JP2021049235A - 給水消火システム、消火方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】設置スペースに制約があっても、現場に適した消火性能を実現可能とする給水消火システム、消火方法及びプログラムを提供する。【解決手段】ポンプ2を増設可能な給水消火システム100であって、吐出し側に一般給水設備と消火設備との両方が接続される複数のポンプ2と、当該ポンプ2を制御する少なくともひとつの制御部と、を備え、制御部は、火災の発生を判断した場合、前記複数のポンプ2のうち少なくとも2台のポンプを稼働するよう制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、給水消火システム、消火方法及びプログラムに関する。
小規模の建物の消火設備として、従来、火災時に消火設備への給水が可能な小型且つ安価なポンプを用いた給水消火装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。また給水に用いられる小型のポンプユニットが提案されている(例えば特許文献2参照)。
特開2017−47007号公報 特開2019−11731号公報
空屋を改築した建造物(以下、空屋改築建造物ともいう)では、既設の建物に消火設備を後から追加する場合があり、建物の敷地や構造、既設の配管を流用するため、配管設備の圧損等が予測困難である。そのため、水道本管に直接消火設備(例えば、スプリンクラー)を設置した後に、水道本管圧では給水圧力が不足するのが発覚して、現場でポンプを新規に設置しなければならない場合がある。この場合、敷地に制約がある空屋改築建造物ではポンプを設置するスペースを確保できない等の理由によって、床下等に設置可能な、高さ方向がコンパクトな消火ポンプが要求される。更に、小規模な建物では、火災発生時に給水栓からの水で初期消火を行うために、火災発生時にスプリンクラーにて必要な容量よりも更に大容量のポンプを採用したい、といった要望もある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、設置スペースに制約があっても、現場に適した消火性能を実現可能とする給水消火システム、消火方法及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に係る給水消火システムは、ポンプを増設可能な給水消火システムであって、吐出し側に一般給水設備と消火設備との両方が接続される複数のポンプと、前記ポンプを制御する少なくともひとつの制御部と、を備え、前記制御部は、火災の発生を判断した場合、前記複数のポンプのうち少なくとも2台のポンプを稼働するよう制御する。
この構成によれば、設置スペースに制約があっても、コンパクトなポンプを複数台用いることで給水消火設備に適した性能を実現できる。また、火災が発生した場合、ポンプの稼働数を現場に適した消火性能を実現するように設定することにより、火災時に十分な水量の水を消火設備に供給することができ、現場に適した消火性能を実現することができる。
本発明の第2の態様に係る給水消火システムは、第1の態様に係る給水消火システムであって、前記複数のポンプの吐出し側が並列に接続されており、火災の発生を判断するまで前記制御部は、前記複数のポンプのうち所定の始動条件が成立したポンプを水の使用状況に応じて稼働するよう制御する。
この構成によれば、高さ方向にコンパクトなポンプを複数台用いて消火性能を満たすことができ、設置スペースに制約のある現場でも使用することができる。火災が発生していない場合、消火設備の配管設備の圧損や使用流量に応じた台数または/および回転速度にてポンプが稼働されるので、一般の給水用途で省エネルギーを実現することができる。
本発明の第3の態様に係る給水消火システムは、第1または2のいずれかの態様に係る給水消火システムであって、前記制御部は複数であって、前記複数の制御部間が通信または信号線にて接続されている。
本発明の第4の態様に係る給水消火システムは、第1から3のいずれかの態様に係る給水消火システムであって、前記制御部は、前記給水消火システムに含まれるポンプ台数を変更可能な設定値を有し、当該設定値が変更されることで前記ポンプ台数を変更可能である。
ポンプの台数を変更して給水能力を確保することで、給水消火システムを床下等の高さ方向に制限がある場所に設置できる。
本発明の第5の態様に係る給水消火システムは、第1から4のいずれかの態様に係る給水消火システムであって、前記ポンプは、前記火災の発生と判断した場合に運転される前記複数台のポンプが最大出力で運転したときに、前記消火設備と前記一般給水設備との両方で用いられる最大量以上の流量を賄える容量を有する。
本発明の第6の態様に係る給水消火システムは、第1から5のいずれかの態様に係る給水消火システムであって、前記制御部は、給水モードとして、主に前記一般給水設備に給水する一般給水運転と、主に前記消火設備に給水する消火給水運転とを有し、前記一般給水運転と前記消火給水運転との間を遷移可能であり、前記一般給水運転において火災を検知した場合、前記給水モードを当該消火給水運転に遷移させ、全てポンプを最大出力で稼働するよう制御する。
この構成によれば、一般給水運転において火災を検知した場合に、消火設備へ給水され、消火設備からの排水を迅速に行うことができる。
本発明の第7の態様に係る給水消火システムは、第1から6のいずれかの態様に係る給水消火システムであって、前記制御部は、前記給水モードが前記一般給水運転の場合、複数のポンプのうち稼働するポンプを所定の規則に沿ってローテーションする。
この構成によれば、稼働するポンプをローテーションすることにより、各ポンプで死水を防止することができる。また散水栓の解放時に水量が少なく全てのポンプを運転する必要はない場合は、運転するポンプの台数を減らすことで省エネ、静音化を実現することができる。
本発明の第8の態様に係る給水消火システムは、第1から7のいずれかの態様に係る給水消火システムであって、予め決められた基準以下の小水量を検知するフロースイッチを備え、前記制御部は、火災が検知されており、且つ前記フロースイッチが前記小水量を検知した場合、ポンプの運転を継続するよう制御する。
この構成によれば、前記フロースイッチが前記小水量を検知した場合であっても、火災が検知されている場合には、ポンプの運転を継続することにより、火災発生後は、所定の停止指令が入力されるまでポンプの運転が継続される。
本発明の第9の態様に係る給水消火システムは、第1から8のいずれかの態様に係る給水消火システムであって、予め決められた基準以下の小水量を検知するフロースイッチを備え、前記制御部は、給水モードが一般給水運転の場合、前記フロースイッチが前記小水量を検知した場合、運転中のポンプを停止するよう制御する。
この構成によれば、火災でなく且つ散水栓や給水栓からの水の吐き出しがない場合には、運転中にポンプを停止することにより、省エネを実現することができる。
本発明の第10の態様に係る給水消火システムは、第1から9のいずれかの態様に係る給水消火システムであって、前記制御部は、前記ポンプの駆動機が所定の回転速度以上となった時間、回数、頻度のうち少なくともひとつをカウントし、当該カウントに応じて火災発生の有無を判断する。
この構成によれば、火災発生の有無を判断することができる。
本発明の第11の態様に係る給水消火システムは、第1から10のいずれかの態様に係る給水消火システムであって、前記制御部は、前記ポンプの吐出し圧が所定の圧力以下となった時間、回数、頻度のうち少なくともひとつをカウントし、当該カウントに応じて火災発生の有無を判断する。
この構成によれば、火災発生の有無を判断することができる。
本発明の第12の態様に係る給水消火システムは、第1から11のいずれかの態様に係る給水消火システムであって、前記制御部は、給水モードが一般給水運転で運転され小水量停止した時の運転パターンを記憶媒体に記憶させ、記憶された複数の運転パターンから一般給水運転での運転パターンを学習し、学習した運転パターンと現在の運転パターンとを比較し、比較結果に応じて火災発生の有無を判断する。
この構成によれば、火災発生の有無を判断することができる。
本発明の第13の態様に係る給水消火システムは、第1から12のいずれかの態様に係る給水消火システムであって、前記複数のポンプを駆動する複数の駆動機を備え、前記制御部は、消火給水運転時には、駆動機の回転数一定制御でポンプを制御し、一般給水運転時には、ポンプの吐き出し圧力一定制御または推定末端圧力一定制御でポンプを制御する。
この構成によれば、消火給水運転時には駆動機の回転数を上げてポンプから吐き出す水量を増加させることができ、一般給水運転時には吐き出し圧力または推定末端圧力を一定に制御することによって駆動機の消費エネルギーを抑えることができるので、省エネを実現することができる。
本発明の第14の態様に係る給水消火システムは、第1から13のいずれかの態様に係る給水消火システムであって、前記複数のポンプは、床下に設置可能なポンプである。
この構成によれば、ポンプを床下に設置するので、受水槽を設置するスペースがない小規模商店や空屋改築建造物でも、給水消火システムを導入することができる。
本発明の第15の態様に係る消火方法は、給水消火システムが実行する消火方法であって、火災の発生を判断するステップと、火災の発生を判断した場合、前記複数のポンプのうち少なくとも2台のポンプを稼働するよう制御するステップと、を有する。
この構成によれば、設置スペースに制約があっても、コンパクトなポンプを複数台用いることで給水消火設備に適した性能を実現できる。また、火災が発生した場合、ポンプの稼働数を現場に適した消火性能を実現するように設定することにより、火災時に十分な水量の水を消火設備に供給することができ、現場に適した消火性能を実現することができる。
本発明の第16の態様に係るプログラムは、コンピュータに、火災の発生を判断するステップと、火災の発生を判断した場合、前記複数のポンプのうち少なくとも2台のポンプを稼働するよう制御するステップと、を実行させるためのプログラムである。
