JP2011043278A - 廃油燃焼装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 安定して効率良く廃油を燃焼させることができ、従来の廃油燃焼装置と比して小型化された廃油燃焼装置を提供する。
【解決手段】 廃油燃料を噴出する廃油供給ノズル11と、助燃燃料を噴出する助燃燃料供給ノズル12と、廃油供給ノズル11と同軸に配設され、廃油供給ノズル11と助燃燃料供給ノズル12とを覆う混合管13と、混合管13の一端13aから他端13bに向けて空気を供給する空気供給手段14と、廃油供給ノズル11と同軸で混合管13の他端13b側に設けられ、混合管13から噴出された廃油燃料を気化し燃焼するとともに、燃焼ガスを廃油供給ノズル11の軸方向から反らす略半球状の気化カップ15と、混合管13と気化カップ15とを覆い、燃焼ガスを噴出する噴出口16を有する外筒17とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、難燃性液体である天ぷら油やエンジンオイル等の廃油を主燃料として燃焼させる廃油燃焼装置に関する。
近年、産業廃棄物に対する規制が強化されており、牛脂などの動物性、大豆油などの植物性又は潤滑油、絶縁油、エンジンオイル等の鉱物性の廃油を処分するのに処理費用が必要になっている。そこで、廃油をボイラやバーナなどの燃焼装置の燃料として利用することが考えられている。
しかしながら、植物性の廃油である大豆油を例にとってもその着火点は高く、その廃油中に含まれる不純物が多いために燃焼し難い問題がある。また、廃油を主燃料とした燃焼装置では、燃焼効率が悪いと、不完全燃焼を起こし、煙が発生する原因となる上、燃焼室内部に硬いカーボンスラッジが付着する。
そこで、廃油を主燃料としながらも、効率良く燃焼が行われる廃油燃焼装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1の廃油燃焼装置は、燃焼炉上部から燃料を滴下し、燃焼により発生する燃焼熱を利用して、この滴下された燃料が燃焼される温度まで高められるようにするものである。特許文献1の廃油燃焼装置では、廃油燃料が十分な空気と混合され燃焼時間を長くすることで、不完全燃焼を防止していた。具体的には、燃焼炉と燃料滴下口とを所定の距離離間させることで行っていた。
しかしながら、燃焼時間を長くするために、燃焼炉と燃料滴下口とを離間させると、それだけ装置の大型化につながっていた。
さらに、特許文献1の廃油燃焼装置では、火口が燃焼炉の下部に設けられ、この火口からの炎は、さらにダクトを介すことで、横向きの炎とされていたが、このダクトにより装置全体の高さが増し、更なる装置の大型化につながっていた。
特開2005−188899号公報
本発明は、上述のような問題点を解消したものであり、安定して効率良く廃油を燃焼させることができ、従来の廃油燃焼装置と比して小型化された廃油燃焼装置を提供することを目的とする。
本発明に係る廃油燃焼装置は、廃油燃料を噴出する廃油供給ノズルと、助燃燃料を噴出する助燃燃料供給ノズルと、上記廃油供給ノズルと同軸に配設され、該廃油供給ノズルと上記助燃燃料供給ノズルとを覆う混合管と、上記混合管の一端から他端に向けて空気を供給する空気供給手段と、上記廃油供給ノズルと同軸で上記混合管の他端側に設けられ、上記混合管から噴出された廃油燃料を気化し燃焼するとともに、燃焼ガスを該廃油供給ノズルの軸方向から反らす略半球状の気化カップと、上記混合管と上記気化カップとを覆い、上記燃焼ガスを導出する噴出口を有する外筒とを備える。
本発明は、廃油供給ノズルから噴出される廃油燃料が気化カップに当たり気化され燃焼する。そして、この気化カップが廃油供給ノズルと同軸に設けられていることから、噴出される廃油燃料が燃焼し、燃焼ガスとなると、その燃焼ガスの進行方向が気化カップにより、軸方向から反らされる。このため、廃油燃焼装置では、空気と気化した廃油とが混合されるとともに、外筒内で完全に燃焼されるので、不完全燃焼による黒煙等の発生がない。
また、本発明では、気化カップにより燃焼ガスが廃油供給ノズルの軸方向から反らされ、十分な燃焼時間を確保することができるので、従来の廃油燃焼装置と比して小型化を実現できる。
