JP5500022B2 - ガス流路の構造及びこの構造のガス流路を有する燃料電池 - Google Patents

ガス流路の構造及びこの構造のガス流路を有する燃料電池 Download PDF

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Description

この発明は、燃料電池のガス流路の構造、および、この構造のガス流路を有する燃料電池に関する。
燃料電池は、燃料ガスとしての水素(H)と酸化ガスとしての酸素(O)との電気化学反応によって電気エネルギーを取り出す発電装置である。なお、以下では、燃料ガスや酸化ガスを、特に区別することなく単に「反応ガス」あるいは「ガス」と呼ぶ場合もある。この燃料電池は、膜電極接合体(MEA:Membrane-Electrode Assembly,「発電体」とも呼ぶ)を、セパレータにより挟持した燃料電池セル(単に「セル」とも呼ぶ)により構成される。膜電極接合体は、プロトン(H)伝導性を有する固体高分子型電解質膜(以下、単に「電解質膜」とも呼ぶ)の両面に、それぞれ、触媒電極層およびガス拡散層が順に形成された構造を有している。セパレータは、ガス拡散層に接する面に反応ガスの流路としての溝が形成された構造を有している。なお、このセパレータは発電した電気の集電体としても機能する。
上記燃料電池の一例として、反応ガスの流路として、上流端がガス供給口に接続され、下流端が閉塞されたくし歯形状のガス供給側流路と、上流端が閉塞され、下流端がガス排出口に接続されたくし歯形状のガス排出側流路とに分離され、ガス供給側流路とガス排出側流路とが交互に配列された閉塞流路構造を有する燃料電池が知られている(特許文献1参照)。この閉塞流路構造のガス流路の場合、ガス供給口からガス供給側流路に供給される反応ガスは全てガス拡散層に導かれ、ガス拡散層を通過してガス排出側流路へ導かれてガス排出口へと排出される。これにより、閉塞流路ではない流路構造の場合において問題となっていた、流路間のリブ下のガス拡散層部分におけるガス供給性や排水性が悪いという点を改善することができ、濃度過電圧の発生を抑制することができる、という利点がある。
特開平11−016591号公報 特開2004−146309号公報
しかしながら、上記閉塞流路構造の場合、ガス拡散層中の排水が過度に促進されることにより、電解質膜の乾燥を招く場合がある。特に、ガス供給側流路の上流側においては、ガス流量が多いことによりガスに伴って排出される水の量が多くなるので、電解質膜が乾燥しやすくなって電気化学発電による生成水量が減少し、結果として電解質膜のドライアップが発生し、発電性能が低下してしまう可能性が高くなる。
そこで、本発明は、閉塞流路構造のガス流路を用いた場合のドライアップの発生を抑制する技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[形態1]
膜電極接合体を挟持するセパレータの前記膜電極接合体のガス拡散層に接する面側に形成された溝状のガス流路の構造であって、
第1の方向に沿って延びている流路であって、ガス供給口に連通するガス供給連通路、と、
前記第1の方向に沿って延びている流路であって、ガス排出口に連通するガス排出連通路と、
前記ガス供給連通路と前記ガス排出連通路との間で、交互に並列配置された複数の第1の流路および第2の流路と、を備え、
前記第1の流路は、上流端が前記ガス供給連通路に接続され、前記上流端から前記ガス排出連通路へ向かって前記第1の方向に交差する第2の方向に沿って延び、下流端が前記ガス排出連通路の手前で閉塞されており、
前記第2の流路は、下流端が前記ガス排出連通路に接続され、前記下流端から前記ガス供給連通路へ向かって前記第2の方向に沿って延び、上流端が前記ガス供給連通路に接続されている
ことを特徴とするガス流路の構造。
