JP5511347B2 - 発光モジュールおよび車両用灯具 - Google Patents

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本発明は、発光素子を備えた発光モジュールに関する。
従来、多数の半導体光源をマトリクス状に配置し、選択的に特定部位の半導体光源を点灯させることで任意の配光を実現しようとする車両用の照明装置が知られている(例えば、特許文献1乃至3参照)。
特開2003−45210号公報 特表2003−503253号公報 特開2001−266620号公報
しかしながら、上述のような照明装置では、所望の配光を実現するために一部の半導体光源を消灯した場合、消灯した半導体光源に隣接して点灯している半導体光源が発する光が、消灯した半導体光源に対応して本来光が照射されない領域にまで漏れてしまう可能性があった。そのため、本来光が照射されない領域に存在する対象にとっては、漏れた光がグレアとなってしまう。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、所望の配光特性を高い精度で実現する発光モジュールを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の発光モジュールは、半導体発光素子を用いて光を発する複数の発光ユニットと、配列された複数の発光ユニットを支持する基板と、を備える。半導体発光素子は、隣接する発光ユニットの照射領域へ向かう該半導体発光素子が発する光を遮光するように、該半導体発光素子の側面および下面に設けられた遮光部を有する。
この態様によると、少なくとも一つの半導体発光素子の光の一部が、側面や下面に向かって照射されても、遮光部によって遮られる。したがって、少なくとも一つの半導体発光素子から発する光によって、隣接する半導体発光素子の発光面と対向する領域が光ることが抑制される。
本発明の別の態様は、車両用灯具である。この車両用灯具は、発光モジュールと、発光モジュールが備える複数の半導体発光素子を複数のグループに分けた場合にグループ毎に調光制御する制御回路と、を備える。
この態様によると、所望の配光特性を高い精度で実現することができる。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、所望の配光特性を高い精度で実現する技術を提供することができる。
本実施の形態に係る車両用前照灯装置を構成する灯具本体ユニットの概略構造図である。 本実施の形態の灯具本体ユニットに含まれる第2灯具ユニットの構成を示す図である。 第1の実施の形態に係る発光モジュールの要部を示す断面図である。 本実施の形態に係る車両用前照灯装置の左右の灯具本体ユニットから前方へ照射される光により、例えば車両前方25メートルの位置に配置された仮想鉛直スクリーン上に形成される配光パターンを示す図である。 本実施の形態に好適な発光ユニットの一例を示す断面図である。 第2の実施の形態に係る発光モジュールの要部を示す断面図である。 第2の実施の形態に好適な発光ユニットの一例を示す断面図である。 発光層から出射する光が成長基板の側面に入射する様子を模式的に示した図である。 第2の実施の形態に好適な発光ユニットの変形例を示す断面図である。 第3の実施の形態に係る発光モジュールの要部を示す断面図である。 第4の実施の形態に係る発光モジュールの要部を示す断面図である。 第5の実施の形態に係る発光モジュールの要部を示す断面図である。 図12に示す遮光体のA−A断面図である。 第6の実施の形態に係る発光モジュールの要部を示す断面図である。 成長基板上に形成された発光層を成長基板とは反対側の表面から切削した状態を示す断面図である。 成長基板上に形成された発光層を成長基板側から切削した状態を示す断面図である。 上述のように構成される車両用前照灯装置の照射制御部と車両側の車両制御部の構成を説明する機能ブロック図である。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。
本実施の形態の車両用前照灯装置は、ハイビーム用配光パターンの一部領域を形成可能な光を照射する灯具ユニットと、この灯具ユニットの光の照射状態を制御する照射制御部とを備える。そして、照射制御部は、ハイビーム用配光パターンの一部領域が少なくとも車幅方向に複数に分割された部分領域により形成されるように光の照射状態を制御する。また、各部分領域に対応する照射光の光度を個別に調整してハイビーム照射モードと昼間点灯照射モードを切り替えてハイビーム照射モードに適した光度分布と昼間点灯照射モードに適した光度分布を形成する。
図1は、本実施の形態に係る車両用前照灯装置を構成する灯具本体ユニットの概略構造図である。本実施の形態の車両用前照灯装置は、車両の前部の車幅方向左右両端に一対の灯具本体ユニットを含む。そして、左右の灯具本体ユニットから照射される配光パターンを車両の前方で重畳させることにより車両用前照灯装置としての照射を完成させる。図1は、左右の灯具本体ユニットのうち右側に配置される灯具本体ユニット10の構成を示す。図1では、理解を容易にするために灯具本体ユニット10を水平面で切断して上方から見た断面図を示している。なお、左側に配置される灯具本体ユニットは右側に配置される灯具本体ユニット10と左右対称の構造であり基本構造は同一である。したがって、右側に配置される灯具本体ユニット10を説明することで左側に配置される灯具本体ユニットの説明は省略する。また、以下では、便宜上、灯具の光が照射する方向を車両前方(前側)、その反対側を車両後方(後側)として説明する場合がある。
