JP5518731B2 - 脂肪族熱可塑性ポリウレタンの暫定層を備えおよび縁取りに用いる光学物品 - Google Patents

脂肪族熱可塑性ポリウレタンの暫定層を備えおよび縁取りに用いる光学物品 Download PDF

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Description

本発明の分野は広く光学物品、とりわけ疎水性および/または疎油性の特性を持つ外側塗膜(トップコート)を備えた眼鏡レンズに関係する。
この様な疎水性および/または疎油性の特性を持つ塗膜は当技術分野では周知のことである。
一般に反射防止塗膜に付随して使われるこの様な疎水性および/または疎油性の外側塗膜のねらいは眼鏡レンズが汚れることを防ぐことである。フッ化シラン系の素材である場合がほとんどで、これにより表面エネルギーを低下させ脂汚れが付着することを防ぎ、斯くしてこれらを除去しやすくする。
これらの疎水性および/または疎油性の外側塗膜により生じる問題の一つは、接着パッドと疎水性および/または疎油性塗膜表面との界面における接着性を損なうかさらには妨げる程に高い有効性にあり、この接着性は縁取り作業中にレンズを装着するために必要となるものである。
縁取りは眼鏡レンズの最後の仕上げ工程で、レンズの縁または周縁を機械加工することから成りこれをレンズが挿入されることになっている眼鏡フレームに合わせるために要求される寸法および形状に一致させる。
縁取りはダイヤモンド砥石車を備えた自動グラインダーにより上で定義した機械加工が行われるため、縁取りされるレンズはしたがってグラインダー内でしっかりと保持されていなくてはならない。
この目的のため、第1段階はレンズの凸面の中央に両面接着パッド、例えば接着ステッカーの様な感圧接着パッドを用いてチャックを固定することから成る。
前記接着パッドを介してレンズを接着したチャックは次いでグラインダーの装着軸と平行に機械的に固定され、さらに軸状の腕がレンズのチャックとは反対側の中心に力を加えレンズを押さえる。
縁取りに際し、レンズは最大でも1°が好ましいが、2°を越えてオフセットされてはならず、このため良好な縁取りをするためにはレンズ面に対するパッドの接着は非常に重要である。
疎水性および/または疎油性の外側塗膜を備えたレンズの縁取りに関するこれらの問題点を克服するために、この様な疎水性および/または疎油性の塗膜の上に有機または無機性の暫定塗膜を形成することが提唱されてきている。例えば、ESSILORのヨーロッパ特許出願 EP1392613 および EP1633684 には有機または無機性の暫定塗膜の使用について記載されているが、これらは表面エネルギーを高めることにより眼鏡技師が確かな縁取りをできるようにしている。縁取りの後、暫定塗膜を取り除かれねばならず、これにより疎水性および/または疎油性の外側塗膜面の特性を取り戻す。暫定塗膜を取り除いた後、疎水性および/または疎油性の外側塗膜はできる限り当初の特性に近い表面特性であるべきことは当然である。
米国特許出願第2007/141358号には光学物品を縁取りする方法が記載され、ここでは物品の外側面にはフッ素化物質をベースとした有機性の暫定保護層が塗布され保持パッド面を覆う接着性材料と分子間結合または相互作用を生じることができる。物品の外側面は汚れ防止塗膜であることが好ましく、これと暫定保護層が相互作用する。この出願ではポリウレタンベースの暫定塗膜については全く記載されていない。
必要であれば、光学物品の主要な縁取り作業の後、縁取り作業の再開および/またはガラスの穴開けが求められ、この穴の部分は眼鏡フレームのつるの固定点として作用する。
これらの最後の工程、とりわけガラスの穴開けに於いては、チャック−接着性保持パッドのアセンブリーが物品面上の所定位置に留まることが極めて重要で、それは穴を開けるためのドリルの位置決めをする印となるからである。
国際特許出願 WO05/015270に記載されているフィルムにより主要な縁取りを実施することは可能であるが、チャック−接着性保持パッドのアセンブリーはこの主要な縁取り作業のあと数秒以内に自然に離れてしまうことが系統的に観察されている。
縁取り作業のそもそもの始めから、この縁取り作業中に物品にかけられる水はこれ自体を包み込んでいる暫定フィルムの下側に浸透する様である。したがってこの様な状況の下では後に縁取りの再開またはガラスの穴開けを行うことは不可能になってしまう。
