JP5500653B2 - 位置測定装置 - Google Patents
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Description
例えば、微小径孔の測定に関しては、各種の顕微鏡による測定が行なわれているが、顕微鏡による測定は、孔の上面からの測定となるため、孔の入口部あるいは出口部の形状のみしか測定できず、孔の内部の真円度、真直度、円筒度、及び表面粗さに関しては評価できないという問題がある。そして、孔の内部形状を測定する場合、孔が形成された物体を切断して、孔の断面形状を顕微鏡を用いて測定するという破壊検査が行なわれている。しかし、破壊検査を実行すると、その検査対象物は利用できないので、実際の加工物の品質(加工精度)を保証することができないという問題がある。
また、非特許文献2〜6に記載された方法、加振プローブ式では、プローブの小径化が困難なため、例えば、10μm未満の内径、幅を有する測定対象物の形状の測定ができないという問題がある。
前記光ファイバーは、該光ファイバーを揺らす振動手段を介して前記支持部材に取付けられ、前記探触子が前記XYZステージに載った前記測定対象物に当接した場合の前記光ファイバーの1)撓み量並びに2)振動振幅変化量及び/又は位相変化量からなる変化量(A)を前記光学振れ検知機構で検知し、前記測定対象物の特定部位の座標を検知し、
前記光学振れ検知機構は、平面視して前記光ファイバーに対して交差する方向からレーザ光を照射する第1、第2のレーザ光照射手段と、前記光ファイバーを中央にして、前記第1、第2のレーザ光照射手段にそれぞれ対向して配置された第1、第2の受光部を備えた第1、第2のレーザ光受光手段とを有し、前記第1、第2の受光部には受光センサとしてそれぞれ2分割型あるいは4分割型光半導体が使用され、
前記振動手段は振動信号を生成するファンクションジェネレータを備え、前記第1、第2のレーザ光受光手段は、前記第1、第2の受光部から出力される検出信号を、前記振動信号を参照信号として検出するロックインアンプを備えており、
前記変化量(A)は、前記第1、第2の受光部の各受光センサで受光したレーザ光の受光量の差から検知される。
ここで、レーザ変調信号とは高周波でレーザ光に変調をかけることをいい、これによって、振動手段無しで、対象物の位置測定が可能となる。
また、第1の発明に係る位置測定装置において、前記支持部材は透明材料で形成されていることが好ましい。
そして、第1の発明に係る位置測定装置において、前記探触子と前記測定対象物との相対位置を観察する撮像手段を有していることが好ましい。
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係る位置測定装置10(形状測定装置も同じ)は、支持部材14と、支持部材14に上端部が固定され自由状態で垂直配置された光ファイバー11と、光ファイバー11の下端部に設けられた探触子12とを有している。このような構成とすることで、位置測定装置10のプローブ13が構成されている。
探触子12は、例えば超硬金属、ガラス、立方晶窒化ケイ素等の高硬度材料で形成された例えば直径が5μmの球体であり、エポキシ樹脂等の接着剤を介して光ファイバー11の先端に固定されている。ここで、探触子12の表面には、例えばフッ素樹脂系の撥水層が形成されている。これによって、水分の影響で探触子12が小穴23の内側表面に付着することを防止できる。
第1、第2のレーザ光照射手段17、18は、発光ダイオード、半導体レーザ等の発光素子を用いて構成され、対物レンズ(収束レンズ16)を用いて集光する。
ここで、プローブ13を加振せずにレーザ光を変調することで各種信号ノイズを取り除くことも可能である。この場合、測定はプローブ13に振動を加えずに実施する。
先ず、上端部が支持部材14に固定され、下端部に探触子12が設けられた光ファイバー11を自由状態で垂直配置する。そして、ファンクションジェネレータ32から出力される振動信号に基づいて振動制御器31から駆動用信号を側振動部30aに入力して光ファイバー11を自由状態で振動する。次いで、自由状態で振動している光ファイバー11の上下方向中間位置の外側に設けた第1、第2のレーザ光照射手段17、18から、平面視して光ファイバー11に向けて直交する方向からそれぞれ集束したレーザ光を照射し、光ファイバー11を透過したレーザ光を光ファイバー11を中央にして第1、第2のレーザ光照射手段17、18にそれぞれ対向して配置した第1、第2の2分割型光半導体19、20を備えた第1、第2のレーザ光受光手段21、22で受光する。
図7(A)に示す長さが2mm、直径が3μmの光ファイバーの先端に、直径が5μmのガラス球からなる探触子を設けたプローブを、図7(B)に示すように、直径が10μm、深さが40μmとなるように部品に形成した微小径穴内に挿入して、微小径穴の形状を測定した。
