JP5519131B2 - 管渠の止水壁装置、仮設水路装置および管渠の止水方法 - Google Patents
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かかる補修工法に用いられる止水壁装置は、図12の断面図に示しているように、管渠40の断面下部を流れる水流を堰き止めることができる大きさに形成された止水壁43と、この止水壁43の外周面に沿って設けられた圧縮変形可能なシール部材42と、前記止水壁43の表裏方向を貫通する通水口44と、前記止水壁43の幅方向両端部50,50を押し下げることにより、前記シール部材42をその全長にわたって管渠40の円弧状の内周面40aに圧着させる固定手段44とを備えている。
この場合、第一および第二止水板を軽量化のために薄くしても、第一止水板と第二止水板と外周壁板とによってボックス構造が得られ、止水壁全体の剛性を確保することができる。さらに、第一止水板と第二止水板との間の空間に水を溜めることにより、止水壁の重量を大きくすることができ、設置状態にある止水壁を安定させることができる。
この場合、管渠の内周長さに多少のばらつきがあっても、長さ調整部によって、バンドの長手方向端部と止水壁の幅方向端部との上下方向の距離を変更することで、前記ばらつきを吸収して止水壁の幅方向端部を押し下げることができ、シール部材を管渠の内周面に圧着させることができる。
この長さ調整部によれば、ねじ軸を回転させ取り付け部材を上下動させることによって、固定バンドの長手方向端部と止水壁の幅方向端部との上下方向の距離を変更することができるので、管渠内の止水壁の取り付け場所において、作業者はねじ軸を回転させる操作を行えばよい。
そして、このような仮設水路装置において、前記バイパス管路を、その中心軸線が湾曲可能となる程度の可撓性を有するホース部材より構成しておけば、止水壁装置で区画された施工区間内でホース部材を移動させることにより、管渠の内周面のほぼ全域を露出させることができ、当該ホース部材の存在によって点検乃至補修ができなくなるエリアを極力少なくまたは皆無にすることができる。
曲率半径:前記管渠の曲率半径から、圧縮変形前の前記シール部材の周方向に均一である前記断面高さを除いた値
本発明によれば、止水壁の底部におけるシール部材の圧縮変形量が、止水壁の幅方向側部におけるシール部材の圧縮変形量よりも大きくなるように、止水壁の幅方向両端部を押し下げるので、管渠の底部に対するシール部材の圧着力を確保することができ、底部における水密性を高めることができる。このため、止水壁の底部と管渠の内周面の底部との間における漏水を防ぐことができる。
また、本発明は、横断面円形の管渠の断面下部を流れる水流を堰き止めることができる大きさに形成された止水壁と、この止水壁の外周面に沿って設けられた圧縮変形可能なシール部材と、前記止水壁の表裏方向を貫通する通水口と、前記止水壁の幅方向両端部を押し下げることにより、前記シール部材をその全長にわたって前記管渠の内周面に圧着させる固定手段とを備えている管渠の止水壁装置において、前記シール部材は、前記固定手段が前記止水壁の幅方向両端部を押し下げた時に、当該止水壁の底部における当該シール部材の圧縮変更量が、当該止水壁の幅方向側部における当該シール部材の圧縮変更量よりも大きくなる断面高さに設定され、前記止水壁は、前記水流を堰き止めることができる大きさに形成された上流側の第一止水板および下流側の第二止水板と、これら第一止水板と第二止水板との間に水が溜まる空間が形成されるように両止水板を底部から幅方向両側部に向けて連結している外周壁板とを有していることを特徴とする。
