JP5516458B2 - ショートアーク型放電ランプ - Google Patents

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Description

本発明は、ショートアーク型放電ランプに関するものであり、特に、半導体や液晶の製造分野などの露光用光源や映写機のバックライト用光源に適用されるショートアーク型放電ランプに関するものである。
ショートアーク型放電ランプは、発光管内に対向配置された一対の電極の先端距離が短く点光源に近いことから、光学系と組み合わせることによって露光装置用若しくは映写機のバックライト用の光源として利用されている。
従来のショートアーク型放電ランプを、図6を用いて説明する。
従来のショートアーク型放電ランプ1は、発光部11と、その両端に封止部12を備える発光管10の内に、タングステン等からなる陰極21と陽極31とが互いに向き合うように対向配置されるとともに、内部の発光空間Sには水銀、キセノン等の発光物質が封入されている。
上記陰極21及び陽極31に連設された電極軸22、32が図示しない金属箔を介して封止部12で封止されている。
近年においては、半導体や液晶パネルの製造工程で用いられる上記ショートアーク型放電ランプにおいては、特開2000−181075号公報に見られるように、省電力化のために、常に一定の電力で点灯するのではなく、露光時にのみ定格電力で点灯(通常点灯)させ、基板移動などの待機時には前記定格電力よりも小さな最小限の電力で点灯(待機点灯)させるという点灯方式(以下、フル・スタンバイ点灯という)が採用されている。
例えば、露光時は定格電力で0.1〜10秒点灯させ、待機時は定格電力よりも小さい待機電力で0.1〜100秒点灯させるということが繰り返される。
ところで、ランプの点灯・消灯時や、上記のフル・スタンバイ点灯時における入力電力の変更時などには、アークから陽極へ流入する熱流束が変化するため、陽極温度が変化し、陽極に内部応力が発生する。
このとき、図7(A)(B)に示すように、アークに対面する陽極先端面の中央部50は、最も温度変化の大きい部分であり、従って熱膨張も大きくなる。これに対して、該中央部50の周辺にある環状部51は、前記中央部50よりも温度変化が少なく、その熱膨張も小さい。
そのため、中央部50はかかる熱膨張により、その周辺環状部51から圧縮応力を受けることになり、その結果、先端面から突出するように変形する。
このような突出は、定格点灯時に陽極先端の温度が安定した後も完全には元の形状に戻ることなく残存する。加えて、特にフル・スタンバイ点灯時には、このような変形が繰り返し生じ、突出が蓄積されることにより肥大化していく。
すると、肥大化した突出部に放電が集中することとなって、該突出部が異常過熱され、電極物質が蒸発し発光管内壁に付着して、該発光管内壁が黒化してしまい、急速な照度低下を引き起こすという問題があった。
このような問題を解決するために、特殊な電極構造を採用したショートアーク型放電ランプが開発されている。
このような技術は、特開2011−23145号公報に開示されている。
図8を用いて、新たに開発された電極構造を説明する。
図8(A)は陽極の断面図、(B)は陽極の組立説明図である。
図8において、タングステンからなる陽極31の先端面33の中央部分には、該先端面に開口する開口34が形成されている。そして、該陽極31とは別体で、陽極31と同一素材からなる挿入体35が前記開口34と整合した形状に成形されていて、この挿入体35が、緩衝材36を間に挟むようにして、前記開口34内に打ち込み等の手段によって圧入・嵌挿されている。
緩衝材36は、該陽極31および挿入体35よりも、同じ温度における降伏応力が小さな金属材料からなり、具体的には、タンタル、モリブデン、ニオブ、またはレニウムなどからなり、この実施例では金属箔であって、前記挿入体35の外周に巻きつけられて、挿入体35と共に開口34内に嵌挿される。
