JP5514482B2 - 給水装置及び給水システム - Google Patents

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Description

本発明は、高層集合住宅等の水を使用する給水栓やシャワー等の末端器具が複数の揚程の異なる箇所に設置されている場合の各末端器具に給水する給水装置、特に省エネルギーで効率良く各末端機器に給水できる給水装置及び該給水装置を用いる給水システムに関するものである。
従来、高層集合住宅等の揚程が異なる各層に給水する給水方式としては、水道本管からの水を一旦受水槽に貯水し、該水をポンプで加圧し給水する間接給水の「圧送方式」と、受水槽を介さないで増圧ポンプで水道本管からの水を増圧して直接給水する「直結増圧方式」がある。この圧送方式及び直結増圧方式では、地上部に圧送ポンプ又は増圧ポンプを設置し、設備全体の給水圧力をカバーしようとしていた。この方式では、下の階になるほど給水圧力が高くなり、末端の器具が必要とする圧力に対して余剰圧力が大きくなるという欠点があった。そこで、図1及び図2示すように、建物をいくつかの階ごとに給水ゾーンに分割し、給水ゾーンごとに増圧ポンプを設置することで余剰圧力を減らす方法が取られている。
図1は圧送方式の給水装置のシステム構成を示す図である。本給水装置では、図示するように高層建物100全体をいくつかの階ごとに低層ゾーンLZ、中層ゾーンMZ、高層ゾーンHZに分割している。そして地上部に受水槽101を設置し、水道本管102からの水を一旦受水槽101に貯水し、該受水槽101の水を圧送ポンプPUで増圧(図では0.5MPaに増圧)し、高層建物の低層ゾーンLZ、中層ゾーンMZ、高層ゾーンHZに主配管103−1、103−2を通して送水している。中層ゾーンMZ、及び高層ゾーンHZでは、主配管103−1、103−2にそれぞれ増圧ポンプBP2、BP3を設置し、増圧ポンプBP2、BP3で主配管103−1、103−2の水を増圧(図では増圧ポンプBP2、BP3で主配管103−1、103−2の水を0.1MPa分増圧して0.4MPaに増圧維持)して、各ゾーンの末端器具(給水栓やシャワー等)104に給水している。T2、T3は中層ゾーンMZ、高層ゾーンHZの主配管103−1、103−2に設けた圧力タンクである。
図2は直結増圧方式の給水装置のシステム構成を示す図である。図2において、図1と同一符号を付した部分は同一又は相当部分を示す。本給水装置が図1の給水装置と異なる点は、受水槽101を設けず、水道本管102の水を増圧ポンプBPで増圧(図では水道本管102の0.1MPaの水を0.5MPaに増圧)し、直接主配管103−1、103−2を通して送水している点である。また、V1、V2は逆止弁であり、水道本管102の水圧が十分高い(例えば、0.5MPa以上)の場合は、増圧ポンプBPで増圧することなく、水道本管102から逆止弁V1を介して直接主配管103に送水している。
また、近年のマンションの給湯設備では、省エネルギー化の波を受けてエコキュート(登録商標)の使用が非常に多くなってきている。図13は従来のエコキュートのシステム構成を示す図である。図13において、200は屋外に設置された貯湯ユニットであり、該貯湯ユニット200は貯湯槽201を備えている。貯湯槽201の湯は循環配管203を通って給湯器202により加熱され、所定の高温(例えば90℃)に維持されている。貯湯槽201内の湯量が不足すると給水管204から加圧(図では0.7MPa)された水が減圧弁205を介して減圧(図では0.4MPa)され、給水管206を通って更に減圧弁207を介して減圧(図では0.2MPa)され、給水管208を通って補給される。
209は貯湯槽201からの高温湯を供給する給湯管210に設けられた補助加圧ポンプであり、該補助加圧ポンプ209で給湯管210からの高温給湯(図では0.2MPaの高温給湯)は加圧(図では0.4MPaに加圧)され、混合弁211に供給される。該混合弁211では給水管206から分岐した給水管212を介して供給する水と混合され、中温給湯となって給湯管213を通って高圧シャワー214(図では0.4MPaのシャワー)に供給される。また、中温給湯は減圧弁215を通ってカラン216に供給される。
特開2008−240276号公報 特開2008−223269号公報 特開2007−327441号公報
しかしながら、図1及び図2に示すように、高層建物100全体をいくつかの階ごとに低層ゾーンLZ、中層ゾーンMZ、高層ゾーンHZに分割して、圧送ポンプPU又は増圧ポンプBPで増圧して各ゾーンに給水する方式にも下記のような問題がある。
・各給水ゾーン内で高低差があり、この高低差により圧力差が生じ、当然高い圧力に合わせて圧力設定されているため、余剰圧力が十分取り除かれない。
・また、それぞれ増圧ポンプBPが直列に接続されているので、上層階の末端器具(給水栓等)104を1つでも使用すると、全ての増圧ポンプ(BP、BP2、BP3)が運転され省エネルギーの観点からも問題がある。
・同じ高層建物100、例えば同じ高層集合住宅内でも高圧HPの末端器具104を使用している住宅とそうでない住宅が存在すると、高圧を必要としない住宅にも高圧給水が行われ無駄が生じてしまう。
また、給水ゾーンごとに増圧ポンプ(BP2、BP3)を設置すると下記のような問題がある。
・増圧ポンプは、一般的にシール部にメカニカルシールを用いており、メカニカルシールの老朽化に伴いシール部からの漏水が発生する。
・また、運転制御には、圧力センサや圧力タンクを用いてポンプの始動に管内圧力の条件を使用している。この圧力タンクは、ゴム隔壁により空気室と水室に仕切られており、ある一定の気密性が保たれている。しかし、長年(2年〜3年)の使用により空気室内の空気は、僅かに漏れ出し定期的に空気を封入する必要があった。
・よって、増圧ポンプを安心して長く使用する場合は、これらの理由より使用部品のメンテナンスや部品交換を考慮する必要があり、十分広い設置スペースや排水設備を設ける必要がある。
近年の高層集合住宅の給湯設備では、省エネルギーの波を受けて省エネルギー型の給湯装置(エコキュート)の使用が非常に多くなってきている。
・そこで問題となるのが、エコキュートを使用したときの給湯圧力で、貯湯槽の耐圧性能に依存してしまう。よって、給湯ラインの末端器具には、高圧用器具(シャワー等)が使用できないという問題があった。
・また、昨今では、エコキュートの給湯側出口に給湯加圧ポンプを使用する方法が考案されたが、この場合高圧用器具(シャワー等)の要求圧力に合わせて給湯ライン全体を高圧にし、高圧を必要としてない器具(カラン等)のところでは減圧されエネルギーの無駄が生じる。
また、図13に示す従来のエコキュートでは、高圧シャワー214に供給される中温給湯の圧力は貯湯槽201の耐圧性能に依存し、高温湯を供給する給湯管210に高圧シャワー等の高圧末端器具を接続できないという問題がある。これを解決するため給湯管210に補助加圧ポンプ209を設け、貯湯槽201からの高温給湯を加圧するが、高圧を必要としないカラン216等の低圧末端機器では、減圧弁215を設けて減圧するためエネルギーの無駄が生じるという問題があった。
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、高層住宅等の水を使用する需水場所が揚程の異なる複数のゾーンに分かれ、それぞれのゾーン毎に使用する末端器具の水圧が異なる場合でも、各末端器具に省エネルギーで効率良く給水でき、使用部品のメンテナンスや部品交換を考慮することなく、小さい設置スペースで排水設備を設ける必要のない給水装置を提供することを目的とする。
また、各ゾーンに省エネルギー型の給湯装置(エコキュート)を設置した場合でも、給湯装置の貯湯槽の耐圧性能に依存することなく高圧シャワー等の高圧末端器具にも効率良く給湯できる給水装置及び該給水装置を用いる給水システムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、水道本管に接続した受水槽を備え該受水槽の水を圧送ポンプで加圧し揚程の異なる複数のゾーンに設置された末端器具に主配管を通して高層集合住宅に給水、又は水道本管に直結した増圧ポンプで水道本管からの水を増圧し揚程の異なる複数のゾーンに設置された末端器具に主配管を通して高層集合住宅に給水する給水装置において、主配管は、複数のゾーンを貫通して最小揚程のゾーンから最大揚程のゾーンに達して設置されており、各ゾーンでは、主配管に複数の分岐管が接続され、各分岐管には1個又は複数の末端器具が接続されており、各分岐管には接続された末端器具が使用する水圧に応じて給水を加圧できる1個又は複数の補助加圧ポンプが設けられており、複数のゾーンの分岐管に設けた補助加圧ポンプは同一構成であり、接続された末端器具が使用する水圧に対応して複数の回転数設定又は圧力設定できる回転数設定手段又は圧力設定手段を設けたことを特徴とする。
