JP5500136B2 - 半導体電力変換装置 - Google Patents

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Description

この発明は、複数の半導体素子を用いて電動機を駆動する半導体電力変換装置において、半導体素子が熱破壊するのを防止するために、変調制御方式を採用した半導体電力変換装置に関する。
電動機を駆動させる場合、電力変換装置として、半導体素子を搭載したPWM(Pulse Width Modulation)インバータを用いることが多い。PWMインバータで電動機を駆動させる場合、例えば極めて低い周波数での動作や、モータロック状態などのときに、上記インバータ内の複数の半導体素子のうちの特定の素子に電流が集中して流れ、半導体素子が熱破壊する問題が発生する。
上記問題に対して、特許文献1には、半導体素子の瞬時的な損失の大きさに差があることに着目して、各半導体素子の通電率を分配することによって、損失が最大になる半導体素子の損失を他の素子に負担させることで発熱を抑え、素子の熱破壊を防ぐ方法が開示されている。
また、特許文献2には、電動車両の制御装置において、温度検出部を備え、該温度検出部は、インバータの各トランジスタの温度を実際に検出する。そして最も高いトランジスタの温度が下がるように、インバータに印加されるPWM波形の搬送波の中央値よりも小さくなるように変調波の中心値を変更したり、位相を変更する方法が開示されている。
特開2003−189668号公報 特開2009−171768号公報
しかしながら、上述の特許文献1に示されている技術では、単純に損失が最も高い素子の損失を他の素子に負担させるだけでは、素子許容温度が高い素子の損失を、素子許容温度が低い素子に負担させる場合があり、例えば、電動機を低周波で運転するように電力変換装置を制御するような場合には、電力変換装置内の一部の素子の出力電流が多くなるため、この素子だけ温度が他の素子に比較して高くなるので、素子許容温度に対して必ずしも最適な温度の制御がされておらず、熱破壊のリスクが十分に解消されているとはいえない、という課題があった。
また、上述の特許文献2に示されている技術では、特許文献1の場合と同様に、単純に損失が最も高い素子の損失を他の素子に負担させるだけでは、素子許容温度が高い素子の損失を、素子許容温度が低い素子に負担させる場合があるため、素子許容温度に対して、必ずしも最適な温度の制御がされているとはいえず、熱破壊のリスクが十分に解消されているとはいえない、という課題があった。
この発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、半導体電力変換装置において、該半導体電力変換装置に使用されている素子毎に、各素子の許容温度からの温度余裕度を算出し、前記温度余裕度が低い素子の導通率を下げるように半導体電力変換装置を温度制御し、半導体電力変換装置内で使用されている素子の温度上昇を均一化することにより、半導体電力変換装置内の素子が発熱により破壊されることを防ぐ、半導体電力変換装置を提供するものである。
指令に従ってオンまたはオフ動作する半導体スイッチング素子、および前記半導体スイッチング素子に逆並列に接続され規定の方向に電流が流れるように制限する半導体素子を有し、前記半導体スイッチング素子のオン、オフ動作により外部からの入力電圧をPWM制御し、外部へ電流を出力する電力変換部と、前記各素子が正常に動作するための温度許容値である許容温度を記憶する素子許容温度記憶手段、前記各素子の温度を検出する素子温度検出手段、前記素子許容温度記憶手段に記憶された各素子の許容温度と前記素子温度検出手段により検出された各素子の温度との差分を演算する温度余裕度演算手段、および、前記各素子のうち前記温度余裕度演算手段で演算された前記差分が他の素子に比べて低い素子の導通率を下げるように前記半導体スイッチング素子に指令する電圧指令手段、を有する温度制御部と、を備え、前記電圧指令手段が、前記温度余裕度演算手段で演算された前記差分の推移を予測して電圧指令を行うことを特徴とする。
