JP5513430B2 - 炎症を抑制するための薬剤組成物及び方法 - Google Patents

炎症を抑制するための薬剤組成物及び方法 Download PDF

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Description

本発明は炎症を抑制するための薬剤組成物、特に、関節炎に有用な薬剤組成物に関する。
《関連する出願への相互参照》
本出願は、2010年10月29日付で出願した台湾特許出願第099137186号に基づく優先権を主張するものである。
関節炎は一般的な慢性病であり、関節軟骨の変質又は結合組織の炎症による関節痛を引き起こし、関節の正常な動きに影響を及ぼす。発生の箇所及び原因に応じて、関節炎は100を超える数のタイプに分類できる。最も一般的なタイプは変形性関節症(変性関節炎)、関節リウマチ(RA)、痛風性関節炎、細菌性関節炎、強直性脊椎炎、エリテマトーデスなどである。
一般に、関節炎の治療では、最初は保存的な非外科的治療法が採用される。初期の治療が効果がなければ、外科的治療が適用される。初期の治療法は薬物療法と注射療法を含む。薬物療法では、ステロイド及び非ステロイド抗炎症薬が使用される。ステロイド薬の鎮痛効果は即効的で明白であるが、多くの副作用、例えば骨多孔症、瘢痕ができて治ることが困難な傷(uncicatrized wound)、上部消化管出血を引き起こす可能性があり、高血圧症、糖尿病などの持病を悪化させる場合すらある。従って、ステロイド薬は現在ある限定された条件でのみ使用される。非ステロイド薬も良好な鎮痛作用を有しているが、長期間使用した場合、消化性潰瘍、下肢水腫、腎臓機能障害等の副作用が生じる可能性がある。このため、非ステロイド薬は実際の適用において制限される。
ヒアルロン酸注入は広く変形性関節症の治療に使用されてきた。この治療法ではヒアルロン酸を含む注射液を関節に直接注入し患者の炎症と痛みを穏やかに緩和する。その機構はまだ不明であるが、ヒアルロン酸は潤滑剤として働いて関節の動きを助けると共に、関節機能を改善することが知られている。しかし、ヒアルロン酸は痛みを効率的に緩和する可能性があるが、人体に入った後、2日〜1週間の間、一過性の炎症反応を引き起こし、慢性炎症さえ引き起こす(非特許文献1、非特許文献2、非特許文献3を参照。これらの文献を本明細書に援用する)。従って、現在市場にあるヒアルロン酸調合製品の抗炎症効果は理想的ではない。
ヒアルロン酸調合物を改善する方法が開示されている(非特許文献4を参照。この文献を本明細書に援用する)。この方法では、化学合成手法を用いて、ヒアルロン酸は抗炎症作用のあるメトトレキセート(MTX)にポリペプチドを介して連結されて複合体を形成する。得られた生成物は改善された抗炎症効果を有する。しかし、この文献の開示によれば、ヒアルロン酸とMTXを単に混合することで形成される混合物は改善された効果を提供しない。言い換えると、該複合体の合成が必要である。しかし、複合体の調製はポリペプチド材料の使用を必要とし、複雑な合成工程を含み、ヒアルロン酸調合物の製造コストを増加させるに違いない。従って、この方法は大量生産が困難であるだけでなく、ユーザの経済的負担を増加させ、臨床適用においてかなり制限される。従って、ヒアルロン酸の抗炎症作用を効率的に改善でき、また製造プロセスの点で簡単で便利な薬剤又は方法が市場において必要とされている。
本発明は上記の要求に対応した研究成果である。本発明の発明者は3‐ヒドロキシ‐3‐メチルグルタリル‐補酵素A(HMG‐CoA)環元酵素阻害剤とヒアルロン酸を混合することで調製される組成物は、ヒアルロン酸が引き起こす一過性の炎症反応を抑え、更にヒアルロン酸の抗炎症効果を向上させる可能性があることを発見した。
本発明の主な目的は、(a)ヒアルロン酸と、(b)3‐ヒドロキシ‐3‐メチルグルタリル‐補酵素A(HMG‐CoA)環元酵素阻害剤と、(c)薬学上許容可能な担体とを含む炎症を抑制するための薬剤組成物を提供することである。
