以下に、本発明に好適な実施形態について図面に基づいて説明する。なお、以下において説明する実施形態においては、本発明に係る遊技機に好適な実施形態として本発明を第1種パチンコ遊技機(「デジパチ」とも称される)に適用した場合を示す。
(遊技機の機械的構成:概観)
まず、遊技機の概観について図1乃至図3を用いて説明する。図1は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の概観を示す斜視図である。また、図2は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の概観を示す分解斜視図である。また、図3は、本実施形態における遊技盤14の概観を示す正面図である。
図1乃至図3に示すように、パチンコ遊技機10は、前面に開口12aが形成された本体枠12と、その本体枠12における開口12aの内部に配設される各種の部品と、本体枠12の前方に開閉自在に軸着された扉11とから構成されている。この扉11は、図1に示すように、開口12aを前面から閉鎖するためのものであり、通常閉鎖した状態で遊技が行われる。
また、本体枠12の前面には、上皿20、下皿22、発射ハンドル26などが配設されている。本体枠12の開口12a内部には、液晶表示装置32と、遊技盤14などが配設されている。なお、遊技盤14、スペーサー31、液晶表示装置32以外の各種の部品(図示せず)については、理解を容易にするために説明を省略する。
遊技盤14は、透過性領域として、その全部が透過性を有する板形状の樹脂(透過性を有する部材)によって形成されている。この透過性を有する部材としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂など各種の材質が該当する。また、遊技盤14は、その前面側に、発射された遊技球が転動可能な遊技領域15を有している。この遊技領域15は、ガイドレール30(具体的には後述の図3に示す外レール30a)に囲まれ、遊技媒体の一例である遊技球が転動可能な領域である。また、遊技盤14における遊技領域15には、複数の遊技釘13が打ちこまれている。
液晶表示装置32は、スペーサー31を挟んで、遊技盤14の背後に設けられている。すなわち、液晶表示装置32は、遊技盤14の透過性を有する部材の背後に配置されている。この液晶表示装置32は、遊技に関する画像の表示を可能とする表示領域32aを有している。この表示領域32aは、遊技盤14の全部又は一部に、スペーサー31を挟んで、背面側から重なるように配設される。言い換えると、この表示領域32aは、少なくとも、遊技盤14における遊技領域15の全部又は一部と重なるように遊技盤14の後方に配設される。具体的には、液晶表示装置32は、その表示領域32aが遊技領域15の全部又は一部と、遊技領域外域16の全部又は一部とに重なるように遊技盤14の後方に配設される。この液晶表示装置32における表示領域32aには、演出用の演出画像、装飾用の装飾画像、特別演出画像、特定演出画像、特別の演出画像等、各種の画像が表示される。
また、本実施形態において、透過性を有する遊技盤14の背後に液晶表示装置32などの表示手段を設けることにより、例えば、障害釘の植設領域や役物、装飾部材といった遊技部材を設ける領域を大きくし、レイアウトの自由度も更に大きくすることが可能である。
スペーサー31は、遊技盤14の後方(背面側)に配設されるとともに、液晶表示装置32の前方(前面側)に配設される。つまり、スペーサー31は、遊技盤14と液晶表示装置32によって挟持される。このスペーサー31は、透過性を有した材料で形成されている。
扉11には、透過性を有する保護板19が配設されている。この保護板19は、扉11が閉鎖された状態で遊技盤14の前面に対面するように配設されている。
また、遊技機10は、本体枠12に対して回動自在に設けられた発射ハンドル26を有する。また、発射ハンドル26の裏側には、遊技球を発射させる発射装置129(図7)を有する。更に、発射ハンドル26の周縁部には、タッチセンサ2641(図4)が設けられている。このタッチセンサ2641が遊技者により触接されたときには、遊技者により発射ハンドル26が握持されたと検知される。発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ基準位置(図1で示す位置)から回動操作されたときには、発射装置129(図7)は、その回動角度に応じた発射強度で遊技球を発射するように、上皿20に貯留された遊技球を遊技盤14に順次発射する。これによって、遊技が進められる。なお、発射ハンドル26の構成の詳細な説明については、図4から図6を用いて後述する。
図3に示すように、遊技盤14の左下方には、特別図柄表示器35、普通図柄表示器33、特別図柄保留ランプ34a〜34d、普通図柄保留ランプ50a〜50d、ラウンド数表示器51a〜51dが設けられている。
特別図柄表示器35は、複数の7セグメントLEDで構成されている。この7セグメントLEDは、所定の特別図柄の変動表示開始条件の成立により、点灯・消灯を繰り返す。7セグメントLEDの点灯・消灯によって、“0”から“9”までの10個の数字図柄が、特別図柄として変動表示される。
この特別図柄として、特定の数字図柄(例えば、“21”、“50”又は“64”などの数字図柄)が停止表示された場合には、通常遊技状態から、遊技者に有利なラウンドゲーム(ラウンドゲームについては、後述する。)が最大15回継続して行われる大当り遊技状態(特別遊技状態)に遊技状態が移行する。特定の数字図柄(例えば、“64”の数字図柄)が停止表示された場合の大当り遊技状態の終了後は、確変状態(高確率状態)に遊技状態が移行する場合がある。
なお、通常遊技状態は通常遊技が実行される遊技状態であり、特別遊技状態(大当り遊技状態)は特別遊技(大当り遊技)が実行される遊技状態である。また、通常遊技状態には低確率状態と、確変状態である高確率状態との2つの遊技状態がある。高確率状態は、通常遊技状態から大当り遊技状態に移行する(抽選の)確率が低確率状態より高い状態である。
なお、特別遊技状態において実行される特別遊技には、第1特別遊技と第2特別遊技とがある。第1特別遊技の実行後には、高確率状態による遊技が実行され、第2特別遊技の実行後には、低確率状態による遊技が実行される。
大当り遊技状態(特別遊技状態)となった場合には、後述するように、シャッタ40(図3参照)が開放状態に制御され、大入賞口39(図3参照)に遊技球が受け入れ可能な状態となる。
一方、特別図柄として、特定の数字図柄以外の数字図柄(例えば、“21”、“50”又は“64”以外の数字図柄)が停止表示された場合には、遊技状態が低確率状態であった場合は、低確率状態が維持され、遊技状態が高確率状態(確変状態)であった場合は、高確率状態が維持されるか、高確率状態から低確率状態に移行される。
以上のように、通常確率状態である低確率状態、確変状態である高確率状態のいずれかの通常遊技状態において、特別図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって遊技状態が移行又は維持されるゲームを「特別図柄ゲーム」という。すなわち、「特別図柄ゲーム」は、大当り遊技状態に移行するか否かを決定するゲームである。換言すれば、「特別図柄ゲーム」は、後述する特別遊技を実行するか否かを決定するゲームである。
特別図柄表示器35の下方には、普通図柄表示器33が設けられている。普通図柄表示器33は、二つの表示用ランプで構成されており、これら表示用ランプが交互に点灯・消灯を繰り返すことによって、普通図柄の変動表示を表している。
普通図柄表示器33の下方には、特別図柄保留ランプ34a〜34dが設けられている。この特別図柄保留ランプ34a〜34dは、点灯又は消灯によって保留されている特別図柄の変動表示の実行回数(いわゆる、「保留個数」)を表示する。例えば、特別図柄の変動表示の実行が1回分保留されている場合には、特別図柄保留ランプ34aが点灯し、特別図柄の変動表示の実行が2回分保留されている場合には、特別図柄保留ランプ34aの他に特別図柄保留ランプ34bが点灯し、特別図柄の変動表示の実行が3回分保留されている場合には、特別図柄保留ランプ34a,34bの他に特別図柄保留ランプ34cが点灯し、特別図柄の変動表示の実行が4回分保留されている場合には、特別図柄保留ランプ34a,34b,34cの他に特別図柄保留ランプ34dが点灯する。
普通図柄表示器33の下方には、普通図柄保留ランプ50a〜50dが設けられている。この普通図柄保留ランプ50a〜50dは、後述するように、点灯又は消灯によって保留されている普通図柄の変動表示の実行回数(いわゆる、「保留個数」)を表示する。特別図柄と同様に、普通図柄の変動表示の実行が1回分保留されている場合には、普通図柄保留ランプ50aが点灯する。
特別図柄表示器35の左側には、ラウンド数表示器51a〜51dが設けられている。このラウンド数表示器51a〜51dは、特別遊技の実行中においてラウンド数を表示する。なお、このラウンド数表示器51a〜51dは、4つのドットLEDから構成されており、ドッドLED毎に点灯と消灯の2つのパターンがあるので、少なくとも16パターンの表示が可能である(2の4乗パターン)。なお、ラウンド数表示器51a〜51dは、複数の7セグメントLED、液晶表示部、透過性を有する液晶表示部などから構成される場合もある。
また、遊技盤14の後方(背面側)に配設されている液晶表示装置32の表示領域32aでは、特別図柄表示器35において表示される特別図柄と関連する演出画像が表示される。
例えば、特別図柄表示器35で表示される特別図柄の変動表示中においては、液晶表示装置32の表示領域32aの略中央に位置する演出図柄用表示領域32bにおいて、複数の図柄列(本実施形態においては3列)毎に数字や記号等からなる演出図柄(例えば、“0”から“9”までの数字)が変動表示される。また、特別図柄表示器35において変動表示されていた特別図柄が停止表示されるとともに、液晶表示装置32の表示領域32aでも演出図柄が停止表示される。
