度が作用するので、先端部材31は、図9に示すように、アタッチメント21から離脱して、掘削穴の底部まで落下し、前述した間隔内に収まる。
ここで、ドレーン材は、先端部材31内への衝突の際に、その下端が先端部材31内の係止部35,36を外側に向かって押し退けながら降下して、先端部材31内の底面まで進んだ後、係止部35,36がドレーン材の周面に食い込むことにより、ドレーン材は先端部材31に係止され、その上昇が抑制される。
このようにしてドレーン材の導入後に、地上では、ドレーン材の上端の高さ位置を計測することにより、先端部材31が掘削穴の底部の間隔内に収まったことを確認することができる。
ここで、確認した際に間隔内に収まっていなかった場合には、ドレーン材の上部を人力等によって押し下げることによりドレーン材を下降させ、再度、ドレーン材の上端の高さ位置を計測することにより、先端部材31が掘削穴の底部の間隔内に収まったことを確認することができる。
次に、再びケーシング打設装置12のブーム13を倒して、回転駆動機構14の下端に設けられたケーシング保持部15に、第一のケーシング20の上端を係合させて、ケーシング打設装置12を操作することにより、第一のケーシング20が上方に引き抜かれる。
その際、回転駆動機構14を作動させて、第一のケーシング20を掘削時の回転方向とは逆回転、即ち、左回転させることによって、第一のケーシング20の周面に備えられた掻取部材22により、第一のケーシング20の周囲の土が掻き取られて、下方に向かって押し込まれることとなり、先端部材31及びドレーン材が地中に埋設されるので、先端部材31及びドレーン材が確実に地中に残ることになる。
そして、さらに第一のケーシング20が掘削時の回転方向とは逆回転、即ち、左回転しながら引き抜かれることにより、掘削された穴が周囲の土により埋め戻されるので、残土の発生が抑制されることになると共に、掘削穴の空洞内への第一のケーシング20の落下のおそれが排除され得ることになる。
また、上記第一のケーシング20を掘削時の回転方向とは逆回転、即ち、左回転しながら引き抜く際に、第一のケーシング20の左回転速度及び引き抜き速度によっては、先端部材31のコマ32が第一の水平部分23b内に再び押し込まれてしまい、先端部材31とアタッチメント21の係合が解除されない場合がある。
このような場合には、地質や打設位置及び第一のケーシング20の傾斜角度など種々の状況を考慮して、第一のケーシング20の左回転速度及び引き抜き速度を調整せねばならず、当該速度の調整は容易ではない。
そこで、第一のケーシング20の周面に備えられた掻取部材22は、第一のケーシング20の周面に沿って螺旋状に巻回され溶接等により固定された鉄棒であって、傾斜角度が第一のケーシング20の左回転及び引き抜きによって先端部材31とアタッチメント21の係合を解除せしめるのに適当な速度となるように設定することができる。
具体的には、第一のケーシング20を左回転させた場合には、第一のケーシング20の周面に備えられた掻取部材22に対し、掻取部材22の傾斜部分に垂直方向に加わる力と、掻取部材22の傾斜部分に平行方向に加わる力に分解可能な、回転方向の力が生じる。
掻取部材22の傾斜部分に垂直方向に加わる力については土砂に阻まれて相殺されるが、掻取部材22の傾斜部分に平行方向に加わる力を阻害する要因はなく、且つ、この傾斜部分に平行方向に加わる力は、第一のケーシング20を引き抜く方向に分解可能であって、この引き抜き方向に加わる力の大きさは、第一のケーシング20の左回転速度の緩急に比例し、高速回転するほど大きくなる。
よって、第一のケーシング20の左回転速度の緩急に比例して、第一のケーシング20の引き抜き速度も調整され、先端部材31とアタッチメント21の係合を解除せしめるのに適当な速度となる。
また、第一のケーシング20を引き抜く場合には、第一のケーシング20の周面に備えられた掻取部材22の傾斜部分に垂直方向に加わる力と、掻取部材22の傾斜部分に平行方向に加わる力に分解可能な、引き抜き方向の力が生じる。
この場合、掻取部材22の傾斜部分に垂直方向に加わる力については土砂に阻まれて相殺されるが、掻取部材22の傾斜部分に平行方向に加わる力を阻害する要因はなく、且つ、この傾斜部分に平行方向に加わる力は第一のケーシング20を掘削時の回転方向とは逆回転、即ち、左回転させる方向に分解可能であって、引き抜き方向に加わる力の大きさに比例する。
よって、第一のケーシング20の引き抜き速度に比例して第一のケーシング20の左回転速度も調整され、先端部材31とアタッチメント21の係合を解除せしめるのに適当な速度となる。
以上より、第一のケーシング20の周面に備えられた掻取部材22によって、先端部材31とアタッチメント21の係合を容易に解除せしめることが可能となる。
また、ドレーン材導入後に第一のケーシング20を引き上げる際、ドレーン材の埋設に失敗して、ドレーン材が第一のケーシング20及び先端部材31とともに上昇してきてしまう場合がある。
このような場合にはまず、回転駆動機構14を作動させて、第一のケーシング20を掘削時の回転方向とは逆回転、即ち、左回転させつつ、ドレーン材の導入が完了したか否か確認可能な高さ分(例えば30cm程度)上方に引き上げ、その位置で回転を止める。
そして、回転駆動機構の下端に設けられたケーシング保持部15との係合を解除し、第一のケーシング20内にあるドレーン材の位置を確認して、ドレーン材の導入が完了したか否かを判断する。
ドレーン材が第一のケーシング20及び先端部材31とともに上昇してこない場合には、再び、第一のケーシング20と回転駆動機構14の下端に取り付けられているケーシング保持部15とを係合させ、第一のケーシング20の引き抜き工程を再開させる。
ドレーン材が第一のケーシング20及び先端部材31とともに上昇してきた場合には、再び、第一のケーシング20と回転駆動機構14の下端に取り付けられているケーシング保持部15とを係合させ、回転駆動機構14を作動させることにより、第一のケーシング20を右回転させつつ下降させ、下方のドレーン材埋設位置まで再掘削する。
次に、先端部材31とアタッチメント21の係合を解除するために、回転駆動機構14を操作することにより、第一のケーシング20そしてアタッチメント21を微小角で左回転及び右回転を繰り返して、地中に埋まった先端部材31とアタッチメント21との係合部分に隙間を形成して、先端部材31がアタッチメント21から外れやすくする。
そして、回転駆動機構の下端に設けられたケーシング保持部15との係合を解除し、地上より第一のケーシング20内にあるドレーン材の上部を人力等によって押し下げることにより、ドレーン材を下降させ、その後、ドレーン材の上端の高さ位置を計測することにより、先端部材31が掘削穴の底部の間隔内に収まったことを確認する。
更に、第一のケーシング20と回転駆動機構14の下端に取り付けられているケーシング保持部15とを係合させ、第一のケーシング20の引き抜き工程を再開させる。
そして、回転駆動機構14を作動させて、第一のケーシング20を左回転させつつ、ドレーン材の導入が完了したか否か確認可能な高さ分(例えば30cm程度)上方に引き上げ、その位置で回転を止める。
そして、回転駆動機構の下端に設けられたケーシング保持部15との係合を解除し、第一のケーシング20内にあるドレーン材の位置を確認して、ドレーン材の導入が完了したか否かを判断する。
ドレーン材が第一のケーシング20及び先端部材31とともに上昇してこない場合には、再び、第一のケーシング20と回転駆動機構14の下端に取り付けられているケーシング保持部15とを係合させ、第一のケーシング20の引き抜き工程を再開させる。
また、ケーシング打設の際に、地中に障害物が存在していて、先端部材31が障害物に当たってしまった場合に、第一のケーシング20が所定の杭芯からずれてしまうことがある。このような場合には、第一のケーシング20を斜めに倒して掘削を進めて、杭芯が正常な位置に到達したところで、第一のケーシング20を垂直に立て直すことができる。このとき、第一のケーシング20の周面に掻取部材22が存在することによって、第一のケーシング20の回転駆動に伴って、掻取部材22が第一のケーシング20の周囲の土を削ることになるため、第一のケーシング20を容易に垂直に立て直すことが可能になり、正常な位置への杭芯修正が容易に実行され得る。
このように、第一のケーシング20は、掻取部材22を備えることにより、杭芯修正が可能であるから、リーダーが不要である。
図10〜図12は、図1に示したドレーン材埋設装置10を使用して、ケーシングを順次に継ぎ足して埋設するドレーン材埋設方法の第一の実施形態を示している。
この場合、第一のケーシング20は、その上端の内側に雌ねじ部24を備えている。
また、第二のケーシング20Aは、その上端の内側に雌ねじ部24を、その下端周面に雄ねじ部25を、備えており、第二のケーシング20Aの雄ねじ部25は、第一のケーシング20または第二のケーシング20Aを含む、他のケーシングの雌ねじ部24と螺合し得るようになっている。
