JP5347805B2 - 塗布装置及び塗布方法 - Google Patents

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Description

本発明は、塗布装置及び塗布方法に関する。
従来、EL(Electro Luminescence)パネルに用いられるEL素子の製造プロセスにおけるキャリア輸送層を成膜する工程において、ガラス基板上に設けられた透明電極(陽極)を囲むように形成された隔壁間の溝に、ノズルを通じてEL材料液を流し込んで塗布するノズルプリント方式の技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
そして、塗布したEL材料液を乾燥させて成膜したキャリア輸送層の上に対向電極(陰極)を設けることでEL素子が製造され、このEL材料液が塗布された塗布領域がELパネルの発光領域となる。
特開2002−75640号公報
しかしながら、上記特許文献1の場合、ELパネルの製造装置において、液体であるEL材料液の塗布が連続して行われる過程で、ポンプによって送液された液体中の気泡が集まるなどして送液経路に滞留してしまうことがある。
そして、ノズルを有するノズルヘッド内に許容量を超える気泡が滞留してしまうことにより、そのノズルから液体の吐出が困難になることがある問題があった。
そこで、本発明の課題は、液体の塗布を良好に行うことである。
以上の課題を解決するため、本発明の一の態様は、対象物に液体を塗布する塗布装置であって、
前記対象物は、液体を塗布すべき塗布対象領域と前記液体を塗布しなくてもよい間隙領域とが交互に複数配設された形体を有し、
前記塗布装置は、
前記液体が貯留された液体貯留部と、
前記液体を吐出するノズルを有する吐出部と、
前記液体貯留部から前記吐出部にまで配管された供給管と、
前記対象物に対して前記吐出部を相対的に移動させるノズル移動部と、
前記吐出部内で前記液体が溜まる空間の光透過率を検出する透過率検出部と
前記ノズル移動部及び前記透過率検出部を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部前記ノズル移動部が前記吐出部を前記各塗布対象領域と前記各間隙領域とに対して相対的に連続して移動させながら、前記吐出部が前記ノズルから前記液体を吐出して、前記液体を前記対象物に塗布している間に、前記透過率検出部が検出した前記光透過率が許容値を超えているか否かを判断し、前記透過率が前記許容値を超えていると判断した場合に、前記透過率の時間に対する増加率に基づいて、前記光透過率が、前記ノズルから前記液体が吐出不能となる状態に相当する前記光透過率の閾値となると予測される第1のタイミングを予測し、該第1のタイミングにおける前記吐出部の位置を、前記ノズル移動部による前記吐出部の前記対象物に対する移動速度及び移動範囲に基づいて、特定の位置として算出し、前記特定の位置が前記間隙領域に対応する位置である場合、前記第1のタイミングにおいて、前記ノズル移動部によって前記吐出部を待機位置に移動させて、前記吐出部内に滞留する気泡を除去する処理を実行し、前記特定の位置が前記塗布対象領域に対応する位置である場合、前記第1のタイミングより前の、前記吐出部の位置が前記間隙領域に対応する位置となる第2のタイミングにおいて、前記ノズル移動部によって前記吐出部を待機位置に移動させて、前記気泡を除去する処理を実行することを特徴としている。
また、好ましくは、前記待機位置には、前記吐出部内の気泡を吸引して除去する脱泡部が備えられている。
また、好ましくは、前記透過率検出部は、
前記吐出部内の空間に向けて所定の光を出射する投光器と、前記空間を通過した光を検知する受光器とからなる。
また、好ましくは、前記吐出部は、前記ノズルから前記液体を連続的に吐出して、前記液体を前記対象物に塗布する。
また、本発明の他の態様は、塗布方法であって、
液体が貯留された液体貯留部から供給管を介して前記液体が供給され、前記液体を吐出するノズルを有する吐出部を、前記液体を塗布すべき塗布対象領域と前記液体を塗布しなくてもよい間隙領域とが交互に複数配設された対象物に対して相対的に移動させながら前記吐出部の前記ノズルから前記液体を吐出して、前記対象物に前記液体を塗布し、
前記吐出部を前記対象物の前記各塗布対象領域と前記各間隙領域とに対して相対的に連続して移動させながら前記液体の塗布を行っている間に、前記吐出部内で前記液体が溜まる空間の光透過率を検出して、前記光透過率が許容値を超えているか否かを判断し、
前記光透過率が許容値を超えていると判断したときに、前記透過率の時間に対する増加率に基づいて、前記光透過率が、前記ノズルから前記液体が吐出不能となる状態に相当する前記光透過率の閾値となると予測される第1のタイミングを予測し、
前記第1のタイミングにおける前記吐出部の位置を、前記吐出部の前記対象物に対する移動速度及び移動範囲に基づいて、特定の位置として算出し、
前記特定の位置が前記間隙領域に対応する位置であるとき、前記第1のタイミングにおいて、前記吐出部を待機位置に移動させて、前記吐出部内に滞留する気泡を除去する脱泡処理を実行し、
前記特定の位置が前記塗布対象領域に対応する位置であるとき、前記第1のタイミングより前の、前記吐出部の位置が前記間隙領域に対応する位置となる第2のタイミングにおいて、前記吐出部を待機位置に移動させて、前記脱泡処理を実行することを特徴としている
本発明によれば、液体の塗布を良好に行うことができる。
塗布装置を示す概略面である。 ノズルヘッドを示す断面図である。 待機位置の密閉キャップ等の脱泡部を示す断面図である。 ノズルヘッド内に滞留する気泡の一例を示す説明図である。 ノズルヘッド内に滞留する気泡の一例を示す説明図である。 時間と光透過率の一例を示すグラフである。 塗布装置のノズルヘッドの移動に伴う液体の塗布パターンを示す説明図である。 ノズルヘッドの変形例を示す断面図である。 ELパネルの画素の配置構成を示す平面図である。 ELパネルの概略構成を示す平面図である。 ELパネルの1画素に相当する回路を示した回路図である。 ELパネルの1画素を示した平面図である。 図12のXIII−XIII線に沿った面の矢視断面図である。 ELパネルのバンク間に露出する画素電極を示す断面図である。 表示パネルにELパネルが適用された携帯電話機の一例を示す正面図である。 表示パネルにELパネルが適用されたデジタルカメラの一例を示す正面側斜視図(a)と、後面側斜視図(b)である。 表示パネルにELパネルが適用されたパーソナルコンピュータの一例を示す斜視図である。
以下に、本発明を実施するための好ましい形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
〔1〕塗布装置の構成
塗布装置は、例えば、発光パネルである有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネルの有機層(例えば、正孔注入層、発光層、電子注入層)、有機トランジスタの有機層、液晶ディスプレイのカラーフィルタの有機発色層(例えば、有機材料を含むRGBの発色層、有機材料を含むブラックマトリックス)、各種電子デバイスの有機導電層(例えば、有機材料を含む導電性配線)、その他の有機層、あるいは溶液中に金属微粒子等の無機材料を分散、または溶解させた材料を含む機能層を形成するために用いられるものである。
塗布装置100は、図1に示すように、液体120が貯留される液体貯留部としての液体タンク108と、液体120を吐出するノズル168を有する吐出部であるノズルヘッド106と、液体タンク108からノズルヘッド106にまで配管された供給管107と、液体タンク108内の液体120を供給管107を通じてノズルヘッド106に送り出す供給器116と、液体120を塗布する対象物(基板121)に対してノズルヘッド106を相対的に移動させるノズル移動部としてのキャリッジ105および移動装置102と、ノズルヘッド106内で液体120が溜まる空間の光透過率を検出する透過率検出部である光センサ部60と、装置の各部を制御する制御部119等を備えている。
図1に示すように、移動装置102上にワークテーブル101が搭載されており、そのワークテーブル101上に対象物としての基板121が載置される。
移動装置102は、ワークテーブル101及びそれに載置された基板121を直線方向に移動させるものである。例えば、移動装置102は、ワークテーブル101を案内するレールと、レールに沿ってワークテーブル101を駆動する駆動機構とを有する。
この移動装置102は、制御部119によって制御される。制御部119が移動装置102を間欠的に駆動し、移動装置102がワークテーブル101及び基板121を間欠的に移動させる。つまり、移動装置102は、制御部119の制御によって、ワークテーブル101及び基板121の移動及び停止を繰り返すように動作する。
このワークテーブル101の移動方向を副走査方向とする。
ワークテーブル101の上方には、案内部としてのレール103が機枠104に支持されて設けられている。このレール103は、上から見て、ワークテーブル101の移動方向に対して直交する向きに設けられている。レール103には、キャリッジ105が搭載されており、そのキャリッジ105にノズルヘッド106が搭載されている。キャリッジ105及びノズルヘッド106は、レール103に沿って案内され、レール103に沿って移動可能に設けられている。
キャリッジ105は、ワークテーブル101の移動方向と直交する方向にノズルヘッド106を直線状に往復移動させるものである。例えば、キャリッジ105には、モータ等の駆動源が内蔵されており、キャリッジ105はそのモータ駆動によりレール103に沿って移動する。
このキャリッジ105は、制御部119によって制御される。制御部119が移動装置102の間欠的な停止に合わせてキャリッジ105を駆動し、移動装置102の停止中にキャリッジ105が移動する。
このキャリッジ105の移動方向を主走査方向とする。
ノズルヘッド106は、その先端が下に向くようにしてキャリッジ105に搭載されている。
図2に示すように、このノズルヘッド106においては、略円筒状のノズルヘッド本体部161の上端に設けられた注入口162に供給管107が接続されている。ノズルヘッド本体部161の下端に底面165が設けられ、底面165の中央に開口166が形成されている。
ノズルヘッド本体部161の内部には、液体120が溜まる空間163が形成されており、その空間163の下部にノズルプレート167が配設され、開口166がノズルプレート167によって閉塞されている。そのノズルプレート167の中央であって開口166に対応する位置に微小なノズル孔(ノズル)168が形成されている。ノズル孔168の径は、10〜20μmである。このノズル孔168から液体120が吐出される。
ノズルヘッド本体部161の空間163の上部には、液体中のパーティクルを除くためのフィルタ164が配設されている。
また、ノズルヘッド本体部161の側面には、ノズルヘッド106内の空間163の中心部分を挟んで対向する箇所に、光透過性を有する一対の透明窓60a、60bが設けられている。透明窓60a、60bとしては、液体120に対して耐性のある材料である、例えば、ガラス板を用いる。なお、透明窓60a、60bにUVカットフィルムを設けて、UV光による液体120の劣化を防ぐことが望ましい。
一方の透明窓60aの外側に所定の光を空間163に向けて出射する投光器61が備えられ、他方の透明窓60bの外側に空間163を通過した光を検知する受光器62が備えられている。この投光器61と受光器62により光センサ部60が構成される。
光センサ部60は、受光器62が検知した光の強度に対応する光透過率を検出し、検出した光透過率の値に基づき、ノズルヘッド106内の液体120を検出したり、その液体120に含まれる気泡の検出又は気泡の定量を行ったりする。光センサ部60は、制御部119によって制御される。
この光センサ部60による液体120や液体120中の気泡の検出については後述する。
投光器61には、白熱灯、蛍光灯、ハロゲンランプ、タングステンランプ、半導体レーザ、LED、有機EL等を用いることができる。また、投光器61からの光を光ファイバーや光導波路等により導光して透明窓60aから入射させるようにしてもよい。また、投光器61からの光を常時ヘッド106内に入射させる必要はなく、シャッタ等により間欠的に入射させるようにしてもよい。
受光器62には、光電子増倍管、フォトダイオード、光トランジスタ等を用いることができる。また、空間163を通過した光を光ファイバーや光導波路等により導光して受光器62に入射させるようにしてもよい。また、受光器62は、投光器61自体の照度変化をモニタして透過光を検知することが望ましい。
なお、光センサ部60における投光器61が出力する光の波長は、液体120の吸収域に応じて選択することが好ましいが、汎用性のある白色光であってよい。
また、投光器61及び受光器62がノズルヘッド106の外に設けられているが、ノズルヘッド106内に設けられていてもよい。また、透明窓60a、60bがノズルヘッド106に設けられる代わりに、相対する2つの挿入口がノズルヘッド106の側面に設けられ、一方の挿入口に投光器61が嵌め込まれ、他方の挿入口に受光器62が嵌め込まれていてもよい。また、透明窓がノズルヘッド106の全周にわたって設けられていてもよい。また、光センサ部60は、透過型センサを有して構成されるものに限らず、反射型センサを有して構成されるものであってもよい。つまり、受光器62が投光器61から投光されて液体120を透過した光を受光するのではなく、投光器61から投光されてノズルヘッド106内の液体120で反射した反射光を受光器62が受光するものとしてもよい。
供給管107は、ノズルヘッド106から液体タンク108にかけて配管されており、供給管107の一端がノズルヘッド106に接続され、供給管107の他端が液体タンク108に接続されている。
供給管107としては、液体タンク108内に貯留された液体120に対して耐性のある材料からなるチューブを用いる。具体的には、供給管107は、シリコーン樹脂からなるチューブである。供給管107の内径は1〜7mmである。供給管107の内径は、液体タンク108からノズルヘッド106にかけて一様であってもよいし、不均一であってもよい。例えば、供給管107の内径は、液体タンク108寄りの部分で大きく、ノズルヘッド106寄りの部分で小さい。
液体タンク108内には、液体120が貯留されている。液体120は、例えば、有機系の液体、水性タイプの液体、エマルジョンタイプの液体などがある。液体120は、塗布装置100の用途に応じて適宜選択される。
この液体タンク108には、供給器116が設けられている。この供給器116は、液体タンク108内の液体120を、供給管107を通じてノズルヘッド106に送り出すものである。より好ましくは、供給器116は、送り出す液体120の圧力を一定に保った状態で液体120を供給管107に圧送するものである。
供給器116は、例えば、ポンプであり、具体的には、ピストン式圧送ポンプ又はガス式圧送ポンプである。ピストン式圧送ポンプとは、シリンジ状の液体タンク108内に可動式ピストンが収容され、可動式ピストンがモータ、エアシリンダ又はソレノイド等の駆動源によって押し込まれることで、液体タンク108内の液体120を供給管107に押し出すものである。ガス式圧送ポンプとは、密閉された液体タンク108内にガス(主に不活性ガス(例えば、窒素ガス))を送り込んで液体タンク108内の液面を加圧して、液体タンク108内の液体120を供給管107に押し出すものである。勿論、ピストン式圧送ポンプ、ガス式圧送ポンプ以外の種類のポンプを供給器116に用いてもよい。
この供給器116は、制御部119によって制御される。制御部119がキャリッジ105の移動に合わせて供給器116を駆動し、供給器116がキャリッジ105の移動中に供給動作をする。
供給管107の中途部には、マスフローコントローラ109が設けられている。マスフローコントローラ109は、供給管107を流れる液体120の流量を計測したり、供給管107を流れる液体120の流量を制御したりする。マスフローコントローラ109によって計測された流量は、制御部119に出力される。
また、制御部119は、マスフローコントローラ109による流量を設定する(以下、設定された流量を設定流量という。)。マスフローコントローラ109が、供給管107を流れる液体120の流量をその設定流量に維持するよう定流量制御をする。
ワークテーブル101の近傍であって、レール103の下方であるノズルヘッド106の待機位置に、脱泡部としての密閉キャップ150が配設されている。
図3に示すように、脱泡部は、密閉キャップ150と、ドレイン管151と、冷却トラップ130と、吸引管152と、減圧装置であるバキュームポンプ140と、からなり、密閉キャップ150にはドレイン管151の一端が取り付けられている。密閉キャップ150でノズルヘッド106の下端を塞ぐことによって、ノズルヘッド106のノズル孔168がドレイン管151に通じる。そのドレイン管151の他端が冷却トラップ130に接続されている。
冷却トラップ130は、外容器131と、外容器131内の冷媒133と、外容器131の内側に収容されて冷媒133に浸けられた密閉容器132等を備えている。この密閉容器132の上面を貫通して、ドレイン管151の他端が備えられている。また、バキュームポンプ140に一端が接続された吸引管152の他端が密閉容器132の上面を貫通して備えられている。密閉容器132内において、吸引管152の端部がドレイン管151の端部よりも高い位置にある。
そして、ノズルヘッド106が基板121に液体120を塗布しない待機状態にあるときや、ノズルヘッド106内に滞留する気泡を除去する際に、ノズルヘッド106が密閉キャップ150と連結するように、キャリッジ105によってノズルヘッド106が密閉キャップ150に移動される。
この密閉キャップ150とノズルヘッド106の下端が密着した状態でバキュームポンプ140が作動して吸引を行うことにより、液体タンク108内の液体120をノズルヘッド106側に引き寄せたり、ノズルヘッド106から垂れ流される液体120を冷却トラップ130で受けたりすることができる。また、バキュームポンプ140が吸引を行うことにより、ノズルヘッド106内に滞留する気泡を吸い出して除去することができる。
次に、光センサ部60による液体120の検出であり、液体120中の気泡の検出について説明する。
前述した光センサ部60の受光器62は、受光した光の強度を電気信号に光電変換し、受光した光の強度を表す受光強度信号を制御部119に出力する。受光器62によって検出された受光強度は、ノズルヘッド106内の液体120の光透過率も表す。つまり、ノズルヘッド106内の液体120の光透過率が増加するにつれて、受光器62によって検出される受光強度も高くなるから、受光強度と光透過率は相関関係を持つ。これにより受光強度のみならず、ノズルヘッド106内の液体120の光透過率も受光器62によって定量化される。
また、受光器62によって検出された受光強度は、ノズルヘッド106内の液体120に含まれる気泡の状態を定量化したものである。つまり、ノズルヘッド106中の液体120に気泡が存在しなければ、受光器62によって検出される受光強度はほぼ一定(例えば、40%;初期値)である(図6のグラフの線c参照)。
これに対し、図4に示すように、液体120内に細かい気泡が発生すれば、光が液体120と気泡の界面で乱反射する。そのため、液体120内に発生する細かい気泡が増えるにつれて、受光器62によって検出される受光強度(光透過率)が低下する。これによって液体120内の気泡の数が定量化される。例えば、図6に示すグラフの線aのように、液体120内の気泡の数が時間の経過とともに増えると、受光強度が時間の経過とともに低下する。
また、図5に示すように、液体120内に発生した気泡同士が結合するなどして大きな気泡が発生すれば、光が気泡の空洞部分を通過する。そのため、気泡サイズが大きくなるにつれて、受光器62によって検出される受光強度(光透過率)が増加する。これによって液体120内の気泡のサイズが定量化される。例えば、図6に示すグラフの線bのように、液体120内の気泡のサイズが時間の経過とともに大きくなれば、受光強度が時間の経過とともに増加する。
制御部119は、第1コンパレータとしての機能を有し、受光器62から入力された受光強度信号のレベルに基づく光透過率を図6に示す所定の第1許容値と比較する。第1許容値は、例えば、60%であって、ノズルヘッド106内に存する液体120に発生した気泡のサイズが所定サイズ以上である否かを仕切る値である。従って、制御部119は、比較の結果、受光器62から入力した受光強度信号のレベルに基づく光透過率が第1許容値を超え、第1許容値以上であると判断したら、ノズルヘッド106内に存する液体120に発生した気泡のサイズが所定サイズ以上であると判定する。一方、制御部119は、比較の結果、受光器62から入力した受光強度信号のレベルに基づく光透過率が第1許容値未満であると判断したら、ノズルヘッド106内に存する液体120に発生した気泡のサイズが所定サイズ未満であると判定する。ここでの所定サイズとは、液体120の流れを阻害しない程度のものである。ノズルヘッド106内の液体120に含まれる気泡のサイズが所定サイズよりも更に大きなサイズになって、図6に示す第1閾値に相当する大きさの気泡となると、液体120の流れが阻害される。
そして、制御部119は、光センサ部60が検出した受光強度信号レベルに基づく光透過率が第1許容値を超えたと判断した場合に、制御部119は、ノズル移動部のキャリッジ105によってノズルヘッド106を待機位置の密閉キャップ9に移動させ、ノズルヘッド106内に滞留する気泡を除去する処理を実行する。
特に、制御部119は、光センサ部60が検出する光透過率に基づき、光透過率が第1許容値(60%)を超えた後、ノズルヘッド106から液体120が吐出不能となるタイミングに相当する光透過率の第1閾値(例えば、80%)となるまでの間に、ノズルヘッド106を待機位置に移動させて、ノズルヘッド106内に滞留する気泡を除去する処理を実行する。具体的に、制御部119は、光センサ部60が検出する光透過率が第1閾値(80%)となるタイミングTまでの時間を予測し、そのタイミングまでに制御部119がキャリッジ105を作動させ、ノズルヘッド106を待機位置に移動させてノズルヘッド106内に滞留する気泡を除去する処理を実行する。
なお、光センサ部60が検出する光透過率が第1閾値(80%)となるタイミングTまでにノズルヘッド106を待機位置に移動させてノズルヘッド106内に滞留する気泡を除去する具体的な処理動作は後述する。
また、制御部119は、第2コンパレータとしての機能を有し、受光器62から入力された受光強度信号のレベルに基づく光透過率を図6に示す所定の第2許容値と比較する。第2許容値は、例えば、30%であって、ノズルヘッド106内に存する液体120に発生した気泡の数が所定数未満である否かを仕切る値である。この第2許容値は、第1許容値よりも低い。従って、制御部119は、比較の結果、受光器62から入力した受光強度信号のレベルに基づく光透過率が第2許容値に達しておらず第2許容値より大きいと判断したら、ノズルヘッド106内に存する液体120に発生した気泡の数が所定数未満であると判定する。一方、制御部119は、比較の結果、受光器62から入力した受光強度信号のレベルに基づく光透過率が第2許容値を超え、第2許容値以下であると判断したら、ノズルヘッド106内に存する液体120に発生した気泡の数が所定数以上であると判定する。ここでの所定数とは、液体120の流れを阻害しない程度のものである。ノズルヘッド106内の液体120に含まれる気泡の数が所定数よりも更に多くなって、図6に示す第2閾値に相当する多数の気泡が生じると、液体120の流れが阻害される。
そして、制御部119は、光センサ部60が検出した受光強度信号レベルに基づく光透過率が第2許容値を超えたと判断した場合に、制御部119は、ノズル移動部のキャリッジ105によってノズルヘッド106を待機位置の密閉キャップ9に移動させ、ノズルヘッド106内に滞留する気泡を除去する処理を実行する。
特に、制御部119は、光センサ部60が検出する光透過率に基づき、光透過率が第2許容値(30%)を超えて、ノズルヘッド106から液体120が吐出不能となるタイミングに相当する光透過率の第2閾値(例えば、20%)となるまでの間に、ノズルヘッド106を待機位置に移動させて、ノズルヘッド106内に滞留する気泡を除去する処理を実行する。具体的に、制御部119は、光センサ部60が検出する光透過率が第2閾値(20%)となるタイミングTまでの時間を予測し、そのタイミングまでに制御部119がキャリッジ105を作動させ、ノズルヘッド106を待機位置に移動させてノズルヘッド106内に滞留する気泡を除去する処理を実行する。
なお、光センサ部60が検出する光透過率が第2閾値(20%)となるタイミングTまでにノズルヘッド106を待機位置に移動させてノズルヘッド106内に滞留する気泡を除去する具体的な処理動作は後述する。
制御部119の第1コンパレータ、第2コンパレータとしての機能は、論理回路により実現してもよいし、プログラムの実行によって実現してもよい。
また、光センサ部60が検出する光透過率は、液体120の色相や濃度、またノズルヘッド106内の空間163の容量により異なることは勿論であるので、上記した初期値、許容値、閾値は一例である。初期値、許容値、閾値は、液体120毎やノズルヘッド106毎に異なるものであるので、塗布装置100毎に異なる。
なお、図1では、キャリッジ105に搭載されているノズルヘッド106の数が1つであったが、複数のノズルヘッド106がキャリッジ105に搭載されていてもよい。この場合、これらのノズルヘッド106は、副走査方向に沿って配列された状態でキャリッジ105に搭載されている。また、キャリッジ105に複数のノズルヘッド106が搭載されている場合、供給管107、液体タンク108、マスフローコントローラ109は、それぞれのノズルヘッド106に対して設けられている。
また、キャリッジ105が主走査方向に移動するものとしたが、主走査方向及び副走査方向に移動するものとしてもよい。また、ノズルヘッド106がその中心線を中心に回転するものとしてもよい。また、ワークテーブル101が移動装置102によって副走査方向に移動するものとしたが、移動装置102によって主走査方向及び副走査方向に移動するものとしてもよい。また、ワークテーブル101が移動装置102によってその中心回りに回転するものとしてもよい。
〔2〕塗布装置の動作及び塗布方法
以下、塗布装置100の動作及びこの塗布装置100を用いた塗布方法等について説明する。
まず、液体タンク108内に液体120を充填する。液体タンク108が取り替え式の場合には、液体120が充填された液体タンク108を供給管107に組み付け、液体タンク108に供給器116を組み付ける。なお、この時点では、供給管107は空の状態であり、液体120が供給管107内に充填されていない。
次に、制御部119がキャリッジ105を作動させて、ノズルヘッド106を待機位置に移動させ、ノズルヘッド106の下端を密閉キャップ150で塞ぐ。そして、制御部119が、バキュームポンプ140を作動させて、供給管107およびノズルヘッド106内の減圧を行いつつ、供給器116を作動させることにより、液体タンク108内の液体120を供給管107内に送り出し、ノズルヘッド106内にまで送給する。
更に、制御部119が、マスフローコントローラ109の設定流量を設定し、ノズルヘッド106から吐出する液体120の量を調整する。
次に、基板121をワークテーブル101の上に載置する。
この基板121は、図7に示すように、基板121から切り出されてELパネル(1)となる部分が配されている領域であり、液体120を塗布すべき塗布対象領域であるパネル領域R1と、パネル領域R1間であって液体120を塗布しなくてもよい非対象領域であるマージン領域R2とが、交互に複数並ぶ形体をとっている。
次に、制御部119が、供給器116及びキャリッジ105を作動させる。なお、液体タンク108内の液体120を供給管107内に送り出す供給器116は、引き続き作動することになる。
制御部119がキャリッジ105を作動させて、キャリッジ105とともにノズルヘッド106が主走査方向に移動する。その際、供給器116が作動しているので、液体タンク108内の液体120がノズルヘッド106へと送り出され、供給管107を流れる液体120の流量がマスフローコントローラ109によって一定の設定流量に制御される。そのため、キャリッジ105の移動中において、ノズルヘッド106のノズル孔168から液体120が連続的に吐出される。そのため、吐出された液体120が基板121上に線状に塗布され、主走査方向に沿った線状の有機層パターンが基板121上に形成される。キャリッジ105が移動範囲の反対の端まで移動したら、制御部119がキャリッジ105を停止する。
次に、制御部119が移動装置102を制御して、ワークテーブル101及び基板121が移動装置102によって副走査方向に所定距離だけ移動される。この際も、ノズルヘッド106のノズル孔168から液体120が連続的に吐出される。そのため、副走査方向に沿った線状の有機層パターンが基板121上に形成される。その後、移動装置102が停止する。
次に、制御部119がキャリッジ105を作動させて、キャリッジ105とともにノズルヘッド106が主走査方向を逆方向に移動する。この際も、ノズルヘッド106のノズル孔168から液体120が連続的に吐出される。そのため、主走査方向に沿った線状の有機層パターンが基板121上に形成される。キャリッジ105が移動範囲の反対の端まで移動したら、制御部119がキャリッジ105を停止する。
次に、制御部119が移動装置102を制御して、ワークテーブル101及び基板121が移動装置102によって副走査方向に所定距離だけ移動される。この際も、ノズルヘッド106のノズル孔168から液体120が連続的に吐出される。そのため、主走査方向に沿った線状の有機層パターンが基板121上に形成される。
以後、制御部119がキャリッジ105と移動装置102の制御、および供給器116とマスフローコントローラ109の制御を繰り返す。それにより、ノズルヘッド106のノズル孔168から液体120が連続的に吐出されながらキャリッジ105が移動範囲の端から端まで移動することが繰り返されるとともに、キャリッジ105が端に移動した際に移動装置102によってワークテーブル101及び基板121が所定距離だけ副走査方向に移動される。その結果、ノズルヘッド106から吐出された液体120によって、葛折り状の有機層パターンが基板121上に形成される。
ここで、制御部119は、液体120の塗布を行って移動中のノズルヘッド106の現在位置を把握している。これは、基板121のサイズ、キャリッジ105と移動装置102の移動範囲および移動速度に基づいて、制御部119が所定の演算処理を行うことによって、基板121に対するノズルヘッド106の現在位置を特定することが可能になっている。
また、制御部119は、その現在位置から所定時間後にノズルヘッド106が位置する箇所を同様の演算処理を行うことによって予測することが可能になっている。
ところで、制御部119が、キャリッジ105、移動装置102、供給器116、マスフローコントローラ109等の制御を繰り返して、基板121上に液体120の塗布を行っている際に、光センサ部60からの受光強度信号が制御部119に入力されている。
制御部119は、入力された光センサ部60の受光強度信号のレベルに基づく光透過率を第1許容値および第1閾値、第2許容値および第2閾値と比較する。
そして、制御部119は、比較の結果、光センサ部60の受光強度信号のレベルに基づく光透過率が第1許容値および第2許容値を超えていないと判断したら、上記した液体120の塗布に関する制御を継続する。
一方、制御部119は、比較の結果、光センサ部60の受光強度信号のレベルに基づく光透過率が第1許容値または第2許容値を超えたと判断したら、以下のような処理を行う。
制御部119は、光センサ部60の受光強度信号のレベルに基づく光透過率が第1許容値を超えたと判断した場合、光センサ部60が検出する光透過率である受光強度信号のレベルに基づく光透過率が第1閾値となるタイミングを予測する。受光強度信号のレベルに基づく光透過率が第1閾値となるタイミングは、図6に示すように、受光強度信号のレベルに基づく光透過率が初期値(例えば40%)から第1許容値(例えば60%)に達するまでの時間に基づく演算処理によって、第1閾値(例えば80%)に達するまでの時間(T)として求めることができる。
同様に、制御部119は、光センサ部60の受光強度信号のレベルに基づく光透過率が第2許容値を超えたと判断した場合、光センサ部60が検出する光透過率である受光強度信号のレベルが第2閾値となるタイミングを予測する。受光強度信号のレベルに基づく光透過率が第2閾値となるタイミングは、図6に示すように、受光強度信号のレベルに基づく光透過率が初期値(例えば40%)から第2許容値(例えば30%)に達するまでの時間に基づく演算処理によって、第2閾値(例えば20%)に達するまでの時間(T)として求めることができる。
そして、制御部119は、受光強度信号のレベルに基づく光透過率が第1閾値となるタイミング、または受光強度信号のレベルに基づく光透過率が第2閾値となるタイミングにおけるノズルヘッド106の配置であり、基板121に対するノズルヘッド106の位置を予測して特定する。
さらに、制御部119は、受光強度信号のレベルに基づく光透過率が第1閾値または第2閾値となるタイミングにおける基板121に対するノズルヘッド106の位置が、液体120を塗布すべき塗布対象領域である基板121のパネル領域R1に対応する位置であるか、パネル領域R1間であって液体120を塗布しなくてもよい非対象領域である基板121のマージン領域R2に対応する位置であるかを判断する。
制御部119が、受光強度信号のレベルに基づく光透過率が第1閾値または第2閾値となるタイミングにおけるノズルヘッド106の位置が、基板121のマージン領域R2に対応する位置にあると判断した場合、受光強度信号のレベルに基づく光透過率が第1閾値または第2閾値となったタイミングにおいて、そのマージン領域R2に対応する位置にあるノズルヘッド106を待機位置の密着キャップ150に移動させて、ノズルヘッド106内に滞留する気泡を除去する脱泡処理を実行する。
つまり、受光強度信号のレベルに基づく光透過率が第1閾値または第2閾値となるタイミングであって、ノズルヘッド106から液体120が吐出不能となるタイミングに、ノズルヘッド106が基板121のマージン領域R2に対応する位置にあれば、そのマージン領域R2で液体120が途切れてしまってもよい。そして、そのマージン領域R2に対応する位置にあったノズルヘッド106内の気泡を除去することで、ノズルヘッド106から液体120が再び連続的に吐出可能となるので、次のパネル領域R1に対して液体120の塗布を好適に再開することができる。
一方、制御部119が、受光強度信号のレベルに基づく光透過率が第1閾値または第2閾値となるタイミングにおけるノズルヘッド106の位置が、基板121のパネル領域R1に対応する位置にあると判断した場合、光強度信号のレベルが第1閾値または第2閾値となってしまうパネル領域R1前のマージン領域R2に対応する位置にあるノズルヘッド106を予め待機位置の密着キャップ150に移動させて、ノズルヘッド106内に滞留する気泡を除去する脱泡処理を実行する。
つまり、受光強度信号のレベルに基づく光透過率が第1閾値または第2閾値となるタイミングであって、ノズルヘッド106から液体120が吐出不能となるタイミングに、ノズルヘッド106が基板121のパネル領域R1に対応する位置にあって、そのパネル領域R1で液体120が途切れてしまっては、ELパネルの生産性が低下してしまう。そこで、パネル領域R1で液体120が途切れてしまう前に、そのパネル領域R1前のマージン領域R2に対応する位置にあるノズルヘッド106内の気泡を除去することで、ノズルヘッド106から液体120が吐出不能となる前に、ノズルヘッド106から液体120を連続的に吐出可能な状態にして、次のパネル領域R1に対しても液体120の塗布を好適に行うことができる。
なお、ノズルヘッド106を待機位置の密着キャップ150に移動させて、そのノズルヘッド106内の気泡を除去する際、制御部119は入力された光センサ部60の受光強度信号のレベルに基づく光透過率が初期値(例えば40%)となったことに伴い、ノズルヘッド106内の気泡が除去されて、脱泡処理が完了したことを判断するようになっている。
ノズルヘッド106内の脱泡処理が完了したら、塗布装置100の制御部119は、キャリッジ105等を作動させて、脱泡処理のために塗布を中断したマージン領域R2に対応する位置にノズルヘッド106を移動させる。そして、制御部119がキャリッジ105と移動装置102の制御、および供給器116とマスフローコントローラ109の制御を繰り返すことにより、ノズルヘッド106から吐出される液体120を基板121に塗布する動作を再開する。
このように、塗布装置100は、ノズルヘッド106に備えられた光センサ部60によって、ノズルヘッド106内の液体120の光透過率を検出して、ノズルヘッド106内で滞留する気泡の大きさ及び量を判定することができる。
そして、塗布装置100において、光センサ部60の受光強度信号のレベルに基づく光透過率が第1許容値または第2許容値を超えた後、ノズルヘッド106から液体120が吐出不能となるまでに、ノズルヘッド106を待機位置に移動させてノズルヘッド106内に滞留する気泡を除去することができるので、ノズルヘッド106に気泡が溜まり過ぎたことにより、液体120の塗布が中断してしまうトラブルを低減することができる。
特に、塗布装置100の制御部119は、光センサ部60の受光強度信号のレベルに基づく光透過率がノズルヘッド106から液体120が吐出不能となるタイミングに相当する第1閾値または第2閾値となるタイミングを予測して、その予測されたタイミングにノズルヘッド106が基板121のパネル領域R1に対応する位置にあると判断した場合に、そのパネル領域R1前のマージン領域R2において、ノズルヘッド106を待機位置に移動させてノズルヘッド106内に滞留する気泡を除去することができる。
また、ノズルヘッド106から液体120が吐出不能となるタイミングに相当する第1閾値または第2閾値となるタイミングに、ノズルヘッド106が基板121のマージン領域R2に対応する位置にあると制御部119が判断した場合、そのマージン領域R2に対応する位置となったノズルヘッド106を待機位置に移動させてノズルヘッド106内に滞留する気泡を除去することができる。
こうして、制御部119は、ノズルヘッド106から液体120が吐出不能となるタイミングを予測し、ノズルヘッド106から液体120が吐出不能となる前に、マージン領域R2に対応する位置にあるノズルヘッド106を待機位置に移動させて、ノズルヘッド106内の脱泡処理を行うので、基板121のパネル領域R1で液体120の塗布を中断することなく、基板121のパネル領域R1で液体120が途切れてしまうことがない。
従って、この塗布装置100は、基板121に対する液体120の塗布を良好に行うことができる。
なお、塗布装置100のノズルヘッド106は、上記実施形態に限られるものではない。
例えば、図8に示すように、ノズルヘッド本体部161の空間163の中程にフィルタ164を配設して、その空間163を注入口162側と開口166側に仕切ってもよい。
そのフィルタ164の上方の空間163部分に対応するノズルヘッド本体部161の側面には空間163を挟んで対向する箇所に、光透過性を有する一対の透明窓60c、60dが設けられている。また、一方の透明窓60cの外側に所定の光を空間163に向けて出射する投光器611が備えられ、他方の透明窓60dの外側に空間163を通過した光を検知する受光器621が備えられている。この投光器611と受光器621により光センサ部60が構成される。
また、フィルタ164の下方の空間163部分に対応するノズルヘッド本体部161の側面には空間163を挟んで対向する箇所に、光透過性を有する一対の透明窓60e、60fが設けられている。また、一方の透明窓60eの外側に所定の光を空間163に向けて出射する投光器612が備えられ、他方の透明窓60fの外側に空間163を通過した光を検知する受光器622が備えられている。この投光器612と受光器622により光センサ部60が構成される。
このように、1つのノズルヘッド106に2つ以上の光センサ部60を備えるようにしてもよい。
なお、フィルタ164の上方の空間163と、フィルタ164の下方の空間163において滞留する気泡の性状が異なる場合には、その空間毎に異なる許容値および閾値を設定するようにしてもよい。
〔3〕塗布装置を用いて製造される有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネル(ELパネル)の構成
図1に示される塗布装置100を用いて製造されるELパネル1について、図9〜図13を用いて説明する。
なお、ELパネル1は、大きな基板121に対して複数形成されたELパネル1(図7参照)が個々に切り出されたものである。そして、ELパネル1における基板10は、大きな基板121が分割されてなる、1つ分のELパネル1に相当する小さな基板である。
図9は、発光パネルであるELパネル1における複数の画素Pの配置構成を示す平面図である。図10は、ELパネル1の概略構成を示す平面図である。図11は、アクティブマトリクス駆動方式で動作するELパネル1の1画素に相当する回路を示した回路図である。図12は、ELパネル1の1画素Pに相当する平面図であり、図13は、図12のXIII−XIII線に沿った面の矢視断面図である。
図9、図10に示すように、ELパネル1には、R(赤),G(緑),B(青)をそれぞれ発光する複数の画素Pが所定のパターンでマトリクス状に配置されている。
このELパネル1には、複数の走査線2が行方向に沿って互いに略平行となるよう配列され、複数の信号線3が平面視して走査線2と略直交するよう列方向に沿って互いに略平行となるよう配列されている。また、隣り合う走査線2の間において電圧供給線4が走査線2に沿って設けられている。そして、これら各走査線2と隣接する二本の信号線3と各電圧供給線4とによって囲われる範囲が、画素Pに相当する。ここでは、R(赤)を発光する複数の画素P,G(緑)を発光する複数の画素P、B(青)を発光する複数の画素Pが、それぞれ信号線3の配列方向に沿って並んで配列され、且つ走査線2の配列方向に沿ってR(赤)を発光する画素P,G(緑)を発光する画素P,B(青)を発光する画素Pの順に配列されている。
また、ELパネル1には、信号線3に沿う方向に延在する隔壁であるバンク13が設けられている。このバンク13によって挟まれた範囲に所定のキャリア輸送層(後述する正孔注入層8b、発光層8c)が設けられて、画素Pの発光領域となる。つまり、このバンク13が、R(赤),G(緑),B(青)の各色毎に画素Pを仕切っている。なお、キャリア輸送層とは、電圧が印加されることによって正孔又は電子を輸送する層である。
図10、図11に示すように、ELパネル1には、走査線2と、走査線2と交差する信号線3と、走査線2に沿う電圧供給線4とが設けられており、このELパネル1の1画素Pにつき、薄膜トランジスタであるスイッチトランジスタ5と、薄膜トランジスタである駆動トランジスタ6と、キャパシタ7と、EL素子8とが設けられている。
各画素Pにおいては、スイッチトランジスタ5のゲートが走査線2に接続され、スイッチトランジスタ5のドレインとソースのうちの一方が信号線3に接続され、スイッチトランジスタ5のドレインとソースのうちの他方がキャパシタ7の一方の電極及び駆動トランジスタ6のゲートに接続されている。駆動トランジスタ6のソースとドレインのうちの一方が電圧供給線4に接続され、駆動トランジスタ6のソースとドレインのうち他方がキャパシタ7の他方の電極及びEL素子8のアノードに接続されている。なお、全ての画素PのEL素子8のカソードは、一定電圧Vcomに保たれている(例えば、接地されている)。
また、このELパネル1の周囲において各走査線2が走査ドライバに接続されている。また各電圧供給線4が、一定電圧源又は適宜電圧信号を出力するドライバに接続されている。また各信号線3が、データドライバに接続されている。これらドライバによってELパネル1がアクティブマトリクス駆動方式で駆動される。電圧供給線4には、一定電圧源又はドライバによって所定の電力が供給される。
次に、ELパネル1と、その画素Pの回路構造について、図12、図13を用いて説明する。
図12に示すように、スイッチトランジスタ5及び駆動トランジスタ6は、信号線3に沿うように配列されている。キャパシタ7は、スイッチトランジスタ5の近傍に配置されている。EL素子8は、駆動トランジスタ6の近傍に配置されている。また、スイッチトランジスタ5、駆動トランジスタ6、キャパシタ7及びEL素子8が、走査線2と電圧供給線4の間に配置されている。
駆動トランジスタ6は、図13に示すように、ゲート電極6a、半導体膜6b、チャネル保護膜6d、不純物半導体膜6f,6g、ドレイン電極6h、ソース電極6i等を有するものである。
また、スイッチトランジスタ5は、以下に詳述する駆動トランジスタ6と同様の薄膜トランジスタであって、ゲート電極5a、半導体膜、チャネル保護膜、不純物半導体膜、ドレイン電極5h、ソース電極5i等を有するものであるので、その詳細については省略する。
図12、図13に示すように、基板10上の一面にゲート絶縁膜となる層間絶縁膜11が成膜されており、その層間絶縁膜11の上に層間絶縁膜12が成膜されている。信号線3は層間絶縁膜11と基板10との間に形成され、走査線2及び電圧供給線4は層間絶縁膜11と層間絶縁膜12との間に形成されている。
ゲート電極6aは、基板10と層間絶縁膜11の間に形成されている。このゲート電極6aは、例えば、Cr膜、Al膜、Cr/Al積層膜、AlTi合金膜又はAlTiNd合金膜からなる。また、ゲート電極6aの上には、絶縁性の層間絶縁膜11が成膜されている。ゲート電極6aが、その層間絶縁膜11によって被覆されている。
層間絶縁膜11は、例えば、シリコン窒化物又はシリコン酸化物からなる。この層間絶縁膜11上であってゲート電極6aに対応する位置には、真性な半導体膜6bが形成されている。半導体膜6bは、層間絶縁膜11を挟んでゲート電極6aと相対している。
半導体膜6bは、例えば、アモルファスシリコン又は多結晶シリコンからなる。この半導体膜6bにチャネルが形成される。また、半導体膜6bの中央部上には、絶縁性のチャネル保護膜6dが形成されている。このチャネル保護膜6dは、例えば、シリコン窒化物又はシリコン酸化物からなる。
また、半導体膜6bの一端部の上には、不純物半導体膜6fが一部チャネル保護膜6dに重なるようにして形成されている。半導体膜6bの他端部の上には、不純物半導体膜6gが一部チャネル保護膜6dに重なるようにして形成されている。そして、不純物半導体膜6f,6gは、それぞれ半導体膜6bの両端側に互いに離間して形成されている。なお、ここでは不純物半導体膜6f,6gはn型半導体であるが、これに限らず、p型半導体であってもよい。
不純物半導体膜6fの上には、ドレイン電極6hが形成されている。不純物半導体膜6gの上には、ソース電極6iが形成されている。ドレイン電極6h,ソース電極6iは、例えば、Cr膜、Al膜、Cr/Al積層膜、AlTi合金膜又はAlTiNd合金膜からなる。
チャネル保護膜6d、ドレイン電極6h及びソース電極6iの上には、保護膜となる絶縁性の層間絶縁膜12が成膜されている。チャネル保護膜6d、ドレイン電極6h及びソース電極6iが、層間絶縁膜12によって被覆されている。そして、駆動トランジスタ6は、層間絶縁膜12によって覆われるようになっている。層間絶縁膜12は、例えば、厚さが100nm〜200nm窒化シリコン又は酸化シリコンからなる。
キャパシタ7は、駆動トランジスタ6のゲート電極6aとソース電極6iとの間に接続されている。図13に示すように、キャパシタ7の一方の電極7aが基板10と層間絶縁膜11との間に形成されている。キャパシタ7の他方の電極7bが、層間絶縁膜11と層間絶縁膜12との間に形成されている。そして、電極7aと電極7bが誘電体である層間絶縁膜11を挟んで相対している。これにより、キャパシタ7が構成されている。
なお、信号線3、キャパシタ7の電極7a、スイッチトランジスタ5のゲート電極5a及び駆動トランジスタ6のゲート電極6aは、基板10に一面に成膜された導電膜をフォトリソグラフィー法及びエッチング法等によって形状加工することで一括して形成されたものである。
また、走査線2、電圧供給線4、キャパシタ7の電極7b、スイッチトランジスタ5のドレイン電極5h,ソース電極5i及び駆動トランジスタ6のドレイン電極6h,ソース電極6iは、層間絶縁膜11に一面に成膜された導電膜をフォトリソグラフィー法及びエッチング法等によって形状加工することで形成されたものである。
また、層間絶縁膜11には、ゲート電極5aと走査線2とが重なる領域に、コンタクトホール11aが形成されている。ドレイン電極5hと信号線3とが重なる領域に、コンタクトホール11bが形成されている。ゲート電極6aとソース電極5iとが重なる領域に、コンタクトホール11cが形成されている。それらコンタクトホール11a〜11c内にコンタクトプラグ20a〜20cがそれぞれ埋め込まれている。
コンタクトプラグ20aによってスイッチトランジスタ5のゲート電極5aと走査線2が電気的に導通する。コンタクトプラグ20bによってスイッチトランジスタ5のドレイン電極5hと信号線3が電気的に導通する。コンタクトプラグ20cによってスイッチトランジスタ5のソース電極5iとキャパシタ7の電極7aが電気的に導通するとともに、スイッチトランジスタ5のソース電極5iと駆動トランジスタ6のゲート電極6aが電気的に導通する。
これらコンタクトプラグ20a〜20cを介することなく、走査線2が直接ゲート電極5aと接触し、ドレイン電極5hが信号線3と接触し、ソース電極5iがゲート電極6aと接触してもよい。
また、駆動トランジスタ6のゲート電極6aが、キャパシタ7の電極7aに一体に連なっている。駆動トランジスタ6のドレイン電極6hが、電圧供給線4に一体に連なっている。駆動トランジスタ6のソース電極6iが、キャパシタ7の電極7bに一体に連なっている。
画素電極8aは、層間絶縁膜11を介して基板10上に設けられており、画素電極8aは、画素Pごとに独立して形成されている。この画素電極8aは透明電極であって、例えば、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、亜鉛ドープ酸化インジウム、酸化インジウム(In23)、酸化スズ(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)又はカドミウム−錫酸化物(CTO)からなる。画素電極8aは一部、駆動トランジスタ6のソース電極6iに重なり、画素電極8aとソース電極6iが接続している。
そして、図12、図13に示すように、層間絶縁膜12が、走査線2、信号線3、電圧供給線4、スイッチトランジスタ5、駆動トランジスタ6、画素電極8aの周縁部、キャパシタ7の電極7b及び層間絶縁膜11を覆うように形成されている。
層間絶縁膜12には、各画素電極8aの中央部が露出するように開口部12aが形成されている。この層間絶縁膜12は、平面視して格子状に形成されている。
バンク13は、図12、図13に示すように、信号線3に沿う方向に延在しているとともに、互いに平行に設けられている。そのため、これらバンク13は、縞状を成している。また、バンク13は、層間絶縁膜12を介してスイッチトランジスタ5や駆動トランジスタ6を覆う位置に形成されている。
このバンク13の側壁13aは、層間絶縁膜12の開口部12aより内側に位置し、対向する側壁13a間に画素電極8aの中央側が露出するようになっている。
そして、バンク13は、後述する正孔注入層8bや発光層8cを湿式法により形成するに際して、正孔注入層8bや発光層8cとなる材料が溶媒に溶解または分散された液状体が隣接する画素Pに滲み出ないようにする隔壁として機能する。
EL素子8は、図12、図13に示すように、アノードとなる第一電極としての画素電極8aと、画素電極8aの上に形成された化合物膜である正孔注入層8bと、正孔注入層8bの上に形成された化合物膜である発光層8cと、発光層8cの上に形成された第二電極としての対向電極8dとを備えている。対向電極8dは全画素Pに共通の単一電極であって、全画素Pに連続して形成されている。
正孔注入層8bは、例えば、導電性高分子であるPEDOT(poly(ethylenedioxy)thiophene;ポリエチレンジオキシチオフェン)及びドーパントであるPSS(polystyrene sulfonate;ポリスチレンスルホン酸)からなるキャリア輸送層である。正孔注入層8bは、画素電極8aから発光層8cに向けて正孔を注入する層である。
発光層8cは、画素P毎にR(赤),G(緑),B(青)のいずれかを発光する材料を含む。発光層8cは、例えば、ポリフルオレン系発光材料やポリフェニレンビニレン系発光材料からなるキャリア輸送層である。発光層8cは、対向電極8dから供給される電子と、正孔注入層8bから注入される正孔との再結合に伴い発光する層である。このため、R(赤)を発光する画素P、G(緑)を発光する画素P、B(青)を発光する画素Pは互いに発光層8cの発光材料が異なる。画素PのR(赤),G(緑),B(青)のパターンは、縦方向に同色画素が配列されるストライプパターンである。
対向電極8dは、画素電極8aよりも仕事関数の低い材料で形成されている。対向電極8dは、例えば、インジウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、バリウム、希土類金属の少なくとも一種を含む単体又は合金で形成されている。
この対向電極8dは、全ての画素Pに共通した電極であり、発光層8cなどの化合物膜とともにバンク13を被覆している。
また、正孔注入層8b及び発光層8cは、隣り合うバンク13の間においてバンク13に沿う方向に帯状に設けられているとともに、バンク13に沿う方向に連続して設けられている。そのため、正孔注入層8b及び発光層8cは、バンク13に沿う方向には、画素Pごとに区切られていない。つまり、正孔注入層8b及び発光層8cは、隣り合うバンク13の間において配列された複数の画素電極8aに共通して設けられている。一方、正孔注入層8b及び発光層8cは、バンク13に直交する方向には、バンク13によって区切られている。
そして、層間絶縁膜12の開口部12a内におけるバンク13の側壁13a間において、キャリア輸送層としての正孔注入層8b及び発光層8cが、画素電極8a上に積層されている(図13参照)。つまり、画素電極8aと対向電極8dの間に電圧が印加されたら、正孔注入層8b及び発光層8cは画素電極8aに重なる部分においてキャリア輸送層として機能し、その部分の発光層8cにおいて発光する。
具体的には、層間絶縁膜12の上に設けられたバンク13の側壁13aは、層間絶縁膜12の開口部12aより内側に形成されている。
そして、開口部12aに囲まれて側壁13aで挟まれた画素電極8a上に、正孔注入層8bとなる材料が含有される液状体を塗布し、基板10ごと加熱してその液状体を乾燥させ成膜させた化合物膜が、第1のキャリア輸送層である正孔注入層8bとなる。
さらに、開口部12aに囲まれて側壁13aで挟まれた正孔注入層8b上に、発光層8cとなる材料が含有される液状体を塗布し、基板10ごと加熱してその液状体を乾燥させ成膜させた化合物膜が、第2のキャリア輸送層である発光層8cとなる。
なお、この発光層8cとバンク13を被覆するように対向電極8dが設けられている(図13参照)。
そして、このELパネル1においては、画素電極8a、基板10及び層間絶縁膜11が透明であり、発光層8cから発した光が画素電極8a、層間絶縁膜11及び基板10を透過して出射する。そのため、基板10の裏面が表示面となる。
なお、基板10側ではなく、反対側が表示面となってもよい。この場合、対向電極8dを透明電極とし、画素電極8aを反射電極として、発光層8cから発した光が対向電極8dを透過して出射するようにする。
このELパネル1は、次のように駆動されて発光する。
全ての電圧供給線4に所定レベルの電圧が印加された状態で、走査ドライバによって走査線2に順次電圧が印加されることで、これら走査線2が順次選択される。
各走査線2が選択されている時に、データドライバによって階調に応じたレベルの電圧が全ての信号線3に印加されると、その選択されている走査線2に対応するスイッチトランジスタ5がオンになっていることから、その階調に応じたレベルの電圧が駆動トランジスタ6のゲート電極6aに印加される。
この駆動トランジスタ6のゲート電極6aに印加された電圧に応じて、駆動トランジスタ6のゲート電極6aとソース電極6iとの間の電位差が定まって、駆動トランジスタ6におけるドレイン−ソース電流の大きさが定まり、EL素子8がそのドレイン−ソース電流に応じた明るさで発光する。
その後、その走査線2の選択が解除されると、スイッチトランジスタ5がオフとなるので、駆動トランジスタ6のゲート電極6aに印加された電圧にしたがった電荷がキャパシタ7に蓄えられ、駆動トランジスタ6のゲート電極6aとソース電極6i間の電位差は保持される。
このため、駆動トランジスタ6は選択時と同じ電流値のドレイン−ソース電流を流し続け、EL素子8の輝度を維持するようになっている。
〔4〕塗布装置を用いた有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネル(ELパネル)の製造方法
次に、ELパネル1の製造方法について説明する。
〔4−1〕塗布装置を使用する前の工程(主に、トランジスタ製造工程)
まず、基板10となる基板121上にゲートメタル層をスパッタリングで堆積させる。そして、そのゲートメタル層をフォトリソグラフィー及びエッチング等によりパターニングする。これによって、そのゲートメタル層から信号線3、キャパシタ7の電極7a、スイッチトランジスタ5のゲート電極5a及び駆動トランジスタ6のゲート電極6aを形成する。
次いで、プラズマCVDによって窒化シリコン等のゲート絶縁膜となる層間絶縁膜11を堆積する。ELパネル1の一辺に位置する走査ドライバに接続するための各走査線2の外部接続端子(例えば、走査線2の端部)上において開口するコンタクトホール(図示せず)を層間絶縁膜11に形成する。
次いで、半導体膜6b(5b)となるアモルファスシリコン等の半導体層、チャネル保護膜6d(5d)となる窒化シリコン等の絶縁層を連続して堆積する。その後、その絶縁層をフォトリソグラフィー及びエッチング等によってパターニングする。これにより、その絶縁膜からチャネル保護膜6d(5d)を形成する。
その後、不純物半導体膜6f,6g(5f,5g)となる不純物層を堆積した後、フォトリソグラフィー及びエッチング等によって不純物層及び半導体層を連続してパターニングする。これにより、その不純物層から不純物半導体膜6f,6g(5f,5g)を形成するとともに、その半導体層から半導体膜6b(5b)を形成する。
そして、フォトリソグラフィー及びエッチングによってコンタクトホール11a〜11cを形成する。次いで、コンタクトホール11a〜11c内にコンタクトプラグ20a〜20cを形成する。この工程は省略されてもよい。
スイッチトランジスタ5のドレイン電極5h,ソース電極5i及び駆動トランジスタ6のドレイン電極6h,ソース電極6iとなるソース・ドレインメタル層を堆積し、そのソース・ドレインメタル層をパターニングする。これにより、そのソース・ドレインメタル層から走査線2、電圧供給線4、キャパシタ7の電極7b、スイッチトランジスタ5のドレイン電極5h,ソース電極5i及び駆動トランジスタ6のドレイン電極6h,ソース電極6iを形成する。こうしてスイッチトランジスタ5及び駆動トランジスタ6が形成される。その後、ITO膜を堆積した後、そのITO膜をパターニングすることによって、そのITO膜から画素電極8aを形成する。
そして、スイッチトランジスタ5や駆動トランジスタ6等を覆うように、気相成長法により絶縁膜を成膜する。その後、その絶縁膜をフォトリソグラフィー及びエッチングでパターニングする。これにより、その絶縁膜に複数の開口部12aを形成して、層間絶縁膜12を形成する。開口部12aの形成位置は各画素電極8aの中央部上とし、各開口部12a内において、画素電極8aの中央部を露出される。また、これら開口部12aとともに、図示しない走査線2の外部接続端子、ELパネル1の一辺に位置するデータドライバに接続するための各信号線3の外部接続端子(例えば、信号線3の端部)及び電圧供給線4の外部接続端子(例えば、電圧供給線4の端部)上において開口する複数のコンタクトホールを形成する。
次いで、ポリイミド等の感光性樹脂を堆積後にその感光性樹脂を露光して、互いに平行な縞状のバンク13を形成する。この際、バンク13の側壁13aが画素電極8a上に位置するように、バンク13を形成する。なお、このバンク13は、上記外部接続端子を開口するコンタクトホール(図示せず)を露出している。
以上の工程により、図14に示すように、各画素電極8aは層間絶縁膜12のそれぞれの開口部12a内において露出する。また、縞状のバンク13間の凹部内において複数の画素電極8aが露出しているとともに、これら画素電極8aがバンク13に沿って配列される。
〔4−2〕塗布装置を使用する塗布工程
バンク13間の画素電極8a上にキャリア輸送層となる液体を塗布するために、塗布装置100を4台分セッティングする。
そして、1台目の塗布装置100の液体タンク108には、正孔注入層8bとなる材料の液体120が充填されている。2台目の塗布装置100の液体タンク108には、赤の発光層8cとなる材料の液体120が充填されている。3台目の塗布装置100の液体タンク108には、緑の発光層8cとなる材料の液体120が充填されている。4台目の塗布装置100の液体タンク108には、青の発光層8cとなる材料の液体120が充填されている。
次いで、前工程において、バンク13まで形成されている基板121を、1台目の塗布装置100のワークテーブル101上に載置する。この際、バンク13が延在する方向が主走査方向に沿うようにして、基板121をワークテーブル101上に載置する。
そして、制御部119の制御によって、マスフローコントローラ109の設定流量が設定される。
次に、制御部119によって供給器116及びキャリッジ105が作動され、キャリッジ105が移動範囲の一方の端から主走査方向に移動するとともに、ノズルヘッド106のノズル孔168から液体120が連続的に吐出される。そして、吐出された液体120が、隣り合うバンク13の間に塗布される。これにより、帯状の正孔注入層8bがその隣り合うバンク13の間に形成され、その隣り合うバンク13の間に配列された画素電極8aが正孔注入層8bによって覆われる。
キャリッジ105が移動範囲の反対の端まで移動したら、キャリッジ105が制御部119によって停止される。そして、制御部119が移動装置102を制御し、ワークテーブル101及び基板121が移動装置102によって副走査方向に1画素分だけ移動されて、その後、移動装置102が制御部119によって停止される。
次に、制御部119がキャリッジ105を作動させる。これにより、キャリッジ105が逆方向に移動するとともに、ノズルヘッド106のノズル孔168から液体120が連続的に吐出されて、帯状の正孔注入層8bが形成される。
キャリッジ105が移動範囲の一方の端まで移動したら、キャリッジ105が制御部119によって停止される。そして、制御部119が移動装置102を制御し、ワークテーブル101及び基板121が移動装置102によって副走査方向に1画素分だけ移動されて、その後、移動装置102が制御部119によって停止される。
以後、制御部119がキャリッジ105と移動装置102の制御、および供給器116とマスフローコントローラ109の制御を繰り返す。それにより、ノズルヘッド106のノズル孔168から液体120が連続的に吐出されながらキャリッジ105が移動範囲の端から端まで移動することが繰り返されるとともに、キャリッジ105が端に移動した際に移動装置102によってワークテーブル101及び基板121が所定距離だけ副走査方向に移動される。その結果、ノズルヘッド106から吐出された液体120が基板121上に葛折り状のパターンで塗布される(図7参照)。
そして、基板121上の全ての画素電極8aが正孔注入層8bによって覆われる。
次に、正孔注入層8bの乾燥後、基板121を2台目の塗布装置100のワークテーブル101上に載置する。そして、2台目の塗布装置100が同様の塗布を行うことによって、帯状の赤の発光層8cが正孔注入層8b上に形成される。ここで、ワークテーブル101及び基板121が移動装置102によって間欠的に副走査方向に移動されるが、その移動距離は3画素分である。そして、主走査方向の3列毎に、赤の発光層8cが形成される。
次に、基板121を3台目の塗布装置100のワークテーブル101上に載置する。そして、3台目の塗布装置100が同様の塗布を行うことによって、帯状の緑の発光層8cが正孔注入層8b上に形成される。ここで、ワークテーブル101及び基板121が移動装置102によって間欠的に副走査方向に移動されるが、その移動距離は3画素分である。そして、主走査方向の3列毎に、緑の発光層8cが形成される。
次に、基板121を4台目の塗布装置100のワークテーブル101上に載置する。そして、4台目の塗布装置100が同様の塗布を行うことによって、帯状の青の発光層8cが正孔注入層8b上に形成される。ここで、ワークテーブル101及び基板121が移動装置102によって間欠的に副走査方向に移動されるが、その移動距離は3画素分である。そして、主走査方向の3列毎に、青の発光層8cが形成される。
このようにして、全ての正孔注入層8b上に発光層8cが形成される。
同様にしてモノカラーパネルの塗布も行えるが、発光層塗布時の副走査方向の移動距離は1画素となり、2台目の塗布装置110のみが発光層塗布用途して必要となる。
〔4−3〕塗布装置を使用した後の工程
続いて、発光層8cが形成された基板121上に対向電極8dを成膜し、対向電極8dによって発光層8c及びバンク13を被覆する。
そして、基板121を基板10ごとに切り分けて、ELパネル1が完成する。
以上のように、塗布装置100を使用して製造されたELパネル1は、各種電子機器の表示パネルとして用いられる。
例えば、図15に示す、携帯電話機200の表示パネル1aや、図16(a)(b)に示す、デジタルカメラ300の表示パネル1bや、図17に示す、パーソナルコンピュータ400の表示パネル1cに、ELパネル1を適用することができる。
なお、本発明の適用は上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
100 塗布装置
101 ワークテーブル
102 移動装置(ノズル移動部)
105 キャリッジ(ノズル移動部)
106 ノズルヘッド(吐出部)
168 ノズル孔(ノズル)
60 光センサ部(透過率検出部)
61 投光器
62 受光器
107 供給管
108 液体タンク(液体貯留部)
116 供給器
119 制御部
120 液体
121 基板(対象物)
130 冷却トラップ(脱泡部)
140 バキュームポンプ(減圧装置、脱泡部)
150 密閉キャップ(脱泡部)
R1 パネル領域(塗布対象領域)
R2 マージン領域(非対象領域)

Claims (5)

  1. 対象物に液体を塗布する塗布装置において、
    前記対象物は、液体を塗布すべき塗布対象領域と前記液体を塗布しなくてもよい間隙領域とが交互に複数配設された形体を有し、
    前記塗布装置は、
    前記液体が貯留された液体貯留部と、
    前記液体を吐出するノズルを有する吐出部と、
    前記液体貯留部から前記吐出部にまで配管された供給管と、
    前記対象物に対して前記吐出部を相対的に移動させるノズル移動部と、
    前記吐出部内で前記液体が溜まる空間の光透過率を検出する透過率検出部と
    前記ノズル移動部及び前記透過率検出部を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部前記ノズル移動部が前記吐出部を前記各塗布対象領域と前記各間隙領域とに対して相対的に連続して移動させながら、前記吐出部が前記ノズルから前記液体を吐出して、前記液体を前記対象物に塗布している間に、前記透過率検出部が検出した前記光透過率が許容値を超えているか否かを判断し、前記透過率が前記許容値を超えていると判断した場合に、前記透過率の時間に対する増加率に基づいて、前記光透過率が、前記ノズルから前記液体が吐出不能となる状態に相当する前記光透過率の閾値となると予測される第1のタイミングを予測し、該第1のタイミングにおける前記吐出部の位置を、前記ノズル移動部による前記吐出部の前記対象物に対する移動速度及び移動範囲に基づいて、特定の位置として算出し、前記特定の位置が前記間隙領域に対応する位置である場合、前記第1のタイミングにおいて、前記ノズル移動部によって前記吐出部を待機位置に移動させて、前記吐出部内に滞留する気泡を除去する処理を実行し、前記特定の位置が前記塗布対象領域に対応する位置である場合、前記第1のタイミングより前の、前記吐出部の位置が前記間隙領域に対応する位置となる第2のタイミングにおいて、前記ノズル移動部によって前記吐出部を待機位置に移動させて、前記気泡を除去する処理を実行することを特徴とする塗布装置。
  2. 前記待機位置には、前記吐出部内の気泡を吸引して除去する脱泡部が備えられていることを特徴とする請求項に記載の塗布装置。
  3. 前記透過率検出部は、
    前記吐出部内の空間に向けて所定の光を出射する投光器と、前記空間を通過した光を検知する受光器とからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の塗布装置。
  4. 前記吐出部は、前記ノズルから前記液体を連続的に吐出して、前記液体を前記対象物に塗布することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の塗布装置。
  5. 液体が貯留された液体貯留部から供給管を介して前記液体が供給され、前記液体を吐出するノズルを有する吐出部を、前記液体を塗布すべき塗布対象領域と前記液体を塗布しなくてもよい間隙領域とが交互に複数配設された対象物に対して相対的に移動させながら前記吐出部の前記ノズルから前記液体を吐出して、前記対象物に前記液体を塗布し、
    前記吐出部を前記対象物の前記各塗布対象領域と前記各間隙領域とに対して相対的に連続して移動させながら前記液体の塗布を行っている間に、前記吐出部内で前記液体が溜まる空間の光透過率を検出して、前記光透過率が許容値を超えているか否かを判断し、
    前記光透過率が許容値を超えていると判断したときに、前記透過率の時間に対する増加率に基づいて、前記光透過率が、前記ノズルから前記液体が吐出不能となる状態に相当する前記光透過率の閾値となると予測される第1のタイミングを予測し、
    前記第1のタイミングにおける前記吐出部の位置を、前記吐出部の前記対象物に対する移動速度及び移動範囲に基づいて、特定の位置として算出し、
    前記特定の位置が前記間隙領域に対応する位置であるとき、前記第1のタイミングにおいて、前記吐出部を待機位置に移動させて、前記吐出部内に滞留する気泡を除去する脱泡処理を実行し、
    前記特定の位置が前記塗布対象領域に対応する位置であるとき、前記第1のタイミングより前の、前記吐出部の位置が前記間隙領域に対応する位置となる第2のタイミングにおいて、前記吐出部を待機位置に移動させて、前記脱泡処理を実行することを特徴とする塗布方法。
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