JP5523110B2 - Hcvの大員環状阻害剤の多形形態 - Google Patents

Hcvの大員環状阻害剤の多形形態 Download PDF

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Description

発明の分野
本発明は、HCVの大員環状阻害剤の結晶形態に関する。
発明の背景
C型肝炎ウイルス(HCV)は、世界中で慢性肝臓病の第1の原因である。初期の急性の感染に続き、感染した患者の大部分は慢性肝炎を発症し、それはHCVが肝細胞中で優先的に複製するが、直接細胞障害性ではないからである。慢性肝炎は肝線維症に進行し、肝硬変、末期肝臓病及びHCC(肝細胞ガン)に導き得、それを肝臓移植の第1の原因としている。この事及び含まれる患者の数は、HCVを有意な医学的研究の焦点としてきた。HCVのゲノムの複製は複数の酵素により媒介され、その中にHCV NS3セリンプロテアーゼ及びその関連補因子、NS4Aがある。NS3セリンプロテアーゼはウイルス複製に必須であると考えられ、薬剤発見のための魅力的な標的となってきた。
現在の抗−HCV治療は、リバビリンと組み合わされた(ポリエチレングリコール化(pegylated))インターフェロン−アルファ(IFN−α)に基づく。この治療は、患者の一部しか治療に成功しない点で限られた有効性を生ずるのみでなく、それは有意な副作用に直面し、且つ多くの患者においてあまり耐えられない。従って、副作用、限られた有効性、劣った許容性、耐性の出現ならびにコンプライアンスの不足のような現在のHCV治療の欠点を克服するさらに別のHCV阻害剤が必要である。
HCV NS3セリンプロテアーゼを阻害する種々の薬剤が記載されている。特許文献1は、中心の置換プロリン部分を有する直鎖状及び大員環状NS3セリンプロテアーゼ阻害剤を開示しており、特許文献2は、中心のシクロペンチル部分を有するNS3セリンプロテアーゼ阻害剤を開示している。これらの中で、大員環状誘導体は、現在の抗−HCV治療の欠点の1つもしくはそれより多くを克服することにより、魅力的である。
下記に描かれる構造を有する式(I)の化合物は、抗−HCV治療における使用に特に適していることが見出された:
Figure 0005523110
式(I)の化合物はC型肝炎ウイルス(HCV)セリンプロテアーゼの阻害剤であり、2007年2月8日に公開された特許文献3に記載されている。この化合物は、現在の抗−HCV治療の欠点のいくつかを克服し、特にHCVに対して顕著な活性を示し、魅力的な薬物動態学的側面を有し、且つ十分に許容される。特許文献3の実施例5に記載されている合成法に従うと、非晶質固体形態が得られる。
今回、式(I)の化合物を結晶形態に転移させることができ、それを抗−HCV治療における活性成分として有利に使用できることが見出された。その目的のために、これらの結晶形態を製薬学的調剤に転換する。
非晶質形態は、三−次元の長い範囲の規則性が存在しない形態である。非晶質形態において、互いに関する分子の位置は本質的に無作為であり、すなわち格子構造における分子の規則的な配置がない。非晶質材料は興味深い性質を有し得るが、これらの状態を生み且つ安定化させることは通常、典型的には結晶状態がより安定な状態である点で、困難を呈する。非晶質形態における化合物を、時間をかけてかあるいは温度、湿度、環境中の微量の結晶性材料などのような外部因子の影響下で、部分的に又は完全に結晶形態に転移させることができる。通常、製薬学的投薬形態物の製造及び保存において、活性成分の結晶形態が好ましい。
結晶又は結晶形態は、互いに関する分子の位置が三−次元的格子構造に従って組織されている形態である。結晶形態は、多形及び擬似多形を含むことができる。多形は、固体状態における分子の異なる配置から生ずる、同じ化合物の種々の結晶形態である。多形は、それらの物理化学的性質において互いと異なるが、それらの化学的組成においては異ならない。多形は制御が困難であり得、製薬学的投薬形態物の開発への挑戦を呈し得る。擬似多形という用語は、化合物の格子構造中の溶媒の異なる量又は型の故に異なる結晶形態を指す。
固体状態の化学は、製薬産業にとって、特に適した投薬形態物の開発に関して興味深い。固体状態の転移は、製剤の安定性(保存−寿命)に重大な影響を与え得る。準安定な製薬学的固体形態は、環境条件における変化、加工に反応して、又は時間を経て、結晶構造に(例えば非晶質から結晶性に)変化するか、あるいは溶媒和/脱溶媒和し得る。
与えられる薬剤の種々の結晶形態又は非晶質形態は、溶解速度、熱力学的溶解性及びバイオアベイラビリティーのような製薬学的に重要な性質における実質的な差を有し得る。患者の胃液中における活性成分の溶解の速度は、経口的に投与される活性成分が患者の血流に達することができる速度に上限を課するので、それは治療的な重大性を有し得る。かくして溶解の速度は、固体及び液体の投薬形態物の調製において考慮すべきことがらである。同様に、異なる固体形態は異なる加工性、例えば吸湿性、流動性、圧縮性などを有し得、それらは商業的生産のための活性製剤としてのそれらの適切性に影響する。
製薬学的薬剤の臨床的な開発の間に、多形形態が一定に保たれないと、用いられるかもしくは研究される正確な投薬形態物はロット毎に同等であることができない。臨床研究又は商品において化合物が用いられる場合に、選ばれた多形形態を有する化合物を高純度で製造するための方法を有することも望ましく、それは、存在する不純物が望ましくない毒物学的影響を生じ得るからである。ある多形形態は向上した熱力学的安定性を示すことができるか、又はより容易に高純度で大量に生存され得、かくして製薬学的調剤中に含まれるのにより適している。
国際公開第05/073195号パンフレット 国際公開第05/073216号パンフレット 国際公開第2007/014926号パンフレット
本発明の目的は、以下:薬剤の抗ウイルス性を有効に発揮するように調製できること、保存できること及び投与できることの1つもしくはそれより多くの点で、有益な性質を有する結晶形態において式(I)のHCV阻害剤を提供することである。
図1は形態IのX−線粉末回折(XPRD)パターン図である。 図2は形態Iの赤外(IR)スペクトル図である。 図3は形態Iの示差走査熱量測定(DSC)曲線である。 図4は形態IIのXPRDパターン図である。 図5は形態IIのIRスペクトル図である。 図6は形態IIのDSC曲線である。 図7は形態IIIのXPRDパターン図である。 図8は形態IIIのIRスペクトル図である。 図9は形態IIIのDSC曲線である。 図10は形態IVのXPRDパターン図である。 図11は形態IVのIRスペクトル図である。 図12は形態IVのDSC曲線である。 図13は形態VのXPRDパターン図である。 図14は形態VIのXPRDパターン図である。 図15は非晶質形態における式(I)の化合物のXPRDパターン図である。
発明の記述
本発明は、結晶形態における式(I)の化合物であるHCV阻害剤に関する。本発明は特に、形態I、形態II、形態III、形態IV、形態V及び形態VIと呼ばれる結晶形態に関する。これらの形態は下記で特性化される通りである。特に興味深いのは、形態I及び形態IIである。
1つの態様において、本発明は、式(I)の化合物の形態I又は短く「形態I」と呼ばれる式(I)の化合物の結晶形態に関する。この形態は下記で挙げられるX−線粉末回折及びIRパターンを有する。
形態Iは、8.5°±0.2°、10.7°±0.2°及び17.1°±0.2°の2シータにおけるピークを含んでなるX−線粉末回折パターンを有する。形態Iは、2−シータの位置8.5°±0.2°、10.7°±0.2°、13.7°±0.2°、14.8°±0.2°及び17.1°±0.2°における典型的な回折ピークにより特徴付けられる。形態Iはさらに、2−シータの位置6.51°±0.2°、8.9°±0.2°、13.0°±0.2°、18.6°±0.2°及び21.0°±0.2°におけるX−線粉末回折ピークにより特徴付けられる。形態Iは、3405±1cm−1、3066±1cm−1、1517±1cm−1、1427±1cm−1、1301±1cm−1、1285±1cm−1、1149±1cm−1、1132±1cm−1、1111±1cm−1、975±1cm−1、956±1cm−1及び800±1cm−1におけるピークを含んでなるIRパターンを有する。あるいは、形態Iは:3405(w)、3066(w)、1712(m)、1665(m)、1517(s)、1427(s)、1387(m)、1351(vs)、1300(m)、1285(m)、1132(s)、1111(vs)、1082(m)、1072(m)、1049(s)、975(m)、885(s)、872(s)、838(s)、813(s)、800(s)、760(m)及び742(m)におけるピークを含んでなるIRパターンを有し、ここでこれらの数は波数(cm−1)で表され、mは中度の強度であり、sは強い強度であり、vsは非常に強い強度である。
他の態様において、本発明は、式(I)の化合物の形態II又は短く「形態II」と呼ばれる式(I)の化合物の結晶形態に関する。この形態は下記で挙げられるX−線粉末回折及びIRパターンを有する。
形態IIは、6.5°±0.2°、10.2°±0.2°、12.9°±0.2°及び14.4°±0.2°の2シータにおけるピークを含んでなるX−線粉末回折パターンを有する。形態IIは、2−シータの位置4.6°±0.2°、6.5°±0.2°、10.2°±0.2°、12.9°±0.2°及び14.4°±0.2°における典型的な回折ピークにより特徴付けられる。形態IIはさらに、2−シータの位置9.1°±0.2°、16.5°±0.2°、18.1°±0.2°、20.4°±0.2°及び22.8°±0.2°におけるX−線粉末回折ピークにより特徴付けられる。形態IIは、1592cm−1±1cm−1におけるピークを含んでなるIRパターンを有する。あるいは、形態IIは:1711(m)、1435(s)、1349(s)、1065(m)、1038(m)、881(s)、873(s)、834(m)及び746(m)におけるピークを含んでなるIRパターンを有し、ここで数は波数(cm−1)で表され、m、s及びvsは上記で規定した通りである。
他の態様において、本発明は、式(I)の化合物の形態III又は短く「形態III」と呼ばれる式(I)の化合物の結晶形態に関する。この形態は下記で挙げられるX−線粉末回折及びIRパターンを有する。
形態IIIは、9.8°±0.2°及び17.8°±0.2°の2シータにおけるピークを含んでなるX−線粉末回折パターンを有する。形態IIIは、2−シータの位置6.5°±0.2°、9.8°±0.2°及び17.8°±0.2°における典型的な回折ピークにより特徴付けられる。形態IIIはさらに、2−シータの位置8.6°±0.2°、10.6°±0.2°、11.7°±0.2°、12.9°±0.2°、13.7°±0.2°、14.8°±0.2°及び19.5°±0.2°におけるX−線粉末回折ピークにより特徴付けられる。形態IIIは、3120±1cm−1、2870±1cm−1及び1063cm−1±1cm−1におけるピークを含んでなるIRパターンを有する。あるいは、形態IIIは:1718(m)、1664(m)、1434(s)、1353(s)、1113(s)、1076(m)、1063(m)、1039(s)、881(s)、836(s)、810(m)、799(m)及び758(m)におけるピークを含んでなるIRパターンを有し、ここで数は波数(cm−1)で表され、m、s及びvsは上記で規定した通りである。
他の態様において、本発明は、式(I)の化合物の形態IV又は短く「形態IV」と呼ばれる式(I)の化合物の結晶形態に関する。この形態は下記で挙げられるX−線粉末回折及びIRパターンを有する。
