JP5363136B2 - ブラシレスモータ - Google Patents

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Description

本発明は、ブラシレスモータに関し、特に、ロータ位置検出装置としてレゾルバを使用したブラシレスモータにおけるレゾルバセンサ信号の精度向上技術に関する。
一般にブラシレスモータでは、ロータ(回転子)の回転位置を検出し、検出したロータ回転位置に基づいて、ステータ(固定子)側のコイル(ステータコイル)を順次励磁してロータを回転駆動させている。ロータの回転位置検出には、従来より、エンコーダやホールIC等を用いた検出装置が使用されているが、近年、レゾルバを使用したブラシレスモータも増加している。レゾルバは、高温や振動環境下に強く、構造がシンプルで故障にくいことから、車載用モータへの使用が増大している。特に、電動パワーステアリング装置(EPS)では、操舵フィーリング向上のため高性能なロータ回転位置検出センサが求められており、安価で組付性にも優れたレゾルバの使用が増大している。
このレゾルバは、一般に、モータのロータと共に回転するレゾルバロータと、レゾルバロータの外側に配置されるレゾルバステータとから構成される。レゾルバステータには、励磁用の1次コイルと、レゾルバロータの回転に伴って出力信号が変化する2次コイルが設けられている。レゾルバロータには、径方向に突出した突起部(例えば、等分に3個)が設けられており、突起部が1次コイルに接近・離反すると、1次コイルの励磁によって生じた磁界が周期的に変化する。この磁界の周期的な変化により、2次コイルの出力信号も周期的に変化し、2次コイルからは、レゾルバロータの回転に伴って正弦波信号が出力される。
一方、異なる位置に配された2次コイルの出力信号には、レゾルバロータの回転に基づき所定の位相差が生じる(sin出力信号,cos出力信号)。そして、位相のずれた2つの2次コイル出力信号の出力差と、レゾルバロータの回転角度との間には所定の関係が存在する。そこで、レゾルバを用いたブラシレスモータでは、sin出力信号とcos出力信号の出力差に基づいてレゾルバロータの回転角度、すなわち、ロータの回転位置を検出し、ブラシレスモータの通電タイミングを適宜制御している。
特開2007-325481号公報
ところが、前述のEPS用モータなどでは、狭い空間内にモータを配置する必要があり、その小型・軽量化の要請に応じてモータの体格を小さくすると、モータの界磁コイルとレゾルバとが近接して配置される場合が生じる。このように、界磁コイルとレゾルバが接近すると、レゾルバが界磁コイルからの漏れ磁束の影響を受け、2次コイルの出力信号に歪みが生じるおそれがある。レゾルバ出力信号に歪みが生じると、ロータ回転位置の検出精度が低下し、適切なタイミングでモータに通電ができずトルクリップルが大きくなってしまうという問題が生じる。トルクリップルの発生は、作動音の悪化につながる事象であり、特に、EPS用のブラシレスモータでは、操舵補助力が変化し操舵フィーリングが悪化するおそれがあるという問題があった。
また、高出力モータの場合、界磁コイルの巻線ターン数や印加電流が大きくなるため、レゾルバへのモータ界磁磁束の影響も大きくなる。このため、ロータ回転位置の検出精度も低下し易く、特に、高出力モータを使用するEPS用ブラシレスモータでは、モータ界磁磁束による影響も大きく、その対策が求められていた。
本発明の目的は、レゾルバによるロータ位置検出精度を確保しつつ、モータ小型化の要請を満し得るブラシレスモータを提供することにある。
本発明のブラシレスモータは、径方向に向かって突設されたティースを備えるステータコアと、隣接する前記ティース間に形成されたスロットに巻装された界磁コイルとを備える固定子と、前記固定子の内側に回転自在に配置され、ロータコアと、前記ロータコアの外周に取り付けられたマグネットとを備える回転子と、前記回転子と共に回転するレゾルバロータと、前記レゾルバロータの外側に配置され、径方向に向かって突設されたレゾルバティースに励磁コイルと出力コイルが巻装されたレゾルバステータと、を有し、前記マグネットの極数Pと前記ステータコアの前記スロットSの数が、2P3S×n(nは2以上の整数)である3相駆動のブラシレスモータであって、前記固定子の前記ティースは、3個の前記ティースからなるティースブロックを形成し、前記ティースブロックは複数個設けられ、前記固定子の前記ティースと前記レゾルバティースは、前記ティースブロック内のある1相の前記ティースと、ある1個の前記レゾルバティースの中心を一致させたとき、他の前記ティースブロック内の前記ある1相と同相の前記ティースは、何れの前記レゾルバティースとも中心が一致しないことを特徴とする。
