JP5519237B2 - 液封型防振装置 - Google Patents

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Description

この発明は液封型防振装置の改良に関するものであり、とくには、主液室と副液室との連通をもたらす制限通路を、ともに剛性材料からなる、相互に対をなす、絞り金具とフランジ金具とで囲繞して区画形成する場合の、その制限通路内を流動する液体の洩出を防止する技術、ひいては、防振装置に、所期した通りの、振動減衰機能および、動的ばね定数の増加抑制機能を十分に発揮させる技術を提案するものである。
液封型のこの種の防振装置において、封入液体の洩出を、弾性部材に設けたシールリップの、剛性部材による圧潰変形ないしは、窘迫変形によって防止する従来技術としては、特許文献1〜3等に開示されたものがある。
特開2006−226363号公報 特開平8−49748号公報 特開平8−159208号公報
ところで、これらの従来技術は、内部空間内へ封入した液体の、外部への洩出、または、大部分が弾性部材にて区画される制限通路から通路外への液体の洩出を防止するものであり、なかでも、大部分が弾性部材にて特定される制限通路を用いる従来技術では、防振装置の伸縮変形等に伴う弾性部材の変形によって、制限通路それ自体の形状、寸法等が変化することになるため、防振装置に、所期した通りの、いいかえれば、チューニング通りの振動減衰機能、動的ばね定数の増加抑制機能等を常に確実に発揮させることができない不都合があった。
この発明は、主液室と副液室との連通をもたらす制限通路を、意図しない変形のうれいのない、一対の剛性部材をもって区画形成することで、防振装置の、所期した通りの機能の発揮を常に十分に担保し得る新規な構成とするとともに、制限通路内の液体の、通路外への不測の洩出を有効に防止することによって、所期した機能の発揮を確実なものとした液封型防振装置を提供するものである。
この発明の液封型防振装置は、コア部材および、このコア部材の周りに位置する、円筒状、角筒状等の外筒部材と、外筒部材の一方の端部分側で、外筒部材の内周面を、中実部材とすることもできるコア部材の外周面に液密に連結する本体ゴムと、外筒部材の他方の端部分に、直接的もしくは間接的に液密に連結したダイアフラムとを具え、たとえば、本体ゴムと、ダイアフラムと、後に述べる制限通路とで囲繞される内部空間内へ非圧縮性の液体を封入してなる流体室を、可撓薄膜体からなるメンブランとすることもできる仕切部材によって、本体ゴムの主液室と、ダイアフラム側の副液室とに区画するとともに、それらの両液室を、環状に延在させることができる制限通路によって相互に連通させてなるものであって、
その制限通路を、内向きフランジと内向きフランジの基端からの立上がり筒部とを具え、内向きフランジをもって環状の窪み部を形成する絞り金具と、円筒状、角筒状等の筒状部分を、絞り金具の内向きフランジの内周側に、たとえば緊密に嵌め込まれ、絞り金具の立上がり筒部に掛け渡したフランジ部分で、前記環状窪み部の頂部を閉止するフランジ金具とで構成するとともに、
この制限通路の、それぞれの液室への開口部の間を、通路閉塞部材によって閉塞状態とし、この通路閉塞部材と、フランジ金具のフランジ部分との対向面間に、通路閉塞部材もしくはフランジ金具から突出させて設けられて外筒部材の内外方向に延びる弾性シール突条を、この弾性シール突条の弾性変形下で挟み込み、
通路閉塞部材上の弾性シール突条の延長部分を、通路閉塞部材と、フランジ金具の筒状部分との接触域の全長にわたって連続させて、軸線方向への延在姿勢で設けてなるものである。
なおここでの、「弾性シール突条の弾性変形」は、その突条の圧潰ないしは窘迫変形、および、単純な倒れ込み変形の少なくとも一種類の変形をいうものとする。
