JP5521114B2 - 検査装置、検査システム及び検査方法 - Google Patents

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Description

本明細書の開示技術は、複数の被検査体を検査する検査装置、検査システム及び検査方法に関する。
例えば半導体ウェハ(以下、「ウェハ」という)上に形成されたデバイスの電気的特性の検査は、例えばプローブ装置に装着されたプローブカードやテスタなどを用いて行われている。プローブカードは、通常、複数のプローブと、当該プローブを支持するコンタクタと、各プローブに検査信号を送信する回路基板などを備えている。また、テスタは、プローブカードに検査信号を送信するためのドライバや、プローブカードからの出力信号と期待値とを比較するためのコンパレータなどを備えている。
かかる場合、デバイスの電気的特性の検査は、複数のプローブをウェハ上に形成されたデバイスの電極に接触させ、テスタのドライバから回路基板、コンタクタ、プローブを通じて、ウェハ上のデバイスに検査信号を送信する。さらに、デバイスからプローブ、コンタクタ、回路基板を通じて、テスタのコンパレータに出力信号が送信される。そして、コンパレータにおいて出力信号と期待値とを比較し、デバイスの電気的特性の検査が行われている。
しかしながら、テスタにドライバとコンパレータが設けられている場合、テスタとプローブカードを接続する配線長が増大する。そうすると、配線の抵抗が大きくなったり、あるいは配線遅延が大きくなるおそれがある。またかかる場合、テスタとプローブカードとの間で信号を適切に送信できないため、デバイスの検査精度が悪化したり、検査速度が低下する。
そこで、従来テスタに設けられていたコンパレータを検査対象であるデバイスの近傍に配置することが提案されている(特許文献1)。
日本国特開平1−235345号公報
ところで、近年、半導体装置の高性能化が要求され、デバイスの高集積化が進んでいる。これに伴い、デバイスの数が増大すると共に、プローブの数や、ドライバとコンパレータの数も増大している。
かかる場合、特許文献1に記載されたようにコンパレータをデバイスの近傍に配置したとしても、テスタと各プローブとを接続する配線長にばらつきが生じる。このため、デバイスの検査精度が低下する。
また、ドライバの数が増大するので、各ドライバからの検査信号を個別に制御する際、複雑な制御が必要となる。
本明細書の開示技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、複数の被検査体を簡易且つ適切に検査することを目的とする。
前記の目的を達成するため、本明細書の開示技術は、複数の被検査体を検査する検査装置であって、被検査体に対応して設けられた検査セルを複数有し、前記検査セルは、テストパターンを一時的に保持するテストパターンメモリと、前記テストパターンに従って、被検査体に検査信号を送信するドライバと、被検査体からの出力信号と前記テストパターンに対応する期待値とを比較してテスト結果を導出するコンパレータと、前記テスト結果を一時的に保持するテスト結果メモリと、を備え、前記各検査セル間には、被検査体の検査順に上流側の前記検査セルのテストパターンメモリから下流側の前記検査セルのテストパターンメモリに前記テストパターンを送信するためのテストパターン用配線が設けられている。
本明細書の開示技術によれば、検査セルはテストパターンメモリ、ドライバ、コンパレータ及びテスト結果メモリを備えているので、検査セルを被検査体の近傍に配置して、当該被検査体を検査することができる。したがって、検査セルのドライバ及びコンパレータと、被検査体との間で信号を送信する距離が短くなる。このため、被検査体の検査精度を向上させることができると共に、検査速度も向上させることができる。
また、各検査セル間にはテストパターン用配線が設けられているので、一の検査セルのテストパターンメモリに保持されたテストパターンを、当該一の検査セルの下流側にある検査セルのテストパターンメモリに順次送信することができる。すなわち、検査装置の外部(例えばテスタ)から最上流側の検査セルのテストパターンメモリにテストパターンが送信されれば、複数の被検査体を順次検査することができる。したがって、従来のようにテスタから各被検査体に個別に信号を送信する必要がなく、当該信号を送信するための配線長にばらつきが生じない。このため、被検査体の検査精度を向上させることができる。
また、このようにテストパターンを検査セルのテストパターンメモリに順次送信することができるので、テストパターンメモリではテストパターンが順次書き換えられていく。このため、複数のテストパターンで被検査体の検査を行う場合でも、テストパターンメモリは当該検査セルで行われているテストパターンのみを保持していればよい。したがって、複数のテストパターンに従った被検査体の検査を簡易な構成で行うことができる。またこの場合、検査セルを簡易な構成にできるので、当該検査セルをさらに被検査体の近傍に配置することができ、特に被検査体の数が多い場合に有用である。
さらに、検査装置の外部からのテストパターンの制御は、最上流側の検査セルへのテストパターンの制御のみを行えばよいので、従来よりも簡易な制御で被検査体の検査を行うことができる。また、このような簡易な制御のため、被検査体の検査速度をさらに向上させることもできる。以上のように本明細書の開示技術によれば、複数の被検査体を簡易且つ適切に検査することができる。
別な観点による本明細書の開示技術は、複数の被検査体を検査する検査装置を備えた検査システムであって、前記検査装置は、被検査体に対応して設けられた検査セルを複数有し、前記検査セルは、テストパターンを一時的に保持するテストパターンメモリと、前記テストパターンに従って、被検査体に検査信号を送信するドライバと、被検査体からの出力信号と前記テストパターンに対応する期待値とを比較してテスト結果を導出するコンパレータと、前記テスト結果を一時的に保持するテスト結果メモリと、を備え、前記各検査セル間には、被検査体の検査順に上流側の前記検査セルのテストパターンメモリから下流側の前記検査セルのテストパターンメモリに前記テストパターンを送信するためのテストパターン用配線が設けられ、前記検査システムは、前記テストパターンメモリに前記テストパターンを送信し、且つ前記テスト結果メモリから前記テスト結果を受信するテスタと、前記検査装置における被検査体の検査を制御する制御部と、を有する。
