JP5509656B2 - 燃料電池システム - Google Patents
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Description
特許文献1に記載されている燃料電池システムは、高温固体電解質型燃料電池に、発電開始に先立って、該燃料電池とは別の電源を用いて、発電時と逆方向の電流を通電することを特徴としたものである。
また、図2は、本発明の第一の実施形態に係る燃料電池システムの一部をなすコントロールユニットの機能を示すブロック図、図3は、本発明の第一の実施形態に係る燃料電池システムの一部をなす燃料電池の温度と時間との関係を示すグラフである。
以下、「アノード」を燃料極、また、「カソード」を空気極という。
短絡回路30は、燃料電池10の空気極13と燃料極12とを短絡させられるように構成しているとともに、これを開閉するための開閉スイッチ31を配設している。
・燃料電池10を外部負荷15に接続する前に、短絡回路30によって燃料極12と空気極13を短絡通電させる機能。この機能を「短絡実行手段40a」という。
具体的には、開閉スイッチ31を閉じて燃料極12と空気極13とを短絡させているが、このとき、燃料電池10の空気極13と燃料極12には、それぞれ所要流量の燃料ガスと空気とを流通させておく。
このような短絡通電の実行は、燃料電池10を外部負荷15に接続する毎に行うと効果的である。
・測定した燃料電池10の燃料極12の酸素分圧aが、予め設定した値以下か否かを判定する機能。この機能を「電池燃料極酸素分圧判定手段40a2」という。
「予め設定した値」は、燃料電池10の燃料極材料が例えば酸化劣化が生じる酸素分圧である。この値は使用する材料によっても異なるが、例えばNiであれば10−20atm程度である。予め設定した値を「劣化酸素分圧PO2−1」とする。
電池燃料極酸素分圧測定手段40a1は、メモリ41に記憶している劣化酸素分圧PO2−1を参照して、この劣化酸素分圧PO2−1として測定した燃料電池10の燃料極12の酸素分圧aとを比較することにより判定を行っている。
本実施形態においては、燃料極12に送給する燃料流量を増大させて燃料電池10の燃料極の酸素分圧を低下している。
これにより、燃料極12の酸化劣化を防止することができる。
・測定した燃料電池10の温度aが、予め設定した値以上になったか否かを判定する機能。この機能を「温度判定手段40c」という。
「予め設定した値」は、燃料電池10に例えば熱劣化等が生じる温度である。なお、図3は、縦軸がセル温度、横軸が時間であり、予め設定した値を「劣化温度T1」と表記している。
温度判定手段40cは、メモリ41に記憶している劣化温度T1を参照して、この劣化温度T1として測定した燃料電池10の温度aとを比較することにより判定を行ってい
開閉スイッチ31を開いて燃料極12と空気極13との短絡を解止することにより、燃料電池10を自然放冷することができる。
「短絡の実行から」は、本実施形態においては、開閉スイッチ31を閉じたときからである。
「予め設定した時間」は、例えば短絡回路30に流れる電流値や当該電圧値が一定になると想定される時間であり、上記したメモリ41に記憶されている。
本実施形態において示すように、短絡回路30に流れる電流値や当該電圧値が一定になると想定される時間だけ通電することが効果的ではあるが、その時間以下であっても効果を得ることができることは勿論である。
まず、本発明に係る燃料電池システムの運転方法は、固体酸化物型セルのアノードとカソードとに、水素含有ガスと酸素含有ガスをそれぞれ流接させることによる発電を行う燃料電池と、それらアノードとカソードを短絡させるための短絡回路とを備えた構成であって、燃料電池を外部負荷に接続する前に、短絡回路によってアノードとカソードを短絡させることを内容としたものであり、その詳細は次のとおりである。
ステップ1(図中、「S1」と略記する。以下同様。):通電開始を決定することにより、ステップ2に進む。
開閉スイッチ31を閉駆動することにより、空気極13と燃料極12とが短絡回路30によって短絡される。
