JP2013009490A - 車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンバータおよびインバータを含むモータ駆動回路を備えた車両において、駆動回路の共振に起因する直流電源の過熱を適切に抑制する。
【解決手段】コンバータおよびインバータを含むモータ駆動回路を制御する制御装置は、コンバータの上アームオン制御中(非昇圧中)である場合(S10にてYES)で、かつモータ回転速度Nが共振回転速度領域に含まれる場合(S11にてYES)、車載の電流センサによる電流Ibの計測値の2乗値を予めオフラインで検出した電流Ibの真値の2乗値に換算し(S12)、電流Ibの真値の2乗値が許容値以上である場合(S13にてYES)、矩形制御の実行を禁止する(S14)。
【選択図】図7

Description

本発明は、車両に関し、特に、直流電源からの電力を用いてモータを駆動するための駆動回路を備えた車両に関する。
従来から、リアクトルとスイッチング素子とを有して直流電源からの直流電圧を昇圧するコンバータと、コンバータの出力電圧を交流電圧に変換してモータに供給するインバータとを備えるモータ駆動回路が知られている。
インバータの制御方式の主なものとして、パルス幅変調(Pulse Width Modulation、以下「PWM」ともいう)制御方式と、矩形波電圧制御(以下、単に「矩形制御」ともいう)方式とがある。矩形制御方式は、PWM制御方式に比べて、制御精度(制御応答性)が劣る一方、電圧変換の変調率(入力電圧に対する出力電圧の割合に相当する値)が大きくモータ出力を高めることが可能である。そのため、一般的に、回転速度が所定値よりも低いモータ動作領域(低回転領域)ではPWM制御方式が用いられ、回転速度が所定値よりも高いモータ動作領域(高回転領域)では矩形制御方式が用いられる。
しかし、コンバータには、コンバータの直流電源側とインバータ側とのそれぞれに平滑コンデンサが配置されることが多く、これら平滑コンデンサとコンバータのリアクトルとにより共振回路が構成され、モータ動作領域が所定の共振発生領域に含まれるときにモータ駆動回路内で電圧や電流の共振が発生する場合がある。
このような点を考慮し、特開2009−225633号公報(特許文献1)には、上述のモータ駆動回路を備えた車両において、モータ動作領域が共振発生領域に含まれるときには、コンバータを昇圧状態に制御するとともにインバータをPWM制御方式で制御することで、共振を回避しつつ、PWM制御でのモータ出力低下をコンバータの昇圧によって補う点が開示されている。
特開2009−225633号公報 特開2008−72868号公報
しかしながら、コンバータの直流電源側あるいはインバータ側の電圧を検出する電圧センサの故障等によってコンバータを昇圧状態に制御できない場合も想定される。このような場合においては、コンバータを昇圧状態に制御することを前提とする特許文献1の技術では対応できない。また、コンバータを昇圧状態に制御できないことに応じてインバータの制御方式を矩形制御方式に切り替えてモータ出力を確保しようとすると、共振が発生し、その影響で直流電源の温度が上昇してしまう可能性がある。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、直流電源からの電力を用いてモータを駆動するための駆動回路を備えた車両において、駆動回路の共振に起因する直流電源の過熱を適切に抑制することである。
この発明に係る車両は、直流電源と、モータと、所定の共振周波数帯域で共振する共振回路を有し直流電源の電圧を変換するコンバータと、コンバータとモータとの間で電力変換を行なうインバータとを含む駆動回路と、直流電源を流れる電流を検出するセンサと、駆動回路を制御する制御装置とを備える。制御装置は、コンバータの非電圧変換時にモータの回転速度が駆動回路で共振が生じる帯域に含まれる場合、センサよりも検出精度の良い検出装置で電流を予め検出した結果を用いてセンサの検出結果を換算し、換算結果を用いて求めた直流電源の発熱量がしきい値以上であるときは、モータの回転速度に依存する制御周期でインバータを動作させる第1制御の実行を制限する。
好ましくは、車両は、センサの検出結果と検出装置の検出結果との対応関係を定めた換算用データを予め記憶する記憶部を備える。制御装置は、センサの検出結果を換算用データを用いて検出装置の検出結果に換算する。
好ましくは、換算用データは、センサによる検出電流の2乗値と、検出装置による検出電流の2乗値との対応関係を予め定めたデータである。制御装置は、センサの検出電流の2乗値を換算用データを用いて検出装置の検出電流の2乗値に換算する。
