JP5503403B2 - 蓄電デバイスの充放電制御方法及び充放電制御装置 - Google Patents

蓄電デバイスの充放電制御方法及び充放電制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、液式鉛蓄電池等の蓄電デバイスの充放電制御方法及び充放電制御装置に関し、特に蓄電デバイスを所定の部分充電状態に維持するのに必要な制御を行う充放電制御方法及び充放電制御装置に関するものである。
従来のガソリン車では、蓄電デバイスである液式鉛蓄電池を、車両の起動(start)、照明(light)、イグニッション(Ignition)といったSLIバッテリとしての用途に用いている。蓄電池をこのような用途で用いる場合には、充電状態をできるだけ満充電(SOC=100%)状態にしておくような運用が行われる。また、停電時におけるサーバーなどのバックアップ用電源として用いられる蓄電デバイスでも、停電時以外は常に満充電状態で運用されている。このように、従来は蓄電デバイスに対し必要なときに十分な放電能力を有していることが求められていたため、通常は満充電状態で運用されており、満充電以外の充電状態に制御するための充放電制御は特に必要なかった。
一方、近年は省エネやCO2排出量削減といった観点から、自然エネルギーによる発電やガソリン車のアイドリングストップ等の要求が高まってきている。それに伴って、蓄電デバイスに対しても従来とは異なる運用方法が求められている。一例として、風力発電に用いられる蓄電デバイスは、十分な発電ができない無風時に電力供給を行う用途に加えて、風車の回転数変動に伴う発電電力の周波数変動を抑制するために電力量を制御するのにも用いられる。いずれの用途も、風力発電を電力系統に繋いで安定した電力供給を行う上で重要であり、蓄電デバイスを常に充電及び放電が可能な状態に維持しておくことが要求される。
また、太陽電池を用いた電力供給システムに設けられる蓄電デバイスでは、時間帯や天候に合わせての充放電、夜間電力を用いた充電、停電時の電力供給など、天候やユーザーの求める条件に応じて、常に充電も放電もできる状態に維持しておく必要がある。あるいは、翌日の天候に合わせて、どれだけ深夜電力を充電しておくべきかを予知して夜間充電を行うような機能が蓄電システムに求められるようになる。
さらに、アイドリングストップ機能を有するガソリン車に用いられる蓄電池では、車両の様々な負荷への電力供給を維持しつつ、交差点での停止後の再発進に必要な電力を確保しておく必要がある。そのため、必要に応じて重要度の低い電力負荷を停止させたり、場合によってはアイドリングストップを停止させて発電機(オルタネータ)で蓄電池への充電を再開させるような制御が必要となる。
上記のような蓄電デバイスに対する要求を実現するためには、蓄電デバイスが放電可能に維持されるだけでなく、必要に応じて充電も可能な状態に維持されている必要がある。すなわち、蓄電デバイスに対する従来とは異なる新しい運用方法として、部分充電状態(PSOC:Partial State of Charge)での運用が要求される。蓄電デバイスの従来の運用条件とPSOCでの運用条件との比較を、図16を用いて説明する。同図(a)は蓄電デバイスの従来の運用条件を示す説明図であり、同図(b)はPSOCでの運用条件を示す説明図である。
図16(a)に示す蓄電デバイスの従来の運用条件では、蓄電デバイスの全放電能力のうち満充電(充電率SOCが100%)から高々10〜20%程度の放電の範囲(SOCが80〜90%になるまでの範囲であり、運用領域11とする)で使用されており、それより低いSOCは蓄電デバイスの劣化に対するマージン(劣化マージン12とする)としている。劣化マージン12は、放電可能な領域となる。これに対し、図16(b)に示すPSOCによる蓄電デバイスの運用では、SOCが例えば20〜80%の範囲で使用され(運用領域13とする)、SOCが80%から満充電の範囲は、必要時に充電できるように設けられた充電可能範囲である(充電領域14とする)。また、運用領域13より低いSOCの範囲が劣化マージン15となり、放電可能な領域である。蓄電デバイスをこのようなPSOCで運用することにより、必要時には充電も放電も可能となる。
PSOCによる運用を適切に行うためには、蓄電デバイスの充電能力、放電能力、及び劣化を適切に検知できることが重要となる。従来の運用では、蓄電デバイスが常に満充電に維持されており、放電能力を検知することが重要であった。満充電された蓄電デバイスの放電能力は、新品時の放電能力から劣化分を減算することで検知することが可能である。これに対し、PSOCで運用されているときの蓄電デバイスの状態検知では、蓄電デバイスの劣化に伴う充電能力と放電能力の両方の劣化を検知できるようにする必要がある。
蓄電デバイスに対し必要となる状態検知の概念図を図17に示す。同図(a)は従来の運用方法における状態検知を示し、同図(b)はPSOCの運用方法における状態検知を示している。従来の運用方法における状態検知では、図17(a)に示すように、劣化による劣化マージン12の減少分12aを検知して残された劣化マージン12bを判定することが要求される。これに対し、PSOCの運用方法における状態検知では、図17(b)に示すように、劣化による充電領域14及び劣化マージン15のそれぞれの減少分14a、15aを検知し、必要な充電容量及び放電容量を確保するために、運用領域13を領域13’に変更して新たに充電領域14b及び劣化マージン15bを設ける、といった制御が必要となる。すなわち、PSOCの運用では蓄電デバイスの充電可能容量(COA)、放電可能容量(COD)、及び劣化度(SOH)を精度良く検知する必要がある。
上記のようなPSOCで運用する蓄電デバイスの状態判定及び充電制御方法に関して、特許文献1に開示されているような公知技術がある。特許文献1では、充電終止あるいは放電終止の前後で蓄電池の電圧を測定し、この測定電圧から充放電終止時の見かけ上の抵抗値を算出し、これを基準値と比較することで蓄電池の劣化度合いを推定する方法が開示されている。また、推定された劣化度をもとに、劣化の進行を抑制するように充放電制御を行うことが記載されている。
蓄電デバイスの状態検知を行う別の公知技術として、特許文献2に記載のものがある。ここでは、複数のセルで構成された蓄電池において、各セルの充電容量を検出して相互のアンバランスを改善する充電容量の平滑化方法が記載されている。
特開2008−192607号公報 特表2008−520179号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、充放電終止直後の開回路電圧(OCV)のみを用いており、OCVの経時変化については何ら言及されていない。特許文献1では、緩和過程の非常に速い反応に関係する劣化モードのみを劣化パラメータとして捉えており、電解液の拡散のように時間のかかる緩和過程を有する蓄電池では、特許文献1に記載の方法では状態検知を精度よく行うことはできない。