本実施の形態として示す廃油燃焼装置の縦断面図である。 廃油供給ノズル及び灯油供給ノズルの位置関係を説明するための要部斜視図である。 廃油燃焼装置の分解斜視図である。 廃油燃焼装置の運転開始時の動作を説明するためのフローチャートである。 廃油燃焼装置の運転停止時の動作を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明を適用した廃油燃焼装置につき図面を参照して説明する。図1に示すように、廃油燃焼装置1は、廃油燃料を噴出する廃油供給ノズル11を有する廃油供給部21と、灯油を噴出する灯油供給ノズル12を有する灯油供給部22とを備える。そして、廃油供給ノズル11と灯油供給ノズル12の周囲には、廃油供給ノズル11と同軸に配設され、廃油供給ノズル11と灯油供給ノズル12とが覆われる混合管13と、混合管13の一端13a側から他端13b側に向けて空気を供給するブロア14とを備える。さらに、廃油供給ノズル11と同軸で混合管13の他端13b側に設けられ、混合管13から噴出された廃油を気化し燃焼するとともに、燃焼ガスを廃油供給ノズル11の軸方向から反らす略半球状の気化カップ15と、混合管13と気化カップ15とを覆い、燃焼ガスを導出する噴出口16を有する外筒17とを備える。廃油燃焼装置1は、ブロア14の出力や、廃油供給部21及び灯油供給部22の出力を制御する制御部18を備え、この制御部18により装置全体を制御する。
廃油燃焼装置1は、灯油供給ノズル12から灯油を噴出し、図2に示す着火手段19により灯油に着火する。そして、灯油燃焼を行っている状態で、廃油供給ノズル11から廃油を噴出し、廃油を燃焼する。このとき、廃油燃焼装置1は、ブロア14により混合管13の一端13a側から他端13b側に向けて空気を供給し、灯油及び廃油の燃焼ガスを外筒17の噴出口16に導く。
廃油燃焼装置1の廃油供給部21は、図1に示すように、廃油燃料を貯留する廃油タンク23と、廃油供給ノズル11と、この廃油供給ノズル11と廃油タンク23とを連通する廃油供給管24と、廃油供給ノズル11への廃油の供給・停止を行うポンプ25aと、廃油供給管24の管路中に設けられるフィルタ25bと電磁弁25cとから構成されている。
廃油タンク23は、廃油燃料を貯留するタンクである。廃油タンク23は、例えば、略直方体形状を有し、底部に廃油供給管24が連結されている。廃油供給管24は、廃油タンク23と廃油供給ノズル11とを連通する管であり、例えば、耐熱性を有する金属材料から形成されている。廃油供給管24は、一端が廃油タンク23と連結され、他端が廃油供給ノズル11と連結されている。また、ポンプ25aは、廃油供給管24の管路中に設けられ、廃油タンク23からの廃油燃料の供給を行うものである。このポンプ25aは、廃油燃料の粘度により供給量が変わることがないようにするためのものであり、補助的なものである。また、このポンプ25aは、制御部18と接続され、制御部18からの制御信号により、その運転を制御できる。また、フィルタ25bは、廃油供給管24の管路中に設けられ、廃油燃料中のゴミ等を取り除く。このフィルタ25bは、フィルタの清掃を行うときに分解過程で管路中に空気が残らないようにするために、分解することなくフィルタの清掃が行えるいわゆるオートクリーンフィルタである。また、電磁弁25bは、いわゆるソレノイドであり、廃油供給管24の管路中で、ポンプ25aの後段に設けられる。この電磁弁25bは、制御部18と接続され、制御部18からの制御信号により、弁開度が制御される。また、電磁弁25bは、廃油供給部21の運転を停止したときに、廃油供給ノズル11からの廃油燃料の液だれを防止するとともに、地震などの緊急停止を必要とするときに瞬時に廃油燃料の供給を停止することができるものである。
なお、廃油燃焼装置1の主燃料として使用される廃油燃料は、牛脂などの動物性、大豆油などの植物性又は潤滑油、絶縁油、エンジンオイル等の鉱物性の廃油など、いかなるものであってもよい。
また、廃油供給部21は、例えば、廃油タンク23の廃油供給管24と連結される位置に、廃油燃料に含まれる大型の不純物を取り除くフィルタを設けるようにしてもよい。このフィルタは、廃油供給管24が目詰まりすることを防止するためのものである。フィルタは、網目の目詰まりを定期的に清掃することができるように、着脱可能であることが好ましい。
