JP5520187B2 - 透明導電性フィルム用粘着剤層、粘着剤層付き透明導電性フィルム、透明導電性積層体、およびタッチパネル - Google Patents

透明導電性フィルム用粘着剤層、粘着剤層付き透明導電性フィルム、透明導電性積層体、およびタッチパネル Download PDF

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本発明は、透明導電性フィルム用粘着剤層、および当該粘着剤層を有する粘着剤層付き透明導電性フィルムに関する。また本発明は、前記粘着剤層付き透明導電性フィルムを用いた透明導電性積層体に関する。これら粘着剤層付き透明導電性フィルムや透明導電性積層体は、適宜加工処理がなされた後に液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイなどのディスプレイ方式や光学方式、超音波方式、静電容量方式、抵抗膜方式などのタッチパネルなどにおける透明電極に用いられる。本発明の透明導電性フィルム用粘着剤層等は、タッチパネルに好適に用いる。
従来、透明導電性薄膜としては、ガラス上に酸化インジウム薄膜を形成した、いわゆる導電性ガラスがよく知られている。導電性ガラスは基材がガラスであるために可撓性、加工性に劣り、用途によっては使用できない場合がある。そのため、近年では可撓性、加工性に加えて、耐衝撃性に優れ、軽量であることなどの利点から、ポリエチレンテレフタレートフィルムをはじめとする各種のプラスチックフィルム基材に透明導電性薄膜を形成した透明導電性フィルムが使用されている。
前記透明導電性フィルムは、透明プラスチックフィルム基材の一方の面に金属酸化物により透明導電性薄膜を設け、かつ、透明プラスチックフィルム基材の他方の面に粘着剤層を有する粘着剤層付き透明導電性フィルムの粘着剤層を介して透明基体を貼りあわせた透明導電性積層体として用いられている。当該透明導電性積層体は、主として抵抗膜方式のタッチパネルの電極板に用いられる(特許文献1)。
抵抗膜方式のタッチパネルは、コスト、精度に関しては秀でているが、フィルム(電極)とガラスの2枚構造のため透過率が他の方式に比べて小さく、そのため、有効画面を比べたそれ以外の部分(額縁)が広く、また、フィルム(電極)を押下してショートさせる構造のため、動作温度範囲の狭さや、経時変化に弱いという欠点を持っている。これらの欠点を補う方式として、静電容量方式のタッチパネルが急速に普及している。静電容量方式のタッチパネルは、入力画面の大面積化や、耐久性の要求が厳しい携帯電話用途、カーナビゲーションなどの用途に使用されている。静電容量方式のタッチパネルにおいても、粘着剤層付き透明導電性フィルムが電極板に用いられているが、静電容量方式のタッチパネルでは、複数の粘着剤層付き透明導電性フィルムを積層して使用される場合が増えている。
上記のような透明導電性フィルムに用いられる粘着剤には、高温、高温多湿環境下での剥がれ、発泡などを生じさせない密着性を満足できる耐久性が要求されている。前記粘着剤としては、例えば、アクリル系粘着剤が用いられるが、当該アクリル系粘着剤のベースポリマーには、密着性等の観点から、カルボキシル基成分を含有するアクリル系ポリマーが用いられている(特許文献2)。
一方、上記のような粘着剤層付き透明導電性フィルムでは、透明プラスチックフィルム基材には、透明導電性薄膜が例えば金属酸化物の蒸着等により設けられるが、前記透明導電性薄膜を設ける工程では耐熱性が要求される。また、粘着剤層付き透明導電性フィルムに対しては、140℃以上の高温状態で加熱を行い、透明導電性薄膜を結晶質へ転移させて導電性能の向上させることが行なわれる。そのため、前記透明プラスチックフィルム基材としては、ポリエチレンフタレートなどの耐熱性に優れるフィルム基材が用いられている。しかし、このようなフィルム基材は耐熱性には優れるが透明導電性薄膜の影響およびフィルム基材自体の物性により透湿性が乏しい。そのため、粘着剤層付き透明導電性フィルムを高温多湿条件下に放置した場合において、その後に取り出して使用する際には粘着剤層に白濁が生じる問題があった。この白濁現象は、特に、粘着剤層付き透明導電性フィルムが積層されていた場合や、タッチパネルなどに貼付されていた場合に顕著であった。
粘着剤層の白濁を抑制することに関して、例えば、プラズマディスプレイ用フィルタの直貼り用粘着剤として、60℃、90%R.H.での飽和吸湿率を0.7重量%以上に制御することが提案されている(特許文献3)。
特開平6‐309990号公報 特開2009‐242786号公報 特開2004‐263084号公報
上記特許文献3は、粘着剤層として前記飽和吸湿率が0.7重量%以上であることを提案しているが、前記飽和吸湿率は2.0重量%以下であることがよいことが記載されている。しかし、粘着剤層付き透明導電性フィルムは、上記のとおり、フィルム基材に透明導電性薄膜が設けられていることからフィルム基材の透湿性が小さくなっており、粘着剤層に係る前記飽和吸湿率を0.7重量%以上2.0重量%以下に制御したとしても上記白濁現象を抑制することは困難であった。
本発明は、透明導電性フィルムに用いられる粘着剤層であって、高温及び高温多湿環境下における耐久性を満足でき、かつ白濁現象を抑制することができる透明導電性フィルム用粘着剤層を提供することを目的とする。
また本発明は、透明プラスチックフィルム基材の一方の面に、透明導電性薄膜を有し、他方の面には前記粘着剤層を有する粘着剤層付き透明導電性フィルムを提供すること、また本発明は、前記粘着剤層付き透明導電性フィルムを用いた透明導電性積層体を提供すること、さらには、前記粘着剤層付き透明導電性フィルムまたは透明導電性積層体を用いた、タッチパネルを提供することを目的とする。
本願発明者等は、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、透明導電性フィルム用粘着剤層等により前記目的を達成できることを見出して、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、透明導電性フィルムに用いられる粘着剤層であって、
前記粘着剤層は、水分散型の(メタ)アクリル系ポリマーおよび水溶性ポリマーを含有する水分散液からなる水分散型アクリル系粘着剤から形成されたものであり、かつ、
前記粘着剤層は、60℃、90%R.H.における飽和吸湿率が2.5〜7重量%であることを特徴とする透明導電性フィルム用粘着剤層、に関する。
前記透明導電性フィルム用粘着剤層において、前記水溶性ポリマーは、カルボキシル基塩を有する水溶性ポリマーであることが好ましい。
前記透明導電性フィルム用粘着剤層において、前記水溶性ポリマーの配合割合が、水分散型の(メタ)アクリル系ポリマーの固形分100重量部に対して、0.3〜10重量部であることが好ましい。
前記透明導電性フィルム用粘着剤層において、前記(メタ)アクリル系ポリマーが、モノマー単位として、炭素数4〜14のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート100重量部に対して、カルボキシル基含有モノマー1〜8重量部を共重合モノマーとして含有することが好ましい。前記(メタ)アクリル系ポリマーは、モノマー単位として、アルキル(メタ)アクリレート100重量部に対して、さらに、リン酸基含有モノマー0.5〜5重量部を含有することが好ましい。
また本発明は、第一の透明プラスチックフィルム基材の一方の面に、透明導電性薄膜を有し、他方の面には前記粘着剤層を有する粘着剤層付き透明導電性フィルム。
前記粘着剤層付き透明導電性フィルムにおいて、前記透明導電性薄膜は、少なくとも1層のアンダーコート層を介して、第一の透明プラスチックフィルム基材に設けることができる。
前記粘着剤層付き透明導電性フィルムにおいて、前記粘着剤層は、オリゴマー防止層を介して、第一の透明プラスチックフィルム基材に設けることができる。
また本発明は、前記粘着剤層付き透明導電性フィルムの粘着剤層に、さらに、第二の透明プラスチックフィルム基材が貼り合わされていることを特徴とする透明導電性積層体、に関する。
また本発明は、前記粘着剤層付き透明導電性フィルムまたは透明導電性積層体が、電極板に用いられていることを特徴とする静電容量方式タッチパネル、に関する。
本発明の透明導電性フィルム用粘着剤層は、フィルム基材の一方の面に透明導電性薄膜を有する透明導電性フィルムに適用されるものであり、当該透明導電性フィルムにおいて透明導電性薄膜が設けられていない他方の面に適用されて粘着剤層付き透明導電性フィルムを形成する。本発明の透明導電性フィルム用粘着剤層は、水分散型アクリル系粘着剤により形成された、上記所定の飽和吸湿率の粘着剤層を有する。
前記粘着剤層は、高温多湿環境下に保存されている間に多量の水分を吸湿する。前記粘着剤層付き透明導電性フィルムの保存環境が高温多湿下から室温下に戻った場合には、前記粘着剤層が吸湿した水分は、粘着剤層中において水分子の凝縮等が生じて、粘着剤層が水分を吸収または溶解しきれなくなる。その結果、前記水分が粘着剤層中に析出することで結露が生じて、これが白濁現象の原因であることが究明された。本発明の透明導電性フィルム用粘着剤層は、60℃、90%R.H.における飽和吸湿率が2.5重量%以上に制御されており、高温多湿環境下に保存した際の飽和吸湿率が高い、高吸湿性の粘着剤層である。かかる高吸湿性の粘着剤層を用いることにより、本発明では、粘着剤層付き透明導電性フィルムを高温多湿環境下から室温環境下に戻したときにも、十分な吸湿機能を維持することによって水分の析出による結露を抑えることができ、白濁現象が起こらないように抑制することができる。一方、前記粘着剤層は、60℃、90%R.H.における飽和吸湿率が7重量%以下に制御されており、耐久性が良好であり、高温及び高温多湿環境下における発泡、剥がれを抑制することができる。また、水分散型アクリル系粘着剤のベースポリマーである(メタ)アクリル系ポリマーは、カルボキシル基含有モノマーを有することによって密着性、高凝集力性を維持することができる。
従って、本発明の透明導電性フィルム用粘着剤層は、密着性、凝集力を維持しており高温及び高温多湿環境下における耐久性を満足することができ、かつ、白濁現象を抑制することができる。
本発明の透明導電性フィルム用粘着剤層を形成する水分散型アクリル系粘着剤は、ベースポリマーである(メタ)アクリル系ポリマーの他に、水溶性ポリマーを含有しており、当該水溶性ポリマーによって、上記飽和吸湿率が2.5〜7重量%に制御されている。水分散型アクリル系粘着剤中に存在する、水溶性ポリマーが優れた白濁抑制効果を示す理由は明らかではないが、水分散型アクリル系粘着剤のベースポリマーである(メタ)アクリル系ポリマーの粒子間に水溶性ポリマーが均一に存在し、結露抑制に効果のある微視的な水の吸収性サイトとして作用するためであると考えられる。この効果は、特に透明導電性フィルムを結晶化処理するための140℃以上の熱履歴が掛けられた後も、安定した白濁抑止効果を奏する。従って、水溶性ポリマーを含有していな水分散型アクリル系粘着剤や、溶剤型のアクリル系粘着剤等によっては、本発明の飽和吸湿率を満足できる粘着剤層を形成することは困難である。
