以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態:システム構成)
図1は、本発明の第1の実施形態による車両管理システムを示している。図1において、車両管理システム1は、自動車2、バイク3および自転車4等の車両の駐車または駐輪の管理、および自転車4の貸出・返却の管理を行うシステムである。車両管理システム1は、自動車2およびバイク3の駐車管理、自転車4の駐輪管理および自転車4の貸出・返却管理を有機的に統合したシステムであり、例えば駐車場と駐輪場とが併設された車両管理施設に設置されている。車両管理システム1は、駐車料金精算機11と、自動車2のロックを行う複数台のフラップ装置12と、バイク3のロック(施錠)を行う複数台のバイクロック装置13と、自転車4のロック(施錠)を行う複数台の自転車ロック装置14とを備えている。
駐車料金精算機11は例えば当該車両管理施設において、施設の出入口近傍等に設置されている。各フラップ装置12は、車両管理施設内に設けられた自動車駐車区画Aに設置され、フラップ用中継装置15を介して駐車料金精算機11に接続されている。各バイクロック装置13は、車両管理施設内に設けられたバイク駐車区画Bに設置され、バイクロック用中継装置16を介して駐車料金精算機11に接続されている。各自転車ロック装置14は、車両管理施設内に設けられた自転車駐輪区画Cに設置され、自転車ロック用中継装置17を介して駐車料金精算機11に接続されている。なお、この区画形式は一例にすぎず、他の区画形式を採用することもできる。また、駐車料金精算機11に接続可能な中継装置15、16、17の数には限界があり、また、各中継装置15、16、17に接続されるフラップ装置12、バイクロック装置13または自転車ロック装置14の数にも限界があるが、これら限界の範囲内であれば、フラップ装置12、バイクロック装置13および自転車ロック装置14を混合させて設置することが可能である。さらに、1つの車両管理施設内に、駐車料金精算機11を複数台設置すると共に、これら駐車料金精算機11と接続された簡易サーバ(図示せず)を設置し、これら駐車料金精算機11の設置状態や稼動状態や売上額などを、簡易サーバを用いて統合的に管理する構成としてもよい。
また、複数台のフラップ装置12、複数台のバイクロック装置13および複数台の自転車ロック装置14には固有の装置番号がそれぞれ割り当てられている。すなわち、複数台のフラップ装置12、複数台のバイクロック装置13および複数台の自転車ロック装置14にそれぞれ割り当てられた装置番号はすべて相互に異なる。これら装置番号はランダムな番号でもよいが、一定の規則性を有する数値の配列とすることが望ましい。例えば、本実施形態では、複数台のフラップ装置12には、101、102、103、…といった最上位の桁が「1」である数値の配列とし、複数台のバイクロック装置13には、201、202、203、…といった最上位の桁が「2」である数値の配列とし、複数台の自転車ロック装置14には、301、302、303、…といった最上位の桁が「3」である数値の配列とする。このような装置番号によれば、最上位の桁の違い基づいてフラップ装置12、バイクロック装置13、自転車ロック装置14の識別を容易に行うことができる。
また、本実施形態において、自転車ロック装置14に置かれる自転車4には、駐輪を目的として自転車ロック装置14に置かれる自転車(以下、これを「駐輪自転車4A」という。)と、例えば自転車貸出サービス業務の提供に用いるために自転車ロック装置14に置かれる自転車(以下、これを「貸し自転車4B」という。)とがある。そして、自転車駐輪区画Cに設置された複数台の自転車ロック装置14は、駐輪自転車4Aをロックするための自転車ロック装置14と、貸し自転車4Bをロックするための自転車ロック装置14とに区分けされている。例えば、装置番号301ないし306が割り当てられた自転車ロック装置14が駐輪自転車4Aをロックするための自転車ロック装置14であり、装置番号307ないし312が割り当てられた自転車ロック装置14が貸し自転車4Bをロックするための自転車ロック装置14である。
なお、図1において、実線で示す自動車2、バイク3、自転車4(4A、4B)は、これらがフラップ装置12、バイクロック装置13、自転車ロック装置14に駐車中または駐輪中であることを意味し、破線で示す自動車2、バイク3、自転車4は、これらがフラップ装置12、バイクロック装置13、自転車ロック装置14に駐車または駐輪しておらず、フラップ装置12、バイクロック装置13、自転車ロック装置14が空車であることを意味する。
(自転車ロック装置)
図2は複数台の自転車ロック装置14を連結することにより形成された一対の自転車ロック装置ユニットを示している。図2において、一対の自転車ロック装置ユニット21は背面側同士が互いに向かい合う状態でそれぞれ配置され、各自転車ロック装置ユニット21に向けて自転車4を異なる方向から出し入れできるようになっている。各自転車ロック装置ユニット21は、複数台の自転車ロック装置14を駐輪ラック22により連結することにより形成されている。図2では1台の自転車ロック装置ユニット21に6台の自転車ロック装置14を連結する場合を例にあげているが、自転車ロック装置ユニット21にさらに多くの自転車ロック装置14を連結することができる。自転車駐輪区画Cにはこのような自転車ロック装置ユニット21が例えば複数台設置されている。
各自転車ロック装置14は、自転車4の前輪を挿入するための挿入口14Aを有し、挿入口14Aに挿入された自転車4の前輪をロック(施錠)することができる。また、駐輪ラック22には、自転車ロック装置14にそれぞれ対応するようにガイドレール23が設けられている。自転車4を自転車ロック装置14によりロックするときには、自転車4の前輪をガイドレール23上に載せる。また、自転車ロック装置14は高さ位置が交互に異なるように配置されており、低い位置に配置された自転車ロック装置14には低位置用のガイドレール23が設けられ、高い位置に配置された自転車ロック装置14には高位置用のガイドレール23が設けられている。これにより、隣接する自転車4のハンドルが互いに干渉するのを避け、限られたスペースにおいて多数の自転車を駐輪させることができる。
また、双方の自転車ロック装置ユニット21の間には1台の自転車ロック用中継装置17が取り付けられ、双方の自転車ロック装置ユニット21に連結された複数台の自転車ロック装置14は、駐輪ラック22内等に配置された配線56(図4参照)を介して自転車ロック用中継装置17に接続されている。そして、自転車ロック用中継装置17は埋設配線51を介して駐車料金精算機11に接続されている。
また、各自転車ロック装置14の挿入口14A近傍の利用者に確認し易い位置には、各自転車ロック装置14に割り当てられた装置番号が表示されており、利用者が何番の自転車ロック装置14に自転車4をロックさせたかがわかるようになっている。
さらに、本実施形態では、例えば、図2において手前側に配置された自転車ロック装置ユニット21に連結された自転車ロック装置14が貸し自転車4Bをロックするための自転車ロック装置14(装置番号307ないし312)であり、図2において奥側に配置された自転車ロック装置ユニット21に連結された自転車ロック装置14が駐輪自転車4Aをロックするための自転車ロック装置14(装置番号301ないし306)である。なお、貸し自転車4Bをロックするための自転車ロック装置14と、駐輪自転車4Aをロックするための自転車ロック装置14との区分けや配置関係は、一例にすぎず、他の区分けや配置関係を採用することもできる。