これらの雌ねじ部24及び雄ねじ部25は、例えば右ネジとして形成されている。
そして、第二のケーシング20Aは上端の周面から半径方向外側に突出して設けられ、回転駆動機構14の下端に設けられたケーシング保持部15に対して着脱可能に係合される係合凸部を備えている。
ケーシングを継ぎ足す場合、第一のケーシング20の打設を行なって、図11に詳細に示すように、鉄棒42が地面Gに触れるまで、第一のケーシング20を地中に打設する。
これにより、鉄棒42全体が地面Gに当接するため、第一のケーシング20は、鉄棒42により安定した状態で地面G上に保持され得る。
そして、鉄棒42の上部で、第一のケーシング20の周囲に、固定装置としての配管回し用のチェーンレンチ43を装着する。
さらに、ケーシングは、その周面の上部に、落下防止装置41を備えている。
この落下防止装置41は、図示の場合、鉄板に穴を開けることにより構成されており、ケーシングの周面に対して溶接等により取り付けられている。
第一のケーシング20を解体する際には落下防止装置41の穴41a内に、鉄棒42を水平に挿入し、落下防止装置41を機能させる。
続いて、図12に示すように、チェーンレンチ43の柄の先端に設けられた穴43aとドレーン材埋設装置10の車体との間に、クサリ44,ワイヤー45及びレバーブロック(登録商標)46またはチェーンブロックを使用して、第一のケーシング20をドレーン材埋設装置10に対して右回転に対して突っ張るように係止する。ここで、レバーブロック(登録商標)46またはチェーンブロックを使用することにより、クサリ44及びワイヤー45が、引っ張られたり、緩められたり、あるいは取り外される。
そして、第一のケーシング20の上に別の第二のケーシング20Aの継ぎ足しを行なう場合には、まず図10及び図11に示すように、第一のケーシング20をドレーン材埋設装置10の回転駆動機構14の下端に取り付けられたケーシング保持部15に係合させた状態で、下方の第一のケーシング20の雌ねじ部24内に、上方の第二のケーシング20Aの雄ねじ部25を螺合させて、回転駆動機構14を作動させることにより、上方の第二のケーシング20Aを右方向に回転駆動させる。
この上方の第二のケーシング20Aの右回転に伴って、下方の第一のケーシング20も右回転しようとするが、下方の第一のケーシング20にはチェーンレンチ43,クサリ44,ワイヤー45及びレバーブロック(登録商標)46が装着されているので、クサリ44が突っ張ることにより、チェーンレンチ43が下方の第一のケーシング20を固定保持する。これにより、下方の第一のケーシング20の右回転が阻止されて、上方の第二のケーシング20Aのみが右回転し、その雄ねじ部25が下方の第一のケーシング20の雌ねじ部24内にねじ込まれ、上下の第一のケーシング20及び第二のケーシング20Aが互いに連結される。
また、第一のケーシング20の上に別の第二のケーシング20Aの継ぎ足しを行なってもなお、ケーシングの長さが足りない場合には、継ぎ足した第二のケーシング20Aの上に別の第二のケーシング20Aを上述と同様の工程にて、継ぎ足すことができる。
これに対して、第一のケーシング20,第二のケーシング20Aの解体の場合、即ち上方の第二のケーシング20Aを下方の第一のケーシング20から取り外す場合には、配管回しのチェーンレンチ43を下方の第一のケーシング20に対して、継ぎ足しの場合と反対側に装着する。
そして、チェーンレンチ43の柄の先端に設けられた穴43aとドレーン材埋設装置10の車体との間に、クサリ44,ワイヤー45及びレバーブロック(登録商標)46またはチェーンブロックを使用して、第一のケーシング20をドレーン材埋設装置10に対して掘削時の回転方向とは逆回転、即ち、左回転に対して突っ張るように係止する。
そして、落下防止装置41の中に鉄棒42を挿入する。
そして、ドレーン材埋設装置10の回転駆動機構14を作動させて、上方の第二のケーシング20Aを左方向に回転駆動させる。
この上方の第二のケーシング20Aの左回転に伴って、下方の第一のケーシング20も同じ方向に回転しようとするが、下方の第一のケーシング20には固定装置としてのクサリ44,ワイヤー45及びレバーブロック(登録商標)46またはチェーンブロックが装着されているので、クサリ44が突っ張ることにより、チェーンレンチ43が下方の第一のケーシング20を固定保持する。これにより、下方の第一のケーシング20の左回転が阻止されて、上方の第二のケーシング20Aのみが左回転し、その雄ねじ部25が下方の第一のケーシング20の雌ねじ部24内から外れて、上下の第一のケーシング20及び第二のケーシング20Aが互いに離反し、解体される。
また、第二のケーシング20A同士の解体の場合、即ち上方の第二のケーシング20Aを下方の第二のケーシング20Aから取り外す場合には、上述と同様の工程にて互いに離反し、解体することができる。
図13〜図15は、図1に示したドレーン材埋設装置10を使用して、ケーシングを順次に継ぎ足して埋設するドレーン材埋設方法の第二の実施形態を示している。
この場合、各ケーシングは、図13に示すように、上部の周面に、滑り防止装置51を備えている。
この滑り防止装置51は、図示の場合、短い鉄棒を、ケーシングの周面において周囲方向に狭い間隔で軸方向に延びるように複数並べて、溶接等により取り付けられている。
この場合、ケーシングを固定するための固定装置として、チェーンレンチ43の代わりに、固定装置52が使用される。
この固定装置52は、図14に示すように、支点52aに関して揺動可能に支持された蝶番状に分割して構成された一対の円環状部分から構成されており、その円環状部分の内面には、滑り防止装置51と同様に、短い鉄棒52bを周囲方向に狭い間隔で軸方向に延びるように並べて、溶接等により取り付けられている。
また、固定装置52は、図14に示すように、その両側から互いに反対方向に延びる一対の柄52cを有しており、一方の柄52cの先端には、ワイヤーを受容するための穴52dを備えている。
このように構成された固定装置52は、円環状部分を開いて、ケーシングの周囲に回し、再び円環状部分を閉じて、結合部分52eをボルトまたはピン52fで係止することにより、ケーシングの周面に備えられた滑り防止装置51の領域に装着される。
このとき、滑り防止装置51が、固定装置52の内面に取り付けられた鉄棒52bと相互に作用して、ケーシングの回転がより効果的に阻止され得るようになっている。
これにより、ケーシング打設の現場において、ケーシングの周面に土が付着して、固定装置52とケーシングの周面との間に土が存在したとしても、土のために滑りを生ずるようなことはなく、固定装置52がケーシングの周面に設けられた滑り防止装置51に係合して、ケーシングに対して確実に固定されることになる。
そして、第一のケーシング20の上に別の第二のケーシング20Aの継ぎ足しを行なう場合には、まず図13及び図15に示すように、下方の第一のケーシング20の滑り止め装置51の領域に、固定装置52を取り付けて、固定装置52の穴52dとドレーン材埋設装置10の車体との間に、クサリ44,ワイヤー45及びレバーブロック(登録商標)46を使用して、ケーシングをドレーン材埋設装置10に対して右回転に対して突っ張るように係止する。
そして、上方の第二のケーシング20Aの下端の雄ねじ部25を下方の第一のケーシング20の上端の雌ねじ部24内に螺合させて、回転駆動機構14を作動させることにより、上方の第二のケーシング20Aを右方向に回転駆動させる。
この上方の第二のケーシング20Aの右回転に伴って、下方の第一のケーシング20も右回転しようとするが、クサリ44が突っ張ることにより、固定装置52が下方の第一のケーシング20を固定保持する。
これにより、下方の第一のケーシング20の右回転が阻止されて、上方の第二のケーシング20Aのみが右回転し、その雄ねじ部25が下方の第一のケーシング20の雌ねじ部24内にねじ込まれ、上下のケーシングが互いに連結される。
また、第一のケーシング20の上に別の第二のケーシング20Aの継ぎ足しを行なってもなお、ケーシングの長さが足りない場合には、継ぎ足した第二のケーシング20Aの上に別の第二のケーシング20Aを上述と同様の工程にて、継ぎ足すことができる。
これに対して、第一のケーシング20,第二のケーシング20Aの解体の場合、即ち上方の第二のケーシング20Aを下方の第一のケーシング20から取り外す場合には、固定装置52を下方の第一のケーシング20に対して、継ぎ足しの場合と反対側に装着する。
そして、固定装置52の穴52dとドレーン材埋設装置10の車体との間に、クサリ44,ワイヤー45及びレバーブロック(登録商標)46またはチェーンブロックを使用して、第一のケーシング20をドレーン材埋設装置10に対して左回転に対して突っ張るように係止する。
そして、ドレーン材埋設装置10の回転駆動機構14を作動させて、上方の第二のケーシング20Aを左方向に回転駆動させる。