この構成によれば、設置スペースに制約があっても、コンパクトなポンプを複数台用いることで給水消火設備に適した性能を実現できる。また、火災が発生した場合、ポンプの稼働数を現場に適した消火性能を実現するように設定することにより、火災時に十分な水量の水を消火設備に供給することができ、現場に適した消火性能を実現することができる。
本発明の第17の態様に係るプログラムは、第16の態様に係るプログラムであって、ポンプが新たに増設された場合、当該増設されたポンプを含めて複数のポンプを稼働するよう制御するステップを実行させるためのプログラムである。
この構成によれば、現場でポンプを増設することができるので、スプリンクラーの配管設備の圧損が予測できない場合であっても給水消火システムの設定にかかる時間及び労力を低減することができる。
本発明の一態様によれば、設置スペースに制約があっても、コンパクトなポンプを複数台用いることで給水消火設備に適した性能を実現できる。また、火災が発生した場合、ポンプの稼働数を現場に適した消火性能を実現するように設定することにより、火災時に十分な水量の水を消火設備に供給することができ、現場に適した消火性能を実現することができる。
本実施形態に係る給水消火システムが設置された建物の一例を示す概略模式図である。 本実施形態に係る給水消火システムの概略の一部構成図である。 本実施形態に係るポンプユニットの一例を示す正面図である。 本実施形態に係るポンプユニットが有するポンプケーシングの内部構造の一例を示す縦断面図である。 本実施形態による給水装置の制御装置及び作用につき説明するフロー図である。 推定末端圧力一定制御を説明するポンプの運転特性図である。 今回の火災発生による始動の圧力の時間変化と、過去の一般給水運転時の圧力の時間変化との比較例を示す図である。 本実施形態に係るポンプの運転フローの一例を示すフローチャートである。 一般給水運転時の運転フローの一例を示すフローチャートである。 一般給水運転時の吐出し圧力の時間変化の一例を表すグラフである。 消火給水運転時の運転フローの一例を示すフローチャートである。 消火給水運転時の吐出し圧力の時間変化の一例を表すグラフである 実施例1に係る動作を説明する模式図である。 実施例2に係る動作を説明する模式図である。 実施例3に係る動作を説明する模式図である。 並列運転台数が1台の場合のインターロック信号の状態の一例を表す表である。 並列運転台数が2台の場合のインターロック信号の状態の一例を表す表である。 実施例4に係る動作を説明する模式図である。 並列運転台数が1台の場合の制御信号の状態の一例を表す表である。 並列運転台数が2台の場合の制御信号の状態の一例を表す表である。 第2の実施形態に係る給水消火システムの概略構成を示す図である。 第3の実施形態に係る給水消火システムの概略構成を示す図である。 第4の実施形態に係る給水消火システムの概略構成を示す図である。 第5の実施形態に係る給水消火システムの概略構成を示す図である。
以下、各実施形態について、図面を参照しながら説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
上記課題に加えて、大きな容量のポンプを有する給水消火システムでは、消火用途よりも頻繁に起動される一般の給水用途で給水量が少ない場合でも大きな容量のポンプを運転することになり、省エネルギーの観点から問題があった。更に特許文献1の技術では、ポンプ始動時にのみ、一般水栓への給水か消火設備(例えば、スプリンクラー)への給水かが判断されるため、一般水栓への給水中に火災が発生した場合でも、ポンプが運転停止するまでは一般給水が継続され、そして、ポンプ停止後に、火災を判断して消火設備(例えば、スプリンクラー)への給水を開始する。そのため、初期消火が遅れるおそれがある。それに対して、本実施形態では、一般水栓への給水運転中も火災か否かを検知し、火災を検知した場合、当該消火設備への給水運転に遷移し、一例として全てのポンプを稼働するよう制御する。これにより、一般給水運転中に火災を検知した場合に、消火設備へ給水され、消火を迅速に行うことができる。
また既設の小規模商店や空屋改築建造物にて消火設備を後付けしたいという要望がある。しかし、庭やポンプ室等のポンプを設置するスペースがない敷地の小さな小規模商店や空屋改築建造物では、消火ポンプの設置スペースを確保することが課題となる。この課題に対して、本実施形態の給水消火システムでは、床下に設置可能なコンパクトなポンプを採用し、当該ポンプを複数台並列に接続することで、消火設備にて所望される給水量を満足する。ポンプを床下等の高さ制限がある場所に設置できるので、敷地の小さな小規模商店や空屋改築建造物でも、給水消火システムを導入することができる。
本実施形態において、一般給水運転は、主に一般給水設備(例えば蛇口など)に給水するものである。一般給水運転では、給水先に占める一般給水設備の割合が最も高く、好ましくは50%以上であり、より好ましくは80%以上である。一般給水運転は、少なくとも一般給水設備に給水するものである。
一方、本実施形態において、消火給水運転は、主に消火設備(例えば消火用のスプリンクラー)に給水するものであるが、消火設備とともに一般給水設備に給水する場合もある。この場合、消火給水運転では、給水先に占める消火給水運転の割合が、好ましくは50%以上であり、より好ましくは80%以上である。消火給水運転は、少なくとも消火設備に給水するものである。
スプリンクラーの非稼働時においては、ポンプ内の死水発生防止及びポンプの羽根車の固着防止のため定期的にポンプを稼働する必要がある。ここでは死水とは、ポンプのケーシング内で長期間滞留し、最悪の場合は腐ってしまう水のことである。それに対して、ポンプを制御する制御部は、一般給水運転の場合、複数のポンプのうち稼働するポンプを所定の規則に沿って変更する。このように、複数のポンプをローテーションで稼働させることによって、それぞれのポンプを定期的に稼働させることができるので、ポンプ内の死水発生を防止でき、ポンプの羽根車の固着を防止することができる。
図1は、本実施形態に係る給水消火システムが設置された建物の一例を示す概略模式図である。給水消火システム100は、ポンプ2と、当該ポンプを制御する制御部(図1不図示、図2、図3参照)と、を備えた少なくとも1台のポンプユニットPUを備える。図1に示すように、ここでは一例として給水消火システム100は、4台のポンプユニットPU1〜PU4を備え、それぞれのポンプユニットPU1〜PU4はポンプ2を有している。これらのポンプ2は、建物BLの床Fの下で地面Gより上に設置されており、吸込み側が水供給源の一例である水道本管PP0に直結されている。本実施形態では、複数のポンプ2は地面Gより上に設置されている。しかしながら、ポンプユニットPU1〜PU4は、少なくとも一部が地面より下に設置されることもある。
水道本管PP0から分岐した配管PP10は、消火設備の一例であるスプリンクラーS5、S6が設けられた配管PP11と配管PP12に分岐し、配管PP12は更にポンプ2の吸込口に連通する配管PP13と、一般給水栓(例えば、蛇口)B1、B2が設けられた配管PP14とに分岐する。ポンプ2の吐き出し口と連通する配管PP15に消火設備の一例であるスプリンクラーS1、S2、S3、S4及び、一般給水栓の一例である散水栓B11が設けられている。
すなわち、複数のポンプ2は、水道本管PP0からの水を給水先に増圧給水する直結給水方式の増圧ポンプである。そのため、ポンプ2の吸込み側に水槽を設置する必要がなく、また、1台のポンプで給水する従来の消火ポンプに比べて、床下に設置できるよう高さ方向にコンパクトなポンプ2を用い、更に、十分な給水量を確保するために当該ポンプを複数台並列に接続する。よって、ポンプ室や機械室等がなく、屋外にも水槽やポンプを設置するスペースがないような、小規模商店や空屋改築建造物でも、給水消火システムを導入することができる。
また、特許文献1の技術では、消火設備(例えば、スプリンクラー)稼働時に、消火設備への給水圧力を確保するために、少なくとも一部の一般水栓への給水をストップする。この場合、ストップされた一般水栓では人力による初期消火ができないという課題がある。
それに対して、本実施形態に係る給水消火システム100は、ポンプ2の吐出し側に一般給水設備B11と消火設備S1〜S4との両方が接続される。並列に接続された複数のポンプ2は、全てのポンプが最大出力で運転したときに、一般給水設備B11と消火設備S1〜S4との両方で用いられる最大量以上の給水を賄える容量を有する。つまり、給水消火システム100は、火災発生時に、一般給水設備B11にて水の使用があっても消火設備S1〜S4への給水圧力が確保できるよう、ポンプ2の台数を増設できる。これにより、消火設備(例えば、スプリンクラー)による消火だけでなく人力による消火も同時に行うことで迅速な鎮火と安全の確保ができる。
また、給水栓B1、B2(例えば蛇口)が設けられた配管PP14が水道本管PP0につながっていることで、消火設備(例えば、スプリンクラー)稼働時であっても、水道本管PP0から給水栓B1、B2(蛇口)に水が供給されるので、消火設備(例えば、スプリンクラーS1〜S6)稼働時であっても給水栓B1、B2(蛇口)から排水できる。これにより、消火設備(例えば、スプリンクラー)による消火だけでなく人力による消火も同時に行うことで迅速な鎮火と安全の確保ができる。火災時にも給水栓B1、B2(例えば蛇口)が設けられた配管PP14にて給水できることが好ましい。
なお、給水先に接続される各機器の数は、上述に依らない。例えば、散水栓B11の数は一つに限らず、複数(例えば、二つ)であってもよい。また、一般給水栓として、散水栓B11に代えてまたは加えてトイレ等の定期的に水が使用される設備が設けられてもよい。配管PP15に設けられたスプリンクラーは、四つに限らず、三つ以下であってもよいし、五つ以上であってもよい。ポンプ2、並びにポンプユニットは四台に限らず、三台以下であってもよいし、一台以上であってもよい。ただし、スプリンクラーの非稼働時にポンプ2内の死水が発生するのを防ぐため、配管PP15において、スプリンクラーS1〜S4の2次側に給水栓B11が設けられる。
