JP5503397B2 - 遠心シュー式クラッチ構造 - Google Patents

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Description

本発明は、遠心シュー式クラッチにおける、クラッチアウタの振動による所謂クラッチ鳴きの発生を防止する遠心シュー式クラッチ構造に関する。
従来、乾式の遠心シュー式クラッチにおいて、遠心クラッチシューにライニングされた摩擦部材がクラッチアウタのドラム部の内周面に接触してから完全に係合接続するまでの間、摩擦部材がドラム部の内周面に接触して滑っている状態で、クラッチアウタの振動による鳴きが生じる場合があった。そこで、クラッチ接続時等のクラッチ鳴きを防止するために、従来は、例えば下記特許文献1に示されるように、クラッチアウタの外周に防振リングを溶接することが行われていた。
特開2005−233232号公報(図2〜図4)
しかしながら、上記特許文献1に示されるように、クラッチアウタの外周に防振リングを溶接する場合、クラッチの製造工程が複雑になり、また、圧入締め代や位置の高い精度を要し、その分コストが高くなる。
本発明は、生産性が高く、コストが抑制され、クラッチアウタの振動が低減されてクラッチ鳴きを防止できる遠心シュー式クラッチ構造を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、摩擦部を備えた複数のクラッチシューを回動可能に保持し、入力回転部材に結合されたクラッチインナと、出力回転部材に結合され、前記クラッチインナの外周側を囲んで設けられて、遠心力による前記クラッチシューの外周方向への回動によって前記クラッチインナと接続し、同クラッチインナの回転駆動力が伝達されるクラッチアウタを有する遠心シュー式クラッチ構造において、前記クラッチアウタが、前記出力回転部材に嵌合するボス部と、内周面が前記クラッチシューと接する筒状摩擦面をなすドラム部と、前記ボス部とドラム部を繋ぐ連結壁部とからなり、前記ボス部とドラム部と連結壁部とが、鋳造により同じ鋳鉄材料で一体に成型され、前記クラッチアウタにおける前記ドラム部の厚さが、前記連結壁部の厚さより厚く形成され、前記ドラム部の外周に、前記クラッチアウタの軸芯に向かうバランス穴の加工が施されたことを特徴とする遠心シュー式クラッチ構造である。
請求項2に記載の発明は、請求項記載の遠心シュー式クラッチ構造において、前記バランス穴において、同バランス穴の底と前記ドラム部の内周面との間の残り厚さ、および、同バランス穴の縁と前記ドラム部の端面との間の残り厚さがいずれも、前記連結壁部の厚さより厚いことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2記載の遠心シュー式クラッチ構造において、前記ドラム部の端面に、内周側に向かう防振壁が一体に形成されたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項記載の遠心シュー式クラッチ構造において、前記防振壁には、その内周端から外周方向に凹む切り欠き溝が設けられたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項記載の遠心シュー式クラッチ構造において、前記ドラム部の筒状摩擦面に、周方向に対して斜めに配向する斜め溝が設けられたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項記載の遠心シュー式クラッチ構造において、前記摩擦部材は、ペーパー系の無機繊維を熱硬化樹脂で固めたものであり、前記クラッチシューの外周側に備えられたことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項記載の遠心シュー式クラッチ構造において、前記鋳鉄材料は球状黒鉛鋳鉄であり、前記クラッチアウタは、含有する球状黒鉛を、前記ドラム部の周方向に、不均一に分散するように形成されたことを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項記載の遠心シュー式クラッチ構造において、前記ドラム部の筒状摩擦面は、機械加工による円筒形状であることを特徴とする。
請求項1の発明の遠心シュー式クラッチ構造によれば、クラッチアウタのボス部とドラム部と連結壁部とが、鋳造により同じ鋳鉄材料で一体に成型されるので、クラッチの生産性が向上し、コストが低減する。また、防振リングを取り付けた場合のような、クラッチアウタとクラッチシューとの摩擦熱に伴う歪みによる締め代のばらつき等がなく、振動減衰効果が安定する。また、クラッチアウタは、鋳造による一体成型なので、防振効果の向上する形状を容易に形成でき、鋳鉄が有する高い振動低減効果とも相俟って、クラッチ鳴きを防止する効果が高められる。
また、鋳造により、容易に要所のみを厚く形成でき、それによりクラッチアウタの固有振動数を好ましく設定することで、振動減衰効果を高めつつクラッチアウタが軽量化される。
そして、厚く形成したドラム部に、クラッチアウタのバランス調整のためのバランス穴が加工されるので、バランス穴の加工が容易となり、クラッチアウタの回転に伴う振動が低減する。
請求項の発明によれば、請求項の発明の効果に加え、ドラム部におけるバランス穴の底の厚さと、バランス穴とドラム部端面の間の厚さが維持され、バランス取り加工によるクラッチアウタの回転強度への影響が防止される。
請求項の発明によれば、請求項1または2の発明の効果に加え、防振壁は鋳造により容易に形成できるので、防振壁により、振動低減効果が高められ、且つドラム部が補強されてクラッチアウタの強度が高められる。
請求項の発明によれば、請求項の発明の効果に加え、防振壁に切り欠き溝をもうけることで、防振壁の固有振動数を好ましく設定でき、それによりクラッチアウタの強度と防振性が、バランスよく強化、向上される。
また、切り欠き溝が、筒状摩擦面のクラッチアウタ半径方向の位置以上に外周側に達するように設けられれば、クラッチシューの摩擦部材の摩耗粉が排出され、摩擦係合力が安定化し、筒状摩擦面での摺動で発生する振動数をコントロールし易くなり、クラッチアウタの固有振動数との共振の回避の設定が容易となる。
また、切り欠き溝の間隔を不等間隔として、振動の節を変更し、バランス穴によりアンバランスの調整をすれば、振動低減効果が向上する。