(駐車料金精算機)
図3は駐車料金精算機11の外観を示している。駐車料金精算機11の前面には、液晶のドットマトリクスタイプの画面を有する表示器31、テンキー32、テンキー32と併設された複数種類の操作キー群33、定期カード、クレジットカードやプリペイドカードを挿入するカード挿入口34、紙幣挿入口35、硬貨投入口36、案内放送(操作ガイダンス)用のスピーカ37、係員呼出釦38を備えたインターホン39(図4参照)、および釣銭/領収証取出口40が設けられている。
ここで、表示器31の画面は液晶のドットマトリクスタイプであるため、文字、数字、枠線などを如何様にも表示することができる(図7等参照)。表示器31は、後述するように種々の案内表示を出力し、スピーカ37は種々の案内音声を出力する。表示器31およびスピーカ37は案内出力部の具体例である。また、テンキー32および操作キー群33はメンブレンスイッチまたはシートスイッチ等のタッチ式のキー装置により一体的に構成されている(図7等参照)。利用者はテンキー32および複数種類の操作キー群33を操作することにより、後述するように、装置番号、暗証番号等の種々の数値を入力することができる。テンキー32および操作キー群33は数値入力部の具体例である。さらに、カード挿入口34、紙幣挿入口35および硬貨投入口36は、後述するように、駐輪料金または貸出料金等を受け取るための料金精算部の具体例である。
図4は駐車料金精算機11および自転車ロック装置14の電気的構成を示している。図4に示すように、駐車料金精算機11の内部には、CPU(Central Processing Unit)41、メモリ42、カードリーダー43、領収証プリンタ44、コインセレクタ45、紙幣リーダ46、硬貨払い出し装置47、構内通信部48等が設けられている。これら図4に示す駐車料金精算機11の内部に搭載された部材43ないし48は、図3に示す駐車料金精算機11の前面に装着された部材31、32、33、37、39等と共に、インターフェイス49に接続され、それらはバス5を介してメモリ42に記憶されたプログラムに従いCPU41によって制御される。ここで、領収証プリンタ44は、文字が印字された紙片を発行する紙片発光部の具体例であり、領収証の発行だけでなく、後述する貸出票の発行にも用いられる。
また、自転車ロック用中継装置17の内部には、駐車料金精算機11と埋設配線51を介して接続される通信中継部52と、ロック装置制御部53を有しており、そこから複数の自転車ロック装置14のロック機構部54と前輪検知部55とがそれぞれ配線56により接続されている。
また、駐車料金精算機11のメモリ42には、各種のシステムプログラムに加えて、フラップ装置12、バイクロック装置13、自転車ロック装置14の動作制御、駐輪自転車4Aの駐輪管理処理、貸し自転車4Bの貸出・返却管理処理を行うための各種プログラムが格納されている。そして、駐車料金精算機11のCPU41は、これらプログラムを実行することにより、フラップ用中継装置15との協働によるフラップ装置12の制御、バイクロック用中継装置15との協働によるバイクロック装置13の制御、自転車ロック用中継装置17(ロック装置制御部53)との協働による自転車ロック装置14の制御、図11に示す後述の駐輪管理処理、図12に示す後述の貸出・返却処理等を行う。なお、CPU41は、自転車ロック制御部、駐輪管理部、貸出管理部および非自転車ロック制御部の具体例である。
(データテーブル)
図5は駐車料金精算機11のメモリ42に記憶されるデータテーブルを示している。図5に示すように、メモリ42のデータテーブルを記憶する領域には、自動車駐車管理用のデータテーブルT1、バイク駐車管理用のデータテーブルT2、自転車駐輪・貸出・返却管理用のデータテーブルT3が記憶される。これらデータテーブルT1、T2、T3はメモリ42に随時読み書き自在な状態で記憶されている。
自動車駐車管理用のデータテーブルT1には、複数のフラップ装置12の装置番号(最上位の桁が「1」)ごとに、自動車検知部(図示せず)の検知・非検知状態、フラップ機構(図示せず)の動作・非動作(ロック・アンロック)状態、自動車2の検知を開始した日時を示す駐車開始時刻、および駐車時(駐車開始時または駐車開始時以降)に利用者により入力された暗証番号等が記憶される。これにより、自動車2の駐車時に利用者により入力された暗証番号は、駐車時に利用者により入力された装置番号と関連付けられてデータテーブルT1に記憶される。ここで、自動車検知部は、各フラップ装置12に設けられ、駐車スペースに自動車2が駐車しているかどうかを検知するセンサであり、駐車スペースに自動車2が駐車しているときに検知状態となり、駐車スペースに自動車2が駐車していないときには非検知状態となる。また、フラップ機構は、各フラップ装置12に設けられ、駐車スペースに駐車している自動車2をロックする機構であり、自動車2の下に位置する図示しないフラップ板を起立させることで自動車2を退出不可能に規制する機構であり、自動車2を退出不可能に規制しているときに動作状態(ロック)となり、フラップ板を倒伏させることで自動車2を進入及び退出可能としているときは非動作状態(アンロック)となる。
バイク駐車管理用のデータテーブルT2には、複数のバイクロック装置13の装置番号(最上位の桁が「2」)ごとに、バイクロック機構(図示せず)のロック・アンロック状態、バイク3のロックを開始した日時を示すロック時刻、および駐車時(駐車開始時または駐車開始時以降)に利用者により入力された暗証番号等が記憶される。これにより、バイク3の駐車時に利用者により入力された暗証番号は、駐車時に利用者により入力された装置番号と関連付けられてデータテーブルT2に記憶される。ここで、バイクロック機構は、各バイクロック装置13に設けられ、駐車スペースに駐車しているバイク3をロックする機構であり、バイク3をロックしているときにロック状態となり、バイク3をロックしていないときにはアンロック状態となる。
自転車駐輪・貸出・返却管理用のデータテーブルT3は、図5に示すように、複数の自転車ロック装置14の装置番号(最上位の桁が「3」)ごとに、区分け、前輪検知部55の検知・非検知状態、ロック機構54のロック・アンロック状態、自転車4のロックを開始した日時を示すロック時刻、駐輪時(駐輪開始時または駐輪開始時以降)に利用者により入力された暗証番号、および自転車4の貸出を開始した日時を示す貸出時刻等が記憶される。これにより、自転車4の駐輪時に利用者により入力された暗証番号は、駐輪時に利用者により入力された装置番号と関連付けられてデータテーブルT3に記憶される。ここで、前輪検知部55は、各自転車ロック装置14に設けられ、自転車ロック装置14の挿入口14Aに自転車4の前輪が挿入されているかどうかを検知するセンサであり、挿入口14Aに自転車4の前輪が挿入されているときに検知状態(ON)となり、挿入口14Aに自転車4の前輪が挿入されていないときに非検知状態(OFF)となる。また、ロック機構54は、各自転車ロック装置14に設けられ、挿入口14Aに挿入された自転車4の前輪をロックする機構であり、自転車4の前輪をロックしているときにロック状態(LOCK)となり、自転車4の前輪をロックしていないときにはアンロック状態(UN−LOCK)となる。
