JP5511175B2 - リチウムアミノマグネシエート重合開始剤を用いて合成された官能化ポリマー - Google Patents

リチウムアミノマグネシエート重合開始剤を用いて合成された官能化ポリマー Download PDF

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Description

本発明は、ジエンポリマーおよびコポリマーのエラストマー類をもたらすアニオン重合に関する。より詳細には、本発明は、高い重合温度で安定でありそして第三級アミン官能性を高いレベルで含むポリマー類をもたらすリチウムアミノマグネシエート(magnesiate)開始剤および低下したヒステリシス特性を示すエラストマー類に関する。
商業規模で重合を実施する場合、一定時間内にポリマー鎖に組み込み可能なモノマー数を増やすことで重合反応の効率を高めるのが望ましい。これは、重合中に高い温度を利用することで達成可能である。アニオン重合開始剤を用いる場合、この開始剤が高温で安定でありそして狭い分子量分布を有する鎖末端官能化ポリマー類をもたらし得るような系が必要とされ、このようなポリマー類をコンパンドにすると低下したヒステリシス特性を示すエラストマー類が生じ得る。このようなエラストマー類をコンパンドにしてタイヤ、パワーベルトなどの如き製品を成形すると、このような製品は反発弾性の向上を示し、転がり抵抗の低下を示し、かつ機械応力がかかった時に低い熱蓄積を示す。
低下したヒステリシスを示すコンパンドを製造する以前の試みは、コンパンド化用材料が示す補強を促進する選択反応性促進剤の存在下で充填材−ゴム混合物を高温で混合すること、コンパンド化用材料の表面を酸化させること、テトラメチルジアミノ−ベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、錫カップリング剤などを用いてポリマーの停止末端を化学的に修飾すること、そしてそれの表面をグラフト化することなどが含まれる。上記アプローチは全部エラストマーとコンパンド化用材料との間の相互作用を高めることに焦点を当てたものであった。
また、カーボンブラックをゴムコンパンドにおける補強用充填材として用いてそれの種々の物性を改良するにはこれをゴム全体に渡って充分に分散させる必要があることも認識されている。このような分散は、例えば、金属末端を有するポリジエンをキャッピング剤(capping agent)、例えばハロゲン化ニトリル、複素環式芳香族の窒素含有化合物または安息香酸アルキルなどと反応させることによるポリジエン類のエンドキャッピング(end capping)を行うことなどで達成可能である。加うるに、本技術分野では、官能化アニオン開始剤、例えばリチウムアミドなどを用いてポリジエン鎖の両末端を極性基でキャッピングすることができることも知られている。
本発明はアニオン重合用の新規な開始剤を提供することで上記開始剤から誘導される官能基を有するエラストマー類を生じさせる。この官能基は上記ポリマー鎖の末端に組み込まれることで、コンパンド化中に生じるエラストマー組成物全体に渡るカーボンブラックの分散が改良される。本明細書の以下に記述するように、この官能基は、リチウムアミノマグネシエート錯体を含む開始剤の環状アミン置換基である。このポリマーでは、このポリマー鎖の1つの末端に上記環状アミン置換基が組み込まれ、そしてマグネシウム原子とリチウム原子が錯体を形成した後、このマグネシウム−リチウム錯体がクエンチング(quenching)前のポリマー鎖のもう1つの(「リビング(living)」)末端に担持される。
官能化剤、例えば置換アルジミン類、ケチミン類および第二級アミン類などを含有するリチウムアミノ開始剤を用いると低いヒステリシスを示すゴムが得られることは本技術分野で公知である。また、本技術分野では、マグネシウムのジヒドロカルビル化合物自身は
ジエンおよびスチレン重合の有効な重合開始剤ではないがこれがアルキルリチウム開始剤または成長反応を起こすポリマー−リチウム分子のいずれかと一緒になって錯体を形成すると重合に参加し得ることも公知である。マグネシウムのジヒドロカルビル化合物は、アニオン型開始剤の製造で、アルカリ金属化合物、例えばリチウム、ナトリウムおよびカリウムのアルキルスルフィド類、アミン類、アミド類およびアセチリド類との組み合わせで用いられてきた。
しかしながら、リチウムアミド開始剤を高い重合温度で用いると、重合および停止反応を効率良く起こさせるに必要な「リビング」末端またはポリマー−リチウム結合を保持するのが困難になる。公知開始剤を用いると特に高温でそのリチウム成分がしばしば金属化反応に関与するか或は利用可能なアルファ水素原子と化合する結果として水素化リチウムが生じることで、その開始剤の分解が起こると共に有害な追加的副反応が引き起こされることを見い出した。それゆえ、高温重合の維持が困難になりそして停止を効率良く行うのが困難になることを確認した。
従って、アニオン重合における使用で開始剤から派生した官能基を有する鎖末端を伴うポリマーをもたらす改良された重合開始剤が必要とされている。更に、高い重合温度で狭い分子量分布のポリマーをもたらしかつ「リビング」末端の保持をもたらす有効な性能を示す上記開始剤が必要とされている。
本発明は、高い重合温度で安定でありそして開始剤から誘導される官能第三級アミン基がポリマー鎖の中に組み込まれるのを助長するアニオン重合開始剤を提供する。本発明はまた上記開始剤の製造方法も提供する。加うるに、本発明は、本開始剤から誘導された官能化ポリマー、上記官能化ポリマーの製造方法、並びにこのポリマーの重合を高温で行う方法も提供する。従来技術に対する本発明の利点は以下の明細および請求の範囲から明らかになるであろう。
一般的には、本発明のアニオン重合開始剤に一般式
Mg(R)3−xLi
[式中、
Aは、一般式
Figure 0005511175
で表される環状アミン置換基から成る群から選択され、ここで、xは整数2または3であり、このA置換基は同じか或は異なる置換基の混合物であり、Rは、約3から約20個のメチレン基であり、RおよびRは、同じか或は互いに異なっていてもよく、炭素原子を1から約20個有するアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールおよびアラルキルから成る群から選択され、yは、ゼロから約10の整数であり、そしてyがゼロより大きい場合、該R置換基は同じか或は異なる置換基の混合物である]
で表されるリチウムアミノマグネシエート錯体を含める。