この上方の第二のケーシング20Aの左回転に伴って、下方の第一のケーシング20も同じ方向に回転しようとするが、下方の第一のケーシング20には固定装置52とクサリ44,ワイヤー45及びレバーブロック(登録商標)46が装着されているので、クサリ44が突っ張ることにより、固定装置52が下方の第一のケーシング20を固定保持する。これにより、下方の第一のケーシング20の左回転が阻止されて、上方の第二のケーシング20Aのみが左回転し、その雄ねじ部25が下方の第一のケーシング20の雌ねじ部24内から外れて、上下の第一のケーシング20及び第二のケーシング20Aが互いに離反し、解体される。
また、第二のケーシング20A同士の解体の場合、即ち上方の第二のケーシング20Aを下方の第二のケーシング20Aから取り外す場合には、上述と同様の工程にて互いに離反し、解体することができる。
ケーシング同士を継ぎ合わせた場合においては、図1に示した第一のケーシング20と同様にして、第一のケーシング20の周面に掻取装置22が備えられていることにより、第一のケーシング20,第二のケーシング20Aの引き抜きの際に、回転駆動機構14を作動させて、第一のケーシング20,20Aを左回転させることにより、掻取装置22が第一のケーシング20,第二のケーシング20Aの周りの土を削って掘削穴内に落下させることにより、ケーシング打設時の芯ずれ修正,第一のケーシング20,第二のケーシング20Aの空洞落下防止及び先端部材31の離脱に役立つ。
ところで、上下のケーシングが連結されている場合、上方のケーシングを左回転させると、上方のケーシングの雌ねじ部24と下方のケーシングの雄ねじ部25の螺合が緩んでしまう。これを防止するために、図11及び図13に示すように、上下のケーシングの連結部分に、緩み防止装置53が設けられている。
緩み防止装置53は、図示の場合、上下のケーシングの連結部分において、上側のケーシングの下端周面と、下側のケーシングの上端周面とに設けられた垂直方向に延びる穴を備えた一対の係合部53a,53bと、これらの一対の係合部53a,53bの穴に挿通されるピン53cと、から構成されている。
ここで、上下のケーシングの連結は回転駆動の強弱、地質の軟硬等によって、その連結部における締め付け具合が変化し、地質が軟質であるならば緩く締まり、硬質であるならば固く締まってしまう。
そこで、緩み防止装置53は、地質、環境など種々の状況に応じた上下のケーシングの連結の締まり具合における緩みを防止するため、上下のケーシングが所定の締まり具合において螺合した状態において、その連結部分に鋼管を溶接等により取り付け、取り付けた鋼管の中間部分をレシプロソー等で切断し、図示される一対の係合部53a,53bを構成するように設けられる。
これにより、上下のケーシングが互いに連結された状態で、一対の係合部53a,53b内にピン53cが挿通されることにより、上下のケーシングの相対的な回転そして緩みが防止される。
また、第一のケーシングまたは第二のケーシングの上端周面に設けられた係合部53bは、回転駆動機構14の下端に設けられたケーシング保持部15に対して着脱可能に係合されることにより、ケーシング保持部15と、第一のケーシング20または第二のケーシング20Aとを、係合するための係合凸部として機能する。
ここで、上下のケーシングの雌ねじ部24及び雄ねじ部25にゴミや土が付着すると、下方のケーシングの雌ねじ部24内に上方のケーシングの雄ねじ部25が完全にねじ込まれなくなり、緩み防止装置53の一対の係合部53a,53bの穴が整合しなくなってしまうことがある。
この場合、図11及び図13に示すように、上方の第二のケーシングの周面から半径方向外側に向かって突出した凸部である調整部材54が設けられる。
この調整部材54は、例えば鉄等から構成されており、例えば立方体の形状を有している。この調整部材54の側方をハンマー等で叩くことにより、上方の第二のケーシングを微小角だけ右回転させて、上下のケーシング同士の角度位置を微調整して、係合部53a及び53bを垂直方向に整合させることにより、これら一対の係合部53a,53bの穴にピン53cを挿通させることが可能になる。
次に、同様に緩み防止装置53の一対の係合部53a,53bの穴が整合しなくなってしまった場合の、別の解決手段について説明する。図16、図17に示すように、第二のケーシング20Aの係合部53aは、その掘削時の回転方向と逆側の側部に当て板53dが溶接されている。
そのため、上下のケーシングを接続するために右回転させた場合、ある時点で、当て板53dが係合部53bの掘削時の回転方向と逆側の側部に当接する。すると、上側の第二のケーシング20Aが下側のケーシングに対する回転を規制して、この状態で一対の係合部53a,53bの穴が整合し、ピン53cを挿通させることが可能になる。
このような当て板53dの取付方法について説明する。一対の係合部53a,53bの穴が整合している状態から、上側の第二のケーシング20Aを左に一回転させる。この状態で、図17に示すように、当て板53dを係合部53aの右側部に溶接する。このとき、上側の第二のケーシング20Aを右に少し回転させて、当て板53dを係合部53bにぎりぎり触れない程度の位置に設定する。
また、上述した、ドレーン材埋設方法の第一の実施形態における、上下のケーシングの解体の段階において、緩み防止装置53のピン53cが機能して、上下のケーシングの緩みが防止される場合がある。
このような場合には、上述、落下防止装置41の中に鉄棒42を挿入する段階の次に、緩み防止装置53のピン53cを引き抜くことによって、支障なく、その後の上下のケーシングの解体工程を進めることができる。
また、上述した、ドレーン材埋設方法の第二の実施形態における、上下のケーシングの解体の段階において、緩み防止装置53のピン53cが機能して、上下のケーシングの緩みが防止される場合がある。
このような場合には、上述、下側のケーシングをドレーン材埋設装置10に対して左回転に対して突っ張るように係止する段階の次に、緩み防止装置53のピン53cを引き抜くことによって、支障なく、その後の上下のケーシングの解体工程を進めることができる。
図28〜図30は、図1に示したドレーン材埋設装置10を使用して、ドレーン材を順次に継ぎ足して埋設するドレーン材埋設方法の第三の実施形態を示している。
この場合、吊り上げ具77は中空円筒状の鋼管から構成されており、その内径は、ドレーン材81が下方から緩く嵌入する程度の内径に選定されている。
そして、吊り上げ具77の下部には、ドレーン材81を第一の指し止め金具80によって係止するための穴78、79を備え、これらの穴は、穴78よりも穴79の方が広い口径を有し、円筒状の周面に関して、互いに対向する位置に形成されている。
更に、吊り上げ具77の上部には、ワイヤー74を係止させるための一対の取付金具75a,75bが設けられ、円筒状の周面に関して、互いに対向する位置において、留め具76a,76bによって係止されている。
そして、取付金具75a,75bには、ワイヤー74取り付けられており、後述するクレーンフック73によってワイヤー74を吊り上げることにより、ドレーン材81をケーシングの直上に移動させる。
ドレーン材81をケーシング内に導入する場合、即ち、掘削が進んで、先端部材31が地面から所定深さに達して、ケーシングの打設が完了した後、先端部材31とアタッチメント21の係合を解除し、ドレーン材81を所定の長さに継いだ後の導入時には、クレーンフック73に引っ掛けられたワイヤー74を通じて、吊り上げ具77を吊り上げ、ドレーン材81の直上に移動させる。
そして、ドレーン材埋設装置10を操作して、クレーンフック73の下端に取り付けられた吊り上げ具77内にドレーン材81が嵌入するように、クレーンフック73を所定の位置まで下降させる。そして、第一の指し止め金具80を穴78から順に、ドレーン材81、穴79のように挿通させる。
この時、穴79は穴78よりも広い口径を有しており、ドレーン材81が穴78、79の間に存在しても、的確に穴79に向かって第一の指し止め金具80を挿通させることができる。
このようにして、吊り上げ具77に係止されたドレーン材81は、クレーンフック73に引っ掛けられたワイヤー74を通じて、打設完了後のケーシングの直上まで移動させされ、打設完了後のケーシング内に導入される。
そして、吊り上げ具77に係止されたドレーン材81を、吊り上げ具77に挿通されている第一の指し止め金具80が抜き差し可能な位置まで下降させ、その位置でクレーンフック73の下降を停止させる。
次に、図30に示すように、打設完了後のケーシングより僅か上方において、ドレーン材81に対して第二の指し止め金具80Aを挿通させ、クレーンフック73に吊るされた吊り上げ具77に挿通されている第一の指し止め金具80を引き抜く。
これにより、ドレーン材81は第二の指し止め金具80Aによって、打設完了後のケーシングの上面に係止された状態となる。
そして、打設完了後のケーシングの上面のドレーン材81に挿通された第二の指し止め金具80Aを引き抜くことにより、ドレーン材81は、打設完了後のケーシング内を自重によって落下し、先端部材31内に衝突する。