以上のように、この発明に係る半導体電力変換装置によれば、前記半導体スイッチング素子および前記半導体素子の許容温度を各々の素子毎に設定し、各々の素子毎に前記温度余裕度を算出した上で、前記温度余裕度が低い素子の導通率を下げるように前記ゲート信号へ出力すべき電圧指令信号を生成するようにしたことにより、該半導体電力変換装置に使用されている素子毎に、各素子の許容温度からの温度余裕度を算出し、前記温度余裕度が低い素子の導通率を下げるように半導体電力変換装置を制御し、半導体電力変換装置内で使用されている素子の温度上昇を均一化することにより、半導体電力変換装置内の素子が発熱により破壊されることを防ぐことができる。
この発明の実施の形態1における半導体電力変換装置の構成を示す図である。 この発明の実施の形態1における半導体電力変換装置で、U相電流が最大の場合における、U相の半導体スイッチング素子およびU相半導体素子の素子温度と、それぞれの素子許容温度との関係の一例を示した図である。 この発明の実施の形態1における半導体電力変換装置で、電圧指令の変調を行なう前の半導体スイッチング素子および半導体素子の温度余裕度を示した図である。 この発明の実施の形態1における半導体電力変換装置で、電圧指令の変調を行なう前の電圧指令を示したである。 この発明の実施の形態1における半導体電力変換装置で、電圧指令の変調を行なう前の電流を示した図である。 この発明の実施の形態1における半導体電力変換装置で、電圧指令の変調を行った場合のある素子の温度と素子許容温度との関係を示した図である。 この発明の実施の形態1における半導体電力変換装置で、電圧指令の変調を行った場合の半導体スイッチング素子および半導体素子の温度余裕度を示した図である。 この発明の実施の形態1における半導体電力変換装置で、電圧指令の変調を行った場合の電圧指令を示した図である。 この発明の実施の形態1における半導体電力変換装置で、電圧指令の変調を行った場合の電流を示した図である。 この発明の実施の形態2における半導体電力変換装置の構成を示す図である。 この発明の実施の形態3における半導体電力変換装置の構成の一例を示す図である。
以下に、本発明に係る半導体電力変換装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1における半導体電力変換装置の構成を示す図である。図1において、1は半導体電力変換装置であり、10は半導体電力変換装置のP側母線とN側母線との間に接続される直流電源装置、2は半導体電力装置1からの三相電圧出力により駆動される電動機である。なお、直流電源装置10は、交流電源を整流および平滑したものでもよい。また、電動機2は、誘導電動機、永久磁石型電動機など何でもよく、電動機の種類は問わない。
また、5a乃至5fは、それぞれU相、V相、W相のP側およびN側の半導体スイッチング素子で、ゲート信号発生器8aからのゲート信号により、オンまたはオフを切替えることでその出力電圧のオンまたはオフを切替えるものである。また6a乃至6fは、それぞれ半導体スイッチング素子5a乃至5fに逆並列に接続され、規定の方向に電流が流れるように制限する半導体素子である。半導体スイッチング素子5a乃至5fとしては、Si半導体である、IGBTやMOS−FETが用いられることが多く、半導体素子6a乃至6fとしては、ダイオードが用いられることが多い。さらに、半導体スイッチング素子5a乃至5f並びに半導体素子6a乃至6fとして、SiCやGaN等を用いたワイドバンドギャップ半導体を用いても良い。なお4は、半導体スイッチング素子5a乃至5f並びに半導体素子6a乃至6fをパッケージ化したモジュールを示している。ここで、半導体スイッチング素子5a乃至5fと半導体素子6a乃至6fにより構成される部分を電力変換部とする。
半導体電力変換装置1は、電圧指令演算手段12および電圧指令手段13により可変周波数の電圧指令を生成し、前記電圧指令にもとづいてゲート信号生成器8aが半導体スイッチング素子5a乃至5fへのゲート信号を生成の上、当該半導体スイッチング素子に出力する。そして、半導体スイッチング素子5a乃至5fの出力信号により、電動機2を可変速で制御する。電圧指令演算手段における演算としては、例えばV/F制御やベクトル制御が用いられることが多い。ここで、ベクトル制御には、空間ベクトル制御、磁束ベクトル制御、センサレスベクトル制御などがある。また、電圧指令の演算は、一般的にマイコン(図示せず)を使用して行われることが多い。