本発明の粘着剤層付き透明導電性フィルムの一例を示す断面図である。 本発明の粘着剤層付き透明導電性フィルムの一例を示す断面図である。 本発明の透明導電性積層体の一例を示す断面図である。 本発明の透明導電性積層体の一例を示す断面図である。
以下では、図1、2を参照しながら本発明の透明導電性フィルム用粘着剤層および粘着剤層付き透明導電性フィルムを説明する。図1は、本発明の粘着剤層付き透明導電性フィルムの一例を示す断面図である。図1の粘着剤層付き透明導電性フィルムは、第一の透明プラスチックフィルム基材1の一方の面に透明導電性薄膜2を有し、第一の透明プラスチックフィルム基材1の他方の面には粘着剤層3(透明導電性フィルム用粘着剤層)を有する。粘着剤層3には離型フィルム4が設けられている。
図2は、図1の粘着剤層付き透明導電性フィルムにおいて、第一の透明プラスチックフィルム基材1の一方の面に、アンダーコート層5を介して透明導電性薄膜2が設けられている場合である。なお、図2ではアンダーコート層5が1層記載されているが、アンダーコート層5は複数層設けることができる。また、前記透明導電性薄膜2が形成されたフィルム基材1の他方の面には、オリゴマー防止層6を介して粘着剤層3を有している。粘着剤層3には離型フィルム4が設けられている。なお、図2では、図1と対比した場合に、アンダーコート層5およびオリゴマー防止層6が追加されているが、本発明の粘着剤層付き透明導電性フィルムは、図1の構成にアンダーコート層5またはオリゴマー防止層6を追加した構造であってもよい。
まず、本発明の透明導電性フィルム用粘着剤層3について説明する。
本発明の透明導電性フィルム用粘着剤層3は、水分散型アクリル系粘着剤から形成されたものであり、当該水分散型アクリル系粘着剤は、ベースポリマーとして、(メタ)アクリル系ポリマーが水中に分散含有されており、かつ水溶性ポリマーを含有する水分散液が用いられる。
前記水分散型アクリル系粘着剤のベースポリマーである(メタ)アクリル系ポリマーは、例えば、アルキル(メタ)アクリレートを主成分とするモノマー成分を、乳化剤、ラジカル重合開始剤の存在下に乳化重合することにより共重合体エマルションとして得られる。なお、アルキル(メタ)アクリレートはアルキルアクリレートおよび/またはアルキルメタクリレートをいい、本発明の(メタ)とは同様の意味である。
前記(メタ)アクリル系ポリマーを形成する、モノマー成分としては、炭素数4〜14のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート100重量部に対して、カルボキシル基含有モノマー1〜8重量部を共重合モノマーとして含有してなるものが好ましい。なお、(メタ)アクリル系ポリマーは、モノマー単位として、炭素数4〜14のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートを、(メタ)アクリル系ポリマーを形成する総モノマー単位の60重量%以上、好ましくは70重量%以上、さらに好ましくは80重量%以上、さらには好ましくは90重量%以上を含有する。
炭素数4〜14のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートに係るアルキル基としては、直鎖状または分岐鎖状の各種のものを用いることができる。前記アルキル(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、イソペンチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n−ドデシル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、n−トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート等を例示できる。これらは単独であるいは組み合わせて使用することができる。これらのなかでも、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートが好ましい。
カルボキシル基含有モノマーとしては、(メタ)アクリロイル基またはビニル基等の不飽和二重結合を有する重合性の官能基を有し、かつカルボキシル基を有するものを特に制限なく用いることができる。カルボキシル基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン酸等が挙げられ、これらは単独または組み合わせて使用できる。これらのなかで、アクリル酸、メタクリル酸が好ましく、特にアクリル酸が好ましい。
カルボキシル基含有モノマーは、アルキル(メタ)アクリレート100重量部に対して1〜8重量部の割合で用いるのが好ましい。カルボキシル基含有モノマーの前記割合は、より好ましくは2〜7重量部であり、さらには3〜6重量部であるのがより好ましい。カルボキシル基含有モノマーを1重量部以上の割合で用いることで、粘着剤層の密着性、粘着剤層の凝集力を良好に維持するができ、高温及び高温多湿環境下での発泡、剥がれが生じやすくなる。また、水分散液の安定性が劣り、凝集物に基づき、塗工外観の悪化が起りやすくなる。一方、8重量部以下とすることで、水分散液の調製にあたり、水溶液重合が併発し、重合時の分散安定性の低下や、水分散液の粘度の上昇を抑制でき、良好な塗工を行なうことができ好ましい。
前記(メタ)アクリル系ポリマー中には、アルキル(メタ)アクリレートおよびカルボキシル基含有モノマー以外に、粘着剤層3の基材に対する密着性の向上、さらには、被着体に対する初期接着性の向上、粘着剤層3の屈折率制御などを目的として、アルキル(メタ)アクリレートおよびカルボキシル基含有モノマーと共重合可能な共重合モノマーをモノマー成分として用いることができる。
前記共重合モノマーは、(メタ)アクリロイル基またはビニル基等の不飽和二重結合に係る重合性の官能基を有するものであれば特に制限されず、例えば、炭素数1〜3または15以上のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ボルニル、(メタ)アクリル酸イソボルニルなどの(メタ)アクリル酸脂環式炭化水素エステル;例えば、(メタ)アクリル酸フェニルなどの(メタ)アクリル酸アリールエステル、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類;例えば、スチレンやα−メチルスチレンなどのスチレン系モノマー;例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジルなどのエポキシ基含有モノマー;例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、(4−ヒドロキシメチルシクロへキシル)-メチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシル基含有モノマー;例えば、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メチロールプロパン(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチルなどの窒素原子含有モノマー;例えば、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルなどのアルコキシ基含有モノマー;例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアノ基含有モノマー;例えば、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートなどの官能性モノマー;例えば、エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、イソブチレンなどのオレフィン系モノマー;例えば、ビニルエーテルなどのビニルエーテル系モノマー;例えば、塩化ビニルなどのハロゲン原子含有モノマー;その他、例えば、N−ビニルピロリドン、N−(1−メチルビニル)ピロリドン、N−ビニルピリジン、N−ビニルピペリドン、N−ビニルピリミジン、N−ビニルピペラジン、N−ビニルピラジン、N−ビニルピロール、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルオキサゾール、N−ビニルモルホリンなどのビニル基含有複素環化合物や、N−ビニルカルボン酸アミド類などが挙げられる。
また、共重合性モノマーとして、例えば、N−シクロヘキシルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、N−フェニルマレイミドなどのマレイミド系モノマー;例えば、N−メチルイタコンイミド、N−エチルイタコンイミド、N−ブチルイタコンイミド、N−オクチルイタコンイミド、N−2−エチルヘキシルイタコンイミド、N−シクロヘキシルイタコンイミド、N−ラウリルイタコンイミドなどのイタコンイミド系モノマー;例えば、N−(メタ)アクリロイルオキシメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−8−オキシオクタメチレンスクシンイミドなどのスクシンイミド系モノマー;例えば、スチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシナフタレンスルホン酸などのスルホン酸基含有モノマーが挙げられる。
また、共重合性モノマーとしては、リン酸基含有モノマーが挙げられる。リン酸基含有モノマーとしては、例えば、下記一般式(1):

(一般式(1)中、R1は、水素原子またはメチル基を示し、R2は炭素数1〜4のアルキレン基、mは2以上の整数を示し、M1およびM2は、それぞれ独立に、水素原子またはカチオンを示す。)で表されるリン酸基またはその塩を示す。)で表されるリン酸基含有モノマーが挙げられる。
なお、一般式(1)中、mは、2以上、好ましくは、4以上、通常40以下であり、mは、オキシアルキレン基の重合度を表す。また、ポリオキシアルキレン基としては、例えば、ポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基等が挙げられ、これらポリオキシアルキレン基は、これらのランダム、ブロックまたはグラフトユニットなどであってもよい。また、リン酸基の塩に係る、カチオンは、特に制限されず、例えば、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、例えば、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属などの無機カチオン、例えば、4級アミン類などの有機カチオンなどが挙げられる。
また、共重合性モノマーとして、例えば、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシエチレングリコール、(メタ)アクリル酸メトキシポリプロピレングリコールなどのグリコール系アクリルエステルモノマー;その他、例えば、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルや、フッ素(メタ)アクリレートなどの複素環や、ハロゲン原子を含有するアクリル酸エステル系モノマーなどが挙げられる。