国際特許出願WO03/057641では単層または多層の暫定塗膜を備えた疎水性および/または疎油性の塗膜を含むレンズについて記載している。レンズ側に電位的な保護を与える一方で、他の側にはエネルギー種を用いた処理をほどこし、この様な層はレンズの縁取りを容易にするために用いることができる場合がある。出願ではとりわけレンズの疎水性および/または疎油性の塗膜に接する無機層(MgF)、および(メタ)アクリル酸またはポリウレタンタイプのラテックスをベースとした有機外側層を含む2層の暫定塗膜について記載している。この様に、有機材料暫定フィルムは疎水性および/または疎油性の外側塗膜の上に直接堆積されるのではない。
かくして本発明の目的は光学物品、とりわけ眼鏡レンズで暫定塗膜を直接塗布された疎水性および/または疎油性の外側塗膜を備えた眼鏡レンズを提供することでありこれは以下の様なものである:
− 暫定塗膜を除去した後に、当初の特性とほとんど同じ、とりわけ水の静的接触角が当初とほとんど同じ特性を持った疎水性および/または疎油性の外側塗膜を復元できるもの;
− 必要ならば、縁取り作業の再会実施を可能にするもの;および/または
− ガラスの穴開け実施を可能にし、穴開き部分が眼鏡フレームのつるの固定点として機能するもの。
ここに本発明の目標は光学物品がねらいで、その主表面の一方には表面エネルギーの低い疎水性および/または疎油性の外側塗膜を備え、疎水性および/または疎油性の外側塗膜の上に有機溶媒中にポリエーテルまたはポリエステル骨格(脂肪族TPU)を持つ脂肪族熱可塑性ポリウレタンを含む乾燥組成物である暫定塗膜を直接堆積していることを特徴とする。
ここに用いたポリエーテルまたはポリエステル骨格を持つ脂肪族熱可塑性ポリウレタンとはその主鎖がポリエーテルおよび/またはポリエステルセグメントを備える脂肪族熱可塑性ポリウレタンを意味することを意図している。
乾燥組成物はTPUの重量で少なくとも50%、より好ましくは重量で70%、最も好ましくはTPUの重量で90%を超えて含むことが好ましい。
乾燥組成物はポリエーテルまたはポリエステル骨格(脂肪族TPU)を持つ脂肪族熱可塑性ポリウレタンから成ることが好ましい。
暫定塗膜は剥ぎ取り可能であることが好ましく、通常は厚みの範囲が1から80マイクロメートルで、10から60マイクロメートルが好ましく、20から50マイクロメートルがより好ましく、30から40マイクロメートルが最も好ましい。TPUをベースとした本発明による暫定塗膜は、トップコート層の物理的厚みが 3 から 6nm の範囲でもまたはその2倍の厚みでも、縁取りは可能である。
暫定塗膜の堆積方法により、局所的に塗布厚みは異なる場合がある。とりわけ液状の塗膜組成物を含む浴内でのディップコートの場合、ガラスの低い部分で厚みが高くなる(この部分は暫定塗膜組成物の液に最初に接しガラスを吊り上げる場合に最後に浴から離れる)。
暫定塗膜の平均厚みは表面の3点で実施された3つの測定厚みに因る:2点は相対する点:ディップコーティングの場合、上方点(ガラス周縁から約5mm)、中心点および下方点(ガラス周縁から約5mm)である。
平均厚みの範囲は上述した厚みの範囲と同様である。
暫定塗膜が15mJ/m以上の表面エネルギーを持つことが好ましく、20mJ/m以上であることがより好ましく、30mJ/m以上であることがより好ましい。さらにより好ましくは、暫定塗膜が26mJ/mより低い表面エネルギーの極成分を持つことである。
ここに用いた「光学物品」とは光学的に透明な有機または無機のガラス素地で、一種類以上の種々性質の塗膜を備えているかまたは裸の素地のままであるかという点で処理されまたはされていないものを意味することを意図している。
眼鏡レンズの場合、疎水性および/または疎油性の塗膜は暫定塗膜と同様にレンズの前面(通常は凸面)、すなわち着用者の眼から最も離れたレンズ上の側に堆積されていることが好ましい。
表面エネルギーは次の参考文献に記載されている OWENS−WENDT法により計算される:「ポリマーの表面力エネルギーの推定」OWENS D.K.、WENDT R.G.(1969)J.Appl.POLYM.SCI、13,1741−1747。
本発明による光学物品はとりわけ眼鏡レンズである光学物品で、疎水性および/または疎油性の外側塗膜を備え、さらに単層または多層の反射防止塗膜の上に疎水性および/または疎油性の外側塗膜が蒸着されているという両方を備えた光学物品であることが好ましい。
実際、疎水性および/または疎油性の外側塗膜は一般に、とりわけ無機材料でできた反射防止塗膜を備えた光学物品の上に塗布されることにより、例えばベタベタしたタイプの付着物によりそれらが汚れる傾向を減少させる。
