JP5513351B2 - 基台固定構造および物理量センサ - Google Patents

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Description

本発明は、基台固定構造および物理量センサに関する。
一般に、加速度や角速度などの物理量を検出するセンサは、基台に実装されて用いられる。基台は、センサを保護することを目的として、ハウジングや筐体内に収容された状態で固定される。特許文献1は、コネクタハウジングに設けられた台座部に、センサ素子を実装した基板を固定する基板固定構造を開示している。台座部は、基板に対向する平坦部と該平坦部に立設されたボスとを有しており、基板には、当該ボスを挿通させるためのボス用貫通孔およびコネクタ端子と電気的な接続をするための電極部が設けられている。そして、基板は、平坦部と基板の対向面との間の接着およびボスとボス用貫通孔との間の接着によって、台座部に固定されている。
特開2010−230329号公報
しかしながら、上記特許文献1にかかる構造では、基板を台座部に接着する際、接着剤が台座部の平坦部と基板の対向面との間の接着面に広く行き渡らず、接着面積が小さくなることによって、接着強度が不足する虞があった。
本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであり、その目的は、より広い接着面積を確保し、接着強度を向上させることを可能にする基台固定構造およびその構造を備えた物理量センサを提供することである。
本発明の第1の態様は、基台をハウジングに載置し、基台の接着面とハウジングの接着面とを接着することで、基台をハウジングに固定する基台固定構造であって、前記基台は、当該基台の接着面に接着剤を供給するための注入路と、当該基台の接着面に形成された前記注入路の注出口と、を備えており、前記ハウジングは、当該ハウジングの接着面に開口する凹部を備えており、前記凹部は、前記基台をハウジングに載置した状態で、当該凹部の開口が、前記注出口に対向する領域と前記基台の接着面によって覆われる領域とを有するように形成されている基台固定構造である。
本発明の第2の態様は、センサ素子を実装した基台を、上記基台固定構造を用いてハウジングに固定した物理量センサである。
(a)は本発明の第1の実施形態にかかる基台固定構造および物理量センサを示す分解斜視図、(b)は組立状態の斜視図である。 図1の物理量センサの一部透視斜視図である。 図1の物理量センサの分解斜視図である。 (a)は図1の物理量センサの平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。 (a)は図1の物理量センサのコネクタハウジングの平面図、(b)は側面図、(c)は斜視図、(d)は後面図である。 (a)はコネクタハウジングに基台を載置する前の状態を示す平面図、(b)は(a)のA−A断面図である。 (a)は基台のボス用貫通孔と凹部との位置関係を示す平面図、(b)は(a)のB部拡大図、(c)は(b)のC−C断面図である。 (a)はコネクタハウジングに基台を接着固定した後の状態を示す平面図、(b)は(a)のD−D断面図である。 (a)は第1の実施形態の第1の変形例にかかる基台固定構造および物理量センサにおける基台のボス用貫通孔と凹部との位置関係を示す平面図、(b)は(a)のE部拡大図、(c)は(b)のF−F断面図である。 (a)は第1の実施形態の第2の変形例にかかる基台固定構造および物理量センサにおける基台のボス用貫通孔と凹部との位置関係を示す平面図、(b)は(a)のG部拡大図、(c)は(b)のH−H断面図である。 (a)は第1の実施形態の第3の変形例にかかる基台固定構造および物理量センサにおける基台のボス用貫通孔と凹部との位置関係を示す平面図、(b)は(a)のJ−J断面図である。 本発明の第2の実施形態にかかる基台固定構造および物理量センサを示す分解斜視図である。 (a)は図12の物理量センサにおいて基台を載置する手順を示す一部断面側面図、(b)は組立状態の一部断面側面図である。 図12の物理量センサの組立状態の斜視図である。 (a)は図12の物理量センサのコネクタハウジングの平面図、(b)は側面図、(c)は斜視図、(d)は後面図である。 (a)は基台のボス用貫通孔とスナップフィット構造体と凹部との位置関係を示す平面図、(b)は(a)のK部拡大図、(c)は(b)のL−L断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る基台固定構造および物理量センサについて、図面を参照して説明する。また、以下の各実施形態では、基台として略矩形板状の基板を用いたものを例示して説明する。なお、各図に示した前後上下左右などの方向は、各部の位置関係を説明するため、便宜上、定めたものであり、実際の物理量センサの取付姿勢には何ら関係しない。物理量センサの取付姿勢は、図示した方向に関わらず、自由に設定できる。また、以下の説明においては、同様の部材に対しては同様の符号を付して、詳細な説明は省略する。
<第1の実施形態>
図1乃至図8は、第1の実施形態に係る基台固定構造および物理量センサ1を示す。
物理量センサ1は、センサ素子10を実装した基板(基台)11と、この基板11と電気的に接続される3本のコネクタ端子12を備えたコネクタハウジング13(以下、単にハウジングともいう)とを備える。基板11は、コネクタハウジング13に設けられた台座部14に載置され固定される。物理量センサ1は、必要に応じて、更にハウジングケース13cと封止材13dとを備える。
コネクタハウジング13は、コネクタ端子12の中間部を樹脂に埋設した状態で、樹脂成形によりコネクタ端子12と一体的に成形されている。コネクタハウジング13は、前方に突出しかつ前方に向けて開口するコネクタソケット部13aと、基板11を固定するための左右一対の台座部14と、コネクタソケット部13aと台座部14との間に位置して双方を隔離する隔壁13bとを備えている。コネクタソケット部13aは、物理量センサ1を外部回路に電気的に接続するためのコネクタソケットを構成している。隔壁13bは、コネクタソケット部13aの突設方向に直交する平面に略平行に延びており、台座部14は、隔壁13bの後側の面から後方に突設されている。各台座部14の上部には基板11を受けるための平坦部14a(基板受け面)が設けられている。左側の平坦部14aの上面は、右側の平坦部14aの上面とともに、隔壁13bに略直交する1つの水平面を規定しており、各平坦部14aの上面が、基板11の裏面を接着するための接着面(ハウジング側の接着面)を構成している。各平坦部14aの上面には、各々2本ずつ(計4本の)ボス15が立設されており、ボス15の前方または後方には、後述する凹部19が設けられている。
コネクタ端子12の前部は、コネクタハウジング13の樹脂部から前方へ導出されて、コネクタソケット部13aの底面から前方に突出し、その前端部において、コネクタソケットのピンを形成している。コネクタ端子12の後部は、隔壁13bから後方へ導出されて直線状に延びたのち、隔壁13bから十分離間した位置(基板11の後方辺縁付近)において略直角に上方に折り曲げられ、基板11に半田付けで固定されている。すなわちコネクタ端子12は、基板11側の固定点と隔壁13b側の固定点との間で大きくL字状に屈曲した形状を呈しており、該L字状屈曲部の水平部は、隔壁13bから基板11の後方辺縁に至る長さ(基板11の短辺に相当する長さ)を有している。また、3本のコネクタ端子12は、それぞれ同一の形状を有しており、それらの後方端は、基板11における隔壁13bに平行な直線に沿って並置される。3本のコネクタ端子12は、例えば、物理量センサ1が一軸加速度センサの場合は、それぞれ電圧印加用の端子、センシング信号用の端子、および接地端子である。
基板11は、平面視で略矩形状の回路基板である。基板11には、センサ素子10とセンサ素子10の信号増幅のための増幅回路(不図示)が実装され、これらの回路とコネクタ端子12とが、基板11上に形成された回路パターン(不図示)を通して電気的に接続される。また基板11は、その裏面を平坦部14aに対向させた状態、具体的には、基板11の裏面を平坦部14aの上面に面接触させた状態で、コネクタハウジング13の台座部14上に載置される(以下、この状態において平坦部14aの上面に対向する基板11の裏面を対向面ともいう)。すなわち基板11の対向面は、平坦部14aの上面を接着するための基板11側の第1の接着面を構成している。