また、特許文献2に記載の技術では、充電状態(SOC)の推定・検知方法に関する記述があるものの、蓄電池の劣化(SOH)を反映したSOCについては何ら記載がない。蓄電池は、長期間の使用中に種々の劣化条件で特性が変化するため、これらの劣化を反映した充電制御が必要となるが、特許文献2に記載の技術では劣化を適切に反映した充電制御を行うことはできない。
本発明はこれらの問題を解決するためになされたものであり、劣化度を推定して充放電制御を行うことにより蓄電デバイスを適切な部分充電状態に維持することが可能な充放電制御方法及び充放電制御装置を提供することを目的とする。
本発明の蓄電デバイスの充放電制御方法の第1の態様は、充電及び放電が可能な部分充電状態に維持するための蓄電デバイスの充放電制御方法であって、前記蓄電デバイスの充電を終了したときの充電終了時電圧または放電を終了したときの放電終了時電圧を測定して保存し、前記蓄電デバイスの状態検知が要求されると、前記蓄電デバイスの電流測定値を取得し、該電流測定値が0または微小で実質的に充放電停止中と判定されるときは、状態検知モード1として、前記蓄電デバイスに対し所定容量の充電(以下では状態検知前充電という)を行い、前記状態検知前充電を終了してから時間t経過したときの前記蓄電デバイスの電圧測定値を所定周期で取得し、前記電圧測定値を用いて前記蓄電デバイスの所定の状態量を推定して前記蓄電デバイスの状態検知を行い、前記状態検知の結果と保存されている前記充電停止時電圧及び放電停止時電圧を用いて前記蓄電デバイスの充放電制御指令値を判定し、前記電流測定値から前記蓄電デバイスが充放電中と判定されるときは、状態検知モード2として、前記状態検知モード1で最後に推定された前記状態量と保存されている前記充電停止時電圧及び放電停止時電圧を用いて前記充放電制御指令値を判定し、前記充放電制御指令値に従って前記蓄電デバイスを充放電制御することを特徴とする。
本発明の蓄電デバイスの充放電制御方法の他の態様は、前記状態検知モード1では、安定開回路電圧(安定OCV)からの電圧変化量を前記状態量の関数として表した緩和関数F(t)を前記電圧測定値で最適近似し、前記最適近似された緩和関数F(t)から前記状態量を推定して前記状態検知を行うことを特徴とする。
本発明の蓄電デバイスの充放電制御方法の他の態様は、前記状態検知モード1における状態検知では、前記状態量として前記緩和関数F(t)から反応速度毎の劣化度を推定し、前記反応速度毎の劣化度と前記充電終了時電圧及び前記放電終了時電圧を用いて極板への硫酸鉛の析出による劣化状態、極板表面の電解液の濃度偏りによる劣化状態、減液による劣化状態、充電可能容量不足、及び放電可能容量不足を推定してそれぞれに事前に設定された閾値を超えているか否かを判定することを特徴とする。
本発明の蓄電デバイスの充放電制御方法の他の態様は、前記状態検知モード1では、前記減液による劣化状態が成立するときは前記充放電制御指令値として減液アラームを出力し、前記減液による劣化状態が成立せずかつ前記極板への硫酸鉛の析出による劣化状態または前記極板表面の電解液の濃度偏りによる劣化状態が成立するときは前記充放電制御指令値として高電圧充電を出力し、前記放電可能容量不足が成立しかつ前記充電可能容量不足が成立しないときは前記充放電制御指令値として容量調整充電を出力し、前記充電可能容量不足が成立しかつ前記放電可能容量不足が成立しないときは前記充放電制御指令値として容量調整放電を出力することを特徴とする。
本発明の蓄電デバイスの充放電制御方法の他の態様は、前記状態検知モード2における状態検知では、前記充電終了時電圧及び前記放電終了時電圧を用いて充電可能容量不足及び放電可能容量不足を推定してそれぞれに事前に設定された閾値を超えているか否かを判定することを特徴とする。
本発明の蓄電デバイスの充放電制御方法の他の態様は、前記状態検知モード2では、前記放電可能容量不足が成立しかつ前記充電可能容量不足が成立しないときは前記充放電制御指令値として容量調整充電を出力し、前記充電可能容量不足が成立しかつ前記放電可能容量不足が成立しないときは前記充放電制御指令値として容量調整放電を出力することを特徴とする。
本発明の蓄電デバイスの充放電制御方法の他の態様は、前記状態検知前充電では、前記蓄電デバイスの5%定格容量の充電を行うことを特徴とする。
本発明の蓄電デバイスの充放電制御装置の第1の態様は、充電及び放電が可能な部分充電状態に維持するための蓄電デバイスの充放電制御装置であって、状態検知要求信号を入力するための信号入力手段と、外部に所定の情報を出力する出力表示手段と、前記蓄電デバイスの充電を終了したときの充電終了時電圧または放電を終了したときの放電終了時電圧を測定して保存するとともに、前記信号入力手段から前記状態検知要求信号を入力すると、前記蓄電デバイスの電圧測定値及び電流測定値を入力して前記蓄電デバイスの状態検知を行い、前記状態検知の結果と保存されている前記充電終了時電圧及び放電終了時電圧を用いて前記蓄電デバイスの充放電制御指令値を判定し、前記状態検知の結果及び前記充放電制御指令値を前記出力表示手段に出力する状態検知部と、前記充放電制御指令値を入力して前記蓄電デバイスを充放電制御する充放電制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明の蓄電デバイスの充放電制御装置の他の態様は、前記状態検知部は、前記状態検知要求信号を直接取得するための状態検知要求スイッチを備えることを特徴とする請求項8に記載の蓄電デバイスの状態検知装置。
本発明によれば、劣化度を推定して充放電制御を行うことにより蓄電デバイスを適切な部分充電状態に維持することが可能な充放電制御方法及び充放電制御装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る蓄電デバイスの充放電制御方法の概略を説明するための流れ図である。 第1実施形態の蓄電デバイスの充放電制御装置のブロック図である。 蓄電池に外部電源から電圧を印加したときの電池電圧の時間変化を模式的に示す図である。 蓄電池に負荷を接続して放電したときの電池電圧の時間変化を模式的に示す図である。 開回路電池電圧の時間変化を模式的に示す図である。 極板表面の電解液の濃度偏りを説明するための模式図である。 電解液の比重差による沈殿を説明するための模式図である。 電解液の減少に伴う濃度変化を説明するための模式図である。 極板への硫酸鉛の析出を説明するための模式図である。 極板表面の電解液の濃度偏りを解消させる方法を説明する説明図である。 極板表面の電解液の濃度偏りを解消させる別の方法を説明する説明図である。 減液を検知する方法を説明する説明図である。 極板への硫酸鉛の析出を抑制する方法を説明する説明図である。 劣化状態の判定値を算出する方法を示す流れ図である。 充放電制御指令値を選択する方法を示す流れ図である。 蓄電デバイスの従来の運用条件とPSOCでの運用条件との比較を示す説明説明図である。 蓄電デバイスに対し必要となる状態検知を説明するための概念図である。
