JP5517786B2 - 風力発電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、風車翼に風力を受けて発電する風力発電装置に係り、特に、風力発電装置のナセル内に対する入熱量を抑制する技術に関する。
風力発電装置(以下では「風車」とも呼ぶ)は、風車翼を備えたロータヘッドが風力を受けて回転し、この回転を増速機により増速するなどして駆動される発電機により発電する装置である。
上述したロータヘッドは、風車用タワー(以下、「タワー」と呼ぶ)上に設置されてヨー旋回可能なナセルの端部に取り付けられ、略水平な横方向の回転軸線周りに回転可能となるように支持されている。
風力発電装置のナセル内には、一般的な装置構成として、風車翼から受けた機械的な回転力の伝達装置や発電装置が設置されている。このうち、回転力の伝達装置は、主軸受け及び増速機を備え、発電装置は、発電機、トランス、インバータ及び制御盤、もしくは、発電機及び制御盤を備えている。
このようなナセル内機器は、ナセル吸気口から吸気される外気を用い、熱源となる機器毎に設置された個別の熱交換器により外気と冷却媒体とを熱交換させ、外気に吸熱された冷却媒体を冷却対象機器に供給して冷却することが行われている。この場合、ナセル内に吸気される外気は、一般的にはフィルタを介して除塩及び除塵の処理が施されている。
ここで、外気と熱交換する冷却媒体の従来例について、発熱機器毎の具体例を図4に例示する。図4(a)において、図中の符号1は風力発電装置、2はタワー、3はナセル、4はロータヘッド、5は風車翼、6はナセル吸気口、7は排気口である。
また、図4(b)は、ナセル3の壁面構造を示す要部拡大図である。一般的なナセル構造のナセル壁面は、複数に分割した繊維強化プラスチック(以下、「FRP」と呼ぶ)製の壁面部材3aを結合する外壁構造とされ、ナセル内部に設けたフランジ部3bをボルト・ナット8により結合する構造が採用されている。
このような風力発電装置1において、機械的な伝達装置を構成する主軸受9及び増速機10の冷却には、外気と熱交換する冷却媒体として潤滑油循環系統を循環する潤滑油が用いられている。この場合、オイルクーラ11で潤滑油と外気とを熱交換させ、外気に吸熱されて温度低下した潤滑油を回転部に供給して潤滑及び摩擦熱の冷却を行っている。
一方、発熱源となる電気機器類の冷却には、たとえばインバータ制御盤12の場合、外気と熱交換する冷却媒体として不凍液が用いられ、発電機13の場合、外気と熱交換する冷却媒体には一次系空気が用いられている。いずれの場合においても、外気に吸気された不凍液または一次系空気を冷却対象となる発熱源の電気器類に供給して循環させることにより、継続した冷却が行われている。なお、図中の符号14はトランスである。
上述した外気は、ファン15を運転することにより、ナセル吸気口6からナセル3の内部に流入する。この外気は、ナセル3の内部を流れて各種冷却媒体との熱交換やナセル内部を換気冷却した後、排気口7から外部へ流出する。
上述したナセル3の壁面部材3aは、一般的に約100mm程度の壁面厚さを有するFRP製であるから、FRPの熱抵抗が支配的となる。従って、ナセル3の内部空気温度に対して太陽光の入熱が及ぼす影響は、実質的に無視できることが多い。
下記の特許文献1には、高い遮熱性を有し、太陽光等の熱エネルギーを効率よく反射することにより、熱エネルギーの侵入を防ぐ遮熱塗料組成物及びその塗膜を有する構築物が開示されている。
また、特許文献2の風車には、回転する風車翼に鳥類が誤って衝突や接触することを防止するため、翼表面に紫外線反射塗料を塗布することが記載されている。
特開2006−335949号公報 特開2002−39051号公報
ところで、太陽定数(地球大気表面の単位面積に垂直に入射する太陽のエネルギー量)は約1370W/mであり、従って、ナセル天井及び側面の受熱面積を80m(ナセル高さ4m、ナセル幅4m、ナセル長さ5m)の略直方体と仮定すると、大気透過率0.7とするとき、太陽からナセル壁面への入熱量は約77kWとなる。
