JP2012003875A - 燃料電池 - Google Patents

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晃一郎 池田
Hiromichi Sato
博道 佐藤
Shigeki Hasegawa
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Abstract

【課題】燃料電池の乾燥による発電性能の低下を十分に抑制する。
【解決手段】燃料電池は、電解質膜と触媒層とを含む発電体層と、アノードガス流路を有するアノードガス流路層と、カソードガス流路を有するカソードガス流路層と、を備える。発電体層へのカソードガス供給が行われるカソード有効流路部の内の最下流部分であるカソード出口近傍部と、発電体層へのアノードガス供給が行われるアノード有効流路部の内の最上流部分であるアノード入口近傍部と、が発電体層を挟んで対向し、カソード有効流路部の内の最上流部分であるカソード入口近傍部と、アノード有効流路部の内のアノード入口近傍部より下流側で、かつ、アノード有効流路部の最下流部分であるアノード出口近傍部より上流側のアノード中間部と、が発電体層を挟んで対向する。
【選択図】図6

Description

本発明は、燃料電池に関する。
燃料電池、例えば、固体高分子型燃料電池は、電解質膜を挟んで配置される一対の触媒層(アノード側触媒層およびカソード側触媒層)のそれぞれに反応ガス(アノードガスおよびカソードガス)を供給して電気化学反応を引き起こすことにより、物質の持つ化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換する。アノードガスは燃料ガスとも呼ばれ、カソードガスは酸化ガスとも呼ばれる。
燃料電池において、電解質膜が乾燥すると、電解質膜のイオン伝導性が低下し、発電性能が低下する。燃料電池の発電性能低下を抑制するために、反応ガスを加湿器で加湿してから燃料電池に供給する場合がある。
また、加湿器を使用せずとも乾燥による発電性能低下を抑制可能な燃料電池の一例として、アノードガス流れ方向とカソードガス流れ方向とを逆向き(対向流)とし、発電領域の外側に、一方の湿潤な反応ガスで他方の反応ガスを加湿する加湿領域を設けた燃料電池が知られている(例えば特許文献1参照)。この燃料電池では、電気化学反応によって生成された水(水蒸気)が、カソードガスによってカソードガス下流側へと運ばれ、カソードガス下流側に設けられた加湿領域においてアノード側(アノードガス上流側)に移動する。その後、水蒸気は、アノードガスによってアノードガス下流側へと運ばれ、アノードガス下流側に設けられた加湿領域においてカソード側(カソードガス上流側)に移動する。このような水の移動により、燃料電池の乾燥による発電性能低下が抑制される。
特開2002−25584号公報
しかしながら、上記従来の燃料電池では、アノードガスが上流側から下流側に移動する間に発電によって消費され、アノードガスの下流側ではアノードガス流量が低下しアノードガスに含まれる水蒸気量も少なくなるため、下流側のアノードガスによって流量の多い上流側のカソードガスを十分に加湿することができない。そのため、上記従来の燃料電池では、特にカソードガス上流側において乾燥が十分に抑制されず、発電性能の低下が十分に抑制されない、という課題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、燃料電池の乾燥による発電性能の低下を十分に抑制することを目的とする。
上記課題の少なくとも一部を解決するために、本発明は、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]燃料電池であって、
電解質膜と前記電解質膜の一方の側に配置されたアノード側触媒層と前記電解質膜の他方の側に配置されたカソード側触媒層とを含む発電体層と、
前記発電体層のアノード側に配置され、前記発電体層にアノードガスを供給するためのアノードガス流路を有するアノードガス流路層と、
前記発電体層のカソード側に配置され、前記発電体層にカソードガスを供給するためのカソードガス流路を有するカソードガス流路層と、を備え、
前記アノードガス流路層および前記カソードガス流路層は、前記カソードガス流路における前記発電体層へのカソードガス供給が行われる部分であるカソード有効流路部の内の最下流部分であるカソード出口近傍部と、前記アノードガス流路における前記発電体層へのアノードガス供給が行われる部分であるアノード有効流路部の内の最上流部分であるアノード入口近傍部と、が前記発電体層を挟んで対向し、かつ、前記カソード有効流路部の内の最上流部分であるカソード入口近傍部と、前記アノード有効流路部の内の前記アノード入口近傍部より下流側で、かつ、前記アノード有効流路部の最下流部分であるアノード出口近傍部より上流側の部分であるアノード中間部と、が前記発電体層を挟んで対向するように、構成されている、燃料電池。
この燃料電池では、カソード出口近傍部とアノード入口近傍部とが発電体層を挟んで対向しているため、カソード出口近傍部からアノード入口近傍部への水の移動によりアノード入口近傍部におけるアノードガスが十分に加湿される。また、この燃料電池では、カソード入口近傍部とアノード中間部とが発電体層を挟んで対向している。ここで、アノード中間部は、アノード有効流路部の内、アノード入口近傍部より下流側で、かつ、アノード出口近傍部より上流側の部分であるため、アノード中間部ではアノードガスの流量がアノード出口近傍部より多く水蒸気量が多い。そのため、この燃料電池では、アノード中間部からカソード入口近傍部への水の移動によって、カソード入口近傍部におけるカソードガスが十分に加湿される。従って、この燃料電池では、アノード側およびカソード側共に乾燥を十分に抑制することができ、燃料電池の乾燥による発電性能の低下を十分に抑制することができる。
[適用例2]適用例1に記載の燃料電池であって、
前記アノード中間部は、前記アノード有効流路部の内の前記アノード入口近傍部に隣接する部分である、燃料電池。
この燃料電池では、アノードガスの流量および水蒸気分圧がアノード入口近傍部を除く部分の中では最大であるアノード中間部をカソード入口近傍部と対向させることにより、カソード入口近傍部におけるカソードガスを最大限に加湿することができ、燃料電池の乾燥による発電性能の低下を最大限に抑制することができる。
[適用例3]適用例1または適用例2に記載の燃料電池であって、
前記アノードガス流路と前記カソードガス流路との少なくとも一方は、前記発電体層へのガス供給が行われない部分であるバイパス流路部を含む、燃料電池。
この燃料電池では、アノードガス流路とカソードガス流路との少なくとも一方がバイパス流路部を含むため、アノードガス流路およびカソードガス流路を、カソード出口近傍部とアノード入口近傍部とが発電体層を挟んで対向し、かつ、カソード入口近傍部とアノード中間部とが発電体層を挟んで対向するように構成することができる。
[適用例4]適用例3に記載の燃料電池であって、
前記バイパス流路部は、前記アノードガス流路に含まれる前記アノード入口近傍部と前記アノード中間部とを連結する流路と、前記カソードガス流路に含まれる前記カソード有効流路部の内の前記カソード入口近傍部より下流側の部分と前記カソード出口近傍部とを連結する流路と、の少なくとも一方である、燃料電池。
この燃料電池では、バイパス流路部を利用して、アノードガス流路およびカソードガス流路を、カソード出口近傍部とアノード入口近傍部とが発電体層を挟んで対向し、かつ、カソード入口近傍部とアノード中間部とが発電体層を挟んで対向するように構成することができる。