また、上述、打設完了後のケーシング内にドレーン材81を導入する際、ドレーン材81の長さが足りないと判断される場合がある。
そのような場合には、図30に示すように、ドレーン材81が第二の指し止め金具80Aによって、打設完了後のケーシングの上面に係止された状態において、ドレーン材81の上部に接続具を嵌め込む。
この接続具は2以上のドレーン材同士を繋ぎ合わせる機能を持ち、その趣旨を逸脱しない範囲において様々な接続具を使用することができる。
一方、継ぎ合わせの対象となる別のドレーン材81Aは、クレーンフック73に吊り下げられた吊り上げ具77に、第一の指し止め金具80によって、係止されている。
そして、ドレーン材81の上部に嵌め込まれた接続具に対し、ドレーン材81Aが接続具の直上に持ち来され、ドレーン材81Aの下端が継ぎ合わされる。
このようにして継ぎ合わされたドレーン材81及び81Aについて、打設完了後のケーシングの上面に係止された第二の指し止め金具80Aを引き抜き、ドレーン材埋設装置10を操作し、クレーンフック73に吊り下げられた吊り上げ具77を通じて、継ぎ合わされたドレーン材81及び81Aを打設完了後のケーシング内に導入する。
そして、吊り上げ具77に係止された継ぎ合わされたドレーン材81及び81Aを、吊り上げ具77に挿通されている第一の指し止め金具80が抜き差し可能な位置まで下降させたならば、その位置でクレーンフック73の下降を停止させる。
次に、図30に示すように、打設完了後のケーシングより僅か上方において、継ぎ合わされたドレーン材81及び81Aに対して第二の指し止め金具80Aを挿通させ、クレーンフック73に吊るされた吊り上げ具77に挿通されている第一の指し止め金具80を引き抜く。
これにより、継ぎ合わされたドレーン材81及び81Aは、第二の指し止め金具80Aによって、打設完了後のケーシングの上面に係止された状態となる。
そして、打設完了後のケーシングの上面の継ぎ合わされたドレーン材81及び81Aに挿通された第二の指し止め金具80Aを引き抜くことにより、継ぎ合わされたドレーン材81及び81Aは、打設完了後のケーシング内を自重によって落下し、先端部材31内に衝突する。
このようにして、本発明実施形態によれば、ドレーン材埋設装置10がリーダーを使用しないで済むので、小型に構成され得るため、ケーシング、先端部材、工具、作業員等をドレーン材埋設装置10に載せて高速道路をタイヤ走行して現場まで行くことができる。
また、リーダーを使用しないためにケーシングを斜めに打設することも可能であり、例えば家屋の外側から斜めに掘削して、家屋の真下までケーシングを打設することができる。さらに、ケーシングの打設,先端部材の解放やケーシングの引き抜きに関して人力作業が不要であることから、作業性が向上する。これにより、作業員の削減が可能になると共に、一日当たりの施工効率が向上し、工期の短縮も実現できる。
〔その他の実施形態〕
本発明は、上記の実施形態に限定されるものでなく、特許請求の範囲の技術的範囲には、発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々、設計変更した形態が含まれる。
図18〜図22は上述したアタッチメント21における変形例であって、六面図を示している。
以下、各図面の(A)は正面図、(B)は背面図、(C)は左側面図、(D)は右側面図、(E)は平面図、(F)は底面図を示している。
図18に示すアタッチメント55は、その周面に、先端部材32のコマを受容するための係合溝56を備えている。
係合溝56は、周面中央付近より下方に向かって開口した垂直部分23aと、から構成されている。
先端部材31は、第一のケーシング20の下端に設けられたアタッチメント55に対して下方から持ち来たされ、アタッチメント55の係合溝56の垂直部分23aの開口部に、先端部材31のコマ32が整合された状態で、先端部材31が第一のケーシング20内に押し上げられた後、落下しないように人力又は棒によって保持され、採掘位置まで移動され、回転されることによって、土を掘削する。
そして、先端部材31とアタッチメント55の係合を解除する際には、アタッチメント21にあるような、コマ32を係止し、落下を防止する第一の水平部分23bがないことにより、先端部材31のアタッチメント55からの離脱を妨害することなく、先端部材31を地中に残すことが可能になる。
このため、先端部材31とアタッチメント55の係合を解除し、第一のケーシング20内に上方からドレーン材を導入し、第一のケーシング20を引き上げる際、先端部材31がアタッチメント55より脱離したかの確認をする必要がなく、施工効率が向上し、工期の短縮も実現できる。
図19に示すアタッチメント57は、その周面に、後述する先端部材32のコマを受容するための係合溝58を備えている。
係合溝58は、下方に向かって開口した垂直部分23aと、この垂直部分23aの上部から水平方向にドレーン材埋設装置10の回転駆動機構14による掘削時の回転方向とは逆側に略水平に延びる第一の水平部分23bと、この第一の水平部分23bの下端縁より垂直部分23aとは逆側下方に向かって斜めに切りかかれた第一の斜辺、即ち、楔形部分23dと、から構成されている。
先端部材31は、第一のケーシング20の下端に設けられたアタッチメント57に対して下方から持ち来たされ、アタッチメント57の係合溝58の垂直部分23aの開口部に、先端部材31のコマ32が整合された状態で、先端部材31が第一のケーシング20内に押し上げられた後、中心軸の周りに回転されることによって、コマ32が第一の水平部分23b内に押し込まれ、採掘位置まで移動され、回転されることによって、土を掘削する。
ここで、先端部材31のコマ32は、アタッチメント57の係合溝58の第一の水平部分23bを回転方向とは逆方向に相対的に移動して、垂直部分23aの右上部に押し込まれる。
先端部材31とアタッチメント57の係合を解除し、第一のケーシング20内に上方からドレーン材を導入し、第一のケーシング20を引き上げる際には、第一のケーシング20が掘削時の回転方向とは逆回転、即ち、左回転しながら引き抜かれることにより、楔形部分23dが、斜め右上に螺旋軌道を描きつつ上昇し、垂直部分23aの右上部に押し込まれていた先端部材31のコマ32の左上端の上を通過することにより、コマ32と係合溝58との係合を容易に解除せしめ、先端部材31を地中に残すことが可能になることから、施工効率が向上し、工期の短縮も実現できる。
図20に示すアタッチメント59は、その周面に、先端部材31のコマ32を受容するための係合溝60を備えている。
係合溝60は、周面中央付近より下方に向かって開口した垂直部分23aと、この垂直部分23aの上部から水平方向にドレーン材埋設装置10の回転駆動機構14による掘削時の回転方向とは逆側に水平に延びる第一の水平部分23bと、同様にして、垂直部分23aの上部から水平方向にドレーン材埋設装置10の回転駆動機構14による掘削時の回転方向に水平に延びる第二の水平部分23cと、から構成されている。
第一又は第二の水平部分23b、23cは、コマ32を受容しえる程度の大きさに選定されており、コマ32の下面を第一又は第二の水平部分23b、23cの下面に引っ掛けるようにしてコマ32が嵌入する。
先端部材31は、第一のケーシング20の下端に設けられたアタッチメント59に対して下方から持ち来たされ、アタッチメント59の係合溝60の垂直部分23aの開口部に、先端部材31のコマ32が整合された状態で、先端部材31が第一のケーシング20内に押し上げられた後、中心軸の周りに回転されることによって、コマ32が第一の水平部分23bあるいは第二の水平部分23c内に押し込まれ、採掘位置まで移動され、回転されることによって、土を掘削する。
ここで、先端部材31のコマ32は、ドレーン材埋設装置10の回転駆動機構14による掘削時の回転方向が左右どちらであっても、アタッチメント59の係合溝60の第一又は第二の水平部分23b、23cを回転方向とは逆方向に相対的に移動することになる。
このため、アタッチメント59は、ドレーン材埋設装置10の回転駆動機構14による掘削時の回転方向が左右のどちらであっても使用可能である。
また、先端部材31とアタッチメント59の係合を解除し、第一のケーシング20内に上方からドレーン材を導入し、第一のケーシング20を引き上げる際には、第一の水平部分23b又は、23cの下面に引っ掛けるようにして嵌入しているコマ32が、ドレーン材埋設装置10の回転駆動機構14による掘削時の回転方向とは逆方向に微小角回転されることで、第一又は第二の水平部分23b、23cより脱離し、アタッチメント59との係合を容易に解除させることが可能となるため、汎用性が高く、施工効率が向上し、工期の短縮も実現できる。
図21に示すアタッチメント61は、その周面に、先端部材32のコマを受容するための係合溝62を備えている。