形態IVは、9.6°±0.2°、11.8°±0.2°及び17.1°±0.2°の2シータにおけるピークを含んでなるX−線粉末回折パターンを有する。形態IVは、2−シータの位置5.6°±0.2°、9.6°±0.2°、11.8°±0.2°、15.9°±0.2°及び17.1°±0.2°における典型的な回折ピークにより特徴付けられる。形態IVはさらに、2−シータの位置6.8°±0.2°、7.8°±0.2°、11.1°±0.2°、13.0°±0.2°及び14.4°±0.2°におけるX−線粉末回折ピークにより特徴付けられる。形態IVは、1369±1cm−1及び846±1cm−1におけるピークを含んでなるIRパターンを有する。あるいは、形態IVは:1713(m)、1436(s)、1348(s)、1075(m)、1038(s)、883(s)、872(s)、801(m)及び743(m)におけるピークを含んでなるIRパターンを有し、ここで数は波数(cm−1)で表され、m、s及びvsは上記で規定した通りである。
他の態様において、本発明は、式(I)の化合物の形態V又は短く「形態V」と呼ばれる式(I)の化合物の結晶形態に関する。この形態は下記で挙げられるX−線粉末回折及びIRパターンを有する。
形態Vは、9.6°±0.2°及び19.0°±0.2°の2シータにおけるピークを含んでなるX−線粉末回折パターンを有する。
他の態様において、本発明は、式(I)の化合物の形態VI又は短く「形態VI」と呼ばれる式(I)の化合物の結晶形態に関する。この形態は下記で挙げられるX−線粉末回折及びIRパターンを有する。
形態VIは、4.4°±0.2°、16.5°±0.2°、9.9°±0.2°、10.5°±0.2°及び12.9°±0.2°の2シータにおけるピークを含んでなるX−線粉末回折パターンを有する。形態VIは、2−シータの位置4.4°±0.2°、6.5°±0.2°、9.9°±0.2°、10.5°±0.2°及び12.9°±0.2°における典型的な回折ピークにより特徴付けられる。形態VIはさらに、2−シータの位置13.9°±0.2°、15.0°±0.2°、18.3°±0.2°、19.1°±0.2°及び19.9°±0.2°におけるX−線粉末回折ピークにより特徴付けられる。
強度の変動は、強度に影響するプロセス、特に試料の加工歴の故に起こり得る。
本発明は同様に、式(I)の化合物の2種もしくはそれより多い結晶形態の混合物ならびに式(I)の化合物の1種もしくはそれより多い結晶形態と式(I)の化合物の非晶質形態の混合物に関する。
本発明はさらに、式(I)の化合物の結晶形態の製造方法に関する。
1つの態様において:
a)式(I)の化合物をC1−4アルカノール、特に1−ブタノール又は2−プロパノール中に、溶媒の還流温度において加熱しながら溶解し;そして
b)a)で得られる溶液を60℃より低い、例えば60℃から室温の範囲内、特に40℃より低い、例えば40℃から室温の範囲内の温度、さらに特定的に室温に冷却する
ことを含んでなる形態Iの製造方法を提供する。
1つの態様において:
c)式(I)の化合物をC1−4アルカノール、特に1−ブタノール又は2−プロパノール中に、溶媒の還流温度において加熱しながら溶解し;そして
d)自然冷却させる
ことを含んでなる形態Iの製造方法を提供する。
他の態様において:
−C1−4アルカノール、特に2−プロパノール、エタノール、1−ブタノール、メタノール、アルコール(例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノールもしくは2−ブタノール)とジクロロメタンもしくは水の混合物又はそれらの混合物から選ばれるアルコール性溶媒中で、アルコール性溶媒の還流温度において、形態IIをスラリ化するか;あるいは
−C1−4アルカノール、特にエタノール、2−プロパノール、1−ブタノール、メタノール又はメチルイソプロピルケトン(MIK)、THF、アセトニトリル、アセトン、1−メトキシプロパン−2−オール(1−M−2−P)、メチルエチルケトン(MEK)、ジクロロメタン、アルコール、特にC1−4アルカノール混合物(例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノールもしくは2−ブタノール)とジクロロメタンもしくは水の混合物、又はそれらの混合物から選ばれる溶媒中で、少なくとも約30℃、特に少なくとも約50℃、例えば30℃から室温から60℃の範囲内、又は40℃から混合物の還流温度の範囲内の温度で、形態I及び形態IIの混合物をスラリ化する
ことを含んでなる形態Iの製造方法を提供する。
他の態様において:
a)C1−4アルカノール、特に2−プロパノール中で式(I)の化合物の非晶質形態の懸濁液を調製し;
b)懸濁液を室温で攪拌し;そして
c)懸濁液に形態II又は形態Iの結晶の種を播種する
ことを含んでなる形態IIの製造方法を提供する。
他の態様において:
a)C1−4アルカノール、特に2−プロパノール中に式(I)の化合物を溶解し;そして
b)段階a)からの溶液を少なくとも1日、例えば1日〜4日、又は1日〜2日の範囲の時間室温に、あるいは少なくとも4時間、例えば4時間〜24時間、又は4時間〜12時
間又は4時間〜8時間の範囲の時間、約0℃に保つ
ことを含んでなる形態IIの製造のための別の方法を提供する。
他の態様において、形態III、IV、V及びVIの製造方法を提供する。
本発明は、薬剤として使用するための式(I)の化合物の結晶形態にも関する。本発明は、HCV阻害剤としての使用、又はHCV−関連状態の処置における使用のための式(I)の化合物の結晶形態にも関する。本発明は、HCVを阻害するため又はHCV−関連状態の処置のための薬剤の製造における式(I)の化合物の結晶形態の使用にも関する。本発明はさらに、式(I)の化合物の結晶形態又はその混合物の有効量を哺乳類に投与することを含んでなる、HCV−関連状態に苦しむ哺乳類の処置方法を提供する。哺乳類は、好ましくは人間である。1つの態様において、上記で言及した使用及び方法における結晶形態は、混合物を含んで形態I、II、III、IV、V及びVIから選ばれる。
さらに本発明は、式(I)の化合物の結晶形態、あるいは特に混合物を含んで形態I、II、III、IV、IV及びVIから選ばれる形態ならびに製薬学的に許容され得る担体を含んでなる製薬学的組成物を提供する。該式(I)の化合物の結晶形態は、好ましくは有効量で、すなわちHCV感染又はHCV感染と関連する状態の予防又は処置において有効な量で存在する。
さらに、それぞれ式(I)の化合物の形態IIの調製において有用な、形態I、形態II又は式(I)の化合物の非晶質形態と形態IIの混合物の結晶の種を提供する。
1つの態様において本発明は、実質的に不純物を含まない上記で規定した式(I)の化合物の形態I、形態II、形態III、形態IV、形態V及び形態VIと呼ばれる多形形態を提供する。特定の態様において、これらの形態は10%より多い不純物を含有しないか、又は5%より多い不純物を含有しないか、又は1%より多い不純物を含有しないか、又は0.5%より多い不純物を含有しないか、又は0.1%より多い不純物を含有しない。不純物は他の化合物であり得るか、あるいは式(I)の化合物の他の固体形態のいずれか、特に他の多形形態又は非晶質形態であり得る。多形的純度をXPRDにより調べることができ、ピーク下の面積を用いて多形的純度を計算する。
本発明はさらに、式(I)の化合物の2種もしくはそれより多い結晶形態の混合物を提供し、ここで結晶形態は形態I、形態II、形態III、形態IV、形態V及び形態VIから選ばれる。1つの態様において、式(I)の化合物の形態II及び形態Iを含んでなる混合物を提供する。他の態様において、式(I)の化合物の形態III及び形態IIを含んでなる混合物を提供する。
本発明はさらに、式(I)の化合物の1種もしくはそれより多い結晶形態と式(I)の化合物の非晶質形態の混合物を提供し、ここで結晶形態は形態I、形態II、形態III、形態IV、形態V及び形態VIから選ばれる。1つの態様において、形態IIと式(I)の化合物の非晶質形態を含んでなる混合物を提供する。この形態IIと式(I)の化合物の非晶質形態の混合物は特に、形態IIの調製のための播種材料として有用である。
形態のそれぞれの特徴的なXPRD強度ピーク位置(度2−シータにおける)を下記の表1に示す。各形態の最も特徴的なXPRD強度ピーク位置をボールド体で示す。
Figure 0005523110
形態IのX−線粉末回折パターンは、実質的に図1に描かれる通りである。形態IIのX−線粉末回折パターンは、実質的に図4に描かれる通りである。形態IIIのX−線粉末回折パターンは、実質的に図7に描かれる通りである。形態IVのX−線粉末回折パターンは、実質的に図10に描かれる通りである。形態VのX−線粉末回折パターンは、実質的に図13に描かれる通りである。形態VIのX−線粉末回折パターンは、実質的に図14に描かれる通りである。
すべての形態I−VIのXPRDデータ及びパターン図は、発生器PW3040を有するPhilips X’PertPRO MPD回折計PW3050/60を用いて得ることができる。測定器は、Cu LFF X−線管PW3373/00を備えていた。分析されるべき化合物をゼロバックグラウンド試料ホルダー上に広げた。測定器のパラメーターは以下の通りであった:
−発生器電圧: 45kV
−発生器アンペア数: 40mA
−幾何学(geometry):Bragg−Brentano
−ステージ(stage): スピナーステージ(spinner stage)。
形態I、II、III及びIVに関する走査パラメーターは以下の通りであった:範囲は3°から50° 2−シータであり、29.845秒/段階での0.01675°/段階の速度における連続走査を用いた。スピナー回転時間は1秒であり、放射線の型はCuKαであり、放射線波長は1.54056Åであった。
形態V及びVIに関する走査パラメーターは以下の通りであった:範囲は3°から35° 2−シータであり、90.17秒/段階での0.0502448°/段階の速度における連続走査を用いた。スピナー回転時間は1秒であり、放射線の型はCuKαであり、放射線波長は1.54056Åであった。形態I、II、III、IV、V及びVIに関する入射ビーム路パラメーターは以下の通りであった:
−プログラム.発散スリット: 15mm
−ソーラースリット: 0.04ラジアン
−ビームマスク: 15mm
−散乱線防除スリット(anti scatter slit):1°
−ビームナイフ: +
形態I、II、III、IV、V及びVIに関する回折ビーム路パラメーターは以下の
通りであった:
−長散乱線防除シールド: +
−ソーラースリット: 0.04ラジアン
−Niフィルター: +
−検出器: X’Celerator
形態I、II、III、IV、V及びVIに関して与えられるXPRDピーク位置の精度は、計測、試料調製などのような実験的な差(experimental differences)の故に0.2°と規定される。
形態I、II、III及びIVの特徴的なIR吸光度ピーク位置(波数cm−1における)を下記の表2に示す。各形態の最も特徴的なIR吸光度ピーク位置をボールド体で示す。
Figure 0005523110
形態IのIRパターンは、実質的に図2に描かれる通りである。形態IIのIRパターンは、実質的に図5に描かれる通りである。形態IIIのIRパターンは、実質的に図8に描かれる通りである。形態IVのIRパターンは、実質的に図11に描かれる通りである。
IRデータ及びパターン図は、Nexus FTIR分光光度計を有する赤外分光測定micro Attenuated Total Reflectance(microATR)を用いて得た。micro ATRアクセサリーは、Si結晶を有するHarrick Split Peaであった。用いられた検出器は、KBrウインドウを有するDTGSであった。形態I、II、III及びIVに関する走査パラメーターは以下の通りであった:
−走査の数: 32
−分解能: 1cm−1
−波長範囲: 4000〜400cm−1
−ベースライン修正: あり
−ビームスプリッター: KBr上のGe
形態I、II、III及びIVに関して与えられるIR吸光度ピークの精度は、計測、試料調製などのような実験的な差の故に1cm−1と規定される。
形態I、II、III及びIVの特徴的なDSC吸熱ピーク位置又は範囲(℃における)を以下の表3に示す。
Figure 0005523110
形態IのDSC曲線は、実質的に図3に描かれる通りである。形態IIのDSC曲線は、実質的に図6に描かれる通りである。形態IIIのDSC曲線は、実質的に図9に描かれる通りである。形態IVのDSC曲線は、実質的に図12に描かれる通りである。
DSCデータ及び曲線図は、RCS冷却装置が備えられたTA−Instruments Q1000MTDSCを用いて得た。試料の重量は約3mgであり、それを標準的なアルミニウムのTA−Instrument試料皿中に移した。試料を、10℃/分の速度で25℃から300℃の最終的な温度まで走査した。炉は、50ml/分の流量で窒素ガスを用い、絶えずパージされた。
形態I及びIIに関して与えられるDSC曲線の許容差は、計測、試料調製などのような実験的な差の故に3℃と規定される。
多形形態Iは、最も安定な形態であることが見出された。さらにそれは、吸湿性が最も低い形態である。これは形態Iを、製薬学的投薬形態物中の活性成分として使用するのに特に魅力的なものとする。
多形形態IIは、安定性がより低いが、それでも製薬学的投薬形態物中で用いるのに十分に安定であることが見出された。その固有溶解度(intrinsic dissolution)は、形態Iのそれより高いことが見出された。従って形態IIは、より高い固有溶解度が望まれる状況において用いられる製薬学的投薬形態物において用途を見出すことができる。より高い固有溶解度は、式(I)の活性成分の薬物動態学的性質に正に影響を与えることができ、例えば活性成分は、血流中又はそれがその抗ウイルス活性を発揮しなければならない体の位置においてより迅速に利用可能になることができる。
DSCデータから、多形形態I及び形態IIは単変系を形成すると結論することができる。単変系の場合、温度に対する種々の多形の自由エネルギーのプロットは、すべての多形が融解する前に交差しない−言い換えると、1つの多形から他の多形へのいずれの転移も不可逆的である。互変系の場合、温度に対する自由エネルギーのプロットは、種々の融点前に交差点を示し、加熱及び冷却すると、2つの多形の間で可逆的に転移することが可能であり得る。
結晶形態の製造
実施例において概述する通りに、式(I)の化合物を製造することができる。
式(I)の化合物の形態Iを:
a)式(I)の化合物をC1−4アルカノール中に、65℃から溶液の沸点の間に含まれる温度において溶解し;
b)溶液を室温に冷却する
ことを含んでなる方法により製造することができる。
本明細書で用いられる場合、「C1−4アルカノール」という用語は、1〜4個の炭素原子を有するアルカンに由来するC1−4アルキルアルコール、例えばメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、t.ブタノールを指す。「C3−4アルカノール」は「C1−4アルカノール」の中のサブグループであり、それは3もしくは4個の炭素原子を有するアルカンに由来し、例えば1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、t.ブタノールである。
形態Iの調製における使用に好ましいのは、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、特に1−ブタノール又は2−プロパノールである。形態Iの調製のための上記の方法の段階a)において、C1−4アルカノール中の式(I)の化合物を、好ましくは混合物の還流温度に加熱する。1つの態様において、式(I)の化合物をC1−4アルカノールと混合してスラリを形成し、このスラリを混合物の還流温度に加熱し、それから追加のC1−4アルカノールを、溶液が形成されるまで混合物に滴下する(titrurated)。上記の方法において室温に冷ますのは、好ましくはゆっくりであり、例えば約12時間〜約48時間に及び、例えば約12時間又は約24時間又は約48時間に及ぶ。1つの態様において、溶液を自然に、すなわち温度の制御なしで冷ます。他の態様において、温度を制御して溶液を冷ます。上記の方法における式(I)の出発化合物は、非晶質又はいずれの結晶形態又はそれらの混合物、例えば形態Iと形態IIの混合物のようないずれの形態であることもできる。
段階a)において加えられる1−ブタノール又は2−プロパノールの量は、約15〜約25L/モル又は約17〜約19L/モルの範囲内、好ましくは17.85L/モル又は18.5L/モルの量である。1つの態様において、形態Iの調製のための上記の方法は、さらに段階b)において溶液を65℃かもしくはそれより高くまで冷ますことを含む。他の態様において、形態Iの調製のための上記の方法は、さらに段階b)において、特に65℃かもしくはそれより高くにおいて沈殿がない場合、溶媒を部分的に蒸発させることを含む。
1つの態様において、本発明は:
a)式(I)の化合物を1−ブタノール又は2−プロパノール中に、溶媒の還流温度において加熱しながら溶解し;そして
b)室温まで自然冷却させる
ことを含んでなる、結晶形態Iの製造方法を提供する。
1つの態様において、形態Iの製造のための上節で言及した方法は、1−ブタノールを17〜19L/モルの濃度で、好ましくは17.85L/モル又は18.5L/モルの濃度で加えることを含む。他の態様において、形態Iの調製のための後者の態様において言及した方法は、さらに段階b)において、溶液をゆっくり冷却することを含む。他の態様において、形態Iの製造のための後者の態様において言及した方法は、さらに段階b)において、溶液を65℃かもしくはそれより高くまで冷ますことを含む。他の態様において、形態Iの製造のための後者の態様において言及した方法は、さらに段階b)において、特に65℃かもしくはそれより高くにおいて沈殿がない場合に、溶媒を部分的に蒸発させることを含む。
本発明はさらに:
−アルコール性溶媒、特に2−プロパノール、エタノール、1−ブタノール、メタノールから選ばれることができるC1−4アルカノール、アルコール、特にC1−4アルカノール(例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノールもしくは2−ブタノール)とジクロロメタンもしくは水の混合物又はそれらの混合物中で、アルコール性溶媒の還流温度において、形態IIをスラリ化するか;あるいは
−C1−4アルカノール(特に2−プロパノール、1−ブタノール、メタノール、エタノール)、メチルイソプロピルケトン(MIK)、THF、アセトニトリル、アセトン、1−メトキシプロパン−2−オール(1−M−2−P)、メチルエチルケトン(MEK)、ジクロロメタン、アルコール(例えばC1−4アルカノール、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール又は2−ブタノール)とジクロロメタンもしくは水の混合物、又はそれらの混合物から選ばれる溶媒中で、約30℃から混合物の還流温度の範囲内の温度、又は約30℃から約100℃の範囲内の温度、又は約40℃から約80℃の範囲内の温度又は少なくとも約30℃の温度において、形態I及び形態IIの混合物をスラリ化する
ことを含んでなる結晶形態Iの製造のためのスラリ化法を提供する。
形態Iの製造のためのスラリ化法は、アルコール性溶媒、例えばC1−4アルカノール中の形態IIのスラリを室温において攪拌するか、又は上記で示した溶媒中の形態Iと形態IIの混合物のスラリを攪拌することをさらに含むことができる。
形態Iの製造のためのスラリ化法はさらに、約2時間〜約24時間、又は約2時間から約12時間、1つの態様においては少なくとも2時間、アルコール性溶媒中の形態IIのスラリ、あるいは上記で示した溶媒中の形態Iと形態IIの混合物のスラリを攪拌することを含むことができる。少なくとも4時間、例えば少なくとも8時間攪拌を行なうことができる。
形態Iの製造のためのスラリ化法はさらに、アルコール性溶媒中で形態IIをスラリ化した後又は上記で示した溶媒中で形態Iと形態IIの混合物をスラリ化した後に得られる沈殿を濾過することを含むことができる。
形態Iの製造のためのスラリ化法はさらに、上記の節の濾過段階の後に、アルコール性溶媒中で形態IIをスラリ化した後又は上記で示した溶媒中で形態Iと形態IIの混合物をスラリ化した後に得られる濾過された沈殿を洗浄することを含むことができ、ここで洗浄段階はスラリ化段階の間に用いられたと同じ溶媒を用いて行なわれる。
式(I)の化合物の透明溶液から進行する本発明の固体形態のいずれかの製造において、出発材料の固体形態は最終的な生成物の固体形態に影響を有しておらず、得られる固体
形態の制御は、プロセスパラメーターの制御を介して行なわれる。
本発明は:
a)C1−4アルカノール、特に2−プロパノール中で式(I)の化合物の非晶質形態の懸濁液を調製し、そして;
b)懸濁液を室温で攪拌し;そして
c)懸濁液に形態II又は形態Iの結晶の種を播種する
ことを含んでなる形態IIの製造方法も提供する。
上記の段階c)の播種プロセスが形態Iの結晶の種を用いて行なわれる場合、形態Iの最小の含有率を有する形態IIが得られるであろう。
1つの態様において、形態IIの製造方法はさらに、段階c)の後に、播種された懸濁液を室温で攪拌することを含む。
形態IIの製造方法はさらに、段階c)の後に、播種された懸濁液を15分〜72時間攪拌することを含む。攪拌は5〜60時間、特に10〜48時間行なわれることができる。
形態IIの製造方法はさらに、段階c)の後に得られる沈殿を濾過することを含むことができる。形態IIの製造方法はさらに、上記の節の濾過段階の後に、段階c)の後に得られる濾過された沈殿をイソプロパノールで洗浄することを含むことができる。
本発明はさらに:
a)C1−4アルカノール、特に2−プロパノール中に式(I)の化合物を溶解し;そして
b)段階a)からの溶液を少なくとも1日、特に約1日〜約4日の範囲内、又は約1日〜約2日の範囲の時間室温に;あるいは少なくとも4時間、特に約4時間〜約12時間の範囲内の時間、約0℃に保つ
ことを含んでなる形態IIの製造のための別の方法も提供する。
1つの態様において、形態IIの製造のための上記の別の方法は、段階a)の前に、式(I)の化合物をジクロロメタン中に溶解し、その後に段階a)において規定される通りにC1−4アルカノールを加え、特に2−プロパノールを加え、そして段階b)の前に、ジクロロメタンを部分的もしくは完全に除去することを含む。ジクロロメタンの除去は、例えば真空下において回転蒸発器を用いる蒸発により行なわれ得る。
別の態様において、形態IIを製造するための上記の別の方法は、段階a)からの溶液を、約5時間〜約48時間に含まれる時間、特に約14時間〜約36時間に含まれる時間、室温に保つことを含む。形態IIの製造のための上記の別の方法は、段階a)からの溶液を、少なくとも14時間、16時間、18時間、20時間、22時間、24時間、26時間、28時間、30時間、32時間、34時間又は36時間、室温に保つことを含むことができる。