このガス流路の構造によれば、第1の流路を流れるガスの圧力を隣に配列されている第2の流路を流れるガスの圧力に対して、上流側では圧力を等しくして差圧を無くし、第1の流路から第2の流路へ向かってガス拡散層を介してガスが導かれるのを防止することができ、下流側では圧力を高くして差圧を発生させることができ、第1の流路から第2の流路へ向かってガス拡散層を介してガスが導かれるようにすることができるので、第1の流路の上流側に対向する膜電極接合体が乾燥してドライアップが発生するのを抑制することができる。
[適用例1]
膜電極接合体を挟持するセパレータの前記膜電極接合体のガス拡散層に接する面側に形成された溝状のガス流路の構造であって、
ガス供給口に連通するガス供給連通路と、
ガス排出口に連通するガス排出連通路と、
前記ガス供給連通路と前記ガス排出連通路との間で、交互に並列配置された複数の第1の流路および第2の流路と、を備え、
前記第1の流路は、上流端が前記ガス供給連通路に接続され、下流端が閉塞されており、
前記第2の流路は、上流端が前記ガス供給連通路に接続され、下流端が前記ガス排出連通路に接続されている
ことを特徴とするガス流路の構造。
このガス流路の構造によれば、第1の流路を流れるガスの圧力を隣に配列されている第2の流路を流れるガスの圧力に対して、上流側では圧力を等しくして差圧を無くし、第1の流路から第2の流路へ向かってガス拡散層を介してガスが導かれるのを防止することができ、下流側では圧力を高くして差圧を発生させることができ、第1の流路から第2の流路へ向かってガス拡散層を介してガスが導かれるようにすることができるので、第1の流路の上流側に対向する膜電極接合体が乾燥してドライアップが発生するのを抑制することができる。
[適用例2]
適用例1記載のガス流路の構造であって、
前記第1および第2の流路は、流路の断面積が減少することなく前記ガス供給連通路に接続されている
ことを特徴とするガス流路の構造。
第1および第2の流路を上記構造とすれば、より効果的により効果的にドライアップの発生を抑制することが可能である。
[適用例3]
適用例1または適用例2記載のガス流路構造であって、
前記ガス流路を流れるガスは酸化ガスであることを特徴とするガス流路構造。
酸化ガスのガス流路の構造を上記構造とすれば、より効果的にドライアップの発生を抑制することが可能である。
[適用例4]
適用例1記載のガス流路構造を有するセパレータを用いた燃料電池。
本発明を適用した燃料電池を構成する燃料電池セルの概略構成を表わす断面模式図である。 カソード側のセパレータに形成されている酸化ガス流路を示す説明図である。 実施例の酸化ガス流路構造の効果を示す説明図である。
A.実施例:
A1.燃料電池の構成概要:
図1は、本発明を適用した燃料電池を構成する燃料電池セルの概略構成を表わす断面模式図である。この燃料電池セル100は、膜電極接合体10と、膜電極接合体10を両面から挟持するアノード側のセパレータ20Aおよびカソード側のセパレータ20Cと、を備えている。膜電極接合体10は、電解質層12と、電解質層12のそれぞれの面上に形成されるアノード側の触媒電極層14Aおよびカソード側の触媒電極層14Cと、上記各触媒電極層に隣接して設けられたアノード側のガス拡散層16Aおよびカソード側のガス拡散層16Cと、で構成されている。なお、触媒電極層およびガス拡散層を纏めてガス拡散電極あるいはガス拡散電極層とも呼ぶ。
電解質層12は、固体高分子材料、例えばフッ素系樹脂により形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜であり、湿潤状態で良好なプロトン伝導性を示す。この電解質層12としては、例えば、ナフィオン膜(デュポン社製)が利用される。