灯具本体ユニット10は、透光カバー12、ランプボディ14、エクステンション16、第1灯具ユニット18、および第2灯具ユニット20を有する。ランプボディ14は、樹脂などによって細長い開口部を有するカップ型に成形されている。透光カバー12は、透光性を有する樹脂などによって成形され、ランプボディ14の開口部を塞ぐようにランプボディ14に取り付けられる。こうしてランプボディ14と透光カバー12とによって実質的に閉鎖空間となる灯室が形成され、この灯室内にエクステンション16、第1灯具ユニット18、および第2灯具ユニット20が配置される。
エクステンション16は、第1灯具ユニット18および第2灯具ユニット20からの照射光を通すための開口部を有し、ランプボディ14に固定される。第1灯具ユニット18は、第2灯具ユニット20より車両の車幅方向の外側に配置される。第1灯具ユニット18は、いわゆるパラボラ型の灯具ユニットであり、後述するロービーム用配光パターンを形成する。
第1灯具ユニット18は、リフレクタ22、光源バルブ24、およびシェード26を有する。リフレクタ22は、カップ型に形成され、中央に挿通孔が設けられている。本実施の形態では、光源バルブ24はハロゲンランプなどフィラメントを有する白熱灯によって構成されている。なお、光源バルブ24は、放電灯等他のタイプの光源が採用されてもよい。光源バルブ24は、内部に突出するようリフレクタ22の挿通孔に挿通されてリフレクタ22に固定される。リフレクタ22は、光源バルブ24が照射した光を車両前方に向けて反射させるよう、内面の曲面が形成されている。シェード26は、光源バルブ24から車両前方へ直接進行する光を遮断する。第1灯具ユニット18の構成は公知であるため、第1灯具ユニット18に関する詳細な説明は省略する。
図2は、本実施の形態の灯具本体ユニット10に含まれる第2灯具ユニット20の構成を示す図である。図2では、第2灯具ユニット20を水平面で切断して上方から見た断面図を示している。第2灯具ユニット20は、ホルダ28、投影レンズ30、発光モジュール32、およびヒートシンク38を備える。第2灯具ユニット20は、ハイビーム用配光パターンの全部または一部領域を形成可能な光を照射する灯具ユニットである。すなわち、第2灯具ユニット20は、ハイビーム照射モード時に、第1灯具ユニット18により形成されるロービーム用配光パターンの上部にハイビーム用配光パターンを形成する。ハイビーム用配光パターンがロービーム用配光パターンに追加されることで、全体として照射範囲が広くなり、遠方視認性能も向上する。また、第2灯具ユニット20は、昼間点灯照射モード時に単独で光を照射することにより、昼間など対向車や歩行者などに自車の存在を認識しやすくするための昼間点灯照射ランプ、いわゆるデイタイムランニングランプ(DRL)として機能する。
投影レンズ30は、前方側表面が凸面で後方側表面が平面の平凸非球面レンズからなり、その後側焦点面上に形成される光源像を、反転像として灯具前方の仮想鉛直スクリーン上に投影する。投影レンズ30は筒状に形成されたホルダ28の一方の開口部に取り付けられる。
(第1の実施の形態)
図3は、第1の実施の形態に係る発光モジュールの要部を示す断面図である。発光モジュール32は、第1発光ユニット36a、第2発光ユニット36b、第3発光ユニット36c、第4発光ユニット36dと、第1発光ユニット36a〜第4発光ユニット36dを支持する基板34と、を有する。なお、各発光ユニット36a〜36dを特に区別しない場合は、総称して発光ユニット36と示す。本実施の形態に係る基板34は、実装基板である。
発光モジュール32は、ハイビーム用配光パターンの光を照射するものであり、車幅方向に複数に分割された複数の領域の一部を選択的に照射することができるように構成されている。本実施の形態の場合、第1発光ユニット36a〜第4発光ユニット36dに対応して分割されている各照射領域を合わせてハイビーム用配光パターンが形成されている。なお、その分割数は、ハイビーム照射モードや昼間点灯照射モードで要求される性能に応じて決定することができる。例えば、分割される領域の数は、複数であれば4個より多くても少なくてもよく、また、奇数個でも偶数個でも構わない。
第1発光ユニット36a〜第4発光ユニット36dの各々は矩形に形成されており、基板34に第1発光ユニット36a〜第4発光ユニット36dの順に帯状となるよう一直線状に配置される。第1発光ユニット36a〜第4発光ユニット36dは、例えば個別に光度制御が可能な光源で構成可能である。つまり、第2灯具ユニット20は、多灯式光源となっている。
第1発光ユニット36a〜第4発光ユニット36dを構成する光源は、半導体発光素子、例えば1mm角程度の正方形の発光面を有するLED素子、などを備えている。なお、発光ユニット36の光源がこれに限られないことはもちろんであり、例えばレーザダイオードなど略点状に面発光する他の素子状の光源であってもよい。
ヒートシンク38は、アルミなどの金属により多数のフィンを有する形状に形成され、基板34の裏面に取り付けられる。このように、第1発光ユニット36a〜第4発光ユニット36dをLED光源で構成することにより、各発光ユニット36の発光状態の調整が精度よくできる。その結果、後述するハイビーム照射モードや昼間点灯照射モードにおいて、所望の配光特性を高い精度で実現できる。
発光モジュール32は、左から第1発光ユニット36a〜第4発光ユニット36dの順に並んでホルダ28の内部に配置されるよう、基板34がホルダ28の他方の開口部に取り付けられる。第1発光ユニット36a〜第4発光ユニット36dの各々は、発光することによりそれぞれの像が灯具前方の仮想鉛直スクリーン上に投影される。
図4は、本実施の形態に係る車両用前照灯装置の左右の灯具本体ユニット10から前方へ照射される光により、例えば車両前方25メートルの位置に配置された仮想鉛直スクリーン上に形成される配光パターンを示す図である。