また、本発明は、上記給水装置において、補助加圧ポンプの吐出し側に流量センサ又は圧力センサを設け、各末端器具の使用する水量又は圧力により該補助加圧ポンプを運転・停止することを特徴とする。
また、本発明は、上記給水装置において、補助加圧ポンプは1つの分岐管に複数台設置され、該複数台の補助加圧ポンプから1又は複数の末端器具に給水するようになっており、複数台の補助加圧ポンプを単独交互運転又は並列交互運転することを特徴とする。
また、本発明は、上記給水装置において、複数のゾーンの中には貯湯槽及び給湯機ユニットを備えた給湯装置を備え、該給湯装置の貯湯槽からの高温給湯に混合手段で水を混合し中温給湯とし、該中温給湯を当該ゾーンに設置された1又は複数の中温給湯使用末端器具のみに中温給湯管を通して供給するようになっており、中温給湯管に補助加圧ポンプを設け、該補助加圧ポンプで中温給湯を前記中温給湯使用末端器具が使用する圧力に加圧することを特徴とする。
また、本発明は、上記給水装置において、給湯装置の貯湯槽には給水管からの給水を該貯湯槽の耐圧性能に合せて減圧弁で減圧するか又は、そのままの圧力で供給するか又は、補助加圧ポンプで加圧して供給するようになっていることを特徴とする。
また、本発明は、上記給水装置において、制御装置を有し、制御装置は、補助加圧ポンプが停止の状態から、当該補助加圧ポンプが設けられている分岐管から末端器具への給水流量が始動開始流量になったら当該補助加圧ポンプを始動運転すると共に、当該給水流量が始動開始流量以下になったら該補助加圧ポンプを停止し、主配管内の水圧が低下し、圧送ポンプ又は増圧ポンプの始動開始圧力以下となったら、圧送ポンプ又は増圧ポンプを始動運転すると共に、該始動開始圧力以上となったら当該圧送ポンプ又は増圧ポンプを停止するように構成されていることを特徴とする。
また、本発明は、上記給水装置において、補助加圧ポンプは、ユニットベースと、ユニットベース上に設けたポンプ及び該ポンプを駆動するモータとを含むことを特徴とする。
また、本発明は、給水装置を備え、該給水装置から揚程の異なる複数のゾーンに設置された末端器具に給水する給水システムにおいて、給水装置に上記いずれかの給水装置を用いることを特徴とする給水システムにある。
また、本発明は、上記給水システムにおいて、各ゾーンは、高層集合住宅の揚程の異なる複数の階で構成され、末端器具は各階の住宅に配置された高圧水及び/又は低圧水を使用する末端機器であることを特徴とする。
本発明は、各ゾーンに設置された末端器具毎に、該末端器具が必要とする給水圧力に加圧できる補助加圧ポンプユニットを設け、該補助加圧ポンプユニットにより各末端器具が必要とする給水圧に加圧した水を給水するので、圧送ポンプ又は増圧ポンプのポンプ性能を必要最小限に選定できる。また、高圧給水が必要な高圧末端器具にのみ補助加圧ポンプユニットで加圧して給水するから、給水を加圧する圧力エネルギーの無駄を省け省エネルギーの給水装置を実現できる。
また、給湯装置の貯湯槽には給水管からの給水を該貯湯槽の耐圧性能に合せて減圧弁で減圧するか又は、そのままの圧力で供給するか又は、補助加圧ポンプユニットで加圧して供給し、補助加圧ポンプユニットで中温給湯を中温給湯使用末端器具が使用する圧力に加圧するので、給湯装置の貯湯槽の耐圧性能に依存することなく、省エネルギーで中温給湯使用末端器具に給湯できる。
揚程の異なる複数のゾーンに設置された末端器具に給水する給水システムの給水装置に本発明に係る給水装置を用いることにより、高層集合住宅の揚程の異なる階に設置された高圧水及び/又は低圧水を使用する末端器具に、省エネルギーで各末端器具に必要な圧力水を供給できる。
図1は従来の圧送方式の給水装置のシステム構成を示す図である。 図2は従来の直結増圧方式の給水装置のシステム構成を示す図である。 図3は本発明に係る圧送方式の給水装置のシステム構成を示す図である。 図4は本発明に係る直結増圧方式の給水装置のシステム構成を示す図である。 図5は本発明に係る給水装置の動作フローを示す図である。 図6は本発明に係る給水装置に使用する補助加圧ポンプの構成を示す平面図である。 図7は本発明に係る給水装置に使用する補助加圧ポンプの構成を示す正面(一部断面)図である。 図8は本発明に係る給水装置に使用する補助加圧ポンプの構成を示す図7のA−A矢視図である。 図9は補助加圧ポンプのL,M,H設定におけるポンプ特性を示す図である。 図10は本発明に係る給水装置の補助加圧ポンプ単独運転のフローシートである。 図11は本発明に係る給水装置の補助加圧ポンプ単独交互運転のフローシートである 図12は本発明に係る給水装置の補助加圧ポンプ並列交互運転のフローシートである。 従来のエコキュートのシステム構成を示す図である。 図3及び図4に示す給水装置で給水される高層建物の低層ゾーンに設置するエコキュートのシステム構成を示す図である。 図3及び図4に示す給水装置で給水される高層建物の中層ゾーンに設置するエコキュートのシステム構成を示す図である。 図3及び図4に示す給水装置で給水される高層建物の高層ゾーンに設置するエコキュートのシステム構成を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。図3は本発明に係る圧送方式の給水装置のシステム構成を示す図である。なお、本実施の形態では、揚程の異なる複数のゾーンに設置された末端器具として、高層集合住宅(高層マンション)の各階に設置されたシャワーやカラン等の末端器具に給水する給水装置を例に説明するが、本発明に係る給水装置はこれに限定されるものではなく、揚程の異なる複数のゾーンに設置された複数の末端器具に給水する給水装置として広く適用できる。
本給水装置では、図示するように高層建物10全体をいくつかの階ごとに複数層ゾーン、ここでは低層ゾーンLZ、中層ゾーンMZ、高層ゾーンHZに分割している。そして地上部に受水槽11を設置し、水道本管12からの水を一旦受水槽11に貯水し、該受水槽11の水を地上部に設置した圧送ポンプPUで増圧(図では0.4MPaに加圧)し、高層建物10の低層ゾーンLZ、中層ゾーンMZ、高層ゾーンHZに主配管13−1、13−2を通して送水している。低層ゾーンLZ、中層ゾーンMZ、高層ゾーンHZの各ゾーンでは、それぞれ主配管13−1、13−2、圧力タンクT1、T1、圧力タンクT2、T2、圧力タンクT3、T3を設けている。ここで各ゾーンの高低差を10mとし、各ゾーンにはそれぞれ高圧HP(図では0.4MPa)の末端器具14、通常圧(図では0.2MPa)の末端器具15が複数設置されている。
PU1、PU2、PU3はそれぞれ補助加圧ポンプで、PU1はL(低圧)設定(図では0.1MPaに設定)の補助加圧ポンプ、PU2はM(中圧)設定(図では0.2MPaに設定)の補助加圧ポンプ、PU3はH(高圧)設定(図では0.3MPaに設定)の補助加圧ポンプである。補助加圧ポンプPU1は各ゾーン(図では低層ゾーンLZと高層ゾーンHZ)の主配管13−1、13−2と1台又は複数台(図では2台)の通常圧の末端器具15又は高圧HPの末端器具14の間に接続され、主配管13−1、13−2の水を該末端器具14、15が使用する水圧分(図では0.1MPa)だけ加圧するようになっている。補助加圧ポンプPU2は各ゾーン(図では中層ゾーンMZ)の主配管13−1、13−2と1台又は複数台(図では2台)の高圧HPの末端器具14の間に接続され、主配管13−1、13−2の水を該末端器具14が使用する水圧分(図では0.2MPa)だけ加圧するようになっている。補助加圧ポンプPU3は各ゾーン(図では高層ゾーンHZ)の主配管13−1、13−2と1台又は複数台(図では2台、3台、4台)の高圧HPの末端器具14の間に接続され、主配管13−1、13−2の水を該末端器具14が使用する水圧分(図では0.3MPa)だけ加圧するようになっている。
