以下、図面を参照して、本発明のミスト発生装置の実施の形態について説明する。
<第1の実施の形態のミスト発生装置の構成例>
図1は、第1の実施の形態のミスト発生装置の一例を示す正面図、図2は、第1の実施の形態のミスト発生装置の一例を示す斜視図、図3は、第1の実施の形態のミスト発生装置の設置例を示す斜視図である。
第1の実施の形態のミスト発生装置1Aは、図示しない給湯システム等から供給された温水を、霧状のミストにして噴出する複数のミストノズル2が設けられた第1の噴出部3及び第2の噴出部4と、第1の噴出部3と第2の噴出部4を回転可能に支持する本体部5と、本体部5を回転可能に支持する支持部6を備える。
第1の噴出部3は、図3に示すように、ミスト発生装置1Aが浴室100に設置された状態で、縦方向に延在する部品で構成され、第1の噴出部3の長手方向に沿って複数のミストノズル2が並ぶ配置で設けられる。
第2の噴出部4は、図3に示すように、ミスト発生装置1Aが浴室100に設置された状態で、横方向に延在する部品で構成され、第2の噴出部4の長手方向に沿って複数のミストノズル2が並ぶ配置で設けられる。
第1の噴出部3と本体部5は、第1の噴出部3の長手方向に沿った回転軸30が形成される構成を備えて、第1の噴出部3が、回転軸30に対して軸周りに回転可能とされて、本体部5の上部に縦向きで取り付けられる。
また、第2の噴出部4と本体部5は、第2の噴出部4の長手方向に沿った回転軸40が形成される構成を備えて、第2の噴出部4が、回転軸40に対して軸周りに回転可能とされて、本体部5の側部に横向きで取り付けられる。
これにより、第1の噴出部3と第2の噴出部4は、互いが略垂直な向きとなるL状で、本体部5に支持される。
本体部5と支持部6は、本例では、第1の噴出部3と同軸で回転軸30に対して軸周りに本体部5を回転可能とする構成を備えて、本体部5が支持部6の上部に回転可能に取り付けられる。
支持部6は、ミスト発生装置1Aを浴室100に固定するための図示しない取付金具が設けられる。また、支持部6は、図示しない給湯システムから浴室100に湯水が供給される配管と接続される配管60が設けられる。
本体部5は、支持部6の配管60に供給される湯水を、第1の噴出部3の配管31と第2の噴出部4の配管41に分配する分岐管50が設けられる。また、本体部5は、第1の噴出部3の配管31、及び第2の噴出部4の配管41等への湯水の供給の有無を切り替えて、ミストの噴出の有無等を切り替える電磁弁51が設けられる。本体部5は、例えば、樹脂材料等で構成されるケース52内に、分岐管50と電磁弁51が設けられる。
第1の噴出部3は、樹脂材料等で構成された棒状のケース32に、各ミストノズル2がミストの噴出口を露出させた形態で取り付けられる。本例では、複数のミストノズル2が、第1の噴出部3の長手方向に沿った縦方向に一列に並ぶ配置で設けられる。
また、第1の噴出部3は、本体部5の分岐管50で分配された湯水が供給される配管31がケース32内に設けられ、配管31に各ミストノズル2が接続される。例えば、第1の噴出部3に設けられる全てのミストノズル2を、1本の配管31に接続する構成とすれば、1系統の配管で全てのミストノズル2に湯水が供給されてミストが噴出される。
あるいは、第1の噴出部3に設けられる複数のミストノズル2を幾つかのグループに分け、各グループのミストノズル2毎に別々の配管に接続する構成とすれば、2系統以上の配管で各グループのミストノズル2に独立して湯水が供給されてミストが噴出される。そして、電磁弁等で各配管への湯水の供給の有無が切り替えられる構成とすれば、ミストを噴出するミストノズル2とミストを噴出しないミストノズル2を切り替えることが可能となる。
第2の噴出部4は、樹脂材料等で構成された棒状のケース42に、各ミストノズル2がミストの噴出口を露出させた形態で取り付けられる。本例では、複数のミストノズル2が、第2の噴出部4の長手方向に沿った横方向に一列に並ぶ配置で設けられる。
また、第2の噴出部4は、本体部5の分岐管50で分配された湯水が供給される配管41がケース42内に設けられ、配管41に各ミストノズル2が接続される。例えば、第2の噴出部4に設けられる全てのミストノズル2を、1本の配管41に接続する構成とすれば、1系統の配管で全てのミストノズル2に湯水が供給されてミストが噴出される。