周知のように、疎水性および/または疎油性の外側塗膜は、反射防止塗膜面の上に光学物品の表面エネルギーを減少させる化合物を塗布することにより得られる。
その様な化合物は従来技術、例えば次の様な米国特許US−4410563、ヨーロッパ特許EP0203730、EP749021、EP844265、およびEP933377に広く記載されてきている。
疎水性および/または疎油性の塗膜の調合に好適なフッ化シラン類を含む組成物は米国特許US第6183872号に記載されている。これらはフッ化ポリマー類を備えその有機基は次の様な一般式を持つシリコンをベースとした基を持ち分子量は5×10から1×10の範囲である。
ここにRはペルフルオロアルキル基を表す;Z はフッ化またはトリフルオロメチル基を表す;a、b、c、dおよびeはそれぞれ他とは独立に、0または1以上の整数を表すが但しa+b+c+d+eの合計が1未満ではなくかつa、b、c、dおよびe付の括弧内の繰り返し単位の順番は表示されたものに限定されないという条件付である;YはHまたは1から4の炭素原子を持つアルキル基を表す;Xは水素、臭素またはヨウ素原子を表す;Rは水酸基または加水分解性の基を表す;R2は水素原子または一価の炭化水素基を表し、mは0、1または2である;nは1、2または3である;およびpは整数で少なくとも1に等しく、好ましくは少なくとも2に等しい。
先に述べた化学式(1)を持つフッ化シランを含む組成物はダイキン工業会社から商品名OPTOOL DSXTMとして市販されている。
この化合物は本発明による方法を実施するために好適である。
汚れ防止塗膜を調合するために適切に用いられる他のフッ化シラン類については日本国特許JP2005−187936およびヨーロッパ特許EP1300433に記載され、次の化学式を持つ:
ここにR は線状鎖で、ペルフルオロエーテルの2価のラジカル、R はC〜Cのアルキルラジカルまたはフェニルラジカル、X は加水分解性の基、a は0から2の範囲の整数、b は1から5の 範囲の整数、およびm およびn は2または3に等しい整数である。
疎水性および/または疎油性の塗膜の調合を可能とする組成物の市販品はKY130TM組成物である(日本国特許JP2005−187936で与えられている化学式を持つ)。
ほとんどの場合、フッ化基、とりわけペルフルオロカーボンまたはペルフルオロポリエーテル基を携えたシランをベースとした化合物が用いられる。
これらの適切な例には先に述べた様な1つ以上のフッ化基を含むシラザン− またはポリシラザン− またはシリコン− をベースとした化合物が含まれる。
既知の方法はフッ化基およびSi−R基を携えた反射防止塗膜化合物上に堆積させることから成り、ここにRは−OH基またはその前駆体を表し、アルコキシ基が好ましい。この様な化合物は反射防止塗膜面上で加水分解と同時または後に重合および/または架橋反応を起こす場合がある。
光学物品の表面エネルギーを下げる化合物の塗布は伝統的に化合物をベースとした溶液に浸漬することにより実施され、とりわけスピンコートまたは化学蒸気蒸着によった。
一般に、疎水性および/または疎油性の塗膜の厚みは10nmより薄く、さらに厚みは5nmより薄いのがより好ましい。
一般に低表面エネルギーの疎水性および/または疎油性の塗膜の表面エネルギーは14mJ/m以下で、13mJ/m以下が好ましく、12mJ/m以下がより好ましい。
本発明による光学物質は、眼科用レンズであることが好ましいが、その主表面の一方の上、素材と疎水性および/または疎油性の塗膜との間に他の表面塗膜、とりわけ耐衝撃プライマー塗膜、耐摩耗および/または耐スクラッチおよび/または反射防止塗膜を備える場合もある。好適な実施態様において、光学物品は疎水性および/または疎油性の塗膜に加えて対衝撃プライマー塗膜を備えているが、対衝撃プライマー塗膜を反射防止塗膜および疎水性および/または疎油性の塗膜と共に、その主表面の一方の上にこの堆積順で備えることがより好ましい。
先に述べたように、本発明による暫定塗膜は有機溶媒または有機溶媒の組み合わせの中にポリエーテルまたはポリエステル骨格を持つ1種類以上の脂肪族熱可塑性ポリウレタンを含む組成物の乾燥した層である。
通常、組成物中の1種類以上の脂肪族TPUは疎水性および/または疎油性の外側塗膜上に直接堆積される組成物の全重量に対し、重量で5から20%、好ましくは5から15%である。
本発明による脂肪族熱可塑性ポリウレタン類は脂肪族ジイソシアネートを脂肪族ポリオールと反応させた生成物である。