ここで好ましくは、仕切部材を、フランジ金具の筒状部分の内周面に、中心軸線方向の所要位置で液密に固着させたメンブランとする。
また好ましくは、ダイアフラムを、絞り金具の内向きフランジに直接的に、または間接的に固着させて設ける。
ところで、制限通路の通路閉塞部材は、ゴム材料によって、ダイアフラムと一体に構成し、そして、この通路閉塞部材上に一本以上の弾性シール突条を設けることが好ましい。
なお上述したところにおいて、弾性シール突条は、通路閉塞部材の周方向の、少なくとも一方の端部分に偏せて、たとえば一本配設する場合には、横断面形状を山形とした弾性シール突条を、制限通路の、近接する一方の開口部側に向けて倒伏させるべく、弾性シール突条の頂点を、その一方の開口部側に偏せて位置させることが好ましい。
また、横断面形状を山形とした、二本の弾性シール突条のそれぞれを、通路閉塞部材の周方向のそれぞれの端部分に偏せて配設するときは、それぞれの弾性シール突条を、制限通路の、最も近接するそれぞれの開口部側に向けて対称に倒伏させるべく、それぞれの弾性シール突条の頂点を、最も近接するそれぞれの開口部側に偏せて位置させることが好ましい。
これらの場合はいずれも、弾性シール突条は、頂点の偏り側へ倒伏されることになる。
ここにおいて、弾性シール突条を所定の向きに倒伏させる場合は、弾性シール突条の倒伏側の基部に、突条収納溝部を設けることが好ましい。
以上のような装置において、絞り金具の、少なくともフランジ金具との接触部の全体にゴムライニング層を設けることは、制限通路の液体シール性を高める上で好ましい。また、通路閉塞部材上の弾性シール突条の延長部分を、通路閉塞部材と、フランジ金具の筒状部分との接触域の全長にわたって連続させて、軸線方向への延在姿勢で設けることで、制限通路の、それぞれの液室への開口部間のシール性をより高めることができる
この発明の液封型防振装置では、とくに、主液室と副液室との連通をもたらす制限通路を、絞り金具とフランジ金具との一対の剛性部材によって区画形成することで、防振装置に伸縮変形等が生じてなお、制限通路の形状、寸法等の意図しない変化を十分に防止することができるので、その制限通路を所期した通りに機能させて、通路内の液体を所定の周波数で確実に液柱共振させることができ、この結果として、所要の周波数域での振動減衰および、動的ばね定数の増加の抑制を、チューニング通りに効果的に行わせることができる。
またここでは、制限通路の、それぞれの液室への開口部の間を、通路閉塞部材によって閉塞状態とするとともに、その通路閉塞部材と、フランジ金具のフランジ部分との対向面間に、外筒部材の内外方向に延びる弾性シール突条を挟み込んで、その弾性シール突条の圧潰ないしは窘迫変形、および、倒伏変形の少なくとも一種類の変形に基いて、通路閉塞部材とフランジ部材との間の十分な液体シールを実現することで、制限通路内の液体の、一種類の開口部と、他方の開口部との間の短絡流動を効果的に阻止することができるので、制限通路に、所期した通りの機能より十分に発揮させることができる。
ここで、主液室と、副液室との区画を司る仕切部材を、フランジ金具の筒状部分の内周面に固着させたメンブランによって構成するときは、剛性部材になる仕切部材を別途設ける場合に比して、装置の小型、軽量化を有利に実現することができ、また、部品点数の低減下で、装置コストを低廉なものとすることもできる。
なお、メンブランは、従来の防振装置と同様、制限通路内の液体の流動が不能になるほどの高周波数の振動入力に対し、高圧の液室側から、低圧の液室側へ撓み変形して、装置の動的ばね定数の増加を抑制するべく機能する。