ロービーム用配光パターンPLは第1灯具ユニット18によって形成される。ロービーム用配光パターンPLは左側通行の地域で利用される左配光のロービーム用配光パターンであり、その上端縁に第1カットオフラインCL1〜第3カットオフラインCL3を有する。第1カットオフラインCL1と第3カットオフラインCL3は、灯具正面方向に設定された鉛直線V−Vを境にして左右段違いで水平方向に延在する。第1カットオフラインCL1は、鉛直線V−Vより右側且つ灯具正面方向に設定された水平線H−Hより下方において水平方向に延在する。このため、第1カットオフラインCL1は対向車線カットオフラインとして利用される。
第3カットオフラインCL3は、第1カットオフラインCL1の左端部から左上方に向かって例えば45°の傾斜角度で斜めに延在する。第2カットオフラインCL2は、第3カットオフラインCL3と水平線H−Hとの交点から左側において水平線H−H上に延在する。このため、第2カットオフラインCL2は自車線側カットオフラインとして利用される。なお、ロービーム用配光パターンPLにおいて、第1カットオフラインCL1と鉛直線V−Vとの交点であるエルボ点Eは交点H−Vの0.5〜0.6°程度下方に位置しており、このエルボ点Eをやや左よりに囲むようにして高光度領域であるホットゾーンHZがリフレクタ22の形状調整等により形成され、自車線側の視認性を向上させている。
ハイビーム用配光パターンの一部領域である付加配光パターンPAは、第2灯具ユニット20からの照射光によって形成される。付加配光パターンPAは、水平線H−Hを含んで水平方向に延びる帯状に形成される。
付加配光パターンPAは、発光ユニット36の数にしたがい水平方向に並ぶ4つの矩形領域に分割されて構成されている。以下、これらの領域を右から順に第1部分領域PA1〜第4部分領域PA4といい、隣り合う部分領域の境界線を分割ラインという。第2部分領域PA2と第3部分領域PA3との分割ラインは0°に設定され、鉛直線V−Vに対応する。
第1部分領域PA1は、第1発光ユニット36aの照射光によって形成される。第2部分領域PA2は、第2発光ユニット36bの照射光によって形成される。第3部分領域PA3は、第3発光ユニット36cによって形成される。第4部分領域PA4は、第4発光ユニット36dによって形成される。
詳しくは後述するが、第1発光ユニット36a〜第4発光ユニット36dは、運転者の操作または、車両に搭載され対向車や前走車など前方車両や歩行者を検出する装置からの情報に基づき、個別またはグループ化された複数のユニット毎に点消灯や調光が可能である。これにより、照射領域の異なる複数の配光パターンを得ることができる。したがって、第1部分領域PA1〜第4部分領域PA4のうち前方車両や歩行者の存在する領域を照射する発光ユニット36を消灯することにより、前方車両や歩行者に与えるグレアを抑制できる。
例えば、自車両と反対車線を走行する対向車が存在する場合、第1発光ユニット36aや第2発光ユニット36bを消灯することにより対向車の運転者にグレアを与えないようにすることができる。また、自車両と同じ車線を走行する先行車が存在する場合、第2発光ユニット36bや第3発光ユニット36cを消灯することにより先行者の運転者にグレアを与えないようにすることができる。また、道路の路側帯を走行する歩行者が存在する場合、第1発光ユニット36aや第4発光ユニット36dを消灯することにより歩行者にグレアを与えないようにすることができる。このように、対向車や先行車、歩行者などにグレアを感じさせないように複数の発光ユニット36を部分的に消灯し、残りの発光ユニット36を点灯させることで、運転者の遠方視認性の確保が可能になる。
ところで、複数の発光ユニット36のそれぞれが照射する領域を合成して一つの配光パターンを形成する場合、各領域の間に隙間(非照射領域)がないことが望ましい。このような観点からは、発光モジュール32は、各発光ユニット36の照射領域の境界部分が重なる方向で構成が設定されることになる。一方、各照射領域の境界部分の重なりが多いと、いくつかの発光ユニット36を消灯し、その他の発光ユニット36を点灯させた場合、点灯している発光ユニット36の光が、消灯している発光ユニットの照射領域や蛍光体層に漏れ出てしまうこととなり、その領域に存在する前走車や歩行者に対してグレアを与えることにもなる。
そこで、発明者らが鋭意検討した結果、半導体発光素子は、上面だけではなく側面や下面に向かって光が出射する場合があり、特に、半導体発光素子の側面から出射する光が隣接する発光ユニットの照射領域や蛍光体層に入射することがわかった。そこで、点灯している発光ユニットが側方や下方に発する光が、隣接する発光ユニットやその照射領域に向かわないようにすることに想到した。これにより、仮に隣接している発光ユニットが消灯している場合であっても、消灯した発光ユニットに対応する部分領域に存在する前走車や歩行者に与えるグレアが抑制されることになる。
本実施の形態に係る発光モジュール32は、図3に示すように、第1発光ユニット36a〜第4発光ユニット36dを備える。第1発光ユニット36aは、半導体発光素子42aを備える。第2発光ユニット36bは、半導体発光素子42bを備える。第3発光ユニット36cは、半導体発光素子42cを備える。第4発光ユニット36dは、半導体発光素子42dを備える。また、各半導体発光素子42a〜42dの発光面43a〜43dに対向するように蛍光体層44が設けられている。蛍光体層44は、対向する半導体発光素子42a〜42dが発する光を波長変換して出射する光波長変換部材として機能する。なお、発光モジュール32は、蛍光体層44を用いずに必要とする色や波長の光を得ることができる場合は、蛍光体層44を備えていなくてもよい。