アニオン重合開始剤の製造方法も提供し、この方法は、一般式RLiで表される有機リチウム化合物と一般式AMgで表されるマグネシウム二環状アミドを反応させること
で一般式
Mg(R)3−xLi
[式中、
Aは、一般式
Figure 0005511175
で表される環状アミン置換基から成る群から選択され、ここで、xは整数2または3であり、ここで、xが2の時、該有機リチウム化合物は炭素原子を1から約20個有するアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールおよびアラルキルリチウムから成る群から選択され、そしてxが3の時、該有機リチウム化合物はA−リチウムであり、ここで、該A置換基は同じか或は異なる置換基の混合物であり、そしてR、Rおよびyは、本明細書の上で定義した通りである]
で表される反応生成物を生じさせることを含み、そしてこの方法は更に、xが2の時、該反応生成物と化合物AH(ここで、AHは環状アミン形態のAである)を反応させる段階を含む。
本発明に従うポリマーは、クエンチング前に一般式
Figure 0005511175
[式中、xは整数2または3であり、そしてAは、一般式
Mg(R)3−xLi
(ここで、Aは、一般式
Figure 0005511175
で表される環状アミン置換基から成る群から選択され、ここで、R、R、R、xおよびyは、本明細書の上に定義した通りである)
で表されるリチウムアミノマグネシエート錯体を含むアニオン重合開始剤から誘導される官能基である]
で表されるポリマー鎖を含み、そしてMgLi錯体はクエンチング前のポリマー鎖3本に及んでそれらのリビング末端に担持される。
本発明に従うポリマー製造方法は、炭素原子を約4から約12個有するジオレフィンモノマー類、炭素原子を約8から約20個有するモノビニル芳香族モノマー類および炭素数が約10から約20のトリエン類から成る群から選択される少なくとも1種のモノマーの
重合を一般式
Mg(R)3−xLi
[式中、A、Rおよびxは本明細書の上に記述した通りである]
で表されるリチウムアミノマグネシエート錯体を含むアニオン重合開始剤の存在下で開始させることを含む。
発明の詳細な記述
以下に示す説明から明らかになるであろうように、本発明は、ジエンホモポリマーおよびコポリマーのエラストマー類のアニオン重合を行うための新規なリチウムアミノマグネシエート開始剤を提供する。本開始剤を用いて製造したポリマー分子は、本開始剤から派生した環状アミン置換基を含む官能基を含有する。
本明細書では、本発明の第三級アミンで官能化したポリマー分子を含有する加硫性エラストマーコンパンドおよびこれから作られる製品が有効な特性、特に低下したヒステリシスを示すことを予想外に見い出した。本発明の上記ポリマー生成物をコンパンドにしてタイヤ、パワーベルトなどの如き製品を製造すると、これらは向上した反発弾性および低下した転がり抵抗を示し、そして機械応力がかかった時に低い熱蓄積を示す。
更に、本発明に従う開始剤を利用した重合は発熱重合反応の結果として生じるピーク温度の如き高温、例えば約49℃から149℃またはそれより高い温度でも実施可能であることを予想外に見い出した。本発明の新規な開始剤はマグネシウム−リチウム錯体を与え、これがポリマー鎖の「リビング」末端に担持され、そしてマグネシウム原子が介在することにより、そのリチウム原子が金属化反応に関与するか或はポリマー鎖上のアルファ水素原子と化合することで水素化リチウムとしてその鎖のリビング末端から消失する可能性が低くなると理論付ける。それゆえ、このポリマーのリビング末端は高温でも有効に保持される。
重合を高温で行う結果として、より低い温度で行う時に比較して一定時間内にポリマー鎖の中に組み込まれるモノマー量が多くなり得ることから重合の効率が高くなる。加うるに、温度をより高くすると、このように温度が高いことで反応が速くなることから停止反応が改良される。
本発明に従う開始剤は、一般式
Mg(R)3−xLi
[式中、
Aは、一般式
Figure 0005511175
(ここで、Rは、環状アミン置換基を形成するようにメチレン基を約3から約20個含む)で表される環状アミン置換基から成る群から選択され、ここで上記置換基の少なくとも2つが有する窒素原子は、同じか或は互いに異なっていてもよく、マグネシウム原子に共有結合している]
で表されるリチウムアミノマグネシエート錯体である。R中のメチレン基は、好適には炭素原子を約1から約20個有するアルキルであるR基で置換されていてもよい。R
中のメチレンはいずれも置換されていないか或は一部または全部が置換されていてもよく、従って「y」はゼロから約10の整数である。yがゼロより大きい場合、該R置換基は同じか或は異なる置換基の混合物であってもよい。例えば、yがゼロの時、メチレン基は全部−CH基であり、そしてyが1の時、メチレンの1つは−CHRである。典型的な環状アミン置換基はヘキサメチレンイミノ、ピロリジノ、ピペリジノおよびドデカメチレンイミノなどである。典型的な態様において、Rはメチレン基を約6から約15個含む。本発明の好適な態様において、yはゼロであり、Rはメチレン基を6個含みそしてAはヘキサメチレンイミノ(HMI)である。
この開始剤錯体のA置換基は同じか或は異なる環状アミン置換基の混合物であってもよい。xが2の場合の開始剤錯体を本明細書では「A型開始剤」と呼び、これを式
−Mg−(R)−Li
[式中、Rは、上記Rと同じか或は異なっていてもよく、好適には炭素原子を約1から約20個有するアルキル基である]
で表示する。好適な態様において、Aは(HMI)でありそしてRはn−ブチルリチウムから誘導されるn−ブチル基である。それゆえ、好適なA型開始剤は HMIMgBuLiであり、これは下記:
Figure 0005511175
で描写可能である。
xが3の時、この開始剤錯体にRは存在せず、この錯体を本明細書では「B型開始剤」と呼び、これを一般式
−Mg−Li
で表示する。好適な態様において、Aは(HMI)である。それゆえ、好適なB型開始剤は HMIMgLiであり、これは下記:
Figure 0005511175
の如く描写可能である。
以下に示す実施例で本発明のアニオン重合開始剤の製造方法を説明する。しかしながら、本分野の技術者は本開始剤の他の製造方法を決定することができることから、本実施例
は制限することを意図するものでない。本発明に従う開始剤は、一般式RLiで表される有機リチウム化合物と一般式AMgで表されるマグネシウム二環状アミドを反応させることで製造可能であり、ここで、RLiおよびAMgで用いるAおよびRは上に記述した通りである。最初に、例えばジアルキルマグネシウム化合物を2分子の化合物AHと反応させることなどで上記マグネシウム二環状アミドを調製してもよく、そしてこの環状アミンAHは同じか或は互いに異なっていてもよい。例えば、下記の反応:
Figure 0005511175
に従い、ジブチルマグネシウムを2分子のヘキサメチレンアミンと反応させることでマグネシウムジヘキサメチレンアミドを調製することができる。
Liが例えばアルキルリチウムである場合、n−ブチルリチウムとマグネシウムジヘキサメチレンアミドを反応させることでA型開始剤錯体HMIMgBuLiを生じさせることにより、このA型開始剤の製造を行うことができる。従って、好適なA型開始剤を生じる反応は、下記:
Figure 0005511175
で描写可能である。
B型開始剤は、A型開始剤錯体を更に別のAH分子と反応させることでこのA型開始剤から誘導可能である。例えば、好適な態様において、HMIMgBuLiを更にヘキサメチレンアミンと反応させることで反応生成物であるHMIMgLiを生じさせる。この反応は下記の如く描写可能である:
Figure 0005511175
また、有機リチウム化合物がA−リチウムである場合、リチウムヘキサメチレンイミドとマグネシウムジヘキサメチレンアミドを反応させることでB型開始剤錯体HMIMgLiを生じさせることにより、好適な態様のB型開始剤を製造することができる。従って、この好適なB型開始剤を生じる反応は下記の如く描写可能である:
Figure 0005511175
一般的には、本発明に従う開始剤は、無水の非プロトン溶媒、例えばシクロヘキサンまたはヘキサンなどの中で環状アミン置換基AHの溶液を乾燥窒素雰囲気下で生じさせることを通して無水および嫌気条件下で製造可能である。次に、この溶液に同じか或は同様な溶媒中のジアルキルマグネシウム化合物を添加した後、同じか或は同様な溶媒中の有機リチウム化合物RLiを添加する。このRLiが例えば本明細書の上に記述した如きアルキルリチウムである場合、その結果として生じる開始剤はA型開始剤である。次に、このA型開始剤を用い、このA型開始剤の溶液に同じか或は同様な溶媒中の追加的AHを添加することでB型開始剤を製造することができる。また、この上に記述した如きAMg化合物の溶液に有機リチウム化合物RLi[ここで、RLiはA−リチウムである]を添加することでもB型開始剤を製造することができる。
環状アミン置換基AHとマグネシウム反応体とリチウム反応体の量の範囲は、約1.0ミリモル(mM)のマグネシウム化合物と約1.0から約1.1mMのリチウム化合物に対して約2.01から約2.10mMのアミン化合物であり、2.02mMのアミン化合物と1.0mMのマグネシウム化合物と1.05mMのリチウム化合物が好適である。上記反応で利用可能な種々の反応温度および時間は本分野の技術者に公知である。更に、他の極性非プロトン溶媒、例えば第三級アミン類および種々のエーテルなどを添加することで開始剤を溶解させそして反応を促進させることも可能である。
このようにして調製した開始剤を何らかのアニオン重合性モノマーと一緒に用いることでポリマー生成物を生じさせる。典型的には、不飽和炭化水素モノマー類、例えばブタジエン、イソプレンなどの重合、そしてこれらとモノビニル芳香族、例えばスチレン、アルファメチルスチレンなどまたはトリエン類、例えばミルセンなどとのコポリマー類の重合で、本開始剤を用いる。従って、エラストマー生成物には、モノマーAから得られるジエンホモポリマー類およびモノマーAとモノビニル芳香族モノマーBのコポリマー類が含まれる。典型的なジエンホモポリマー類は、炭素原子を4から約12個有するジオレフィンモノマー類から製造されるホモポリマー類である。典型的なビニル芳香族コポリマー類は、炭素原子を8から約20個有するモノマー類から製造されるコポリマー類である。好適なエラストマー類には、ジエンのホモポリマー類、例えばポリブタジエンおよびポリイソプレンなど、およびコポリマー類、例えばスチレンブタジエンゴム(SBR)などが含まれる。コポリマー類は、ジエン単位を約99から10重量パーセントおよびモノビニル芳香族単位またはトリエン単位を約1から約90重量パーセント(全体で100パーセント)含み得る。本発明のポリマー類およびコポリマー類は、ジエン含有量を基準にして約10から約80%の範囲の1,2−ミクロ構造含有量を有する可能性があり、好適なポリマー類またはコポリマー類は約25から65パーセントの1,2−ミクロ構造含有量を有する。
このエラストマー状のコポリマー類は、好適には本技術分野で知られているようにランダム化剤を用いてモノマーAとBを同時に共重合させると生じるランダムコポリマー類である。本技術分野で知られているように、AおよびBのポリマー類を生じるモノマー類を個別に重合させると結果としてブロックコポリマー類であるポリ(−B−−A−−B)が生じる。ポリ(−スチレン−−ブタジエン−−スチレン)を含む上記ブロックコポリマー類はしばしば熱可塑性エラストマー類であり、これは時折S−B−Sポリマー類と呼ばれる。
本発明の開始剤は上記モノマー由来の「リビングポリマー」を形成し、これの一般式は、
Figure 0005511175
[ここで、xは整数2または3であり、Aは本開始剤から派生した官能基であり、このポリマーは上記ジエンのホモポリマー類、モノビニル芳香族のホモポリマー類、ジエン/モノビニル芳香族のランダムコポリマー類およびブロックコポリマー類のいずれかである]であり、そしてMgLi錯体はクエンチング前のポリマー鎖3本に及んでそれらのリビング末端に担持される。
通常、アニオン重合に通常の溶媒、例えばヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼンなどの中で重合を実施する。重合では、種々の技術、例えば半バッチ式および連続重合を利用することができる。共重合におけるランダム化を促進しそしてビニル含有量を高める目的で、この重合材料に任意に極性調整剤(polar coordinator)を添加してもよい。量の範囲はマグネシウムとリチウム1当量当たり約0.1から約90当量またはそれ以上の範囲である。この量は使用する極性調整剤の種類、望まれるビニル量、使用するスチレンレベルおよび重合温度に加えてこの選択する開始剤に依存する。