また、データテーブルT3において、区分けとは、各自転車ロック装置14が駐輪自転車4Aをロックするための自転車ロック装置14(駐輪)か、貸し自転車4Bをロックするための自転車ロック装置14(レンタ)かを示す情報である。本実施形態では、各自転車ロック装置14の区分けが予め設定され、当該区分けの情報が予めデータテーブルT3に記憶されている。例えば、装置番号301ないし306が割り当てられた自転車ロック装置14が、駐輪自転車4Aの駐輪のための自転車ロック装置14として予め区分けされている場合には、データテーブルT3において、これらの装置番号301ないし306に対応する区分けとして「駐輪」が記憶されている。また、装置番号307ないし312が割り当てられた自転車ロック装置14が、貸し自転車4Bの駐輪のための自転車ロック装置14として予め区分けされている場合には、データテーブルT3において、これらの装置番号307ないし312に対応する区分けとして「レンタ」が記憶されている。
このように、車両管理システム1においては、暗証番号等が、フラップ装置12、バイクロック装置13、自転車ロック装置14にそれぞれ対応したデータテーブルT1、T2、T3にグループ分けされて記憶、管理されている。
(システムの動作の概要)
車両管理システム1は、駐輪自転車4Aの駐輪管理処理を行う。駐輪自転車4Aの駐輪管理処理には、駐輪自転車4Aの駐輪時(入場時等)に行われる駐輪処理と、駐輪自転車4Aの駐輪終了時(退場時)に行われる駐輪終了処理がある。駐輪管理処理では、駐輪自転車4Aの駐輪を行う利用者に対し、駐輪時(駐輪開始時または駐輪開始時以降)に、必要に応じて暗証番号を入力させると共に、駐輪時に暗証番号が入力された場合には駐輪終了時にも暗証番号を再び入力させ、駐輪終了時においてこれらの暗証番号が相互に一致した場合に限り、駐輪自転車4Aのロックを解除する。駐輪時に入力した暗証番号と駐輪終了時に入力した暗証番号とが一致しない限り、駐輪自転車4Aのロックを外すことができないため、暗証番号を知らない他人は当該駐輪自転車4Aを無断で持ち出すことができず、駐輪自転車4Aの盗難が図られる。もっとも、暗証番号は失念してしまう場合もあるため、後述するように駐輪時における暗証番号の入力は利用者の任意である。
また、車両管理システム1は、貸し自転車4Bの貸出・返却管理処理を行う。貸し自転車4Bの貸出・返却管理処理には、貸し自転車4Bの貸出時に行われる貸出処理と、貸し自転車4Bの返却時に行われる返却処理がある。貸出・返却管理処理では、貸し自転車4Bを借りる利用者に対し、貸出時に暗証番号を入力させると共に、返却時にも暗証番号を再び入力させ、返却時においてこれらの暗証番号が相互に一致した場合に限り、貸し自転車4Bの返却を有効とし、後述する保証金の返還および貸し自転車4Bのロックを行う。貸出時に入力した暗証番号と返却時に入力した暗証番号とが一致しない限り、貸し自転車4Bのロックが行われないため、利用者以外の者が貸し自転車4Bとは別の自転車を、貸し自転車4Bをロックするための自転車ロック装置14に誤ってロックさせてしまい、この結果、貸し自転車4Bではない自転車4が、貸し自転車4Bに混在してしまうといった不都合を防止することができる。
さらに、車両管理システム1は、自動車2およびバイク3の駐車管理処理を行う。自動車2およびバイク3の駐車管理処理は、駐輪自転車4Aの駐輪管理処理とほぼ同様である。
これにより、駐輪自転車4Aの駐輪処理および駐輪終了処理、並びに貸し自転車4Bの貸出処理および返却処理を、それぞれ利用者による駐車料金精算機11の操作の観点と、駐車料金精算機11の処理動作の観点とから詳細に説明する。
(駐輪処理)
図6は駐輪時における利用者による駐車料金精算機11の操作を示している。図11は駐輪管理処理における駐車料金精算機11の処理動作を示している。
まず、図6に従って、駐輪時における利用者による駐車料金精算機11の操作を説明する。図6(1)は駐車料金精算機11の待機画面を示している。通常、何も操作しないときは常にこの待機画面が表示器31の画面に表示されている。画面中の枠線内は現在日付と時刻が表示されており、画面下部には案内表示として、利用者に対し、装置番号の入力を案内するメッセージが表示されている。
そして、利用者が、例えば自己所有の自転車4(駐輪自転車4A)を、例えば現在空車である、装置番号302が割り当てられた自転車ロック装置14に駐輪しようとしているとする。この場合、当該利用者は、当該駐輪自転車4Aの前輪を当該自転車ロック装置14の挿入口14Aに挿入する。そして、当該利用者は、テンキー32を操作して装置番号の最上位の桁「3」を入力する。これに応じ、表示器31の画面が図6(2)に示す装置番号入力画面に切り替わる。
図6(2)に示す装置番号入力画面における案内表示により利用者は次のように案内される。(a)利用者が例えば自己所有の自転車4(駐輪自転車4A)を駐輪しようとするときには、当該駐輪自転車4Aの前輪を挿入した自転車ロック装置14の装置番号と登録キーの入力が案内される。(b)利用者が駐輪自転車4Aの駐輪を終了しようとするときには、当該駐輪自転車4Aの前輪をロックしている自転車ロック装置14の装置番号と精算キーの入力が案内される。(c)利用者が貸し自転車4Bを借りようとしているときには、貸し自転車4Bの前輪をロックしている自転車ロック装置14の装置番号と登録キーの入力が案内される。(d)利用者が貸し自転車4Bを返却しようとするときには、当該貸し自転車4Bの前輪を挿入した自転車ロック装置14の装置番号と精算キーの入力が案内される。
駐輪自転車4Aを駐輪しようとしている当該利用者は、このような装置番号入力画面における案内表示に従ってテンキー32を操作し、装置番号の下2桁「02」を入力した後、登録キーを押す。これに応じ、表示器31の画面が図6(3)の暗証番号入力画面に切り替わる。続いて、当該利用者は、テンキー32を操作して暗証番号を入力し、登録キーを押す。暗証番号は例えば任意の4桁の数字である。このとき、表示器31の画面には暗証番号が「××××」と表示されるに止まり、入力された暗証番号の具体的な数字は表示されない。これは利用者の背後から他の者に暗証番号を盗み見されないようにするためである。
暗証番号の入力とこれに続く登録キーの押下に応じ、表示器31の画面は、図6(4)の暗証番号入力完了画面に切り替わる。さらに暫くすると表示器31の画面は図6(1)の待機画面に戻り、駐車料金精算機11は待機状態となる。
ここで、暗証番号は失念してしまう場合もあるため、駐輪時においては、暗証番号の入力を省くことができる。この場合には、駐輪自転車4Aの前輪を自転車ロック装置14に挿入口14Aに挿入するだけでよく、予め設定した時間が経過すると暗証番号が登録されずに自動的にロックがかかるようになっている。
次に、図11に従って、駐輪処理における駐車料金精算機11の処理動作を説明する。図11において、利用者等による操作がないときには、駐車料金精算機11のCPU41は、表示器31を制御し、表示器31の画面に図6(1)に示す待機画面を表示させつつ(ステップS1)、キー入力を待つ(ステップS2)。利用者が装置番号の最上桁を入力すべくテンキー32を操作したとき、CPU41は表示器31の画面を図6(2)に示す装置番号入力画面に切り替え、装置番号入力画面を介して当該利用者に対し、装置番号の入力を案内する案内表示を出力する(ステップS3)。このとき、スピーカ37から、装置番号の入力を案内する案内音声を出力してもよい。
当該利用者が、装置番号入力画面に従って装置番号を入力し、登録キーまたは精算キーを押したとき、これに応じてCPU41は、当該利用者により押されたキーが登録キーか精算キーかを判断する(ステップS4)。当該利用者により押されたキーが登録キーか精算キーかにより、当該利用者が駐輪自転車4Aを駐輪するためまたは貸し自転車4Bを借りるために装置番号を入力したのか、それとも当該利用者が駐輪自転車4Aの駐輪を終了するためまたは貸し自転車4Bを返却するために装置番号を入力したのかを判断することができる。