脂肪族ジイソシアネート類として相応しいものには ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、ドデカン−1,12−ジイソシアネート、シクロヘキサン−1,3−ジイソシアネート、ビス−(4−イソシアネー−シクロヘキシル)−メタンおよびこれらの混合物が含まれる。
ポリイソシアネートとして相応しいものは次のものである:
本発明に用いる脂肪族ポリオール類で相応しいものは少なくとも2つの水酸基を備えた、随意的には他のポリオール類、とりわけ2つを越える水酸基を備えた、ポリエーテルまたはポリエステル骨格を持つポリオール類である。
好適なポリオール類にはポリアルキレングリコール類、とりわけポリエチレングリコール類、ポリプロピレングリコール類およびこれらの混合物が含まれる。
好適なポリエチレングリコール類は化学式 HO[CHCHO]Hに該当し、ここにn’は15から30の範囲の整数で19から25が好ましく、これらのポリエチレングリコール類の組合せであることがより好ましい。
好適なポリブチレングリコール類は化学式 HO[(CHO]H に該当し、ここにnは2から35 の範囲の整数で、3から30 が好ましく、4から29がより好ましく、これらのポリブチレングリコール類の組合せであることがなおより好ましい。
この様な好適なポリエチレングリコール類およびポリブチレングリコール類、とりわけ上に定義したようなものが用いられ、1種類以上のポリブチレングリコールが混合物内の大半を占めている。
本発明によるTPUのとりわけ好適な実施態様では、前記の「ポリオール」は次のものの組合せである:
− 化学式がHO[(CHO]Hのポリブチレングリコールで、ここにnは2から35の範囲の整数で、3から30が好ましく、4から29がより好ましく、前記「ポリブチレングリコール」がポリオール混合物中の大半を占める(すなわち重量で全ポリオール類の50%を超えるということ)、および
− 化学式がHO[CHCHO]Hのポリエチレングリコールで、ここにn’は15から30の範囲の整数で、19から25が好ましく、そしてポリイソシアネートは次の様であることが好ましい:
好適なポリウレタンは好適なポリオール類の混合物を上記の好適なポリイソシアネートと反応させることにより得られる。
少なくとも2つの水酸基を備えたポリエーテルまたはポリエステル骨格を持つポリオール類が組成物中に存在する全てのポリオール類に対しモルで少なくとも50%に相当することが好ましく、少なくとも70%がより好ましく、少なくとも90%がさらにより好ましく、さらに100%が最も好ましい。
一般的に、ポリエーテルまたはポリエステル骨格を持つポリオール類の分子量は約1000である。ポリエーテルまたはポリエステル骨格を持ち分子量が1000より小さいかまたは大きい、とりわけ2000までのポリオール類もまた用いることができる。
ポリエーテル骨格を持つポリオール類の例としてはポリテトラメチレン、とりわけ分子量が約1000のもの、またはグリコールおよびトリオールの混合物、例えばグリセロールまたはトリメチロールプロパンの様なポリエーテル骨格を持つジオールおよび2つを超える水酸基を持つポリオールの混合物が含まれる。
ポリエステル骨格を持つポリオール類の例にはアジピン酸またはグリコール酸の様な二塩基酸を備えたもの、エチレングリコール、プロピレングリコールまたは随意的にポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコールまたはこれらの混合物と共にエステル化して得られるエステルが含まれる。ポリエステル骨格を持つポリオールの最終分子量は約1000を大幅には超えないことが好ましい。
いつもの様に、エタンジオール、プロパンジオール、ブタンジオールおよび同等物の様な都合好く短鎖のジオール類には鎖延長剤を用いる場合があるが、但しできた熱可塑性ポリウレタンに脂肪族の性質が保たれているという条件付である。
本発明による脂肪族熱可塑性ポリウレタン類はポリエーテル骨格を持つ脂肪族ポリウレタン類で、さらにとりわけエラストマーであることが好ましい。
この様な脂肪族熱可塑性ポリウレタン類はMORTON INTERNATIONAL INC.社から MORTHANETMという商品名でまたはBAYER CORPORATION社ポリマー事業部からTEXINTMという商品名で市販されている。
市販されているポリエーテル型骨格の脂肪族ポリウレタン類の例にはMORTHANETMシリーズの市販製品、PE199―100、PE193―100、PE192―100が含まれる。