本発明の好ましい実施の形態における蓄電デバイスの充放電制御方法及び充放電制御装置について、図面を参照して詳細に説明する。なお、同一機能を有する各構成部については、図示及び説明簡略化のため、同一符号を付して示す。本発明の蓄電デバイスの充放電制御方法及び充放電制御装置は、自動車に搭載されている液式鉛蓄電池、太陽光発電や風力発電などの自然エネルギーによる発電と併用して用いられる蓄電デバイス、停電時のバックアップ用電源としての蓄電デバイス、等に適用することが可能である。以下では、蓄電デバイスとして、液式鉛蓄電池(以下では単に蓄電池と記載する)を例に説明する。
まず、蓄電池の特性について以下に説明する。蓄電池の重要な特性の一つである充電可能容量(COA:Capability of Charge Acceptance)は、外部からの充電により、電荷又は電位のエネルギー準位の上昇として蓄電池内部に蓄積することが可能な充電容量を示す。蓄電池を充電するときの電池電圧の変化を図3に示す。図3は、初期電池電圧21が12.8Vの蓄電池に外部電源から14.4Vの電源電圧22を印加したときの電池電圧23の時間変化を模式的に示している。電池電圧23は、電源電圧22に達するとそれ以上の充電はできなくなる。
しかし、充電中の電池電圧23の初期電池電圧21からの電圧上昇は、蓄電池の内部電位24の上昇分(矢印A)と充電反応抵抗による上昇分(矢印B)からなっており、電池電圧23がほぼ電源電圧22に到達しても内部電位24は電源電圧22より低くなっている。そのため、内部電位24が電源電圧22に達するまでは充電が可能である。但し、電池電圧23と電源電圧22との差が小さいことから、充電の効率は低下する。上記説明のように、鉛蓄電池等の電気化学反応を伴う蓄電デバイスでは、電源電圧22、蓄電池の内部電位24、及び充電反応抵抗によって充電可能容量COAが決まる。
次に、蓄電池の別の特性である放電可能容量(COD:Capability of Discharge)について、以下に説明する。放電可能容量CODは、電池電圧23を所定の電圧閾値以上に維持しながら外部に放電可能な容量である。ここで、所定の電圧閾値は、蓄電池を備えるシステムの仕様で定められる電圧の下限値である。蓄電池が放電されるときの電池電圧の変化を図4に示す。図4は、初期電池電圧21が12.8Vの蓄電池に負荷を接続して放電したときの電池電圧23の時間変化を模式的に示している。放電時の電池電圧23は、時間とともに低下していくが、閾値電圧25に達するとそれ以上放電できない限界点となる。
蓄電池の放電時の電池電圧23の変化においても、初期電池電圧21からの電圧低下は、電池の内部電位24の低下分(矢印C)と放電反応抵抗による低下分(矢印D)からなっており、内部電位24が閾値電圧25より高くても放電反応抵抗による低下分が大きいと放電能力の限界点に達してしまう。このように、電気化学反応を伴う蓄電デバイスでは、蓄電池の内部電位24、放電反応抵抗、及びシステム仕様で定められた閾値電圧25によって、放電可能容量CODが決まる。
図3、4に示すように、蓄電池の充放電中は充電反応抵抗または放電反応抵抗によって、電池電圧が内部電位と異なっている。この電池電圧と内部電位との差は、充放電停止後に時間とともに減少していく。充放電を停止した開回路状態での電池電圧、すなわち開回路電池電圧(OCV:Open Circuit Voltage)の時間変化を模式的に図5に示す。同図に示すように、充電反応抵抗による電圧上昇分26及び放電反応抵抗による電圧低下分27は、充放電停止後に減少して電池電圧が内部電位24に収束していく。
蓄電池の内部電位は相対的なイオン濃度の量によって決まることから、充放電に伴って電解液の偏りが生じた場合には、蓄電池の内部電位と蓄電池の端子で得られる電池電圧とで差が生じる。充放電停止後は、充放電に伴う電解液の偏りが拡散によって均質な状態へと移行する緩和過程によって、電池電圧が内部電位に近づいていく。すなわち、緩和過程では、充放電に伴う電解液の偏りに起因する反応抵抗により電圧変化が生じ、これが内部電位に加算されて電池電圧となっている。同様に、充放電中も、反応抵抗による電圧変化が内部電位に加算されて電池電圧となっている。
上記より、蓄電池の充電可能容量COA及び放電可能容量CODは、蓄電池内部の電解液の偏りに伴う充電反応抵抗及び放電反応抵抗を含めて検知する必要がある。
次に、液式鉛蓄電池の充放電に伴う蓄電池内部の状態変化のうち、主にOCV、充電可能容量、及び放電可能容量に影響を与える要因を表1に示す。また、それぞれの要因を、模式的に図6〜9に示す。表1では、電池特性に影響を与える4つの要因に対し、OCV、放電時電圧降下、充電時電圧上昇、のそれぞれに与える影響を概念的に示している。
表1
Figure 0005503403
表1に示す(1)の要因「極板表面の電解液の濃度偏り」(以下では、縦成層化という)は、図6に模式的に示すように、極板31内部に蓄積された濃硫酸32が、充電に伴って極板から染み出してくることにより、極板31の表面に沿って電解液33の濃度差が形成されるものであり、可逆的な変化である。極板表面の電解液が高濃度のときは、OCVが上昇し、放電時電圧降下が大きくなり、充電時電圧上昇も大きくなる。一方、極板表面の電解液が低濃度のときは、OCVが低下し、放電時電圧降下が小さくなり、充電時電圧上昇も小さくなる。
表1の(2)の要因「電解液の比重差による沈殿」(以下では、横成層化という)は、図7に模式的に示すように、極板31の間で硫酸34が横方向に不均一に沈殿するものであり、可逆的な変化である。蓄電池の底部に硫酸34が沈殿する一方、蓄電池の上部に水の浮き溜まり35ができる。このような電解液33の不均一さにより反応速度(イオン移動効率)が低下するため、沈殿が多いときは、OCVが上昇し、放電時電圧降下が大きくなり、充電時電圧上昇も大きくなる。一方、沈殿が少ないときは、OCVが低下し、放電時電圧降下が小さくなり、充電時電圧上昇も小さくなる。
また、表1の(3)の要因「電解液の減少に伴う濃度変化」(以下では、減液という)は、図8に模式的に示すように、図8(a)の正常な状態から電解液33の水が減少して電解液33が濃縮されるものであり(図8(b))、セル単体は液を補充することで可逆となる。電解液33が減少する(濃縮される)と、反応速度(イオン移動効率)が低下するため、電解液33の減少が多いときは、OCVが上昇し、放電時電圧降下が大きくなり、充電時電圧上昇も大きくなる。一方、電解液の減少が少ないときは、OCV、放電時電圧降下、及び充電時電圧上昇に影響しない(正常)。