請求項の発明によれば、請求項の発明の効果に加え、斜め溝は鋳造により容易に形成できるので、斜め溝により振動低減効果が高められてクラッチ鳴きが防止され、且つクラッチシューの摩擦部材の摩耗粉を排出でき、摩擦係合力が安定化し、筒状摩擦面での摺動で発生する振動数をコントロールし易くなり、クラッチアウタの固有振動数との共振の回避の設定が容易となる。
請求項の発明によれば、請求項記載の発明の効果に加え、ペーパー系の無機繊維を熱硬化樹脂で固めた摩擦部材は、一般に、比較的硬質なため摩擦係数が比較的小さく、クラッチ接続においては伝達力を高めるために高回転での接続となるが、クラッチ鳴きを防止するクラッチアウタとともに用いるので、その場合でもクラッチ鳴きを防止することができる。そのため、クラッチシューの外周側に備える摩擦部材として、耐摩耗性の高いペーパー系の無機繊維を熱硬化樹脂で固めた摩擦部材を用いることができ、遠心シュー式クラッチの耐久性向上と、コスト低減がなされる。
請求項の発明によれば、請求項記載の発明の効果に加え、球状黒鉛鋳鉄を鋳鉄材料としたので、クラッチアウタの強度が向上する。また、球状黒鉛鋳鉄製のクラッチアウタの内部成分である球状黒鉛の潤滑作用によってクラッチシューの筒状摩擦面での摺動特性が安定化し、摺動により発生する振動数をコントロールし易くなり、クラッチアウタの固有振動数との共振の回避の設定が容易となる。また、球状黒鉛の密度が位置によって変化することによる振動減衰効果により、クラッチ鳴きの防止効果が高まる。
請求項の発明によれば、請求項の発明の効果に加え、機械加工によって筒状摩擦面に当初から球状黒鉛を露出させることで、クラッチ使用初期から、クラッチ鳴き防止特性を高く維持することができる。
本発明の実施形態1に係る遠心シュー式クラッチ構造を備えた内燃機関と、それに連結された動力伝達装置からなるパワーユニットの、車両に搭載された状態の姿勢で示す、一部を切り欠いた左側面図である。 図1中、概ねII−II矢視による、パワーユニットの断面展開図である。なお、図1は、本図中、概ねI−I矢視による。 図2中、III矢視部の拡大断面図である。 図3中に示すクラッチアウタと同じ向きで示す、実施形態1におけるクラッチアウタの断面図である。 図4中、V−V矢視による、実施形態1のクラッチアウタの正面図である。なお、図4は、本図中、IV−IV矢視図である。 図3中に示すクラッチアウタと同じ向きで示す、本発明の実施形態2におけるクラッチアウタの断面図である。 図6中、VII−VII矢視による、実施形態2のクラッチアウタの正面図である。なお、図6は、本図中、VI−VI矢視図である。 図3中に示すクラッチアウタと同じ向きで示す、本発明の実施形態3におけるクラッチアウタの断面図である。 図8中、IX−IX矢視による、実施形態3のクラッチアウタの正面図である。なお、図8は、本図中、VIII−VIII矢視図である。 図8中、X−X矢視による実施形態3のクラッチアウタの部分断面図であり、斜め溝の断面を、併せ示す。 図3中に示すクラッチアウタと同じ向きで示す、本発明の参考例1におけるクラッチアウタの断面図である。 図11中、XII−XII矢視による、参考例1のクラッチアウタの正面図である。なお、図11は、本図中、XI−XI矢視図である。 図3中に示すクラッチアウタと同じ向きで示す、本発明の参考例2におけるクラッチアウタの断面図である。 図13中、XIV−XIV矢視による、参考例2のクラッチアウタの正面図である。なお、図13は、本図中、XIII−XIII矢視図である。 図3中に示すクラッチアウタと同じ向きで示す、参考例2の変形例におけるクラッチアウタの断面図である。 図15中、XVI−XVI矢視による、参考例2の変形例のクラッチアウタの正面図である。なお、図15は、本図中、XV−XV矢視図である。 本発明の実施形態の一例としての、クラッチアウタにおける球状黒鉛の分布イメージ図である。 本発明の実施形態の他の例としての、クラッチアウタにおける球状黒鉛の分布イメージ図である。
図1から図18に基づき、本発明の実施形態に係る遠心シュー式クラッチ構造につき説明する。
なお、本明細書の説明における前後左右上下等の向きは、各実施形態に係る遠心シュー式クラッチ構造を備えたパワーユニットを、自動二輪車等の車両に搭載した状態での車両の向きに従うものとする。
図中矢印FRは車両前方を、LHは車両左方を、RHは車両右方を、UPは車両上方を、それぞれ示す。
図1から図5は、本発明の実施形態1に係るものであり、図1に、内燃機関1と、それに連結された動力伝達装置2とからなり、本実施形態の遠心シュー式クラッチ構造を備えたパワーユニット3を、図示しない車両に搭載された状態の姿勢で示す。
本実施形態において、車両はスクータ型自動二輪車である。
本実施形態のパワーユニット3は、前部の内燃機関1と後部の動力伝達装置2から構成されており、内燃機関1は、図示しないスクータ型自動二輪車の車体フレームに、揺動不能に支持される。
内燃機関1は、4ストロークサイクル2気筒内燃機関であり、車両に搭載された状態において、図1に示されるように、クランク軸4の軸線Yを車両の前後方向に直交させて、車体幅方向に配向させると共に、クランクケース5から、斜め上方に向けて、シリンダ軸Xを前傾して突出するシリンダ部6を有する。
図1、2に示されるように、内燃機関1は、クランクケース5とシリンダ部6とからなり、シリンダ部6は、クランクケース5の斜め上方に、シリンダブロック7およびシリンダヘッド8が順次重ねられて一体に締結され、シリンダヘッド8の上にはシリンダヘッドカバー9が被せられて構成される。
シリンダブロック7は、相互に平行な一対のシリンダボア10,10を有する。
クランクケース5は、シリンダボア10,10にそれぞれ摺動自在に嵌合されたピストン11,11にコンロッド12,12を介して連結されるクランク軸4を回転自在に支承する。
シリンダヘッド8は、ピストン11,11を臨ませる燃焼室13,13をシリンダブロック7との間に形成してシリンダブロック7に結合される。
シリンダヘッドカバー9は、シリンダブロック7とは反対側でシリンダヘッド8に結合される。
クランクケース5は、左クランクケース5Lと右クランクケース5Rが結合されて構成されるものであり、右クランクケース5Rの右側には、右クランクケース5Rとの間に発電機室14を形成する右ケースカバー15が締結される。
