JP5516458B2 - ショートアーク型放電ランプ - Google Patents
ショートアーク型放電ランプ Download PDFInfo
- Publication number
- JP5516458B2 JP5516458B2 JP2011045156A JP2011045156A JP5516458B2 JP 5516458 B2 JP5516458 B2 JP 5516458B2 JP 2011045156 A JP2011045156 A JP 2011045156A JP 2011045156 A JP2011045156 A JP 2011045156A JP 5516458 B2 JP5516458 B2 JP 5516458B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- anode
- opening
- insert
- surface portion
- discharge lamp
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Discharge Lamp (AREA)
- Discharge Lamps And Accessories Thereof (AREA)
Description
従来のショートアーク型放電ランプ1は、発光部11と、その両端に封止部12を備える発光管10の内に、タングステン等からなる陰極21と陽極31とが互いに向き合うように対向配置されるとともに、内部の発光空間Sには水銀、キセノン等の発光物質が封入されている。
上記陰極21及び陽極31に連設された電極軸22、32が図示しない金属箔を介して封止部12で封止されている。
例えば、露光時は定格電力で0.1〜10秒点灯させ、待機時は定格電力よりも小さい待機電力で0.1〜100秒点灯させるということが繰り返される。
このとき、図7(A)(B)に示すように、アークに対面する陽極先端面の中央部50は、最も温度変化の大きい部分であり、従って熱膨張も大きくなる。これに対して、該中央部50の周辺にある環状部51は、前記中央部50よりも温度変化が少なく、その熱膨張も小さい。
そのため、中央部50はかかる熱膨張により、その周辺環状部51から圧縮応力を受けることになり、その結果、先端面から突出するように変形する。
すると、肥大化した突出部に放電が集中することとなって、該突出部が異常過熱され、電極物質が蒸発し発光管内壁に付着して、該発光管内壁が黒化してしまい、急速な照度低下を引き起こすという問題があった。
このような技術は、特開2011−23145号公報に開示されている。
図8(A)は陽極の断面図、(B)は陽極の組立説明図である。
図8において、タングステンからなる陽極31の先端面33の中央部分には、該先端面に開口する開口34が形成されている。そして、該陽極31とは別体で、陽極31と同一素材からなる挿入体35が前記開口34と整合した形状に成形されていて、この挿入体35が、緩衝材36を間に挟むようにして、前記開口34内に打ち込み等の手段によって圧入・嵌挿されている。
図9で示すように、温度上昇に伴い緩衝材36が熱膨張し塑性変形していく。この時に、緩衝材36は挿入体35と陽極31先端の周辺環状部33aとの間で圧縮力を受けて、軸方向に逃げることになり、陽極31の先端面33から突出するという現象が生じることがある。
このように、緩衝材36が陽極先端から突出してしまうと、その突出端36aが過剰に加熱され蒸発してしまい、これが発光管の黒化を招き照度低下を起こすことになるというものである。
図1(A)は陽極の断面図、(B)は陽極の組立説明図である。
図において、陽極31の先端面33の中央部分には、該先端面33に開口する開口34が形成されている。そして、該陽極31とは別体で、陽極と同一素材からなる挿入体35が前記開口34と整合した形状に成形されていて、この挿入体35が、緩衝材36を間に挟むようにして、前記開口34内に打ち込み等の手段によって圧入・嵌挿されている。また、陽極31、緩衝材36、および挿入体35の密着をより強固にするために、拡散接合、放電プラズマ接合、摩擦圧接、焼き嵌め等の方法を用いてもよい。
緩衝材36は、該陽極31および挿入体35よりも、同じ温度における降伏応力が小さな金属材料からなり、具体的には、タンタル、モリブデン、ニオブ、またはレニウムなどからなり、この実施例では金属箔であって、前記挿入体35の外周に巻きつけられて、挿入体35と共に開口34内に嵌挿される。
上記実施例では、挿入体35に逃げ溝40を設けたが、図2に示すものでは、陽極31の開口34の内表面に逃げ溝41を刻設したものである。
また、その逃げ溝の成形に当たっては、挿入体35の外表面の逃げ溝の場合は、例えば、旋盤による切削加工やレーザー加工等によって形成することができるし、陽極31の開口34の内表面の逃げ溝の場合は、例えば、旋盤による切削加工等によって形成することができる。
そして、逃げ溝の断面形状は三角形、台形、円形の一部、またはこれらの組み合わせのいずれでも良い。
