JP5519940B2 - 結束線供給装置 - Google Patents
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Description
(手順1)結束線リールホルダー24に結束線リール10を装填し、結束線1の先端を前方の結束線ガイド孔25へ挿入する。前方には、相互に噛み合う一対の歯車型プーリからなる結束線送り機構(図示せず)が配置されていて、前方の結束線送り機構の一対の歯車型プーリ(図示せず)の間に結束線1を通してセットする。
(手順2)結束線リール10に巻かれた結束線1は、結束線送り機構により前方へ送られ、前部の湾曲した結束線ガイドノーズ22に沿ってループ状に送出されて鉄筋へ巻き回される。
(手順3)結束線1を所定の長さ送出して鉄筋へ複数回巻いた後に結束線送り機構は停止し、フック等(図示せず)で結束線ループを把持する。
(手順4)結束線ガイドノーズ22の基部近傍に配置した結束線切断機構(図示せず)が結束線ループの後端を切断して、結束線ループを後続の結束線1から切り離す。
(手順5)続いて、フックが回転駆動されて結束線ループの一箇所を捩りあげることにより鉄筋が結縛される。
(手順6)手順2から手順5を繰り返してゆき、結束線リール10にスタックされている結束線1が消費されると新しい結束線リール10を結束線リールホルダー24に装填して取り換える。
第1の問題は、従来の鉄筋結束機では、結束線リール10が重く、結束線リール10を搭載した鉄筋結束機20を用いた鉄筋結束作業において、作業者が扱いづらいという問題があった。
結束線1は丈夫な鋼鉄などの金属製であり、それを周回させてスタックした結束線リール10の重量はかなり重いものとなる。作業者が手際よく鉄筋の交差部分を次々と結束していく作業において、その重量の大きさが問題となっていた。
第3の問題は、従来の結束線リールにはプラスチック製等の芯があり、結束線リールが消費されてなくなると結束線リールごと取り替え、プラスチック製等の芯が使い捨てとなっていた。そのため、建設現場などでゴミが発生しており、作業現場でのごみ量が増え、環境にも良くなかった。
また、1つの結束線リールにスタックする結束線の量を増やし、1つの結束線リールから供給できる結束線の量(長さ)を多く確保することにより結束線リールの取り換え回数を減らし、リール芯のごみ量を減らし、作業効率向上を可能とする結束線供給装置および結束線供給方法を提供することを目的とする。
結束線リールを取り付けた支持軸が単に従動的に回転するものであれば、鉄筋結束機が結束線を勢いよく引き込んだ場合、発生した回転モーメントにより過剰に回転してしまい、たわみが生じるおそれがあるが、結束線リールの巻き取り方向に弱いトルクを与えておくことによりたわみが生じにくいようになる。
例えば、鉄筋結束機の結束線ガイド孔の内壁面を漏斗状のものとしても良く、また、鉄筋結束機の結束線ガイド孔に対して漏斗状の治具を外付けで取り付けるものでも良い。
上記構成により、結束線1を剥き出しにせずにカバーすることができ、作業者にとっても安全性が向上する。
また、前記結束線保護ホースが蛇腹ホースであることが好ましい。伸縮性が確保され、上下左右への曲がりも自在であり、鉄筋結束機の作業時の持ち方や作業姿勢が変化しても、前記結束線リールから前記鉄筋結束機まで結束線保護ホースを柔軟かつ適切に張り渡すことができる。
上記構成により、前記結束線リールに巻かれている結束線が消費された場合、結束線リールの芯は取り変えることなく、結束線の束のみを供給することにより、結束線リール自体の取り替えがなくなり、作業現場でリール芯などのゴミが発生しない。
また、本発明の結束線供給装置によれば、1つの結束線リールにスタックする結束線の量(長さ)を大きくすることができ、結束線リールの取り換え回数を減らし、作業効率向上が可能となる。
図1および図2は、本発明の実施例1に係る結束線供給装置100の構成例を模式的に示す図である。図1は本発明の結束線供給装置100と鉄筋結束機20と結束線リール10の各構成要素を右側面後方から示した斜視図である。この構成例では、結束線供給装置100に加え、鉄筋結束機20、結束線1がスタックされた結束線リール10を備えた構成となっている。
これら鉄筋結束機20の各構成要素については従来技術における構成要素で良く、一般市場で入手可能な従来型の鉄筋結束機であっても適用することができる。後述するように、本発明の結束線供給装置100に装填された結束線リール10から供給される結束線1を用いることができる鉄筋結束機である限り適用することができる。
