JP5523112B2 - ブラシレスモータ - Google Patents

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Description

本発明は、ブラシレスモータに関し、特に、低トルクリップル・高出力であると共に制御性にも優れたブラシレスモータに関する。
従来より、ブラシレスモータの静粛性能を向上させるため、正弦波駆動によって通電の切り替わりを滑らかにし、トルククリップルを低減させる制御方式が知られている。正弦波駆動では、誘起電圧波形が正弦波形状となるモータに対し、電流値が正弦波状に変化する電流を供給する。これにより、正弦波駆動モータは、通常の120°矩形波駆動のモータに比して、トルクリップルが小さくなる。また、トルクリップルを低減させる方法としては、ロータ磁極等を軸方向に傾斜させるスキュー構造も広く知られている。スキュー構造を採用したモータでは、誘起電圧波形の高調波成分が低減するため、誘起電圧波形を滑らかな正弦波形にすることができる。従って、正弦波駆動時のトルクリップル低減効果がより向上する。
ところが、スキュー構造のモータでは、スキュー角を大きくすると、高調波成分と共に、誘起電圧の基本波成分も低下する。モータの出力トルクは、概ね、誘起電圧とモータ電流との積となるため、トルクの大きさは、専ら基本波成分に依存する。このため、トルクリップル低減のため、スキュー角を大きくすると、モータトルクが減少し、電圧利用率が低くなる。その一方、モータトルク確保のため、スキューを小さくし、誘起電圧の低下を抑えたモータ仕様とすると、その分、高調波成分が増加するため、トルクリップルが増大する、という問題が生じる。
そこで、近年では、電圧利用率向上とトルクリップル低減を両立すべく、誘起電圧の高調波成分を打ち消すように、モータ駆動電流に高調波成分を含ませる制御方式が提案されている。この制御方式では、小角度のスキューで基本波成分を確保しつつ、モータ駆動電流の高調波成分により誘起電圧を正弦波波形とし、トルクリップルを抑えつつモータの出力アップを実現している。
特開2006-174692号公報
しかしながら、前述のようなモータ駆動電流に高調波成分を含ませる制御方式では、高調波成分に合わせて制御周期を設定する必要がある。従って、波長の短い高次の高調波成分が多く含まれる制御形態では、制御周期を非常に短くしなければならないという問題があった。このため、非常に制御がしにくく、また、その分、制御系にも負担やコストがかかるという問題が生じていた。
本発明の目的は、低トルクリップル、高出力を同時に満たしつつ、容易に制御可能なブラシレスモータを提供することにある。
本発明のブラシレスモータは、2n(nは正の整数)個の磁極を有するロータと、3n個のスロットを有するステータとを備えてなるブラシレスモータであって、前記ブラシレスモータの誘起電圧に含まれる5次高調波成分の含有率が全高調波成分に対して90%以上となるように、前記ロータ又は前記ステータのスキュー角を電気角36°≦θskew≦57°に設定し、線間誘起電圧を略台形波化すると共に、基本波に対する前記5次高調波成分の含有率4.5%〜6.5%としたことを特徴とする。
本発明にあっては、2P3S×n構成のブラシレスモータにて、誘起電圧の5次高調波成分の含有率を基本波に対して4.5%〜6.5%に設定することにより、正弦波駆動に対してトルクや回転数が効果的に増大する。
前記ブラシレスモータにおいて、前記磁極を形成するマグネットの周方向の幅Wmと、前記マグネットの内径円における中心角θp=360°/極数2nの円弧に形成される弦の長さWpとの比Wを、0.76<W=Wm/Wp<0.86に設定しても良い。これにより、2P3S×n構成のブラシレスモータにて、ブラシレスモータの誘起電圧に含まれる5次高調波成分の基本波に対する含有率を4.5%〜6.5%にすることができる。
また、前記ブラシレスモータを、6個(n=3)の前記磁極と、9個の前記スロットを有する6極9スロット構造としても良く、前記ブラシレスモータを、電動パワーステアリングの駆動源として使用しても良い。本発明によるブラシレスモータの場合、低トルクリップル、高出力を同時に満たし、しかも制御が容易であることから、トルクリップルへの要求が厳しく、小型・高出力化が求められる電動パワーステアリング用のモータとして特に有用である。
