JP5517630B2 - Espの集塵極板のラッピングの順番を制御する方法 - Google Patents

Espの集塵極板のラッピングの順番を制御する方法 Download PDF

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Description

本発明は、静電集塵器からの塵粒排出を制御する方法に関する。
本発明は、静電集塵器の動作を制御する制御システムに関する。
石炭、石油、産業廃棄物、一般廃棄物、泥炭、バイオマスなどの燃焼は、フライアッシュと呼ばれることがよくある塵粒を含有する排ガスを生成する。外気への塵粒の排出は低レベルに維持されるべきであり、その結果、静電集塵器(ESP)タイプのフィルタは、排ガスが外気へ排出される前に、排ガスから塵粒を収集するため使用されることがよくある。数ある文献の中で、特に、US4,502,872により知られているESPは、放電極と集塵極板とが設けられている。放電極は、その後に集塵極板によって収集される塵粒を充電する。集塵極板は、収集された塵を極板から放出させ、ホッパーの中に落下させるためラップされることがあり、ホッパーからの塵は廃棄場、処理場などへ運ばれることがある。清浄化ガスは煙突を介して外気へ排出される。
ESPは、放電極及び集塵極を閉じ込め、排ガスが排ガス口から放電極及び集塵極を通って排ガス出口まで流れる排ガスダクトとして機能するケーシングを有する。ESPは、ケーシングの内側に、フィールドと呼ばれることもある、直列に連結された複数個の独立ユニットを有しうる。このESPの一例は、直列に連結された3個の個別のフィールドについて記載しているWO91/08837において見られる。さらに、このようなフィールドの1つずつは、セル又はバスセクションと呼ばれることがよくある複数個の並列ユニットに分割されることがある。このようなバスセクションの1つずつは、ラッピング、電力などに関して、他のバスセクションと独立に制御されることがある。
ESPからの非常に低い塵粒排出に対するより厳しい要求に伴って、ESPにおける非常に効率的な塵粒の除去を実現するためにESPのケーシングの内側でより多数の直列したフィールドを使用することが必要になってきた。フィールド数の増加は排出を削減するため有効であるが、ESPの投資及び運転のコストも増加させる。
本発明の目的は、除去能力を高めるように静電集塵器(ESP)を制御することを可能にする方法を提供することである。このような高められた除去能力の利点は、低い塵粒排出に対するより厳しい要求が、最小サイズのESP、すなわち、最小個数の直列したフィールド、及び/又は、ESPにおける最小の滞留時間、及び/又は、最小の集塵極面積、及び/又は、集塵極の個数、集塵極のサイズなどに関するより小型のフィールドで満たされ得るように利用可能であり、そして、さらに既存のESPの塵除去効率を改善するため利用可能である。
この目的は、少なくとも1つの集塵極板と少なくとも1つの放電極と電源とをそれぞれに備える少なくとも第1のバスセクション及び少なくとも第2のバスセクションを含む静電集塵器からの塵粒排出を制御する方法において
上に堆積した塵粒を除去するため前記第1のバスセクションの少なくとも1つの集塵極板をラップすることを含む前記第1のバスセクションのラッピング事象が開始されようとしていることを観察するステップと、
前記第1のバスセクションのラッピング事象が開始されることを許可する前に、前記静電集塵器における排ガスの流れの方向に関して前記第1のバスセクションの下流に位置している前記第2のバスセクションが、前記第1のバスセクションのラッピング事象の間に放出されるべき塵粒を収容する準備ができていることを確認するステップであって、前記第1のバスセクションの前記ラッピング事象を開始する前記ステップより前に、前記第2のバスセクションの少なくとも1つの集塵極板がラップされるように、前記第2のバスセクションのラッピング事象を開始することを備えるステップと、
前記第2のバスセクション(が前記第1のバスセクションのラッピング事象の間に放出されるべき塵粒を収容する準備ができていることが確認された後に、前記第1のバスセクションの前記ラッピング事象を開始するステップと、
から成るステップの順序を実行することを特徴とする方法によって達成される。
この方法の優位性は、第1のバスセクションの下流に位置している第2のバスセクションが第1のバスセクションのラッピングの間に放出される塵粒を収容する準備ができるまで、第1のバスセクションのラッピングが開始されないことである。このようにして、第2のバスセクションに塵粒が詰め込まれ過ぎて塵粒の排出の増加を引き起こす可能性を回避することができる。本発明に従ってESPを動作させることにより、第1のバスセクションのラッピングによって引き起こされる排出は、非常に低く保つことが可能である。従って、この方法は、ESPからの塵粒の排出を削減する。さらに本方法では、上記第2のバスセクションのラッピング事象は、上記第2のバスセクションの少なくとも1つの集塵極板が上記第1のバスセクションの上記ラッピング事象を開始する上記ステップより前にラップされるように、第1のバスセクションのラッピングより前に開始される。このようにして、第2のバスセクションの少なくとも1つの集塵極板は、第1のバスセクションのラッピング事象を開始する直前にラップされ、それによって、上記第1のバスセクションのラッピング事象の間に放出されるべき塵粒を収容するため第2のバスセクションを少なくとも部分的に準備する。
一実施形態によれば、上記第2のバスセクションは、上記第1のバスセクションの直ぐ下流に位置している。バスセクションの集塵極板のラッピングは、通常はこのバスセクションの直ぐ下流に位置しているバスセクションに非常に強い影響を与えるであろう。その理由で、第1のバスセクションの集塵極板をラップする前に、第1のバスセクションの直ぐ下流に位置している第2のバスセクションが第1のバスセクションのラッピングの間に放出されるべき塵粒を収容する準備ができていることを確認することが好ましいことがよくある。
一実施形態によれば、上記第1のバスセクションは、ESPの排ガス入口に位置している。通常は、ESPに入る塵粒の大部分は、排ガス入口に位置しているこのバスセクションにおいて除去済みであろう。その結果、ESPの入口に位置している第1のバスセクションのラッピングは頻繁に行われ、非常に大量の塵粒が、ラッピング事象が開始される都度、このような第1のバスセクションの集塵極板から放出されるであろう。よって、ESPの入口に位置している上記第1のバスセクションの下流に位置している第2のバスセクションが第1のバスセクションのラッピングの間に第1のバスセクションから放出されるべき塵粒を収容する準備ができていることを確認することは、ESPからの塵粒排出を削減する努力に大きいプラス効果を与える。
一実施形態によれば、上記ESPは、幾つものバスセクションを備え、上記幾つものバスセクションのうちの少なくとも3つがバスセクションのグループを形成し、このグループが、少なくとも第1のバスセクションと、上記ESPの排ガスの流れ方向に関して上記第1のバスセクションの下流に位置している第2のバスセクションと、上記ESPの排ガスの流れ方向に関して上記第2のバスセクションの下流に位置している第3のバスセクションとを備え、上記バスセクションのグループのうちの上記バスセクションのそれぞれが、
上記グループのうちの1つのバスセクションのラッピング事象が開始されようとしていることを観察するステップと、
上記1つのバスセクションのラッピング事象が開始されることを許可する前に、上記グループに含まれ、上記1つのバスセクションの直ぐ下流に位置しているバスセクションが上記1つのバスセクションのラッピング事象の間に放出されるべき塵粒を収容する準備ができていることを確認するステップと、
上記グループに含まれ、上記1つのバスセクションの直ぐ下流に位置している上記バスセクションが上記1つのバスセクションのラッピング事象の間に放出されるべき塵粒を収容する準備ができていることが確認された後に、上記1つのバスセクションの上記ラッピング事象を開始するステップと、
によって制御される。本実施形態によれば、ESPを通過する排ガスの流れ方向に沿って位置している少なくとも3つのバスセクションのグループは、このようなバスセクション毎に下流のバスセクションがラッピング事象の間に放出されるべき塵粒を収容する準備ができていることが制御されるように制御される。従って、第1のバスセクションをラップする前に、第2のバスセクションの準備ができていることが確認される。第2のバスセクションのラッピングが必要であることが判明したならば、このような第2のバスセクションのラッピングが実行される前に、第3のバスセクションの準備ができていることが先に制御される。その結果、本実施形態によれば、制御方法は、ラッピング事象が開始される前に、いわゆる直列的に、下流のバスセクションを観察するステップを備える。
別の実施形態によれば、上記ESPは、バスセクションのペアに分割されている幾つものバスセクションを備え、このようなペアはそれぞれが、第1のバスセクションと、上記ESPにおける排ガスの流れ方向に関して上記第1のバスセクションの下流に位置している第2のバスセクションとを備え、上記ペアのうちの各ペアの上記第1及び第2のバスセクションのラッピングが、上記第1のバスセクションのラッピング事象を開始する前に、第2のバスセクションが第1のバスセクションのラッピングによって放出されるべき塵粒排出を収容する準備ができていることを確認することによって制御される。7個の連続したバスセクション付きのESPは、1対、2対、又は、3対のこのようなペアを有することがあり、このようなペアはそれぞれが第1のバスセクション及び第2のバスセクションを有し、7個のバスセクションのうちの最後の5個、3個又は最後の1個は別の原理に従って制御されてもよい。本実施形態の優位性は、各ペアが、ペアのうちの第1のバスセクションが塵粒の主コレクタとして機能し、ペアのうちの第2のバスセクションがペアからの塵粒の排出を減少させる目的のための保護として機能する「コレクタ保護結合」として動作することである。よって、第1のバスセクション及び第2のバスセクションを備えるこのようなペアはそれぞれが、塵粒の効率的な除去と低排出とを達成するため作用するであろう。
一実施形態によれば、ESPは、バスセクションの第1のペア及びバスセクションの第2のペアの少なくとも2対のペアを有することがあり、第1のペアは、ESPを通過する排ガスの流れ方向に見られるようにESPの最初の2つのバスセクションを備えることがあり、第2のペアはESPの第3及び第4のバスセクションを備えることがある。各ペアは、好ましくは、本実施形態では、ラッピングに関して他のペアと独立に制御されるであろう。
第2のバスセクションが第1のバスセクションのラッピング事象の間に放出されるべき塵粒を収容する準備ができていることを確認するステップは、様々な方法で実行することができる。一実施形態によれば、上記第2のバスセクションが最後にラップされたときから経過した時間が決定される。上記第2のバスセクションが最後にラップされたときから経過した上記時間が選択された時間を超えるならば、上記第2のバスセクションの少なくとも1つの集塵極板がラップされるように、上記第2のバスセクションのラッピング事象が開始される。第2のバスセクションが最後にラップされたときから経過した時間を検査することは、第2のバスセクションの集塵極板が上記第1のバスセクションのラッピング事象の間に放出されるべき塵粒を収容するために十分にクリーンであるかどうかを推定する簡単な方法を構成する。別の実施形態によれば、第2のバスセクションにおけるスパーキング率が、第2のバスセクションが上記第1のバスセクションのラッピング事象の間に放出されるべき塵粒を収容する準備ができているかどうかを評価するため測定される。第2のバスセクションにおけるスパーキング率は、このようにして、第2のバスセクションの集塵極板がどの程度クリーンであるかの尺度であると考えられる。更なる実施形態によれば、上記第2のバスセクションの上記少なくとも1つの集塵極板をラップする必要性が予測される。このような予測は、排気ガス流、ボイラー負荷、燃焼された燃料のタイプ、第2のバスセクションの以前のラッピング事象のときからの経過時間などに、単独で、又は、組み合わせとして基づく可能性がある。例えば、第2のバスセクションをラップする必要性を予測するため、予測モデル、例えば、数学モデルを利用することが可能である。このような予測モデルは、第2のバスセクションの集塵極板上の塵の量に影響を与える、前述されたパラメータのような動作パラメータの入力を利用することが可能である。さらに別の実施形態では、上記第2のバスセクションのラッピング事象は、上記第2のバスセクションの少なくとも1つの集塵極板が上記第1のバスセクションの上記ラッピング事象を開始する上記ステップより前にラップされるように、第1のバスセクションのラッピングより前に開始される。このようにして、第2のバスセクションの少なくとも1つの集塵極板は、第1のバスセクションのラッピング事象を開始し、直前にラップされ、それによって、上記第1のバスセクションのラッピング事象の間に放出されるべき塵粒を収容するため第2のバスセクションを少なくとも部分的に準備する。本発明のステップの順序が連続的に何度も実行され、第2のバスセクションが第1のバスセクションのラッピング事象の間に放出されるべき塵粒を収容するため準備ができていることを確認する複数回のステップが行われるならば、上記第2のバスセクションのラッピング事象は、このような確認するステップが実行される時に、1回おき、又は、2回おきなどだけに実行されるべきであることが決定される可能性がある。