あるいは、第2の噴出部4に設けられる複数のミストノズル2を幾つかのグループに分け、各グループのミストノズル2毎に別々の配管に接続する構成とすれば、2系統以上の配管で各グループのミストノズル2に独立して湯水が供給されてミストが噴出される。そして、電磁弁等で各配管への湯水の供給の有無が切り替えられる構成とすれば、ミストを噴出するミストノズル2とミストを噴出しないミストノズル2を切り替えることが可能となる。
第1の噴出部3と本体部5は、回転軸30に対して軸周りに回転可能な継ぎ手構造等が、配管31と分岐管50の間等に設けられ、第1の噴出部3を回転させたときに、本体部5に対する第1の噴出部3の向きによらず、第1の噴出部3の各ミストノズル2に湯水が供給される。
また、第2の噴出部4と本体部5は、回転軸40に対して軸周りに回転可能な継ぎ手構造等が、配管41と分岐管50の間等に設けられ、第2の噴出部4を回転させたときに、本体部5に対する第2の噴出部4の向きによらず、第2の噴出部4の各ミストノズル2に湯水が供給される。
更に、本体部5と支持部6は、回転軸30に対して軸周りに回転可能な継ぎ手構造等が、分岐管50と配管60の間等に設けられ、本体部5を回転させたときに、支持部6に対する本体部5の向きによらず、本体部5を介して第1の噴出部3及び第2の噴出部4の各ミストノズル2に湯水が供給される。
<第1の実施の形態のミスト発生装置の設置例>
次に、図3等を参照して第1の実施の形態のミスト発生装置1Aの設置例について説明する。ミスト発生装置1Aは、支持部6が浴室100の浴槽101、または壁102に固定される。例えば、第1の噴出部3が浴室100の所定の壁102に沿って立設する形態となるように、支持部6が浴槽101の縁部101aの上面に固定される。なお、支持部6の固定方法は、吸盤式やその他の方法による着脱自在に固定するものや、移動可能に配置されるものも含むものである。
これにより、ミスト発生装置1Aは、第1の噴出部3が、浴槽101と洗い場103の間の位置で、壁102に沿った縦方向に延在する形態となる。また、第2の噴出部4が、浴槽101の縁部101aの高さ付近で、浴槽101の縁部101aに沿った横方向に延在する形態となる。なお、第1の噴出部3の上部を回転可能に支持し、浴室100の壁102に取り付けられる支持具33を備える構成としても良い。
ミスト発生装置1Aは、ミストの噴出の有無等の操作が行われる操作部10が、ミスト発生装置1Aとは独立して浴室100の壁102に取り付けられる。または、操作部10は、ミスト発生装置1Aの支持部6等に備えても良い。ここで、操作部10は、本体部5等に備えても良いが、支持部6は、第1の噴出部3、第2の噴出部4及び本体部5の回転により向きが変わらないので、操作部10を支持部6に備える構成とすると、ミストの噴出方向を変えても操作部10の向きが変わらず、操作性が向上する。
<第1の実施の形態のミスト発生装置の動作例>
図4〜図6は、第1の実施の形態のミスト発生装置の動作の一例を示す斜視図で、次に、各図を参照して、第1の実施の形態のミスト発生装置1Aの動作について説明する。
ミスト発生装置1Aは、複数のミストノズル2が縦方向に並ぶ第1の噴出部3と、複数のミストノズル2が横方向に並ぶ第2の噴出部4が、それぞれ回転軸に対して回転可能な構成でL型に配置される。第1の噴出部3は、本体部5に対して、縦軸である回転軸30の軸周り方向に回転可能で、第2の噴出部4は、横軸である回転軸40の軸周り方向に回転可能である。
また、第1の噴出部3と第2の噴出部4を回転可能に支持する本体部5が、浴槽101等に固定される支持部6に対して、第1の噴出部3と同軸の回転軸30の軸周り方向に回転可能で、ミスト発生装置1Aの全体が、回転軸30の軸周り方向に回転可能である。更に、第1の噴出部3と本体部5は、回転軸30に対して独立して回転可能である。