本発明のブラシレスモータは、いわゆる2P3S×n構成のブラシレスモータにて、誘起電圧の5次高調波成分の含有率が全高調波成分に対して90%以上となるように、前記ロータ又は前記ステータのスキュー角を電気角36°≦θskew≦57°に設定し、線間誘起電圧を略台形波化すると共に、基本波に対する前記5次高調波成分の含有率4.5%〜6.5%に設定することにより、正弦波駆動に対してトルクや回転数効果的に増大させることが可能となる。また、低トルクリップル、高出力化が図られると共に、従来よりも制御周期を長くすることができ、モータの駆動制御が容易となる。
また、磁極を形成するマグネットの周方向の幅Wmと、マグネットの内径円における中心角θp=360°/極数2nの円弧に形成される弦の長さWpとの比Wを、0.76<W=Wm/Wp<0.86に設定することにより、2P3S×n構成のブラシレスモータにて、ブラシレスモータの誘起電圧に含まれる5次高調波成分の基本波に対する含有率を4.5%〜6.5%に設定することができる
本発明の一実施例であるブラシレスモータの断面図である。 図1のモータにおけるステータの構成を示す説明図である。 ロータのスキュー角についての説明図である。 図1のモータにおけるマグネットの形状を示す説明図である。 誘起電圧中の5次高調波成分の含有率と、正弦波駆動に対するトルク増加率及び回転数増加率との関係を示したグラフである。 6極9スロットのモータにおけるスキュー角(機械角)と、全高調波成分に対する5次高調波成分の含有率との関係を示したグラフである。 6極9スロットのモータにおけるスキュー角(機械角)と、誘起電圧中の5次高調波成分の含有率との関係を、マグネット形状(比W=Wm/Wp)をパラメータとして調べた結果を示したグラフである。 6極9スロットのモータにおける比Wと、誘起電圧中の基本波減少率との関係を示すグラフである。 スキューをステータ側に配したモータのステータ構成を示す説明図である。
符号の説明
1 ブラシレスモータ 2 ステータ
3 ロータ 4 ケース
5 ステータコア 5a ティース
5b 溝 6 コイル
6a 端部 7 バスバーユニット
8 ブラケット 9 分割コア
11 インシュレータ 12 給電用端子
13 ロータシャフト 14a,14b ベアリング
15a〜15c ロータコア 16a〜16c マグネット
16out 外周面 16in 内周面
17a〜17c マグネットホルダ 18 マグネットカバー
21 レゾルバ 22 ロータ(レゾルバロータ)
23 ステータ(レゾルバステータ) 24 レゾルバホルダ
25 レゾルバブラケット 26 リブ
27 雌ネジ部 28 取付ネジ
θskew スキュー角 θstep ステップ角
M1〜M3 マグネット中心点 L マグネット中心点を結ぶ線
O ロータ回転中心
P1,P2 直線Lとロータコア端部との交点
C1 円弧 C2 マグネット内径円
T 最外径位置 W 比
Wm マグネット幅
Wp マグネット内径円における中心角θp=360°/極数の円弧に形成される弦の長さ
W WmとWpの比(=Wm/Wp)
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施例であるブラシレスモータの断面図である。図1に示すように、ブラシレスモータ1(以下、モータ1と略記する)は、外側にステータ(固定子)2、内側にロータ(回転子)3を配したインナーロータ型のブラシレスモータとなっている。モータ1は、例えば、コラムアシスト式の電動パワーステアリング装置(EPS)の動力源として使用され、自動車のステアリングシャフトに対し動作補助力を付与する。モータ1は、ステアリングシャフトに設けられた減速機構部に取り付けられる。モータ1の回転は、この減速機構部によってステアリングシャフトに減速されて伝達される。
ステータ2は、有底円筒形状のケース4と、ステータコア5、ステータコア5に巻装されたステータコイル6(以下、コイル6と略記する)及びステータコア5に取り付けられるバスバーユニット(端子ユニット)7とから構成されている。ケース4は、鉄等にて有底円筒状に形成されている。ケース4の開口部には、図示しない固定ネジによってアルミダイキャスト製のブラケット8が取り付けられる。
ステータコア5は、図2に示すように、複数個(ここでは9個)の分割コア9を周方向に集めた構成となっている。ステータコア5には、9個のティース5aが径方向内側に向かって突設されている。ステータコア5の先端には、2n個の溝5bが(ここでは2個)が形成されており、擬似スロット効果によるコギング低減が図られている。分割コア9は、電磁鋼板からなるコアピースを積層して形成される。分割コア9の周囲には、合成樹脂製のインシュレータ11が取り付けられている。