当該利用者に押されたキーが登録キーである場合には、次に、当該利用者により入力された装置番号が、駐輪自転車4Aを駐輪するための自転車ロック装置14に割り当てられた装置番号か、貸し自転車4Bを駐輪するための自転車ロック装置14に割り当てられた装置番号かを判断する(ステップS5)。この装置番号に係る判断はメモリ42に記憶されたデータテーブルT3を参照することにより行うことができる。これにより、当該利用者が駐輪自転車4Aを駐輪するために装置番号を入力したのか、それとも貸し自転車4Bを借りるために装置番号を入力したのかを判断することができる。一方、ステップS5において、当該利用者により入力された当該装置番号が自転車ロック装置14に割り当てられた装置番号のいずれにも該当しない場合には、表示器31の画面にエラー表示を出力すると共に、スピーカ37からアラーム音声を出力し、当該利用者に装置番号の入力をやり直させるべく、処理をステップS3に戻す。
さらに、ステップS5では、CPU41は、前輪検知部55により、当該装置番号が割り当てられた自転車ロック装置14の挿入口14Aに自転車4の前輪が挿入されていることをチェックする。自転車の前輪が挿入されていない場合には、表示器31の画面にエラー表示を出力すると共に、スピーカ37からアラーム音声を出力し、処理をステップS3に戻す。
ステップS5において、当該利用者により入力された装置番号が、駐輪自転車4Aを駐輪するための自転車ロック装置14に割り当てられた装置番号であり、かつ、当該装置番号が割り当てられた自転車ロック装置14の挿入口14Aに自転車4の前輪が挿入されている場合、CPU41は、当該利用者により入力された装置番号に関連付けられた暗証番号がメモリ42中のデータテーブルT3に記憶されていないか否かをチェックする(ステップS6)。当該装置番号に関連付けられた暗証番号がメモリ42中のデータテーブルT3にすでに記憶されている場合には、当該装置番号が割り当てられた自転車ロック装置14には他の駐輪自転車4Aが既に駐輪済みであるはずなので、CPU41は、表示器31の画面にエラー表示を出力すると共に、スピーカ37からアラーム音声を出力し、当該利用者に装置番号の入力をやり直させるべく、処理をステップS3に戻す。
当該利用者により入力された装置番号に関連付けられた暗証番号がメモリ42中のデータテーブルT3に記憶されていない場合には、CPU41は、表示器31の画面を図6(3)に示す暗証番号入力画面に切り替え、暗証番号入力画面を介して当該利用者に対し、暗証番号の入力を案内する案内表示を出力する(ステップS7)。このとき、スピーカ37から、暗証番号の入力を案内する案内音声を出力してもよい。
暗証番号入力画面の案内表示に従って当該利用者がテンキー32を操作して暗証番号を入力したとき、CPU41は、入力された暗証番号が正常か否かをチェックする(ステップS8)。例えば暗証番号として4桁の数字を入力すべきところ、2桁の数字しか入力していない場合等、入力された暗証番号が正常でないときには、CPU41は、表示器31の画面にエラー表示を出力すると共に、スピーカ37からアラーム音声を出力し、当該利用者に暗証番号の入力をやり直させるべく、処理をステップS7に戻す。
当該利用者により入力された暗証番号が正常である場合には、CPU41は、当該暗証番号を、当該利用者により入力された装置番号に関連付けてメモリ42中のデータテーブルT3に記憶する(ステップS9)。続いて、CPU41は、表示器31の画面を図6(4)に示す暗証番号入力完了画面に切り替える(ステップS10)。次いで、CPU41は、当該利用者が入力した装置番号が割り当てられた自転車ロック装置14のロック機構部54を、当該自転車ロック装置14が接続された自転車ロック用中継装置17のロック装置制御部53を介して制御することにより駐輪自転車4Aをロックする(ステップS11)。
なお、ステップS7において暗証番号入力画面に切り換えた後、利用者による操作のないまま所定時間が経過したときには、CPU41は、表示器31の画面に図示しない完了画面を表示した後、ステップS8、S9、S10をスキップしてステップS11に移行し、直ちに駐輪自転車4Aをロックする。
(駐輪終了処理)
図7は駐車料金精算機11における駐輪終了時の操作を示している。まず、図7に従って、駐輪終了時における利用者による駐車料金精算機11の操作を説明する。利用者が操作を始める前は、駐車料金精算機11の表示器31の画面には図7(1)に示す待機画面が表示されている。そして、上述したように自己所有の自転車4(駐輪自転車4A)を装置番号302が割り当てられた自転車ロック装置14に駐輪させた利用者が、当該駐輪自転車4Aの駐輪を終了させようとしているとする。この場合、当該利用者は、テンキー32を操作して当該装置番号の最上位の桁「3」を入力する。これに応じ、表示器31の画面が図7(2)に示す装置番号入力画面に切り替わる。続いて、当該利用者は、テンキー32を操作して装置番号の下2桁「02」を入力し、精算キーを押す。これに応じ、表示器31の画面が図7(3)の暗証番号入力画面に切り替わる。続いて、当該利用者は、テンキー32を操作して暗証番号を入力する。この暗証番号が、当該利用者が駐輪時に入力した暗証番号と一致する場合には、表示器31の画面は、図7(4)の駐輪料金精算画面に切り替わる。駐輪料金精算画面には駐輪料金が表示される。当該利用者が駐輪料金精算画面に従って精算を済ますと、表示器31の画面が図示しない精算完了画面に切り替わり、さらに暫くすると表示器31の画面が図7(1)の待機画面に戻る。
なお、当該利用者が駐輪時に暗証番号の入力を省略した場合には、駐輪終了時において当該利用者による装置番号の下2桁の入力に応じて表示器31の画面が直ちに駐輪料金精算画面に切り替わる。
次に、図11に従って、駐輪終了処理における駐車料金精算機11の処理動作を説明する。図11において、利用者等による操作がないときには、駐車料金精算機11のCPU41は、表示器31を制御し、表示器31の画面に図7(1)に示す待機画面を表示させつつ(ステップS1)、キー入力を待つ(ステップS2)。利用者が装置番号の最上桁を入力すべくテンキー32を操作したとき、CPU41は表示器31の画面を図7(2)に示す装置番号入力画面に切り替え、装置番号入力画面を介して当該利用者に対し、装置番号の入力を案内する案内表示を出力する(ステップS3)。このとき、スピーカ37から、装置番号の入力を案内する案内音声を出力してもよい。
当該利用者が、装置番号入力画面に従って装置番号を入力し、登録キーまたは精算キーを押したとき、これに応じてCPU41は、当該利用者により押されたキーが登録キーか精算キーかを判断する(ステップS4)。
当該利用者に押されたキーが精算キーである場合には、次に、当該利用者により入力された装置番号が、駐輪自転車4Aを駐輪するための自転車ロック装置14に割り当てられた装置番号か、貸し自転車4Bを駐輪するための自転車ロック装置14に割り当てられた装置番号かを判断する(ステップS12)。これにより、当該利用者が駐輪自転車4Aの駐輪を終了するために装置番号を入力したのか、貸し自転車4Bを返却するために装置番号を入力したのかを判断することができる。また、ステップS12において、当該利用者により入力された当該装置番号が自転車ロック装置14に割り当てられた装置番号のいずれにも該当しない場合には、CPU41は、表示器31の画面にエラー表示を出力すると共に、スピーカ37からアラーム音声を出力し、当該利用者に装置番号の入力をやり直させるべく、処理をステップS3に戻す。