これにより、ミスト発生装置1Aでは、第1の噴出部3及び第2の噴出部4と、ミスト発生装置1A全体の独立した回転により、ミストの噴出方向を横方向と高さ方向のそれぞれで切り替えることができると共に、横方向と高さ方向での切り替えを組み合わせることで、ミストの噴出方向が任意に切り替えられる。
すなわち、第1の噴出部3を回転軸30の軸周り方向に回転させることで、第1の噴出部3に設けられた各ミストノズル2によるミストMの噴出方向を横方向に変化させることができ、ミストMの噴出方向が、浴槽101側か洗い場103側か、あるいは浴槽101と洗い場103の間かに切り替えられる。
ここで、第1の噴出部3と本体部5が独立して回転可能なので、第1の噴出部3を回転させてミストMの左右に沿った噴出方向を切り換える際に、第2の噴出部4の回転軸30に対する軸周り方向の向きは変わらず、第2の噴出部4によるミストMの噴出方向が変わることはない。
また、第2の噴出部4を回転軸40の軸周り方向に回転させることで、第2の噴出部4に設けられた各ミストノズル2によるミストMの噴出方向を高さ方向に変化させることができ、ミストMの噴出方向が、第2の噴出部4の設置高さより上方か下方か、あるいは第2の噴出部4の設置高さ付近の中層かに切り替えられる。
ここで、第2の噴出部4と本体部5が独立して回転可能なので、第2の噴出部4を回転させてミストMの上下に沿った噴出方向を切り換える際に、第1の噴出部3の回転軸40に対する軸周り方向の向きは変わらず、第1の噴出部3によるミストMの噴出方向が変わることはない。
更に、本体部5を回転軸30の軸周り方向に回転させることで、本体部5に取り付けられている第2の噴出部4の位置が、浴槽101側か洗い場103側に切り替えられる。本例では、第2の噴出部4の位置が、壁102に面した浴槽101の短手方向の縁部101bに沿った位置、浴槽101と洗い場103の間に位置する浴槽101の長手方向の縁部101cに沿った位置、及び、洗い場103の壁102に沿った位置の間で切り替えられる。
そして、浴槽101側または洗い場103側に位置させた第2の噴出部4を、上述したように、本体部5に対して回転軸40の軸周り方向に回転させることで、浴槽101側または洗い場103側のいずれであっても、ミストMの噴出方向を高さ方向に変化させることができる。
ここで、第1の噴出部3と本体部5が独立して回転可能なので、本体部5を回転させて第2の噴出部4の向きを切り換える際に、第1の噴出部3の回転軸30に対する軸周り方向の向きは変わらず、第1の噴出部3によるミストMの噴出方向が変わることはない。
図4及び図5では、第1の噴出部3及び第2の噴出部4でのミストMの噴出方向を、それぞれ洗い場103側に向けた例を示す。図4に示す例では、第1の噴出部3に設けられた各ミストノズル2が洗い場103を向くように、第1の噴出部3を回転軸30の軸周り方向に回転させることで、第1の噴出部3でのミストMの噴出方向が、洗い場103に切り替えられる。
また、第2の噴出部4の位置が、浴槽101と洗い場103の間に位置する浴槽101の長手方向の縁部101cに沿った位置となるように、本体部5を回転軸30の軸周り方向に回転させる。
そして、第2の噴出部4に設けられた各ミストノズル2が洗い場103を向くように、第2の噴出部4を回転軸40の軸周り方向に回転させることで、第2の噴出部4でのミストMの噴出方向が、洗い場103に切り替えられる。
上述した設定では、第2の噴出部4の設置高さより上層は、第1の噴出部3でミストMが噴出されるので、第2の噴出部4でのミストMの噴出方向が、第2の噴出部4の設置高さより下層、あるいは第2の噴出部4の設置高さ付近の中層となるようにすると良い。
図5に示す例では、第1の噴出部3に設けられた各ミストノズル2が洗い場103を向くように、第1の噴出部3を回転軸30の軸周り方向に回転させることで、第1の噴出部3でのミストMの噴出方向が、洗い場103に切り替えられる。
また、第2の噴出部4の位置が、洗い場103の壁102に沿った位置となるように、本体部5を回転軸30の軸周り方向に回転させる。
そして、第2の噴出部4に設けられた各ミストノズル2が洗い場103を向くように、第2の噴出部4を回転軸40の軸周り方向に回転させることで、第2の噴出部4でのミストMの噴出方向が、洗い場103に切り替えられる。