本発明の別の目的は、塵粒の排出が削減され得るように静電集塵器(ESP)の動作を制御するよう適合した制御システムを提供することである。
この目的は、少なくとも1つの集塵極板と少なくとも1つの放電極と電源とをそれぞれに備える少なくとも第1のバスセクション及び少なくとも第2のバスセクションを含む静電集塵器の動作を制御する制御システムにおいて
前記制御システムが、
に堆積した塵粒を除去するため前記第1のバスセクションの少なくとも1つの集塵極板をラップすることを含む前記第1のバスセクションのラッピング事象が開始されようとしているという入力を受信することと
前記第1のバスセクションのラッピング事象が開始されようとしているという前記入力に応答して、前記静電集塵器内での排ガスの流れ方向に関して前記第1のバスセクションの下流に位置している前記第2のバスセクションに、前記第2のバスセクションが前記第1のバスセクションのラッピング事象の間に放出されるべき塵粒を収容する準備ができているかどうかについて問い合わせを送信するとともに、前記第1のバスセクションの前記ラッピング事象を開始する前に、前記第2のバスセクションの少なくとも1つの集塵極板がラップされるように、前記第2のバスセクションのラッピング事象を開始することと
前記第2のバスセクションが前記第1のバスセクションのラッピング事象の間に放出されるべき塵粒を収容する準備ができていることが確認された後に、前記第1のバスセクションの前記ラッピング事象を開始することと
から成るステップの順序を実行するように適合している制御装置を備えることを特徴とする制御システムによって達成される。
この制御システムの優位性は、第1のバスセクションの下流に位置している第2のバスセクションが、第1のバスセクションのラッピング事象を開始する前に、第1のバスセクションのラッピングの間に放出される塵粒を収容するため準備ができていることを確認するよう適合していることである。このようにして、制御システムは、第2のバスセクションに塵粒が詰め込まれ過ぎることを回避するように作用する。
更なる制御システムは、ESPの第1のバスセクションのラッピング事象が開始されようとしているという入力を受信するよう適合した制御装置を含み、上記ラッピング事象が上に堆積した塵粒を除去するため第1のバスセクションの少なくとも1つの集塵電極板をラップするステップを備え、上記制御装置が、ESPの第1のバスセクションのラッピング事象が開始されようとしているという上記入力に応答して、ESP内での排ガスの流れ方向に関して第1のバスセクションの下流に位置している第2のバスセクションにおけるラッピング事象を少なくとも時折開始するよう適合し、上記制御装置が、できる限り第2のバスセクションのラッピング動作を開始した後に、第1のバスセクションの上記ラッピング事象を開始するよう適合していることを特徴とする。
この更なる制御システムの優位性は、第1のバスセクションのラッピング事象を開始する前に第2のバスセクションの少なくとも1つの集塵極に存在している塵の量を、簡単な方法で、削減するように作用することである。それによって、第1のバスセクションのラッピング事象によって生じる塵粒の排出が削減される。制御システムは、制御システムが、ESPの第1のバスセクションのラッピング事象が開始されようとしているという入力を受信したときに、第2のバスセクションのラッピングを常に開始するように設計することが可能である。別の可能性は、ラッピング事象が第1のバスセクションで開始されようとしている時に、第2のバスセクションのラッピングを、1回おき、又は、2回おきなどだけに開始することである。第1のバスセクションのラッピング事象の間に放出されるべき塵粒の量がかなり少ないならば、ラッピング事象が第1のバスセクションで開始される時に、第2のバスセクションにおけるラッピング事象を、1回おき、又は、2回おきなどだけに開始すれば十分であることは確実であろう。
本発明の更なる目的及び特徴は、以下の説明及び特許請求の範囲から明白であろう。
横から見たときの静電集塵器を表す断面図である。 上から見たときの静電集塵器を表す平面図である。 静電集塵器の制御システムを示す平面図である。 スパーキング率及び塵粒の排出の概略図である。 第1の実施形態によるスパーキング率によって制御されるラッピングの概略図である。 第2の実施形態によるスパーキング率によって制御されるラッピングの概略図である。 2つの順次バスセクションのラッピングの制御を示すフローチャートである。 従来技術のラッピング制御による塵粒の排出の概略図である。 図7のフローチャートによってラッピングを制御するときの塵粒の排出の概略図である。 更なる順次バスセクションにおけるラッピングの制御を示すフローチャートである。 代替の実施形態による2つの順次バスセクションのラッピングの制御を示すフローチャートである。 横から見たときの静電集塵器を表す側面図である。
発明は添付図面を参照して今度はより詳細に説明される。
図1は、横から見た断面の静電集塵器(ESP)1を概略的に表している。図2は上から見た同じ集塵器1を表している。集塵器1は、塵粒を含有する排ガス4の入口2と、塵粒の大半が除去された排ガス8の出口6とを有する。排ガス4は、例えば、石炭が燃焼されるボイラーから来る。集塵器1は、第1のフィールド10と、第2のフィールド12と、第3の最後のフィールド14とが設けられたケーシング9を有する。各フィールド10,12,14は、例えば、参照としてここに組み込まれている米国特許第4,502,872号から技術的に知られている放電極と集塵極板とが設けられている。
図2に最もよく表されているように、各フィールド10,12,14は、バスセクションと呼ばれる2つの並列独立ユニットに分割される。バスセクションは、少なくとも1つの集塵極板と、少なくとも1つの放電極と、1つ又は複数の集塵極板と1つ又は複数の放電極との間に電圧を印加する少なくとも1つの電源とを有するユニットとして定義される。このようにして、フィールド10はバスセクション16及び並列バスセクション18を有し、フィールド12はバスセクション20及び並列バスセクション22を有し、フィールド14はバスセクション24及び並列バスセクション26を有する。
各バスセクション16,18,20,22,24,26は、図1に表された放電極28と、図1に表され、図2に破線で表された集塵極板30とが設けられている。各バスセクション16−26は、それぞれに、特定のバスセクション16−26の放電極28と集塵極板30との間に電流及び電圧を印加する整流器32,34,36,38,40,42の形をした独立電源が設けられている。排ガス4が放電極28を通るとき、塵粒は帯電し、塵粒が収集される集塵極板30に向かって進む。各バスセクション16−26は、1つずつがそれぞれのバスセクション16−26の集塵極板30から収集された塵を除去するため作用する個別のラッピング装置44,46,48,50,52,54がそれぞれに設けられる。いわゆるタンブリングハンマー付きのこのようなラッピング装置の限定的ではない実施例は、US4,526,591に見出される。各ラッピング装置44−54は、ラッピング装置毎に、関連付けられた1つずつの集塵極板30の下流端部をラップするよう適合した1つのハンマー56だけが図1に表されている第1のハンマーの組を備える。各ラッピング装置44−54は、ラッピング装置毎に、関連付けられた1つずつの集塵極板30の下流端部をラップするよう適合した1つのハンマー58だけが図1に表されている第2のハンマーの組をさらに備える。各ラッピング装置44−54は、図2に表された、第1のハンマーの組、すなわち、ハンマー56を作動するよう適合した第1のモータ60と、図2に表された、第2のハンマーの組、すなわち、ハンマー58を作動するよう適合した第2のモータ62を備える。ラッピングが実行されるとき、集塵極板30は、塵が塊状となって集塵極板30から落ちるように、ハンマー56,58によって叩かれることによって加速される。このように、集塵極板30のラッピングは、集塵極板30上に収集された塵粒が放出され、図1に表されたホッパー64に収集される結果をもたらし、収集された塵粒がホッパーから運び去られる。しかし、バスセクション16−26の集塵極板30のラッピングの間に、ラップされているバスセクションの集塵極板30上に以前に収集された塵の一部は、排ガス4が再混入され、排ガス8と共に当該バスセクションから離れる。このように、すべてのラッピングは、バスセクション16−26のうちのいずれのバスセクションがラップされているか、バスセクション16−26のうちのそのバスセクションがどのように、そして、いつラップされるか、及び、ESPのその他のバスセクションがどんな状態であるかに応じて、大きいサイズから検出できないサイズまでのどのようなサイズでも有することがある塵排出ピークという結果をもたらす。バスセクション16−26の集塵極板30のクリーニングは様々な方法で行うことが可能である。バスセクション16−26の集塵極板30の各ラッピングは、典型的に、約10秒から4分間継続し、通常は、10から60秒間継続する「ラッピング事象」と呼ばれることがある。ラッピング事象は、様々な方法かつ様々な時間間隔で実行することが可能である。この点に関して、可変である1つのパラメータは、電流状況、すなわち、その特定のバスセクション16−26の整流器32−42がラッピング事象の間に電極28,30に電流を印加しているか、又は、印加していないかである。ラッピングの間に粒子が集塵極板30に粘着する能力は、集塵極板30のラッピングの間に電流が印加されるならば、ラッピングの間に電流が印加されない場合より高い。集塵極板30がラップされるときに電流が印加されるならば、塵の塊の一部は集塵極板に粘着し、従って、塵粒の再混入は少ないが、集塵極板30もまたラッピング事象の終わりに、電流が印加されない状態、又は、例えば、正常な電流の5%のような低電流が印加される状態で集塵極板30をラッピングする場合と比べると「クリーン」でない。電圧状況がラッピングの間にどのように変えられ得るかについての一実施例は、WO97/41958に記載されている。可変である別のパラメータは、ラッピングが第1のハンマーの組、すなわち、ハンマー56と、第2のハンマーの組、すなわち、ハンマー58の両方で同時に行われるか、又は、ハンマー56,58の組の一方だけを使って行われるかである。ハンマー56,58が集塵極板30をラップさせられる回数は、ラッピング事象の間に除去される集塵極板30上の塵粒の量にも影響を与える。よって、集塵極板30をラッピングする多数の方法があり、各ラッピング方法は、集塵極板30から除去される塵粒の量に関して、さらに、以下に表されているように、排ガス中に分散させられ、そして、清浄化された排ガス8と共にバスセクションから、又は、場合によっては集塵器1から離れる塵粒の量に関して、僅かに異なる挙動を有する。