また、本発明は、横断面円形の管渠の断面下部を流れる水流を堰き止めることができる大きさに形成された止水壁と、この止水壁の外周面に沿って設けられた圧縮変形可能なシール部材と、前記止水壁の表裏方向を貫通する通水口と、前記止水壁の幅方向両端部を押し下げることにより、前記シール部材をその全長にわたって前記管渠の内周面に圧着させる固定手段とを備えている管渠の止水壁装置において、前記シール部材は、前記固定手段が前記止水壁の幅方向両端部を押し下げた時に、当該止水壁の底部における当該シール部材の圧縮変更量が、当該止水壁の幅方向側部における当該シール部材の圧縮変更量よりも大きくなる断面高さに設定され、前記固定手段は、前記管渠の内周長さと前記止水壁の外周長さとの差にほぼ等しい長さを有する弾性変形自在な固定バンドと、この固定バンドの長手方向端部と前記止水壁の幅方向端部とを上下方向で連結しているバンド連結部と、を有し、前記バンド連結部は、前記固定バンドの長手方向端部と前記止水壁の幅方向端部との上下方向の距離を変更可能とする長さ調整部を有していることを特徴とする。
また、この管渠の止水壁装置の前記長さ調整部は、前記固定バンドの長手方向端部と前記止水壁の幅方向端部との内の一方に軸方向を上下方向とし回転自在に設けられたねじ軸と、当該長手方向端部と当該幅方向端部との内の他方に設けられ前記ねじ軸の回転に伴って上下動する取り付け部材とを有しているのが好ましい。
図1は本発明の止水壁装置1を示し、図2はその止水壁装置1を用いて下水道の管渠2内に構築された仮設水路装置3を示している。図2に示すように、この仮設水路装置3は、マンホール縦管4に接続された横向きの管渠2の断面内で下水をバイパスする仮設水路を構成することにより、当該管渠2の内周面を点検ないし補修するための作業空間を確保するためのものである。
上記バイパス管路5は、その中心軸線が湾曲可能となる程度の可撓性を有するホース部材よりなり、より具体的には、外周壁が蛇腹構造5aとなった蛇腹ホースが採用されている。このため、止水壁装置1で区画された施工区間内でホース部材を管渠2の幅方向に移動させることにより、管渠2の内周面のほぼ全域を露出させることができる。なお、バイパス管路5は、取り扱いの容易性および排水必要量の関係により、内径をφ200mm程度としている。
図3と図4の実施形態の止水壁6は、水流方向に二層の止水板11,12を有していて、中空の構成となっている。つまり、止水壁6は、水流方向の上流側となる第一止水板11と下流側となる第二止水板12とを有し、さらに、止水壁6の底壁となる外周壁板13を有している。第一止水板11および第二止水板12は同じ形状であり、管渠2の内空断面のほぼ下半分の大きさに形成されている。つまり、第一止水板11および第二止水板12は半円形の板からなり、管渠2の断面下部を流れる水流を堰き止めることができる大きさに形成されている。外周壁板13は、第一止水板11と第二止水板12とを水流方向に対向させて連結している帯板状の部材であり、両止水板11,12を底部Bから幅方向両側部S1,S2にわたって連結している。この外周壁板13は両止水板11,12の円弧形状である外周縁に沿って設けられていることから、外周壁板13の外周面が止水壁6の外周面16を構成する。この止水壁6の構成によれば、第一止水板11および第二止水板12を薄くしても、第一止水板11、第二止水板12および外周壁板13によって止水壁6をボックス構造とすることができ、止水壁6を軽量としながらも全体の剛性を確保することができる。
固定手段8は、管渠2の内空断面の幅方向中心線から見て左右対称となる止水壁6の幅方向両端部6a,6bに荷重を加えるものであり、厚さ方向に弾性変形自在な板材よりなる固定バンド17と、この固定バンド17の長手方向両端部17a,17bと止水壁6の幅方向両端部6a,6bとをそれぞれ連結しているバンド連結部18a,18bとを有している。この固定手段8は、止水壁6の幅方向両端部6a,6bを押し下げることにより前記シール部材9を管渠2の内周面2aに圧着させた状態で止水壁6を管渠2内に固定する機能を有している。