また、特別図柄表示器35において特別図柄として特定の数字図柄が停止表示された場合には、大当りであることを遊技者に把握させる演出画像が液晶表示装置32の表示領域32aにおいて表示される。具体的には、特別図柄表示器35において特別図柄として特定の数字図柄が停止表示された場合には、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて表示される演出図柄の組合せが特定の表示態様(例えば、複数の図柄列のそれぞれに“1”から“9”のいずれかが全て揃った状態で停止表示される態様)となる。
演出図柄の組合せが特定の表示態様となる一例として、特定の数字図柄(例えば、“7”の数字図柄)が全て揃った状態で停止表示された場合は、大当り抽選に当選して大当りとなり、通常遊技状態から遊技者に有利なラウンドゲームが最大15回継続して行われる大当り遊技状態(特別遊技状態)に遊技状態が移行する。なお、特定の数字図柄(例えば、“7”の数字図柄)が停止表示された場合の大当り遊技状態の終了後は、大当り抽選手段による抽選の当選確率が所定の確率より高くなる高確率状態(確変状態)に遊技状態が移行する。このときの大当りを確変大当りという。
演出図柄の組合せが特定の表示態様となる一例として、特定の数字図柄(例えば、“5”の数字図柄)が全て揃った状態で停止表示された場合は、大当り抽選に当選して大当りとなり、通常遊技状態から遊技者に有利なラウンドゲームが最大15回継続して行われる大当り遊技状態(特別遊技状態)に遊技状態が移行する。なお、特定の数字図柄(例えば、“5”の数字図柄)が停止表示された場合の大当り遊技状態の終了後は、大当り抽選の当選確率が所定の確率である低確率状態に遊技状態が移行する。このときの大当りを通常大当りという。
演出図柄の組合せが特定の表示態様となる一例として、特定の数字図柄(例えば、“3”の数字図柄)が全て揃った状態で停止表示された場合は、大当り抽選に当選して大当りとなり、通常遊技状態から遊技者に有利なラウンドゲームが最大2回継続して行われる大当り遊技状態(特別遊技状態)に遊技状態が移行する。なお、特定の数字図柄(例えば、“3”の数字図柄)が停止表示された場合の大当り遊技状態の終了後は、大当り抽選手段による抽選の当選確率が所定の確率より高くなる高確率状態(確変状態)に遊技状態が移行する。このときの確変状態を突然確変(突確)といい、このときの大当りを突確大当りという。
一方、演出図柄の組合せが特定の表示態様とはならないときに、遊技状態が低確率状態であった場合は、低確率状態が維持され、遊技状態が高確率状態(確変状態)であった場合は、高確率状態が維持されるか、高確率状態から低確率状態に移行される。
以上のように、低確率状態、高確率状態(確変状態)のいずれかの通常遊技状態において、演出図柄(識別情報)が変動表示された後、停止表示され、その結果によって遊技状態が移行又は維持されるゲームを「可変表示ゲーム」という。すなわち、「可変表示ゲーム」は、大当り遊技状態に移行するか否かを決定するゲームである。換言すれば、「可変表示ゲーム」は、後述する特別遊技を実行するか否かを決定するゲームである。
ここで、本発明における通常遊技状態において実行される通常遊技は、始動口25に遊技球が入球したことを契機に、遊技者にとって有利な遊技(特別遊技)へ移行するか否かの抽選(大当り抽選)が行われ、特別図柄表示器35において特別図柄の変動表示が行われ、液晶表示装置32において演出としての演出図柄の変動表示、及びこれに伴う演出表示が行われる遊技である。通常遊技状態には、上記のように低確率状態、高確率状態の二種類の遊技状態がある。高確率状態は、後述するように、大当り抽選の当選確率が所定の確率である低確率状態と比較して、遊技者にとって有利な遊技を実行するか否かの大当り抽選の当選確率が所定の確率より高い。なお、本実施例において記載されている通常遊技は一例であり、本発明の通常遊技はこれに限定されない。例えば、通常遊技は、始動口などの入球口に入球したことを契機に抽選が行われる遊技であってもよい。また、本発明の通常遊技は、遊技者にとって有利なラウンドゲームを複数回行う有利な遊技以外のあらゆる遊技であってもよい。
図3に示すように、遊技盤14上には、二つのガイドレール30(30a及び30b)、ステージ55、通過ゲート54a、54b、ステージ57、始動口25、シャッタ40、大入賞口39、一般入賞口56a、56b、56c、56dなどの遊技部材が設けられている。更に、扉11の上部には、図示しないスピーカ46L、46Rが設けられている。
遊技盤14の上部にはステージ55が設けられ、遊技盤14の略中央にはステージ57が設けられている。
遊技盤14の左側に設けられている二つのガイドレール30は、遊技領域15を区画(画定)する外レール30aと、その外レール30aの内側に配設された内レール30bとから構成される。発射された遊技球は、遊技盤14上に設けられたガイドレール30に案内されて、遊技盤14の上部に移動し、前述した複数の遊技釘(図示せず)、遊技盤14上に設けられたステージ55、57などとの衝突により、その進行方向を変えながら遊技盤14の下方に向かって流下する。
また、ステージ55の左側には、入賞口24が形成されている。この入賞口24に遊技球が入賞すると、遊技盤14の背後において、第1ワープ経路47を経由し、ステージ57の背後に導かれる。ステージ57の背後に導かれた遊技球は、ステージ57に囲まれた排出口(図示せず)から遊技盤14の表側に排出され、遊技盤14へと流下する。
前述した始動口25内には入賞領域が設けられている。この入賞領域には始動入賞球センサ116(図7参照)を備える。遊技球などの遊技媒体が、始動入賞球センサ116で検出された場合、遊技球が入賞したと判定される。遊技球が入賞した場合には、特別図柄表示器35による特別図柄の変動表示が開始される。また、特別図柄の変動表示中に遊技球が入賞した場合には、変動表示中の特別図柄が停止表示されるまで、始動口25への遊技球の入賞に基づく特別図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。その後、変動表示していた特別図柄が停止表示された場合には、保留されていた特別図柄の変動表示が開始される。なお、特別図柄の変動表示の実行が保留される回数には上限が設定されており、例えば、4回を上限として特別図柄の変動表示が保留される。
また、その他の(所定の特別図柄の変動表示開始)条件としては、特別図柄が停止表示されていることである。つまり、所定の特別図柄の変動表示開始条件が成立する毎に特別図柄の変動表示が開始される。
また、液晶表示装置32の表示領域32aにおける可変表示ゲームにおいても、前述した始動口25に遊技球が入賞した場合(所定の演出図柄の変動表示開始の一つである。)には、演出図柄の変動表示が開始される。また、演出図柄の変動表示中に遊技球が始動口25へ入賞した場合には、変動表示中の演出図柄が停止表示されるまで、始動口25への遊技球の入賞に基づく演出図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。その後、変動表示していた演出図柄が停止表示された場合には、保留されていた演出図柄の変動表示が開始される。
また、その他の(所定の演出図柄の変動表示開始)条件としては、演出図柄が停止表示されていることである。つまり、所定の演出図柄の変動表示開始条件が成立する毎に演出図柄の変動表示が開始される。
なお、本実施形態においては、始動口25に遊技球が入賞したこと等を、所定の特別図柄の変動表示開始条件又は所定の演出図柄の変動表示開始条件としたが、これに限らず、別の態様であってもよい。
遊技盤14の略中央の左右両側には通過ゲート54a、54bが設けられている。この通過ゲート54a、54bには、後述する通過球センサ114、115(図7参照)が設けられている。通過球センサ114、115は、遊技球が通過ゲート54a、54bを通過したことを検出する。そして、通過球センサ114、115によって遊技球の通過が検出されたときには、普通図柄表示器33において普通図柄の変動表示が開始され、所定の時間が経過した後、普通図柄の変動表示が停止する。前述したように、この普通図柄は、“○”、“×”などの記号である。
この普通図柄が所定の図柄、例えば“○”として停止表示されたときには、始動口25の左右の両側に設けられている羽根部材(いわゆる、普通電動役物)が閉鎖状態から開放状態となり、始動口25に遊技球が入りやすくなるようになる。また、羽根部材を開放状態とした後、所定の時間が経過したときには、羽根部材を閉鎖状態として、始動口25に遊技球が入りにくくなるようにする。以上のように、普通図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって羽根部材の開放・閉鎖状態が異なってくるゲームを「普通図柄ゲーム」という。
また、特別図柄の変動表示と同じように、普通図柄の変動表示中において通過ゲート54a、54bを遊技球が通過した場合には、変動表示中の普通図柄が停止表示されるまで、通過ゲート54a、54bへの遊技球の通過に基づく普通図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。その後、変動表示していた普通図柄が停止表示された場合には、保留されていた普通図柄の変動表示が開始される。
大入賞口39には、その前面側(前方)に開閉自在なシャッタ40が設けられている。このシャッタ40は、特別図柄表示器35において特別図柄として特定の数字図柄が停止表示され、遊技状態が大当り遊技状態に移行された場合は、遊技球を受け入れやすい開放状態となるように駆動される。その結果、大入賞口39は、遊技球を受け入れやすい開放状態(第1の状態)となる。
一方、シャッタ40の背面側(後方)に設けられた大入賞口39には、V・カウントセンサ102(図7参照)を有する特定領域(図示せず)と、カウントセンサ104(図7参照)を有する一般領域(図示せず)とがあり、それらの領域を遊技球が所定個数(例えば10個)通過するか、又は、所定時間(例えば30秒)が経過するまでシャッタ40が開放状態に駆動される。そして、開放状態において大入賞口39への所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、シャッタ40は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態になるように駆動される。その結果、大入賞口39は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態となる(第2の状態)。