市販されているポリエーテル型骨格の脂肪族ポリウレタンエラストマーの例にはTEXINTMDP7−3006、DP7−3004、DP7−3005、DP7−3007および DP7−3008 の製品が含まれる。
市販されている脂肪族ポリウレタン類でポリエステル骨格を持つものの例にはMORTHANETMPN3429−100が含まれる。
既に述べた様に、塗膜組成物に於いて、脂肪族熱可塑性ポリウレタンまたは脂肪族熱可塑性ポリウレタンの組合せは有機溶媒または有機溶媒の組合せ内の溶液として存在する。ポリウレタンまたはポリウレタンの組合せを溶解できる総ての有機溶媒または有機溶媒の組合せを用いることができる。有機溶媒として相応しいものの例には N−メチルピロリドン、ジメチル アセトアミド、クロロホルム、ジメチル ホルムアミド、これら溶媒の組合せまたはこれらの溶媒とエタノールの様なアルカノールとの組合せが含まれる。塗膜組成物は少量の水を含むことができるが一般には重量で10%未満で、重量で5%未満が好ましくさらに重量で1%未満がより好ましい。本発明による好適な実施態様においては、塗膜組成物は水を欠いている。
必要ならば、脂肪族熱可塑性ポリウレタンまたは脂肪族熱可塑性ポリウレタンの組合せは水溶液中に分散されていてもよい。ここに用いた「水溶液」とは溶媒の大半が水、すなわち重量で少なくとも50%の水、好ましくは重量で70%の水、より好ましくは重量で90%の水、そしてさらにより好ましくは重量で100%の水を含む溶液を意味することを意図している。
好適な実施態様は脂肪族熱可塑性ポリウレタンまたは脂肪族熱可塑性ポリウレタンの組合せが有機溶媒または有機溶媒の混合物内の溶液として存在しているものである。
本発明による暫定塗膜は疎水性および/または疎油性の塗膜の上にどの様な種類の手段で堆積してもよいが、好ましくはディップコート、スピンコート、スプレー、またはブラシコートであるが、ディップコートが好ましい。
堆積は接着性保持パッドを受ける予定の側のレンズの全面に実施してもまたはその一部に、とりわけレンズの中央部にでもよい。
実施態様において、暫定塗膜はブラシにより中央部の上に塗布する場合もある。
暫定塗膜の表面には付加的な塗膜はない、すなわち、暫定塗膜は単層であり縁取りに際しては、保持接着パッドが直接TPUベースの暫定塗膜の表面と接触する。
暫定塗膜は光学的に不活性で、つまりフロントフォコメーターの様な従来からある測定手段を用いて倍率を測定できることが好ましい。
本発明による脂肪族熱可塑性ポリウレタン組成物は塗布されると同時に、一般には40℃から80℃迄の範囲、通常は約50℃の温度まで加熱し、1時間以上、通常は約2時間乾燥される。
化学線を要することなく単に乾燥するだけで本発明による良好な結果が得られる。
本発明はさらに疎水性および/または疎油性の塗膜を備えた光学レンズを縁取る方法にも関係し、この塗膜は単層または多層の反射防止塗膜の上に堆積され、その上には先に定義した様な脂肪族熱可塑性ポリウレタン含有の暫定塗膜が直接堆積されていることが好ましい。
縁取り手順は随意的に引き続き縁取り再開工程および/または穴開け工程を伴う場合もある。
より具体的には、縁取り手順は次のものを含む:
− 疎水性および/または疎油性の塗膜を備え、その上に脂肪族熱可塑性ポリウレタンを含有した暫定塗膜が直接堆積された眼鏡レンズを入手する;
− 暫定塗膜の表面に接着した接着性保持パッドによりレンズをチャックに固定する;
− 接着性保持パッドによりレンズが接着されているチャックを縁取り装置内に装着する:
− レンズの周縁を機械加工し眼鏡フレームの寸法および形状に一致する様にレンズの縁取りを行う;および
− レンズを回収すると同時に、暫定塗膜を、具体的にはこれを剥ぎ取ることにより、除去する。
長所としては、本発明による光学物品は経日的に安定でさらに環境の影響をほとんど受けない。具体的には、これらは高湿度および温度条件に全くまたはほとんど影響されない。
<実施例>
以下の実施例により本発明を説明する。実施例に於いては、別途記述する場合を除き、総ての割合およびパーセントは重量で表示されている。
種々の層がその上に堆積されているレンズはポリカーボネート(PC)製の熱可塑性レンズで、直径70mm、倍率は−8ジオプターそしてシリンダーパワーは+2である。
これらは以下のものをこの堆積順で備える:耐衝撃プライマー塗膜(W234TM)、耐摩耗塗膜および無機タイプ ZrO/SiO/ZrO/SiO反射防止塗膜。次いでトップコート層が最終のSiO層(外側被覆)の上に堆積されることになる。