係合溝62は、周面中央付近より下方に向かって開口した垂直部分23aと、この垂直部分23aの上部から水平方向にドレーン材埋設装置10の回転駆動機構14による掘削時の回転方向とは逆側に水平に延びる第一の水平部分23bと、同様にして、垂直部分23aの上部から水平方向にドレーン材埋設装置10の回転駆動機構14による掘削時の回転方向に水平に延びる第二の水平部分23cと、これら第一の水平部分23b、第二の水平部分23cの各々の下端縁より、垂直部分23aと逆側下方に向かって斜めに切り欠かれた、第一の斜辺及び第二の斜辺、即ち、一対の楔形部分23d、23eと、から構成されている。
先端部材31は、第一のケーシング20の下端に設けられたアタッチメント61に対して下方から持ち来たされ、アタッチメント61の係合溝62の垂直部分23aの開口部に、先端部材31のコマ32が整合された状態で、先端部材31が第一のケーシング20内に押し上げられた後、中心軸の周りに回転されることによって、コマ32が第一の水平部分23bあるいは第二の水平部分23c内に押し込まれ、採掘位置まで移動され、回転されることによって、土を掘削する。
ここで、先端部材31のコマ32は、ドレーン材埋設装置10の回転駆動機構14による掘削時の回転方向が左右どちらであっても、アタッチメント61の係合溝62の第一の水平部分23b、第二の水平部分23cを回転方向とは逆方向に相対的に移動することになる。
このため、アタッチメント61は、ドレーン材埋設装置10の回転駆動機構14による掘削時の回転方向が左右のどちらであっても使用可能であり、汎用性が高くなる。
また、先端部材31とアタッチメント61の係合を解除し、第一のケーシング20内に上方からドレーン材を導入し、第一のケーシング20を引き上げる際には、第一のケーシング20が掘削時の回転方向とは逆回転、即ち、左回転しながら引き抜かれることにより、楔形部分23dが、斜め右上に螺旋軌道を描きつつ上昇し、第二の水平部分23c内に押し込まれていた先端部材31のコマ32の左上端の上を通過することにより、コマ32と係合溝62との係合を容易に解除せしめ、先端部材31を地中に残すことが可能になることから、施工効率が向上し、工期の短縮も実現できる。
図22に示すアタッチメント61Aは、上述したアタッチメント61における変形例を示している。
アタッチメント61Aは、上述したアタッチメント61の円筒状の周面に沿って下方に延びる補助爪63を備えた構成からなる。
先端部材31の爪33、34のみならず、アタッチメント61Aに備え付けられた爪63掘削部として機能することにより、第一のケーシング20の回転駆動に伴ってアタッチメント61Aが中心軸の周りに回転し、下方の土を掘削する。
このため、掘削効率及び施工効率が向上し、工期の短縮も実現できる。
図23〜図25は上述した先端部材31における、爪33又はコマ32の変形例であって、六面図を示している。
以下、各図面の(A)は正面図、(B)は背面図、(C)は左側面図、(D)は右側面図、(E)は平面図、(F)は底面図、(G)はA−A‘線端面図を示している。
図23に示す先端部材64は、上述した先端部材31の爪33の変形例であって、その下端から下方に向かって突出した掘削部としての爪66と、補強部及び掘削部としての補強部材65を備えている。
爪66は先端部材64の下面において、半径方向に延びた三角形状部分である。
また、補強部材65は図23に示すように、爪66と爪34の間に位置して、下方に向かって突出する逆山形部分であって、側面が先端部材64の下面及び隣接する爪66の側辺に溶接等によって取り付けられている。
先端部材64に備え付けられた爪34、66は、第一のケーシング20の回転駆動に伴って先端部材64が中心軸の周りに回転することにより、下方の土を掘削する。
図24に示す先端部材67は、上述した先端部材64のコマ32の変形例であって、下端が閉じた中空円筒状の鋼管から構成されており、上部には、係合凸部としてのコマ68が溶接等により取り付けられている。
コマ68は図24に示すように、鉛直の辺と水平の辺とこれらに挟まれた上側の斜辺とを有する形状に形成されている。
先端部材67は、第一のケーシング20の下端に設けられたケーシング保持部15に対して下方から持ち来たされ、アタッチメント21の係合溝23の垂直部分23aの開口部に、先端部材67のコマ68が整合された状態で、先端部材67が第一のケーシング20内に押し上げられた後、中心軸の周りに回転されることによって、コマ32が第一の水平部分23b内に押し込まれ、採掘位置まで移動され、回転されることによって、土を掘削する。
ここで、先端部材67のコマ68は、アタッチメント21の係合溝23の第一の水平部分23bを回転方向とは逆方向に相対的に移動して、垂直部分23aの右上部に押し込まれる。
先端部材67とアタッチメント21の係合を解除し、第一のケーシング20内に上方からドレーン材を導入し、第一のケーシング20を引き上げる際には、第一のケーシング20が掘削時の回転方向とは逆回転、即ち、左回転しながら引き抜かれることにより、アタッチメント21の垂直部分23aの左下端が、斜め右上に螺旋軌道を描きつつ上昇し、垂直部分23aの右上部に整合していた先端部材67のコマ68の斜面部分の上を通過することにより、コマ68と係合溝23との係合を容易に解除せしめ、先端部材67を地中に残すことが可能になる。
また、先端部材31とアタッチメント21の係合を解除し、第一のケーシング20内に上方からドレーン材を導入し、第一のケーシング20を引き上げる際、回転駆動機構14を回転作動しながら先端部材31の高さ(例えば10cm)より大きい距離だけ上方に移動させ、掘削した穴の底面と先端部材31の下面との間に上下方向の高さが先端部材31の高さ以上ある間隔を生じさせ、この間隔内に先端部材31を脱離させ、収めるのであるが、作業行程中の動作あるいは微小振動等により、間隔周面の砂壁が崩壊し、間隔が埋没してしまうことがある。
このため、先端部材31が収まる間隔が無くなり、ドレーン材及び先端部材31を地中に埋設することができなくなる。
このような場合には、先端部材67及びアタッチメント57の組み合わせを用いることで、間隔が埋没してしまったとしても、これらの係合を解除しつつ、ドレーン材及び先端部材67を地中に埋設することが可能になる。
具体的な工程を以下に示す。
第一のケーシング20内に上方からドレーン材を導入し、ドレーン材は、自重により第一のケーシング20内を落下し、その下端が先端部材67内に衝突するが、先端部材67の下方にある崩落した土砂に阻まれ、アタッチメント57との係合が解除されない場合、地上より第一のケーシング20内にあるドレーン材の上部を人力等によって押し下げることにより、僅かに(例えば2〜3cm)ドレーン材を下降させることで、コマ68がアタッチメント57の楔形部分23dよりも、相対的な高低差において下側に位置する。
この状態から、第一のケーシング20の下端に設けれたアタッチメント57について、ドレーン材埋設装置10の回転駆動機構14を掘削時の回転方向とは逆回転させると、アタッチメント57の楔形部分23dが、コマ68の斜面部分に接近し、接地して、コマ68には回転方向及び下方に向かう力が加わる。
この下方に向かう力によって、先端部材67は押し下げられ、アタッチメント57との係合を容易に解除されることにより、先端部材67を地中に残すことが可能になる。
また、第一のケーシング20の下端に設けれたアタッチメント57について、ドレーン材埋設装置10の回転駆動機構14を掘削時の回転方向とは逆回転させつつ第一のケーシング20を引き上げると、アタッチメント57の楔形部分23dが、斜め右上に螺旋軌道を描きつつ上昇し、コマ68の斜面部分に接近し、接地又は斜面部分の上を通過することにより、コマ68と係合溝58との係合を容易に解除せしめ、先端部材67を地中に残すことが可能になる。
また、上記第一のケーシング20の周面に備えられた掻取部材22は、第一のケーシング20の周面に沿って螺旋状に巻回され溶接等により固定された棒状部材であって、傾斜角度が第一のケーシング20の左回転及び引き抜きによって先端部材31とアタッチメント21の係合を解除せしめるのに適当な速度となるように設定できるところ、この傾斜角度設定は、アタッチメント21をアタッチメント57に置換した場合においては、掻取部材22の傾斜角度と、アタッチメント57の第一の斜辺、即ち、楔形部分23dの傾斜角度とを同一とする構成でもよい。
これによって、各々の傾斜角度が第一のケーシング20の左回転及び引き抜きによって先端部材31とアタッチメント57の係合を解除せしめるのに適当な速度となるように設定されることになり、ドレーン材埋設装置10の回転駆動機構14を掘削時の回転方向とは逆回転させつつ第一のケーシング20を引き上げると、アタッチメント57の楔形部分23dが、斜め右上に螺旋軌道を描きつつ上昇し、第二の水平部分23c内に押し込まれていた先端部材31のコマ32の左上端の上を通過することにより、コマ32と係合溝58との係合を容易に解除せしめ、先端部材31を地中に残すことが可能になる。
図25に示す先端部材69は、上述した先端部材64のコマ32の変形例であって、下端が閉じた中空円筒状の鋼管から構成されており、上部には、係合凸部としてのコマ70が溶接等により取り付けられている。