なお、大入賞口39が遊技球を受け入れやすい状態となっている開放状態(第1の状態)から大入賞口39が遊技球を受け入れ難い状態となっている閉鎖状態(第2の状態)までの遊技をラウンドゲームという。従って、シャッタ40は、ラウンドゲーム時に開放し、各ラウンドゲーム間では閉鎖することになる。また、ラウンドゲームは、“1”ラウンド、“2”ラウンドなどのラウンド数として計数される。例えば、ラウンドゲームの1回目を第1ラウンド、2回目を第2ラウンドと呼称する場合がある。
続いて、開放状態から閉鎖状態(第2の状態)に駆動されたシャッタ40は、開放状態において大入賞口39に受け入れられた遊技球がV・カウントセンサ102を通過したことを条件に、再度開放状態に駆動される。つまり、シャッタ40の開放状態において大入賞口39に受け入れられた遊技球がV・カウントセンサ102を通過したことを条件に、次のラウンドゲームへ継続して進むことができる。なお、第1ラウンドのラウンドゲームから、次のラウンドゲームに継続して進むことができない(最終の)ラウンドゲームが終了するまでの遊技を特別遊技(大当り遊技)という。この特別遊技は、後述するように、開放動作を行う大入賞口39に遊技球が受け入れられることによって、予め設定されている数の遊技球が上皿20又は下皿22(図1参照)に払い出されるため、遊技者に有利な遊技である。
特別遊技の実行中において、最初のラウンド数から最もラウンドゲームが継続された場合の最後のラウンドゲームまでのラウンド数(最大継続ラウンド数)は、停止表示された特別図柄によって異なる。例えば、本実施形態において、特別図柄表示器35に停止表示される数字図柄(特別図柄)が64の場合は、最大継続ラウンド数は15ラウンドであり、特別図柄表示器35に停止表示される数字図柄(特別図柄)が21の場合は、最大継続ラウンド数は15ラウンドであり、特別図柄表示器35に停止表示される数字図柄(特別図柄)が50の場合は、最大継続ラウンド数は2ラウンドとなる。
なお、最大継続ラウンド数は2ラウンド又は15ラウンドに限定されない。例えば、最大継続ラウンド数は、ラウンド数抽選手段(メインCPU66を含む主制御回路60(図7参照))による抽選により、“1”ラウンドから“15”ラウンドまでの間から選択されるようにしてもよい。
また、前述した一般入賞口56a〜56d、大入賞口39における特定領域及び一般領域に遊技球が入賞又は通過したときには、それぞれの入賞口の種類に応じて予め設定されている数の遊技球が上皿20又は下皿22に払い出される。
また、前述した始動口25において入賞と判定されたときには、それぞれの入賞口の種類に応じて予め設定されている数の遊技球が上皿20又は下皿22に払い出される。
なお、本実施形態において、表示手段の一例として、液晶表示装置を記載したが、本発明はこれに限定されない。例えば、表示手段は、プラズマディスプレイや、リアプロジェクションディスプレイや、CRTディスプレイや、ランプなど、識別情報(演出図柄)を表示し得るいかなる表示手段であってもよい。
(遊技機の機械的構成:発射ハンドルの構成)
以下に、図4から図6を用いて発射ハンドル26の構成を説明する。図4は、発射ハンドルとその周辺部分を示す斜視図である。図5は、図4で示す発射ハンドルの断面図である。なお、この断面図は、発射ハンドル26をその左右方向における中心位置で前後方向に垂直に切断した図である。図6は、発射ハンドルの加速度センサの軸と各軸の加速度情報とを説明するための説明図である。
まず図4と図5を参照して、発射ハンドル26は、本体枠12に取り付けられた取り付け部材261に対して、後側枠体262、回動枠体263及び前側枠体264がこの順番に前後方向に重ねて配置されてなる。取り付け部材261は、略椀状であり、この椀の底面が遊技機10の前方を向くように本体枠12に取り付けられている。そして、後側枠体262は、内空になっており、その後面で取り付け部材261の前面に取り付けられている。
回動枠体263は、後側枠体262の前面に接触するように配置されている。また、回動枠体263は前後方向に伸びる回動軸2631を有する。回動軸2631の後端が、取り付け部材261を貫通し、取り付け部材261内で回転可能に固定され、回動軸2631の前端が、前側枠体264を貫通し、前側枠体264内で回転可能に固定され、これによって、回動枠体263が、回動軸2631を中心に基準位置から時計周りに回動可能に、取り付けられる。
前側枠体264は回動枠体263の前面に接触するように配置されており、前側枠体264と後側枠体262とで、回動枠体263を挟持するようになっている。前側枠体264は後方に2本の脚が形成され、これらの脚が、回動枠体263と後側枠体262とを貫通して、後側枠体262内で固定されている。なお、回動枠体263における脚との貫通領域は回動枠体262が回動可能に円弧状の穴263aが形成されている。これによって、前側枠体264が回動不可能であり、回動枠体263のみが回動可能になっている。もっとも、前側枠体264及び/又は後側枠体262も回動可能に構成されてもよい。
また、回動枠体263には、図略の緩衝材を介して、センサドライブ基板1303が固定されている。そして、センサドライブ基板1303上には、加速度センサ1304が実装されている。加速度センサ1304は、本実施形態では2軸加速度センサである。上述したように、回動枠体263は、基準位置(図4で示す位置)から所定の回転量だけ時計周りに(図4の矢印で示す方向に)回動可能である。この回動枠体263の回動にともなって、回動枠体263に取り付けられている加速度センサ1304が傾斜する。図4及び図6(a)で示すように、回動枠体263が回動しない状態(回動位置が基準位置である状態)で、加速度センサ1304は、垂直方向(上下方向)にY軸が設定され、左右方向にX軸が設定されている。なお、本実施形態では、上方向をY軸正方向とし、左方向をX軸正方向とする。そして、図6(b)で示すように、回動枠体263の回動にともなって、Y軸及びX軸も時計回りに回動する。
次に、図6を用いて、加速度センサ1304によって検知される加速度について説明する。加速度センサ1304は、各軸(Y軸及びX軸)に対応する加速度を検知することができる。そして、加速度センサ1304で検知された各軸の加速度は、センサドライブ基板1303を介してデジタル信号(加速度情報)として払出・発射制御回路126(図7)に送信される。この加速度情報は、加速度がかかっていない状態で「0」になり、重力加速度(9.82m/s2)がかかっている状態で「1.0」になるように設定されている。また、各軸の負方向に加速度がかかっている場合には、加速度情報は負の値になる。
例えば、図6(a)で示すように、回動枠体263が回動していないとき、すなわち、回動枠体263の回動位置が基準位置であるときには、Y軸についての加速度情報が「−1.0」、X軸についての加速度情報が「0」を示す。そして、回動枠体263が時計回りに90度傾いたときには、Y軸についての加速度情報が「0」、X軸についての加速度情報が「−1.0」を示す。なお、図6(b)で示すように、回動枠体263の回動位置が、基準位置と時計周りで90度の間であるとき、Y軸についての加速度情報と、X軸についての加速度情報とがそれぞれ「−1.0」より大きく「0」より小さい値を示す。
上述したように、加速度センサ1304は重力加速度を検知し、この検知した重力加速度を示す加速度情報が払出・発射制御回路126(図7)に出力されるため、払出・発射制御回路126(図7)は、入力された加速度情報によって、回動枠体263の回動量を取得することができる。そして、払出・発射制御回路126(図7)は、取得された回動枠体263の回動量に応じた発射強度で遊技球が発射されるように、発射装置129を制御する。このように、本実施形態にかかる遊技機10では、加速度センサ1304を用いて回動枠体263の回動量を示す情報を取得する。このため、検出軸の一つを垂直方向に向け、かつ回動枠体263の回動とともに傾斜するように加速度センサ1304を取り付ければ、遊技機10は加速度センサ1304を用いて回動枠体263の回動量を精度良く検出することができる。このように、本実施形態では、この回動量を示す情報を可変抵抗器を用いて取得する従来技術とは異なり、回動枠体263の回動軸にセンサを取り付ける必要がないため、発射ハンドル26の設計の自由度を向上させることができる。
なお、加速度センサ1304は、機械式、光学式、半導体式(静電容量型、ピエゾ抵抗型、ガス温度分布型)の何れであってもよい。また、本実施形態では、加速度センサ1304は、2軸加速度センサであるが、1軸加速度センサであってもよい。1軸加速度センサである場合には、垂直方向に軸が設定される。また、加速度センサ1304は、3軸加速度センサであってもよい。なお、検出軸数が多い方が、発射ハンドル26の回動量を精度良く検出することができる。
図5に戻って、発射ハンドル26は、その後側枠体262内で、回動軸2631の周囲に外嵌するようにばね(付勢手段)266を有する。ばね266の後端は後側枠体262内に取り付けられ、ばね266の前端は回動枠体263の回動軸2631に取り付けられている。これによって、発射ハンドル26に対する遊技者の回動操作が解除されたときに、ばね266の付勢力によって発射ハンドル26の回動位置が基準位置に戻るようになっている。なお、このばね266としては、付勢力が、発射ハンドル26にかかる最大静摩擦力よりも小さく、かつ動摩擦力よりも大きくなるようなものが用いられる。
(遊技機の電気的構成:主制御回路)
本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路について図7を用いて説明する。図7は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路を示すブロック図である。
遊技制御手段としての主制御回路60は、図7に示すように、制御部の一例であるメインCPU66、メインROM(読み出し専用メモリ)68、メインRAM(読み書き可能メモリ)70を備えている。この主制御回路60は、遊技の進行を制御する。