ステップ3:通電処理を行う。すなわち、大きな電流が燃料電池10に通電される。
開閉スイッチ31を開くことにより、自然放冷が行われて燃料電池10の温度が低下する。
ステップ12:燃料電池10の運転を開始して、ステップ13に進む。
ステップ13:負荷接断スイッチ16を閉じて、外部負荷15を燃料電池10に接続する。
・ 燃料電池とは別の電源を用いることなく、燃料電池に大きな電流を通電することができるようになり、その燃料電池の出力を増加させることができる。
また、図5は、本発明の第二の実施形態に係る燃料電池システムの一部をなすコントロールユニットの機能を示すブロック図、図6(A)は、燃料電池の温度と時間との関係を示すグラフ、(B)は、燃料電池の温度と時間との関係を示すグラフである。
なお、上述した実施形態において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
・測定した電流値に基づいて、燃料電池10の温度を予測する機能。この機能を「電池温度予測手段40h」という。
具体的には、抵抗(情報)*電流値(測定)に基づいて発熱量を算出するとともに、発熱量(計算)*熱容量(情報)+放熱、輻射(情報)に基づいて燃料電池10の温度を予測している。
すなわち、燃料電池10の温度cの上昇率が、図6(B)の(イ)に示すように大きな傾きとなったか否かを判定する。
換言すると、SOFC(燃料電池)抵抗(蓄積情報)と電流の測定値を用いて、発熱量を予測している。また、本実施形態においては、輻射熱や放熱等の蓄積情報も考慮してSOFC(燃料電池)の温度を予測している。
なお、SOFC(燃料電池)抵抗(蓄積情報)は、上記したメモリ41に予め記憶している。
・算出した燃料電池10の温度上昇率が、予め設定した値以上になったか否かを判定する機能。この機能を「温度上昇率判定手段40j」という。
本実施形態においては、空気極13に送給する空気流量を増大させて燃料電池10を冷却している。
また、空気極13に送給する空気流量を上記のように増大させる他、別に設けた冷却用ブロワや冷却ファン等によって冷却するようにしてもよい。
・算出した電流値の増加率が所定の値以下か否かを判定する機能。この機能を「電流増加率判定手段40m」という。
具体的には、図6(A)に示すように、電流値bの増加率が(ア)で示すように穏やかになったか否かで判定する。なお、(ア)で示す増加率は、予め設定してメモリ41に記憶させている。
換言すると、通電によって出力が最大限向上したことを電流値が飽和したことで判定しているのである。
ステップ1(図中、「S1」と略記する。以下同様。):通電開始を決定することにより、ステップ2に進む。
開閉スイッチ31を閉駆動することにより、空気極13と燃料極12とが短絡回路30によって短絡される。
ステップ3:通電処理を行う。すなわち、大きな電流が燃料電池10に通電される。
ステップ5:電流値の増加率を算出して、ステップ6に進む。
ステップ6:燃料電池(SOFC)10の温度を予測してステップ7に進む。
ステップ7:温度上昇率を算出して、ステップ8に進む。
ステップ13:電流増加率が所定の値以下か否かを判定し、当該増加率が所定の値以下であると判定ときにはステップ14に進み、そうでなければステップ3に戻る。
ステップ15:燃料電池10の運転を開始して、ステップ16に進む。
ステップ16:負荷接断スイッチ16を閉じる。換言すると、負荷接断スイッチ16をONにする。
燃料電池の温度を予測して、空気極に送給する空気流量を増大させて燃料電池を冷却しているので、通電を行いつつ燃料電池の温度を下げることができる。すなわち、通電処理を短時間に行うことができる。
なお、上述した各実施形態において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
すなわち、抵抗体22は、コントロールユニットBから出力される制御信号によって、その抵抗値を増減できるものである。
具体的には、燃料電池10の温度上昇率が、予め設定した値以上になったと判定したときに、予め定めた抵抗値に一度にするようにしているが、予め定めた抵抗値に向けて段階的に抵抗値を高めるようにしてもよい。この場合、急激な電流値の変化による劣化をも防止できる。