上述した設定でも、第2の噴出部4の設置高さより上層は、第1の噴出部3でミストMが噴出されるので、第2の噴出部4でのミストMの噴出方向が、第2の噴出部4の設置高さより下層、あるいは第2の噴出部4の設置高さ付近の中層となるようにすると良い。
このように、第1の噴出部3による縦方向に配置した複数のミストノズル2によるミストMの噴出と、第2の噴出部4による横方向に配置した複数のミストノズル2によるミストMの噴出を、それぞれ洗い場103に向けた場合、洗い場103に居る入浴者は、背中を第1の噴出部3に向けることで、第1の噴出部3の各ミストノズル2から噴出されるミストMにより、肩から腰付近までの上半身が暖められる。また、第2の噴出部4の各ミストノズル2から噴出されるミストMにより、腰から足元までの下半身が暖められる。
第2の噴出部4を回転軸40の軸周り方向に回転させて、ミストMの噴出方向を切り替えることで、腰付近や足元付近を重点的に暖めることができると共に、洗い場103の床を暖めることもできる。
第2の噴出部4によるミストMの噴出を洗い場103側に向ける場合に、第2の噴出部4の位置が、浴槽101の長手方向の縁部101cに沿った位置と、洗い場103の壁102に沿った位置とで選択できることで、入浴者は、身体の正面あるいは背面からミストを浴びる形態と、横からミストを浴びる形態を選択できる。また、図示しない混合栓等の位置に応じて、最適な位置に第2の噴出部を配置できる。
図6では、第2の噴出部4でのミストMの噴出方向を、浴槽101側に向けた例を示す。図6に示す例では、第1の噴出部3の各ミストノズル2が洗い場103を向くように、第1の噴出部3を回転軸30の軸周り方向に回転させることで、第1の噴出部3でのミストMの噴出方向が、洗い場103に切り替えられる。
また、第2の噴出部4の位置が、壁102に面した浴槽101の短手方向の縁部101bに沿った位置となるように、本体部5を回転軸30の軸周り方向に回転させる。
そして、第2の噴出部4の各ミストノズル2が浴槽101を向き、第2の噴出部4でのミストMの噴出方向が、第2の噴出部4の設置高さより下層、あるいは第2の噴出部4の設置高さ付近の中層となるように、第2の噴出部4を回転軸40の軸周り方向に回転させることで、第2の噴出部4でのミストMの噴出方向が、浴槽101内に切り替えられる。
このように、第2の噴出部4による横方向に配置した複数のミストノズル2によるミストMの噴出を、浴槽101内に向けた場合、浴槽101内に居る入浴者は、第2の噴出部4の各ミストノズル2から噴出されるミストMにより、腰から足先までの下半身が暖められ、浴槽101内で半身浴が可能である。第2の噴出部4を回転軸40の軸周り方向に回転させて、ミストMの噴出方向を切り替えることで、腰付近や足先付近等を重点的に暖めることもできる。
上半身については、ミストMを浴びたくなければ、上述したように、第1の噴出部3を回転軸30の軸周り方向に回転させることで、第1の噴出部3でのミストMの噴出方向を、洗い場103側に切り替えれば良い。
これに対し、ミストMを浴びたければ、第1の噴出部3の各ミストノズル2が浴槽101側を向くように、第1の噴出部3を回転軸30の軸周り方向に回転させることで、第1の噴出部3でのミストMの噴出方向が、浴槽101側に切り替えられ、第1の噴出部3の各ミストノズル2から噴出されるミストMにより上半身が暖められる。
このように、浴槽101と洗い場103の間の位置に第1の噴出部3が位置し、浴槽101の縁部101aに沿った高さに第2の噴出部4が回転可能に位置する構成とすると、浴槽101側と洗い場103側の両方のミストMを噴出できる。また、浴槽101の縁部101aより下側にミストノズルを配置しなくても、浴室100の下部の広い範囲にミストMを噴出できる。
これにより、入浴者は、第1の噴出部3または第2の噴出部4等を回転させる操作で、浴槽101と洗い場103のどちらでミストMを浴びるかの選択、ミストMを浴びる部位の選択、及びミストMを浴びるか否かの選択ができ、入浴者の要望に合わせたミストMの噴出が可能である。また、第1の噴出部3と第2の噴出部4で、ミストの噴出の有無を選択して切り替える必要が無く、操作が容易である。