このような陽極31では、陽極31の先端中央部とその周辺環状部の間に、陽極材料よりも降伏応力の小さな金属よりなる緩衝材36を介在させたので、フル・スタンバイ点灯時などに、陽極先端部の温度が変化しても、先端中央部の熱変形が緩衝材によって吸収されるので、先端中央部が変形して突出する現象が生じることがなく、その結果、先端中央部が異常過熱されることがなく、発光管の黒化を防止できるものである。
特開2000−181075号公報 特開2011−23145号公報
しかしながら、図8に示す特殊構造の陽極を採用しても、点灯電力の更なる大電力化や、フル・スタンバイ点灯条件の過酷化などによって、新たな問題が生じる場合があることが判明した。
図9で示すように、温度上昇に伴い緩衝材36が熱膨張し塑性変形していく。この時に、緩衝材36は挿入体35と陽極31先端の周辺環状部33aとの間で圧縮力を受けて、軸方向に逃げることになり、陽極31の先端面33から突出するという現象が生じることがある。
このように、緩衝材36が陽極先端から突出してしまうと、その突出端36aが過剰に加熱され蒸発してしまい、これが発光管の黒化を招き照度低下を起こすことになるというものである。
この発明が解決しようとする課題は、上記従来技術の問題点に鑑みて、特に、フル・スタンバイ点灯方式を採用するショートアーク型放電ランプにおいて、陽極先端で生じる熱応力を緩和して、陽極先端の中央部分が変形することを防ぎ、さらに、陽極の開口と挿入体との間に介在する緩衝材が陽極の先端面から突出せず、発光管の黒化を防ぐことができる陽極構造を有するショートアーク型放電ランプを提供するものである。
上記課題を解決するために、請求項1に記載のショートアーク型放電ランプは、発光管内に陽極と陰極が対向配置されてなるショートアーク型放電ランプにおいて、前記陽極の先端中央部に開口が形成され、該開口内に陽極とは別体の挿入体が、該陽極材料よりも降伏応力の小さな金属よりなる緩衝材を介して挿入されており、前記陽極の開口の内表面もしくは前記挿入体の外表面の少なくともいずれか一方に、緩衝材の逃げ溝が形成され、前記開口の開口径をΦ(mm)、放電ランプへの平均入力電力をW(kW)とすると、1.9×W0.5≦Φ≦6.2×W0.5を満足することを特徴とする。
本発明によれば、陽極の先端中央部に開口が形成され、該開口内に陽極とは別体の挿入体が、該陽極材料よりも降伏応力の小さな金属よりなる緩衝材を介して挿入されており、陽極の開口の内表面もしくは挿入体の外表面の少なくともいずれか一方に、緩衝材の逃げ溝が形成され、開口の開口径をΦ(mm)、放電ランプへの平均入力電力をW(kW)とすると、1.9×W0.5≦Φ≦6.2×W0.5の条件を満足する構成であれば、緩衝材は、陽極材料よりも降伏応力の小さな金属であるので、緩衝材の膨張分は逃げ溝に侵入して吸収されるので、陽極先端で生じる熱応力を緩和することになり、陽極先端の中央部分が変形することを防止することができる。さらに、開口径Φ(mm)と平均入力電力W(kW)が所定の関係を満たすことにより、陽極の開口の内表面部分と挿入体の外表面部分に脆性破壊が起こり、この脆性破壊によって、陽極の開口の内表面部分と挿入体の外表面部分に空隙が生じ、この空隙(所謂、ヒビ)に、緩衝材が逃げ込み、緩衝材が陽極の先端面から突出することも防止することができ、発光管の黒化を防止し、照度低下が起こらないものである。
本発明のショートアーク型放電ランプの電極構造の説明図である。 本発明のショートアーク型放電ランプの電極構造の説明図である。 本発明の陽極の開口の内表面部分と緩衝材と挿入体の外表面部分の一部拡大断面図である。 実験データ説明図である。 本発明のショートアーク型放電ランプにおける陽極の開口径Φ(mm)と平均入力電力W(kW)とをグラフ化したものである。 従来のショートアーク型放電ランプの説明図である。 従来のショートアーク型放電ランプの電極の説明図である。 従来のショートアーク型放電ランプの電極構造の説明図である。 従来のショートアーク型放電ランプの電極構造の説明図である。