図2は、本実施形態に係る給水消火システムの概略の一部構成図である。図2に示すように、水道本管PP0に連通する配管PP13は、配管P1〜P4の四つに分岐している。配管P1〜P4は一つに配管PP15に連通しており、水は配管PP15を介して給水先であるスプリンクラーS1〜S4、散水栓B11に供給される。
図2に示すように、給水消火システム100は、ポンプユニットPU1、PU2、PU3、PU4を備える。それぞれのポンプユニットPU1〜PU4は、対応する配管PP1〜PP4に設けられたポンプ2を備える。そして、それぞれのポンプユニットPU1〜PU4は更に、対応する配管PP1〜PP4に設けられたフロースイッチ35と、対応する配管PP1〜PP4に設けられた圧力センサ42と、圧力タンク322とを備えることが好ましい。フロースイッチ35は、予め決められた基準以下の小水量を検知する。
更に、ポンプユニットPU1〜PU4は、ポンプ2を制御する制御部230、を備える。ポンプ2を駆動する電動機(モータともいう)210と、電動機210の可変速手段であるインバータ4と、を備える。ここで、電動機210は、ポンプ2を駆動する駆動機の一例であり、電動機に限らず他の駆動機も適用可能である。制御部230はインバータ4を制御することで、ポンプ2の回転速度を制御する。また、制御部230には、フロースイッチ35及び圧力センサ42が信号線を介して接続されており、フロースイッチ35で検出された流量信号、及び圧力センサ42で検出された圧力信号が制御部230に入力される。ここで、流量信号は、流量に関する信号であり、例えばハイレベルとローレベルの2値で表される場合、ローレベルが予め決められた基準以下の小水量を示し、ハイレベルがこの小水量を超える水量を示す。
また、制御部230は、外部入出力の接点信号の処理として、少なくとも、外部入力信号の入力と、外部出力信号1、外部出力信号2の出力と、が可能である。
図3は、本実施形態に係るポンプユニットの一例を示す正面図である。図4は、本実施形態に係るポンプユニットが有するポンプケーシングの内部構造の一例を示す縦断面図である。
図3に示すように、ポンプユニット1は、水を搬送するポンプ2と、ポンプ2の背面側に設けられ、ポンプ2を駆動する電動機210と、電動機210に電力を供給するインバータ4と、を有する。これらポンプ2、電動機210、インバータ4は、ユニットベース5に固定されている。また、これらポンプ2、電動機210、インバータ4は、樹脂製のユニットカバー6によって略全体を覆われておりポンプユニット1は屋外設置が可能である。よって、火災時にスプリンクラーS1〜S6によって被水するおそれがある建物の床下等でも設置できる。
ポンプ2は、摩擦ポンプとも称されるカスケードポンプであって、図4に示すように、羽根車20と、羽根車20を収納するポンプ室31を形成するポンプケーシング30と、ポンプケーシングカバー50と、を有する。羽根車20は、回転軸(不図示)によって軸支されている。羽根車20は、周縁部に多数の溝21が切られた円板状に形成されており、その周縁部によって、ポンプ室31に存在する水を、ほぼ1回転させながら昇圧させるものである。
このポンプ2は一例として小型で床下等の高さ方向に制限のある場所にも設置可能であるが、1個の羽根車20で数段の渦巻ポンプに匹敵する揚程を得られ、小容量高揚程の目的に適している。また、ポンプ2は一例として小容量高揚程であるため、火災発生時には、並列に接続された複数台のポンプを同時に稼働することで必要な水量を確保し消火性能を満たすことができる。
電動機210は、羽根車20を軸支する回転軸(不図示)を回転させることによりポンプ2を駆動させる。電動機210の駆動は、インバータ4によって制御されており、ポンプ2の可変速運転が可能とされている。
図3に示すように、ポンプユニット1の正面には、ユニットカバー6から露出する吸込口7と、吐出口8とが設けられている。また、制御部230は、インバータ4と同一の制御盤内231に収容されている(図5参照)。吸込口7は、図4に示すポンプケーシング30の内部に形成された内部流路32の一端部32aと連通し、吐出口8は、この内部流路32の他端部32bと連通している。内部流路32には、ポンプ室31と、気水分離室33とが形成されている。
内部流路32のうち、一端部32aからポンプ室31までの吸込流路34には、フロー
スイッチ35が設けられている。ここでは、フロースイッチ35は一例としてフローチェッキ弁であり、ポンプ2の停止時、自重によって吸込流路34を閉じ、ポンプ2の駆動時には、吸込流路34を上ってくる水によって押し上げられて吸込流路34を開く。
吐出流路41には、圧力センサ42が設けられている。圧力センサ42は、羽根車20にて加圧された水の圧力を検出する。圧力センサ42の検出結果は、制御部230に出力され、制御部230は、当該検出結果に基づいて、インバータ4を介して電動機210の駆動を制御する。これにより、ポンプ2の回転速度を制御する。例えば、制御部230は、公知の吐出圧一定制御または推定末端圧一定制御等の目標圧力と当該検出結果に基づいてポンプ2の吐出し圧力を制御する。
また、吐出流路41には、図4には図示しない圧力タンク322が設けられている。圧力タンク322は、耐圧容器内にゴム製のブラダが内蔵されており、ポンプ2の吐出圧力が上昇するとブラダの外側の空気を圧縮し水が加圧状態で貯留される。また、例えば、水の使用に伴い、吐出流路41内の圧力が低下するにつれて、圧縮された空気が膨張し、貯留された水を吐出流路41に押し出す。このようにして、ポンプ2の起動直後で、給水に十分な回転速度まで上昇していなくても、しばらくは圧力タンクから吐出流路41に水を供給することができる。
ポンプケーシングカバー50は、羽根車20の側面に対向すると共にポンプ室31の一部を形成する円環状の流路形成部51と、流路形成部51の径方向内側に設けられた中央部52と、流路形成部51の径方向外側に設けられたフランジ部53と、を有する。流路形成部51は、羽根車20の側面に対向して上述した水膜を形成すると共に、羽根車20のポンプ室31の円環状の流路の側面を形成している。
<ポンプ制御>
図5のフロー図を参照して、本実施の形態のポンプユニットの制御装置及び作用につき説明する。図5は、本実施形態によるポンプユニットの制御装置及び作用につき説明するフロー図である。制御盤231には、ポンプユニット1の表示操作器である運転パネル19が備えられ、電動機210の可変速手段であるインバータ4と制御部230が収容される。運転パネル19は、ボタン、スイッチ、タッチパネル等で構成され、ユーザーからの入力を受け付ける入力インターフェース19aと、LEDや液晶等で構成され、ポンプユニット内の各種情報をユーザーへ示す表示器19bと、を備える。なお、本実施形態では、運転パネル19、インバータ4、制御部230は同一のプリント基板上に配置されている。しかしながら、運転パネル19、インバータ4、制御部230は別々の基板にて構成されてもよいし、別々の函体(制御盤)に収容されてもよい。
制御部230には、演算部であるCPU12、CPU12で用いるプログラムや各種情報を保存したメモリ17、外部からの入力信号を受け付け、また、外部に信号を出力する中継装置であるI/O部18を備える。なお、制御部230は、I/O部18にて外部と通信し、各種情報を共有してもよい。
圧力センサ42からの圧力信号は、圧力コントローラ部14に入力され、圧力コントローラ部14は速度コントローラ部13に速度設定値を送る。速度コントローラ部13は、設定速度と実際の運転速度との差に応じた制御信号をインバータ4に出力する。
CPU12は、CPU(Central Processing Unit)であり、速度コントローラ部13と、圧力コントローラ部14と、圧力制御用演算部15を含んで構成されている。さらに自動発停制御部16も含む。圧力制御については、別図を参照して説明する。
速度コントローラ部13には、圧力コントローラ部14からの設定速度が入力される。またインバータ4の回転速度(実測値又は指令値等)が入力される。速度コントローラ部13は、圧力コントローラ部14からの設定速度とインバータ4の速度との差が0になるようにPI(比例積分)制御する。圧力コントローラ部14には、ポンプ2の吐出圧力を検出した圧力センサ42からのアナログの圧力信号が、I/O部18にてA/D変換されて入力する。一方、設定圧力信号が、圧力制御用演算部15から入力する。圧力コントローラ部14は、ポンプ2の吐出圧力が設定圧力信号による設定圧力になるように、PI演算にてポンプ2の設定速度を算出する。
自動発停制御部16は、所定の始動条件と停止条件を有し、ポンプ2の運転並びに停止を制御する。具体的には、自動発停制御部16は、ポンプ2の吐出側の圧力が所定の始動圧以下となったら始動条件を満たしたと判断し、ポンプ2の運転信号を速度コントローラ部13とインバータ4に送信する。また、自動発停制御部16は、フロースイッチ35によって小水量を検知した後に蓄圧運転が終了したら停止条件を満たすと判断し、停止信号を速度コントローラ部13とインバータ4に送信する。
図6のポンプ運転特性曲線図を参照して、圧力制御を説明する。横軸が水量であり、縦軸がヘッドすなわち揚程(以下適宜「圧力」ともいう)であり、曲線Nxはポンプ回転速度一定の運転特性である。ここで抵抗曲線Rは、需要先末端における使用水量に応じた管路損失であり、水量Qが0の点を原点としたとき使用水量の略二乗に比例した曲線となっている。
まず、圧力一定制御について説明する。ポンプ2の吐出側の圧力を一定に制御するためには、全てのポンプ2の吐出側の合流圧力が、目標圧Paで一定となるように、ポンプ2の回転速度並びに運転台数を制御すればよい。具体的には、圧力制御用演算部15は、目標圧SVであるPaを圧力コントローラ部14に設定値として与え、圧力センサ42から取得した圧力値をPVとし、目標圧SVと圧力値PVの偏差を解消すべくPI演算等でポンプ2の回転速度を算出する。