好ましくは、第1制御は、モータの回転速度に応じた周期で矩形波電圧を発生させる矩形波制御である。
好ましくは、制御装置は、直流電源の発熱量がしきい値未満であるときは、矩形波制御の実行を許容する。
好ましくは、制御装置は、直流電源の発熱量がしきい値以上であるときは、矩形波制御の実行を許容せずに、モータの回転速度には依存しない制御周期でインバータを動作させる第2制御の実行を許容する。
好ましくは、第2制御は、モータの回転速度には依存しないパルス幅変調電圧を発生させるパルス幅変調制御である。
好ましくは、共振回路は、リアクトルとコンデンサとで構成される。
本発明によれば、直流電源からの電力を用いてモータを駆動するための駆動回路を備えた車両において、駆動回路の共振に起因する直流電源の過熱を適切に抑制することができる。
車両の構造を示す図である。 インバータの制御モード(制御方式)を説明する図である。 共振現象が発生するモータ動作点を実験等で求めてプロットした図である。 上アームオン制御中かつ矩形制御中におけるバッテリ電流Ibの時間変化の一例を示す図である。 制御装置の機能ブロック図である。 換算マップの一例を示す図である。 制御装置の処理手順を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
図1は、本発明の実施の形態に係る車両1の構造を示す図である。この車両1は、直流電源Bと、コンバータ12と、平滑コンデンサC0と、インバータ14と、モータM1と、制御装置100とを備える。
モータM1は、車両1の駆動輪を駆動するためのトルクを発生する。あるいは、このモータM1は、エンジンにて駆動される発電機の機能を持つように構成されてもよく、電動機および発電機の機能を併せ持つように構成されてもよい。さらに、モータM1は、エンジンに対して電動機として動作し、たとえば、エンジン始動を行ない得るようなものとしてハイブリッド自動車に組み込まれるようにしてもよい。
直流電源Bは、たとえばニッケル水素またはリチウムイオン等の二次電池を含んで構成される。
コンバータ12は、正極線6および負極線5を介して直流電源Bに接続される。コンバータ12は、平滑コンデンサC1と、リアクトルL1と、電力用半導体で構成されるスイッチング素子Q1,Q2と、ダイオードD1,D2とを含む。
平滑コンデンサC1は、正極線6および負極線5の間に接続され、正極線6および負極線5の間の電圧変動を平滑化する。
スイッチング素子Q1およびQ2は、正極線7および負極線5の間に直列に接続される。なお、スイッチング素子としては、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、電力用MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタあるいは、電力用バイポーラトランジスタ等を用いることができる。スイッチング素子Q1,Q2に対しては、ダイオードD1,D2がそれぞれ配置されている。
リアクトルL1は、スイッチング素子Q1およびQ2の接続ノードと正極線6の間に接続される。
コンバータ12は、制御装置100からの制御信号S1,S2に応じてスイッチング素子Q1,Q2の開閉が制御されることによって、直流電源Bとインバータ14との間で電圧変換を行なう。コンバータ12の昇圧動作時には、直流電源Bから供給された直流電圧Vbがコンバータ12で昇圧されてインバータ14へ供給される。コンバータ12の降圧動作時には、インバータ14から供給される電圧がコンバータ12で降圧されて直流電源Bに供給される。このようなコンバータ12の電圧変換時(昇圧動作時あるいは降圧動作時)においては、スイッチング素子Q1の開閉とスイッチング素子Q2の開閉とが相補的に繰り返される。
一方、コンバータ12の非電圧変換時においては、スイッチング素子Q1(上アーム)が閉状態に維持されるとともに,スイッチング素子Q2(下アーム)が開状態に維持される。このようなコンバータ12の非電圧変換時においては、直流電源Bから供給された直流電圧Vbが変換されずにそのままインバータ14へ供給される。以下、このような非電圧変換時の状態にコンバータ12を制御することを「上アームオン制御」という。
平滑コンデンサC0は、正極線7および負極線5の間に接続され、正極線7および負極線5の間の電圧変動を平滑化する。
インバータ14は、正極線7および負極線5を介してコンバータ12に接続される。インバータ14は、正極線7および負極線5の間に互いに並列に設けられるU相アーム15、V相アーム16、W相アーム17を含む。各相アームは、正極線7および負極線5の間に直列接続されたスイッチング素子を含む。すなわち、U相アーム15は、スイッチング素子Q3,Q4を含む。V相アーム16は、スイッチング素子Q5,Q6を含む。W相アーム17は、スイッチング素子Q7,Q8を含む。また、スイッチング素子Q3〜Q8に対して、ダイオードD3〜D8がそれぞれ接続されている。