本発明の別の目的は、ヒアルロン酸とHMG‐CoA環元酵素阻害剤とを含む組成物を効果的な量だけ哺乳動物に投与することを含む哺乳動物の炎症の抑制方法を提供することである。
本発明の詳細な技術及び好適な実施形態を、当業者が本発明の特徴をよく理解できるように添付の図面を参照しながら下記に説明する。
線維芽細胞様滑膜細胞(FLS)内の炎症性メディエータTNF‐αの発現レベルを示す統計棒グラフである。 FLS内の炎症性メディエータIL‐8の発現レベルを示す統計棒グラフである。
上述したように、ヒアルロン酸は人体に入った後、2日〜1週間の間、一過性の炎症反応を引き起こし、慢性炎症さえ引き起こしてその抗炎症効果に影響する可能性がある。一方、ヒアルロン酸とMTXとの複合体を調製する方法は多くの制限を有する。本発明は従来のヒアルロン酸調合物の欠点を、ヒアルロン酸と3‐ヒドロキシ‐3‐メチルグルタリル‐補酵素A(HMG‐CoA)環元酵素阻害剤とを組み合わせることで簡単な手法により改善する可能性がある。
従って、本発明は(a)ヒアルロン酸と(b)HMG‐CoA環元酵素阻害剤とを含有する炎症抑制のための薬剤組成物を提供する。
ヒアルロン酸は細胞外基質を構成する主要な成分の1つであり、内皮組織、結合組織、表皮組織、及び神経組織に広く存在し、細胞の増殖、移動などの生理作用にとって重要である。また、ヒアルロン酸は皮膚の真皮の重要な加湿成分であり優れた粘性と弾性とを有しているので、理想的な充填剤であり化粧品及び成形術に通常使用される。ヒアルロン酸は硫黄を含有しないグリコサミノグリカンで、その基本構造はD‐グルクロン酸とD‐N‐アセチルグルコサミンの2つの糖単位からなる大きな多糖類であり、下記の式(I)の化学式で表わされる。
Figure 0005513430
本発明の薬剤組成物で使用されるヒアルロン酸には特定の限定はない。しかし、本発明の薬剤組成物の成分(a)としてのヒアルロン酸は、好ましくは約300,000〜約6,000,000ダルトンの範囲の平均分子量を有し、より好ましくは約500,000〜約3,000,000ダルトンの範囲の平均分子量を有する。
本発明の薬剤組成物の成分(b)は、血中脂質を低減するための「スタチン」と呼ばれる薬剤群を含有する3‐ヒドロキシ‐3‐メチルグルタリル‐補酵素A(HMG‐CoA)環元酵素阻害剤(以下、HMG‐CoA環元酵素阻害剤と呼ぶ)である。これらのスタチンは下記の表1に示した化合物を含む。
Figure 0005513430


Figure 0005513430

従って、本発明の薬剤組成物の成分(b)として適切なHMG‐CoA環元酵素阻害剤は、アトルバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、メバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、シムバスタチン、及びこれらの組合せからなるグループから選択されてよい。成分(b)はロバスタチンであるのが好ましい。下記の実施例に示すように、HMG‐CoA環元酵素阻害剤を個別に使用することは、炎症を悪化させる可能性があるが、HMG‐CoA環元酵素阻害剤をヒアルロン酸と一緒に使用すると、驚くことにヒアルロン酸の抗炎症効果は増大する。
本発明の薬剤組成物では、成分(a)と成分(b)との含有量比に特定の制限はない。一般的に、成分(a)の含有量は、成分(a)と(b)の全重量に対して約80重量%〜約99.9重量%であり、成分(b)の含有量は約0.1重量%〜約20重量%である。好ましくは、成分(a)の含有量は、成分(a)と(b)の全重量に対して約85重量%〜約99.5重量%であり、成分(b)の含有量は約0.5重量%〜約15重量%である。
本発明の薬剤組成物は獣医薬及び人医薬において使用でき、任意の形態であって、適切な方法で投与されてよい。例えば、本薬剤組成物は、これらに限定されないが経口投与、及び皮下注射、静脈注射、又は関節内注射などにより投与できる。本薬剤組成物の投与形態又は用途に依って、成分(c)としての薬学上許容可能な担体が本発明の薬剤組成物に含まれてもよい。