極性調整剤として用いるに有用な化合物は有機化合物であり、これにはテトラヒドロフラン、線状および環状のオリゴマー状オキソラニルアルカン類、例えば2−2’−ジ(テトラヒドロフリル)プロパン、ジ−ピペリジルエタン、ヘキサメチルホスホルアミド、N−N’−ジメチルピペラジン、ジアザビシクロオクタン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、トリブチルアミンなどが含まれる。このような線状および環状のオリゴマー状オキソラニルアルカン極性調整剤は米国特許第4,429,091号に記述されており、これの極性調整剤に関する主題事項は引用することによって本明細書に組み入れられる。極性調整剤として用いるに有用な他の化合物には、酸素または窒素ヘテロ原子および結合していない電子対を有する化合物が含まれる。その例には、モノおよびオリゴアルキレングリコール類のジアルキルエーテル、「クラウン」エーテル類、および第三級アミン類、例えばテトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)などが含まれる。
該モノマー(類)と溶媒のブレンド物を適切な反応容器に仕込んだ後、この上に記述した極性調整剤および開始剤を添加することを通して、重合を開始させる。この手順を無水の嫌気条件下で実施する。しばしば、これを乾燥した不活性ガス雰囲気下で実施する。こ
の重合は便利な温度のいずれか、例えば約0℃から約149℃で実施可能である。バッチ式重合の場合、ピーク温度を約49℃から約149℃、より好適には約80℃から約120℃に維持するのが好適である。重合を撹拌下で約0.15から24時間継続する。重合が完了した後、本明細書の以下に記述する如きクエンチング剤、エンドキャッピング剤および/またはカップリング剤で生成物を停止させる。停止剤(terminating agent)を反応容器に添加した後、その容器を約0.5から約4.0時間撹拌する。通常、このポリマーとクエンチング剤を約30℃から約120℃の温度で約0.25時間から約1.0時間撹拌することで反応の完結を確保することにより、クエンチングを実施する。その後、本明細書の以下に考察するように、官能基で停止させたポリマー類のクエンチングを、また本明細書の以下に記述する如きアルコールまたは他のクエンチング剤を用いて行う。
最後に、水、アルコールまたは蒸気を用いた凝固と組み合わせてもよい通常の技術、例えばドラム乾燥、押出し機乾燥、真空乾燥などを行うことにより、このポリマーから溶媒を除去する。水または蒸気による凝固を用いる場合、オーブン乾燥が望ましい可能性がある。
この重合反応を停止させる1つの方法は、単官能ポリマー鎖を与えるプロトン性クエンチング剤を用いる方法である。クエンチングは水、蒸気またはアルコール、例えばイソプロパノールなどの中で実施可能であるか、或は他の適切な方法で実施可能である。
また、官能停止剤を用いてクエンチングを実施する結果として二官能ポリマーを生じさせることも可能である。所望の官能基を与えるように、そのポリマーに結合した炭素−マグネシウム−リチウム部分と反応し得る末端官能性を与える何らかの化合物(例えば「エンドキャッピング」)を選択することができる。上記化合物の例はアルコール類、置換アルジミン類、置換ケチミン類、ミヒラーケトン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1−アルキル置換ピロリジノン類、1−アリール置換ピロリジノン類、四塩化錫、トリブチル錫クロライド、二酸化炭素およびこれらの混合物である。反応性化合物のさらなる例には米国特許第5,066,729号および我々の同時係属中出願連続番号08/363,111に記述されている停止剤が含まれ、これの停止剤および停止反応に関する主題事項は引用することによって本明細書に組み入れられる。本発明の実施を単にこれらの停止剤に制限しない、と言うのは、所望の官能基を与える目的でそのポリマーに結合した炭素−マグネシウム−リチウム部分と反応し得る他の化合物も選択可能であるからである。好適なエンドキャッピング剤は四塩化錫およびジブチル錫ジクロライドである。
このポリマーの停止末端に官能基を与えるように停止を行うのが好適であるが、例えば四塩化錫または他のカップリング剤、例えば四塩化ケイ素またはエステルなどを用いたカップリング反応で停止させるのが更に好適である。次に行うゴム製品の製造で良好な加工性を維持するには、錫カップリングのレベルを高くするのが望ましい。更に、例えば表VIIに示す配合などのようにポリマーをコンパンド化するとコンパンドの粘度が有意に高くなることが知られている。管理可能なコンパンド粘度を達成するには、より低い分子量のポリマー類を用いる必要がある。しかしながら、このように分子量を低くすると、製造過程およびポリマー貯蔵中に冷および熱両方で流動に問題が起こる。このような問題で知られる対策法は、例えば四塩化錫などを用いてその生きているアニオンポリマー類の錫カップリングを行うことである。
上述したように、本発明の開始剤は高い重合温度でもリビング末端を保持するポリマーを与えることを見い出した。これにより、四塩化錫を用いた錫カップリングを有効かつ効率良く行うことが可能になり、その結果として熱および冷流動に対する抵抗力および加工性が改良された官能化ポリマーが生じる。本発明に従うポリマー類の少なくとも40%に
錫カップリングを起こさせるのが好適である。即ち、例えばゲル浸透クロマトグラフィーで測定した時、カップリング後にポリマー塊の約40%がカップリング前のポリマーより高い分子量を持つことになる。
上述したように、本開始剤を用いた重合の実施では、本分野で知られている種々の技術を本発明の範囲から逸脱することなく利用することができる。
本発明のポリマー類は、このポリマー鎖の停止末端の所に存在する任意の官能性(停止剤またはカップリング剤から誘導される)に加えて、本開始剤から派生した官能基をこのポリマー鎖の頭(開始剤)末端の所に含む。このような官能基は、コンパンド化用の充填剤材料、例えばシリカまたはカーボンブラックなどに親和性を示す。このようなコンパンド化を行う結果として低下したヒステリシスを示す製品が得られるが、このことは、この製品が向上した反発弾性および低下した転がり抵抗を示し、そして機械応力を受けた時に低い熱蓄積を示すことを意味する。タイヤ、パワーベルトなどを含む製品が考えられる。低下した転がり抵抗は、勿論、ラジアルに加えてバイアスプライ型両方の空気入りタイヤにとって有効な特性であり、従って本発明の加硫性エラストマー組成物を用いて上記タイヤ用のトレッドストックを製造することができる。また、この組成物を用いて他のエラストマー状タイヤ構成要素、例えばサブトレッド、ブラックサイドウォール、ボディープライスキム、ビードフィラーなどを製造することができる。