図6は止水壁装置1の第二実施形態を説明する正面図であり、図7はこの止水壁装置1が備えている止水壁6の平面図である。なお、固定手段8については、前記実施形態と同じである。図6と図7との止水壁6は、管渠2の内空断面のほぼ下半分の大きさに形成された止水板部30を備えている。止水板部30は半円形の板からなり、管渠2の断面下部を流れる水流を堰き止めることができる大きさに形成されている。止水壁6は、更に、止水板部30の円周縁に設けられた外周フランジ部31と、止水板部30の上部縁に設けられた上フランジ部32とを一体に備えている。外周フランジ部31の外周面が止水壁6の外周面16を構成していて、この外周面16に沿ってシール部材9が設けられている。シール部材9は、圧縮変形可能な部材であり、例えば、発泡樹脂製やゴム製である。シール部材9は、周方向に均一の厚さ(周方向に同じ断面形状)で外周面16に設けられている。シール部材9は、圧縮変形することで管渠2の内周面に対して水密的に圧着される。
第一実施形態(図3)および第二実施形態(図6)のそれぞれにおける止水壁6の形状およびシール部材9の断面高さ(厚さ)についてさらに説明する。各実施形態では止水壁6の構成部材が異なるが、第一実施形態と第二実施形態とで、止水壁6の外周輪郭形状(円弧形状の部分)およびシール部材9の断面高さは同じである。図8と図9は止水壁6を説明するための説明図である。図8は前記固定手段8によって止水壁6の幅方向両端部6a,6bが押し下げられる前であって止水壁6が管渠2に固定される前の状態である。図9は固定手段8によって止水壁6の幅方向両端部6a,6bが下方へ押し下げられた状態で当該止水壁6が管渠2に固定された後の状態である。なお、シール部材9の断面高さおよび止水壁6の外周輪郭形状の説明を容易とするために、止水壁6の外周面16に取り付けられているシール部材9の断面高さを他の部材に比して大きく示している。
また、固定状態では、固定バンド45によって止水壁43の幅方向両端部50,50が押し下げられた状態にあるため、(止水壁43は剛体ではないことから)図12の破線で示しているように、止水壁43の幅方向両側部48,48を幅方向外側へ広げるような力が生じると考えられる(なお、図12ではこの様子を誇張して描いている)。これにより、従来では、シール部材42の内の止水壁43の幅方向両側部48,48に取り付けられている部分は、強く管渠40の内周面40aに押しつけられるが、止水壁43の底部49に取り付けられている部分は、さほど強く管渠40の内周面40aに押しつけられない。このため、底部49において止水壁43(シール部材42)と管渠40の内周面40aとの間で漏水が生じ易くなることも考えられる。
以上のように構成された止水壁装置1による管渠2の断面下部を流れる水流の止水方法は、前記第一実施形態(図3)と前記第二実施形態(図6)とでほぼ共通している。図8と図9とによって説明すると、止水方法は、圧縮変形可能なシール部材9が外周面16に沿って設けられた止水壁6の幅方向両端部6a,6bを押し下げることにより、前記シール部材9をその全長にわたって管渠2の円弧状の内周面下部に圧着させ、前記管渠2の断面下部を流れる水流を堰き止めることによって行われる。そして、止水壁6の底部Bにおけるシール部材9の圧縮変形量Δtbが、止水壁6の幅方向両側部S1,S2におけるシール部材9の圧縮変形量Δts1,Δts2よりも大きくなるように、止水壁6の幅方向両端部6a,6bを押し下げることによって行われる。
さらに、管渠2の内周面2a形状(内周長さ)に多少のばらつきがあっても、前記長さ調整部20によって、固定バンド17の長手方向端部17bと止水壁6の幅方向端部6bとの上下方向の距離を変更することで、前記ばらつきを吸収して止水壁6の幅方向両端部6a,6bを押し下げることができ、シール部材9を管渠2の内周面2aに圧着させることができる。
一方、止水壁装置1の管渠2に対する固定を解除するには、管渠2の内周面2aに沿ってアーチ型に保持されている固定バンド17(図9)に対して、そのハンドル部19を下方に引っ張って固定バンド17のアーチ形状を崩し(図8)、この状態で、当該固定バンド17の長手方向端部17a,17bをバンド連結部18a,18bから取り外せばよい。このように、固定バンド17のハンドル部19を下方に引っ張るだけで、その固定バンド17のアーチ形状が崩れて同バンド17による突っ張り力を解除できるので、止水壁6の取り外し作業が極めて簡便であるという利点もある。