ステップ1(図中、「S1」と略記する。以下同様。):通電開始を決定することにより、ステップ2に進む。
開閉スイッチ31を閉駆動することにより、空気極13と燃料極12とが短絡回路30によって短絡される。
ステップ3:通電処理を行う。すなわち、大きな電流が燃料電池10に通電される。
ステップ5:電流計21によって測定した電流値に基づいて、電流増加率を算出してステップ6に進む。
ステップ6:燃料電池(SOFC)10の温度を測定してステップ7に進む。
ステップ13:空気極13に送給する空気流量を増大させて燃料電池10を冷却して、ステップ11に戻る。
ステップ15:開閉スイッチ31を開いて燃料極12と空気極13との短絡を解止させて、ステップ16に進む。
ステップ16:燃料電池10の運転を開始して、ステップ17に進む。
ステップ17:負荷接断スイッチ16を閉じる。
測定した燃料電池10の温度の上昇率が、予め設定した値以上になったと判定したときに、抵抗体22の抵抗値を電流を低減させるように変更しているので、通電を停止することなく発熱を抑えることができる。
また、同時に燃料電池10を冷却しているので、効率的にその燃料電池の温度を下げることができる。
また、図10は、本発明の第四の実施形態に係る燃料電池システムの一部をなすコントロールユニットの機能を示すブロック図、図11(A)は、燃料電池の電圧と電流との関係を示すグラフ、(B)は、燃料電池の温度と時間との関係を示すグラフ、(C)は、全抵抗と時間との関係を示すグラフである。
なお、上述した各実施形態において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
・測定した電圧値及び電流値に基づいて、燃料電池10の全抵抗を測定する機能。この機能を「全抵抗測定手段40p」という。
具体的には、Rtotal:全抵抗=Rreact:反応抵抗+RIR:IR抵抗としたとき、通電中の電圧値V,電流値Iから、V/I=Rtotalを算出している。図11(A)にdで示した電圧値V−電流値Iグラフの傾きに相当する。
・測定した全抵抗に基づいて、全抵抗値の減少率を算出する機能。この機能を「全抵抗値減少率算出手段40q」という。
実験結果から、通電により反応抵抗が減少することがわかっている。すなわち、通電中の反応抵抗が減少し続けている間は全抵抗も反応抵抗分だけ減少する。そして、全抵抗減少率が所定値以下になったところで通電は十分と判定して、通電を終了するのである。
ステップ1(図中、「S1」と略記する。以下同様。):通電開始を決定することにより、ステップ2に進む。
開閉スイッチ31を閉じることにより、空気極13と燃料極12とが短絡される。
ステップ3:通電処理を行う。すなわち、燃料電池10に大きな電流が通電される。
ステップ5:全抵抗を測定して、ステップ6に進む。
ステップ6:全抵抗の減少率を算出して、ステップ7に進む。
ステップ7:燃料電池(SOFC)10の温度を予測してステップ8に進む。
すなわち、抵抗(測定)*電流(測定)で発熱量を算出するとともに、発熱量(計算)*熱容量(情報)+放熱、輻射(情報)で温度を予測して、温度が所定値以上が否かを判定している。
ステップ12:空気極13を流通する空気量を増大させて、燃料電池10を冷却する。
全抵抗の減少率が飽和したとき、すなわち、図11(C)にfで示すような小さな傾きになったか否かを判定している。
ステップ15:燃料電池10の運転を開始して、ステップ16に進む。
ステップ16:負荷接断スイッチ16を閉じる。換言すると、負荷接断スイッチ16をONにする。
測定した燃料電池の抵抗値に基づいて、温度を算出するため、抵抗値の蓄積情報から算出するよりも、より正確に燃料電池の温度を把握することができる。すなわち、燃料電池の温度判定の正確性が向上する。
また、図13は、本発明の第五の実施形態に係る燃料電池システムの一部をなすコントロールユニットの機能を示すブロック図、図14(A)は、燃料電池の電圧と時間との関係を示すグラフ、(B)は、燃料電池の温度と時間との関係を示すグラフ、(C)は、反応抵抗と時間との関係を示すグラフである。