ここで、ゲート信号生成器8aでは、その内部で予め設定されている三角波やノコギリ波などのうちのいずれかを主成分とするキャリア波形と、電圧指令手段13から入力される電圧指令との大小比較を行い、半導体スイッチング素子5a乃至5fに出力するゲート信号を生成する。具体的には、電圧指令がキャリア波形よりも大きい場合には、半導体素子の出力を導通(オン)させるためのゲート信号を生成し、逆に電圧指令がキャリア波形よりも小さい場合には、半導体素子の出力を遮断(オフ)するためのゲート信号を生成する。このゲート信号により、半導体素子のオン/オフを切換えることができ、電動機2を可変速で駆動することが可能になる。
次に、半導体スイッチング素子5a乃至5f及び半導体素子6a乃至6fの各素子の素子温度余裕度を算出し、電圧指令を変調する方法について以下に詳述する。
16a乃至16lは、半導体スイッチング素子5a乃至5f及び半導体素子6a乃至6fの素子温度を検出する素子温度検出器である。当該素子温度検出器としては、例えば熱電対などの半導体素子の温度を検出できる部品を前記半導体スイッチング素子及び半導体素子の近傍に接合したり、前記半導体スイッチング素子及び半導体素子の内部に温度検出ダイオードなどの温度検出機能を有する素子を内蔵させることにより、前記半導体スイッチング素子及び半導体素子の温度を正確に検出することができる。
素子許容温度記憶手段15は、半導体スイッチング素子5a乃至5f及び半導体素子6a乃至6fの素子許容温度を記憶するものである。この素子許容温度は、半導体スイッチング素子5a乃至5f及び半導体素子6a乃至6fが正常に動作するための素子の許容温度であり、全ての素子の許容温度を同一温度として素子許容温度記憶手段15に記憶してもよいし、半導体スイッチング素子としてSi半導体素子を用いて、半導体素子としてSiC半導体素子を用いるようなハイブリッドモジュールなどのように、素子許容温度がそれぞれ異なる素子が混在している場合には、前記素子の種類毎に個別の素子許容温度を素子許容温度記憶手段15に記憶してもよい。さらに、素子の製造時の許容温度のばらつきを考慮して、1素子毎に個別の素子許容温度を素子許容温度記憶手段15に記憶してもよい。
素子余裕度演算手段18aは、素子温度検出器16a乃至16lで検出された各素子の素子温度と、素子許容温度記憶手段15に記憶されている各素子の許容温度とを比較することにより、各素子の温度余裕度を算出する。この各素子の温度余裕度は、前記素子許容温度から各素子の温度を減算することにより求められる。素子余裕度演算手段18aは、例えば電圧指令演算手段12などと同じくマイコンに内蔵してもよいし、独立した回路としてもよい。ここで、電圧指令手段13、素子許容温度設定手段15および素子余裕度演算手段18a並びに、素子温度検出器16a乃至16lにより構成される部分を温度制御部とする。
図2は、U相電流が最大の場合における、U相の半導体スイッチング素子およびU相半導体素子の素子温度と、それぞれの素子許容温度との関係の一例を示した図である。図2では、U相上側の半導体スイッチング素子すなわちQUP(素子5a)、半導体素子すなわちDUP(素子6a)、U相下側の半導体スイッチング素子すなわちQUN(素子5b)および半導体素子DUN(素子6b)並びに前記それぞれの半導体スイッチング素子と半導体素子の素子許容温度の時間変化を示している。図2に示すように、電動機駆動時の素子温度は周期的に変化する。また、特に低周波運転時は一部の素子に熱が集中する。
図3は、前記半導体スイッチング素子および半導体素子の温度余裕度を示した図であり、図3の時間軸は図2の時間軸と同一である。各半導体スイッチング素子または半導体素子毎に素子許容温度が異なるため、素子温度が最も高い素子が必ずしも温度余裕度が最も小さくなるとは限らない。具体的には、図3において0秒から0.05秒まではQUN(素子5b)の温度余裕度が最も小さく、0.05秒から0.3秒付近まではQUP(素子5a)の温度余裕度が最も小さくなり、また、0.3秒から1秒までは再度QUN(素子5b)の温度余裕度が最も小さくなる。特に0.6秒から0.7秒の間は、QUN(素子5b)の温度余裕度が0以下であるため、QUN(素子5b)が熱破壊する可能性がある。前記の温度余裕度が最も小さい素子の導通率を下げるように、電圧指令の変調をおこなえばよい。