各相アームの中間点は、モータM1の各相コイルの各相端に接続されている。代表的には、モータM1は、3相の永久磁石モータであり、U,V,W相の3つのコイルの一端が中性点に共通接続されて構成される。さらに、各相コイルの他端は、各相アーム15〜17のスイッチング素子の中間点と接続されている。
インバータ14は、制御装置100からの制御信号S3〜S8に応じてスイッチング素子Q3〜Q8の開閉が制御されることによって、コンバータ12とモータM1との間で電力変換を行なう。インバータ14は、モータM1を電動機として機能させる場合、コンバータ12からの直流電力を交流電力に変換し、モータM1に供給する。車両1の回生制動時(モータM1を発電機として機能させる場合)、インバータ14は、モータM1が発電した回生電力を直流電力に変換し、コンバータ12へ供給する。
さらに、車両1は、電圧センサ20〜22、電流センサ23,24、レゾルバ25を備える。電圧センサ20は、直流電源Bが出力する直流電圧Vbを検出する。電圧センサ21は、平滑コンデンサC1の両端電圧(以下、「電圧VL」ともいう)を検出する。電圧センサ22は、平滑コンデンサC0の両端電圧(以下、「電圧VH」ともいう)を検出する。電流センサ23は、直流電源Bを流れる電流Ibを検出する。電流センサ24は、モータM1を流れる電流を検出する。なお、三相電流iu,iv,iwの瞬時値の和は零であるので、図1に示すように電流センサ24は2相分のモータ電流(たとえば、V相電流ivおよびW相電流iw)を検出するように配置すれば足りる。レゾルバ25は、モータM1のロータ回転角θおよび回転速度Nを検出する。これらのセンサは、検出結果を制御装置100に出力する。
制御装置100は、図示しないCPU(Central Processing Unit)およびメモリを内蔵した電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)により構成され、当該メモリに記憶されたマップおよびプログラムに基づいて、所定の演算処理を実行するように構成される。
制御装置100は、上述したように、ユーザ要求などに応じてコンバータ12のスイッチング素子Q1(上アーム)とスイッチング素子Q2(下アーム)とを相補的に開閉させることによって、電圧VLと電圧VHとの間の電圧変換(昇圧あるいは降圧)を行なう。一方、電圧VL,VHをそれぞれ検出する電圧センサ21,22の故障などでコンバータ12の電圧変換が正常にはできない状態(以下、「電圧変換異常」という)が生じた場合には、制御装置100は、上述した「上アームオン制御」を行なって、コンバータ12を非電圧変換状態に制御する。
また、制御装置100は、インバータ14における電圧変換について、3つの制御モードを切り替えて使用する。3つの制御モードは、正弦波PWM制御、過変調PWM制御および矩形制御の各制御モードである。
図2は、インバータ14の制御モード(制御方式)を説明する図である。なお、図2で説明する変調率の数値はあくまで一例であって、これに限定されるものではない。
上述したように、インバータ14の制御モードには、正弦波PWM制御、過変調PWM制御、矩形制御の3つの制御モードがある。
正弦波PWM制御は、一般的なPWM制御方式として用いられるものであり、各相アームにおけるスイッチング素子の開閉を、正弦波状の電圧指令値と搬送波(キャリア信号)との電圧比較に従って制御する。この結果、一定期間内でインバータ出力電圧の基本波成分が擬似的な正弦波となる。周知のように、正弦波PWM制御では、この基本波成分振幅をインバータ入力電圧の0.61倍までしか高めることができない(変調率を0.61までしか高めることができない)。
過変調PWM制御は、搬送波の振幅を縮小するようにを歪ませた上で上記正弦波PWM制御と同様のPWM制御を行なうものである。この結果、変調率を0.61〜0.78の範囲まで高めることができる。本実施の形態では、正弦波PWM制御および過変調PWM制御の両者を合わせて「PWM制御」に分類する。PWM制御においては、インバータ14の制御周期(スイッチング周期)は、通常、搬送波の周波数(キャリア周波数)に依存し、モータ回転速度Nには依存しない。
矩形制御では、モータ回転角θの1出力周期(電気1周期)に1回のスイッチング動作によって1パルス分の矩形波電圧がモータM1に印加される。すなわち、矩形制御では、モータ回転速度Nに依存する制御周期でインバータ14が動作する。これにより、矩形制御は、PWM制御に比べて、制御精度(制御応答性)が劣る一方、変調率を0.78まで高めることができモータ出力を高めることが可能である。