そして、浴室100の全体、入浴者の全身を暖めるために必要なミストノズル2の数は、減らすことができるので、装置のコストを低減させることができる。
なお、上述した第1の実施の形態では、第1の噴出部3と第2の噴出部4は、それぞれ複数のミストノズル2が1列に設けられる構成について説明したが、複数のミストノズル2が2列以上の複数列に設けられる構成でも良い。また、各ミストノズル2が、ミストMの噴出方向を切り替えられる構成を備えても良い。
更に、第1の噴出部3と第2の噴出部4のそれぞれを、複数の部材に分割される構成とし、各部材が回転軸の軸周りに回転可能な構成、あるいは、折れ曲がる構成としても良い。例えば、第1の噴出部3が、縦方向に延在する形態と、中間位置で折れ曲がり、縦方向に延在する形態と横方向に延在する形態が組み合わせられるような構成でも良い。また、本体部5を、支持部6に対して横軸である回転軸40の軸周り方向に回転可能な構成としても良い。
また、第1の噴出部3、第2の噴出部4及び本体部5が手動で回転する構成としたが、モータ等の駆動手段を利用して、例えば電動で回転動作を行う構成としても良い。第1の噴出部3、第2の噴出部4及び本体部5を、電動で回転動作を行う構成として、操作部10での操作によってミストMの噴出方向を切り替えられるようにすれば、噴出方向を切り替える操作を容易に行える。更に、第1の噴出部3と第2の噴出部4を、それぞれ回転軸の軸周りに任意の角度でスイングするスイングモードを設定すれば、入浴前等に浴室100全体を迅速に暖めることができる。
<第2の実施の形態のミスト発生装置の構成例>
図7は、第2の実施の形態のミスト発生装置の一例を示す正面図、図8及び図9は、第2の実施の形態のミスト発生装置の一例を示す斜視図、図10は、第2の実施の形態のミスト発生装置の設置例を示す斜視図である。
第2の実施の形態のミスト発生装置1Bは、図示しない給湯システム等から供給された温水を、霧状のミストにして噴出する複数のミストノズル2が設けられた噴出部7と、噴出部7を回転可能に支持する継ぎ手部8と、継ぎ手部8を回転可能に支持する支持部9を備える。
噴出部7は、長手方向に沿って複数のミストノズル2が並ぶ配置で設けられる。噴出部7は、長手方向に沿った回転軸70が形成される構成を備え、回転軸70に対して軸周りに回転可能とされて、継ぎ手部8の上部に取り付けられる。
継ぎ手部8は、噴出部7の回転軸70と直交する回転軸80が形成される構成を備え、回転軸80に対して回転可能とされる。継ぎ手部8と支持部9は、継ぎ手部8の回転軸80と直交する回転軸90が形成される構成を備え、回転軸90に対して軸周りに回転可能とされて、継ぎ手部8が支持部9の上部に回転可能に取り付けられる。支持部9は、ミスト発生装置1Bを浴室100に固定するための図示しない取付金具が設けられる。
ミスト発生装置1Bは、継ぎ手部8の回転軸80で噴出部7を回転させることで、図8に示すように、噴出部7を縦向きの形態とすることができると共に、図9に示すように、噴出部7を横向きの形態とすることができる。
また、ミスト発生装置1Bは、図8に示すように、噴出部7を縦向きとした形態で、噴出部7を回転軸70の軸周り方向に回転させることができる。あるいは、噴出部7を縦向きとした形態で、噴出部7を継ぎ手部8と共に回転軸90の軸周り方向に回転させることができる。
更に、ミスト発生装置1Bは、図9に示すように、噴出部7を横向きとした形態で、噴出部7を回転軸70の軸周り方向に回転させることができる。また、噴出部7を横向きとした形態で、噴出部7を継ぎ手部8と共に回転軸90の軸周り方向に回転させることができる。
ミスト発生装置1Bは、図示しない給湯システムから浴室100に湯水が供給される配管と接続される図示しない配管が支持部9に設けられ、噴出部7及び継ぎ手部8の回転により変化する噴出部7の向きによらず、支持部9の配管から各ミストノズル2に湯水を供給する配管構造が設けられる。