電圧指令手段13は、温度余裕度が最も低い素子の導通率を下げるように、電圧指令演算装置12から入力された電圧指令を変調する。電圧指令は、各相の電圧指令の相対的な関係が崩れないように与えられれば、変調前の電圧指令と同じように電動機を駆動できるため、変調前の電圧指令のU相、V相、W相の三相にそれぞれ同じ値を加算したり、減算したりすることで電圧指令の変調を行うことができる。例えば、U相電圧指令を50V増加させても、同様にV相電圧指令とW相電圧指令を50V増加させれば、U相とV相の間の相対的な関係は崩れない。
温度余裕度が最も低い素子の導通率を下げる変調方法の一例としては、電圧指令を三角波の下限値と上限値に増減させる方法がある。最も温度余裕度の低い素子が、図1の5a、6b、5c、6d、5e、6fの場合には、電圧指令を減少させる。逆に、最も温度余裕度の低い素子が、図1の6a、5b、6c、5d、6e、5fの場合には、電圧指令を増加させる。このとき、電圧指令を増加または減少させる値としては、電圧指令を増加させる場合には、増加後のいずれかの電圧指令の最大値が三角波の最大値と同じくらいになる値であり、また、電圧指令を減少させる場合には、減少させた後の電圧指令のいずれかの最小値が三角波の最小値と同じくらいになる値である。また、変調により最も温度余裕度が小さい素子の温度余裕度は大きくなるが、他の素子の温度余裕度が小さくなってしまうことがある。さらにこのことにより、二つ以上の素子の温度余裕度が等しい値になる場合がある。この場合に、片方の素子の温度余裕度を大きくすると、他方の素子の温度余裕度が小さくなってしまうので、電圧指令を最大値に増加させる場合と、電圧指令値を最小値に減少させる条件が短時間で交互に出るため、電圧指令が振動してしまう。このことを防ぐために、温度余裕度が近い場合には変調を行わなくてもよい。
また、上述の電圧指令を三角波の下限値と上限値に増減させる変調方法の他に、温度余裕度に応じて電圧指令を増減させる方法がある。この方法では、電圧指令の最大値を超えない範囲で、最も温度余裕度が小さい素子の温度余裕度が小さいときには電圧指令を大きく増減させ、温度余裕度が大きいときには小さく増減させる。また、最も温度余裕度の小さい素子の温度余裕度が特に大きい場合には変調させないようにしてもよい。
また、温度余裕度の推移を予測して電圧指令を増減させる方式がある。この場合、前回測定された温度余裕度と今回測定された温度余裕度の差をとり、温度余裕度の変化量に応じて電圧指令を増減させる。
上述の変調手段は、いずれも電圧指令を増減させることによって、半導体スイッチング素子あるいは半導体素子の導通率を変化させている。
電圧指令の変調による温度余裕度の改善効果の一例を、図2乃至図9を用いて説明する。電圧指令の変調を行わない場合に、ある半導体スイッチング素子あるいは半導体素子の温度と、素子許容温度が図2のような関係にあるとき、温度余裕度は図3のようになる。このときの電圧指令は図4のようになり、電流は図5のようになる。ここで、図3ではQUNの温度余裕度が0以下になっており、素子が熱破壊する可能性がある。なお、図4の三角波は約3Hzの周期となっているが、実際には数kHzから数十kHzである。
これに対して、電圧指令の変調を行った場合の、ある素子の温度と素子許容温度との関係は図6となり、温度余裕度は図7となる。このときの電圧指令は図8となり、電流は図9となる。なお、図8の三角波は約3Hz程度の周期となっているが、実際は数kHzから数十kHzである。
電圧指令の変調を行わない場合と比べて、温度余裕度が小さかった素子の温度余裕度は増加し、逆に温度余裕度が大きかった素子の温度余裕度は減少している。温度余裕度が0以下になっていたQUNの温度余裕度は50℃程度まで増加し、素子が熱破壊する可能性が低くなっている。その代わりにDUPの温度余裕度は減少している。
図8の電圧指令は、最も温度余裕度が小さい素子に対して変調を行っており、電圧指令のいずれかが最大値か最小値まで増減されている。また、二つ以上の素子の温度余裕度の値が等しい期間があり、その間では電圧指令の最大値と最小値の増減が交互に行われている。図9の電流では、モータにかかる線間電圧が電圧指令の変調後でも変化していないため、変調後の電流値は変化していない。
以上のように電圧指令の変調を行うことで、温度余裕度が最も小さい半導体スイッチング素子あるいは半導体素子の導通率を下げることが可能となるため、温度余裕度が平均化され、結果的に上記素子の熱破壊を防止するような半導体電力変換装置の運転が可能となる。
実施の形態2.