基板11の表面には、3本のコネクタ端子12との電気的な接続をするための3つの電極部11a、および4本のボス15を挿通させるための4つのボス用貫通孔11bが設けられている。電極部11aは、コネクタ端子12を挿通して半田付けするための半田用貫通孔であり、孔の内部と上下開口の周辺部に半田付け用の導体を備えている。ボス用貫通孔11bは、ボス15に対応する位置に設けられた前後方向に延びる長孔であり、これらにそれぞれ1本ずつボス15が挿通されることで、基板11のコネクタハウジング13に対する左右方向の位置決めがなされるものである。また、ボス用貫通孔11bは、基板11の表面側から第1の接着面に接着剤を供給する注入路としての機能も有しており、その基板11上の長さは、ボス15を挿通した状態で、基板11の表面側からボス用貫通孔11bを介して接着面に接着剤を供給できるように、ボス15の径よりも十分に大きく(例えば、ボス15の径の3倍程度に)設定される。なお、ボス用貫通孔11bの第1の接着面側の開口は、上記注入路の注出口として機能する。
凹部19は、平坦部14aの上面に形成された、平坦部14aの上面に開口する長溝である。各凹部19は、平坦部14aの上面における、基板11のボス用貫通孔11bに対応する位置、具体的には、右前側のボス15の前方、右後側のボス15の後方、左前側のボス15の前方、および左後側のボス15の後方の計4箇所に設けられている。
各凹部19は、基板11をコネクタハウジング13の台座部14上に載置した状態で、凹部19の開口が、ボス用貫通孔11bの第1の接着面側の開口(注出口)に対向する領域と第1の接着面によって覆われる領域とを有するように形成されている。換言すれば、各凹部19は、平坦部14aの上面において、基板11のボス用貫通孔11bに対向する領域の内側から外側に亘って延在するように形成されている。より詳細には、各凹部19は、平坦部14aの上面の長手方向に沿って、後述する接着剤の注入位置から基板11のボス用貫通孔11bに対向する領域外側の所望の地点まで延在するように形成されている(図7(b)参照)。
基板11のコネクタハウジング13への固定は、次の要領で行う。
(1)まず、基板11を、コネクタハウジング13の台座部14上に、裏面を平坦部14aに対向させた状態で載置する。このとき平坦部14aの上面に形成された凹部19は、平坦部14aに載置された基板11の対向面とともに、接着剤を導くための接着剤通路19aを形成する。この接着剤通路19aは、ボス用貫通孔11bの内側領域から外側領域まで延在する。
(2)次に、接着剤注入ノズルNの先端を、ボス用貫通孔11b内のボス15近傍位置(図7(b)および(c)に一点鎖線で示した位置)にセットし、ボス用貫通孔11b内に接着剤を注入する。なお、このとき接着剤を注入する位置(平坦部14aの上面における接着剤注入ノズルNの先端に対向する位置)を、接着剤の注入位置という。注入ノズルNから注入された接着剤は、ボス用貫通孔11b内に溜まりつつ凹部19によって形成された接着剤通路19aに流れ込んでいく。流れ込んだ接着剤が接着剤通路19aに充満すると、接着剤は、さらに毛細管現象により平坦部14a上面と基板11の対向面と間の間隙に入り込んでいき、平坦部14aの上面と基板11の対向面との間の接着面に広がっていく。最終的に、接着剤は、ボス用貫通孔11b内のボス15が埋没するまで注入され(図8参照)、これにより、平坦部14aの上面と基板11の対向面との間、およびボス15の側面とボス用貫通孔11bの内周面との間に接着剤が行き渡る。
(3)そして、接着剤を硬化させた後、コネクタ端子12を電極部11aに半田付けする。
以上の要領により、基板11は、平坦部14aと基板11の対向面との間の接着、ボス15の側面とボス用貫通孔11bの内周面との間の接着、およびコネクタ端子12と電極部11aとの間の半田付けによって、コネクタハウジング13に固定される。
なお、接着剤は、特に限定されず、シリコーン系接着剤、エポキシ系接着剤、シリコーン系ゲル、ウレタン系接着剤、ポリエステル接着剤、シリコン樹脂等様々な種類のものを用いることができる。
コネクタハウジング13に固定された基板11は、隔壁13bとハウジングケース13cとによって周囲を覆われ、封止材13dによって封止されて、外部環境から保護される。基板11を封止した状態の物理量センサ1は、ブラケット16によって測定環境に固定されてセンシングに用いられる。ブラケット16は、左右の環境固定用の取付孔16aを有するベース部と、ベース部から立ち上がった保持部16bとを備えている。保持部16bは、ハウジングケース13cに設けられた取付部13eの取付孔に挿入係合され、物理量センサ1が測定環境に固定される。