発電機室14内でクランク軸4にはアウタロータ16が固定され、アウタロータ16と共働してAC発電機17を構成するインナステータ18が、右ケースカバー15に固定される。
内燃機関1におけるクランクケース5には、後輪19の左側に配置される左リヤアーム20Lの前部と、後輪19の右側に配置される右リヤアーム20Rの前部とが、クランク軸4の軸線Yまわりに上下に揺動することを可能として、支承されており、左右リヤアーム20L,20Rの後部間に後輪19が軸支される。
左リヤアーム20Lは、内燃機関1からの動力を後輪19に伝達するための動力伝達装置2を内蔵する動力伝達ケース21の一部を構成する。
左リヤアーム20Lと、左リヤアーム20Lを左外方側から覆うカバー22とで、動力伝達ケース21が構成される。
カバー22は、左リヤアーム20Lに締結されるカバー内壁23と、カバー内壁23の外面との間に、間隔をあけるようにしてカバー内壁23に締結されるカバー外壁24とを備える。
クランクケース5における左クランクケース5Lの左外面には、左クランクケース5Lを回転自在に貫通して動力伝達ケース21内に突入されるクランク軸4を同軸に囲繞するようにして、リング状の支持部材30が締結されている。
左リヤアーム20Lの前部は、支持部材30にボールベアリング31を介して回動自在に支承される。
右リヤアーム20Rは、クランクケース5で上下揺動可能に支承される前部アーム部材32と、前部アーム部材32に着脱可能に連結される中間アーム部材33と、中間アーム部材33に着脱可能に連結される後部アーム部材34とから成る。
前部アーム部材32は、右ケースカバー15の右側方からクランクケース5の後方にまわり込むように形成されており、前部アーム部材32の前部が、クランク軸4と同軸にして右ケースカバー15の外面に締結されるピボット軸35に、ローラベアリング36を介して回動自在に支承される。
中間アーム部材33は、内燃機関1と後輪19の間に配置されるものであり、前部アーム部材32が複数のボルトA37により中間アーム部材33の右側端部に着脱可能に連結される。
そして、中間アーム部材33の左側端部には、左リヤアーム20Lが複数のボルトB38により着脱可能に連結される。
すなわち左、右リヤアーム20L,20Rは、内燃機関1と後輪19の間で相互に連結され、相互によじれが生じることが防止され、且つ、クランク軸4の軸線Yまわりに上下に揺動することを可能として、内燃機関1に支承される。
右リヤアーム20Rの後部アーム部材34は、中間アーム部材33の右側端部に、前部アーム部材32とは独立して複数のボルトC39により着脱可能に連結される。
すなわち、後部アーム部材34は、前部アーム部材32が中間アーム部材33を介して左リヤアーム20Lに連結された状態を維持しつつ、ボルトC39を外すことで、前部アーム部材32から分離されることを可能として、中間アーム部材33に着脱可能に連結される。
動力伝達装置2は、クランク軸4の動力を無段階に変速する変速機40と、変速機40の出力を減速して後輪19に伝達する減速ギヤ列41と、その間に設けられる後述の遠心シュー式クラッチ80とで構成される。
変速機40は、クランク軸4に設けられる駆動プーリ42と、従動プーリ43とに無端ベルト44が巻掛けられ、従動プーリ43が遠心シュー式クラッチ80を介して変速機出力軸45に連結される、公知のベルト式のものである。
クランク軸4の回転数増加に応じて駆動プーリ42の有効半径が増加するとともに、従動プーリ43の有効半径が減少することにより、変速比をLOWからTOPまで無段階に変速することができる。
動力伝達ケース21内で、左リヤアーム20Lには支持壁25が締結されており、変速機出力軸45は、左リヤアーム20Lと支持壁25とで、それぞれボールベアリング26、27を介して回転自在に支承される。
減速ギヤ列41は、変速機出力軸45と、動力伝達装置2の最終的な出力端である最終出力軸46との間に設けられて、左リヤアーム20Lと支持壁25との間に収納される。
最終出力軸46は、左リヤアーム20LにボールベアリングA47を介して回転自在に支承されるとともに、支持壁25にボールベアリングB48を介して回転自在に支承されており、最終出力軸46には、車軸49が同軸にかつ一体に連設される。
車軸49は、ボールベアリングA47の内輪右側に接して取り付けられる後輪19のハブ50を貫通し、車軸49とハブ50とは、相対回転不能にスプライン結合される。
また、車軸49は、右リヤアーム20Rにおける後部アーム部材34にボールベアリングC51を介して回転自在に支承されており、ボールベアリングC51の内輪と、ハブ50との間には車軸49を囲繞する円筒状のスペーサ52が介装される。
動力伝達ケース21の前部で、カバー内壁23とカバー外壁24との間には、冷却用エアクリーナ53が設けられており、ベルト式の変速機40を冷却するための空気が、動力伝達ケース21外から冷却用エアクリーナ53を経て動力伝達ケース21内に導入される。
また動力伝達ケース21の後部で、カバー内壁23およびカバー外壁24間には、吸音材54が設けられており、動力伝達ケース21の後部におけるカバー22は、防音構造を有するように構成される。
内燃機関1におけるシリンダヘッド8には、燃焼室13,13への吸気を制御する吸気弁70が各燃焼室13毎に一対ずつ配設されるとともに、燃焼室13,13からの排気を制御する排気弁(図示せず)が各燃焼室13毎に一対ずつ配設される。
また各吸気弁70を開閉駆動するための吸気側カム軸71と、図示しない各排気弁を開閉駆動するための排気側カム軸とが、クランク軸4と平行な軸線を有してシリンダヘッド8に支承されており、吸気側カム軸71と排気側カム軸の一端を臨ませるチェーン室72が、発電機室14に通じるようにしてクランクケース5、シリンダブロック7、シリンダヘッド8およびシリンダヘッドカバー9に連通して設けられる。
チェーン室72に対応する部分でクランク軸4には、駆動スプロケット73が一体に設けられており、吸気側カム軸71の一端に固定される従動スプロケット74および図示しない排気側カムシャフトの一端に固定される従動スプロケットと、駆動スプロケット73との間に、チェーン室72内を走行する無端状のタイミングチェーン75が巻掛けられる。
図3に示されるように、変速機40の一部を構成する従動プーリ43は、変速機出力軸45の軸線Zに対して同軸で相対回転可能な回転筒55に固定される固定側プーリ半体56と、固定側プーリ半体56に対して接近・離間可能な可動側プーリ半体57とを備えており、可動側プーリ半体57はスプリング58により固定側プーリ半体57に向けて付勢される。