メインCPU66には、メインROM68、メインRAM70などが接続されており、このメインROM68に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。
メインROM68には、メインCPU66によりパチンコ遊技機10の動作を制御するためのプログラムが記憶されている。例えば、図10の主制御メイン処理ルーチン等の各種のプログラムが記憶されている。主制御メイン処理ルーチンは、特別図柄制御処理等を繰り返してメインCPU66に実行させるようになっている。また、メインROM68には、乱数抽選によって大当り判定をする際に参照される抽選テーブル(大当り判定テーブル)や、演出を選択する際に参照される演出条件選択テーブル等の各種のテーブル、他のテーブルも記憶されている。なお、抽選テーブルには、高確率状態のときに参照される確変用抽選テーブルと、低確率状態のときに参照される普通用抽選テーブルとが存在する。
メインRAM70は、メインCPU66の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。メインRAM70に記憶されるデータの具体例としては、以下のようなものがある。
メインRAM70には、制御状態フラグ、特定領域通過フラグ、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ、ハズレ図柄決定用乱数カウンタ、演出条件選択用乱数カウンタ、ラウンド数表示器演出始動用カウンタ、待ち時間タイマ、大入賞口開放時間タイマ、大入賞口開放回数カウンタ、大入賞口入賞カウンタ、普通図柄に関する保留個数を示すデータ、特別図柄に関する保留個数を示すデータ、ラウンド数表示用カウンタ、後述する副制御回路200にコマンドを供給するためのデータ、変数などが記憶されている。
制御状態フラグは、特別図柄ゲームの制御状態を示すものである。特定領域通過フラグは、遊技球が特定領域を通過したか否かを判断するためのものである。
大当り判定用乱数カウンタは、特別図柄の大当りを判定するためのものである。大当り図柄決定用乱数カウンタは、特別図柄の大当りを判定した場合に、停止表示される特別図柄(大当り図柄)を決定するためのものである。ハズレ図柄決定用乱数カウンタは、大当りではない場合に停止表示する特別図柄(ハズレ図柄)を決定するためのものである。演出条件選択用乱数カウンタは、演出用の変動パターンを決定するためのものである。ラウンド数表示器演出始動用カウンタは、通常遊技の実行中にラウンド数表示器51a〜51dに表示を行わせるか決定するためのものである。これらのカウンタは、メインCPU66により順次“1”増加するように記憶更新されており、所定のタイミングで各カウンタから乱数値を抽出することにより、メインCPU66の各種の機能を実行することとなる。なお、本実施形態においては、このような乱数カウンタを備え、プログラムに従って、メインCPU66が、乱数カウンタを“1”増加させるように記憶更新する構成としたが、これに限らず、別個に、乱数発生器のような装置を備えるように構成してもよい。
待ち時間タイマは、主制御回路60と副制御回路200とにおいて実行される処理の同期を取るためのものである。また、大入賞口開放時間タイマは、シャッタ40を駆動させ、大入賞口39を開放する時間を計測するためのものである。なお、本実施形態におけるタイマは、メインRAM70において、所定の周期で、その所定の周期だけ減算されるように記憶更新されるが、これに限らず、CPUなど自体がタイマを備えていてもよい。
大入賞口開放回数カウンタは、大当り遊技状態における大入賞口の開放回数(いわゆるラウンド数)を示すものである。また、大入賞口入賞カウンタは、1ラウンド中に大入賞口39(図3参照)に入賞し、V・カウントセンサ102又はカウントセンサ104を通過した遊技球の数を示すものである。更に、特別図柄に関する保留個数を示すデータ(所謂、始動記憶数カウンタ)は、始動口25へ遊技球が入賞したが、特別図柄の変動表示が実行できないときに、特別図柄ゲームの開始を保留するが、その保留されている特別図柄ゲームの保留回数を示すものである。更に、普通図柄に関する保留個数を示すデータは、遊技球が通過ゲート54a、54bを通過したが、普通図柄の変動表示が実行できないときに、普通図柄ゲームの開始を保留するが、その保留されている普通図柄ゲームの保留回数を示すものである。ラウンド数表示用カウンタは、液晶表示装置32において表示されるラウンド数を示すものである。
また、メインRAM70には、特別図柄記憶領域、普通図柄記憶領域が位置付けられ、種々の情報が記憶されている。
また、この主制御回路60は、所定の周波数のクロックパルスを生成するリセット用クロックパルス発生回路62、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路64、後述する副制御回路200に対してコマンドを供給するためのシリアル通信用IC72を備えている。また、これらのリセット用クロックパルス発生回路62、初期リセット回路64、シリアル通信用IC72は、メインCPU66に接続されている。なお、このリセット用クロックパルス発生回路62は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生する。
また、主制御回路60には、各種の装置が接続されており、例えば、図7に示すように、V・カウントセンサ102、カウントセンサ104、一般入賞球センサ106、108、110、112、通過球センサ114、115、始動入賞球センサ116、普通電動役物ソレノイド118、大入賞口ソレノイド120、シーソーソレノイド122、バックアップクリアスイッチ124が接続されている。
V・カウントセンサ102は、大入賞口39における特定領域に設けられている。このV・カウントセンサ102は、大入賞口39における特定領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
カウントセンサ104は、大入賞口39における特定領域とは異なる一般領域に設けられている。このカウントセンサ104は、大入賞口39における一般領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
一般入賞球センサ106、108、110、112は、一般入賞口56a〜56dにそれぞれ設けられている。この一般入賞球センサ106、108、110、112は、各一般入賞口56a〜56dを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
通過球センサ114、115は、通過ゲート54a、54bにそれぞれ設けられている。この通過球センサ114、115は、通過ゲート54a、54bをそれぞれ遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
始動入賞球センサ116は、始動口25に設けられている。この始動入賞球センサ116は、始動口25を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
普通電動役物ソレノイド118は、リンク部材(図示せず)を介して始動口25に設けられる羽根部材に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、羽根部材を開放状態又は閉鎖状態とする。
大入賞口ソレノイド120は、図3に示すシャッタ40に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シャッタ40を駆動させ、大入賞口を開放状態又は閉鎖状態とする。
シーソーソレノイド122は、板形状でシャッタ40内部に設けられているシーソー(図示せず)に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シーソーを変位させ、そのシーソーの傾斜を変更する。このシーソーが傾斜された結果、特定領域を通過しやすくなるように又は一般領域を通過しやすくなるように切り替えることとなる。
バックアップクリアスイッチ124は、パチンコ遊技機10に内蔵されており、電断時などにおけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアする機能を有する。例えば、筐体の電源を落とすことにより、結果データがリセットされる。
また、主制御回路60には、払出・発射制御回路126が接続されている。この払出・発射制御回路126には、遊技球の払出を行う払出装置128、遊技球の発射を行う発射装置129、発射ハンドル26、読取装置150が電気的に接続されている。
この払出・発射制御回路126は、主制御回路60から供給される賞球制御コマンド、読取装置150から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置128に対して所定の信号を送信することにより、払出装置128に遊技球を払い出させる。また、払出・発射制御回路126は、発射ハンドル26における回動枠体263の回動量に応じた発射強度で遊技球を遊技盤14に発射させるよう、発射装置129の遊技球の発射を制御する。なお、発射ハンドル26、払出・発射制御回路126、及び発射装置129の電気的構成の詳細については、図8を用いて後述する。
更に、主制御回路60には、ランプ74が接続されている。主制御回路60は、ランプ74に対してランプ(LED)制御信号を供給する。なお、ランプ74には、白熱電球、LEDなど、具体的には、特別図柄保留ランプ34a〜34d、普通図柄保留ランプ50a〜50d、特別図柄表示器35(7セグメントLED)、普通図柄表示器33(表示用ランプ)、ラウンド数表示器51a〜51dなどが含まれる。
(遊技機の電気的構成:発射ハンドル、払出・発射制御回路、及び発射装置)
以下、図8を参照して、発射ハンドル26、払出・発射制御回路126、及び発射装置129の電気的構成を説明する。図8(a)は、発射ハンドル、払出・発射制御回路、及び発射装置の電気的構成を示すブロック図である。図8(b)は、回動量取得テーブルT1の一例を示す図である。図8(c)は、ソレノイド駆動テーブルT2の一例を示す図である。発射装置129は、ソレノイド1301と駆動電力発生装置1302とを有する。ソレノイド1301は、駆動電力発生装置1302によって供給された駆動電圧によって駆動され、この駆動電圧の大きさに比例した発射強度で、上皿20に貯留された遊技球を遊技盤14に発射する。駆動電力発生装置1302は、払出・発射制御回路126(後述の払出・発射制御用CPU1261)から受信した駆動信号に応じた駆動電圧をソレノイド1301に供給する。