アノード側の触媒電極層14Aおよびカソード側の触媒電極層14Cは、電気化学反応を促進する触媒金属と、プロトン伝導性を有する電解質と、電子伝導性を有するカーボン粒子と、を備える。触媒金属としては、例えば、白金(Pt)、あるいはPtと他の金属とから成る合金(例えばコバルトやニッケルを混合したPt合金)を用いることができる。また、電解質としては、電解質層12と同様に、スルホン酸基を介して水和プロトンを伝導するフッ素系樹脂、例えば、ナフィオン溶液を用いている。上記触媒金属はカーボン粒子上に担持されており、各触媒電極層では、触媒金属を担持したカーボン粒子(触媒粒子)と電解質とが混在している。触媒金属を担持するためのカーボン粒子(以下、「担持用カーボン粒子」と呼ぶ。)は、例えば、一般に市販されているカーボン粒子(カーボン粉末)を加熱処理することにより自身の撥水性が高められた撥水化カーボン粒子が用いられる。
ガス拡散層16A,16Cは、ガス透過性を有する導電性部材、例えば、カーボンクロスやカーボンペーパー等のカーボン多孔質体、あるいは、金属メッシュや発泡金属などの金属多孔質体によって構成することができる。
セパレータ20A,20Cは、ガス不透過の導電性部材、例えば、カーボンを圧縮してガス不透過とした緻密質カーボンや、プレス成形した金属板によって形成することができる。セパレータ20A,20Cのガス拡散層16A,16C側の表面には、燃料電池セル100に供給される反応ガスとしての燃料ガスである水素(H)あるいは酸化ガスである空気(厳密には酸素[O])の流路となる溝形状(凹凸形状)が形成されている。すなわち、アノード側のガス拡散層16Aとセパレータ20Aとの間には、アノードでの電気化学反応に供される水素が通過する燃料ガス流路30Aが形成されている。カソード側のガス拡散層16Cとセパレータ20Cとの間には、カソードでの電気化学反応に供される酸素(O)が通過する酸化ガス流路30Cが形成されている。燃料ガス流路30Aは、燃料ガス供給マニホールドに連通する燃料ガス供給連通路部(図示しない)に接続されている複数の燃料ガス供給側流路部30Aiと、燃料ガス排出マニホールドに連通する燃料ガス排出連通路部(図示しない)に接続されている複数の燃料ガス排出側流路部30Aoとが、交互に配列された構造となっている。また、同様に、酸化ガス流路30Bは、酸化ガス供給マニホールドに連通する酸化ガス供給連通路部(図示しない)に接続されている複数の酸化ガス供給側流路部30Ciと、酸化ガス排出マニホールドに連通する酸化ガス排出連通路部(図示しない)に接続されている複数の酸化ガス排出側流路部30Coとが、交互に配列された構造となっている。なお、これらのガス流路の構造については、さらに後述する。
燃料電池セル100の外周部には、反応ガスのガスシール性を確保するための図示しないシール部材が配設されている。なお、通常燃料電池は、燃料電池セル100を複数積層したスタック構造を有しており、このスタック構造の外周部には、燃料電池セル100の積層方向と平行であって反応ガス(燃料ガスあるいは酸化ガス)や冷媒が流通する複数のマニホールドが設けられている(図示せず)。これら複数のマニホールドのうちの燃料ガス供給マニホールドを流れる燃料ガスは、各燃料電池セル100に分配され、電気化学反応に供されつつ各燃料電池セルの燃料ガス用のガス流路を通過し、その後、燃料ガス排出マニホールドに集合する。同様に、酸化ガス供給マニホールドを流れる酸化ガスは、各燃料電池セル100に分配され、電気化学反応に供されつつ各燃料電池セルの酸化ガス用のガス流路を通過し、その後、酸化ガス排出マニホールドに集合する。
なお、図示は省略しているが、スタック構造の内部温度を調節するために、各燃料電池セル間に、冷媒の通過する冷媒流路が設けられている。冷媒流路は、隣り合う燃料電池セルの間において、一方の燃料電池セルが備えるセパレータ20A,20Cと、これに隣接して設けられる他方の燃料電池セルのセパレータ20C,20Aとの間に設ければよい。
図2は、カソード側のセパレータ20Cに形成されている酸化ガス流路30Cを示す説明図である。図2(A)は、セパレータ20Cの酸化ガス流路30Cを示しており、図2(B)は、比較例として従来のセパレータ20CPの酸化ガス流路30CPを示している。なお、いずれの図も、膜電極接合体側から見た図である。