他の態様において、形態IIの製造のための上記の別の方法は、段階a)からの溶液を、約5時間〜約48時間に含まれる時間、特に約5時間〜約36時間に含まれる時間、さらに特定的に約5時間〜約16時間に含まれる時間、約0℃に保つことを含む。形態IIの調製のための上記の別の方法は、段階a)からの溶液を、少なくとも5時間、6時間、7時間、8時間、9時間、10時間、11時間、12時間、13時間、14時間、15時間又は16時間、約0℃に保つことを含むことができる。
形態IIの製造のための上記の別の方法は、段階a)からの溶液を、−10℃〜10℃に含まれる温度、特に−5℃〜5℃に含まれる温度、例えば−10℃、−9℃、−8℃、−7℃;−6℃、−5℃、−4℃、−3℃;−2℃、−1℃、0℃、1℃、2℃、3℃、4℃、5℃、6℃、7℃、8℃、9℃又は10℃の温度に、少なくとも4時間、特に約4時間〜約12時間の範囲内の時間、保つことを含むこともできる。
他の態様において、形態IIの製造のための上記の別の方法は、段階b)において、溶液を少なくとも1日、特に約1日〜約4日の範囲内又は約1日〜約2日の範囲内の時間、室温に保ちながら;あるいは少なくとも4時間、特に約4時間〜約12時間の範囲内の時間、約0℃に保ちながら、それを攪拌することを含む。
本発明は:
a)アセトニトリル中の式(I)の化合物の飽和もしくはほとんど飽和溶液及び水中の式(I)の化合物の飽和もしくはほとんど飽和溶液を調製し;
b)段階a)からの2種類の飽和もしくはほとんど飽和溶液を少なくとも40℃で加熱し;
c)段階b)からの2種類の飽和もしくはほとんど飽和溶液を50/50の容積比で混合する
ことを含んでなる形態IIIの製造方法も提供する。
1つの態様において、形態IIIの製造方法は、段階b)において、2種類の飽和もしくはほんど飽和溶液を約40℃〜約70℃、好ましくは約45℃〜65℃、より好ましくは約50℃〜60℃において加熱することを含む。形態IIIの製造方法はさらに、段階b)の2種類の溶液を、それらを混合する前に濾過することを含むことができる。形態IIIの製造方法はさらに、段階c)において2種類の飽和もしくはほとんど飽和溶液を混合した後、溶液を室温で攪拌することを含むことができる。形態IIIの製造方法はさらに、段階c)において混合した後、そして好ましくは溶液を室温で攪拌した後、溶液を蒸発させることを含むことができる。
本発明は同様に:
a)1−メトキシ−2−プロパノール中の式(I)の化合物の飽和もしくはほとんど飽和溶液を調製し;
b)飽和もしくはほとんど飽和溶液を、1−メトキシ−2−プロパノールの還流温度で加熱し;
c)段階b)からの飽和もしくはほとんど飽和溶液を水と、30%〜70%の溶液/水の容量パーセンテージにおいて、又は4/10の容積比で混合する
ことを含んでなる形態IVの製造方法を提供する。
形態IVの製造方法はさらに、段階c)において溶液を水と混合した後にそれを室温で攪拌することを含むことができる。室温における溶液の攪拌は、約4〜約24時間又は約6〜約18時間又は約8〜約16時間行なうことができる。形態IVの製造方法はさらに、段階c)において溶液を水と混合した後、そして好ましくはそれを室温で攪拌した後、溶液を濾過することを含むことができる。
本発明は同様に:
a)2−ブタノン中の式(I)の化合物の飽和もしくはほとんど飽和溶液及び水中の式(I)の化合物の飽和もしくはほとんど飽和溶液を調製し;
b)段階a)からの2種類の飽和もしくはほとんど飽和溶液を少なくとも40℃で加熱し;
c)段階b)からの2種類の飽和もしくはほとんど飽和溶液を50/50の容積比で混合する
ことを含んでなる形態Vの製造方法を提供する。
形態IIIの製造方法は、段階b)において、2種類の飽和もしくはほんど飽和溶液を約40℃〜約70℃、好ましくは約45℃〜約65℃、より好ましくは約50℃〜約60℃において加熱することを含む。形態Vの製造方法はさらに、段階b)の2種類の溶液を、それらを混合する前に濾過することを含むことができる。形態Vの製造方法はさらに、段階c)において混合した後、溶液を室温で攪拌することを含むことができる。形態Vの製造方法はさらに、段階c)において混合した後、そして好ましくは溶液を室温で攪拌した後、溶液を蒸発させることを含むことができる。
本発明は同様に:
a)水中の式(I)の化合物のスラリを調製し;
b)段階a)のスラリを少なくとも室温において少なくとも約4日間、加熱する
ことを含んでなる形態VIの製造方法を提供する。
1つの態様において、形態VIの製造方法は、段階a)において、水中の式(I)の化合物の溶液、好ましくはスラリを調製することを含み、ここで形態I対形態IIの量比は約1/99、5/95、10/90、20/80、40/60、50/50、60/40、80/20、90/10、95/5又は99/1、好ましくは約1/99、5/95、10/90、20/80、40/60又は50/50、より好ましくは約5/95、10/90又は20/80、さらにもっと好ましくは約10/90である。
他の態様において、形態VIの製造方法は、段階a)において、水中の形態I及び形態IIの溶液を調製することを含み、ここで水の量は形態I及び形態IIの量に対して過剰である。形態VIの製造方法は、段階b)において、段階a)の溶液を約30℃で少なくとも約4日間、又は約40℃で少なくとも約4日間、又は約50℃で少なくとも約4日間加熱することを含むことができる。1つの態様において、該段階b)における少なくとも4日間は、約4日〜約10日、特に約4日〜約6日に含まれる時間である。
本発明は同様に、得られる結晶形態を濾過又は遠心により、場合により洗浄及び乾燥と組み合わせて単離する方法を提供する。
本発明の方法のために用いられる出発材料は、水和物を含む式(I)の化合物のいずれの結晶もしくは非晶質形態であることもできる。結晶化法を用いる場合、出発材料の結晶形態は、通常最終的な結果に影響しない。磨砕を用いる場合、最終的な生成物は出発材料に依存して変わり得る。当該技術分野における熟練者は、磨砕を用いて望みの形態を得るための出発材料の簡便な操作を認識するであろう。本発明は、磨砕のために用いられる出発形態が他の形態を得るために必須でなければ、そのような形態に制限されない。
1つの態様において、本発明の結晶形態の製造において用いられる溶媒は、製薬学的に許容され得るかもしくは製薬学的に許容され得ない溶媒であり、前者が好ましい。製薬学的に許容され得ない溶媒は、多形を製薬学的調剤中で用いる前に、除去されねばならないであろう。
水及び水混和性溶媒の混合物中で、水の量は約5容量%〜約95容量%、好ましくは約25容量%〜約75容量%、より好ましくは約40容量%〜約60容量%で変ることができる。
本発明の結晶形態の製造方法は、典型的には溶媒媒体中の式(I)の化合物の溶液又は分散液から、あるいは式(I)の化合物のスラリ化から、結晶性固体材料を得ることを含み、式(I)の化合物は最初、非晶質又は結晶形態にあることができる。
結晶化に関する条件を修正して、結晶化プロセスを改善するか、又は沈殿を誘導し、且つ得られる多形の形態に影響を与えないことができる。これらの条件には、式(I)の化合物及び溶媒の溶液、分散液又はスラリを所望の濃度にすること、それを規定された冷却/温度曲線に従って冷却すること、結晶の種を加えること、該溶液、分散液又はスラリを所望の温度にすること、適した圧力を生ずること、望ましくない材料又は不純物を除去及び/又は分離すること、生成する結晶を乾燥して、固体状態が望ましい場合には固体状態で多形を得ることが含まれる。
沈殿を誘導する好ましい方法は、式(I)の化合物の溶解度を低下させることである。化合物の溶解度を、例えば溶液を冷却することにより低下させることができる。逆−溶剤の添加により、式(I)の化合物の溶解度を低下させることができる。
式(I)の化合物及び溶媒の溶液、分散液又はスラリを所望の濃度にすることは、必ずしも式(I)の化合物の濃度における向上を意味しない。ある場合には、式(I)の化合物の濃度における低下又は変化のないことが望ましい。所望の濃度を得るために用いられる方法には、例えば大気圧蒸留、真空蒸留、分別蒸留、共沸蒸留、フィルム蒸発、加熱、冷却、当該技術分野において周知の他の方法及びそれらの組み合わせによる蒸発が含まれる。所望の濃度を得るための任意の方法には、例えば飽和点に達するのに十分な体積の非溶剤を溶液に加えることによる、式(I)の化合物及び溶媒の溶液の飽和が同様に含まれる。溶液を飽和させるための他の適した方法には、例えば追加の式(I)の化合物を溶液に導入すること及び/又は溶液から溶媒の一部を蒸発させることが含まれる。本明細書で言及される場合、飽和溶液は、それらの飽和点におけるか又はそれらの飽和点を越えている、すなわち過飽和している溶液を包含する。ほとんど飽和溶液は、ほとんど飽和しているが、それらの飽和点に達していない溶液を指す。
本発明の結晶化プロセスを向上させる、特に結晶化を加速する方法は、生成物の結晶を播種することによるか、又は結晶化容器の内面をガラス棒で引っかくことによる。他の場合(other times)、結晶化は誘導なしで自然に起こり得る。本発明は、式(I)の化合物の特定の形態の結晶化が自然に起こるか、又は特定の形態を得るために誘導又は加速が必須でなくても(unless if such inducement or acceleration is critical for obtaining
a particular form)、誘導されるか又は加速されるかの両方の態様を包含する。
「播種」という用語は、結晶化を促進するための結晶性材料の添加を指す。「結晶の種」という用語は、前に得た式(I)の化合物の結晶形態の粉末を意味する。形態IIの調製のために有用である本発明の特定の結晶の種又は播種材料は以下:
−式(I)の化合物の形態II及び非晶質形態の混合物の結晶の種;
−形態Iの結晶の種;及び
−形態IIの結晶の種
である。
該溶液、分散液又はスラリを所望の温度にすることにより、加熱、冷却又は周囲温度における放置の作用が理解されるであろう。溶液、分散液又はスラリを温めることは、式(I)の化合物を完全に溶解するために必要であり得る。
望ましくない材料又は不純物の除去及び/又は分離は、精製、濾過、洗浄、沈殿又は類似の方法により行なうことができる。例えば既知の固体−液体分離法により、分離を行なうことができる。他の方法の中でも、溶液、分散液又はスラリを紙、焼結ガラスフィルター又は他の膜材料に通過させることにより、遠心により、あるいはBuchner型のフィルター、Rosenmundフィルターもしくはプレート又はフレームプレス(frame press)を用いて濾過を行なうことができる。好ましくは、得られる多形形態の純度を向上させるために、イン−ライン濾過又は安全濾過(safety filtration)を、上記で開示した方法に有利に挿入することができる。さらに、シリカゲル、Celite(R)、Arbocel(R)、ジカライト(dicalite) 珪藻土などのような濾過剤(filtering agents)を用い、問題の結晶から不純物を分離することもできる。
得られる結晶を乾燥することもでき、1つより多い結晶化の経過(crystallization passage)が適用される場合、そのような乾燥法を場合により種々の結晶化の経過において用いることができる。乾燥法には、当該技術分野における熟練者に既知のすべての方法、例えば加熱、真空の適用、空気又はガスの循環、乾燥剤の添加、凍結−乾燥、噴霧−乾燥、蒸発などあるいはそれらのいずれかの組み合わせが含まれる。
式(I)の化合物の多形の結晶化方法は、方法の多重の組み合わせ及びその変形を包含することができる。式(I)の化合物を適した温度で溶媒中に溶解、分散又はスラリ化し、それにより該溶媒の一部を蒸発させて該溶液、分散液又はスラリ中の式(I)の化合物の濃度を上昇させ、該混合物を冷却し、そして場合により得られる式(I)の化合物の結晶を洗浄及び/又は濾過し、乾燥することにより、式(I)の化合物の多形の結晶化を行なうことができる。場合により、溶媒媒体中に式(I)の化合物を溶解、分散又はスラリ化し、かくして得られる溶液、分散液又はスラリを冷却し、続いて得られる多形を濾過し、乾燥することにより、式(I)の化合物の多形を調製することができる。式(I)の化合物の結晶形態の調製の他の例は、溶媒媒体中で式(I)の化合物を飽和させ、得られる結晶を場合により濾過し、洗浄し、乾燥することによることができる。