さらに、表1の(4)の要因「極板への硫酸鉛の析出」は、図9に模式的に示すように、放電により極板表面に生成される放電反応生成物(硫酸鉛PbSO4)36が、充電によって消滅されずに極板31の表面に残留するものであり(図9(b))、一部は可逆的である。硫酸鉛36が極板31の表面に残留すると極板31の反応表面積が縮小するため、硫酸鉛36の析出が多いときは、OCVが上昇し、放電時電圧降下が大きくなり、充電時電圧上昇も大きくなる。一方、硫酸鉛36の析出が少ないときは(図9(a))、OCV、放電時電圧降下、及び充電時電圧上昇に影響しない(正常)。
表1に示す各要因による蓄電池の劣化特性と充放電制御との関係について、以下に詳細に説明する。まず、表1の(1)の縦成層化が形成されると、充電時には充電反応抵抗が増大してCOAが低下する。このような縦成層化を解消させる方法を図10を用いて説明する。図10では、(a)に示す縦成層化の状態において、水の分解電圧以上の電圧を蓄電池の端子間に印加することにより、電解液33の水を分解してガス37を発生(ガッシング)させている(図10(b))。このようなガッ33の偏りを解消することができる(図10(c))。
しかしながら、表1の(3)の要因である減液が既に生じている場合には、水の電気分解が発生するような高電圧充電を行うと、通常のガッシング以上にガス37が発生し、水素爆発などの危険にさらされたり、極板31が電解液33から露出することよる蓄電池の寿命短縮化などの問題が生じる。そのため、蓄電池及びそれを搭載したシステムを安定的に運用するためには、高電圧充電を頻繁に行なうことは好ましくない。
あるいは、縦成層化を解消させる別の方法として、図11に示すように、縦成層化が形成された蓄電池で放電を行うことにより、充電反応による電解液の偏りに起因する充電反応抵抗Bを放電反応による電解液の偏りに起因する放電反応抵抗Dで打ち消すことで、充電反応抵抗Bを下げる方法も考えられる。しかし、このような放電を行うことは、充電反応抵抗Bを下げるだけでなく蓄電池の内部電位24も下げることになり、必要な放電能力を維持できなくなる可能性がある。そのため、蓄電池及びそれを搭載したシステムを安定的に運用するためには、放電を頻繁に行なうことは好ましくない。
次に、表1の(2)に示す横成層化による蓄電池の劣化特性と充放電制御との関係について、以下に説明する。横成層化が形成されると、図4で示したような充電後の緩和に伴う電池電圧の変化が、電解液の偏りの影響により、本来の基準である内部電位からずれて検知されてしまい、電池の内部特性を求めるときの誤差要因が増大する原因となる。このような横成層化を解消させる方法として、図10に示したガッシングによりガスを発生させることで、電解液を攪拌させて電解液の偏りを解消する方法がある。しかし、縦成層化を解消する場合と同様に、電解液の減少に伴う通常以上のガス発生による水素爆発などの危険にさらされたり、極板が電解液から露出することよる蓄電池の寿命短縮化などの問題が生じる。そのため、蓄電池及びそれを搭載したシステムを安定的に運用するためには、高電圧充電を頻繁に行なうことは好ましくない。
次に、表1の(3)に示す減液による蓄電池の劣化特性と充放電制御との関係について、以下に説明する。蓄電池が減液の状態では、蓄電池内部の電解液濃度が通常より高い状態に継続的に維持されるため、蓄電池の内部電位や電池電圧の上昇が起こり、充電反応や放電反応の効率を低下させてしまう。これは、電池電圧をもとに算出される蓄電池の各種パラメータの誤差要因になったり、COAやCODの特性低下を引き起こす原因となる。また、減液の状態で高電圧充電が行われると、通常以上のガス発生による水素爆発などの危険にさらされたり、極板が電解液から露出することよる蓄電池の寿命短縮化などの問題が生じるといった問題がある。そこで、減液を検知すると補液作業や蓄電池の交換を要求するアラームを出力するのが望ましい。
蓄電池の減液状態を検知する一般的な方法として、図12に例示するように、電解液の屈折率や比重あるいはイオン濃度を測定するセンサー38を蓄電池内の各セル39の電解液33内に挿入し、センサー38による測定結果をもとに減液を検知する方法がある。しかし、蓄電池内のセル39毎にセンサー38を設けて減液を検知しようとすると、状態検知が複雑になりかつコストも増大してしまうといった問題が生じる。
さらに、表1の(4)に示す硫酸鉛の析出による蓄電池の劣化特性と充放電制御との関係について、以下に説明する。放電により極板表面に析出した硫酸鉛は、理想的には充電によりすべてが鉛又は酸化鉛に還元されることにより、可逆的な反応となるのがよい。しかし、実運用される蓄電池では、粒径分布や導電パス、電解液濃度のムラなどの種々要因により、すべての硫酸鉛が還元されることはなく、充放電を繰り返すうちに析出した硫酸鉛の一部が還元されずに蓄積されていく。
放電により還元されない硫酸鉛が肥大化していくと、蓄電池内部の電気伝導率の低下や極板表面の反応面積の縮小が進行していくため、充電反応や放電反応の効率を低下させ、COAやCODの特性低下を引き起こす原因となる。
このような硫酸鉛の肥大を抑制する手段として、図13に示すように、蓄電池を高電圧充電する方法がある。高電圧充電により、通常の充電では溶解できなかった図13(b)に示す硫酸鉛36を部分的に溶解させることが可能となり(図13(c))、蓄電池のCOAやCODの特性を回復させることができる。しかし、減液の状態で高電圧充電を行うと通常以上のガス発生による水素爆発などの危険にさらされたり、極板31が電解液33から露出することよる蓄電池の寿命短縮化などの問題が生じ、好ましい運用条件とは言えない。
そこで、本発明の蓄電池の充放電制御方法及び充放電制御装置では、2以上の異なる反応速度で進行する劣化状態を有する蓄電池に対し、反応速度毎の劣化因子を区別して評価することでCOA、COD、及びSOHを精度良く算出し、これを用いて蓄電池を好ましい部分充電状態に維持することで安定した充放電制御が可能となる。
蓄電池の特性に影響を与える表1の要因について、それぞれの緩和速度と、各要因による特性劣化を改善するための充放電制御方法を表2に示す。表2では、一例として容量50[Ah]の液式鉛蓄電池の緩和速度を示している。
表2
Figure 0005503403
(1)縦成層化は、その緩和速度が数分以内であり、極板表面の電解液濃度が高いときは、高電圧充電あるいは容量調整の放電を行うことにより改善することができる。(2)横成層化は、その緩和速度が数時間程度であり、電解液の比重差による沈殿が多いときは、高電圧充電を行うことにより改善することができる。(3)減液は、放置しても緩和することはなく、これを通知するためのアラーム出力等を行うのがよい。(4)硫酸鉛の析出は、その緩和速度が数秒以下であり、析出量が多いときは、高電圧充電を行うことにより改善することができる。