結束線リール10が単に従動的に回転するものであれば、後述するように鉄筋結束機20が結束線1を勢いよく引き込んだ場合、結束線リール10に発生した回転モーメントにより結束線1が過剰に回転してしまい、たわみが生じるおそれがある。結束線1にたわみが生じると作業者の足元などに引っ掛かるおそれがあり、結束作業には好ましくない。そこで、結束線リールの巻き取り方向に弱いトルクを与えておけば、結束線1のたわみが生じにくいようになる。
また、本発明の結束線供給装置100では、結束線リール10の取り換え作業も腰あたりで速やかに取り換えることができ、取り換え作業を楽に行うことができる。
図3に示すように、結束線送り機構(図示せず)から打ち出された結束線1は結束線ガイドノーズ22に沿ってループ状に周回し、結束線1が切断機構(図示せず)により切断されるとともに捩られて鉄筋200が締め上げられて結束される。
なお、結束線送り機構(図示せず)から打ち出された結束線1は、図4(a)に示すように、結束線ガイドノーズ22に沿ってループ状に周回し、図4(b)に示すように結束線1が切断機構(図示せず)により切断されるとともに捩られて鉄筋200が締め上げられて結束される。この作業が繰り返されてゆく。
基本的な動作は以下のようである。
(手順1)胴体などに装着している身体装着具110に結束線リール10を装填し、結束線1の先端を前方の結束線ガイド孔25へ挿入する。前方には、相互に噛み合う一対の歯車型プーリからなる結束線送り機構(図示せず)が配置されていて、前方の結束線送り機構の一対の歯車型プーリ(図示せず)の間に結束線1を通してセットする。
(手順2)結束線リール10に巻かれた結束線1は、結束線送り機構により前方へ送られ、前部の湾曲した結束線ガイドノーズ22に沿ってループ状に送出されて鉄筋へ巻き回される。
(手順3)結束線1を所定の長さ送出して鉄筋へ複数回巻いた後に結束線送り機構は停止し、フック等(図示せず)で結束線ループを把持する。
(手順4)結束線ガイドノーズ22の基部近傍に配置した結束線切断機構(図示せず)が結束線ループの後端を切断して、結束線ループを後続の結束線1から切り離す。
(手順5)続いて、フックが回転駆動されて結束線ループの一箇所を捩りあげることにより鉄筋が結縛される。
(手順6)手順2から手順5を繰り返してゆき、結束線リール10にスタックされている結束線1が消費されると新しい結束線リール10を身体装着具100に装填して取り換える。
以上、本発明の結束線供給装置によれば、重量の重い結束線リールを腰などの胴体に装着するので、比較的重い結束線リールであっても足腰でしっかり楽に支えることができる。また、本発明の結束線供給装置によれば、1つの結束線リールにスタックする結束線の量を大きくすることができ、結束線リールの取り換え回数を減らし、作業効率向上が可能となる。
実施例1の例では、鉄筋結束機20の結束線ガイド孔25は単なる孔である構成例であったが、実施例2の構成例では、結束線1の導入姿勢を矯正する矯正部130を備え、結束線1の捩れ・折れを防止せしめるものとなっている。
また、結束線供給装置100aも実施例1に示したものと同様のもので良く、身体装着具110、軸ストッパー120を備えている。
一方、図6(b)のように漏斗状の矯正部130を結束線ガイド孔25に設けた場合、結束線ガイド孔25と結束線1との角度が大きくなっても、結束線1が矯正部130と複数の接点を持ちながら徐々に角度が矯正されながら結束線ガイド孔25に対して導入されるため、結束線1が捩れたり折れたりしないようにすることができる。また、鉄筋結束機20の内部の結束線送り機構に対してほぼ真っ直ぐ導入することができ、結束線送り機構に対して良好な姿勢で結束線1を送り込むことができる。
図7に示すように、結束線送り機構(図示せず)から打ち出された結束線1は結束線ガイドノーズ22に沿ってループ状に周回し、結束線1が切断機構(図示せず)により切断されるとともに捩られて鉄筋200が締め上げられて結束される。
実施例1の例では、鉄筋結束機20内部の結束線リールホルダー24には何も取り付けない構成例であったが、実施例3の構成例では、結束線1がスタックされていない空の結束線リール10aを結束線リールホルダー24に取り付けておき、結束線供給装置100側に取り付けた結束線リール10から供給される結束線1を鉄筋結束機20内部の空の結束線リール10aを介して供給する構成となっている。
