JP2008025210A - 大口径管路内面の補修装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】結合可能な複数のパネルから構成された管路内形状に合致した型枠、該型枠の外側に装着された補修材および、該型枠を管路内に押圧し、該型枠の外側に装着された補修材を管路内面に圧着するための1以上のジャッキーからなる大口径管路内面の補修装置および該大口径管路内面の補修装置を用いて円形又は非円形状の大口径管路内面を補修する補修方法。
【選択図】図1
Description
又、最近は小型テレビカメラを管路内にマンホールより挿入して内面から不良個所を発見する技術が開発され、この技術により不良個所の発見と不良状態の検査が可能となっており、又、管路内面からの修理技術も開発されている。
大口径の管路内面の補修では、「その外周に貼着される樹脂バインダーを含浸させた管路内に補修材を圧着するため空気の吸込みにより膨らみ可能な弾性体を素材とする断面が円形又は多角形状の密封された筒状体、該筒状体の内部の下部に設けられた管路内の水を通すための水抜き管、該筒状体の内部の中央部付近に設けられた連絡用の通路管、及び筒状体の側面の膨らみを防止するために筒状体両側面に設けられた側面固定用ロープからなることを特徴とする大口径管路内補修装置。」(特許文献1)や、「管路内形状に合致した形状を有する圧着板、ジャッキー及び支持台からなり、該支持台上にジャッキーを、該ジャッキー上に圧着板を取り付け、該圧着板の外周に圧着ゴム板を敷設し、該圧着ゴム板上に補修材を取り付け、該補修材の圧着をジャッキーの伸長によって行なうようにされてなる大口径管路内面の補修装置。」(特許文献2)が提案されている。
即ち、本発明は、(1)結合可能な複数のパネルから構成された管路内形状に合致した型枠、該型枠の外側に装着された補修材および、該型枠を管路内に押圧し、該型枠の外側に装着された補修材を管路内面に圧着するための1以上のジャッキーからなる大口径管路内面の補修装置、(2)パネルがその中間部にジャッキで押圧するためのジャッキベース部、その側面部にパネルとパネルを結合するための凸又は凹の差込部を有するものである(1)記載の補修装置、(3)パネルとパネルの結合部分がスライドできるようにした(1)又は(2)記載の補修装置、(4)ジャッキが両端に押圧部を有し、回転により押圧する構成からなるものである(1)記載の補修装置、(5)補修剤の下部(補修剤とパネルの間)にガードスポンジが設けられたものからなる(1)記載の補修装置、(6)該ガードスポンジが二層形成のものであり、該二層の間の一部に空洞を設けたものからなる(5)記載の補修装置、(7)管路内形状が円形又は非円形状のものである(1)記載の補修装置、(8)管路内形状が馬蹄形状又はボックスカルバート形状(一般的には馬蹄形管やボックスカルバート)のものである(1)又は(7)記載の補修装置、(9)(1)乃至(8)記載の大口径管路内面の補修装置を用いて円形又は非円形状の大口径管路内面を補修する補修方法、に関する。
又、管路内の水等の流量が多くても例えば3倍程度多くても施工が可能である。
本発明装置は管路内壁に合致する型枠を構成する複数のパネル及び両端が押圧可能なジャッキを複数使用することにより構成されるものであるので、マンホールより搬入、取り出しが容易であり、マンホールからパネル及びジャッキを管路内に搬入し、管路内でパネルを結合しながら管路内壁面の形状に合致した型枠を作り、該型枠内の上下、左右、或いは斜めの対角上に両端押圧可能なジャッキを設け、型枠の外側方向に押圧し、型枠の外側に設けられた補修材を管路内壁面に押圧するものである。
図1は本発明の馬蹄形状管用補修装置の断面模式図、図2は本発明の補修装置の型枠を構成する管底部のパネルA及びBの断面及び平面模式図、図3は本発明の補修装置の型枠を構成する側壁部のパネルC、G、H及びF、D、Eの断面及び平面模式図、図4は本発明の補修装置の型枠を構成する上部左壁部のパネルK、J、Iの断面及び平面模式図、図5は本発明の補修装置の型枠を構成する上部右壁部のパネルN、M、Lの断面及び平面模式図、図6は本発明の補修装置のジャッキーの平面模式図であり、Aはアジャストジャッキ、Bはサポートジャッキの模式図である。図7はアジャストジャッキの構成機能の模式図、図8はサポートジャッキの構成機能模式図である。図9〜図13は本発明の補修装置の組立施工補修の模式図であり、図9は本発明の補修装置の管底における機材組立平面模式図、図10は本発明の補修装置の側壁部における機材組立平面模式図、図11は本発明の補修装置の上部左壁部における機材組立平面模式図、図12は本発明の補修装置の上部右壁部の機材組立平面模式図、図13は本発明の補修装置の馬蹄形状管路内の補修設置完了時の平面模式図である。