図2(B)に示すように、比較例のセパレータ20CPの外周部の左上部には、酸化ガス供給マニホールド用の孔(以下、「酸化ガス供給マニホールド孔」あるいは「酸化ガス供給口」と呼ぶ)20COiが設けられ、右下部には、酸化ガス排出マニホールド用の孔(以下、「酸化ガス排出マニホールド孔」あるいは「酸化ガス排出口」と呼ぶ)20COoが設けられている。また、外周部の右上部には、燃料ガス供給マニホールド用の孔(以下、「燃料ガス供給マニホールド孔」と呼ぶ)20CAiが設けられ、左下部には、燃料ガス排出マニホールド用の孔(以下、「燃料ガス排出マニホールド孔」と呼ぶ)20CAoが設けられている。さらにまた、外周部の右中央部には、冷媒供給マニホールド用の孔(以下、「冷媒供給マニホールド孔」と呼ぶ)20CMiが設けられ、左中央部には、冷媒排出マニホールド用の孔(以下、「冷媒排出マニホールド孔」と呼ぶ)20CMoが設けられている。なお、酸化ガス流路30Cの形成面とは反対の面には、破線で示すように、冷媒流路30Mが形成されている。
酸化ガス流路30CPは、酸化ガス供給マニホールド孔から下方向に延びる溝流路(以下、「酸化ガス供給連通路部」とも呼ぶ)30CiCから分岐して、酸化ガス排出マニホールド孔20COo側に向かって横方向に延びる複数の溝流路(酸化ガス供給側流路部)30Ciを有している。また、酸化ガス排出マニホールド孔20COoから上方向に延びる溝流路(以下、「酸化ガス排出連通路部」とも呼ぶ)30CoCから分岐して、酸化ガス供給マニホールド孔20COi側に向かって横方向に延びる複数の溝流路(酸化ガス排出側流路部)30CoPを有している。そして、酸化ガス供給マニホールド孔20COiに接続されている酸化ガス供給連通路部30CiCおよび複数の酸化ガス供給側流路部30Ciと、酸化ガス排出マニホールド孔20COoに接続されている酸化ガス排出連通路部30CoCおよび複数の酸化ガス排出側流路部30CoPとは、互いに分離されている。すなわち、酸化ガス供給側流路部30Ciは流路の下流端が閉塞されており、酸化ガス排出側流路部30CoPは流路の上流端が閉塞されている。また、酸化ガス供給側流路部30Ciと酸化ガス排出側流路部30Copとは、上下方向に沿って交互に配列されている。なお、酸化ガス供給側流路部30Ciは流路の断面積が減少することなく同じ大きさの流路で酸化ガス供給連通路部30CiCに接続されており、酸化ガス排出側流路部30Coも流路の断面積が減少することなく同じ大きさの流路で酸化ガス排出連通路部30CoCに接続されている。
これに対して、実施例のカソード側のセパレータ20Cに形成されている酸化ガス流路20Cは、複数の酸化ガス排出側流路部30Coの構造が、比較例の酸化ガス排出側流路部30CoPのような上流端が閉塞されたものではなく、酸化ガス供給連通路部30CiCに連通した構造となっている。すなわち、酸化ガス排出側流路部30Coは、上流端が酸化ガス供給連通路部30CiCに接続され、下流端が酸化ガス排出連通路部30CoCに接続された構造となっている点が異なっており、他の構造は全く同じである。なお、酸化ガス排出側流路部30Coは、流路の断面積が減少することなく同じ大きさの流路で酸化ガス供給連通路部30CiCに接続されている。
なお、酸化ガス供給連通路部30CiCから酸化ガス供給側流路部30Ciに流入する酸化ガスの流量と酸化ガス排出側流路部30Coに流入する酸化ガスの流量との関係は、酸化ガス供給側流路部30Ciに流入する酸化ガスの流量が30%以上で100%未満、言い換えると、酸化ガス排出側流路部30Coに流入する酸化ガスの流量が0%よりも大きく70%以下である必要がある。このようにすれば、酸化ガス供給側流路部30Ciおよび酸化ガス排出側流路部30Coの両方に酸化ガスを流入させることができ、かつ、酸化ガス供給側流路部30Ciの下流端まで酸化ガスが到達するようにすることができる。酸化ガス供給側流路部30Ciに流入する酸化ガスの流量および酸化ガス排出側流路部30Coに流入する酸化ガスの流量は、それぞれの流路幅の割合を調整することにより、簡単に調整することができる。例えば、流路の幅を相対的に大きくすればガス流量は多くなり、相対的に小さくすればガス流量は少なくなる。