図3は静電集塵器1の動作を制御する制御システム66を表している。制御システム66は、6台の制御ユニット68,70,72,74,76,78と、中央プロセスコンピュータ80の形をした制御装置とを備える。各バスセクション16−26は、個別の制御ユニット68,70,72,74,76,78がそれぞれに設けられている。制御ユニット68−78は、当該バスセクション16−26の対応する整流器32−42の動作を制御する。このような制御には、供給される電圧/電流の制御とスパークオーバ回数の制御とが含まれる。「スパークオーバ」は、放電極と集塵極板との間の電圧が放電極と集塵極板との間のギャップの誘電強度を上回るために、スパークが放電極と集塵極板との間に起こるときの状況として定義される。スパークオーバにより、電極はシステム内で利用できるすべての電力が消費されるように接地される。その結果として、電極間の電圧は集塵極板の収集性能に支障がある零ボルトまで一時的に降下する。スパークオーバ後に、制御ユニット68−78は電圧を低下させ、その後、再び電圧を増加させ始める。各バスセクション16−26の制御ユニット68−78は、それぞれのバスセクション16−26の対応するラッピング装置44−54の動作をさらに制御する。前述されているように、この制御は、集塵極板30がラップされる時点と方法とを含む。中央プロセスコンピュータ80は制御ユニット68−78を制御し、それによって、静電集塵器1全体の動作を制御する。
従来技術によれば、集塵極板30のラッピングは、プリセットされた時間間隔で行われるように制御される。プリセットされた時間間隔は、第1のフィールド10のバスセクション16及び18で収集される塵粒の量が第3及び最後のフィールド14のバスセクション24及び26で収集される集塵の量より多いので、異なるバスセクション16−26に対して別々である。従って、従来技術によれば、ラッピングは、一例として、第1のフィールド10に対して5分毎に実行され、第2のフィールド12に対して30分毎に実行され、最後のフィールド14に対して12時間毎に実行されることがある。このタイプの制御は、最適ではなく、増加した塵粒排出と増加した電力消費をもたらすことがわかった。
本発明は、静電集塵器のラッピングを制御する新規性及び進歩性のある方法を提供する。
本発明の第1の態様によれば、バスセクション16−26の集塵極板30が、当該バスセクション16−26の塵粒除去能力を悪化することがないように、ラッピング事象が必要とされる程度の量の塵粒を収集する時点を検出できることがわかった。よって、バスセクション16−26の集塵極板30が満杯であり、ラッピングを必要とする時点を検出できることがわかった。
図4は、塵粒排出が曲線ECによって示され、バスセクション16の集塵極板30がラップされてから経過した時間TRと相関付けられている、バスセクション16からの塵粒EMの排出の概略図である。図4を参照するとわかるように、図4の右側y軸に示された、塵粒EMの排出は、集塵極板30がちょうどラップされた時点(TR=0)で非常に低レベルから始まり、その後、集塵極板30が塵粒で満たされるのに伴って徐々に増加する。よって、曲線ECは、バスセクション16の集塵極板30上に収集された塵粒の量の間接的な尺度を表現し、すなわち、曲線ECは、集塵極板30のラッピング以降の時間に対して、バスセクション16の集塵極板30上の現在の塵粒の負荷を間接的に表現する。図4において、塵粒のある特定の現在の排出ECに対応する現在の塵粒の負荷は、3つの別個のレベル、すなわち、「殆ど空」、「半ば満杯」、及び、「殆ど満杯」で、「LOAD」として表されている下側x軸に記載されている。明らかに、塵粒の排出が急速に増加する時点で、すなわち、TR1からある程度の時間経過後に、ラッピング事象を開始することが興味深い。しかし、1つずつの個別のバスセクション16−26の直ぐ後で塵粒を測定することは費用がかかるので、バスセクション16の後で測定された塵粒排出に基づいてラッピングを制御することは、魅力的な制御原理ではない。例えば、バスセクション16の集塵極板30上でロードセルを用いて実際の塵負荷をキログラムで測定することも同様に費用がかかり、困難である。
本発明の第1の態様の一実施形態によれば、スパーキング率、すなわち、1つのバスセクション、例えば、バスセクション16における単位時間当りのスパークオーバの回数はその1つのバスセクション、例えば、バスセクション16のラッピングを制御するため使用できることがわかった。さらに、上記1つのバスセクション、例えば、バスセクション16のスパーキング率は、曲線EC、すなわち、その1つのバスセクションからの塵粒排出と相関関係があることがわかった。よって、後述されるように、測定された現在のスパーキング率は、バスセクション16からの現在の塵粒排出ECの間接的な尺度として利用できる。測定されたスパーキング率は、塵粒排出ECが集塵極板30上の塵粒の負荷を間接的に表現するので、集塵極板30上の塵粒の負荷の間接的な尺度としても利用できる。単位時間当りのスパークオーバの回数、すなわち、スパーキング率は、バスセクション16を制御する制御ユニット68によって測定される。よって、制御ユニット68は、バスセクション16のスパーキング率を測定する測定装置として機能するであろう。バスセクション16は、それ自体が、スパークオーバを感知するセンサとして機能するであろう。前述されているように、スパークオーバは電極が接地されていることを意味している。スパークオーバが起こるとき、印加された電流は減少し、その後、再び急に立ち上げられ、その間に収集効率は低下する。こうして、多数のスパークオーバは、バスセクション16が最大電流で動作する時間を短縮し、よって、収集効率を低下させる。従来技術によれば、測定されたスパークオーバの回数は整流器32によってバスセクション16に印加される電圧又は電流を制御するため使用される。今度は、図4の左側y軸に記載されたスパーキング率NRは、時間TRの関数として、図4の曲線SCに表された特徴的な見え方をしていることがわかった。図4から分かるように、曲線SCは、集塵極板30がラップされたそのときに(TR=0)、初期スパーキング率NR1で始まる。例えば、第1のフィールド10のバスセクション16のNR1は、毎分約10−40回のスパークオーバであるかもしれない。バスセクション16の集塵極板30が収集された塵粒でより一層詰め込まれるならば、スパーキング率は緩やかに増加する。時間TR1の後、スパーキング率NRは急速に増加する。バスセクション16の場合、時間TR1は、例えば、4から30分間であるかもしれない。今度は、スパーキング率NRの急速な増加は塵粒EMの排出の急速な増加と同時に起こることがわかった。よって、スパーキング率を示す曲線SCと、塵粒の排出を示す曲線ECとが両方ともに時間TR1の後に急激な増加を示す。従って、集塵極板30が「満杯」であり、塵粒の排出を減少させるためにラップされる必要がある時点の尺度として、スパーキング率NRを使用することが可能である。さらに、集塵極板30上の塵粒の負荷は、測定されたスパーキング率から推定可能である。この点に関して相関装置の機能を有しているプロセスコンピュータ80は、図4に示された曲線ECが与えられることがある。代替案として、制御ユニット68が相関装置として機能することがある。測定された現在のスパーキング率と図4の曲線ECとの間の相関に基づいて、プロセスコンピュータ80は集塵極板30上の現在の塵粒の負荷を推定可能である。スパーキング率曲線SC及び塵粒排出曲線ECは、図4に示されているように、多くの場合に類似した主な様子を有しているので、スパーキング率は、殆どの場合、曲線ECの使用を要することなく、塵粒の負荷と直接的に相関付けられる可能性がある。このような推定は、このような負荷に関して、図4に示されているように、「殆ど空」、「半ば満杯」及び「殆ど満杯」のようなかなり粗い出力を与えることがあるが、個別のバスセクション、例えば、バスセクション16の集塵極板30上の塵粒の負荷に関するこのような情報は、静電集塵器1の管理下において依然として非常に有用な情報である。バスセクション16においてラッピング事象を実行する、後述されるタイミングの制御に加えて、このような情報もまた、例えば、ラッピング装置、集塵極板などにおける機械的問題及び電気的問題を検出するため利用される可能性がある。
図5は、図4の検討結果が、制御ユニット68がラッピング装置44にバスセクション16の集塵極板30をラップさせる時点を制御する制御方法において実施される方法の第1の実施形態を示している。この第1の実施形態によれば、バスセクション16自体が、集塵極板30がその最大収集能力に到達した時点、すなわち、集塵極板30上の塵粒の負荷が実質的にその最大値に到達し、従って、集塵極板30がラップされる必要がある時点を測定するため動作するオンライン測定装置として使用される。バスセクション16自体をオンライン測定装置の一部として使用する具体的な優位性は、このような制御方法が、後述されるように、集塵極板30が、収集効率の低下を招くスパーク無しで、より多くの塵粒を収集できない時点に反応するので、例えば、排ガス4の量と、燃料品質と、排ガス4の湿度及び温度と、集塵極板30の物理的状態及び化学的状態と、塵粒の物理的特性及び化学的特性などを含む、集塵極板30の収集能力に影響を与える全てのパラメータが、自動的かつ暗黙的に考慮されることである。従って、バスセクション16は、集塵極板30上に収集された塵粒の負荷を測定する測定装置の一部を形成するであろう。集塵極板30上の塵粒の負荷が、燃料ガスの湿度、温度などに関する現在の状態で、集塵極板30の収集効率が低下し始める量に到達したとき、ラッピング事象は、集塵極板30の収集効率が回復されるように、自動的に開始される。バスセクション16は、従来のバスセクションに対し機械的構造の再設計を必要とすることなく、オンライン測定装置の一部として動作していることが認められるであろう。従って、第1の実施形態を既存のESPに適用することも容易である。本実施形態によれば、制御スパーキング率NR2は、図5に示されているように選択される。第1のフィールド10のバスセクション16の場合、値NR2は、例えば、毎分15回のスパークオーバであるかもしれない。制御ユニット68は継続的にスパーキング率を観測する。ラッピングが実行された後、スパーキング率は、矢印SR1によって示されているように、曲線SCに追従するであろう。制御ユニット68は、スパーキング率NRがプレセットされた値NR2に到達したことを制御ユニット68が検出するとき、ラッピング装置44にバスセクション16の集塵極板30をラップさせる。スパーキング率NRは、その後、このようなラッピングの結果として、破線矢印SR2によって示されているように減少する。よって、ラッピングは、スパーキング率がプリセットされた値NR2に到達すると直ぐに起こるように、制御され、行われる。集塵極板30上に収集された塵粒の量は、ボイラー負荷などに応じて変化するかもしれないので、NR2に対応する時間TR2は一定ではない。従来の制御戦略と比べて、本発明の第1の実施形態による制御方法は時間に依存しないが、必要である時点、すなわち、スパーキング率が、図4に表されているように、塵粒の急激に増加する排出に対応する値である値NR2に到達した時点でラッピングを開始する。よって、第1の実施形態によれば、ラッピングは、集塵極板30が収集された塵粒で「満杯」になると、その状態に達するまで要した時間が1分であるか、又は、2時間であるかとは無関係に、直ちに実行されるので、変化する負荷、燃料品質、排ガス特性などが自動的に考慮される。バスセクション16及び制御ユニット68を用いてオンラインで測定されるスパーキング率は、集塵極板30をラップすべき時間の尺度として利用され、上記スパーキング率は全ての関連したパラメータを考慮に入れている。ラッピングが自動的に実行されるべき時点のこのような制御は、集塵極板30の収集効率が低下しようとしている時点でラッピングを開始させ、バスセクション16の平均収集効率の増加を生じさせる。