本発明にあっては、2P3S×n(nは2以上の整数)の3相駆動ブラシレスモータにて、固定子のティースとレゾルバティースを、ティースブロック内のある1相のティースと、ある1個のレゾルバティースの中心を一致させたとき、他のティースブロック内のある1相と同相のティースが、何れのレゾルバティースとも中心が一致しないように配置することにより、モータ界磁の漏れ磁束が、各ティースブロックごとに異なる位置関係で存在するレゾルバティースに流れる。このため、レゾルバティースに巻装された出力コイルへの影響も不均一となり、特定転流時に界磁ノイズが累積増大することがなく、漏れ磁束の影響が適宜相殺し合う形となる。従って、出力信号の歪みが小さくなり、ロータ位置の角度検出誤差が小さく抑えられ、ロータ位置検出精度が向上する。
一方、前記ブラシレスモータを、3個の前記ティースブロックを有する6P9S構成のモータとし、前記レゾルバティースの個数を3の倍数以外に設定しても良い。また、前記ブラシレスモータを、4個の前記ティースブロックを有する8P12S構成のモータとし、前記レゾルバティースの個数を奇数に設定しても良い。
本発明のブラシレスモータによれば、2P3S×n(nは2以上の整数)の3相駆動ブラシレスモータにて、各ティースブロックごとに固定子のティースとレゾルバティースを異なる位置関係に配置したので、漏れ磁束の影響を適宜相殺させることができ、レゾルバ出力信号に対するモータ界磁磁束の影響を低減することが可能となる。このため、レゾルバをモータ内に配置し小型化を図ったモータにおいても、ロータ位置検出精度を確保することが可能となり、モータのトルクリップルを抑えることが可能となる。特に、EPS用のモータでは、トルクリップルの低減により操舵補助力が安定し、操舵フィーリングの向上を図ることが可能となる。
本発明の一実施例であるブラシレスモータの断面図である。 従来のレゾルバ構成を示す説明図である。 図2のレゾルバ構成におけるモータステータ側ティースとレゾルバステータ側ティースの関係を示す説明図である。 図2のレゾルバ構成の場合のレゾルバ出力信号を示す説明図である。 図2のレゾルバ構成の場合の角度検出誤差を示す説明図である。 本発明によるモータのレゾルバ構成を示す説明図である。 図6のレゾルバ構成におけるモータステータ側ティースとレゾルバステータ側ティースの関係を示す説明図である。 図6のレゾルバ構成の場合のレゾルバ出力信号を示す説明図である。 図6のレゾルバ構成の場合の角度検出誤差を示す説明図である。 6P9S構成のブラシレスモータにおいてレゾルバステータのティース数を変えた場合の角度検出誤差の実験結果を示す説明図である。 8P12S構成のブラシレスモータにおいてレゾルバステータのティース数を変えた場合の角度検出誤差の実験結果を示す説明図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施例であるブラシレスモータの断面図である。図1に示すように、ブラシレスモータ1(以下、モータ1と略記する)は、外側にステータ(固定子)2、内側にロータ(回転子)3を配したインナーロータ型のブラシレスモータとなっている。モータ1は、例えば、コラムアシスト式の電動パワーステアリング装置(EPS)の動力源として使用され、自動車のステアリングシャフトに対し動作補助力を付与する。モータ1は、ステアリングシャフトに設けられた減速機構部に取り付けられる。モータ1の回転は、この減速機構部によってステアリングシャフトに減速されて伝達される。