廃油供給部21の廃油供給ノズル11は、廃油供給管24の他端側に連結され、廃油燃料が導通される管11aと、この管11aの周囲に設けられ、ブロア14からの空気が供給されるエアダクト11bとから構成されている。廃油供給ノズル11の管11aは、その中心軸26が略水平となるように配設され、廃油供給管24と連結され、廃油タンク23からの廃油が供給される。また、エアダクト11bは、管11aを覆う管状のダクトであり、ブロア14からの空気が供給される。このエアダクト11bは、先端11cが、管11aの先端と略一致する位置に設けられ、さらに、流速を上げるために先端11cにかけて内径が縮径している。廃油供給ノズル11は、エアダクト11bからの空気が先端11cから噴出することで、管11aの廃油を吸い込み霧状にしながら空気と廃油とが混合されて噴出する。また、エアダクト11bは、先端11c近傍の外周下部に、霧化しなかった廃油がエアダクト11b外周を伝って廃油供給管24側に流れるのを防止する遮蔽板11dが設けられている。
このような構成を有する廃油供給部21は、エアダクト11bにブロア14からの空気が供給された状態で、ポンプ25aを運転し電磁弁25cの弁を開くことで、廃油タンク23からの廃油燃料が廃油供給管24を介して、廃油供給ノズル11の管11aに供給される。そして、エアダクト11bを流れる空気により、管11aの先端側が負圧状態となることで、管11a内の廃油が吸い込まれ霧化されて、空気とともに噴出される。
廃油燃焼装置1の灯油供給部22は、図1に示すように、灯油燃料を貯留する灯油タンク27と、灯油供給ノズル12と、この灯油供給ノズル12と灯油タンク27とを連通する灯油供給管28と、灯油供給ノズル12への灯油の供給・停止を行うポンプ29とから構成されている。灯油タンク27は、灯油燃料を貯留するタンクである。灯油タンク27は、例えば、略直方体形状を有し、底部に灯油供給管28が連結されている。灯油供給管28は、灯油タンク27と灯油供給ノズル12とを連通する管であり、例えば、耐熱性を有する金属材料から形成されている。灯油供給管28は、一端が灯油タンク27と連結され、他端が灯油供給ノズル12と連結されている。また、ポンプ29は、灯油供給管28の管路中に設けられ、灯油タンク27からの灯油の供給・停止を行うものである。このポンプ29は、制御部18と接続され、制御部18からの制御信号により、供給量を制御できる。
灯油供給ノズル12は、灯油供給管28の他端側に連結され、灯油タンク27からの灯油燃料を略水平方向に噴出するノズルである。灯油供給ノズル12は、ポンプ29からの圧力により、灯油燃料を噴出するものである。また、灯油供給ノズル12は、廃油供給ノズル11の上部で、ノズル先端が廃油供給ノズル11の先端11cの鉛直方向における位置と略一致する位置となるように配設される。
廃油燃焼装置1は、この灯油供給ノズル12の先端近傍に灯油燃料を着火する着火手段19が設けられている。この着火手段19は、図2に示すように、2本の電極19a、19bの先端同士が近接するように配設されてなる。着火手段19は、図示しない電源により2本の電極19a、19bに電圧がかけられることで、電極間に火花が飛ぶように構成されている。着火手段19は、灯油供給ノズル12から噴出される灯油燃料に火花を当てることで、灯油燃料に着火する。
なお、上述においては、廃油燃焼装置1の助燃燃料として、灯油について説明をしたが、これに限らず、廃油と比して着火温度が安定して低い燃料であればよく、例えば、軽油、重油であってもよい。
混合管13は、図1及び図3に示すように、廃油供給ノズル11と灯油供給ノズル12とを覆う管状部材であり、ブロア14からの空気を一端13a側から他端13b側に導く。混合管13は、廃油供給ノズル11及び灯油供給ノズル12から噴出される廃油燃料及び灯油燃料と、ブロア14からの空気とを混合して、水平方向に導くものである。混合管13は、その径が廃油供給ノズル11、灯油供給ノズル12、着火手段19を収容できるとともに、ブロア14からの空気を流通することができる大きさに形成されている。また、混合管13は、廃油供給ノズル11と同軸となるように配設されている。
混合管13は、一端13a側端部にフランジ部31が設けられ、このフランジ部31が後述する取付リング32の段部32aと係合される。また、混合管13は、軸方向の略中央から他端13bにかけてテーパ部13cが設けられている。このテーパ部13cは、ブロア14からの空気の流速を上げるために、内径が縮径している。また、混合管13は、軸方向の略中央の周面に複数の孔13dが設けられている。この孔13dは、混合管13の外側で、後述する外筒17の内側にある燃焼ガスを再び混合管13内に取り込むためのものである。すなわち、孔13dは、いわゆるエジェクタ効果による再燃焼を行うためのものである。