まず、発射ハンドル26は、センサドライブ基板1303と加速度センサ1304とを有する。センサドライブ基板1303は、加速度センサ1304から入力されたアナログの検知信号(Y軸の検知信号、X軸の検知信号)をデジタル信号に変換して加速度情報(X軸の加速度情報、Y軸の加速度情報)として払出・発射制御回路126(後述の払出・発射制御用CPU1261)に対して出力する。加速度センサ1304は、Y軸及びX軸の加速度をそれぞれ検知して、この検知した加速度を示すアナログの検知信号をセンサドライブ基板1303に出力する。
また、払出・発射制御回路126は、払出・発射制御用CPU1261、ROM1262、RAM1263とを有する。払出・発射制御用CPU1261は、発射装置129(駆動電力発生装置1302)に対して駆動信号を出力する処理(ソレノイド駆動処理)を行う。ソレノイド駆動処理では、具体的に次のような処理を行う。払出・発射制御用CPU1261は、センサドライブ基板1303から加速度情報を入力する。そして、払出・発射制御用CPU1261は、入力されたX軸の加速度情報、Y軸の加速度情報に基づいて、回動枠体263の回動量を取得し、この回動量に応じた駆動信号を生成して、この駆動信号を駆動電力発生装置1302に出力する。この回動量は、例えば基準位置からの回動角度である。なお、駆動信号は、この回動量の大きさに比例して、大きな駆動電圧がソレノイド1301に供給されるように生成される。また、払出・発射制御用CPU1261は、タッチセンサ2641(図4及び図5)に電気的に接続され、遊技者によってタッチセンサ2641がタッチされているときに限り、駆動信号を駆動電力発生装置1302に出力する。
また、払出・発射制御回路126は、取得された回動枠体263の回動量を示す回動量コマンドをサブCPU206に入力する。この回動量コマンドを受信したときに、サブCPU206は、後述する発射強度表示制御処理を実行して、回動枠体263の回動量を示す情報を発射強度表示部300に表示する。なお、発射強度表示部300の構成の詳細については後述する。
ROM1262には、払出・発射制御用CPU1261に上記ソレノイド駆動処理等を実行させるためのプログラムが記憶されている。また、RAM1263は、払出・発射制御用CPU1261の作用領域として機能する。例えば、払出・発射制御用CPU1261のソレノイド駆動処理の実行時に、RAM1263には、回動量取得テーブルT1と、ソレノイド駆動テーブルT2とが記憶される。
図8(b)で示すように、回動量取得テーブルT1には、Y軸加速度情報の値の範囲及びX軸加速度情報の値の範囲の組み合わせと、回動枠体263の回動量とが対応付けて登録されている。払出・発射制御用CPU1261は、入力されたX軸の加速度情報、Y軸の加速度情報で回動量取得テーブルT1を検索して、回動枠体263の回動量を取得する。具体的には、X軸の加速度情報が含まれるY軸加速度情報の値の範囲、及び、Y軸の加速度情報が含まれるX軸加速度情報の値の範囲に対応する回動量が、回動量取得テーブルT1から取得される。
図8(c)で示すように、ソレノイド駆動テーブルT2には、回動枠体263の回動量に対応付けて駆動パラメータが登録されている。例えば、回動量Aがa1以上であり、a2より小さいときには、駆動パラメータがB1、回動量Aがa2以上であり、a3よりも小さいときには、駆動パラメータがB2というように対応付けて登録されている。このソレノイド駆動テーブルT2は、払出・発射制御用CPU1261によって取得された回動枠体263の回動量で検索される。そして、取得された回動枠体263の回動量に応じた駆動パラメータが払出・発射制御用CPU1261によって取得され、取得された駆動パラメータを示す駆動信号が駆動電力発生装置1302に出力される。なお、駆動信号の示す駆動パラメータが大きい程、大きな駆動電圧がソレノイド1301に供給される。
なお、回動量取得テーブルT1とソレノイド駆動テーブルT2の代わりに、Y軸加速度情報の値の範囲及びX軸加速度情報の値の範囲の組み合わせと、駆動パラメータとを対応付けて登録されたテーブルを用いて、入力されたX軸の加速度情報、Y軸の加速度情報から、駆動パラメータが直接取得されてもよい。また、テーブルを用いずに、演算によって、入力されたX軸の加速度情報、Y軸の加速度情報から、駆動パラメータが算出されてもよい。
(遊技機の電気的構成:副制御回路)
一方、シリアル通信用IC72には、副制御回路200が接続されている。この副制御回路200は、図9に示すように、主制御回路60から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置32における表示制御、スピーカ46L,46Rから発生させる音声に関する制御、ランプ132の制御などを行う。なお、ランプ132には、白熱電球、LEDなど、具体的には、遊技盤14上を明暗表示する装飾ランプ(図示せず)などが含まれる。
なお、本実施形態においては、主制御回路60から副制御回路200に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を送信できるように構成してもよい。
副制御回路200は、サブCPU206、プログラムROM208、ワークRAM210、液晶表示装置32における表示制御を行う(液晶表示装置32における演出画像を表示する制御を行う)ための表示制御回路250、スピーカ46L,46Rから発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路230、ランプ132の制御を行うランプ制御回路240、発射強度表示部300の表示制御を行う発射強度表示部制御回路270から構成されている。副制御回路200は、主制御回路60からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。
サブCPU206には、プログラムROM208、ワークRAM210などが接続されている。サブCPU206は、このプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU206は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路200の制御を行う。
プログラムROM208には、サブCPU206によりパチンコ遊技機10の遊技演出を制御するためのプログラムが記憶されている。
また、プログラムROM208には、複数種類の演出パターンが記憶されている。この演出パターンは、特別図柄の変動表示に関連して実行される演出表示の進行に関するものである。その他にも、プログラムROM208には、複数種類の特別遊技の実行中の演出パターンが記憶されている。この特別遊技の実行中の演出パターンは、特別遊技におけるラウンドゲームに関連して実行される演出表示の進行に関するものである。また、プログラムROM208には、出力情報画像表示報知演出後、出力情報画像などを表示するまでの時間を定める出力情報画像表示タイマが記憶されている。また、プログラムROM208には、リーチ演出の表示期間を定めたリーチ時間テーブルが記憶されている。
さらに、プログラムROM208には、可変表示ゲームおよび識別情報停止ゲームで使用される演出図柄のデータが記憶されている。具体的には、“0”から“9”までの数字からなる図柄データが記憶されている。
なお、本実施形態においては、プログラム、テーブルなどを記憶する記憶手段として、主制御回路60ではメインROM68を、副制御回路200ではプログラムROM208を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジなどの記憶媒体に、プログラム、テーブルなどが記録されていてもよい。もちろん、プログラムROM208の代替としてメインROM68を用いてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、主制御回路60ではメインRAM70、副制御回路200ではワークRAM210などに記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。
ワークRAM210は、サブCPU206の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。例えば、リーチ演出時間を制御するためのタイマ変数、演出パターンを選択するための演出表示選択用乱数カウンタなど、各種の変数などが位置付けられている。
なお、本実施形態においては、メインCPU66の一時記憶領域としてメインRAM70を、サブCPU206の一時記憶領域としてワークRAM210を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
表示制御回路250は、画像データプロセッサ(以下、VDPと称する)212、各種の画像データを記憶する画像データROM216、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ218、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路220から構成されている。
上述したVDP212は、サブCPU206、画像データROM216、D/Aコンバータ218、初期リセット回路220と接続されている。
このVDP212は、いわゆるスプライト回路、スクリーン回路、及びパレット回路などの回路を含み、液晶表示装置32に画像を表示させるための種々の処理を行うことができる装置である。つまり、VDP212は、液晶表示装置32に対する表示制御を行う。また、VDP212には、液晶表示装置32の表示領域32aに画像を表示するためのバッファとしての記憶媒体(例えば、ビデオRAM)を備えている。この記憶媒体の所定の記憶領域に画像データを記憶することによって、所定のタイミングで液晶表示装置32の表示領域32aに画像が表示されることとなる。