[適用例5]燃料電池であって、
電解質膜と前記電解質膜の一方の側に配置されたアノード側触媒層と前記電解質膜の他方の側に配置されたカソード側触媒層とを含む発電体層と、
前記発電体層のアノード側に配置され、アノードガスを前記燃料電池の積層方向に略直行する所定の方向に沿って流動させつつ前記発電体層に供給するためのアノードガス流路を有するアノードガス流路層と、
前記発電体層のカソード側に配置され、カソードガスを前記所定の方向と略同一方向に沿って流動させつつ前記発電体層に供給するためのカソードガス流路を有するカソードガス流路層と、を備え、
前記アノードガス流路層および前記カソードガス流路層は、前記カソードガス流路における前記発電体層へのカソードガス供給が行われる部分であるカソード有効流路部の内の最下流部分であるカソード出口近傍部と、前記アノードガス流路における前記発電体層へのアノードガス供給が行われる部分であるアノード有効流路部の内の最上流部分であるアノード入口近傍部と、が前記発電体層を挟んで対向し、かつ、前記カソード出口近傍部および前記アノード入口近傍部が、前記カソード有効流路部の内の最上流部分であるカソード入口近傍部と前記アノード有効流路部の内の最下流部分であるアノード出口近傍部との間に挟まれるように配置されるように、構成されている、燃料電池。
この燃料電池では、カソード出口近傍部とアノード入口近傍部とが発電体層を挟んで対向しているため、カソード出口近傍部からアノード入口近傍部への水の移動によりアノード入口近傍部におけるアノードガスが十分に加湿される。また、この燃料電池では、アノードガス流路におけるアノードガスの流れ方向とカソードガス流路におけるカソードガスの流れ方向とが略同一であり、また、カソード出口近傍部およびアノード入口近傍部がカソード入口近傍部とアノード出口近傍部との間に挟まれるように配置されているため、カソード入口近傍部と、アノード有効流路部の内のアノード入口近傍部より下流側で、かつ、アノード出口近傍部より上流側の部分(アノード中間部)と、が対向することとなる。アノード中間部ではアノードガスの流量がアノード出口近傍部より多く水蒸気量が多い。そのため、この燃料電池では、アノード中間部からカソード入口近傍部への水の移動によって、カソード入口近傍部におけるカソードガスが十分に加湿される。従って、この燃料電池では、アノード側およびカソード側共に乾燥を十分に抑制することができ、燃料電池の乾燥による発電性能の低下を十分に抑制することができる。
[適用例6]適用例5に記載の燃料電池であって、
前記アノードガス流路層および前記カソードガス流路層は、それぞれ、流路層におけるガスの流動方向を規定する隔壁を有し、
前記アノード出口近傍部および前記アノード入口近傍部は、前記アノードガス流路層の前記隔壁を介して隣接しており、
前記カソード出口近傍部および前記カソード入口近傍部は、前記カソードガス流路層の前記隔壁を介して隣接している、燃料電池。
この燃料電池では、アノードガス流路においてアノードガスの流量および水蒸気分圧がアノード入口近傍部を除く部分の中では最大である部分をカソード入口近傍部と対向させることができ、カソード入口近傍部におけるカソードガスを最大限に加湿することができ、燃料電池の乾燥による発電性能の低下を最大限に抑制することができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、燃料電池、燃料電池システム等の形態で実現することができる。
第1実施例における燃料電池10の構成を概略的に示す説明図である。 発電体モジュール100の構成を示す説明図である。 カソード側セパレータ200の平面構成を示す説明図である。 アノード側セパレータ300の平面構成を示す説明図である。 冷却媒体流路層400の平面構成を示す説明図である。 燃料電池10における反応ガスの流れを示す説明図である。 第1実施例の燃料電池の反応ガス流路における反応ガスの流れに沿った水蒸気分圧の変化の一例を示す説明図である。 第1実施例の燃料電池10と比較例の燃料電池を対象とした各セル温度におけるセル電圧の測定結果の一例を示す説明図である。 第2実施例における発電体モジュール100aの構成を示す説明図である。 第2実施例におけるカソード側セパレータ200aの平面構成を示す説明図である。 第2実施例におけるアノード側セパレータ300aの平面構成を示す説明図である。 第2実施例における冷却媒体流路層400aの平面構成を示す説明図である。 第2実施例の燃料電池における反応ガスの流れを示す説明図である。 第3実施例における燃料電池の発電体モジュールの構成を示す説明図である。 カソード側セパレータ200bの平面構成を示す説明図である。 アノード側セパレータ300bの平面構成を示す説明図である。 第3実施例の燃料電池10における反応ガスの流れを示す説明図である。 第3実施例の燃料電池の反応ガス流路における反応ガスの流れに沿った水蒸気分圧の変化の一例を示す説明図である。 変形例における燃料電池の発電体モジュールの構成を示す説明図である。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1実施例:
B.第2実施例:
C.第3実施例:
D.変形例:
A.第1実施例:
図1は、第1実施例における燃料電池10の構成を概略的に示す説明図である。本実施例の燃料電池10は、比較的小型で発電効率に優れる固体高分子型燃料電池である。燃料電池10は、発電体モジュール100と、発電体モジュール100の一方の側(カソード側)に配置されたカソード側セパレータ200と、発電体モジュール100の他方の側(アノード側)に配置されたアノード側セパレータ300と、から構成される積層体と、冷却媒体流路層400と、が交互に積層されたスタック構造を有している。燃料電池10を構成する各層は、略矩形平面を有している。なお、図1には、燃料電池10の構成をわかりやすく示すために、発電体モジュール100とカソード側セパレータ200とアノード側セパレータ300と一対の冷却媒体流路層400とで構成される1つのセルのみを示し、燃料電池10に含まれる他のセルの図示を省略している。
図2は、発電体モジュール100の構成を示す説明図である。図2(a)には、図1の方向D1から見た発電体モジュール100の平面構成を示しており、図2(b)には、図2(a)のA1−A1の位置における発電体モジュール100の断面構成を示している。図2(b)に示すように、発電体モジュール100は、発電体層110と、発電体層110の一方の側(アノード側)に配置されたアノード側多孔体層106と、発電体層110の他方の側(カソード側)に配置されカソード側多孔体層107と、を有している。また、発電体層110は、電解質膜101と、電解質膜101の一方の側に配置されたアノード側触媒層102と、電解質膜101の他方の側に配置されたカソード側触媒層103と、アノード側触媒層102の電解質膜101と接する側とは反対側に配置されたアノード側拡散層104と、カソード側触媒層103の電解質膜101と接する側とは反対側に配置されたカソード側拡散層105と、を含んでいる。なお、電解質膜101とアノード側触媒層102およびカソード側触媒層103(以下、まとめて「触媒層」とも呼ぶ)とで構成される積層体は、MEA(Membrane Electrode Assembly(膜・電極接合体))とも呼ばれる。