また、混合管13は、廃油供給ノズル11の先端11cのやや他端13b寄りの管路に一端13a側からの空気と廃油燃料及び灯油燃料との混合を促進する混合促進板33が設けられている。この混合促進板33は、廃油供給ノズル11及び灯油供給ノズル12を他端13b側に臨ませる開口部33aと、一端13a側からの空気が螺旋状に旋回するようにする多数の羽根部33bとから構成されている。混合促進板33は、開口部33aを介して廃油供給ノズル11及び灯油供給ノズル12から噴霧される燃料と、ブロア14からの空気を混合する。すなわち、混合促進板33は、開口部33aを燃料が通り、羽根部33bを空気が通ることで、旋回流となる空気と燃料とが混合される。
廃油燃焼装置1のブロア14は、図1に示すように、混合管13の一端13a側に設けられる送風機である。ブロア14には、空気が送出される送出口と混合管13との間に混合管13と略同径のダクト34が取り付けられる。このダクト34により空気が混合管13に導かれる。また、ブロア14は、混合管13に空気を供給するとともに、廃油供給部21のエアダクト11bに空気を供給する。
なお、廃油燃焼装置1では、1つのブロアにより、混合管13及びエアダクト11bへ空気が供給されるようになっているが、これに限らず、ブロアを2つ設け、それぞれ別個に空気を供給するようにしてもよい。
気化カップ15は、耐熱性を有する鋼板等から形成され、廃油供給ノズル11と同軸で混合管13の後段に設けられる。具体的には、気化カップ15は、廃油供給ノズル11と同軸で、混合管13の他端13b側の混合管13と所定距離離間した位置に配設される。気化カップ15は、底部となり略半球状の半球部15aと、この半球部15aと連続する円筒部15bとからなり、全体形状が断面略U字状のカップ形状に形成されている。気化カップ15は、半球部15aが混合管13側に位置し、円筒部15bが混合管13と反対側に位置するように配設される。この気化カップ15は、外筒17に設けられる図示しないブラケットを介して中心軸26上に位置固定される。この気化カップ15は、半球部15aの外径が混合管13の他端13bにおける内径より略同一ないしやや大きく形成されている。また、気化カップ15は、円筒部15b上で、半球部15aと円筒部15bとの境界近傍に、燃焼ガスの一部の流路となる複数の穴15cが形成されている。
このような気化カップ15は、混合管13の他端13bから噴出される燃焼ガスの流れ方向を中心軸26から反らすとともに、燃焼しきれなかった廃油燃料が付着し、付着した廃油燃料を気化する。すなわち、気化カップ15は、混合管13からの燃焼ガスの流れ方向を、中心軸26に沿った方向から反らし、空気と気化した廃油とを混合させ、確実に燃焼させるためのものである。
なお、本願発明者は、気化カップ15の形状、配置につき、様々なものを試みたが、上述の気化カップ15が燃焼効率上最も好ましいことが分かった。すなわち、円筒部15b側を混合管13側とする配置とした場合には、不完全燃焼の発生は少ないものの、気化カップ15及びその周囲である外筒17が高温となり、耐熱寿命が短くなった。また、気化カップ15の代わりにパイプ状のものとした場合には、廃油の飛び散りが激しくバーナとしての用途に適したものとならなかった。さらに、気化カップ15の配置を中心軸26から偏倚した場合には、発生する火炎の噴出方向に偏りがあるとともに、黒煙の発生が見られた。これらのことから、気化カップ15は、混合管13からの燃焼ガスの流れをある程度反らすことができるものであるとともに、その中心軸が、廃油供給ノズル11の軸26と同軸となることが好ましい。
廃油燃焼装置1の外筒17は、図1及び図3に示すように、混合管13及び気化カップ15を覆う管状部材である。外筒17は、耐熱性を有する鋼板等から形成され、廃油供給ノズル11と同軸で、一端17a側にフランジ部36が設けられ、このフランジ部36に取付リング32が取り付けられ、混合管13が固定される。フランジ部36には、後述する保持ブラケット38と外筒17とを着脱自在とする取付機構40の一対の支持片41が設けられている。また、外筒17は、その他端17b側が、火炎が噴出する噴出口16となる。外筒17は、他端17b側に、外筒17より小径な噴出管37が取り付けられる。外筒17には、噴出管37が取り付けられることで、他端17bに段差部17cが形成される。この段差部17cは、混合管13から噴出し気化カップ15により軸26方向から流れ方向が反らされた燃焼ガスを滞留させる役目をし、当該段差部17cと気化カップ15とにより廃油燃料の完全燃焼を実現する。