さらに、共重合性モノマーとして、水分散型アクリル系粘着剤のゲル分率の調整などのために、多官能性モノマーを用いることができる。多官能モノマーとしては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基等の不飽和二重結合を2個以上有する化合物などが挙げられる。例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ) アクリレートなどの(モノまたはポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレートや、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの(モノまたはポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの(モノまたはポリ)アルキレングリコールジ(メタ)アクリレートの他、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸と多価アルコールとのエステル化物;ジビニルベンゼン等の多官能ビニル化合物;(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸ビニル等の反応性の不飽和二重結合を有する化合物等が挙げられる。また、多官能性モノマーとしては、ポリエステル、エポキシ、ウレタンなどの骨格にモノマー成分と同様の官能基として(メタ)アクリロイル基、ビニル基等の不飽和二重結合を2個以上付加したポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレートなどを用いることもできる。
前記カルボキシル基含有モノマー以外の共重合モノマーの割合は、前記アルキル(メタ)アクリレート100重量部に対して、40重量部以下が好ましく、さらには30重量部以下、さらには20重量部以下、さらには10重量部以下とするのが好ましい。共重合モノマーの割合が多くなりすぎると、本発明の水分散型アクリル系粘着剤から形成される粘着剤層3のガラスやフィルム、透明導電性薄膜等の各種の被着体等に対する密着性低下などの粘着特定が低下するおそれがある。
また前記カルボキシル基含有モノマー以外の共重合モノマーの中でも、水分散液(エマルション等)の安定化や、当該水分散液から形成される粘着剤層3の各種の被着体への密着性の確保の観点から、リン酸基含有モノマーが好ましく用いられる。前記共重合性モノマーが、リン酸基含有モノマーの場合、その割合は、前記アルキル(メタ)アクリレート100重量部に対して、0.5〜5重量部であるのが好ましい。さらには1〜4重量部が好ましく、さらには1〜3重量部が好ましい。かかる範囲で用いることにより、高温及び高温多湿環境下における発泡、剥がれ、黄変や高温多湿環境下での透明導電性薄膜に対する腐食をさらに抑えることができる。
前記モノマー成分の乳化重合は、常法により、モノマー成分を水に乳化させた後に、乳化重合することにより行う。これにより(メタ)アクリル系ポリマーを分散含有する水分散液を調製する。乳化重合では、例えば、上記したモノマー成分とともに、乳化剤、ラジカル重合開始剤、必要に応じて連鎖移動剤などを、水中において適宜配合される。より具体的には、例えば、一括仕込み法(一括重合法)、モノマー滴下法、モノマーエマルション滴下法などの公知の乳化重合法を採用することができる。なお、モノマー滴下法、モノマーエマルション滴下法では、連続滴下または分割滴下が適宜選択される。これらの方法は適宜に組み合わせることができる。反応条件などは、適宜選択されるが、重合温度は、例えば、20〜90℃程度である。
なお、(メタ)アクリル系ポリマーを含有する水分散液は、同一エマルション粒子内に、コア層とシェル層が存在するコアシェル構造のエマルション粒子を製造することにより、調製することができる。コアシェル構造のエマルション粒子は、(メタ)アクリル系ポリマーを含有する水分散液を調製して、これをコア層として、次いで、他の(メタ)アクリル系ポリマーのモノマー単位に係るモノマー成分を乳化重合してシェル層を形成することにより行なうことができる。
乳化剤としては、特に制限されず、乳化重合に通常使用される各種の乳化剤が用いられる。例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸ナトリウムなどのアニオン系乳化剤;例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーなどのノニオン系乳化剤などが挙げられる。また、これらアニオン系乳化剤やノニオン系乳化剤に、プロペニル基やアリルエーテル基などのラジカル重合性官能基(ラジカル反応性基)が導入されたラジカル重合性乳化剤などが挙げられる。これら乳化剤は、適宜、単独または併用して用いられる。これらの乳化剤の中でも、ラジカル重合性官能基を有したラジカル重合性乳化剤は、水分散液(エマルション)の安定性、粘着剤層3の耐久性の観点から、好ましく使用される。
前記乳化剤の配合割合は、前記アルキル(メタ)アクリレートを主成分とするモノマー成分100重量部に対して、例えば、0.1〜5重量部程度、好ましくは0.4〜3重量部である。乳化剤の配合割合が、この範囲であると、耐水性、粘着特性、さらには重合安定性、機械的安定性などの向上を図ることができる。
ラジカル重合開始剤としては、特に制限されず、乳化重合に通常使用される公知のラジカル重合開始剤が用いられる。例えば、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル、2,2´−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、2,2´−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩、2,2´−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2'−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩などのアゾ系開始剤;例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩系開始剤;例えば、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化水素などの過酸化物系開始剤;例えば、フェニル置換エタンなどの置換エタン系開始剤;例えば、芳香族カルボニル化合物などのカルボニル系開始剤などが挙げられる。これら重合開始剤は、適宜、単独または併用して用いられる。また、ラジカル重合開始剤の配合割合は、適宜選択されるが、モノマー成分100重量部に対して、例えば、0.02〜0.5重量部程度、好ましくは、0.08〜0.3重量部である。0.02重量部未満であると、ラジカル重合開始剤としての効果が低下する場合があり、0.5重量部を超えると、水分散型の(メタ)アクリル系ポリマーの分子量が低下し、水分散型アクリル系粘着剤の粘着性が低下する場合がある。
連鎖移動剤は、必要により、水分散型の(メタ)アクリル系ポリマーの分子量を調節するものであって、通常、乳化重合に通常使用される連鎖移動剤が用いられる。例えば、1−ドデカンチオール、メルカプト酢酸、2−メルカプトエタノール、チオグリコール酸2−エチルへキシル、2,3−ジメチルカプト−1−プロパノール、メルカプトプロピオン酸エステル類などのメルカプタン類などが挙げられる。これら連鎖移動剤は、適宜、単独または併用して用いられる。また、連鎖移動剤の配合割合は、モノマー成分100重量部に対して、例えば、0.001〜0.3重量部である。
このような乳化重合によって、水分散型の(メタ)アクリル系ポリマーを水分散液(エマルション)として調製することができる。このような水分散型の(メタ)アクリル系ポリマーは、その平均粒子径が、例えば、0.05〜3μm、好ましくは、0.05〜1μmに調整される。平均粒子径が0.05μmより小さいと、水分散型アクリル系粘着剤の粘度が上昇する場合があり、1μmより大きいと、粒子間の融着性が低下して凝集力が低下する場合がある。
また、前記水分散液の分散安定性を保つために、前記水分散型の(メタ)アクリル系ポリマーが、共重合性モノマーとしてカルボキシル基含有モノマー等を含有する場合には、当該カルボキシル基含有モノマー等を水溶性塩基性成分により中和することが好ましい。水溶性塩基性成分は、前記水分散型の(メタ)アクリル系ポリマーが有するカルボキシル基と酸・塩基の中和反応によって塩を形成することができる化合物であって、一般的に、水に溶解した水溶液の状態ではアルカリ性を示す化合物である。水溶性塩基性成分としては、例えば、2−ジメチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アミノメチルプロパンール等のアルカノールアミン類;トリメチルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン等のアルキルアミン類;エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等のポリアルキレンポリミン類;その他、エチレンイミン、ポリエチレンイミン、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、ピリジン、アニリン、モルホリン等の有機アミン系化合物等が挙げられる。また水溶性塩基性成分としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属類;水酸化バリウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム等の水酸化アルカリ土類金属類等の無機塩基系化合物やアンモニア等、が挙げられる。これらのなかでも、水溶性塩基性成分の添加による中和作用により、前記水分散液の分散安定化の効果、水分散型アクリル系粘着剤による塗工スジ、ムラなどが生じない適切な粘度コントロールのし易さ、および塗工乾燥後の粘着剤層3の耐久性などのバランスの点からアンモニアが好ましい。
本発明の水分散型の(メタ)アクリル系ポリマーは、通常、重量平均分子量は100万以上のものが好ましい。特に重量平均分子量で100万〜400万のものが耐熱性、耐湿性の点で好ましい。重量平均分子量が100万未満であると耐熱性、耐湿性が低下し好ましくない。また乳化重合で得られる粘着剤はその重合機構より分子量が非常に高分子量になるので好ましい。ただし、乳化重合で得られる粘着剤は一般にはゲル分が多くGPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー)で測定できないので分子量に関する実測定での裏付けは難しいことが多い。
本発明の水分散型アクリル系粘着剤に係る水分散液は、前記水分散型の(メタ)アクリル系ポリマーの他に、水溶性ポリマーが含有されている。水溶性ポリマーは粘着剤層の飽和吸湿率を上記範囲に制御するうえで好ましい。前記水分散型の(メタ)アクリル系ポリマーとの混合性、粘着剤層を形成した場合の外観、色味、耐久性等の点から、水溶性ポリマーとしては、水溶性ポリマーを含有する水分散型アクリル系粘着剤により形成された粘着剤層が、水溶性ポリマーを含有することで、上記飽和吸湿率が高くなるものが好ましい。また、水溶性ポリマーは、(メタ)アクリル系ポリマーが水中に分散含有されている水分散液、水媒体内で混合して水分散型アクリル系粘着剤を調製する際に、特にpHが中性から塩基性域で凝集を起こさず、安定した分散液を形成できるものが好ましい。
