JP5523078B2 - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents
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Description
●色補正システム概要
本実施形態を説明するにあたり、まず代表的な適用先である文化財複製への適用事例を説明する。一般に、文化財の複製は、文化財をデジタルカメラで撮影し、該撮影画像をプリンタで出力することにより行う。文化財の複製物は、該文化財が展示されている観察光源下において本物と同等の色を再現することが要求されるため、撮影は観察光源下で行ったほうが良い。しかしながら、観察光源では照度が足りないないことが多く、デジタルカメラによる撮影を該観察光源下で行うと、撮影画像にノイズが発生することがある。そのため、撮影は照度の高いストロボを用いて行われ、該撮影画像を観察光源下の画像に変換する光源変換処理を行う必要がある。光源変換処理のためのパラメータである色補正条件は、文化財の代表色をストロボ撮影画像と観察光源下での撮影画像から抽出し、前者が後者に変換されるように作成される。
図1は、本実施形態に係る画像処理システムの構成を示すブロック図である。図1において、101は画像処理装置であり、102は撮影画像の画像データを保持する画像データ保持部である。画像処理装置101において、103は、画像データ保持部102から照明条件の異なる2つの撮影画像の画像データを取得する画像取得部である。104は、画像取得部103で取得した2つの画像データのうち、照明に起因するムラのある方の画像データ(後述する観察光源画像)を補正するムラ補正部である。105は、上記2つの画像データにおいて代表色データの画像位置を決定する代表色位置取得部である。106は、上記2つの画像データから、代表色位置取得部105で取得された画素位置に相当する画素の色データを算出する色値算出部である。107は、色値算出部106で算出された色データに基づいて色補正条件を作成する色補正条件作成部である。そして108は、色補正条件作成部107で作成された色補正条件を用いて、撮影画像の画像データに色補正を施す色補正部である。109は、ユーザにインタフェースを表示するUI部である。110は、画像データおよび演算処理における演算結果等を一時的に保存するバッファメモリである。
図2は、画像処理装置101にて行われる色補正処理を示すフローチャートである。まずS1において、UI部109は、画像処理に必要な情報をユーザに入力してもらうためのユーザインタフェース(以下、UI)を表示する。ここで図3に、UI部109に表示されるメインUI例を示す。図3において、1301は撮影光源で撮影された画像を指示するための指示入力部である。1302は観察光源で撮影された画像を指示するための指示入力部である。1303は変換後の画像を保存する際のファイル名を指示するための指示入力部である。1304は撮影画像からの代表色の取得を指示する代表色取得ボタンである。1305は取得した代表色データを用いて色補正パラメータの作成を指示する色補正パラメータ作成ボタンである。1306は、撮影画像に対して色補正パラメータを用いた色補正を行うことを指示する画像変換ボタンである。
以下、上記S3においてムラ補正部104で行われるムラ補正処理について、図6のフローチャートを用いて詳細に説明する。
以下、上記S4において代表色位置取得部105で行われる代表色の画素位置取得処理について、図8のフローチャートを用いて詳細に説明する。
以下、上記S5において色値算出部106で行われる色値算出処理について、図10のフローチャートを用いて詳細に説明する。
以下、上記S6において色補正条件作成部107で行われる色補正条件作成処理について、図11のフローチャートを用いて詳細に説明する。
以下、上記S7において色補正部108で行われる色補正処理について、図12のフローチャートを用いて詳細に説明する。
以下、本発明に係る第2実施形態について説明する。上述した第1実施形態では、観察光源画像におけるムラを補正する際に、画像の領域を複数に分割し、各分割領域の明度比に応じて補正を行う例を示した。第2実施形態においては、撮影光源画像と観察光源画像の差分に応じてムラを補正する方法について説明する。
第2実施形態における色補正処理も、その概要は上述した第1実施形態において図2に示したフローチャートに従うが、S3におけるムラ補正処理の詳細が異なる。以下、第2実施形態におけるムラ補正処理について、図13のフローチャートを用いて詳細に説明する。
上記各実施形態においては、観察光源画像におけるムラを補正する際に、該画像をCIELABに変換して、明度成分であるL値を補正する例を示したが、本発明のムラ補正はL値に限定されるものではない。例えば、L値の補正量に基づいて色度成分a*値,b*値も補正するようにしても良い。また、CIELABではなく、CIECAM02等のカラーアピアランスモデルにおける明度成分J値や色度成分a値,b値を補正するようにしても良い。さらに、CIE三刺激値XYZにおいて、輝度成分Yに基づいてムラ補正を行うようにしても良い。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
Claims (9)
- 被写体を第1の照明条件で撮影した第1の画像データと、該被写体を第2の照明条件で撮影した第2の画像データを取得する画像取得手段と、
前記第1の画像データを用いて、前記第2の画像データを、照明に起因するムラを抑制するように補正するムラ補正手段と、
前記第1の画像データにおける代表色の画素位置を取得する代表色位置取得手段と、
前記第1の画像データにおける前記画素位置から第1の代表色値を算出し、前記ムラ補正手段によって補正された第2の画像データにおける前記画素位置に対応する位置から第2の代表色値を算出する色値算出手段と、
前記第1および第2の代表色値から、前記第1の照明条件に依存する色値を前記第2の照明条件に依存する色値に変換するための色補正条件を作成する色補正条件作成手段と、
前記色補正条件作成手段で作成された色補正条件を用いて、前記第1の画像データに対する色変換を行う色補正手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。 - 前記第1の照明条件は、ストロボによる照明を示すことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記第2の照明条件は、環境光を生成する固定照明による照明を示すことを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
- 前記ムラ補正手段は、前記第1の画像データの明度に基づいて前記第2の画像データの明度を補正することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記ムラ補正手段は、前記第1および第2の画像データを複数の領域に分割し、前記第2の画像データにおける各領域の明度比が、前記第1の画像データにおける各領域の明度比に準じるように補正することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
- 前記ムラ補正手段は、前記第1の画像データと前記第2の画像データの全画素における明度差分の平均からなる均一画像を作成し、該均一画像を前記第1の画像データに加算することによって、前記第2の画像データから照明に起因するムラを抑制した画像データを作成することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
- 前記代表色位置取得手段は、前記画素位置として、前記第1の画像データにおける複数の矩形領域を取得することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 被写体を第1の照明条件で撮影した第1の画像データと、該被写体を第2の照明条件で撮影した第2の画像データを取得する画像取得ステップと、
前記第1の画像データを用いて、前記第2の画像データを、照明に起因するムラを抑制するように補正するムラ補正ステップと、
前記第1の画像データにおける代表色の画素位置を取得する代表色位置取得ステップと、
前記第1の画像データにおける前記画素位置から第1の代表色値を算出し、前記ムラ補正ステップで補正された第2の画像データにおける前記画素位置に対応する位置から第2の代表色値を算出する色値算出ステップと、
前記第1および第2の代表色値から、前記第1の照明条件に依存する色値を前記第2の照明条件に依存する色値に変換するための色補正条件を作成する色補正条件作成ステップと、
該作成された色補正条件を用いて、前記第1の画像データに対する色変換を行う色補正ステップと、
を有することを特徴とする画像処理方法。 - コンピュータで実行されることにより、該コンピュータを請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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