なお、廃油燃焼装置1では、上述のように、外筒17に段差部17cを設けることに限らず、気化カップ15により廃油燃料を完全燃焼させることができるものであれば設ける必要はない。
外筒17に取り付けられる取付リング32は、図1及び図3に示すように、その外径が外筒17のフランジ部36の外径と略同一に形成されている。また、取付リング32は、中心孔32bの径が、混合管13の外径と略同一に形成されている。取付リング32は、中心孔32bから外周に向かって段部32aが形成され、この段部32aに混合管13のフランジ部31が係合される。取付リング32は、複数の貫通孔32cが形成され、この貫通孔32cにボルトが挿通されフランジ部36に固定される。
外筒17とダクト34との間には、廃油供給ノズル11のエアダクト11bを保持する保持ブラケット38が設けられている。この保持ブラケット38は、ダクト34が固定されている。保持ブラケット38は、廃油供給ノズル11のエアダクト11bを保持する。また、保持ブラケット38には、外筒17を着脱自在とする取付機構40の一対の支持片42が設けられている。保持ブラケット38は、取付機構40により外筒17が固定されることで、取付リング32の段部32aに係合された混合管13の抜け止めを行う。
外筒17と保持ブラケット38とを固定する取付機構40は、フランジ部36に設けられる一対の支持片41と、保持ブラケット38に設けられる一対の支持片42と、支持片41、42のそれぞれに設けられる貫通孔41a、42aに挿通されるピン43とから構成されている。取付機構40は、一方の支持片41、42からピン43を抜き取ることで、他方の支持片41、42及びピン43がヒンジとなり、外筒17を回動させることができる。
このような取付機構40を備えることで廃油燃焼装置1は、保持ブラケット38に対して、外筒17を回動させることができ、これにより、混合管13内に配設される廃油供給ノズル11及び灯油供給ノズル12を露出させることができ、メンテナンスを容易に行うことができる。このとき、外筒17側にある気化カップ15も取り外すこともできるので、気化カップ15にスラッジが付着したとしても容易に取り除くことができる。
また、廃油燃焼装置1は、図1に示すように、ダクト34の管路中に混合管13側に発生する炎の光を監視するフレームアイセンサ45と、温度センサ46とが設けられている。フレームアイセンサ45は、例えば光電管により外筒17内の燃焼状態を感知するセンサであり、このセンサにより外筒17内が不完全燃焼等の好ましくない燃焼状態か否かを判断することができる。フレームアイセンサ45は、感知結果が制御部18に送られ、制御部18にて燃焼状態に異常があるかどうかが判断される。温度センサ46は、外筒17内の温度を検知するセンサであり、この検知された値が制御部18に供給され、フレームアイセンサ45とともに、異常の有無が判断される。
なお、センサ45、46は、上述のような位置に設けられることに限らず、複数個を外筒17内の様々な位置に設けるようにしてもよい。
廃油燃焼装置1の制御部18は、廃油供給部21のポンプ25a、電磁弁25c、灯油供給部22のポンプ29、ブロア14と接続されており、各部に信号を供給し、各部を制御する。また、制御部18は、フレームアイセンサ45、温度センサ46からの信号が供給され、この供給される信号に基づいて、各部を制御する。制御部18は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、メモリと、タイマ等を有し、これらがバスを介して互いに接続されている。制御部18は、メモリに、各部の駆動タイミングのプログラム等が格納され、タイマにより、各動作の開始時間がカウントされる。具体的には、制御部18は、廃油供給部21のポンプ25a、電磁弁25c、灯油供給部22のポンプ29、ブロア14と接続され、ポンプ、ブロアの出力、バルブの開度等を制御する。