ここで、このような圧力一定制御では、最小流量では末端の圧力は必要以上の圧力となる。そこで、推定末端圧力一定制御においては使用水量に応じた(抵抗曲線Rで示される)管路損失を考慮して、ポンプ2の回転速度をNoとNb(締め切り圧がPbの性能曲線)との間で制御し、ポンプの吐出圧力は抵抗曲線Rに沿って変化する。
先に説明した推定末端圧力一定制御では、圧力制御用演算部15は、運転中の全てのポンプ2の回転速度を合成した回転速度Nに応じて抵抗曲線Rに乗るような設定圧力f(N)を演算で求めて、その設定値f(N)を圧力コントローラ部14に設定値として与えるものである。
本実施形態において、ポンプユニットの数は一例として四つであるが、最初から四つのポンプユニットを備えている必要はなく、最初はポンプユニットが三つ以下であってもよく、現場で配管PP1〜PP3のいずれかに並列に新たに配管を接続して、ポンプユニットを増設し、必要に応じて設定変更することでポンプユニットを増設できることが好ましい。
従来の特許文献1の技術では、通常時は吐出し圧力の低下でポンプ起動し、火災時は火災検知の入力でポンプ起動する。しかし、不図示の火災検知器が故障等でポンプユニットが火災検知できない場合も考慮すると、ポンプ2の始動条件は、一般給水運転か消火給水かに関わらず吐出し圧力低下とし、ポンプ2の始動後も、常に火災発生を監視し火災か否かを判断した方がよい。本実施形態に係るポンプユニットにおいて、制御部230は、吐出し圧力が所定の圧力以下になった場合に、ポンプ2を始動するように制御してもよい。
また、従来の消火ポンプは、一度起動したら所定時間または停止操作なされるまでは運転継続し、給水ポンプのような小水量を検知して自動停止する概念がない。それに対して、制御部230は、「小水量の検知」且つ「火災発生オフ」との判断にて、ポンプ2を停止するよう制御する。「火災発生オフ」とは、火災の不発生である。「火災発生オン」は、火災の発生の信号が自己保持された状態で、火災の発生から所定の停止指令が入力されるまで継続される。つまり、制御部230は、火災の発生を判断したら「火災発生オフ」から「火災発生オン」とする。
なお、制御部230は、「小水量を検知」且つ「火災発生オン」を判断したら、ポンプ2の運転を強制的に継続させるよう制御する。これにより、火災発生後は、所定の停止指令が入力されるまでポンプ2の運転が継続される。
火災発生の判断条件は、例えば、以下の3つのいずれかであり、制御部230は例えば、以下のいずれかを用いて、火災発生と判断してもよい。あるいは、制御部230の火災発生の判断は、下記(1)〜(3)を適時組み合わせてもよい。
(1)火災検知信号の入力(外部からの入力信号)
制御部230は、例えば火災検知信号が入力された場合、火災発生と判断して「火災発生オフ」から「火災発生オン」とする。ここで火災検知信号は、例えば、消火設備であるスプリンクラーS1〜S4内の流水現象を自動的に検知して、信号又は警報を発する流れる水を検知する流水検知装置にて火災を検知した旨の信号である。これにより、火災の発生を判断することができる。なお、流水検知装置は、最低使用圧力における不作動水量(信号又は警報を発しない本体内の最大の流水量として定められたものをいう。以下同じ。)で流水開始しても信号又は警報を発しないように設計されており、例えば、当該不作動水量以上の水等が本体内を所定の遅延時間以上通過し続けると、作動して火災警報の発報を行うことが知られている。
(2)小水量を検知するまでの運転状況により判断
例えば、制御部230は、ポンプ2の電動機210が所定の回転速度以上となった時間、回数、頻度のうち少なくともひとつをカウントし、当該カウントに応じて火災発生の有無を判断する。具体的には例えば制御部230は、当該カウントが所定の第1閾値より大きいか否かにより火災発生の有無を判断し、当該カウントが所定の第1閾値より大きい場合、火災発生ありと判断して「火災発生オフ」から「火災発生オン」とする。これにより、火災の発生を判断することができる。なお、散水栓B11における必要給水量がスプリンクラーS1〜S4の必要給水量より少ない場合、第1閾値は、散水栓B11における最大水量時の回転速度以上の値が設定される。また、散水栓B11が植木への自動散水などで定期的に使用される場合、散水栓B11の使用回数、使用頻度等以上の閾値が設定されると良い。
あるいは、例えば、制御部230は、吐出し圧が所定の圧力以下となった時間、回数、頻度のうち少なくともひとつをカウントし、当該カウントに応じて火災発生の有無を判断する。具体的には、例えば制御部230は、当該カウントが所定の第2閾値より大きいか否かにより火災発生の有無を判断し、当該カウントが所定の第2閾値より大きい場合、火災発生ありと判断して「火災発生オフ」から「火災発生オン」とする。これにより、火災の発生を判断することができる。
(3)散水栓で運転され小水量停止した時の運転パターンとの比較
制御部230は、給水モードが一般給水運転で運転され(例えば散水栓で運転され)小水量停止した時の運転パターン(経過時間における回転速度及び/または吐出し圧力)を記憶媒体(例えばメモリ17)に記憶させ、記憶された複数の運転パターンから一般給水運転での運転パターンを学習する。制御部230は、学習した運転パターンと現在の運転パターンとを比較し、比較結果に応じて火災発生の有無を判断する。具体的には、例えば、制御部230は、学習した運転パターンと予め決められた基準を超えて異なる(特に、始動時の吐出し圧の落ち込みが大きいとか回転速度が急激に上昇した)場合、火災発生ありと判断して「火災発生オフ」から「火災発生オン」とする。これにより、火災の発生を判断することができる。
図7を用いて上記(3)の具体例について説明する。図7は、今回の火災発生による始動の圧力の時間変化と、過去の一般給水運転時の圧力の時間変化との比較例を示す図である。図7には、過去の一般給水運転時の圧力の時間変化を表す曲線V1と、今回の始動の圧力の消火給水運転時の時間変化を示す曲線V2が示されている。図7において、縦軸が圧力で、横軸が経過時間である。制御部230は、今回の始動の圧力の時間変化において、始動圧からの圧力の落ち込みの最大値ΔP(図7参照)が予め決められた圧力閾値Tpを超える場合、「火災発生オン」とし、圧力の落ち込みの最大値ΔPが予め決められた圧力閾値Tp以内である場合、「火災発生オフ」としてもよい。圧力閾値Tpは、過去の一般給水運転パターンから決定され、例えば、過去の一般給水運転における圧力の平均落ち込みΔPV1より大きく、平均落ち込みΔPV1にその標準偏差の2倍を加算した値であってもよい。
また、制御部230は、今回の始動の圧力の時間変化において、圧力が始動圧から低下して始動圧まで戻るまでの復帰時間ΔT(図7参照)が予め決められた時間閾値Ttを超える場合、「火災発生オン」とし、復帰時間ΔTが予め決められた時間閾値Tt以内である場合、「火災発生オフ」としてもよい。時間閾値Ttは、過去の一般給水運転パターンから決定され、例えば、過去の一般給水運転における平均の復帰時間ΔTV1より大きく、平均の復帰時間ΔTV1にその標準偏差の2倍を加算した値であってもよい。
また、上記落ち込みΔPと復帰時間ΔTを組み合わせて、制御部230は、火災発生の有無を判断してもよい。具体的には、今回の始動の圧力の時間変化において、始動圧からの圧力の落ち込みΔP(図7参照)が予め決められた圧力閾値Tpを超え、且つ圧力が始動圧から落ちて始動圧まで戻るまでの復帰時間ΔT(図7参照)が予め決められた時間閾値Ttを超える場合、「火災発生オン」とし、そうでない場合、「火災発生オフ」としてもよい。
あるいは、制御部230は、その他様々な条件の組み合わせを用いて、火災発生の有無を判断してもよい。具体的には、今回の始動の圧力の時間変化において、始動圧からの圧力の落ち込みΔP(図7参照)が予め決められた圧力閾値Tpを超えるか、あるいは圧力が始動圧から落ちて始動圧まで戻るまでの復帰時間ΔT(図7参照)が予め決められた時間閾値Ttを超える場合、「火災発生オン」としてもよい。この場合、制御部230は、始動圧からの圧力の落ち込みΔP(図7参照)が予め決められた圧力閾値Tpを超えず、且つ圧力が始動圧から落ちて始動圧まで戻るまでの復帰時間ΔT(図7参照)が予め決められた時間閾値Ttを超えない場合、「火災発生オフ」としてもよい。
図8は、本実施形態に係るポンプの運転フローの一例を示すフローチャートである。ここで、制御部230は、給水モードとして、「火災発生オフ」で主に一般給水設備(例えば散水栓B11)に給水する一般給水運転と、「火災発生オン」で主に消火設備(例えばスプリンクラーS1〜S4)に給水する消火給水運転とを有する。また、制御部230は一例として、図8の制御フローを所定の時間間隔(たとえば、数msecから数sec)で実行する。
(ステップS11)制御部230は、始動条件が成立したかを判断する。始動条件の第1例として、吐出し圧力が所定の始動圧P1を下回ったか否かを判定する。一例として、吐出し圧力が始動圧P1を下回った場合、始動条件が成立したと判断(ステップS11;Yes)してステップS12に移行し、吐出し圧力が始動圧P1を下回っていない場合、始動条件が不成立であると判断(ステップS11;No)し、制御部230は、そのまま待機する。始動条件の第2例として、火災警報が鳴り、火災検知信号がそれぞれの制御部230に入力されたら、始動条件が成立したと判断し、火災検知信号がそれぞれの制御部230に入力されるまでの間は始動条件が不成立と判断し、(ステップS11;No)し、制御部230は、そのまま待機する。始動条件の第3例として、死水防止のため、停止時間が所定時間経過したら始動条件が成立したと判断(ステップS11;Yes)してステップS12に移行し、停止時間が所定時間内の場合、始動条件が不成立であると判断(ステップS11;No)し、制御部230は、そのまま待機する。また、始動条件は、上記の何れかの組み合わせてもよい。上述の始動条件は、何れかまたは全てが併用されてもよいし、例えば、複数台のポンプ2のうち一部のポンプ2で始動条件が判断されてもよい。
(ステップS12)ステップS11で始動条件が成立した場合、制御部230は、運転時間のカウントをクリアして初期化する。