ステータ(モータステータ)2は、有底円筒形状のケース4と、ステータコア5、ステータコア5のティースに巻装されたモータ界磁コイル6(以下、コイル6と略記する)及びステータコア5に取り付けられるバスバーユニット(端子ユニット)7とから構成されている。ケース4は、鉄等にて有底円筒状に形成されている。ケース4の開口部には、固定ネジ9によって、アルミダイキャスト製のブラケット8が取り付けられる。ステータコア5には合成樹脂製のインシュレータ11が取り付けられている。インシュレータ11の外側には、コイル6が巻装されている。
ステータコア5の一端側にはバスバーユニット7が取り付けられている。バスバーユニット7は、合成樹脂製の本体部内に銅製のバスバーがインサート成形されている。バスバーユニット7の周囲には、複数個の給電用端子12が径方向に突設されている。給電用端子12は、バスバーユニット7の取り付けに際し、コイル6の端部と溶接される。バスバーユニット7では、バスバーはモータ1の相数に対応した個数(ここでは、U相,V相,W相分の3個)設けられている。各コイル6は、その相に対応した給電用端子12と電気的に接続される。ステータコア5は、バスバーユニット7を取り付けた後、ケース4内に固定される。
ステータ2の内側にはロータ3が挿入されている。ロータ3は、ロータシャフト13を有している。ロータシャフト13は、ベアリング14a,14bによって回転自在に支持されている。ベアリング14aは、ケース4の底部中央に圧入固定されている。ベアリング14bは、金属製のベアリングホルダ19によって、ブラケット8の中央部に固定されている。ロータシャフト13には、円筒形状のロータコア15が固定されている。ロータコア15の外側には、合成樹脂製のマグネットホルダ17が取り付けられている。このマグネットホルダ17に保持される形で、ロータコア15の外周には、セグメントタイプのマグネット(永久磁石)16が取り付けられる。マグネット16の外側には、有底円筒形状のマグネットカバー18が装着されている。
ロータ3の図1において左側には、回転角度検出手段であるレゾルバ21が配されている。レゾルバ21は、ロータ3側に固定されたレゾルバロータ22と、ブラケット8側に固定されたレゾルバステータ23とから構成されており、レゾルバステータ23の内側にレゾルバロータ22が配置されている。レゾルバロータ22は、マグネットホルダ17の図1において左端部に取り付けられており、ロータ3が回転すると、レゾルバロータ22も共にレゾルバステータ23内にて回転する。レゾルバロータ22は、金属板を積層した構成となっており、三方向に突起が形成されている。
レゾルバステータ23は、磁性体にて形成された金属製のレゾルバホルダ24内に圧入され、合成樹脂製のブラケットホルダ25に収容されている。レゾルバホルダ24は有底円筒形状に形成されており、ブラケット8の中央部に設けられたリブ26の端部外周に軽圧入される。ブラケットホルダ25は、図示しないタッピンネジによって、ブラケット8の内側に固定される。
レゾルバステータ23にはコイル31が巻装されており、励磁コイルと出力コイルが設けられている。レゾルバステータ23の励磁コイルには高周波信号が付与されており、レゾルバロータ22の突起の近接離反により、出力コイルから出力される信号が変化する。前述のように、位置を異にする出力コイルの出力信号には位相差があり(sin出力信号,cos出力信号)、この位相差を検出することにより、ロータ3の回転位置が検出される。そして、ロータ3の回転位置に基づき、コイル6への電流が適宜切り替えられ、ロータ3が回転駆動される。
ブラケットホルダ25とブラケット8は、両者間にレゾルバホルダ24のフランジ部24aを介在させた形で、前述のタッピンネジにて固定される。フランジ部24aは、ブラケットホルダ25とブラケット8との間にて、周方向に若干移動可能に取り付けられており、レゾルバホルダ24は、ステータ23の位置調整後、レゾルバ固定ネジ28によってブラケットホルダ25に固定される。ブラケットホルダ25には、金属製のレゾルバ固定ナット27が取り付けられる。
ナット27にはブラケット8の外側からネジ28がねじ込まれ、ベアリングホルダ19とレゾルバホルダ24がブラケット8に共締めされる。これにより、レゾルバホルダ24は、周方向の位置が調整された状態でブラケット8の内側に固定される。モータ1では、このようにレゾルバ21がブラケット8のベアリング14bよりもモータ内部側に配置され、ブラケット8の内側に生じるデッドスペースも有効に活用される。従って、モータの小型化が図られるが、その一方でレゾルバステータ23とコイル6が近接し、前述のように、コイル6からの磁束漏れによるセンサ精度低下の問題が生じる。
そこで、このような磁束漏れの影響を低減すべく、本発明者らは、モータステータとレゾルバステータの各ティースの位置関係に着目し、それらを種々検討したところ、両者のティースが規則的な位置関係で配置されている場合にモータ界磁の影響が大きいことが分かった。図2は、従来のレゾルバ構成を示す説明図であり、6極9スロット(以下、極数とスロット数は、6P9Sのように略記する)構成のブラシレスモータ51に12スロットのレゾルバ52を配置した場合を示している。
図2のモータステータ53では、U,V,Wの各相のコイル55が巻装された3個のティース54が1つのティースブロック56(以下、ブロック56と略記する)を形成している。図2のモータでは、このブロック56が3組設けられている(56a〜56c)。一方、レゾルバステータ57側には、レゾルバティース58(以下、ティース58と略記する)が等分に12個設けられている。各ティース58には、励磁コイル59eが巻装されると共に、sin出力信号を出力するコイル59sとcos出力信号を出力するコイル59cが交互に巻装されている。
そこで、図2の構成におけるティース54とティース58の位置関係を見ると、まず、ブロック56a内のあるティース54a(図2ではV相を例示)と、レゾルバステータ57側のあるティース58aの中心(回転中心から径方向に延びる中心線)を一致させる。すると、他のブロック56b,56cにおいても、ティース54aと同相(図2ではV相)のティース54d,54gと、レゾルバステータ57側のティース58e,58iの中心が一致する。
図3は、図2の構成における両ティース54,58の関係を示す説明図である。図3に示すように、各ブロック56a〜56cでは、V相のティース54a,54d,54gは、レゾルバステータ57側のティース58a,58e,58iの中心と一致する。また、各ブロック56a〜56cでは、各相のティース54とそれに対向するティース58との間のピッチ角度θ1〜θ3が各群で同じ値となる。すなわち、ティース54a−58b,54d−58f,54g−58j間のピッチ角度θ1が全て30°、ティース54b−58c,54e−58g,54h−58k間のピッチ角度θ2が全て20°、ティース54c−58d,54f−58h,54i−58l間のピッチ角度θ3が全て10°となる。従って、図2のモータでは、ティース54とティース58は、各ブロック56a〜56cごとに同じピッチ角度パターンで配置される。
このように、図2のモータでは、ティース54とティース58が規則的な位置関係で配置されており、例えば、モータ駆動時にU−Vと通電すると、図2の矢印のように磁束が流れる。このとき、その漏れ磁束は、各ブロック56a〜56cごとに同じ位置関係で存在するティース58に流れ、ティース54に対向する各コイル59s,59cに同様の影響を及ぼす。特に、図2のような構成では、U−V通電時のような特定転流時に、V相ティース54a,54d,54gとティース58a,58e,58iが同心状態で対向するためその影響が大きく、レゾルバ側の出力信号に界磁ノイズが加算され増大する。このため、図4のように出力信号が歪み、図5のように角度検出誤差が大きくなる。なお、図5における破線は、コイル55に通電しない状態の検出誤差を示しており、これからも界磁ノイズの影響が大きいことが分かる。
このような検討に基づき、本発明によるモータ1では、モータステータ2のティース32とレゾルバステータ23のレゾルバティース34(以下、ティース34と略記する)の位置関係が、各不規則となるようにレゾルバ21を構成した。図6は、本発明によるモータ1のレゾルバ構成を示す説明図であり、ここでは、6P9S構成の3相のブラシレスモータに10スロットのレゾルバ21を配置している。図6の構成においても、3個のティース32を有するティースブロック33(以下、ブロック33と略記する)が3組設けられている。また、レゾルバステータ23側には、ティース34が等分に10個設けられており、励磁コイル31eと、sin出力信号を出力するコイル31s、cos出力信号を出力する31cが各ティース34に配置されている。
前述同様、図6の構成におけるティース32とティース34の位置関係を見ると、まず、ブロック33a内のあるティース32a(図6ではW相を例示)と、レゾルバステータ23側のあるティース34aの中心を一致させる。このとき、図2のモータ構成では、V相を例にすると、V相のティース54aとレゾルバステータのティース58aの中心を一致させると、他のブロック56b,56cにおいても、V相のティース54d,54gとレゾルバステータのティース58e,58iの中心が一致する。これに対し、図6のモータ1では、他のブロック33b,33cの同相(W相)ティース32d,32gは、ティース34とは中心が一致しない。
図7は、図6の構成における両ティース32,34の関係を示す説明図である。図7に示すように、ブロック33b,33cのW相ティース32d,32gは、レゾルバステータ23側の何れのティース34とも中心が一致しない。また、モータ1では、他のティース32b等に関しても、レゾルバステータ23側の何れのティース34とも中心は一致しない。さらに、ティース32とティース34との間のピッチ角度は、図7のθ1〜θ9のようにそれぞれ異なる値となっており、両ティース32,34は、各ブロック33a〜33cごとに異なるピッチ角度パターンで配置される。
このように、モータ1では、各ブロック33a〜33cごとにティース32とティース34の位置関係が一致せず、両者は不等関係でランダムに配置される。従って、例えば、U−Vと通電した場合も、その漏れ磁束が、各ブロック33a〜33cで異なる位置関係で存在するティース34に流れ、ティース32に対向する各コイル31s,31cへの影響が不均一となる。このため、特定転流時に界磁ノイズが累積増大することがなく、漏れ磁束の影響が適宜相殺し合う形となり、出力信号の歪みが抑えられ、出力信号が図8のように正弦波形状となる。従って、角度検出誤差も小さく抑えられ、発明者らの実験によれば、図9のように無通電状態とほぼ変わらない程度の検出誤差を実現できた。
さらに、本発明者らは、レゾルバステータ23のティース34の個数を変えて同様の実験を行い、図10のような結果を得た。図10に示すように、3相の6P9Sモータでは、ティース34の個数が12,15,18の場合、つまり、ティース数が3の倍数の場合、各ブロック33a〜33cにおける両ティース32,34の位置関係が一致するため、角度誤差が大きくなる。これに対し、ティース34の個数が8や10,16の場合のように、ティース数が3の倍数以外のときは、両ティース32,34の位置関係が不一致となり、角度誤差が小さくなる。なお、ティース32とティース34が同数の構成(図6の例では共に9個)は、両者の位置関係が全ティースで一致するため好ましくない。
このように、本発明によるモータ1では、レゾルバ出力信号に対するモータ界磁磁束の影響を抑えることができ、レゾルバをモータ内に配置してモータの小型化を図りつつ、ロータ位置検出精度を確保することが可能となる。これにより、ロータ位置検出誤差が低減し、モータのトルクリップルを抑えることが可能となる。また、EPS用のモータでは、トルクリップルの低減により操舵補助力が安定し、操舵フィーリングの向上を図ることが可能となる。すなわち、モータ1では、EPSにおける操舵フィーリングを損なうことなく、モータ小型化の要請を満たすことが可能となる。
本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前述の実施例では、6P9S(2P3S×3)のブラシレスモータを例に取って本発明を説明したが、2P3S×n(nは2以上の整数)のブラシレスモータ全般に本発明は適用可能である。図11は、8P12S(2P3S×4)のモータにおける角度誤差に関する実験結果であり、この場合も、ティース34の数が偶数のとき、各ブロックのティース位置関係に一致が生じるため角度誤差が大きくなり、角度誤差が大きくなる。これに対し、8P12Sでは、ティース34の数が15の場合、つまり、ティース34の数が奇数の場合、ティース位置関係が不一致となり、角度誤差が小さくなる。