なお、酸化ガス供給連通路部および複数の酸化ガス供給側流路部が本発明の酸化ガス供給側流路に相当し、酸化ガス排出側連通路および複数の酸化ガス排出側流路部が本発明の酸化ガス排出側流路に相当する。また、酸化ガス供給連通路部および酸化ガス排出連通路部が本発明のガス供給連通路およびガス排出連通路に相当し、酸化ガス供給側流路部および酸化ガス排出側流路部が本発明の第1の流路および第2の流路に相当する。
アノード側のセパレータ20Aに形成されている燃料ガス流路30Aは、図示は省略するが、図2(B)に示した比較例の酸化ガス流路20CPと同様の構成を有している。
上記燃料電池セル100では、カソード側のセパレータ20Cの酸化ガス供給側流路部30Ciにより供給された酸化ガスは、ガス拡散層16Cに導かれる。そして、ガス拡散層16Cに導かれた酸化ガスは触媒電極層14Cに供給されて触媒電極層14Cによる電気化学反応に寄与した後、酸化ガス排出側流路部30Coを介して排出される。同様に、アノード側のセパレータ20Aの燃料ガス供給側流路部30Aiにより供給された燃料ガスは、ガス拡散層16Aに導かれる。そして、ガス拡散層16Aに導かれた燃料ガスは触媒電極層14Aに供給されて触媒電極層14Aによる電気化学反応に寄与した後、燃料ガス排出側流路部30Aoを介して排出される。燃料電池セル100は、以上のように、アノード側およびカソード側に供給された反応ガスが電気化学反応に供され、その結果として電力を発生するとともに、その副産物として水を生成する。
本実施例の特徴は、複数の酸化ガス排出側流路の構造が、比較例の酸化ガス排出側流路部のような上流端が閉塞されたものではなく、酸化ガス供給マニホールド孔(酸化ガス供給口)に連通した構造、より具体的には、酸化ガス供給連通路部に連通した構造となっている点にある。そして、この構造を有することにより、以下で説明する効果を得ることができる。
A2.酸化ガス流路構造の効果:
図3は、実施例の酸化ガス流路構造の効果を示す説明図である。図(A)は、酸化ガス供給側流路部30Ciおよび隣接配列された酸化ガス排出側流路部30Coを拡大して示している。図3(B)は酸化ガス供給側流路部30Ciおよび酸化ガス排出側流路部30Coの圧力分布を、酸化ガス供給側流路部30Ciの下流端に対向する酸化ガス排出側流路部30Coの位置における圧力に対する相対的な圧力として示している。図3(C)は、ガス拡散層(GDL)への酸化ガスの潜り込み流量の分布を示している。
実施例の酸化ガス流路30Cは、酸化ガス排出側流路部30Coの上流端側を、酸化ガス供給連通路部30CiCに連通させることにより、図3(B)に示すように、酸化ガス供給側流路部30Ciおよび酸化ガス排出側流路部30Coに、等しい圧力で酸化ガスを流入させることができる。このとき、酸化ガス排出側流路部30Coに流入した酸化ガスの圧力は下流端に向かって低下していく。これに対して、酸化ガス供給側流路部30Ciに流入した酸化ガスの圧力は、酸化ガス排出側流路部30Coにおける酸化ガスの圧力低下と同じく、下流側に向かって低下していくが、下流端を閉塞していることにより、下流側では圧力の低下度合いが減少する。これにより、酸化ガス供給側流路部30Ciの上流側では、酸化ガス排出側流路との圧力差は発生しないが、下流側では、下流側ほど圧力差が大きくなる。この結果、図3(C)に示すように、酸化ガス供給側流路部30Ciの上流側では、酸化ガス排出側流路部30Coへ向かってガス拡散層16Cに潜り込む酸化ガスは発生しない。これに対し、酸化ガス供給側流路部30Ciの下流側では、酸化ガス排出側流路部30Coへ向かってガス拡散層16Cに潜り込む酸化ガスが発生し、下流側ほどその流量が多くなる。なお、図3(A)に示す破線矢印は、酸化ガス供給側流路部30Ciから酸化ガス排出側流路部30Coへ向かってガス拡散層に潜り込む酸化ガスを示しており、ガス流量が多いほど大きい矢印で示している。また、比較例の場合には、図3(C)の破線に示すように、酸化ガス供給側流路部の上流側でも酸化ガス排出側流路部へ向かってガス拡散層に潜り込む酸化ガスが発生し、上流側および下流側ほど多く中流領域で少なくなる。