測定は、テーブル上に部品を載置してXYZステージを操作し、微小径穴の穴壁に設定した複数の当接目標位置をXY面内で1μm/秒の速度で探触子に向けて順次移動し、探触子が当接する都度、光ファイバーの撓み量に伴う第1、第2のレーザ光受光手段からの出力値I(=(IX 2+IY 2)1/2)を求め、出力値Iが予め求めておいた閾値と等しくなるときのステージ座標(XY方向の分解能1nm)をそれぞれ記録した。ここで、IXはIPX1−IPX2、IYはIPY1−IPY2である。
実施例1で使用したプローブを用いて、図8に示すように、直径が600μmとなるように形成したルビー球の形状を測定した。測定範囲は、X方向及びY方向に300μm、Z方向に100μmである。
測定は、テーブル上にルビー球を載置してXYZステージを操作し、プローブのXY方向位置を固定した状態で探触子に対して、Z方向から1μm/秒の速度でルビー球の球面を接近させ、探触子にルビー球が当接して光ファイバーに撓みが生じたことを第1、第2のレーザ光受光手段からの出力値Iの変化から検出し、ルビー球をZ方向に戻して出力値Iが閾値と等しくなるときのステージ座標を記録した。
更に、本実施の形態とその他の実施の形態や変形例にそれぞれ含まれる構成要素を組合わせたものも本発明に含まれる。
なお、光ファイバーの振動を停止し、探触子に測定対象物の表面を当接させて測定対象物の表面に沿って移動させながら、第1、第2のレーザ光受光手段で受光する出力値を検出することにより、光ファイバーの撓み量を介して測定対象物の表面に対する探触子の位置変化を検出することができ、測定対象物の表面粗さを求めることができる。また、光ファイバーを振動させず、レーザ光を変調しその変調信号を参照信号に用いてロックイン検出することで低ノイズで測定することも可能である。
更に、光ファイバーの上端部を振動させないで、レーザー光に高周波変調(例えば、100kHz)をかけて、前記した第1、第2のレーザ光照射手段、及び第1、第2のレーザ光受光手段を用いて、プローブが測定対象物に当接するのを検知することもできる。
Claims (6)
- 支持部材と、該支持部材に上端部が固定され自由状態で垂直配置された光ファイバーと、該光ファイバーの下端部に設けられた探触子と、前記光ファイバーの上下方向中間位置にあって該光ファイバーの測定対象物への接触に伴う撓みを検知する光学振れ検知機構と、前記測定対象物を載せてX軸、Y軸、Z軸方向に該測定対象物を移動させるXYZステージと、前記光学振れ検知機構及び前記XYZステージに連結される制御部とを有する位置測定装置であって、
前記光ファイバーは、該光ファイバーを揺らす振動手段を介して前記支持部材に取付けられ、前記探触子が前記XYZステージに載った前記測定対象物に当接した場合の前記光ファイバーの1)撓み量並びに2)振動振幅変化量及び/又は位相変化量からなる変化量(A)を前記光学振れ検知機構で検知し、前記測定対象物の特定部位の座標を検知し、
前記光学振れ検知機構は、平面視して前記光ファイバーに対して交差する方向からレーザ光を照射する第1、第2のレーザ光照射手段と、前記光ファイバーを中央にして、前記第1、第2のレーザ光照射手段にそれぞれ対向して配置された第1、第2の受光部を備えた第1、第2のレーザ光受光手段とを有し、前記第1、第2の受光部には受光センサとしてそれぞれ2分割型あるいは4分割型光半導体が使用され、
前記振動手段は振動信号を生成するファンクションジェネレータを備え、前記第1、第2のレーザ光受光手段は、前記第1、第2の受光部から出力される検出信号を、前記振動信号を参照信号として検出するロックインアンプを備えており、
前記変化量(A)は、前記第1、第2の受光部の各受光センサで受光したレーザ光の受光量の差から検知されることを特徴とする位置測定装置。 - 請求項1記載の位置測定装置において、前記振動手段は、前記光ファイバーを横方向及び縦方向のいずれか1方向又は2方向に振動させることを特徴とする位置測定装置。
- 請求項1又は2記載の位置測定装置において、前記第1、第2のレーザ光照射手段からのレーザ光は直交状態で前記光ファイバーに照射されていることを特徴とする位置測定装置。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の位置測定装置において、前記探触子の表面には、撥水層が形成されていることを特徴とする位置測定装置。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の位置測定装置において、前記支持部材は透明材料で形成されていることを特徴とする位置測定装置。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の位置測定装置において、前記探触子と前記測定対象物との相対位置を観察する撮像手段を有していることを特徴とする位置測定装置。
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