JP2005150023A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】電圧が低下した燃料電池セルに電流が流れることによる燃料電池性能の悪化を軽減する。
【解決手段】バイパス電源回路8が接続された燃料電池セル7のセル電圧が所定電圧まで低下するのに応じて、コントロールユニット10が、この燃料電池セル7に流れる直流電流の一部がバイパス電源回路8に分岐して流れるように制御する。これにより、燃料電池セル7のセル電圧が所定電圧まで低下することによる燃料電池性能の悪化を軽減することができる。
【選択図】図1
【解決手段】バイパス電源回路8が接続された燃料電池セル7のセル電圧が所定電圧まで低下するのに応じて、コントロールユニット10が、この燃料電池セル7に流れる直流電流の一部がバイパス電源回路8に分岐して流れるように制御する。これにより、燃料電池セル7のセル電圧が所定電圧まで低下することによる燃料電池性能の悪化を軽減することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、燃料電池システムに関し、より詳しくは、電圧が低下した燃料電池セルに電流が流れることによる燃料電池性能の悪化を軽減する技術に係わる。
従来より、燃料電池セルのセパレータ等、発電によって凝縮水が生じやすい部分に加熱手段を設けた燃料電池システムが知られており、このような燃料電池システムによれば、発電によって生成された凝縮水を加熱手段によって効率的に蒸発させることにより、燃料ガスが触媒層に到達することができない、いわゆるフラッディング現象を速やかに解消することができる(例えば、特許文献1を参照)。
特開2002−324563号公報(段落[0016],図1)
ところで、一般に、氷点以下の低温状態で燃料電池スタックを起動した場合には、発電によって生成された凝縮水がスタック内部で凍結し始めるので、電極触媒反応部に反応ガスが到達することが阻害される。そして、この場合、特にエンドプレート付近の燃料電池セルにおいては、エンドプレートからの放熱によって温度が上昇せず、触媒層が氷に覆われて、セル電圧が0[V]以下に反転しまうことがある。一方、燃料電池スタックの温度が70[℃]程度となる通常発電状態の場合にも、凝縮水が触媒層に溜まることにより、フラッディング現象が生じ、セル電圧が低下することがある。
そして、このようにしてセル電圧が低下した場合、燃料電池セルは、電池として機能しなくなり、抵抗体となって電力を無駄に消費してしまう。また、電位の反転によって、触媒層中のカーボンの腐食反応を始めとする燃料電池セルの性能劣化を引き起こすことがある。さらに、燃料電池スタックから電力を取り出す際に、フラディングや氷結を起こした燃料電池セルにも電流が流れてしまうために、燃料電池スタックの性能が低下してしまう。
しかしながら、従来までの燃料電池システムによれば、上記のようにしてセル電圧が低下した場合であっても、隣接する燃料電池セルからの電流がそのままその燃料電池セルに流れる構成になっているために、燃料電池の性能が悪化することがあった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、電圧が低下した燃料電池セルに電流が流れることによる燃料電池性能の悪化を軽減する燃料電池システムを提供することにある。
上述の課題を解決するために、本発明に係る燃料電池システムは、燃料電池セルの電圧が所定電圧まで低下するのに応じて、その燃料電池セルに流れる電流の少なくとも一部をこの燃料電池セルに並列に接続されたバイパス電源回路に分岐させる。
本発明に係る燃料電池システムによれば、電圧が低下した燃料電池セルに電流が流れることによる燃料電池性能の悪化を軽減することができる。
以下、図面を参照して、本発明の第1〜第3の実施形態となる燃料電池システムの構成及び動作について説明する。
〔燃料電池システムの構成〕
始めに、図1を参照して、本発明の第1の実施形態となる燃料電池システムの構成について説明する。
始めに、図1を参照して、本発明の第1の実施形態となる燃料電池システムの構成について説明する。
本発明の第1の実施形態となる燃料電池システム1は、図1に示すように、エンドプレート2によって挟持された燃料電池スタック3と、水素と空気を利用した電気化学反応によって燃料電池スタック3から出力される直流電流を交流電流に変換して負荷4に供給するインバータ5と、負荷4及びインバータ5の動作を制御する制御回路6と、燃料電池スタック3を構成する燃料電池セル7間に並列に挿入されたバイパス電源回路8と、バイパス電源回路8が挿入された燃料電池セル7のセル電圧を計測する電圧計9と、バイパス電源回路8の動作を制御するコントロールユニット10とを主な構成要素として備える。なお、上記コントロールユニット10は、本発明に係る制御手段として機能する。