また、ステップS12において、当該利用者により入力された装置番号が駐輪自転車4Aを駐輪するための自転車ロック装置14に割り当てられた装置番号である場合には、メモリ42中のデータテーブルT3を参照することによって、当該装置番号が割り当てられた自転車ロック装置14がロック状態であるか否かを判断する。そして、当該自転車ロック装置14がロック状態でない場合には、空車状態の自転車ロック装置14に対して駐輪終了操作が行われているという誤った状態であるので、CPU41は、表示器31の画面にエラー表示を出力すると共に、スピーカ37からアラーム音声を出力し、当該利用者に装置番号の入力をやり直させるべく、処理をステップS3に戻す。
当該利用者により入力された装置番号が駐輪自転車4Aを駐輪するための自転車ロック装置14に割り当てられた装置番号であり、かつ当該装置番号が割り当てられた自転車ロック装置14がロック状態である場合、CPU41は、当該利用者により入力された装置番号に関連付けられた暗証番号がメモリ42中のデータテーブルT3に記憶されているか否かをチェックする(ステップS13)。これにより、当該利用者が駐輪時に暗証番号の入力を省略したか否かを認識することができる。
当該利用者により入力された装置番号に関連付けられた暗証番号がメモリ42中のデータテーブルT3に記憶されているときには、CPU41は、表示器31の画面を図7(3)に示す暗証番号入力画面に切り替え、暗証番号入力画面を介して当該利用者に対し、暗証番号の入力を案内する案内表示を出力する(ステップS14)。このとき、スピーカ37から、暗証番号の入力を案内する案内音声を出力してもよい。
暗証番号入力画面の案内表示に従って当該利用者がテンキー32を操作して暗証番号を入力したとき、CPU41は、入力された暗証番号と、当該利用者により入力された装置番号に関連付けられてメモリ42中のデータテーブルT3に記憶されている暗証番号とが一致するか否かを判断する(ステップS15)。これら2つの暗証番号が一致しないときには、CPU41は、表示器31の画面にエラー表示を出力すると共に、スピーカ37からアラーム音声を出力し、当該利用者に暗証番号の入力をやり直させるべく、処理をステップS14に戻す。
入力された暗証番号と、当該利用者により入力された装置番号に関連付けられてメモリ42中のデータテーブルT3に記憶されている暗証番号とが一致するときには、CPU41は、表示器31の画面を図7(4)に示す駐輪料金精算画面に切り替え、駐輪料金精算画面を介して当該利用者に駐輪料金の支払を案内する案内表示を出力する(ステップS16)。駐輪料金精算画面に従って当該利用者が現金の投入やカードの挿入により駐輪料金を支払い、精算処理が完了した後(ステップS17)、CPU41は、当該利用者が入力した装置番号が割り当てられた自転車ロック装置14のロック機構部54を、当該自転車ロック装置14が接続された自転車ロック用中継装置17のロック装置制御部53を介して制御することにより駐輪自転車4Aをアンロックする(ステップS18)。その後、CPU41は、当該利用者が入力した装置番号に関連付けられた暗証番号を、メモリ42中のデータテーブルT3から消去し、同時に他の状態データを更新する(ステップS19)。
一方、ステップS13において、当該利用者により入力された装置番号に関連付けられた暗証番号がメモリ42中のデータテーブルT3に記憶されていない場合には、当該利用者が駐輪時に暗証番号の入力を省略したものと判断し、CPU41は、処理を直ちにステップS16の駐輪料金精算画面の表示に移行させる。
(貸出処理)
図8は駐車料金精算機11における自転車貸出時の操作を示している。また、図12は貸出・返却管理処理における駐車料金精算機11の動作を示すフローチャートである。
まず、図8に従って、自転車貸出時における利用者による駐車料金精算機11の操作を説明する。利用者が操作を始める前は、駐車料金精算機11の表示器31の画面には図6(1)または図7(1)に示すような待機画面が表示されている。そして、利用者が、例えば装置番号310が割り当てられた自転車ロック装置14にロックされている貸し自転車4Bを借りようとしているとする。この場合、当該利用者は、テンキー32を操作して装置番号の最上位の桁「3」を入力する。これに応じ、表示器31の画面が図8(1)に示す装置番号入力画面に切り替わる。続いて、当該利用者は、テンキー32を操作して装置番号の下2桁「10」を入力し、登録キーを押す。これに応じ、表示器31の画面が図8(2)の暗証番号入力画面に切り替わる。続いて、当該利用者は、テンキー32を操作して暗証番号を入力し、登録キーを押す。貸し自転車4Bの貸出に用いる暗証番号の形式は、駐輪自転車4Aの駐輪に用いる暗証番号の形式と同じく、例えば任意の4桁の数字である。また、駐輪時の操作の場合と同様に、表示器31の画面には暗証番号が「××××」と表示されるに止まり、入力された暗証番号の具体的な数字は表示されない。
暗証番号の入力とこれに続く登録キーの押下に応じ、表示器31の画面は、図8(3)の貸出料金支払画面に切り替わる。当該利用者が貸出料金支払画面に表示された貸出料金を支払うと、表示器31の画面は図8(4)の貸出料金支払完了画面に切り替わる。このとき、駐車料金精算機11の釣銭/領収証取出口40から釣銭と、後述する貸出票が出る。利用者がこれを受け取り、暫くすると表示器31の画面は図6(1)または図7(1)に示すような待機画面に戻り、駐車料金精算機11は待機状態となる。
次に、図11および図12に従って、貸出処理における駐車料金精算機11の動作を説明する。図11において、利用者等による操作がないときには、駐車料金精算機11のCPU41は、表示器31の画面に図6(1)または図7(1)に示すような待機画面を表示させつつ(ステップS1)、キー入力を待つ(ステップS2)。利用者が装置番号の最上桁を入力したとき、CPU41は表示器31の画面を図8(1)に示す装置番号入力画面に切り替え、装置番号入力画面を介して当該利用者に対し、装置番号の入力を案内する案内表示を出力する(ステップS3)。
当該利用者が、装置番号入力画面に従って装置番号を入力し、登録キーまたは精算キーを押したとき、これに応じてCPU41は、当該利用者により押されたキーが登録キーか精算キーかを判断する(ステップS4)。
当該利用者に押されたキーが登録キーである場合には、当該利用者により入力された装置番号が、駐輪自転車4Aを駐輪するための自転車ロック装置14に割り当てられた装置番号か、貸し自転車4Bを駐輪するための自転車ロック装置14に割り当てられた装置番号かを判断する(ステップS5)。また、ステップS5において、当該利用者により入力された当該装置番号が自転車ロック装置14に割り当てられた装置番号のいずれにも該当しない場合には、CPU41は、表示器31の画面にエラー表示を出力すると共に、スピーカ37からアラーム音声を出力し、当該利用者に装置番号の入力をやり直させるべく、処理をステップS3に戻す。
また、ステップS5において、当該利用者により入力された装置番号が貸し自転車4Bを駐輪するための自転車ロック装置14に割り当てられた装置番号である場合、CPU41は、前輪検知部55により、当該装置番号が割り当てられた自転車ロック装置14に自転車4の前輪が挿入されていることと、データテーブルT3(貸出時刻の記録の有無)を参照することにより、現時点において貸出処理が行われていないことをチェックする。そして、当該装置番号が割り当てられた自転車ロック装置14に自転車4の前輪が挿入されておらず、または現時点において当該装置番号について貸出処理が既に行われている場合には、表示器31の画面にエラー表示を出力すると共に、スピーカ37からアラーム音声を出力し、当該利用者に装置番号の入力をやり直させるべく、処理をステップS3に戻す。
