JP5515491B2 - 塗布装置 - Google Patents
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Description
EL材料液はタンクに貯留されており、タンクからノズルを有するノズルヘッドにかけて供給管が配管されており、ポンプ等によってタンク内のEL材料液がノズルヘッドに供給される(例えば、特許文献1参照)。
更に好ましくは、前記塗布装置が、前記継手に設けられ、前記供給管を前記減圧装置に連通させた連通状態と、前記供給管を前記減圧装置から遮断した遮断状態とに選択的に切り替えられる切替部を更に備え、前記制御部は、前記切替部を制御し、前記供給管及び前記吐出部内に前記液体を充填する際に、前記切替部を前記連通状態に切り替えるとともに前記供給器及び前記減圧装置を作動させ、前記供給器及び前記減圧装置が作動している際に、前記受光器によって検出された前記受光強度が前記許容値以下であると前記コンパレータにより判定された場合に、前記切替部を前記遮断状態に切り替えることとした。
更に好ましくは、前記塗布装置が、前記継手に設けられ、前記制御部により制御され、前記供給管を前記減圧装置に連通させた連通状態と、前記供給管を前記減圧装置から遮断した遮断状態とに選択的に切り替えられる切替部を更に備え、前記制御部は、前記吐出部を前記待機位置まで移動させときに、前記切替部を前記連通状態に切り替え、前記減圧装置を作動させることとした。
更に好ましくは、前記塗布装置が、前記待機位置に配置され、前記減圧装置に接続され、前記吐出部に対して吸引処理を行う脱泡部を有し、前記制御部は、前記吐出部を前記待機位置まで移動させたときに、前記吐出部を前記脱泡部に接続させるとともに前記減圧装置を作動させて、前記吸引処理を行うこととした。
図1は、塗布装置100を示した図面である。この塗布装置100は、発光パネルである有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネルの有機層(例えば、正孔注入層、発光層、電子注入層)、有機トランジスタの有機層、液晶ディスプレイのカラーフィルタの有機発色層(例えば、有機材料を含むRGBの発色層、有機材料を含むブラックマトリックス)、各種電子デバイスの有機導電層(例えば、有機材料を含む導電性配線)その他の機能層を形成するために用いられるものである。なお、塗布装置100によって形成される上記各層は有機材料で構成されるものに限らず、無機材料(例えば酸化チタンや銀など)の微粒子を溶媒に分散あるいは溶解させたものであってもよい。
また、キャリッジ105には、モータ等の駆動源が内蔵されており、キャリッジ105はその駆動源によってレール103に沿って移動する。キャリッジ105は、制御部119によって制御される。制御部119が移動装置102の間欠的な停止に合わせてキャリッジ105を駆動し、キャリッジ105が移動装置102の停止中に主走査方向に移動する。
また、制御部119は、マスフローコントローラ109による流量を設定する(以下、設定された流量を設定流量という。)。マスフローコントローラ109が、供給管107b,107cを流れる液体120の流量をその設定流量に維持するよう定流量制御をする。
図3に示すように、密閉キャップ150にはドレイン管151の一端が取り付けられている。密閉キャップ150でノズルヘッド106の下端を塞ぐことによって、ノズルヘッド106のノズル孔168がドレイン管151に通じる。そのドレイン管151の他端が冷却トラップ153に接続されている。
冷却トラップ153は、外容器154と、外容器154内の冷媒155と、外容器154の内側に収容されて冷媒155に浸けられた密閉容器156等を備える。ドレイン管151が密閉容器156の上面を貫通している。また、吸引管152が密閉容器156の上面を貫通している。密閉容器156内において、吸引管152の端部がドレイン管151の端部よりも高い位置にある。吸引管152はバキュームポンプ113に接続されている。
そして、ノズルヘッド106が基板121に液体120を塗布しない待機状態にあるときや、ノズルヘッド106や供給管107a〜107c内に滞留する気泡を除去する際に、ノズルヘッド106が密閉キャップ150と連結するように、キャリッジ105によってノズルヘッド106が密閉キャップ150に移動される。