インシュレータ11の外側には、コイル6が巻装されている。ステータコア5の一端側には、コイル6の端部6aが引き出されている。ステータコア5の一端側には、バスバーユニット7が取り付けられている。バスバーユニット7の合成樹脂製の本体部内には、銅製のバスバーがインサート成形されている。バスバーユニット7の周囲には、複数個の給電用端子12が径方向に突設されている。バスバーユニット7の取り付けに際し、コイル端部6aは、この給電用端子12と溶接される。バスバーユニット7では、バスバーはモータ1の相数に対応した個数(ここでは、U相,V相,W相分の3個)設けられている。各コイル6は、その相に対応した給電用端子12と電気的に接続される。ステータコア5は、バスバーユニット7を取り付けた後、ケース4内に圧入固定される。
ステータ2の内側にはロータ3が挿入されている。ロータ3は、ロータシャフト13を有している。ロータシャフト13は、ベアリング14a,14bによって回転自在に支持されている。ベアリング14aはケース4の底部中央に、ベアリング14bはブラケット8の中央部にそれぞれ固定されている。ロータシャフト13には、円筒形状のロータコア15a〜15cが固定されている。ロータコア15a〜15cの外周には、セグメントタイプのマグネット(永久磁石)16a〜16cが取り付けられている。モータ1では、マグネット16a〜16cは、周方向に沿って6個×3列配置されている。つまり、モータ1は、6極9スロット(以下、6P9Sのように略記する)構成となっている。マグネット16a〜16cの外側には、有底円筒形状のマグネットカバー18が取り付けられている。
モータ1のマグネット16a〜16cは、外周面16outが内周面16inに対し偏心した形に形成されている。すなわち、マグネット外周面16outの中心は、外周面16outの最外径位置Tを通る円弧C1と同心ではなく、外周面16outは、内周面16inよりも小さい半径の円周面となっている。このように、マグネット外周面16outを偏心形成することにより、コギングの低減が図られる。
マグネット16a〜16cの外側には、合成樹脂製のマグネットホルダ17a〜17cが取り付けられている。マグネット16a〜16cは、マグネットホルダ17a〜17cに保持される形でロータコア15a〜15cの外周に取り付けられる。モータ1では、マグネット16a〜16cは、各マグネットホルダ17a〜17cによって軸方向に3列配置されている。各列のマグネット16a〜16cは、径方向に所定ステップ角θstepずつずれた位置関係で取り付けられている。すなわち、モータ1のロータ3は、マグネット16a〜16cが3段積となったスキュー構造となっている。
図3は、ロータ3側のスキュー角についての説明図である。図3に示すように、ステップスキュー構造においては、マグネット16a〜16cの中心点M1〜M3(周方向・軸方向共)を結び、このM1〜M3を結ぶ線Lとマグネット16a,16cの端部との交点をP1,P2としたとき、P1,P2間の回転中心Oに対する中心角がマグネットスキュー角θskewとなる。従って、マグネット16a,16b間、マグネット16b,16c間のステップ角θstepは、それぞれ、M1,M2、M2,M3間の回転中心Oに対する中心角となる。また、M1,P1間、M3,P2間の中心角は、それぞれ、ステップ角θstepの半分(θstep/2)となる。このため、スキュー角θskewは、θstep×(段積み数−1)+(θstep/2)×2=θstep×段積み数となる。
マグネットホルダ17aの端部には、回転角度検出手段であるレゾルバ21のロータ(レゾルバロータ)22が取り付けられている。これに対し、レゾルバ21のステータ(レゾルバステータ)23は、金属製のレゾルバホルダ24内に圧入され、合成樹脂製のレゾルバブラケット25に収容されている。レゾルバホルダ24は有底円筒形状に形成されており、ブラケット8の中央部に設けられたリブ26の端部外周に軽圧入される。レゾルバブラケット25とブラケット8には、金属製の雌ネジ部27がインサートされている。雌ネジ部27には、ブラケット8の外側から取付ネジ28がねじ込まれる。これにより、レゾルバホルダ24がブラケット8の内側に固定される。
ここで、2P3Sの整数倍の構造(モータ1は、2P3S×3=6P9S)を有するモータの誘起電圧には、5次以上の奇数次の高調波成分が含まれており、その中でも5次成分が最も多く含まれる。なお、2P3S×nの場合、3次高調波は、短節巻係数Kp=cos{n・(1-β)・π/2}=0となるため発生しない(n:次数,β:コイルピッチ/極ピッチ、2P3Sではβ=2/3となり、n=3の場合にはcosは0)。また、基本波に5次高調波成分のみを含ませると、線間誘起電圧が略台形波となる。このとき、モータ駆動電流を台形波とすれば、トルクリップルを0に近付けることができる。しかも、台形波電流は、正弦波電流に比して波高値が抑えられるため、ピーク電流値を下げることができる。一方、同じピーク電流値の場合、台形波の方が正弦波よりも多くの電流を流すことができる。従って、誘起電圧を基本波+5次高調波に調整することにより、トルクリップルを抑えつつ、モータ出力を増大させることが可能となる。