水溶性ポリマーにおける「水溶性」は、水100gに対する溶解度が5g以上の場合をいう。前記水溶性ポリマーの水100gに対する溶解度は20〜30gであることが好ましい。
水溶性ポリマーとしては、例えば、カルボキシル基含有モノマー、ヒドロキシル基含有モノマー、ビニルピロリドン、アクリルアミド等の親水性モノマーのいずれか少なくとも1種を重合して得られる重合体または共重合体が挙げられる。カルボキシル基含有モノマー、ヒドロキシル基含有モノマーとしては、上記(メタ)アクリル系ポリマーの共重合モノマー単位として例示されているものと同様のものを例示できる。
また、水溶性ポリマーとしては、前記親水性モノマーと他の共重合性モノマーとの共重合体が挙げられる。親水性モノマーと共重合することができる他の共重合性モノマーとしては、上記(メタ)アクリル系ポリマーの主成分として例示されている炭素数4〜14のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートアルキルの他、上記(メタ)アクリル系ポリマーの共重合モノマー単位として例示されている、上記親水性モノマー以外の共重合性モノマーを例示することができ、例えば、スチレン系モノマー;オレフィン系モノマー;メチルビニルエーテル等が挙げられる。
前記親水性モノマーの重合または共重合により得られる水溶性ポリマーの具体例としては、例えば、(メタ)アクリル酸等のカルボキシル基含有モノマーを重合して得られるポリ(メタ)アクリル酸等のポリカルボン酸系ポリマー、(メタ)アクリル酸等のカルボキシル基含有モノマーと他のモノマーとの共重合体である、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸アルキルエステルの共重合体、(メタ)メタクリル酸/(メタ)アクリル酸アルキルエステルの共重合体、(メタ)メタクリル酸/アクリルアミド/(メタ)アクリル酸アルキルエステルの共重合体;スチレン/無水マレイン酸共重合体、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体、アクリルアミド/(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、メチルビニルエーテル等が挙げられる。
前記親水性モノマーの重合または共重合により得られる水溶性ポリマーのなかでも、カルボキシル基含有モノマーをモノマー単位として含有するもの、即ち、カルボキシル基を含有する水溶性ポリマーは、当該カルボキシル基の全部または一部がカルボキシル基の塩を形成しているものが好ましい。カルボキシル基の塩は、前記水溶性ポリマーに、水溶性塩基性成分を加えることによりカルボキシル基を中和することにより行なうことができる。水溶性塩基性成分としては、水分散型の(メタ)アクリル系ポリマーのカルボキシル基の中和に用いたものと同様のものを用いることができる。水溶性ポリマーのカルボキシル基の塩を形成するカチオンとしては、例えば、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、例えば、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属などの無機カチオン;例えば、3級アミン類などの有機カチオン、アンモニウムカチオンなどが挙げられる。これらのなかでも、アンモニウムカチオンまたはナトリウムカチオンが好ましい。
前記親水性モノマーの重合または共重合により得られる水溶性ポリマーとしては、前記水分散型の(メタ)アクリル系ポリマーと混合性(透明性、分散安定性)の面より、カルボキシル基の塩を含有する水溶性ポリマーが好ましい。特に、ポリ(メタ)アクリル酸の塩(特にアンモニウム塩またはナトリウム塩)や、(メタ)アクリル酸と他のモノマーとの共重合体の塩(特にアンモニウム塩またはナトリウム塩)が、光学特性の維持、分散時の安定性の点から好ましい。
カルボキシル基の塩を含有する水溶性ポリマーの具体的な商品としては、例えば、ポリカルボン酸アンモニウム塩系分散剤(例えば、日華化学(株)製の商品名ディスパテックスSMA,ロームアンドハース(株)製の商品名オロタン165A,第一工業製薬(株)製の商品名DKSディスコートN−14)、スチレンマレイン酸樹脂半エステル系分散剤(例えば、荒川化学工業(株)製の商品名アラスター703S)などが挙げられる。また、ポリカルボン酸ナトリウム塩系分散剤(例えば、サンノプコ(株)製の商品名SNディスパーサント5034,ノプコスパース44C,(株)日本触媒社製の商品名アクアリックDL−40,花王(株)製の商品名ポイズ521,第一工業製薬(株)製の商品名エパン785)などが挙げられる。また、ポリビニルピロリドンの商品名としては(株)日本触媒製の商品名K−30などが挙げられる。
上記以外の水溶性ポリマーとしては、例えば、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロースなどのセルロース誘導体;ポリビニルアルコール、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン、澱粉及びその誘導体;が挙げられる。
本発明の水分散型アクリル系粘着剤における、上記水溶性ポリマーの割合は、水分散型アクリル系粘着剤から形成される粘着剤層の飽和吸湿率を上記範囲に制御しやすいことから、前記水分散型の(メタ)アクリル系ポリマーの固形分100重量部に対して、0.3〜10重量部が好ましく、0.5〜5重量部がより好ましく、さらには0.5〜2重量部が好ましい。
本発明の水分散型アクリル系粘着剤は、水分散型の(メタ)アクリル系ポリマーおよび水溶性ポリマーを含有する水分散液であり、水分散型の(メタ)アクリル系ポリマーを含有する水分散液に、上記水溶性ポリマーを配合することにより調製することができる。その他、本発明の水分散型アクリル系粘着剤は、前記水分散型の(メタ)アクリル系ポリマーを含有する水分散液を調製する過程において、乳化重合時に用いる原料モノマーとして、上記親水性モノマーを乳化重合時の分散安定性を損なわない範囲で併用することで、前記水分散型の(メタ)アクリル系ポリマーを製造するとともに、別に水溶性ポリマーを副反応により同時に形成することにより調製することもできる。
上記水溶性ポリマーを、水分散型の(メタ)アクリル系ポリマーの製造とともに形成させる際に用いる親水性モノマーとしては、カルボキシル基含有モノマー、ヒドロキシル基含有モノマー、N−ビニルピロリドン、(メタ)アクリルアミド等が好ましい。通常、水分散型の(メタ)アクリル系ポリマーの製造にはカルボキシル基含有モノマーが用いられるためカルボキシル基含有モノマーの他に、親水性モノマーとして、ヒドロキシル基含有モノマーやN−ビニルピロリドン等を用いることが好ましい。ヒドロキシル基含有モノマーやN−ビニルピロリドンを用いて、水分散型の(メタ)アクリル系ポリマーの製造とともに水溶性ポリマーを形成するには、通常、前記アルキル(メタ)アクリレート100重量部に対して、ヒドロキシル基含有モノマーやN−ビニルピロリドンを0.2〜10重量部程度が好ましく、0.5〜5重量部で用いるのがより好ましい。
本発明の粘着剤層3の形成に用いられる、水分散型アクリル系粘着剤には、高温多湿条件下での密着性を向上させるために、各種のシランカップリング剤を添加することができる。シランカップリング剤としては、任意の適切な官能基を有するものを用いることができる。官能基としては、例えば、ビニル基、エポキシ基、アミノ基、メルカプト基、(メタ)アクリロキシ基、アセトアセチル基、イソシアネート基、スチリル基、ポリスルフィド基等が挙げられる。具体的には、例えば、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン等のビニル基含有シランカップリング剤;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシ基含有シランカップリング剤;γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチルブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基含有シランカップリング剤;γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシランなどのメルカプト基含有シランカップリング剤;p−スチリルトリメトキシシラン等のスチリル基含有シランカップリング剤;γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシランなどの(メタ)アクリル基含有シランカップリング剤;3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどのイソシアネート基含有シランカップリング剤;ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド等のポリスルフィド基含有シランカップリング剤などが挙げられる。
前記シランカップリング剤のなかでも、ビニル基、(メタ)アクリロキシ基、スチリル基、等の前記モノマー成分とラジカル重合によって共重合し得るものが好ましく、特に、反応性の点から(メタ)アクリロキシ基を有するものが好ましい。例えば、(メタ)アクリロイルオキシメチル−トリメトキシシラン、(メタ)アクリロイルオキシメチル−トリエトキシシラン、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−トリメトキシシラン、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−トリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−トリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−トリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−トリプロポキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−トリイソプロポキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−トリブトキシシランなどの(メタ)アクリロイルオキシアルキル−トリアルコキシシラン;例えば、(メタ)アクリロイルオキシメチル−メチルジメトキシシラン、(メタ)アクリロイルオキシメチル−メチルジエトキシシラン、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−メチルジメトキシシラン、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−メチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−メチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−メチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−メチルジプロポキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−メチルジイソプロポキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−メチルジブトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−エチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−エチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−エチルジプロポキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−エチルジイソプロポキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−エチルジブトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−プロピルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−プロピルジエトキシシランなどの(メタ)アクリロイルオキシアルキル−アルキルジアルコキシシランや、これらに対応する(メタ)アクリロイルオキシアルキル−ジアルキル(モノ)アルコキシシランなどが挙げられる。