ミスト発生装置1Bは、ミストの噴出の有無等を切り替える図示しない電磁弁が支持部9に設けられる。ミスト発生装置1Bは、例えば、噴出部7に設けられる全てのミストノズル2を、1本の配管に接続する構成とすれば、1系統の配管で全てのミストノズル2に湯水が供給されてミストが噴出される。
あるいは、噴出部7に設けられる複数のミストノズル2を幾つかのグループに分け、各グループのミストノズル2毎に別々の配管に接続する構成とすれば、2系統以上の配管で各グループのミストノズル2に独立して湯水が供給されてミストが噴出される。そして、電磁弁等で各配管への湯水の供給の有無が切り替えられる構成とすれば、ミストを噴出するミストノズル2とミストを噴出しないミストノズル2を切り替えることが可能となる。
<第2の実施の形態のミスト発生装置の設置例>
次に、図10等を参照して第2の実施の形態のミスト発生装置1Bの設置例について説明する。単数または複数のミスト発生装置1Bは、支持部9が浴室100の浴槽101、または壁102に固定される。例えば、2個のミスト発生装置1Bを並列させる形態で、それぞれのミスト発生装置1Bの支持部9が、浴槽101の縁部101bの上面に固定される。なお、支持部9の固定方法は、吸盤式やその他の方法による着脱自在に固定するものや、移動可能に配置されるものも含むものである。
ミスト発生装置1Bは、ミストの噴出の有無等の操作が行われる操作部10が、ミスト発生装置1Bとは独立して浴室100の壁102に取り付けられる。
<第2の実施の形態のミスト発生装置の動作例>
図11〜図13は、第2の実施の形態のミスト発生装置の動作の一例を示す斜視図で、次に、各図を参照して、第2の実施の形態のミスト発生装置1Bの動作について説明する。
ミスト発生装置1Bは、図8等に示す継ぎ手部8の回転軸80で噴出部7を回転させることで、2個のミスト発生装置1Bでは、一方のミスト発生装置1Bの噴出部7を縦向きとし、他方のミスト発生装置1Bの噴出部7を横向きとすれば、各噴出部7を、それぞれ回転軸に対して回転可能な構成でL型に配置することができる。
これにより、2個のミスト発生装置1Bで、ミストの噴出方向を横方向と高さ方向のそれぞれで切り替えることができると共に、横方向と高さ方向での切り替えを組み合わせることで、ミストの噴出方向が任意に切り替えられる。
すなわち、噴出部7を縦向きとした形態で、噴出部7を回転軸70の軸周り方向に回転させることで、噴出部7に設けられた各ミストノズル2によるミストMの噴出方向を横方向に変化させることができ、ミストMの噴出方向が、浴槽101側か洗い場103側か、あるいは浴槽101と洗い場103の間かに切り替えられる。
また、噴出部7を横向きとした形態で、噴出部7を回転軸70の軸周り方向に回転させることで、各ミストノズル2によるミストMの噴出方向を高さ方向に変化させることができ、ミストMの噴出方向が、横向きとした噴出部7の設置高さより上方か下方か、あるいは噴出部7の設置高さ付近の中層かに切り替えられる。
更に、浴槽101側に配置したミスト発生装置1Bは、噴出部7を浴槽101側に横向きとすることで、噴出部7が、壁102に面した浴槽101の短手方向の縁部101bに沿った位置とすることができる。また、洗い場103側に配置したミスト発生装置1Bは、噴出部7を洗い場103側に横向きとすることで、噴出部7が、洗い場103の壁102に沿った位置とすることができる。
更に、各ミスト発生装置1Bは、噴出部7を横向きとした形態で、噴出部7を継ぎ手部8と共に回転軸90の軸周り方向に回転させることで、噴出部7が、浴槽101と洗い場103の間に位置する浴槽101の長手方向の縁部101cに沿った位置とすることができる。
そして、浴槽101側または洗い場103側で横向きの形態とした噴出部7を、上述したように、回転軸70の軸周り方向に回転させることで、浴槽101側または洗い場103側のいずれであっても、ミストMの噴出方向を高さ方向に変化させることができる。
図11及び図12では、2個のミスト発生装置1Bにおいて、各噴出部7でのミストMの噴出方向を、それぞれ洗い場103側に向けた例を示す。図11に示す例では、洗い場103側のミスト発生装置1Bでは噴出部7を縦向きとし、縦向きとした噴出部7の各ミストノズル2が洗い場103を向くように、噴出部7を回転軸70の軸周り方向に回転させることで、縦向きとした噴出部7でのミストMの噴出方向が、洗い場103に切り替えられる。