以上説明したように、実施例の酸化ガス流路の構造では、酸化ガス供給側流路部の上流側(流路前半部)では、酸化ガス供給側流路部から酸化ガス排出側流路部へ向かってガス拡散層に酸化ガスが潜り込むことを抑制することができるので、ガス拡散層に潜り込む酸化ガスが水を持ち去さることによって電解質膜の乾燥が進み、ドライアップが発生するのを抑制することができる。また、酸化ガス供給側流路部の下流側(流路後半部)では、酸化ガス供給側流路部から酸化ガス排出側流路部へ向かってガス拡散層に潜り込む酸化ガスの流量を多くし、生成水の排出を促進させることにより、濃度過電圧の発生を抑制することができる。以上の結果、高い電流−電圧性能および高温特性の両立を図ることが可能である。
B.変形例:
上記実施例では、アノード側の燃料ガス流路の構造は従来と同様に、供給側の下流端および排出側の上流端を閉塞した構造とした場合を例に説明しているが、アノード側も、カソード側の酸化ガス流路と同様の構造としてもよい。また、アノード側の燃料ガス流路の構造は、供給側の下流端および排出側の上流端を閉塞した構造ではなく、全ての流路が供給側および排出側で連通した従来構造であってもよい。
10…膜電極接合体
12…電解質層
14A,14C…触媒電極層
16A,16C…ガス拡散層
20A,20C…セパレータ
20CP…セパレータ
20CAi…燃料ガス供給マニホールド孔
20COi…酸化ガス供給マニホールド孔
20CAo…燃料ガス排出マニホールド孔
20COo…酸化ガス排出マニホールド孔
20CMi…冷媒供給マニホールド孔
20CMo…冷媒排出マニホールド孔
30A…燃料ガス流路
30C…酸化ガス流路
30CP…酸化ガス流路
30CiC…酸化ガス供給連通路部
30Ci…酸化ガス供給側流路部
30CoC…酸化ガス排出連通路部
30Co…酸化ガス排出側流路部
30CoP…酸化ガス排出側流路部
30M…冷媒流路
100…燃料電池セル

Claims (4)

  1. 膜電極接合体を挟持するセパレータの前記膜電極接合体のガス拡散層に接する面側に形成された溝状のガス流路の構造であって、
    第1の方向に沿って延びている流路であって、ガス供給口に連通するガス供給連通路、と、
    前記第1の方向に沿って延びている流路であって、ガス排出口に連通するガス排出連通路と、
    前記ガス供給連通路と前記ガス排出連通路との間で、交互に並列配置された複数の第1の流路および第2の流路と、を備え、
    前記第1の流路は、上流端が前記ガス供給連通路に接続され、前記上流端から前記ガス排出連通路へ向かって前記第1の方向に交差する第2の方向に沿って延び、下流端が前記ガス排出連通路の手前で閉塞されており、
    前記第2の流路は下流端が前記ガス排出連通路に接続され、前記下流端から前記ガス供給連通路へ向かって前記第2の方向に沿って延び、上流端が前記ガス供給連通路に接続されている
    ことを特徴とするガス流路の構造。
  2. 請求項1記載のガス流路の構造であって、
    前記第1および第2の流路は、流路の断面積が減少することなく前記ガス供給連通路に接続されている
    ことを特徴とするガス流路の構造。
  3. 請求項1または請求項2記載のガス流路の構造であって、
    前記ガス流路を流れるガスは酸化ガスであることを特徴とするガス流路構造。
  4. 請求項1記載のガス流路構造を有するセパレータを用いた燃料電池。
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