本実施形態によれば、基板11の裏面に接着面を設け、基板11の表面に前記接着面に接着剤を供給するためのボス用貫通孔11bを設け、コネクタハウジング13側の接着面におけるボス用貫通孔11bに対応する位置に凹部19を設け、該凹部19をボス用貫通孔11bに対向する領域の内側から外側に亘って延在させたので、基板11側の接着面とコネクタハウジング13側の接着面との間に、ボス用貫通孔11bの内側領域から外側領域に延在する接着剤通路19aが形成される。これにより、ボス用貫通孔11bの外側領域に接着剤が導入されやすくなるので、接着剤を接着面に広く行き渡らせて、接着面積を確保し、接着強度を向上させることができる。また、本実施形態によれば、基板11の表面に、基板11の接着面に接着剤を供給するためのボス用貫通孔11bが設けられているので、基板11側の接着面をコネクタハウジング13側の接着面に面接触させた状態で、接着剤を、基板11の表面側からボス用貫通孔11bを介して接着面に供給できる。すなわち、コネクタハウジング13側の接着面に予め接着剤を塗布した後に基板を固定する構成では、基板を接着面に載置することで接着剤が接着面周囲から押し出されるおそれがあったため、塗布する接着剤の量を厳重に管理する必要があったが、本実施形態によればそのような厳重な管理が不要になり、作業効率が向上する。
図9は、第1の実施形態の第1の変形例に係る基台固定構造を示す。
本変形例の基台固定構造では、凹部19が接着剤の注入位置から離れるに従って徐々に深くなるように形成されている。すなわち凹部19の底面は、接着剤の注入位置から離れるに従って徐々に深くなる傾斜面を備えている。他の構成は、上記第1の実施形態と同様である。
本変形例によれば、凹部19が接着剤の注入位置から離れるに従って徐々に深くなるように形成されているため、注入位置に注入された接着剤が凹部19底面の傾斜に沿って流れ、接着剤通路19a内に確実に流入していく。そのため、接着面積を確実に広げて接着強度を向上させることができるとともに、接着工程における作業効率を向上させることができる。
図10は、第1の実施形態の第2の変形例に係る基台固定構造を示す。
本変形例の基台固定構造では、凹部19が接着剤の注入位置から離れるに従って徐々に幅が小さくなるように形成されている。他の構成は、上記第1の実施形態と同様である。
本変形例によれば、凹部19が接着剤の注入位置から離れるに従って幅が小さくなるように形成されているため、毛細管現象により、注入位置に注入された接着剤が接着剤通路19aの先端まで確実に侵入していく。そのため、接着面積を確実に広げて接着強度を向上させることができるとともに、接着工程における作業効率を向上させることができる。なお、凹部19は、接着剤の注入位置から離れるに従って徐々に浅くなるように形成してもよい。すなわち凹部19の底面が、接着剤の注入位置から離れるに従って徐々に浅くなる傾斜面を備えるようにしてもよい。このようにしても、毛細管現象によって注入位置に注入された接着剤を接着剤通路19aの先端まで導くことができる。
図11は、第1の実施形態の第3の変形例に係る基台固定構造を示す。
本変形例の基台固定構造では、凹部19の内側面が滑らかな曲面から構成されている。他の構成は、上記第1の実施形態と同様である。
本変形例によれば、凹部19の内側面が滑らかな曲面から構成されているため、凹部19の隅部に空気のボイドが形成され難くなる。そのため、接着面積を確実に確保して接着強度を向上させることができる。
上記第1の実施形態およびその変形例では、様々な形状の凹部19を示したが、凹部19の幾何学的な形状・配置は、これに限らない。凹部19の幾何学的な形状・配置は、ボス用貫通孔11bの個数・形状・配置、ボス用貫通孔11bの外側領域における接着面の形状(幅、長さ、面積等)、使用される接着剤の粘性等に応じて、適宜調節することが可能である。
なお、上記第1の実施形態およびその変形例は、互いに適宜組み合わせて使用することができる。例えば、1つの凹部19において、接着剤の注入位置近傍に、第1の変形例に係る注入位置から離れるに従って徐々に深くなる構成を採用し、接着剤の注入位置から離れた先端部分に、第2の変形例に係る注入位置から離れるに従って徐々に幅が小さくなる構成を採用することも可能である。また、第1の変形例に係る注入位置から離れるに従って徐々に深くなる凹部19や、第2の変形例に係る注入位置から離れるに従って徐々に幅が小さくなる凹部19において、その内側面を滑らかな曲面で構成することも可能である。また、凹部19は、途中で分岐させてもよい。分岐した先の一方に第1の変形例の構成を採用し、他方に第2の変形例の構成を採用するなど、各分岐路に互いに異なる変形例を採用してもよい。