また、廃油燃焼装置1は、図1に示すように、制御部18と接続される操作盤48が設けられ、ユーザによる操作を可能としている。この操作盤48を介して入力される信号は、制御部18に供給され、この入力信号に基づいて、制御部18が各部を制御する。
以上のような構成を有する廃油燃焼装置1では、廃油燃料を主燃料として燃焼させることができる。また、ブロア14により十分な空気が混合管13内に供給され、混合管13にて廃油燃料及び灯油燃料と空気とが混合されるので、不完全燃焼を起こすことなく、廃油燃料の燃焼を行うことができる。また、混合管13の後段には、気化カップ15が設けられ、混合管13内で燃焼されなかった廃油燃料が気化カップ15に付着し燃焼熱により気化されることとなり、確実に廃油燃料の燃焼が行われる。さらに、この気化カップ15が混合管13からの燃焼ガスを中心軸26と平行な方向から反らし、燃焼時間を稼ぐことができるので、不完全燃焼の発生を防ぐことができ、黒煙の発生がない。
また、廃油燃焼装置1では、混合管13に孔13dが設けられ、いわゆるエジェクタ効果による再燃焼を行うことができ、外筒17に段差部17cが設けられ、燃焼ガスが外筒17内にこもるようになることから、さらなる確実な廃油燃焼を行うことができる。そして、廃油燃焼装置1は、このような構成から、装置全体が小型化である上に、完全燃焼を実現することができる。
また、廃油燃焼装置1は、混合管13に混合促進板33が設けられ、ブロア14からの空気が旋回するように混合管13のテーパ部13cに供給されるので、当該空気が、廃油供給ノズル11及び灯油供給ノズル12から噴出される燃料と十分に混合され燃焼する。
なお、廃油燃焼装置1においては、上述のように、廃油供給部21と灯油供給部22とを別体に設けている。これは、廃油燃料と灯油燃料の粘度等の特性の相違を考慮したことによるものである。すなわち、廃油供給ノズル11を灯油供給ノズル12と同様のノズルとした場合には、目詰まりする可能性があることから、上述のような構成とした。
また、廃油燃焼装置1は、上述のように、廃油供給ノズル11の中心軸26の軸方向が水平方向と略平行となることについて述べたが、これは、バーナとしての廃油燃焼装置を利用する際に噴出口16からの炎を水平方向とすることが好ましいことによるものである。したがって、廃油供給ノズル11の軸方向は、上述に限らず、所望とする噴出口16からの炎の噴出方向に応じて変えるようにすればよい。
次に、このように構成された廃油燃焼装置1を用いて廃油燃料を燃焼させる動作について説明する。図4に示すように、ステップS1において、ユーザは、廃油燃焼装置1の電源をオンにする。ステップS2において、制御部18は、ブロア14、灯油供給部22及び着火手段19を運転する。このとき、着火手段19は、灯油供給ノズル12から灯油燃焼が噴出され始めたころに通電され、灯油燃料を着火する。
次に、ステップS3において、所定時間、例えば3分間経過し気化カップ15が廃油燃料の気化に必要な温度まで加熱された後に、制御部18は、廃油供給部21を運転する。具体的には、制御部18は、ポンプ25aを運転し電磁弁25cの弁を開き、廃油供給ノズル11からの廃油燃料の噴出をさせる。このとき、ブロア14からの空気(図1中矢印A)と廃油燃料とが混合されるとともに、灯油供給ノズル12からの灯油燃料の燃焼により、廃油燃料が燃焼される。
次に、ステップS4において、制御部18は、フレームアイセンサ45、温度センサ46から供給される値に基づいて、廃油燃料のみによる燃焼が可能かどうかを判断する。制御部18が廃油燃料のみによる燃焼ができると判断した場合には、ステップS5に進み、廃油燃料のみによる燃焼ができないと判断した場合には、ステップS6に進む。
ステップS5において、制御部18は、廃油燃料のみによる燃焼ができると判断したことにより、灯油供給部22の運転を停止する。また、ステップS6において、制御部18は、灯油供給部22を制御し、灯油燃料の供給を続け、灯油燃料と廃油燃料の両方による燃焼を続ける。
その後、廃油燃焼装置1は、ステップS4を繰り返し、センサ45、46からの値により廃油燃料のみによる燃焼が可能かどうかを判断し、その判断結果に応じて、灯油供給部22の運転状態を制御する。