部分充電状態で充放電制御を好適に行うには、減液状態で蓄電池を高電圧充電したり、放電能力が低下している状態で容量調整のために放電するのは好ましくない。そこで、本発明の蓄電池の充放電制御方法及び充放電制御装置では、蓄電池の状態検知を行って各要因による劣化を推定し、さらに安定OCV、放電終了時電圧、及び充電終了時電圧を保存しておき、これらを用いて蓄電池の充電可能容量COA及び放電可能容量CODを推定することで、蓄電池を好適な部分充電状態に維持するように充放電制御することが可能となっている。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る蓄電デバイスの充放電制御方法及び充放電制御装置を、図1、2を用いて以下に説明する。図1は、本実施形態の蓄電デバイスの充放電制御方法の概略を説明するための流れ図であり、図2は、本実施形態の蓄電デバイスの充放電制御装置のブロック図である。
本実施形態の充放電制御装置100は、蓄電デバイス搭載システム10に具備されて蓄電池11の状態検知を行うとともに、状態検知の結果に基づいて蓄電池を好適な部分充電状態に制御するものである。蓄電デバイス搭載システム10は、充放電制御装置100及び蓄電池11に加えて、蓄電池11に接続された充電器12及び放電負荷13、並びに蓄電池11の電圧、電流等を測定する測定手段14を備えている。
また、充放電制御装置100は、信号入力手段101、出力表示手段102、状態検知部103、及び充放電制御手段104を備えている。信号入力手段101は、蓄電池11の状態検知を要求するための信号(以下では、状態検知要求信号と称する)を入力するのに用いられる。例えばシステム管理者が蓄電池11の状態検知を要求するときに、信号入力手段101から状態検知要求信号を入力する。本実施形態では、状態検知要求信号を入力する別の手段として、状態検知部103に状態検知要求スイッチ103aを設けている。状態検知要求スイッチ103aは、通常時にシステム管理者が要求する状態検知とは別に、メンテナンス時に保守員等が蓄電池11の状態検知を速やかに要求できるように設けられたものである。
出力表示手段102は、状態検知部103で行われる状態検知や充放電制御の情報をシステム管理者に通知するのに用いられる。信号入力手段101及び出力表示手段102は、ともにシステム管理者がアクセスし易い場所に設けるのが望ましく、蓄電池11が車載の蓄電池の場合には、運転者が容易にアクセスできる運転席またはその近傍に設けるのがよい。
状態検知部103は、測定手段14から蓄電池11の電圧、電流等の測定値を入力して状態検知を行うとともに、充電終了時または放電終了時の電圧測定値を放電終了時電圧または放電終了時電圧として保存しておく。さらに、充放電終了後所定の時間が経過したときの電圧測定値を安定OCVとして保存しておく。信号入力手段101または状態検知要求スイッチ103aから状態検知要求信号が入力されると、状態検知部103がこれを入力して蓄電池11の状態検知を行うとともに、その結果をもとに好適な部分充電状態に移行するための充放電制御の判定を行う。
状態検知部103は、状態検知要求信号を入力すると、蓄電池11の電圧測定値や保存されている放電終了時電圧、放電終了時電圧、安定OCVを用いて状態検知を行い、必要な充放電制御を判定する。状態検知及び充放電制御の判定結果は、出力表示手段102に表示されるとともに、充放電制御の判定結果が充放電制御手段104に出力される。充放電制御手段104は、状態検知部103から入力した充放電制御の判定結果をもとに、充電器12または放電負荷13に対し所定の充放電制御を行わせる。
なお、状態検知部103と信号入力手段101、出力表示手段102、充放電制御手段104、及び測定手段14との間の通信手段、並びに充放電制御手段104と充電器12及び放電負荷13との間の通信手段には、各種のデジタル又はアナログ通信バスを用いることができる。
本実施形態の充放電制御装置100では、状態検知部103が2種類の状態検知モードの処理を有している。第1の状態検知モードは、蓄電池11の充放電が停止または微小電流のみが流れているときに行われる状態検知(以下では状態検知モード1とする)であり、第2の状態検知モードは、蓄電池11が充放電中のときに行われる状態検知(以下では状態検知モード2とする)である。
状態検知部103は、測定手段14から蓄電池11の電流測定値を入力し、これを用いて蓄電池11が充放電停止中か充放電中かを判定する。電流測定値が0または微小なときは、実質的に充放電停止中と判定し、それ以外のときは充放電中と判定する。電流測定値が微小のときは、蓄電池搭載システム10が停止状態にあって蓄電池11から計器等に微小な暗電流のみが供給されている状態と判定する。状態検知部103は、充放電停止中と判定すると次に状態検知モード1の処理を行い、充放電中と判定すると状態検知モード2の処理を行う。
状態検知モード1では、状態検知の前に蓄電池11に対し所定容量の充電(以下では状態検知前充電と称する)を行い、その後に所定の周期で蓄電池11の電圧測定値を入力して状態検知を行う。状態検知前充電は、状態検知部103が充放電制御手段104に対し所定容量の充電を要求し、これに従って充放電制御手段104が充電器12を制御して充電を行わせる。これに対し、状態検知モード2では、状態検知前充電を行わずに限定的なデータを用いて状態検知を行う。
図2に示す充放電制御装置100では、上記の状態検知前充電を保守員等が行うことも可能となっている。メンテナンス時に保守員等が状態検知要求スイッチ103aを用いて蓄電池11の状態検知を行う場合は、状態検知要求スイッチ103aをオンにしたとき、出力表示手段102に状態検知前充電を要求するメッセージ等を表示させる。これにより、保守員等が蓄電池11に外部充電器21を接続して所定容量の充電を行う。
状態検知部103は、状態検知モード1または状態検知モード2による蓄電池11の状態検知を行った後、その結果をもとに蓄電池11を好適な部分充電状態に移行させるための充放電制御を判定する。充放電制御の判定結果は、出力表示手段102に表示されるとともに、充放電制御手段104に出力される。充放電制御手段104は、状態検知部103から入力した充放電制御の指令値をもとに、充電器12または放電負荷13を制御して蓄電池11の充電または放電を行う。これにより、蓄電池11は好適な部分充電状態に移行される。なお、メンテナンス時には、保守員等が出力表示手段102に表示された充放電制御の判定結果をもとに、外部充電器21または外部放電負荷22を蓄電池11に接続して所定容量の充電または放電を行う。
充放電制御装置100において、本実施形態の充放電制御方法に従って行われる処理の流れを、図1に示す流れ図を用いてさらに詳細に説明する。本実施形態の充放電制御方法では、まず、信号入力手段101から状態検知要求信号が入力され、状態検知部103がこれを入力する(ステップS1)。これにより、状態検知部103は、ステップS2で測定手段14から蓄電池11の電流測定値を入力し、ステップS3でこの電流測定値を用いて状態検知モード1の選択条件が成立しているかを判定する。この状態検知モード1の選択条件は、蓄電池11の電流測定値が0または微小で実質的に充放電停止状態にある、との条件を少なくとも含む。