図14は本発明のガードスポンジの平面模式図であり、Aはガードスポンジの平面構造模式図、Bはガードスポンジの両端の平面構造模式図である。図中、1は本発明の補修装置、2はパネル、3はジャッキベース部、4はジャッキベース部固定具、5はジャッキ、5Aはアジャストジャッキ、5Sはサポートジャッキ、6はジャッキ支持体、7はジャッキシャフト、8はジャッキアジャストベース、8’はアジャストベースシャフト結合部、8”はシャフト結合締部、9はジャッキアジャストリング、10はジャッキホルダー、11はジャッキ固定具(押しピン)穴、12はパネル折畳み部(可動部)、13はスライド切込(ジャッキベース)、14はパネル補強材、21は補修材、22はガードスポンジ板、23は上層スポンジ、24は下層スポンジ、25はスポンジ空洞部、26はガードスポンジ両端部であり、aは差込凸部、bは差込凹部である。
この装置では大口径の管路の円形から非円形の管の補修に対応できる。
管路内の上部左壁部は、図1及び図4に示すパネルI、J、Kで、上記右壁部は、同じく図1及び図5に示すパネルL、M、Nで構成される。
図4に示すように、上部左壁部の下部を構成するパネルIは差込み凸部a及び差込み凹部bを有し、差込み凸部aのすぐ横に折り畳み部12を有する構成からなり、上部左壁部の中央部を構成するパネルJは、側部に差込み凸部a及び差込み凹部bを有し、差込み凸部a側寄りにジャッキベース部3が設けられている。又上部左壁部の上部を構成するパネルKには側部に差込み凸部a及びパネルのほぼ中央にジャッキベース部3が設けられてなるものである。又図1及び図5に示すように、上部右壁部はパネルN、M、Lで構成され、上部右壁部の下部を構成するパネルLは側部に差込み凹部a及びパネルのほぼ中央にジャッキベース部3が設けられたものからなり、上部左壁部の中央部を構成するパネルMは側部に差込み凸部a及び凹部bを有し、差込み凸部a側寄りにジャッキベース部3を有する構成からなり、上部右壁部の上部を構成するNは側部に差込み凸部a及び凹部bを有し、差込み凸部aのすぐ横に折り畳み部12を有する構成からなる。
型枠の形成には、パネルに設けられた差込み凸部a及び凹部bを結合することにより行なわれるが、この差込み凸部a及び凹部bの結合部分にスライド機能(例えば図2参照)を設けることにより、管路の管の形状、寸法が規格と異なることがあっても、施工が可能となる。
本発明のジャッキ5は図1、図6、図7および図8に示すように、棒状のものであり、ジャッキ支持体6とジャッキ支持体6の両端にあって、ジャッキ支持体6に挿入されたジャッキシャフト7、該シャフト7のその先端部にパネルを押圧するアジャストベース8からなり、該シャフト7の中間部にはアジャストリング9が設けられている。ジャッキ5はアジャストリング9を回転させてアジャストベース8をパネルのジャッキベース部3に嵌合させてパネル2を押圧し、パネル2の外側に設けられている補修材21を管路内面に圧着するものである。
ジャッキーアジャストベース8は図6、図7及び図8に示すように、開放面が下向きのコ型のものであり、ジャッキーベース部の開放面が上向きにあるコ型のものと嵌合する構造を有し、これによりパネルを確実に押圧することができるものである。ジャッキーシャフト7はネジ切りされた回転により伸縮できる構造とされ、アジャストリング9を回転させることにより伸縮し、ジャッキ支持体6内に収納される構造を有する。ジャッキ支持体6はジャッキシャフト7が出入できるパイプ状のものである。アジャストシャフト7とアジャストベース8の結合は、図6のA及び図7に示すように直接結合したものの外に、図6のB及び図8に示すように、アジャストベース結合部8’のシャフト結合締部8”で結合する構造を有するものである。
本発明で用いられる補修材21はガラス繊維、その他カーボン繊維、ケブラー繊維等の強化材に、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、エマルジョン系樹脂等エンジニアプラスチック樹脂である樹脂バインダー、特に水路での補修は水中硬化性樹脂バインダーを含浸させてマット状となしたもので、方向性に対して強度が一定の合成樹脂製品である。補修材は対象となる欠陥の大きさ、強さに応じて種々のものを組合わせることができる。この補修材は1枚或いは複数枚を重ねて用いるが、その欠陥の大きさによって枚数を調節する。その例としては通常のガラスクロス3枚と真面状のガラスクロス(止水マット)2枚を交互に重ねたものを1組として用いるものなどが挙げられる。