NR2の正確な値は様々な方法で決定され得る。一つの方法はキャリブレーション測定を実行することである。キャリブレーション測定では、バスセクション16の直ぐ後の塵粒EMの排出は、ラッピングから連続的に始めて、その後に継続して測定される。排ガス特性と、燃料品質及び燃料負荷と、整流器32のセッティングなどのようなすべての運転データは、できる限り一定に保たれるべきである。バスセクション16の直ぐ後の塵粒の排出は、様々な方法で測定することができる。一つの方法は、バスセクション16の直ぐ下流に位置しているバスセクション20の整流器36の電圧及び/又は電流を解析することにより、間接的な測定を実行することである。バスセクション16からの塵粒の排出は、バスセクション20の整流器36の電圧及び/又は電流の挙動に「痕跡」を生成するであろう。例えば、バスセクション16からの塵粒の排出の増加は、バスセクション20の整流器36の電圧の増加として観察されることがある。よって、バスセクション20の整流器36の電圧を調べることにより、バスセクション16からの塵粒の排出が最大許容値に到達する時点を間接的に決定可能である。第1のバスセクション16の直ぐ後の塵粒の排出を測定する更なる方法は、バスセクション16の直ぐ後で塵粒の排出を測定するために、バスセクション16とバスセクション20との間に導入される、不透明度分析器のような塵粒分析器を利用することである。排出EMがバスセクション16のためプリセットされた最大許容値に到達するとき、対応する制御スパーキング率NR2が制御ユニット68から読み取られる。NR2の値は、次に、ラッピングを制御するため使用され、塵粒の排出の更なる測定は不要である。試験がバスセクションのためのNR2の適当な値を見つける代替の方法で実行可能であることが認められるであろう。NR2の適当な値を見つけるときに他の規準を使用することも可能である。NR2を選択する一つのこのような代替の規準は、下流のバスセクション20における最小回数のスパークオーバと同時に、バスセクション16における最小回数のラッピング事象を目指す可能性がある。ある程度の変動が常に条件に存在し、そして、1つのフィールド10の並列バスセクション16,18の間にも存在するので、NR2の最適値は静電集塵器1のバスセクション毎に特有であろう。さらに、同じ設計を有するが、しかし、異なるパワーステーションに接地された静電集塵器の間には差異も存在するであろう。
NR2の適当な値はデータベースに集められることがある。このようなデータベースには、様々な燃料と、集塵極板、放電極及びラッピング装置の様々な機械設計などに対するNR2の好ましい値が収集されることがある。従って、新しい静電集塵器1が用いられるべきとき、この新しい静電集塵器1のデータに基づくNR2の適当な値は、上記データベース内で見つけられることがある。その点では、キャリブレーション測定は静電集塵器1の特定の設置毎に行う必要がないであろう。
NR2の適当な値を決定する更なる代替案は制御ユニット68を利用することを含む。制御ユニット68は、スパーキング率が急激に増加を開始するときにその時間TR1を探索するようにさせられる。制御ユニット68は曲線SCの微分を計算することがある。時間TR1は、曲線SCの微分が突然に増加する時点で見つけられる可能性がある。慎重なアプローチによれば、NR2の値は、時間TR1に対応するスパーキング率NRの値として選択することが可能である。このような慎重なアプローチは、非常に高頻度でラッピング事象を開始することがあるので、常に好ましいということはない。その背景は、収集された塵粒が集塵極板30上にいわゆる「塊」を形成することである。1回ずつのラッピング事象の間に長い時間があるとき、これらの塊はぎっしりと詰まるので、より高い機械的強度及び完全性をもつ。集塵極板30がラップされるとき、高強度の塵塊は、非常に僅かな塵が排ガス8と再び混合された状態でホッパー64に落ちることがある。ラッピング事象を開始する前に塵塊をできる限り小型化させたいという要望によって、NR2の値は時間TR1で出現するその値より高い値になるように選択されることがある。例えば、NR2は、TR=TR1+TR1*0.3におけるスパーキング率NRの値になるように選択されることがある。よって、例えば、曲線SCの上記の微分から、時間TR1は3分間であることがわかったならば、NR2は、キャリブレーション測定を実行するときに、TR=3分+54秒に対応するNRの値になるように選択されることがある。
従来技術に関する限り、集塵極板30上に存在する塵粒の量についての教示が従来技術には存在しないことを提起したい。こうして、通常では、1回ずつのラッピングの間に経過すべき一定時間TR0を設定することが必要であった。この時間TR0は、多くの場合に、それ以外の知識が欠如しているので、例えば、図5に示されているように、非常に短くなるように設定された。TR0でラップすることは、ラッピングがより頻繁に行われることを意味し、このことは、ラッピングに付随した塵粒排出ピークがより頻繁に起こり、よって、塵粒排出の総量の増加を生じることを意味する。さらに、従来技術の制御方法の使用には多くの場合に短い時間TR0が関連付けられていたので、集塵極板30上に形成された塵塊は、非常に低い機械的強度及び完全性を有し、本発明によって得られる塵粒より多くの収集された塵粒がラッピングの際に排ガスと混合されることになる。
図6は、図4の検討結果が、制御ユニット68がラッピング装置44にバスセクション16の集塵極板30をラップさせる時点を制御する制御方法において実施される方法の第2の実施形態を示している。図6を参照して最もよく理解されるように、図6に表されるように時間TRとスパーキング率NRとの間の関係を示している曲線SCは、図4及び5に表された曲線SCと同一である。この第2の実施形態によれば、ラッピング装置44は、ある特定のラッピング率、すなわち、単位時間当りにある特定の回数のラッピング事象でラッピングを実行する。ラッピング率はスパーキング率によって制御され、スパーキング率がまさに所望の値に到達したときにラッピング事象を開始するようなラッピング率を見つける目的で連続的に変化させられる。この第2の実施形態の原理を示す一例として、ラッピング率は、初期的に、毎時15回のラッピング事象に設定されることがある。すなわち、各ラッピング事象の開始の間に経過する時間は4分間である。図6を参照すると、ラッピング事象は、直前のラッピング事象の開始から4分間の時間T1が経過した後に開始される。T1は直前のラッピング事象の開始から計算されるので、T1の開始は、直前のラッピング事象の終了を示すTR=0より前にあることに注意を要する。ラッピングが開始される時点でのスパーキング率N1は、例えば、毎分10回のスパークオーバである。N1は、毎分15回のスパークオーバの所望の制御スパーキング率NR2より低いので、制御ユニット68は、ラッピング率を減少させるようにラッピング装置44を設定する。例えば、制御ユニット68は、ラッピング装置44を毎時10回のラッピング事象のラッピング率に設定することにより、ラッピング率を減少させることがあり、すなわち、6分間の時間T2が各ラッピング事象の開始の間に経過するであろう。6分間の時間T2の後にラッピングが実行されるとき、スパーキング率N2は毎分17回のスパークオーバに対応することがある。このスパーキング率は毎分15回のスパークオーバという所望の値NR2より高いので、制御ユニット68は、このとき、ラッピング装置44を毎時12.5回のラッピング事象のラッピング率に設定することにより、ラッピング率を増加させることがある。このようにして、制御ユニット68は、スパーキング率が所望の制御スパーキング率NR2に近いときにラッピングが常に実行されるラッピング率を得るためにラッピング装置44のラッピング率を徐々に調節する。ボイラー上の負荷が変化され、それによって、排ガス流及び/又は排ガス4中の塵粒濃度を変化させるとき、ラッピング率は調節され、すなわち、ラッピング率は、ラッピングが実行される時点でのスパーキング率が所望の制御スパーキング率NR2と近くなるようなスパーキング率を得るために、制御ユニット68によって増減されるであろう。
図6は、スパーキング率ができる限りNR2に近いときにラッピングを行うラッピング率を見つける簡単な方法を示しているが、代替解決策は、例えば、スパーキング率ができる限りNR2に近いときにラッピングが起こるようにラッピング率を制御するPIDコントローラを使用することであり、すなわち、PIDコントローラは、現在の状態で、スパーキング率がNR2に近いときにラッピングを開始するラッピング率を見つけようとする。よって、PIDコントローラは、選択された制御スパーキング率NR2とラッピングが行われる現在のスパーキング率との間の差を最小限に抑えようとする。さらに、スパークオーバの回数が所定の値を超えないことを保証するため、スパーキング率に関する安全性上限を利用することが可能である。現在のスパーキング率がスパーキング率に関する安全性上限に達するとき、ラッピング事象が直ちに開始される。例えば、スパーキング率に関するこのような安全性上限は、図6を参照して前述された実施形態では、毎分18回のスパークオーバである。よって、測定された現在のスパーキング率が毎分18回のスパークオーバに達するならば、ラッピングが制御ユニット68によって直ちに命令される。ラッピングが早めに起こらないことを保証するため、スパーキング率に関する安全性下限を利用することも可能である。スパーキング率に関するこのような安全性下限は、毎分8回のスパークオーバでもよい。測定された現在のスパーキング率が毎分8回のスパークオーバに達しないならば、ラッピング事象は実行されることが許可されない。安全性上限及び下限は、ラッピング率の制御が前述されているように通常はPIDコントローラによって制御されるこのような値に設定される。PIDコントローラは、ラッピング率がある特定の範囲内だけで、例えば、バスセクション16の場合に毎時5から20回のラッピング事象の範囲内で制御できるように制限されることもある。よって、測定された現在のスパーキング率に基づいてラッピング率を制御するPIDコントローラは、ESPに機械的又は電気的破損の危険がないある特定の安全「窓」の範囲内だけでラッピング率を制御することが許可される。PIDコントローラタイプへの代替案として、ラッピング率を制御するその他のタイプのコントローラ及び/又は制御テクノロジーを利用可能であることもまた認められるであろう。
より安定なラッピング率を取得し、偶発的な乱れを取り除くため、制御ユニット68は、数回の先行するラッピング事象に基づいて、ラッピング装置44のラッピング率のセッティングを変更する時点に関する決定を実施することがある。例えば、制御ユニット68は、10回の先行するラッピング事象から平均スパーキング率を計算可能である。ラッピング開始時のスパーキング率から取得されたスパーキング率の平均に基づいて、制御ユニット68は、次に、ラッピングの開始時に、NR2に非常に近いスパーキング率の平均に最終的に達することを目的として、スパーク装置44のラッピング率の変更を実施可能である。
図4、図5及び図6を参照して、バスセクション16のラッピング率が制御される方法が前述された。従って、バスセクション16に関して前述された方法と同様に、すなわち、ラッピング装置46によって実行されるラッピングの制御を行うために制御ユニット70を用いることによって、第1のフィールド10のバスセクション18のラッピングを制御することもまた可能であることが認められるであろう。さらに、第2のフィールド12のバスセクション20及びバスセクション22に関して同じ制御方法を用いることもまた可能である。原理的に、図4、5及び6を参照して前述された方法に従って、どのバスセクションのラッピングでも制御可能である。しかし、ある種の場合には、このような塵粒の厚い塊は、集塵極板30をラップするときに柱状噴流として見えることがある大きい塵粒排出ピークを引き起こすので、このような塵粒の厚い塊が、スパークオーバが起こる最後のフィールド14のバスセクション24,26の集塵極板30に形成することを可能にすることは有利でない。最初のフィールド、すなわち、フィールド10及び12の主要な目的は、塵粒の最大除去を達成することであり、最後のフィールド、すなわち、フィールド14の主要な目的は、多くの場合に、最後の数パーセントの塵粒を除去し、可視的な柱状噴流を回避することである。
多くの場合にNが2から6である直列したN個のフィールドを有する静電集塵器1において、図4から6を参照して説明された方法は、好ましくは、番号M=1からN−Xをもつフィールドに関して用いられ、Xは通常1又は2である。例えば、図1に表され、直列した3個のフィールドを有する静電集塵器1において、図4−6を参照して説明された方法は、好ましくは、第1のフィールド10及び第2のフィールド12に関してそれぞれに、すなわち、N=3及びX=1に関して用いられる。5個のフィールドを有する静電集塵器1の場合、図4−6を参照して説明された方法は、好ましくは、最初の3又は4個のフィールドに関して、すなわち、N=5かつX=1又は2に関して用いられる。