図10は、この発明の実施の形態2における半導体電力変換装置の構成を示す図である。なお、図1と同一の構成には同一の符号を付し、それらの説明を省略する。図10を用いて、この発明の実施に係る動作を説明する。
図10において、ゲート信号生成器8bは、図1のゲート信号生成器8aと同様の動作を行い、例えば三角波などのキャリア波形と電圧指令の大小比較により、電圧指令がキャリア波形より大きい場合は、半導体スイッチング素子を導通させるゲート信号(ゲートオン信号)を生成し、電圧指令がキャリア波形より小さい場合は、半導体スイッチング素子を遮断するゲート信号(ゲートオフ信号9を生成する。図1のゲート信号生成器8aと異なる点としては、ゲート信号を素子温度推定手段へ出力する点である。
7a乃至7cは電流検出器で、電動機2に出力される電流値(U相電流値、V相電流値、W相電流値)を検出する。検出した値は後述する素子温度推定手段へと出力される。前記電流検出器としては、カレントトランスを用いてもよいし、シャント抵抗を用いてもよい。
素子温度推定手段17は、電流検出器7a乃至7cからの電流値とゲート信号生成器8bからのゲート信号を入力として、半導体スイッチング素子5a乃至5fと半導体素子6a乃至6fの素子推定温度を計算によって推定し、余裕度演算装置18bへ出力するものである。素子推定温度の計算手段として、例えばIGBTのIc−Vce特性テーブル、スイッチング損失テーブル、フライホイールダイオードのIc−Vceテーブル、スイッチング特性および、素子の熱抵抗と熱容量を素子温度推定手段17内に保有しておき、前記電流検出器によって検出された電流とゲート信号によって半導体素子の損失を算出し、それらの値から素子推定温度を算出するという方法がある。素子温度推定手段17は、例えば電圧指令などを演算するマイコンの中に搭載してもよいし、独立した回路としてもよい。
図1における温度検出手段を温度推定手段に変更したことにより、半導体スイッチング素子および半導体素子にとりつける温度検出器が不要となり、実施の形態1と同様の効果を得ることができることに加えて、装置の小型化および低価格化を実現することができる。
実施の形態3.
図11は、この発明の実施の形態3における半導体電力変換装置の構成の一例を示す図である。なお、図1および図10と同一の構成には同一の符号を付し、それらの説明を省略する。図11を用いて、この発明の実施に係る動作を説明する。
素子温度検出器16aおよび16bは、それぞれ半導体スイッチング素子5aおよび半導体素子6bの素子温度を検出する素子温度検出器である。当該素子温度検出器としては、例えば熱電対などの半導体素子の温度を検出できる部品を前記半導体スイッチング素子及び半導体素子の近傍に接合したり、前記半導体スイッチング素子及び半導体素子の内部に温度検出ダイオードなどの温度検出機能を有する素子を内蔵させることにより、前記半導体スイッチング素子及び半導体素子の温度を正確に検出することができる。なお、素子温度検出器16aおよび16bは、それぞれ半導体スイッチング素子5a乃至5fおよび半導体素子6a乃至6fのどの素子温度を測定してもよく、また素子温度検出器の数を増減してもよい。
素子温度推定手段17cは、電流検出器7a乃至7cからの電流値と、素子温度検出器16aおよび16bからの各素子の素子温度と、ゲート信号生成器8bからのゲート信号を入力として、半導体スイッチング素子5a乃至5fおよび半導体素子6a乃至6fの素子推定温度を計算によって推定し、素子余裕度演算手段18bへ出力する。
素子推定温度の計算手段として、例えばIGBTのIc−Vce特性テーブル、スイッチング損失テーブル、フライホイールダイオードのIc−Vceテーブル、スイッチング特性および、素子の熱抵抗と熱容量を素子温度推定手段17c内に保有しておき、前記電流検出器によって検出された電流とゲート信号によって半導体素子の損失を算出し、それらの値から素子推定温度を算出し、さらに実際の素子温度と素子推定温度の差から前記算出した素子推定温度を補正することで精度を向上させる方法がある。素子温度推定手段17cは、例えば電圧指令などを演算するマイコンの中に搭載してもよいし、独立した回路としてもよい。
上述のように、素子温度検出器による素子の温度の検出結果を素子温度推定手段に入力することにより、この発明の実施の形態2における場合よりも精度を高めることができる。