電解質膜101は、フッ素系樹脂材料あるいは炭化水素系樹脂材料により形成されたイオン交換膜であり、湿潤状態において良好なプロトン伝導性を有する。触媒層102,103は、電極反応を促進する触媒を提供する層であり、例えば白金を担持したカーボンと電解質とを含む材料により形成されている。アノード側拡散層104およびカソード側拡散層105(以下、まとめて「拡散層」とも呼ぶ)は、電極反応に用いられる反応ガス(アノードガスおよびカソードガス)を燃料電池10の面方向(燃料電池10の積層方向に略直交する方向)に沿って拡散させる層であり、例えばカーボンクロスやカーボンペーパーにより形成されている。アノード側多孔体層106およびカソード側多孔体層107(以下、まとめて「多孔体層」とも呼ぶ)は、反応ガスを燃料電池10の面方向に沿って流通させる反応ガス流路として機能する層であり、金属多孔体やカーボン多孔体などの導電性を有する多孔質材料により形成されている。
発電体層110と多孔体層106,107とは、樹脂フレーム140によって一体成形されている。樹脂フレーム140には、図2(a)に示すように、各種マニホールドを構成するための燃料電池10の積層方向に沿った複数の貫通孔が形成されている。すなわち、樹脂フレーム140には、アノードガス供給マニホールドを構成する貫通孔111と、アノードガス排出マニホールドを構成する貫通孔112と、カソードガス供給マニホールドを構成する貫通孔121と、カソードガス排出マニホールドを構成する貫通孔122と、冷却媒体供給マニホールドを構成する貫通孔131と、冷却媒体排出マニホールドを構成する貫通孔132と、が形成されている。
なお、本実施例の燃料電池10では、カソードガスとして空気が用いられ、アノードガスとして水素ガスが用いられ、冷却媒体として水が用いられる。また、本実施例の燃料電池10では、反応ガスの加湿は行われないものとする。
図2(a)に示すように、カソードガス供給マニホールドを構成する貫通孔121は、発電体モジュール100の略矩形平面における一の外周辺付近に形成されており、カソードガス排出マニホールドを構成する貫通孔122は、発電体モジュール100の略矩形平面における上記一の外周辺の対向辺付近に形成されている。以下では、説明の便宜上、発電体モジュール100の平面において、貫通孔121から貫通孔122に向かう方向をT方向と呼び、T方向の逆方向をB方向と呼び、T方向およびB方向に直交する一の方向をR方向と呼び、R方向の逆方向をL方向と呼ぶものとする。また、これらの方向の呼び方は、燃料電池10を構成する他の層の平面においても同様とする。
上述したように、カソードガス供給マニホールドを構成する貫通孔121は、B方向端部付近に形成され、カソードガス排出マニホールドを構成する貫通孔122は、T方向端部付近に形成されている。また、アノードガス供給マニホールドを構成する貫通孔111は、T方向端部付近のL方向側に形成され、アノードガス排出マニホールドを構成する貫通孔112は、B方向端部付近のL方向側に形成されている。また、冷却媒体供給マニホールドを構成する貫通孔131は、L方向端部付近に形成され、冷却媒体排出マニホールドを構成する貫通孔132は、R方向端部付近に形成されている。
また、本実施例の燃料電池10では、アノード側に、樹脂フレーム140の一部として隔壁142が形成されている。隔壁142は、貫通孔121と貫通孔122とを結ぶ方向に略直交する方向(R(L)方向)に沿った壁体形状であり、アノード側拡散層104およびアノード側多孔体層106をT(B)方向に沿って2つの部分に分断している。本実施例では、隔壁142は、T(B)方向に沿って貫通孔122および貫通孔111に比較的近い側の位置に形成されている。
図3は、カソード側セパレータ200の平面構成を示す説明図である。本実施例のカソード側セパレータ200は、孔あけ加工が施された金属プレートである。カソード側セパレータ200には、アノードガス供給マニホールドを構成する貫通孔211と、アノードガス排出マニホールドを構成する貫通孔212と、カソードガス供給マニホールドを構成する貫通孔221と、カソードガス排出マニホールドを構成する貫通孔222と、冷却媒体供給マニホールドを構成する貫通孔231と、冷却媒体排出マニホールドを構成する貫通孔232と、が形成されている。カソード側セパレータ200における各貫通孔の位置は、発電体モジュール100における各貫通孔の位置に対応する位置(すなわち、積層時に発電体モジュール100における各貫通孔と連通するような位置)となっている。
なお、図3には、発電体層110における実際に発電が行われる領域である発電領域GA(電解質膜101において触媒層102,103が形成されている領域)に対向するカソード側セパレータ200上の領域を破線で示している(他の層の平面構成を示す他の図においても同様)。また、図3には、カソード側セパレータ200に対向するカソード側多孔体層107(図2)におけるカソードガスの流れ方向を示している。これについては、後に詳述する。
図4は、アノード側セパレータ300の平面構成を示す説明図である。本実施例のアノード側セパレータ300は、孔あけ加工が施された金属プレートである。アノード側セパレータ300には、アノードガス供給マニホールドを構成する貫通孔311と、アノードガス排出マニホールドを構成する貫通孔312と、カソードガス供給マニホールドを構成する貫通孔321と、カソードガス排出マニホールドを構成する貫通孔322と、冷却媒体供給マニホールドを構成する貫通孔331と、冷却媒体排出マニホールドを構成する貫通孔332と、が形成されている。アノード側セパレータ300における各貫通孔の位置は、発電体モジュール100における各貫通孔の位置に対応する位置(すなわち、積層時に発電体モジュール100における各貫通孔と連通するような位置)となっている。
アノード側セパレータ300には、さらに、アノードガス供給マニホールドとアノードガス排出マニホールドとを結ぶアノードガス流路の一部を構成する貫通孔が形成されている。すなわち、アノード側セパレータ300には、貫通孔311からR方向に伸びるスリット状の貫通孔であって発電領域GAのT方向端部付近に対向する貫通孔315と、R(L)方向に沿って伸びるスリット状の貫通孔であって発電領域GAにおける隔壁142とT方向に隣接する領域に対向する貫通孔316と、R(L)方向に沿って伸びるスリット状の貫通孔であって発電領域GAのB方向端部付近に対向する貫通孔318と、貫通孔316と貫通孔318とを発電領域GAに対向しない位置で連通する貫通孔317と、R(L)方向に沿って伸びるスリット状の貫通孔であって発電領域GAにおける隔壁142のB方向に隣接する領域に対向する貫通孔319と、貫通孔319と貫通孔312とを発電領域GAに対向しない位置で連通する貫通孔313と、が形成されている。
なお、図4には、アノード側セパレータ300の各貫通孔およびアノード側セパレータ300に対向するアノード側多孔体層106(図2)におけるアノードガスの流れ方向を示している。これについては、後に詳述する。
図5は、冷却媒体流路層400の平面構成を示す説明図である。本実施例の冷却媒体流路層400は、孔あけ加工が施された金属プレートである。冷却媒体流路層400には、アノードガス供給マニホールドを構成する貫通孔411と、アノードガス排出マニホールドを構成する貫通孔412と、カソードガス供給マニホールドを構成する貫通孔421と、カソードガス排出マニホールドを構成する貫通孔422と、冷却媒体供給マニホールドを構成する貫通孔431と、冷却媒体排出マニホールドを構成する貫通孔432と、が形成されている。冷却媒体流路層400における各貫通孔の位置は、発電体モジュール100における各貫通孔の位置に対応する位置(すなわち、積層時に発電体モジュール100における各貫通孔と連通するような位置)となっている。
冷却媒体流路層400は、また、冷却媒体流路440を有している。冷却媒体流路440は、冷却媒体流路層400の貫通孔431と貫通孔432とを結ぶ位置に貫通孔が形成され、当該貫通孔に冷却媒体を流通させる冷却媒体流路として機能する金属多孔体やカーボン多孔体などの導電性を有する多孔質材料がはめ込まれることによって形成される。