図10は、バンド連結部18bが有している長さ調整部の変形例を示している説明図である。この長さ調整部20aも、図5に示した長さ調整部20と同様に、固定バンド17の長手方向端部17bと止水壁6の幅方向端部6bとの上下方向の距離を変更可能とする機能を有している。具体的に説明すると、止水壁6の上部(例えば図6の上フランジ部32)に取り付け板21aが固定され、この取り付け板21aに固定されたナット24aにねじ軸22aが螺合している。一方、固定バンド17の端部17bに取り付け部材23aが固定されていて、ねじ軸22aがその先端において取り付け部材23を下方から支持している。ねじ軸22aは、作業員が手動によって回転させる円盤部25aを有していて、ねじ軸22aを回転させることによって、ねじ軸22aは取り付け部材23aを押し上げ、前記取り付け部材23aを取り付け板21aから離反させることができる。この回転操作によって、固定バンド17の端部17bと止水壁6の幅方向端部6bとの上下方向の距離を変更することができ、固定バンド17による止水壁6の管渠2の内周面2aへの押しつけ力の調整を行うことができる。
また、シール部材9は断面が矩形の平板形状である以外に、管渠2の内周面2aに接触する側に突起を有していてもよい。
2 管渠
2a 内周面
3 仮設水路装置
5 バイパス管路
6 止水壁
6a 幅方向端部
6b 幅方向端部
7 通水口
8 固定手段
9 シール部材
11 第一止水板
12 第二止水板
13 外周壁板
16 止水壁の外周面
17 固定バンド
17a 端部
17b 端部
18b バンド連結部
20,20a,20b 長さ調整部
22,22a,22b ねじ軸
23,23a,23b 取り付け部材
g 間隔
t シール部材の圧縮変形前の断面高さ
Δtb 底部における圧縮変更量
Δts1,Δts2 幅方向両側部における圧縮変更量
B 底部
R 管渠の曲率半径
Ra 止水壁の曲率半径
S1,S2 側部
W 空間
Claims (11)
- 横断面円形の管渠の断面下部を流れる水流を堰き止めることができる大きさに形成された円弧による外周輪郭形状を有する止水壁と、
この止水壁の外周面に沿って設けられた圧縮変形可能なシール部材と、
前記止水壁の表裏方向を貫通する通水口と、
前記止水壁の幅方向両端部を押し下げることにより、前記シール部材をその全長にわたって前記管渠の内周面に圧着させる固定手段とを備えている管渠の止水壁装置において、
圧縮変形前の前記シール部材は、周方向に均一の断面高さを有しており、
前記固定手段が前記止水壁の幅方向両端部を押し下げた時に、当該止水壁の底部における当該シール部材の圧縮変更量を、当該止水壁の幅方向側部における当該シール部材の圧縮変更量よりも大きくするために、前記止水壁の前記円弧による外周輪郭形状を構成する曲率半径は、前記管渠の曲率半径から、圧縮変形前の前記シール部材の前記断面高さを除いた値に設定され、前記固定手段は、前記止水壁の前記円弧の中心を、前記管渠の中心に対して底側に偏心させて当該止水壁を固定することを特徴とする管渠の止水壁装置。 - 前記シール部材の断面高さは、無負荷時において当該シール部材の外周面が前記管渠の内周面とほぼ一致する断面高さに設定されている請求項1に記載の管渠の止水壁装置。
- 前記止水壁は、前記水流を堰き止めることができる大きさに形成された上流側の第一止水板および下流側の第二止水板と、これら第一止水板と第二止水板との間に水が溜まる空間が形成されるように両止水板を底部から幅方向両側部に向けて連結している外周壁板とを有している請求項1または2に記載の管渠の止水壁装置。
- 前記固定手段は、前記管渠の内周長さと前記止水壁の外周長さとの差にほぼ等しい長さを有する弾性変形自在な固定バンドと、この固定バンドの長手方向端部と前記止水壁の幅方向端部とを上下方向で連結しているバンド連結部と、を有し、
前記バンド連結部は、前記固定バンドの長手方向端部と前記止水壁の幅方向端部との上下方向の距離を変更可能とする長さ調整部を有している請求項1〜3のいずれか一項に記載の管渠の止水壁装置。 - 前記長さ調整部は、前記固定バンドの長手方向端部と前記止水壁の幅方向端部との内の一方に軸方向を上下方向とし回転自在に設けられたねじ軸と、当該長手方向端部と当該幅方向端部との内の他方に設けられ前記ねじ軸の回転に伴って上下動する取り付け部材とを有している請求項4に記載の管渠の止水壁装置。