前記シランカップリング剤は、単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよいが、全体としての含有量は前記(メタ)アクリル系ポリマー100重量部に対し、前記シランカップリング剤1重量部以下であることが好ましく、0.01〜1重量部含有してなることが好ましく、0.02〜0.6重量部含有してなることがより好ましく、0.05〜0.2重量部含有してなることがさらに好ましい。シランカップリング剤の配合量が1重量部を超えると、未反応カップリング剤成分が発生し、耐久性の点で好ましくない。
なお、前記シランカップリング剤が、前記モノマー成分とラジカル重合によって共重合し得える場合には、当該シランカップリング剤を前記モノマー成分として用いることができる。その割合は、前記アルキル(メタ)アクリレート100重量部に対して、0.005〜0.2重量部であるのが好ましい。
さらには、本発明の水分散型アクリル系粘着剤には、必要に応じて、粘度調整剤、架橋剤、剥離調整剤、粘着付与剤、可塑剤、軟化剤、ガラス繊維、ガラスビーズ、金属粉、その他の無機粉末等からなる充填剤、顔料、着色剤(顔料、染料など)、pH調整剤(酸または塩基)、酸化防止剤、紫外線吸収剤等を、また本発明の目的を逸脱しない範囲で各種の添加剤を適宜に使用することもできる。これら添加剤もエマルションとして配合することができる。
特に架橋剤は、粘着剤の耐久性に関係する凝集力を付与できるため好ましい。架橋剤としては、多官能性の化合物が使用され、有機系架橋剤や多官能性金属キレートが挙げられる。有機系架橋剤としては、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、イミン系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤などが挙げられる。有機系架橋剤としては、イソシアネート系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤が好ましい。多官能性金属キレートは、多価金属が有機化合物と共有結合または配位結合しているものである。多価金属原子としては、Al、Cr、Zr、Co、Cu、Fe、Ni、V、Zn、In、Ca、Mg、Mn、Y、Ce、Sr、Ba、Mo、La、Sn、Ti等が挙げられる。共有結合または配位結合する有機化合物中の原子としては酸素原子等が挙げられ、有機化合物としてはアルキルエステル、アルコール化合物、カルボン酸化合物、エーテル化合物、ケトン化合物等が挙げられる。
水分散型アクリル系粘着剤における架橋剤の配合割合は特に限定されないが、通常、前記(メタ)アクリル系ポリマー(固形分)100重量部に対して、架橋剤(固形分)10重量部程度以下の割合で配合される。前記架橋剤の配合割合は、0.01〜10重量部が好ましく、さらには0.1〜5重量部程度が好ましい。
本発明の透明導電性フィルム用粘着剤層3は、前記水分散型アクリル系粘着剤により形成される。例えば、前記水分散型アクリル系粘着剤を離型フィルムなどに塗布し、熱オーブン等の乾燥器により乾燥して、水分除去や余分な水溶液塩基性成分を揮散させて粘着剤層3を形成することができる。離型フィルム上に形成された粘着剤層3は、第一の透明プラスチックフィルム基材に転写される。また、粘着剤層3は、第一の透明プラスチックフィルム基材に前記水分散型アクリル系粘着剤を塗布し、乾燥することで粘着剤層3を第一の透明プラスチックフィルム基材に形成する方法などにより作成される。乾燥条件(温度、時間)は、例えば、80〜170℃程度、好ましくは90〜140℃で、1〜60分間、好ましくは3〜30分間である。
粘着剤層3の形成方法としては、各種方法が用いられる。具体的には、例えば、ロールコート、キスロールコート、グラビアコート、リバースコート、ロールブラッシュ、スプレーコート、ディップロールコート、バーコート、ナイフコート、エアーナイフコート、カーテンコート、リップコート、ダイコーターなどによる押出しコート法などの方法が挙げられる。
粘着剤層3の厚さは、例えば、10〜100μmである。好ましくは、15〜80μmであり、より好ましくは20〜60μmである。粘着剤層3の厚さが10μm未満ではタッチパネル構成において、粘着剤層付き透明導電性フィルムのガラスやフィルム、透明導電性薄膜等の各種の被着体に対する密着性、および積層構成でのフィルム間の密着性が乏しくなり、高温、高温多湿下での耐久性を十分ではない。一方、粘着剤層3の厚さが100μmを超える場合には、粘着剤層3を形成する際の水分散型アクリル系粘着剤の塗布、乾燥時に水分が十分に乾燥しきれず、気泡が残存したり、粘着剤層3の面に厚みムラが発生したりして、外観上の問題が顕在化し易くなる。
粘着剤層3は60℃、90%R.H.における飽和吸湿率が2.5〜7重量%である。前記飽和吸湿率は好ましく2.7〜5重量%、さらに好ましくは3〜4.5重量%である。
また、粘着剤層3は、60℃の温水に24時間浸漬したのちに、その抽出液のpHが6〜10になるように制御されているものが好ましい。抽出液のpHが6以上の場合には、加湿環境下での金属酸化物系の透明導電性薄膜に対する腐食を抑えることができ、本発明の粘着剤層付き透明導電性フィルムを積層して粘着剤層と透明導電性薄膜が直接接触する態様で用いる場合においても、透明導電性薄膜の腐食を抑えることができる。特に、静電容量方式タッチパネルの電極板として有用である。一方、抽出液のpHを10以下とすることで、高温多湿環境下に置かれた場合の粘着剤層の部分加水分解(ダメージ)による白化や界面ハガレを抑えるうえで好ましい。前記抽出液のpHは6.5〜8.1であるのがより好ましく、さらには6.5〜7.5であるのが好ましい。
前記粘着剤層の抽出液のpHの制御は、例えば、前記水分散型の(メタ)アクリル系ポリマーを含有する水分散液に、前記水溶性ポリマーを添加する前または後に、カルボキシル基の中和を目的に水溶性塩基性成分を加える工程において、水溶性塩基性成分の添加量または水分散液のpHを調整することで制御することができる。水溶性塩基性成分は、得られる水分散型アクリル系粘着剤((メタ)アクリル系ポリマーが水中に分散含有されており、かつ水溶性ポリマーを含有する水分散液)のpH値が7〜12、好ましくは8〜11になるような配合量とするのが好ましい。pH値が7未満では、最終的な粘着剤層中の水溶性塩基性成分量が少なくなり、腐食防止の点で好ましくない。またpH値が12を超えると水分散液の安定性が損なわれるおそれがある。
また前記粘着剤層3に係わる抽出液のpHの制御は、水分散型アクリル系粘着剤の調製にあたっての前記水分散液に対する水溶性塩基性成分の配合量や、水分散型アクリル系粘着剤の塗布、乾燥時の乾燥条件、粘着剤層3の厚みによって制御することが可能である。
また、前記粘着剤層3に係わる抽出液のpHの制御は、粘着剤層を形成する際の乾燥条件と粘着剤層の厚みを調整することにより行なうことができるが、乾燥条件と粘着剤層の厚みは、用いる水溶性塩基性成分の種類によって適宜に調整される。例えば、水溶性塩基性成分として、乾燥工程で揮発し易いアンモニアやトリエチルアミンなどのアルキルアミン類等を用いる場合には、pH値は高めに設定するか、塗布乾燥時の乾燥条件は低めに設定するか、粘着剤層の厚みを厚めに設定することで、粘着剤層に起因して測定される水溶性塩基性成分の量を制御することができる。一方、例えば、水溶性塩基性成分として、乾燥工程で揮発し難い水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの水酸化アルカリ金属類等アミン類等を用いる場合には、pH値は低めに設定するか、粘着剤層の厚みを薄めに設定することで、粘着剤層に起因して測定される水溶性塩基性成分の量を制御することができる。
一例として水溶性塩基性成分として、アンモニアまたは水酸化ナトリウムを用いる場合について説明する。アンモニアは、アンモニア水として用いられ、前記アンモニア水の配合量は、通常は、前記(メタ)アクリル系ポリマーを含有する水分散液の水中に含まれる固形分100重量部に対して、アンモニア水に含まれるアンモニアが0.1〜20量部程度になるように、さらには0.2〜5重量部になるように配合するのが好ましい。水酸化ナトリウムは、水酸化ナトリウム水溶液として用いられ、前記水酸化ナトリウム水溶液の配合量は、通常は、前記(メタ)アクリル系ポリマーを含有する水分散液の水中に含まれる固形分100重量部に対して、水酸化ナトリウム水溶液に含まれる水酸化ナトリウムが0.05〜5量部程度になるように、さらには0.1〜3重量部になるように配合するのが好ましい。
前記粘着剤層3が露出する場合には、実用に供されるまで離型フィルム5(セパレーター)で粘着剤層3を保護してもよい。
離型フィルムの構成材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステルフィルムなどのプラスチックフィルム、紙、布、不織布などの多孔質材料、ネット、発泡シート、金属箔、およびこれらのラミネート体などの適宜な薄葉体などを挙げることができるが、表面平滑性に優れる点からプラスチックフィルムが好適に用いられる。
そのプラスチックフィルムとしては、前記粘着剤層3を保護し得るフィルムであれば特に限定されず、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフイルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルムなどが挙げられる。