〔燃料電池セルの構成〕
次に、図2を参照して、上記燃料電池セル7の構成について詳しく説明する。
次に、図2を参照して、上記燃料電池セル7の構成について詳しく説明する。
上記燃料セル7は、パーフルオロスルホン酸ポリマーやナフィオン112等の固体高分子材料により形成された電解質膜11と、この電解質膜11を挟持するように配設された、触媒層12a,ガス拡散層13a,及びセパレータ14aから成るアノード(水素極)15と、触媒層12b,ガス拡散層13b,及びセパレータ14bから成るカソード(酸素極)16とを備える。
また、上記触媒層12a,12b及びガス拡散層(GDL)13a,13bはそれぞれ、カーボン担持白金触媒とナフィオン、及びカーボンペーパーにより形成されている。また、上記セパレータ14a,14bにはそれぞれ、ガス拡散層13aに水素を供給するための水素ガス流路17a、及びガス拡散層13bに空気を供給するための空気ガス流路17bが形成されている。
そして、上記の触媒反応によって生じたプロトン(H+)は、アノード15からカソード16側に向かって移動する。カソード15側に移動したプロトンは、空気ガス流路17bを介してカソード16に供給された空気(O2)と以下の反応式に示す触媒層12bの白金による触媒反応を起こし、水(H2O)を生成する。これにより、燃料電池セル7は起電力を生じる。
〔バイパス電源回路の構成〕
次に、図3を参照して、上記バイパス電源回路8の構成について説明する。
次に、図3を参照して、上記バイパス電源回路8の構成について説明する。
上記バイパス電源回路8は、図3に示すように、上記燃料電池セル7のアノード15とカソード16に接続され、バイパス電源回路8を流れる電流を計測する電流計21と、接続されている燃料電池セル7のセル電圧を制御する外部電源22及び可変抵抗素子23,燃料電池セル7に対するバイパス電源回路8の接続/非接続を切り換えるスイッチ素子24とを備える。また、この実施形態では、バイパス電源回路8は、燃料電池セル7のセル電圧が0.3[V]以上になるのに応じて電流を流さない、図4に示すような電流−電圧特性を有するように、コントロールユニット10によって可変抵抗素子23の抵抗値が制御される構成となっている。
〔燃料電池システムの動作〕
このような構成を有する燃料電池システムでは、氷点以下での温度からの起動時、コントロールユニット10が以下に示す制御処理を実行することにより、電圧が低下した燃料電池セル7に電流が流れることによって燃料電池スタック3の性能が低下することを防止する。以下、図5に示すフローチャートを参照して、この制御処理を実行する際のコントロールユニット10の動作について説明する。
このような構成を有する燃料電池システムでは、氷点以下での温度からの起動時、コントロールユニット10が以下に示す制御処理を実行することにより、電圧が低下した燃料電池セル7に電流が流れることによって燃料電池スタック3の性能が低下することを防止する。以下、図5に示すフローチャートを参照して、この制御処理を実行する際のコントロールユニット10の動作について説明する。
図5に示すフローチャートは、燃料電池システムが起動されるのに応じて開始となり、この制御処理はステップS1の処理に進む。
ステップS1の処理では、コントロールユニット10が、電圧計9の計測値を参照して、バイパス電源回路8が接続されている燃料電池セル7のセル電圧が所定電圧以上であるか否かを判別する。そして、燃料電池セル7のセル電圧が所定電圧まで低下するのに応じて、コントロールユニット10は、燃料電池セル7の性能が低下していると判断して、この制御処理をステップS1の処理からステップS2の処理に進める。
ステップS2の処理では、コントロールユニット10が、バイパス電源回路8内のスイッチ素子24をオン状態に制御することにより、燃料電池セル7に流れる直流電流の一部がバイパス電源回路8を経由して流れるようにする。これにより、このステップS2の処理は完了し、この制御処理はステップS2の処理からステップS3の処理に進む。
ステップS3の処理では、コントロールユニット10が、セル電圧が所定電圧になるように、外部電源22と可変抵抗素子23を調整する。具体的には、この実施形態では、外部電源22(電圧V0)と可変抵抗素子23(抵抗R)は、図3に示すように直列に接続されているので、バイパス電源回路8を流れる電流iは、外部電源22の電圧,可変抵抗素子の抵抗値,及びセル電圧をそれぞれV0,R,Vで表すと、i=(V−V0)/Rと表現できる。そこで、コントロールユニット10は、セル電圧Vが低下した際には、可変抵抗素子23の抵抗値Rを下げることにより、バイパス電源回路8により多くの直流電流が流れるようにし、燃料電池セル7に流れる電流量を減らす。一般に、燃料電池セル7は、電流量が減るのに応じて電圧が上昇するので、このような処理によれば、燃料電池セル7のセル電圧を所定電圧に保持することができる。これにより、このステップS3の処理は完了し、この制御処理はステップS3の処理からステップS4の処理に進む。
ステップ4の処理では、コントロールユニット10が、バイパス電源回路8を流れる電流が所定電流以下であるか否かを判別する。そして、判別の結果、バイパス電源回路8を流れる電流が所定電流以下でない場合、コントロールユニット10は、この制御処理をステップS4の処理からステップS3の処理に戻す。一方、バイパス電源回路8を流れる電流が所定電流以下である場合には、コントロールユニット10は、燃料電池セル7の性能が回復したと判断し、この制御処理をステップS4の処理からステップS5の処理に進める。
ステップS5の処理では、コントロールユニット10が、バイパス電源回路8内のスイッチング素子24をオフ状態に制御することにより、燃料電池セル7に流れる直流電流の一部がバイパス電源回路8を経由して流れないようにする。これにより、このステップS5の処理は完了し、この制御処理はステップS5の処理から再びステップS1の処理に戻る。
一般に、氷点以下の温度からの起動時には、燃料電池セルは、発電直後は図6の曲線Aに示すような電圧−電流特性を呈するが、時間が経過するのに従って、発電によって生じた凝結水が凍結し始めることによって、電流が50[A]の時のセル電圧が0.7[V]から0.3[V]まで低下し、曲線Bのような電圧−電流特性を呈するようになる。そして、通常、この状態のままではセル電圧はさらに低下する。
しかしながら、本発明の第1の実施形態となる燃料電池システムでは、上述のように、セル電圧が所定電圧まで低下するのに応じて、コントロールユニット10が、バイパス電源回路8のスイッチ素子24をオン状態に制御することにより、電圧が低下した燃料電池スタック7に流れる直流電流の一部がバイパス電源回路8を経由して流れるようにする。より具体的には、この実施形態では、電圧が低下した燃料電池セルに50[A]の直流電流が流れていた場合、コントロールユニット10は、図7に示すように、バイパス電源回路8に電流10[A]が分岐して流れるように制御する。
そして、このような制御処理によれば、図7に示すように、電圧が低下した燃料電池セル7bに流れる電流は50[A]から40[A]に低減されるので、燃料電池セル7bのセル電圧は0.3[V]に維持され、図6の曲線Cに示すような電圧−電流特性を呈するようになる。また、燃料電池セル7bのセル電圧が0.3[V]に維持されている間に燃料電池セル7bの温度は上昇し、セル内の氷が溶けて排出されるので、燃料電池セル7bの性能は回復し、燃料電池セル7bは再び図6の曲線Aに示す電圧−電流特性を呈するようになる。
このように、本発明の第1の実施形態となる燃料電池システムによれば、バイパス電源回路8が接続された燃料電池セル7のセル電圧が所定電圧まで低下するのに応じて、コントロールユニット10が、この燃料電池セル7に流れる直流電流の一部をバイパス電源回路8を経由して流すように制御する。そして、このような構成によれば、燃料電池セル7のセル電圧を所定電圧に維持することができるので、燃料電池セル7のセル電圧が所定電圧以下に低下することによって、燃料電池セル7が劣化することを防止できる。また、燃料電池セル7は発電を継続することになるので、燃料電池スタック全体としての発電能力の低下や急激な電圧変動を抑えることができる。さらに、燃料電池セル7に電流が流れ続けるので、氷点以下の温度からの起動時には、燃料電池スタック全体を加熱し、通常発電に移行するまでの時間を短縮することができる。
一般に、燃料電池スタックを氷点から起動した際には、図8に示すように、燃料電池スタック中央部付近の燃料電池セルでは、温度がすぐに上昇して氷点以上の温度になるのに対し、燃料電池スタック端部付近の燃料電池セル(以下、エンドセルと表記)では、温度がすぐに上昇しない。そして、このような温度分布状態では、発電により生成された凝縮水がエンドセル付近で氷結することによって、触媒層への燃料ガスの供給が妨げられ、燃料電池スタック全体の性能が低下しやすい。
そこで、本発明の第2の実施形態となる燃料電池システムは、以下に示すような構成及び動作により、発電により生成された凝縮水がエンドセルで氷結することによって、燃料電池スタック全体の性能が低下することを防止する。以下、図面を参照して、本発明の第2の実施形態となる燃料電池システムの構成及び動作について説明する。
〔燃料電池システムの構成〕
始めに、図9を参照して、本発明の第2の実施形態となる燃料電池システムの構成について説明する。
始めに、図9を参照して、本発明の第2の実施形態となる燃料電池システムの構成について説明する。
本発明の第2の実施形態となる燃料電池システムでは、バイパス電源回路8が燃料電池スタック3の一方及び他方のエンドセルに接続されている。また、図9に示すように、中央部付近の燃料電池スタック3は、プレート31(31a,31b,31c),32(32a,32b,32c),33(33a,33b,33c)により2つの燃料電池スタックに分割され、さらに、この2つの燃料電池スタックはそれぞれ、燃料電池スタック34a,34b及び燃料電池スタック34c,34dに面分割されている。また、燃料電池スタック34aを挟持するプレート31a,32aと燃料電池スタック34bを挟持するプレート31b,32b、及び燃料電池スタック34cを挟持するプレート32a,33aと燃料電池スタック34dを挟持するプレート32c,33bは、スイッチ素子SW1によって接続されるように構成されている。
また、上記プレート31b,32bはそれぞれ、スイッチ素子SW2のオン/オフを切り換えることにより、燃料電池スタック3の一方のエンドセルを挟持するエンドプレート2及びプレート35aに接続され、燃料電池スタック34bを一方のエンドセルに接続されたバイパス電源回路8の電源として利用できるように構成されている。また同様に、上記プレート33b,32cはそれぞれ、スイッチ素子SW2のオン/オフを切り換えることにより、燃料電池スタック3の他方のエンドセルを挟持するエンドプレート2及びプレート35bに接続され、燃料電池スタック34dを他方のエンドセルに接続されたバイパス電源回路8の電源として利用できるように構成されている。なお、燃料電池スタック34b,34dを構成する燃料電池セルの数は、バイパス電源回路8を接続するエンドセルの数よりも少ないことが望ましい。
さらに、プレート31bとプレート31c間,プレート32bとプレート32c間,及びプレート33bとプレート33c間にはそれぞれ、テフロン(登録商標)等の絶縁材36a,36b,36cが挿入され、燃料電池スタック34b及び燃料電池スタック34dに隣接する燃料電池セルからの直流電流が燃料電池スタック34b及び燃料電池スタック34dに流れこまないように構成されている。
なお、この実施形態では、中央部付近の燃料電池スタックを同じ割合で面分割してバイパス電源回路8の電源として利用する燃料電池スタックを構成しているが、バイパス電源回路の電源として用いる燃料電池スタックの面積の割合を小さくしてもよい。また、この実施形態では、中央部付近の燃料電池スタックを2つの領域に分割し、各領域を2つの燃料電池スタックに面分割することにより、面分割された燃料電池スタックの一方をバイパス電源回路8の電源として利用するが、中央部付近の燃料電池スタックを3つに面分割し、面分割された燃料電池スタックのうちの2つをバイパス電源回路8の電源として利用してもよい。また、バイパス電源回路8の電源として使用する燃料電池スタックの性能が低下した場合には、コントロールユニット10は、外部電源を補助電源として使用するようにしてもよい。
さらに、この実施形態では、中央部付近の燃料電池セルは上下別々に積層しているが、図10に示すように、2つに面分割されたカーボンプレート41上にそれぞれ水素ガス流路49及び空気ガス流路47が形成されたアノードセパレータ43及びカソードセパレータ43によって、カーボンプレート41に対応する位置に触媒層50及びガス拡散層51が形成された電解質膜44を有するシール材45を挟持することにより燃料電池セルを構成し、この燃料電池セルを積層するようにしてもよい。なお、図10中、符号46a,46bはそれぞれ空気導入口及び空気排出口を示し、符号48a,48bはそれぞれ水素導入口及び水素排出口を示す。
〔燃料電池システムの動作〕
このような構成を有する燃料電池システムでは、氷点以下の温度からの起動時、コントロールユニット10が以下に示す制御処理を実行することにより、発電により生成された凝縮水がエンドセル付近で氷結することによって、燃料電池スタック全体の性能が低下することを防止する。以下、図11に示すフローチャートを参照して、制御処理を実行する際のコントロールユニット10の動作について説明する。
このような構成を有する燃料電池システムでは、氷点以下の温度からの起動時、コントロールユニット10が以下に示す制御処理を実行することにより、発電により生成された凝縮水がエンドセル付近で氷結することによって、燃料電池スタック全体の性能が低下することを防止する。以下、図11に示すフローチャートを参照して、制御処理を実行する際のコントロールユニット10の動作について説明する。
図11に示すフローチャートは、燃料電池システムが起動されるのに応じて開始となり、この制御処理はステップS11の処理に進む。
ステップS11の処理では、コントロールユニット10が、電圧計9の計測値を参照して、バイパス電源回路8が接続されたエンドセルのセル電圧が所定電圧以上であるか否かを判別する。そして、エンドセルのセル電圧が所定電圧まで低下するのに応じて、コントロールユニット10は、エンドセルの性能が低下していると判断し、この制御処理をステップS11の処理からステップS12の処理に進める。
ステップS12の処理では、コントロールユニット10が、スイッチ素子SW1及びスイッチ素子SW2をそれぞれオフ状態及びオン状態に制御することにより、燃料電池スタック34a及び燃料電池スタック34dをエンドセルに接続されたバイパス電源回路8の電源として使用し、エンドセルに流れる直流電流の一部がバイパス電源回路8を経由して流れるように制御する。
なお、一般に、エンドセルの電圧とバイパス電源回路8の電源として使用される燃料電池スタックの電圧は同じなるが、両者に流れる電流の割合はそれぞれの電池性能、セル数、面積によって決定される。従って、電圧が低下することによってエンドセルの性能が低下した場合には、バイパス電源回路8に流れる電流の割合は相対的に増加する。これにより、このステップS12の処理は完了し、この制御処理はステップS12の処理からステップS13の処理に進む。
ステップS13の処理では、コントロールユニット10が、バイパス電源回路8に流れる電流が所定電流以下になったか否かを判別する。そして、バイパス電源回路8に流れる電流が所定電流以下になるのに応じて、コントロールユニット10は、エンドセルの性能が回復しと判断し、この制御処理をステップS13の処理からステップS14の処理に進める。
ステップS14の処理では、コントロールユニット10が、スイッチ素子SW1及びスイッチ素子SW2をそれぞれオン状態及びオフ状態に制御することにより、燃料電池スタック34a及び燃料電池スタック34dをそれぞれ、燃料電池スタック34b及び燃料電池スタック34cと接続し、燃料電池スタック34a及び燃料電池スタック34dを負荷4に電力を供給するための電源として使用する。これにより、このステップS14の処理は完了し、この制御処理はステップS14の処理から再びステップS11の処理に戻る。
以上の説明から明らかなように、本発明の第2の実施形態となる燃料電池システムによれば、コントロールユニット10は、燃料電池スタック3の一部をバイパス電源回路8の電源として使用するので、外部電源に依存することなく発電を行うことができる。
また、本発明の第2の実施形態となる燃料電池システムによれば、バイパス電源回路8は、エンドセルに接続され、中央部付近の燃料電池スタックを二つ以上に面分割させて独立させたものを電源と使用するので、氷点以下の温度から起動する場合やフラッディング現象が生じている場合であっても、燃料電池システムを確実に起動することができる。
次に、本発明の第3の実施形態となる燃料電池システムの構成及び動作について説明する。
〔燃料電池システムの構成〕
始めに、図12を参照して、本発明の第3の実施形態となる燃料電池システムの構成について説明する。
始めに、図12を参照して、本発明の第3の実施形態となる燃料電池システムの構成について説明する。
本発明の第3の実施形態となる燃料電池システムは、図12に示すように、第2の実施形態となる燃料電池システムの構成に加えて、電圧計9a,9bによって計測されたエンドセルの電圧値に応じて、燃料電池スタック3内で生成された直流電流をエンドセルを経由しないで負荷4に流すように制御するスイッチ素子SW3を備える。
〔燃料電池システムの動作〕
このような構成を有する燃料電池システムでは、氷点以下の温度からの起動時、コントロールユニット10が以下に示す制御処理を実行することにより、エンドセルの性能が低下したと際にエンドセルに電流が流れることによって、電力が無駄に消費されることを防止する。以下、図13に示すフローチャートを参照して、この制御処理を実行する際のコントロールユニット10の動作について説明する。
このような構成を有する燃料電池システムでは、氷点以下の温度からの起動時、コントロールユニット10が以下に示す制御処理を実行することにより、エンドセルの性能が低下したと際にエンドセルに電流が流れることによって、電力が無駄に消費されることを防止する。以下、図13に示すフローチャートを参照して、この制御処理を実行する際のコントロールユニット10の動作について説明する。
図13に示すフローチャートは、燃料電池システムが起動されるのに応じて開始となり、この制御処理はステップS21の処理に進む。
ステップS21の処理では、コントロールユニット10が、電圧計9の計測値を参照して、エンドセルのセル電圧が所定電圧以上であるか否かを判別する。そして、エンドセルのセル電圧が所定電圧まで低下するのに応じて、コントロールユニット10は、エンドセルの性能が低下したと判断して、この制御処理をステップS21の処理からステップS22の処理に進める。
ステップS22の処理では、コントロールユニット10が、スイッチ素子SW1及びスイッチ素子SW2をそれぞれオフ状態及びオン状態に制御することにより、燃料電池スタック34a及び燃料電池スタック34dをエンドセルに接続されたバイパス電源回路8の電源として使用し、エンドセルに流れる直流電流の一部がバイパス電源回路8を経由して流れるように制御する。これにより、このステップS22の処理は完了し、この制御処理はステップS22の処理からステップS23の処理に進む。
ステップS23の処理では、コントロールユニット10が、バイパス電源回路8に流れる電流が第1の所定電流以上であるか否かを判別する。そして、バイパス電源回路8に流れる電流が第1の所定電流以上である場合、コントロールユニット10は、この制御処理をステップS23の処理からステップS26の処理に進める。一方、バイパス電源回路8を流れる電流が第1の所定電流以上でない場合には、コントロールユニット10は、この制御処理をステップS23の処理からステップS24の処理に進める。
ステップS24の処理では、コントロールユニット10が、バイパス電源回路8に流れる電流が第2の所定電流以下であるか否かを判別する。そして、バイパス電源回路8に流れる電流が第2の所定電流以下でない場合、コントロールユニット10は、この制御処理をステップS24の処理からステップS23の処理に戻す。一方、バイパス電源回路8を流れる電流が第2の所定電流以下である場合には、コントロールユニット10は、この制御処理をステップS24の処理からステップS25の処理に進める。
ステップS25の処理では、コントロールユニット10が、スイッチ素子SW1及びスイッチ素子SW2をそれぞれオン状態及びオフ状態に制御することにより、燃料電池スタック34a及び燃料電池スタック34dをそれぞれ燃料電池スタック34b及び燃料電池スタック34cと接続し、燃料電池スタック34a及び燃料電池スタック34dを負荷4に電力を供給するための電源として使用する。これにより、このステップS25の処理は完了し、この制御処理はステップS25の処理からステップS21の処理に戻る。
ステップS26の処理では、コントロールユニット10が、エンドセルの性能が低下していると判断し、スイッチ素子SW3を制御することにより直流電流をエンドセルを経由しないで負荷4に流すように制御する。これにより、このステップS26の処理は完了し、この制御処理はステップS26の処理からステップS27の処理に進む。
ステップS27の処理では、コントロールユニット10が、エンドセルの電圧(開放端)が所定電圧以上であるか否かを判別する。そして、エンドセルの電圧が所定電圧以上になるのに応じて、コントロールユニット10は、この制御処理をステップS27の処理からステップS28の処理に進める。
ステップS28の処理では、コントロールユニット10が、エンドセルの性能が回復したと判断し、スイッチ素子SW3を制御することにより直流電流をエンドセルを経由して負荷4に流すように制御する。これにより、このステップS28の処理は完了し、この制御処理はステップS28の処理から再びステップS23の処理に戻る。
なお、この実施形態では、コントロールユニット10は、エンドセルの電圧が所定電圧以上になるのに応じて、エンドセルの性能が回復したと判断して、エンドセルに直流電流が流れるように制御したが、エンドセルの温度を測定し、エンドセルの温度が氷点以上の所定温度になるのに応じて、エンドセルに直流電流を流すようにしてもよい。また、コントロールユニット10は、エンドセルに流す燃料ガスの圧損や電解質膜の抵抗に基づいて、エンドセルの性能が回復したか否かを判断してもよい。
以上の説明から明らかなように、本発明の第3の実施形態となる燃料電池システムによれば、エンドセルの電圧が低下し、エンドセルの性能が低下したと判断した場合、コントロールユニット10が、スイッチ素子SW3を切り換えることにより、エンドセルに電流を流さないように制御するので、エンドセルに電流が流れて、電力が無駄に消費されることを防止できる。
また、本発明の第3の実施形態となる燃料電池システムによれば、エンドセルの電圧又は温度が、所定電圧又は所定温度以上になるのに応じて、コントロールユニット10が、スイッチ素子SW3を切り換えることにより、エンドセルに再び電流を流すように制御するので、エンドセルの温度が上昇し、エンドセルの触媒層に存在する氷が溶けることにより、エンドセルの性能を回復させることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施の形態について説明したが、この実施の形態による本発明の開示の一部をなす論述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち、上記実施の形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論であることを付け加えておく。