燃料電池10において、各層の貫通孔131,231,331,431により構成される冷却媒体供給マニホールドから供給される冷却媒体は、図5に示すように、冷却媒体流路層400において冷却媒体流路440内を貫通孔431から貫通孔432の方向(R方向)に流動し、各層の貫通孔132,232,332,432により構成される冷却媒体排出マニホールドへと排出される。これによって、冷却媒体を用いた燃料電池10の冷却が実現される。
図6は、燃料電池10における反応ガスの流れを示す説明図である。以下、図6および図3,4を用いて、燃料電池10における反応ガスの流れを説明する。燃料電池10のカソード側では、各層の貫通孔121,221,321,421により構成されるカソードガス供給マニホールドにカソードガスが供給されると、カソードガスは、発電体モジュール100のカソード側多孔体層107内に流入し、各層の貫通孔122,222,322,422により構成されるカソードガス排出マニホールドに向けてカソード側多孔体層107内を流動しつつ発電体層110に供給されて発電体層110における発電に使用され、使用されなかったカソードガスはカソードガス排出マニホールドへと排出される(図3,6参照)。
同様に、燃料電池10のアノード側では、各層の貫通孔111,211,311,411により構成されるアノードガス供給マニホールドにアノードガスが供給されると、アノードガスは、発電体モジュール100のアノード側多孔体層106内に流入し、各層の貫通孔112,212,312,412により構成されるアノードガス排出マニホールドに向けてアノード側多孔体層106内を流動しつつ発電体層110に供給されて発電体層110における発電に使用され、使用されなかったアノードガスはアノードガス排出マニホールドへと排出される。より詳細には、アノードガス供給マニホールドに供給されたアノードガスは、アノード側セパレータ300における発電領域GAのT方向端部付近に対向する位置に形成された貫通孔315を介してアノード側多孔体層106内に流入し、貫通孔316に対向する位置(隔壁142のT方向に隣接する位置)に向けてアノード側多孔体層106内を流動し、隔壁142の直前の位置でアノード側多孔体層106から貫通孔316内に移動する(図4,6参照)。貫通孔316内に移動したアノードガスは、発電領域GAに対向しない位置に形成された貫通孔317を通って、発電領域GAのB方向端部付近に対向する位置に形成された貫通孔318に至り、貫通孔318から再びアノード側多孔体層106内に流入する。その後、アノードガスは、貫通孔319に対向する位置(隔壁142のB方向に隣接する位置)に向けてアノード側多孔体層106内を流動し、隔壁142の直前の位置でアノード側多孔体層106から貫通孔319内に移動し、発電領域GAに対向しない位置に形成された貫通孔313を通ってアノードガス排出マニホールド内に排出される。
このように、本実施例の燃料電池10では、カソード側ではカソード側多孔体層107がカソードガス流路を有するカソードガス流路層として機能し、アノード側ではアノード側多孔体層106およびアノード側セパレータ300がアノードガス流路を有するアノードガス流路層として機能する。なお、カソードガス流路において、発電体層110の発電領域GAに面し実際に発電体層110へのカソードガスの供給が行われる部分を、カソード有効流路部と呼ぶものとし、アノードガス流路において、発電体層110の発電領域GAに面し実際に発電体層110へのアノードガスの供給が行われる部分を、アノード有効流路部と呼ぶものとする。カソードガス流路においては、図3,6に示すように、ほぼすべての部分がカソード有効流路部として機能する。一方、アノードガス流路においては、図4,6に示すように、アノード側セパレータ300の貫通孔317や貫通孔313により構成される部分は、アノード有効流路部として機能せず、アノード有効流路部を連結するバイパス流路部として機能する。
本実施例の燃料電池10では、図6にX1と示した位置において、カソードガス流路におけるカソード有効流路部の内の最下流部分(以下、「カソード出口近傍部」とも呼ぶ)と、アノードガス流路におけるアノード有効流路部の内の最上流部分(以下、「アノード入口近傍部」とも呼ぶ)とが、発電体層110を挟んで対向している。また、本実施例の燃料電池10では、図6にX2と示した位置において、カソード有効流路部の内の最上流部分(以下、「カソード入口近傍部」とも呼ぶ)と、アノード有効流路部の内のアノード入口近傍部より下流側で、かつ、アノード有効流路部の内の最下流部分(以下、「アノード出口近傍部」とも呼ぶ)より上流側の部分(以下、「アノード中間部」とも呼ぶ)とが、発電体層110を挟んで対向している。より詳細には、本実施例の燃料電池10におけるカソード入口近傍部に対向するアノード中間部は、アノード有効流路部の内のアノード入口近傍部の直後の部分、すなわちアノード入口近傍部の下流側に隣接する部分である。なお、図4に示すように、アノード側セパレータ300に形成された貫通孔317は、アノード有効流路部に含まれないため、アノード有効流路部の内のアノード入口近傍部の直後の部分(アノード入口近傍部の下流側に隣接する部分)とは、アノード側多孔体層106におけるアノード側セパレータ300の貫通孔318近傍部分を意味することとなる。貫通孔317は、アノード入口近傍部とアノード中間部とを連結するバイパス流路として機能する。
なお、燃料電池10を構成する各層の平面における位置X1の領域の面積は、発電領域GAの面積の約10%から25%の範囲であることが好ましい。同様に、燃料電池10を構成する各層の平面における位置X2の領域の面積は、発電領域GAの面積の約10%から25%の範囲であることが好ましい。従って、発電体モジュール100の平面における隔壁142のT(B)方向に沿った位置は(図2)、隔壁142によって分断されるアノード側拡散層104およびアノード側多孔体層106のT方向側の部分の面積が全体面積の約10%から25%の範囲となるような位置であることが好ましい。
このように構成された本実施例の燃料電池10では、以下に説明するように、燃料電池の乾燥による発電性能の低下を十分に抑制することができる。図7は、第1実施例の燃料電池の反応ガス流路における反応ガスの流れに沿った水蒸気分圧の変化の一例を示す説明図である。図7の横軸は、燃料電池10の多孔体層106,107におけるT(B)方向に沿った位置を表している。
一般に、燃料電池10の運転中には、カソード側における電気化学反応によって生成された水(水蒸気)がカソードガスによってカソードガス流路の下流側へと運ばれるため、カソードガス流路を流動するカソードガスの水蒸気分圧は、図7に示すように、カソード出口近傍部(図のX1の位置)において最大となる。本実施例の燃料電池10では、上述したように、図のX1の位置において、カソード出口近傍部とアノード入口近傍部とが対向しているため、カソード出口近傍部からアノード入口近傍部への水の移動により、アノード入口近傍部におけるアノードガスが十分に加湿される。従って、アノードガスの水蒸気分圧は、アノード入口近傍部において急上昇する。
また、本実施例の燃料電池10では、上述したように、図のX2の位置において、カソード入口近傍部とアノード中間部とが対向している。ここで、アノード中間部は、アノード出口近傍部より上流側の部分であるため、アノード中間部では、アノードガスの流量がアノード出口近傍部より多く、水蒸気分圧も高い。そのため、アノード中間部からカソード入口近傍部への水の移動により、カソード入口近傍部におけるカソードガスが十分に加湿され、カソードガスの水蒸気分圧が上昇する。従って、本実施例の燃料電池10では、アノード側およびカソード側共に乾燥を十分に抑制することができ、燃料電池の乾燥による発電性能の低下を十分に抑制することができる。