なお、上述した各実施形態において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
具体的には、通電中に開閉スイッチ31を開閉動作を繰り返すことによる電圧値の変化に基づき、以下のようにして反応抵抗を算出している。
Rtotal:全抵抗=Rreact :反応抵抗+RIR:IR抵抗としたときに、通電中の電圧V,電流Iから、Rtotalを算出し、短絡回路30を定期的にOFFすることによる電圧変化を測定し、Rtotal:全抵抗からRIR:IR抵抗を減算することによってRreactを算出している。
・反応抵抗値の減少率が所定の値以下になったか否かを判定する機能。この機能を「反応抵抗減少率判定手段40v」という。
ステップ1(図中、「S1」と略記する。以下同様。):通電開始を決定することにより、ステップ2に進む。
ステップ2:燃料電池10に大きな電流を通電させる通電処理を行う。
本実施形態においては、図14(A)に示すようにして、開閉スイッチ31を一定の間隔で開閉駆動して、ステップ3に進む。
ステップ4:全抵抗(全抵抗、反応抵抗)を測定して、ステップ5に進む。
ステップ5:反応抵抗値を算出して、ステップ6に進む。
ステップ6:反応抵抗値の減少率を算出して、ステップ7に進む。
ステップ7:燃料電池(SOFC)10の温度を予測してステップ8に進む。
すなわち、抵抗(測定)*電流(測定)で発熱量を算出するとともに、発熱量(計算)*熱容量(情報)+放熱、輻射(情報)で燃料電池10の温度を予測して、当該温度が所定値以上が否かを判定している。
反応抵抗の減少率が飽和したとき、すなわち、反応抵抗が図14(C)にeで示すような小さな傾きになったか否かを判定している。
ステップ15:燃料電池10の運転を開始して、ステップ16に進む。
ステップ16:負荷接断スイッチ16を閉じて、燃料電池10と外部負荷15とを接続する。
実験結果から、通電により反応抵抗成分が減少することがわかっている。すなわち、反応抵抗成分の減少率で通電効果の終了判定を行うことで、より正確に通電終了時期を判定できる。これにより、通電時間を短縮することができる。
また、図16は、本発明の第六の実施形態に係る燃料電池システムの一部をなすコントロールユニットの機能を示すブロック図、図17(A)は、一定電流通電時の抵抗値の時間変化を示すグラフ、(B)は、短絡通電時の電流時間変化を示すグラフ、(C)は、短絡通電時の抵抗時間変化を示すグラフである。
なお、上述した各実施形態において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
可変抵抗体24は抵抗値を滑らかに変更可能なものであり、中央制御部40の出力ポート側に接続されており、その中央制御部40から出力される抵抗値変更信号によって抵抗値を変更できるようになっている。
具体的には、可変抵抗体25の抵抗値を所定のー時間毎に予め設定した値に変更している。
そして、上記時間変化に対する設定電流から、各時間において常に設定電流を一定に通電するのに必要な可変抵抗値を算出する。
[Rv+R’]*I’=R*I
R(電流I時のSOFC抵抗)
R’(電流I’時のSOFC抵抗)
Rv(可変抵抗)
I’(設定電流)
I(短絡通電時のSOFC電流)
そして、決定した可変抵抗値設定マップ情報をもとに、通電中、時間ととともに可変抵抗値を変化させるのである。
「予め設定した時間」は、燃料電池10に流れる電流が飽和する時間を想定して設定している。
換言すると、通電時間を設定する通電時間設定手段を有しており、設定された通電時間は、メモリ41に記憶されるようにしている。
ステップ1(図中、「S1」と略記する。以下同様。):通電開始を決定することにより、ステップ2に進む。
開閉スイッチ31を閉駆動することにより、空気極13と燃料極12とが短絡回路30によって短絡される。
ステップ3:通電処理を行う。すなわち、電流が燃料電池10に通電される。
ステップ5:燃料電池10の温度を測定してステップ6に進む。
ステップ6:燃料電池10の温度上昇率を算出して、ステップ7に進む。