また、浴槽101側のミスト発生装置1Bでは噴出部7を横向きとし、横向きとした噴出部7の位置が、浴槽101と洗い場103の間に位置する浴槽101の長手方向の縁部101cに沿った位置となるように、噴出部7を回転軸90の軸周り方向に回転させる。
そして、横向きとした噴出部7の各ミストノズル2が洗い場103を向くように、噴出部7を回転軸70の軸周り方向に回転させることで、横向きとした噴出部7でのミストMの噴出方向が、洗い場103に切り替えられる。
上述した設定では、横向きとした噴出部7の設置高さより上層は、縦向きとした噴出部7でミストMが噴出されるので、横向きとした噴出部7でのミストMの噴出方向が、横向きとした噴出部7の設置高さより下層、あるいは横向きとした噴出部7の設置高さ付近の中層となるようにすると良い。
図12に示す例では、浴槽101側のミスト発生装置1Bでは噴出部7を縦向きとし、縦向きとした噴出部7の各ミストノズル2が洗い場103を向くように、噴出部7を回転軸70の軸周り方向に回転させることで、縦向きとした噴出部7でのミストMの噴出方向が、洗い場103に切り替えられる。
また、洗い場103側のミスト発生装置1Bでは噴出部7を横向きとし、横向きとした噴出部7の位置が、洗い場103の壁102に沿った位置となるように、噴出部7を回転軸90の軸周り方向に回転させる。
そして、横向きとした噴出部7の各ミストノズル2が洗い場103を向くように、噴出部7を回転軸70の軸周り方向に回転させることで、横向きとした噴出部7でのミストMの噴出方向が、洗い場103に切り替えられる。
上述した設定でも、横向きとした噴出部7の設置高さより上層は、縦向きとした噴出部7でミストMが噴出されるので、横向きとした噴出部7でのミストMの噴出方向が、横向きとした噴出部7の設置高さより下層、あるいは横向きとした噴出部7の設置高さ付近の中層となるようにすると良い。
このように、縦向きとした噴出部7による縦方向に配置される複数のミストノズル2によるミストMの噴出と、横向きとした噴出部7による横方向に配置される複数のミストノズル2によるミストMの噴出を、それぞれ洗い場103に向けた場合、洗い場103に居る入浴者は、背中を縦向きとした噴出部7に向けることで、縦向きとした噴出部7の各ミストノズル2から噴出されるミストMにより、肩から腰付近までの上半身が暖められる。また、横向きとした噴出部7の各ミストノズル2から噴出されるミストMにより、腰から足元までの下半身が暖められる。
横向きとした噴出部7を回転軸70の軸周り方向に回転させて、ミストMの噴出方向を切り替えることで、腰付近や足元付近を重点的に暖めることができると共に、洗い場103の床を暖めることもできる。
横向きとした噴出部7によるミストMの噴出を洗い場103側に向ける場合に、横向きとした噴出部7の位置が、浴槽101の長手方向の縁部101cに沿った位置と、洗い場103の壁102に沿った位置とで選択できることで、入浴者は、身体の正面あるいは背面からミストを浴びる形態と、横からミストを浴びる形態を選択できる。また、図示しない混合栓等の位置に応じて、最適な位置に横向きとした噴出部7を配置できる。
図13では、2個のミスト発生装置1Bにおいて、横向きとした一方の噴出部7でのミストMの噴出方向を、浴槽101側に向けた例を示す。図13に示す例では、洗い場103側のミスト発生装置1Bでは噴出部7を縦向きとし、縦向きとした噴出部7の各ミストノズル2が洗い場103を向くように、噴出部7を回転軸70の軸周り方向に回転させることで、縦向きとした噴出部7でのミストMの噴出方向が、洗い場103に切り替えられる。
また、浴槽101側のミスト発生装置1Bでは噴出部7を横向きとし、横向きとした噴出部7の位置が、壁102に面した浴槽101の短手方向の縁部101bに沿った位置となるように、噴出部7を回転軸90の軸周り方向に回転させる。