<1.疎水性および/または疎油性の塗膜(トップコート)の堆積−ダイキン工業社製 OPTOOL DSXTM
− トップコートDSXを真空下で蒸着する条件(3×10−5mbar=3×10−3Pa);標準的TSV装置により作り出した真空である:
− 設定厚み=14nm(蒸着厚み 3 から 5nm)
・ 蒸着速度=0.4nm/秒
・ ジュール熱による蒸着
・ カプセルに入った製品は使用前に予め加熱板の上で70℃まで2分間加熱される
− 設定厚み=25nm(蒸着厚み 6 から10nm)
・ 方法は14nm 厚みのそれと比べて全体として同一に保たれる。
<2.脂肪族熱可塑性ポリウレタン組成物の調合>
<手順:>
− 80.00gのTPU TEXIN DP7−3006をポリプロピレンまたはガラスのビーカーに入れる;
− 560.00gのクロロホルムをビーカーに加える;
− 240.00gのエタノールをビーカーに加える;
− ビーカーを解膠用タービン(−直径は35mm)を備えたRAYNERIEスターラー(VNI)の下に置く;
− スターラーをゆっくりとした撹拌で始め、徐々に速度を1880rpm迄上げる(手順は半時間ほどかかる);
− 溶液をアルミホイルで覆い溶液を撹拌する。
一晩撹拌した後、濃厚な溶液を得る。
この溶液のろ過をSartorius5”タイプのフィルター(8μm)で実施する。
<3.暫定塗膜の堆積>
暫定塗膜はトップコート付のレンズをディップコートすることにより堆積する:
レンズは3点の接触点を持つクランプによりレンズの縁で支えられる。
TPU溶液内に垂直に浸漬した後、レンズは浴から垂直に2.27mm/秒の速度で取り出される。
浸漬が完了すると同時に、ガラスは50℃で少なくとも2時間保持される。
暫定塗膜を付けた2種類のレンズを得る:3から5nm厚みのトップコートを伴ったレンズおよび6から10nm厚みのトップコートを伴ったレンズである。これらのレンズのそれぞれが次の様な性能試験にかけられる。
得られたレンズの倍率がCLE60の様なフロントフォコメーターで測定できるかどうか審査されなければならない。
その場合は、暫定塗膜が測定に影響しないことを意味する。光学読み取り試験で「OK」と記録され、そうでない場合は「NO」と記録される。
<4.脂肪族TPU−含有暫定塗膜の表面エネルギー特性の測定>
表面エネルギー、トータルエネルギー、分散成分および極性成分の特性はDIGIDROP GBX 装置を用いてOWENS−WENDT法により測定される。
<5.縁取り作業に掛けられたレンズのオフセット測定の手順>
<a.試験の説明>
縁取り試験はEssilor Kappaグラインドマシンで実施される。
レンズはフレームテンプレートの特定形状となるように縁取りされる(以下参照)。
実施する試験のために次の装置が必要となる:
Essilor CLE60フロントフォコメーター(ガラスのポインテイングおよび最終検査)。
Essilor Kappaデジタル装置(トレーサー−ブロッカー−グラインダー)。
Charmantタイプ基準8320、モデル05、サイズ51のフレームテンプレート:審査用に疑似フレーム。
接着ステッカーまたは保持接着パッドLEAPII、直径24mm、3M社のGAM200。
接着ステッカーを受けるためのEssilorチャック。
<b.サンプリングおよび装着パラメータ>
維持される装着寸法は以下の通り:
高さ:中位高さ枠、すなわち
PD(右および左)=32mm および 軸=90°
用いるトリミングサイクルは素材に適合したサイクルである(低屈折率にはプラスチックサイクル、PCにはポリカーボネートサイクルおよび中間の屈折率MHIを持つ素地のサイクル)。保持されるクランプ圧力はグラインダーの脆性ガラス用オプションである。
<c.審査>
縁取りの後、審査を実施し縁取り作業が成功したかどうかを判断する。
審査はフロントフォコメーターCLE60を用い疑似フレームに支持されたレンズをポインテイングして実施する。この段階で軸が記録される。
縁取り作業後のレンズが疑似フレームに挿入できなかったりまたはレンズが疑似フレームに挿入できても2°を超えるオフセットがあったなら、レンズは不適格となり試験を上手く通過しなかったことになる。このことは結果表に「−」と表記される。
ガラスのオフセットが2°より低ければ、レンズは試験に合格し結果表に「OK」と表記される。
<6.縁取り後の穴開け>