廃油燃焼装置1は、廃油燃料のみ、または灯油燃料との併用による燃焼のときには、ブロア14からの空気により混合管13にて各燃料と空気とが混合されている。また、混合管13内で燃焼しきれなかった廃油燃料は、気化カップ15に付着し、燃焼熱により加熱された気化カップ15にて当該廃油燃料が気化されて燃焼することとなる。また、気化カップ15により、混合管13からの燃焼ガスが中心軸26に沿った方向から反らされることとなる。このとき、気化カップ15は、燃焼ガスの流れ方向を、完全に遮蔽するものではなく、後段の噴出口16に流しながらも中心軸26から反らす(図1中矢印B)ようにしているので、噴出口16からの炎の噴出を確保しつつも、燃焼時間も十分に確保することができる。
次に、廃油燃焼装置1の運転を停止するときの動作について説明をする。図5に示すように、ステップS11において、制御部18は、ユーザからの廃油燃焼装置1の運転停止の指示に従い、まず、灯油供給部22を運転する。
そして、ステップS12において、制御部18は、廃油供給部21の運転を停止する。次に、ステップS13において、制御部18は、所定時間、例えば2分間経過した後に、灯油供給部22の運転を停止する。これは、外筒17内に燃焼しきれなかった廃油燃料を最後まで燃焼するようにするためである。
最後に、ステップS14において、制御部18は、ブロア14の運転を停止させる。
このようにして廃油燃焼装置1は、運転停止時には、灯油燃料のみによる燃焼を行い、外筒17内の燃焼しきれなかった廃油燃料を最後まで燃焼させた後に運転を停止する。したがって、運転停止時に黒煙の発生を最小限にとどめることができる。
なお、上述のように、例えば、ステップS3、S13の状態を3分間ないし2分間続けることを述べたが、これに限られるものではなく、装置全体の容積によって変化することはもちろんである。
また、制御部18は、所定時間運転させることによって廃油燃焼装置1を制御しているが、これに限らず、例えば、センサ45、46からの信号に基づいて、所望とする燃焼状態となった場合に、次のステップに進むように制御するようにしてもよい。
1 廃油燃焼装置、11 廃油供給ノズル、11a 管、11b エアダクト、11c 先端、11d 遮蔽板、12 灯油供給ノズル、13 混合管、13a 一端、13b 他端、13c テーパ部、13d 孔、14 ブロア、15 気化カップ、15a 半球部、15b 円筒部、15c 穴、16 噴出口、17 外筒、17a 一端、17b 他端、17c 段差部、18 制御部、19 着火手段、21 廃油供給部、22 灯油供給部、23 廃油タンク、24 廃油供給管、25a ポンプ、25b フィルタ、25c 電磁弁、26 中心軸、27 灯油タンク、28 灯油供給管、29 ポンプ、31 フランジ部、32 取付リング、32a 段部、32b 中心孔、32c 貫通孔、33 混合促進板、33a 開口部、33b 羽根部、34 ダクト、36 フランジ部、37 噴出管、38 保持ブラケット、40 取付機構、41、42 支持片、43 ピン、45 フレームアイセンサ、46 温度センサ、48 操作盤

Claims (4)

  1. 廃油燃料を噴出する廃油供給ノズルと、
    助燃燃料を噴出する助燃燃料供給ノズルと、
    上記廃油供給ノズルと同軸に配設され、該廃油供給ノズルと上記助燃燃料供給ノズルとを覆う混合管と、
    上記混合管の一端から他端に向けて空気を供給する空気供給手段と、
    上記廃油供給ノズルと同軸で上記混合管の他端側に設けられ、上記混合管から噴出された廃油燃料を気化し燃焼するとともに、燃焼ガスを該廃油供給ノズルの軸方向から反らす略半球状の気化カップと、
    上記混合管と上記気化カップとを覆い、上記燃焼ガスを噴出する噴出口を有する外筒とを備える廃油燃焼装置。
  2. 上記外筒は、上記噴出口に、該外筒より小径な導出管が段部を介して接続されている請求項1記載の廃油燃焼装置。
  3. 上記混合管は、先端に向かって縮径する縮径部を有する請求項1又は2記載の廃油燃焼装置。
  4. 上記混合管は、該混合管の外側で上記外筒の内側にある燃焼ガスを取り込むための複数の孔部が設けられている請求項1乃至3のうちのいずれか1項記載の廃油燃焼装置。
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CN116717805A (zh) * 2023-03-10 2023-09-08 重庆鸿邦科技有限公司 一种燃料热效率倍增并抑制氮氧化合物产生的燃烧装置

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