図9は、本発明の結束線供給装置100の各構成要素の組み立て例を模式的に示す図である。図9では人体の図示は省略しているが、本発明の結束線供給装置100は、実施例1と同様、身体装着ベルト111を介して腰などの胴体に取り付け、結束線1がスタックされた結束線リール10を支持軸112に通し入れて軸ストッパー120を取り付け、結束線1を出して鉄筋結束機20の結束線ガイド孔25から結束線送り機構に通し入れてセットする。
図10に示すように、結束線送り機構(図示せず)から打ち出された結束線1は結束線ガイドノーズ22に沿ってループ状に周回し、結束線1が切断機構(図示せず)により切断されるとともに捩られて鉄筋200が締め上げられて結束される。
(手順1)胴体などに装着している身体装着具110に結束線リール10を装填し、結束線1の先端を、鉄筋結束機20の結束線リールホルダー24に装着されている空の結束線リール10aのフランジ12a,12bの間を通した上で前方の結束線ガイド孔25へ挿入する。前方には、相互に噛み合う一対の歯車型プーリからなる結束線送り機構(図示せず)が配置されていて、前方の結束線送り機構の一対の歯車型プーリ(図示せず)の間に結束線1を通してセットする。
(手順2)結束線リール10に巻かれた結束線1は、結束線送り機構により前方へ送られ、前部の湾曲した結束線ガイドノーズ22に沿ってループ状に送出されて鉄筋へ巻き回される。
(手順3)結束線1を所定の長さ送出して鉄筋へ複数回巻いた後に結束線送り機構は停止し、フック等(図示せず)で結束線ループを把持する。
(手順4)結束線ガイドノーズ22の基部近傍に配置した結束線切断機構(図示せず)が結束線ループの後端を切断して、結束線ループを後続の結束線1から切り離す。
(手順5)続いて、フックが回転駆動されて結束線ループの一箇所を捩りあげることにより鉄筋が結縛される。
(手順6)手順2から手順5を繰り返してゆき、結束線リール10にスタックされている結束線1が消費されると新しい結束線リール10を身体装着具100に装填し、再び結束線1の先端を、鉄筋結束機20の結束線リールホルダー24に装着されている空の結束線リール10aのフランジ12a,12bの間を通した上で前方の結束線ガイド孔25へ挿入する。
上記の6つの手順により、詰め替えることができる。
図11の構成例は、鉄筋結束機20への電源供給方法としてはバッテリーを内蔵せずに外部の電源供給装置30を用いる構成例となっている。バッテリーを内蔵すると鉄筋結束機20が重くなり作業者には負担が大きくなるので、この構成例では電源供給装置30を用いて鉄筋結束機20の軽量化を図った例となっている。この例では単純にプラグを商用電源のコンセントに接続する例となっている。電源供給装置30が可搬型のバッテリー等であっても良い。
結束線リールに巻かれている結束線1が無くなった場合、新たな結束線1を供給する必要があるが、結束線リールごと取り替えるのではなく、結束線1の束のみを供給し、リール芯などのゴミを出さない工夫である。
図12は、実施例5にかかる結束線供給装置100bを示す図である。結束線1の取り替え手順が簡単に分かるように示している。
実施例5にかかる結束線リール10aを用いれば、結束線リール自体の取り替えがなくなり、作業現場でリール芯などのゴミが発生しない。
図13は、実施例6にかかる結束線供給装置100cを示す図である。結束線保護ホース140を備えた構成となっている。
結束線保護ホース140は、結束線1を剥き出しにせずにカバーするものである。結束線保護ホース140を結束線リール10と鉄筋結束機20の間に設け、結束線リール10から供給される結束線1を結束線保護ホース140の内部を通して鉄筋結束機20まで供給する構成となっている。結束線1を剥き出しにせずにカバーすることにより、作業者にとっても安全性が向上する。
なお、この構成では結束線保護ホース140は蛇腹ホースとなっており、伸縮性が確保され、上下左右への曲がりも自在となっている。鉄筋結束機の作業時の持ち方や作業姿勢が変化しても、結束線リール10から鉄筋結束機20まで結束線保護ホース140を柔軟かつ適切に張り渡すことができるものとなっている。
11 軸孔
12a,12b フランジ
13 軸ストッパー
20 鉄筋結束機
21 筐体
22 結束線ガイドノーズ
23 結束線リール支持軸
24 結束線リールホルダー
25 結束線ガイド孔
100 結束線供給装置
110 身体装着具
111 身体装着ベルト
112 支持軸
120 軸ストッパー
130 矯正部
140 結束線保護ホース
200 鉄筋
Claims (12)
- 結束線送り機構により結束線を引き込んで鉄筋の周囲に前記結束線を複数回周回させて締め上げる鉄筋結束機に対して、前記結束線を送り出して供給する結束線供給装置であって、