<第2の実施形態>
図12乃至図16は、第2の実施形態に係る基台固定構造および物理量センサ1を示す。
本実施形態は、上記第1の実施形態と、凹部19の形状・配置、およびコネクタ端子12と基板11との接続構造が異なり、また、基板11を仮止めする構成を有する点においても、第1の実施形態と異なるが、他の構成は同様である。すなわち、基板11は、電極部11aとして、半田用貫通孔ではなく、半田用電極パターンを表面に備えている。コネクタ端子12は、隔壁13bから平坦部14a(接着面)に載置された基板11の上面側に導出され、その素材の弾力性によって基板表面の電極部11aに圧接される。基板11を、このようなコネクタ端子12の下方に挿入して平坦部14aに載置するために、台座部14の隔壁13b側には、基板11を隔壁13b側に傾斜できるように、切欠部14bが設けられている。
また、コネクタハウジング13は、基板11を隔壁13bとの間に挟みこんで保持するスナップフィット構造体17を台座部14の端部に備えている。このスナップフィット構造体17は、基板11を平坦部14aに載置した後、コネクタ端子12の端部からの圧接力に抗して基板11を水平に保持するためのものである。スナップフィット構造体17は、その頭部に前方に向かう鉤部17aを備えており、鉤部17aによって基板11の後方辺縁部を押えて保持する。このようにして台座部14に装着され、仮止めされた基板11は、平坦部14aの上面と基板11の対向面との間の接着、ボス15の側面とボス用貫通孔11bの内周面との間の接着、基板11の後方側面とスナップフィット構造体17との間の接着、およびコネクタ端子12と電極部11aとの間の半田付けにより、コネクタハウジング13に固定される。
基板11の後方側面とスナップフィット構造体17との間の接着においては、基板11の後方側面が、第1の接着面に連続した第2の接着面として、平坦部14aの上面の端部に立設されたスナップフィット構造体17の基部の前面に対向して、そこに接着される。
なお、左右のボス用貫通孔11bは、基板11上のボス15に対応する位置に設けられた前後方向に延びる長孔であり、それぞれに2本のボス15が挿通されることで、基板11のコネクタハウジング13に対する左右方向の位置決めがなされる。また、ボス用貫通孔11bは、基板11の表面側から第1および第2の接着面に接着剤を供給するための機能も有している。
本実施形態における凹部19は、平坦部14aの上面における、左右後側の2本のボス15の後方2箇所に形成されている。
各凹部19は、基板11をコネクタハウジング13の台座部14上に載置した状態で、凹部19の開口が、ボス用貫通孔11bの第1の接着面側の開口(注出口)に対向する領域と、第1および第2の接着面によって覆われる領域とを有するように形成されている。すなわち、各凹部19は、第1の実施形態と同様に、台座部14上に載置された基板11のボス用貫通孔11bに対向する領域の内側から外側に亘って延在するように形成されている(図16(b)参照)。より詳細には、各凹部19は、基板11の第1の接着面に対向する平坦部14aの上面から第2の接着面に対向するスナップフィット構造体17の基部の前面に亘って延在している(図16(c)参照)。
基板11を、コネクタハウジング13の台座部14上に、裏面を平坦部14aに対向させた状態で載置すると、平坦部14aの上面に形成された凹部19は、平坦部14aに載置された基板11の対向面とともに、接着剤を導くための接着剤通路19aを形成する。この接着剤通路19aは、ボス用貫通孔11bの内側領域から外側領域まで延在する。より具体的には、接着剤通路19aは、ボス用貫通孔11bの内側領域から後方に水平に延び、基板11の後方辺縁部で上方に立ち上がる。
接着剤注入ノズルNの先端を、ボス用貫通孔11b内のボス15近傍位置(図16(b)および(c)に一点鎖線で示した位置)にセットし、ボス用貫通孔11b内に接着剤を注入すると、注入ノズルNから注入された接着剤は、ボス用貫通孔11b内に溜まりつつ凹部19によって形成された接着剤通路19aに流れ込む。接着剤通路19aに流れ込んだ接着剤は、接着剤通路19aの水平部分を充満しつつ、さらに後方の立ち上がり部に流れ込んでいく。接着剤通路19aに接着剤が充満すると、接着剤は、さらに毛細管現象により平坦部14a上面と基板11の対向面と間の間隙およびスナップフィット構造体17の基部の前面と基板11の後方側面との間の間隙に入り込んでいき、平坦部14a上面と基板11の対向面と間およびスナップフィット構造体17の基部の前面と基板11の後方側面との間の接着面に広がっていく。