回転筒55は、変速機出力軸45を同軸に囲繞するように配置され、ボールベアリング59およびローラベアリング60を介して変速機出力軸45に相対回転可能かつ軸方向相対移動不能に支持されるとともに、回転筒55の左端はボールベアリング69によってカバー内壁23に支持されている。
固定側プーリ半体56は、回転筒55が備えるフランジ部61に複数のリベット62により結合される。
回転筒55の外周には、スライド筒63が軸方向スライド可能に装着されており、スライド筒63が備えるフランジ部64に可動側プーリ半体57が複数のリベット65によって結合される。
またスライド筒63には、軸方向に長く延びるガイド孔66が設けられており、回転筒55に支軸67を介して軸支されるローラ68が、回転筒55に対する相対回転を不能するとともに軸方向相対移動を可能とすべく、ガイド孔66に挿入される。
また、遠心シュー式クラッチ80とは反対側で回転筒55の外周には、ばね受け部材55aが装着されており、ばね受け部材55aと、スライド筒63に装着されたばね受け部材63aとの間にスプリング58が装着される。
従動プーリ43は、以上の構造によって、駆動プーリ42がクランク軸4の回転数増大に応じて無端ベルト44の巻掛け半径を増大するのに伴って、無端ベルト44の巻掛け半径を小さくするように作動する。
図2および図3に示されるように、本実施形態の遠心シュー式クラッチ80は、回転筒55(本発明における「入力回転部材」)に結合されるクラッチインナ81と、変速機出力軸45(本発明における「出力回転部材」)にスプライン結合され、クラッチインナ81の外周側を囲んで設けられるクラッチアウタ82とを備える。
クラッチインナ81には、クラッチアウタ82に摩擦係合し得る摩擦部材83を備え、クラッチインナ81に回動可能に支承される複数個、たとえば5個の遠心クラッチシュー84(本発明における「クラッチシュー」)と、クラッチアウタ82と摩擦部材83との摩擦係合を解除する方向に各遠心クラッチシュー84を付勢するクラッチばね85とが保持されている。
クラッチアウタ82は、クラッチインナ81の回転の遠心力による、クラッチシュー84の外周方向へ回動によってクラッチインナ81と接続され、クラッチインナ81の回転駆動力が伝達される
クラッチアウタ82は、変速機出力軸45にスプライン嵌合するボス部86と、内周面が遠心クラッチシュー84と接する筒状摩擦面87aをなすドラム部87と、ボス部86とドラム部87を繋ぐ連結壁部88とからなり、ボス部86とドラム部87と連結壁部88とが、鋳造により同じ鋳鉄材料で一体に成型されている。
すなわち、クラッチアウタ82は鋳鉄で、環板状の連結壁部88の外周に円筒状のドラム部87の一端が一体に形成され略椀状をなすとともに、連結壁部88の内周には円筒状のボス部86が一体に形成される。
また、ボス部86は、変速機出力軸45にスプラインにより固定され、クラッチアウタ82が、遠心シュー式クラッチ80の出力回転部材としての変速機出力軸45に結合される。
なお、鋳鉄材料は、特に好ましくは球状黒鉛鋳鉄で、本実施形態では、球状黒鉛鋳鉄として、FCD600ないしFCD700(JIS)を用いた。
また、クラッチインナ81は、クラッチアウタ82の連結壁部88に対向するようにして環板状に形成されており、複数のボルト89により遠心シュー式クラッチ80の入力回転部材としての回転筒55の端部に結合される。
クラッチインナ81の周方向に等間隔をあけた複数箇所、たとえば5箇所には、変速機出力軸45および回転筒55の軸線Zと平行な軸線を有するとともに、各遠心クラッチシュー84のクラッチインナ81側の面に摺接する鍔部90aをそれぞれ有する支持ピン90の基部が固定される。
また、クラッチアウタ82内に位置して、各遠心クラッチシュー84、ならびに各遠心クラッチシュー84にクラッチインナ81とは反対側で対向するリング状のサイドプレート91が収容されている。
各遠心クラッチシュー84の基部およびサイドプレート91に挿通される支持ピン90の先端部には、サイドプレート91に係合する止め輪92が嵌着される。
すなわち各支持ピン90の鍔部90aとサイドプレート91との間に挟まれる各遠心クラッチシュー84の基部は、クラッチインナ81の周方向に沿う5箇所に支持ピン90を介して回動可能に支承され、遠心クラッチシュー84が、クラッチインナ81の軸芯Zに対して外周方向および内周方向に回動可能とされている。
遠心クラッチシュー84は、亜鉛合金等の金属により靴形に形成されており、各遠心クラッチシュー84の外周側には、遠心クラッチシュー84が支持ピン90まわりに回動する時、ドラム部87の内周面、すなわち筒状摩擦面87aに離接し、摩擦係合可能な摩擦部材83が備えられている(図1、図3参照)。
なお、実施形態1において、摩擦部材83は、遠心クラッチシュー84の外周面にライニングされているが、摩擦部材83は、ライニング部材あるいは取付け部材として、接着、焼き付け、嵌め込み、リベット止め等適宜の手段で遠心クラッチシュー84に備えることができる。
また、摩擦部材83は、好ましくは、ペーパー系の無機繊維を熱硬化樹脂で固めたものである。勿論、それ以外の通常用いられる材料によってもよい。
また、クラッチばね85が、クラッチインナ81の周方向に沿って相互に隣接する遠心クラッチシュー84,84の一方の基部84aと他方の中間部84bとの間に架け渡され(図1参照)、クラッチアウタ82におけるドラム部87の内周面の筒状摩擦面87aから摩擦部材83を離間させる方向に、すなわち内周方向に各遠心クラッチシュー84が回動するように付勢している。
しかし、各遠心クラッチシュー84は、クラッチインナ81の回転数、すなわち入力回転部材である回転筒55の回転数の増大に応じて大きくなる遠心力の作用により、クラッチばね85の付勢力に打ち勝って、摩擦部材83がドラム部87の筒状摩擦面87aに摩擦係合する方向、すなわち外周方向に各遠心クラッチシュー84が回動し、クラッチインナ81とクラッチアウタ82が接続される。
また、クラッチインナ81の回転数が下がり、各遠心クラッチシュー84に働く遠心力が低下してクラッチばね85の付勢力が勝ると、各遠心クラッチシュー84は内周方向に回動し、摩擦部材83が筒状摩擦面87aから離間して、クラッチインナ81とクラッチアウタ82の接続が解除される。