前記離型フィルム5の厚みは、通常5〜200μm、好ましくは5〜100μm程度である。前記離型フィルムには、必要に応じて、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル系もしくは脂肪酸アミド系の離型剤、シリカ粉などによる離型および防汚処理や、塗布型、練り込み型、蒸着型などの帯電防止処理もすることもできる。特に、前記離型フィルムの表面にシリコーン処理、長鎖アルキル処理、フッ素処理などの剥離処理を適宜おこなうことにより、前記粘着剤層3からの剥離性をより高めることができる。
上記の粘着剤層3の作成にあたって用いた、離型フィルム5は、そのまま粘着剤層3の離型フィルムとして用いることができ、工程面における簡略化ができる。
次いで、粘着剤層付き透明導電性フィルムの粘着剤層3以外の構成について説明する。
前記第一の透明プラスチックフィルム基材1としては、特に制限されないが、透明性を有する各種のプラスチックフィルムが用いられる。当該プラスチックフィルムは1層のフィルムにより形成されている。例えば、その材料として、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、アセテート系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂等が挙げられる。これらの中で特に好ましいのは、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂およびポリエーテルスルホン系樹脂である。
前記フィルム基材1の厚みは、15〜200μmであることが好ましく、25〜188μmであることがより好ましい。フィルム基材1の厚みが15μm未満であると、フィルム基材1の機械的強度が不足し、このフィルム基材1をロール状にして、透明導電性薄膜2を連続的に形成する操作が困難になる場合がある。一方、厚みが200μmを超えると、透明導電性薄膜2の製膜加工において投入量を低減させ、またガスや水分の除去工程に弊害を生じ、生産性を損なうおそれがある。
前記フィルム基材1には、表面に予めスパッタリング、コロナ放電、火炎、紫外線照射、電子線照射、化成、酸化などのエッチング処理や下塗り処理を施して、この上に設けられる透明導電性薄膜2またはアンダーコート層5の前記フィルム基材1に対する密着性を向上させるようにしてもよい。また、透明導電性薄膜2またはアンダーコート層5を設ける前に、必要に応じて溶剤洗浄や超音波洗浄などにより除塵、清浄化してもよい。
前記透明導電性薄膜2の構成材料としては特に限定されず、例えば酸化スズを含有する酸化インジウム、アンチモンを含有する酸化スズなどの金酸化物が好ましく用いられる。
前記透明導電性薄膜2の構成材料としては、例えば、金属酸化物が用いられる。金属酸化物としては、酸化スズを含有する酸化インジウムが好適である。当該金属酸化物は、酸化インジウム80〜99重量%および酸化スズ1〜20重量%を含有することが好ましい。
透明導電性薄膜2の厚さは特に制限されないが、その表面抵抗を1×103Ω/□以下の良好な導電性を有する連続被膜とするには、厚さ10nm以上とするのが好ましい。膜厚が、厚くなりすぎると透明性の低下などをきたすため、15〜35nmであることが好ましく、より好ましくは20〜30nmの範囲内である。厚さが15nm未満であると表面電気抵抗が高くなり、かつ連続被膜になり難くなる。また、35nmを超えると透明性の低下などをきたしてしまう。
透明導電性薄膜2の形成方法としては特に限定されず、従来公知の方法を採用することができる。具体的には、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法を例示できる。また、必要とする膜厚に応じて適宜の方法を採用することもできる。
アンダーコート層5は、無機物、有機物または無機物と有機物との混合物により形成することができる。例えば、無機物として、NaF(1.3)、Na3AlF6(1.35)、LiF(1.36)、MgF2(1.38)、CaF2(1.4)、BaF2(1.3)、SiO2(1.46)、LaF3(1.55)、CeF3(1.63)、Al23(1.63)などの無機物〔上記各材料の( )内の数値は光の屈折率である〕が挙げられる。これらのなかでも、SiO2、MgF2、A123などが好ましく用いられる。特に、SiO2が好適である。上記の他、酸化インジウムに対して、酸化セリウムを10〜40重量部程度、酸化スズを0〜20重量部程度含む複合酸化物を用いることができる。
無機物により形成されたアンダーコート層は、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等のドライプロセスとして、またはウェット法(塗工法)などにより形成できる。アンダーコート層を形成する無機物としては、前述の通り、SiOが好ましい。ウェット法では、シリカゾル等を塗工することによりSiO2膜を形成することができる。
また有機物としてはアクリル樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、シロキサン系ポリマー、有機シラン縮合物などが挙げられる。これら有機物は、少なくとも1種が用いられる。特に、有機物としては、メラミン樹脂とアルキド樹脂と有機シラン縮合物の混合物からなる熱硬化型樹脂を使用するのが望ましい。
アンダーコート層5を複数層形成する場合、透明プラスチックフィルム基材1から第一層目のアンダーコート層は、有機物により形成されており、透明プラスチックフィルム基材1から最も離れたアンダーコート層は、無機物により形成されていることが、得られる粘着剤層付き透明導電性フィルムの加工性の点で好ましい。従って、アンダーコート層5が二層の場合には、透明プラスチックフィルム基材1から第一層目のアンダーコート層は有機物、第二層目は無機物により形成されていることが好ましい。
アンダーコート層5の厚さは、特に制限されるものではないが、光学設計、前記フィルム基材1からのオリゴマー発生防止効果の点から、通常、1〜300nm程度であり、好ましくは5〜300nmである。なお、アンダーコート層5を2層以上設ける場合、各層の厚さは、5〜250nm程度であり、好ましくは10〜250nmである。
オリゴマー防止層5の形成材料としては透明な膜を形成しうる適宜なものが用いられ、無機物、有機物またはそれらの複合材料であってもよい。その膜厚は0.01〜20μmであることが好ましい。また、当該オリゴマー防止層5の形成にはコーターを用いた塗布法やスプレー法、スピンコート法、インラインコート法などが用いられることが多いが真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、スプレー熱分解法、化学メッキ法、電気メッキ法といった手法が用いられていてもよい。コーティング法においては、ポリビニルアルコール系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、UV硬化型樹脂、エポキシ系樹脂等の樹脂成分やこれらアルミナ、シリカ、マイカ等の無機粒子の混合物を使用してもよい。または、高分子基板を2層以上の共押出しにより基材成分に防止層5の機能を持たせてもよい。また、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、スプレー熱分解法、化学メッキ法、電気メッキ法といった手法においては、金、銀、白金、パラジウム、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、チタン、鉄、コバルトもしくはスズやこれらの合金等からなる金属、または酸化インジウム、酸化スズ、酸化チタン、酸化カドミウムもしくはこれらの混合物からなる金属酸化物、ヨウ化鋼等からなる他の金属化合物を用いることができる。
前記例示のオリゴマー防止層5の形成材料のなかでも、ポリビニルアルコール系樹脂はオリゴマー防止機能に優れており、特に本発明の用途において好適である。ポリビニルアルコール系樹脂は、ポリビニルアルコールを主成分として、通常、ポリビニルアルコールの含有量は30〜100重量%の範囲が好ましい。ポリビニルアルコールの含有量が30重量%以上の場合にオリゴマー析出防止効果がよい。ポリビニルアルコールとともに混合することができる樹脂としては、ポリエステル、ポリウレタン等の水系樹脂が挙げられる。ポリビニルアルコールの重合度は特に限定されるわけではないが、通常、300〜4000のものが用途上好適である。ポリビニルアルコールのケン化度は特に限定されるわけではないが、通常、70モル%以上、99.9モル%以上のものが好適である。ポリビニルアルコール系樹脂には架橋剤を併用することもできる。当該架橋剤の具体例としては、メチロール化またはアルキロール化した尿素系、メラミン系、グアナミン系、アクリルアミド系、ポリアミド系の各種化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物、ブロックイソシアネート、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、ジルコ‐アルミネートカップリング剤等が挙げられる。これら架橋成分は、バインダーポリマーと予め結合していてもよい。また、固着性、滑り性改良を目的として無機系粒子を含有してもよく、具体例として、シリカ、アルミナ、カオリン、炭酸カルシウム、酸化チタン、バリウム塩等が挙げられる。さらに必要に応じて、消泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、有機系潤滑剤、有機系高分子粒子、酸化防止剤、紫外線吸収剤、発泡剤、染料等が含有されてもよい。
本発明の粘着剤層付き透明導電性フィルムの製造方法は、前記構成のものが得られる方法であれば特に制限はない。通常は、前記粘着剤層3は、第一の透明プラスチックフィルム基材1の一方の面に透明導電性薄膜2(アンダーコート層5を含む場合あり)を形成して透明導電性フィルムを製造した後、当該透明導電性フィルムの他方の面に形成される。粘着剤層3は前述の通りフィルム基材1に直接形成してもよく、離型フィルム4に粘着剤層3を設けておき、これを前記フィルム基材1に貼り合わせてもよい。後者の方法では、粘着剤層3の形成を、フィルム基材1をロール状にして連続的に行なうことができるので、生産性の面で一層有利である。
前記粘着剤層付き透明導電性フィルムは、粘着剤層3に、さらに、第二の透明プラスチックフィルム基材1´を貼り合せて、図3に示すように、透明導電性積層体とすることができる。
また、第二の透明プラスチックフィルム基材1´の貼り合わせは、第二の透明プラスチックフィルム基材1´の方に粘着剤層3を設けておき、これにフィルム基材1を貼り合わせるようにしてもよいし、逆にフィルム基材1の方に上記の粘着剤層3を設けておき、これに第二の透明プラスチックフィルム基材1´を貼り合わせてもよい。後者の方法では、粘着剤層3の形成を、フィルム基材1をロール状にして連続的に行うことができ、生産性の面でより有利である。
図3に示すように、第二の透明プラスチックフィルム基材1´は、単層構造にすることができるほか、2枚以上の第二の透明プラスチックフィルム基材1´を透明な粘着剤層により貼り合わせた複合構造として、積層体全体の機械的強度などをより向上させることができうる。なお、図3では、図1に記載の粘着剤層付き透明導電性フィルムに第二の透明プラスチックフィルム基材1´が貼り合わされているが、図2に記載の粘着剤層付き透明導電性フィルムについても同様に第二の透明プラスチックフィルム基材1´を貼り合せた透明導電性積層体とすることができる。