ステップ10:測定した燃料電池10の温度の上昇率が、予め設定した値以上になったか否かを判定し、当該上昇率が予め設定した値以上になっていると判定されれば、ステップ11に進み、そうでなければステップ13に進む。
ステップ12:空気極13に送給する空気流量を増大させて燃料電池10を冷却して、ステップ10に戻る。
ステップ14:開閉スイッチ31を開いて燃料極12と空気極13との短絡を解止させて、ステップ15に進む。
ステップ15:燃料電池10の運転を開始して、ステップ16に進む。
ステップ16:負荷接断スイッチ16を閉じて、燃料電池10に外部負荷15を接続する。
時間とともに可変抵抗値を変化させることで各時間において常に設定電流を一定に燃料電池に通電できるため、過度な大電流が燃料電池に流れることを防止できる。すなわち、燃料電池の大電流による劣化を防止することができる。
また、図19は、本発明の第七の実施形態に係る燃料電池システムの一部をなすコントロールユニットの機能を示すブロック図、図20(A)は、一定電流通電時の電圧値の時間変化を示すグラフ(固定抵抗器の組み合わせ数が少ない場合)、(B)は、一定電流通電時の電圧値の時間変化を示すグラフ(固定抵抗器の組み合わせ数が多い場合)、(C)は、一定電流通電時の電圧値の時間変化を示すグラフである。
なお、上述した各実施形態において説明したものと同等のものについては、それらと同一の符号を付して説明を省略する。
なお、同図(A)には、二つの固定抵抗器のみを示しているが、図20(A)又は(B)に示すような多段階の抵抗値に対応する個数の固定抵抗器を有している。
具体的には、切替スイッチ26b,26cを開閉組み合わせることによって、固定抵抗器26a,26aを直列又は並列に接続変更している。
本実施形態においては、組み合わせ抵抗体26の抵抗値を所定のー時間毎に予め設定した値に変更している。
これにより、下記の電圧増加率の判定を短時間で行うことができるとともに、当該電圧増加率をさらに正確に算出することができる。
・算出された電圧値に基づいて、電圧増加率が所定の値以下であるか否かを判定する機能。この機能を「電圧増加率判定手段ac」という。
「所定の電圧増加率」については、図20(A),(B),(C)において、接線の傾きgとして示している。
ステップ1(図中、「S1」と略記する。以下同様。):通電開始を決定することにより、ステップ2に進む。
開閉スイッチ31を閉じることにより、空気極13と燃料極12とが短絡回路30によって短絡される。
ステップ3:通電処理を行う。すなわち、電流が燃料電池10に通電される。
ステップ5:電流計21、電圧計23によって、燃料電池10の電流値、電圧値を測定してステップ6に進む。
ステップ6:電圧計23によって測定した電圧値に基づいて、電圧増加率を算出してステップ7に進む。
ステップ7:燃料電池10の温度を予測してステップ8に進む
ステップ8:燃料電池10の温度上昇率を算出して、ステップ9に進む。
ステップ12:燃料電池10の温度上昇率が、予め設定した値以上になったか否かを判定し、当該上昇率が予め設定した値以上になっていると判定されれば、ステップ13に進み、そうでなければステップ15に進む。
ステップ14:空気極13に送給する空気流量を増大させて燃料電池10を冷却して、ステップ12に戻る。
ステップ16:開閉スイッチ31を開いて燃料極12と空気極13との短絡を解止させて、ステップ17に進む。
ステップ17:燃料電池10の運転を開始して、ステップ18に進む。
ステップ18:負荷接断スイッチ16を閉じて、燃料電池10に外部負荷15を接続する。
時間とともに組み合わせ抵抗値を変化させることにより、各時間において常に設定電流を一定に燃料電池に通電することで、燃料電池の電圧値が上昇する。本実施例では、通電終了の判断を電圧値増加率で行っている。これにより、通電終了の判断を設定した時間で行うよりも、通電終了判断の効率が向上する。すなわち、通電時間が短縮する。
・以上詳細に説明したが、いずれにしても、上記各実施形態において説明した各構成は、それら各実施形態にのみ適用することに限らず、一の実施形態において説明した構成を、他の実施形態に準用若しくは適用し、さらには、それを任意に組み合わせることができるものである。