静電集塵器1は、バスセクション16,20及び24が第1の行82を形成し、バスセクション18,22及び26が第2の行84を形成する2本の並列したバスセクションの行を有するものとして図3に表され、図4−6の新規性のある方法は、任意の本数の並列した行、例えば、1から4本の並列したバスセクションの行を有する静電集塵器1と共に用いられることがあることが認められるであろう。
図4−6を参照して後述される方法は、従来技術と比べるといくつかの優位性がある。前述されているように、集塵極板30上の現在の塵粒の負荷をオンラインで測定することを可能にする方法が記載されている。測定されるその負荷は、キログラム単位の正確な負荷ではないが、現在の状態での集塵極板30の負荷能力に関連している間接的な負荷である。集塵極板30上の負荷を測定するこの方法は、排ガス4の特性と、塵粒の特性と、集塵極板30の特性などのすべての関連したパラメータを考慮に入れるので、質量ベースの負荷測定より有意義である。好ましい実施形態によれば、負荷測定は、集塵極板がラップされるべき時点を制御するため使用される。特に、このような制御は、ラッピングが必要とされるとき、すなわち、塵粒の排出が急速に増大し始めたときに限り実行されるように、ラッピングが実行される時点を制御する。図4−6を参照して前述された方法によれば、ある特定の時点における個別のバスセクション16−26のスパーキング率は、その特定の時点での、バスセクション16−26の集塵極板30上の塵粒の負荷の間接的な尺度として使用される。集塵極板30上の推定された現在の塵粒の負荷に基づいて、ラッピングは、塵粒排出ECが高いレベルまで増加する前に行われるように制御される。さらに、ラッピングは、ラッピングに関連した塵の再混入のために起こる塵粒排出が深刻になる程度に頻繁に行われないように制御される。さらに、あまり頻繁にラッピングしないことにより、ラッピング装置44−54のハンマー56,58の摩耗、並びに、ラッピング装置に関連した電力消費が低いレベルに保たれる。
本発明の第2の態様によれば、個別のバスセクション16−26のラッピングが全体的な静電集塵器1からの塵粒の排出を最小限に抑えるように調整される制御方法が用いられる。ラッピングが実行されるとき、集塵極板30上に予め収集された塵粒の一部は、前述されるように、排ガス8と再び混合され、排ガス8中の塵粒排出ピークとして、静電集塵器1から離れる。従来技術において用いられる技術によれば、ラッピングは、ラッピング事象がバスセクション16−26のうちの2つで同時に開始され得ないように調整される。よって、従来技術において用いられる技術によれば、ラッピングの間にバスセクション16及びバスセクション18から同時に放出される塵粒が排ガス8と共に静電集塵器1から離れるとき、2倍のサイズのピークを引き起こす可能性があるので、バスセクション16はバスセクション18と同時にラップされることが許されない。
図7は、本発明の第2の態様の第1の実施形態による方法のステップの順序を示している。図7に示された実施例では、説明の目的のため、図2及び3に表されたバスセクション16及び20が参照されている。この方法は、一方のバスセクションが他方の下流に位置している限り、ESPのいずれかの2つ以上のバスセクションに適用可能である。本発明の第2の態様の第1の実施形態によれば、バスセクションがラップされる前に、ラップされるべきバスセクションの下流に位置しているバスセクションは、上流のバスセクションのラッピングの間に再び塵粒を除去可能であることが確実にされる。図7はこの効果を達成する第1の実施形態を示している。第1のステップ90において、プロセスコンピュータ80は、制御ユニット68が近い将来に、例えば、3分間の範囲内にラッピング事象を開始する意図があるという趣旨の入力が第1のバスセクション、例えば、バスセクション16の制御ユニット、例えば、制御ユニット68から与えられる。第2のステップ92において、プロセスコンピュータ80は、第1のバスセクション16の直ぐ下流に位置している第2のバスセクション、例えば、バスセクション20の制御ユニット、例えば、制御ユニット72に、この第2のバスセクション20の集塵極板30のラッピング状態についての問い合わせを行い、すなわち、プロセスコンピュータ80は、バスセクション20の集塵極板30が最後にラップされた時点及び方法を知ろうとする。第3のステップ94において、プロセスコンピュータ80は、第2のバスセクション20が、第1のバスセクション16のラッピングの間に起こる塵粒の増加した排出を収容することが可能であるかどうかを判定する。このための規準は、第2のバスセクション20の最後のラッピング以降に経過した時間でもよい。第2のバスセクション20の集塵極板30がある時間に亘ってラップされていなければ、例えば、集塵極板が先行する10分間の範囲内にラップされていなければ、プロセスコンピュータ80は、第2のバスセクション20が第1のバスセクション16のラッピングから生じる塵粒の増加した排出を収容する準備ができていないと判定することがあり、すなわち、図7に表された第3のステップにおける問い合わせへの回答が「NO」であり、それによって、プロセスコンピュータ80は第4のステップ96へ進む。第4のステップ96において、プロセスコンピュータ80は、ラッピング事象を開始する前に待つように第1のバスセクション16の制御ユニット68に命令し、ラッピング事象を直ぐに開始するように第2のバスセクション20の制御ユニット72に継続的に命令する。第2のバスセクション20の制御ユニット72は、次に、第2のバスセクション20の集塵極板30のラッピングを実行するようにそのラッピング装置、すなわち、ラッピング装置48に命令する。第2のバスセクション20のラッピングが完了したとき、第2のバスセクション20の集塵極板30はクリーンにされているので、もう一度、今度は十分な塵収集能力を有している。ラッピングが「完了」しているとは、ラッピング装置48が自分の動作を停止したことを意味する。場合によっては、約0.5−3分間の緩和時間は、ラッピングが「完了」しているとみなされるまで、ラッピング装置48が自分の動作を停止した後に許可される。緩和時間の間に、第2のバスセクション20の集塵極板30から放出された塵は、ホッパー64の中に落下するか、又は、第2のバスセクション20を離れ、下流のバスセクションに入るかのいずれかのための時間がある。第5のステップ98において、プロセスコンピュータ80は、ラッピング装置44を作動することにより、第1のバスセクション16の制御ユニット68がラッピング事象を開始することを可能にする。回答が第3のステップ94において「YES」であり、すなわち、第2のバスセクション20が、第2のバスセクション20が最初にラップされることを要することなく、第1のバスセクション16のラッピングからの塵粒を収容できることを意味するならば、プロセスコンピュータ80は、第3のステップ94から第5のステップ98へ直ちに進み、よって、第1のバスセクション16は、図7に示されているように、ラッピング事象を開始することが許容される。
図8aは、従来技術の方法における動作の一例であり、同図における曲線AFFを用いて第1のフィールド10のバスセクション16の後で測定されるような塵粒EMの排出を示し、同図における曲線ASFを用いて第2のフィールド12のバスセクション20の後で測定されるような塵粒EMの排出を示している。TR16によって図8aに示されている時点に、ラッピングがバスセクション16において実行される。図8aを参照してわかるように、バスセクション16におけるラッピングは、バスセクション16の後で測定された塵粒排出ピークPFFを生じる。図8aに示された状況において、バスセクション20の集塵極板30はかなりの時間に亘ってラップされなかった。よって、バスセクション20の集塵極板30は塵粒でかなり「満杯」である。バスセクション20の集塵極板30は既に大量の塵粒を持ち、増加したスパーク及びバスセクション20の電圧の結果として生じる減少が原因となって、時点TR16において起こるバスセクション16のラッピングによって放出される十分な量の増加した量の塵粒を除去できないので、バスセクション16の後の塵粒排出ピークPFFは、バスセクション20の後にPSF1によって図8aに示されている大きい塵粒排出ピークを生じる。要約すれば、バスセクション16のラッピングの間にバスセクション16から放出された大量の塵粒は、既にかなり「満杯」であったバスセクション20が、電圧の低下と塵除去能力の低下とを招く高スパーキング率の状態に到達する原因になる。バスセクション20の制御ユニット72は、従来技術の方法によれば、バスセクション16がラッピング事象にあるときと同じ時点に、すなわち、ラッピング事象にある間に、ラッピング事象を開始することが許可されないので、バスセクション20はラッピング事象が開始されるまである期間を待つ必要がある。ラッピング事象が、時点TR20に、バスセクション20において最終的に開始されるとき、バスセクション20の満杯に詰め込まれた集塵極板30のラッピングは、バスセクション20の後で測定されたPSF2で図8aに示されている別の塵粒排出ピークを生じるであろう。よって、図8aに示されている従来技術の方法によれば、PSF1及びPSF2にそれぞれ示されている2つの大きい塵粒排出ピークが現れた。PSF1及びPSF2で図8aに示されているこれらのピークは、いずれかの他のバスセクションの後に、例えば、バスセクション20の下流に位置しているバスセクション24の後に測定された塵粒の排出の増加を引き起こし、静電集塵器1から離れる排ガス8において測定されるような塵粒の排出の増加を生じるであろう。従って、図8aに示された従来技術の方法による制御スキームは、高程度の塵粒の排出という結果を招く。
図8bは、図7を参照して前述された本発明の第2の態様によって動作しているときの塵粒の排出を示している。第1のフィールド10のバスセクション16の後で測定されるような塵粒EMの排出は図8bにおいて曲線AFFによって表され、第2のフィールド12のバスセクション20の後で測定されるような塵粒EMの排出は図8bにおいて曲線ASFによって表されている。本発明の第2の態様による本方法の図8b中の説明では、バスセクション16の制御ユニット68は、第1のステップ90において、制御ユニット68がラッピング事象をまもなく、例えば、次の3分間の範囲内に開始する予定であることをプロセスコンピュータ80に通知する。プロセスコンピュータ80は、そのとき、バスセクション16の制御ユニット68からのこの情報の受信への応答として、図7に表された第2のステップ92に従って、バスセクション16の下流に位置しているバスセクション20のラッピング状態を検査する。図7に表された第3のステップ94において、プロセスコンピュータ80は、適当な規準に基づいて、ラッピング事象がバスセクション20において最近10分間に開始されたに違いないこと、又は、バスセクション20のスパーキング率が選択された閾値より低いに違いないこと、バスセクション20がバスセクション16におけるラッピング事象から生じる塵粒を収容する準備ができていないこと、すなわち、図7のステップ94に表された問い合わせへの回答が「NO」であることなどを判定する。この検査の結果は、プロセスコンピュータ80が、図7に表された第4のステップ96に従って、バスセクション20の制御ユニット72に実質的に直ちにラッピング装置48を作動することによりラッピング事象を開始することを命令するという結果を招く。バスセクション16は、バスセクション20のラッピング事象が終了するまで、ラッピング事象を開始することを許可されていない。バスセクション20のラッピングは図8bに表された時点TR20で実行される。時点TR20での第2のバスセクション20のラッピングは図8bに表された塵粒排出ピークPSF1をもたらす。バスセクション20のラッピング事象は、集塵極板30が満杯になる前に開始されるので、バスセクション20におけるラッピング事象から生じるピークPSF1は、図8bにおいてわかるようにかなり小さい。プロセスコンピュータ80が、バスセクション20のラッピング事象が終了したという結論を出し、すなわち、ラッピング装置48がその動作を停止したという結論を出し、その後に、例えば、2分間の緩和時間が経過したとき、プロセスコンピュータ80は、図7に表された第5のステップ98に従って、バスセクション16の制御ユニット68がラッピング事象を開始することを許可する。バスセクション16のラッピング事象は、図8bに表された時点TR16にラッピング装置44を用いて実行される。バスセクション16の後の塵粒の排出を示す図8bに表された曲線AFFは、バスセクション16のラッピングが実施されていないので、図8aの曲線AFFに類似していることがわかる。よって、バスセクション16のラッピングは、この場合も同様に、図8bに表された塵粒排出ピークPFFをもたらす。図aに示されている従来技術と対照的に、第2のバスセクション20は、時点TR16において、集塵極板30をクリーンにする。このため、バスセクション20は、バスセクション16のラッピング事象から生じる塵粒排出ピークPFFを吸収するように十分に準備されている。図8bを参照して容易に理解されるように、時点TR16におけるバスセクション16のラッピングは、バスセクション20の後に小さい塵粒排出ピークPSF2をもたらす。