この密閉キャップ150とノズルヘッド106の下端が密着した状態でバキュームポンプ113が作動して吸引を行うことにより、液体タンク108内の液体120をノズルヘッド106側に引き寄せたり、ノズルヘッド106から垂れ流される液体120を冷却トラップ153で受けたりすることができる。また、バキュームポンプ113が吸引を行うことにより、ノズルヘッド106内に滞留する気泡を吸い出して除去することができる。
なお、捕捉器112が冷却トラップである場合には、捕捉器112が冷却トラップ112と同様に設けられている。
これに対し、図7に示すように、液体120内に細かい気泡が発生すれば、光が液体120と気泡の界面で乱反射する。そのため、液体120内に発生する細かい気泡が増えるにつれて、受光器141bによって検出される受光強度(光透過率)が低下する。これによって液体120内の気泡の数を定量化することができる。例えば、図6に示すグラフの線aのように、液体120内の気泡の数が時間の経過とともに増えると、受光強度が時間の経過とともに低下する。
また、図8に示すように、液体120内に発生した気泡同士が結合する等して大きな気泡が発生すれば、光が気泡の空洞部分を通過する。そのため、気泡サイズが大きくなるにつれて、受光器141bによって検出される受光強度(光透過率)が増加する。これによって液体120内の気泡のサイズを定量化することができる。例えば、図6に示すグラフの線bのように、液体120内の気泡のサイズが時間の経過とともに大きくなれば、受光強度が時間の経過とともに増加する。
また、継手131内に液体120が存する場合と、継手131内に液体120が無い場合とでは、受光器141bによって検出された受光強度(光透過率)が異なる。これによって、継手131内に液体120が存することを検出することができる。
制御部119は、光センサ部141の受光強度信号のレベルに基づく光透過率の第1許容値、第2許容値、第3許容値との比較に並行して、光センサ部142〜145の受光強度信号のレベルに基づく光透過率を第1許容値、第2許容値、第3許容値と比較する。
なお、第1、第2、第3コンパレータが制御部119に内蔵されるのではなく、各光センサ部141〜145(特に、受光器の後段)に設けられていてもよい。その場合には、これら第1、第2、第3コンパレータの出力が制御部119に接続され、第1、第2、第3コンパレータによる比較結果を表す信号が制御部119に入力される。
以下、塗布装置100の動作及びこの塗布装置100を用いた塗布方法等について説明する。
まず、液体タンク108内に液体120を充填する。液体タンク108が取り替え式の場合には、液体120が充填された液体タンク108を継手135により供給管107cに組み付け、液体タンク108に供給器116を組み付ける。なお、この時点では、供給管107a,107b,107cは空の状態であり、液体120が供給管107a,107b,107c内に充填されていない。
次に、制御部119がバキュームポンプ113及び供給器116を作動させる。バキュームポンプ113が作動することで、排気管114、排気管115、ドレイン管151、吸引管152及び供給管107a,107b,107c内の減圧がバキューム113によって行われ、排気管114、排気管115、ドレイン管151、吸引管152及び供給管107a,107b,107c内が負圧になる。
その後も、供給器116の作動が継続する。そして、液体120がノズルヘッド106の中空163内に充填されると、ノズルヘッド106のノズル孔168から液体120が連続的に吐出される。ノズルヘッド106のノズル孔168から吐出される液体120は、冷却トラップ153に捕捉される。
また、液体120の充填時に供給管107c,107b,107a内が減圧されているから、供給管107c,107b,107a内に充填されていく液体120に気泡が発生することを防止することができる。
また、供給管107c,107b,107a内に充填された液体120内に気泡が発生しても、その気泡はバキュームポンプ113側に吸引されるから、気泡の除去をすることができる。
以上のようにセッティングされた塗布装置100の塗布動作及びその塗布動作に基づく有機層のパターニング方法について説明する。
まず、基板121をワークテーブル101の上に載置する。また、制御部119が、マスフローコントローラ109の設定流量を設定し、ノズルヘッド106から吐出する液体120の量を調整する。
次に、制御部119が移動装置102を制御して、ワークテーブル101及び基板121が移動装置102によって副走査方向に所定距離だけ移動される。この際も、ノズルヘッド106のノズル孔168から液体120が連続的に吐出される。そのため、副走査方向に沿った線状の有機層パターンが基板121上に形成される。その後、移動装置102が停止する。
次に、制御部119がキャリッジ105を作動させて、キャリッジ105とともにノズルヘッド106が主走査方向を逆方向に移動する。この際も、ノズルヘッド106のノズル孔168から液体120が連続的に吐出される。そのため、主走査方向に沿った線状の有機層パターンが基板121上に形成される。キャリッジ105が移動範囲の反対の端まで移動したら、制御部119がキャリッジ105を停止する。
次に、制御部119が移動装置102を制御して、ワークテーブル101及び基板121が移動装置102によって副走査方向に所定距離だけ移動される。この際も、ノズルヘッド106のノズル孔168から液体120が連続的に吐出される。そのため、主走査方向に沿った線状の有機層パターンが基板121上に形成される。
図1に示された塗布装置100を用いて製造されるELパネル1について、図9〜図13を用いて説明する。
このELパネル1には、複数の走査線2及び複数の信号線3が設けられている。これら走査線2は、行方向に沿って互いに略平行となるよう配列されている。これら信号線3が、列方向に沿って互いに略平行となるよう配列されている。走査線2と信号線3が、平面視して走査線2と略直交している。また、ELパネル1には、複数の電圧供給線4が設けられている。電圧供給線4は、平面視して、走査線2に対して平行に設けられている。電圧供給線4は、隣り合う走査線2の間において走査線2に沿って設けられている。画素Pは、一組の走査線2及び電圧供給線4並びに隣り合う二本の信号線3によって囲われる範囲に相当する。画素Pがマトリクス状に配列されている。ここでは、R(赤)を発光する複数の画素Pが信号線3に沿って配列されている。G(緑)に発光する複数の画素Pも信号線3に沿って配列されている。B(青)に発光する複数の画素Pも信号線3に沿って配列されている。走査線2に沿う方向の複数の画素Pの列は、R(赤)に発光する画素P、G(緑)に発光する画素P、B(青)を発光する画素Pの順の配列となっている。
また、スイッチトランジスタ5は、以下に詳述する駆動トランジスタ6と同様の薄膜トランジスタであって、ゲート電極5a、半導体膜、チャネル保護膜、不純物半導体膜、ドレイン電極5h、ソース電極5i等を有するものであるので、その詳細については省略する。
図12、図13に示すように、ゲート絶縁膜となる層間絶縁膜11が基板10上の一面に成膜されている。その層間絶縁膜11の上には、層間絶縁膜12が成膜されている。信号線3は、層間絶縁膜11と基板10との間に形成されている。走査線2及び電圧供給線4は、層間絶縁膜11と層間絶縁膜12との間に形成されている。
層間絶縁膜11は、例えば、シリコン窒化物又はシリコン酸化物からなる。この層間絶縁膜11上であってゲート電極6aに対応する位置には、真性な半導体膜6bが形成されている。半導体膜6bは、層間絶縁膜11を挟んでゲート電極6aと相対している。
半導体膜6bは、例えば、アモルファスシリコン又は多結晶シリコンからなる。この半導体膜6bにチャネルが形成される。また、半導体膜6bの中央部上には、絶縁性のチャネル保護膜6dが形成されている。このチャネル保護膜6dは、例えば、シリコン窒化物又はシリコン酸化物からなる。
また、半導体膜6bの一端部の上には、不純物半導体膜6fが一部チャネル保護膜6dに重なるようにして形成されている。半導体膜6bの他端部の上には、不純物半導体膜6gが一部チャネル保護膜6dに重なるようにして形成されている。そして、不純物半導体膜6f,6gは、それぞれ半導体膜6bの両端側に互いに離間して形成されている。なお、不純物半導体膜6f,6gはn型半導体であるが、これに限らず、p型半導体であってもよい。
不純物半導体膜6fの上には、ドレイン電極6hが形成されている。不純物半導体膜6gの上には、ソース電極6iが形成されている。ドレイン電極6h,ソース電極6iは、例えば、Cr膜、Al膜、Cr/Al積層膜、AlTi合金膜又はAlTiNd合金膜からなる。
チャネル保護膜6d、ドレイン電極6h及びソース電極6iの上には、保護膜となる絶縁性の層間絶縁膜12が成膜されている。チャネル保護膜6d、ドレイン電極6h及びソース電極6iが、層間絶縁膜12によって被覆されている。そして、駆動トランジスタ6は、層間絶縁膜12によって覆われるようになっている。層間絶縁膜12は、例えば、厚さが100nm〜200nm窒化シリコン又は酸化シリコンからなる。
また、走査線2、電圧供給線4、キャパシタ7の電極7b、スイッチトランジスタ5のドレイン電極5h・ソース電極5i及び駆動トランジスタ6のドレイン電極6h・ソース電極6iは、層間絶縁膜11に一面に成膜された導電膜をフォトリソグラフィー法及びエッチング法等によって形状加工することで形成されたものである。
駆動トランジスタ6のゲート電極6aが、キャパシタ7の電極7aに一体に連なっている。駆動トランジスタ6のドレイン電極6hが、電圧供給線4に一体に連なっている。駆動トランジスタ6のソース電極6iが、キャパシタ7の電極7bに一体に連なっている。
そして、図12、図13に示すように、層間絶縁膜12が、走査線2、信号線3、電圧供給線4、スイッチトランジスタ5、駆動トランジスタ6、画素電極8aの周縁部、キャパシタ7の電極7b及び層間絶縁膜11を覆うように形成されている。
層間絶縁膜12には、各画素電極8aの中央部が露出するように開口部12aが形成されている。この層間絶縁膜12は、平面視して格子状に形成されている。
そして、バンク13は、正孔注入層8bや発光層8cを湿式法により形成するに際して、正孔注入層8bや発光層8cとなる材料が溶媒に溶解または分散された液状体が隣接する画素Pに滲み出ないようにする隔壁として機能する。
発光層8cは、画素P毎にR(赤),G(緑),B(青)のいずれかを発光する材料を含む。発光層8cは、例えば、ポリフルオレン系発光材料やポリフェニレンビニレン系発光材料からなるキャリア輸送層である。発光層8cは、対向電極8dから供給される電子と、正孔注入層8bから注入される正孔との再結合に伴い発光する層である。このため、R(赤)を発光する画素P、G(緑)を発光する画素P、B(青)を発光する画素Pは互いに発光層8cの発光材料が異なる。画素PのR(赤),G(緑),B(青)のパターンは、縦方向に同色画素が配列されるストライプパターンである。
この対向電極8dは、全ての画素Pに共通した電極であり、発光層8cなどの化合物膜とともにバンク13を被覆している。
そして、層間絶縁膜12の開口部12a内におけるバンク13の側壁13a間において、キャリア輸送層としての正孔注入層8b及び発光層8cが、画素電極8a上に積層されている(図13参照)。つまり、画素電極8aと対向電極8dの間に電圧が印加されたら、正孔注入層8b及び発光層8cは画素電極8aに重なる部分においてキャリア輸送層として機能し、その部分において発光層8cにおいて発光する。
具体的には、層間絶縁膜12の上に設けられたバンク13の側壁13aは、層間絶縁膜12の開口部12aより内側に形成されている。
そして、開口部12aに囲まれて側壁13aで挟まれた画素電極8a上に、正孔注入層8bとなる材料が含有される液状体を塗布し、基板10ごと加熱してその液状体を乾燥させ成膜させた化合物膜が、第1のキャリア輸送層である正孔注入層8bとなる。
さらに、開口部12aに囲まれて側壁13aで挟まれた正孔注入層8b上に、発光層8cとなる材料が含有される液状体を塗布し、基板10ごと加熱してその液状体を乾燥させ成膜させた化合物膜が、第2のキャリア輸送層である発光層8cとなる。
なお、この発光層8cとバンク13を被覆するように対向電極8dが設けられている(図13参照)。
なお、基板10側ではなく、反対側が表示面となってもよい。この場合、対向電極8dを透明電極とし、画素電極8aを反射電極として、発光層8cから発した光が対向電極8dを透過して出射するようにする。
全ての電圧供給線4に所定レベルの電圧が印加された状態で、走査ドライバによって走査線2に順次電圧が印加されることで、これら走査線2が順次選択される。
各走査線2が選択されている時に、データドライバによって階調に応じたレベルの電圧が全ての信号線3に印加される。そうすると、その選択されている走査線2に対応するスイッチトランジスタ5がオンになっていることから、その階調に応じたレベルの電圧が駆動トランジスタ6のゲート電極6aに印加される。
この駆動トランジスタ6のゲート電極6aに印加された電圧に応じて、駆動トランジスタ6のゲート電極6aとソース電極6iとの間の電位差が定まって、駆動トランジスタ6におけるドレイン−ソース電流の大きさが定まり、EL素子8がそのドレイン−ソース電流に応じた明るさで発光する。
その後、その走査線2の選択が解除されると、スイッチトランジスタ5がオフとなる。そのため、駆動トランジスタ6のゲート電極6aに印加された電圧にしたがった電荷がキャパシタ7に蓄えられ、駆動トランジスタ6のゲート電極6aとソース電極6i間の電位差は保持される。このため、駆動トランジスタ6は選択時と同じ電流値のドレイン−ソース電流を流し続け、EL素子8の輝度を維持するようになっている。
次に、ELパネル1の製造方法について説明する。
図9に示されたELパネル1をダイシングにより複数個取り出せるようなサイズの基板10を準備する。
基板10上にゲートメタル層をスパッタリングで堆積させる。そして、そのゲートメタル層をフォトリソグラフィー及びエッチング等によりパターニングする。これによって、そのゲートメタル層から信号線3、キャパシタ7の電極7a、スイッチトランジスタ5のゲート電極5a及び駆動トランジスタ6のゲート電極6aを形成する。
次いで、プラズマCVDによって窒化シリコン等のゲート絶縁膜となる層間絶縁膜11を堆積する。ELパネル1の一辺に位置する走査ドライバに接続するための各走査線2の外部接続端子(例えば、走査線2の端部)上において開口するコンタクトホール(図示せず)を層間絶縁膜11に形成する。
次いで、半導体膜6b(5b)となるアモルファスシリコン等の半導体層、チャネル保護膜6d(5d)となる窒化シリコン等の絶縁層を連続して堆積する。その後、その絶縁層をフォトリソグラフィー及びエッチング等によってパターニングする。これにより、その絶縁膜からチャネル保護膜6d(5d)を形成する。
その後、不純物半導体膜6f,6g(5f,5g)となる不純物層を堆積した後、フォトリソグラフィー及びエッチング等によって不純物層及び半導体層を連続してパターニングする。これにより、その不純物層から不純物半導体膜6f,6g(5f,5g)を形成するとともに、その半導体層から半導体膜6b(5b)を形成する。
そして、フォトリソグラフィー及びエッチングによってコンタクトホール11a〜11cを形成する。次いで、コンタクトホール11a〜11c内にコンタクトプラグ20a〜20cを形成する。この工程は省略されてもよい。
スイッチトランジスタ5のドレイン電極5h,ソース電極5i及び駆動トランジスタ6のドレイン電極6h,ソース電極6iとなるソース・ドレインメタル層を堆積し、そのソース・ドレインメタル層をパターニングする。これにより、そのソース・ドレインメタル層から走査線2、電圧供給線4、キャパシタ7の電極7b、スイッチトランジスタ5のドレイン電極5h,ソース電極5i及び駆動トランジスタ6のドレイン電極6h,ソース電極6iを形成する。こうしてスイッチトランジスタ5及び駆動トランジスタ6が形成される。その後、ITO膜を堆積した後、そのITO膜をパターニングすることによって、そのITO膜から画素電極8aを形成する。
上記〔2−1〕で説明したように、塗布装置100を4台分セッティングする。この際、1台目の塗布装置100の液体タンク108内の液体120には、正孔注入層8bの材料を用いる。2台目の塗布装置100の液体タンク108内の液体120には、赤の発光層8cの材料を用いる。3台目の塗布装置100の液体タンク108内の液体120には、緑の発光層8cの材料を用いる。4台目の塗布装置100の液体タンク108内の液体120には、青の発光層8cの材料を用いる。
次に、制御部119がキャリッジ105を作動させる。これにより、キャリッジ105が逆方向に移動するとともに、ノズルヘッド106のノズル孔168から液体120が連続的に吐出される。これにより、吐出された液体120からなる帯状の正孔注入層8bが形成される。
そして、キャリッジ105が移動範囲の反対の端まで移動したら、キャリッジ105が制御部119によって停止される。そして、制御部119が移動装置102を制御し、ワークテーブル101及び基板10が移動装置102によって副走査方向に1画素分だけ移動され、その後、移動装置102が制御部119によって停止される。
また、制御部119は、その現在位置から所定時間後にノズルヘッド106が位置する箇所を同様の演算処理を行うことによって予測することが可能になっている。
制御部119は、光センサ部141〜145の受光器から入力した受光強度信号のレベルに基づく光透過率を第1許容値、第1閾値、第2許容値及び第2閾値と比較する。
そして、比較の結果、光センサ部141〜145の受光器の何れかの受光強度信号のレベルに基づく光透過率が第2許容値を超え、第1許容値未満である場合には、制御部119が上記した液体120の塗布に関する制御を継続する。
一方、制御部119は、比較の結果、光センサ部141〜145の受光器の何れかの受光強度信号のレベルに基づく光透過率が第1許容値以上又は第2許容値以下であると判断したら、以下のような処理を行う。
同様に、制御部119は、光センサ部141〜145の受光器の何れかの受光強度信号のレベルに基づく光透過率が第2許容値以下であると判断した場合、光センサ部141〜145の受光器の何れかの受光強度信号のレベルに基づく光透過率が第2閾値となるタイミングを予測する。受光強度信号のレベルに基づく光透過率が第2閾値となる予測タイミングは、図6に示すように、受光強度信号のレベルに基づく光透過率が初期値(例えば、40%)から第2許容値(例えば、30%)に達するまでの時間に基づく演算処理によって、第2閾値(例えば、20%)に達するまでの時間(T)として求めることができる。
さらに、制御部119は、基板10に対するノズルヘッド106の予測位置がパネル領域R1内であるか、マージン領域R2内であるかを判断する。
ここで、光センサ部141〜145の受光器の何れかの受光強度信号のレベルに基づく光透過率が第1閾値又は第2閾値となるタイミングは、継手131〜135の何れかで滞留した気泡によってノズルヘッド106から液体120が吐出不能となるタイミングである。そのようなタイミングにおけるノズルヘッド106の位置がマージン領域R2内であれば、そのマージン領域R2で液体120が途切れてしまってもよい。従って、そのようなタイミングを予測し、予測タイミングになった時にマージン領域R2内にあるノズルヘッド106が待機位置に移動されて、脱泡処理が行われることによって、ノズルヘッド106から液体120が再び連続的に吐出可能となる。それゆえ、次のパネル領域R1に対して液体120の塗布を好適に再開することができる。
ここで、光センサ部141〜145の受光器の何れかの受光強度信号のレベルに基づく光透過率が第1閾値又は第2閾値となるタイミングは、継手131〜135の何れかで滞留した気泡によってノズルヘッド106から液体120が吐出不能となるタイミングである。そのようなタイミングにおけるノズルヘッド106の位置がパネル領域R1内であると、そのパネル領域R1で液体120が途切れてしまっては、ELパネルの生産性が低下してしまう。そこで、そのようなタイミングを予測し、その予測タイミングの前(パネル領域R1で液体120が途切れてしまう前)にマージン領域R2内にあるノズルヘッド106が待機位置に移動されて、脱泡処理が行われることによって、ノズルヘッド106から液体120が再び連続的に吐出可能となる。それゆえ、次のパネル領域R1に対して液体120の塗布を好適に再開することができる。
従って、この塗布装置100は、基板121に対する液体120の塗布を良好に行うことができる。
全ての正孔注入層8b上に発光層8cを形成した後、対向電極8dを成膜し、対向電極8dによって発光層8c及びバンク13を被覆する。その後、ダイシングによりELパネル1を切り取る。
以上により、ELパネル1が完成する。
塗布装置100を使用して製造されたELパネル1は、各種電子機器の表示パネルとして用いられる。
例えば、図16に示す携帯電話機200の表示パネル1aにELパネル1を適用することができる。また、図17、図18に示すデジタルカメラ300の表示パネル1bにELパネル1を適用することができる。また、図19に示すパーソナルコンピュータ400の表示パネル1cにELパネル1を適用することができる。
102 移動装置(移動部)
105 キャリッジ(移動部)
106 ノズルヘッド(吐出部)
107a,107b,107c 供給管
108 液体タンク(液体貯留部)
110a,110b,110c,110d,110e バルブ
113 バキュームポンプ(減圧装置)
116 供給器
119 制御部(コンパレータ)