上記のように、補助加圧ポンプPU1、PU2、PU3は各ゾーンの主配管13−1、13−2の水圧が使用水圧に足りない末端器具14又は15との間に接続され、主配管13−1、13−2の水圧を不足圧分だけ加圧して、末端器具14又は15に供給している。即ち、各ゾーンの高圧HPの末端器具14を必要する住宅、水圧不足している住宅に補助加圧ポンプPU1、PU2、PU3のいずれかを設け、末端器具14又は15が使用する水圧の不足分のみ加圧するので、地上部に設置する圧送ポンプPUの性能は必要最小限度で済み、モータ容量も最小なものを使用できる。更に、給水を必要とする箇所の補助加圧ポンプPU1、PU2、PU3のいずれかと圧送ポンプPUのみ運転させるので、給水装置全体の省エネルギー化を図ることが可能となる。
図4は本発明に係る直結増圧方式の給水装置のシステム構成を示す図である。図4において、図3と同一符号を付した部分は同位置又は相当部分を示す。本給水装置が図3に給水装置と異なる点は、受水槽11を設けず、水道本管12の水を地上部に設置した増圧ポンプBPで増圧(図では水道本管12の0.1MPaの水を0.4MPaに増圧)し、直接主配管13−1、13−2を通して送水している点である。また、V1、V2は逆止弁であり、水道本管12の水圧が十分高い(例えば、0.4MPa以上)の場合は、増圧ポンプBPで増圧することなく、水道本管12から逆止弁V1を介して直接主配管13−1、13−2に送水する。
本給水装置においても、図3に示す給水装置と同様、各ゾーンの高圧HPの末端器具14を必要する住宅、水圧不足している住宅に補助加圧ポンプPU1、PU2、PU3のいずれかを設け、末端器具14又は15が使用する水圧の不足分のみ加圧するので、地上部に設置する増圧ポンプBPの性能は必要最小限度で済み、モータ容量も最小なものを使用できる。更に、給水を必要とする箇所の補助加圧ポンプPU1、PU2、PU3のいずれかと増圧ポンプBPのみの運転で済むので、給水装置全体の省エネルギー化を図ることが可能となる。
上記のように本給水装置(図3、図4に示す給水装置)は、補助加圧ポンプPU1、PU2、PU3を、高圧給水を必要としている住宅と高層ゾーンHZの中で水圧の不足している住宅にのみ設置し、水圧の加圧を必要とする箇所のみを個別に加圧する。例えば、補助加圧ポンプを設置した住宅で、水を使用するとその住宅の補助加圧ポンプのみが運転され、その後に主配管13−1、13−2の水圧が低下し、地上部の圧送ポンプPU又は増圧ポンプBPが追従して運転される。次に、圧送ポンプPU又は増圧ポンプBPの運転中に他の住宅で水を使うとそれぞれの住宅に設置された補助加圧ポンプが運転され、圧力を必要とする住宅のみに加圧給水される。このとき、圧送ポンプPU又は増圧ポンプBPは、給水量の変化に応じて圧力制御運転を行い、高層ゾーンHZが必要とする最低基準圧力(図では、0.1MPa)を維持する。
また、補助加圧ポンプPU1、PU2、PU3は、各ゾーン(高層ゾーンHZ、中層ゾーンMZ、低層ゾーンLZ)毎に必要とする性能が異なるので、ポンプの性能を容易に変更できる機能を有している。補助加圧用ポンプPU1、PU2、PU3は、後に詳述するように、同一の構成で、回転数又は圧力設定を変えたものとする。
上記給水装置において、使用する補助加圧ポンプPU1、PU2、PU3は、高層マンションの各戸の個別住宅に設置されるので、省スペース設置が可能な、メンテナンス性を向上させたユニットとする必要がある。そこでここでは後に詳述するように各補助加圧ポンプユニットに圧力タンクを搭載せずに流量センサで運転制御を行うことで、小型でタンクの交換や空気漏れの心配のないユニットとすることができる。また、補助加圧ポンプにシール部を持たないシールレスポンプを採用することで、シール部の液漏れの心配が無く、メンテナンスフリーのポンプユニットとした。
図5は上記給水装置の動作を示すフロー図である。給水装置の動作は図示しない制御装置で行う。先ずステップST1で補助加圧ポンプを停止し、ステップST2で水を使用したか(給水開始か)を判断し、イエス(Y)であったらステップST3に移行する。ステップST3では補助加圧ポンプ始動流量を検知したかを判断し、イエス(Y)であったらステップST4に移行する。ステップST4では補助加圧ポンプを始動し、ステップST5で補助加圧ポンプ運転を行いステップST6に移行する。ステップST6では設備用圧力タンク(圧力タンクT1〜T3)より給水を行い、ステップST7に移行する。ステップST7では、主配管13−1、13−2内の水圧が低下したかを判断し、イエス(Y)であったらステップST8に移行する。
ステップST8では圧送ポンプPU又は増圧ポンプBPの圧力が低下したかを検知し、イエス(Y)であったらステップST9に移行する。ステップST9では圧送ポンプPU又は増圧ポンプBPを始動し、ステップST10に移行する。ステップST10では圧送ポンプPU又は増圧ポンプBPを運転し、ステップST11に移行する。ステップST11では水の使用をやめたか(給水停止か)を判断し、イエス(Y)であったらステップST12に移行する。ステップST12では補助加圧ポンプ停止流量を検知したかを判断し、イエス(Y)であったらステップST13に移行する。
ステップST13では補助加圧ポンプを停止し、ステップST14に移行する。ステップST14では圧送ポンプPU又は増圧ポンプBPの運転継続により設備用圧力タンク(圧力タンクT1〜T3)への給水を行いステップST15に移行する。ステップST15では主配管13−1、13−2内の水圧が上昇したかを判断し、イエス(Y)であったらステップST16に移行する。ステップST16では、圧送ポンプPU又は増圧ポンプBPの圧力上昇を検知し、イエス(Y)であったらステップST17に移行し、圧送ポンプPU又は増圧ポンプBPを停止する。上記フローの制御方法以外に、圧送ポンプPU又は増圧ポンプBPを先に起動させた上で、補助加圧ポンプを起動させる。停止する場合には、補助加圧ポンプを停止させて、圧送ポンプPU又は増圧ポンプBPを停止する順番で行うこともできる。
図6〜図8は回転速度運転型の補助加圧ポンプPU1、PU2、PU3のユニット構成例を示す図である。補助加圧ポンプPU1、PU2、PU3のユニットは全て同一構成で、回転数設定を低速L、中速M、高速Hに設定することにより、図9に示すように揚程H−流量Q特性を変更できるようになっている。即ち、L設定=0.1MPa、M設定=0.2MPa、H設定=0.3MPaに加圧できるように設定される。
図6は平面図、図7は正面図(一部断面図)、図8は図7のA−A矢視図である。図示するように、補助加圧ポンプユニットはユニットベース29上にポンプPと該ポンプPを駆動するモータMとが搭載されている。ポンプPはケーシング23内にインペラ24が回転自在に配置されている。モータはモータケース28内にモータステータ27aが配置され、該モータステータ27a内にモータロータ27bが回転自在に配置され、モータロータ27bの回転軸とポンプPのインペラ24が連結され、モータロータ27bの回転により、ポンプPのインペラ24が回転するようになっている。また、25はバックケーシングであり、モータステータ27aの内側に配置されている。21はフロースイッチ、22は逆止弁、26はプラグ、40はインバータ(INV)を内蔵する制御盤、31は吸込口、32は吐出口である。
上記構成の補助加圧ポンプユニットにおいて、モータMを起動することにより、モータロータ27bが回転するとポンプPのインペラ24が回転する。インペラ24の回転に吸込口31より吸込まれた水は逆止弁22を通ってインペラ24の回転により加圧され、吐出口32により吐出される。吐出口32により吐出される流量はフロースイッチ21により検出される。補助加圧ポンプユニットの吐出口32に配管等を通して接続されている末端器具14又は15を使用することにより、水が流れる。この水の流れをフロースイッチ21が検出することにより、この検知信号は制御盤40に出力され、検知流量が補助加圧ポンプ始動流量になったら、補助加圧ポンプを始動する。なお、図示は省略するが、上記プラグ26に替え圧力センサを設け、圧力設定を低圧L、中圧M、高圧Hとし、可変速運転型とすることも可能である。
補助加圧ポンプユニットは末端器具14又は15に単独で接続され、単独で運転する場合の「単独運転」と、複数台(例えば2台)並列に接続され単独で交互に運転される「単独交互運転」と、複数台(例えば2台)並列に接続され並列交互に運転する「並列交互運転」がある。以下順に説明する。
〔単独運転〕