12 アノード
13 カソード
14 固体酸化物型セル
20 温度計
21 電流計
22 抵抗体
23 電圧計
24 可変抵抗体
25 流量調整器
26 組み合わせ抵抗体
27 流量調整器
28 酸素分圧測定手段
30 短絡回路
31 開閉スイッチ
40a 短絡実行手段
40aa 抵抗値変更手段
40ab 電圧増加率算出手段
40ac 電圧増加率判定手段
40ad 第六の短絡解止手段
40b 電池温度測定手段
40c 電池温度判定手段
40d 第一の短絡解止手段
40e 経過時間判定手段
40f 第二の短絡解止手段
40h 電池温度予測手段
40i 温度上昇率算出手段
40j 温度上昇率判定手段
40k 電池冷却手段
40l 電流増加率算出手段
40m 電流増加率判定手段
40n 第三の短絡解止手段
40o,40y 抵抗値変更手段
40p 全抵抗測定手段
40q 全抵抗値減少率算出手段
40r 全抵抗減少率判定手段
40s 第四の短絡解止手段
40t 反応抵抗算出手段
40u 反応抵抗減少率算出手段
40v 反応抵抗減少率判定手段
40x 第五の短絡解止手段
40z 通電時間判定手段
40a1 電池燃料極酸素分圧測定手段
40a2 電池燃料極酸素分圧判定手段
40a3 電池燃料極酸化防止機能
Claims (14)
- 固体酸化物型セルのアノードとカソードとに、水素含有ガスと酸素含有ガスをそれぞれ流接させることにより発電を行う燃料電池と、それらアノードとカソードを短絡させるための短絡回路とを備えた燃料電池システムであって、
燃料電池を外部負荷に接続する前に、短絡回路によってアノードとカソードを短絡させる短絡実行手段を設けると共に、
燃料電池の電流値を測定する電流計が設けられており、
測定した燃料電池の電流値に基づいて、燃料電池の温度を予測する電池温度予測手段と、
予測した燃料電池の温度に基づいて、燃料電池の温度上昇率を算出する温度上昇率算出手段と、
算出した燃料電池の温度上昇率が、予め設定した値以上になったか否かを判定する温度上昇率判定手段と、
燃料電池の温度上昇率が、予め設定した値以上になったと判定したときには、燃料電池を冷却する電池冷却手段とを有することを特徴とする燃料電池システム。 - アノードに送給する燃料ガス流量を増減する流量調整器が設けられているとともに、
アノードの酸素分圧を測定する酸素分圧測定手段と、測定したアノードの酸素分圧が予め設定した値以下か否かを判定するアノード酸素分圧判定手段とを設けてあり、
測定したアノードの酸素分圧が予め設定した値以上であると判断したときには、前記流量調整器によって、アノードに送給する燃料ガス流量を増大させることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。 - 短絡回路を開閉するための開閉スイッチが設けられており、
短絡実行手段は、開閉スイッチを閉じてアノードとカソードを短絡させることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池システム。 - 燃料電池の温度を測定する温度計が設けられており、
上記の温度計によって燃料電池の温度を測定する電池温度測定手段と、
測定した燃料電池の温度が、予め設定した値以上になったか否かを判定する電池温度判定手段と、
測定した燃料電池の温度が、予め設定した値以上になったと判定したときには、開閉スイッチを開いてアノードとカソードとの短絡を解止させる第一の短絡解止手段とを有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池システム。 - 測定した燃料電池の温度が、予め設定した値以上になっていないと判定したときには、短絡の実行から予め設定した時間が経過したか否かを判定する経過時間判定手段と、
短絡の実行から予め設定した時間が経過したと判定したときには、開閉スイッチを開いてアノードとカソードとの短絡を解止させる第二の短絡解止手段とを有することを特徴とする請求項4に記載の燃料電池システム。 - カソードに送給する空気量を増減するための流量調整器を配設しており、