発光ユニット同士の間隔W1は、発光ユニットの幅W2より小さいとよい。間隔W1は、各発光ユニットのそれぞれが照射する領域の間に隙間が生じないように考慮しながら、実験やこれまでの知見を用いて適宜設計すればよい。発光モジュールを車両用前照灯装置に用いる場合、例えば、発光ユニット同士の間隔W1は10〜500μmの範囲で設定されているとよい。
半導体発光素子42a〜42dは、各半導体発光素子の側面および下面を覆うように遮光部58a〜58dが設けられている。遮光部58a〜58dは、それぞれ分離されていてもよいし、図3に示すように一体で形成されていてもよい。
このような遮光部58a〜58dを備える発光モジュール32においては、半導体発光素子42aの光の一部が、隣接する半導体発光素子42bの発光面43bと対向する領域60bの蛍光体層44に向かって照射されても、遮光部58aによって遮られる。また、半導体発光素子42bの光の一部が、隣接する半導体発光素子42a,42cの発光面43a,43cと対向する領域60a,60cの蛍光体層44に向かって照射されても、遮光部58bによって遮られる。また、半導体発光素子42cの光の一部が、隣接する半導体発光素子42b,42dの発光面43b,43dと対向する領域60b.60dの蛍光体層44に向かって照射されても、遮光部58cによって遮られる。また、半導体発光素子42dの光の一部が、隣接する半導体発光素子42cの発光面43cと対向する領域60cの蛍光体層44に向かって照射されても、遮光部58dによって遮られる。
このように、本実施の形態に係る発光モジュール32は、少なくとも一つの半導体発光素子から発する光によって、隣接する半導体発光素子の発光面と対向する領域の蛍光体層44が光ることが抑制される。その結果、例えば、発光ユニット36aが点灯し、発光ユニット36aに隣接している発光ユニット36bが消灯している場合に、発光ユニット36bの照射対象領域が意図せず照らされることが抑制される。また、少なくとも一つの半導体発光素子の光の一部が、隣接する半導体発光素子の照射領域に向かって照射されても、半導体発光素子の側面を覆う遮光部によって遮られる。したがって、点灯している半導体発光素子に隣接する半導体発光素子が消灯している場合に、消灯している半導体発光素子を備える発光ユニットの照射対象領域が意図せず照らされることが抑制される。
なお、本実施の形態に係る半導体発光素子42a,42dは、その外側側部に遮光部58a,58dが設けられている。これにより、図4に示す配光パターンPAの左右外側の領域が意図せず照らされることが抑制される。
遮光部に充填される材料や遮光部の構成は、少なくとも入射する光をそのまま透過することを妨げるものであればよい。遮光部の充填材料としては、少なくとも蛍光体層44よりも光の透過率が低いものが好ましく、例えば、有色や白色の樹脂組成物、金属、誘電体などの不透明な各種材料から適宜選択される。なお、不透明な材料とは、電磁波の全波長域にわたって光の吸収を示す必要はなく、少なくとも半導体発光素子が発する光の波長域に対して吸収を示すものであればよい。例えば、半導体発光素子が発する紫外光や青色光を選択的に遮光するものであってもよい。
また、遮光部は、反射部材として機能するものであってもよい。例えば、反射率の高い樹脂組成物や金属、誘電体などが挙げられる。また、遮光部は、半導体発光素子との境界面に金属膜や誘電体薄膜が形成されたものであってもよい。例えば、高屈折率と低屈折率の誘電体薄膜を交互に多層重ねた反射膜で構成された遮光部であってもよい。また、半導体発光素子と遮光部との屈折率の違いを利用して光が遮光部の表面で反射するようにしてもよい。この場合、遮光部に充填される物質の屈折率は、半導体発光素子を構成する物質の屈折率よりも低いとよい。なお、遮光部58a〜58dを形成する方法は、例えば、塗布、蒸着、貼り付け、印刷、転写、メッキ、エアロデポジション、CVD、PVD等が挙げられる。
光波長変換部材に用いられる材料は、粉末の蛍光体を分散させた樹脂組成物やガラス組成物、後述する蛍光セラミックが挙げられる。特に、無機材料である蛍光セラミックは、多様な形状への成形や、精度の高い加工が容易に行える。そのため、蛍光セラミックは、特に、板状の光波長変換部材として利用する場合に好適である。半導体発光素子としては、前述のLED素子が好適であるが、その発光波長は、可視光の範囲だけではなく紫外光の範囲であってもよい。
次に、半導体発光素子42を備える発光ユニット36について更に詳述する。図5は、本実施の形態に好適な発光ユニットの一例を示す断面図である。なお、図5では、前述の遮光部は省略されている。発光ユニット36は、成長基板40と、その上に成長させた半導体発光素子42と、蛍光体層44と、を備える。発光ユニット36は、基板34に支持されている。基板34としては、例えば、ガラスエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、SUSなどのステンレス鋼、Cu、AlN、SiC、Siなどの中から適宜選択される。成長基板40は、半導体発光素子42を作製するために適当な格子定数の結晶であり、透光性を有するものが好ましい。本実施の形態に係る発光ユニット36では、成長基板40としてサファイアが用いられている。
図5に示す発光ユニット36では、板状の蛍光体層44が成長基板40を挟んで半導体発光素子42の発光面に対向するように設けられている。半導体発光素子42は、LED素子によって構成される。本実施の形態では、半導体発光素子42として、青色の波長の光を主として発する青色LEDが採用されている。具体的には、半導体発光素子42は、サファイアの成長基板40上に結晶成長したn型半導体層46およびp型半導体層48と、その間に形成されている発光層50と、を有する。そして、半導体発光素子42は、主として発光層50において発光するため、発光層50の上面を発光面としてとらえることもできる。半導体発光素子42は、バンプ52を介して基板34にフリップチップ実装される。なお、半導体発光素子42の構成や発する光の波長が上述したものに限られないことはもちろんである。