縁取り作業の後、レンズおよびチャック/接着パッドアセンブリーは、チャック/接着パッドがレンズにしっかり接着した状態でOptidrillまたはMinima2穴開け装置に取り付けられ 固定具で定位置に保持される。
それからレンズは次のように穴開けされる
− 3500rpmで回転する直径2.2mmのドリルを備えたMinima2穴開け装置により手動で、
− または12000rpmで回転する直径2.2mmのドリルを備えたOptidrill Evo穴開け装置により自動で、の何れかによる。
穴開け後、固定具が解除され穴開けしたレンズはチャック/接着パッドアセンブリーと共に回収される。
次いでチャックが外され穴開きレンズが回収される。
レンズが穴開け装置に装着でき、したがって穴開け作業を上手く通過した場合、表IIIに「OK」と表記される。そうでなければ「NO」と表記される。
<7.水接触角の測定>
接触角の測定はゴニオメーターKRUSSの基準DSA 10により脱イオン水5滴(1滴当たり4μl)をレンズの清浄な乾燥した表面に、1滴はその中心に、他の4滴は後者から20mm 離して滴らして実施される。
<8.苛性ソーダ処理>
苛性ソーダ処理は疎水性および/または疎油性の脂肪族塗膜の耐性を検査することを意図するもので、レンズを0.1Nのソーダ溶液に30分間浸漬することから成り、次いで脱塩水で3回およびイソプロピールアルコールで3回すすぎ、乾燥し(ガラスの両側に圧縮空気を吹き付けて行う。小さな汚点を利用して液体縞がないことをチェックする)、処理前(t=0)と同じ側の接触角を測定することから成る。接触角の値は結果の平均値に対応する。
ソーダ処理なしおよびソーダ処理後の接触角の平均値が下に定義した3〜5nm厚みのトップコートの目標値に近ければガラスは苛性ソーダ処理に上手く合格したと見なされる。
<9.耐久性試験>
本発明による暫定塗膜を備えた眼鏡レンズを繊維質のパッドを備えたLandouzy(59000フランス)製の紙製のライナー(または眼科バッグ)内に入れ規定温度(40℃)および規定の湿気(湿度80%)の気候室に3ヶ月間保管される。
期間3ヶ月の後、レンズはライナーから取り出され目視検査が実施される。
検査は裸眼で行われ繊維がライナーから引き離されレンズ面に附着しているかどうか、およびガラスの表面的な外観が変わっているか(縞模様または斑点があるか)を審査する。
眼鏡レンズが上手く試験を通ったなら、下の表2に「OK」と記録される。そうでなければ「NO」と記録される。
<結果を以下に表示する>
得られた総てのレンズは光学測定、縁取り、縁取り後の穴開けおよび耐久性試験を上手く合格した。
念のため、苛性ソーダ処理との関連において、暫定塗膜なしの6から10nm厚みのトップコート用の参照レンズの結果は次の通りである:ソーダ処理前の静的水接触角は119°、処理後は116°である。
試験は6から10nm厚みのトップコートおよび上述した方法により堆積した暫定塗膜を備えたレンズについて実施されるが、その際暫定塗膜はさらにトップコートと室温で通常湿度条件の下で1週間接触させたままでもかまわない。
暫定塗膜を手作業で剥ぎ取って取り除いた後、初期の水の静的接触角が測定され、その後苛性ソーダ処理を実施しそれから再び水の静的接触角が測定される。以下の結果が得られた。
初期の接触角: 119.5°
苛性ソーダ処理(30分)後の接触角: 117°
本発明による方法で処理したレンズは暫定塗膜により影響を受けなかったことが見て取れる。
長所として、本発明による暫定塗膜は液状堆積の方法で塗布できること、暫定塗膜上にガラスのマーキングが行えること、疎水性および/または疎油性の塗膜の低い表面エネルギーを維持できること、ならびに初期の縁取りに続いて縁取りの再開および/または穴開けができることである。

Claims (26)

  1. 主表面の一方の上に疎水性および/または疎油性の外側塗膜を備えた光学物品で、ポリエーテルまたはポリエステル骨格を持1種類以上の脂肪族熱可塑性ポリウレタンを含む組成物の乾燥した暫定塗膜が前記疎水性および/または疎油性の外側塗膜の上に直接堆積されている光学物品。
  2. 前記組成物がポリエーテルまたはポリエステル骨格を持つ1種類以上の脂肪族熱可塑性ポリウレタンからなる組成物である、請求項1に記載の光学物品。
  3. 前記脂肪族熱可塑性ポリウレタンが1種類以上の脂肪族ジイソシアネートを1種類以上の脂肪族ポリオールと反応させた生成物である、請求項1または2に記載の光学物品。