ステップS3で状態検知モード1の選択条件が成立していると判定されると、状態検知部103は状態検知モード1の処理を行う(ステップS4〜S6)一方、状態検知モード1の選択条件が成立していないと判定されると、状態検知部103は状態検知モード2の処理を行う(ステップS7〜S10)。状態検知モード1の処理として、ステップS4では蓄電池11に対し状態検知前充電が行われる。状態検知前充電が終了すると、ステップS5で蓄電池11の状態検知が行われる。そして、状態検知の結果が、ステップS6で出力表示手段102に表示される。
これに対し、状態検知モード2の処理では、ステップS7で前回の状態検知モード1で算出されたSOHを所定の記憶部(図示せず)から読み出し、ステップS8でそれまでに所定の記憶部に保存されている充電終了時電圧及び放電終了時電圧を読み出す。そして、前回算出のSOHと充電終了時電圧及び放電終了時電圧からステップS9で蓄電池11の限定的な状態検知を行う。状態検知の結果は、ステップS10で出力表示手段102に表示される。
状態検知モード1または状態検知モード2による蓄電池11の状態検知が行われると、ステップS11では、状態検知の結果をもとに蓄電池11を所定の部分充電状態に移行させるのに必要な充放電制御指令値を作成し、ステップS12で充放電制御指令値の情報を出力表示手段102に表示するとともに、充放電制御指令値を充放電制御手段104に表示する。また、ステップS13では、充放電制御手段104が充放電制御指令値に従って充電器12または放電負荷13を制御して所定容量の充電または放電を行わせる。これにより、蓄電池11が所望の部分充電状態に維持される。
ステップS11で作成される充放電制御指令値は、状態検知モード1または状態検知モード2の状態検知で判定される蓄電池11の劣化状態に基づいて作成される。本実施形態で判定される蓄電池11の劣化状態には、表2に示す4種類のものが含まれ、さらに別の劣化状態としてその他の故障等を含めている。
状態検知部103では、これらの劣化状態に対応するSOHを推定し、これをもとに蓄電池11のCOD及びCOAが適切かを判定している。さらに、蓄電池11のSOH、COD、及びCOAの結果をもとに、充電器12による充電量または放電負荷13に対する放電量を充放電制御指令値として算出する。
充放電制御手段104は、状態検知部103から充放電制御指令値を入力すると、充放電制御指令値に応じて以下の処理を行う。すなわち、充放電制御指令値が充電の場合には、所定の充電を行わせるための指令値を充電器12に出力する。また、充放電制御指令値が放電の場合には、所定の放電を行わせるための指令値を出力放電負荷13に出力する。
つぎに、状態検知部103において、状態検知モード1のときに行われる蓄電池11の状態検知方法について説明する。状態検知モード1では、蓄電デバイス搭載システム10の運用を停止して蓄電池11からの充放電が停止された後、蓄電池11の状態検知が開始される前に所定容量の充電を行う状態検知前充電が行われる。これにより、状態検知モード1では、常に充電後の同等の傾向を示す過渡変化における状態検知が行われることになり、蓄電池11の劣化状態を高精度に判定することが可能となる。蓄電池11の状態検知前充電を終了した後の過渡変化は、反応速度の異なる過程を含んでいることから、充放電停止後の蓄電池11の充放電能力を高精度に判定するためには、反応速度毎の状態変化を評価して状態検知を行う方法を用いるのがよい。そのような状態検知方法の一例を以下に説明する。
充放電停止後のバッテリの電圧変化量ΔV(t)を、異なる反応速度に対応したm個の多項式fi(t)(i=1〜m)からなる関数(以下では緩和関数と称する)F(t)を用いて次式のように表すことができる。
ΔV(t)=F(t)
=f1(t)+f2(t)+・・・fm(t)=Σfi(t) (1)
式(1)の電圧変化量ΔV(t)は、状態検知前充電の終了から時間tが経過したときの電圧測定値Vmes(t)と、充放電停止後十分な時間(例えば20時間)経過して略一定となったときの停止時安定電圧(以下ではOCV20hrとする)との差を表すものとする。停止時安定電圧OCV20hrの初期値は、所定の記憶部に保存されている安定時OCVを読み出して用いることができる。電圧変化量ΔV(t)は、停止時安定電圧OCV20hrからの変化量として、次式のように表すことができる。
ΔV(t)=Vmes(t)―OCV20hr (2)
上記の緩和関数F(t)では、各項fi(t)が蓄電池11の反応速度の異なる緩和過程の電圧変化への寄与分を表しており、以下では反応速度毎緩和関数fi(t)とする。反応速度毎緩和関数fi(t)は、蓄電池11の状態量である劣化度SOH、残容量SOC(イオン濃度)、および温度Tに依存する関数である。電圧測定値Vmes(t)から電圧変化量ΔV(t)を算出し、この電圧変化量ΔV(t)を用いて式(1)を最適化することで、各反応速度毎緩和関数fi(t)を決定することができる。
本実施形態の充放電制御方法で用いる状態検知方法は、状態検知前充電の終了後所定の周期で蓄電池11の電圧測定値を入力し、電圧測定値を入力する毎に緩和関数F(t)の最適化を行ってこれを更新している。n回目に入力した電圧測定値を用いて最適化したときの反応速度毎緩和関数をfin(t)とするとき、fin(t)は次式のように表すことができる。
fin(t)=firef(t)*{SOCn/SOCref}
*{SOHin/SOHiref}*G(T) (3)
式(3)において、firef(t)、SOCref、及びSOHirefは、それぞれ所定の基準状態における反応速度毎緩和関数、残容量、及び反応速度毎の劣化度を表し、G(T)は蓄電池電圧の温度Tに対する依存性を表している。残容量SOCn及び反応速度毎劣化度SOHinは、n回目の電圧測定値を用いて推定される反応速度毎緩和関数をfin(t)を用いて式(3)から算出することができる。
状態検知モード1では、反応速度毎緩和関数fin(t)が得られており、表2に示す各劣化要因の緩和速度に相当する反応速度毎緩和関数fin(t)と、所定の記憶部に保存されている安定OCV(OCVaとする)、充電終了時電圧(Vaとする)及び放電終了時電圧(Vbとする)とから、下記に示す劣化状態SOHa〜SOHfの判定値を算出することができる。
(1)SOHa:極板への硫酸鉛の析出による劣化状態
(2)SOHb:縦成層化による劣化状態
(3)SOHc:減液による劣化状態
(4)SOHd:充電可能容量不足
(5)SOHe:放電可能容量不足
(6)SOHf:その他の故障
以下では、劣化状態SOHa〜SOHfのそれぞれの判定値の算出方法を、図14を用いて詳細に説明する。図14は、劣化状態SOHa〜SOHfのそれぞれの判定値を算出する方法を示す流れ図である。