本発明のポリマー類はトレッドストック用コンパンドでゴム100部として使用可能であるか、或はこれらは天然ゴム、合成合成およびこれらのブレンド物を含む通常に用いられる如何なるトレッドストック用ゴムともブレンド可能である。本発明のポリマー類を通常のゴムとブレンドする場合、この量を幅広く変化させることができ、その下限は全ゴム量の約10から20重量パーセントを構成する。最小量は主にその望まれるヒステリシス低下度に依存する。従って、本発明のポリマーをそのコンパンドに10−100重量%含めてもよく、そしてその残りは通常のゴム(用いる場合)である。
このポリマー類は全形態のカーボンブラックと一緒にコンパンド化可能であり、このカーボンブラックの量はゴム100重量部当たり約5から80重量部(phr)の範囲であり、約35から60phrが好適である。このカーボンブラックには通常に入手可能で商業的に製造されているカーボンブラックのいずれもが含まれ得る。好適なカーボンブラックコンパンドの例は我々の同時係属中出願連続番号08/363,111の中に記述されており、これのカーボンブラックコンパンドに関する主題事項は引用することによって本明細書に組み入れられる。このカーボンブラックの全部または一部の置き換えとしてシリカを用いることができる。
この補強ゴムコンパンドの硬化は公知加硫剤を約0.1から10phr用いた通常様式で実施可能である。適切な加硫剤の一般的開示に関しては、Kirk−Othmer「Encyclopedia of Chemical Technology」、第3版、Wiley Interscience、N.Y.1982、20巻、365−468頁、特に390−402頁の「Vulcanization Agents and Auxiliary Materials」を参考にすることができる。加硫剤は単独か或は組み合わせて使用可能である。
本発明の加硫性エラストマー組成物は、標準的なゴム混合装置および手順を用い、本明細書の官能化ポリマーとカーボンブラックと他の通常のゴム用添加剤(例えば充填材、例えばシリカなど、可塑剤、抗酸化剤、硬化剤などが含まれる)をコンパンド化または混合することで製造可能である。上記エラストマー組成物の加硫を通常のゴム加硫条件で行うと、低下したヒステリシス特性が得られ、これは低下した転がり抵抗を示すタイヤの踏み
面用ゴムとして用いるに特に適合する。
実施例および一般的実験手順
本発明に従って製造するエラストマーの製造および特性を示す目的で数多くの開始剤を製造した。次に、この開始剤を用いてスチレンとブタジエンモノマー類が入っている溶液を重合させた。比較を行う目的で、ブチルリチウム、リチウムヘキサメチレンイミド、ジブチルリチウムマグネシウムヘキサメチレンイミド開始剤を用いた重合も実施した。
以下の実施例および表で用いる如き省略形、化合物名および構造の表を表Iに示す。
Figure 0005511175
開始剤製造
1. A型開始剤(HMIMgBuLi
HMIMgBuLiの製造では、ゴムライナーおよび2つ穴のクラウンキャップで蓋をして窒素を充填した7オンスの飲料用ボトルの中で、43mLの乾燥シクロヘキサンに入れた2.0グラム(20.16ミリモル(mM))の蒸留ヘキサメチレンイミン(HMI)にヘプタン中1.0モル(M)のジブチルマグネシウム溶液を10mL加えた(シリンジで)。次に、この混合物を振とう機の上に約5分間置いた。次に、この振とうした混合物にシリンジでヘキサン中1.636Mのブチルリチウム溶液を6.42mL(10.5mM)加えた後、この混合物を再び短期間振とうすることでその固体を溶液にした
2. B型開始剤(HMIMgLi
ブチルリチウムを添加した後の混合物を短期間振とうしそしてヘキサメチレンアミン(HMI)を更に10.08mM加える以外は上記A型開始剤と同じ手順でHMIMgLi開始剤を製造した。
製造後、この予め生じさせたA型およびB型開始剤は少なくとも7週間に渡って室温で安定であることを確認した。
3. C型開始剤(HMI−MgBuLi
単に比較の目的でこの開始剤を製造した。これは本発明の開始剤でない。本明細書の上に記述したA型開始剤と同様な様式でこの開始剤を調製したが、但しこの場合、1モルのジブチルマグネシウムと1モルのリチウムヘキサメチレンイミドを反応させた。
ポリマー製造
以下に示す実施例の各々で、28オンスの飲料用ボトルの中でポリマーを製造した。このボトルを115℃で少なくとも24時間焼いた後、2つ穴のクラウンキャップおよびゴムライナーで蓋をした。窒素パージしながら上記ボトルを冷却した。
ポリマー1
本明細書の上に記述したボトルに、ヘキサン中19.4重量パーセントの1,3−ブタジエン/スチレン(74/26重量)ブレンド物を266.1グラム仕込んだ。このブレンド物に、ヘキサン中0.5Mの2,2’−ジ(テトラヒドロフリル)プロパン溶液を0.57mLに続いてA型(HMIMgBuLi)開始剤溶液を2.20mL加えた。この反応混合物を撹拌機を取り付けた80℃の恒温水浴に入れて20分間撹拌した。
その結果として生じる粘性のあるポリマー溶液にヘキサン中0.25Mの四塩化錫溶液を0.41mL加えた。次に、この混合物を50℃の恒温水浴に入れて1.33時間撹拌した。次に、この混合物にイソプロパノールを1mLそしてジ−t−ブチル−p−クレゾール(DBPC)溶液(700mLのヘキサン中80グラムのDBPC)を4mL加えた。このDBPC溶液はポリマーの劣化を防止する抗酸化剤として働く。1100mLのイソプロパノール中で凝固させることでポリマーを単離した後、55℃の真空オーブン中で乾燥を行った。
ポリマー2
本明細書の上に記述した如きボトルに、ヘキサン中19.4重量パーセントの1,3−ブタジエン/スチレン(74/26重量)ブレンド物を254.6グラム仕込んだ。このブレンド物に、ヘキサン中0.5Mの2,2’−ジ(テトラヒドロフリル)プロパン溶液を0.59mL、ヘキサン中1.0Mのヘキサメチレンアミン溶液を0.395mLそしてヘキサン中1.636Mのn−ブチルリチウム溶液を0.30mL加えた。この反応混合物を80℃の恒温水浴中で20分間撹拌した。
その結果として生じる粘性のあるポリマー溶液にヘキサン中0.25Mの四塩化錫溶液を0.395mL加えた。次に、この混合物を50℃の恒温浴に入れて1.33時間撹拌した。イソプロパノールを1mLそしてDBPC溶液(700mLのヘキサン中80グラムのDBPC)を4mL加え、次に、1100mLのイソプロパノール中で凝固させることでポリマーを単離した後、55℃の真空オーブン中で乾燥を行った。
ポリマー3−6
ポリマー3と5およびポリマー4と6の製造手順はそれぞれ80℃の重合時間を変化させる(表IIに示すように)以外はポリマー1および2で用いたのと同じ手順であった。
ポリマー7