コマ70は図24に示すように、と上側の相対する二つの斜辺とこれらに挟まれた水平の辺とを有する形状に形成され、上側の相対する二つの斜辺部分は弧状、半円などの曲線を有する構成でもよい。
先端部材69は、第一のケーシング20の下端に設けられたアタッチメント21に対して下方から持ち来たされ、アタッチメント21の係合溝23の垂直部分23aの開口部に、先端部材69のコマ70が整合された状態で、先端部材69が第一のケーシング20内に押し上げられた後、中心軸の周りに回転されることによって、コマ32が第一の水平部分23b内に押し込まれ、採掘位置まで移動され、回転されることによって、土を掘削する。
ここで、先端部材69のコマ70は、アタッチメント21の係合溝23の第一の水平部分23bを回転方向とは逆方向に相対的に移動して、垂直部分23aの右上部に押し込まれる。
先端部材69とアタッチメント21の係合を解除し、第一のケーシング20内に上方からドレーン材を導入し、第一のケーシング20を引き上げる際には、第一のケーシング20が掘削時の回転方向とは逆回転、即ち、左回転しながら引き抜かれることにより、アタッチメント21の垂直部分23aの左下端が、斜め右上に螺旋軌道を描きつつ上昇し、垂直部分23aの右上部に整合していた先端部材69のコマ70の斜面部分の上を通過することにより、コマ70と係合溝23との係合を容易に解除せしめ、先端部材69を地中に残すことが可能になる。
また、先端部材31とアタッチメント21の係合を解除し、第一のケーシング20内に上方からドレーン材を導入し、第一のケーシング20を引き上げる際、回転駆動機構14を回転作動しながら先端部材31の高さ(例えば10cm)より大きい距離だけ上方に移動させ、掘削した穴の底面と先端部材31の下面との間に上下方向の高さが先端部材31の高さ以上ある間隔を生じさせ、この間隔内に先端部材31を脱離させ、収めるのであるが、作業行程中の動作あるいは微小振動等により、間隔周面の砂壁が崩壊し、間隔が埋没してしまうことがある。
このため、先端部材31が収まる間隔が無くなり、ドレーン材及び先端部材31を地中に埋設することができなくなる。
このような場合には、先端部材69及びアタッチメント61組み合わせを用いることで、間隔が埋没してしまったとしても、これらの係合を解除しつつ、ドレーン材及び先端部材69を地中に埋設することが可能になる。
具体的な工程は、上述した先端部材67とアタッチメント57の係合解除方法と同様であるが、これに加えて、先端部材69及びアタッチメント61組み合わせの場合、先端部材69にあるコマ70の上側の相対する二つの斜辺と、アタッチメント61の一対の楔形部分23d、23eとがあることにより、掘削時の回転方向が左右どちらであろうとも、使用することが可能であって、汎用性が高く、施工効率が向上し、工期の短縮も実現できる。
前述、ケーシングの上に別の第二のケーシング20Aの継ぎ足しを行なう場合、図10及び図11に示すように、クサリ44が突っ張ることにより、チェーンレンチ43が下方のケーシングを固定保持するが、チェーンレンチ43の凸部によって、下方のケーシングの周囲に損傷あるいは、凹みが生じることがある。
この場合、下側のケーシングの損傷あるいは、凹みを回避するための保護装置として、配管回しカバー71が取り付けられる。
配管回しカバー71は図25に示すように、中空円筒状の鋼管から構成されており、その内径は、ケーシングが嵌入する程度の内径に選定され、ケーシングの周囲に溶接等により取り付けられる。
このように構成された配管回しカバー71は、上記クサリ44が突っ張ることにより、チェーンレンチ43が下方のケーシングを配管回しカバー71越しに固定保持したとしても、下方のケーシングの本体に損傷あるいは、凹みを生じることなく、耐久性に富み、ドレーン材埋設時において、ケーシングの変形に伴う、ケーシング内へのドレーン材の挿入妨害等を阻止する。
前述、緩み防止装置53の一対の係合部53a,53b内にピン53cが挿通された後、ケーシングの埋設工程が進行している最中、緩み防止装置53に伝達される振動或いは弾みなどの要因によって、ピン53cの係合が緩み、一対の係合部53a,53bの係合が解除されてしまうことがある。
この場合、緩み防止装置53に備え付けられたピン53cに、係合の緩みを防止するためのピン止め装置72が取り付けられる。
ピン止め装置72は図27に示すように、緩み防止装置53に備え付けられた係合部53aに隣接して設けられ、係合部53aの上端から第二のケーシング20Aの周囲方向に水平に伸びるピン53cを挟むようにして上下に取り付けられたピン72a、ピン止め72bと、から構成されている。
ピン72aは、ピン53cに設けられた垂直方向に延びる穴を挿通し、ピン53cを挟んだ反対側に位置するピン止め72bと係合する。
このようにして構成されたピン止め装置72は、緩み防止装置53の一対の係合部53a,53b内にピン53cが挿通された後、ケーシングの埋設工程が進行している最中、緩み防止装置53に伝達される振動或いは弾みなどの要因によって、ピン53cの係合が緩み、一対の係合部53a,53bの係合が解除されてしまうことを阻止し、上下のケーシングの相対的な回転及び緩みを防止する。
図31は第一のケーシング20における変形例であって、六面図を示している。
以下、各図面の(A)は正面図、(B)は背面図、(C)は左側面図、(D)は右側面図、(E)は平面図、(F)は底面図を示している。
図31に示すように、第一のケーシング20は、その周面にオーガー82を備えている。
このオーガー82は、第一のケーシング20の周面に沿って螺旋状に巻回され溶接等により固定された鉄板と、その下端に設けられたアタッチメント57と、から構成されている。
アタッチメント部分は、アタッチメント21、55、57、59、61、61Aと置換可能であって、その趣旨を逸脱しない範囲において様々なアタッチメントと置換することができる。
オーガー82は、その翼部によって、砂質、礫質、粘性、硬質などのあらゆる地盤に対応して掘削可能であって、貫入推進力が高いことから小型のドレーン材埋設装置であっても、狭小な土地や隣接環境に左右されることなく、施工可能とする。
更に、地中において第一のケーシング20を強力に支持し、ケーシングが所定の杭芯からずれてしまうことを防止するのと同時に、振動、騒音、残土の排出を極力抑制する。
第一のケーシング20を掘削時の回転方向とは逆回転、即ち、左回転しながら引き抜く際に、第一のケーシング20の左回転速度及び引き抜き速度によっては、先端部材31のコマ32が第一の水平部分23b内に再び押し込まれてしまい、先端部材31とアタッチメント21の係合が解除されない場合がある。
このような場合には、地質や打設位置及び第一のケーシング20の傾斜角度など種々の状況を考慮して、第一のケーシング20の左回転速度及び引き抜き速度を調整せねばならず、当該速度の調整は容易ではない。
そこで、第一のケーシング20の周面に備えられたオーガー82は、第一のケーシング20の周面に沿って螺旋状に巻回され溶接等により固定された鉄板であって、傾斜角度が第一のケーシング20の左回転及び引き抜きによって先端部材31とアタッチメント21の係合を解除せしめるのに適当な速度となるように設定することできる。
具体的には、第一のケーシング20を左回転させた場合には、第一のケーシング20の周面に備えられたオーガー82に対し、オーガー82の傾斜部分に垂直方向に加わる力と、オーガー82の傾斜部分に平行方向に加わる力に分解可能な、回転方向の力が生じる。
オーガー82の傾斜部分に垂直方向に加わる力については土砂に阻まれて相殺されるが、オーガー82の傾斜部分に平行方向に加わる力を阻害する要因はなく、且つ、この傾斜部分に平行方向に加わる力は、第一のケーシング20を引き抜く方向に分解可能であって、この引き抜き方向に加わる力の大きさは、第一のケーシング20の左回転速度の緩急に比例し、高速回転するほど大きくなる。
よって、第一のケーシング20の左回転速度の緩急に比例して、第一のケーシング20の引き抜き速度も調整され、先端部材31とアタッチメント21の係合を解除せしめるのに適当な速度となる。
また、第一のケーシング20を引き抜く場合には、第一のケーシング20の周面に備えられたオーガー82の傾斜部分に垂直方向に加わる力と、オーガー82の傾斜部分に平行方向に加わる力に分解可能な、引き抜き方向の力が生じる。
この場合、オーガー82の傾斜部分に垂直方向に加わる力については土砂に阻まれて相殺されるが、オーガー82の傾斜部分に平行方向に加わる力を阻害する要因はなく、且つ、この傾斜部分に平行方向に加わる力は第一のケーシング20を掘削時の回転方向とは逆回転、即ち、左回転させる方向に分解可能であって、引き抜き方向に加わる力の大きさに比例する。
よって、第一のケーシング20の引き抜き速度に比例して第一のケーシング20の左回転速度も調整され、先端部材31とアタッチメント21の係合を解除せしめるのに適当な速度となる。