これらの制御方式の特性の相違を考慮し、通常時においては、制御装置100は、モータトルクTおよびモータ回転速度N(いずれも目標値であっても実値であってもよい)で決まるモータ動作点が所定のインバータ制御境界ラインよりも低い側(低トルク低回転側)に属する場合はPWM制御方式を選択し、モータ動作点がインバータ制御境界ラインよりも高い側(高トルク高回転側)に属する場合は矩形制御方式を選択する。
さらに、制御装置100は、コンバータ12の制御態様に応じて、上述のインバータ制御境界ラインを変更する。コンバータ12の昇圧動作時には、昇圧によってモータトルクTを高めることができるため、制御装置100は、インバータ制御境界ラインを上昇させてPWM制御領域(制御精度のよい領域)を拡大させる。一方、コンバータ12の非昇圧時は、昇圧によってモータトルクTを高めることができないため、インバータ制御境界ラインを降下させて矩形制御領域(変調率を高めることでモータ出力を高めることができる領域)を拡大させる。したがって、コンバータ12の上アームオン制御時(非電圧変換時)は、矩形制御に入り易くなる傾向にある。
以上のような構成を備える車両1において、モータM1の駆動回路の一部を構成するコンバータ12には、インダクタンス成分(L成分)を有するリアクトルL1と、キャパシタンス成分(C成分)を有する平滑コンデンサC1とが含まれる。そのため、コンバータ12の上アームオン制御中においては、リアクトルL1および平滑コンデンサC1との間で共振回路LC(図1参照)が形成される状態となる。すなわち、モータM1の駆動回路には、L成分およびC成分などで決まる共振周波数帯域が存在することになる。
一方、インバータ14の制御方式の1つである「矩形制御」では、上述したように、モータ回転速度Nに依存する制御周期でインバータ14が動作する。この影響で、コンバータ12の上アームオン制御中にインバータ14の矩形制御が実行されると、モータ回転速度Nの値によってはモータM1の駆動回路で共振現象が発生する場合がある。
図3は、コンバータ12の上アームオン制御中かつインバータ14の矩形制御中において共振現象が発生するモータ動作点を実験等で求めてプロットした図である。
上アームオン制御中かつ矩形制御中においては、モータトルクTが所定トルクT1〜所定トルクT2に含まれかつモータ回転速度Nが所定速度N1〜所定速度N2に含まれる動作領域(以下、「共振動作領域」という)にモータ動作点が含まれる場合に、インバータ14の制御周波数と駆動回路の共振周波数とが整数倍の関係となり、図3に示すように共振現象が発生し易くなる。以下、所定速度N1〜所定速度N2の領域を「共振回転速度領域」という。
図4は、上アームオン制御中かつ矩形制御中における電流Ibの時間変化の一例を示す図である。なお、図4において、時刻t1〜t2の期間は、モータ回転速度Nが共振回転速度領域(N1〜N2の領域)に含まれる状態が継続している。
図4からわかるように、モータ回転速度Nが共振回転速度領域(N1〜N2の領域)に含まれる状態が継続する時刻t1〜t2の期間においては、共振現象が生じている影響で、電流Ibの振れ幅は非常に大きい値(たとえば−100アンペアから300アンペアまでの幅)となる。このように共振に起因する振れ幅の大きい電流Ib(以下、「共振電流」ともいう)の影響で直流電源Bの内部で発熱し、その発熱量が許容値を超える過熱状態になると直流電源Bの劣化を招くおそれがある。
そのため、本実施の形態による制御装置100は、上アームオン制御中にモータ回転速度Nが共振回転速度領域に含まれる場合、電流Ib(より詳細には電流Ibの2乗値)を用いて直流電源Bの発熱量を監視し、その発熱量が許容量以上である場合には矩形制御の実行を制限(禁止)することで直流電源Bの過熱を防止する。
この際、共振電流のピーク値が電流センサ23の計測レンジを超えてしまう場合がある。図4に示す例では、電流センサ23の計測レンジが−α〜+αの範囲であるのに対し、共振電流のピーク値が計測レンジ上限値αを超えてしまっている。そのため、電流センサ23では共振電流のピーク値を正確には計測できず、直流電源Bの発熱量を過小に見積もってしまうなどの監視精度の悪化が懸念される。
そこで、本実施の形態による制御装置100は、車載の電流センサ23を用いて検出した電流Ib(以下、「電流Ibの計測値」という)を、電流センサ23よりも計測レンジが大きく共振電流のピーク値レベルをより高い精度で検出可能な非車載の検出装置(図示せず)を用いて予めオフラインで検出した電流Ib(以下、「電流Ibの真値」という)に換算し、電流Ibの真値を用いて直流電源Bの発熱量を監視する。この点が本実施の形態の最も特徴的な点である。