図4、図5に、図1〜図3に示された実施形態1のクラッチアウタ82のみを示して、実施形態1の遠心シュー式クラッチ構造の特徴を説明する。クラッチアウタ82以外は、図1〜図3に示して説明したとおりである。
遠心シュー式クラッチ80は、上述のように変速機出力軸45上に同軸に構成されるから、遠心シュー式クラッチ80、およびそのクラッチインナ81、クラッチアウタ82の軸芯は、実質的に変速機出力軸45の軸芯Zと同じである。
上述のように、実施形態1のボス部86、ドラム部87および連結壁部88は、鋳造により同じ鋳鉄材料で一体に成型されている。
また、クラッチアウタ82におけるドラム部87の厚さtdが、連結壁部88の厚さtw1、tw2、tw3より厚く形成されている。
その、厚さtdのドラム部87の外周には、クラッチアウタ82の回転バランスのためのバランス穴93の加工が、必要に応じた位置、個数(図示は1箇所)、クラッチアウタ82の軸芯(中心軸)Zに向かって施されている。
また、バランス穴93において、バランス穴93の底とドラム部87の内周面、すなわち筒状摩擦面87aとの間の残り厚さt1、および、バランス穴93の縁とドラム部87の端面との間の残り厚さt2がいずれも、連結壁部の厚さtw1、tw2、tw3より厚くしてある。
上記のような実施形態1の遠心シュー式クラッチ構造によれば、下記の作用効果を奏する。
すなわち、クラッチアウタ82のボス部86とドラム部87と連結壁部88とが、鋳造により同じ鋳鉄材料で一体に成型されるので、クラッチの生産性が向上し、コストが低減した。また、従来の防振リングを取り付けた場合のような、クラッチアウタとクラッチシューとの摩擦熱に伴う歪みによる締め代のばらつき等がなく、振動減衰効果が安定した。
また、クラッチアウタ82は、鋳造による一体成型なので、プレス加工や溶接組み立て加工では困難、且つ高コストになるような方向、厚さを変化させた形状も、容易且つ低コストで成型できるため、防振効果の向上する形状を容易に形成でき、鋳鉄が有する高い振動低減効果とも相俟って、クラッチ鳴きを防止する効果が高められた。
すなわち、鋳造により容易に、ドラム部87のような要所のみを厚く、ウエブ部となる連結壁部88は厚さを減じて形成でき、それによりクラッチアウタ82の固有振動数を好ましく設定することで、振動減衰効果を高めつつ、クラッチアウタ82を軽量化できた。
また、厚く形成したドラム部87に、クラッチアウタ82のバランス調整のためのバランス穴93が加工されるので、バランス穴93の加工が容易となり、クラッチアウタ82の回転に伴う振動を低減できた。
また、ドラム部87におけるバランス穴93の底の厚さt1と、バランス穴93とドラム部87の端面87bの間の厚さt2が所定以上に維持され、バランス取り加工によるクラッチアウタ82の回転強度への影響が防止された。
そして、ペーパー系の無機繊維を熱硬化樹脂で固めた摩擦部材93は、一般に、比較的硬質なため摩擦係数が比較的小さく、クラッチ接続においては伝達力を高めるために高回転での接続となるが、実施形態1では、クラッチ鳴きを防止するクラッチアウタ82とともに用いるので、その場合でもクラッチ鳴きを防止することができた。
そのため、クラッチシュー84の外周側に備える摩擦部材として、耐摩耗性の高いペーパー系の無機繊維を熱硬化樹脂で固めた摩擦部材84を用いることができ、遠心シュー式クラッチの耐久性向上と、コスト低減がなされた。
図6、図7に、本発明の実施形態2に係るクラッチアウタ182のみを示して、実施形態2の遠心シュー式クラッチ構造の特徴を説明する。
実施形態2においては、そのクラッチアウタ182が、実施形態1のクラッチアウタ82と異なる。
他は、実質的に同じであるので、図1から図3を参照するものとして、重ねての図示、説明を省略する。
図6、図7において、実施形態2に関しては、実施形態1のものと同じものは同じ符号を付して説明を省略し、実施形態1のものと対応するが区別して説明するものは、実施形態1のものと下2桁を同じくする100番台の符号を付し、まったく異なるものには、異なる100番台の符号を付して、実施形態1と異なる点を主に説明する。
実施形態2のクラッチアウタ182の軸芯は、実施形態1と同様に、実質的に変速機出力軸45の軸芯Zと同じである。
また、ボス部186とドラム部187と連結壁部188は、実施形態1と同様に、鋳造により同じ鋳鉄材料で一体に成型されている。
また、実施形態1に関し説明したと同様に、クラッチアウタ182におけるドラム部187の厚さtdが、連結壁部188の厚さtw1〜tw3より厚く形成されている(図4参照)。
図6、図7に示されるように、実施形態2のクラッチアウタ182は、ドラム部187の端面187bに、内周側に向かう防振壁194が一体に形成されている。
防振壁194と連結壁部188との間のドラム部187の内周面には、筒状摩擦面187aが形成される。
また、防振壁194には、その内周端194aから外周方向に凹む切り欠き溝195が設けられている。切り欠き溝195の溝底195aのクラッチアウタ182半径方向の位置は、筒状摩擦面187aのクラッチアウタ182半径方向の位置に一致している。なお、溝底195aのクラッチアウタ182半径方向の位置は、筒状摩擦面187aよりも外周側に達してもよい。
上記のような実施形態2の遠心シュー式クラッチ構造によれば、実施形態1と同様の作用効果を奏するほか、下記の作用効果を奏する。
すなわち、防振壁194は鋳造によりクラッチアウタ182とともに一体に容易に形成できるので、防振壁194により、振動低減効果が高められ、且つドラム部187が補強されて、クラッチアウタ182の強度が高められた。
また、防振壁194に切り欠き溝195を設けることで、防振壁194の固有振動数を好ましく設定でき共振の回避が容易となった。それによりクラッチアウタ182の強度と防振性が、バランスよく強化、向上された。切り欠き溝195の個数、大きさは、その条件から選択できた。
また、切り欠き溝195の底部195aが、筒状摩擦面187aのクラッチアウタ182半径方向の位置またはそれ位置以上に外周側に達するように設けられれば、遠心クラッチシュー84の摩擦部材83の摩耗粉が排出され、摩擦係合力が安定化し、筒状摩擦面187aでの摺動で発生する振動数をコントロールし易くなり、クラッチアウタ182の固有振動数との共振の回避の設定が容易となる。