以上より、第一のケーシング20の周面に備えられたオーガー82によって、先端部材31とアタッチメント21の係合を容易に解除せしめることが可能となる。
また、上記第一のケーシング20の周面に備えられたオーガー82は、傾斜角度が第一のケーシング20の左回転及び引き抜きによって先端部材31とアタッチメント21の係合を解除せしめるのに適当な速度となるように設定できるところ、この傾斜角度設定は、アタッチメント21をアタッチメント57に置換した場合においては、オーガー82の傾斜角度と、アタッチメント57の楔形部分23dの傾斜角度とを同一とする構成でもよい。
これによって、各々の傾斜角度が第一のケーシング20の左回転及び引き抜きによって先端部材31とアタッチメント57の係合を解除せしめるのに適当な速度となるように設定されることになり、ドレーン材埋設装置10の回転駆動機構14を掘削時の回転方向とは逆回転させつつ第一のケーシング20を引き上げると、アタッチメント57の楔形部分23dが、斜め右上に螺旋軌道を描きつつ上昇し、第二の水平部分23c内に押し込まれていた先端部材31のコマ32の左上端の上を通過することにより、コマ32と係合溝58との係合を容易に解除せしめ、先端部材31を地中に残すことが可能になる。
図32に示す第一のケーシング20は、図31におけるオーガー付ケーシングの変形例を示している。
即ち、上記オーガー付ケーシングであって、オーガー82に隣接し、且つ、ケーシングの周面に、螺旋状に設けられた掻取部材22を備える構成からなり、掻取部材の終端が、オーガー82の始端に当接又は溶接等するように配置されており、一体的に連続した螺旋構造を形成している。
図33において、ドレーン材埋設装置は、図示の場合、図1の変形例としての建設機械は所謂バックホウを利用している。
バックホウ90は、無限軌道91(クローラ)によって走行するものであって、ブーム94の部分に回転駆動機構14が搭載されていると共に、アーム94を支持するブーム93と、これらを操作する運転室95と、から構成されている。
ブーム93は、図33において矢印A方向に伸縮可能であると共に、縦方向(B方向)に揺動可能に、且つ旋回ベアリング92によって横方向(C方向)に旋回可能に構成されている。
図33は、無限軌道91によって走行するものであるが、市街地用のバックホウも存在し、アスファルト地面を傷つけないために、シュー1枚1枚に専用のゴムパッドを装着したものや、最初から一体型の輪状のゴムキャタピラをつけたものなどを用いてもよい。
このように無限軌道91で走行するバックホウは、重心部分が下部にあって、作業時及び移動時には安定性をもっている。
本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において様々な形態で実施することができる。
例えば、上述した実施形態においては、ケーシング打設の際には、ケーシングを右回転させているが、これに限らず、左回転させてケーシングを打設するようにしてもよいことは明かである。
また、上述した実施形態においては、ケーシング打設装置12を搭載するドレーン材埋設装置10として、穴堀建柱車を使用しているが、これに限らず、ドレーン材埋設の現場の状況に合わせて、移動式クレーンや車両系建設機械等も使用することが可能である。
以上述べたように、本発明によれば、簡単な構成により、ケーシングの掘削用先端部材を掘削後に確実に地中に残すことができると共に、ケーシングを斜めに打設することも可能であり、さらにリーダー付きケーシング打設装置を使用せずに、またケーシング打設装置から離れたところでケーシングを連結・解体できるようにした、ドレーン材埋設方法及びドレーン材埋設装置が提供される。
10 ドレーン材埋設装置
11 荷台部分
11a アウトリガー
12 ケーシング打設装置
13 ブーム
14 回転駆動機構
15 ケーシング保持部
20 第一のケーシング
20A 第二のケーシング
21 アタッチメント
22 掻取部材
23 係合溝
23a 垂直部分
23b 第一の水平部分
23c 第二の水平部分
23d 第一の楔形部分
23e 第二の楔形部分
24 雌ねじ部
25 雄ねじ部
31 先端部材
32 コマ
33 爪33,34
35,36 係止部
41 落下防止装置
42 鉄棒
43 チェーンレンチ
44 クサリ
45 ワイヤ
46 レバーブロック(登録商標)
51 滑り防止装置
52 固定装置
53 緩み防止装置
54 調整部材
55 アタッチメント
56 係合溝
57 アタッチメント
58 係合溝
59 アタッチメント
60 係合溝
61 アタッチメント
61A アタッチメント
62 係合溝
63 補助爪
64 先端部材
65 補強部材
66 爪
67 先端部材
68 コマ
69 先端部材
70 コマ
71 配管回しカバー
72 ピン止め装置
72a ピン
72b ピン止め
73 クレーンフック
74 ワイヤー
75a,b 取付金具
76a,b 留め具
77 吊り上げ具
78、79 穴
80 第一の指し止め金具
80A 第二の指し止め金具
81 第一のドレーン材
81A 第二のドレーン材
82 オーガー
90 バックホウ
91 無限軌道
92 旋回ベアリング
93 ブーム
94 アーム
95 運転室

Claims (27)

  1. 関節または伸縮機構により先端位置を三次元方向に移動可能なブームを有する建設機械と、
    前記ブームの先端に垂下された鉛直回転軸を備えた回転駆動機構と、
    前記回転駆動機構の回転軸の下に設けられ、周面から直径方向に凸出した掻取部材を備えた細長い中空円筒状のドレーン材埋設用の第一のケーシングと、
    前記第一のケーシングの下端に設けられたアタッチメントに対して着脱可能に係合する先端部材とを有し、
    前記先端部材は、下端に土を掘削するための掘削部を有し、
    前記第一のケーシングが前記回転駆動機構で回転駆動されることにより、前記先端部材も一体に回転駆動されて、前記掘削部が前記先端部材の下方の土を掘削するドレーン材埋設装置であって、
    前記先端部材が、円筒状の外形を有し、円筒の内側に、その内側下方に向かって斜めに突出する、前記掘削部による掘削後にケーシング内に導入されるドレーン材の外周下端を係止するための弾性材料からなる係止部を備えていることを特徴とする、ドレーン材埋設装置。
  2. 関節または伸縮機構により先端位置を三次元方向に移動可能なブームを有する建設機械と、
    前記ブームの先端に垂下された鉛直回転軸を備えた回転駆動機構と、
    前記回転駆動機構の回転軸の下に設けられ、周面から直径方向に凸出した掻取部材を備えた細長い中空円筒状のドレーン材埋設用の第一のケーシングと、
    前記第一のケーシングの下端に設けられたアタッチメントに対して着脱可能に係合する先端部材とを有し、
    前記先端部材は、下端に土を掘削するための掘削部を有し、
    前記第一のケーシングが前記回転駆動機構で回転駆動されることにより、前記先端部材も一体に回転駆動されて、前記掘削部が前記先端部材の下方の土を掘削するドレーン材埋設装置であって、
    前記先端部材が円筒状の外形を有し、その周面から半径方向外側に向かって突出した係合凸部を備え、前記アタッチメントが前記先端部材の円筒状の外形を包囲する中空円筒状に形成され、その周面に前記先端部材の係合凸部を受容する係合溝を備え、
    前記アタッチメントの係合溝が、周面中央付近より下方に向かって開口した垂直部分を有し、
    前記先端部材における前記係合凸部の上面が傾斜して形成されていることを特徴とする、ドレーン材埋設装置。
  3. 関節または伸縮機構により先端位置を三次元方向に移動可能なブームを有する建設機械と、
    前記ブームの先端に垂下された鉛直回転軸を備えた回転駆動機構と、
    前記回転駆動機構の回転軸の下に設けられ、周面から直径方向に凸出した掻取部材を備えた細長い中空円筒状のドレーン材埋設用の第一のケーシングと、
    前記第一のケーシングの下端に設けられたアタッチメントに対して着脱可能に係合する先端部材とを有し、
    前記先端部材は、下端に土を掘削するための掘削部を有し、
    前記第一のケーシングが前記回転駆動機構で回転駆動されることにより、前記先端部材も一体に回転駆動されて、前記掘削部が前記先端部材の下方の土を掘削するドレーン材埋設装置であって、
    前記先端部材が円筒状の外形を有し、その周面から半径方向外側に向かって突出した係合凸部を備え、前記アタッチメントが前記先端部材の円筒状の外形を包囲する中空円筒状に形成され、その周面に前記先端部材の係合凸部を受容する係合溝を備え、
    前記アタッチメントの係合溝が、周面中央付近より下方に向かって開口した垂直部分と、前記垂直部分の上部から前記掘削時の回転方向に略水平に延びる第一の水平部分とを有し、前記第一の水平部分の下端縁から前記垂直部分と逆側下方に向かって斜めに切り欠かれた第一の斜辺を有することを特徴とする、ドレーン材埋設装置。
  4. 前記掻取部材は、前記第一のケーシングの周面に螺旋状に設けられた棒状部材である、請求項からのいずれかに記載のドレーン材埋設装置。