また別な観点による本明細書の開示技術は、複数の被検査体を検査する検査方法であって、テストパターンを一時的に保持するテストパターンメモリと、前記テストパターンに従って、被検査体に検査信号を送信するドライバと、被検査体からの出力信号と前記テストパターンに対応する期待値とを比較してテスト結果を導出するコンパレータと、前記テスト結果を一時的に保持するテスト結果メモリと、を備えた検査セルが被検査体に対応して設けられ、一の前記検査セルのテストパターンメモリに保持されたテストパターンを、当該一の検査セルの下流側にある前記検査セルのテストパターンメモリに順次送信し、各検査セルにおいて前記送信されたテストパターンに従って被検査体を検査して、複数の被検査体を順次検査する。
本明細書の開示技術によれば、複数の被検査体を簡易且つ適切に検査することができる。
本実施の形態にかかる検査システムの構成の概略を示す説明図である。 検査システムの構成の概略を示す説明図である。 検査システムで複数のデバイスを検査するタイミングを示す説明図である。 他の実施の形態にかかる検査システムの構成の概略を示す説明図である。 他の実施の形態にかかる検査システムの構成の概略を示す説明図である。 他の実施の形態にかかる検査システムで複数のデバイスを検査するタイミングを示す説明図である。 他の実施の形態にかかる検査システムの構成の概略を示す説明図である。 他の実施の形態にかかる検査システムで複数のデバイスを検査するタイミングを示す説明図である。 他の実施の形態にかかる検査システムの構成の概略を示す説明図である。 他の実施の形態にかかる検査システムの構成の概略を示す説明図である。 他の実施の形態にかかる検査装置の構成の概略を示す説明図である。 他の実施の形態にかかる検査装置の構成の概略を示す説明図である。 他の実施の形態にかかる検査システムの構成の概略を示す説明図である。 他の実施の形態にかかる検査システムの構成の概略を示す説明図である。
以下、本明細書の開示技術の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態にかかる検査システム1の構成を示す説明図である。検査システム1は、ウェハW上に複数形成された被検査体としてのデバイスDを検査する。なお、本実施の形態においては、デバイスDの検査として、デバイスDの動的特性の検査、例えばデバイスDの動作や動作速度を検査するファンクションテストを行う場合について説明する。
検査システム1は、例えば図1に示すように検査装置10とテスタ11とを有している。テスタ11は、検査装置10にテストパターンを送信し、且つ検査装置10からテスト結果を受信する。また、検査システム1は、例えば複数のデバイスDの検査を制御すべく、検査装置10とテスタ11とを制御する制御部12を有している。なお、検査システム1には、図示はしないが、ウェハWを吸着保持するチャックや、当該チャックを鉛直方向及び水平方向に移動させる移動機構なども備えている。
検査装置10は、複数の検査セルCを有している。複数の検査セルCは、例えば支持基板Sに支持されている。支持基板Sは、例えばウェハWと同じ材料から成り、またウェハWと同じ平面形状を有している。各検査セルCには、デバイスDの電極と接触するプローブ20が設けられている。すなわち、検査セルCとプローブ20は、1対1の対応で設けられている。なお、支持基板Sの材料と形状は、本実施の形態に限定されず、複数の検査セルCを支持できる基板であれば種々の材料と形状を取り得る。
複数の検査セルCは、ウェハW上の複数のデバイスDにそれぞれ対応して設けられている。本実施の形態では、説明の便宜上、検査装置10はn個(nは2以上の整数)の検査セルCを有し、各検査セルCを第1の検査セルCから第nの検査セルCと呼ぶ場合がある。同様に、ウェハW上に形成される各デバイスDを第1のデバイスDから第nのデバイスDと呼ぶ場合がある。そして、第1の検査セルCから第nの検査セルCと第1のデバイスDから第nのデバイスDは、それぞれ1対1の対応で設けられている。また、本実施の形態では、第1のデバイスDから第nのデバイスDは、第1の検査セルCから第nの検査セルCによってそれぞれこの順で検査される。なお、ウェハW上における複数のデバイスDと検査装置10における複数の検査セルCは任意に配置できる。
検査セルCは、図2に示すようにテストパターンメモリ30と、ドライバ31と、コンパレータ32と、テスト結果メモリ33とを有している。テストパターンメモリ30は、テスタ11から送信されたテストパターンを一時的に保持する。なお、後述するようにテスタ11からのテストパターンを受信するテストパターンメモリ30は、第1の検査セルCにおけるテストパターンメモリ30のみである。テストパターンメモリ30に保持されたテストパターン(当該テストパターンに対応する期待値を含む)は、ドライバ31とコンパレータ32に送信される。ドライバ31は、テストパターンメモリ30からのテストパターンに従って、プローブ20を介してデバイスDに検査信号を送信する。コンパレータ32は、デバイスDからの出力信号とテストパターンメモリ30からのテストパターンに対応する期待値とを比較して、テスト結果、すなわち「Pass」か「Fail」を導出する。コンパレータ32において導出されたテスト結果は、テスト結果メモリ33に送信される。テスト結果メモリ33は、コンパレータ32からのテスト結果を一時的に保持する。
なお、ドライバ31からの検査信号はハイインピーダンスで出力される。このため、本実施の形態では、ドライバ31とコンパレータ32を切り替えるスイッチを設けていない。しかしながら、勿論、ドライバ31及びコンパレータ32と、プローブ20との間に、上記スイッチを設けてもよい。