一方、上述したFRP製のナセル3は、重量軽減のために壁面部材3aの板厚を薄くすると、熱抵抗の低下により太陽光からナセル内部への入熱量が増大する。特に、夏季の日中においては、ナセル内空気温度が電子機器環境温度の上限を超え、電子機器類の寿命を低下させる原因となる。
すなわち、風力発電装置1のナセル3において壁面部材3aの板厚を薄くすると、放熱抵抗が低減して放熱性能は向上する反面、同時に入熱抵抗も小さくなるので、太陽光からナセル内部への入熱量は増大する。
このように、壁面部材3aの入熱抵抗と放熱抵抗とは相反する関係にあるが、現状の技術において、ナセル壁3aの板厚を薄くして重量軽減を図りつつ、同時にナセル3の内部に対する入熱量の増大を抑制することは困難であった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、ナセルの壁面厚さを薄くして軽量化を図るとともに、太陽光からナセル内への入熱量が増大することを抑制した風力発電装置の提供を目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明の参考例に係る風力発電装置は、風車翼を取り付けたロータヘッドに連結されている駆動・発電機構がナセル内に収納設置されている風力発電装置において、太陽光を受ける外壁面の少なくとも一部に、中空セラミックビーズや高反射率顔料等を混ぜて近赤外域の反射率を高めた塗料を100〜150μm程度の膜厚となるように塗布した高反射率塗料の塗布面が形成されていることを特徴とするものである。
このような風力発電装置によれば、太陽光を受ける外壁面の少なくとも一部に、中空セラミックビーズや高反射率顔料等を混ぜて近赤外域の反射率を高めた塗料を100〜150μm程度の膜厚となるように塗布した高反射率塗料の塗布面が形成されているので、高反射率塗料の塗布面では、加熱に寄与する近赤外域を選択的に反射して入熱を抑制することができる。
高反射率塗料は、中空セラミックビーズや高反射率顔料等を混ぜることにより、一般的な塗料と比較して近赤外域(780nm〜2500nm)の反射率を高めた塗料であり、100〜150μm程度の膜厚となるように反射させたい面に塗布して使用する。
上記の発明において、前記外壁面は、ナセル外壁面、ロータヘッドカバー及びタワー壁面を包含しており、このような外壁面の少なくとも一部に高反射率塗料の塗布面が形成されていれば、太陽光からこれら内側への入熱を抑制することができる。
また、上記の発明において、前記ナセルの外壁面及び前記ロータヘッドのカバーは、少なくともいずれかが繊維強化プラスチックで形成され、該繊維強化プラスチック層に反射材の層を設けることが好ましく、これにより、高反射率塗料を塗装する塗装工程を別途施工する必要がなく、加熱に寄与する近赤外域を選択的に反射して入熱を抑制することができる。この場合、反射材の層は、強固なクリア層として形成したゲルコート層の内側に形成されていることが好ましく、これにより、エロージョンにより反射効果が損なわれることを抑制して長寿命化できる。
本発明に係る風力発電装置は、風車翼を取り付けたロータヘッドに連結されている駆動・発電機構が、壁面部材が強化繊維プラスチック製であるナセル内に収納設置されている風力発電装置において、太陽光を受けるナセル外壁面の天井部に、中空セラミックビーズ又は高反射率顔料の少なくとも一方を混ぜて、780nm〜2500nmの近赤外域で反射率を高めた高反射率塗料を塗布した天井部の過半を覆う反射板が、天井面から離して取り付けられていることを特徴とするものである。
このような風力発電装置によれば、太陽光を受けるナセル外壁面の天井部に、中空セラミックビーズ又は高反射率顔料の少なくとも一方を混ぜて、780nm〜2500nmの近赤外域で反射率を高めた高反射率塗料を塗布した天井部の過半を覆う反射板が天井面から離して取り付けられているので、太陽光を最も受けやすいナセル外壁面は、高反射率塗料の塗布面が加熱に寄与する近赤外域を選択的に反射して入熱を抑制することができる。このような反射板は、特に既設の風力発電装置に対する太陽光入熱対策として有効であり、排気口から流出するナセル内空気の流れを妨げることもない。