一方、当該モータ1は、前述のようにスキュー構造となっているが、電圧利用率向上とトルクリップル低減を両立すべく、モータ1にも高調波成分を含ませたモータ駆動電流が供給される。ところが、前述の通り、高次の高調波成分が多く含まれると、制御周期が非常に短くなり制御が行いにくくなる。そこで、発明者らは、2P3S×n構造のモータの前記特性に着目し、高調波成分を可能な限り5次成分のみとし、他の次数成分を少なくする構成を検討した。そして、各種実験の結果、次の結論を得た。
(1)誘起電圧の基本波に対する5次高調波成分の含有率を4.5%〜6.5%とすると、正弦波駆動に対してトルクや回転数が効果的に増大する。
(2)スキュー角を電気角36°≦θskew≦57°とすると、全高調波成分に対する5次高調波成分の含有率が大きく(90%)なる。なお、電気角36°≦θskew≦57°は、6P9Sのモータにおける機械角12°≦θskew≦19°に相当する。また、マグネットを段積する場合には、各段ごとのステップ角度にて前述の値を除した値となる(電気角36°/マグネット積み数≦θstep)≦57°/マグネット積み数となる。
(3)マグネット16a〜16cの形状を0.76<W=Wm/Wp<0.86とすると、5次高調波成分の含有率が4.5%〜6.5%となる(Wm:マグネット幅,Wp:弦P−P(図4参照)の長さ、つまり、マグネット内径円C2における中心角θp=360°/極数(6極では60°)の円弧に形成される弦の長さ)。なお、図4では、マグネット16aについて示したが、他のマグネット16b,16cも同様の構成となっている。
以下、前記(1)〜(3)のそれぞれについて、実験結果に基づいて説明する。まず、(1)に関し、図5は、5次高調波成分の含有率と、正弦波駆動に対するトルク増加率及び回転数増加率との関係を示したグラフである。図5に示すように、5次高調波成分が大きくなるにつれてトルクや回転数も大きくなるが、ある量を超えると逆に低下する。また、トルク増加率と回転数増加率の変化には差異があり、前者は約5%、後者は約6.5%でピークとなる。そこで、両者が3%以上の増加率を確保できる範囲を有効と考え、(1)のように、含有率4.5%〜6.5%が好ましいとの結論を得た。
次に、(2)に関し、図6は、6P9Sのモータにおけるスキュー角(機械角)と、全高調波成分に対する5次高調波成分の含有率との関係を示したグラフである。図6に示すように、スキュー角が大きくなるにつれて5次高調波成分の含有率も大きくなるが、18°を超える低下し、22°を超えると急減する。そこで、5次高調波成分の含有率が90%以上となる範囲を有効と考え、(2)のように、6P9Sにてスキュー角(機械角)12°≦θskew(機械角)≦19°、そして、2P3S×nのモータでは、スキュー角(電気角)36°≦θskew(電気角)≦57°が好ましいとの結論を得た。なお、図6はマグネット幅や内外径の偏芯量等を変えたモータにて、前記関係を調べたものであるが、両者の関係には、マグネット形態に依らず同様の傾向が得られた。
さらに、(3)に関し、図7は、6P9Sのモータにおけるスキュー角(機械角)と、誘起電圧中の5次高調波成分の含有率との関係を、マグネット形状(比W=Wm/Wp)をパラメータとして調べた結果を示すグラフである。図7に示すように、比Wが小さくなるにつれて5次高調波成分の含有率も大きくなる。そして、W<0.86とすれば、スキュー角(機械角)12°≦θskew(機械角)≦19°の範囲で、5次高調波成分の含有率を4.5%にすることができる。これは、6P9S構成のみならず、スキュー角(電気角)を36°≦θskew(電気角)≦57°に設定した場合、2P3S×nのモータでは同様の結果が得られる。
一方、図8は、6P9Sのモータにおける比Wと、誘起電圧中の基本波減少率との関係を示すグラフである。図7に示すように、比Wが0.76となると、誘起電圧中の基本波が急激に減少し、モータの出力トルクが著しく低下する。そこで、比Wについては、図7,7の結果から、(3)のように、0.76<W=Wm/Wp<0.86が好ましいとの結論を得た。本発明によるモータ1では、マグネット16a〜16cが、0.76<W=Wm/Wp<0.86を満たすように形成されている。これにより、モータ1は、前記(1),(2)の条件が満たされたブラシレスモータとなる。