画像データROM216には、背景画像データ、演出画像データなどの各種の画像データが別個に記憶されている。もちろん、関連画像を示す関連画像データも記憶されている。
VDP212は、サブCPU206から供給される画像表示命令に応じて、画像データROM216から、背景画像データ、演出画像データなど、各種の画像データを読み出し、液晶表示装置32に表示させる画像データを生成する。VDP212は、生成した画像データを、後方に位置する画像データから順に重ね合わせてバッファに記憶し、所定のタイミングでD/Aコンバータ218に供給する。このD/Aコンバータ218は、画像データを画像信号として変換し、この画像信号を液晶表示装置32に供給することにより、液晶表示装置32に画像を表示させる。
また、音声制御回路230は、音声に関する制御を行う音源IC232、各種の音声データを記憶する音声データROM234、音声信号を増幅するための増幅器236(以下、AMPと称する。)から構成されている。
この音源IC232は、サブCPU206、初期リセット回路220、音声データROM234、AMP236と接続されている。この音源IC232は、スピーカ46L,46Rから発生させる音声の制御を行う。
ランプ制御回路240は、ドライブ回路242と、装飾データROM244とを備え、サブCPU206に接続されている。サブCPU206は、ランプ制御回路240を介してランプ132の発光を制御する。
サブCPU206は、装飾データROM244に記憶されている複数種類のランプ装飾パターンから各種のランプ装飾パターンを読み出し、そのランプ装飾パターンに基づいてドライブ回路242に所定の発光信号を供給する。ドライブ回路242は、受け取った所定の発光信号に基づいて、ランプ132などを点灯、点滅、消灯させる。
発射強度表示部制御回路270は、ドライブ回路272と、発射強度表示用データROM273とを備え、サブCPU206に接続されている。サブCPU206は、発射強度表示部制御回路270を介して発射強度表示部300の表示を制御する処理(発射強度表示制御処理)を実行する。なお、図4を参照して、発射強度表示部300は、3個の7セグメント表示器からなる。そして、発射強度表示制御処理では、サブCPU206は、回動量表示コマンドを入力したときに、最大回動量(回動枠体263の最大回動量)に対する、回動量表示コマンドの示す回動量の割合を算出し、この算出された割合を発射強度値として(例えば、パーセント表示で)発射強度表示部300に表示させる。
(遊技機の動作:主制御回路)
以下に、パチンコ遊技機10で実行される処理を説明する。
(主制御メイン処理)
まず、図10を用いて、主制御回路60において実行される主制御メイン処理を説明する。
図10に示すように、まず、初期化設定処理がメインCPU66により実行され(S11)、電源投入に応じて、メインROM68から起動プログラムが読み込まれるとともに、メインRAM70に記憶されるフラグなどが初期化され、設定される。
次に、特別図柄制御処理が実行される(S14)。特別図柄制御処理については後述する。
次に、普通図柄制御処理が実行され(S15)、通過球センサ114,115からの検知信号に応じて、乱数が発生され、メインROM68に記憶されている普通図柄当選テーブルが参照されて、普通図柄抽選が当選したか否かが判定され、判定の結果がメインRAM70に記憶される。
次に、遊技情報データ生成処理が実行され(S17)、遊技場管理サーバ(図示せず)に送信するための遊技情報データに関する遊技状態コマンドが生成され、メインRAM70に記憶される。
次に、図柄保留個数データ生成処理が実行され(S18)、始動入賞球センサ116からの検知信号に応じて、特別図柄に関する保留個数を示すデータが生成され、保留個数が所定値(例えば、3など)以下の場合には、メインRAM70に記憶される特別図柄に関する保留個数を示すデータが更新される。
次に、羽根開閉処理が実行される(S23)。羽根開閉処理については後述する。その後、ステップS14に戻る。
(特別図柄制御処理)
図10のステップS14において実行される特別図柄制御処理ルーチンについて図11を用いて説明する。なお、図11において、ステップS72からステップS81の側方に描いた数値は、それらのステップに対応する制御状態フラグを示し、その制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する一つのステップが実行され、特別図柄ゲームが進行することになる。
まず最初に、図11に示すように、制御状態フラグがメインCPU66によりロードされる(S71)。
以降のステップS72からステップS81の処理においては、制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かが判断される。この制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS72からステップS81における処理のいずれかを実行可能にするものである。また、それに加えて、各ステップに対して設定された待ち時間タイマなどに応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理が実行される。なお、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することになり、他のサブルーチンを実行することになる。また、所定の周期で後述するシステムタイマ割込処理も実行する。
ステップS72においては、特別図柄記憶チェック処理が実行される(S72)。詳しくは図14を用いて後述する。
次に、特別図柄変動時間管理処理が実行され(S73)、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01)であり、変動時間が経過した場合に、特別図柄表示時間管理を示す値(02)が制御状態フラグにセットされ、確定後待ち時間(例えば1秒)が待ち時間タイマにセットされる。つまり、確定後待ち時間が経過した後、ステップS74の処理が実行されることになる。
次に、特別図柄表示時間管理処理が実行され(S74)、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)であり、確定後待ち時間が経過した場合には、大当りか否かが判断される。大当りである場合には、大当り開始インターバル管理を示す値(03)が制御状態フラグにセットされ、大当り開始インターバルに対応する時間(例えば10秒)が待ち時間タイマにセットされる。つまり、大当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS75の処理が実行されることになる。一方、大当りではない場合には、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)がセットされる。つまり、ステップS81の処理が実行されることになる。
次に、大当り開始インターバル管理処理が実行され(S75)、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理を示す値(03)であり、その大当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合には、メインROM68から読み出された大入賞口39を開放させるためのデータがメインRAM70に記憶される。そして、メインRAM70に記憶された大入賞口39を開放させるためのデータが読み出され、大入賞口39を開放させる旨の信号が、大入賞口ソレノイド120に供給される。このように、メインCPU66などにより、大入賞口39の開閉制御が行われる。つまり、所定の有利な遊技状態(大入賞口39が遊技球を受け入れやすい開放状態から大入賞口39が遊技球を受け入れ難い閉鎖状態までの遊技状態)が提供される一のラウンドゲームを複数回繰り返し行う可能性がある特別遊技が実行されることになる。このように、メインCPU66は、遊技者にとって有利な特別遊技を実行する実行手段の一例である。また、遊技者にとって有利な遊技とは、大入賞口39などの開閉可能な可変入賞装置が開放状態になることであってもよい。
更に、役物開放中を示す値(04)が制御状態フラグにセットされるとともに、開放上限時間(例えば30秒)が大入賞口開放時間タイマにセットされる。つまり、ステップS78の処理が実行されることになる。更に、メインRAM70内のラウンド数表示カウンタに、所定の数字(例えば、“15”)が代入される。更に、メインRAM70内の特別遊技実行時間タイマが使用されて、特別遊技の実行時間の計測が開始される。
次に、役物再開放前待ち時間管理処理が実行され(S77)、制御状態フラグが役物再開放前待ち時間管理を示す値(06)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合には、大入賞口開放回数カウンタが“1”増加されるように記憶更新される。また、役物開放中を示す値(04)が制御状態フラグにセットされるとともに、開放上限時間(例えば30秒)が大入賞口開放時間タイマにセットされる。つまり、ステップS78の処理が実行されることになる。
次に、役物開放中処理が実行され(S78)、制御状態フラグが役物開放中を示す値(04)である場合には、大入賞口入賞カウンタが“10”以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが“0”である)という条件のいずれかを満たすか否かが判断される。いずれかの条件が満たされた場合には、大入賞口39を閉鎖させるために、メインRAM70に位置付けられた変数が更新され、役物内残留球監視を示す値(05)が制御状態フラグにセットされる。また、役物内残留球監視時間(例えば1秒)が待ち時間タイマにセットされる。つまり、役物内残留球監視時間が経過した後、ステップS79の処理が実行されることになる。なお、いずれの条件も満たされない場合には、上述した処理は実行されない。