図示しないが、切り欠き溝185の間隔を不等間隔として、振動の節を変更し、バランス穴93によりアンバランスの調整をすれば、振動低減効果が向上する。
図8から図10に、本発明の実施形態3に係るクラッチアウタ282のみを示して、実施形態3の遠心シュー式クラッチ構造の特徴を説明する。
実施形態3においては、そのクラッチアウタ282が、実施形態1のクラッチアウタ82と異なる。
他は、実質的に同じであるので、図1から図3を参照するものとして、重ねての図示、説明を省略する。
図8から図10において、実施形態3に関しては、実施形態1のものと同じものは同じ符号を付して説明を省略し、実施形態1のものと対応するが区別して説明するものは、実施形態1のものと下2桁を同じくする200番台の符号を付し、まったく異なるものには、異なる200番台の符号を付して、実施形態1と異なる点を主に説明する。
実施形態2のクラッチアウタ282の軸芯は、実施形態1と同様に、実質的に変速機出力軸45の軸芯Zと同じである。
また、ボス部286とドラム部287と連結壁部288は、実施形態1と同様に、鋳造により同じ鋳鉄材料で一体に成型されている。
また、実施形態1に関し説明したと同様に、クラッチアウタ282におけるドラム部287の厚さtdが、連結壁部188の厚さtw1〜tw3より厚く形成されている(図4参照)。
図8から図10に示されるように、実施形態3のクラッチアウタ282は、ドラム部287の筒状摩擦面287aに、クラッチアウタ282の軸線Zに平行な図示Sの方向(図10参照)に対して、斜め30°の図示Tの方向に配向する斜め溝296が設けられている。すなわち、筒状摩擦面287aには、周方向(図示R方向)に対して斜めに配向する斜め溝296が設けられる。なお、図8においては、筒状摩擦面287a上の斜め溝296の図示は省略している(図10参照)
斜め溝296は、図10に示すように、連結壁部288に近い側が、クラッチアウタ282の回転方向(図示の矢印R方向)で、上流側に位置されて筒状摩擦面287aを斜めに横切り、下流側においてドラム部287の端面287bに突き抜けている。
上記のような実施形態3の遠心シュー式クラッチ構造によれば、実施形態1と同様の作用効果を奏するほか、下記の作用効果を奏する。
すなわち、斜め溝296は鋳造によりクラッチアウタ282とともに一体に容易に形成できるので、斜め溝296により、振動低減効果が高められてクラッチ鳴きが防止された。
また、斜め溝296により、クラッチシュー84の摩擦部材83の摩耗粉を排出でき、摩擦係合力が安定化し、筒状摩擦面287aでの摺動で発生する振動数をコントロールし易くなり、クラッチアウタ282の固有振動数との共振の回避の設定が容易となった。
なお、斜め溝296は、図示のように、連結壁部288に近い側が、クラッチアウタ282の回転方向で、上流側に位置して、筒状摩擦面287aを斜めに横切り、下流側においてドラム部287の端面287bに突き抜けているものが、摩擦部材83の摩耗粉の排出のために好ましい。
また、前述の実施形態2において、本実施形態3の斜め溝296を加えて設ける場合は、斜め溝296の下流側端と切り欠き溝195の周方向位置を一致させ、切り欠き溝195の溝底195aが、斜め溝296の溝底296a以上に外周側に位置することが好ましい。
図11、図12に、本発明に関係する参考例1に係るクラッチアウタ382のみを示して、参考例1の遠心シュー式クラッチ構造の特徴を説明する。
参考例1においては、そのクラッチアウタ382が、実施形態1のクラッチアウタ82と異なる。
他は、実質的に同じであるので、図1から図3を参照するものとして、重ねての図示、説明を省略する。
図11、図12において、参考例1に関しては、実施形態1のものと同じものは同じ符号を付して説明を省略し、実施形態1のものと対応するが区別して説明するものは、実施形態1のものと下2桁を同じくする300番台の符号を付し、まったく異なるものには、異なる300番台の符号を付して、実施形態1と異なる点を主に説明する。
参考例1のクラッチアウタ382の軸芯は、実施形態1と同様に、実質的に変速機出力軸45の軸芯Zと同じである。
また、ボス部386とドラム部387と連結壁部388は、実施形態1と同様に、鋳造により同じ鋳鉄材料で一体に成型されている。
また、実施形態1に関し説明したと同様に、クラッチアウタ382におけるドラム部387の厚さtdが、連結壁部388の厚さtw1〜tw3より厚く形成されている(図4参照)。
ドラム部387の内周面が筒状摩擦面387aを形成している。
図11、図12に示されるように、参考例1のクラッチアウタ382は、ドラム部387に、クラッチアウタ382の軸芯(中心軸)Z方向の固有振動数調整穴397が、ドラム部387の周方向において等間隔に設けられている。
そして、固有振動数調整穴397は、ドラム部387の端面部387bが開口しないように、ドラム部387の、連結壁部388と繋がる側に設けられている。
なお、固有振動数調整穴397は、図11、図12に断面丸穴で示したが、断面長穴であってもよい。
また、図11、図12において、バランス穴93は図示省略されているが、実施形態1と同様に必要に応じた位置、個数で加工される。
上記のような参考例1遠心シュー式クラッチ構造によれば、実施形態1と同様の作用効果を奏するほか、下記の作用効果を奏する。
すなわち、固有振動数調整穴397によりクラッチアウタ382の固有振動数を好ましく設定することで、クラッチ接続時のクラッチシュー84との摺動で発生する振動数との共振に伴うクラッチ鳴きが防止された。
また、ドラム部387の端面部387bが閉じた構造となり、端面部387bの応力増大が抑制され、且つクラッチ鳴きが防止された。
図13から図16に、本発明に関係する参考例2に係るクラッチアウタ482のみを示して、参考例2の遠心シュー式クラッチ構造の特徴を説明する。
参考例2においては、そのクラッチアウタ482が、実施形態1のクラッチアウタ82と異なる。
他は、実質的に同じであるので、図1から図3を参照するものとして、重ねての図示、説明を省略する。
図13から図16において、参考例2に関しては、実施形態1のものと同じものは同じ符号を付して説明を省略し、実施形態1のものと対応するが区別して説明するものは、実施形態1のものと下2桁を同じくする400番台の符号を付し、まったく異なるものには、異なる400番台の符号を付して、実施形態1と異なる点を主に説明する。