図10は本給水装置の補助加圧ポンプ単独運転のフローシートである。補助加圧ポンプユニット(図6〜図8参照)の制御盤40の側面に制御盤40が設けられている。該制御盤40の下部には補助加圧ポンプユニットの概略システム構成が示されている。制御盤40には図示する各項目が表示されている。また、制御盤40の下方には、ユニットベース29に搭載されたポンプPとモータMを備えた補助加圧ポンプ38が表示されている。ポンプPの吸込側には逆止弁22、仕切弁35を介して吸込管37が接続され、ポンプPの吐出側にはフロースイッチ21、仕切弁34を介して吐出管36が接続される補助加圧ポンプユニットのシステム構成が表示されている。なお、ポンプPの吐出側のフロースイッチ21と仕切弁34の間に圧力タンクTを設け、ポンプPの吐出圧力を検出する圧力センサPSを設ける場合もある。なお、図10において、42は電源プラグであり、図示しない電源コンセントに挿入することにより、電源が投入され、電源ランプ43が点灯する。
単独運転では後に詳述するように、「電源投入強制運転」、「固定速度運転」、「吐出圧力一定制御運転」、「保護動作」、「焼損防止」が行われる。以下順に説明する。
・電源投入強制運転
補助加圧ポンプ38は、電源投入強制運転時の強制運転用のタイマー41により、フロースイッチ21又は圧力センサPSの始動信号とかかわり無く、所定時間(例えば30秒間)強制運転を行う。また、該所定時間経過後の始動条件(フロースイッチ21又は圧力スイッチPSの始動信号)が無い場合は、補助加圧ポンプは始動準備完了状態となる。このことで、補助加圧ポンプ38の運転の確認が行える。
・固定速度運転
1.流量始動方式
末端器具(給水栓又はシャワー等)を使用し、所定の運転水量(例えば、1.5L/min)以上になるとフロースイッチ21がONとなり、補助加圧ポンプ38は自動的に運転を開始する。このとき、補助加圧ポンプ38は停止遅延用のタイマーにより所定時間(例えば、10秒間)強制的に運転し、インチング運転防止が図られる。継続的に水を使用すると、補助加圧ポンプ38は複数段階の固定速設定(ここでは低速L、中速M、高速Hの3段階の速度設定)で設定された回転数で運転し(図9参照)、必要な水量を加圧して給水する。末端器具の使用を止め、所定停止水量(例えば1.3L/min)以下になるとフロースイッチ21はOFFとなり、補助加圧ポンプ38は自動的に停止する。補助加圧ポンプ38は水の使用状況に応じて上記の運転動作を繰り返す。
2.圧力始動方式
末端器具(給水栓又はシャワー等)を使用し、吐出管36内の圧力が所定規定圧力(例えば、目標圧力である低圧L、中圧M、高圧H×0.8)以下になると圧力センサPSにより始動圧力を検知して、補助加圧ポンプ38は自動的に運転を開始する。このとき、補助加圧ポンプ38を停止遅延用のタイマーにより所定時間(例えば、10秒間)強制的に運転し、インチング運転の防止を図る。継続的に水を使用すると、補助加圧ポンプ38は複数段階の固定速設定(ここでは低速L、中速M、高速Hの3段階の速度設定)で設定された回転数で運転し、必要な水量を加圧して給水する。末端器具の使用を止め、所定停止水量(例えば、1.3L/min)以下になるとフロースイッチ21はOFFとなり、補助加圧ポンプ38は自動的に停止する。補助加圧ポンプ38は、水の使用状況に応じて上記の運転動作を繰り返す。
・吐出圧力一定制御運転(圧力センサPS使用時のみ)
1.流量始動方式
末端器具(給水栓又はシャワー等)を使用し、所定の運転水量(例えば、1.5L/min)以上になるとフロースイッチ21がONとなり、補助加圧ポンプ38は自動的に運転を開始する。このとき、補助加圧ポンプ38を停止遅延用のタイマーにより所定時間(例えば、10秒間)強制的に運転し、インチング運転の防止を図る。継続的に水を使用すると、補助加圧ポンプ38は複数種類の目標圧力設定(ここでは低圧L、中圧M、高圧Hの3種類の目標圧力設定)で設定された目標圧力値で運転し、必要な水量を目標圧力まで加圧して吐出圧力一定制御運転を行う。末端器具の使用を止め、所定停止水量(例えば、1.3L/min)以下になるとフロースイッチ21はOFFとなり、補助加圧ポンプ38は自動的に停止する。補助加圧ポンプ38は、水の使用状況に応じて上記の運転動作を繰り返す。
2.圧力始動方式
末端器具(給水栓又はシャワー等)を使用し、吐出管36内の圧力が所定規定圧力(例えば、目標の低圧L、中圧M、高圧H×0.8の圧力)以下になると圧力センサPSにより始動圧力を検知して、補助加圧ポンプ38は自動的に運転を開始する。このとき、補助加圧ポンプ38を停止遅延用のタイマーにより所定時間(例えば、10秒間)強制的に運転し、インチング運転の防止を図る。継続的に水を使用すると、補助加圧ポンプ38は複数種類の目標圧力設定(ここでは低圧L、中圧M、高圧Hの3種類の圧力設定)で設定された目標圧力値で運転し、必要な水量を目標圧力値まで加圧して吐出圧力一定制御運転を行う。末端器具の使用を止め、所定停止水量(例えば、1.3L/min)以下になるとフロースイッチ21はOFFとなり、補助加圧ポンプ38は自動的に停止する。補助加圧ポンプ38は、水の使用状況に応じて上記の運転動作を繰り返す。
・保護動作
1.自動復帰
(1)電源電圧異常
電源電圧が、異常電圧(過電圧、低電圧)になり異常電圧を検出すると補助加圧ポンプ38は停止し、制御盤40の「電源過電圧」又は「電源低電圧」の故障表示灯(赤)が点滅する。電源電圧が正常に戻ると、補助加圧ポンプ38は正常運転に戻り故障表示灯は消灯する。
(2)インバータ(INV)温度異常
インバータ(INV)の温度が、異常温度(例えば、100℃以上)を検出すると補助加圧ポンプ38は停止し、制御盤40の「INV異常温度」の故障表示灯(赤)が点滅する。インバータの温度が低下し復帰温度以下になると、補助加圧ポンプ38は自動的に正常運転に戻り故障表示灯は消灯する。
2.手動復帰
(1)位置センサ異常
補助加圧ポンプ38のモータMの位置センサの異常で脱調運転となると補助加圧ポンプ38は停止し、制御盤40の「位置センサ異常」の故障表示灯(赤)が点灯する。補助加圧ポンプ38を復帰させる場合は、脱調運転の原因を取り除いてから電源を再投入することで、補助加圧ポンプ38の再始動が可能となる。
(2)モータ過熱保護
補助加圧ポンプ38の運転中、過負荷運転となりモータMが過熱状態になると補助加圧ポンプ38は停止し、制御盤40の「モータ過熱保護」の故障表示灯(赤)が点灯する。補助加圧ポンプ38を復帰させる場合は、過負荷運転の原因を取り除いてから電源を再投入することで、補助加圧ポンプ38の再始動が可能となる。
(3)空運転保護
補助加圧ポンプ38の運転中、ポンプPが空運転になると補助加圧ポンプ38は停止し、制御盤40の「空運転保護」の故障表示灯(赤)が点灯する。補助加圧ポンプ38を復帰させる場合は、空運転の原因を取り除いてから電源を再投入することで、補助加圧ポンプ38の再始動が可能となる。
(4)圧力センサ(PS)異常
圧力センサPSの異常(出力電圧値異常)を検知すると補助加圧ポンプ38は停止し、制御盤40の「圧力センサ異常」の故障表示灯(赤)が点灯する。補助加圧ポンプ38を復帰させる場合は、圧力センサPSを正常にしてから電源を再投入することで、補助加圧ポンプ38の再始動が可能となる。圧力センサPSが正常にならない場合は、圧力センサPS無しの運転に変更することで再始動が可能となる。
・焼損防止
1.ポンプ締切運転防止
補助加圧ポンプ38が運転中、フロースイッチ21が動作不良(OFFしない)を起こし、締切運転が継続するとポンプP内の温度が上昇する。このときポンプケーシングの温度が所定異常温度(例えば、95℃)に達すると補助加圧ポンプ38は停止する。補助加圧ポンプ38を復帰させる場合は、フロースイッチ21の動作不良の原因を取り除いてから電源を再投入することで、補助加圧ポンプ38の再始動が可能となる。
2.モータ焼損防止
補助加圧ポンプ38のモータMが異常に加熱し所定温度(例えば、150℃)を越えた場合は、モータMに内蔵されている温度ヒューズが溶断してモータMの焼損を防止する。
〔単独交互運転〕
図11は本給水装置の補助加圧ポンプ単独交互運転のフローシートである。図11において、図10と同一符号を付した部分は同一又は相当部分を示す。図示するように、ここではモータM1とポンプP1を備えた1号補助加圧ポンプ38−1及び制御盤40を備えた補助加圧ポンプユニットと、モータM2とポンプP2を備えた2号補助加圧ポンプ38−2及び制御盤40を備えた補助加圧ポンプユニットの2台の補助加圧ポンプユニットを備えている。図11において、※1と※1、※2と※2は2台の補助加圧ポンプユニットの吸込管37と37、吐出管36と36が互いに接続されていることを示す。