本明細書の上に記述したボトルに、ヘキサン中19.4重量パーセントの1,3−ブタジエン/スチレン(74/26重量)ブレンド物を263.9グラム仕込んだ。このブレンド物に、ヘキサン中0.5Mの2,2’−ジ(テトラヒドロフリル)プロパン溶液を0.56mLに続いてA型(HMIMgBuLi)開始剤溶液を2.18mL加えた。この反応混合物を80℃の恒温水浴中で40分間撹拌した。
その結果として生じる粘性のあるポリマー溶液にヘキサン中0.25Mの四塩化錫溶液を0.41mL加えた。次に、この混合物を50℃の恒温水浴に入れて1時間25分撹拌した。
イソプロパノールを1mLそしてDBPC溶液(700mLのヘキサン中80グラムのDBPC)を4mL加え、次に、1100mLのイソプロパノール中で凝固させることでポリマーを単離した後、55℃の真空オーブン中で乾燥を行った。
ポリマー8
本明細書の上に記述したボトルに、ヘキサン中19.4重量パーセントの1,3−ブタジエン/スチレン(74/26重量)ブレンド物を257.1グラム仕込んだ。このブレンド物に、ヘキサン中0.5Mの2,2’−ジ(テトラヒドロフリル)プロパン溶液を0.50mLに続いてB型(HMIMgLi)開始剤溶液を2.16mL加えた。この反応混合物を80℃の恒温水浴中で40分間撹拌した。
その結果として生じる粘性のあるポリマー溶液にヘキサン中0.25Mの四塩化錫溶液を0.40mL加えた。次に、この混合物を50℃の恒温水浴に入れて1時間25分撹拌した。
イソプロパノールを1mLそしてDBPC溶液(700mLのヘキサン中80グラムのDBPC)を4mL加え、次に、1100mLのイソプロパノール中で凝固させることでポリマーを単離した後、55℃の真空オーブン中で乾燥を行った。
ポリマー9および19
ポリマー9および10の製造手順はそれぞれA型およびB型両方の開始剤を重合反応で用いる前にこれらを室温で7週間熟成させる以外はポリマー7および8で用いたのと本質的に同じ手順であった。
ポリマー11および12
C型開始剤(HMI−MgBuLi)を用いてポリマー11を製造しそしてA型開始剤(HMIMgBuLi)を用いてポリマー12を製造する以外はポリマー7の製造で用いたのと本質的に同じ手順を用いてポリマー11−12を製造した。
ポリマー13から16
本明細書の上に記述したのと本質的に同じ一般的手順を用いてポリマー13−16を製造した。使用開始剤、重合反応時間および重合反応温度を表Vに示す如く変化させた。ポリマー14および15ではカップリング剤である四塩化錫を用いて停止させた。ポリマー13および16ではアルコールのみを用いて停止させた。
ポリマー17および18
重合反応を66℃で3時間実施する以外は本明細書の上に記述したのと本質的に同じ一般的手順を用いてポリマーを製造した。その後、ポリマー17では上述した如き四塩化錫を用いて鎖末端を官能化した。それとは対照的に、ポリマー18ではトリブチル錫クロライドと二酸化炭素の組み合わせを用いて鎖末端を官能化した。最初に、活性開始剤の30パーセントを停止させるに充分な量でトリブチル錫クロライドをポリマー溶液に添加した。そのボトルを短期間(約1分間)振とうした後、このボトルを二酸化炭素で加圧して62psiの圧力にした。このボトルを短期間(約20秒間)更に振とうした後、二酸化炭素の添加を更に2回繰り返した。DBPCで処理した後のポリマーをイソプロパノール中で凝固させることで単離した後、真空オーブン乾燥を55℃で行った。
ポリマー評価
A型開始剤を用いて製造して四塩化錫で停止させたSBRポリマーの特性と、本発明でない比較リチウムHMI開始剤を用いて製造したSBRポリマーの特性の比較を表IIに示す。この表に示されているように、80℃における重合時間がちょうど40分の時のパーセント収率(仕込んだモノマーに対する重合したモノマーの比率)はほとんど100パーセントである。加うるに、本発明のポリマー類は高い錫カップリングレベルを示す(好適な40%カップリング以上)。このことはまた、アルコールを単独で用いて停止させたポリマーの平均分子量(基本Mn)に比較して錫を用いたカップリングを受けさせたポリマーの平均分子量(連成Mn)の方が高いことでも示される。本発明のポリマー類および本発明でないポリマー類は匹敵するHMI含有レベルを示す。
本発明のポリマー類が目標となる低下したヒステリシス特性を満たすことを決定する目的で、50℃におけるtanデルタ値を測定した。tanデルタは、コンパンドの貯蔵引張り応力(storage modulus)に対する損失引張り応力の比率の測定値であり、このtanデルタ値が低ければ低いほどコンパンドのヒステリシスが低いことを確認した。表IIに示すように、本発明のA型開始剤を用いて製造したポリマー類は改良を示した、即ち高いレベルの錫カップリング(40%以上)をまだ維持しながら、対照のリチウムHMIで開始させたポリマー類に比べてtanデルタ値が低い。
A型およびB型開始剤を用いて製造したSBRポリマー類の特性の比較を表IIIに示す。B型開始剤を用いて製造したポリマー8は更にtanデルタ値の低下を示し、従ってA型開始剤を用いて製造したポリマー7に比較してさらなるヒステリシス低下を示す。加うるに、数平均分子量に対する重量平均分子量の比率(Mw/Mn)は、両方のポリマーとも望ましく狭い分子量分布範囲を有することを示している。ポリマー8はポリマー7より高いヘキサメチレンイミン(HMI)組み込みパーセント(%HMIという)を示し、従ってB型開始剤が与えるHMI基がポリマーの中に余分に組み込まれることを示している。両方のポリマーとも匹敵する高い錫カップリングを示す。ポリマー9および10は、室温で7週間熟成した後の開始剤を用いて製造したポリマーである。この結果とポリマー7および8の結果の比較は、これらの開始剤が安定であることを示している。ポリマー9および10の場合のMnおよびMw/Mn値は、四塩化錫とのカップリング反応を受けさせる直前に採取したサンプルで得た値であり、これらをイソプロパノールで停止させた。
表IVでは、A型開始剤を用いて製造したポリマーの特性とC型開始剤を用いて製造したポリマーの特性の比較を行う。この結果はC型開始剤がヒステリシス低下にあまり有効でないことを示しており、これは恐らくはポリマー鎖へのHMI組み込みが非常に低いことによるものであろう。