前記第二の透明プラスチックフィルム基材1´として単層構造を採用する場合について説明する。単層構造の第二の透明プラスチックフィルム基材1´を貼り合わせたのちでも透明導電性積層体が、可撓性であることが要求される場合は、第二の透明プラスチックフィルム基材1´の厚さは、通常、6〜300μm程度のプラスチックフィルムが用いられる。可撓性が特に要求されない場合は、透明基体の厚さは、通常、0.05〜10mm程度のガラス板やフィルム状ないし板状のプラスチックが用いられる。プラスチックの材質としては、前記フィルム基材1と同様のものが挙げられる。前記第二の透明プラスチックフィルム基材1´として複数構造を採用する場合にも、前記同様の厚さとするのが好ましい。
前記透明導電性積層体において第二の透明プラスチックフィルム基材の片面または両面にハードコート層を設けることができる。図4では、第二の透明プラスチックフィルム基材1´の片面(粘着剤層3に貼り合せない面)にハードコート層7が設けられている。前記ハードコート層7は、第二の透明プラスチックフィルム基材にハードコート処理を施すことにより得られる。ハードコート処理は、例えばアクリル・ウレタン系樹脂やシロキサン系樹脂などの硬質樹脂を塗布して硬化処理する方法などにより行うことができる。ハードコート処理に際しては、前記アクリル・ウレタン系樹脂やシロキサン系樹脂などの硬質樹脂にシリコーン樹脂等を配合して表面を粗面化して、タッチパネル等として実用した際に鏡作用による写り込みを防止しうるノングレア面を同時に形成することもできる。
ハードコート層7の厚さは、これが薄いと硬度不足となり、一方厚すぎるとクラックが発生する場合がある。また、カールの防止特性等も考慮すれば、好ましいハードコート層7の厚さは0.1〜30μm程度である。
なお、必要により、上記した第二の透明プラスチックフィルム基材の外表面(粘着剤層3に貼り合せない面)には、前記ハードコート層7の他に、視認性の向上を目的とした防眩処理層や反射防止層を設けるようにしてもよい。
本発明の粘着剤層付き透明導電性フィルムまたは透明導電性積層体は、タッチパネルなどの種々の装置の形成などにおいて用いられる。特にタッチパネル用電極板として好ましく用いることができる。タッチパネルとしては、光学方式、超音波方式、静電容量方式、抵抗膜方式などの各種方式に適用できる。
抵抗膜方式のタッチパネルは、透明導電性薄膜を有するタッチ側のタッチパネル用電極板と透明導電性薄膜を有するディスプレイ側のタッチパネル用電極板を、透明導電性薄膜同士が対向するようにスペーサを介して対向配置してなるものである。本発明の粘着剤層付き透明導電性フィルムまたは透明導電性積層体は、タッチ側、ディスプレイ側のいずれのタッチパネル用電極板にも用いることができる。
他方、静電容量方式のタッチパネルは、通常、所定のパターン形状を有する透明導電性薄膜を備えた透明導電性フィルムがディスプレイ表示部の全面に形成されている。図1乃至4では、透明導電性薄膜2はパターン化されていないが、適宜にパターン化されたものが用いられ、当該パターン化された透明導電性フィルムは、適宜に積層して用いられる。
以下、本発明に関し実施例を用いて詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。また、各例中、部、%はいずれも重量基準である。
<平均粒子径>
各例の水分散液に係る水分散型アクリル系粘着剤(エマルション)中の(メタ)アクリル系ポリマーの平均粒子径は、ベックマンコールター社製LS13 320により測定した。
実施例1
(水分散液の調製)
容器に、原料としてブチルアクリレート930部、アクリル酸50部、モノ[ポリ(プロピレンオキシド)メタクリレート]リン酸エステル(プロピレンオキシドの平均重合度5.0)23部、および3−メタクリロイルオキシプロピル−トリエトキシシラン(信越化学工業(株)製,KBM−503)0.30部を加えて混合し、モノマー混合物を得た。次いで、上記割合で調製したモノマー混合物600部に対して、反応性乳化剤としてアクアロンHS−10(第一工業製薬(株)製)30部、イオン交換水360部を加え、ホモジナイザー(特殊機化工業(株)製)を用い、3分間、7000rpmで攪拌し、モノマーエマルションを調製した。
次に、冷却管、窒素導入管、温度計、滴下ロートおよび攪拌羽根を備えた反応容器に、上記で調製したモノマーエマルションのうちの200部およびイオン交換水350部を仕込み、次いで、反応容器を十分窒素置換した後、過硫酸アンモニウム0.1部を添加して、65℃で2時間重合した。次いで、残りのモノマーエマルションのうちの800部を、反応容器に3時間かけて滴下し、その後、3時間重合した。さらにその後、窒素置換しながら、70℃で3時間重合し、固形分濃度42%の水分散液(エマルション)を得た。水分散液(エマルション)中の(メタ)アクリル系ポリマーの平均粒子径は0.08μmであった。
(水分散型アクリル系粘着剤の調製)
次いで、上記水分散液(エマルション)の固形分100部に対して、ポリカルボン酸ナトリウム塩系水溶性ポリマー(サンノプコ(株)製のSNディスパーサント5034)を5部添加し、さらに濃度10%のアンモニア水にて、水分散液のpHを8.8に調整した。さらに蒸留水を加えて、固形分36%に調整して、水分散型アクリル系粘着剤を調製した。
(粘着剤層の形成)
上記水分散型アクリル系粘着剤を、乾燥後の厚みが23μmとなるように、離型フィルム(三菱化学ポリエステル(株)製,ダイアホイルMRF−38,ポリエチレンテレフタレート基材)上にアプリケーターにより塗布した後、熱風循環式オーブンにより130℃で10分間乾燥して、粘着剤層を形成した。
(オリゴマー防止層の形成)
フィルム基材として、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、PETフィルムという)の一方の面に、ポリビニルアルコール樹脂の水溶液を,厚さ30nmになるように、塗布、乾燥して、オリゴマー防止層を形成した。
(アンダーコート層の形成)
上記オリゴマー防止層を形成したPETフィルムの他方の面に、メラミン樹脂:アルキド樹脂:有機シラン縮合物の重量比2:2:1の熱硬化型樹脂により、厚さが180nmの第一層目のアンダーコート層を形成した。次いで、第1層目のアンダーコート層上に、SiOを、電子ビーム加熱法により1.33×10-2〜2.67×10-2Paの真空度で真空蒸着して、厚さ40nmの第二層目のアンダーコート層(SiO膜)を形成した。
(透明導電性薄膜の形成)
次に、第二層目のアンダーコート層上に、アルゴンガス80%と酸素ガス20%とからなる5.33×10-2Paの雰囲気中で、酸化インジウム90重量%、酸化スズ10重量%を用いた反応性スパッタリング法により、厚さ20nmのITO膜を形成して、透明導電性フィルムを得た。得られたITO膜は、アモルファスであった。
(粘着剤層付き透明導電性フィルムの作成)
上記離型フィルム上に設けた粘着剤層に、上記透明導電性フィルム(ITO膜を形成していない側の面)を貼り合せて、粘着剤層付き透明導電性フィルムを作成した。
実施例2
実施例1の(水分散型アクリル系粘着剤の調製)において、ポリカルボン酸系水溶性ポリマーの添加量を1部に変えたこと以外は、実施例1と同様にして、粘着剤層付き透明導電性フィルムを作成した。
実施例3
実施例1の(水分散型アクリル系粘着剤の調製)において、ポリカルボン酸系水溶性ポリマーの添加量を0.5部に変えたこと以外は、実施例1と同様にして、粘着剤層付き透明導電性フィルムを作成した。
実施例4
実施例1の(水分散型アクリル系粘着剤の調製)において、ポリカルボン酸系水溶性ポリマーの添加量を10部に変えたこと以外は、実施例1と同様にして、粘着剤層付き透明導電性フィルムを作成した。
実施例5
(水分散液の調製)
容器に、原料としてブチルアクリレート530部、メタクリル酸420部、アクリル酸50部、および3−メタクリロイルオキシプロピル−トリエトキシシラン(信越化学工業(株)製,KBM−503)0.50部を加えて混合し、モノマー混合物を得た。次いで、上記割合で調製したモノマー混合物600部に対して、反応性乳化剤としてアクアロンHS−10(第一工業製薬(株)製)24部、イオン交換水360部を加え、ホモジナイザー(特殊機化工業(株)製)を用い、3分間、7000rpmで攪拌し、モノマーエマルション(I)を調製した。
別の容器に、原料としてブチルアクリレート930部、アクリル酸50部、および3−メタクリロイルオキシプロピル−トリエトキシシラン(信越化学工業(株)製,KBM−503)0.50部を加えて混合し、モノマー混合物を得た。次いで、上記割合で調製したモノマー混合物600部に対して、反応性乳化剤としてアクアロンHS−10(第一工業製薬(株)製)24部、イオン交換水360部を加え、ホモジナイザー(特殊機化工業(株)製)を用い、3分間、7000rpmで攪拌し、モノマーエマルション(II)を調製した。
次に、冷却管、窒素導入管、温度計、滴下ロートおよび攪拌羽根を備えた反応容器に、上記で調製したモノマーエマルション(I)のうちの200部およびイオン交換水350部を仕込み、次いで、反応容器を十分窒素置換した後、過硫酸アンモニウム0.1部を添加して、60℃で1時間重合した。次いで、残りのモノマーエマルション(II)のうちの800部を、反応容器に3時間かけて滴下し、その後、3時間重合した。さらにその後、窒素置換しながら、70℃で3時間重合し、固形分濃度42%のコアシェル構造の(メタ)アクリル系ポリマーを含有する水分散液(エマルション)を得た。水分散液(エマルション)中の(メタ)アクリル系ポリマーの平均粒子径は0.10μmであった。
(水分散型アクリル系粘着剤の調製)
次いで、上記水分散液(エマルション)の固形分100部に対して、ポリカルボン酸系水溶性ポリマー(サンノプコ(株)製のSNディスパーサント5034)を1.5部添加し、さらに濃度10%のアンモニア水にて、水分散液のpHを8.5に調整した。さらに蒸留水を加えて、固形分36%に調整して、水分散型アクリル系粘着剤を調製した。
(粘着剤層の形成および粘着剤層付き透明導電性フィルムの作成)
上記水分散型アクリル系粘着剤を用いたこと以外は実施例1と同様にして粘着剤層を形成した。また当該粘着剤層を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、オリゴマー防止層の形成、アンダーコート層の形成、透明導電性薄膜の形成、粘着剤層付き透明導電性フィルムの作成を行なった。
実施例6
(水分散型アクリル系粘着剤の調製)
容器に、原料としてブチルアクリレート910部、アクリル酸60部、N−ビニルピロリドン10部、モノ[ポリ(プロピレンオキシド)メタクリレート]リン酸エステル(プロピレンオキシドの平均重合度5.0)20部、および3−メタクリロイルオキシプロピル−トリエトキシシラン(信越化学工業(株)製,KBM−503)0.30部を加えて混合し、モノマー混合物を得た。次いで、上記割合で調製したモノマー混合物600部に対して、反応性乳化剤としてアクアロンHS−10(第一工業製薬(株)製)30部、イオン交換水360部を加え、ホモジナイザー(特殊機化工業(株)製)を用い、3分間、7000rpmで攪拌し、モノマーエマルションを調製した。