補修材21の下に敷かれ、補修材21を管路内に有効に圧着するために用いる本発明のガードスポンジ板22は図14に示すような、2層構造からなるものであり、上層スポンジ23と下層スポンジ24からなり、該下層スポンジ24には空洞部25が設けられている。この空洞部25は巾100mm、厚さ10mm程度の大きさのものであり、既設管のコーナーにあたる部分に設けられる。これによりコーナー部分の補修をスムーズに行なうことができる。
まず図9に示す管底部において、補修材21を管底に沿って広げ、その上にガードスポンジ板22を乗せて広げる。補修材の大きさは巾60〜70cm、厚さ30mm、長さ既設管内周とほぼ同一のものであった。
次に図9に示すように、パネルA及びBをそのスライド受け部とスライド差込部により結合し、管底に敷かれたガードスポンジ板22及び補修材21上に載置し、管底の右側壁部にパネルC、左側壁部にパネルFを設置し、パネルA及びパネルBのジャッキホルダー10の2箇所にそれぞれジャッキ5のジャッキシャフト7をジャッキ固定具(ボルト)11で固定し、アジャストリング9を締付ける。アジャストリング9を締付けることでパネル機材がスライドしてそれぞれの壁面に加圧固定される。パネルC及びパネルFには管底に載置したガードスポンジ板22及びその外側の補修材21が巻き付けられる。ついで、図10に示すように、右側管壁にはパネルD及びパネルEを事前に組立て、同じく左側管壁にはパネルG及びパネルHを事前に組立て、設置済みのパネルC及びパネルFにそれぞれ差込んで組立て、アジャストジャッキ5A、例えばNo.2−1ジャッキはパネルDとパネルGを、No.2−2ジャッキはパネルEとパネルHに設置する。その際、ジャッキアジャストベース8をパネルのジャッキベース部3にそれぞれ嵌合させ、アジャストリングを締込み、パネルD、パネルE及びパネルG、パネルHを圧着固定し、その外側にあるガードスポンジ22及び補修材21を管路内面に押圧する。次に図11に示すように、管左上部用パネルI、パネルJ、パネルKをその順に組立て、設置済みのパネルEに差込み仮設置を行なう。更に図12に示すように、管右上部用パネルL、パネルM、パネルNをその順に組立て、設置済みパネルHに差込み仮設置を行なう。組立てられたパネルI、J、K及びパネルL、M、Nの外周には同じくガードスポンジ22及び補修材21が巻き付けられる。図13に示すように、サポートジャッキ5Sを設置する。例えばNo.3−1ジャッキはパネルJとパネルMに、No.3−2ジャッキはパネルA及びBとパネルK及びNに、No.3−3ジャッキはパネルBとパネルJに、No.3−4ジャッキはパネルAとパネルMにそれぞれ設置する。設置した全てのジャッキを均等に締付け、パネルの外側のスポンジガード22及び補修材を管路内面に押圧し、補修材を固着する。
補修材21を管路内に固着した後、ジャッキ5をそれぞれ緩め、組立てた逆の順序で機材を分解し、補修を完了する。
2 パネル
3 ジャッキベース部
4 ジャッキベース部固定具
5 ジャッキ
6 ジャッキ支持体
7 ジャッキシャフト
8 ジャッキアジャストベース
8’ アジャストベースシャフト結合部
8” シャフト結合締部
9 ジャッキアジャストリング
10 ジャッキホルダー
11 ジャッキ固定具
12 パネル折畳部
13 スライド切込(ジャッキベース)
14 パネル補強材
a 差込凸部
b 差込凹部
21 補修材
22 ガードスポンジ板
23 上層スポンジ
24 下層スポンジ
25 スポンジ空洞部
26 ガードスポンジ両端部
Claims (9)
- 結合可能な複数のパネルから構成された管路内形状に合致した型枠、該型枠の外側に装着された補修材および、該型枠を管路内に押圧し、該型枠の外側に装着された補修材を管路内面に圧着するための1以上のジャッキーからなる大口径管路内面の補修装置。
- パネルがその中間部にジャッキで押圧するためのジャッキベース部、その側面部にパネルとパネルを結合するための凸又は凹の差込部を有するものである請求項1記載の補修装置。
- パネルとパネルの結合部分がスライドできるようにした請求項1又は2記載の補修装置。
- ジャッキが両端に押圧部を有し、回転により押圧する構成からなるものである請求項1記載の補修装置。
- 補修剤の下部にガードスポンジが設けられたものからなる請求項1記載の補修装置。
- 該ガードスポンジが二層形成のものであり、該二層の間の一部に空洞を設けたものからなる請求項5記載の補修装置。
- 管路内形状が円形又は非円形状のものである請求項1記載の補修装置。
- 管路内形状が馬蹄形状又はボックスカルバート形状のものである請求項1又は7記載の補修装置。
- 請求項1乃至8記載の大口径管路内面の補修装置を用いて円形又は非円形状の大口径管路内面を補修する補修方法。
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