単独交互運転では後に詳述するように「電源投入強制運転」、「単独交互運転」、「故障時自動切替運転(バックアップ運転)」、「保護動作」、「焼損防止」が行われる。以下順に説明する。
・電源投入強制運転
補助加圧ポンプ38−1、38−2は、電源投入時の強制運転用のタイマー41により、フロースイッチ21又は圧力センサPSの始動信号にかかわり無く、所定時間(例えば、30秒間)強制運転を行う。また、所定時間(例えば、30秒間)経過後始動条件(フロースイッチ21又は圧力センサPSの始動信号)が無い場合は、補助加圧ポンプ38−1、38−2は自動的に停止し始動準備完了状態となる。このことで、補助加圧ポンプ38−1、38−2の運転の確認が行える。
・単独交互運転
末端器具(給水栓又はシャワー等)を使用し、所定運転水量(例えば、1.5L/min)以上になると1号補助加圧ポンプ38−1のフロースイッチ21がONになり、1号補助加圧ポンプ38−1は自動的に運転を開始する。このとき1号補助加圧ポンプ38−1は停止遅延用のタイマーにより所定時間(例えば、10秒間)強制的に運転し、インチング運転の防止を図る。継続的に水を使用すると、1号補助加圧ポンプ38−1は複数段階の固定速度設定(ここでは低速L、中速M、高速Hの3段階の固定速度設定)で設定された回転数で運転し、必要な水量を加圧して給水する。末端器具の使用を止め、所定停止水量(例えば、1.3L/min)以下になると1号補助加圧ポンプ38−1のフロースイッチ21はOFFとなり、1号補助加圧ポンプ38−1は自動的に停止する。再び水を使用すると休止中の2号補助加圧ポンプ38−2が運転し、1号補助加圧ポンプ38−1と2号補助加圧ポンプ38−2は交互動作を行う。1号補助加圧ポンプ38−1、2号補助加圧ポンプ38−2とをそれぞれ具備する2台の補助加圧ポンプユニットは、水の使用状況に応じて上記の運転動作を繰り返す。
・故障時自動切替運転(バックアップ運転)
1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2の運転中に、下記1)〜8)の異常が発生した場合は、休止中の2号補助加圧ポンプ38−2又は1号補助加圧ポンプ38−1に自動的に切替わり加圧給水運転を継続する。この切替わった加圧給水運転(バックアップ運転)中に故障中の補助加圧ポンプの異常が取り除かれてもバックアップ運転中の補助加圧ポンプの運転は継続する。
1)電源低電圧、2)電源過電圧、3)インバータ(INV)温度異常、4)位置センサ異常、5)モータ過熱、6)空運転、7)圧力センサ(PS)異常、8)ポンプ締切運転
・保護動作
1.自動復帰
(1)電源電圧異常
電源電圧が、異常電圧(過電圧、低電圧)になり、異常電圧を検出すると1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2が停止し、制御盤40の「電源低電圧」、「電源過電圧」の故障表示灯(赤)が点滅する。電源電圧が正常値に戻ると、1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2は正常運転に戻り故障表示灯は消灯する。
(2)インバータ(INV)温度異常
インバータの温度が、所定異常温度(例えば100℃以上)を検出すると1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2が停止し、制御盤40の「INV異常温度」の故障表示灯(赤)が点滅する。インバータの温度が低下し復帰温度以下になると、1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2は自動的に正常運転に戻り故障表示灯は消灯する。
2.手動復帰
(1)位置センサ異常
1号補助加圧ポンプ38−1のモータM1又は2号補助加圧ポンプ38−2のモータM2の位置センサの異常で脱調運転となると1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2は停止し、制御盤40の「位置センサ異常」の故障表示灯(赤)を点灯する。1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2を復帰させる場合は、上記位置センサ異常の原因を取り除いてから電源を再投入することで、1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2は再起動が可能となる。
(2)モータ過熱保護
1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2が運転中、過負荷運転となると1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2は停止し、制御盤40の「モータ過熱保護」の故障表示灯(赤)が点灯する。1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2を復帰させる場合は、過負荷運転の原因を取り除いてから電源を再投入することで、1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2は再始動が可能となる。
(3)空運転保護
1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2が運転中、ポンプP1又はP2が空運転になると1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2は停止し、制御盤40の「空運転保護」の故障表示灯(赤)が点灯する。1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2を復帰する場合は、ポンプP1又はP2の空運転の原因を取り除いてから電源を再投入することで、1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2は再始動が可能となる。
(4)圧力センサ(PS)異常
1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2の圧力センサPSの異常(出力電圧値異常)を検知すると1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2は停止し、制御盤40の「圧力センサ異常」の故障表示灯(赤)が点灯する。1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2を復帰させる場合は、圧力センサPSを正常にしてから電源を再投入することで、1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2は再始動が可能となる。圧力センサPSが正常にならない場合は、圧力センサPS無しの運転に変更することで、再始動が可能になる。
・焼損防止
1.ポンプ締切運転防止
1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2の運転中、フロースイッチ21が動作不良(OFFしない)を起こし、締切運転が継続されると1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2のポンプP内水温が上昇する。このとき、ポンプケーシングの温度が所定異常温度(例えば、95℃)に達すると1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2を停止する。フロースイッチ21の動作不良の原因を取り除いてから電源を再投入することで、1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2は再始動が可能となる。
2.モータ焼損防止
1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2のモータMが異常に過熱し所定温度(例えば150℃)を超えた場合はモータMに内蔵されている温度ヒューズが溶断しモータMの焼損を防止する。
〔並列交互運転〕
図12は本給水装置の補助加圧ポンプ並列交互運転のフローシートである。図12において、図10及び図11と同一符号を付した部分は同一又は相当部分を示す。ここではモータM1とポンプP1を備えた1号補助加圧ポンプ38−1及び制御盤40を備えた補助加圧ポンプユニットと、モータM2とポンプP2を備えた2号補助加圧ポンプ38−2及び制御盤40を備えた補助加圧ポンプユニットの2台の補助加圧ポンプユニットを備えている。図12において、※1と※1、※2と※2は2台の補助加圧ポンプユニットの吸込管37と37、吐出管36と36が互いに接続されていることを示す。