蛍光体層44は、光波長変換部材であり、少なくとも光波長変換セラミックから構成されている。光波長変換セラミックは、1μm以上5000μm未満、好ましくは10μm以上1000μm未満の厚さの板状に形成されたものを、半導体発光素子42のサイズに合わせて加工されたものである。なお、光波長変換セラミックの大きさがこれに限られないことはもちろんである。
光波長変換セラミックは、いわゆる発光セラミック、または蛍光セラミックと呼ばれるものであり、青色光によって励起される蛍光体であるYAG(Yttrium Aluminium Garnet)粉末を用いて作成されたセラミック素地を焼結することにより得ることができる。このような光波長変換セラミックの製造方法は公知であることから詳細な説明は省略する。こうして得られた光波長変換セラミックは、例えば粉末状の蛍光体と異なり、粉末表面での光拡散を抑制でき、半導体発光素子42が発する光の損失が非常に少ない。
光波長変換セラミックは、半導体発光素子42が主として発する青色光の波長を変換して黄色光を出射する。このため、発光ユニット36からは、蛍光体層44をそのまま透過した青色光と、光波長変換セラミックによって波長が変換された黄色光との合成光が出射する。こうして、発光ユニット36は、白色の光を発することが可能となる。
なお、半導体発光素子42は、青以外の波長の光を主として発するものが採用されてもよい。この場合も、光波長変換セラミックには、半導体発光素子42が発する主とする光の波長を変換するものが採用される。なお、光波長変換セラミックは、この場合においても半導体発光素子42が主として発する波長の光と組み合わせることにより白色または白色に近い色の波長の光となるよう、半導体発光素子42が発する光の波長を変換してもよい。
(第2の実施の形態)
図6は、第2の実施の形態に係る発光モジュールの要部を示す断面図である。本実施の形態では、半導体発光素子が有する成長基板の形状が工夫されている。なお、第1の実施の形態と同様の構成については説明を適宜省略する。
本実施の形態に係る発光モジュール132は、図6に示すように、第1発光ユニット136a、第2発光ユニット136b、第3発光ユニット136c、第4発光ユニット136dと、第1発光ユニット136a〜第4発光ユニット136dを支持する基板34と、を有する。なお、各発光ユニット136a〜136dを特に区別しない場合は、総称して発光ユニット136と示す。
第1発光ユニット136aは、成長基板140aと、その上に成長させた半導体発光素子142aを備える。第2発光ユニット136bは、成長基板140bと、その上に成長させた半導体発光素子142bを備える。第3発光ユニット136cは、成長基板140cと、その上に成長させた半導体発光素子142cを備える。第4発光ユニット136dは、成長基板140dと、その上に成長させた半導体発光素子142dを備える。なお、各成長基板140a〜140dを特に区別しない場合は、総称して成長基板140と示す。また、各半導体発光素子142a〜142dを特に区別しない場合は、総称して半導体発光素子142と示す。
図7は、第2の実施の形態に好適な発光ユニットの一例を示す断面図である。発光ユニット136が備える成長基板140は、その側面140eがテーパ形状に加工されている。したがって、半導体発光素子142の発光層50の各部から発する光は、成長基板の側面が基板34の表面に対して垂直に加工されている場合と比較して、全反射される割合が増加する。図7に示すテーパ角θは、成長基板の屈折率nと成長基板の側面に隣接している物質の屈折率nによって適宜決めればよいが、より好ましくは、発光層50から出射する光が全て全反射されるテーパ角θが設定されているとよい。
このようなテーパ角θの算出方法の一例について説明する。図8は、発光層から出射する光が成長基板の側面に入射する様子を模式的に示した図である。半導体発光素子142から出射した光が成長基板140の側面140eに入射する入射角度の最小値は、光が成長基板の上面140fで反射しないと仮定したとき、光が成長基板140の上面140fの表面とほぼ平行に側面140eに入射する場合である。その際の入射角αは、テーパ角θと同じとなる。したがって、このような光であっても全反射されるようにテーパ角θを設定すれば、少なくとも半導体発光素子142から直接側面140eに到達する光が側面140eから漏れることが防止される。
したがって、全反射が起きる臨界角βが入射角αとすると、式(1)に示す関係が導かれる。
sinβ/sin90°=n/n・・・式(1)
つまり、β=sin−1(n/n)となる。
したがって、テーパ角θは、臨界角β以上であればよいことになり、θ≧sin−1(n/n)を満たすように設定すればよい。例えば、成長基板140がサファイア、成長基板140に隣接する媒質が空気の場合、テーパ角θは34度より大きく設定するとよい。
本実施の形態に係る発光モジュール132は、成長基板140が上述のテーパ角θを満たすように側面140eの形状が加工されていることに加え、成長基板140の上面140fで反射された光が側面140eに向かわないように上面140fに反射防止加工が施されている。反射防止加工としては、例えば、サブマイクロ微小構造体、干渉膜等が挙げられる。
図9は、第2の実施の形態に好適な発光ユニットの変形例を示す断面図である。なお、図7に示す発光ユニット136と同じ構成については説明を適宜省略する。図9に示す発光ユニット236は、成長基板140の上に透明な接着剤146を介して蛍光体層144が設けられている。ここで、接着剤146の屈折率n、蛍光体層144の屈折率nとすると、発光ユニット236の各部材の屈折率は、以下に示す式(2)を満たすように設定されている。