当該利用者により入力された装置番号が貸し自転車4Bを駐輪するための自転車ロック装置14に割り当てられた装置番号であり、当該装置番号が割り当てられた自転車ロック装置14に自転車4の前輪が挿入され、かつ現時点において当該装置番号について貸出処理が行われていない場合、CPU41は、表示器31の画面を図8(2)に示す暗証番号入力画面に切り替え、暗証番号入力画面を介して当該利用者に対し、暗証番号の入力を案内する案内表示を出力する(図12中のステップS21)。このとき、スピーカ37から、暗証番号の入力を案内する案内音声を出力してもよい。
暗証番号入力画面の案内表示に従って当該利用者がテンキー32を操作して暗証番号を入力したとき、CPU41は、入力された暗証番号が正常か否かをチェックする(ステップS22)。例えば当該利用者により入力された暗証番号が、当該利用者により入力された装置番号以外の装置番号に関連付けられてメモリ42中のデータテーブルT3中にすでに記憶され、暗証番号の重複が生じている場合には、CPU41は、表示器31の画面にエラー表示を出力すると共に、スピーカ37からアラーム音声を出力し、当該利用者に暗証番号の入力をやり直させるべく、処理をステップS21に戻す。
当該利用者により入力された暗証番号が正常である場合には、CPU41は、当該暗証番号を、当該利用者により入力された装置番号に関連付けてメモリ42中のデータテーブルT3に記憶する(ステップS23)。続いて、CPU41は、表示器31の画面を図8(3)に示す貸出料金支払画面に切り替え、貸出料金支払画面を介して当該利用者に貸出料金の支払を案内する案内表示を出力する(ステップS24)。このとき、貸出料金の支払を案内する案内音声をスピーカ37から出力してもよい。貸出料金支払画面に従って当該利用者が現金の投入やカードの挿入により貸出料金を支払い、これに応じてCPU41による貸出料金の受取処理が完了した後(ステップS25)、CPU41は、表示器31の画面に図8(4)に示す貸出料金支払完了画面を表示する(ステップS26)。続いて、CPU41は、当該利用者が入力した装置番号が割り当てられた自転車ロック装置14のロック機構部54を、当該自転車ロック装置14が接続された自転車ロック用中継装置17のロック装置制御部53を介して制御することにより貸し自転車4Bをアンロックする(ステップS27)。次いで、CPU41は、領収証プリンタ44を制御することにより貸出票を発行する(ステップS28)。
ここで、図10は貸出票の一例を示している。図10に示すように、貸出票には、利用者により自転車貸出時に入力された装置番号62および暗証番号63が印字される。利用者は、自転車貸出時にこの貸出票を受け取り、自転車返却時までこの貸出票を保持することにより、自転車返却時に、装置番号62または暗証番号63を失念していた場合であっても、貸出票に印字された装置番号62または暗証番号63を見ることにより、装置番号62または暗証番号63の入力を正確かつ確実に行うことができる。
(返却処理)
図9は駐車料金精算機11における自転車返却時の操作を示している。まず、図9に従って、自転車返却時における利用者による駐車料金精算機11の操作を説明する。利用者が操作を始める前は、駐車料金精算機11の表示器31の画面には図6(1)または図7(1)に示すような待機画面が表示されている。そして、上述したように自転車貸出時において装置番号310が割り当てられた自転車ロック装置14にロックされていた貸し自転車4Bを借りた利用者が当該貸し自転車4Bを返却しようとしているとする。この場合、当該利用者は、当該貸し自転車4Bの前輪を、当該貸し自転車4Bを借りたときに当該貸し自転車4Bがロックされていた自転車ロック装置14(本例では装置番号310が割り当てられた自転車ロック装置14)の挿入口14Aに挿入する。そして、当該利用者は、テンキー32を操作して装置番号の最上位の桁「3」を入力する。これに応じ、表示器31の画面が図9(1)に示す装置番号入力画面に切り替わる。続いて、当該利用者は、テンキー32を操作して装置番号の下2桁「10」を入力し、精算キーを押す。これに応じ、表示器31の画面が図9(2)の暗証番号入力画面に切り替わる。続いて、当該利用者は、テンキー32を操作して暗証番号を入力する。これに応じ、表示器31の画面は、図9(3)の貸出料金精算画面に切り替わる。貸出料金精算画面には、当該利用者に払い戻すべき貸出料金の過剰分や保証金の金額が表示される。当該利用者が貸出料金精算画面に従って精算を済ますと、表示器31の画面が図示しない精算完了画面に切り替わり、さらに暫くすると表示器31の画面が図6(1)または図7(1)に示すような待機画面に戻る。
次に、図11および図12に従って、返却処理における駐車料金精算機11の動作を説明する。図11において、利用者等による操作がないときには、駐車料金精算機11のCPU41は、表示器31の画面に図6(1)または図7(1)に示すような待機画面を表示させつつ(ステップS1)、キー入力を待つ(ステップS2)。利用者が装置番号の最上桁を入力すべくテンキー32を操作したとき、CPU41は表示器31の画面を図9(1)に示す装置番号入力画面に切り替え、装置番号入力画面を介して当該利用者に対し、装置番号の入力を案内する案内表示を出力する(ステップS3)。このとき、装置番号の入力を案内する案内音声をスピーカ37から出力してもよい。
当該利用者が、装置番号入力画面に従って装置番号を入力し、登録キーまたは精算キーを押したとき、これに応じてCPU41は、当該利用者により押されたキーが登録キーか精算キーかを判断する(ステップS4)。
当該利用者に押されたキーが精算キーである場合には、当該利用者により入力された装置番号が、駐輪自転車4Aを駐輪するための自転車ロック装置14に割り当てられた装置番号か、貸し自転車4Bを駐輪するための自転車ロック装置14に割り当てられた装置番号かを判断する(ステップS12)。一方、ステップS12において、当該利用者により入力された当該装置番号が自転車ロック装置14に割り当てられた装置番号のいずれにも該当しない場合には、CPU41は、表示器31の画面にエラー表示を出力すると共に、スピーカ37からアラーム音声を出力し、当該利用者に装置番号の入力をやり直させるべく、処理をステップS3に戻す。
また、ステップS12において、当該利用者により入力された装置番号が貸し自転車4Bを駐輪するための自転車ロック装置14に割り当てられた装置番号である場合、CPU41は、前輪検知部55により、当該装置番号が割り当てられた自転車ロック装置14に自転車4の前輪が挿入されていることと、データテーブルT3(貸出時刻の記録の有無)により、現時点において当該装置番号について貸出処理が行われていることをチェックする。そして、当該装置番号が割り当てられた自転車ロック装置14に自転車4の前輪が挿入されておらず、または現時点において当該装置番号について貸出処理が行われていない場合には、表示器31の画面にエラー表示を出力すると共に、スピーカ37からアラーム音声を出力し、当該利用者に装置番号の入力をやり直させるべく、処理をステップS3に戻す。