特に、本実施例の燃料電池10では、カソード入口近傍部に対向するアノード中間部がアノード入口近傍部の下流側に隣接する部分であるため、カソード入口近傍部に対向するアノード中間部におけるアノードガスの流量および水蒸気分圧は、アノード入口近傍部を除く部分の中では最大である。そのため、本実施例の燃料電池10では、カソード入口近傍部におけるカソードガスが最大限に加湿され、燃料電池の乾燥による発電性能の低下を最大限に抑制することができる。
なお、本実施例の燃料電池10では、燃料電池の乾燥による発電性能の低下を抑制することができるため、加湿器を省略した燃料電池システムにも容易に適用することができ、燃料電池システムの小型化・コスト低減を図ることができる。
また、燃料電池の乾燥による発電性能の低下は、特に高温運転時において問題となる。図8は、第1実施例の燃料電池10と比較例の燃料電池を対象とした各セル温度におけるセル電圧の測定結果の一例を示す説明図である。比較例の燃料電池は、カソードガスの流動方向とアノードガスの流動方向とが逆方向(対向する方向)となっている、いわゆるカウンターフロー型の燃料電池であり、カソード出口近傍部とアノード入口近傍部とが対向している点は本実施例の燃料電池10と同様であるが、カソード入口近傍部とアノード出口近傍部とが対向している点が本実施例の燃料電池10と異なっている。
比較例の燃料電池では、カソード入口近傍部がアノードガスの流量も水蒸気分圧も小さいアノード出口近傍部と対向しているため、カソード入口近傍部において乾燥が十分に抑制されず、図8に示すように、特に高温運転時において発電性能の低下が著しい。これに対して、本実施例の燃料電池10では、カソード入口近傍部においても乾燥が十分に抑制されるため、高温運転時においても比較的発電性能の低下が小さい。従って、本実施例の燃料電池10は、比較的高温運転を行う燃料電池システムにも適用可能であり、燃料電池システムにおいて冷却効率を向上させることによる冷却系装置の小型化・簡素化を図ることができる。
B.第2実施例:
図9ないし12は、第2実施例における燃料電池の構成を示す説明図である。第2実施例における燃料電池は、第1実施例と同様に、カソード出口近傍部とアノード入口近傍部とが発電体層110を挟んで対向すると共に、カソード入口近傍部とアノード中間部とが発電体層110を挟んで対向するように、構成されている。第2実施例における燃料電池では、以下に説明するように、アノード側ではなくカソード側にバイパス流路を設けることにより、このような構成を実現している点が、第1実施例の燃料電池とは異なっている。
図9は、第2実施例における発電体モジュール100aの構成を示す説明図である。図9(a)には、発電体モジュール100aの平面構成を示しており、図9(b)には、図9(a)のA2−A2の位置における発電体モジュール100aの断面構成を示している。第1実施例と同様に、発電体モジュール100aの樹脂フレーム140には、各マニホールドを構成する貫通孔が形成されている。また、図9(b)に示すように、第2実施例の発電体モジュール100aでは、隔壁142aが、アノード側ではなくカソード側に形成されている。隔壁142aは、カソード側拡散層105およびカソード側多孔体層107をT(B)方向に沿って2つの部分に分断している。
図10は、第2実施例におけるカソード側セパレータ200aの平面構成を示す説明図である。カソード側セパレータ200aには、第1実施例と同様に、各マニホールドを構成する貫通孔が形成されている。カソード側セパレータ200aには、さらに、カソードガス供給マニホールドとカソードガス排出マニホールドとを結ぶカソードガス流路の一部を構成する貫通孔が形成されている。すなわち、カソード側セパレータ200aには、R(L)方向に伸びるスリット状の貫通孔であって発電領域GAにおける隔壁142aとB方向に隣接する領域に対向する貫通孔225と、貫通孔225と貫通孔221とを発電領域GAに対向しない位置で連通する貫通孔224と、R(L)方向に沿って伸びるスリット状の貫通孔であって発電領域GAのB方向端部付近に対向する貫通孔226と、R(L)方向に伸びるスリット状の貫通孔であって発電領域GAにおける隔壁142aとT方向に隣接する領域に対向する貫通孔228と、貫通孔226と貫通孔228とを発電領域GAに対向しない位置で連通する貫通孔227と、が形成されている。
図11は、第2実施例におけるアノード側セパレータ300aの平面構成を示す説明図である。アノード側セパレータ300aには、第1実施例と同様に、各マニホールドを構成する貫通孔が形成されている。
図12は、第2実施例における冷却媒体流路層400aの平面構成を示す説明図である。冷却媒体流路層400aには、第1実施例と同様に、各マニホールドを構成する貫通孔が形成されている。また、冷却媒体流路層400aは、第1実施例と同様に、冷却媒体流路440を有している。
図13は、第2実施例の燃料電池における反応ガスの流れを示す説明図である。燃料電池のアノード側では、各層の貫通孔111,211,311,411により構成されるアノードガス供給マニホールドにアノードガスが供給されると、アノードガスは、発電体モジュール100aのアノード側多孔体層106内に流入し、各層の貫通孔112,212,312,412により構成されるアノードガス排出マニホールドに向けてアノード側多孔体層106内を流動しつつ発電体層110に供給されて発電体層110における発電に使用され、使用されなかったアノードガスはアノードガス排出マニホールドへと排出される(図11,13参照)。
同様に、燃料電池のカソード側では、各層の貫通孔121,221,321,421により構成されるカソードガス供給マニホールドにカソードガスが供給されると、カソードガスは、カソード側セパレータ200aの発電領域GAに対向しない位置に形成された貫通孔224を通り、隔壁142aのB方向に隣接する位置に形成された貫通孔225を介してカソード側多孔体層107内に流入し、発電領域GAのB方向端部付近に向けてカソード側多孔体層107内を流動し、発電領域GAのB方向端部付近でカソード側多孔体層107から貫通孔226内に移動する(図10,13参照)。貫通孔226内に移動したカソードガスは、発電領域GAに対向しない位置に形成された貫通孔227を通って、隔壁142aのT方向に隣接する位置に形成された貫通孔228に至り、貫通孔228から再びカソード側多孔体層107内に流入する。その後、カソードガスは、カソードガス排出マニホールドに向けてカソード側多孔体層107内を流動し、カソードガス排出マニホールド内に排出される。
このように、第2実施例の燃料電池では、アノード側ではアノード側多孔体層106がアノードガス流路を有するアノードガス流路層として機能し、カソード側ではカソード側多孔体層107およびカソード側セパレータ200aがカソードガス流路を有するカソードガス流路層として機能する。アノードガス流路においては、図11,13に示すように、ほぼすべての部分がアノード有効流路部として機能する。一方、カソードガス流路においては、図10,13に示すように、カソード側セパレータ200aの貫通孔224や貫通孔227により構成される部分は、カソード有効流路部として機能せず、カソード有効流路部を連結するバイパス流路部として機能する。