テスタ11と第1の検査セルCのテストパターンメモリ30との間には、テストパターン(当該テストパターンに対応する期待値を含む)を送信するための配線40が設けられている。また、隣り合う検査セルC、C間には、テストパターンを送信するためのテストパターン用配線41が設けられている。テストパターン用配線41は、隣り合う検査セルC、Cにおけるテストパターンメモリ30、30を接続している。ここで、隣り合う検査セルC、C間とは、例えば第1の検査セルCと第2の検査セルCとの間や、第2の検査セルCと第3の検査セルCとの間など、デバイスDの検査順に上流側の検査セルCと下流側の検査セルCとの間をいう。したがって、隣り合う検査セルC、Cとは、平面視における物理的な配置が隣り合う検査セルC、Cに限定されない。そして、テスタ11から最上流側の第1の検査セルCのテストパターンメモリ30にテストパターンが送信され、さらに第1の検査セルCのテストパターンメモリ30から最下流側の第nの検査セルCのテストパターンメモリ30にテストパターンが順次送信されるようになっている。
テスタ11と各検査セルCのテスト結果メモリ33との間には、それぞれテスト結果を送信するための配線42が設けられている。そして、各検査セルCのテスト結果メモリ33に保持されたテスト結果は、配線42を介して個別にテスタ11に送信される。
各検査セルCのテストパターンメモリ30には、クロック信号を送信するクロック用配線50が接続されている。クロック信号配線50は、図示しないクロック信号発生部に接続されている。そして、テストパターンメモリ30では、クロック用配線50から送信されたクロック信号と同期して、当該テストパターンメモリ30に保持されたテストパターンが書き換えられるようになっている。
図1に示した制御部12は、例えばコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、検査装置10とテスタ11における各信号の送受信等を制御して、複数のデバイスDの検査を制御するプログラムが格納されている。なお、前記プログラムは、例えばコンピュータ読み取り可能なハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルデスク(MO)、メモリーカードなどのコンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記録されていたものであって、その記憶媒体から制御部12にインストールされたものであってもよい。
本実施の形態にかかる検査システム1は以上のように構成されている。次に、その検査システム1で行われる複数のデバイスDを検査する方法について説明する。図3は、検査システム1で複数のデバイスDを検査するタイミングを示す説明図である。図3において、クロックの凹凸は、クロック信号のパルスを示している。「TP」はTest Pattern(テストパターン)の略である。「TR」はTest Result(テスト結果)の略である。また、「TP1」や「TR1」における「1」は1回目の検査を示し、「TP2」や「TR2」における「2」は2回目の検査を示している。なお、図3においては、図示の都合上、第1の検査セルCから第3の検査セルCによって第1のデバイスDから第3のデバイスDを順次検査する場合について説明しているが、実際には第1の検査セルCから第nの検査セルCによって第1のデバイスDから第nのデバイスDが順次検査される。
先ず、検査システム1において、ウェハWを水平方向に移動させ、当該ウェハWを検査装置10に対向して配置する。すなわち、ウェハW上の各デバイスDと検査装置10の各検査セルCを対向して配置する。その後、ウェハWを鉛直方向に移動させ、ウェハW上の各デバイスDの電極に検査装置10の各プローブ20を接触させる。
次に、テスタ11から第1の検査セルCのテストパターンメモリ30にテストパターンが送信され、当該テストパターンはテストパターンメモリ30に一時的に保持される。そして、第1の検査セルCでは、テストパターンメモリ30に送信されるクロック信号と同期して、第1のデバイスDの検査が行われる。
第1の検査セルCでは、テストパターンメモリ30に保持されたテストパターン(当該テストパターンに対応する期待値を含む)が、クロック信号と同期してドライバ31とコンパレータ32に送信される。そして、テストパターンメモリ30では、クロック信号と同期してテストパターンが書き換えられる。ドライバ31では、テストパターンメモリ30からのテストパターンに従って、プローブ20を介して第1のデバイスDに検査信号が送信される。この検査信号に基づいて、第1のデバイスDからコンパレータ32に出力信号が送信される。コンパレータ32では、第1のデバイスDからの出力信号とテストパターンメモリ30からのテストパターンに対応する期待値とを比較して、テスト結果が導出される。コンパレータ32において導出されたテスト結果は、テスト結果メモリ33に送信される。テスト結果メモリ33は、コンパレータ32からのテスト結果を一時的に保持する。テスト結果メモリ33に保持されたテスト結果は、テスタ11に送信される。こうして、第1の検査セルCによって第1のデバイスDが検査される。
第1のデバイスDの検査と並行して、すなわちクロック信号と同期して、第1の検査セルCのテストパターンメモリ30から第2の検査セルCのテストパターンメモリ30にテストパターンが送信される。このテストパターンは、第2の検査セルCのテストパターンメモリ30に一時的に保持される。そして、第2の検査セルCでは、テストパターンメモリ30のテストパターンに従って、第2のデバイスDの検査が行われる。なお、この第2のデバイスDの検査は、上述した第1のデバイスDの検査と同様であるので説明を省略する。
このようにテストパターンは、第1の検査セルCのテストパターンメモリ30から第nの検査セルCのテストパターンメモリ30に順次送信される。そして、各検査セルCでは、当該検査セルCのテストパターンメモリ30に保持されたテストパターンに従ってデバイスDの検査が行われる。こうして、検査システム1によって、第1のデバイスDから第nのデバイスDが順次検査される。
なお、各検査セルCでは、例えば複数のテストパターンに従って、各デバイスDを複数回検査する。図3の例においては、各検査セルCによってデバイスDの検査を2回行う場合について示しているが、デバイスDの検査回数は任意に設定することができる。
以上の実施の形態によれば、検査セルCはテストパターンメモリ30、ドライバ31、コンパレータ32及びテスト結果メモリ33を備えているので、検査セルCをデバイスDの近傍に配置して、当該デバイスDを検査することができる。したがって、検査セルCのドライバ31及びコンパレータ32と、デバイスDとの間で信号を送信する距離が短くなる。このように送信距離が短くなれば、信号波形(立上がり及び立下がり)のなまりが抑制され、再現性よく信号が伝達されることになるので、送信周波数を上げることが可能になる。検査セルCのドライバ31及びコンパレータ32と、デバイスDとの間で行われる信号の送信周波数は、デバイスDの応答速度に依存するものではあるが、本実施の形態を用いれば、周波数の高い検査システムを容易に設計することできるのである。
また、各検査セルC、C間にはテストパターン用配線41が設けられているので、テストパターンは、第1の検査セルCのテストパターンメモリ30から第nの検査セルCのテストパターンメモリ30に順次送信される。すなわち、テスタ11から最上流側の第1の検査セルCのテストパターンメモリ30にテストパターンが送信されれば、第1のデバイスDから第nのデバイスDを順次検査することができる。したがって、従来のようにテスタから各デバイスに個別に信号を送信する必要がなく、当該信号を送信するための配線長にばらつきが生じない。このため、デバイスDの検査精度を向上させることができる。
また、このようにテストパターンを検査セルCのテストパターンメモリ30に順次送信することができるので、テストパターンメモリ30ではテストパターンが順次書き換えられていく。このため、複数のテストパターンでデバイスDの検査を行う場合でも、テストパターンメモリ30は当該検査セルCで行われているテストパターンのみを保持していればよい。したがって、複数のテストパターンに従ったデバイスDの検査を簡易な構成で行うことができる。またこの場合、検査セルCを簡易な構成にできるので、当該検査セルCをさらにデバイスDの近傍に配置することができ、特にウェハW上のデバイスDの数が多い場合に有用である。
さらに、テスタ11からのテストパターンの制御は、最上流側の第1の検査セルCへのテストパターンの制御のみを行えばよいので、従来よりも簡易な制御でデバイスDの検査を行うことができる。また、このような簡易な制御のため、デバイスDの検査速度をさらに向上させることもできる。
また、各検査セルCのテストパターンメモリ30では、クロック信号と同期してテストパターンが書き換えられるので、適切なタイミングでデバイスDを検査することができる。
なお、以上の実施の形態では、例えば各検査セルCにおいて、テストパターンメモリ30におけるテストパターンの書き換えと、テスト結果メモリ33からテスタ11へのテスト結果の送信は、クロック用配線50から送信されたクロック信号と同期して行われていたが、これらテストパターンの書き換えとテスト結果の送信を異なるタイミングで行ってもよい。例えばクロック信号の周期と検査セルCにおけるテスト速度が異なる場合、テストパターンメモリ30ではクロック信号と同期してテストパターンが書き換えられ、テスト結果メモリ33ではテスト速度に同期してテスト結果がテスタ11に送信されるようにしてもよい。具体的には、例えばクロック信号の立ち上がりで、テストパターンメモリ30におけるテストパターンの書き換えを行い、例えばテスト速度に合わせたタイミングでクロック信号を立ち下げ、テスト結果メモリ33からテスタ11にテスト結果を送信してもよい。かかる場合、検査セルCでは、クロック信号の周期とテスト速度の違いを吸収できるキャッシュを備えることができる。
以上の実施の形態では、テスタ11と各検査セルCのテスト結果メモリ33とは個別の配線42で接続されていたが、図4に示すようにテスタ11と各テスト結果メモリ33は一本の配線60で接続されていてもよい。そして、第1の検査セルCから第nの検査セルCまで、テスト結果メモリ33からテスタ11に順次テスト結果が送信される。かかる場合、テスタ11と検査装置10との間において、テスト結果を出力する配線を複数設ける必要がないので、検査システム1の構成を簡略化することができる。なお、テスタ11とテストパターン30を接続する配線40と、上記テスタ11と各テスト結果メモリ33とを接続する配線60とを纏めてさらに一本の配線としてもよい。
以上の実施の形態の検査システム1では、デバイスDの動的特性の検査、例えばファンクションテストを行っていたが、当該検査システム1においてデバイスDの静的検査、例えばデバイスDの作動時の電圧や電流を検査するDCテストを行うようにしてもよい。デバイスDのDCテストを行うため、図5に示すように各検査セルCは、スイッチ70を有している。スイッチ70とテスタ11との間には、テスタ11からDCテストを行うための検査信号をデバイスDに送信し、且つデバイスDからの出力信号(テスト結果)をテスタ11に送信するDCテスト用配線71が設けられている。そして、スイッチ70は、デバイスDのファンクションテストを行うためのドライバ31からの検査信号及びコンパレータ32への出力信号と、デバイスDのDCテストを行うための信号とを切り替えることができる。
かかる場合、検査システム1では、例えば図6に示すタイミングでデバイスDの検査が行われる。すなわち、各検査セルCにおいて、先ずデバイスDのファンクションテストを行う。このファンクションテストについては、上記実施の形態と同様であるので説明を省略する。その後、スイッチ70をDCテスト用配線71側に切り替えて、テスタ11からデバイスDにDCテスト用の検査信号が送信される。この検査信号に基づいて、デバイスDからテスタ11に出力信号(テスト結果)が送信される。こうして、デバイスDのDCテストが行われる。
また、上記実施の形態と同様に、第1の検査セルCのテストパターンメモリ30から第nの検査セルCのテストパターンメモリ30にテストパターンが順次送信される。そして、第1のデバイスDから第nのデバイスDに対して、ファンクションテストとDCテストが順次行われる。
本実施の形態によれば、テストパターンを第1の検査セルCから第nの検査セルCに順次送信することで、アットスピードテストが要求されるファンクションテストを適切に行うことができると共に、スイッチ70を切り替えることによってDCテストも行うことができる。このように一の検査システム1でファンクションテストとDCテストを両方行うことができるので、デバイスDの検査を効率よく行うことができる。
以上の実施の形態の検査システム1において、図7に示すように隣り合う検査セルC、C間には、テスト結果を送信するためのテスト結果用配線80が設けられていてもよい。テスト結果用配線80は、隣り合う検査セルC、Cにおけるテスト結果メモリ33、33を接続している。ここで、隣り合う検査セルC、C間とは、上述したようにデバイスDの検査順に上流側の検査セルCと下流側の検査セルCとの間をいう。また、テスタ11と第nの検査セルCのテスト結果メモリ33との間には、テスト結果を送信するための配線81が設けられている。
かかる場合、検査システム1では、例えば図8に示すタイミングでデバイスDの検査が行われる。すなわち、各検査セルCにおいて、デバイスDのファンクションテストとDCテストが行われる。これらデバイスDのファンクションテストとDCテスト自体については、上記実施の形態と同様であるので説明を省略する。ここでは、各検査セルCにおけるファンクションテスト後、当該検査セルCのテスト結果メモリ33に保存されたテスト結果をテスタ11に送信する方法について説明する。
第1の検査セルCのテスト結果メモリ33に保持された第1のデバイスDについてのテスト結果は、第2の検査セルCのテスト結果メモリ33に送信される。このとき、第2の検査セルCでは第2のデバイスDの検査が終了し、テスト結果メモリ33に第2のデバイスDについてのテスト結果が保持されている。そして、第2の検査セルCのテスト結果メモリ33において、第1のデバイスDのテスト結果と第2のデバイスDのテスト結果が共に「Pass」であれば、テスト結果は「Pass」となる。一方、少なくとも第1のデバイスDのテスト結果又は第2のデバイスDのテスト結果が「Fail」であれば、テスト結果は「Fail」となる。そして、第1の検査セルCのテスト結果メモリ33からの第nの検査セルCのテスト結果メモリ33にテスト結果が順次送信される。
そうすると、本実施の形態の検査システム1では、複数のデバイスD全体で一つのテスト結果が導出される。すなわち、複数のデバイスDのテスト結果が全て「Pass」であれば、第nの検査セルCのテスト結果メモリ33にはテスト結果として「Pass」が保持される。一方、複数のデバイスDのテスト結果のうち、いずれか一つでも「Fail」であれば、テスト結果として「Fail」が保持される。そして、第nの検査セルCのテスト結果メモリ33に保持されたテスト結果は、配線81を介してテスタ11に送信される。
本実施の形態によれば、検査装置10からのテスト結果は一本の配線81を介して送信される。したがって、従来のように各デバイスからテスタに個別に信号を送信する必要がなく、当該信号を送信するための配線長にばらつきが生じない。このため、デバイスDの検査精度をさらに向上させることができる。
また、テスタ11へのテスト結果の制御は、最下流側の第nの検査セルCからのテスト結果の制御のみを行えばよいので、従来よりも簡易な制御でデバイスDの検査を行うことができる。また、このような簡易な制御のため、デバイスDの検査速度をさらに向上させることもできる。
なお、以上の実施の形態においても、各検査セルCのテストパターン30におけるテストパターンの書き換えと、上流側から下流側の検査セルCへのテスト結果の送信及び第nの検査セルCからテスタ11へのテスト結果の送信とは、クロック用配線50から送信されたクロック信号と同期して行われてよいし、異なるタイミングで行われてもよい。すなわち、例えばテストパターンメモリ30ではクロック信号と同期してテストパターンが書き換えられる。一方、上流側の検査セルCのテスト結果メモリ33から下流側の検査セルCのテスト結果メモリ33へのテスト結果の送信と、最下流の第nの検査セルCのテスト結果メモリ33からテスタ11へのテスト結果の送信とは、テスト速度に同期して送信される。
以上の実施の形態では、テスタ11と検査装置12との間は、個別の配線40、81で接続されていたが、図9に示すように一本の配線90で接続されていてもよい。かかる場合、テスタ11から第1の検査セルCへのテストパターンと、第nの検査セルCからテスタ11へのテスト結果とは、一本の配線90で送信される。かかる場合、配線を一本省略することができるので、検査システム1の構成を簡略化することができる。
以上の実施の形態では、テスタ11から第1の検査セルCのテストパターンメモリ30に、テストパターンと当該テストパターンに対応する期待値が順次送信されていたが、テスタ11から第1の検査セルCのテストパターンメモリ30に、テストパターンのみを送信する場合にも本明細書の開示技術を適用することができる。
かかる場合、例えば図10に示すように、第1の検査セルCのテスト結果メモリ33と第2の検査セルCのテストパターンメモリ30は、配線100で接続されている。
そして、複数のデバイスDを検査する際には、先ず、第1の検査セルCにおいて、テスタ11から送信されたテストパターンに従って第1のデバイスDに検査信号が送信され、当該第1のデバイスDからの出力信号がテスト結果メモリ33に出力される。このとき、テスタ11からはテストパターンに対応する期待値が送信されていないため、コンパレータ32では、上記実施の形態のように第1のデバイスDからの出力信号とテストパターンに対応する期待値との比較が行われない。そして、この第1のデバイスDからの出力信号が、第1の検査セルCの下流側の検査セルC〜Cにおいて、テストパターンに対応する期待値となる。