結晶形成は同様に、1つより多い結晶化法を含むことができる。ある場合には、種々の理由のために、例えば得られる結晶形態の質を向上させるために、1、2もしくはそれより多い余分の結晶化段階を有利に行なうことができる。例えば式(I)の化合物の最初の出発基礎材料に溶媒を加え、物質が完全に溶解するまで固定された温度で溶液を攪拌し、真空蒸留により溶液を濃縮し、冷却することにより、本発明の多形を調製することもできる。最初の結晶化を行い、生成した結晶を溶媒で洗浄し、続いて溶媒を用いて式(I)の化合物を溶解して所望の多形形態を形成する。反応混合物の再結晶を行い、続いて還流からの冷却段階を行なう。生成する多形形態を場合により濾過し、乾燥することができる。
式(I)の化合物を溶媒中に溶解、分散又はスラリ化することにより、種々の程度の分散、例えば懸濁液、スラリ又は混合物を得ることができるか;あるいは好ましくは均一な単−相溶液を得ることができる。「懸濁液」という用語は、液体又は分散媒、通常は溶媒中に分散された(懸濁された)非晶質、結晶形態又はそれらの混合物における微粉砕された固体、すなわち式(I)の化合物から成る2−相系を指す。「スラリ」という用語は、固体がわずかにしか可溶性でない(又は可溶性でない)液体中にある量の粉末を混合する時に形成される懸濁液を指す。「スラリ化」は、スラリの調製を指す。
場合により、溶媒媒体は添加剤、例えば分散剤、界面活性剤又は結晶懸濁液の調製において通常用いられる型の他の添加剤もしくはそれらの混合物を含有することができる。寛容さ(leniency)を向上させ、表面積を減少させることにより、結晶の形の修正において添加剤を有利に用いることができる。
固体を含有する溶媒媒体を、場合によりある時間攪拌することができるか、あるいは例えば高せん断ミキサー又はホモジナイザー又はこれらの組み合わせを用いて激しく攪拌し、有機化合物に関する所望の粒度を生ずることができる。
結晶化プロセス、粒度分布及び生成物の形態の再現性を向上させるために、沈殿温度の制御及び播種をさらに用いることができる。従って式(I)の化合物の結晶を播種せずに、又は好ましくは播種により溶液中に導入される式(I)の化合物の結晶の存在下で結晶化を行なうことができる。播種を種々の温度で数回行なうこともできる。種材料の量は実験の規模に依存し、当該技術分野における熟練者が容易に決定することができる。典型的には、播種材料の量は、反応から予測される結晶材料の量の約0.1〜1重量%である。
各結晶化段階における結晶化のための時間は、適用される条件、用いられる方法及び/又は用いられる溶媒に依存するであろう。
所望の且つ均一な粒度を得るために、結晶転移後に大きな粒子又は粒子の凝集体の破壊をさらに行なうことができる。従って、式(I)の化合物の多形形態の結晶、粉末凝集体及び粗い粉末を、転移を経た後に場合により微粉砕し、寸法により分別することができる。微粉砕又は粉砕は、粉末の粒度減少に関する技術分野において周知の方法及び装置を用いて大きな粒子又は粒子の凝集体を物理的に破壊することを指す。得られる粒度は、ミリメーターからナノメーターの範囲であることができ、すなわちナノ結晶、マイクロ結晶を与える。微粉砕又は粉砕のための適した装置は、小さい寸法の粒子を狭い寸法分布内で製造するその能力の故に、液体エネルギーミル又はミクロナイザー(micronizer)である。
結晶形態の製薬学的使用
本発明はさらに、薬剤として使用するための式(I)の化合物の結晶形態、式(I)の化合物の2種もしくはそれより多い結晶形態の混合物又は式(I)の化合物の1種もしくはそれより多い結晶形態と式(I)の化合物の非晶質形態の混合物を提供する。1つの態様において、薬剤として使用するための単独のもしくは上記の混合物のいずれかにおける結晶形態は、形態I、II、III、IV、V及びVIから選ばれる。
本発明はさらに、HCV−関連状態の処置用の薬剤の製造における式(I)の化合物の結晶形態、式(I)の化合物の2種もしくはそれより多い結晶形態の混合物又は式(I)の化合物の1種もしくはそれより多い結晶形態と式(I)の化合物の非晶質形態の混合物の使用を提供する。1つの態様において、薬剤の製造において用いられる単独のもしくは上記の混合物のいずれかにおける結晶形態は、形態I、II、III、IV、V及びVIから選ばれる。
本発明は同様に、必要のある哺乳類に式(I)の化合物の結晶形態、式(I)の化合物の2種もしくはそれより多い結晶形態の混合物又は式(I)の化合物の1種もしくはそれより多い結晶形態と式(I)の化合物の非晶質形態の混合物を投与することを含んでなる、HCV−関連状態に苦しむ哺乳類の処置方法を提供する。1つの態様において、処置方法は、形態I、II、III、IV、V及びVIから選ばれる単独のもしくは上記の混合物のいずれかにおける結晶形態を投与することを含む。
HCV−関連状態には、HCV及び他の病原性フラビウイルスによりもたらされる病理学的状態、例えば黄熱病、デング熱(1〜4型)、セントルイス脳炎、日本脳炎、マリーバレー脳炎、西ナイルウイルス及びクンジンウイルス(Kunjin virus)が含まれる。HCVと関連する疾患には進行性肝線維症、炎症及び肝硬変に導く壊死、末期肝
臓病ならびに肝細胞ガン(HCC)が含まれ;他の病原性フラビウイルスに関し、疾患には黄熱病、デング熱、出血性熱及び脳炎が含まれる。HCV及び他の病原性フラビウイルスは、HCVの野生型及び突然変異株の両方を含む。
「処置」という用語は、哺乳類、特に人間における病理学的状態のいずれの処置も指し、以下の作用の1つもしくはそれより多くを含む:
(i)病理学的状態への素因を与えられたかも知れないが、まだその状態を有すると診断されていない患者において病理学的状態が起こるのを妨げること及び従って、処置は疾患状態に関する予防的処置を構成する;
(ii)病理学的状態を妨害すること、すなわちその発現(development)を停止させること;
(iii)病理学的状態を軽減すること、すなわち病理学的状態を後退させること;あるいは
(iv)病理学的状態により媒介される症状を軽減すること。
本発明はさらに、式(I)の化合物の結晶形態、式(I)の化合物の2種もしくはそれより多い結晶形態の混合物又は式(I)の化合物の1種もしくはそれより多い結晶形態と式(I)の化合物の非晶質形態の混合物ならびに製薬学的に許容され得る賦形剤を含んでなる製薬学的組成物を提供する。1つの態様において、製薬学的組成物は、形態I、II、III、IV、V及びVIから選ばれる単独のもしくは上記の混合物のいずれかにおける結晶形態を含む。
経口的、非経口的(皮下、筋肉内及び静脈内を含む)、直腸的、経皮的、頬的又は鼻的に投与されるべき薬剤として製薬学的組成物を調製することができる。経口的投与に適した形態物には、粉剤、顆粒剤、凝集剤(aggregates)、錠剤、圧縮されたもしくはコーティングされた丸薬、糖衣丸、サッシェ、硬質もしくはゼラチンカプセル、シロップ及び懸濁剤が含まれる。適した非経口的投与の形態物には、水性もしくは非−水性溶液もしくは乳剤が含まれ、直腸的投与に関し、投与に適した形態物には親水性もしくは疎水性ビヒクルを有する座薬が含まれる。局所的投与のために、本発明は当該技術分野において既知の適した経皮送達系を提供し、鼻的送達のために、当該技術分野において既知の適したエアゾール送達系を提供する。いずれかの与えられる場合において最も適した投与は、処置されている状態の性質及び重度に依存するであろうが、本発明の最も好ましい経路は、経口的経路である。
投薬量を、簡便に単位投薬形態物において与えることができ、当該技術分野において周知の方法のいずれかにより調製することができる。あるいはまた、1日を通じて適した間隔で投与される1、2、3又は4つかもしくはそれより多い細分投薬量として投薬形態物を調製することができる。用いられる単位投薬量は、好ましくは約1mg〜約1000mg、あるいは約5〜約800mg、あるいは約5〜約400mg、あるいは約50〜約600mg、あるいは約100mg〜約400mgの式(I)の化合物に基づく当量(base equivalent)である。
本発明の製薬学的組成物は、上記で開示された式(I)の化合物の多形形態を含む。製薬学的組成物は、式(I)の化合物の単一の形態のみ、あるいは非晶質形態を含むかもしくはそれを含まない式(I)の化合物の種々の形態の混合物を含むことができる。活性成分の他に、製薬学的組成物は1種もしくはそれより多い賦形剤又は添加剤を含む。
適した賦形剤の例は、アラビアゴム、マグネシア、炭酸マグネシウム、リン酸カリウム、ラクトース、グルコース又はデンプン、特にコーンスターチである。適した油性賦形剤又は溶媒は、植物油又は動物油、例えばヒマワリ油又はタラ肝油である。水性もしくはア
ルコール性溶液に適した溶媒は、水、エタノール、糖溶液又はそれらの混合物である。ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールも、他の投与形態物のためのさらに別の助剤として有用である。
皮下もしくは静脈内投与のために、式(I)の化合物の多形を、必要ならそのために慣習的である物質、例えば可溶化剤、乳化剤又はさらに別の助剤と一緒に、例えば水、生理食塩水又はアルコール類、例えばエタノール、プロパノール、グリセロール、さらにまた糖溶液、例えばグルコースもしくはマンニトール溶液あるいは挙げられた種々の溶媒の混合物のような液体担体中の懸濁剤とする。
エアゾール又はスプレーの形態における投与に適した製薬学的組成物は、例えば製薬学的に許容され得る液体担体、例えばエタノール又は水又はそれらの混合物中の式(I)の化合物の多形の懸濁剤である。必要なら、調剤はさらに他の製薬学的助剤、例えば界面活性剤、乳化剤及び安定剤ならびにプロペラントを含有することもできる。そのような調製物は通常、約0.1〜50重量%、特に約0.3〜3重量%の濃度で活性化合物を含有する。
上記で特定的に挙げられた成分の他に、本発明の製薬学的組成物は、問題の調剤の型に関する技術分野において通常である他の薬剤を含むことができ、例えば経口的投与に適したものには風味剤又は味隠蔽剤が含まれ得る。
本明細書で用いられる場合、「約」という用語は、その通常の意味を有する。特定の態様において、数値に関する場合、それは数値±10%又は±5%又は±2%又は±1%又は±0.5%又は±0.1%を意味すると解釈され得る。他の態様において、すなわち「約」という用語を省くことにより、正確な値を意味する。
実施例
以下の実施例は、本発明を例示することを意図しており、本発明をそれに制限することを意図していない。
17−[2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)−7−メトキシ−8−メチル−キノリン−4−イルオキシ]−13−メチル−2,14−ジオキソ−3,13−ジアザトリシクロ[13.3.0.04,6]オクタデセ−7−エン−4−カルボン酸(16)の製造
4−ヒドロキシ−2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)−7−メトキシ−8−メチルキノリン(6)の合成
段階1:N−(tert−ブチルオキシカルボニル)−3−メトキシ−2−メチルアニリン(2)の合成
Figure 0005523110