第2実施例の燃料電池では、第1実施例と同様に、図13にX1aと示した位置において、カソード出口近傍部とアノード入口近傍部とが発電体層110を挟んで対向しており、図13にX2aと示した位置において、カソード入口近傍部とアノード中間部とが発電体層110を挟んで対向している。より詳細には、第2実施例の燃料電池におけるカソード入口近傍部に対向するアノード中間部は、アノード有効流路部の内のアノード入口近傍部の直後の部分、すなわちアノード入口近傍部の下流側に隣接する部分である。なお、カソード側セパレータ200aの貫通孔227は、カソード入口近傍部より下流側の部分とカソード出口近傍部とを連結するバイパス流路として機能する。
以上説明したように、第2実施例の燃料電池では、第1実施例の燃料電池と同様に、カソード出口近傍部とアノード入口近傍部とが対向しており、かつ、カソード入口近傍部とアノード中間部とが対向しているため、カソード出口近傍部からアノード入口近傍部への水の移動によってアノード入口近傍部におけるアノードガスが十分に加湿されると共に、アノード中間部からカソード入口近傍部への水の移動によってカソード入口近傍部におけるカソードガスが十分に加湿されるため、アノード側およびカソード側共に乾燥を十分に抑制することができ、燃料電池の乾燥による発電性能の低下を十分に抑制することができる。
C.第3実施例:
図14は、第3実施例における燃料電池の発電体モジュールの構成を示す説明図である。なお、第3実施例の燃料電池10も、図1に示した第1実施例と同様に、発電体モジュール100bとカソード側セパレータ200bとアノード側セパレータ300bとから構成される積層体と、冷却媒体流路層400と、が交互に積層されたスタック構造を有している。図14(a)には、図1の方向D1から見た発電体モジュール100bの平面構成を示しており、図14(b)には、図14(a)のA3−A3の位置における発電体モジュール100bの断面構成を示している。図14(a)に示すように、第3実施例の発電体モジュール100bの平面形状は、略円形である。また、図14(b)に示すように、第3実施例の発電体モジュール100bは、図2に示した第1実施例と同様に、発電体層110(電解質膜101、アノード側触媒層102、カソード側触媒層103、アノード側拡散層104、カソード側拡散層105の積層体)とアノード側多孔体層106bとカソード側多孔体層107bとを有している。発電体層110と多孔体層106b,107bとは、樹脂フレーム140bによって一体成形されている。
樹脂フレーム140bには、図14(a)に示すように、アノードガス供給マニホールドを構成する貫通孔111と、アノードガス排出マニホールドを構成する貫通孔112とが、互いに隣接して形成されている。樹脂フレーム140bには、また、カソードガス供給マニホールドを構成する貫通孔121と、カソードガス排出マニホールドを構成する貫通孔122とが、互いに隣接して形成されている。アノードガス供給マニホールドを構成する貫通孔111とカソードガス排出マニホールドを構成する貫通孔122とは、互いに隣接して配置されている。すなわち、4つの貫通孔112,111,122,121は、この順に隣接して配置されている。なお、樹脂フレーム140bには、図示しない冷却媒体供給マニホールドを構成する貫通孔と冷却媒体排出マニホールドを構成する貫通孔とも形成されている。
発電体モジュール100bには、図14(a)に示すように、アノード側およびカソード側のそれぞれに、樹脂フレーム140bの一部として隔壁142bが形成されている。アノード側の隔壁142bは、アノードガス供給マニホールドを構成する貫通孔111とアノードガス排出マニホールドを構成する貫通孔112との間の位置から発電体モジュール100bの略円形平面の中心付近に向かって伸びる壁体形状であり、アノード側拡散層104およびアノード側多孔体層106bにおける反応ガスの流動方向を規定している。カソード側の隔壁142bは、カソードガス供給マニホールドを構成する貫通孔121とカソードガス排出マニホールドを構成する貫通孔122との間の位置から発電体モジュール100bの略円形平面の中心付近に向かって伸びる壁体形状であり、カソード側拡散層105およびカソード側多孔体層107bにおける反応ガスの流動方向を規定している。
図15は、カソード側セパレータ200bの平面構成を示す説明図である。第3実施例のカソード側セパレータ200bは、第1実施例と同様に、孔あけ加工が施された金属プレートである。カソード側セパレータ200bには、アノードガス供給マニホールドを構成する貫通孔211と、アノードガス排出マニホールドを構成する貫通孔212と、カソードガス供給マニホールドを構成する貫通孔221と、カソードガス排出マニホールドを構成する貫通孔222と、冷却媒体供給マニホールドを構成する貫通孔(不図示)と、冷却媒体排出マニホールドを構成する貫通孔(不図示)と、が形成されている。カソード側セパレータ200bにおける各貫通孔の位置は、発電体モジュール100b(図14(a))における各貫通孔の位置に対応する位置となっている。
図16は、アノード側セパレータ300bの平面構成を示す説明図である。第3実施例のアノード側セパレータ300bは、第1実施例と同様に、孔あけ加工が施された金属プレートである。アノード側セパレータ300bには、アノードガス供給マニホールドを構成する貫通孔311と、アノードガス排出マニホールドを構成する貫通孔312と、カソードガス供給マニホールドを構成する貫通孔321と、カソードガス排出マニホールドを構成する貫通孔322と、冷却媒体供給マニホールドを構成する貫通孔(不図示)と、冷却媒体排出マニホールドを構成する貫通孔(不図示)と、が形成されている。アノード側セパレータ300bにおける各貫通孔の位置は、発電体モジュール100bにおける各貫通孔の位置に対応する位置となっている。
図17は、第3実施例の燃料電池10における反応ガスの流れを示す説明図である。多孔体層106b,107bにおける反応ガスの流れを示すために、図17(a)には、多孔体層106b,107bを囲む樹脂フレーム140bの概略斜視図を示しており、図17(b)には、多孔体層106b,107bを囲む樹脂フレーム140bの概略平面図を示している。以下、図17および図14〜16を参照して、燃料電池10における反応ガスの流れを説明する。
燃料電池10のカソード側では、各層の貫通孔121,221,321により構成されるカソードガス供給マニホールドにカソードガス(空気)が供給されると、カソードガスは、発電体モジュール100bのカソード側多孔体層107b内に流入し、各層の貫通孔122,222,322により構成されるカソードガス排出マニホールドに向けてカソード側多孔体層107b内を流動しつつ発電体層110に供給されて発電体層110における発電に使用され、使用されなかったカソードガスはカソードガス排出マニホールドへと排出される。カソード側には、カソードガス供給マニホールドとカソードガス排出マニホールドとの間の位置から発電体モジュール100bの略円形平面の中心付近に向かって伸びる隔壁142bが設けられているため、カソード側多孔体層107bにおけるカソードガスの流れ方向(燃料電池10の積層方向と略直行する流れ方向)は、環状方向(図17の視点においては右回りの環状方向)となる。そして、カソード出口近傍部(カソードガス流路におけるカソード有効流路部の内の最下流部分)およびカソード入口近傍部(カソード有効流路部の内の最上流部分)は、カソード側の隔壁142bを介して互いに隣接することとなる。