参考例2のクラッチアウタ482の軸芯は、実施形態1と同様に、実質的に変速機出力軸45の軸芯Zと同じである。
また、ボス部486とドラム部487と連結壁部488は、実施形態1と同様に、鋳造により同じ鋳鉄材料で一体に成型されている。
また、実施形態1に関し説明したと同様に、クラッチアウタ482におけるドラム部487の厚さtdが、連結壁部388の厚さtw1〜tw3より厚く形成されている(図4参照)。
ドラム部487の内周面が筒状摩擦面487aを形成している。
図13、図14に示されるように、参考例2のクラッチアウタ482は、ドラム部487に、クラッチアウタ482の軸芯(中心軸)Z方向の固有振動数調整穴497Aが設けられている。固有振動数調整穴497Aは、断面丸穴である。
そして、固有振動数調整穴497Aは、ドラム部487の端面部487bが開口しないように、ドラム部487の、連結壁部488と繋がる側に設けられている。
また、固有振動数調整穴497Aは、図14に示されるように、ドラム部487の周方向の位相が、不等間隔となるように設けられている。図14に示される正面図において、右上部と左下部が45°ピッチで、左上部と右下部が30°ピッチで、固有振動数調整穴497Aが設けられている。
すなわち、固有振動数調整穴497Aは、クラッチアウタ482の軸芯Zに対して点対称に配置されるが、周方向には不等間隔配置となっている。
図15、図16に示されるものは、参考例2の変形例である。
本変形例は、断面丸穴の固有振動数調整穴497Aに代えて、断面長穴の固有振動数調整穴497Bが、クラッチアウタ482の軸芯(中心軸)Z方向でドラム部487に設けられている。
他は同じであり、固有振動数調整穴497Bは、ドラム部487の端面部487bが開口しないように、ドラム部487の、連結壁部488と繋がる側に設けられている。
また、固有振動数調整穴497Bは、図16に示されるように、ドラム部487の周方向の位相が、不等間隔となるように設けられている。図16に示される正面図において、右上部と左下部が45°ピッチで、左上部と右下部が30°ピッチで、固有振動数調整穴497Bが設けられている。
すなわち、固有振動数調整穴497Bは、クラッチアウタ482の軸芯Zに対して点対称に配置されるが、周方向には不等間隔配置となっている。
なお、図15、図16において、バランス穴93は図示省略されているが、実施形態1と同様に、必要に応じた位置、個数で加工される。
上記のような参考例2の遠心シュー式クラッチ構造によれば、実施形態1と同様の作用効果を奏するほか、下記の作用効果を奏する。
すなわち、固有振動数調整穴497Aまたは497Bによりクラッチアウタ482の固有振動数を好ましく設定することで、クラッチ接続時のクラッチシュー84との摺動で発生する振動数との共振に伴うクラッチ鳴きが防止された。
そして、周方向の不等間隔配置により、クラッチアウタ482の固有振動を抑えられ、クラッチシュー84との摺動で発生する振動との共振がより抑制され、クラッチ鳴きが、より低減した。
また、ドラム部487の端面部487bが閉じた構造となり、端面部487bの応力増大が抑制され、且つクラッチ鳴きが防止された。
図17、図18に、本発明の実施形態に係るクラッチアウタ582Aまたはクラッチアウタ582Bのみを示して、実施形態の遠心シュー式クラッチ構造の特徴を説明する。
実施形態においては、そのクラッチアウタ582Aまたはクラッチアウタ582Bの鋳鉄材料が、球状黒鉛鋳鉄であり、クラッチアウタ582Aまたはクラッチアウタ582Bは、含有する球状黒鉛598Aまたは598Bを、ドラム部587Aまたはドラム部587Bの周方向に、不均一に分散するように形成されている。
その他は、実施形態1から実施形態と同じであり、それぞれの実施形態に係る図を参照するものとして、重ねての図示、説明を省略する。
また、他の実施形態のものと同じものは、その符号を引用して説明を省略し、他の実施形態のものと対応するが区別して説明するものは、他の実施形態のものと下2桁を同じくする500番台の符号を付し、まったく異なるものには、異なる500番台の符号を付して、他の実施形態と異なる点を主に説明する。
図17は、実施形態に係るクラッチアウタ582Aのドラム部587Aの正面断面を、模式的に示すものであり、断面に、その鋳鉄材料としての球状黒鉛鋳鉄に含有される球状黒鉛598Aの分布状況を、模式的に示すものである。
勿論、ドラム部587Aの断面寸法と、球状黒鉛598Aの寸法は、同時に図示不可能な程、レインジを異にするものであるから、図17は、球状黒鉛598Aの、ドラム部587A周方向の分布のイメージを表すに止まるものである。
図17に示されるドラム部587Aにおいては、球状黒鉛598Aは、粒径を不均一とされており、それによってクラッチアウタ582Aは、含有する球状黒鉛598Aを、ドラム部587Aの周方向に、不均一に分散するように形成されている。
図18は、実施形態に係る他の例のクラッチアウタ582Bのドラム部587Bの正面断面を、模式的に示すものであり、断面に、その鋳鉄材料としての球状黒鉛鋳鉄に含有される球状黒鉛598Bの分布状況を、模式的に示すものである。
勿論、ドラム部587Bの断面寸法と、球状黒鉛598Bの寸法は、同時に図示不可能な程、レインジを異にするものであるから、図18は、球状黒鉛598Bの、ドラム部587B周方向の分布のイメージを表すに止まるものである。
図18に示されるドラム部587Bにおいては、球状黒鉛598Bは、粒径および密度を不均一とされており、それによってクラッチアウタ582Bは、含有する球状黒鉛598Bを、ドラム部587Bの周方向に、不均一に分散するように形成されている。
すなわち、本実施形態は、そのクラッチアウタ582A、または582Bの構成を、実施形態1から実施形態5におけるクラッチアウタ82、182、282、382、482に加えるものである。
上記のような実施形態の遠心シュー式クラッチ構造によれば、実施形態1から実施形態のいずれかのものと同様の作用効果を奏するほか、下記の作用効果を奏する。
すなわち、球状黒鉛鋳鉄を鋳鉄材料としたので、クラッチアウタ582Aまたは582Bの強度が向上したほか、球状黒鉛鋳鉄製のクラッチアウタ582Aまたは582Bの内部成分である球状黒鉛598Aまたは598Bの潤滑作用によってクラッチシュー84の筒状摩擦面587Aaまたは587Baでの摺動特性が安定化し、摺動により発生する振動数をコントロールし易くなり、クラッチアウタ582Aまたは582Bの固有振動数との共振の回避の設定が容易となった。また、球状黒鉛598Aまたは598Bの密度が、位置によって変化することによる振動減衰効果により、クラッチ鳴きの防止効果が高まった。