図1はこの発明のショートアーク型放電ランプの電極構造の説明図である。
図1(A)は陽極の断面図、(B)は陽極の組立説明図である。
図において、陽極31の先端面33の中央部分には、該先端面33に開口する開口34が形成されている。そして、該陽極31とは別体で、陽極と同一素材からなる挿入体35が前記開口34と整合した形状に成形されていて、この挿入体35が、緩衝材36を間に挟むようにして、前記開口34内に打ち込み等の手段によって圧入・嵌挿されている。また、陽極31、緩衝材36、および挿入体35の密着をより強固にするために、拡散接合、放電プラズマ接合、摩擦圧接、焼き嵌め等の方法を用いてもよい。
具体的には、タングステンからなる陽極31の先端面の開口34に、同じタングステンからなる挿入体35が挿入されるものであり、該開口34および挿入体35は該挿入体35を圧入し易くするために、若干の先細のテーパ状とされるのがよい。
緩衝材36は、該陽極31および挿入体35よりも、同じ温度における降伏応力が小さな金属材料からなり、具体的には、タンタル、モリブデン、ニオブ、またはレニウムなどからなり、この実施例では金属箔であって、前記挿入体35の外周に巻きつけられて、挿入体35と共に開口34内に嵌挿される。
そして、挿入体35の外周面には周方向に延在する緩衝材の逃げ溝40が刻設されている。該逃げ溝40は1本ずつの独立した円周溝であっても、螺旋状に取り巻く螺旋溝であってもよく、或いは、電極軸方向に延在する複数の直線溝、ドット状の凹部のいずれであっても良い。
図1では、逃げ溝40は、挿入体35の外表面に深さ200μm、ピッチ200μmで形成され、緩衝材36は厚さ25μmのタンタル箔であり、挿入体35の電極軸方向の長さは10mmである。
上記実施例では、挿入体35に逃げ溝40を設けたが、図2に示すものでは、陽極31の開口34の内表面に逃げ溝41を刻設したものである。
なお、上記逃げ溝40、41は、それぞれ挿入体35の外表面か陽極31の開口34の内表面に刻設形成するものを記載したが、その両者に形成してもよい。
また、その逃げ溝の成形に当たっては、挿入体35の外表面の逃げ溝の場合は、例えば、旋盤による切削加工やレーザー加工等によって形成することができるし、陽極31の開口34の内表面の逃げ溝の場合は、例えば、旋盤による切削加工等によって形成することができる。
そして、逃げ溝の断面形状は三角形、台形、円形の一部、またはこれらの組み合わせのいずれでも良い。
また、図1に示すように、陽極31の開口34の開口径Φとは、開口の形状が真円の場合は、中心点を通る円の直径が開口径に該当し、開口の形状が真円ではなく多少変形している場合は、開口の縁と縁を結んだ線が最長となる部分を開口径Φと規定する。
上記構成の陽極によれば、ランプ点灯中、以下のような現象が発生する。
図1に示す陽極の場合、ランプ点灯中、陽極31の温度が上昇すると、緩衝材36も熱膨張し、緩衝材36は、陽極31の材料よりも降伏応力の小さな金属であるので、その膨張分は挿入体35の外周面の逃げ溝40内に侵入して吸収される。
そして、陽極31の開口34の開口径Φ(mm)と平均入力電力W(KW)との関係によっては、陽極31の開口34の内表面部分と挿入体35の外表面部分に脆性破壊が生じることがある。
図3は、陽極の開口の内表面部分と緩衝材と挿入体の外表面部分の一部拡大断面図である。
点灯電力が大電力化したり、フル・スタンバイ点灯条件が過酷化すると、陽極31と挿入体35の双方の熱膨張が大きくなり、緩衝材36の膨張分が逃げ溝によって吸収しきれなくなるという問題が発生するが、陽極31の開口34の開口径Φ(mm)と平均入力電力W(kW)との関係によっては、陽極31の開口34の内表面部分34aと、挿入体35の外表面部分35aに脆性破壊が起こり、空隙Kが生じる。
この空隙Kを積極的に利用し、この空隙Kに、緩衝材36が逃げ込むようにすることにより、緩衝材36が陽極31の先端面から突出しないようにするものである。