次に、第2の検査セルCのテストパターンメモリ30に対して、第1の検査セルCのテストパターンメモリ30からテストパターンが送信されると共に、第1の検査セルCのテスト結果メモリ33から第1のデバイスDからの出力信号が送信される。
第2の検査セルCでは、テストパターンメモリ30に保持されたテストパターンと第1のデバイスDからの出力信号が、ドライバ31とコンパレータ32に送信される。ドライバ31では、テストパターンメモリ30からのテストパターンに従って、プローブ20を介して第2のデバイスDに検査信号が送信される。この検査信号に基づいて、第2のデバイスDからコンパレータ32に出力信号が送信される。コンパレータ32では、第2のデバイスDからの出力信号とテストパターンメモリ30からの第1のデバイスDからの出力信号とを比較して、これらの出力信号が同一か否かのテスト結果が導出される。コンパレータ32において導出されたテスト結果は、テスト結果メモリ33に送信される。テスト結果メモリ33は、コンパレータ32からのテスト結果を一時的に保持する。テスト結果メモリ33に保持されたテスト結果は、テスタ11に送信される。こうして、第2の検査セルCによって第2のデバイスDが検査される。
その後、テストパターンと第1のデバイスDからの出力信号は、第2の検査セルCのテストパターンメモリ30から第nの検査セルCのテストパターンメモリ30に順次送信される。そして、各検査セルCでは、当該検査セルCのテストパターンメモリ30に保持されたテストパターンと第1のデバイスDからの出力信号に従って、デバイスDの検査が行われる。こうして、検査システム1によって、第2のデバイスDから第nのデバイスDが順次検査される。
以上のように本実施の形態では、第1のデバイスDからの出力信号をテストパターンに対応する期待値と見做して、第2のデバイスDから第nのデバイスDが順次検査される。すなわち、第2のデバイスDから第nのデバイスDからの出力信号が、第1のデバイスDからの出力信号と一致するかどうかの比較検査が行われる。そうすると、例えばテストパターンに対応する期待値が事前に導出されていない場合であっても、第1のデバイスDから第nのデバイスDにおける比較検査を行うことができる。換言すれば、例えばテスタ11からのテストパターンとしてランダムな信号を第1の検査セルCに送信すれば、本実施の形態の比較検査を行うことができ、不良なデバイスDを検出することができる。したがって、より簡易な方法で第1のデバイスDから第nのデバイスDを検査することができる。
なお、製品の量産段階においては、一般的にデバイスDの不良率は低い。したがって、本実施の形態のように第1のデバイスDから第nのデバイスDを比較検査することは、不良なデバイスDの検出に有効である。
以上の実施の形態の検査装置10において、図11に示すように第1の検査セルCから第nの検査セルCまでの一連の検査セルCが複数セット、例えばmセット(mは2以上の整数)設けられていてもよい。すなわち、例えば第1の検査セルCは複数、例えばm個設けられていてもよい。そして、これら複数の第1の検査セルCは第1の検査チップPを構成している。同様に複数の第nの検査セルCも第nの検査チップPを構成している。これら各検査チップPは、例えばウェハW上の複数のデバイスDで形成されるチップに対応して設けられている。
各検査チップPには、当該検査チップP内の複数の検査セルCに対して、例えばクロック用配線50からのクロック信号を送信するためのドライバ51が設けられている。ドライバ51から各検査セルCまでの配線は、その配線長が同一になるように配置されている。なお、図11においては、図示の都合上、前記配線長が必ずしも同一になっていない。そして、このように各配線の配線長を同一にすることで、一の検査チップP内において複数の検査セルCに送信されるクロック信号のパルスが同じタイミングとなる。すなわち、一の検査チップP内において、複数の検査セルCによるデバイスDの検査が同時に行われる。なお、クロック信号のパルスを同じタイミングにするための方法は、本実施の形態のように配線長を同一にする方法に限定されない。例えば検査チップP内にクロック信号を一時的に保持するメモリを設けてもよい。
また、これら第1の検査チップPから第nの検査チップPは、図12に示すように支持基板S上にそれぞれ複数設けられていてもよい。
以上の実施の形態のように、本明細書の開示技術の検査装置10は、被検査体がデバイス単位やチップ単位など、種々の単位の被検査体を検査する場合にも適用することができる。
また、以上の実施の形態では、検査装置10の複数の検査セルCとウェハW上の複数のデバイスDは1対1の対応で設けられ、検査システム1はウェハW上の複数のデバイスDを一括して検査していたが、本明細書の開示技術の検査方法はこれに限定されない。例えば検査装置10の検査セルCの個数がウェハW上のデバイスDの個数の1/4であって、ウェハWを1/4面ずつ検査装置10を移動させて検査してもよい。あるいは、例えば検査装置10の検査セルCの個数がウェハW上の1つのチップ内のデバイスDの個数であって、チップ単位で検査装置を移動させて検査してもよい。
以上の実施の形態では、テスタ11から第1の検査セルCのテストパターンメモリ30へのテストパターンの送信は、配線40を介して行われていたが、光を含む無線によって行われてもよい。また、検査セルCのテスト結果メモリ33からテスタ11へのテスト結果の送信も同様に、光を含む無線によって行われてもよい。このように無線によってもテストパターンとテスト結果を適切に送信することができるので、上記実施の形態と同様の効果を享受することができる。
また、これらテストパターンの送信とテスト結果の送信は、いずれか一方のデータの送信のみを無線によって行ってもよい。例えば検査セルCのテスト結果メモリ33からテスタ11へのテスト結果の送信が無線によって行われ、テスタ11から第1の検査セルCのテストパターンメモリ30へのテストパターンの送信が配線40を介して行われてもよい。かかる場合、テスト結果はデジタルデータであるため、検査セルCのテスト結果メモリ33からテスタ11へのテスト結果の送信を無線によって容易に行うことができる。また、このようにテスト結果の送信を無線によって行う場合、配線42を省略することができる。このため、テスタ11と各検査セルCとの間の配線を非常に簡素化することができる。
