JP5512315B2 - 架構構造 - Google Patents
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Description
また、コンクリートの打設・充填直後からのコンクリートの沈降によっても、前記問題は発生しており、コンクリートに作用する上部コンクリートの重さにも大きく関係していた。
これは、コンクリートの打設・充填作業時に、コンクリートが水平ダイアフラムの通過孔を通過する際に、滞留する部分と流動する部分とに分かれてしまい、流動性や比重によってふるい分けられてしまうためと考えられている。
これらの効果は、コンクリートの品質(強度)の均質化にも寄与する。
そこで、縦形板の厚みを増加させて幅を短くすることが考えられる。しかし、縦形板の厚みを単に増加させると、水平ダイアフラムの場合と同様に、その下面に空気溜まりができて充填性が低下するおそれがあった。また、縦形板の厚みを増加させて幅を短くすることで溶接長を短くできるものの、溶接時の温度管理が難しくなり、作業性が低下する場合があった。
また、ダイアフラムの配置を、鉄骨梁のフランジの位置に応じて設定することで、梁の応力の伝達に必要な性能を確保するとともに鋼材量の低減化を図ることができる。
また、前記第一の縦板および前記第二の縦板のうちの他方が傾斜した状態で配置されていれば、縦板が平板であっても底面に傾斜を有した状態となり、コンクリートの充填性と流動性が向上する。
また、縦板を傾斜させることで、縦板の高さ寸法を大きくし、ダイアフラムに必要な剛性を高めることが可能となる。そのため、縦板の板厚の薄肉化や縦板の枚数の少量化が可能となり、架構構造を製造する際の作業性が向上する。
鋼管20は、予め筒状に形成された管材により構成してもよいし、複数の鋼板を筒状に組み合わせることにより構成してもよい。また、1枚の鋼板を折り曲げ加工することにより筒状に形成したものを鋼管20としてもよい。
コンクリートの強度は限定されるものではないが、本実施形態では高強度コンクリートを使用する。鋼管20内には鉄筋を配筋してもよい。
なお、ダイアフラム30を構成する縦板31,32の枚数は限定されるものではなく、鉄骨梁40から伝達される応力等に応じて適宜設定すればよい。
ここで、「第一の縦板31」と「第二の縦板32」を区別しない場合は単に「縦板31,32」と称する。
上段のダイアフラム30は、鉄骨梁40の上側のフランジ41に対応しており、下段のダイアフラム30は、鉄骨梁40の下側のフランジ41に対応している。
なお、縦板31,32(ダイアフラム30)の鋼管20への固定方法は限定されるものではない。
上部縦板断面積×上部縦板降伏点≧上フランジ断面積×上フランジ降伏点・・・式1
下部縦板断面積×下部縦板降伏点≧下フランジ断面積×下フランジ降伏点・・・式2
また、第一の縦板31の下縁は、鉄骨梁40のフランジ41の下面よりも鋼管20の肉厚t分だけ低い位置に設定した第二の基準面S2近傍に位置している。
ダイアフラム30は、第一の基準面S1と第二の基準面S2とにより挟まれた高さ範囲に配置されていることで、鉄骨梁40のフランジ41から伝達される応力を、他の鉄骨梁40のフランジ41に伝達することを可能としている。
さらに、他方の第二の縦板(図1において左側に配置された第二の縦板)32は、その左縁が鉄骨梁40のフランジ41の他方の縁(図1において左縁)と同軸線上となるように配置されている。
ダイアフラム30を鋼管20に固定する位置を第三の基準面S3により挟まれた横範囲内にすることで、鉄骨梁40のフランジ41から伝達される応力を、他の鉄骨梁40のフランジ41に伝達することを可能としている。
また、第二の縦板32は、図2(a)に示すように、断面視が平行四辺形の板材により構成することで、底面に傾斜を有した状態で配置されている。
なお、縦板31,32を構成する材料は限定されるものではない。
スリット31aは、第一の縦板31の下辺から中間付近までの深さに切り欠くことにより形成されており、第二の縦板32の板厚と同等の幅に形成されている。
スリット32aは、第二の縦板32の上辺から中間付近までの深さに切り欠くことにより形成されており、第一の縦板31の板厚と同等の幅に形成されている。また、スリット32aは、第一の縦板31の傾斜角に応じて、第二の縦板32の側面に対して傾斜した状態で形成されている。
第一の縦板31は、図3(a)または図4(a)に示すように、第二の縦板32と噛み合わされた状態で、上縁が第二の縦板32の上面と一致し、下縁が第二の縦板32の下面と一致している。なお、第一の縦板31は、上面および下面が第二の縦板32の上面および下面と一致していてもよい。
また、ダイアフラム30は、第一の縦板31と第二の縦板32とを組み合わせてから鋼管20内に配置してもよい。