そこで、本発明に至るプロセスをまとめると次のようになる。すなわち、まず、スキュー構造を採用した2p3s×nのブラシレスモータにて、基本波成分の減少を抑えてトルクを確保すべくスキュー角度を小さくする。スキュー角度が小さくなると、誘起電圧の高調波成分含有率が高くなり、そのまま正弦波駆動すると却ってトルクリップルが大きくなる。そこで、モータ駆動電流に高調波成分を重畳させて、誘起電圧の高調波成分を打ち消してトルクリップル低減を図る。しかし、高次の高調波成分が含まれると制御性が悪くなる。このため、誘起電圧が台形波形となり、出力向上とトルクリップル低減に有効な5次成分に高調波成分の含有対象を絞った。
モータ駆動電流への重畳対象を5次高調波成分に絞った上で、トルクや回転数が高くなる範囲に5次高調波成分の含有率を設定する。この値が(1)含有率4.5%〜6.5%である。また、全高調波成分中の5次高調波成分の含有率が大きくなるように、スキュー角を設定する。この値が(2)電気角36°≦θskew≦57°である。一方、発明者らの各種実験により、スキュー角と誘起電圧中の5次高調波成分の含有率との関係は、マグネット形状によって変化することが明らかとなり、比Wが0.86未満のとき(1),(2)の条件が満たされることが分かった。また、比Wが0.76以下となると、誘起電圧中の基本波が急激に減少し、モータの出力トルクが著しく低下することが分かり、その結果、(3)の条件を得た。
このように、本発明のブラシレスモータでは、高調波成分を含ませたモータ駆動電流を供給することにより、電圧利用率の向上とトルクリップルの低減を図りつつ、モータ出力を向上させることができ、効率の良いブラシレスモータを提供することが可能となる。また、高調波成分が5次成分に限定されるため、高次の高調波成分が多く含まれる場合のように、制御周期を非常に短くする必要がなく、モータの駆動制御も容易となる。さらに、制御系の負担も軽減され、制御回路等のコスト低減も図られる。
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前述の実施例では、コラムアシスト式のEPSに使用されるブラシレスモータを示したが、他の方式のEPS用モータにも本発明は適用可能である。加えて、EPSや各種車載電動品用のモータのみならず、本発明は、広くブラシレスモータ一般にも適用可能である。また、前述の実施例では、マグネットを6個用いた6極9スロットのブラシレスモータに本発明を適用した例を示したが、モータのマグネットやスロットの構成はこれには限定されず、本発明は、2極3スロットの整数倍の構成のブラシレスモータに広く適用可能である。
さらに、本発明は、ロータ3側にスキューを施したモータのみならず、ステータ2側にスキューを施したモータにも適用可能である。発明者らの実験によれば、図9のようにステータ2側をスキューさせたモータにおいても、図6,7と同様の関係が得られた。すなわち、電気角36°≦θskew≦57°のとき、全高調波成分中の5次高調波成分の含有率が大きくなり、比Wが0.86未満のとき(1),(2)の条件が満たされ、比Wが0.76以下となると、誘起電圧中の基本波が急激に減少した。

Claims (4)

  1. 2n(nは正の整数)個の磁極を有するロータと、3n個のスロットを有するステータとを備えてなるブラシレスモータであって、
    前記ブラシレスモータの誘起電圧に含まれる5次高調波成分の含有率が全高調波成分に対して90%以上となるように、前記ロータ又は前記ステータのスキュー角を電気角36°≦θskew≦57°に設定し、線間誘起電圧を略台形波化すると共に、基本波に対する前記5次高調波成分の含有率4.5%〜6.5%としたことを特徴とするブラシレスモータ。
  2. 請求項1記載のブラシレスモータにおいて
    前記磁極を形成するマグネットの周方向の幅Wmと、前記マグネットの内径円における中心角θp=360°/極数2nの円弧に形成される弦の長さWpとの比Wが、0.76<W=Wm/Wp<0.86であることを特徴とするブラシレスモータ。
  3. 請求項1記載のブラシレスモータにおいて、前記ブラシレスモータは、6個(n=3)の前記磁極と、9個の前記スロットを有する6極9スロット構造であることを特徴とするブラシレスモータ。
  4. 請求項1記載のブラシレスモータにおいて、前記ブラシレスモータは、電動パワーステアリングの駆動源として使用されるモータであることを特徴とするブラシレスモータ。
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