図5は、制御装置100の機能ブロック図である。図5に示した各機能ブロックは、ハードウェアによって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
制御装置100は、第1判定部110、第2判定部120、第3判定部130、記憶部131、インバータ制御部140を含む。
第1判定部110は、コンバータ12の制御信号S1,S2の状態から、コンバータ12の上アームオン制御中であるか否かを判定する。なお、電圧VL,VHをそれぞれ検出する電圧センサ21,22の故障が生じた場合(電圧変換異常である場合)に、上アームオン制御中であると判定するようにしてもよい。
第2判定部120は、モータ回転速度Nが共振回転速度領域に含まれるか否かを判定する。
第3判定部130は、電流Ibの2乗値を直流電源Bの発熱量として監視し、直流電源Bの発熱量が許容量以上であるか否かを判定する。この際、第3判定部130は、電流Ibの計測値の2乗値をそのまま直流電源Bの発熱量として監視するのではなく、電流Ibの計測値の2乗値を記憶部131に記憶された換算マップ(換算用データ)を用いて電流Ibの真値の2乗値に換算し、電流Ibの真値の2乗値を直流電源Bの発熱量として監視する。
図6は、記憶部131に記憶される換算マップの一例を示す図である。図6に示すように、この換算マップには、電流Ibの計測値の2乗値と電流Ibの真値の2乗値との対応関係が定められている。なお、電流Ibの真値の2乗値とは、上述したように、電流センサ23よりも計測レンジが大きく共振電流のピーク値レベルをより高い精度で検出可能な検出装置を用いて予めオフラインで検出した電流Ibである。図6において、「α」は、電流センサ23の計測レンジ上限値αの2乗値であり、この値を超える範囲が特に換算が必要な範囲である。
なお、換算マップは、図6に示す態様に限定されない。たとえば、2乗値同士を対応させたものではなく、計測値と真値とを対応させたものでもよい。この場合は、第3判定部130が、電流Ibの計測値を換算マップを用いて電流Ibの真値に換算し、電流Ibの真値を2乗した値を直流電源Bの発熱量とすればよい。
図5に戻って、インバータ制御部140は、上アームオン制御中にモータ回転速度Nが共振回転速度領域に含まれる場合、直流電源Bの発熱量が許容量以上であるか否かに応じて、インバータ14の矩形制御の実行を許容するか否かを決定する。
直流電源Bの発熱量が許容量未満であるときは、インバータ制御部140は、たとえ上アームオン制御中にモータ回転速度Nが共振回転速度領域に含まれる場合であっても、矩形制御の実行を許容する。このように直流電源Bの発熱量が許容量未満であるとき(直流電源Bが過熱状態ではないと予測されるとき)には、PWM制御よりも変調率が高い矩形制御の実行を許容することで、ユーザが要求するトルクの出力を実現することができる。
一方、直流電源Bの発熱量が許容量以上であるときは、インバータ制御部140は、矩形制御の実行を禁止する。これにより、インバータ14の制御方式が矩形制御よりも制御精度のよいPWM制御に切り替えられるため、共振現象が回避されて電流Ibの振れ(すなわち直流電源Bの過熱)も防止される。
図7は、上述の機能を実現するための制御装置100の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、所定周期で繰り返し実行される。
S10にて、制御装置100は、上アームオン制御中であるか否かを判定する。上アームオン制御中である場合(S10にてYES)、制御装置100は、S11にてモータ回転速度Nが共振回転速度領域に含まれるか否かを判定する。
モータ回転速度Nが共振回転速度領域に含まれる場合(S11にてYES)、制御装置100は、S12にて、電流Ibの計測値の2乗値を上述の換算マップ(図6参照)を用いて電流Ibの真値の2乗値に換算し、S13にて、電流Ibの真値の2乗値が許容値以上であるか否かを判定する。
電流Ibの真値の2乗値が許容値以上である場合(S13にてYES)、制御装置100は、S14にて矩形制御の実行を禁止する(PWM制御の実行を許容する)。
一方、上アームオン制御中でない場合(S10にてNO)、モータ回転速度Nが共振回転速度領域に含まれない場合(S11にてNO)、電流Ibの真値の2乗値が許容値未満である場合(S13にてNO)の少なくともいずれかの場合、制御装置100は、S15にて矩形制御の実行を許容する。