(ステップS13)次に、制御部230は、ポンプ2を始動するよう制御する。始動するポンプユニットの号機や台数は、実施態様によって変動する。
(ステップS14)次に、制御部230は、給水モードを一般給水運転に設定する。
(ステップS15)次に、制御部230は、火災検知をしたか否か判定する。ここで、火災検知は、上述の条件によって判断した「火災発生オン」または「火災発生オフ」に基づく。ステップS15で火災検知したと判断した場合、つまり「火災発生オン」の場合、ステップS16に移行する。ステップS15で火災検知していないと判断、つまりステップS14から引き続き「火災発生オフ」(ステップS15;No)のままである場合、ステップS20に移行する。
(ステップS16)ステップS15で火災検知した、つまり「火災発生オン」とされた場合、制御部230は、給水モードを消火給水運転に設定する。
(ステップS30)ステップS16後に、制御部230は、消火給水運転を実行する。消火給水運転では、全てのポンプ2が停止するまで給水モードの切り替えを行わない。また、制御部230は、消火給水運転における並列運転台数を設定値として有し、ステップS30では当該設定値に設定された台数のポンプを運転すると良い。この詳細な処理については、図11で後述するが、ステップS30では、消火給水運転を継続するかポンプ2を停止するかの停止条件の判断がなされ、ステップ50に移行する。
(ステップS50)制御部230は、ステップS30における消火給水運転を継続するかポンプを停止するかの判断を確認する。ポンプ2の停止条件が成立していれば(ステップ50;Yes)ステップS60に移行する。ポンプ2の停止条件が成立していなければ(ステップ50;No)消火給水運転を継続すべくステップS30に戻る。
(ステップS20)ステップS15で火災検知していないと判定(ステップS15;No)された場合、つまり火災の発生を判断するまで制御部230は、一般給水運転を実行する。制御部230は、一般給水運転における並列運転台数を設定値として有し、ステップS20では当該設定値に設定された台数のポンプを運転すると良い。なお、一般給水運転における並列運転台数は、消火給水運転における並列運転台数よりも少ない。そうすることで、一般給水運転で省エネできる。この詳細な処理については、図9で後述する。ステップS20では、一般給水運転を継続するかポンプ2を停止するかの判断がなされる。
(ステップS40)例えば、既にステップS15で「火災発生オフ」と判定しているので、制御部230は、ステップ30にてフロースイッチ35からの流量信号が小水量を検知等で停止条件が成立している場合、ポンプ2を停止するよう制御するステップS60に移行する。一方、ステップ30にて停止条件が成立していない場合、火災検知を行うステップS15に移行する。
このように、制御部230は、給水モードが一般給水運転の場合、フロースイッチ35が前記小水量を検知した場合、運転中のポンプ2を停止するよう制御する。すなわち、制御部230は、火災検知されておらず、且つフロースイッチ35が小水量を検知した場合、運転中のポンプ2を停止するよう制御する。これにより、「火災発生オフ」且つ散水栓にて水の使用がない場合には、運転中にポンプを停止することにより、省エネを実現することができる。
以上、制御部230は、一般給水運転では、常時火災検知を確認し、火災検知した場合(火災検知ON)にて給水モードを消火給水運転に切り替える。
このように、始動条件が成立すると、ポンプ2は運転される。そして、制御部230は、一般給水運転中に火災が発生した場合でも消火給水運転に切り替えることができる。
<一般給水運転>
続いて、図10とともに、図9を用いて一般給水運転時の運転フローについて説明する。図9は、一般給水運転時の運転フローの一例を示すフローチャートである。本実施形態において、図9のフローは、図8のステップS20にて実行される。図10は、一般給水運転時の吐出し圧力の時間変化の一例を表すグラフである。図10において、停止圧P2はポンプ2を停止する圧力であり、始動圧P1(<P2)はポンプ2を始動する圧力である。
(ステップS21)図9において、まず制御部230は、ポンプ2の運転時間をカウントする。
(ステップS22)続いて、制御部230は、ポンプ2の吐き出し圧力を制御する。この制御は、圧力一定制御または推定末端圧制御である。これにより、ポンプ2は、使用水量に合わせた回転速度にて運転して不必要に加圧することがないので省エネを実現することができる。
(ステップS23)次に、制御部230は、ステップS21にてカウントした運転時間が予め決められた第1の時間T1を経過したか否か判定する。運転時間が予め決められた第1の時間T1を経過していない場合(ステップS23:No)、処理がステップS27に遷移する。第1の時間T1は、強制的に運転する時間であり、ポンプ2の起動頻度過多による異常を防止するため、ポンプ2は、吐出し側の圧力低下で始動した後、一定期間は運転継続する。運転時間が予め決められた第1の時間T1を経過した場合(ステップS23:Yes)、処理がステップS24に遷移する。
(ステップS24)ステップS23で運転時間が予め決められた第1の時間T1を経過したと判定された場合(ステップS23:Yes)、制御部230は、フロースイッチ35が小水量を検知したか否か判定する。フロースイッチ35が小水量を検知していない場合(ステップS23:No)、処理がステップS27に遷移する。フロースイッチ35が小水量を検知したと判定された場合(ステップS24:Yes)、処理がステップS25に遷移する。
(ステップS25)ステップS24でフロースイッチ35が小水量を検知したと判定された場合(ステップS24:Yes)、制御部230は、吐出し圧力が停止圧P2となるべく、圧力タンク322に加圧する蓄圧運転を行う。
(ステップS26)制御部230は、吐出し圧力が蓄圧運転で停止圧P2を超えたか否かを判断する。吐出し圧力が停止圧P2を超えれば(ステップS26:Yes)ステップS27に移行し、吐出し圧力が停止圧P2以下(ステップS26:No)であれば、ステップS24に遷移して蓄圧運転を継続する。
(ステップS27)制御部230は、ポンプ2を停止すべく、停止条件が成立したとして、本フローを終了する。
(ステップS28)制御部230は、ポンプ2が運転継続不可となる異常発生の有無を判定する。異常が発生した場合(ステップS28:Yes)、ポンプ2を停止すべく処理がステップS27に遷移する。異常が発生していない場合(ステップS28:No)、ステップS29に遷移する。
ここで、この異常が発生した場合とは、例えば、ポンプ2の温度が閾値を超えて過熱した場合、または吐出し圧力が閾値を超えて低下した場合(圧力異常低下)、インバータ4がトリップした場合などがある。異常が発生した場合、制御部230は、一旦ポンプ2を停止して、必要に応じてリトライ等行ってもよい。
(ステップS29)制御部230は、ポンプ2の運転を継続すべく停止条件が不成立として、本フローチャートの処理を終了する。
<消火給水運転>
続いて、図12とともに、図11を用いて消火給水運転時の運転フローについて説明する。図11は、消火給水運転時の運転フローの一例を示すフローチャートである。図11のフローチャートは、図8のステップS30にて実行される。図12は、ポンプ2の運転時の吐出し圧力の流量に対する変化の一例を表すグラフである。図12において、散水栓B11とスプリンクラー1台(例えば、S1)開放時の抵抗曲線、散水栓B11とスプリンクラー2台(例えば、S1+S2)開放時の抵抗曲線、散水栓B11とスプリンクラー3台(例えば、S1+S2+S3)開放時の抵抗曲線、散水栓B11とスプリンクラー全開放(例えば、S1+S2+S3+S4)時の抵抗曲線が示されている。また、ポンプ1台、回転数F1の揚程曲線、ポンプ2台、回転数F1の揚程曲線、ポンプ3台、回転数F1の揚程曲線、ポンプ4台、回転数F1の揚程曲線、ポンプ4台、回転数F0(≧F1)の揚程曲線が示されている。
図12に示すように、一般給水設備と消火設備の両方で必要な最大揚程、最大流量を満たす運転点が運転点X(Hmax,Qmax)の場合、ポンプ4台、回転数F1の揚程曲線と交わる。よって、運転点X(Hmax,Qmax)を満たすために、本実施形態の給水消火システムでは、ポンプ2を4台、回転数F1以上の回転速度で運転する必要がある。また、運転点が運転点X1の時は、ポンプ2を3台、回転数F1以上の回転速度で運転すればよく、また、運転点が運転点X2であれば、ポンプ2が4台でも給水能力が不足してしまうため、さらにポンプ台数を増やす必要がある。このように、抵抗曲線と揚程曲線に基づいて、運転点におけるポンプ運転台数を決定することができる。
このように、運転点は、一般給水設備と消火設備の仕様によって決まるため、制御部230は、給水消火システム100に含まれるポンプ2の台数を変更可能な設定値を有し、当該設定値が変更されることでポンプ2の台数を変更可能としている。また、当該ポンプ2の台数は、予め記憶された抵抗曲線と揚程曲線に基づいて、設置時に作業者によって入力される運転点を満たすポンプ台数を制御部230が算出してもよい。このように、ポンプ2の台数を変更して、つまり並列に接続されるポンプユニット1の台数を変更して、給水能力を確保することで、給水消火システム100を床下等の高さ方向に制限がある場所に設置できる。また、制御部230は、消火給水運転時に起動されるポンプ台数を設定する設定値を有し、当該設定値の変更によって図11のステップS31にて起動されるポンプ台数が変更されるとよい。
(ステップS31)消火給水運転時には、まず、制御部230は、ポンプ全台を運転するよう制御する。なお、本実施形態では、一般給水設備と消火設備の両方で必要な最大揚程、最大流量を満たす運転点X(Hmax,Qmax)を満足するためには、ポンプ2が4台必要である。よって、給水消火システム100に含まれる全てのポンプが運転される。しかしながら、一実施形態では、消火設備と一般給水設備との両方で用いられる最大量以上の給水を賄えればよく、ただし、一台のポンプ2によって当該最大量以上の給水が賄える場合でも、複数台のポンプ2のうち少なくとも2台のポンプ2が運転されることが好ましい。特に敷地に制約がある空屋改築建造物では、火災の熱で消火給水時にポンプ2が故障するおそれがある。2台以上のポンプ2が運転されていれば、ポンプ2のうち何れかが故障しても残りのポンプ2で消火を継続できる。