並列交互運転では後に詳述するように「電源投入強制運転」、「単独交互運転(吐出圧力一定制御運転)」、「並列交互運転(吐出圧力一定制御運転)」、「故障時自動切替運転(バックアップ運転)」、「保護動作」、「焼損防止」が行われる。以下順に説明する。
・電源投入強制運転
1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2は、電源投入強制用のタイマー41により、フロースイッチ21又は圧力センサPSの始動信号に関わりなく、所定時間(例えば、30秒間)強制運転を行う。また、所定時間(例えば、30秒)経過後始動条件(フロースイッチ21又は圧力センサPSの始動信号)が無い場合は、1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2を停止し始動準備完了状態となる。これにより1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2の運転の確認が行える。
・単独交互運転(吐出圧力一定制御)
1.流量始動方式
末端器具(給水栓又はシャワー)を使用し、所定運転水量(例えば、1.5L/min)以上になるとフロースイッチ21がONとなり、1号補助加圧ポンプ38−1は自動的に運転を開始する。このとき、1号補助加圧ポンプ38−1は停止遅延用のタイマーにより所定時間(例えば、10秒間)は強制的に運転し、インチング運転の防止を図る。1号補助加圧ポンプ38−1は複数種類の目標圧力設定(ここでは低圧L、中圧M、高圧Hの3種類の圧力設定)で設定された目標圧力値で運転し、必要な水量を目標圧力まで加圧して吐出圧力一定制御運転を行う。末端器具の使用を止め、所定停止水量(例えば、1.3L/min)以下になると1号補助加圧ポンプ38−1のフロースイッチ21はOFFとなり、1号補助加圧ポンプ38−1は自動的に停止する。再び末端機器を使用して水を使用すると休止中の2号補助加圧ポンプ38−2が運転し、1号補助加圧ポンプ38−1と2号補助加圧ポンプ38−2は交互動作を行う。このように1号補助加圧ポンプ38−1を備えた補助加圧ポンプユニットと、2号補助加圧ポンプ38−2を備えた補助加圧ポンプユニットの2台の補助加圧ポンプユニットは水の使用状況に応じて上記交互動作を繰り返す。
2.圧力始動方式
末端器具(給水線又はシャワー)を使用し、吐出管36内の圧力が所定規定圧力(例えば、目標圧力である低圧L、中圧M、高圧H×0.8)以下になると圧力センサPSにより始動圧力を検知して、1号補助加圧ポンプ38−1は自動的に運転を開始する。このとき1号補助加圧ポンプ38−1は停止遅延用のタイマーにより所定時間(例えば、10秒間)は強制的に運転し、インチング運転の防止を図る。継続的に水を使用すると、1号補助加圧ポンプ38−1は複数種類の目標圧力設定(ここでは低圧L、中圧M、高圧Hの3種類の圧力設定)で設定された目標圧力値で運転し、必要な水量を目標圧力まで加圧して吐出圧力一定制御運転を行う。末端器具の使用を止め、所定停止水量(例えば、1.3L/min)以下になるとフロースイッチ21はOFFとなり、1号補助加圧ポンプ38−1は自動的に停止となる。再び末端器具を使用し水を使用すると休止中の2号補助加圧ポンプ38−2が運転し、1号補助加圧ポンプ38−1と2号補助加圧ポンプ38−2は交互動作を行う。このように2台の補助加圧ポンプユニットは水の使用状況に応じて上記交互動作を繰り返す。
・並列交互運転(吐出圧力一定制御運転)
1.流量始動方式
末端器具(給水栓又はシャワー)を使用し、所定運転水量(例えば、1.5L/min)以上になると先発の1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2のフロースイッチがONとなり、先発の1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2は自動的に運転を開始する。このとき、1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2は停止遅延用のタイマーにより所定時間(例えば、10秒間)は強制的に運転し、インチング運転の防止を図る。継続的に水を使用すると、先発の1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2は複数種類の目標圧力設定(ここでは、低圧L、中圧M、高圧Hの3種類の圧力設定)で設定された目標圧力値で運転し、必要な水量を目標圧力まで加圧して吐出圧力一定制御運転を行う。使用水量が増え先発の1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2が最高周波数で運転すると追従の2号補助加圧ポンプ38−2又は1号補助加圧ポンプ38−1が運転し、2台の補助加圧ポンプユニットの揃速運転を行う。2台の補助加圧ポンプ38−1、38−2は給水が継続する間、2台の補助加圧ポンプ38−1、38−2の揃速運転による吐出圧力一定制御運転を行う。末端器具の使用を止め、各補助加圧ポンプ38−1、38−2が所定停止水量(例えば、1.3L/min)以下になるとフロースイッチ21はOFFとなり、2台の補助加圧ポンプ38−1、38−2は自動的に同時停止する。再び水を使用すると前回追従運転した2号補助加圧ポンプ38−2又は1号補助加圧ポンプ38−1を先発として運転し、2台の補助加圧ポンプ38−1、38−2の交互動作を行う。2台の補助加圧ポンプ38−1、38−2は水の使用状況に応じて上記交互動作を繰り返す。
2.圧力始動方式
末端器具(給水栓又はシャワー)を使用し、吐出管36内の圧力が所定規定圧力(ここでは、目標圧力である低圧L、中圧M、高圧H×0.8)以下になると圧力センサPSにより始動圧力を検知し、1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2を先発として運転を開始する。このとき1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2は、停止遅延用のタイマーにより所定時間(例えば、10秒間)強制的に運転し、インチング運転の防止を図る。継続的に水を使用すると、該1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2は、複数種類の目標圧力設定(ここでは、低圧L、中圧M、高圧Hの3種類の圧力設定)で設定された目標圧力値で運転し、必要な水量を目標圧力まで加圧して吐出圧力一定制御運転を行う。使用水量が増え、先発補助加圧ポンプが最高周波数で運転すると追従して補助加圧ポンプを運転し、2台の補助加圧ポンプ38−1、38−2による揃速運転を行う。この2台の補助加圧ポンプ38−1、38−2による給水が継続する間は、2台の補助加圧ポンプ38−1、38−2による吐出圧力一定制御を行う。末端器具の使用を止め、各補助加圧ポンプ38−1、38−2の停止水量が所定水量(例えば、1.3L/min)以下になるとフロースイッチ21はOFFとなり、2台の補助加圧ポンプ38−1、38−2は自動的に同時停止する。再び水を使用すると前回追従補助加圧ポンプであった補助加圧ポンプ38−1又は38−2が先発補助加圧ポンプとして運転され、補助加圧ポンプ38−1、38−2は交互動作を行う。2台の補助加圧ポンプ38−1、38−2は、水の使用状況に応じて上記運転動作を繰り返す。
・故障時自動切替運転(バックアップ運転)
運転中の1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2に下記1)〜8)の異常が発生した場合は、休止中の2号補助加圧ポンプ38−2又は1号補助加圧ポンプ38−1に自動的に切替わり加圧給水運転を継続する。この切替わった加圧給水運転(バックアップ運転)中に故障中の補助加圧ポンプの異常が取り除いてもバックアップ運転中の補助加圧ポンプの運転は継続する。
1)電源低電圧、2)電源過電圧、3)インバータ(INV)温度異常、4)位置センサ異常、5)モータ過熱、6)空運転、7)圧力センサ(PS)異常、8)ポンプ締切運転
・保護動作
1.自動復帰
(1)電源電圧異常