接着剤が、ボス用貫通孔11b内のボス15が埋没するまで注入されると、平坦部14aの上面と基板11の対向面との間、スナップフィット構造体17の基部の前面と基板11の後方側面との間、およびボス15の側面とボス用貫通孔11bの内周面との間に接着剤が行き渡る。
本実施形態によれば、上記第1の実施形態およびその変形例とほぼ同様の作用、効果を得ることができる。また、本実施形態では、基板11の表面および裏面に交差する面である後方側面に、第1の接着面に連続する第2の接着面を設け、凹部19を、コネクタハウジング13側の接着面における第1の接着面に対向する領域から第2の接着面に対向する領域に亘って延在させている。したがって、基板11の接着面とコネクタハウジング13の接着面との間に形成される接着剤通路19aを、3次元的に配置することができる。これにより、互いに交差する2つの接着面に接着剤を行き渡らせて、接着面積を増大させることができ、接着強度を向上させることができる。
さらに、本実施形態によれば、スナップフィット構造体によって基板11を仮止めした状態で半田付けや接着固定をすることができるので、基板固定作業が容易になる。また、基板11は、斜めに滑り込ませることにより仮止めされるので、狭い半田用貫通孔に細いコネクタ端子12を挿入する場合に比べて、基板11の載置が容易になる。また、コネクタ端子12は、基板11の上面に至るまでの短い電極で足りるので、端子部材のコストを低減できる。また、コネクタ端子12の先端のバネ効果や、スナップフィット構造体の鉤部によって基板11を平坦部14aに押圧することができ、これにより、基板垂直方向の衝撃が加わった際の耐衝撃性を向上させることもできる。
以上、本発明の実施形態およびそれらの変形例について説明したが、各実施形態および変形例は、本発明の理解を容易にするために記載された単なる例示に過ぎず、本発明は、それらの実施形態または変形例に限定されるものではない。本発明の技術的範囲は、上記実施形態等で開示した具体的な技術事項に限らず、そこから容易に導きうる様々な変形、変更、代替技術なども含むものである。例えば、上記実施形態等においては、センサ素子10として一軸加速度センサを例にとって説明したが、センサ素子10は、特に限定されず、基板(基台)11上に実装できるものであれば、圧力センサ、地磁気センサ、角速度センサなどであってもよい。また、上記実施形態等においては、基台として略矩形板状の基板11を例にとって説明したが、基台は、これに限定されず、仕様に応じて、円板状、多角形状等の他の2次元的な形状や、ブロック状、柱状等の3次元的な形状等、様々な形状を有する基台を選択することができる。また、上記実施形態等においては、凹部19をハウジング側の接着面に形成したが、凹部は、基台側の接着面に形成してもよい。この場合、凹部の開口は、ボス用貫通孔11bに連通する開口を有するように形成することが好ましい。また、上記実施形態等においては、ハウジングとしてコネクタハウジング13を例にとって説明したが、ハウジングは、特に限定されず、基台が接着固定される部位を備えているものであれば、他のハウジングや筐体であってもよい。
以上の説明から明らかな通り、本発明の第1の態様は、基台をハウジングに載置し、基台の接着面とハウジングの接着面とを接着することで、基台をハウジングに固定する基台固定構造であって、前記基台は、当該基台の接着面に接着剤を供給するための注入路と、当該基台の接着面に形成された前記注入路の注出口と、を備えており、前記ハウジングは、当該ハウジングの接着面に開口する凹部を備えており、前記凹部は、前記基台をハウジングに載置した状態で、当該凹部の開口が、前記注出口に対向する領域と前記基台の接着面によって覆われる領域とを有するように形成されている基台固定構造である。この構造によれば、基台側の接着面とハウジング側の接着面との間に接着剤通路が形成され、注出口に対向する領域の外側の接着面にも接着剤が導入されやすくなるので、接着剤を接着面に広く行き渡らせて、より広い接着面積を確保し、接着強度を向上させることができる。