経口投与に適切な薬剤を例にとると、ヒアルロン酸とHMG‐CoA環元酵素阻害剤の作用に悪影響を及ぼすことがない薬学上許容可能な担体、例えば溶剤、油性溶剤、希釈剤、安定剤、吸収遅延剤、分解剤、乳化剤、酸化防止剤、結合剤、潤滑剤、水分吸収剤等が本発明の薬剤組成物に含まれてよい。例えば、溶剤は水及び蔗糖溶液からなるグループから選択されてよい。希釈剤は乳糖、澱粉、及び微結晶性セルロースからなるグループから選択されてよい。吸収遅延剤はキトサン及びグリコサミノグリカンからなるグループから選択されてよい。潤滑剤は炭酸マグネシウムであってよい。油性溶剤は植物油及び動物油、例えばオリーブ油、ヒマワリ油、タラ肝油などからなるグループから選択されてよい。任意の適切な従来のプロセスを使用することで、本発明の組成物は経口投与に適切な形態、例えば錠剤、カプセル、顆粒剤、散剤、液状エキス、溶液、シロップ、懸濁液、乳濁液、チンキ剤などの形態に調剤されてよい。
皮下注射、静脈注射、又は関節内注射に適切な薬剤形態を望む場合、静脈注射剤、静脈乳濁液注射剤、乾燥粉末注射剤、懸濁液注射剤、乾燥粉末懸濁液注射剤等を調製するために、1つ以上の成分、例えば等張液、塩緩衝液(例えば、リン酸緩衝液又はクエン酸緩衝液)、可溶化剤、乳化剤、他の担体等が本発明の薬剤組成物に含まれてよい。採用できる溶剤は、例えば水、生理食塩水、アルコール(例えば、エチレングリコール、プロパノール、グリセリン等)、糖溶液(例えば、グルコース溶液又はマンノース溶液)、又はこれらの組合せを含む。
本発明の薬剤組成物は香味剤、調色液、着色剤等の添加剤を更に含み、得られた薬剤を服用する時の口当たりと見た目を改善してもよい。また、保存剤、防腐剤、抗菌剤(ベンジルアルコール等)、抗真菌剤などを合理的な量だけ加えて、得られる薬剤の保管性を改善してもよい。
また、組成物の効能を更に向上させるため、又は調合物製造の柔軟性を増大させるために、1つ以上の他の活性成分を本発明の薬剤組成物に含めてもよい。例えば、活性成分であるステロイド抗炎症薬、非ステロイド抗炎症薬、グルコサミン、及び他の活性成分のうち1つ以上を、これらの活性成分がヒアルロン酸とHMG‐CoA環元酵素阻害剤の効能に悪影響を及ぼさない場合、本発明の薬剤組成物に含めてもよい。
本発明の薬剤組成物は、ヒアルロン酸が引き起こす一過性の炎症反応を抑え、ヒアルロン酸の抗炎症効果を促進する可能性があるので、炎症を抑えるために使用できる。特に、変形性関節症(変性関節炎)、関節リウマチ(RA)、痛風性関節炎、細菌性関節炎、強直性脊椎炎、エリテマトーデスなどを含む関節炎を抑えるために使用できる。好ましいことに、本薬剤組成物は変形性関節症及び関節リウマチを抑えるのに有用である。1つの実施形態では、本発明の薬剤組成物は関節内注射療法用の注射剤の形態で作られる。
関節リウマチを効率的に治療できない従来のヒアルロン酸調合物と比べて、本発明の薬剤組成物の利点の1つは、本発明の組成物は関節リウマチを抑える優れた効果を提供でき、従って、関節リウマチの治療に特に使用できることである。また、本発明は、所望の抗炎症効果を提供する複合体を形成するために複雑な手法とポリペプチドの使用を必要とするヒアルロン酸とMTXの既知の組合せと異なる。本発明の薬剤組成物では、ヒアルロン酸とHMG‐CoA環元酵素阻害剤を混合する単純な混合だけが必要であり、従って、本発明は容易な調製、大量生産等の利点を有する。
本発明の薬剤組成物は従来のヒアルロン酸調合物の欠点を改善できるので、関節炎に限定されずヒアルロン酸の任意の既知の用途においても使用できる。例えば、本発明の組成物は化粧品又は成形術に使用できる。例えば、スキンケア製品又は顔面ヒアルロン酸注射剤に加えることが出来る。