当該利用者により入力された装置番号が貸し自転車4Bを駐輪するための自転車ロック装置14に割り当てられた装置番号であり、当該装置番号が割り当てられた自転車ロック装置14に自転車4の前輪が挿入され、かつ現時点において当該装置番号について貸出処理が行われている場合、CPU41は、表示器31の画面を図9(2)に示す暗証番号入力画面に切り替え、暗証番号入力画面を介して当該利用者に対し、暗証番号の入力を案内する案内表示を出力する(図12中のステップS30)。このとき、暗証番号の入力を案内する案内音声をスピーカ37から出力してもよい。
暗証番号入力画面の案内表示に従って当該利用者がテンキー32を操作して暗証番号を入力したとき、CPU41は、入力された暗証番号と、当該利用者により入力された装置番号に関連付けられてメモリ42中のデータテーブルT3に記憶されている暗証番号とが一致するか否かを判断する(ステップS31)。これら2つの暗証番号が一致しないときには、CPU41は、表示器31の画面に図9(4)に示すエラー表示を出力すると共に、スピーカ37からアラーム音声を出力し、当該利用者に暗証番号の入力をやり直させるべく、処理をステップS30に戻す(当該利用者が貸し自転車4Bを返却すべき自転車ロック装置14を間違えていた場合には、これを正すために当該利用者が貸し自転車4Bを自転車ロック装置14の挿入口14Aから外したときに、操作のやり直しを行うべく処理がステップS1に戻る)。
当該利用者により入力された暗証番号と、当該利用者により入力された装置番号に関連付けられてメモリ42中のデータテーブルT3に記憶されている暗証番号とが一致するときには、CPU41は、表示器31の画面を図9(3)に示す貸出料金精算画面に切り替え、貸出料金精算画面を介して当該利用者に払い戻すべき金額を表示し(ステップS32)、当該金額に相当する現金を釣銭/領収証取出口40へ払い戻す(ステップS33)。続いて、CPU41は、当該利用者が入力した装置番号が割り当てられた自転車ロック装置14のロック機構部54を、当該自転車ロック装置14が接続された自転車ロック用中継装置17のロック装置制御部53を介して制御することにより貸し自転車4Bをロックする(ステップS34)。その後、CPU41は、当該利用者が入力した装置番号に関連付けられた暗証番号等のデータを、メモリ42中のデータテーブルT3から消去し、同時に他の状態データを更新する(ステップS35)。
(第2の実施形態)
図13は駐車料金精算機11のメモリ42に記憶されたデータテーブルを示している。図14は自転車返却時における利用者による駐車料金精算機の操作を示している。図15は貸出・返却管理処理における駐車料金精算機11の動作を示している。本実施形態では、自転車駐輪区画Cに設置された自転車ロック装置14に、駐輪自転車4Aを駐輪するための自転車ロック装置14と、貸し自転車4Bを駐輪するための自転車ロック装置14といった区分けがない。そして、貸し自転車4Bを借りた利用者は、当該貸し自転車4Bを、当該貸し自転車4Bが貸出時にロックされていた自転車ロック装置14に限らず、自転車駐輪区画Cに設置された複数の自転車ロック装置14のうち、空車であるいずれかの自転車ロック装置14を任意に選択して返却することができる。利用者は、空車である自転車ロック装置14であれば、どの自転車ロック装置14にも貸し自転車4Bを返却することができ、利用者にとって利便性が高い。
図13において、第2の実施形態による駐車料金精算機11のメモリ42には、自転車駐輪・貸出・返却管理用のデータテーブルT3(図5参照)に代え、自転車駐輪・貸出・返却管理用のデータテーブルT4が、自動車駐車管理用のデータテーブルT1およびバイク駐車管理用のデータテーブルT2と共に記憶されている。
この第2の実施形態におけるデータテーブルT4は、第1の実施形態におけるデータテーブルT3と比較して区分けの部分が異なる。すなわち、図13に示すように、第2の実施形態におけるデータテーブルT4においては、データテーブルT4に含まれるすべての装置番号の区分けがそれぞれ「レンタ/駐輪」となっている。「レンタ/駐輪」は、当該装置番号が割り当てられた自転車ロック装置14が、駐輪自転車4Aの駐輪のために自転車ロック装置14と貸し自転車4Bの駐輪のための自転車ロック装置14との区分けをしないことを示す情報(例えばフラグ)である。これにより、自転車駐輪区画Cに設置されたすべての自転車ロック装置14は、駐輪自転車4Aを駐輪するための自転車ロック装置14としても、貸し自転車4Bを駐輪するための自転車ロック装置14としても使用することができる。
また、データテーブルT4には、当該データテーブルT4に含まれる各装置番号について、自転車ロック装置14に現在ロックされている自転車4が貸し自転車4Bであることを示す情報(例えばフラグ)が付加される。
第2の実施形態では、このようなデータテーブルT4を用いて、駐輪自転車4Aの駐輪管理処理および貸し自転車4Bの貸出・返却管理処理が行われる。これより、図11、図14および図15等を参照しながら第2の実施形態における貸し自転車4Bの返却処理について説明する。
図11において、利用者等による操作がないときには、駐車料金精算機11のCPU41は、表示器31の画面に図6(1)または図7(1)に示すような待機画面を表示させつつ(ステップS1)、キー入力を待つ(ステップS2)。
例えば自転車貸出時において装置番号309が割り当てられた自転車ロック装置14にロックされていた貸し自転車4Bを借りた利用者が当該貸し自転車4Bを返却しようと自転車駐輪区画Cに訪れたとき、装置番号309と異なる装置番号303が割り当てられた自転車ロック装置14が空車状態であった。このため、当該利用者は、装置番号303が割り当てられた自転車ロック装置14に貸し自転車4Bを返却しようとしているとする。この場合、当該利用者は、当該貸し自転車4Bの前輪を、装置番号303が割り当てられた自転車ロック装置14の挿入口14Aに挿入する。そして、当該利用者は、テンキー32を操作して装置番号の最上位の桁「3」を入力する。これに応じ、CPU41は表示器31の画面を図14(1)に示す装置番号入力画面に切り替え、装置番号入力画面を介して当該利用者に対し、装置番号の入力を案内する案内表示を出力する(ステップS3)。
装置番号入力画面の案内表示に従って当該利用者がテンキー32を操作して装置番号の下二桁「03」を入力し、さらに精算キーを押したとき、CPU41は、ステップS4において、当該利用者により押されたキーが精算キーであることを判断し、ステップ12に移行する。この段階で、当該利用者により入力された当該装置番号「303」が、駐輪自転車4Aの駐輪を終了するために入力されたものであるか、または貸し自転車4Bを返却するために入力されたものであるかが判明する。
第2の実施形態においては、ステップS12で、CPU41は、当該利用者により入力された装置番号が割り当てられた自転車ロック装置14の挿入口14Aに自転車4の前輪が挿入されていることをチェックする。当該利用者により入力された装置番号が割り当てられた自転車ロック装置14の挿入口14Aに自転車4の前輪が挿入されていない場合には、表示器31の画面にエラー表示を出力すると共に、スピーカ37からアラーム音声を出力し、処理をステップS3に戻す。
一方、ステップS12において、当該利用者により入力された装置番号が割り当てられた自転車ロック装置14の挿入口14Aに自転車4の前輪が挿入されている場合には、CPU41は、データテーブルT4を参照して当該利用者の入力した装置番号について貸出し自転車4Bのフラグの有無と、暗証番号の記録の有無を調べる。そして、当該利用者の入力した装置番号について貸出し自転車4Bのフラグがなく、かつ、暗証番号の記録がない場合には、駐輪自転車4Aの精算処理を行うべく、すぐさまステップS13に移行し、ステップS13からステップS16に移行して精算処理を行う。