また、ダイアフラムを、絞り金具の内向きフランジに固着させて設けるときは、ダイアフラムを固着させた中間筒その他を、外筒部材の所定の個所にかしめ固定等する場合に比し、部品点数を低減できるとともに、装置の組立て工程数を低減できる利点があり、さらには、ダイアフラムの固着工程で、絞り金具の所要部分に、通路閉塞部材、ゴムライニング等をも含む、所要のゴム部分を同時に形成できる利点がある。
そしてこのことは、通路閉塞部材を、ゴム材料によって、ダイアフラムと一体に構成するとともに、その通路閉塞部材上に、所要の本数の弾性シール突条を設ける場合にもまた同様である。
ところで、弾性シール突条を、通路閉塞部材の周方向の、少なくとも一方の端部分に偏せて配設し、そして、その弾性シール突条の頂点を、制限通路の、最も近接する一方の開口部側へ偏せて位置させたときは、その弾性シール突条を、フランジ金具のフランジ部分による押圧によって、頂点の偏り側である、前記開口部側へ倒伏変形させることにより、弾性シール突条に、圧潰ないしは窘迫変形が発生すると否とにかかわらず、その弾性シール突条が、その一方の開口部側から、シール突条が立ち上がる向きの液圧の作用を受けた場合、弾性シール突条表面の、前記フランジ部分への接触圧力が高まって、いわゆるセルフシール機能が発揮されることになるので、弾性シール突条が近接して位置する開口部側から他方の開口部側への、通路内液体の短絡流動をより有利に防止することができる。
そしてこのことは、二本の弾性シール突条のそれぞれを、通路閉塞部材の周方向のそれぞれの端部分に偏せて配設し、それぞれの弾性シール突条を、制限通路の、最も近接するそれぞれの開口部側に向けて対称に倒伏させるべく、それぞれの弾性シール突条の頂点を、最も近接するそれぞれの開口部側に偏せて位置させた場合に一層効果的であり、通路内の液体の、一方の開口部側から他方の開口部側への短絡流動は、その一方の開口部に近接して位置する弾性シール突条のセルフシール機能の発揮によって、また、反対方向の短絡流動は、他方の開口部に近接して位置する弾性シール突条のセルフシール機能の発揮に基いて、いずれも効果的に防止させることになる。
さらに、弾性シール突条の倒伏側の基部に、突条収納溝部を設けたときは、弾性シール突条の倒伏方向を、確実に所期した通りの方向とできることはもちろん、その収納溝部をもって、倒伏姿勢とされた弾性シール突条を収納して、そのシール突条への圧潰ないしは窘迫変形の発生を防止もしくは抑制することで、弾性シール突条の圧潰変形等だけに基いて、シール突条にシール機能を発揮させる場合に比し、弾性シール突条のへたり等に起因するシール性能の経年低下のおそれを有効に取り除くことができる。
なおここで、倒伏姿勢とされた弾性シール突条が、突条収納溝部内に完全に収納され、そのシール突条が、立ち上がり方向の弾性復元力をもってフランジ金具のフランジ部分に接触しているだけの場合であっても、弾性シール突条が、液圧の作用下で、立ち上がり方向の外力を受けたときには、そのシール突条の、フランジ部分に対する密着度が高まることになって、セルフシール機能が十分に発揮されることになるので、不測の液洩れの発生は常に確実に阻止されることになる。
ここにおいて、絞り金具の、少なくともフランジ金具との接触部の全体にゴムフランジ層を設けた場合は、相互に対をなして制限通路を区画形成する絞り金具とフランジ金具との各当接部に、ゴムライニング層の弾性変形に基いたすぐれたシール機能を常に確実に発揮させることができる他、それら両者の衝接による異音の発生を防止し、キャビテーションの発生に起因する衝撃音の伝播を防止することができる。
なお、ゴムライニング層は、絞り金具とフランジ金具との間に区画形成される制限通路に、意図しない変形等を生じるおそれがない限り、絞り金具の、立上がり筒部内周面、内向きフランジ等の他、フランジ金具の筒状部分外周面、フランジ部分面等にも形成することができる。