SOHaは、極板への硫酸鉛の析出による劣化状態を示しており、表2より数秒以下の非常に速い緩和速度で充電反応に応答する。この緩和速度に該当する反応速度毎緩和関数(faとする)と充電終了時電圧Vaとから、図14(a)に示すように、事前に作成された関数ga(fa、Va)を用いてSOHaを算出する(ステップS21)。あるいは、関数ga(fa、Va)に代えて、反応速度毎緩和関数faと充電終了時電圧Vaをパラメータとするテーブル形式でSOHaを算出するようにしてもよい。算出されたSOHaを所定の閾値THaと比較し(ステップS22)、これを超えるときに極板への硫酸鉛の析出による劣化状態が成立と判定し(ステップS23)、それ以外のときは不成立と判定する(ステップS24)。
SOHbは、縦成層化による劣化状態を示しており、表2より数分以内の緩和速度で充電反応に応答する。この緩和速度に該当する反応速度毎緩和関数(fbとする)から、図14(b)に示すように、事前に作成された関数gb(fb)を用いてSOHbを算出する(ステップS25)。あるいは、関数gb(fb)に代えて、反応速度毎緩和関数fbをパラメータとするテーブル形式でSOHbを算出するようにしてもよい。算出されたSOHbを所定の閾値THbと比較し(ステップS26)、これを超えるときに縦成層化による劣化状態が成立と判定し(ステップS27)、それ以外のときは不成立と判定する(ステップS28)。
SOHcは、減液による劣化状態を示しており、電解液全体の濃度が変化しているため、全体の緩和速度F(t)や、安定OCV及び充電終了時電圧にその変化が現れる。全体の緩和速度F(t)、安定OCV(OCVa)、及び充電終了時電圧Vaから、図14(c)に示すように、事前に作成された関数gc(F、OCVa、Va)を用いてSOHcを算出する(ステップS29)。あるいは、関数gc(F、OCVa、Va)に代えて、全体の緩和速度F(t)、安定OCV(OCVa)、及び充電終了時電圧Vaをパラメータとするテーブル形式でSOHcを算出するようにしてもよい。算出されたSOHcを所定の閾値THcと比較し(ステップS30)、これを超えるときに減液による劣化状態が成立と判定し(ステップS31)、それ以外のときは不成立と判定する(ステップS32)。
SOHdは、充電可能容量不足による劣化状態を示しており、充電終了時電圧にその影響が現れる。充電終了時電圧Vaから、図14(d)に示すように、事前に作成された関数gd(Va)を用いてSOHdを算出する(ステップS33)。あるいは、関数gd(Va)に代えて、充電終了時電圧Vaをパラメータとするテーブル形式でSOHdを算出するようにしてもよい。算出されたSOHdを所定の閾値THdと比較し(ステップS34)、これを超えるときに充電可能容量不足が成立と判定し(ステップS35)、それ以外のときは不成立と判定する(ステップS36)。
SOHeは、放電可能容量不足による劣化状態を示しており、放電終了時電圧にその影響が現れる。放電終了時電圧Vbから、図14(e)に示すように、事前に作成された関数ge(Vb)を用いてSOHeを算出する(ステップS37)。あるいは、関数ge(Vb)に代えて、放電終了時電圧Vbをパラメータとするテーブル形式でSOHeを算出するようにしてもよい。算出されたSOHeを所定の閾値THeと比較し(ステップS38)、これを超えるときに充電可能容量不足が成立と判定し(ステップS39)、それ以外のときは不成立と判定する(ステップS40)。
SOHfは、上記以外の故障等による劣化状態を示しており、蓄電池11の充放電が正常に行なえない故障、測定値や算出値が許容範囲外となるような状態検知エラー、あるいは充放電制御装置100が正常な出力を行えなくなる装置自体の故障、さらに蓄電池11に固有のその他の劣化モードによる異常出力、等が検知されたときに成立する。
なお、上記の劣化状態SOHa〜SOHfの判定では、それぞれの閾値THa〜THfを1つずつ設けて比較しているが、これに限定されず、例えば各閾値THa〜THfを2以上設けて2段階以上の劣化状態の判定を行わせるようにしてもよい。
状態検知モード1において、上記の劣化状態SOHa〜SOHfの判定値が算出されると、これを用いて下記の充放電制御指令値が選択される。
(1)Cha1:正常
(2)Cha2:容量調整充電
(3)Cha3:容量調整放電
(4)Cha4:高電圧充電
(5)Cha5:減液アラーム
(6)Cha6:その他異常アラーム
劣化状態SOHa〜SOHfの判定値から上記の充放電制御指令値Cha1〜Cha6を選択する方法を、図15を用いて以下に説明する。図15は、充放電制御指令値Cha1〜Cha6を選択する方法を示す流れ図である。まず、ステップS41で減液による劣化状態(SOHc)が成立しているか否かを判定し、成立しているときはステップS42で「減液アラーム」(Cha5)の充放電制御指令値を出力する。また、ステップS41でSOHcが成立していないと判定すると、ステップS43に進む。
ステップS43では、極板への硫酸鉛の析出による劣化状態(SOHa)または縦成層化による劣化状態(SOHb)が成立しているか否かを判定し、少なくともいずれか一方が成立しているときはステップS44で「高電圧充電」(Cha4)の充放電制御指令値を出力する。また、ステップS43でSOHa及びSOHbがともに成立していないと判定すると、ステップS45に進む。
ステップS45では、放電可能容量不足(SOHe)が成立しているか否かを判定し、成立しているときはステップS46で充電可能容量不足(SOHd)が成立しているか否かを判定する。その結果、SOHdが成立していないと判定すると、ステップS47で「容量調整充電」(Cha2)の充放電制御指令値を出力する。また、ステップS45でSOHeが成立していないと判定すると、ステップS48に進む。
ステップS48では、充電可能容量不足(SOHd)が成立しているか否かを判定し、成立しているときはステップS49で「容量調整放電」(Cha3)の充放電制御指令値を出力する。この場合には、ステップS45で放電可能容量不足(SOHe)が成立していないことを確認していることから、「容量調整放電」(Cha3)の充放電制御指令値を出力することができる。また、ステップS48でSOHdが成立していないと判定すると、ステップS50に進む。
ステップS50では、その他の故障(SOHf)が成立しているか否かを判定し、成立しているときはステップS51で「その他異常アラーム」(Cha6)の充放電制御指令値を出力する。また、ステップS50でSOHfが成立していないと判定すると、いずれの劣化状態も成立していないことから、ステップS52で「正常」(Cha1)の充放電制御指令値を出力する。なお、ステップS47でSOHdが成立していると判定したときには、放電可能容量不足(SOHe)と充電可能容量不足(SOHd)がともに成立していることから、ここではステップS51の「その他異常アラーム」(Cha6)の充放電制御指令値を出力するものとしている。これに限定されず、例えば「放電可能容量不足かつ充電可能容量不足」の充放電制御指令値を出力するようにしてもよい。