次に、役物内残留球監視処理が実行され(S79)、制御状態フラグが役物内残留球監視を示す値(05)であり、役物内残留球監視時間が経過した場合には、大入賞口39における特定領域を遊技球が通過しなかったという条件、大入賞口開放回数カウンタが“2”(特別図柄表示器35において停止表示された特定の数字図柄が“50”である場合)又は“15”(特別図柄表示器35において停止表示された特定の数字図柄が“64”、“21”である場合)以上である(最終ラウンドである)という条件のいずれかを満たすか否かが判断される。いずれかの条件が満たされた場合には、大当り終了インターバルを示す値(07)が制御状態フラグにセットされ、大当り終了インターバルに対応する時間が待ち時間タイマにセットされる。つまり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS80の処理が実行されることになる。また、メインRAM70内部の特別遊技数カウンタが“1”増加される。
一方、いずれの条件も満たされない場合には、役物再開放前待ち時間管理を示す値(06)が制御状態フラグにセットされる。更に、メインRAM70内部に記憶されているラウンド数表示カウンタが“1”減算されるように記憶更新される。また、ラウンド間インターバルに対応する時間が待ち時間タイマにセットされる。つまり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS78の処理が実行されることになる。
次に、大当り終了インターバル処理が実行され(S80)、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値(07)であり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合には、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)が制御状態フラグにセットされる。つまり、ステップS81の処理が実行されることになる。また、確変状態となる場合には、確変フラグがメインRAM70の所定領域にセットされる。また、時短状態となる場合には、メインRAM70の所定領域に時短状態フラグがセットされ、後述の図17のステップS406またはステップS407で決定された時短回数がセットされる。
次に、特別図柄ゲーム終了処理が実行され(S81)、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(08)である場合には、特別図柄に関する保留個数を示すデータ(始動記憶情報)が“1”減少されるように記憶更新されるとともに、始動記憶情報が“1”減少する旨の始動記憶数指定コマンドを示すデータが、メインRAM70における所定の記憶領域にセットされる。そして、次回の変動表示を行うために、特別図柄記憶領域の更新が行われ、特別図柄記憶チェックを示す値(00)がセットされる。つまり、ステップS72の処理が実行されることになる。また、時短回数がセットされている場合には、時短回数が1減算され、時短回数が0になったときに、時短状態が終了される。そして、本サブルーチンが終了される。
前述したように、制御状態フラグがセットされることにより、特別図柄ゲームが実行されることとなる。具体的には、大当り遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果がはずれであるときには、制御状態フラグが“00”、“01”、“02”、“08”と順にセットされることにより、図11に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS81の処理が所定のタイミングで実行されることとなる。また、大当り遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果が大当りであるときには、制御状態フラグが“00”、“01”、“02”、“03”と順にセットされることにより、図11に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS75の処理が所定のタイミングで実行され、大当り遊技状態への制御が実行されることになる。更には、大当り遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグが“04”、“05”、“06”と順にセットされることにより、図11に示すステップS78、ステップS79、ステップS77の処理が所定のタイミングで実行され、特別遊技が実行されることとなる。なお、特別遊技(大当り遊技状態)の終了条件(特別遊技終了条件、大当り遊技終了条件)が成立した場合には、“04”、“05”、“07”、“08”と順にセットされることにより、図11に示すステップS78からステップS81の処理が所定のタイミングで実行され、特別遊技が終了されることになる。また、本実施形態においては、所定の時間が経過するまでに特定領域への遊技球の通過がなかったこと(パンク)、最大継続ラウンド数(本実施形態においては、“2”ラウンド又は“15”ラウンド)のラウンドゲームが終了することも特別遊技終了条件である。
(特別図柄記憶チェック処理)
図11のステップS72において実行される特別図柄記憶チェック処理ルーチンについて、図12を用いて説明する。
最初に、図12に示すように、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かがメインCPU66により判断される(S101)。制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値でないと判断された場合には(S101:NO)、本サブルーチンが終了される。制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判断された場合には(S101:YES)、特別図柄に関する保留個数を示すデータが“0”であるか否かが判断される(S102)。特別図柄に関する保留個数を示すデータが“0”であると判断された場合には(S102:YES)、デモ表示処理が実行され(S103)、デモ表示を行わせるために副制御回路200にデモ表示コマンドを供給するための変数がメインRAM70に記憶される。これによって、副制御回路200において、デモ画面の表示が実行されることになる。その後、本サブルーチンが終了される。
一方、特別図柄に関する保留個数を示すデータが“0”でないと判断された場合には(S102:NO)、制御状態フラグとして特別図柄変動時間管理を示す値(01)がセットされる(S104)。そして、特別図柄変動時間管理を示す値が制御状態フラグに記憶される。
続いて、大当り判定処理が実行される(S105)。この処理において、メインCPU66は、高確率フラグを読み出し、読み出した高確率フラグに基づいて、大当たりの判定値(大当たり判定値)の数が異なる複数の大当たり判定テーブルから1つの大当り判定テーブルを選択する。
このように、高確率フラグが所定の値である場合、つまり遊技状態が確変状態である場合には、大当り遊技状態に移行する確率は、通常時よりも向上することになる。そして、メインCPU66は、始動入賞時に抽出された大当り判定用乱数値と、選択された大当り判定テーブルとを参照する。つまり、メインCPU66は、遊技者に有利な大当り遊技状態とするか否かの判定を行うことになる。
次に、図柄決定処理が実行される(S106)。この処理において、メインCPU66は、始動入賞時に抽出された大当たり図柄用乱数値を読み出し、その大当たり図柄用乱数値と、上述した大当たり判定の結果とに基づいて、特別図柄を決定し、その特別図柄を示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶する。また、メインCPU66は、特別図柄を特別の表示態様(大当たり図柄が確変図柄となる表示態様)として決定する場合には、確変状態に移行させる制御を行うこととなる。
次に、変動パターン決定処理が実行され(S109)、演出条件選択用乱数値が抽出される。そして、図柄決定処理により決定された特別図柄に基づいて、メインROM68に記憶される変動パターンテーブルから特別図柄変動パターンコマンドが選択される。具体的には、図柄決定処理により決定された特別図柄に応じた特別図柄変動パターンコマンドが選択され、メインRAM70の所定領域に記憶される。
このように記憶された演出用の特別図柄変動パターンコマンドは、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に変動パターン指定コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、受信した変動パターン指定コマンドに応じた演出表示を実行することになる。
次に、時短回数が“0”であるか否かが判断される(S110)。時短回数が“0”であると判断された場合には(S110:YES)、決定された演出用の変動パターンに対応する通常モード変動時間が待ち時間タイマにセットされる(S111)。一方、時短回数が“0”でないと判断された場合には(S110:NO)、決定された演出用の変動パターンに対応する時短モード変動時間が待ち時間タイマにセットされる(S112)。ステップS111又はステップS112の後、今回の変動表示に用いられた大当り乱数値などが記憶された記憶領域がクリアされる(S113)。そして、本サブルーチンが終了される。
(システムタイマ割込処理)
また、メインCPU66は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。リセット用クロックパルス発生回路62から所定の周期(例えば2ミリ秒)毎に発生されるクロックパルスに応じて、以下のシステムタイマ割込処理が実行される。図19を用いて、システムタイマ割込処理を説明する。
まず、乱数更新処理がメインCPU66により行われ(S42)、メインRAM70に記憶される乱数が更新される。次に、入力検出処理が行われ(S43)、V・カウントセンサ102など各スイッチからの検知信号が検出される。
次に、タイマ更新処理が行われ(S44)、主制御回路60と副制御回路200との同期をとるための待ち時間タイマや、大当りが発生した際に開放する大入賞口39の開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマ等の各種のタイマが更新される。そして、出力処理が行われ(S46)、各種の変数に基づいて駆動制御するための信号がソレノイド、モータ等に供給される。