乾燥トルエン(800mL)中の3−メトキシ−2−メチル安息香酸(45.6g,274ミリモル)の懸濁液に、トリエチルアミン(42.4mL,302ミリモル)を加えた。透明な溶液が得られた。次いでトルエン(100mL)中のdppa(65.4mL,302ミリモル)をゆっくり加えた。室温で1時間の後、反応混合物を連続的に50℃で0.5時間、70℃で0.5時間、次いで100℃で1時間加熱した。この溶液に、トルエン(40mL)中のt−BuOH(30.5g,411ミリモル)を100℃において加え、得られる混合物を7時間還流させた。溶液を室温に冷まし、次いで水、0.5N
HCl、0.5N NaOH及びブラインで連続的に洗浄し、乾燥し(NaSO)、蒸発させて67gの目的生成物を与えた:m/z=237(M)
段階2:3−メトキシ−2−メチルアニリン(3)の合成
Figure 0005523110
ジクロロメタン(500mL)中のN−(tert−ブチルオキシカルボニル)−3−メトキシ−2−メチルアニリンの溶液に、TFA(40.7mL,548ミリモル)を加えた。室温で2時間の後、TFA(40.7mL,548ミリモル)を加え、得られる混合物を室温で終夜攪拌した。次いで揮発性物質を蒸発させた。トルエン(100mL)及びジイソプロピルエーテル(250mL)を用いて残留物を磨砕し、濾過し、ジイソプロピルエーテル(100mL)で洗浄して、56.3gの表題生成物をTFA塩として与えた:m/z=138(M+H)。NaHCOを用いる処理により、TFA塩を遊離のアニリンに変換した。
段階3:(2−アミノ−4−メトキシ−3−メチルフェニル)(メチル)ケトン(4)の合成
Figure 0005523110
CHCl中のBClの溶液(1.0M,200mL,200ミリモル)を、キシレン(400mL)中の3−メトキシ−2−メチルアニリン(26.0g,190ミリモル)の溶液に、窒素下でゆっくり加えた。添加の間、温度を監視し、10℃より低く保った。反応混合物を5℃で0.5時間攪拌した。次いで乾燥アセトニトリル(13mL,246ミリモル)を5℃で加えた。5℃において0.5時間の後、溶液を滴下ロート中に移し、CHCl(150mL)中のAlCl(26.7g,200ミリモル)の懸濁液に、5℃でゆっくり加えた。5℃で45分の後、反応混合物を窒素流下に、70℃で加熱した。CHClの蒸発後、反応混合物の温度は65℃に達した。65℃で12時間の後、反応混合物を0℃で冷却し、氷(300g)上に注ぎ、7時間ゆっくり加熱還流した。室温で2日の後、6N NaOH(50mL)を加えた。得られる溶液のpHは2〜
3であった。キシレン層をデカンテーションした。有機層をCHClで抽出した。キシレン及びCHCl層を合わせ、水、1N NaOH及びブラインで連続的に洗浄し、乾燥し(NaSO)、蒸発させた。残留物をジイソプロピルエーテル中で0℃において磨砕し、濾過し、ジイソプロピルエーテルで洗浄して、13.6g(40%)の表題生成物を黄色がかった固体として与えた:m/z=180(M+H)
段階4:2’−[[(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)(オキソ)メチル]アミノ]−4’−メトキシ−3’−メチルアセトフェノン(5)の合成
Figure 0005523110
ジオキサン(50mL)中の化合物4(18.6g,104ミリモル)の溶液を、ジオキサン(250mL)中の4−イソプロピルチアゾール−2−カルボニルクロリドの懸濁液に、窒素下で加えた。室温で2時間の後、反応混合物を濃縮乾固した。次いで残留物をNaHCOの水溶液とAcOEtに分配し、有機層をブラインで洗浄し、乾燥し(NaSO)、蒸発させた。残留物をジイソプロピルエーテル中で磨砕し、濾過し、ジイソプロピルエーテルで洗浄して、30.8g(90%)の表題生成物5を与えた。
段階5:4−ヒドロキシ−2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)−7−メトキシ−8−メチルキノリン(6)の合成
Figure 0005523110
tert−ブタノール中の化合物5(30.8g,92.7ミリモル)の懸濁液に、カリウムtert−ブトキシド(21.8g,195ミリモル)を加えた。得られる反応混合物を100℃で終夜加熱した。次いで反応混合物を室温で冷まし、エーテル(100mL)で希釈した。沈殿を濾過し、EtOで洗浄し、粉末を与えた(画分A)。母液を真空中で濃縮し、エーテル中で磨砕し、濾過し、エーテルで洗浄して粉末を与えた(画分2)。画分1及び2を混合し、水(250mL)中に注いだ。得られる溶液のpHを、HCl 1Nを用いて6〜7に調整した(pH紙を用いて調節)。沈殿を濾過し、水で洗浄し、乾燥した。次いで固体をジイソプロピルエーテル中で磨砕し、濾過し、乾燥して、26g(88%)の化合物6を褐色がかった固体として与えた:m/z=315(M+H)
(ヘキセ−5−エニル)(メチル)アミン(8)の合成
Figure 0005523110
(a)DMF(140mL)中のN−メチル−トリフルオロ−アセトアミド(25g)の溶液に、水素化ナトリウム(1.05当量)を0℃でゆっくり加えた。混合物を窒素下に、室温で1時間攪拌した。次いでDMF(25mL)中のブロモヘキサン(32,1g)の溶液を滴下し、混合物を70℃に12時間加熱した。反応混合物を水(200mL)上に注ぎ、エーテルで抽出し(4x50mL)、乾燥し(MgSO)、濾過し、蒸発させて、35gの目的生成物7を黄色がかった油として与え、それをさらなる精製なしで次の段階において用いた。
(b)水(130mL)中のKOH(187.7g)の溶液を、メタノール(200mL)中の7(35g)の溶液に滴下した。混合物を室温で12時間攪拌した。次いで反応混合物を水(100mL)上に注ぎ、エーテルで抽出し(4x50mL)、乾燥し(MgSO)、濾過し、大気圧下でエーテルを蒸留した。得られる油を真空下における蒸留により精製し(13mmHg圧,50℃)、7,4g(34%)の表題生成物8を無色の油として与えた:
H−NMR(CDCl):δ5.8(m,1H),5(ddd,J=17.2Hz,3.5Hz,1.8Hz,1H),4.95(m,1H),2.5(t,J=7.0Hz,2H),2.43(s,3H),2.08(q,J=7.0Hz,2H),1.4(m,4H),1.3(br s,1H)。
17−[2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)−7−メトキシ−8−メチルキノリン−4−イルオキシ]−13−メチル−2,14−ジオキソ−3,13−ジアザトリシクロ[13.3.0.0 4,6 ]オクタデセ−7−エン−4−カルボン酸(16)の製造
段階A
Figure 0005523110
4mLのDMF中の3−オキソ−2−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−カルボン酸9(500mg,3.2ミリモル)を、DMF(3mL)中のHATU(1.34g,3.52ミリモル)及びN−メチルヘキセ−5−エニルアミン(435mg,3.84ミリモル)に、0℃において加え、続いてDIPEAを加えた。0℃で40分間攪拌した後、混合物を室温で5時間攪拌した。次いで溶媒を蒸発させ、残留物をEtOAc(70mL)中に溶解し、飽和NaHCO(10mL)で洗浄した。水層をEtOAcで抽出した(2x25mL)。有機相を合わせ、飽和NaCl(20mL)で洗浄し、乾燥し(NaSO)、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/石油エーテル,2:1)による精製は、550mg(68%)の目的生成物10を無色の油として与えた:m/z=252(M+H)
段階B
Figure 0005523110
LiOHの溶液(4mlの水中の105mg)を、ラクトンアミド10に0℃で加えた。1時間後、転換が完了した(HPLC)。1N HClを用いて混合物をpH2〜3に酸性化し、AcOEtで抽出し、乾燥し(MgSO)、蒸発させ、トルエンと数回共蒸発させ、高真空下で終夜乾燥し、520mg(88%)の目的生成物11を与えた:m/z=270(M+H)
段階C
Figure 0005523110
1−(アミノ)−2−(ビニル)シクロプロパンカルボン酸エチルエステル塩酸塩12(4.92g,31.7ミリモル)及びHATU(12.6g,33.2ミリモル)を11(8.14g,30.2ミリモル)に加えた。混合物をアルゴン下に、氷浴中で冷却し、次いでDMF(100mL)及びDIPEA(12.5mL,11.5ミリモル)を連続的に加えた。0℃において30分の後、溶液を室温でさらに3時間攪拌した。次いで反応混合物をEtOAcと水に分配し、0.5N HCl(20mL)及び飽和NaCl(2x20mL)で連続的に洗浄し、乾燥した(NaSO)。フラッシュクロマトグラフィー(AcOEt/CHCl/石油エーテル,1:1:1)による精製は、7.41g(60%)の目的生成物13を無色の油として与えた:m/z=407(M+H)
段階D
Figure 0005523110
乾燥THF(40mL)中の13(1.5g,3.69ミリモル)、キノリン6(1.39g,4.43ミリモル)及びトリフェニルホスフィン(1.26g,4.80ミリモル)の溶液に、DIAD(1.02mL,5.17ミリモル)を、窒素雰囲気下に、−15℃で加えた。−15℃において4.5時間の後、反応混合物を氷−冷水とAcOEtに分配し、乾燥し(NaSO)、蒸発させた。粗材料をフラッシュカラムクロマトグラフィー(石油AcOEt/CHClの勾配,1:9から2:8)により精製し、1.45g(56%)の目的生成物14を与えた:m/z=703(M+H)
段階E
Figure 0005523110
乾燥され且つ脱ガスされた1,2−ジクロロエタン(900mL)中の14(1.07g,1.524ミリモル)及びHoveyda−Grubbs第1世代触媒(33mg,0.03当量)の溶液を、窒素下に、75℃で12時間加熱した。次いで溶媒を蒸発させ、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(CHCl中の25%EtOAc)により精製した。620mg(60%)の純粋な大員環15が得られた。
m/z=674(M+H)HNMR(CDCl):1.18−1.39(m,12H),1.59(m,1H),1.70−2.08(m,5H),2.28(m,1H),2.38(m,1H),2.62(m,2H),2.68(s,3H),2.83(m,1H),3.06(s,3H),3.19(sept,J=6.7Hz,1H),3.36(m,1H),3.83(m,1H),3.97(s,3H),4.09(m,2H),4.65(td,J=4Hz,14Hz,1H),5.19(d,d=4Hz,1
0Hz,1H),5.31(m,1H),5.65(td,J=4Hz,8Hz,1H),7.00(s,1H),7.18(s,1H),7.46(d,J=9Hz,1H),7.48(s,1H),8.03(d,J=9Hz,1H)。
段階F
Figure 0005523110
水(15mL)中の水酸化リチウム(1.65g,38.53ミリモル)の溶液を、THF(30mL)及びMeOH(20mL)中のエステル15(620mg,0.920ミリモル)の攪拌溶液に加えた。室温で16時間の後、飽和NHClを用いて反応混合物をクエンチングし、減圧下で濃縮し、HCl 1Nを用いてpH3に酸性化し、CHClで抽出し、乾燥し(MgSO)、蒸発させて、560mg(88%)のカルボン酸16を与えた。
m/z=647(M+H)HNMR(CDCl):1.11−1.40(m,8H),1.42−1.57(m,2H),1.74(m,2H),1.88−2.00(m,2H),2.13(m,1H),2.28(m,1H),2.40(m,1H),2.59(m,2H),2.67(s,3H),2.81(m,1H),2.97(s,3H),3.19(m,1H),3.31(m,1H),3.71(m,1H),3.96(s,3H),4.56(dt,J=4Hz,12Hz,1H),5.23(m,2H),5.66(m,1H),7.01(s,1H),7.10(s,1H),7.22(d,J=10Hz,1H),7.45(s,1H),8.00(d,J=10Hz,1H)。