そしてさらに、通路閉塞部材上の弾性シール突条の延長部分を、その通路閉塞部材と、フランジ金具筒状部分との接触域の全長にわたって連続させて、軸線方向への延在姿勢で形成したときは、絞り金具と、フランジ金具筒状部分との間を通る、制限通路のそれぞれの開口部間での液体の短絡流動をもまた、弾性シール突条の、連続延長部分の圧潰ないしは窘迫変形に基いて、および/または、セルフシール機能に基いて有効に防止することができる。
ちなみに、上記延長部分を、装置の中心軸線に対して、いずれかの方向に傾いた姿勢で延在させたときは、絞り金具に対してフランジ金具の筒状部分を圧入するに当って、その連続延長部分が意図しない方向へ倒伏したり、圧潰変形等されたりして、所期したシール機能を発揮させ得ない場合が生じるおそれがある。
ところで、フランジ金具のフランジ部分を、コア部材と外筒部材とを連結する本体ゴムの位置決め下面に当接させて位置決めする場合にもまた、先に述べたように、衝接異音の発生を防止するとともに、制限通路内に発生することのあるキャビテーションに起因する衝撃音の伝播を防止できる効果がある。
しかるに、この場合は、絞り金具に対するフランジ金具の拘束力を高めることが困難であるので、弾性シール突条としては、倒伏変形だけを行って、起立復帰に伴うセルフシール機能を発揮するものとすることが好ましい。
この発明の実施の形態を、装置の中心軸線を含む垂直面で断面とした縦断面図である。 制限通路の構成側を示す拡大側面図である。 図2の分解斜視図である。 通路閉塞部材および弾性シール突条を示す斜視図である。 他の実施形態を示す分解斜視図である。 図5の通路閉塞部材および、弾性シール突条を示す斜視図である。
この発明の実施の形態を示す図1において、図中1は、振動発生側部材もしくは振動伝達側部材のいずれか一方側に連結されるコア部材を、2は、振動発生側部材もしくは振動伝達側部材の他方側に連結される外筒部材をそれぞれ示す。
ここでは、コア部材1の外周側に配設した外筒部材2の、一方の端部分側の内周面を、たとえば、本体ゴム3の加硫接着によってコア部材1の外周面に液密に連結するとともに、その外筒部材2の他方の端部分側に、ダイアフラム4を間接的に液密に連結して、中央部分が図の上方側に窪んだ形態をもつ本体ゴム3と、後に詳述する環状の制限通路5と、ダイアフラム4とで区画される内部空間を、非圧縮性の液体を封入してなる流体室6とする。
なおここで、コア部材1の、図の下端部分を本体ゴム3から露出させることもでき、また、外筒部材2の、他方の端部分側の内周面を、流体室6の寸法その他との関連の下で、本体ゴム3から露出させることもできる。
このようにして、構成される流体室6を、仕切部材7、図では、環状、たとえば円環状の絞り通路5の内周面に液密に固着させた、たとえばゴム膜とすることができる、可撓薄膜体からなるメンブランにより、本体ゴム3側の主液室8と、ダイアフラム4側の副液室9とに区画する。
なおこの仕切部材7は、剛性プレートその他の剛性部材にて構成することもできる。
この一方で、主液室8と副液室9とのそれぞれを制限通路5によって相互に連通させる。両液室8,9のこの連通は、制限通路5に形成されて、主液室8に開口する一方の開口部と、この開口部から周方向に所定の間隔をおいて副液室9に開口する他方の開口部とによって行わせることができる。
ところで、制限通路5は、図1に示すところから明らかなように、内向きフランジ11aと、それの基端からの立上がり筒部11bとを具えるとともに、内向きフランジ11aの先端からの図の下方側へ突出する下向き筒部11cとを具え、ダイアフラム4を加硫接着その他によって固着させて設けられて、内向きフランジ11aとの対応域に環状の窪み部11dを形成する剛性の絞り金具11と、この絞り金具11の内向きフランジ11aの内周側に、筒状部材12aを嵌め込まれて、図では上端のフランジ部分12bで、前記の環状窪み部11dの頂部を閉止する剛性のフランジ金具12とによって構成してなり、このフランジ金具12の、筒状部分12aの内周面には、仕切部材7としてのメンブランが、加硫接着等によって液密に固着させて設けられている。