操作者の胴体に装着する身体装着具と、
前記身体装着具に設けた、結束線リールの軸孔に対して通し入れる支持軸と、
前記支持軸に通し入れた前記結束線リールを、回動可能な状態にて前記支持軸から抜け落ちないようにする軸ストッパーと、
前記身体装着具内に前記支持軸に対して前記結束線リールの巻き取り方向に前記鉄筋結束機による結束線引き込みに影響を与えない程度の弱いトルクを与えるトルク供給手段とを備え、
前記結束線リールを前記鉄筋結束機内部の結束線リールホルダーではなく前記身体装着具を介して前記操作者の胴体に取り付けた状態にて、前記鉄筋結束機に対して前記結束線を送り出して供給するとともに、前記鉄筋結束機側の前記結束線送り機構が前記結束線を引き込んでいる間も前記身体装着具側の前記トルク供給手段によって前記結束線に生じるたわみを巻き取る方向に前記弱いトルクを与えて前記結束線が供給される際にたわみが生じにくいようにしたことを特徴とする結束線供給装置。 - 前記結束線リールから供給される前記結束線を前記鉄筋結束機の内部へ通し入れる結束線ガイド孔付近における前記結束線の導入姿勢を矯正する矯正部を備え、前記結束線の捩れ・折れを防止せしめた請求項1に記載の結束線供給装置。
- 前記矯正部の内壁面の形状が漏斗状の形状である請求項2に記載の結束線供給装置。
- 前記鉄筋結束機内部の結束線リールホルダーに前記結束線がない空の結束線リールを取り付けておき、前記操作者の胴体に取り付けた前記結束線リールから供給される前記結束線を前記鉄筋結束機内部の前記空の結束線リールを介して供給することを特徴とする請求項1に記載の結束線供給装置。
- 結束線保護ホースを備え、前記身体装着具に取り付けられた前記結束線リールから供給される結束線を、前記結束線保護ホースを介して前記鉄筋結束機まで供給せしめた請求項1から4のいずれか1項に記載の結束線供給装置。
- 前記結束線保護ホースが蛇腹ホースとした請求項5に記載の結束線供給装置。
- 前記結束線リールが、前記支持軸に対して回動可能な回転軸とフランジを備え、前記フランジが開閉可能であり、前記フランジを開閉して前記回転軸に対して結束線の束を装着することにより、新たな結束線を供給することができる請求項1から6のいずれか1項に記載の結束線供給装置。
- 結束線送り機構により結束線を引き込んで鉄筋の周囲に結束線を複数回周回させて締め上げる鉄筋結束機に対して、前記結束線を送り出して供給する結束線供給方法であって、
操作者の胴体に身体装着具を装着し、前記身体装着具に設けられている支持軸に対して結束線リールの軸孔を通し入れ、前記身体装着具内に前記支持軸に対して前記結束線リールの巻き取り方向に前記鉄筋結束機による結束線引き込みに影響を与えない程度の弱いトルクを与えるトルク供給手段を設けておき、
前記結束線リールを前記鉄筋結束機内部の結束線リールホルダーではなく前記身体装着具を介して前記操作者の胴体に取り付けた状態にて、前記鉄筋結束機に対して前記結束線を送り出して供給するとともに、前記鉄筋結束機側の前記結束線送り機構が前記結束線を引き込んでいる間も前記身体装着具側の前記トルク供給手段によって前記結束線に生じるたわみを巻き取る方向に前記弱いトルクを与えて前記結束線が供給される際にたわみが生じにくいようにする結束線供給方法。 - 前記鉄筋結束機に、前記結束線リールから供給される前記結束線を前記鉄筋結束機の内部へ通し入れる結束線ガイド孔付近における前記結束線の導入姿勢を矯正する矯正部を備え、前記結束線の捩れ・折れを防止せしめた請求項8に記載の結束線供給方法。
- 前記鉄筋結束機内部の結束線リールホルダーに前記結束線がない空の結束線リールを取り付けておき、前記操作者の胴体に取り付けた前記結束線リールから供給される前記結束線を前記鉄筋結束機内部の前記空の結束線リールを介して供給することを特徴とする請求項8に記載の結束線供給方法。
- 結束線保護ホースを備え、前記身体装着具に取り付けられた前記結束線リールから供給される結束線を、前記結束線保護ホースを介して前記鉄筋結束機まで供給せしめた請求項8から10のいずれか1項に記載の結束線供給方法。
- 前記結束線リールが、前記支持軸に対して回動可能な回転軸とフランジを備え、前記フランジが開閉可能であり、前記フランジを開閉して前記回転軸に対して結束線の束を装着することにより、新たな結束線を供給することができる請求項8から11のいずれか1項に記載の結束線供給方法。
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