平均入力電力W(kW)とは、フル・スタンバイ点灯サイクル周期をT0とし、1回の点灯サイクル周期内の時刻Tにおける入力電力をAとした場合に、下記の式1によって導き出される値である。
Figure 0005516458
次に、定格電力とフル・スタンバイ点灯条件が異なる5つのショートアーク型放電ランプを用いて、陽極の開口径Φ(mm)と平均入力電力W(kW)との関係において、陽極の開口の内表面部分、又は、挿入体の外表面部分における脆性破壊による空隙の発生状況と、750時間点灯後の365nmの紫外線照度維持率を測定した実験を行った。
実験条件と実験結果を図4に示す。
ランプ1〜5のグループは、それぞれのクループ間で平均入力電力が異なっている。
また、ランプ1〜5のそれぞれのグループ内では、複数のランプが存在し、それぞれのランプは陽極に形成した開口径が異なるものであり、各ランプグループ内には、陽極の先端面に開口がない従来の陽極構造を有する比較ランプも存在している。
ランプ1〜5のグループでは、それぞれのグループ内において、開口径が大きくなると、陽極の開口の内表面部分、又は、挿入体の外表面部分に空隙が発生するものである。
ランプ1グループでは、平均入力電力は1.80kWであり、このグループ内では、開口径が2.5mm以上であれば、陽極の開口の内表面部分、又は、挿入体の外表面部分に空隙が発生するものである。
つまり、ランプ1B、1C、1D、1Eでは、陽極の開口の内表面部分、又は、挿入体の外表面部分に空隙が発生し、この空隙に、緩衝材が逃げ込むものであり、緩衝材が陽極の先端面から突出せず、比較ランプ1Fの紫外線照度維持率より十分に高い90%以上を得ることができる。
ランプ2グループでは、平均入力電力は2.55kWであり、このグループ内では、開口径が3mm以上であれば、陽極の開口の内表面部分、又は、挿入体の外表面部分に空隙が発生するものである。
つまり、ランプ2B、2C、2D、2E、2Fでは、陽極の開口の内表面部分、又は、挿入体の外表面部分に空隙が発生し、この空隙に、緩衝材が逃げ込むものであり、緩衝材が陽極の先端面から突出せず、比較ランプ2Hの紫外線照度維持率より十分に高い90%以上を得ることができる。
しかしながら、ランプ2Gは開口径が10mmであり、陽極の開口の内表面部分、又は、挿入体の外表面部分に空隙が発生するが、紫外線照度維持率が87%であり、発光管の黒化防止の効果が小さく、これ以上開口を大きくしても、顕著な効果が得られないものである。
ランプ3グループでは、平均入力電力は3.00kWであり、このグループ内では、開口径が3mm以上であれば、陽極の開口の内表面部分、又は、挿入体の外表面部分に空隙が発生するものである。
つまり、ランプ3B、3C、3D、3Eでは、陽極の開口の内表面部分、又は、挿入体の外表面部分に空隙が発生し、この空隙に、緩衝材が逃げ込むものであり、緩衝材が陽極の先端面から突出せず、比較ランプ3Fの紫外線照度維持率より十分に高い90%以上を得ることができる。
ランプ4グループでは、平均入力電力は13.3kWであり、このグループ内では、開口径が7mm以上であれば、陽極の開口の内表面部分、又は、挿入体の外表面部分に空隙が発生するものである。
つまり、ランプ4B、4C、4D、4Eでは、陽極の開口の内表面部分、又は、挿入体の外表面部分に空隙が発生し、この空隙に、緩衝材が逃げ込むものであり、緩衝材が陽極の先端面から突出せず、比較ランプ4Fの紫外線照度維持率より十分に高い90%以上を得ることができる。
ランプ5グループでは、平均入力電力は16.1kWであり、このグループ内では、開口径が8mm以上であれば、陽極の開口の内表面部分、又は、挿入体の外表面部分に空隙が発生するものである。
つまり、ランプ5B、5C、5D、5Eでは、陽極の開口の内表面部分、又は、挿入体の外表面部分に空隙が発生し、この空隙に、緩衝材が逃げ込むものであり、緩衝材が陽極の先端面から突出せず、比較ランプ5Hの紫外線照度維持率より十分に高い90%以上を得ることができる。