このような制限通路5では、フランジ金具12の、フランジ部分12bの上面および、筒状部分12aの内周面が、本体ゴム3およびダイアフラム4とともに、流体室6の区画に寄与することになる。
そしてここでは、このような制限通路5の、それぞれの液室8,9への、図3に分解斜視図で示すようなそれぞれの開口部13,14の間を、通路閉塞部材15によって閉塞状態として、両開口部13,14の短絡的な連通をこの通路閉塞部材15をもって阻止する。
なおこの通路閉塞部材15は、剛性部材および弾性部材のいずれによっても構成できることはもちろんであるが、絞り金具11へのダイアフラム4の固着形成と併せて、また、絞り金具11への所要のゴムライニング層16の固着形成と併せて、ゴム材料の同時の射出成形等によって、それらと一体的に形成するときは、少ない作業工程数の下で、液体の不測の洩れ出し等のおそれなしに、簡易に、かつ、所期した通りに確実に構成することができる。
ここで、絞り金具11への所要のゴムライニング層16は、たとえば、対をなす剛性フランジ金具12との対向面ないしは接合面等に形成されて、絞り金具12と剛性フランジ金具12との当接部の液体シール機能を発揮するべく機能する。
さらに図示のこの防振装置では、通路閉塞部材15の頂面に、それとフランジ金具12のフランジ部分12bとの間に挟み込まれる一本の弾性シール突条17を、外筒部材2の内外方向へ直線状に延在させて形成するとともに、この弾性シール突条17に、図4に示すような延長部分17aを、通路閉塞部材15と、それの内周側に嵌め込まれるフランジ金具筒状部分12aとの接触域の全長にわたって連続させて、装置の中心軸線方向への延在姿勢で形成する。
このような弾性シール突条17および、それの連続延長部分17aは、絞り金具11へのフランジ金具12の組付けによる制限通路5の構成に当り、本体ゴム3の位置決め下面3aに上面を当接される、フランジ金具12のフランジ部分12b、および筒状部分12aのそれぞれによって圧潰ないしは窘迫変形され、また、ときには倒伏変形もされて、シール突条17および連続延長部分17aの弾性復元力の下で、すぐれた液体シール機能を発揮して、制限通路5内の液体の、開口部13,14間の意図しない短絡流動を有効に防止する。
従ってここでは、主液室8から開口部13を経て制限通路5内へ流入した液体は、その制限通路5内を所定の距離にわたって流動した後、開口部14から副液室9内へ流入することになり、逆に、開口部14から副液室9内へ流入することになり、逆に、開口部14から制限通路5内へ流入した液体は、所定の距離にわたる流動の後、開口部13から主液室8内へ流入することになる。
そして、制限通路5内の液体は、予め選択された共振周波数での液柱共振、制限通路5による流動抵抗等に基いて、所要の振動減衰機能を発揮し、また、動的ばね定数の増加を抑制する。
なおこの場合にあって、絞り金具11に嵌め込んだフランジ金具12のフランジ部分12bが、弾性シール突条17の弾性復元力によって通路閉塞部材15から浮き上がり変位するおそれを十分に取り除くためには、図1に示すように、制限通路5の区画に寄与するフランジ金具12のフランジ部分12bの上面を本体ゴム3の肩部に当接させた状態で、絞り金具11の周りに外筒部材2をかしめ固定し、併せて、その外筒部材2の下端部分を、制限通路5の区画に寄与する絞り金具11の立上がり筒部11bの下方側へ絞り込み変形させて、絞り金具11とフランジ金具12とを上下方向に拘束することが好ましい。
図5に分解斜視図で示す他の実施形態は、弾性シール突条等の変更例になるものであり、これは、二本の弾性シール突条21,22のそれぞれを、通路閉塞部材5の周方向のそれぞれの端部分に偏せて配設するとともに、横断面形状を山形としたそれらのそれぞれの弾性シール突条21,22の頂点を、制限通路5の、最も近接して位置する開口部13,14側へ偏せて位置させて、それらの弾性シール突条21,22のそれぞれを、フランジ金具12のフランジ部分12bによる圧力に基いて、制限通路5の、近接する一方の開口部側に向けて対称に倒伏変形可能ならしめる。
このような弾性シール突条21,22は、それらの倒伏変形状態で、圧潰ないしは窘迫変形されていると否とにかかわらず、初期の起立姿勢に弾性復帰しようとする傾向にあることから、各シール突条21,22を、それの弾性復帰をアシストする方向へ洩出する液体に対するシール手段として作用させる場合は、洩出液体圧力によるセルフシール機能を効果的に高めて、封入液体の洩出をより有効に防止することができる。
従って、二本の弾性シール突条21,22のそれぞれを、上述したように、近接する一方の開口部側に向けて対称に倒伏変形させる場合は、各シール突条21,22に、近接する一方の開口部側から他方の開口部側に向かう洩出液体に対するすぐれたセルフシール機能を発揮させることができる。
なおここで、液体の高圧側と低圧側との相対関係が常に一定であって、洩出方向が定常的であるときは、横断面形状を山形とした弾性シール突条の一本以上を、通路閉塞部材15の周方向の、少なくとも一方の端部分、たとえば、高圧側の端部分に偏せて配設して、その弾性シール突条の頂点を、制限通路の、近接する高圧側の開口部側に偏せて位置させて、弾性シール突条を、近接する開口部側へ確実に倒伏変形可能とする。
これによれば、洩出液体の液圧の作用に基いて、一本以上の弾性シール突条の全てに、所期した通りのセルフシール機能を発揮させることができる。
ところで、弾性シール突条のこのようなセルフシール機能は、それの倒伏変形方向を高圧側とするが限りにおいて、通路閉塞部材15の他方側の端部分に偏せて配設した場合にもまた同様に発揮させることができる。
このように、横断面形状が山形をなす弾性シール突条の頂点を偏せて設けて、弾性シール突条を、頂点の偏り側へ倒伏変形させるときは、弾性シール突条に圧潰変形ないしは窘迫変形が生じていると否とにかかわらず、倒伏変形方向の選択の下で、弾性シール突条に、それの弾性復元力に基く高いセルフシール機構を発揮させることができる。
ところで、このような倒伏変形は、弾性シール突条21,22の、通路閉塞部材15と、それの内周側に嵌め込まれるフランジ金具筒状部分12aとの接触域の全長にわたる、中心軸線方向への連続延長部分21a,22aにもまた同様して行わせることが好ましい。
ここでより好ましくは、図6に示すところから明らかなように、弾性シール突条21,22の、倒伏変形側の基部に、倒伏変形されたシール突条21,22を収納する突条収納溝部23,24を設け、これらの溝部23,24によって、それぞれの弾性シール突条21,22の所期した通りの倒伏変形をより確実なものとし、併せて、倒伏変形された弾性シール突条21,22の圧潰ないしは窘迫変形量の低減をもたらす。
ここにおいて、溝部23,24の容積を、倒伏変形された弾性シール突条21,22に、圧潰変形ないしは窘迫変形が生じない程度の大きさとしたときは、弾性シール突条21,22を、それらの立ち上がり方向の弾性復元力だけによってフランジ金具12のフランジ部12bに接触させることができ、それらの突条21,22が圧潰変形等される場合の、突条21,22へのへたりの発生を十分に防止して、所要のセルフシール機能を長期間にわたって発揮させることができる。