電源電圧が、異常電圧(過電圧、低電圧)になり、異常電圧を検出すると1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2が停止し、制御盤40の「電源低電圧」、「電源過電圧」の故障表示灯(赤)が点滅する。電源電圧が正常値に戻ると、1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2は正常運転に戻り故障表示灯は消灯する。
(2)インバータ(INV)温度異常
インバータの温度が、異常温度(例えば100℃以上)となり、該異常を検出すると該インバータを具備する1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2が停止し、制御盤40の「INV異常温度」の故障表示灯(赤)が点滅する。インバータの温度が低下し復帰温度以下になると、該インバータを具備する1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2は自動的に正常運転に戻り故障表示灯は消灯する。
2.手動復帰
(1)位置センサ異常
1号補助加圧ポンプ38−1のモータM1の位置センサ又は2号補助加圧ポンプ38−2のモータM2の位置センサの異常で脱調運転となると1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2は停止し、制御盤40の「位置センサ異常」の故障表示灯(赤)を点灯する。1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2を復帰させる場合は、上記位置センサ異常の原因を取り除いてから電源を再投入することで、1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2は再起動が可能となる。
(2)モータ過熱保護
1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2が運転中、過負荷運転となると、1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2は停止し、制御盤40の「モータ過熱保護」の故障表示灯(赤)が点灯する。1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2を復帰させる場合は、過負荷運転の原因を取り除いてから電源を再投入することで、1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2は再始動が可能となる。
(3)空運転保護
1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2が運転中、ポンプP1又はP2が空運転になると1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2は停止し、制御盤40の「空運転保護」の故障表示灯(赤)が点灯する。1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2を復帰する場合は、ポンプP1又はP2の空運転の原因を取り除いてから電源を再投入することで、1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2は再始動が可能となる。
(4)圧力センサ(PS)異常
圧力センサPSの異常(出力電圧値異常)を検知すると1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2は停止し、制御盤40の「圧力センサ異常」の故障表示灯(赤)が点灯する。1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2を復帰させる場合は、圧力センサPSを正常にしてから電源を再投入することで、1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2は再始動が可能となる。圧力センサPSが正常にならない場合は、圧力センサ無しの運転に変更することで、再始動が可能になる。
・焼損防止
1.ポンプ締切運転防止
1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2の運転中、フロースイッチ21が動作不良(OFFしない)を起こし、締切運転が継続されると1号補助加圧ポンプ38−1のポンプP1又は2号補助加圧ポンプ38−2のポンプP2内水温が上昇する。このとき、ポンプケーシングの温度が所定異常温度(例えば、95℃)に達すると1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2を停止する。フロースイッチ21の動作不良の原因を取り除いてから電源を再投入することで、1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2は再始動が可能となる。
2.モータ焼損防止
1号補助加圧ポンプ38−1又は2号補助加圧ポンプ38−2のモータMが異常に過熱し所定温度(例えば150℃)を超えた場合はモータM1又はM2に内蔵されている温度ヒューズが溶断しモータMの焼損を防止する。
本給水装置で給水される高層マンションでは、省エネルギーの観点から、各ゾーンに適した給湯装置(以下、「エコキュート」という)を屋外Outに設置し、このエコキュートから当該ゾーンに属する階の住宅の末端器具に給湯している。 図14は図3及び図4に示す給水装置で給水される高層建物10の低層ゾーンLZに設置するのに好適なエコキュートのシステム構成を示す図である。図14において、50は屋外Outに設置された貯湯ユニットであり、該貯湯ユニット50は貯湯槽51を備えている。貯湯槽51の湯は循環配管53を通って給湯器52により加熱され、所定の高温(例えば90℃)に維持されている。貯湯槽51内の湯量が不足すると給水管54からの所定圧(図では0.3MPa)の水が減圧弁55を介して減圧(図では0.2MPaに減圧)され、給水管56を通って補給される。
貯湯槽51からの高温給湯(図では0.2MPaの高温給湯)は給湯配管58を通って屋内Inの低層ゾーンLZに設置された混合弁59に供給される。該混合弁59では給水管56から分岐した給水管57を通って供給される水と混合され、中温給湯(図では0.2MPaの中温給湯)となる。この混合弁59からの中温給湯は高圧シャワーには使用できない低圧なので、直接高圧シャワー61(図では0.4MPaの高圧シャワー)等の高圧末端器具には供給できない。
そこで本低層ゾーン用のエコキュートでは、混合弁59からの中温給湯が通る給湯配管60から分岐して高圧シャワー61に中温給湯を供給する給湯配管62に補助加圧ポンプ63を設け、該補助加圧ポンプ63で高圧シャワー61が使用できる中温給湯に加圧(図では0.2MPaの中温給湯を0.4MPaの中温給湯に加圧)して高圧シャワー61にのみ供給する。これにより貯湯ユニット50の貯湯槽51の耐圧性能に依存することなく、給水管54から水を貯湯槽51に供給し、貯湯槽51からの高温給湯を高圧シャワー61の使用に適した圧力の中温給湯として該高圧シャワー61に供給できる。また、カラン64等の高圧中温給湯を必要としない末端器具には、給湯配管60から分岐する給湯配管65を通して低圧(図では0.2MPa)の中温給湯を供給する。
図15は図3及び図4に示す給水装置で給水される高層建物10の中層ゾーンMZに設置するのに好適な、中層ゾーン用のエコキュートのシステム構成を示す図である。図15において、図14と同一符号を付した部分は同一又は相当部分を示す。本中層ゾーン用のエコキュートでは、貯湯ユニット50の貯湯槽51への水供給、及び該貯湯槽51の内の湯量の不足分を補給する場合は、給水管54から水(図では0.2MPaの水)を直接貯湯槽51に供給している。
貯湯槽51の高温給湯(図では0.2MPaの高温給湯)は給湯配管58を通って中層ゾーンMZに設置された混合弁59に供給される。該混合弁59では給水管54から分岐した給水管57を通って給水される水と混合され、中温給湯(図では0.2MPaの中温給湯)となる。この混合弁59から流出する中温給湯は高圧シャワーには使用できない低圧であるから、直接高圧シャワー61(図では0.4MPaの高圧シャワー)には供給できない。