図1に示す陽極の場合、ランプ点灯中、陽極31の温度が上昇すると、緩衝材36も熱膨張し、緩衝材36は、陽極31の材料よりも降伏応力の小さな金属であるので、その膨張分は挿入体35の外周面の逃げ溝40内に侵入して吸収される。
そして、陽極31の開口34の開口径Φ(mm)と平均入力電力W(KW)との関係によっては、陽極31の開口34の内表面部分と挿入体35の外表面部分に脆性破壊が生じることがある。
点灯電力が大電力化したり、フル・スタンバイ点灯条件が過酷化すると、陽極31と挿入体35の双方の熱膨張が大きくなり、緩衝材36の膨張分が逃げ溝によって吸収しきれなくなるという問題が発生するが、陽極31の開口34の開口径Φ(mm)と平均入力電力W(kW)との関係によっては、陽極31の開口34の内表面部分34aと、挿入体35の外表面部分35aに脆性破壊が起こり、空隙Kが生じる。
この空隙Kを積極的に利用し、この空隙Kに、緩衝材36が逃げ込むようにすることにより、緩衝材36が陽極31の先端面から突出しないようにするものである。
ランプ1〜5のグループは、それぞれのクループ間で平均入力電力が異なっている。
また、ランプ1〜5のそれぞれのグループ内では、複数のランプが存在し、それぞれのランプは陽極に形成した開口径が異なるものであり、各ランプグループ内には、陽極の先端面に開口がない従来の陽極構造を有する比較ランプも存在している。
つまり、ランプ1B、1C、1D、1Eでは、陽極の開口の内表面部分、又は、挿入体の外表面部分に空隙が発生し、この空隙に、緩衝材が逃げ込むものであり、緩衝材が陽極の先端面から突出せず、比較ランプ1Fの紫外線照度維持率より十分に高い90%以上を得ることができる。
つまり、ランプ2B、2C、2D、2E、2Fでは、陽極の開口の内表面部分、又は、挿入体の外表面部分に空隙が発生し、この空隙に、緩衝材が逃げ込むものであり、緩衝材が陽極の先端面から突出せず、比較ランプ2Hの紫外線照度維持率より十分に高い90%以上を得ることができる。
しかしながら、ランプ2Gは開口径が10mmであり、陽極の開口の内表面部分、又は、挿入体の外表面部分に空隙が発生するが、紫外線照度維持率が87%であり、発光管の黒化防止の効果が小さく、これ以上開口を大きくしても、顕著な効果が得られないものである。
つまり、ランプ3B、3C、3D、3Eでは、陽極の開口の内表面部分、又は、挿入体の外表面部分に空隙が発生し、この空隙に、緩衝材が逃げ込むものであり、緩衝材が陽極の先端面から突出せず、比較ランプ3Fの紫外線照度維持率より十分に高い90%以上を得ることができる。
つまり、ランプ4B、4C、4D、4Eでは、陽極の開口の内表面部分、又は、挿入体の外表面部分に空隙が発生し、この空隙に、緩衝材が逃げ込むものであり、緩衝材が陽極の先端面から突出せず、比較ランプ4Fの紫外線照度維持率より十分に高い90%以上を得ることができる。
つまり、ランプ5B、5C、5D、5Eでは、陽極の開口の内表面部分、又は、挿入体の外表面部分に空隙が発生し、この空隙に、緩衝材が逃げ込むものであり、緩衝材が陽極の先端面から突出せず、比較ランプ5Hの紫外線照度維持率より十分に高い90%以上を得ることができる。
また、ランプ5Fでも、陽極の開口の内表面部分、又は、挿入体の外表面部分に空隙が発生し、この空隙に、緩衝材が逃げ込むものであり、緩衝材が陽極の先端面から突出せず、比較ランプ5Hの紫外線照度維持率77%より十分に高い86%を得ることができる。
しかしながら、ランプ5Gは開口径が25mmであり、陽極の開口の内表面部分、又は、挿入体の外表面部分に空隙が発生するが、紫外線照度維持率が80%であり、発光管の黒化防止の効果が小さく、これ以上開口を大きくしても、顕著な効果が得られないものである。
また、ランプグループ2、5の結果から、陽極の開口径(mm)には上限値が存在することが分る。
図5は、横軸が平均入力電力W(kW)、縦軸が開口径Φ(mm)である。
ランプグループ1〜5において、陽極の開口の内表面部分、又は、挿入体の外表面部分に空隙が発生したランプの最も開口径が小さい場合をプロットし、具体的には、ランプ1B、2B、3B、4B、5Bの平均入力電力値と開口径をプロットした。開口径Φ(mm)は平均入力電力W(kW)の0.5乗に比例しており、これらのプロット点を最小2乗法を用いて近似曲線を引いたものがグラフ1である。
グラフ1は、開口径をΦ(mm)、放電ランプへの平均入力電力をW(kW)とすると、Φ=1.9×W0.5である。
グラフ2は、開口径をΦ(mm)、放電ランプへの平均入力電力をW(kW)とすると、Φ=6.2×W0.5である。
11 発光部
12 封止部
31 陽極
33 陽極の先端面
34 開口
35 挿入体
36 緩衝材
40 逃げ溝
41 逃げ溝
Claims (1)
- 発光管内に陽極と陰極が対向配置されてなるショートアーク型放電ランプにおいて、
前記陽極の先端中央部に開口が形成され、該開口内に陽極とは別体の挿入体が、該陽極材料よりも降伏応力の小さな金属よりなる緩衝材を介して挿入されており、