図8aに示された従来技術の方法を図8bに示された本発明の第2の態様の方法と比較すると、このような比較から、図8bに表されているように、2つの塵粒排出ピークPSF1及びPSF2は、図8aに示された従来技術の方法が利用されるときに取得された2つの塵粒排出ピークPSF1及びPSF2より非常に小さい。よって、図7に示された方法は、同じ機械的部品を使用するが、しかし、本発明の第2の態様の第1の実施形態によって、新規性と進歩性のある方法で、同じ機械的部品を制御する静電集塵器1の後で塵粒排出を実質的に減少させることを可能にする。従って、本発明による制御方法を利用することにより、従来技術の方法より少ないフィールドを用いて、例えば、6分の移動平均として、排ガス8中に10mg/Nmの乾燥ガスという塵粒排出要求を満たすことが可能であろう。図7及び8bを参照して前述された制御方法は、静電集塵器1の除去性能を最大化するであろう。一部の場合に、これは、従来技術の方法によってESPを制御するときに可能であるフィールドより少ないフィールドを用いて、又は、集塵極板より小型又は少数の集塵極板を用いて、排出要求を管理することを可能にするであろう。図9は本発明の第2の態様の第2の実施例を示している。本実施形態によれば、プロセスコンピュータ80は、ラッピング事象が第1のバスセクション16で開始することを許可する前に、更なるステップを利用する。このため、図9に示されているステップは、図7に示されたステップ94と96との間に挿入され、通常は、ステップ94における問い合わせへの回答が「NO」である場合に限り用いられる。図9を参照して最も良く理解されるように、ステップ100において、プロセスコンピュータ80は、第2のバスセクション、例えば、バスセクション20の直ぐ下流に位置している第3のバスセクション、例えば、バスセクション24のラッピング状態を検査する。図9を参照し続けると、ステップ102において、プロセスコンピュータ80は、第3のバスセクション24が、第2のバスセクション20のラッピング事象の間に起こることになる塵粒の増加した排出を収容できるかどうかを判定する。このための規準は、選択された時点に関連した第3のバスセクション24の最近のラッピング事象の開始の後に経過した時間、又は、選択された閾スパーキング率に関連した第3のバスセクション24のスパーキング率でもよい。上記選択された時間又は上記選択された閾スパーキング率は、実際の時間又は実際のスパーキング率がそれぞれ上記選択された時間又は上記選択された閾スパーキング率を下回るならば、第3のバスセクション24が第2のバスセクション20のラッピング事象の間に起こることになる塵粒の増加した排出を捕獲できるような時間又はスパーキング率の程度に選択される。第3のバスセクション24の集塵極板30がある時間に亘ってラップされていないならば、例えば、最近10時間に亘ってラップされていないならば、又は、スパーキング率が、例えば、毎分12回のスパークオーバを上回るならば、プロセスコンピュータ80は、第3のバスセクション24が、第2のバスセクション20のラッピングから生じる塵粒の増加した排出を収容する準備ができていない、すなわち、図9に表された、ステップ102における問い合わせへの回答が「NO」であると判定することがあり、従って、プロセスコンピュータ80は図9に表されたステップ104へ進む。ステップ104において、プロセスコンピュータ80は、第1のバスセクション16の制御ユニット68と第2のバスセクション20の制御ユニット72とに、ラッピング事象を開始する前に待つように命令する。プロセスコンピュータ80は、第3のバスセクション24の制御ユニット76に、第3のバスセクション24のラッピング装置、例えば、ラッピング装置52を作動することにより、ラッピング事象を実質的に直ちに開始するようにさらに命令する。第3のバスセクション24のラッピング事象が終了したとき、第3のバスセクション24の集塵極板30は満杯の塵収集能力を有するであろう。最後に、図9に表されているステップ106に従って、プロセスコンピュータ80は、第2のバスセクション20の制御ユニット72がラッピング装置48の作動の結果としてラッピング事象を開始することを許可する。第2のバスセクション20のラッピングは、その後、図7に表されたステップ96に従って実行される。ステップ102において、回答が「YES」であるならば、すなわち、第3のバスセクション24が最近ラップされているならば、プロセスコンピュータ80は、図9を参照すると、ステップ102からステップ106へ直ちに進み、よって、第2のバスセクション20は、図7に表されているステップ96に従って、ラッピング事象を開始することが直ちに許可される。
ラッピングが下流のバスセクションで行われたときからの時間は、バスセクションが上流のバスセクションのラッピングより前にラップされる必要があるかどうかの尺度として解釈されることが前述されているが、代替の実施形態もまた可能であることが認められるであろう。本発明の第1の態様と関連して前述されているように、例えば、下流のバスセクションにおける現在のスパーキング率を測定すること、及び、測定された現在のスパーキング率を下流のバスセクションの集塵極板30上の現在の負荷の指標として使用することが可能である。よって、制御ユニット68は、下流のバスセクションにおいて測定された現在のスパーキング率に基づいて、上流のバスセクションをラップする前に下流のバスセクションがラップされるべきであるかどうかを決定可能である。
図10は本発明の第2の態様の第3の実施形態を示している。この第3の実施形態では、上流の第1のバスセクションのラッピングの制御は、上流の第1のバスセクションのラッピングが下流の第2のバスセクションのラッピングによって先行されるべきであるように実行される。第1のステップ190において、プロセスコンピュータ80は、制御ユニット、例えば、第1のバスセクション、例えば、バスセクション16の制御ユニット16から、制御ユニット68が近い将来に、例えば、3分間の範囲内にラッピング事象を開始する予定であるという趣旨の入力が供給される。第2のステップ192において、プロセスコンピュータ80は、制御ユニット、すなわち、第1のバスセクション16の下流に位置している第2のバスセクション、すなわち、バスセクション20の制御ユニット72に、ラッピング事象を直ちに開始するように命令する。第2のバスセクション20の制御ユニット72は、そのとき、そのラッピング装置、すなわち、ラッピング装置48に、第2のバスセクション20の集塵極板30のラッピングを実行するように命令する。第3のステップ194において、プロセスコンピュータ80は、第2のバスセクション20の集塵極板30がクリーンにされ、満杯の塵収集能力を有するように、第2のバスセクション20のラッピングが終了したかどうかを検査する。第3のステップ194における検査が出力「NO」を与えるならば、第3のステップ194の検査は、出力が「YES」であるまで、すなわち、第2のバスセクション20の集塵極板30がクリーンにされ、第1のバスセクション16の集塵極板30のラッピングによって引き起こされる塵粒排出を収集する準備ができるまで、ある時間後に、例えば、30秒後に繰り返される。第4のステップ196において、プロセスコンピュータ80は、図10に示されているように、第1のバスセクション16の制御ユニット68がラッピング事象を開始することを許可する。本発明の第2の態様の第3の実施形態は、図10を参照して説明されているように、上流の第1のバスセクションがラップされる前に、下流の第2のバスセクションが自動的にラップされる方法を提供することが認められるであろう。このようにして、下流の第2のバスセクションは上流の第1のバスセクションのラッピングから生じる塵粒排出を収集する準備ができるであろうことが常に保証されるであろう。上流の第1のバスセクションは主塵粒コレクタとして機能し、一方、下流の第2のバスセクションは、上流の第1のバスセクションで収集されなかった残りの塵粒を除去する保護バスセクションとして機能する。
図10を参照して下流の第2のバスセクション20は上流の第1のバスセクション16の各ラッピングより前にラップされることが前述されているが、代替の方法で下流の第2のバスセクション20のラッピングを制御することも可能である。一つの代替の方法によれば、下流の第2のバスセクション20のラッピング事象は、上流の第1のバスセクション16の2回の連続したラッピング事象が下流の第2のバスセクション20の1回のラッピング事象に対応するように、上流の第1のバスセクション16における1回おきのラッピング事象の開始の前に限り開始される。明らかに、一部の場合には、図10に示された、本発明の第2の態様のこの第3の実施形態に従って動作するとき、上流の第1のバスセクション16における2回おき、又は、3回おき、又は、4回以上のうちの1回ずつのラッピング事象の開始の前に下流の第2のバスセクション20のラッピング事象を開始するだけで十分なことがある。
さらに、プロセスコンピュータ80は、上流のバスセクションがラッピング事象を開始することを許可するまで、下流のバスセクションのラッピング事象が終了されたかどうかを検査することが前述されている。更なる可能性は、下流のバスセクションにおけるラッピング事象の終了が上流のバスセクションのラッピング事象を自動的に始動させるような方式で制御方法を設計することである。このような制御は、一部の場合に、ラッピングのより高速な制御をもたらすことがある。
図11は本発明の第2の態様の第4の実施形態を示している。図11は、直列に配置された4つのバスセクション116,118,120及び122を有する静電集塵器(ESP)101を概略的に示している。排ガス104は、第1のバスセクション116に入り、その後、さらに第2のバスセクション118、第3のバスセクション120、そして、最終的に、第4のバスセクション122へ進む。クリーンにされた排ガス108は第4のバスセクション122を離れる。第1のバスセクション116及び第2のバスセクション118は、第1のバスセクション116が主収集ユニットとして機能し、第2のバスセクション118が第1のバスセクション116によって除去されなかった塵粒を収集する保護バスセクションとして機能する、バスセクションの第1のペア124を形成する。バスセクションの第1のペア124の第1のバスセクション116及び第2のバスセクション118は、よって、図10を参照して前述された方式で動作し、すなわち、図示されないプロセスコンピュータは、第1のバスセクション116がラッピング事象を実行することを許可する前に、第2のバスセクション118におけるラッピング事象を命令するであろう。第3のバスセクション120及び第4のバスセクション122は、第3のバスセクション120が主収集ユニットとして機能し、第4のバスセクション122が第3のバスセクション120によって除去されなかった塵粒を収集する保護バスセクションとして機能する、バスセクションの第2のペア126を形成する。バスセクション120,122の第2のペア126を形成する第3のバスセクション120及び第4のバスセクション122は、図10を参照して前述された方式で動作し、すなわち、図示されないプロセスコンピュータは、第3のバスセクション120がラッピング事象を実行することを許可する前に、第4のバスセクション122におけるラッピング事象を命令するであろう。図11の実施形態は、こうして、各バスセクション116,118,120,122が一つの特定のタスクのため最適化された方式で制御されるESP101を示している。第1及び第3のバスセクション116,120は、最大除去効率のため制御される。好ましくは、これらの2つのバスセクション116,120のいずれかでラッピング事象を実行する必要性は図4−6を参照して前述された方式で分析され、すなわち、スパーキング率はこれらのバスセクション116,120の集塵極板30上の塵粒の現在の負荷の尺度として利用される。さらに好ましくは、バスセクション116,120の集塵極板30上の塵粒の測定された負荷は、それぞれ、各バスセクション116,120の図11に表されていない制御ユニットが、ラッピング事象がその特定のバスセクション116,120のため実行される必要があるという要求をプロセスコンピュータへ送信すべき時点を制御するため利用される。そのようにして、第1及び第3のバスセクション116,120は、それらのそれぞれの集塵極板30が塵粒で満杯であるときに限りラップされる。第2及び第4のバスセクション118,122は、上流のバスセクション116,120でそれぞれ収集されなかった塵粒を除去する最高能力を獲得し、特に、それぞれの上流のバスセクション116,120のラッピングの間に生成された塵粒排出ピークを除去する最高能力を獲得するため制御される。このようにして、バスセクション118及び120は、それ自体で決して「満杯」にならず、バスセクション116及び120は塵の大部分を除去することがなく、バスセクション118及び122は、それぞれにバスセクション116,120からの再混入された塵の大部分がバスセクションのペア124,126を抜け出ることを防止するために保護バスセクションとして機能する。図11を参照して説明されているようにESPをバスセクションのペアに分割する方法は、偶数個のバスセクションを有するいずれのESPにでも利用することが可能である。奇数個のバスセクションを有するESPの場合、最後のバスセクションは、バスセクションの最後のペアの保護バスセクションのラッピングの間に起こる塵粒排出ピークの最大除去のため制御される余分な保護バスセクションとして利用することが可能である。直列した3つのバスセクションを有する図1−3のESP1に類似しているESPでは、バスセクション24及び26は、余分な保護バスセクションであるという役割があるだろう。バスセクションの各ペア124,126の2つのバスセクションが異なる主要な目的を有することが原因で、バスセクションは、それぞれのバスセクション116,118,120,122をそれぞれの主要な目的のためさらに最適化するように、機械的設計に関して、例えば、集塵極板30のサイズ及び個数に関して様々な方法で設計されることもある。
本発明の第2の態様の種々の実施形態によれば、図7、図8b、図9、図10及び図11を参照して最も良く理解されるように、ラッピングは、静電集塵器1からの塵粒の排出が従来の方法の塵粒の排出より削減されるように調整される。よって、本発明の第2の態様の種々の実施形態は、ケーシング9の機械的設計及びケーシング9の内容物を変更する必要なく、静電集塵器1からの塵粒の排出が削減されることを可能にする。
本発明の第1及び第2の態様の種々の実施形態のいくつかの変形は、本発明の本質から逸脱することなく可能である。
例えば、プロセスコンピュータ80は、バスセクションの第1の行82とバスセクションの第2の行84とが、ラッピングが行82と行84の両方で同時に実行されることがないような方式で作動されるように機能するように設計されることがある。特に、第1のフィールド10のバスセクション16,18が同時にラップされることを回避しようとすることが望ましいと考えられる。このため、プロセスコンピュータ80は、バスセクション16及び18のラッピングが千鳥状に実行されるように、ラッピングの制御を実施することによりこの回避に対処するように設計可能である。千鳥状とは、バスセクション16のラッピングの後に、例えば、バスセクション18がラップされる前に、3分間の待ち時間が続き、その後、例えば、3分間の別の待ち時間が存在し、その後にバスセクション16が再びラップされることを意味する。基本的な制御の方法は、しかし、図7、8b及び9に示されている方法であり、すなわち、所与のバスセクションのラッピングは、所与のバスセクションの下流にあるバスセクションが所与のバスセクションのラッピングから生じる塵粒の増加した排出に対処する能力をもつことが保証された場合に限り許可される。
図9を参照して前述された本発明の第2の態様の第2の実施形態は、ラッピングが第2のバスセクションで必要とされているかどうかを判定するため、第1のバスセクションにおけるラッピングを許可するために、検査が図7のステップ92に従って最初に行われる手続的検査の連鎖を表している。ラッピングが第2のバスセクションで必要とされるならば、ラッピングが第3のセクションで必要とされるかどうかを判定するために、検査が図9のステップ100に従って行われる。よって、すべての3つのバスセクションは、第1の検査が第2のバスセクションに関して第1のバスセクションの観点から行われ、第2の検査が第3のバスセクションに関して第2のバスセクションの観点から行われるように、一つに連結されている。この連結の方式に対する代替案は、ラッピングが第1のバスセクションで実行できるより前に、第2のバスセクション又は第3のバスセクションのいずれかがラップされることを必要とするかどうかを調べるために、第2及び第3のバスセクションの両方に関して同時に第1のバスセクションの観点から一つの合成検査を行うことである。
ある場合に、第2のバスセクション、例えば、バスセクション20のラッピングが、バスセクション16がラッピング事象の開始の対象とされるべきであること以外の別の理由のため開始されるかもしれないこともまた認められるであろう。例えば、第2のバスセクション20のスパーキング率は、図4−6に関連して既に本明細書中に記載されている本発明の第1の態様によって判定されるように、値NR2に到達している可能性がある。このような場合、第2のバスセクション20におけるラッピング事象の開始は、第2のバスセクション20自体によって始動され、ある種の指定された条件が上流のバスセクションに存在するという事実によって始動されるのではない。このような場合にも、ラッピング事象がバスセクション20において開始されることが許可される前に、下流のバスセクションがラップされることを必要とするかどうかを判定するため、下流のバスセクション、例えば、バスセクション24のラッピング状態を検査することが好ましい。このような場合、動作は、図7に示されたステップに関する限り、図7を参照して前述された、バスセクション20が第1のバスセクションの機能を実行し、バスセクション24が第2のバスセクションの機能を実行する動作に類似するであろう。
図7、8b、9及び10を参照して前述され、本発明の第2の態様の第1、第2及び第3の実施形態は、3つの連続したバスセクション16,20,24に関して説明されていることがさらに認められるであろう。さらに、図11を参照して前述され、4つの連続した本発明の第2の態様の第4の実施形態は、4つの連続したバスセクション116,118,120,122に関して説明されている。しかし、本発明の第2の態様は、本発明の本質から逸脱することなく、2以上のいずれの個数の連続したバスセクションを使って有用であることが理解されるべきである。多くの場合に、本発明の第2の態様は、2−5個の連続したバスセクション、すなわち、2−5個のフィールドを有する静電集塵器1と共に利用されるであろう。静電集電器の最初の2個、3個又は4個のバスセクションが制御されることが前述されている。本発明の第2の態様の本質から逸脱することなく、静電集塵器の入口の最も近くに位置している1つ又は複数のバスセクションの制御を回避することもまた可能であることが認められるであろう。1−6の番号付けされた6個の連続したバスセクションを有する静電集塵器では、こうして、この場合に、バスセクション番号3が「第1のバスセクション」であると見なされ、バスセクション番号4が「第2のバスセクション」であると見なされ、以下同様である本発明の第2の態様に従って、バスセクション番号3−5だけを制御することが可能であろう。よって、本発明の第2の態様が静電集塵器のどこかに位置しているいずれか2つ以上の連続したバスセクションに適用可能であること、及び、「第1のバスセクション」は必ずしも静電集塵器の入口の最も近くに位置しているバスセクションでないことが明白である。さらに、「第2のバスセクション」は「第1のバスセクション」の直ぐ下流に位置している必要がなく、「第1のバスセクション」のさらに下流に位置していても構わない。しかし、「第2のバスセクション」は「第1のバスセクション」の直ぐ下流に位置していることが多くの場合に好ましい。
図4−6を参照して前述された本発明の第1の態様は、1個以上のバスセクションを有する静電集塵器の各バスセクションのため利用可能である。
上記の実施形態の様々な変形が請求項の範囲内で可能であることが認められるであろう。
ここに記載され示されているように、プロセスコンピュータ80は制御ユニット68−78の全部を制御するように機能する。しかし、本発明の本質から逸脱することなく、1台の制御ユニットが、その他の制御ユニットを制御し、その他の制御ユニットへ命令を送信するため動作するマスターコントローラとして機能するように、上記1台の制御ユニット、好ましくは、最後のフィールド14に位置している制御ユニット76又は制御ユニット78を配置することも可能である。
ハンマーはラッピングのため使用されることが前述されている。しかし、本発明の本質から逸脱することなく、例えば、MIGIラッパーとしても知られている、いわゆる磁気インパルス重力衝撃ラッパーのような、その他のタイプのラッパーを用いて、ラッピングを実行することも可能である。
図1に示されている事項によれば、各ラッピング装置44,48,52は、それぞれの集塵極板30の上流端部をラップするよう適合した第1の組のハンマー56と、それぞれの集塵極板30の下流端部をラップするよう適合した第2の組のハンマー58とが設けられている。代替案として、各ラッピング装置は、各集塵極板30がその集塵極板の上流端部又は下流端部のいずれかでラップされるように、第1の組のハンマーと第2の組のハンマーのうちの一方だけが設けられることが認められるであろう。

Claims (12)

  1. 少なくとも1つの集塵極板(30)と少なくとも1つの放電極(28)と電源(32,36)とをそれぞれに備える少なくとも第1のバスセクション(16;116)及び少なくとも第2のバスセクション(20;118)を含む静電集塵器(1;101)からの塵粒排出を制御する方法において、
    上に堆積した塵粒を除去するため前記第1のバスセクション(16;116)の少なくとも1つの集塵極板(30)をラップすることを含む前記第1のバスセクション(16;116)のラッピング事象が開始されようとしていることを観察するステップと、
    前記第1のバスセクション(16;116)のラッピング事象が開始されることを許可する前に、前記静電集塵器(1;101)における排ガス(4;104)の流れの方向に関して前記第1のバスセクション(16;116)の下流に位置している前記第2のバスセクション(20;118)が、前記第1のバスセクション(16:116)のラッピング事象の間に放出されるべき塵粒を収容する準備ができていることを確認するステップと、
    前記第2のバスセクション(20;118)が前記第1のバスセクション(16;116)のラッピング事象の間に放出されるべき塵粒を収容する準備ができていることが確認された後に、前記第1のバスセクション(16;116)の前記ラッピング事象を開始するステップと、
    から成るステップの順序を実行する、方法において
    前記確認するステップが、更に、
    前記第2のバスセクション(20;118)の前記少なくとも1つの集塵極板(30)と前記少なくとも1つの放電極(28)との間で現在のスパーキング率を測定するステップと、