前記凹部は、前記ハウジングの接着面上に長溝状に形成されてもよい。このようにすれば、より簡単な構造により、接着面積を確保し、接着強度を向上させることができる。
前記凹部は、接着剤の注入位置から離れるに従って徐々に深くなるように形成されてもよい。このようにすれば、注入位置に注入された接着剤が凹部の傾斜に沿って流れ、接着剤通路内に確実に流入していくため、接着面積を確実に広げて接着強度を向上させることができる。
前記凹部は、接着剤の注入位置から離れるに従って徐々に幅が小さくなるように形成されてもよい。このようにすれば、毛細管現象により、注入位置に注入された接着剤が接着剤通路の先端まで確実に侵入していくため、接着面積を確実に広げて接着強度を向上させることができる。
前記凹部の内側面は、滑らかな曲面から構成されていてもよい。このようにすれば、凹部の隅部に空気のボイドが形成され難くなるため、接着面積を確実に確保して接着強度を向上させることができる。
上記基台固定構造では、前記基台を基板とし、当該基板の一側の面に第1の接着面を設けるとともに、前記一側の面に交差する面に、前記第1の接着面に連続する第2の接着面を設け、前記凹部を、前記ハウジングの接着面における前記第1の接着面に対向する領域から前記第2の接着面に対向する領域に亘って延在させてもよい。このようにすれば、基板の接着面とハウジングの接着面との間に形成される接着剤通路を、3次元的に配置することができ、これにより、互いに交差する2つの接着面に接着剤を行き渡らせて、接着面積を増大させることができ、接着強度を向上させることができる。
本発明の第2の態様は、センサ素子を実装した基台を、上記基台固定構造を用いてハウジングに固定した物理量センサである。この構成によれば、基台接着強度が向上した物理量センサを得ることができる。
N…接着剤注入ノズル
1…物理量センサ
10…センサ素子
11…基板(基台)
11a…電極部
11b…ボス用貫通孔(注入路)
12…コネクタ端子
13…コネクタハウジング(ハウジング)
13a…コネクタソケット部
13b…隔壁
13c…ハウジングケース
13d…封止材
13e…取付部
14…台座部
14a…平坦部
14b…切欠部
15…ボス
16…ブラケット
16a…取付孔
16b…保持部
17…スナップフィット構造体
17a…鉤部
19…凹部
19a…接着剤通路

Claims (7)

  1. 基台をハウジングに載置し、基台の接着面とハウジングの接着面とを接着することで、基台をハウジングに固定する基台固定構造であって、
    前記基台は、当該基台の接着面に接着剤を供給するための注入路と、当該基台の接着面に形成された前記注入路の注出口と、を備えており、
    前記ハウジングは、当該ハウジングの接着面に開口する凹部を備えており、
    前記凹部は、前記基台をハウジングに載置した状態で、当該凹部の開口が、前記注出口に対向する領域と前記基台の接着面によって覆われる領域とを有するように形成されていることを特徴とする基台固定構造。
  2. 前記凹部は、長溝状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の基台固定構造。
  3. 前記凹部は、接着剤の注入位置から離れるに従って深くなるように形成されていることを特徴とする請求項1記載の基台固定構造。
  4. 前記凹部は、接着剤の注入位置から離れるに従って幅が小さくなるように形成されていることを特徴とする請求項1記載の基台固定構造。
  5. 前記凹部の内側面は、滑らかな曲面から構成されていることを特徴とする請求項1記載の基台固定構造。
  6. 前記基台を基板とし、当該基板の一側の面に第1の接着面を設けるとともに、前記一側の面に交差する面に、前記第1の接着面に連続する第2の接着面を設け、
    前記凹部を、前記ハウジングの接着面における前記第1の接着面に対向する領域から前記第2の接着面に対向する領域に亘って延在させたことを特徴とする請求項1記載の基台固定構造。
  7. センサ素子を実装した基台を、請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の基台固定構造を用いてハウジングに固定したことを特徴とする物理量センサ。
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