同様に、燃料電池10のアノード側では、各層の貫通孔111,211,311により構成されるアノードガス供給マニホールドにアノードガス(水素)が供給されると、アノードガスは、発電体モジュール100bのアノード側多孔体層106b内に流入し、各層の貫通孔112,212,312により構成されるアノードガス排出マニホールドに向けてアノード側多孔体層106b内を流動しつつ発電体層110に供給されて発電体層110における発電に使用され、使用されなかったアノードガスはアノードガス排出マニホールドへと排出される。アノード側には、アノードガス供給マニホールドとアノードガス排出マニホールドとの間の位置から発電体モジュール100bの略円形平面の中心付近に向かって伸びる隔壁142bが設けられているため、アノード側多孔体層106bにおけるアノードガスの流れ方向(燃料電池10の積層方向と略直行する流れ方向)は、環状方向(図17の視点においては右回りの環状方向)となる。そして、アノード出口近傍部(アノードガス流路におけるアノード有効流路部の内の最下流部分)およびアノード入口近傍部(アノード有効流路部の内の最上流部分)は、アノード側の隔壁142bを介して互いに隣接することとなる。
すなわち、第3実施例の燃料電池10では、カソード側多孔体層107bにおけるカソードガスの流れ方向とアノード側多孔体層106bにおけるアノードガスの流れ方向とは、略同一である。
上述したように、第3実施例の発電体モジュール100bでは、アノードガス排出マニホールドを構成する貫通孔112と、アノードガス供給マニホールドを構成する貫通孔111と、カソードガス排出マニホールドを構成する貫通孔122と、カソードガス供給マニホールドを構成する貫通孔121とが、この順に隣接して配置されている(図14(a)参照)。そのため、第3実施例の発電体モジュール100bでは、図14〜17にX1bと示した位置において、カソード出口近傍部(カソードガス流路におけるカソード有効流路部の内の最下流部分)と、アノード入口近傍部(アノードガス流路におけるアノード有効流路部の内の最上流部分)とが、発電体層110を挟んで対向する。また、第3実施例の発電体モジュール100bでは、平面視の位置に関して、X1bの位置のカソード出口近傍部およびアノード入口近傍部が、X2bの位置のカソード入口近傍部(カソード有効流路部の内の最上流部分)とX3bの位置のアノード出口近傍部(アノード有効流路部の内の最下流部分)との間に挟まれている。より詳細には、アノード出口近傍部(X3bの位置)とアノード入口近傍部(X1bの位置)とは、アノード側の隔壁142bを介して互いに隣接しており、カソード出口近傍部(X1bの位置)とカソード入口近傍部(X2bの位置)とは、カソード側の隔壁142bを介して互いに隣接している。
このように構成された第3実施例の燃料電池10では、以下に説明するように、第1実施例と同様に、燃料電池の乾燥による発電性能の低下を十分に抑制することができる。図18は、第3実施例の燃料電池の反応ガス流路における反応ガスの流れに沿った水蒸気分圧の変化の一例を示す説明図である。図18の横軸は、燃料電池10の多孔体層106b,107bにおける環状のガス流れ方向に沿った位置を表している。
一般に、燃料電池10の運転中には、カソード側における電気化学反応によって生成された水(水蒸気)がカソードガスによってカソードガス流路の下流側へと運ばれるため、カソードガス流路を流動するカソードガスの水蒸気分圧は、図18に示すように、カソード出口近傍部(図のX1bの位置)において最大となる。本実施例の燃料電池10では、上述したように、図のX1bの位置において、カソード出口近傍部とアノード入口近傍部とが対向しているため、カソード出口近傍部からアノード入口近傍部への水の移動により、アノード入口近傍部におけるアノードガスが十分に加湿される。従って、アノードガスの水蒸気分圧は、アノード入口近傍部において急上昇する。
また、第3実施例の燃料電池10では、上述したように、X1bの位置のカソード出口近傍部およびアノード入口近傍部が、X2bの位置のカソード入口近傍部とX3bの位置のアノード出口近傍部との間に挟まれている。そのため、図のX2bの位置において、カソード入口近傍部とアノード中間部(アノード有効流路部の内のアノード入口近傍部より下流側で、かつ、アノード出口近傍部より上流側の部分)とが対向することとなる。アノード中間部は、アノード出口近傍部より上流側の部分であるため、アノード中間部では、アノードガスの流量がアノード出口近傍部より多く、水蒸気分圧も高い。そのため、アノード中間部からカソード入口近傍部への水の移動により、カソード入口近傍部におけるカソードガスが十分に加湿され、カソードガスの水蒸気分圧が上昇する。従って、第3実施例の燃料電池10では、第1実施例と同様に、アノード側およびカソード側共に乾燥を十分に抑制することができ、燃料電池の乾燥による発電性能の低下を十分に抑制することができる。
特に、第3実施例の燃料電池10では、カソード出口近傍部およびカソード入口近傍部がカソード側の隔壁142bを介して互いに隣接し、アノード出口近傍部およびアノード入口近傍部がアノード側の隔壁142bを介して互いに隣接しているため、カソード入口近傍部に対向するアノード中間部はアノード入口近傍部の下流側に隣接する部分となる。カソード入口近傍部に対向するアノード中間部におけるアノードガスの流量および水蒸気分圧は、アノード入口近傍部を除く部分の中では最大である。そのため、第3実施例の燃料電池10では、第1実施例と同様に、カソード入口近傍部におけるカソードガスが最大限に加湿され、燃料電池の乾燥による発電性能の低下を最大限に抑制することができる。
D.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
D1.変形例1:
上記各実施例における燃料電池10の構成は、あくまで一例であり、種々変形可能である。例えば、上記各実施例では、発電体層110が拡散層104,105を含むとしているが、発電体層110が拡散層104,105を含まないとしてもよい。
また、上記各実施例では、発電体モジュール100がアノード側多孔体層106およびカソード側多孔体層107を含み、アノード側多孔体層106およびカソード側多孔体層107が反応ガス流路として機能するとしているが、発電体モジュール100がアノード側多孔体層106およびカソード側多孔体層107の代わりに、多孔体以外の反応ガス流路として機能する材料(例えば、反応ガス流路として機能する溝が形成された導電体材料)を含むとしてもよい。
また、上記第1,2実施例では、バイパス流路がカソード側セパレータ200またはアノード側セパレータ300により形成されているが、バイパス流路が他の層、例えば、多孔体層106,107自身により形成されるとしてもよい。
D2.変形例2:
上記第3実施例では、発電体モジュール100bの平面形状が略円形であるとしているが、発電体モジュールの平面形状は略円形でなくてもよい。図19は、変形例における燃料電池の発電体モジュールの構成を示す説明図である。図19に示した変形例における発電体モジュール100cの平面形状は、第1,2実施例(図2,9)と同様に、矩形形状である。変形例における発電体モジュール100cでは、第3実施例と同様に、発電体層と多孔体層とが樹脂フレーム140cによって一体成形されている。樹脂フレーム140cには、第3実施例と同様に、アノードガス排出マニホールドを構成する貫通孔112と、アノードガス供給マニホールドを構成する貫通孔111と、カソードガス排出マニホールドを構成する貫通孔122と、カソードガス供給マニホールドを構成する貫通孔121とが、この順に隣接して配置されている。樹脂フレーム140cには、アノードガス供給マニホールドを構成する貫通孔111とアノードガス排出マニホールドを構成する貫通孔112との間の位置から発電体モジュール100cの平面の中心付近に向かって伸びるアノード側隔壁142cと、カソードガス供給マニホールドを構成する貫通孔121とカソードガス排出マニホールドを構成する貫通孔122との間の位置から発電体モジュール100cの平面の中心付近に向かってカソード側隔壁142cとが形成されている。