以上のように、本実施の形態によれば、コンバータ12の上アームオン制御中にモータ回転速度Nが共振回転速度領域に含まれる場合、直流電源Bの発熱量(電流Ibの2乗値)を監視し、その発熱量が許容量以上である場合には、矩形制御の実行を禁止する。この際、共振電流のピーク値が電流センサ23の計測レンジを超えてしまう場合があることを考慮し、電流Ibの計測値をオフラインで予め検出しておいた電流Ibの真値に換算マップを用いて換算し、電流Ibの真値を用いて直流電源Bの発熱量を監視する。これにより、共振電流のピーク値が電流センサ23の計測レンジを超えてしまう場合であっても、直流電源Bの発熱量を的確に把握して矩形制御禁止領域を精度よく設定することができる。そのため、共振現象が生じた場合においても、矩形波制御での退避走行を極力許容しつつ、共振に起因する直流電源Bの過熱を適切に抑制することができる。
なお、本実施の形態は、たとえば以下のように変更することもできる。
本実施の形態では、図6のS11の処理で「モータ回転速度Nが共振回転速度領域に含まれるか否か」を判定していたが、これに代えて「モータ動作点が共振動作領域に含まれるか否か」(図3参照)を判定するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、図6のS13の処理で実行を禁止する制御としてインバータ14の「矩形制御」を挙げたが、「矩形制御」に代えてあるいは加えて、モータ回転速度Nに依存する制御周期でモータ駆動回路(インバータ14)を動作させる制御が存在する場合には、その制御の実行を禁止するようにしてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両、5 負極線、6,7 正極線、12 コンバータ、14 インバータ、20〜22 電圧センサ、23,24 電流センサ、25 レゾルバ、100 制御装置、110 第1判定部、120 第2判定部、130 第3判定部、131 記憶部、140 インバータ制御部、B 直流電源、L1 リアクトル、M1 モータ。

Claims (8)

  1. 直流電源と、
    モータと、
    所定の共振周波数帯域で共振する共振回路を有し前記直流電源の電圧を変換するコンバータと、前記コンバータと前記モータとの間で電力変換を行なうインバータとを含む駆動回路と、
    前記直流電源を流れる電流を検出するセンサと、
    前記駆動回路を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記コンバータの非電圧変換時に前記モータの回転速度が前記駆動回路で共振が生じる帯域に含まれる場合、前記センサよりも検出精度の良い検出装置で前記電流を予め検出した結果を用いて前記センサの検出結果を換算し、換算結果を用いて監視される前記直流電源の発熱量がしきい値以上であるときは、前記モータの回転速度に依存する制御周期で前記インバータを動作させる第1制御の実行を制限する、車両。
  2. 前記車両は、前記センサの検出結果と前記検出装置の検出結果との対応関係を定めた換算用データを予め記憶する記憶部を備え、
    前記制御装置は、前記センサの検出結果を前記換算用データを用いて前記検出装置の検出結果に換算する、請求項1に記載の車両。
  3. 前記換算用データは、前記センサによる検出電流の2乗値と、前記検出装置による検出電流の2乗値との対応関係を予め定めたデータであり、
    前記制御装置は、前記センサの検出電流の2乗値を前記換算用データを用いて前記検出装置の検出電流の2乗値に換算する、請求項2に記載の車両。
  4. 前記第1制御は、前記モータの回転速度に応じた周期で矩形波電圧を発生させる矩形波制御である、請求項1に記載の車両。
  5. 前記制御装置は、前記直流電源の発熱量が前記しきい値未満であるときは、前記矩形波制御の実行を許容する、請求項4に記載の車両。
  6. 前記制御装置は、前記直流電源の発熱量が前記しきい値以上であるときは、前記矩形波制御の実行を許容せずに、前記モータの回転速度には依存しない制御周期で前記インバータを動作させる第2制御の実行を許容する、請求項4に記載の車両。
  7. 前記第2制御は、前記モータの回転速度には依存しないパルス幅変調電圧を発生させるパルス幅変調制御である、請求項6に記載の車両。
  8. 前記共振回路は、リアクトルとコンデンサとで構成される、請求項1に記載の車両。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017136989A (ja) * 2016-02-04 2017-08-10 トヨタ自動車株式会社 ハイブリッド車
JP2019103325A (ja) * 2017-12-06 2019-06-24 アイシン精機株式会社 電動機制御装置

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