電池冷却手段は、流量調整器によって、カソードに送給する空気流量を増大させていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料電池システム。 - 測定した電流値に基づいて、電流値の増加率を算出する電流増加率算出手段と、
算出した電流値の増加率が所定の値以下か否かを判定する電流増加率判定手段と、
電流値の増加率が所定の値以下であると判定したときには、開閉スイッチを開いてアノードとカソードとの短絡を解止させる第三の短絡解止手段とを有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の燃料電池システム。 - 燃料電池を流れる電流を制限するための抵抗体を設けており、
燃料電池の温度上昇率が、予め設定した値以上になったと判定したときには、短絡回路を流れる電流値が低減するように抵抗体の抵抗値を変更する抵抗値変更手段を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の燃料電池システム。 - 抵抗値変更手段は、抵抗体の抵抗値を多段階に変更させることを特徴とする請求項8に記載の燃料電池システム。
- 燃料電池の電圧値を測定するための電圧計と、その燃料電池の電流値を測定するための電流計を設けており、
電圧計によって測定した電圧値及び電流計で測定した出力電流値に基づいて、燃料電池の全抵抗を測定する全抵抗測定手段と、
測定した全抵抗に基づいて、全抵抗値の減少率を算出する全抵抗値減少率算出手段と、
全抵抗値の減少率が所定の値以下になったか否かを判定する全抵抗減少率判定手段と、
全抵抗値の減少率が所定の値以下になったと判定したときには、開閉スイッチを開いてアノードとカソードとの短絡を解止させる第四の短絡解止手段とを有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の燃料電池システム。 - 燃料電池の電圧値を測定するための電圧計と、その燃料電池の電流値を測定するための電流を設けており、
電圧計によって測定した電圧値及び電流計で測定した出力電流値に基づいて、燃料電池の全抵抗を測定する全抵抗測定手段と、
測定した全抵抗値と、燃料電池を流れる電流の通電と遮電とにおける電圧値の変化に基づいて、反応抵抗を算出する反応抵抗算出手段と、
算出した反応抵抗に基づいて、反応抵抗値の減少率を算出する反応抵抗減少率算出手段と、
反応抵抗値の減少率が所定の値以下になったか否かを判定する反応抵抗減少率判定手段と、
反応抵抗値の減少率が所定の値以下になったと判定したときには、開閉スイッチを開いてアノードとカソードとの短絡を解止させる第五の短絡解止手段とを有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の燃料電池システム。 - 抵抗値を変更可能な可変抵抗体を短絡回路に配設しており、
燃料電池を流れる電流が一定値となるように可変抵抗体の抵抗値を変更する抵抗値変更手段を設けたことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の燃料電池システム。 - 抵抗値を段階的に変更可能に複数の固定抵抗器を組み合わせた組み合わせ抵抗体を短絡回路に配設しており、
燃料電池を流れる電流が一定値となるように組み合わせ抵抗体の抵抗値を変更する抵抗値変更手段と、
測定された燃料電池の電圧に基づいて、その電圧の増加率を算出する電圧増加率算出手段と、
算出された電圧値に基づいて、電圧増加率が所定の値以下であるか否かを判定する電圧増加率判定手段と、
電圧増加率が所定の値以下であると判定したときには、開閉スイッチを開いてアノードとカソードとの短絡を解止させる第六の短絡解止手段とを有することを特徴とする請求項10又は11に記載の燃料電池システム。 - 抵抗値変更手段は、所定の時間間隔毎に予め設定した抵抗値に変更させることを特徴とする請求項8又は9に記載の燃料電池システム。
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