表Vに示すポリマー類は単官能ポリマー類(ポリマー13−15)および非官能ポリマー(ポリマー16)である。この表において、カップリングパーセントがゼロであることは、ポリマーを四塩化錫と反応させないでイソプロパノールで停止させたことを示す。B型開始剤で開始させたポリマー13の官能末端基(HMI)は該開始剤から派生したものである。このポリマーはまた高いガラス転移温度を示し、このことは、このサンプルの1,2−ブタジエン構造含有量が他の実施例より高いことを示している。1,2−ブタジエン含有量が高ければ高いほどそしてガラス転移温度が高ければ高いほど一般に高いtanデルタ値が得られる。表Vに示す結果は、このポリマー鎖の頭末端の所に存在するHMI官能基(本発明の開始剤から派生した)が有効であることを示している。ポリマー13の場合のtanデルタ値(50℃)は、官能基を全く含まないポリマー(ポリマー16)の場合のtanデルタ値に比較してずっと良好であり、そしてポリマーの停止末端の所に錫官能性を有するポリマー類(ポリマー14および15)の場合のtanデルタ値に非常に匹敵している。
表VIに示すように、本発明の開始剤を用いて製造したポリマー類をいろいろな官能化剤(トリブチル錫クロライドおよび二酸化炭素)で停止させることができる。このような薬剤で停止させたポリマー18はさらなるtanデルタ値低下を示し、従って四塩化錫で停止させたポリマー17に比較してヒステリシスの低下を示す。
エラストマーの加硫
表VIIに示す標準試験配合で本発明のエラストマー全部のコンパンド化を行った。このような配合を用いると低いtanデルタ値がもたらされ、従ってこのような配合は、いろいろなポリマー類が示すヒステリシスを比較するに特に価値がある。このコンパンド配合物を全部小型ブラベンダーミキサーの中で調製した。重要なtanデルタ特性以外にまた、硬化が良好であることを確かめる目的で加硫エラストマーの応力−歪み特性も得た。表VIIIに表VIIの試験配合で製造した加硫ゴムの場合の応力/歪みデータを示す。サンプルの硬化を165℃で20分間行った。このSBRポリマーは全部ランダムコポリマーであった、即ちスチレンの量は20−25重量パーセントでスチレンの分布はランダム、即ち非ブロックであった。
結論として、本発明の開始剤はジエンモノマー類のアニオン重合を高温で行いそしてこのモノマー類を初期仕込みの100パーセントに及んでそのポリマーの中に組み込むに有用であることは上記実施例および明細開示から明らかである。その結果として生じるエラストマー状のポリマー類はその開始部位の所に本開始剤から派生した官能環状アミン基を含みそして停止「リビング」末端の所にマグネシウム−リチウム錯体を含む。このポリマー類はクエンチング後でもその開始部位の所に上記官能基を保持している。この官能基がカーボンブラックとの均一で均質な混合を助長する。その結果として、上記ポリマー類を含有する加硫性エラストマーコンパンドは改良されたヒステリシスを示し、それによって、タイヤにおける転がり抵抗が低くなることで燃料経済性が改良される。加うるに、このマグネシウム−リチウムで停止させたポリマー類のクエンチングを、末端官能基を与える化合物を用いて行うことができ、従って、多官能ポリマー鎖を得ることができる。また、このポリマー類が高温重合後に示す四塩化錫カップリングも改良される。
この開示した特定の反応体、開始剤、有機マグネシウム化合物および有機リチウム化合物にも如何なる特別な改質剤または溶媒にも本発明を制限しない。同様に、本実施例は主題発明の実施を単に説明する目的で与えたものであり、本発明の制限を構成するものでない。本分野の技術者は本明細書の上に行った開示に従って他のモノマー類および工程条件を容易に選択することができるであろう。従って、本明細書に開示する如何なる変数も本明細書に開示および記述する発明の範囲から逸脱することなく容易に決定および調節可能であると考える。更に、本発明の範囲は添付請求の範囲の範囲内に入る全ての修飾形および変形を包含する。
Figure 0005511175
Figure 0005511175
Figure 0005511175
Figure 0005511175
Figure 0005511175
Figure 0005511175
Figure 0005511175
本発明の特徴および態様は以下のとおりである。
1. 一般式
Mg(R)3−xLi
[式中、
Aは、一般式
Figure 0005511175
で表される環状アミン置換基から成る群から選択され、ここで、xは整数2または3であり、このA置換基は同じか或は異なる置換基の混合物であり、Rは、約3から約20個のメチレン基であり、RおよびRは、同じか或は互いに異なっていてもよく、炭素原子を1から約20個有するアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールおよびアラルキルから成る群から選択され、yは、ゼロから約10の整数であり、そしてyがゼロより大きい場合、該R置換基は同じか或は異なる置換基の混合物である]
で表されるリチウムアミノマグネシエート錯体を含むアニオン重合開始剤。
2. Aが(ヘキサメチレンイミン)であり、xが2または3でありそしてyがゼロである第1項記載のアニオン重合開始剤。
3. (R3−xLiがn−ブチルリチウムでありそしてxが2である第1項記載のアニオン重合開始剤。
4. アニオン重合開始剤の製造方法であって、
一般式RLiで表される有機リチウム化合物と一般式AMgで表されるマグネシウム二環状アミドを反応させることで一般式
Mg(R)3−xLi
[式中、
Aは、一般式
Figure 0005511175
で表される環状アミン置換基から成る群から選択され、ここで、xは整数2または3であり、ここで、xが2の時、該有機リチウム化合物は炭素原子を1から約20個有するアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールおよびアラルキルリチウムから成る群から選択され、そしてxが3の時、該有機リチウム化合物はA−リチウムであり、ここで、該A置換基は同じか或は異なる置換基の混合物であり、Rは、約3から約20個のメチレン基であり、Rは、炭素原子を1から約20個有するアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールおよびアラルキルから成る群から選択され、yは、ゼロから約10の整数であり、そしてyがゼロより大きい場合、該R置換基は同じか或は異なる置換基の混合物である]
で表される反応生成物を生じさせる、
段階を含む方法。
5. xが2の時、該方法が更に上記反応生成物と化合物AHを反応させる段階を含み、ここで、AHが環状アミン形態のAである第4項記載の方法。
6. AMgがマグネシウムジヘキサメチレンアミドである第4項記載の方法。
7. Aが(ヘキサメチレンイミン)であり、xが2または3でありそしてyがゼロである第4項記載の方法。
8. RLiをn−ブチルリチウムおよびリチウムヘキサメチレンイミドから成る群から選択する第4項記載の方法。