本発明は哺乳動物の炎症を抑制するための方法も提供する。この方法はヒアルロン酸とHMG‐CoA環元酵素阻害剤とを含む効果的な量の組成物を哺乳動物に投与することを含む。ヒアルロン酸の平均分子量、HMG‐CoA環元酵素阻害剤の種類、及びヒアルロン酸とHMG‐CoA環元酵素阻害剤との含有量比は上述のように規定される。本発明の1つの実施形態では、注射剤の形態の本発明の薬剤組成物が被験者の関節に注入され、関節炎治療効果を実現する。
投与を受ける被験者の必要に応じて、本発明の薬剤組成物は毎日1回、毎日数回、又は数日毎に1回等の様々な頻度で投与されてよい。例えば、本組成物が関節リウマチの治療のために人体に使用される場合、本組成物は、成分(a)と(b)について1日に約25mg/kg体重〜約50mg/kg体重の量だけ投与されてよい。ここで、単位「mg/kg体重」は体重1kg当りの投与される組成物の量を指す。しかし、深刻な症状の患者(例えば、痛風の患者)の場合、実際の症状に依って投与量を数倍又は数十倍に増やしてもよい。
以下、本発明を下記の実施例を参照して更に説明する。しかし、下記の実施例は本発明を例示するためだけに提供され、本発明の範囲はこれらによって限定されない。
<調製実施例>関節内投与のためのヒアルロン酸注射液の調製
ヒアルロン酸注射器(台湾Ocean Bright社から購入)に1mlの等張液を加えた。この溶液は、主要な成分として5〜20mgのヒアルロン酸(平均分子量600,000〜800,000ダルトン;台湾Ocean Bright社から購入)、及び0.5〜1.2mgのHMG‐CoA環元酵素阻害剤(ロバスタチン,M2147;Sigma-Aldrich社から購入)と、5〜20mgのNaCl、NaHSO4、NaH2SO4とを含んでいた。注入のための水を賦形剤としてこの溶液に加えて、関節内投与のためのヒアルロン酸注射液を調製した。
<実施例1>ヒアルロン酸注射液に対する細胞分析
実験A:細胞培養
関節リウマチ(RA)の患者7人から線維芽細胞様滑膜細胞(FLS)を採取し培養した。先ず、患者から採取した関節滑膜を小片に切り、DMEM培養基(ダルベッコ変法イーグル培地;1.5g/Lの重炭酸ナトリウム(S6297、米国Sigma-Aldrich社)、1%ペニシリン‐ストレプトマイシン‐ネオマイシン(P4083、米国Sigma-Aldrich社)、及び10%ウシ胎仔血清(04‐001‐1A、米国Biological Industries社)を含む)に懸濁させ、37℃、5%CO2の環境で3日間培養した。
非粘着性の細胞をリン酸緩衝液(PBS)で洗い流し、培養基を再度満たし、保持された粘着性の細胞を2週間培養した。上記の手順を3〜6回繰り返した。保持された細胞はFLSであり、下記の実験で使用された。
実験B:細胞処置
実験Aで準備したFLSを血清を含まない培養基で24時間、細胞が亜集密(subconfluence)状態に達するまで培養し、これらの細胞を10%ウシ胎仔血清を含むDMEM培養基で培養した。次に、これらの細胞を4つのグループに分けた:(1)対照グループ(細胞を処置も刺激もしなかった)、(2)HAグループ(細胞をヒアルロン酸(平均分子量600,000〜800,000ダルトン)だけで24時間処置した)、(3)HMG‐CoA環元酵素阻害剤グループ(細胞をHMG‐CoA環元酵素阻害剤(ロバスタチン,M2147;Sigma-Aldrich社)だけで24時間処置した)、及び(4)混合物グループ(100μgのヒアルロン酸(平均分子量600,000〜800,000ダルトン)と5μモルのHMG‐CoA環元酵素阻害剤(ロバスタチン)を溶液1mlに混合し、細胞を得られた混合物で24時間処置した)。
上記4つのグループの細胞を集め、それぞれ遠心分離機にかけ、上澄みを集め下記の分析を行った。
実験C:RA関連タンパク質の定量化