一方、ステップS12において、データテーブルT4を参照して当該利用者の入力した装置番号について貸出し自転車4Bのフラグがなく、かつ、暗証番号の記録がある場合には、CPU41は、表示器31の画面を図14(2)に示す暗証番号入力画面に切り替え、暗証番号入力画面を介して当該利用者に対し、暗証番号の入力を案内する案内表示を出力する(図15中のステップS30)。
暗証番号入力画面の案内表示に従って当該利用者がテンキー32を操作して暗証番号を入力したとき、CPU41は、当該利用者が入力した暗証番号とデータテーブルT4に記憶された暗証番号とが相互に一致するか否かを判断する(ステップS41)。すなわち、CPU41は、ステップS41で、データテーブルT4を検索し、データテーブルT4に記憶されたすべての暗証番号中に、当該利用者が入力した暗証番号と一致する暗証番号が存在するか否かを判断する。
データテーブルT4に記憶された暗証番号中に、当該利用者が入力した暗証番号と一致する暗証番号が存在する場合には、次に、データテーブルT4(貸出時刻の記録の有無)を参照することにより、当該暗証番号に対応する装置番号について貸出処理が行われているか否かを判断する。そして、当該暗証番号に対応する装置番号について貸出処理が行われている場合には、当該利用者により入力された装置番号が、貸し自転車4Bを返却するために入力されたものと判断する。
次いで、CPU41は、表示器31の画面を図14(3)に示す貸出料金精算画面に切り替え、貸出料金精算画面を介して当該利用者に払い戻すべき金額を表示し(ステップS32)、当該金額に相当する現金を釣銭/領収証取出口40へ払い戻す(ステップS33)。続いて、CPU41は、当該利用者が入力した装置番号が割り当てられた自転車ロック装置14のロック機構部54を、当該自転車ロック装置14が接続された自転車ロック用中継装置17のロック装置制御部53を介して制御することにより貸し自転車4Bをロックする(ステップS34)。その後、CPU41は、当該利用者が入力した装置番号に関連付けられた暗証番号、および当該装置番号に対応する貸出時刻を、メモリ42中のデータテーブルT4から消去し、同時に他の状態データを更新する(ステップS35)。さらに加えて、当該利用者が入力した装置番号について、当該装置番号が割り当てられた自転車ロック装置14に現在ロックされている自転車4が貸し自転車4Bであることを示すフラグを付加する(フラグを立てる)。
一方、ステップS41の判断の結果、データテーブルT4に記憶された暗証番号中に、当該利用者が入力した暗証番号と一致する暗証番号が存在するものの、当該暗証番号に対応する装置番号について貸出処理が行われていない場合、CPU41は、当該利用者により入力された装置番号が駐輪自転車4Aの駐輪を終了するために入力されたものと判断し、駐輪終了処理を行うべく図11中のステップS13に移行し、駐輪終了処理を進める。
他方、ステップS41の判断の結果、データテーブルT4に記憶された暗証番号中に、当該利用者が入力した暗証番号と一致する暗証番号が存在しない場合には、表示器31の画面にエラー表示を出力すると共に、スピーカ37からアラーム音声を出力し、処理をステップS30に戻す。
上述した各実施形態による車両管理システム1における駐車料金精算機11において表示器31、テンキー32、カード挿入口34、硬貨投入口36、スピーカ37、領収証プリンタ44等は既存の駐車料金精算機が通常備えている部材である。駐車料金精算機11は、このような既存の部材を備えた既存の駐車料金精算機に対し、例えばメモリ42に記憶し、CPU41により実行させるコンピュータプログラムを変更する等のソフト的で小規模な変更を加えるだけで実現することができる。したがって、自動車2およびバイク3の駐車管理、自転車4の駐輪管理および自転車4の貸出・返却管理を有機的に統合した駐車料金精算機11ひいては車両管理システム1を簡易かつ安価に実現することができる。
なお、上述した各実施形態では、データテーブルT1、T2、T3(またはT4)を駐車料金精算機11のメモリ42に記憶する場合を例にあげたが、本発明はこれに限らない。図16に示すように、例えばインターネットその他の広域通信網等のネットワーク72を介して駐車料金精算機11と相互に通信可能に接続された車両管理データベース71を車両管理システム1に追加し、車両管理データベース71にデータテーブルT1、T2、T3(またはT4)を記憶してもよい。この場合、駐車料金精算機11は上述した駐輪管理処理、貸出・返却管理処理、駐車管理処理において、必要に応じて車両管理データベース71と通信を行い、データテーブルT1、T2、T3(またはT4)に記憶された情報の読取、書込、書換等を行う。さらに、車両管理施設内に設置された複数の駐車料金精算機11を車両管理データベース71に接続することにより、駐輪管理処理、貸出・返却管理処理、駐車管理処理を統合して行うことができる。さらに、複数の車両管理施設内に設置された駐車料金精算機11を車両管理データベース71に接続することにより、駐輪管理処理、貸出・返却管理処理、駐車管理処理を複数の車両管理システムにわたって統合して行うことができる。
また、上述した各実施形態において、貸し自転車4Bには、図2に示すように、広告表示61を固定し、または特徴的な色で塗装し、あるいは目立つ模様を施すことが望ましい。これにより、貸し自転車4Bを、駐輪自転車4Aと明確に識別することが可能になる。これにより、たとえ第2の実施形態のように駐輪自転車4Aと貸し自転車4Bが自転車駐輪区画C内において混在配置されることとなっても、利用者は、駐輪自転車4Aと貸し自転車4Bとを容易に見分けることができる。
また、例えば多数の自転車ロック装置14が設置された大規模な車両管理施設の場合には、自転車ロック装置14をグループ分けし、自転車ロック装置14のグループごとにデータテーブルを設けてもよい。これにより、多数の貸し自転車4Bを効率的に管理することが可能になる。例えば、利用者は自転車ロック装置14の一のグループに属する複数の自転車ロック装置14のうちいずれの自転車ロック装置14に貸し自転車4Bを返却することができるが、自転車ロック装置14の他のグループに属する自転車ロック装置14には当該貸し自転車4Bを返却することができないようにすることができる。
また、上述した各実施形態では、本発明によるシステムを、自動車2およびバイク3の駐車管理、自転車4の駐輪管理、並びに自転車4の貸出・返却管理を行う車両管理システム1として具現化する場合を例にあげたが、本発明はこれに限らない。本発明は、自動車2の駐車管理、自転車4の駐輪管理および自転車4の貸出・返却管理を行う車両管理システム、バイク3の駐車管理、自転車4の駐輪管理および自転車4の貸出・返却管理を行う車両管理システム、自転車4の駐輪管理および自転車4の貸出・返却管理を行う自転車管理システムとしても具現化することができる。
また、上述した実施形態では、本発明の自転車管理装置を、自動車2、バイク3および自転車4の車両を管理する駐車料金精算機11という形で具現化したが、本発明の自転車管理装置を例えば自転車4のみの管理を行う駐輪管理装置といった形で具現化することもできる。
また、本発明は、請求の範囲および明細書全体から読み取るこのできる発明の要旨または思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う自転車管理装置、駐車料金精算機、自転車管理システムおよび車両管理システムもまた本発明の技術思想に含まれる。