≦n≦n・・・式(2)
なお、テーパ角θは、発光ユニット136と同様にθ≧sin−1(n/n)を満たすように設定されている。
これにより、発光ユニット236は、半導体発光素子142から出射する光のうち側方へ向かう光が成長基板140の側面140eで全反射される。また、蛍光体層144や接着剤146に入射する光についても、側方へ漏れ出ることが防止される。
(第3の実施の形態)
図10は、第3の実施の形態に係る発光モジュールの要部を示す断面図である。発光モジュール232は、第1の実施の形態と同様に、第1発光ユニット36a、第2発光ユニット36b、第3発光ユニット36c、第4発光ユニット36dと、第1発光ユニット36a〜第4発光ユニット36dを支持する基板34と、を有する。また、各発光ユニット36a〜36dが備える各半導体発光素子42a〜42dの発光面43a〜43dに対向するように蛍光体層44が設けられている。
本実施の形態に係る発光モジュール232は、隣接する半導体発光素子42の間に遮光壁158a〜158cが設けられている。基板34の表面からの遮光壁158a〜158cの高さHは、基板34の表面から各半導体発光素子42の発光層50までの高さh以上に設定されている。これにより、各半導体発光素子42の発光層50から側方に向かう光は、遮光壁158a〜158cによって確実に遮光される。なお、遮光壁158a〜158cは、例えば、三角柱、四角柱、五角柱のような角柱などであってもよく、側面がテーパ加工、球面加工、非球面加工、放物面加工等がされていてもよい。また、遮光壁158a〜158cの透過率Tは50%未満であるとよい。なお、発光モジュール232は、蛍光体層44を用いずに必要とする色や波長の光を得ることができる場合は、蛍光体層44を備えていなくてもよい。
このような遮光壁158a〜158cを備える発光モジュール232においては、各半導体発光素子42aの側面から出射する光が遮光される。
(第4の実施の形態)
図11は、第4の実施の形態に係る発光モジュールの要部を示す断面図である。発光モジュール332は、第1発光ユニット36a、第2発光ユニット36b、第3発光ユニット36c、第4発光ユニット36dと、第1発光ユニット36a〜第4発光ユニット36dを支持する基板134と、を有する。基板134は、各発光ユニット36に対応する凹部134a〜134dが形成されており、各発光ユニット36がその凹部134a〜134dに載置されている。また、各発光ユニット36a〜36dが備える各半導体発光素子42a〜42dの発光面43a〜43dに対向するように蛍光体層44が設けられている。
本実施の形態に係る発光モジュール332は、隣接する半導体発光素子42の間に基板134の一部である遮光壁258a〜258cが設けられている。基板134の凹部134a〜134dの深さdは、基板134の底面から各半導体発光素子42の発光層50までの高さh以上に設定されている。これにより、各半導体発光素子42の発光層50から側方に向かう光は、遮光壁258a〜258cによって確実に遮光される。なお、遮光壁258a〜258cは、例えば、三角柱、四角柱、五角柱のような角柱などであってもよく、側面がテーパ加工されていてもよい。また、基板134の一部を構成する遮光壁258a〜258cの透過率Tは50%未満であるとよい。なお、発光モジュール332は、蛍光体層44を用いずに必要とする色や波長の光を得ることができる場合は、蛍光体層44を備えていなくてもよい。
このような遮光壁258a〜258cを備える発光モジュール332においては、各半導体発光素子42の側面から出射する光が遮光される。
(第5の実施の形態)
図12は、第5の実施の形態に係る発光モジュールの要部を示す断面図である。発光モジュール432は、第1発光ユニット236a、第2発光ユニット236b、第3発光ユニット236c、第4発光ユニット236dと、第1発光ユニット236a〜第4発光ユニット236dを支持する基板34と、を有する。
第1発光ユニット236aは、半導体発光素子42aを有する。第2発光ユニット236bは、半導体発光素子42bを有する。第3発光ユニット236cは、半導体発光素子42cを有する。第4発光ユニット236dは、半導体発光素子42dを有する。各半導体発光素子42の上方には、各半導体発光素子42の発光面43a〜43dに対向する領域に開口部360a〜360dが形成されている遮光体358が配置されている。図13は、図12に示す遮光体358のA−A断面図である。
遮光体358は、遮光部358a〜358eを有する。遮光部358bは、開口部360aと開口部360bの間の領域に形成されている。遮光部358cは、開口部360bと開口部306cとの間の領域に形成されている。遮光部358dは、開口部360cと開口部360dとの間の領域に形成されている。したがって、各半導体発光素子42の側方や下方から出射され、隣接する半導体発光素子42の照射領域に向かう光は、遮光部によって遮光される。
本実施の形態に係る発光モジュール432においては、各半導体発光素子42a〜42dの発光面43a〜43dに対向するように蛍光体層244a〜244dが設けられている。なお、蛍光体層244a〜244dは、遮光体358の開口部360a〜360dを覆うように配置されている。