(ステップS32)次に制御部230は、ポンプ2の運転時間をカウントする。
(ステップS33)次に制御部230は、運転点X(Hmax,Qmax)を通るF1以上の回転速度F0で運転するよう制御する。
(ステップS34)次に制御部230は、運転時間が第2の時間T2を経過したか否か判定する。運転時間が第2の時間T2を経過していない場合、処理がステップS32に戻る。この第2の時間T2は第1の時間T1以上であり、強制運転時間である。すなわち、火災が鎮火したか否かや、スプリンクラーS1〜S4からの放水に関わらず、一定期間はポンプ2の運転を継続する。
(ステップS35)次に制御部230は、停止指令の操作入力(例えば、ポンプ2やインバータ4の主電源のブレーカオフの操作)があるか否か判定する。ステップS35で停止指令の操作入力があると判定された場合(ステップS35:Yes)、ステップS36に遷移する。ステップS35で停止指令の操作入力がないと判定された場合(ステップS35:No)、消火給水運転を継続すべくステップS37に遷移する。
(ステップS36)制御部230は、ポンプ2を停止すべく、ポンプ停止条件が成立したとして、本フローを終了する。
(ステップS37)制御部230は、消火給水運転を継続すべく、異常発生の有無を判定する。異常が発生していない場合(ステップS37:No)、処理がステップS38に還移する。一方、異常が発生した場合(ステップS37:Yes)、処理がステップS36に還移する。なお、消火給水運転時に異常発生の有無の判断は、例えば、閾値や検出時間を一般給水運転時よりも異常検出しにくい値にするか、リトライ回数を増やすなど、一般給水運転の異常発生条件に比べて、運転継続されるような条件であるとよい。
(ステップS38)制御部230は、ポンプ2の運転を継続すべく、ポンプ停止条件が不成立として、本フローを終了する。
以上、本実施形態に係る給水消火システムは、ポンプ2を増設可能な給水消火システムであって、吐出し側に一般給水設備と消火設備との両方が接続される複数のポンプ2と、ポンプ2を制御する制御部230と、を備える。ポンプ2が当該給水消火システムの導入時から複数台、設けられた場合において、制御部230は、火災の発生と判断した場合、当該複数台のポンプを稼働するよう制御する。一方、ポンプ2が新たに増設された後において、制御部230は、火災の発生と判断した場合、当該増設されたポンプ2を含めて複数のポンプ2を稼働するよう制御する。
この構成により、現場でポンプを増設することができるので、スプリンクラーの配管設備の圧損が予測できない場合であっても給水消火システムの設定にかかる時間及び労力を低減することができる。
給水消火システムは、吐出し側に一般給水設備(散水栓B11)と消火設備(スプリンクラーS1〜S4)との両方が接続される少なくとも一台のポンプ2と、前記ポンプ2を制御する制御部230と、を備えた少なくとも1台のポンプユニット1を備え、ポンプ2は複数台であって、制御部230が火災の発生を判断した場合に、前記複数台のポンプのうち少なくとも2台のポンプが稼働する。本実施形態の給水消火システムでは、火災時の給水を1台の消火ポンプにて確保する従来の消火システムとは異なり、並列接続した複数台のコンパクトなポンプ2、又はポンプ2を含むポンプユニット1で火災時の給水量を確保する。これにより、本実施形態に示すような高さ方向がコンパクトなポンプ2を消火ポンプとして採用することができ、敷地に制約がある空屋改築建造物では、床下等にポンプを設置することができる。
また、制御部は、火災の発生を判断するまで前記制御部は、前記複数のポンプのうち所定の始動条件が成立したポンプを水の使用状況に応じて稼働するよう制御する。ここで、この稼働は、ポンプの台数制御であっても回転数制御であってもよい。この構成によれば、高さ方向にコンパクトなポンプを複数台用いて消火性能を満たすことができ、火災が発生していない場合、消火設備の配管設備の圧損や使用流量に応じた台数または/および回転速度にてポンプが稼働されるので、一般の給水用途で省エネルギーを実現することができる。
更に、制御部230は、給水モードとして一般給水運転と消火給水運転とを有し、一般給水運転と消火給水運転の間を遷移可能であり、一般給水運転において火災を検知した場合、給水モードを当該消火給水運転に遷移させ、消火給水に必要な複数のポンプを稼働するよう制御する。
この構成により、一般給水運転において火災を検知した場合に、消火設備へ給水され、消火設備からの排水を迅速に行うことができる。
以下、本実施形態のポンプユニットの運転態様について、以下、四つの実施例に分けて説明する。各実施例の動作は、先述した図9のステップを用いて説明する。
<実施例1>
実施例1は、ポンプユニットが独立して運転される。実施例1は、ポンプユニットが互いに信号線または通信で接続されておらず(すなわち信号のやりとりをせず)、配管接続のみで接続した場合である。
図13は、実施例1に係る構成を説明する模式図である。図8に沿って実施例1の処理を以下、説明する。
ステップS11で始動条件が成立すると、ステップS13で全てのポンプを運転する。
ステップS20の一般給水運転では、全て同じ設定圧に設定されており、制御部230は、当該設定圧にて圧力一定制御もしくは推定末端圧一定制御にて制御する。散水栓B11の解放は死水防止のためであり、一例として全てのポンプを運転する。つまり、火災の発生を判断するまで前記制御部は、一般給水運転として、所定の始動条件が成立したら複数のポンプのうち全てのポンプを使用水量に応じた回転速度にて稼働するよう制御する。ステップS30の消火給水運転では、制御部230は、圧力偏差に関わらず所定の回転速度(例えば、最高回転速度)にて運転するようポンプ2を制御する。
実施例1では、ポンプユニットを並列に接続するだけでポンプ2を増設できる。よって、現場での作業が容易となる。また、消火給水運転に比べて、使用水量が少ない一般給水運転において、使用水量に応じてポンプ2の回転速度を抑え省エネできる。
<実施例2>
続いて実施例2について説明する。実施例2は、複数のポンプユニットが通信にて接続され、連係運転が可能な場合である。一例としてポンプユニットが互いに通信線で接続されている。なお、通信線でなく、無線で接続されていてもよい。
図14は、実施例2に係る動作を説明する模式図である。図14に示すように、各制御部230は、I/O部18に通信部CMを備えている。一例として、通信部CMはRS485通信のドライバーであって、ポンプユニットPU1の通信部CM、ポンプユニットPU2の通信部CM、ポンプユニットPU3の通信部CM、並びに、ポンプユニットPU4の通信部CMが通信線240で接続されている。
全てのポンプユニットPU1〜PU4は、目標圧力、吐出し圧力を通信で共有する。例えば、ポンプユニット1の制御部230は、自身の通信部CMから自身の圧力センサ42の値をポンプユニットPU2、PU3、PU4に送信し、ポンプユニットPU2、PU3、PU4の制御部230は、受信した圧力センサ42の値を現在値として、圧力制御を行ってもよい。
また、ポンプユニットPU1の制御部230が全てのポンプ2の制御を行ってもよい。例えばポンプユニットPU1の制御部230が全てのポンプの回転速度の指令値を算出し、且つ台数制御を行ってもよい。ポンプユニットPU2、PU3、PU4の制御部230は例えば、受信した回転速度にてポンプを運転する。その場合、通信エラーが発生したら、ポンプユニットPU2、PU3、PU4の制御部230は自身の圧力センサを用いる。これは実施例1と同じ動作である。
例えば、ポンプユニットPU1の制御部230は、ステップS20の一般給水運転の場合は所定の台数(例えば、1台)のポンプ2を始動し、必要に応じて追加解列してもよい。なお、ポンプの運転台数に応じた推定末端圧制御を行ってもよい。これにより、圧力一定制御よりも省エネを実現することができる。
例えば、ポンプユニットPU1の制御部230は、ステップS30の消火給水運転の場合は所定の台数(例えば、2台以上)のポンプ2を最大の回転速度で始動し、必要に応じて追加してもよい。
このように、ポンプユニットPU1の制御部230が給水消火システム100に含まれる複数のポンプ2の台数制御を行うことで、一般給水運転の場合と、消火給水運転の場合と、で運転台数や制御を変更することで、頻繁に実施される一般給水運転時には省エネ運転し、消火給水運転時には、最大能力で運転して速やかに消火できる。
<実施例3>
続いて実施例3について説明する。実施例3は、複数のポンプユニットの制御部230が互いの接点で信号のやり取りができ、連係運転が可能である。つまり、ポンプユニットが互いに信号線で接続されている。ポンプユニットPU1が親機1で、ポンプユニットPU2が親機1の子機で、ポンプユニットPU3が親機2で、ポンプユニットPU4が親機2の子機である。
子機は、外部入力信号であるインターロック信号で運転可または不可が制御されてもよい。インターロック信号は、入力信号OFFで運転不可(強制停止)、入力信号ONで運転可(自動運転を行う)を表す。
制御部230は、親機1、2として動作するための設定値を有し、当該設定値は、外部から設定変更可能であってもよい。例えば、スイッチ入力、または/および、通信にて制御部230の所定の設定値に設定されると、ポンプユニットは親機1または2として動作する。ポンプユニットが子機として動作する場合には特に設定がない。子機は、インターロック信号がONの時に、始動条件が成立すると運転開始する。
親機が複数あることで、少ない外部入出力(今回は、接点入力1点、接点出力2点)で給水消火システム100内のポンプ2の台数を増設できる。
親機1の制御部230が、子機1と親機2のインターロックを管理する。