また、予めダイアフラム30を形成した後、ダイアフラム30の外周囲を鋼板により覆うことで鋼管20を形成してもよい。
上部縦板断面積×上部縦板降伏点≧上フランジ断面積×上フランジ降伏点・・・式1
下部縦板断面積×下部縦板降伏点≧下フランジ断面積×下フランジ降伏点・・・式2
また、鋼材量や溶接量を削減することもできる。
縦板31,32は、底面に傾斜を有した状態で配設されているため、コンクリート打設時の充填性と流動性がより向上するように構成されている。
10 柱
20 鋼管
30 ダイアフラム
31 第一の縦板
32 第二の縦板
40 鉄骨梁
41 フランジ
42 ウェブ
S1 第一の基準面
S2 第二の基準面
S3 第三の基準面
Claims (3)
- 柱を形成する鋼管と、
前記鋼管の内部に充填されたコンクリートと、
前記鋼管の内部に配設されたダイアフラムと、
前記鋼管の外面に接合された鉄骨梁と、を備える架構構造であって、
前記ダイアフラムは、2枚の第一の縦板と、前記第一の縦板と直交するように配設された2枚の第二の縦板とにより井形状に形成されており、
前記第一の縦板および前記第二の縦板の両端は、それぞれ前記鋼管の対向する面の前記鉄骨梁フランジに対応する位置に溶接され、
前記第一の縦板および前記第二の縦板の上縁は、前記各フランジの上面よりも前記鋼管の肉厚分だけ高い位置に設定した第一の基準面の近傍に位置し、
前記第一の縦板および前記第二の縦板の下縁は、前記各フランジの下面よりも前記鋼管の肉厚分だけ低い位置に設定した第二の基準面の近傍に位置していて、
前記第一の縦板および前記第二の縦板のうちの少なくとも一方が、断面視が平行四辺形の板材よりなり、鉛直面に対して板面が平行かつ底面が傾斜した状態で配置されていることを特徴とする、架構構造。 - 前記第一の縦板および前記第二の縦板は、下式(1)を満足する鋼板により構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の架構構造。
縦板断面積×縦板降伏点≧フランジ断面積×フランジ降伏点 (1) - 前記第一の縦板の外縁は、前記フランジの外縁よりも前記鋼管の肉厚分だけ外側に設定した第三の基準面の近傍に位置していることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の架構構造。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2010025679A JP5512315B2 (ja) | 2010-02-08 | 2010-02-08 | 架構構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010025679A JP5512315B2 (ja) | 2010-02-08 | 2010-02-08 | 架構構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011162980A JP2011162980A (ja) | 2011-08-25 |
JP5512315B2 true JP5512315B2 (ja) | 2014-06-04 |
Family
ID=44594001
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2010025679A Active JP5512315B2 (ja) | 2010-02-08 | 2010-02-08 | 架構構造 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP5512315B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6462535A (en) * | 1987-08-31 | 1989-03-09 | Takenaka Komuten Co | Structure of post-beam joining section of steel-pipe concrete post |
JPH09125519A (ja) * | 1995-10-31 | 1997-05-13 | Taisei Corp | コンクリート充填鋼管柱と梁部材の仕口部構法及びそれらの仕口部構造 |
-
2010
- 2010-02-08 JP JP2010025679A patent/JP5512315B2/ja active Active
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JP2011162980A (ja) | 2011-08-25 |
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