以上の実施の形態では、テスタ11と制御部12が別々に設けられていたが、制御部12がテスタ11の機能を有していてもよい。すなわち、制御部12が、検査装置10にテストパターンを送信し、且つ検査装置10からテスト結果を受信してもよい。制御部12は例えばコンピュータであり、上記機能を発揮することが可能である。かかる場合、当該テスタ11を省略することができ、検査システム1をさらに簡略化することができる。
以上の実施の形態の検査装置10はプローブ20を有していたが、図13に示すようにプローブ20を省略してもよい。かかる場合、例えば検査セルCとデバイスDの電極を接触させて、当該デバイスDの検査が行われる。また、図13では、技術的な理解を容易にするため、支持基板Sの厚みに対する検査チップC及びデバイスDの厚みの比率は実際の比率に対応していない。すなわち、実際には検査チップCとデバイスDの厚みは極めて薄い。そこで、ウェハWと支持基板Sを貼り合わせて、検査セルCとデバイスDの電極を接触させてもよい。いずれにしても、検査セルCとデバイスDとを電気的に導通させることでデバイスDの検査を行うことができる。
以上の実施の形態の検査システム1において、図14に示すようにクロック用配線50は各検査セルCのテスト結果メモリ33に接続されていてもよい。かかる場合、クロック信号の立ち上がりを利用して、テストパターンメモリ30におけるテストパターンの書き換えを行い、ドライバ31を駆動させてデバイスDに検査信号が送信される。またクロック信号の立ち下がりを利用して、コンパレータ32を駆動させ、デバイスDからの出力信号とテストパターンメモリ30からのテストパターンに対応する期待値とを比較して、テスト結果が導出される。なお、実際には、デバイスDのセットアップ時間が必要になるため、数クロック後におけるクロック信号の立ち上がりと立ち下がりを利用してもよい。本実施の形態によってもテストパターンとテスト結果を適切に送信することができるので、上記実施の形態と同様の効果を享受することができる。
以上の実施の形態において、検査セルCのテスト結果メモリ33は、テスト結果の判定機能を有すると共に、テスト結果を上書き保存できるようにしてもよい。かかる場合、テスト結果メモリ33には、複数回の検査で一つのテスト結果が保存される。具体的には、例えば一度でもテスト結果が「Fail」になれば、テスト結果メモリ33には「Fail」が保持される。一方、例えば全てのテスト結果が「Pass」である場合、テスト結果メモリ33には「Pass」が保持される。そして、各検査セルCの検査終了後、全ての検査セルCのテスト結果メモリ33をスキャンし、チップとしての良否が判定される。かかる場合、各テスト結果メモリ33からテスタ11へのテスト結果の送信を頻繁に行う必要がないので、検査を簡素化することができる。
なお、テスト結果メモリ33において「Fail」が保持された場合に、テスト結果メモリ33にその際の不良なデバイスDのアドレスを記録してもよい。かかる場合、チップとしての良否が判定されると共に、不良なデバイスDのアドレスも把握することができる。
以上の実施の形態では、検査システム1がウェハW上のデバイスDを検査する場合について説明したが、本明細書の開示技術の検査システム1が検査できる被検査体はこれに限定されない。例えば複数の被検査体を検査する場合には、本明細書の開示技術の検査システム1を適用することができる。
以上、添付図面を参照しながら本明細書の開示技術の好適な実施の形態について説明したが、本明細書の開示技術はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本明細書の開示技術の技術的範囲に属するものと了解される。本明細書の開示技術はこの例に限らず種々の態様を採りうるものである。本明細書の開示技術は、基板がウェハ以外のFPD(フラットパネルディスプレイ)、フォトマスク用のマスクレチクルなどの他の基板である場合にも適用できる。
1 検査システム
10 検査装置
11 テスタ
12 制御部
30 テストパターンメモリ
31 ドライバ
32 コンパレータ
33 テスト結果メモリ
40 配線
41 テストパターン用配線
50 クロック用配線
51 ドライバ
60 配線
70 スイッチ
71 DCテスト用配線
80 テスト結果用配線
81 配線
90 配線
C 検査セル
D デバイス
P 検査チップ
S 支持基板

Claims (23)

  1. 複数の被検査体を検査する検査装置であって、
    被検査体に対応して設けられた検査セルを複数有し、
    前記検査セルは、
    テストパターンを一時的に保持するテストパターンメモリと、
    前記テストパターンに従って、被検査体に検査信号を送信するドライバと、
    被検査体からの出力信号と前記テストパターンに対応する期待値とを比較してテスト結果を導出するコンパレータと、
    前記テスト結果を一時的に保持するテスト結果メモリと、を備え、
    前記各検査セル間には、被検査体の検査順に上流側の前記検査セルのテストパターンメモリから下流側の前記検査セルのテストパターンメモリに前記テストパターンを送信するためのテストパターン用配線が設けられている。
  2. 請求項1に記載の検査装置であって、
    前記テストパターンメモリにおいて、クロック信号と同期して前記テストパターンが書き換えられる。
  3. 請求項1に記載の検査装置であって、
    クロック信号の立ち上がりを利用して、前記テストパターンメモリにおいて前記テストパターンが書き換えられ、且つ前記ドライバを駆動して被検査体に検査信号が送信され、
    クロック信号の立ち下がりを利用して、前記コンパレータを駆動してテスト結果が導出される。
  4. 請求項1に記載の検査装置であって、
    被検査体の動的特性を検査するための前記ドライバからの検査信号及び前記コンパレータへの出力信号と、被検査体の静的特性を検査するための信号とを切り替えるスイッチを、前記検査セルは有する。