親機1の制御部230は、図8のステップS11で始動条件が成立したら、所定の並列台数(例えば1台)で運転すべく、子機1と親機2のインターロック信号への外部出力信号をON/OFFする。
図15に示すように、ポンプユニットPU1(親機1)の外部出力信号1とポンプユニットPU2(子機1)の外部入力信号(インターロック信号)が信号線241で接続されることで、ポンプユニットPU1(親機1)の外部出力信号1がポンプユニットPU2(子機1)の外部入力信号(インターロック信号)に入力される。ポンプユニットPU1(親機1)の外部出力信号2とポンプユニットPU3(親機2)の外部入力信号(インターロック信号)が信号線242で接続されることで、ポンプユニットPU1(親機1)の外部出力信号2がポンプユニットPU3(親機2)の外部入力信号(インターロック信号)に入力される。ポンプユニットPU3(親機2)の外部出力信号1とポンプユニットPU4(子機1)の外部入力信号(インターロック信号)信号線243で接続されることで、ポンプユニットPU3(親機2)の外部出力信号1がポンプユニットPU4(子機1)の外部入力信号(インターロック信号)に入力される。
図16Aは、並列運転台数が1台の場合のインターロック信号の状態の一例を表す表である。例えば、図8のステップS20の一般給水運転おける並列運転台数が1台と設定された場合、一般給水運転では、ポンプユニットPU1が制御部230に記憶された図16Aの表に基づいて運転するポンプユニットを決定する。
図16Aの表において、1行目は、ポンプユニットPU1が運転する場合において、親機1の外部出力信号1、親機1の外部出力信号2、親機2の外部出力信号1の全てがOFFになっており、これにより、ポンプユニットPU1の制御部230は、ポンプユニットPU2〜4を停止させ、自身のポンプ2のみを運転させる。
図16Aの表において、2行目は、ポンプユニットPU2が運転する場合において、親機1の外部出力信号1のみがONになっており、これにより、ポンプユニットPU1の制御部230は、ポンプユニットPU2のポンプ2のみを運転させる。
図16Aの表において、3行目は、ポンプユニットPU3が運転する場合において、親機1の外部出力信号2のみがONになっており、これにより、ポンプユニットPU1の制御部230は、ポンプユニットPU3のポンプ2のみを運転させる。
図16Aの表において、4行目は、ポンプユニットPU4が運転する場合において、親機1の外部出力信号2と親機2の外部出力信号1とがONになっており、これにより、ポンプユニットPU1の制御部230は、ポンプユニットPU3の制御部230を介して、ポンプユニットPU4のポンプ2のみを運転させる。
図16Bは、並列運転台数が2台の場合のインターロック信号の状態の一例を表す表である。例えば、図8のステップS20の一般給水運転または図8のステップS30の消火給水運転における並列運転台数が2台と設定された場合、一般給水運転では、ポンプユニットPU1が制御部230に記憶された図16Bの表に基づいて運転するポンプユニットを決定する。
図16Bの表において、1行目は、ポンプユニットPU1、PU2が運転する場合において、親機1の外部出力信号1のみがONになっており、これにより、ポンプユニットPU1の制御部230は、自身及びポンプユニットPU2のポンプを運転させる。
図16Bの表において、2行目は、ポンプユニットPU3、PU4が運転する場合において、親機1の外部出力信号2と親機2の外部出力信号1がONになっており、これにより、ポンプユニットPU1の制御部230は、ポンプユニットPU3、ポンプユニットPU4のポンプ2を運転させる。
制御部230は、死水防止のため、運転するポンプユニットをローテーションしてもよい。親機1は始動条件が成立したら、どの号機にて運転するかを判断する。このように、制御部230は、給水モードが一般給水運転の場合、複数のポンプのうち稼働するポンプを所定の規則に沿ってローテーションする。
これにより、稼働するポンプをローテーションすることにより、各ポンプで死水を防止することができる。また散水栓B11の解放時は、水量が少なく全てのポンプ2を運転する必要はないが、運転するポンプ2の台数を減らすことで省エネ、静音化を実現することができる。なお、本実施例に限らず、他の実施例においても稼働するポンプをローテーションすることで、同様の効果を得られる。
ポンプユニットPU1(親機1)の制御部230には、「インターロック信号」に代えて「火災検知信号」が入力されてもよい。ポンプユニットPU1(親機1)の制御部230は、当該火災検知信号にて「火災発生ON」を判断することができる。ポンプユニットPU1(親機1)の制御部230は、「火災発生ON」の判断で全てのインターロックの信号をONにして、強制停止を解除し全台のポンプ2で運転するように制御してもよい。
実施例3では、ポンプユニットを並列に接続し、接点信号だけで給水に必要な台数のポンプ2を運転できる。実施例2のように、通信用の制御プログラムやドライバーを用いずにリレーシーケンス等で実現することもできるため、ポンプの増設が容易である。
<実施例4>
続いて実施例4について説明する。図17は、実施例4に係る動作を説明する模式図である。図17に示すように、実施例4は、1台の制御部230より、ポンプユニットPU1〜PU4それぞれのインバータ4へ運転指令を出し連携運転するよう制御する。
制御部230は、始動条件が成立したら、所定の並列台数(例えば1台)で運転すべく、インバータ4へ運転指令を出す。
制御部230は、死水防止のため、運転号機をローテーションするよう制御する。制御部230は、図8のステップS11にて始動条件が成立したら、どの号機にて運転するかを判断してもよい。このように、制御部230は、給水モードが一般給水運転の場合、複数のポンプのうち一部のポンプを稼働するよう制御する。これにより、散水栓解放時は、水量が少なく全てのポンプを運転する必要はないが、運転ポンプ2の台数を減らすことで省エネ、静音化を実現することができる。
図18Aは、並列運転台数が1台の場合の制御信号の状態の一例を表す表である。図18Aは、制御部230のポンプユニットPU1〜PU4のインバータ4に出力される制御信号のON/OFFを表している。ローテーション1では、ポンプユニットPU1のインタバータ4への制御信号のみがONであり、ポンプユニットPU1のポンプ2のみが運転される。同様に、ローテーション2では、ポンプユニットPU2のインタバータ4への制御信号のみがONであり、ポンプユニットPU2のポンプ2のみが運転される。同様に、ローテーション3では、ポンプユニットPU3のインタバータ4への制御信号のみがONであり、ポンプユニットPU3のポンプ2のみが運転される。同様に、ローテーション4では、ポンプユニットPU4のインタバータ4への制御信号のみがONであり、ポンプユニットPU4のポンプ2のみが運転される。
図18Bは、並列運転台数が2台の場合の制御信号の状態の一例を表す表である。図18Bは、制御部230のポンプユニットPU1〜PU4のインバータ4に出力される制御信号のON/OFFを表している。ローテーション1では、ポンプユニットPU1、PU2のインタバータ4への制御信号がONであり、ポンプユニットPU1、PU2のポンプ2のみが運転される。同様に、ローテーション2では、ポンプユニットPU2、PU3のインタバータ4への制御信号がONであり、ポンプユニットPU2、PU3のポンプ2が運転される。同様に、ローテーション3では、ポンプユニットPU3、PU4のインタバータ4への制御信号がONであり、ポンプユニットPU3、PU4のポンプ2が運転される。同様に、ローテーション4では、ポンプユニットPU1、PU4のインタバータ4への制御信号がONであり、ポンプユニットPU1、PU4のポンプ2が運転される。
制御部230には、火災検知信号が入力されてもよい。制御部230は、当該火災検知信号にて、「火災発生ON」を判断してもよい。制御部230は、「火災発生ON」の判断で全てのインバータ4へ運転指令を出し、全台のポンプ2で運転するよう制御してもよい。このように、一般給水運転中は始動条件が成立する度もしくは複数回に一度、運転号機のローテーションを行い、当該ローテーションは消火給水運転を実施するまで繰り返される。
実施例4の給水消火システムでは、実施例2の給水消火システムよりも制御部230が少ないが、実施例2とほぼ同様の制御を実現できる。よって、実施例4の給水消火システムでは、実施例2よりも省スペース化が図れる。
<第2の実施形態>
続いて第2の実施形態について説明する。第2の実施形態〜第5の実施形態では、ポンプユニットのポンプ制御部とは別に、運転するポンプを管理するコントローラを備える。
図19は、第2の実施形態に係る給水消火システムの概略構成を示す図である。図19に示すように、給水消火システム100bは、ポンプユニット80−1〜80−N(Nは自然数)を備える。更に、給水消火システム100bは、ポンプユニット80−i(iは1〜Nまでの整数)が制御するポンプPiと、対応するポンプPiの吐出し圧力を取得するN個の圧力取得手段85と、ポンプユニット80−1〜80−Nを制御するコントローラ70とを備える。
ポンプユニット80−1〜80−Nのうちの任意のポンプユニット80−iは、接点入力81、接点入力81に接続されたポンプ制御部82、ポンプ制御部82に接続された運転切替手段83、及びポンプ制御部82に接続された演算処理手段84を備える。更に対応する圧力取得手段85がポンプ制御部82に接続されている。
ポンプ制御部82は、インバータ(図示せず)を介してポンプPiを制御する。
運転切替手段83は、給水モードを切り替える。
演算処理手段84は、各種の演算を実行する。
コントローラ70は、制御コントローラ71、制御コントローラ71に接続された時間計測手段72、制御コントローラ71に接続された接点出力73を備える。時間計測手段72は、時間を計測する。制御コントローラ71は、時間計測手段72を制御し、接点出力73から制御信号を出力する。
接点出力73は、各ポンプユニット80−1〜80−Nの接点入力81に信号線を介して接続されている。これにより、コントローラ70は、この信号線を介して、各ポンプPiを制御することができる。