  5. 前記第一の斜辺の傾斜角度と、前記掻取部材の傾斜角度が略同一である、請求項に記載のドレーン材埋設装置。
  6. 前記アタッチメントの係合溝が、前記垂直部分の上部から前記掘削時の回転方向の逆側に略水平に延びる第二の水平部分を有する、請求項からのいずれかに記載のドレーン材埋設装置。
  7. 前記アタッチメントが、
    前記第二の水平部分の下端縁から前記垂直部分と逆側下方に向かって斜めに切り欠かれた第二の斜辺を有する、請求項に記載のドレーン材埋設装置。
  8. 関節または伸縮機構により先端位置を三次元方向に移動可能なブームを有する建設機械と、
    前記ブームの先端に垂下された鉛直回転軸を備えた回転駆動機構と、
    前記回転駆動機構の回転軸の下に設けられ、周面から直径方向に凸出した掻取部材を備えた細長い中空円筒状のドレーン材埋設用の第一のケーシングと、
    前記第一のケーシングの下端に設けられたアタッチメントに対して着脱可能に係合する先端部材とを有し、
    前記先端部材は、下端に土を掘削するための掘削部を有し、
    前記第一のケーシングが前記回転駆動機構で回転駆動されることにより、前記先端部材も一体に回転駆動されて、前記掘削部が前記先端部材の下方の土を掘削するドレーン材埋設装置であって、
    前記第一のケーシングの上端に連結される第二のケーシングを有し、
    前記第二のケーシングは、上端周面から半径方向外側に突出して設けられ、前記回転駆動機構の下端に設けられたケーシング保持部に対して着脱可能に係合される係合凸部と、下端周面に設けられ、他のケーシングに螺合するためのねじ部と、を備え、
    前記第一のケーシングまたは前記第二のケーシングは、上端周面にねじ部を備え、その上に位置するケーシングの下端のねじ部に螺合することにより連結され得るものであって、
    上側の前記第二のケーシングと、下側の前記第一のケーシングまたは前記第二のケーシングとの連結部分に、前記ねじ部同士の緩みを防止する緩み防止装置を備え、
    前記緩み防止装置は、上側の前記第二のケーシングの下端周面と、下側の前記第一のケーシングまたは前記第二のケーシングの上端周面とに設けられ、それぞれ軸方向の穴を備えた一対の係合部と、これら係合部の前記穴に挿通されるピンと、を備えたことを特徴とするドレーン材埋設装置
  9. 前記第一のケーシングまたは前記第二のケーシングの上端周面に設けられた前記係合部は、前記ケーシング保持部と係合するための係合凸部として機能する、請求項に記載のドレーン材埋設装置。
  10. 前記第二のケーシングは、周面から半径方向外側に向かって突出した凸部であって、上側の前記第二のケーシングと、下側の前記第一のケーシングまたは前記第二のケーシングとの、角度位置を調整するための調整部材を有する、請求項またはに記載のドレーン材埋設装置。
  11. 前記緩み防止装置は、前記第二のケーシングの前記係合部における掘削時の回転方向と逆側の側部に、当て板を備え、
    前記当て板は、前記第二のケーシングの回転駆動に伴って一体に回転駆動され、
    下側の、前記第一のケーシングまたは前記第二のケーシングとの、掘削時の回転方向と逆側の側部に当接することで上側の前記第二のケーシングが、下側の前記第一のケーシングまたは前記第二のケーシングに対する回転を規制する、請求項10に記載のドレーン材埋設装置。
  12. 中空円筒状の鋼管から構成され、前記第一のケーシングまたは前記第二のケーシングが嵌入する程度の内径に選定され、前記第一のケーシングまたは前記第二のケーシングの周囲に取り付けられた配管回しカバーを備えた、請求項1から11のいずれかに記載のドレーン材埋設装置。
  13. 前記緩み防止装置に備え付けられた前記一対の係合部の一方に隣接して設けられ、
    前記一対の係合部の一方の上端から前記ケーシング周囲方向に水平に伸びる前記ピンを挟むようにして上下に取り付けられたピン及びピン止めと、から構成されるピン止め装置を備えていることを特徴とする、請求項から請求項11のいずれかに記載のドレーン材埋設装置。
  14. 前記第一のケーシングが、掘削時の回転方向と逆に回転することにより、前記アタッチメントと前記先端部材との係合が解除される、請求項1から13のいずれかに記載のドレーン材埋設装置。
  15. 前記アタッチメントの周面から下方に延びる補助爪を備えた、請求項1から14のいずれかに記載のドレーン材埋設装置。
  16. 前記掘削部は、前記先端部材の下端から下方に向かって突出した三角形状の掘削爪を有する、請求項1から15のいずれかに記載のドレーン材埋設装置。
  17. 前記第一のケーシングは、上端の周面から半径方向外側に突出した係合凸部を備え、
    前記回転駆動機構の下端に設けられたケーシング保持部に対して、この係合凸部を介して着脱可能に係合される、請求項1から16のいずれかに記載のドレーン材埋設装置。
  18. 前記第一のケーシングの周面に沿って螺旋状に巻回され溶接により固定された鉄板から構成されるオーガーを備えていることを特徴とする、請求項1から17のいずれかに記載のドレーン材埋設装置。
  19. 前記請求項1から18のいずれかのドレーン材埋設装置におけるドレーン材埋設用の前記第一のケーシングの下端に設けられたアタッチメントに対して先端部材を係合させた状態で、ケーシング打設装置により前記第一のケーシングを立てた状態で保持し且つ回転駆動しながら下降させることにより、前記第一のケーシングを埋設する段階と、
    前記第一のケーシング内にドレーン材を導入する段階と、
    前記第一のケーシングの下端から前記先端部材を離脱させる段階と、
    前記第一のケーシングを地中から引き上げる段階と、
    を含むことを特徴とする、ドレーン材埋設方法。
  20. 前記第一のケーシングを埋設する段階において、第一のケーシングを地中に、上端付近まで埋設した後、当該ケーシングの上に第二のケーシングを連結することを特徴とする、請求項19に記載のドレーン材埋設方法。
  21. 前記第一のケーシングを地中から引き上げる段階で、最も上の前記第二のケーシングを地中から引き上げ、その下に位置する前記第一のケーシングまたは前記第二のケーシングの上端が地上に露出した状態で、下側のケーシングの周面上部に設けられた落下防止装置により、下側のケーシングが落下するのを防止すると共に、下側のケーシングを固定装置により保持することにより、下側のケーシングが回転することを防止し、上側のケーシングだけを回転駆動させて、下側のケーシングから取り外すことを特徴とする、請求項20に記載のドレーン材埋設方法。
  22. 前記第一のケーシング内にドレーン材を導入する段階において、第一の指し止め金具を介して吊り上げ具によって吊り上げられたドレーン材を、前記ケーシングの直上まで移動し、
    前記吊り上げ具とドレーン材とを、これらに予め挿通されている第一の指し止め金具を引き抜き可能な位置まで下降し、
    前記吊り上げ具に挿通されている前記第一の指し止め金具を引き抜き、
    ドレーン材を自重によって落下させることを特徴とする、請求項21に記載のドレーン材埋設方法。
  23. 前記第一のケーシング内にドレーン材を導入する段階において、前記ドレーン材の長さが足りない場合には、
    ケーシングの上に第二の指し止め金具によって係止されたドレーン材の上部に接続具を嵌め込み、前記接続具の直上に、前記吊り上げ具により別のドレーン材を吊り上げ、その下端を前記接続具に継ぎ合わせ、
    前記第二の指し止め金具を引き抜き、前記第一の指し止め金具を引き抜き可能な位置まで下降させ、
    前記第一の指し止め金具を引き抜き、ドレーン材を自重によって落下させることを特徴とする、請求項22に記載のドレーン材埋設方法。
  24. 前記第一のケーシングを地中から引き上げる段階において、前記第一のケーシングを軸回転させる、請求項21から23のいずれかに記載のドレーン材埋設方法。
  25. ドレーン材を導入する前の段階において、前記先端部材の下に隙間ができるように前記第一のケーシングを引き上げることを特徴とする、請求項21から24のいずれかに記載のドレーン材埋設方法。
  26. 支点に関して揺動可能に支持された蝶番状に分割して構成された一対の円環状部分から構成され、前記円環状部分の内面には、軸方向に延びる複数の鉄棒を周囲方向に並べて取り付けられ、前記一対の円環状部分は、互いに反対方向に延びる一対の柄を有し、前記柄のうち一方の先端には、ワイヤーを受容するための穴を備えた、ケーシングの固定装置。
  27. 前記第一のケーシングまたは前記第二のケーシングの、上部の周面において軸方向に延びる複数の鉄棒を周囲方向に並べて取り付けられ、請求項26に記載のケーシングの固定装置における一対の円環状部分の鉄棒に係合する滑り防止装置を備えた、
    請求項1から18のいずれかに記載のドレーン材埋設装置。
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