そこで本中層ゾーン用のエコキュートでは、混合弁59からの中温給湯が通る給湯配管60から分岐して高圧シャワー61に中温給湯を供給する給湯配管62に補助加圧ポンプ63(図では0.2MPaの中温給湯を0.4MPaに加圧する補助加圧ポンプ)を設け、該補助加圧ポンプ63で高圧シャワー61が使用できる中温給湯に加圧して高圧シャワー61にのみ供給するようにしている。これにより貯湯ユニット50の貯湯槽51の耐圧性能に依存することなく、高圧シャワー61にのみ加圧した中温給湯を供給できる。また、カラン64等の高圧中温給湯を必要としない末端器具には、給湯配管60から分岐する給湯配管65で中温給湯を供給する。
図16は図3及び図4に示す給水装置で給水される高層建物10の高層ゾーンHZに設置するのに好適な、高層ゾーン用のエコキュートのシステム構成を示す図である。図16において、図14及び図15と同一符号を付した部分は同一又は相当部分を示す。本高層ゾーン用のエコキュートでは、貯湯ユニット50の貯湯槽51への水供給、及び該貯湯槽51の内の湯量が不足分を補給する場合は、給水管54から水(図では0.1MPaの水)を該給水管54に設けた補助加圧ポンプ66で加圧(図では0.1MPaの水を0.2MPaの水に加圧)して貯湯槽51に供給している。
貯湯槽51の高温給湯(図では0.2MPaの高温給湯)は給湯配管58を通って高層ゾーンHZに設置された混合弁59に供給される。該混合弁59では給水管56から分岐した給水管57を通って給水される水と混合され、中温給湯(図では0.2MPaの中温給湯)となる。この混合弁59から流出する中温給湯は高圧シャワーには使用できない圧力であるから、直接高圧シャワー61(図では0.4MPaの高圧シャワー)には供給できない。
そこで本高層ゾーン用のエコキュートでは、混合弁59からの中温給湯が通る給湯配管60から分岐して高圧シャワー61に中温給湯を供給する給湯配管62に補助加圧ポンプ63(図では0.2MPaの中温給湯を0.4MPaに加圧する補助加圧ポンプ)を設け、該補助加圧ポンプ63で高圧シャワー61が使用できる中温給湯に加圧して高圧シャワー61にのみ供給するようにしている。これにより貯湯ユニット50の貯湯槽51の耐圧性能に依存することなく、高圧シャワー61にのみ加圧した中温給湯を供給できる。また、カラン64等の高圧中温給湯を必要としない末端器具には、給湯配管60から分岐する給湯配管65で中温給湯を供給する。
以上、本発明の実施形態例を説明したが、本発明は上記実施形態例に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態例では、高層マンション等の高層集合住宅を例に説明したが、本給水装置で給水する対象は高層集合住宅に限定されるものではなく、水を使用する複数の高圧用末端器具及び低圧用末端器具が揚程の異なる箇所に設置されている建築物等に省エネルギーで効率良く給水できる。
本発明は、揚程の異なる複数のゾーンに設置された1台又は複数台の末端器具毎に、該末端器具が必要とする給水圧力に加圧できる補助加圧ポンプユニットを設け、該補助加圧ポンプユニットにより末端器具のみに該末端器具が必要とする給水圧に加圧した水を給水するので、高層集合住宅等の揚程の異なる複数のゾーンに高圧水を使用する末端器具及び低圧水を使用する末端器具が混在して設置している建築物等の設備に省エネルギーで効率よく給水できる給水装置として利用することができる。
10 高層建物
11 受水槽
12 水道本管
13 主配管
14 末端器具
15 末端器具
21 フロースイッチ
22 逆止弁
23 ケーシング
24 インペラ
25 バックケーシング
26 プラグ
27a モータステータ
27b モータロータ
28 モータケース
29 ユニットベース
31 吸込口
32 吐出口
34 仕切弁
35 仕切弁
36 吐出管
37 吸込管
38 補助加圧ポンプ
40 制御盤
41 タイマー
42 電源プラグ
43 電源ランプ
50 貯湯ユニット
51 貯湯槽
52 給湯器
53 循環配管
54 給水管
55 減圧弁
56 給水管
57 給水管
58 給湯配管
59 混合弁
60 給湯配管
61 高圧シャワー
62 給湯配管
63 補助加圧ポンプ
64 カラン
65 給湯配管
66 補助加圧ポンプ
P ポンプ
M モータ
T 圧力タンク
T1 圧力タンク
T2 圧力タンク
T3 圧力タンク
LZ 低層ゾーン
MZ 中層ゾーン
HZ 高層ゾーン
PU 圧送ポンプ
BP 増圧ポンプ
PU1 補助加圧ポンプ
PU2 補助加圧ポンプ
PU3 補助加圧ポンプ
INV インバータ

Claims (9)

  1. 水道本管に接続した受水槽を備え該受水槽の水を圧送ポンプで加圧し揚程の異なる複数のゾーンに設置された末端器具に主配管を通して高層集合住宅に給水、又は前記水道本管に直結した増圧ポンプで前記水道本管からの水を増圧し揚程の異なる複数のゾーンに設置された末端器具に主配管を通して前記高層集合住宅に給水する給水装置において、
    前記主配管は、前記複数のゾーンを貫通して最小揚程のゾーンから最大揚程のゾーンに達して設置されており、
    前記各ゾーンでは、前記主配管に複数の分岐管が接続され、各分岐管には1個又は複数の末端器具が接続されており、
    前記各分岐管には前記接続された末端器具が使用する水圧に応じて給水を加圧できる1個又は複数の補助加圧ポンプが設けられており、
    前記複数のゾーンの分岐管に設けた補助加圧ポンプは同一構成であり、前記接続された末端器具が使用する水圧に対応して複数の回転数設定又は圧力設定できる回転数設定手段又は圧力設定手段を設けたことを特徴とする給水装置。
  2. 請求項1に記載の給水装置において、
    前記補助加圧ポンプの吐出し側に流量センサ又は圧力センサを設け、前記各末端器具の使用する水量又は圧力により該補助加圧ポンプを運転・停止することを特徴とする給水装置。
  3. 請求項1又は2に記載の給水装置において、
    前記補助加圧ポンプは1つの前記分岐管に複数台設置され、該複数台の補助加圧ポンプから1又は複数の前記末端器具に給水するようになっており、
    前記複数台の補助加圧ポンプを単独交互運転又は並列交互運転することを特徴とする給水装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の給水装置において、
    前記複数ゾーンの中には貯湯槽及び給湯機ユニットを備えた給湯装置を備え、該給湯装置の貯湯槽からの高温給湯に混合手段で水を混合し中温給湯とし、該中温給湯を当該ゾーンに設置された1又は複数の中温給湯使用末端器具のみに中温給湯管を通して供給するようになっており、
    前記中温給湯管に補助加圧ポンプを設け、該補助加圧ポンプで中温給湯を前記中温給湯使用末端器具が使用する圧力に加圧することを特徴とする給水装置。
  5. 請求項4に記載の給水装置において、
    前記給湯装置の貯湯槽には給水管からの給水を該貯湯槽の耐圧性能に合せて減圧弁で減圧するか又は、そのままの圧力で供給するか又は、補助加圧ポンプで加圧して供給するようになっていることを特徴とする給水装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の給水装置において、
    制御装置を有し、
    前記制御装置は、前記補助加圧ポンプが停止の状態から、当該補助加圧ポンプが設けられている分岐管から末端器具への給水流量が始動開始流量になったら当該補助加圧ポンプを始動運転すると共に、当該給水流量が始動開始流量以下になったら該補助加圧ポンプを停止し、
    前記主配管内の水圧が低下し、前記圧送ポンプ又は増圧ポンプの始動開始圧力以下となったら、前記圧送ポンプ又は増圧ポンプを始動運転すると共に、該始動開始圧力以上となったら当該圧送ポンプ又は増圧ポンプを停止するように構成されていることを特徴とする給水装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の給水装置において、
    前記補助加圧ポンプは、ユニットベースと、前記ユニットベース上に設けたポンプ及び該ポンプを駆動するモータとを含むことを特徴とする給水装置。
  8. 給水装置を備え、該給水装置から揚程の異なる複数のゾーンに設置された末端器具に給水する給水システムにおいて、
    前記給水装置に請求項1乃至7のいずれか1項に記載の給水装置を用いることを特徴とする給水システム。
  9. 請求項8に記載の給水システムにおいて、
    前記各ゾーンは、高層集合住宅の揚程の異なる複数の階で構成され、前記末端器具は各階の住宅に配置された高圧水及び/又は低圧水を使用する末端機器であることを特徴とする給水システム。
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