またさらに、本実施形態のクラッチアウタ582Aまたは582Bは、そのドラム部587Aまたは578Bの筒状摩擦面578Aaまたは578Baが、機械加工により円筒形状とされている。
したがって、そのような構成を加えた実施形態1から実施形態におけるクラッチアウタ82、182、282、382、482は、球状黒鉛鋳鉄で鋳造され、且つ、ドラム部87、187、287、387、487の筒状摩擦面87a、187a、287a、387a、487aも、機械加工によって円筒形状に形成されたものとなる。
その場合、筒状摩擦面87a、187a、287a、387a、487a、578Aa、578Baには、機械加工によって、当初から球状黒鉛598Aまたは598Bが露出させられるので、クラッチ使用初期から、クラッチ鳴き防止特性を高く維持することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された要旨の範囲で、種々の態様、変更が可能である。
例えば、本発明の遠心シュー式クラッチ構造を有するパワーユニットとして、車両、特にスクータ型自動二輪車に搭載されるパラーユニットを例示したが、そのような適用において特に有効に本発明の特徴を発揮できるとしても、本発明は、そのような適用に限定されるものではない。
本発明は、自動二輪車に限られず、同様に遠心シュー式クラッチを備えるパワーユニットを搭載する種々の車両において、適用されてよく、内燃機関の態様、気筒数等の異なるものでもよい。さらにはパワーユニットに備えられる同様の遠心シュー式クラッチであれば、車載のものに限られないことは言うまでもない。
また、遠心シュー式クラッチの前後の動力伝達装置の種類、順番、配向、さらにはクラッチインナに対する、クラッチアウタのドラム部の端面の向きも、上記実施形態のものに限定されない。
1…内燃機関、2…動力伝達装置、3…パワーユニット、4…クランク軸、5…クランクケース、6…シリンダ部、19…後輪、20L…左リヤアーム、20R…右リヤアーム、21…動力伝達ケース、40…変速機、41…減速ギヤ列、42…駆動プーリ、43…従動プーリ、44…無端ベルト、45…変速機出力軸(出力回転部材)、55…回転筒(入力回転部材)、56…固定側プーリ半体、57…可動側プーリ半体、80…遠心シュー式クラッチ、81…クラッチインナ、82,182,282,382,482,582A,582B…クラッチアウタ、83…摩擦部材、84…遠心クラッチシュー(クラッチシュー)、84a…基部、84b…中間部、85…クラッチばね、86,186,286,386,486…ボス部、87,187,287,387,487,587A,587B…ドラム部、87a,187a,287a,387a,487a,587Aa,587Ba…筒状摩擦面(内周面)、87b,187b,287b…端面,387b,487b…端面部、88,188,288,388,488…連結壁部、90…支持ピン、91…サイドプレート、93…バランス穴、182…クラッチアウタ、194…防振壁、194a…内周端、195…切り欠き溝、296…斜め溝、397,497A,497B…固有振動数調整穴、598A,598B…球状黒鉛

Claims (8)

  1. 摩擦部(83)を備えた複数のクラッチシュー(84)を回動可能に保持し、入力回転部材(55)に結合されたクラッチインナ(81)と、出力回転部材(45)に結合され、前記クラッチインナ(81)の外周側を囲んで設けられて、遠心力による前記クラッチシュー(84)の外周方向への回動によって前記クラッチインナ(81)と接続し、同クラッチインナ(81)の回転駆動力が伝達されるクラッチアウタ(82)を有する遠心シュー式クラッチ構造において、
    前記クラッチアウタ(82)が、前記出力回転部材(45)に嵌合するボス部(86)と、内周面が前記クラッチシュー(84)と接する筒状摩擦面(87a)をなすドラム部(87)と、前記ボス部(86)とドラム部(87)を繋ぐ連結壁部(88)とからなり、
    前記ボス部(86)とドラム部(87)と連結壁部(88)とが、鋳造により同じ鋳鉄材料で一体に成型され
    前記クラッチアウタ(82)における前記ドラム部(87)の厚さが、前記連結壁部(88)の厚さより厚く形成され、
    前記ドラム部(87)の外周に、前記クラッチアウタ(82)の軸芯に向かうバランス穴(93)の加工が施されたことを特徴とする遠心シュー式クラッチ構造。
  2. 前記バランス穴(93)において、同バランス穴(93)の底と前記ドラム部(87)の内周面との間の残り厚さ、および、同バランス穴(93)の縁と前記ドラム部(87)の端面との間の残り厚さがいずれも、前記連結壁部(88)の厚さより厚いことを特徴とする請求項記載の遠心シュー式クラッチ構造。
  3. 前記ドラム部(187)の端面に、内周側に向かう防振壁(194)が一体に形成されたことを特徴とする請求項1または2記載の遠心シュー式クラッチ構造。
  4. 前記防振壁(194)には、その内周端(194a)から外周方向に凹む切り欠き溝(195)が設けられたことを特徴とする請求項記載の遠心シュー式クラッチ構造。
  5. 前記ドラム部(287)の筒状摩擦面(287a)に、周方向に対して斜めに配向する斜め溝(296)が設けられたことを特徴とする請求項記載の遠心シュー式クラッチ構造。
  6. 前記摩擦部材(83)は、ペーパー系の無機繊維を熱硬化樹脂で固めたものであり、前記クラッチシュー(84)の外周側に備えられたことを特徴とする請求項記載の遠心シュー式クラッチ構造。
  7. 前記鋳鉄材料は球状黒鉛鋳鉄であり、前記クラッチアウタ(582A,582B)は、含有する球状黒鉛(598A,598B)を、前記ドラム部(587A,587B)の周方向に、不均一に分散するように形成されたことを特徴とする請求項記載の遠心シュー式クラッチ構造。
  8. 前記ドラム部(587A,587B)の筒状摩擦面(587Aa,587Ba)は、機械加工による円筒形状であることを特徴とする請求項記載の遠心シュー式クラッチ構造。
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