また、ランプ5Fでも、陽極の開口の内表面部分、又は、挿入体の外表面部分に空隙が発生し、この空隙に、緩衝材が逃げ込むものであり、緩衝材が陽極の先端面から突出せず、比較ランプ5Hの紫外線照度維持率77%より十分に高い86%を得ることができる。
しかしながら、ランプ5Gは開口径が25mmであり、陽極の開口の内表面部分、又は、挿入体の外表面部分に空隙が発生するが、紫外線照度維持率が80%であり、発光管の黒化防止の効果が小さく、これ以上開口を大きくしても、顕著な効果が得られないものである。
このように、ランプグループ1、2、3、4、5の結果から、陽極の開口径(mm)には下限値が存在することが分る。
また、ランプグループ2、5の結果から、陽極の開口径(mm)には上限値が存在することが分る。
開口径が大きくなると、挿入体35内部の温度分布によって生じる熱応力が大きくなり、挿入体35先端の突出変形が起こり易くなり、照度維持率が低下するものである。
次に、陽極の開口径Φ(mm)と平均入力電力W(kW)との関係をグラフ化して、関係式を求めた。
図5は、横軸が平均入力電力W(kW)、縦軸が開口径Φ(mm)である。
ランプグループ1〜5において、陽極の開口の内表面部分、又は、挿入体の外表面部分に空隙が発生したランプの最も開口径が小さい場合をプロットし、具体的には、ランプ1B、2B、3B、4B、5Bの平均入力電力値と開口径をプロットした。開口径Φ(mm)は平均入力電力W(kW)の0.5乗に比例しており、これらのプロット点を最小2乗法を用いて近似曲線を引いたものがグラフ1である。
グラフ1は、開口径をΦ(mm)、放電ランプへの平均入力電力をW(kW)とすると、Φ=1.9×W0.5である。
次に、ランプグループ2,5において、紫外線照度維持率が高く、顕著な効果が生じるランプの最も開口径が大きい場合をプロットし、具体的には、ランプ2G、ランプ5Gの平均入力電力値と開口径をプロットした。開口径Φ(mm)は平均入力電力W(kW)の0.5乗に比例しており、これらのプロット点を最小2乗法を用いて近似曲線を引いたものがグラフ2である。
グラフ2は、開口径をΦ(mm)、放電ランプへの平均入力電力をW(kW)とすると、Φ=6.2×W0.5である。
つまり、図5に示すように、陽極の開口の開口径をΦ(mm)、放電ランプへの平均入力電力をW(kW)とすると、1.9×W0.5≦Φ≦6.2×W0.5を満足することにより、陽極の先端中央部の開口と挿入体との間に配置された緩衝材は、陽極の開口の内表面もしくは挿入体の外表面の少なくともいずれか一方に形成された逃げ溝に、その膨張分が侵入して吸収されるので、陽極先端で生じる熱応力を緩和することができ、陽極先端の中央部分が変形することを防止することができる。さらに、開口径Φ(mm)と平均入力電力W(kW)が上記の関係を満たすことにより、陽極の開口の内表面部分と挿入体の外表面部分に脆性破壊が起こり、この脆性破壊によって、陽極の開口の内表面部分と挿入体の外表面部分に空隙が生じ、この空隙に、緩衝材が逃げ込み、緩衝材が陽極の先端面から突出することも防止することができ、発光管の黒化を防止し、高い紫外線照度維持率を保つことができる。
1 ショートアーク型放電ランプ
11 発光部
12 封止部
31 陽極
33 陽極の先端面
34 開口
35 挿入体
36 緩衝材
40 逃げ溝
41 逃げ溝

Claims (1)

  1. 発光管内に陽極と陰極が対向配置されてなるショートアーク型放電ランプにおいて、
    前記陽極の先端中央部に開口が形成され、該開口内に陽極とは別体の挿入体が、該陽極材料よりも降伏応力の小さな金属よりなる緩衝材を介して挿入されており、
    前記陽極の開口の内表面もしくは前記挿入体の外表面の少なくともいずれか一方に、緩衝材の逃げ溝が形成され、
    前記開口の開口径をΦ(mm)、放電ランプへの平均入力電力をW(kW)とすると、
    1.9×W0.5≦Φ≦6.2×W0.5
    を満足することを特徴とするショートアーク型放電ランプ。
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