前記陽極の開口の内表面もしくは前記挿入体の外表面の少なくともいずれか一方に、緩衝材の逃げ溝が形成され、
前記開口の開口径をΦ(mm)、放電ランプへの平均入力電力をW(kW)とすると、
1.9×W0.5≦Φ≦6.2×W0.5
を満足することを特徴とするショートアーク型放電ランプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011045156A JP5516458B2 (ja) | 2011-03-02 | 2011-03-02 | ショートアーク型放電ランプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011045156A JP5516458B2 (ja) | 2011-03-02 | 2011-03-02 | ショートアーク型放電ランプ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012182059A JP2012182059A (ja) | 2012-09-20 |
JP5516458B2 true JP5516458B2 (ja) | 2014-06-11 |
Family
ID=47013086
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011045156A Expired - Fee Related JP5516458B2 (ja) | 2011-03-02 | 2011-03-02 | ショートアーク型放電ランプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5516458B2 (ja) |
-
2011
- 2011-03-02 JP JP2011045156A patent/JP5516458B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012182059A (ja) | 2012-09-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI412057B (zh) | Short arc discharge lamp | |
KR102190649B1 (ko) | 방전 램프 | |
JP5516458B2 (ja) | ショートアーク型放電ランプ | |
JP5527222B2 (ja) | ショートアーク型放電ランプ | |
JP5170573B2 (ja) | ショートアーク型放電ランプ | |
JP2010198947A (ja) | 放電ランプ | |
KR101373872B1 (ko) | 쇼트 아크형 방전 램프 | |
JP2006269192A (ja) | 高圧水銀ランプ | |
JP2009238671A (ja) | ショートアーク型放電ランプ | |
JP4900491B2 (ja) | ショートアーク型放電ランプ | |
JP5072665B2 (ja) | ショートアーク型放電ランプの封止部構造 | |
JP6564598B2 (ja) | 放電ランプ | |
JP2017103108A (ja) | ショートアーク型放電ランプ | |
JP4209933B2 (ja) | 放電灯用電極およびその製造方法、ならびに放電灯 | |
JP5278420B2 (ja) | ショートアーク型放電ランプ | |
KR20140007747A (ko) | 쇼트 아크형 수은 램프 | |
JP2019046562A (ja) | 放電ランプ | |
JP2009016314A (ja) | 電極、電極組立体及び電極組立体の製造方法 | |
JP5240144B2 (ja) | 超高圧放電ランプ | |
JP2010177188A (ja) | 高輝度放電ランプ | |
JP5898849B2 (ja) | 放電ランプ | |
JP2015122209A (ja) | ショートアーク型放電ランプ | |
JP5891697B2 (ja) | 放電ランプ用陰極の製造方法 | |
JP5126618B2 (ja) | 高圧放電ランプ | |
JP2003331789A (ja) | ショートアーク型高圧水銀ランプ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130924 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140220 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140304 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140317 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5516458 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |