JP5509397B1 - 燃焼装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、被燃焼物を燃料として効率よく完全燃焼させることができるうえ、所望する火力の火炎を発生させることができる燃焼装置の提供を目的とする。
【解決手段】燃焼装置10は、装置本体10aにおける軸方向Yの一端側Yaに吹出し口20aを有し、他端側Ybに吹込み口20bを有する筒状の燃焼室20と、吹込み口20b側から燃焼室20内部に向けて火炎FHを噴射する火炎噴射ノズル30と、吹込み口20b側から燃焼室20内部に向けて被燃焼物Dが燃焼する際に必要な空気Arを供給する空気供給ファン40と、燃焼室20内部に対して同心円に固定した筒状の火炎吹出し筒50と、吹込み口20b側から燃焼室20内部に向けて被燃焼物D及び空気Arの供給が許容される空気供給路60と、燃焼可能な被燃焼物Dの貯蔵が許容される被燃焼物貯蔵部70と、を備えている。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えば、米や玄米などの穀物を精白する際に発生する糠、豆乳を絞った際のかすであるおから、木材を加工する際に発生する木製チップ(木屑を含む)等の被燃焼物を燃料として完全燃焼させる機能を備えた燃焼装置に関し、より詳しくは、焼却炉、発電用や暖房用のボイラー等においてバーナーとして用いられる燃焼装置に関する。
従来、上述の焼却炉において、被焼却物を焼却処理する際に用いられる燃料としては、例えば、重油、軽油、灯油等の液体燃料、あるいは、天然ガス、プロパンガス等の気体燃料が一般的に用いられるが、燃料が良好に燃焼するための条件としては、燃料が燃焼するのに必要な空気を安定して供給すること、燃料と空気との混合比を最適な状態に保つことが挙げられる。
上述の燃料を燃焼させるための装置としては、例えば、バーナー燃焼方式における燃料気化機が提案されている(特許文献1参照)。この燃料気化機は、燃料供給機構から供給される燃料を加熱機構により加熱して気化するとともに、気化した燃料と空気とを空気供給機構により混合して燃焼部に供給し、該燃焼部にて燃焼させる。
特許文献1の燃料気化機を、例えば、被焼却物の焼却処理に用いた場合、被焼却物の焼却量が少なければ、液体燃料や気体燃料を燃焼させた際に発生する火炎にて焼却処理するが、被焼却物の焼却量が多い場合、燃料の消費量が多くなるだけでなく、比較的高価な液体燃料や気体燃料を燃料として使用するため、焼却コストが高くなる。
そこで、比較的安価な燃料として、例えば、糠、おから、木製チップ等の被燃焼物を燃料として用いることにより、被焼却物を焼却する際に要する焼却コストを安価に抑えることができる。
しかし、上述の被燃焼物は、液体燃料や気体燃料に比べて均一に拡散しにくく、被燃焼物が塊状になりやすいので、被燃焼物と空気とを燃え易い状態に混合することが困難である。また、塊状を有する被燃焼物の中心部にまで火が通りにくく、被燃焼物全体を均一に燃焼させることが困難であるため、被焼却物を焼却するのに必要な火力の火炎を得ることができない。
特開平6−66416号公報
この発明は、被燃焼物を燃料として効率よく完全燃焼させることができるうえ、所望する火力の火炎を発生させることができる燃焼装置を提供することを目的とする。
この発明は、一端側に吹出し口を有し、他端側に吹込み口を有する筒状の燃焼室と、該吹込み口側から前記燃焼室内部に向けて火炎を噴射する火炎噴射手段と、該吹込み口側から前記燃焼室内部に向けて被燃焼物が燃焼するのに必要な空気を供給する空気供給手段と、前記被燃焼物が貯蔵された被燃焼物貯蔵部と、を備え、前記被燃焼物及び前記空気の供給が許容される空気供給路の一端側を、前記空気供給手段を介して前記燃焼室の吹込み口に接続し、前記空気供給路の他端側を、前記被燃焼物が貯蔵された前記被燃焼物貯蔵部に挿入するとともに、該空気供給路における前記被燃焼物貯蔵部より外部に突出した突出側端部に、前記空気の吸い込みが許容される空気吸込み口を設け、前記空気供給路における前記被燃焼物貯蔵部の貯蔵領域内に挿入した部分に、該被燃焼物貯蔵部に貯蔵された被燃焼物の吸い込みが許容される被燃焼物吸込み孔を設けた燃焼装置であることを特徴とする。
ここで、上記被燃焼物は、例えば、米や玄米などの穀物を精白する際に発生する糠、豆乳を絞った際のかすであるおから、木材を加工する際に発生する木製チップ(木屑を含む)等で構成することができる。
火炎噴射手段は、例えば、2穴式の火炎噴射ノズル、1穴式の火炎噴射ノズル等で構成することができる。
空気供給手段は、例えば、プレートファン、ターボファン等の空気供給ファンで構成することができる。
被燃焼物貯蔵部は、例えば、被燃焼物を貯蔵する貯蔵用ホッパー、貯蔵用ケースや貯蔵用容器等の被燃焼物貯蔵槽で構成することができる。
この発明によれば、被燃焼物を燃料として効率よく完全燃焼させることができるうえ、所望する火力の火炎を発生させることができる。
詳述すると、本実施形態の燃焼装置を、例えば、被焼却物を焼却処理するための焼却炉に用いる場合、焼却炉内に投入された被焼却物の焼却量が多ければ、燃焼装置外部の空気を、空気供給手段の吸気力により空気供給路の空気吸込み口から積極的に吸い込むことにより、空気供給路における被燃焼物貯蔵部の貯蔵領域内に設けた被燃焼物吸込み孔に、被燃焼物の吸い込みが許容される負圧を発生させる。
上述の負圧により、被燃焼物貯蔵部に貯蔵された被燃焼物を、空気供給路の被燃焼物吸込み孔から積極的に吸い込むとともに、空気供給路の空気吸込み口から吸い込まれる空気中に対して均一に拡散あるいは混合させながら、被燃焼物が完全燃焼するのに十分な空気と一緒に、火炎噴射手段の着火許容領域内に供給する。
空気中に拡散された被燃焼物を、火炎噴射手段から噴射される火炎により着火して燃焼させるとともに、火炎噴射手段から噴射される燃料が燃焼した火炎と、被燃焼物が燃焼した火炎とを合流させながら、吹込み口から燃焼室内に吹き込む。あるいは被燃焼物が燃焼した火炎のみを吹込み口から燃焼室内に吹き込み、該燃焼室の吹出し口から勢いよく吹き出させる。
これにより、大量の被焼却物が焼却炉内に投入されても、燃焼室の吹出し口から吹き出される火炎により確実に焼却処理することができる。
この結果、例えば、液体燃料や気体燃料等に比べて、比較的安価な被燃焼物を燃料として効率よく完全燃焼させることができるうえ、焼却処理等に必要な所望する火力の火炎を発生させることができるので、燃焼コスト及び焼却コストの低減を図ることができる。
なお、焼却炉内に投入された被焼却物の焼却量が少ない場合、空気供給路の被燃焼物吸込み孔を、例えば、閉塞手段(具体的には閉塞板)にて閉塞した後、燃焼装置外部の空気を、空気供給手段の吸気力により空気供給路の空気吸込み口から吸い込むとともに、火炎噴射手段から噴射される火炎が完全燃焼するのに十分な空気を、火炎噴射手段の着火許容領域内に供給する。
空気供給路の空気吸込み口から吸い込まれる空気を、火炎噴射手段の着火許容領域内に供給しながら、火炎噴射手段から噴射される火炎を、吹込み口から燃焼室内に吹き込むとともに、燃焼室の吹出し口から勢いよく吹き出させる。
これにより、少ない焼却量の被焼却物を、火炎噴射手段から噴射される火炎のみで焼却処理することができる。
この発明の態様として、前記空気供給路を、前記空気供給手段を介して前記燃焼室の吹込み口に接続した主供給路と、前記主供給路における前記被燃焼物貯蔵部に挿入した挿入側端部に接続され、該主供給路よりも小径に形成した分岐供給路とで構成し、前記空気吸込み口を、前記分岐供給路における前記被燃焼物貯蔵部より外部に突出した突出側端部に設け、前記被燃焼物吸込み孔を、前記分岐供給路における前記被燃焼物貯蔵部の貯蔵領域内に挿入した部分に複数設けることができる。
この発明によれば、所望する火力の火炎を発生させるのに十分な被燃焼物を安定して供給することができる。
詳述すると、空気供給路の分岐供給路を、主供給路よりも小径に形成しているので、空気供給手段の吸気力により、分岐供給路に設けた複数の被燃焼物吸込み孔に、被燃焼物の吸い込みが許容される負圧をより積極的に発生させることができる。
これにより、被燃焼物貯蔵部に貯蔵された被燃焼物を、分岐供給路に設けた複数の被燃焼物吸込み孔から吸い込むとともに、空気吸込み口から吸い込まれた空気中に対して均一に拡散させながら、空気供給手段を介して吹込み口から燃焼室内に向けて供給する。
この結果、所望する火力の火炎を発生させる際、被燃焼物の供給量が不足することを防止でき、所望する火力の火炎をより安定して発生させることができる。
また、この発明の態様として、前記主供給路の他端側を、前記被燃焼物貯蔵部における径方向中心部に対して上方から垂直に挿入するとともに、該被燃焼物貯蔵部の底部に対して所定間隔に近接される長さに設け、前記分岐供給路を、前記被燃焼物貯蔵部の径方向中心部を中心として、前記主供給路における他端側外周面に対して周方向に所定間隔を隔てて放射状に複数配置することができる。
この発明によれば、被燃焼物貯蔵部に貯蔵された略全ての被燃焼物を燃料として供給することができる。
詳述すると、空気供給手段の吸気力により、放射状に配置した複数の分岐供給路における被燃焼物吸込み孔に、被燃焼物の吸い込みが許容される負圧を発生させる。被燃焼物貯蔵部に貯蔵された被燃焼物を、複数の分岐供給路における被燃焼物吸込み孔から吸い込むとともに、分岐供給路の空気吸込み口から吸い込まれる空気中に対して均一に拡散あるいは混合させながら、空気供給手段を介して吹込み口から燃焼室内に向けて供給する。
これにより、被燃焼物貯蔵部に貯蔵された略全ての被燃焼物を、複数の分岐供給路における被燃焼物吸込み孔から満遍なく略均等に吸い込むことができる。
この結果、被燃焼物を、被燃焼物貯蔵部内に残留させることなく、被燃焼物貯蔵部に貯蔵された略全ての被燃焼物を、所望する火力の火炎を発生させるための燃料として供給することができる。
また、この発明の態様として、前記空気供給手段を、前記被燃焼物の粉砕が許容される複数の羽根を備えた空気供給ファンで構成することができる。
この発明によれば、被燃焼物を、空気中に対して均一に拡散して燃焼室に供給することができる。
詳述すると、空気供給ファンの吸気力により被燃焼物貯蔵部に貯蔵された被燃焼物を、空気供給路の被燃焼物吸込み孔から吸い込むとともに、空気供給路の空気吸込み口から吸い込まれた空気中に対して均一に拡散させながら、空気供給ファン内に送り込む。
空気供給ファンにおける複数の羽根を、該空気供給ファン内に送り込まれた被燃焼物に対して連続的に当接又は衝突させるので、例えば、被燃焼物吸込み孔から吸い込まれる被燃焼物が塊状を有していても、より細かく粉砕して空気中に対して均一に拡散することができる。
この結果、被燃焼物を均一に拡散して空気と一緒に、吹込み口から燃焼室内に吹き込むことにより、被燃焼物をより効率よく完全燃焼させることができるうえ、所望する火力の火炎をより確実に発生させることができる。
また、この発明の態様として、前記燃焼室内部の径方向中央部に、該燃焼室と同心円に固定され、該燃焼室の吹出し口と対応する一端側を閉塞し、該燃焼室の吹込み口と対応する他端側を開口した筒状の火炎吹出し筒を設け、前記火炎吹出し筒の周面に、該火炎吹出し筒の径方向中心部に向けて吹き込まれる火炎が、該火炎吹出し筒の径外方向に向けて吹き出し許容される複数の火炎吹出し孔を設けることができる。
この発明によれば、所望する火力の火炎をより効率よく発生させることができる。
詳述すると、吹込み口から燃焼室内に吹き込まれる火炎を、火炎吹出し筒の径方向中心部に向けて吹き込むとともに、該火炎吹出し筒の周面に設けた複数の火炎吹出し孔から径外方向に吹き出させる。
火炎吹出し筒の径方向中心部に向けて吹き込まれる一部の火炎を、火炎吹出し筒の一端側閉塞部に当てて径外方向に分流するとともに、該分流した火炎を、火炎吹出し筒の内周面に沿って他端側開口部から吹込み口に向けて吹き出させる。
火炎吹出し筒の火炎吹出し孔から吹き出される火炎に、火炎吹出し筒の他端側開口部から吹き出される火炎と、吹込み口から燃焼室内に向けて吹き込まれる火炎とを合流させながら、燃焼室の吹出し口から勢いよく吹き出させる。
火炎吹出し筒の径方向中心部に向けて吹き込まれる火炎と、火炎吹出し筒の内周面に沿って他端側開口部から吹き出される火炎との間に、火炎の渦巻く流れが発生するので、火炎における渦巻き部分の中心部が高温となるだけでなく、被燃焼物を燃焼させるための火種にもなる。
これにより、火炎吹出し筒に吹き込まれる火炎中に未燃焼の被燃焼物が残っていても、被燃焼物をより確実に完全燃焼させることができる。
この結果、空気中に拡散された被燃焼物を燃料としてより確実に完全燃焼させることができ、所望する火力の火炎が得られる。
また、この発明の態様として、前記火炎により加熱される部分を、耐熱性を有する親水性無機高分子溶液を加えてなる耐熱セメントで覆うことができる。
ここで、上記火炎により加熱される部分は、例えば、燃焼室の内周面、空気供給ファンの内周面及び羽根の外面、火炎吹出し筒の全周面、空気供給路の一端側内周面等で構成することができる。
この発明によれば、燃焼装置の耐熱性、及び耐火性をより向上させることができる。
詳述すると、本実施形態の燃焼装置において、火炎により直接的、あるいは間接的に加熱される部分(具体的には燃焼室の内周面、空気供給ファンにおけるファン本体の内周面及び羽根の外面、火炎吹出し筒の全周面、空気供給路における主供給路の一端側内周面)を、親水性無機高分子溶液(具体的には、商品名=MSL「メタル・シリコン・リキッド」)を加えてなる耐熱セメントにて覆っている。
これにより、例えば、耐熱性、及び耐火性を有する金属が溶解するような高い温度の火炎を発生させても、燃焼装置における火炎にて加熱される部分が溶解することを防止できる。
この結果、燃焼装置の耐熱性、及び耐火性が向上し、所望する火力の火炎を発生させるのに十分な機能が長期に亘り安定して得られる。
しかも、耐熱セメントに含まれる親水性無機高分子溶液はナトリウム(Na)を豊富に含んでおり、例えば、燃焼時に発生する塩素を捕獲して塩化ナトリウムに置換する特性を有するため、ダイオキシンの発生を抑制する効果が得られる。
この発明によれば、被燃焼物を燃料として効率よく完全燃焼させることができるうえ、所望する火力の火炎を発生させることができる燃焼装置を提供することができる。
本実施形態の燃焼装置における燃焼室の断面図。 図1に示す燃焼室のM−M線切断端面図。 空気供給路及び被燃焼物貯蔵部の断面図。 図3に示す被燃焼物貯蔵部のN−N線断面図。 円錐型を有する他の例の被燃焼物貯蔵部の断面図。 火種部を設けた他の例の燃焼室の断面図。 空気吸込み路を設けた他の例の空気供給路の部分拡大断面図。 撹拌装置を設けた他の例の被燃焼物貯蔵部の断面図。
この発明の一実施形態を以下図面に基づいて詳述する。
図1は本実施形態の燃焼装置10における燃焼室20の断面図、図2は図1に示す燃焼室20のM−M線切断端面図、図3は空気供給路60及び被燃焼物貯蔵部70の断面図、図4は図3に示す被燃焼物貯蔵部70のN−N線断面図である。
本実施形態の燃焼装置10は、装置本体10aにおける軸方向Yの一端側Yaに吹出し口20aを有し、他端側Ybに吹込み口20bを有する筒状の燃焼室20と、吹込み口20b側から燃焼室20内部に向けて火炎FHを噴射する火炎噴射ノズル30と、吹込み口20b側から燃焼室20内部に向けて被燃焼物Dが燃焼する際に必要な空気Arを供給するプレートファン型の空気供給ファン40と、燃焼室20内部に対して同心円に固定した筒状の火炎吹出し筒50と、吹込み口20b側から燃焼室20内部に向けて被燃焼物D及び空気Arを供給する空気供給路60と、燃焼可能な被燃焼物Dを貯蔵する被燃焼物貯蔵部70と、を備えている。
燃焼室20は、耐熱性、及び耐火性を有する金属にて略円筒状に形成され、図示しない支持手段にて略水平となる横置き状態に支持している。
該燃焼室20における軸方向Yの一端側Yaには、燃料Fuあるいは被燃焼物Dが燃焼した火炎FHの吹き出しが許容される吹出し口20aを開口している。軸方向Yの他端側Ybには、火炎FH、空気Ar、及び被燃焼物Dの吹き込みが許容される吹込み口20bを開口している。
火炎噴射ノズル30は、火炎吹出し筒50の径方向中心部P1に向けて燃料Fuが燃焼した火炎FHを噴射する2穴式のノズルで構成され、燃焼室20における吹込み口20bの径方向中心部P1に配置している。
具体的には、燃焼室20の吹込み口20bに接続した空気供給ファン40における空気吹出し口43の径方向中心部P1に配置している。
火炎噴射ノズル30には、燃料供給管30aの一端を接続している。燃料供給管30aの他端は、図示しないポンプやバルブを介して燃料Fuを供給する燃料供給源31に接続している。
火炎噴射ノズル30から噴射される燃料Fuの着火が許容される着火許容領域内には、該燃料Fuに着火する着火装置32(具体的にはヒーター、圧電点火装置)を設けている(図1、図2参照)。
火炎噴射ノズル30の先端には、火炎吹出し筒50の径方向中心部P1に向けて火炎FHを略真っ直ぐに噴射する図示しない直線状噴射孔と、火炎FHを放射状に噴射する図示しない放射状噴射孔とを設けている。直線状噴射孔と放射状噴射孔は、図示しない切替え装置により切り替え可能に設けている。
火炎噴射ノズル30の直線状噴射孔から噴射される直線状の火炎FHは、火炎吹出し筒50の閉塞部51に到達する程、遠くまで真っ直ぐに噴射される。放射状噴射孔から噴射される放射状の火炎FHは、火炎吹出し筒50の内部全体に対して略均等に噴射される。
なお、空気供給ファン40における火炎噴射ノズル30よりも空気吹出し口43側寄りの内部に、該火炎噴射ノズル30から噴射される火炎FHの安定を促進する図示しないフレームホルダを設けてもよい。
空気供給ファン40は、耐熱性、及び耐火性を有する金属にて形成したファン本体41と、複数の羽根42とで構成している。ファン本体41の空気吹出し口43は、燃焼室20の吹込み口20bに接続している。ファン本体41の空気吸込み口44には、空気供給路60(具体的には主供給路61)の一端側を接続している。
複数の羽根42は、ファン本体41の一側部に直結したモータ45の駆動力により供給方向Zに回転され、空気吸込み口44側に、空気Ar、及び被燃焼物Dの吸い込みが許容される負圧を発生させる。
すなわち、被燃焼物Dが均一に拡散された空気Ar、あるいは空気Arのみを、ファン本体41の空気吸込み口44から吸い込むとともに、空気吹出し口43に向けて供給する(図1、図3参照)。
火炎吹出し筒50は、耐熱性、及び耐火性を有する金属にて略筒状に形成している。火炎吹出し筒50の軸方向Y全長は、燃焼室20の軸方向Y全長よりも短く、火炎吹出し筒50の外径は、燃焼室20の内径よりも小径に形成している。
火炎吹出し筒50における軸方向Yの一端側Yaは、火炎FHの吹き出しを阻止する閉塞部51にて閉塞している。火炎吹出し筒50における軸方向Yの他端側Ybには、火炎FH、空気Ar、被燃焼物Dの吹き込みが許容される開口部52を、燃焼室20の吹込み口20bに向けて開口している。
火炎吹出し筒50は、燃焼室20内部の径方向中央部に配置され、該燃焼室20の内周面と火炎吹出し筒50の外周面との間に架設した複数の支柱53により支持するとともに、該燃焼室20に対して一つの径方向中心部P1を共有する同心円に固定している(図1、図2参照)。
火炎吹出し筒50における閉塞部51以外の外周面には、火炎噴射ノズル30から供給される火炎FHが、該火炎吹出し筒50の径外方向に向けて吹き出し許容される孔径に形成した多数の火炎吹出し孔50aを設けている。
火炎吹出し孔50aは、火炎吹出し筒50の径方向に貫通して形成するとともに、該火炎吹出し筒50における閉塞部51以外の外周面に沿って周方向X、及び軸方向Yに所定間隔を隔てて配置している。
燃焼室20の内周面と火炎吹出し筒50の外周面との間には、燃焼室20における吹込み口20b側から吹出し口20a側に向けて火炎FHの吹き出しが許容される火炎吹出し路54を設けている。
火炎吹出し筒50の外周面には、燃料供給管55の一端を接続している。燃料供給管55の他端は、図示しないポンプやバルブを介して燃料供給源56に接続している(図1参照)。
詳述すると、燃料供給源56から供給される燃料Fuを、燃料供給管55から火炎吹出し筒50内に供給して、該火炎吹出し筒50内に吹き込まれる火炎FHにて着火することにより、火炎吹出し筒50内に吹き込まれる火炎FH中に未燃焼の被燃焼物Dが残っていても、完全に燃焼させることができる。
空気供給路60は、被燃焼物Dが均一に拡散された空気Ar、あるいは空気Arのみの供給が許容される主供給路61と、該主供給路61よりも小径に形成した複数の分岐供給路62とで構成している。
主供給路61の一端側は、空気供給ファン40におけるファン本体41の空気吸込み口44に接続している。該主供給路61の他端側は、被燃焼物D(具体的には所望の水分含有量に乾燥した米糠)を貯蔵した被燃焼物貯蔵部70に接続している。
被燃焼物貯蔵部70は、円筒型を有するホッパーで貯蔵部本体70aを構成するともとに、被燃焼物Dの投入が許容される構造を有している(図3、図4参照)。
主供給路61の他端側は、被燃焼物貯蔵部70における貯蔵部本体70aの径方向中心部P2に上方から垂直に挿入するとともに、該貯蔵部本体70aの底部70bに対して所定間隔に近接される長さに設けている。
主供給路61における他端側の貯蔵部本体70aに挿入した挿入側端部、すなわち、貯蔵部本体70aの底部70bに近接した挿入側端部の外周面には、該主供給路61よりも小径に形成した分岐供給路62の一端側を接続している。
分岐供給路62は、貯蔵部本体70aの径方向中心部P2を中心として、主供給路61における他端側外周面に対して周方向に所定間隔を隔てて放射状に複数配置している(図4参照)。
分岐供給路62の他端側は、貯蔵部本体70aの外周面よりも径外方向に向けて所定長さ突出している。分岐供給路62における貯蔵部本体70a外部に突出した突出側端部には、空気Arの吸い込みが許容される空気吸込み口63を設けている。
主供給路61における被燃焼物貯蔵部70の貯蔵領域内に挿入した部分、すなわち、該貯蔵領域内に挿入した分岐供給路62の外周面には、被燃焼物貯蔵部70に貯蔵された被燃焼物Dの吸い込みが許容される被燃焼物吸込み孔64を設けている。
被燃焼物吸込み孔64は、分岐供給路62の外周面に沿って長手方向、及び周方向に所定間隔を隔てて複数配置している(図3、図4参照)。
なお、分岐供給路62の空気吸込み口63に、空気Ar中に浮遊する異物を除去するための図示しないフィルタを取り付けてもよい。
主供給路61の一端側には、該一端側外周面よりも他端側寄りの外周面に、可燃性の混合気体を生成するためのキャブレター65(気化器)を接続している。
キャブレター65には、燃料供給管65aの一端を接続している。該燃料供給管65aの他端は、図示しないポンプやバルブを介して燃料供給源66に接続している(図3参照)。
詳述すると、燃料供給源66から供給される燃料Fuをキャブレター65にて気化するとともに、主供給路61内に吸い込まれた空気Arに混合して可燃性の混合気体を生成する。
空気Ar中に燃料Fuが混合された混合気体を、被燃焼物Dと一緒に燃焼室20内に送り込んで燃焼させることにより、空気Arに混合した気化状態の燃料Fuが積極的に燃焼するため、被燃焼物Dの燃焼を補助することができる。
これにより、被燃焼物Dを、燃料Fuが混合されていない空気Arと一緒に燃焼室20内に送り込んで燃焼させるよりも、被燃焼物Dをより効率よく完全燃焼させることができる。
なお、上述の燃料供給源31,56,66を、1つの燃料供給源で構成してもよい。
主供給路61におけるキャブレター65よりも他端側寄りの一端側内部には、板状の流量調整体67を枢着している。該流量調整体67は、図示しない手動式又は電動式の回動手段により開閉方向に回動される(図3参照)。
詳述すると、流量調整体67を開方向に回動して、空気Ar及び被燃焼物Dの供給量を多くなるように流量調整すれば、燃焼室20の吹出し口20aから吹き出される火炎FHの火力を強くすることができる。
流量調整体67を閉方向に回動して、空気Ar及び被燃焼物Dの供給量が少なくなるように流量調整すれば、燃焼室20の吹出し口20aから吹き出される火炎FHの火力を弱めることができる。
上述の火炎FHにより直接的、あるいは間接的に加熱される部分、具体的には、燃焼室20の内周面、空気供給ファン40におけるファン本体41の内周面及び羽根42の外面、火炎吹出し筒50の全周面、空気供給路60における主供給路61の一端側内周面を、親水性無機高分子溶液(具体的には、商品名=MSL「メタル・シリコン・リキッド」)を加えてなる耐熱セメントCにて覆っている。
燃焼室20における吹出し口20a側の内周面には、該吹出し口20aから吹き出される火炎FHの温度を検知するための温度センサー22を設けている。
上述の火炎噴射ノズル30、及び空気供給ファン40は、温度センサー22から出力される検知信号に基づいて、図示しない制御装置により制御される。該制御装置には、図示しないCPU、ROM、RAMが内蔵されており、CPUは、ROMに格納されたプログラムに沿って、火炎噴射ノズル30、及び空気供給ファン40の駆動、及び停止を制御する。
CPUは、温度センサー22から出力される検知信号に基づいて、燃焼室20の吹出し口20aから吹き出される火炎FHの温度が、予めRAMに記憶された温度の範囲内であるか否かを判定する。
上述の判定結果に基づいて、火炎噴射ノズル30から噴射される火炎FHの噴射量(具体的には燃料Fuの噴射量)と、空気供給ファン40により供給される空気Arの供給量とを可変調節する。
これにより、燃焼室20の吹出し口20aから吹き出される火炎FHの火力を弱めたり、強くしたりする。
次に、上述の燃焼装置10を、図示しない被焼却物を焼却処理するための焼却炉のバーナーとして用いた例について説明する。
先ず、図示しない焼却炉内に投入された被焼却物の焼却量が多い場合、装置外部の空気Arを、空気供給ファン40の吸気力により分岐供給路62の空気吸込み口63から積極的に吸い込むことにより、分岐供給路62における被燃焼物貯蔵部70の貯蔵領域内に設けた被燃焼物吸込み孔64に、被燃焼物Dの吸い込みが許容される負圧を発生させる。
上述の負圧により、被燃焼物貯蔵部70に貯蔵された被燃焼物Dを、分岐供給路62の被燃焼物吸込み孔64から積極的に吸い込むとともに、分岐供給路62の空気吸込み口63から吸い込まれる空気Ar中に対して均一に拡散及び混合させながら、主供給路61を介して空気供給ファン40内に送り込む(図3、図4参照)。
空気供給ファン40における複数の羽根42を、ファン本体41内に送り込まれた被燃焼物Dに対して連続的に当接及び衝突させるので、燃焼物Dが塊状を有していても、より細かく粉砕して空気Ar中に対して均一に拡散することができる。
空気送気ファン40により供給される空気Ar中に拡散された被燃焼物Dを、該被燃焼物Dが完全燃焼するのに十分な空気Arと一緒に、火炎噴射ノズル30の着火許容領域内に供給して、該火炎噴射ノズル30から噴射される火炎FHにより着火する(図1、図3参照)。
火炎噴射ノズル30から噴射される燃料Fuが燃焼した火炎FHと、被燃焼物Dが燃焼した火炎FHとを合流させながら、吹込み口20bから燃焼室20内に連続して吹き込むとともに、火炎吹出し筒50の径方向中心部P1に向けて一緒に吹き込む。
火炎吹出し筒50に吹き込まれた火炎FHを、該火炎吹出し筒50の周面に設けた複数の火炎吹出し孔50aから径外方向に吹き出させる。
火炎吹出し筒50の径方向中心部P1に向けて吹き込まれる一部の火炎FHを、火炎吹出し筒50の閉塞部51に当てて径外方向に分流するとともに、その分流した火炎FHを、火炎吹出し筒50の内周面に沿って開口部52から吹込み口20bに向けて吹き出させる。
火炎吹出し孔50aから吹き出される火炎FHに、開口部52から吹き出される火炎FHと、吹込み口20bから吹き込まれる火炎FHとを合流させながら、燃焼室20の吹出し口20aから勢いよく吹き出させる(図1、図2参照)。
これにより、大量の被焼却物が焼却炉内に投入されても、燃焼室20の吹出し口20aから吹き出される火炎FHにより確実に焼却処理することができる。
この結果、例えば、液体燃料や気体燃料等に比べて、比較的安価な被燃焼物Dを燃料として効率よく完全燃焼させることができるうえ、被焼却物を焼却するのに必要な所望する火力の火炎FHを発生させることができるので、燃焼コスト及び焼却コストの低減を図ることができる。
しかも、空気供給ファン40の吸気力により、被燃焼物貯蔵部70に貯蔵された被燃焼物Dを、放射状に配置した複数の分岐供給路62における被燃焼物吸込み孔64から積極的に吸い込むとともに、分岐供給路62の空気吸込み口63から吸い込まれる空気Ar中に対して均一に拡散及び混合させる。
被燃焼物Dを空気Arと一緒に吹込み口20bから燃焼室20内に送り込んで燃焼させるので、所望する火力の火炎FHを発生させるのに十分な被燃焼物Dを安定して供給することができる。
この結果、被焼却物の焼却処理に必要な火炎FHを発生させる際、被燃焼物Dの供給量が不足することを防止でき、所望する火力の火炎FHをより安定して発生させることができる。
さらに、被燃焼物貯蔵部70に貯蔵された略全ての被燃焼物Dを、複数の分岐供給路62における被燃焼物吸込み孔64から満遍なく略均等に吸い込むので、被燃焼物貯蔵部70内に残留させることなく、被燃焼物貯蔵部70に貯蔵された略全ての被燃焼物Dを、所望する火力の火炎FHを発生させるための燃料として、空気Arと一緒に燃焼室20内に対して確実に供給することができる。
さらにまた、吹込み口20bから燃焼室20内に吹き込まれる火炎FHを、火炎吹出し筒50の径方向中心部P1に向けて吹き込むことにより、火炎吹出し筒50の径方向中心部P1に吹き込まれる火炎FHと、火炎吹出し筒50の内周面に沿って開口部52から吹き出される火炎FHとの間に、火炎FHの渦巻く流れが発生する。
これにより、火炎FHにおける渦巻き部分の中心部が高温となるだけでなく、被燃焼物Dを燃焼させるための火種にもなるため、火炎吹出し筒50に吹き込まれる火炎FH中に未燃焼の被燃焼物Dが残っていても、被燃焼物Dをより確実に完全燃焼させることができる。
この結果、空気Ar中に拡散された被燃焼物Dを燃料としてより効率よく完全燃焼させることができるうえ、被焼却物を焼却するのに必要な所望する火力の火炎FHを発生させることができる。
さらにまた、火炎FHにより直接的、あるいは間接的に加熱される燃焼室20の内周面、空気供給ファン40におけるファン本体41の内周面及び羽根42の外面、火炎吹出し筒50の全周面、空気供給路60における主供給路61の一端側内周面を、親水性無機高分子溶液を加えてなる耐熱セメントCにて覆っている。
これにより、耐熱性、及び耐火性を有する金属が溶解するような高い温度の火炎FHを発生させても、燃焼室20、空気供給ファン40、火炎吹出し筒50、空気供給路60が溶解することを防止できる。
この結果、燃焼装置10の耐熱性、及び耐火性がより向上し、所望する火力の火炎FHを発生させるのに十分な機能が長期に亘り安定して得られる。
しかも、耐熱セメントCに含まれる親水性無機高分子溶液はナトリウム(Na)を豊富に含んでおり、燃焼時に発生する塩素を捕獲して塩化ナトリウムに置換する特性を有するため、ダイオキシンの発生を抑制する効果が得られる。
さらにまた、燃焼時間が経過するのに伴い、火炎吹出し筒50の表面、あるいは燃焼室20や空気供給ファン40の内部が、被燃焼物Dの自然発火が許容される高い温度に加熱されるので、燃焼室20内に送り込まれる空気Ar中に拡散された被燃焼物Dを自然発火させることができる。
この結果、火炎噴射ノズル30から噴射される火炎FHの噴射を停止又は休止しても、空気Ar中に拡散された被燃焼物Dを燃料として連続的に完全燃焼させることができるうえ、燃料Fuの消費量を必要最小限に抑えることができる。
次に、焼却炉内に投入された被焼却物の焼却量が少ない場合、被焼却物を、火炎噴射ノズル30から噴射される火炎FHのみで焼却処理する。
つまり、空気供給路61における分岐供給路62の被燃焼物吸込み孔64を、図示しない閉塞手段(具体的には閉塞板)にて閉塞した後、装置外部の空気Arを、空気供給ファン40の吸気力により分岐供給路62の空気吸込み口63から吸い込むとともに、火炎噴射ノズル30から噴射される火炎FHが完全燃焼するのに十分な空気Arを、該火炎噴射ノズル30の着火許容領域内に供給する(図1、図3参照)。
火炎噴射ノズル30から噴射される燃料Fuに着火装置32で着火して、該燃料Fuが燃焼した火炎FHを、吹込み口20bから燃焼室20内に吹き込むとともに、火炎吹出し筒50の径方向中心部P1に向けて吹き込む。
火炎吹出し筒50に吹き込まれた火炎FHを、該火炎吹出し筒50の周面に設けた複数の火炎吹出し孔50aから径外方向に吹き出させる。
火炎吹出し筒50の径方向中心部P1に吹き込まれる一部の火炎FHを、火炎吹出し筒50の閉塞部51に当てて径外方向に分流するとともに、その分流した火炎FHを、火炎吹出し筒50の内周面に沿って開口部52から燃焼室20の吹込み口20bに向けて吹き出させる。
火炎吹出し孔50aから吹き出される火炎FHに、開口部52から吹き出される火炎FHと、吹込み口20bから吹き込まれる火炎FHとを合流させながら、燃焼室20の吹出し口20aから勢いよく吹き出させる(図1、図2参照)。
これにより、少ない焼却量の被焼却物を、火炎噴射ノズル30から噴射される火炎FHのみで焼却処理することができる。
次に、上述の燃焼装置10のおける他の例について説明する。他の例において、前記構成と同一または同等の部位については同一の符号を記してその詳しい説明を省略する。
先ず、上述の被燃焼物Dを、円錐型を有する被燃焼物貯蔵部71に貯蔵した他の例について説明する。
図5は円錐型を有する他の例の被燃焼物貯蔵部71の断面図である。
被燃焼物貯蔵部71は、円錐型を有するホッパーで貯蔵部本体71aを構成している。貯蔵部本体71aにおける底部71bは、該底部71bの外周部から中央部に向けて徐々に小径となる円錐形に形成するとともに、該底部71bの内周面を、該底部71bの外周部から中央部に向けて徐々に低くなるように傾斜している。
詳述すると、被燃焼物貯蔵部71に貯蔵した被燃焼物Dを燃料として燃焼させる際、空気供給ファン40の吸気力により、被燃焼物貯蔵部71に貯蔵した被燃焼物Dを、複数の分岐供給路62における被燃焼物吸込み孔64から吸い込む。
上述の吸い込み動作により、被燃焼物貯蔵部71に貯蔵された被燃焼物Dの貯蔵量が減少するのに伴い、該被燃焼物Dが、円錐形を有する底部71bの内周面に沿って流下しながら中央部に集合するので、被燃焼物貯蔵部71に貯蔵された略全ての被燃焼物Dを、分岐供給路62の被燃焼物吸込み孔64から吸い込むことができる。
これにより、被燃焼物貯蔵部70内に残留させることなく、被燃焼物貯蔵部70に貯蔵された略全ての被燃焼物Dを、所望する火力の火炎FHを発生させるための燃料として、空気Arと一緒に燃焼室20内に対して確実に供給することができる。
この結果、被燃焼物Dを燃料として燃焼室20内にて燃焼させる際、被燃焼物Dの供給量が不足したり、断続的に供給されることを防止でき、所望する火力の火炎FHをより安定して発生させることができる。
しかも、被燃焼物貯蔵部71に貯蔵された略全ての被燃焼物Dを、所望する火力の火炎FHを発生させるための燃料として効率よく完全燃焼させることができる。
次に、上述の火炎噴射ノズル30から噴射される火炎FHの代わりに、被燃焼物Dを燃焼させるための火種部501を、火炎吹出し筒50の一端側Ya内部に設けた他の例について説明する。
図6は火種部501を火炎吹出し筒50の一端側Ya内部に設けた他の例の燃焼室20の断面図である。
詳述すると、火種部501は、火炎吹出し筒50の内部を軸方向Yに2分割する壁部502と、閉塞部51と壁部502との間に形成した火種室503と、火種室503内に収容した耐熱性、及び耐火性を有する多孔質のセラミックボール504とで構成している。
壁部502は、火炎吹出し筒50の内径と略同径に形成され、該火炎吹出し筒50の閉塞部51よりも開口部51側に寄った内周面に、該閉塞部51に対して所定間隔を隔てて設けている。
壁部502には、火炎吹出し筒50内に吹き込まれた火炎FHの通過が許容される孔部502aを、該壁部502に沿って所定間隔を隔てて複数設けている。
つまり、燃焼室20の吹込み口20bから火炎吹出し筒50内に向けて吹き込まれる一部の火炎FHは、火種部501における壁部502の孔部502aを通過し、火種室503に収容したセラミックボール504に吹き付けられる。
これにより、火種室503に収容したセラミックボール504が略均一に加熱されて赤熱状態に変化するため、火炎噴射ノズル30から噴射される火炎FHの噴射を停止又は休止しても、赤熱状態のセラミックボール504を火種として、空気Arに混合した気化状態の燃料Fu、あるいは、空気Ar中に拡散された被燃焼物Dを連続的に完全燃焼させることができる。
この結果、所望する火力の火炎FHをより安定して発生させることができるうえ、火炎吹出し筒50内に吹き込まれる火炎FH中に未燃焼の被燃焼物Dが残っていても、より一層に完全燃焼させることができる。
次に、上述の空気Arの吸込みが許容される空気吸込み路602を、空気供給路60の主供給路61に接続した他の例について説明する。
図7は空気吸込み路602を主供給路61に接続した他の例の空気供給路60の部分拡大断面図である。
詳述すると、空気吸込み路602の一端を、主供給路61の一端側に接続している。該空気吸込み路602の他端には、空気Arの吸い込みが許容される図示しない空気吸込み口を設けている。
空気吸込み路602の内部には、空気Arの吸込み量を可変調整するための流量調整体67を枢着している。
主供給路61における空気吸込み路602よりも空気供給ファン40側に寄った一端側には、燃料供給管603の一端を接続している。該燃料供給管603の他端は、図示しないポンプやバルブを介して燃料供給源604に接続している。
燃料供給管603における主供給路61の内部に突出した突出側端部には、空気供給ファン40の吸気力を利用して、燃料供給源604から供給される燃料Fuを霧状に噴霧するための吹出し口603aを設けている。
つまり、空気供給ファン40の吸気力により、燃料供給管603の吹出し口603aから吐出される燃料Fuを霧状に噴霧するとともに、空気Arと一緒に供給される被燃焼物Dに対して略均一に混合しながら燃焼室20内に供給する。
これにより、火炎噴射ノズル30から噴射される火炎FH、あるいは、火種部501に収容した赤熱状態のセラミックボール504を火種として、燃焼室20内に供給される被燃焼物Dをより効率よく完全燃焼させることができるうえ、所望する火力の火炎FHをより効率よく発生させることができる。
また、被燃焼物貯蔵部71に貯蔵された被燃焼物Dの供給を停止又は休止しても、燃料供給管603の吹出し口603aから噴霧される霧状の燃料Fuを、空気吸込み路602から吸い込まれる空気Ar中に対して略均一に混合しながら燃焼室20内に供給することにより、所望する火力の火炎FHを発生させることができる。
上述の被燃焼物Dの代わりに、霧状の燃料Fuを燃焼室20内にて燃焼させることにより、例えば、焼却や加熱に要する時間が短い、あるいは、焼却や加熱に要する火力が少なくて済む等の状況に応じて、所望する火力の火炎FHを発生させることができる。
次に、上述の被燃焼物貯蔵部71に貯蔵された被燃焼物Dを撹拌するための撹拌装置701を、貯蔵部本体71a内に設けた他の例について説明する。
図8は撹拌装置701を貯蔵部本体71a内に設けた他の例の被燃焼物貯蔵部71の断面図である。
詳述すると、撹拌装置701は、貯蔵部本体71aの貯蔵領域内に該貯蔵部本体71aの上下方向と直交して軸受した支持軸702と、該支持軸702の周面に突設した複数の撹拌羽根703と、該支持軸702の一端に直結したモータ704とで構成している。
撹拌羽根703は、支持軸702の軸芯方向に対して所定間隔を隔てて複数配置するとともに、該支持軸702の軸芯を中心として円周方向に所定角度に偏心して径外方向に向けて突出している。
つまり、モータ704の駆動力により複数の撹拌羽根703を回転させて、被燃焼物貯蔵部71に貯蔵された被燃焼物Dを略均一に撹拌するとともに、空気供給路60における分岐供給路62の被燃焼物吸込み孔64に対して吸込みが許容される大きさに粉砕する。
これにより、水分を含んだ被燃焼物Dが、被燃焼物貯蔵部71内にて塊状となっていても、被燃焼物Dを、被燃焼物貯蔵部70の内部に残留、あるいは留まらせることなく、分岐供給路62の被燃焼物吸込み孔64から確実に吸い込むことができる。
この結果、所望する火力の火炎FHを発生させるのに十分な被燃焼物Dを、空気Arと一緒に燃焼室20内に対してより安定して供給することができる。
なお、被燃焼物貯蔵部70の分岐供給路62は、空気供給路60を構成するフレキシブルダクト601(具体的には蛇腹型ダクト)を介して、空気供給ファン40の空気吸込み口4に接続している。
すなわち、柔軟性を有するフレキシブルダクト601を変形(伸縮、屈曲)するだけで、被燃焼物貯蔵部70の配置を、燃焼装置10の設置場所に応じて自由に変更することができる。
この発明の構成と、前記実施形態との対応において、
この発明の火炎噴射手段は、実施形態の火炎噴射ノズル30に対応し、
以下同様に、
空気供給手段は、空気供給ファン40に対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、請求項に示される技術思想に基づいて応用することができ、多くの実施の形態を得ることができる。
上述の燃焼装置10において、例えば、被焼却物の焼却量が少ない場合、上述の火炎噴射ノズル30から噴射される火炎FHと、被燃焼物Dが燃焼した火炎FHとを併用してもよく、焼却に要する処理時間を大幅に短縮することができる。
また、例えば、図示しない熱交換用の熱伝導管を、燃焼室20の外周面(或いは内周面)に設けてもよく、燃焼時に放熱される余熱により熱伝導管内を流動する媒体(具体的には液体)を加熱して蒸発気化させ、その蒸気の圧力を利用して発電用蒸気タービンを駆動すれば、本実施形態の燃焼装置10を発電にも利用することができる。
Ar…空気
C…耐熱セメント
D…被燃焼物
FH…火炎
Fu…燃料
10…燃焼装置
20…燃焼室
20a…吹出し口
20b…吹込み口
30…火炎噴射ノズル
32…着火装置
40…空気供給ファン
42…羽根
50…火炎吹出し筒
50a…火炎吹出し孔
51…閉塞部
52…開口部
60…空気供給路
61…主供給路
62…分岐供給路
63…空気吸込み口
64…被燃焼物吸込み孔
70,71…被燃焼物貯蔵部
501…火種部
502…壁部
502a…孔部
503…火種室
504…セラミックボール
601…フレキシブルダクト
602…空気吸込み路
603…燃料供給管
701…撹拌装置

Claims (6)

  1. 一端側に吹出し口を有し、他端側に吹込み口を有する筒状の燃焼室と、
    該吹込み口側から前記燃焼室内部に向けて火炎を噴射する火炎噴射手段と、
    該吹込み口側から前記燃焼室内部に向けて被燃焼物が燃焼する際に必要な空気を供給する空気供給手段と、
    前記被燃焼物が貯蔵された被燃焼物貯蔵部と、を備え、
    前記被燃焼物、及び前記空気の供給が許容される空気供給路の一端側を、前記空気供給手段を介して前記燃焼室の吹込み口に接続し、
    前記空気供給路の他端側を、
    前記被燃焼物が貯蔵された前記被燃焼物貯蔵部に挿入するとともに、該空気供給路における前記被燃焼物貯蔵部より外部に突出した突出側端部に、前記空気の吸い込みが許容される空気吸込み口を設け、
    前記空気供給路における前記被燃焼物貯蔵部の貯蔵領域内に挿入した部分に、該被燃焼物貯蔵部に貯蔵された被燃焼物の吸い込みが許容される被燃焼物吸込み孔を設けた
    燃焼装置。
  2. 前記空気供給路を、
    前記空気供給手段を介して前記燃焼室の吹込み口に接続した主供給路と、
    前記主供給路における前記被燃焼物貯蔵部に挿入した挿入側端部に接続され、該主供給路よりも小径に形成した分岐供給路とで構成し、
    前記空気吸込み口を、
    前記分岐供給路における前記被燃焼物貯蔵部より外部に突出した突出側端部に設け、
    前記被燃焼物吸込み孔を、
    前記分岐供給路における前記被燃焼物貯蔵部の貯蔵領域内に挿入した部分に複数設けた
    請求項1に記載の燃焼装置。
  3. 前記主供給路の他端側を、
    前記被燃焼物貯蔵部における径方向中心部に対して上方から垂直に挿入するとともに、該被燃焼物貯蔵部の底部に対して所定間隔に近接される長さに設け、
    前記分岐供給路を、
    前記被燃焼物貯蔵部の径方向中心部を中心として、前記主供給路における他端側外周面に対して周方向に所定間隔を隔てて放射状に複数配置した
    請求項1又は2に記載の燃焼装置。
  4. 前記空気供給手段を、
    前記被燃焼物の粉砕が許容される複数の羽根を備えた空気供給ファンで構成した
    請求項1〜3のいずれか一つに記載の燃焼装置。
  5. 前記燃焼室内部の径方向中央部に、
    該燃焼室と同心円に固定され、該燃焼室の吹出し口と対応する一端側を閉塞するとともに、該燃焼室の吹込み口と対応する他端側を開口した筒状の火炎吹出し筒を設け、
    前記火炎吹出し筒の外周面に、
    該火炎吹出し筒の径方向中心部に向けて吹き込まれる火炎が、該火炎吹出し筒の径外方向に向けて吹き出しが許容される複数の火炎吹出し孔を設けた
    請求項1〜4のいずれか一つに記載の燃焼装置。
  6. 前記火炎により加熱される部分を、耐熱性を有する親水性無機高分子溶液を加えてなる耐熱セメントで覆った
    請求項1〜5のいずれか一つに記載の燃焼装置。
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