    前記第2のバスセクション(20;118)の前記測定された現在のスパーキング率が選択されたスパーキング率を上回る場合に、前記第1のバスセクション(16;116)の前記ラッピング事象を開始する前記ステップより前に、前記第2のバスセクション(20;118)の少なくとも1つの集塵極板(30)がラップされるように、前記第2のバスセクション(20;118)のラッピング事象を開始するステップと、
    を備える
    ことを特徴とする方法。
  2. 前記第2のバスセクション(20;118)が前記第1のバスセクション(16:116)の直ぐ下流に位置している、請求項1記載の方法。
  3. 前記第1のバスセクション(16;116)が静電集塵器(1)の排ガス入口(2)に位置している、請求項1ないし2のいずれか1項に記載の方法。
  4. 前記静電集塵器(1)がいくつものバスセクションを備え、前記いくつものバスセクションのうちの少なくとも3個が、少なくとも第1のバスセクション(16)と、前記静電集塵器(1)内の排ガス(4)の流れ方向に関して前記第1のバスセクション(16)の下流に位置している第2のバスセクション(20)と、前記静電集塵器(1)内の排ガス(4)の流れ方向に関して前記第2のバスセクション(20)の下流に位置している第3のバスセクション(24)とを備えるバスセクション(16,20,24)のグループを形成し、前記バスセクションのグループのうちの前記バスセクション(16,20,24)のそれぞれのラッピングが、
    前記グループのうちの1つのバスセクションのラッピング事象が開始されようとしていることを観察するステップと、
    前記1つのバスセクションのラッピング事象が開始されることを許可する前に、前記グループに含まれ、前記1つのバスセクションの直ぐ下流に位置しているバスセクションが前記1つのバスセクションのラッピング事象の間に放出されるべき塵粒を収容する準備ができていることを確認するステップと、
    前記グループに含まれ、前記1つのバスセクションの直ぐ下流に位置している前記バスセクションが前記1つのバスセクションのラッピング事象の間に放出されるべき塵粒を収容する準備ができていることが確認された後に、前記1つのバスセクションの前記ラッピング事象を開始するステップと、
    によって制御される、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記静電集塵器が少なくとも3個の連続したバスセクション(16,20,24)を備え、前記第2のバスセクション(20)が前記第1のバスセクション(16)のラッピング事象の間に放出されるべき塵粒を収容する準備ができていることを確認する前記ステップが、
    前記第1のバスセクション(16)の前記ラッピング事象を開始する前に第2のバスセクション(20)においてラッピング事象が実行される必要があることが確定された場合には、前記第2のバスセクション(20)のラッピング事象が開始されることを許可する前に、静電集塵器(1)内の排ガス(4)の流れ方向に関して前記第2のバスセクション(20)の下流に位置している第3のバスセクション(24)が前記第2のバスセクション(20)のラッピング事象の間に放出されるべき塵粒を収容する準備ができていることを確認するステップ
    をさらに備える、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記静電集塵器がいくつものバスセクション(116,118,120,122)を備え、前記いくつものバスセクションのうちの偶数個が、第1のバスセクション(116,120)と前記静電集塵器(101)内の排ガス(104)の流れ方向に関して前記第1のバスセクション(116,120)の下流に位置している第2のバスセクション(118,122)とを備えるバスセクションのペア(124,126)に分割され、前記ペアのうちの各ペア(124,126)の前記第1のバスセクション及び前記第2のバスセクションのラッピングが、
    前記ペアのうちの前記第1のバスセクション(116,120)のラッピング事象が開始されようとしていることを観察するステップと、
    前記第1のバスセクション(116,120)のラッピング事象が開始されることを許可する前に、前記ペアのうちの前記第2のバスセクション(118,122)が前記第1のバスセクション(116,120)のラッピング事象の間に放出されるべき塵粒を収容する準備ができていることを確認するステップと、
    前記第2のバスセクション(118,122)が前記第1のバスセクション(116,120)のラッピング事象の間に放出されるべき塵粒を収容する準備ができているステップが確認された後に、前記ペア(124,126)のうちの前記第1のバスセクション(116,120)の前記ラッピング事象を開始するステップと、
    によって制御される、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記静電集塵器(101)が少なくとも4個の連続したバスセクション(116,118,120,122)を備え、
    静電集塵器(1;101)内で排ガス(104)の流れ方向に関して前記第2のバスセクション(118)の下流に位置している静電集塵器の第3のバスセクション(120)のラッピング事象であって、上に堆積した塵粒を除去するため前記第3のバスセクション(120)の少なくとも1つの集塵極板(30)をラッピングすることを含むラッピング事象が開始されようとしていることを観察するステップと、
    前記第3のバスセクション(120)のラッピング事象が開始されることを許可する前に、排ガス(104)の流れ方向に関して前記第3のバスセクション(120)の下流に位置している第4のバスセクション(122)が前記第3のバスセクション(120)のラッピング事象の間に放出されるべき塵粒を収容する準備ができていることを確認するステップと、
    前記第4のバスセクション(122)が前記第3のバスセクション(120)のラッピング事象の間に放出されるべき塵粒を収容する準備ができていることが確認された後に、前記第3のバスセクション(120)の前記ラッピング事象を開始するステップと、
    をさらに備える、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 少なくとも1つの集塵極板(30)と少なくとも1つの放電極(28)と電源(32,36)とをそれぞれに備える少なくとも第1のバスセクション(16;116)及び少なくとも第2のバスセクション(20;118)を含む静電集塵器(1;101)の動作を制御する制御システムにおいて、
    前記制御システム(66)が、
    上に堆積した塵粒を除去するため前記第1のバスセクション(16;116)の少なくとも1つの集塵極板(30)をラップすることを含む前記第1のバスセクション(16;116)のラッピング事象が開始されようとしているという入力を受信することと、
    前記第1のバスセクション(16;116)のラッピング事象が開始されようとしているという前記入力に応答して、前記静電集塵器(1;101)内での排ガス(4;104)の流れ方向に関して前記第1のバスセクション(16;116)の下流に位置している前記第2のバスセクション(20;118)に、前記第2のバスセクション(20;118)が前記第1のバスセクション(16;116)のラッピング事象の間に放出されるべき塵粒を収容する準備ができているかどうかについて問い合わせを送信することと
    前記第2のバスセクション(20;118)が前記第1のバスセクション(16;116)のラッピング事象の間に放出されるべき塵粒を収容する準備ができていることが確認された後に、前記第1のバスセクション(16;116)の前記ラッピング事象を開始するように適合している制御装置(80)を備える、制御システムにおいて
    前記第2のバスセクション(20;118)が放出されるべき塵粒を収容する準備ができていることの前記確認が、前記第2のバスセクション(20;118)の前記少なくとも1つの集塵極板(30)と前記少なくとも1つの放電極(28)との間で現在のスパーキング率を測定し、
    前記第2のバスセクション(20;118)の前記測定された現在のスパーキング率が選択されたスパーキング率を上回る場合に、前記第1のバスセクション(16;116)の前記ラッピング事象を開始する前記ステップより前に、前記第2のバスセクション(20;118)の少なくとも1つの集塵極板(30)がラップされるように、前記第2のバスセクション(20;118)のラッピング事象を開始することの確認である
    ことを特徴とする制御システム。
  9. 前記第2のバスセクション(20;118)が前記第1のバスセクション(16;116)の直ぐ下流に位置している、請求項記載の制御システム。
  10. 前記第1のバスセクション(16)が静電集塵器(1)の排ガス入口(2)に位置している、請求項8又は9に記載の制御システム。
  11. 前記制御システムが、いくつものバスセクション(116,118,120,122)のうちの偶数個が、第1のバスセクション(116,120)と前記静電集塵器(101)内の排ガス(104)の流れ方向に関して前記第1のバスセクション(116,120)の下流に位置している第2のバスセクション(118,122)とを備えるバスセクションのペア(124,126)に分割されている、いくつものバスセクションを備える静電集塵器(101)を制御するように適合し、
    前記制御システムが、
    前記ペアのうちの前記第1のバスセクション(116,120)のラッピング事象が開始されようとしていることを観察するステップと、
    前記第1のバスセクション(116,120)のラッピング事象が開始されることを許可する前に、前記ペアのうちの前記第2のバスセクション(118,122)が前記第1のバスセクション(116,120)のラッピング事象の間に放出されるべき塵粒を収容する準備ができていることを確認するステップと、
    前記第2のバスセクション(118,122)が前記第1のバスセクション(116,120)のラッピング事象の間に放出されるべき塵粒を収容する準備ができていることが確認された後に、前記ペア(124,126)のうちの前記第1のバスセクション(116,120)の前記ラッピング事象を開始するステップとによって、
    前記ペアのうちの各ペアの前記第1のバスセクション及び前記第2のバスセクションのラッピングを制御するように適合している、請求項8〜10のいずれか1項に記載の制御システム。
  12. 前記制御システムが、いくつものバスセクションのうちの少なくとも3個(16,20,24)が、少なくとも第1のバスセクション(16)と、前記静電集塵器(1)内の排ガス(4)の流れ方向に関して前記第1のバスセクション(16)の下流に位置している第2のバスセクション(20)と、前記静電集塵器(1)内の排ガス(4)の流れ方向に関して前記第2のバスセクション(20)の下流に位置している第3のバスセクション(24)とを備えるバスセクションのグループを形成している、いくつものバスセクションを備える静電集塵器(1)を制御するように適合し、
    前記バスセクションのグループのうちの前記バスセクションのそれぞれのラッピングが、
    前記グループのうちの1つのバスセクションのラッピング事象が開始されようとしていることを観察するステップと、
    前記1つのバスセクションのラッピング事象が開始されることを許可する前に、前記グループに含まれ、前記1つのバスセクションの直ぐ下流に位置しているバスセクションが前記1つのバスセクションのラッピング事象の間に放出されるべき塵粒を収容する準備ができていることを確認するステップと、
    前記グループに含まれ、前記1つのバスセクションの直ぐ下流に位置している前記バスセクションが前記1つのバスセクションのラッピング事象の間に放出されるべき塵粒を収容する準備ができていることが確認された後に、前記1つのバスセクションの前記ラッピング事象を開始するステップと、
    によって制御される、請求項8〜10のいずれか1項に記載の制御システム。
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