上記の発明において、前記反射板は、繊維強化プラスチックで形成され、該繊維強化プラスチック層に反射材の層を設けることにより、高反射率塗料を塗装する塗装工程を別途施工する必要がなく、加熱に寄与する近赤外域を選択的に反射して入熱を抑制することができる。この場合、反射材の層は、強固なクリア層として形成したゲルコート層の内側に形成されていることが好ましく、これにより、エロージョンにより反射効果が損なわれることを抑制して長寿命できる。
上述した本発明によれば、ナセルの壁面厚さを薄くして軽量化を図るとともに、太陽光からナセル内への入熱量を抑制した風力発電装置を提供することができる。すなわち、繊維強化プラスチック製のような壁面部材においては、入熱抵抗及び放熱抵抗は相反する関係にあるが、本発明では、ナセル壁の板厚を薄くして重量軽減を図り、同時に、高反射率塗料の塗布面や太陽光の反射面を形成してナセル内部に対する入熱量の増大を抑制することにより、入熱量の低減と放熱性の向上を実現している。
この結果、ナセル内空気温度の上昇が抑制され、ナセル内空気温度が電子機器環境温度の上限を超えて電子機器類の寿命を低下させることを防止できるので、風力発電装置の信頼性や耐久性の向上に大きな効果を有する。
本発明に係る風力発電装置の参考例を示す図で、(a)はナセル内部の概略構成例を示す要部の断面図、(b)はナセル壁面断面構造を示す断面図である。 本発明に係る風力発電装置の一実施形態を示す図で、ナセル内部の概略構成例を示す要部の断面図である。 繊維強化プラスチック(FRP)の表面に形成された太陽光の反射面を示す層構造の断面図である。 風力発電装置の従来構造を示す図で、(a)はナセル内部の概略構成例を示す要部の断面図、(b)はナセル壁面断面構造を示す断面図である。
以下、本発明に係る風力発電装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。
最初に、図1(a),(b)に基づいて、参考例を説明する。図1(a)において、風力発電装置1Aは、基礎上に立設されるタワー2と、タワー2の上端に設置されるナセル3と、略水平な軸線周りに回転可能にしてナセル3に設けられるロータヘッド4とを備えている。
ロータヘッド4には、その回転軸線周りに放射状にして複数枚(たとえば3枚)の風車翼5が取り付けられている。これにより、ロータヘッド4の回転軸線方向から風車翼5に当たった風の力が、ロータヘッド4を回転軸線周りに回転させる動力に変換されるようになっている。なお、図示の風力発電装置1Aは、ナセル3の前方で風車翼5が回転するアップウインド型と呼ばれるものであるが、以下に説明する参考例は、たとえばダウンウインド型にも適用可能であり、これに限定されることはない。
ナセル3の内部には、ロータヘッド4の回転を発電機13に伝達する機械的な駆動力伝達機構として、主軸受9及び増速機10が設けられている。
さらに、ナセル3の内部には、発電機13による発電機構を構成する各種電気機器類として、インバータ制御盤12や発電機13で発電された電力を変圧するトランス14等が設置されている。
このように、風力発電装置1Aは、風車翼5を取り付けたロータヘッド4に連結されている駆動・発電機構がナセル3の内部に収納設置されている。このような駆動・発電機構は、運転により発熱する機器類や、環境温度が定められた機械部品や電子機器類を含んでいる。
ナセル3は、図示しないナセル台板及び骨格形成部材の周囲を壁面部材3aにより覆われた略直方体形状を有する中空部材である。壁面部材3aは、たとえば繊維強化プラスチック(FRP)製の板状部材であり、この壁面部材3aがナセル3の外壁面を形成している。
ナセル3の前端面下方には、ナセル3の内部に冷却用の外気を導入するため、壁面部材3aに開口するナセル吸気口6が設けられている。このナセル吸気口6には、除塩や除塵の機能を備えたフィルタが取り付けられている。また、ナセル3の上面には、ナセル3の内部を循環した冷却用の外気を大気へ流出させるため、壁面部材3aの開口に雨よけ7aを取り付けた排気口7が設けられている。
ナセル吸気口6からファン15の運転により導入される外気は、従来技術で説明したように、ナセル3の内部に設置された発熱機器類を冷却する冷却媒体との熱交換等に使用された後、温度上昇して排気口7から大気へ放出される。
なお、図中の矢印Caは外気主流の一例を示すものであり、実際の外気流れは、ナセル3内に設置された熱交換器の配置等に応じて、ナセル3の内部を循環して流れるようになっている。
このように、風車翼5を取り付けたロータヘッド4に連結されている駆動・発電機構がナセル3内に収納設置されている風力発電装置1Aにおいては、太陽光を受ける外壁面の少なくとも一部に、高反射率塗料の塗布面20が形成されている。図示の構成例では、ナセル3の天井(雨よけ7aの外面を含む)及び側面(両側面及び後端面)の外面に塗布面20が形成されている。
高反射率塗料は、中空セラミックビーズや高反射率顔料等を混ぜることにより、一般的な塗料と比較して近赤外域(780nm〜2500nm)の反射率を高めた塗料である。この高反射率塗料は、100〜150μm程度の膜厚となるように塗布し、太陽光を反射させたい面に塗布面20を形成して使用する。
高反射率塗料の反射率は、一般的に0.8〜0.9程度である。
一方、太陽定数を約1370W/mとし、略直方体としたナセル3の天井及び側面の受熱面積を80m(ナセル高さ4m、ナセル幅4m、ナセル長さ5m)と仮定すれば、大気透過率0.7とするとき、太陽からナセル壁面への入熱量は約77kWとなる。
このような場合、高反射率塗料の塗布面20を形成することにより、ナセル3の内部に対する入熱量は77kWから8〜16kW程度まで大幅に低下する。このため、ナセル3の壁面部材3aは、入熱抵抗を大きくするために厚くする必要がなくなる。
たとえば、ナセル3の壁面部材3aに用いられるFRPの熱伝導率を0.3W/mk、壁面部材3aの厚みを10cmとすれば、熱抵抗は3W/mKである。高反射率塗料の塗布後は、太陽光からの入熱が1/10〜1/5程度に低減されるので、同じ熱抵抗とするために必要な壁面部3aの厚さは1〜2cm程度で十分である。従って、このような壁面部3aの厚さ低減により、ナセル3の壁面重量を低減し、コストダウンが可能になる。
このような塗布面20の形成は、最も太陽熱を受けやすいナセル3の天井外面のみとしても、十分な入熱量の低減効果が得られる。
このように、上述した高反射率塗料の塗布面20は、太陽光を受けるナセル3の外壁面全面(天井面、両側面及び後端面)に限定されることはなく、天井面あるいは側面のみとしてもよい。すなわち、ナセル3の外壁面において、少なくとも一部に高反射率塗料の塗布面20が形成されていれば、入熱量の低減効果が得られる。
また、上述した高反射率塗料の塗布面20は、ナセル3の外壁面に限定されることはなく、たとえばロータヘッド4のカバーやタワー2の壁面のように、太陽光を受ける他の外壁面に形成して入熱量を低減してもよい。このように、ナセル3との接続部を有する外壁面の少なくとも一部に高反射率塗料の塗布面20が形成されていれば、太陽光からナセル3内への入熱を抑制することができる。
このような風力発電装置1Aによれば、太陽光を受ける外壁面の少なくとも一部に高反射率塗料の塗布面20が形成されているので、高反射率塗料の塗布面20では、加熱に寄与する近赤外域のみを選択的に反射して入熱を抑制することができる。
このため、ナセル3の壁面厚さを薄くして軽量化を図るとともに、太陽光からナセル3内への入熱量を抑制することができる。
すなわち、FRP製のような壁面部材3aにおいては、入熱抵抗及び放熱抵抗は相反する関係にあるが、上述した塗膜面20を形成することにより、ナセル壁3aの板厚を薄くして重量の軽減及び放熱性の向上を図り、同時に、高反射率塗料の塗布面20を形成してナセル3の内部に対する入熱量の増大を抑制し、入熱量の低減を実現している。
この結果、ナセル3においては、ナセル内空気温度の上昇が抑制され、ナセル内空気温度が電子機器環境温度の上限を超えて電子機器類の寿命を低下させることを防止できるようになるので、風力発電装置1Aの信頼性や耐久性が向上する。
続いて、本発明に係る風力発電装置について、一実施形態を図2に基づいて説明する。なお、上述した参考例と同様の部分には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図2に示す風力発電装置1Bのナセル3は、太陽光を受けるナセル外壁面の天井部に、上面に高反射率塗料を塗布した反射板30がサポート材31により取り付けられている。この反射板30は、排気口7から流出するナセル内空気の流れを妨げないように、サポート材31により天井面から離して取り付けられている。
サポート材31の上面には、上述した参考例と同様の高反射率塗料を塗布して形成された塗布面20を備えている。
このような風力発電装置1Bは、太陽光を最も受けやすいナセル3の天井部に塗布面20を形成した反射板30が取り付けられているので、ナセル3の外壁面天井部では、高反射率塗料の塗布面20が加熱に寄与する近赤外域を選択的に反射して入熱を抑制することができる。
このような反射板30の取付作業は、既設の風力発電装置1Bにおいて同じ高所作業となる塗装作業と比較すると、安全性や工事費用の点で有利になる。すなわち、既設のナセル3に反射板30を取り付ける場合、高反射率塗料の塗布は地上で実施できるため、高所作業は設置工事のみとなる。従って、本実施形態の反射板30は、特に既設の風力発電装置1Bに対する太陽光入熱対策として有効である。
なお、図示の風力発電装置1Bは、反射板30の上面以外に高反射率塗料の塗布面20はないが、必要に応じてナセル3の側面等に塗布面20を形成してもよい。
ところで、上述した参考例及び実施形態では、ナセル3の外壁面等に高反射率塗料の塗布面20を形成していたが、高反射率塗料に代えて、以下に説明する太陽光の反射面を形成してもよい。
図3は、FRPの表面に形成された太陽光の反射面40を示す層構造の断面図である。この場合、ナセル3の外壁面等をFRP製とし、その外表面側に太陽光を反射する反射面40が形成されている。
反射面40は、FRP41の表面にセラミックビーズ層42及びクリア層43を形成したものである。すなわち、FRP41の外表面とクリア層43との間に、加熱に寄与する近赤外域を選択的に反射して入熱を抑制する中空セラミックビーズ等の反射材を配置したセラミックビーズ層42を設け、太陽光を反射する反射面40を形成したものである。
このような反射面40は、ナセル3の外壁面や反射板30となるFRP41を成形して製造する際に、反射面40の形成もFRP41の製造と同時に実施できる。このため、高反射率塗料を塗装する塗装工程を別途施工する必要がなく、FRP41で製造される部材表面に対して反射面40を一体的に形成することができる。
また、このような反射面40は、強固なクリア層43として形成したゲルコート層の内側に反射材のセラミックビーズ層42が形成されているので、エロージョンにより反射効果が損なわれることを抑制して長寿命化することができる。
但し、コストダウンを優先する場合、クリア層は必ずしも必要としない。また、反射面40は、セラミックビーズだけでなく、高反射率の顔料などを混ぜて形成してもよい。
このように、上述した参考例及び実施形態の風力発電装置1A,1Bによれば、ナセル3の壁面厚さを薄くして軽量化を図るとともに、ナセル3の内部に対する入熱量の増大を抑制することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、その要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
1A,1B 風力発電装置
3 ナセル
4 ロータヘッド
5 風車翼
20 塗布面
30 反射板
40 反射面

Claims (2)

  1. 風車翼を取り付けたロータヘッドに連結されている駆動・発電機構が、壁面部材が強化繊維プラスチック製であるナセル内に収納設置されている風力発電装置において、
    太陽光を受けるナセル外壁面の天井部に、中空セラミックビーズ又は高反射率顔料の少なくとも一方を混ぜて、780nm〜2500nmの近赤外域で反射率を高めた高反射率塗料を塗布した天井部の過半を覆う反射板が、天井面から離して取り付けられていることを特徴とする風力発電装置。
  2. 前記反射板は、繊維強化プラスチックで形成され、該繊維強化プラスチック層に反射材の層を設けることを特徴とする請求項に記載の風力発電装置。
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