  5. 請求項1に記載の検査装置であって、
    前記各検査セル間には、被検査体の検査順に上流側の前記検査セルのテスト結果メモリから下流側の前記検査セルのテスト結果メモリに前記テスト結果を送信するためのテスト結果用配線が設けられている。
  6. 請求項1に記載の検査装置であって、
    被検査体の検査順に上流側の前記検査セルにおける被検査体からの出力信号を、当該上流側の検査セルの下流側の検査セルにおける前記テストパターンに対応する期待値とする。
  7. 請求項6に記載の検査装置であって、
    少なくとも3つ以上ある被検査体の検査順に最上流の前記検査セルにおける被検査体からの出力信号を、当該最上流の検査セルの下流側の検査セルにおける前記テストパターンに対応する期待値とする。
  8. 請求項1に記載の検査装置であって、
    前記テストパターン用配線で接続された一連の検査セルが複数セット設けられている。
  9. 請求項1に記載の検査装置であって、
    前記テスト結果メモリは、テスト結果を判定し、当該テスト結果を上書き保持できる。
  10. 複数の被検査体を検査する検査装置を備えた検査システムであって、
    前記検査装置は、被検査体に対応して設けられた検査セルを複数有し、
    前記検査セルは、テストパターンを一時的に保持するテストパターンメモリと、前記テストパターンに従って、被検査体に検査信号を送信するドライバと、被検査体からの出力信号と前記テストパターンに対応する期待値とを比較してテスト結果を導出するコンパレータと、前記テスト結果を一時的に保持するテスト結果メモリと、を備え、
    前記各検査セル間には、被検査体の検査順に上流側の前記検査セルのテストパターンメモリから下流側の前記検査セルのテストパターンメモリに前記テストパターンを送信するためのテストパターン用配線が設けられ、
    前記検査システムは、
    前記テストパターンメモリに前記テストパターンを送信し、且つ前記テスト結果メモリから前記テスト結果を受信するテスタと、
    前記検査装置における被検査体の検査を制御する制御部と、を有する。
  11. 請求項10に記載の検査システムであって、
    前記テスタと前記検査セルとの間において、前記テストパターンと前記テスト結果は一本の配線で送信される。
  12. 請求項10に記載の検査システムであって、
    前記テスタと前記検査セルとの間において、少なくとも前記テストパターン又は前記テスト結果は無線で送信される。
  13. 複数の被検査体を検査する検査方法であって、
    テストパターンを一時的に保持するテストパターンメモリと、
    前記テストパターンに従って、被検査体に検査信号を送信するドライバと、
    被検査体からの出力信号と前記テストパターンに対応する期待値とを比較してテスト結果を導出するコンパレータと、
    前記テスト結果を一時的に保持するテスト結果メモリと、
    を備えた検査セルが被検査体に対応して設けられ、
    一の前記検査セルのテストパターンメモリに保持されたテストパターンを、当該一の検査セルの下流側にある前記検査セルのテストパターンメモリに順次送信し、各検査セルにおいて前記送信されたテストパターンに従って被検査体を検査して、複数の被検査体を順次検査する。
  14. 請求項13に記載の検査方法であって、
    前記テストパターンメモリにおいて、クロック信号と同期して前記テストパターンが書き換えられる。
  15. 請求項13に記載の検査方法であって、
    クロック信号の立ち上がりを利用して、前記テストパターンメモリにおいて前記テストパターンが書き換えられ、且つ前記ドライバを駆動して被検査体に検査信号が送信され、
    クロック信号の立ち下がりを利用して、前記コンパレータを駆動してテスト結果が導出される。
  16. 請求項13に記載の検査方法であって、
    被検査体の動的特性を検査するための前記ドライバからの検査信号及び前記コンパレータへの出力信号と、被検査体の静的特性を検査するための信号とを切り替えるスイッチを、前記検査セルは有し、
    前記スイッチを切り替えることによって、被検査体の動的特性と静的特性を両方検査する。
  17. 請求項13に記載の検査方法であって、
    一の前記検査セルのテスト結果メモリに保持されたテスト結果を、当該一の検査セルの下流側にある前記検査セルのテスト結果メモリに順次送信し、複数の被検査体全体で一つのテスト結果を導出する。
  18. 請求項13に記載の検査方法であって、
    被検査体の検査順に上流側の前記検査セルにおける被検査体からの出力信号を、当該上流側の検査セルの下流側の検査セルにおける前記テストパターンに対応する期待値とする。
  19. 請求項18に記載の検査方法であって、
    少なくとも3つ以上ある被検査体の検査順に最上流の前記検査セルにおける被検査体からの出力信号を、当該最上流の検査セルの下流側の検査セルにおける前記テストパターンに対応する期待値とする。
  20. 請求項13に記載の検査方法であって、
    前記テストパターン用配線で接続された一連の検査セルが複数セット設けられ、
    前記一連の検査セルのセットにおいて順次行われる複数の被検査体の検査が、並行して行われる。
  21. 請求項13に記載の検査方法であって、
    前記テスト結果メモリは、テスト結果を判定し、当該テスト結果を上書き保持できる。
  22. 請求項13に記載の検査方法であって、
    前記テストパターンはテスタから前記検査セルに送信され、且つ前記テスト結果は前記検査セルから前記テスタに送信され、
    前記テスタと前記検査セルとの間において、前記テストパターンと前記テスト結果は一本の配線で送信される。
  23. 請求項13に記載の検査方法であって、
    少なくとも前記テストパターンはテスタから前記検査セルに無線で送信され、又は前記テスト結果は前記検査セルから前記テスタに無線で送信される。
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