かくして、この防振装置では、弾性シール突条17,21,22および、各突条の連続延在部分17a,21a,22aによる液体シール機能により、それぞれの開口部13,14から制限通路5内へ流入した液体の、主液室8と副液室9との間での所期した通りの流動を、液体の短絡流動なしに十分に担保することができ、これにより、制限通路5内の液体の共振その他による振動減衰機能を十分に発揮させることができる。
以上この発明を図面に示すところに基いて説明したが、弾性シール突条は、フランジ金具のフランジ部分から突出させて形成するこも可能である。
1 コア部材
2 外筒部材
3 本体ゴム
4 ダイアフラム
5 制限通路
6 流体室
7 仕切部材
8 主液室
9 副液室
11 絞り金具
11a 内向きフランジ
11b 立上がり筒部
11c 下向き筒部
11d 窪み部
12 フランジ金具
12a 筒状部分
12b フランジ部分
13,14 開口部
15 通路閉塞部材
16 ゴムライニング層
17,21,22 弾性シール突条
17a,21a,22a 延長部分

Claims (9)

  1. コア部材および外筒部材と、外筒部材の一方の端部分側で、外筒部材の内周面をコア部材の外周面に液密に連結する本体ゴムと、外筒部材の他方の端部分に液密に連結したダイアフラムとを具え、内部空間内に非圧縮性の液体を封入してなる流体室を、仕切部材をもって、本体ゴム側の主液室と、ダイアフラム側の副液室とに区画するとともに、それらの両液室を、制限通路によって相互に連通させてなる液封型防振装置であって、
    前記制限通路を、内向きフランジとそこからの立上がり筒部とを具え、環状の窪み部を形成する絞り金具と、筒状部分を、絞り金具の内向きフランジの内周側に嵌め込まれて、フランジ部分で、前記環状窪み部の頂部を閉止するフランジ金具とで構成するとともに、その制限通路の、それぞれの液室への開口部の間を、通路閉塞部材によって閉塞状態とし、この通路閉塞部材と、フランジ金具のフランジ部分との対向面間に、通路閉塞部材もしくはフランジ金具から突出させて設けられて、外筒部材の内外方向に延びる弾性シール突条を挟み込み、
    通路閉塞部材上の弾性シール突条の延長部分を、通路閉塞部材と、フランジ金具の筒状部分との接触域の全長にわたって連続させて、軸線方向への延在姿勢で形成してなる液封型防振装置。
  2. 仕切り部材を、フランジ金具の筒状部分の内周面に固着させたメンブランにより構成してなる請求項1に記載の液封型防振装置。
  3. ダイアフラムを、絞り金具の内向きフランジに固着させて設けてなる請求項1もしくは2に記載の液封型防振装置。
  4. 通路閉塞部材を、ゴム材料によって、ダイアフラムと一体に構成するとともに、この通路閉塞部材上に弾性シール突条を設けてなる請求項1〜3のいずれかに記載の液封型防振装置。
  5. 横断面形状を山形とした弾性シール突条を、通路閉塞部材の周方向の、少なくとも一方の端部分に偏せて配設し、その弾性シール突条の頂点を、制限通路の、近接する一方の開口部側へ偏せて位置させてなる請求項1〜4のいずれかに記載の液封型防振装置。
  6. 横断面形状を山形とした二本の弾性シール突条のそれぞれを、通路閉塞部材の周方向のそれぞれの端部分に偏せて配設し、それぞれの弾性シール突条の頂点を、制限通路の、最も近接するそれぞれの開口部側に偏せて位置させてなる請求項1〜5のいずれかに記載の液封型防振装置。
  7. 弾性シール突条を、頂点の偏り側へ倒伏させてなる請求項5もしくは6に記載の液封型防振装置。
  8. 弾性シール突条の倒伏側の基部に、突条収納溝部を設けてなる請求項7に記載の液封型防振装置。
  9. 絞り金具の、少なくともフランジ金具との接触部の全体にゴムライニング層を設けてなる請求項1〜8のいずれかに記載の液封型防振装置。
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