なお、両ティースの位置関係が不一致となるようなレゾルバ構成は多数存在するが、レゾルバの構成に関しては、次の関係が成立することが必要である。すなわち、レゾルバロータ22の突起数をp、レゾルバステータ23の励磁コイル数をa、出力コイルをbとしたとき、p=a+b,a−b,b−aの何れかの関係が成り立つことが必要となる。また、レゾルバステータ23のスロットは、励磁コイルと出力コイルが巻装可能であり、出力コイルとして電気的に90度ずれた2相の巻線が可能であることが必要である。このため、スロット数が余り多くなるのは好ましくなく、通常、20個以下が好ましい。従って、図10,11の結果から見ると、6P9Sでは10個、8P12Sでは15個が最も好適である。
一方、前述の実施例では、コラムアシスト式のEPSに使用されるブラシレスモータを示したが、他の方式のEPS用モータにも本発明は適用可能である。また、EPSや各種車載電動品用のモータのみならず、本発明は、広くブラシレスモータ一般にも適用可能である。
1 ブラシレスモータ
2 ステータ(固定子)
3 ロータ(回転子)
4 ケース
5 ステータコア
6 モータ界磁コイル
7 バスバーユニット
8 ブラケット
9 固定ネジ
11 インシュレータ
12 給電用端子
13 ロータシャフト
14a,14b ベアリング
15 ロータコア
16 マグネット
17 マグネットホルダ
18 マグネットカバー
19 ベアリングホルダ
21 レゾルバ
22 レゾルバロータ
23 レゾルバステータ
24 レゾルバホルダ
24a フランジ部
25 ブラケットホルダ
26 リブ
27 レゾルバ固定ナット
28 レゾルバ固定ネジ
31 コイル
31e 励磁コイル
31s sin波形信号出力コイル
31c sin波形信号出力コイル
32 ティース
32a〜32i ティース
33 ティースブロック
33a〜33c ティースブロック
34 レゾルバティース
34a〜34j ティース
51 ブラシレスモータ
52 レゾルバ
53 モータステータ
54 ティース
54a〜54i ティース
55 コイル
56 ティースブロック
56a〜56c ブロック
57 レゾルバステータ
58 レゾルバティース
58a〜58l ティース
59e 励磁コイル
59s sin波形信号出力コイル
59c sin波形信号出力コイル
P 極数
S スロット数
θ1〜θ9 ピッチ角度

Claims (3)

  1. 径方向に向かって突設されたティースを備えるステータコアと、隣接する前記ティース間に形成されたスロットに巻装された界磁コイルとを備える固定子と、
    前記固定子の内側に回転自在に配置され、ロータコアと、前記ロータコアの外周に取り付けられたマグネットとを備える回転子と、
    前記回転子と共に回転するレゾルバロータと、
    前記レゾルバロータの外側に配置され、径方向に向かって突設されたレゾルバティースに励磁コイルと出力コイルが巻装されたレゾルバステータと、を有し、
    前記マグネットの極数Pと前記ステータコアの前記スロットSの数が、2P3S×n(nは2以上の整数)である3相駆動のブラシレスモータであって、
    前記固定子の前記ティースは、3個の前記ティースからなるティースブロックを形成し、前記ティースブロックは複数個設けられ、
    前記固定子の前記ティースと前記レゾルバティースは、前記ティースブロック内のある1相の前記ティースと、ある1個の前記レゾルバティースの中心を一致させたとき、他の前記ティースブロック内の前記ある1相と同相の前記ティースは、何れの前記レゾルバティースとも中心が一致しないことを特徴とするブラシレスモータ。
  2. 請求項1記載のブラシレスモータにおいて、前記ブラシレスモータは、3個の前記ティースブロックを有する6P9S構成のモータであり、前記レゾルバティースの個数が3の倍数以外であることを特徴とするブラシレスモータ。
  3. 請求項1記載のブラシレスモータにおいて、前記ブラシレスモータは、4個の前記ティースブロックを有する8P12S構成のモータであり、前記レゾルバティースの個数が奇数であることを特徴とするブラシレスモータ。
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