9. クエンチング前に一般式
Figure 0005511175
[式中、xは整数2または3であり、そしてAは、一般式
Mg(R)3−xLi
(ここで、Aは、一般式
Figure 0005511175
で表される環状アミン置換基から成る群から選択され、ここで、Rは、約3から約20個のメチレン基であり、RおよびRは、同じか或は互いに異なっていてもよく、炭素原子を1から約20個有するアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールおよびアラルキルから成る群から選択され、該A置換基は同じか或は異なる置換基の混合物であり、xは整数2または3であり、yは、ゼロから約10の整数であり、そしてyがゼロより大きい場合、該R置換基は同じか或は異なる置換基の混合物である)
で表されるリチウムアミノマグネシエート錯体を含むアニオン重合開始剤から誘導される官能基である]
で表されるポリマー鎖を含むポリマー。
10. Aが(ヘキサメチレンイミン)であり、xが2または3でありそしてyがゼロである第9項記載のポリマー。
11. 上記ポリマー鎖のポリマー成分が、炭素原子を約4から約12個有するジオレフィンおよびトリエンモノマー類のポリマー類、並びに上記ジオレフィンおよびトリエンモノマー類と炭素原子を約8から約20個有するモノビニル芳香族モノマー類のコポリマー類から選択される第9項記載のポリマー。
12. 第9項のポリマーとこのポリマー100重量部当たり約5から約80重量部のカーボンブラックから生じさせた加硫性エラストマー組成物。
13. 第11項の加硫性エラストマー組成物から生じさせた構成要素を少なくとも1種有するタイヤ。
14. ポリマー製造方法であって、
炭素原子を約4から約12個有するジオレフィンモノマー類、炭素原子を約8から約20個有するモノビニル芳香族モノマー類およびトリエン類から成る群から選択される少なくとも1種のモノマーを、一般式
Mg(R)3−xLi
[式中、
Aは、一般式
Figure 0005511175
で表される環状アミン置換基から成る群から選択され、ここで、Rは、約3から約20個のメチレン基であり、RおよびRは、同じか或は互いに異なっていてもよく、炭素原子を1から約20個有するアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールおよびアラルキルおよびこれらの混合物から成る群から選択され、該A置換基は同じか或は異なる置換基の混合物であり、xは整数2または3であり、yは、ゼロから約10の整数であり、そしてyがゼロより大きい場合、該R置換基は同じか或は異なる置換基の混合物である]
で表されるリチウムアミノマグネシエート錯体を含むアニオン重合開始剤の存在下で重合させる、
段階を含むポリマー製造方法。
15. 上記モノマーおよび上記開始剤をアミンおよびエーテル溶媒から成る群から選択される無水の非プロトン溶媒に溶解させる第14項記載のポリマー製造方法。
16. 該重合段階が重合を約49℃から約149℃の温度で行うことを含む第14項記載のポリマー製造方法。
17. Aが(ヘキサメチレンイミン)であり、xが2または3でありそしてyがゼロである第14項記載のポリマー製造方法。
18. 上記重合を停止剤またはカップリング剤で停止させるさらなる段階を含む第14項記載の方法。
19. 上記重合をアルコール類、置換アルジミン類、置換ケチミン類、ミヒラーケトン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1−アルキル置換ピロリジノン類、1−アリール置換ピロリジノン類、四塩化錫、トリブチル錫クロライド、二酸化炭素およびこれらの混合物から成る群から選択される停止剤で停止させる第18項記載の方法。
20. 第14項の方法に従って製造されたポリマー。
21. 第20項のポリマーとこのポリマー100重量部当たり約5から約80重量部のカーボンブラックを含む加硫性エラストマー組成物。
22. 第21項の加硫性エラストマー組成物から生じさせた構成要素を少なくとも1種有するタイヤ。
23. 少なくとも1種のアニオン重合性モノマーを重合させることで生じさせた改良されたヒステリシス特性およびカップリング能力を有する官能化ポリマーであって、
炭素原子を約4から約12個有するジオレフィンモノマー類、炭素原子を約8から約20個有するモノビニル芳香族モノマー類およびトリエン類から成る群から選択される少なくとも1種のモノマーの重合を、一般式
Mg(R)3−xLi
[式中、
Aは、一般式
Figure 0005511175
で表される環状アミン置換基から成る群から選択され、ここで、Rは、約3から約20個のメチレン基であり、RおよびRは、同じか或は互いに異なっていてもよく、炭素原子を1から約20個有するアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールおよびアラルキルおよびこれらの混合物から成る群から選択され、該A置換基は同じか或は異なる置換基の混合物であり、xは整数2または3であり、yは、ゼロから約10の整数であり、そしてyがゼロより大きい場合、該R置換基は同じか或は異なる置換基の混合物である]
で表されるリチウムアミノマグネシエート錯体を含むアニオン重合開始剤の存在下、約4
9℃から約149℃の温度で開始させる、
ことを含む改良を受けさせた官能化ポリマー。

Claims (1)

  1. 1,3−ブタジエンモノマーとスチレンモノマーを重合させることで生じさせ、カップリングによって得られ、改良されたヒステリシス特性を有するポリブタジエン官能化ポリマーであって、
    1,3−ブタジエンモノマーとスチレンモノマーの重合として、
    一般式
    xMg(R1)3-xLi
    [式中、
    Aは、一般式
    Figure 0005511175
    で表される環状アミン置換基から成る群から選択され、
    ここで、R2は、ヘキサメチレンイミンであり、R1はn−ブチルリチウム由来のn−ブチルであり、xは整数2または3であり、yはゼロである]
    で表されるリチウムアミノマグネシエート錯体からなるアニオン重合開始剤の存在下で開始させることを含む重合
    を用いて生じさせ、
    ここで、カップリング後のポリマー塊の少なくとも40%がカップリング前のポリマーより高い分子量を持つことになる
    ポリブタジエン官能化ポリマー。
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