このため、アノード側多孔体層106におけるアノードガスの流れ方向とカソード側多孔体層107におけるカソードガスの流れ方向とは、共に、環状方向(図19の視点においては右回りの環状方向)となる。また、図19に示した変形例における発電体モジュール100cでは、X1cの位置においてカソード出口近傍部とアノード入口近傍部とが対向し、X1cの位置のカソード出口近傍部およびアノード入口近傍部がX2cの位置のカソード入口近傍部とX3cの位置のアノード出口近傍部との間に挟まれている。そのため、図19に示した変形例における発電体モジュール100cでは、第3実施例と同様に、X1cの位置においてカソード出口近傍部からアノード入口近傍部への水の移動によりアノード入口近傍部におけるアノードガスが十分に加湿され、アノードガスの水蒸気分圧はアノード入口近傍部において急上昇する。また、変形例における発電体モジュール100cでは、X2cの位置においてカソード入口近傍部とアノード中間部(より詳細にはアノード入口近傍部の下流側に隣接する部分)とが対向し、アノード中間部からカソード入口近傍部への水の移動によりカソード入口近傍部におけるカソードガスが十分に加湿され、カソードガスの水蒸気分圧が上昇する。そのため、変形例における発電体モジュール100cでは、第3実施例と同様に、アノード側およびカソード側共に乾燥を十分に抑制することができ、燃料電池の乾燥による発電性能の低下を十分に抑制することができる。
D3.変形例3:
上記各実施例では、燃料電池10の各層の材料を特定しているが、これらの材料に限定されるものではなく、適正な種々の材料を用いることができる。例えば、上記各実施例では、カソード側セパレータ200およびアノード側セパレータ300や冷却媒体流路層400が金属製であるとしているが、これらの各層が金属以外の導電性材料により形成されるとしてもよい。また、隔壁142は、樹脂フレーム140と一体成形されている必要はなく、樹脂フレーム140と同材料または異なる材料を用いて、樹脂フレーム140とは独立して形成されるとしてもよい。
また、上記各実施例において、カソードガスとして空気以外のガスが用いられてもよく、アノードガスとして水素以外のガスが用いられてもよく、冷却媒体として水以外の媒体(エチレングリコール等の不凍水や空気)が用いられてもよい。
また、上記各実施例では、燃料電池10は固体高分子型燃料電池であるとしているが、本発明は他の種類の燃料電池(例えば、ダイレクトメタノール形燃料電池やリン酸形燃料電池)にも適用可能である。
10…燃料電池
100…発電体モジュール
101…電解質膜
102…アノード側触媒層
103…カソード側触媒層
104…アノード側拡散層
105…カソード側拡散層
106…アノード側多孔体層
107…カソード側多孔体層
110…発電体層
111,112,121,122,131,132…貫通孔
140…樹脂フレーム
142…隔壁
200…カソード側セパレータ
211,212,221,222,224,225,226,227,228,231,232…貫通孔
300…アノード側セパレータ
311,312,313,315,316,317,318,319,321,322,331,332…貫通孔
400…冷却媒体流路層
411,412,421,422,431,432…貫通孔
440…冷却媒体流路

Claims (6)

  1. 燃料電池であって、
    電解質膜と前記電解質膜の一方の側に配置されたアノード側触媒層と前記電解質膜の他方の側に配置されたカソード側触媒層とを含む発電体層と、
    前記発電体層のアノード側に配置され、前記発電体層にアノードガスを供給するためのアノードガス流路を有するアノードガス流路層と、
    前記発電体層のカソード側に配置され、前記発電体層にカソードガスを供給するためのカソードガス流路を有するカソードガス流路層と、を備え、
    前記アノードガス流路層および前記カソードガス流路層は、前記カソードガス流路における前記発電体層へのカソードガス供給が行われる部分であるカソード有効流路部の内の最下流部分であるカソード出口近傍部と、前記アノードガス流路における前記発電体層へのアノードガス供給が行われる部分であるアノード有効流路部の内の最上流部分であるアノード入口近傍部と、が前記発電体層を挟んで対向し、かつ、前記カソード有効流路部の内の最上流部分であるカソード入口近傍部と、前記アノード有効流路部の内の前記アノード入口近傍部より下流側で、かつ、前記アノード有効流路部の最下流部分であるアノード出口近傍部より上流側の部分であるアノード中間部と、が前記発電体層を挟んで対向するように、構成されている、燃料電池。
  2. 請求項1に記載の燃料電池であって、
    前記アノード中間部は、前記アノード有効流路部の内の前記アノード入口近傍部に隣接する部分である、燃料電池。
  3. 請求項1または請求項2に記載の燃料電池であって、
    前記アノードガス流路と前記カソードガス流路との少なくとも一方は、前記発電体層へのガス供給が行われない部分であるバイパス流路部を含む、燃料電池。
  4. 請求項3に記載の燃料電池であって、
    前記バイパス流路部は、前記アノードガス流路に含まれる前記アノード入口近傍部と前記アノード中間部とを連結する流路と、前記カソードガス流路に含まれる前記カソード有効流路部の内の前記カソード入口近傍部より下流側の部分と前記カソード出口近傍部とを連結する流路と、の少なくとも一方である、燃料電池。
  5. 燃料電池であって、
    電解質膜と前記電解質膜の一方の側に配置されたアノード側触媒層と前記電解質膜の他方の側に配置されたカソード側触媒層とを含む発電体層と、
    前記発電体層のアノード側に配置され、アノードガスを前記燃料電池の積層方向に略直行する所定の方向に沿って流動させつつ前記発電体層に供給するためのアノードガス流路を有するアノードガス流路層と、
    前記発電体層のカソード側に配置され、カソードガスを前記所定の方向と略同一方向に沿って流動させつつ前記発電体層に供給するためのカソードガス流路を有するカソードガス流路層と、を備え、
    前記アノードガス流路層および前記カソードガス流路層は、前記カソードガス流路における前記発電体層へのカソードガス供給が行われる部分であるカソード有効流路部の内の最下流部分であるカソード出口近傍部と、前記アノードガス流路における前記発電体層へのアノードガス供給が行われる部分であるアノード有効流路部の内の最上流部分であるアノード入口近傍部と、が前記発電体層を挟んで対向し、かつ、前記カソード出口近傍部および前記アノード入口近傍部が、前記カソード有効流路部の内の最上流部分であるカソード入口近傍部と前記アノード有効流路部の内の最下流部分であるアノード出口近傍部との間に挟まれるように配置されるように、構成されている、燃料電池。
  6. 請求項5に記載の燃料電池であって、
    前記アノードガス流路層および前記カソードガス流路層は、それぞれ、流路層におけるガスの流動方向を規定する隔壁を有し、
    前記アノード出口近傍部および前記アノード入口近傍部は、前記アノードガス流路層の前記隔壁を介して隣接しており、
    前記カソード出口近傍部および前記カソード入口近傍部は、前記カソードガス流路層の前記隔壁を介して隣接している、燃料電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016012507A (ja) * 2014-06-30 2016-01-21 本田技研工業株式会社 燃料電池

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