1:燃料電池システム
2:エンドプレート
3:燃料電池スタック
7:燃料電池セル
8:バイパス電源回路
9:電圧計
21:電流計
22:外部電源
23:可変抵抗素子
24,SW1,SW2,SW3:スイッチ素子
2:エンドプレート
3:燃料電池スタック
7:燃料電池セル
8:バイパス電源回路
9:電圧計
21:電流計
22:外部電源
23:可変抵抗素子
24,SW1,SW2,SW3:スイッチ素子
Claims (7)
- 燃料ガスを利用した電気化学反応により発電する燃料電池セルを複数積層した燃料電池スタックを備える燃料電池システムであって、
所定の燃料電池セル間の電圧が所定電圧まで低下するのに応じて、所定の燃料電池セル間を流れる電流の少なくとも一部を、所定の燃料電池セルに対し並列に挿入された電流路に分岐させること
を特徴とする燃料電池システム。 - 燃料ガスを利用した電気化学反応により発電する燃料電池セルを複数積層した燃料電池スタックを備える燃料電池システムであって、
所定の燃料電池セル間に並列に挿入された、電源を有するバイパス電源回路と、
前記所定の燃料電池セル間の電圧が所定電圧まで低下するのに応じて、所定の燃料電池セル間を流れる電流の少なくとも一部が前記バイパス電源回路に分岐して流れるように前記電源を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする燃料電池システム。 - 前記電源は、外部電源により構成されていることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システム。
- 前記電源は、前記燃料電池スタックを構成する燃料電池セルの一部により構成されていることを請求項2に記載の燃料電池システム。
- 前記所定の燃料電池セルは、前記燃料電池スタック両端部の燃料電池セルであり、前記電源は、燃料電池スタックの中央部の燃料電池セルを少なくとも二つに面分割して独立させた燃料電池スタックであることを特徴とする請求項4に記載の燃料電池システム。
- 前記制御手段は、前記バイパス電源回路に流れる電流が所定電流以上になるのに応じて、前記所定の燃料電池セル間に電流を流さないように制御することを特徴とする請求項5に記載の燃料電池システム。
- 前記制御手段は、前記所定の燃料電池セル間の電圧及び/又は温度が所定電圧及び/又は所定温度以上になるのに応じて、前記所定の燃料電池セル間に再び電流を流すように制御することを特徴とする請求項6に記載の燃料電池システム。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003389282A JP2005150023A (ja) | 2003-11-19 | 2003-11-19 | 燃料電池システム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003389282A JP2005150023A (ja) | 2003-11-19 | 2003-11-19 | 燃料電池システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005150023A true JP2005150023A (ja) | 2005-06-09 |
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Country | Link |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007157558A (ja) * | 2005-12-06 | 2007-06-21 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | 燃料電池の運転制御方法及び装置 |
JP2012533146A (ja) * | 2009-07-08 | 2012-12-20 | ワルトシラ フィンランド オサケユキチュア | 燃料電池スタックの改善された制御性のための方法および装置 |
WO2015008031A1 (en) * | 2013-07-19 | 2015-01-22 | Afc Energy Plc | Fuel cell system and method of operating said fuel cell |
-
2003
- 2003-11-19 JP JP2003389282A patent/JP2005150023A/ja active Pending
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