131,132,133,134,135 継手
141,142,143,144,145 光センサ部(気泡検出部)
141a 投光器
141b 受光器
150 密閉キャップ(脱泡部)
151 ドレイン管
152 吸引管
153 冷却トラップ
Claims (5)
- 塗布対象物の複数の塗布領域に液体を塗布する塗布装置であって、
液体が貯留された液体貯留部と、
前記液体を吐出する吐出部と、
前記液体貯留部から前記吐出部まで継手を介して配管された供給管と、
前記継手又はその近傍に設けられ、前記継手内又はその近傍の前記供給管内の気泡の状態を検出する光センサ部と、
前記液体貯留部内の液体を前記供給管に送り出す供給器と、
前記塗布対象物に対して前記吐出部を相対的に移動させる移動部と、
気体を吸引する減圧装置と、
前記塗布対象物の近傍に設けられた待機位置と、
前記供給器、前記移動部、前記減圧装置及び前記光センサ部を制御する制御部と、
を備え、
前記各塗布領域は、前記塗布対象物に、マージン領域を介して、互いに離間して配置され、
前記移動部は、前記吐出部を、前記各塗布領域と前記マージン領域とに対して相対的に移動させ、
前記光センサ部は、前記継手内又はその近傍の前記供給管内に向けて光を出射する投光器と、前記投光器から出射されて前記継手内又はその近傍の前記供給管内からの光を受光して受光した光の強度を受光強度として検出する受光器と、を有し、前記気泡の数又は前記気泡のサイズが前記液体の流れを阻害しない程度のものであるときに、前記受光強度に基づく光透過率の値として所定の許容値未満の値を検出し、前記気泡の数又は前記気泡のサイズが前記液体の流れを阻害する程度のものであるときに、前記光透過率の値として前記許容値を越える値を検出し、
前記制御部は、前記供給器を作動させて前記吐出部から前記液体を吐出させつつ、前記移動部を制御して前記塗布対象物に対して前記吐出部を移動させている間に、前記光センサ部の前記受光器によって検出された前記受光強度に基づく前記光透過率が前記許容値を越える値となるタイミングを予測タイミングとして予測し、該予測タイミングにおける前記吐出部の位置を予測して予測位置として特定し、該予測位置が前記塗布領域内であれば、前記予測タイミングより前に前記吐出部が前記マージン領域内に位置しているときに前記吐出部を前記待機位置まで移動させ、前記減圧装置を前記継手に接続して、該減圧装置を作動させるように制御し、前記予測位置が前記マージン領域内であれば、前記予測タイミングで前記吐出部が前記マージン領域内に位置しているときに前記吐出部を前記待機位置まで移動させ、前記減圧装置を前記継手に接続して、該減圧装置を作動させるように制御することを特徴とする塗布装置。 - 前記光センサ部は、前記受光器によって検出された前記受光強度を前記許容値と比較するコンパレータを更に備えることを特徴とする請求項1に記載の塗布装置。
- 前記継手に設けられ、前記供給管を前記減圧装置に連通させた連通状態と、前記供給管を前記減圧装置から遮断した遮断状態とに選択的に切り替えられる切替部を更に備え、
前記制御部は、前記切替部を制御し、前記供給管及び前記吐出部内に前記液体を充填する際に、前記切替部を前記連通状態に切り替えるとともに前記供給器及び前記減圧装置を作動させ、前記供給器及び前記減圧装置が作動している際に、前記受光器によって検出された前記受光強度が前記許容値以下であると前記コンパレータにより判定された場合に、前記切替部を前記遮断状態に切り替えることを特徴とする請求項2に記載の塗布装置。 - 前記継手に設けられ、前記制御部により制御され、前記供給管を前記減圧装置に連通させた連通状態と、前記供給管を前記減圧装置から遮断した遮断状態とに選択的に切り替えられる切替部を更に備え、
前記制御部は、前記吐出部を前記待機位置まで移動させときに、前記切替部を前記連通状態に切り替え、前記減圧装置を作動させることを特徴とする請求項3に記載の塗布装置。 - 前記待機位置に配置され、前記減圧装置に接続され、前記吐出部に対して吸引処理を行う脱泡部を有し、
前記制御部は、前記吐出部を前記待機位置まで移動させたときに、前記吐出部を前記脱泡部に接続させるとともに前記減圧装置を作動させて、前記吸引処理を行うことを特徴とする請求項4に記載の塗布装置。
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