したがって、半導体発光素子42aの光の一部が、隣接する半導体発光素子42bの発光面43bと対向する蛍光体層244bに向かって照射されても、遮光部358bによって遮られる。また、半導体発光素子42bの光の一部が、隣接する半導体発光素子42a,42cの発光面43a,43cと対向する蛍光体層244a,244cに向かって照射されても、遮光部358b,358cによって遮られる。また、半導体発光素子42cの光の一部が、隣接する半導体発光素子42b,42dの発光面43b,43dと対向する蛍光体層244b,244dに向かって照射されても、遮光部358c,358dによって遮られる。また、半導体発光素子42dの光の一部が、隣接する半導体発光素子42cの発光面43cと対向する蛍光体層244cに向かって照射されても、遮光部358dによって遮られる。
このように、本実施の形態に係る発光モジュール432は、少なくとも一つの半導体発光素子から発する光によって、隣接する半導体発光素子の発光面と対向する領域の蛍光体層が光ることが抑制される。その結果、例えば、発光ユニット236aが点灯し、発光ユニット236aに隣接している発光ユニット236bが消灯している場合に、発光ユニット236bの照射対象領域が意図せず照らされることが抑制される。また、少なくとも一つの半導体発光素子の光の一部が、隣接する半導体発光素子の照射領域に向かって照射されても、遮光体358に設けられている遮光部によって遮られる。したがって、点灯している半導体発光素子に隣接する半導体発光素子が消灯している場合に、消灯している半導体発光素子を備える発光ユニットの照射対象領域が意図せず照らされることが抑制される。
なお、本実施の形態に係る遮光体358は、その最外部に遮光部358a,358eが設けられている。これにより、図4に示す配光パターンPAの左右外側の領域が意図せず照らされることが抑制される。なお、本実施の形態に係る蛍光体層244a〜244dは、個別に分離されているが、一体で加工された蛍光体層であってもよい。また、発光モジュール432は、蛍光体層を用いずに必要とする色や波長の光を得ることができる場合は、蛍光体層を備えていなくてもよい。
(第6の実施の形態)
図14は、第6の実施の形態に係る発光モジュールの要部を示す断面図である。発光モジュール232は、第1発光ユニット336a、第2発光ユニット336b、第3発光ユニット336c、第4発光ユニット336dと、第1発光ユニット336a〜第4発光ユニット336dを支持する基板34と、を有する。
第1発光ユニット336aは、半導体発光素子42aと、半導体発光素子42aを覆う第1被覆部材160aと、第1被覆部材160aの側面を覆う第2被覆部材162aと、を備える。第2発光ユニット336bは、半導体発光素子42bと、半導体発光素子42bを覆う第1被覆部材160bと、第1被覆部材160bの側面を覆う第2被覆部材162bと、を備える。第3発光ユニット336cは、半導体発光素子42cと、半導体発光素子42cを覆う第1被覆部材160cと、第1被覆部材160cの側面を覆う第2被覆部材162cと、を備える。第4発光ユニット336dは、半導体発光素子42dと、半導体発光素子42dを覆う第1被覆部材160dと、第1被覆部材160dの側面を覆う第2被覆部材162dと、を備える。なお、各第1被覆部材160a〜160dを特に区別しない場合は、総称して第1被覆部材160と示す。また、各第2被覆部材162a〜162dを特に区別しない場合は、総称して第2被覆部材162と示す。
第1被覆部材160は、屈折率nの透明な部材で構成されており、第2被覆部材162は、屈折率nの部材で構成されている。ここで、屈折率n>屈折率nであるとよい。これにより、第1被覆部材160と第2被覆部材162は導光体として機能する。この構成であれば、各発光ユニット336a〜336dから側方に向かって出射される光は、第1被覆部材160と第2被覆部材162との界面で全反射によって前方へ導かれやすくなり、各発光ユニット336a〜336dから側方へ漏れ出る光が抑えられる。
(第7の実施の形態)
本実施の形態では、複数の半導体発光素子を簡易に製造する方法について説明する。なお、図5と同様の構成については説明を適宜省略する。図15は、成長基板上に形成された発光層を成長基板とは反対側の表面から切削した状態を示す断面図である。図16は、成長基板上に形成された発光層を成長基板側から切削した状態を示す断面図である。
本実施の形態では、はじめにサファイアの成長基板40上にn型半導体層46およびp型半導体層48を結晶成長により形成する。その結果、n型半導体層46およびp型半導体層48の間に発光層50が形成される。その後、バンプ152を設けることができるように、p型半導体層48側から凹部を形成するとともに、隣接する凹部の間の位置を切削加工(ハーフカット)することで、溝166により発光層(活性層)50を分断する。これにより、成長基板40を個片化せずに一体的に複数の半導体発光素子242a,242bを簡易に製造することができる。そのため、このように一体化された複数の半導体発光素子を上述の各発光モジュールに用いる場合、搭載が容易となり、また、半導体発光素子同士の位置決め精度を向上することができる。
なお、発光層50を分断する際には、図16に示すように、成長基板40側から切削加工(ハーフカット)してもよい。この場合、半導体層を形成した成長基板40を基板34に実装した後でも加工が可能となる。
(車両用灯具)
図17は、上述のように構成される車両用前照灯装置の照射制御部と車両側の車両制御部の構成を説明する機能ブロック図である。車両用前照灯装置100の照射制御部102は、車両104に搭載された車両制御部106の指示にしたがって電源回路108の制御を行い第1灯具ユニット18や第2灯具ユニット20の照射制御を行う。
車両制御部106には、ライトスイッチ110、時計112、照度センサ114、カメラ116、車速センサ118が接続されている。ライトスイッチ110は第1灯具ユニット18のオン/オフによるロービーム照射切替え、第1灯具ユニット18の点灯時における第2灯具ユニット20のオン/オフによるハイビーム照射切替え、第1灯具ユニット18の消灯時における第2灯具ユニット20のオン/オフによるDRL照射切替えを手動で行うスイッチである。