実験Bで集めた上澄み中の2つのRA関連因子、TNF‐α(標準試料はeBioscience社から購入、88‐7340)とIL‐8(標準試料は米国R&D systems社から購入、DY208)との濃度をサンドイッチ結合タンパク質分析キット又はサンドイッチELISAキット(eBioscience社とR&D systems社から購入)を使用し製造者マニュアルと標準カーブに従って測定して、該因子の発現レベルを観察し細胞の炎症状態を決定した。各サンプルは2回分析し、ELISAリーダー(サンライズリモート、TECAN)を使用して測定を行った。結果を表2及び表3と図1及び図2に示す。
Figure 0005513430
Figure 0005513430
<実験結果>
表2及び表3と図1及び図2は、RAの患者の関節細胞FLSが多量の炎症性メディエータTNF‐α及びIL‐8を分泌したことを示す。これは炎症レベルが深刻(対照グループに示すように)であったことを示す。しかし、細胞がヒアルロン酸だけで処置された場合、炎症レベルは低下した。また、HMG‐CoA環元酵素阻害剤とヒアルロン酸とを組み合わせて細胞を処置した場合、ヒアルロン酸の炎症抑制効果は向上した(混合物グループに示す)。
結果として、上記実施例は、ヒアルロン酸だけを使用する処置に比べてHMG‐CoA環元酵素阻害剤とヒアルロン酸との組合せは、炎症性メディエータTNF‐α及びIL‐8の濃度を下げるのにより効果的であることを示している。言い換えると、HMG‐CoA環元酵素阻害剤とヒアルロン酸とを組み合わせることは、ヒアルロン酸だけの使用より良好な抗炎症効果を有する。この結果は、本発明の薬剤組成物はヒアルロン酸の抗炎症効果を向上させ、関節リウマチの場合、炎症を抑えるより良好な効果を有することを証明している。また、この結果は、本発明の薬剤組成物はヒアルロン酸が引き起こす一過性の炎症反応を抑制しうることも証明している。
上記の開示は本発明の詳細な技術的内容と独創的特徴とに関する。当業者は、本発明の上記開示と示唆とに基づいて様々な変更と置換えを本発明の特徴から逸脱することなく想到する可能性がある。しかし、そのような変更と置換えは上記記載において完全には開示されていないが、添付の請求項に実質的に記載されている。

Claims (9)

  1. 抗関節炎のための薬剤組成物であって、(a)ヒアルロン酸と、(b)3‐ヒドロキシ‐3‐メチルグルタリル‐補酵素A(HMG‐CoA)環元酵素阻害剤と、(c)薬学上許容可能な担体とを含み、前記薬剤組成物は関節内注射液の形態であることを特徴とする薬剤組成物。
  2. ヒアルロン酸とHMG‐CoA環元酵素阻害剤の全重量に対して80重量%〜99.9重量%のヒアルロン酸と、0.1重量%〜20重量%のHMG‐CoA環元酵素阻害剤とを含む請求項1に記載の薬剤組成物。
  3. ヒアルロン酸とHMG‐CoA環元酵素阻害剤の全重量に対して85重量%〜99.5重量%のヒアルロン酸と、0.5重量%〜15重量%のHMG‐CoA環元酵素阻害剤とを含む請求項2に記載の薬剤組成物。
  4. 前記ヒアルロン酸は300,000〜6,000,000ダルトンの範囲の平均分子量を有する請求項1〜3のいずれかに記載の薬剤組成物。
  5. 前記ヒアルロン酸は500,000〜3,000,000ダルトンの範囲の平均分子量を有する請求項4に記載の薬剤組成物。
  6. 前記HMG‐CoA環元酵素阻害剤は、アトルバスタチン、セリバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、メバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、シムバスタチン、及びこれらの組合せからなるグループから選択される請求項1〜5のいずれかに記載の薬剤組成物。
  7. 前記HMG‐CoA環元酵素阻害剤はロバスタチンである請求項1〜6のいずれかに記載の薬剤組成物。
  8. 抗変形性関節症、抗関節リウマチ、又は抗痛風性関節炎のための請求項に記載の薬剤組成物。
  9. 抗関節リウマチのための請求項に記載の薬剤組成物。
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