次に、冷却管、窒素導入管、温度計、滴下ロートおよび攪拌羽根を備えた反応容器に、上記で調製したモノマーエマルションのうちの200部およびイオン交換水350部を仕込み、次いで、反応容器を十分窒素置換した後、過硫酸アンモニウム0.1部を添加して、65℃で2時間重合した。次いで、残りのモノマーエマルションのうちの800部を、反応容器に3時間かけて滴下し、その後、3時間重合した。さらにその後、窒素置換しながら、70℃で3時間重合し、固形分濃度42%のコアシェル構造の(メタ)アクリル系ポリマーを含有する水分散液(エマルション)を得た。水分散液(エマルション)中の(メタ)アクリル系ポリマーの平均粒子径は0.08μmであった。
次いで、上記水分散液(エマルション)に濃度10%のアンモニア水にて、水分散液のpHを8.8に調整した。さらに蒸留水を加えて、固形分36%に調整した。上記で得られた水分散液(エマルション)は、(メタ)アクリル系ポリマーの固形分100部に対して、水溶性ポリマーを3.3部含有しおり、水分散型アクリル系粘着剤として用いた。なお、前記水溶性ポリマーの確認は、下記方法と粘着剤層を形成したのち、当該粘着剤層(約10g:W1)を、ポリテトラフルオロエチレン製の密閉式耐圧容器中に入れ、次いで蒸留水50gを入れ、容器を密閉した。これを、60℃のオーブンで24時間加熱処理したのち粘着剤層を取り出し、残存した温水液(抽出液)から水のみを蒸発させた残存物の重量(W2:g)を測定し、その結果から、(W2/W1)=0.033の値が得られたことに基づく。
(粘着剤層の形成および粘着剤層付き透明導電性フィルムの作成)
上記水分散型アクリル系粘着剤を用いたこと以外は実施例1と同様にして粘着剤層を形成した。また当該粘着剤層を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、オリゴマー防止層の形成、アンダーコート層の形成、透明導電性薄膜の形成、粘着剤層付き透明導電性フィルムの作成を行なった。
実施例7
実施例1の(水分散型アクリル系粘着剤の調製)において、ポリカルボン酸系水溶性ポリマーを1部添加する代わりに、ポリビニルピロリドン((株)日本触媒製の商品名K−30)を2部添加したこと以外は、実施例1と同様にして、粘着剤層付き透明導電性フィルムを作成した。
実施例8
実施例1の(水分散型アクリル系粘着剤の調製)において、濃度10%のアンモニア水にて、水分散液のpHを7.8に調整したこと以外は、実施例1と同様にして、粘着剤層付き透明導電性フィルムを作成した。
比較例1
実施例1の(水分散型アクリル系粘着剤の調製)において、ポリカルボン酸系水溶性ポリマーを添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、粘着剤層付き透明導電性フィルムを作成した。
比較例2
実施例1の(水分散型アクリル系粘着剤の調製)において、ポリカルボン酸系水溶性ポリマーの添加量を11部に変えたこと以外は、実施例1と同様にして、粘着剤層付き透明導電性フィルムを作成した。
比較例3
実施例1の(水分散型アクリル系粘着剤の調製)において、ポリカルボン酸系水溶性ポリマーの添加量を0.2部に変えたこと以外は、実施例1と同様にして、粘着剤層付き透明導電性フィルムを作成した。
比較例4
実施例5の(水分散型アクリル系粘着剤の調製)において、ポリカルボン酸系水溶性ポリマーを添加しなかったこと以外は、実施例5と同様にして、粘着剤層付き透明導電性フィルムを作成した。
比較例5
(アクリル系ポリマー溶液の調製)
容器に、ブチルアクリレート100部、アクリル酸5部および4−ヒドロキシブチルアクリレート0.05部、重合開始剤として過酸化ベンゾル0.2部、重合溶媒として酢酸エチル300部を仕込み、十分に窒素置換した後、窒素気流下で撹拌しながら容器内の約60℃付近に保って6時間重合反応を行い、固形分濃度24%のアクリル系ポリマー溶液を調製した。上記アクリル系ポリマーの重量平均分子量は200万であった。
(溶剤型アクリル系粘着剤の調製)
上記アクリル系ポリマー溶液に酢酸エチルを加えて希釈し、さらに上記アクリル系ポリマーの固形分100部に対して、芳香族系イソシアネート系架橋剤(コロネートL,日本ポリウレタン工業社製)0.4部加え、均一に混合撹拌して、アクリル系粘着剤溶液(固形分24%)を調製した。
(粘着剤層の形成)
上記アクリル系粘着剤溶液を、離型フィルム(三菱化学ポリエステル(株)製,ダイアホイルMRF−38,ポリエチレンテレフタレート基材)上に塗布し、155℃で1分間加熱して、乾燥後の厚さが25μmの粘着剤層を形成した。
(粘着剤層付き透明導電性フィルムの作成)
上記粘着剤層を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、オリゴマー防止層の形成、アンダーコート層の形成、透明導電性薄膜の形成、粘着剤層付き透明導電性フィルムの作成を行なった。
実施例および比較例で得られた粘着剤層付き透明導電性フィルムについて、下記評価を行った。結果を表1に示す。なお、表1には、実施例および比較例で用いたアクリル系ポリマーの種類、水溶性ポリマーの種類、配合量についても示す。
<飽和吸湿率の測定方法>
各例で得られた粘着剤層に、さらに140℃で90分間の加熱処理を施した。この処理が施された粘着剤層を10層積層した。積層した粘着剤層を10mm×10mmに裁断したものをサンプルとして、この状態の重量(w1)を測定した。当該サンプルを、60℃、90%R.H.の雰囲気中に放置し、加湿機能付きの微量熱重量測定装置(IGA Sorp:型式IG−SA−116,ハイデン社製)により、0.001mgオーダの測定が可能な電子天秤を用いて重量変化を観察した。サンプルの重量変化がなくなった時点(吸水率が飽和したとき)においてその重量(w2)を測定した。上記結果から、下記式により、飽和吸湿水率を求めた。
飽和吸湿率=[{(w2)−(w1)}/(w1)]×100(%)
<抽出液のpHの測定方法>
各例で得られた粘着剤層10gを採取して、ポリテトラフルオロエチレン製の密閉式耐圧容器中に入れ、次いで蒸留水50gを入れ、容器を密閉した。これを、60℃のオーブンで24時間加熱処理した。処理された温水液(抽出液)のpHをpHメーターで測定した。
<白濁試験>
粘着剤層付き透明導電性フィルムを15mm×15mmに裁断し、140℃で90分間の加熱処理を行なった。その後、離型フィルムを剥離し、無アルカリガラスに貼付したものをサンプル(初期)とした。この初期サンプルのヘイズ値を測定した。また、このサンプルを60℃、90%R.H.の恒温恒湿機中に500時間投入して加湿処理した後、サンプルを取り出し、室温(23℃,55%R.H.)に60分間放置した後にヘイズ値を測定した。ヘイズ値の測定は、25℃の雰囲気下で、(株)村上色彩技術研究所社製の「HAZEMETER HM−150型」を用いて、JIS K−7136に準じて行なった。加湿処理した後のサンプルのヘイズ値が2.5未満であれば「○」、2.5以上であれば「×」とした。
<耐久性評価>
粘着剤層付き透明導電性フィルムを3枚用意し、140℃で90分間加熱した。1枚の粘着剤層付き透明導電性フィルムを、その粘着剤層側をガラス基板上に積層し、次いで、他の2枚の粘着剤層付き透明導電性フィルムを、その粘着剤層側が、積層されている粘着剤層付き透明導電性フィルムのITO膜上に順次に貼り合せて、サンプルを作成した。このサンプルを、60℃、95%R.H.の雰囲気下と80℃の雰囲気下に、それぞれ500時間放置した。前記放置後に、サンプルにおける、1枚目(または2枚目)の粘着剤層付き透明導電性フィルムと2枚目(または3枚目)の粘着剤層付き透明導電性フィルムの間、ガラスと粘着剤層の間の発泡、剥がれを目視にて下記の基準で評価した。
○:発泡、剥がれなし。
×:発泡、剥がれが確認できる。
<腐食試験>
粘着剤層付き透明導電性フィルムを2枚用意し、1枚を15mm×15mm(以下シート1という)に切断し、もう1枚を8mm×8mm(以下シート2という)に切断した。シート1のITO膜上に、シート2の粘着剤層面を積層したサンプルを調製した。このサンプルにおいて、シート1のITO膜の抵抗値(これを投入前抵抗値という)をホール試験機により測定した。また、このサンプルを、60℃、95%RHの雰囲気に500時間放置した。前記放置後のサンプルについて上記同様にして、シート1のITO膜の抵抗値(これを投入後抵抗値という)を測定した。前記結果から、前記雰囲気下にサンプルを投入前後の抵抗値の上昇率を算出し、下記の基準で評価した。前記抵抗値の上昇率は低いほど好ましい。
抵抗値の上昇率(%)=(投入後抵抗値/投入前抵抗値)×100
○:抵抗値の上昇率が120%未満。
△:抵抗値の上昇率が120〜130%。
×:抵抗値の上昇率が130%を超える。
表1中、実施例6の水溶性ポリマー*1は、水分散型(メタ)アクリル系ポリマーの製造とともに得られたものであり、その割合(3.3*2部)は、上記実施例6の記載に基づいて測定した値である。
1 第一の透明プラスチックフィルム基材
1´ 第二の透明プラスチックフィルム基材
2 透明導電性薄膜層
3 粘着剤層
4 離型フィルム
5 アンダーコート層
6 オリゴマー防止層
7 ハードコート層

Claims (6)

  1. 透明導電性フィルムに用いられる粘着剤層であって、
    前記粘着剤層は、モノマー単位として、炭素数4〜14のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート100重量部に対して、共重合モノマーとして、カルボキシル基含有モノマー1〜8重量部およびリン酸基含有モノマー0.5〜5重量部を含有する水分散型の(メタ)アクリル系ポリマーおよびカルボキシル基塩を有する水溶性ポリマーを含有する水分散液からなる水分散型アクリル系粘着剤から形成されたものであり、
    前記水溶性ポリマーの配合割合が、水分散型の(メタ)アクリル系ポリマーの固形分100重量部に対して、0.3〜10重量部であり、かつ、
    前記粘着剤層は、60℃、90%R.H.における飽和吸湿率が2.5〜7重量%であることを特徴とする透明導電性フィルム用粘着剤層。
  2. 第一の透明プラスチックフィルム基材の一方の面に、透明導電性薄膜を有し、他方の面には請求項1記載の粘着剤層を有する粘着剤層付き透明導電性フィルム。
  3. 前記透明導電性薄膜は、少なくとも1層のアンダーコート層を介して、第一の透明プラスチックフィルム基材に設けられていることを特徴とする請求項記載粘着剤層付き透明導電性フィルム。
  4. 前記粘着剤層は、オリゴマー防止層を介して、第一の透明プラスチックフィルム基材に設けられていることを特徴とする請求項2または3記載の粘着剤層付き透明導電性フィルム。
  5. 請求項2〜4のいずれかに記載の粘着剤層付き透明導電性フィルムの粘着剤層に、さらに、第二の透明プラスチックフィルム基材が貼り合わされていることを特徴とする透明導電性積層体。
  6. 請求項2〜4のいずれかに記載の粘着剤層付き透明導電性フィルムまたは請求項記載の透明導電性積層体が、電極板に用いられていることを特徴とするタッチパネル。
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