本実施の形態の車両用前照灯装置100は、ライトスイッチ110の操作がない場合でも車両104の周囲の状況を検出して第1灯具ユニット18や第2灯具ユニット20の点消灯制御を行うことができる。例えば、時計112は、現在の日時または現在の季節と時刻を車両制御部106に提供する。車両制御部106は、日時や季節に基づき車両104の周囲が車両用前照灯装置100を点灯すべき暗さであると判定できる場合は、照射制御部102に第1灯具ユニット18の点灯指令を送りロービームを自動点灯するようにしてもよい。一方、車両制御部106が車両用前照灯装置100の点灯は必要ない明るさであると判定した場合、照射制御部102に第2灯具ユニット20の減光点灯指令を送りDRLを自動点灯するようにしてもよい。また、車両制御部106は、カメラ116からの情報に基づき、車両前方に前方車両や歩行者が存在しない場合、ロービーム照射からハイビーム照射に自動的に切り替えてもよい。
前述したように、本実施形態の場合、第1灯具ユニット18とともに第2灯具ユニット20を点灯させているときに、ハイビーム照射領域中に照射を抑制すべき物体が存在する場合、前記物体が存在する位置に対応する第2灯具ユニット20の照射による部分領域を消灯制御する。ここで、照射を抑制すべき物体とは、対向車や前走車、歩行者などである。このような消灯制御を実行するために、車両制御部106は、物体の認識手段として例えばステレオカメラなどのカメラ116から提供される画像データを用いる。カメラ116の撮影領域は仮想鉛直スクリーンの領域と一致している。撮影画像中に予め保持している車両や歩行者を示す特徴点を含む画像が存在する場合、ハイビーム照射領域中に照射を抑制すべき物体が存在すると判定する。そして、照射を抑制すべき物体の存在する位置に対応する部分領域を形成している発光ユニット36を消灯するように照射制御部102に情報を供給する。なお、ハイビーム照射領域中に照射を抑制すべき対象物を検出する手段は適宜変更可能であり、カメラ116に代えてミリ波レーダや赤外線レーダなど他の検出手段を用いてもよい。また、それらを組み合わせてもよい。また、カメラ116からの情報に基づき、車両104の周囲の明るさを検出してハイビーム照射モードと昼間点灯照射モードの切替え制御を行うようにしてもよい。
なお、本実施の形態においては、車両用灯具としての車両用前照灯装置は、発光モジュールが備える複数の発光ユニットを個別に調光制御する制御回路を備えている。なお、制御回路は、発光モジュールが備える複数の発光ユニットを複数のグループに分けた場合にグループ毎に調光制御するものであってもよい。このような車両用前照灯装置は、前述の発光モジュールを備えることで、所望の配光特性を高い精度で実現することができる。
以上、本発明を各実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
上述の実施の形態では、青色の光を発する半導体発光素子と黄色の蛍光体の組み合わせた発光ユニットについて説明したが、発光ユニットとしては、紫外光を発する半導体発光素子と、紫外光で励起され、赤、緑、青の光をそれぞれ発する複数の蛍光体と、を有するものであってもよい。あるいは、紫外光を発する半導体発光素子と、紫外光で励起され、青、黄の光を発する蛍光体と、を有する発光ユニットであってもよい。
また、上述の実施の形態では、光波長変換部材としてセラミック材料が用いられているが、これに代えてシリコーン樹脂やガラス、ゾル・ゲル剤と、粉末蛍光体とを混合して板状に加工したものを光波長変換部材として用いてもよい。なお、蛍光体層としては、波長600nmにおける光透過率が40%以上であることが好ましい。また、本実施の形態に係る発光モジュールは、車両用灯具だけではなく照明用灯具にも用いることができる。
10 灯具本体ユニット、 32 発光モジュール、 34 基板、 36 発光ユニット、 40 成長基板、 42 半導体発光素子、 43a,43b,43c 発光面、 44 蛍光体層、 46 n型半導体層、 48 p型半導体層、 50 発光層、 52 バンプ、 58a 遮光部、 60a 領域。

Claims (4)

  1. 半導体発光素子を用いて光を発する複数の発光ユニットと、
    配列された前記複数の発光ユニットを支持する基板と、を備え、
    前記半導体発光素子は、隣接する発光ユニットの照射領域へ向かう該半導体発光素子が発する光を遮光するように、該半導体発光素子の側面および下面に設けられた遮光部を有し、
    前記発光ユニット同士の間隔をW1、前記発光ユニットの幅をW2とすると、
    W1<W2を満たし、W1が10〜500μmである、
    ことを特徴とする発光モジュール。
  2. 前記半導体発光素子は、該半導体発光素子を成長させるために用いられた成長基板を有し、
    前記成長基板は、前記半導体発光素子が発する光が入射する入射面よりも該光が出射する出射面が広がるように、側面がテーパ形状であることを特徴とする請求項1に記載の発光モジュール。
  3. 前記遮光部の側面を覆う被覆部材を更に有し、
    前記遮光部の屈折率は、前記被覆部材の屈折率よりも高いことを特徴とする請求項1または2に記載の発光モジュール。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の発光モジュールと、
    前記発光モジュールが備える複数の半導体発光素子を複数のグループに分けた場合にグループ毎に調光制御する制御回路と、
    を備えることを特徴とする車両用灯具。
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