一方、状態検知モード1の選択条件が成立せず状態検知モード2の処理が行われる場合には、前回の状態検知モード1で算出されたSOHと充電終了時電圧と放電終了時電圧を用いて蓄電池11の限定的な状態検知を行う。この場合には、式(1)の緩和関数を精度よく算出することはできないため、反応速度毎緩和関数fi(t)を用いた劣化判定が行えない。そこで、状態検知モード2では、反応速度毎緩和関数fi(t)を用いないSOHd、SOHe、SOHfの劣化状態のみを検知する。
上記実施形態を用いて説明したように、本発明の蓄電デバイスの充放電制御方法及び充放電制御装置によれば、充放電停止時に蓄電デバイスの劣化度を高精度に推定して充放電制御を行うとともに、充放電中であっても限定的な充放電制御を行うことにより、蓄電デバイスを適切な部分充電状態に維持することが可能となる
なお、本実施の形態における記述は、本発明に係る蓄電デバイスの充放電制御方法及び充放電制御装置の一例を示すものであり、これに限定されるものではない。本実施の形態における蓄電デバイスの充放電制御方法及び充放電制御装置の細部構成及び詳細な動作等に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
10 蓄電デバイス搭載システム
11 蓄電池
12 充電器
13 放電負荷
14 測定手段
100 充放電制御装置
101 信号入力手段
102 出力表示手段
103 状態検知部
103a 状態検知要求スイッチ
104 充放電制御手段

Claims (9)

  1. 充電及び放電が可能な部分充電状態に維持するための蓄電デバイスの充放電制御方法であって、
    前記蓄電デバイスの充電を終了したときの充電終了時電圧または放電を終了したときの放電終了時電圧を測定して保存し、
    前記蓄電デバイスの状態検知が要求されると、
    前記蓄電デバイスの電流測定値を取得し、該電流測定値が0または微小で実質的に充放電停止中と判定されるときは、
    状態検知モード1として、前記蓄電デバイスに対し所定容量の充電(以下では状態検知前充電という)を行い、前記状態検知前充電を終了してから時間t経過したときの前記蓄電デバイスの電圧測定値を所定周期で取得し、前記電圧測定値を用いて前記蓄電デバイスの所定の状態量を推定して前記蓄電デバイスの状態検知を行い、前記状態検知の結果と保存されている前記充電停止時電圧及び放電停止時電圧を用いて前記蓄電デバイスの充放電制御指令値を判定し、
    前記電流測定値から前記蓄電デバイスが充放電中と判定されるときは、
    状態検知モード2として、前記状態検知モード1で最後に推定された前記状態量と保存されている前記充電停止時電圧及び放電停止時電圧を用いて前記充放電制御指令値を判定し、
    前記充放電制御指令値に従って前記蓄電デバイスを充放電制御する
    ことを特徴とする蓄電デバイスの充放電制御方法。
  2. 前記状態検知モード1では、安定開回路電圧(安定OCV)からの電圧変化量を前記状態量の関数として表した緩和関数F(t)を前記電圧測定値で最適近似し、前記最適近似された緩和関数F(t)から前記状態量を推定して前記状態検知を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の蓄電デバイスの充放電制御方法。
  3. 前記状態検知モード1における状態検知では、前記状態量として前記緩和関数F(t)から反応速度毎の劣化度を推定し、前記反応速度毎の劣化度と前記充電終了時電圧及び前記放電終了時電圧を用いて極板への硫酸鉛の析出による劣化状態、極板表面の電解液の濃度偏りによる劣化状態、減液による劣化状態、充電可能容量不足、及び放電可能容量不足を推定してそれぞれに事前に設定された閾値を超えているか否かを判定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の蓄電デバイスの充放電制御方法。
  4. 前記状態検知モード1では、
    前記減液による劣化状態が成立するときは前記充放電制御指令値として減液アラームを出力し、
    前記減液による劣化状態が成立せずかつ前記極板への硫酸鉛の析出による劣化状態または前記極板表面の電解液の濃度偏りによる劣化状態が成立するときは前記充放電制御指令値として高電圧充電を出力し、
    前記放電可能容量不足が成立しかつ前記充電可能容量不足が成立しないときは前記充放電制御指令値として容量調整充電を出力し、
    前記充電可能容量不足が成立しかつ前記放電可能容量不足が成立しないときは前記充放電制御指令値として容量調整放電を出力する
    ことを特徴とする請求項3に記載の蓄電デバイスの充放電制御方法。
  5. 前記状態検知モード2における状態検知では、前記充電終了時電圧及び前記放電終了時電圧を用いて充電可能容量不足及び放電可能容量不足を推定してそれぞれに事前に設定された閾値を超えているか否かを判定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の蓄電デバイスの充放電制御方法。
  6. 前記状態検知モード2では、
    前記放電可能容量不足が成立しかつ前記充電可能容量不足が成立しないときは前記充放電制御指令値として容量調整充電を出力し、
    前記充電可能容量不足が成立しかつ前記放電可能容量不足が成立しないときは前記充放電制御指令値として容量調整放電を出力する
    ことを特徴とする請求項5に記載の蓄電デバイスの充放電制御方法。
  7. 前記状態検知前充電では、前記蓄電デバイスの5%定格容量の充電を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の蓄電デバイスの充放電制御方法。
  8. 充電及び放電が可能な部分充電状態に維持するための蓄電デバイスの充放電制御装置であって、
    状態検知要求信号を入力するための信号入力手段と、
    外部に所定の情報を出力する出力表示手段と、
    前記蓄電デバイスの充電を終了したときの充電終了時電圧または放電を終了したときの放電終了時電圧を測定して保存するとともに、前記信号入力手段から前記状態検知要求信号を入力すると、前記蓄電デバイスの電圧測定値及び電流測定値を入力して前記蓄電デバイスの状態検知を行い、前記状態検知の結果と保存されている前記充電終了時電圧及び放電終了時電圧を用いて前記蓄電デバイスの充放電制御指令値を判定し、前記状態検知の結果及び前記充放電制御指令値を前記出力表示手段に出力する状態検知部と、
    前記充放電制御指令値を入力して前記蓄電デバイスを充放電制御する充放電制御手段と、を備える
    ことを特徴とする蓄電デバイスの充放電制御装置。
  9. 前記状態検知部は、前記状態検知要求信号を直接取得するための状態検知要求スイッチを備える
    ことを特徴とする請求項8に記載の蓄電デバイスの充放電制御装置。
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