<第3の実施形態>
続いて第3の実施形態について説明する。図20は、第3の実施形態に係る給水消火システムの概略構成を示す図である。図20に示すように、第3の実施形態に係る給水消火システム100cでは、図19の第2の実施形態に係る給水消火システム100bと比べて、各ポンプユニット80b−1〜80b−Nが接点入力81に替えて通信手段86を備え、コントローラ70が接点出力73に替えて通信手段74を備える点が異なっている。
コントローラ70の通信手段74は、各ポンプユニット80b−1〜80b−Nの通信手段86と通信線を介して接続されており、コントローラ70は、各ポンプPiを制御することができる。なお、通信は有線に限らず、無線であってもよい。
<第4の実施形態>
続いて第4の実施形態について説明する。図21は、第4の実施形態に係る給水消火システムの概略構成を示す図である。図21に示すように、第4の実施形態に係る給水消火システム100dでは、図20の第3の実施形態に係る給水消火システム100cと比べて、コントローラ70の通信手段74は、ポンプユニット80b−1の通信手段86と通信線を介して接続されており、ポンプユニット80b−1〜ポンプユニット80b−Nの通信手段86の間が数珠つなぎに通信線で接続されている点が異なっている。各ポンプPiは、それぞれ固有のidを有し、コントローラ70にてidを指定して通信データをやり取りすることにより、コントローラ70は、通信線で接続されている各ポンプPiを制御することができる。なお、通信は有線に限らず、無線であってもよい。
<第5の実施形態>
続いて第5の実施形態について説明する。図22は、第5の実施形態に係る給水消火システムの概略構成を示す図である。図22に示すように、第5の実施形態に係る給水消火システム100eでは、図19の第2の実施形態に係る給水消火システム100bと比べて、各ポンプユニット80c−1〜80c−Nが接点出力87を更に備え、ポンプユニット80c−1〜ポンプユニット80c−Nの接点出力87と接点入力81の間が数珠つなぎに通信線で接続されている点が異なっている。これにより、コントローラ70は、各ポンプPiを制御することができる。
なお、上述した実施形態で説明した制御部230の少なくとも一部は、ハードウェアで構成してもよいし、ソフトウェアで構成してもよい。ハードウェアで構成する場合には、情報処理システム1の少なくとも一部の機能を実現するプログラムをフレキシブルディスクやCD−ROM等の記録媒体に収納し、コンピュータに読み込ませて実行させてもよい。記録媒体は、磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能なものに限定されず、ハードディスク装置やメモリなどの固定型の記録媒体でもよい。
また、制御部230の少なくとも一部の機能を実現するプログラムを、インターネット等の通信回線(無線通信も含む)を介して頒布してもよい。さらに、同プログラムを暗号化したり、変調をかけたり、圧縮した状態で、インターネット等の有線回線や無線回線を介して、あるいは記録媒体に収納して頒布してもよい。
さらに、一つまたは複数の情報処理装置によって制御部230を機能させてもよい。複数の情報処理装置を用いる場合、情報処理装置のうちの1つをコンピュータとし、当該コンピュータが所定のプログラムを実行することにより情報処理システム1の少なくとも1つの手段として機能が実現されてもよい。
また、方法の発明においては、全ての工程(ステップ)をコンピュータによって自動制御で実現するようにしてもよい。また、各工程をコンピュータに実施させながら、工程間の進行制御を人の手によって実施するようにしてもよい。また、さらには、全工程のうちの少なくとも一部を人の手によって実施するようにしてもよい。
以上、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1 ポンプユニット
100、100b、100c、100d、100e 給水消火システム
11 マイコン
12 CPU
13 速度コントローラ部
14 圧力コントローラ部
15 推定末端圧力一定制御用演算部
16 自動発停制御部
17 メモリ
19 A/D変換器
2 ポンプ
20 羽根車
21 溝
210 電動機
230 制御部
232 IPM
235 DCBLコントローラ
30 ポンプケーシング
31 ポンプ室
310 ポンプ
32 内部流路
322 圧力タンク
32a 一端部
32b 他端部
33 気水分離室
33a 孔部
34 吸込流路
35 フロースイッチ
36 接続流路
37 バッフル
38 呼び水口
39 呼び水栓
4 インバータ
40 水位
41 吐出流路
42 圧力センサ
5 ユニットベース
50 ポンプケーシングカバー
51 流路形成部
52 中央部
53 フランジ部
6 ユニットカバー
62 閉塞部材
64 ネジ孔
7 吸込口
8 吐出口

Claims (17)

  1. 吐出し側に一般給水設備と消火設備との両方が接続される複数のポンプと、
    前記ポンプを制御する少なくともひとつの制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、火災の発生を判断した場合、前記複数のポンプのうち少なくとも2台のポンプを稼働するよう制御する、
    給水消火システム。
  2. 前記複数のポンプの吐出し側が並列に接続されており、
    火災の発生を判断するまで前記制御部は、前記複数のポンプのうち所定の始動条件が成立したポンプを水の使用状況に応じて稼働するよう制御する、
    請求項1に記載の給水消火システム。
  3. 前記制御部は複数であって、
    前記複数の制御部間が通信または信号線にて接続されている、
    請求項1または2に記載の給水消火システム。
  4. 前記制御部は、前記給水消火システムに含まれるポンプ台数を変更可能な設定値を有し、当該設定値が変更されることで前記ポンプ台数を変更可能である
    請求項1から3のいずれか一項に記載の給水消火システム。
  5. 前記ポンプは、前記火災の発生と判断した場合に運転される前記複数台のポンプが最大出力で運転したときに、前記消火設備と前記一般給水設備との両方で用いられる最大量以上の流量を賄える容量を有する、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の給水消火システム。
  6. 前記制御部は、給水モードとして、主に前記一般給水設備に給水する一般給水運転と、主に前記消火設備に給水する消火給水運転とを有し、
    前記一般給水運転と前記消火給水運転との間を遷移可能であり、前記一般給水運転において火災を検知した場合、前記給水モードを当該消火給水運転に遷移させ、全てのポンプを最大出力で稼働するよう制御する
    請求項1から5のいずれか一項に記載の給水消火システム。
  7. 前記制御部は、前記給水モードが前記一般給水運転の場合、複数のポンプのうち稼働するポンプを所定の規則に沿ってローテーションする
    請求項1から6のいずれか一項に記載の給水消火システム。
  8. 予め決められた基準以下の小水量を検知するフロースイッチを備え、
    前記制御部は、火災が検知されており、且つ前記フロースイッチが前記小水量を検知した場合、ポンプの運転を継続するよう制御する
    請求項1から7のいずれか一項に記載の給水消火システム。
  9. 予め決められた基準以下の小水量を検知するフロースイッチを備え、
    前記制御部は、給水モードが一般給水運転の場合、前記フロースイッチが前記小水量を検知した場合、運転中のポンプを停止するよう制御する
    請求項1から8のいずれか一項に記載の給水消火システム。
  10. 前記制御部は、前記ポンプの駆動機が所定の回転速度以上となった時間、回数、頻度のうち少なくともひとつをカウントし、当該カウントに応じて火災発生の有無を判断する
    請求項1から9のいずれか一項に記載の給水消火システム。
  11. 前記制御部は、前記ポンプの吐出し圧が所定の圧力以下となった時間、回数、頻度のうち少なくともひとつをカウントし、当該カウントに応じて火災発生の有無を判断する
    請求項1から10のいずれか一項に記載の給水消火システム。
  12. 前記制御部は、給水モードが一般給水運転で運転され小水量停止した時の運転パターンを記憶媒体に記憶させ、記憶された複数の運転パターンから一般給水運転での運転パターンを学習し、学習した運転パターンと現在の運転パターンとを比較し、比較結果に応じて火災発生の有無を判断する
    請求項1から11のいずれか一項に記載の給水消火システム。
  13. 前記複数のポンプを駆動する複数の駆動機を備え、
    前記制御部は、消火給水運転時には、駆動機の回転数一定制御でポンプを制御し、一般給水運転時には、ポンプの吐き出し圧力一定制御または推定末端圧力一定制御でポンプを制御する
    請求項1から12のいずれか一項に記載の給水消火システム。
  14. 前記複数のポンプは、床下に設置可能なポンプである
    請求項1から13のいずれか一項に記載の給水消火システム。
  15. 給水消火システムが実行する消火方法であって、
    火災の発生を判断するステップと、
    火災の発生を判断した場合、前記複数のポンプのうち少なくとも2台のポンプ以上の数のポンプを稼働するよう制御するステップと、
    を有する消火方法。
  16. コンピュータに、
    火災の発生を判断するステップと、
    火災の発生を判断した場合、前記複数のポンプのうち少なくとも2台のポンプを稼働するよう制御するステップと、
    を実行させるためのプログラム。
  17. コンピュータに、
    ポンプが新たに増設された場合、当該増設されたポンプを含めて複数のポンプを稼働するよう制御するステップを
    実行させるための請求項16に記載のプログラム。
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