N−[17−[2−(4−イソプロピルチアゾール−2−イル)−7−メトキシ−8−メチル−キノリン−4−イルオキシ]−13−メチル−2,14−ジオキソ−3,13−ジアザトリシクロ[13.3.0.0 4,6 ]オクタデセ−7−エン−4−カルボニル](シクロプロピル)スルホンアミド(17)の製造
Figure 0005523110
乾燥THF(10mL)中の実施例4に従って製造される化合物16(560mg,0.867ミリモル)及びカルボニルジイミダゾール(308mg,1.90ミリモル)の溶液を、窒素下に還流において2時間攪拌した。反応混合物を室温に冷まし、シクロプロピルスルホンアミド(400mg,3.301ミリモル)及びDBU(286mg,1.881ミリモル)を加えた。この溶液を50℃で15時間加熱した。次いで反応混合物を室温で冷まし、減圧下で濃縮した。残留物をCHClとHCl 1Nに分配し、有機層をブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO)、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィー(CHCl中のEtOAc(0から25%)の勾配)による精製は、314mgのオフ−ホワイト色の固体を与え、それをさらに水、次いでイソプロピルエーテルで洗浄し、真空炉中で乾燥し、式(I)の化合物である282mg(40%)の純粋な表題生成物17を白色の粉末として与えた(deliver)。
m/z=750(M+H)HNMR(CDCl):0.99−1.52(m,14H),1.64−2.05(m,4H),2.77(m,1H),2.41(m,2H),2.59(m,2H),2.69(s,3H),2.92(m,2H),3.04(s,3H),3.19(m,1H),3.40(m,2H),3.98(s,3H),4.60(t,J=13Hz,1H),5.04(t,J=11Hz,1H),5.37(m,1H),5.66(m,1H),6.21(s,1H),7.02(s,1H),7.22(d,J=10Hz,1H),7.45(s,1H),7.99(d,J=10Hz,1H),10.82(broad s,1H)。
多形形態Iの調製
2gの多形形態I及びIIの混合物を、少量の1−ブタノール中で還流させた。沸騰するスラリに、透明な溶液が得られるまで少しづつの(small portions of)1−ブタノールを加えた。この時点に、加えられた1−ブタノールの量は、17.85L/モルであった。溶液をさらに攪拌し、週末に及んで自然に室温に冷ました。濾過により固体材料を回収し、5mLの1−ブタノールで2回洗浄した。XPRD分析は、得られた材料が結晶多形形態Iであることを示した。
非晶質形態における式(I)の化合物の調製
1gの多形形態I及びIIの混合物をジクロロメタン(120mL)中に溶解した。得られる透明な溶液をP4フィルター(10〜16μmの孔径を有する)上で濾過し、蒸発乾固し(回転蒸発器;40℃;750〜50ミリバール)、これは非晶質化合物(I)を与え、XPRD分析により確証された(図21を参照されたい)。
多形形態IIの調製
3.1 多形形態IIを用いる播種による
1gの化合物(I)の非晶質材料(実施例2から得られた)に、25mLの2−PrOHを加え、懸濁液を室温で約15分間攪拌した。この後、少量の多形形態IIの播種材料を加え、スラリを室温でさらに攪拌した。15分以内に、白色の材料が懸濁液中で生成し始め、それを週末に及んでさらに攪拌した。白色の沈殿を濾過し、10mLの2−PrOHで洗浄し、60℃/真空において終夜乾燥した。
質量回収率(mass recovery)は92重量%であり、XPRD分析は、得られた材料が結晶多形形態IIであることを示し、IR−分析に従いおそらく微量の多形形態Iを有する。
3.2 多形形態Iを用いる播種による
0.2gの多形形態I及びIIの混合物をジクロロメタン(10mL)中に溶解した。得られる透明な溶液を蒸発乾固し(回転蒸発器)、残留物をフラスコの壁からこすり落とした。この非晶質材料に、5mLの2−PrOH(25mL/g)を加え、懸濁液を室温で約15分間攪拌した。この後、多形形態Iの播種材料(実施例3、10又は11のいずれかから得られた)を加え、スラリを室温でさらに攪拌した。白色の沈殿が懸濁液中で生成し始め、それをさらに終夜攪拌した。沈殿を濾過し、少量の2−PrOHで洗浄し、60℃/真空において終夜乾燥した。
白色の固体が回収され、XPRD分析は、得られた材料が明らかな微量の多形形態Iを含む結晶多形形態IIであることを示した。
3.3 多−グラム規模(20g規模)法の使用による
第1の収穫:
約20gの多形形態I及びIIの混合物をジクロロメタン(100mL)中に溶解し、P4フィルター(10〜16μmの孔径を有する)上で濾過した。得られる透明な溶液を蒸発乾固した(回転蒸発器;40℃;750〜50ミリバール)。残留物に250mLの2−PrOH(12.5ml/g)を加え、懸濁液を室温で約15分間攪拌した。この後、多形形態IIの播種材料(実施例12から得られた)を加え、懸濁液を室温でさらに攪拌した。白色の沈殿が懸濁液中で生成し始め、それをさらに終夜攪拌した。沈殿を濾過し、10mLの2−PrOHで洗浄し、60℃/真空において終夜乾燥した。
7.8gの白色の固体が回収され、XPRD分析は、得られた材料が結晶多形形態IIであることを示した。
第2の収穫:
母液を、反応器の壁上に残る材料と一緒に集め、溶媒を蒸発させた。蒸発の中途に、懸濁液の試料を採取し、濾過し、乾燥し、分析し、多形形態I及びIIがいくらかの同定されない結晶性材料と一緒に存在する主に非晶質材料であると思われた。懸濁液の残りを蒸発乾固した(質量=11g)。
これをジクロロメタン中に溶解し、P4フィルター上で濾過した。得られる透明な溶液を蒸発乾固した(回転蒸発器;40℃;750〜50ミリバール)。この非晶質材料に275mlの2−PrOH(25mL/g)を加え、懸濁液を室温で約15分間攪拌した。この後、多形形態IIの播種材料(実施例10から得られた)を加え、スラリを室温でさらに攪拌した。15分以内に白色の沈殿が懸濁液中で生成し始め、それをさらに終夜攪拌した。沈殿を濾過し、10mLの2−PrOHで2回洗浄し、60℃/真空において終夜
乾燥した。母液を、反応器の壁上に残る材料と一緒に集め、溶媒を蒸発乾固した(質量=6.51g)。
4.6gの白色の固体が回収され、XPRD分析は、得られた材料が結晶多形形態IIであることを示した。
多形形態IIIの調製
50℃におけるアセトニトリル中及び水中の多形形態IIの2つの飽和溶液を調製した。これらの溶液を、50℃において1.5時間の後に濾過した。225μLの各濾液を同じウェル中に分配し、混合物を室温で結晶化させ、溶媒を室温で蒸発乾固した。形態IIIが得られた。
多形形態IVの調製
40mgの多形形態I及び4mLの1−メトキシ−2−プロパノールを、攪拌しながら加熱還流した。10mlの水を溶液に加え、攪拌しながら溶液を終夜室温で結晶化させた。Milliporeフィルターを用いて沈殿を濾過し、生成物を室温で1時間乾燥した。形態IVが得られた。
多形形態Vの調製
2−ブタノン中及び水中の多形形態IIの2つの飽和溶液を50℃で調製した。これらの溶液を、50℃において1.5時間の後に濾過した。225μLの各濾液を同じウェル中に分配し、混合物を室温で結晶化させ、溶媒を室温で蒸発乾固した。形態Vが得られた。
多形形態VIの調製
15mgの多形形態II及び1.5mgの多形形態IをHPLCバイアル中に量り込むことにより、スラリを調製した。100μLの水を加え、密閉したバイアルを30℃で4日間及び40℃で7日間保存した。生成物を濾紙上で室温において乾燥した。形態VIが得られた。
スラリ法を用いる多形形態II及びIの混合物の多形形態Iへの転移
平行実験において、1gの多形形態I及びIIの混合物を、固定された量の溶媒(11L/モルのそれぞれMeOH、EtOH、EtOH/HO、2−PrOH及び1−ブタノール)中で還流させた。スラリを約2時間還流させ、室温に自然に冷まし、週末に及んで攪拌した。2−プロパノール中の別の平行反応のために、熱濾過を行なった。濾過により固体材料を回収し、5mLの対応する溶媒で2回洗浄した。
表4に、用いられた溶媒、回収収率、得られた多形又はその混合物の純度及び多形の型を各実験に関して示す。
Figure 0005523110
プロセス分析法(Process Analytical Technology)(PAT)により監視されるスラリ法を用いる多形形態IIの多形形態Iへの転移
250mLのMultiMax−反応器に3.7gの多形形態IIを装入し、100mLの2−プロパノールを加えた(20.3L/モル)。反応器をMultiMax中に取り付け、ラマン−、NIR−及びFTIR−プローブを懸濁液中に挿入し、それを室温で攪拌した。反応器を昼光から遮蔽し、測定を開始した。約30分後、反応物を約2°/分の速度で80℃に加熱した。80℃において約1時間の後、透明な溶液が観察され、従って、1.85gの余分量の多形形態IIを反応器に加えて、多形形態IIの合計量を5.55gとした。この時点に、多形形態IIのg当たり18mLの溶媒が用いられた(以前のスラリ実験における15mL/gと比較して)。
スラリを80℃で終夜攪拌した。約20時間後、最初の量の20%である1.11gの多形形態IIを熱懸濁液に加え、それをさらに約2時間攪拌した。この後、反応混合物を室温に冷まし、濾過した。
浸漬プローブ(immersion probe)と組み合わされたKaiser Optical SystemsのRXN1/785ラマン分光計を用い、ラマンスペクトルを2分毎に集めた。主成分分析(principle component analysis)(PCA)(データの予備処理なし,範囲1200−1400cm−1)を用い、時間における変動を分析した。最初の2つの主成分は、多形形態I及びIIのスペクトルとの類似性を示した。下記の表5を参照されたい。
Figure 0005523110
吸光度単位(absorbance units)の時間プロットは、多形形態IIの多形形態Iへの転移を示した。最初の4時間の間に、多形形態IIの溶解が起こった。1時間後、多形形態Iが生成しつつあり、さらに5時間の後に転移が完了した。追加量の多形形態IIの添加(20時間における)は、多形形態IIのIへの迅速な転移を生じた。
Bruker−Matrix−F NIR分光計(32走査,分解能 4cm−1,10000から5000cm−1)及び反射プローブ(reflection probe)(Solvias Reflector)を用い、近−赤外(NIR)スペクトルを2分毎に集めた。多形形態I及びIIのスラリのスペクトルを、それぞれ値1及び2によりキャリブレーションした(PLS,6800−5600cm−1,ベクトル規格化及びランク(vector normalization and rank)=1)。このモデルを用い、時間を経ての多形における動向変化(trend changes)を監視した。最初の4時間の間に、多形形態IIの溶解が起こった。1時間後、多形形態Iが生成しつつあり、さらに5時間の後に転移が完了した。
単離された生成物のXPRD分析は、得られた材料が結晶多形形態Iであることを示した。ラマン(RAMAN)及び近赤外(NearIR)を用い、多形形態II(Pol II)の多形形態I(Pol I)への転移が約5時間後に始まり、約3時間を要することが観察された。Pol Iへの完全な転移後の余分のPol IIの添加は、Pol IIのPol Iへの転移を即時に開始させる。