そして、横向きとした噴出部7の各ミストノズル2が浴槽101を向き、横向きとした噴出部7でのミストMの噴出方向が、横向きとした噴出部7の設置高さより下層、あるいは横向きとした噴出部7の設置高さ付近の中層となるように、横向きとした噴出部7を回転軸70の軸周り方向に回転させることで、横向きとした噴出部7でのミストMの噴出方向が、浴槽101内に切り替えられる。
このように、横向きとした噴出部7による複数のミストノズル2によるミストMの噴出を、浴槽101内に向けた場合、浴槽101内に居る入浴者は、横向きとした噴出部7の各ミストノズル2から噴出されるミストMにより、腰から足先までの下半身が暖められ、浴槽101内で半身浴が可能である。横向きとした噴出部7を回転軸70の軸周り方向に回転させて、ミストMの噴出方向を切り替えることで、腰付近や足先付近等を重点的に暖めることもできる。
上半身については、ミストMを浴びたくなければ、上述したように、縦向きとした噴出部7を回転軸70の軸周り方向に回転させることで、縦向きとした噴出部7でのミストMの噴出方向を、洗い場103側に切り替えれば良い。
これに対し、ミストMを浴びたければ、縦向きとした噴出部7の各ミストノズル2が浴槽101側を向くように、縦向きとした噴出部7を回転軸70の軸周り方向に回転させることで、縦向きとした噴出部7でのミストMの噴出方向が、浴槽101側に切り替えられ、縦向きとした噴出部7の各ミストノズル2から噴出されるミストMにより上半身が暖められる。
このように、浴槽101と洗い場103の間の位置に縦向きとした噴出部7が位置し、浴槽101の縁部101aに沿った高さに横向きとした噴出部7が回転可能に位置する構成とすると、浴槽101側と洗い場103側の両方のミストMを噴出できる。また、浴槽101の縁部101aより下側にミストノズルを配置しなくても、浴室100の下部の広い範囲にミストMを噴出できる。
これにより、入浴者は、2個の噴出部7を任意の方向に回転させる操作で、浴槽101と洗い場103のどちらでミストMを浴びるかの選択、ミストMを浴びる部位の選択、及びミストMを浴びるか否かの選択ができ、入浴者の要望に合わせたミストMの噴出が可能である。また、2個の噴出部7で、ミストの噴出の有無を選択して切り替える必要が無く、操作が容易である。
そして、浴室100の全体、入浴者の全身を暖めるために必要なミストノズル2の数は、減らすことができるので、装置のコストを低減させることができる。
なお、上述した第2の実施の形態では、2個のミスト発生装置1Bが浴槽101の短手方向の縁部101bに沿って並列される構成としたが、長手方向の縁部101cに沿って並列される構成としても良い。また、2個のミスト発生装置1Bを、間隔を開けて配置しても良い。更に、1個、あるいは2個以上のミスト発生装置1Bを配置する構成としても良い。
また、噴出部7は、複数のミストノズル2が1列に設けられる構成について説明したが、複数のミストノズル2が2列以上の複数列に設けられる構成でも良い。また、各ミストノズル2が、ミストMの噴出方向を切り替えられる構成を備えても良い。
更に、噴出部7を、複数の部材に分割される構成とし、各部材が回転軸の軸周りに回転可能な構成、あるいは、折れ曲がる構成としても良い。
また、噴出部7及び継ぎ手部8が手動で回転する構成としたが、モータ等の駆動手段を利用して、例えば電動で回転動作を行う構成としても良い。噴出部7及び継ぎ手部8を、電動で回転動作を行う構成として、操作部10での操作によってミストMの噴出方向を切り替えられるようにすれば、噴出方向を切り替える操作を容易に行える。更に、噴出部7を、回転軸の軸周りに任意の角度でスイングするスイングモードを設定すれば、入浴前等に浴室100全体を迅速に暖めることができる。
第1の実施の形態のミスト発生装置1A及び第2の実施の形態のミスト発生装置1Bは、シャワー用のポールや介助用の手すり等、浴室100内に設置されている備品に取り付けられる構成としても良い。
また、第1の実施の形態のミスト発生装置1A及び第2の実施の形態のミスト発生装置1Bは、浴室換気乾燥暖房機が設置された浴室に設定されても良く、浴室換気乾燥暖房機の運転と連動し、浴室換気乾燥暖房機での温風等の吹き出しと連動して、ミストが噴出される構成としても良い。