- 管渠内の施工区間の上流側と下流側とにそれぞれ配置された請求項1〜5のいずれか一項に記載の止水壁装置と、この止水壁装置の止水壁に設けられた通水口同士を互いに連結するバイパス管路と、を備えていることを特徴とする仮設水路装置。
- 前記バイパス管路は、その中心軸線が湾曲可能となる程度の可撓性を有するホース部材よりなる請求項6に記載の仮設水路装置。
- 圧縮変形可能なシール部材が外周面に沿って設けられた止水壁の幅方向両端部を押し下げることにより、前記シール部材をその全長にわたって横断面円形の管渠の内周面下部に圧着させ、前記管渠の断面下部を流れる水流を堰き止めるようにした管渠の止水方法であって、
前記シール部材を前記管渠の内周面下部に圧着させることで当該シール部材を圧縮変形させる前、当該シール部材は周方向に均一の断面高さを有しており、
前記止水壁の底部における前記シール部材の圧縮変形量が、当該止水壁の幅方向側部における前記シール部材の圧縮変形量よりも大きくなるように、前記止水壁の幅方向両端部を押し下げ、下記に定義する曲率半径に設定された円弧による外周輪郭形状を有する前記止水壁の当該円弧の中心を、前記管渠の中心に対して底側に偏心させて当該止水壁を固定することを特徴とする管渠の止水方法。
曲率半径:前記管渠の曲率半径から、圧縮変形前の前記シール部材の周方向に均一である前記断面高さを除いた値 - 横断面円形の管渠の断面下部を流れる水流を堰き止めることができる大きさに形成された止水壁と、
この止水壁の外周面に沿って設けられた圧縮変形可能なシール部材と、
前記止水壁の表裏方向を貫通する通水口と、
前記止水壁の幅方向両端部を押し下げることにより、前記シール部材をその全長にわたって前記管渠の内周面に圧着させる固定手段とを備えている管渠の止水壁装置において、
前記シール部材は、前記固定手段が前記止水壁の幅方向両端部を押し下げた時に、当該止水壁の底部における当該シール部材の圧縮変更量が、当該止水壁の幅方向側部における当該シール部材の圧縮変更量よりも大きくなる断面高さに設定され、
前記止水壁は、前記水流を堰き止めることができる大きさに形成された上流側の第一止水板および下流側の第二止水板と、これら第一止水板と第二止水板との間に水が溜まる空間が形成されるように両止水板を底部から幅方向両側部に向けて連結している外周壁板とを有していることを特徴とする管渠の止水壁装置。 - 横断面円形の管渠の断面下部を流れる水流を堰き止めることができる大きさに形成された止水壁と、
この止水壁の外周面に沿って設けられた圧縮変形可能なシール部材と、
前記止水壁の表裏方向を貫通する通水口と、
前記止水壁の幅方向両端部を押し下げることにより、前記シール部材をその全長にわたって前記管渠の内周面に圧着させる固定手段とを備えている管渠の止水壁装置において、
前記シール部材は、前記固定手段が前記止水壁の幅方向両端部を押し下げた時に、当該止水壁の底部における当該シール部材の圧縮変更量が、当該止水壁の幅方向側部における当該シール部材の圧縮変更量よりも大きくなる断面高さに設定され、
前記固定手段は、前記管渠の内周長さと前記止水壁の外周長さとの差にほぼ等しい長さを有する弾性変形自在な固定バンドと、この固定バンドの長手方向端部と前記止水壁の幅方向端部とを上下方向で連結しているバンド連結部と、を有し、
前記バンド連結部は、前記固定バンドの長手方向端部と前記止水壁の幅方向端部との上下方向の距離を変更可能とする長さ調整部を有していることを特徴とする管渠の止水壁装置。 - 前記長さ調整部は、前記固定バンドの長手方向端部と前記止水壁の幅方向端部との内の一方に軸方向を上下方向とし回転自在に設けられたねじ軸と、当該長手方向端部と当該幅方向端部との内の他方に設けられ前記ねじ軸の回転に伴って上下動する取り付け部材とを有している請求項10に記載の管渠の止水壁装置。
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