この実験を2−プロパノール/ジクロロメタン(97/3)(v/v)混合物中で繰り返したが、これは誘導期間、転移時間及び最終的な生成物の多形に関して同じ結果を与えた。
播種を用いるか又は用いない結晶化を介する多形形態IIの調製
a)ジクロロメタン(10L/モル)中の式(I)の化合物の溶液の20mLを、100mLのフラスコ中に導入した。溶液を室温で攪拌し、20mlのイソプロパノールを加えた。この溶液を穏やかな真空下に(750ミリバール)、室温において、ジクロロメタンのほとんどが除去されて透明な溶液を生ずるまで、部分的に蒸発させた(回転蒸発器を用いて)。
b)a)の下に得られる溶液の2mLに、少量の多形形態I(実施例3、10又は11のいずれかから得た)の播種材料を室温で加えた。すぐに多量の白色沈殿が生成し、それを濾過し、2mLの2−プロパノールで洗浄し、60℃において大気圧下で乾燥した(画分9.1)。
c)a)の下に得られる溶液の2mLを0℃に冷却し、この温度で14時間攪拌した。ある量の粘着性材料が生成し、それをデカンテーションにより単離し、洗浄し、大気圧下で
60℃において72時間乾燥した。固体材料が得られた(画分9.2)。
d)a)の下に得られる式(I)の化合物の溶液を室温に3日間保った。生成する沈殿を濾過し、単離された固体材料は微細な白色の針様材料と一緒の半球形粒子から成った。両画分を別々に集めた:
−画分9.3:針様材料
−画分9.4:半球−形固体
両材料を、大気圧下に60℃において14時間乾燥した。
XPRD分析(図27−30を参照されたい)は、得られた材料が結晶性であることを示した。
種々の溶媒中における形態I及び形態IIの溶解度の決定
過剰の生成物(形態I又は形態II,適宜)を関連する溶媒と、20℃において24時間振盪させた。濾過の後、溶液中の生成物の濃度を、UV分光測定を用いて決定した。形態I及び形態IIに関する溶解度の結果を下記の表に示す。
Figure 0005523110

Claims (31)

  1. 固体状態における式(I):
    Figure 0005523110
    の化合物の結晶。
  2. 結晶形態が8.5°±0.2°、10.7°±0.2°、13.7°±0.2°、14.8°±0.2°及び17.1°±0.2°の2シータにおけるピークを含んでなるX−線粉末回折パターンを有する請求項1の化合物の結晶形態I。
  3. 結晶形態が3405±1cm-1、3066±1cm-1、1517±1cm-1、1427±1cm-1、1301±1cm-1、1285±1cm-1、1149±1cm-1、1132±1cm-1、1111±1cm-1、975±1cm-1、956±1cm-1及び800±1cm-1におけるピークを含んでなるIRパターンを有する請求項2の化合物の結晶形態I。
  4. 結晶形態が4.6°±0.2°、6.5°±0.2°、10.2°±0.2°、12.9°±0.2°及び14.4°±0.2°の2シータにおけるピークを含んでなるX−線粉末回折パターンを有する請求項1の化合物の結晶形態II。
  5. 結晶形態が1592cm-1±1cm-1におけるピークを含んでなるIRパターンを有する請求項4の化合物の結晶形態II。
  6. 結晶形態が6.5°±0.2°、9.8°±0.2°及び17.8°±0.2°の2シータにおけるピークを含んでなるX−線粉末回折パターンを有する請求項1の化合物の結晶形態III。
  7. 結晶形態が3120±1cm-1、2870±1cm-1及び1063cm-1±1cm-1におけるピークを含んでなるIRパターンを有する請求項6の化合物の結晶形態III。
  8. 結晶形態が5.6°±0.2°、9.6°±0.2°、11.8°±0.2°、15.9°±0.2°及び17.1°±0.2°の2シータにおけるピークを含んでなるX−線粉末回折パターンを有する請求項1の化合物の結晶形態IV。
  9. 結晶形態が1369±1cm-1及び846±1cm-1におけるピークを含んでなるIRパターンを有する請求項8の化合物の結晶形態IV。
  10. 結晶形態が9.6°±0.2°及び19.0°±0.2°の2シータにおけるピークを含んでなるX−線粉末回折パターンを有する請求項1の化合物の結晶形態V。
  11. 結晶形態が4.4°±0.2°、6.5°±0.2°、9.9°±0.2°、10.5°±0.2°及び12.9°±0.2°の2シータにおけるピークを含んでなるX−線粉末回折パターンを有する請求項1の化合物の結晶形態VI。
  12. 式(I)の化合物の2種もしくはそれより多い結晶形態の混合物であって、結晶形態が請求項2〜3に記載の形態I、請求項4〜5に記載の形態II、請求項6〜7に記載の形態III、請求項8〜9に記載の形態IV、請求項10に記載の形態V及び請求項11に記載の形態VIから選ばれる混合物。
  13. 混合物が式(I)の化合物の形態II及び形態Iを含んでなる請求項12に記載の混合物。
  14. 混合物が式(I)の化合物の形態III及び形態IIを含んでなる請求項12に記載の混合物。
  15. 式(I)の化合物の1種もしくはそれより多い結晶形態と式(I)の化合物の非晶質形態の混合物であって、結晶形態が請求項2〜3に記載の形態I、請求項4〜5に記載の形態II、請求項6〜7に記載の形態III、請求項8〜9に記載の形態IV、請求項10に記載の形態V及び請求項11に記載の形態VIから選ばれる混合物。
  16. 混合物が請求項4〜5に記載の形態II及び式(I)の化合物の非晶質形態を含んでなる請求項15に記載の混合物。
  17. a)式(I)の化合物を1−ブタノール又は2−プロパノール中に、溶媒の還流温度において加熱しながら溶解し;そして
    b)自然冷却させる
    ことを含んでなる請求項2〜3のいずれか1項に記載の結晶形態Iの製造方法。
  18. −2−プロパノール、エタノール、1−ブタノール、メタノール、アルコールとジクロロメタンもしくは水の混合物又はそれらの混合物から選ばれるアルコール性溶媒中で、アルコール性溶媒の還流温度において、形態IIをスラリ化するか;あるいは
    −2−プロパノール、メチルイソプロピルケトン(MIK)、THF、アセトニトリル、エタノール、アセトン、1−メトキシプロパン−2−オール(1−M−2−P)、メチルエチルケトン(MEK)、ジクロロメタン、1−ブタノール、メタノール、アルコールとジクロロメタンもしくは水の混合物、又はそれらの混合物から選ばれる溶媒中で、少なくとも約30℃の温度で、形態I及び形態IIの混合物をスラリ化する
    ことを含んでなる請求項2〜3のいずれか1項に記載の結晶形態Iの製造方法。
  19. −2−プロパノール、エタノール、1−ブタノール、メタノール、アルコール(該アルコールはメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノールおよび2−ブタノールから選択される)とジクロロメタンもしくは水の混合物又はそれらの混合物から選ばれるアルコール性溶媒中で、アルコール性溶媒の還流温度において、形態IIをスラリ化するか;あるいは
    −2−プロパノール、メチルイソプロピルケトン(MIK)、THF、アセトニトリル、エタノール、アセトン、1−メトキシプロパン−2−オール(1−M−2−P)、メチルエチルケトン(MEK)、ジクロロメタン、1−ブタノール、メタノール、アルコールとジクロロメタンもしくは水の混合物、又はそれらの混合物から選ばれる溶媒中で、少なくとも約30℃の温度で、形態I及び形態IIの混合物をスラリ化する
    ことを含んでなる請求項2〜3のいずれか1項に記載の結晶形態Iの製造方法。
  20. −2−プロパノール、エタノール、1−ブタノール、メタノール、アルコールとジクロロメタンもしくは水の混合物又はそれらの混合物から選ばれるアルコール性溶媒中で、アルコール性溶媒の還流温度において、形態IIをスラリ化するか;あるいは
    −2−プロパノール、メチルイソプロピルケトン(MIK)、THF、アセトニトリル、エタノール、アセトン、1−メトキシプロパン−2−オール(1−M−2−P)、メチルエチルケトン(MEK)、ジクロロメタン、1−ブタノール、メタノール、アルコール(該アルコーツはメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノールもしくは2−ブタノールから選択される)とジクロロメタンもしくは水の混合物、又はそれらの混合物から選ばれる溶媒中で、少なくとも約30℃の温度で、形態I及び形態IIの混合物をスラリ化する
    ことを含んでなる請求項2〜3のいずれか1項に記載の結晶形態Iの製造方法。
  21. a)イソプロパノール中で式(I)の化合物の非晶質形態の懸濁液を調製し;
    b)懸濁液を室温で攪拌し;そして
    c)懸濁液に形態II又は形態Iの結晶の種を播種する
    ことを含んでなる請求項4〜5のいずれか1項に記載の結晶形態IIの製造方法。
  22. a)2−プロパノール中に式(I)の化合物を溶解し;そして
    b)段階a)からの溶液を少なくとも1日室温に、あるいは少なくとも4時間約0℃に保つ
    ことを含んでなる請求項4〜5のいずれか1項に記載の結晶形態IIの製造方法。
  23. a)アセトニトリル中の式(I)の化合物の飽和溶液及び水中の式(I)の化合物の飽和溶液を調製し;
    b)段階a)からの2種類の飽和溶液を少なくとも40℃で加熱し;
    c)段階b)からの2種類の飽和溶液を50/50の容積比で混合する
    ことを含んでなる請求項6〜7のいずれか1項に記載の結晶形態IIIの製造方法。
  24. a)1−メトキシ−2−プロパノール中の式(I)の化合物の飽和溶液を調製し;
    b)飽和溶液を、1−メトキシ−2−プロパノールの還流温度で加熱し;
    c)段階b)からの飽和溶液を水と4/10の容積比で混合する
    ことを含んでなる請求項8〜9のいずれか1項に記載の結晶形態IVの製造方法。
  25. d)2−ブタノン中の式(I)の化合物の飽和溶液及び水中の式(I)の化合物の飽和溶液を調製し;
    e)段階a)からの2種類の飽和溶液を少なくとも40℃で加熱し;
    f)段階b)からの2種類の飽和溶液を50/50の容積比で混合する
    ことを含んでなる請求項10に記載の結晶形態Vの製造方法。
  26. a)水中の式(I)の化合物のスラリを調製し;
    b)段階a)のスラリを少なくとも室温において少なくとも約4日間加熱する
    ことを含んでなる請求項11に記載の結晶形態VIの製造方法。
  27. 請求項1〜11のいずれか1に記載の式(I)の化合物の結晶、請求項12〜16のいずれか1に記載の式(I)の化合物の2種もしくはそれより多い結晶の混合物及び製薬学的に許容され得る賦形剤を含んでなる製薬学的組成物。
  28. 結晶形態が請求項2〜3に記載の形態I、請求項4〜5に記載の形態II、請求項6〜7に記載の形態III、請求項8〜9に記載の形態IV、請求項10に記載の形態V及び請求項11に記載の形態VIから選ばれる、請求項25に記載の製薬学的組成物。
  29. 薬剤として使用するための、請求項1〜11のいずれか1項に記載の結晶又は請求項12〜16のいずれか1項に記載の混合物。
  30. C型肝炎ウイルス(HCV)の処置において使用するための、請求項1〜11のいずれか1項に記載の結晶又は請求項12〜16のいずれか1項に記載の混合物。
  31. C型肝炎ウイルス(HCV)の処置のための薬品の製造における、請求項1〜11のいずれか1項に記載の結晶又は請求項12〜16のいずれか1項に記載の混合物の使用。
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