  4. 前記脂肪族ジイソシアネートがヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、ドデカン−1,12−ジイソシアネート、シクロヘキサン−1,3−ジイソシアネート、ビス−(4−イソシアネート−シクロヘキシル)−メタンおよびこれらの混合物から選択されている、請求項に記載の光学物品。
  5. 前記脂肪族ポリオールがポリエーテルまたはポリエステル骨格を持つポリオールである、請求項またはに記載の光学物品。
  6. 前記脂肪族ポリオールでポリエーテル骨格を持つものがエラストマーである、請求項またはに記載の光学物品。
  7. 前記脂肪族ポリオールがポリエチレングリコール類、ポリプロピレングリコール類、ポリブチレングリコール類およびこれらの混合物から選択される、請求項に記載の光学物品。
  8. 前記脂肪族ポリオールがポリブチレングリコールおよびポリエチレングリコールの組合せで、ポリブチレングリコールが混合物内の大半を占める成分である、請求項に記載の光学物品。
  9. 前記疎水性および/または疎油性の外側塗膜の表面エネルギーが14mJ/m下である、請求項1からのいずれかに記載の光学物品。
  10. 前記疎水性および/または疎油性の外側塗膜の表面エネルギーが12mJ/m 以下である、請求項1から8のいずれかに記載の光学物品。
  11. 前記暫定塗膜の表面エネルギーが15mJ/m以上である、請求項1から10のいずれかに記載の光学物品。
  12. 前記暫定塗膜の表面エネルギーが30mJ/m 以上である、請求項1から10のいずれかに記載の光学物品。
  13. 前記暫定塗膜の厚みが1から80マイクロメートルの範囲である、請求項1から12のいずれかに記載の光学物品。
  14. 前記暫定塗膜が剥ぎ取り可能なフィルムである、請求項1から13のいずれかに記載の光学物品。
  15. 前記主表面の上に耐衝撃プライマー塗装を備えた、請求項1〜14のいずれかに記載の光学物品。
  16. 前記光学物品が眼鏡レンズである、請求項1から15のいずれかに記載の光学物品。
  17. ポリエーテルまたはポリエステル骨格を持つ脂肪族熱可塑性ポリウレタンの暫定塗膜を得るために、ポリエーテルまたはポリエステル骨格を持つ1種類以上の脂肪族熱可塑性ポリウレタンを有機溶媒または有機溶媒の混合物中の溶液として含む組成物の層を物品の疎水性および/または疎油性の外部塗膜に直接堆積することおよび前記組成物を乾燥することを含む、請求項1から16のいずれかに記載の光学物品を製造する方法。
  18. 前記脂肪族熱可塑性ポリウレタンが1種類以上の脂肪族ジイソシアネートを1種類以上の脂肪族ポリオールと反応させた生成物である、請求項17に記載の光学物品を製造する方法。
  19. 前記脂肪族ジイソシアネートがヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、ドデカン−1,12−ジイソシアネート、シクロヘキサン−1,3−ジイソシアネート、ビス−(4−イソシアネート−シクロヘキシル)−メタンおよびこれらの混合物から選択されている、請求項18に記載の光学物品を製造する方法。
  20. 前記脂肪族ポリオールがポリエーテルまたはポリエステル骨格を持つポリオールである、請求項18または19に記載の光学物品を製造する方法。
  21. 組成物の全重量に対し、前記組成物が前記脂肪族熱可塑性ポリウレタンを5から20%含む、請求項17から20のいずれかに記載の方法。
  22. 組成物の全重量に対し、前記組成物が重量で10%未満の水を含む、請求項17から21のいずれかに記載の方法。
  23. 組成物の全重量に対し、前記組成物が重量で1%未満の水を含む、請求項17から21のいずれかに記載の方法。
  24. 前記組成物が水を含まない、請求項17から21のいずれかに記載の方法。
  25. 請求項16に記載の光学物品である眼鏡レンズを縁取りする方法で、以下のものを備える方法:
    − 暫定塗膜面に接着した接着性保持パッドによりレンズをチャックに固定する;
    − 接着性保持パッドによりレンズが接着されたチャックを縁取り装置内に装着する;
    − レンズの周縁を機械加工してレンズの縁取りをすることにより眼鏡フレームの寸法および形状に一致させる;
    − レンズを回収すると同時に、暫定塗膜を、とりわけこれを剥ぎ取ることにより、取り除く。
  26. 前記接着性保持パッドが接着ステッカーである、請求項25に記載の方法。
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