なお、半導体スイッチング素子5a乃至5fおよび半導体素子6a乃至6fのうちの少なくとも一を、SiCなどのワイドバンドギャップ半導体を用いることにより、素子許容温度が高くなるため、何らかの要因で一つの半導体スイッチング素子あるいは半導体素子に電流が集中して発熱が大きくなった場合に、前記ワイドバンドギャップ半導体を用いた半導体スイッチング素子あるいは半導体素子に電流が流れるように温度制御すれば足りるようになり、この発明の実施の形態1乃至3における半導体電力変換装置の温度制御が容易になる。
1 半導体電力変換装置
5a〜5f 半導体スイッチング素子
6a〜6f 半導体素子
7a〜7c 電流検出器
13 電圧指令手段
15 素子許容温度記憶手段
16a〜16l 素子温度検出器
17 素子温度推定手段
17c 素子温度推定手段
18a 素子余裕度演算手段
18b 素子余裕度演算手段

Claims (5)

  1. 指令に従ってオンまたはオフ動作する半導体スイッチング素子、および前記半導体スイッチング素子に逆並列に接続され規定の方向に電流が流れるように制限する半導体素子を有し、前記半導体スイッチング素子のオン、オフ動作により外部からの入力電圧をPWM制御し、外部へ電流を出力する電力変換部と、
    前記各素子が正常に動作するための温度許容値である許容温度を記憶する素子許容温度記憶手段、前記各素子の温度を検出する素子温度検出手段、前記素子許容温度記憶手段に記憶された各素子の許容温度と前記素子温度検出手段により検出された各素子の温度との差分を演算する温度余裕度演算手段、および、前記各素子のうち前記温度余裕度演算手段で演算された前記差分が他の素子に比べて低い素子の導通率を下げるように前記半導体スイッチング素子に指令する電圧指令手段、を有する温度制御部と、
    を備える半導体電力変換装置であって、
    前記電圧指令手段は、前記温度余裕度演算手段で演算された前記差分の推移を予測して電圧指令を行うことを特徴とする半導体電力変換装置
  2. 前記電圧指令手段は、前記温度余裕度演算手段で前回演算された前記差分と今回演算された前記差分の差をとり、当該差分の変化量に応じて電圧指令を行うことを特徴とする請求項1に記載の半導体電力変換装置。
  3. 指令に従ってオンまたはオフ動作する半導体スイッチング素子、および前記半導体スイッチング素子に逆並列に接続され規定の方向に電流が流れるように制限する半導体素子を有し、前記半導体スイッチング素子のオン、オフ動作により外部からの入力電圧をPWM制御し、外部へ電流を出力する電力変換部と、
    前記各素子が正常に動作するための温度許容値である許容温度を記憶する素子許容温度記憶手段、前記各素子の温度を検出する素子温度検出手段、前記素子許容温度記憶手段に記憶された各素子の許容温度と前記素子温度検出手段により検出された各素子の温度との差分を演算する温度余裕度演算手段、および、前記各素子のうち前記温度余裕度演算手段で演算された前記差分が他の素子に比べて低い素子の導通率を下げるように前記半導体スイッチング素子に指令する電圧指令手段、を有する温度制御部と、
    を備える半導体電力変換装置であって、
    前記半導体スイッチング素子または半導体素子の少なくとも一がワイドバンドギャップ半導体によって形成され、前記電圧指令手段がこのワイドバンドギャップ半導体によって形成された素子の導通率が上がるように電圧指令を行うことを特徴とする半導体電力変換装置。
  4. 前記素子温度検出手段は、前記各素子の温度を検出する温度検出器を備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体電力変換装置。
  5. 前記素子温度検出手段は、前記電力変換部の出力電流値を検出する電流検出器と、前記電流検出器の検出結果と前記半導体スイッチング素子のゲート端子に入力される信号とから前記各素子の温度を推定する素子温度推定手段とを備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体電力変換装置。
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