次に、コマンド出力処理が行われ(S47)、各種のコマンドが副制御回路200等に供給される。そして、払出処理が行われ(S49)、各種の入賞口に遊技球が入賞したときに、予め設定された所定数の賞球の払出しが行われるように、賞球制御コマンドが払出・発射制御回路126に送信される。
そして、回動量表示コマンド出力処理が行われる(S50)。この処理では、メインCPU66は、回動量表示コマンドを生成して、サブCPU206に対して出力する。なお、回動量表示コマンドは、払出・発射制御用CPU1261から入力された、回動枠体263の回動量を示す。この回動量は、図16を用いて後述するソレノイド駆動処理のステップS69によって出力された、回動量情報から取得される。その後、本サブルーチンが終了され、メイン処理が実行される。
(遊技機の動作:副制御回路)
副制御回路200は、主制御回路60からの各種コマンドを受信して、表示処理などの様々な処理を行う。これらの処理の中で本発明に係る制御処理を以下に説明する。
(サブ制御メイン処理)
図14を用いて、副制御回路200において実行されるサブ制御メイン処理を説明する。
まず、初期化処理がサブCPU206により行われ(S1210)、電源投入に応じて、プログラムROM208から起動プログラムが読み込まれるとともに、ワークRAM210に記憶されるフラグなどが初期化され、設定される。
次に、乱数更新処理が行われ(S1220)、ワークRAM210に記憶される乱数が更新される。そして、コマンド解析制御処理が行われ(S1230)、主制御回路60から受信し、ワークRAM210の受信バッファに格納されるコマンドが解析される。
次に、表示制御処理が行われ(S1240)、液晶表示装置32において表示を行うためのデータが表示制御回路250に送信される。例えば、ステップS1230において停止図柄として決定された演出図柄を液晶表示装置32に表示するためのデータが、表示制御回路250に送信される。なお、表示制御回路250において、VDP212は、サブCPU206からの演出画像を表示するためのデータに基づいて、背景画像データ、演出用画像データなど、各種の画像データをプログラムROM208から読み出し、重ね合わせて、液晶表示装置32の表示領域32a上に表示させる。このように、表示制御回路250は、サブCPU206からのデータに基づき、画像データROM216から演出図柄に対応する表示データを呼び出し、演出図柄の変動表示及び停止表示を制御する。
次に、音制御処理が行われ(S1250)、音を出力するためのデータが音声制御回路230に送信される。音声制御回路230は、サブCPU206からの音を出力するためのデータに基づいて、音声データROM234から曲データ、効果音データ、声データなどの、各種音データを読み出し、音を重ね合わせ、AMP236で増幅し、スピーカ46L,46Rから出力させる。
次に、ランプ制御処理が行われ(S1260)、ランプを点灯するためのデータがランプ制御回路240に送信される。ランプ制御回路240は、サブCPU206からのランプを点灯するためのデータに基づいて、装飾データROM244から各種の点灯パターンデータを読み出し、ランプ132を点灯させる。その後、ステップS1220に処理が移される。
そして、発射強度表示制御処理が実行される(S1270)。発射強度表示制御処理では、回動枠体263の最大回動量に対する回動枠体263の回動量の割合を発射強度値として、発射強度表示部300に表示させる処理である。例えば、図4で示すように、回動枠体263が全く回動されていないときには、サブCPU206は発射強度表示部300に0パーセントと表示させる。また、回動枠体263が最大回動量まで回動されているときには、100パーセントと表示される。この発射強度表示制御処理についての詳細を、図15を用いて以下に後述する。
(発射強度表示制御処理)
図15は、図14におけるステップS1270の発射強度表示制御処理の一例を示すフローチャートである。まず、サブCPU206が、メインCPU66から回動量表示コマンドを入力したかどうかを判断する(S31)。なお、この回動量表示コマンドは、図13で示すシステムタイマ割込処理のS50においてメインCPU66が出力したコマンドである。メインCPU66から回動量表示コマンドを入力したと判断しなかった場合には(S31でNO)、サブCPU206が、発射強度表示制御処理を終了させ、処理を図14に戻す。
一方、メインCPU66から回動量表示コマンドを入力したと判断した場合には(S31でYES)、サブCPU206が発射強度値を算出する(S32)。具体的には、サブCPU206は、回動量表示コマンドの示す回動枠体263の回動量を、回動枠体263の最大回動量で除算した値に、100を乗算することで、発射強度値を算出する。この後、サブCPU206は、算出された発射強度値を発射強度表示部300に表示させる(S33)。この後、サブCPU206が、発射強度表示制御処理を終了させ、処理を図14に戻す。
上述したように、算出された発射強度値が発射強度表示部300に表示されるため、遊技者は、発射強度を確認するために、遊技盤14に発射された遊技球の軌道を目視して認識するだけではなく、発射強度表示部300に表示された発射強度値によって確認することができる。このため、遊技盤14に発射された遊技球の軌道を目視することでは、発射強度を確認し難い遊技球の発射開始時においても、遊技者は、現在の遊技球の発射強度を精度良く確認しながら、回動枠体263の回動量を調整することで遊技球の発射強度を精度良く調整することができる。
次に、図8と図16とを用いて、図8で示す払出・発射制御用CPU1261が実行するソレノイド駆動処理を説明する。
(ソレノイド駆動処理)
図16は、ソレノイド駆動処理の一例を示すフローチャートである。ソレノイド駆動処理は、遊技機10の電源がオンされたときに実行開始され、オフされたときに実行終了される。また、ソレノイド駆動処理では、後述のステップS62からステップS69までの処理が、例えば、2ミリ秒経過毎に繰り返し実行される。まず、払出・発射制御用CPU1261はタイマを0にセットする(S61)。この後、払出・発射制御用CPU1261は、センサドライブ基板1303(図9)から加速度情報(Y軸加速度情報及びX軸加速度情報)を取得して、RAM1263に記憶する(S62)。
そして、払出・発射制御用CPU1261は、タイマを参照して、前回タイマを0にセットしてから所定時間(例えば、0.5秒)が経過したか(タイマの値>閾値か)否かを判断する(S63)。ここで、前回タイマを0にセットしてから所定時間が経過していないと判断したときには(S63でNO)、払出・発射制御用CPU1261は、タイマを1インクリメントする(S64)。この後、払出・発射制御用CPU1261は、処理をステップS62に戻す。
一方、前回タイマを0にセットしてから所定時間が経過したと判断したときには(S63でYES)、払出・発射制御用CPU1261は、タイマを0にセットする(S65)。そして、払出・発射制御用CPU1261は、RAM1263に記憶されている複数の加速度情報を読み出し、これらの複数の加速度情報を用いて、回動枠体263の回動量を取得する(S66)。具体的には、払出・発射制御用CPU1261は、複数のX軸加速度情報から、閾値を超える値を示すX軸加速度情報を除き、残りのX軸加速度情報の示す値の平均値(X軸平均値)を算出する。同様にして、複数のY軸加速度情報を用いてY軸平均値を算出する。払出・発射制御用CPU1261は、算出されたX軸平均値と、算出されたY軸平均値とに基づいて、回動枠体263の回動量を取得する。なお、この回動量の取得は、算出されたX軸平均値と、算出されたY軸平均値とで、図8(b)で示す回動量取得テーブルT1を参照することで行われる。
上述したように、X軸平均値とY軸平均値とを算出する理由は、次のようなものである。すなわち、複数のX軸加速度情報から、閾値を超える値を示すX軸加速度情報を除く理由は、このような値はノイズ成分である可能性が高いからである。また、残りの加速度情報の示す値の平均値を算出する理由は、遊技者の手の振動や遊技機10の振動等の成分を効果的に除くことが可能であるからである。
次に、払出・発射制御用CPU1261は、ステップS66で取得された回動量で、図8(c)で示すソレノイド駆動テーブルT2を参照して、駆動パラメータを取得し(S67)、駆動パラメータを示す駆動信号を駆動電力発生装置1302に出力する(S68)。これによって、駆動電力発生装置1302は、入力された駆動信号の示す駆動パラメータの大きさに比例した駆動電圧をソレノイド1301に供給する。この駆動電圧の供給によって、ソレノイド1301は、回動枠体263の回動量の応じた発射強度で遊技球を発射させる。
この後、払出・発射制御用CPU1261は、ステップS66で取得された回動量を示す回動量情報をメインCPU66に対して出力する(S69)。この回動量情報は、図13のステップS50の処理において用いられる。そして、払出・発射制御用CPU1261は、ステップS62に処理を戻す。
上述したように、本実施形態では、加速度センサ1304を用いて、回動枠体263の回動量を取得するため、従来技術とは異なり、回動枠体263の回動軸2631に加速度センサ1304を取り付ける必要がなくなる。このため、発射ハンドル26の設計の自由度を向上させることができる。
(変形例1)
以下に、図17及び図18を用いて本発明の変形例1にかかる発射ハンドル26´の構成を説明する。図17は、本発明の変形例1にかかる発射ハンドルの断面図である。なお、この断面図は、発射ハンドル26´をその左右方向における中心位置で前後方向に垂直に切断した図である。図18は、図17で示す発射ハンドルの回動位置を基準位置に戻すための付勢力を説明するための図である。
発射ハンドル26´では、図18(a)から(c)で示すように、加速度センサ1304が回動軸2631を基準にして左側に設けられている。また、後側枠体262の前面の最下部には、回動枠体263側に突出するようにストッパー2621が延設されている。更に、図18(a)で示すように、回動枠体263の回動位置が基準位置であるときに(回動枠体263が時計周りに回動していないときに)、ストッパー2621の左側面に当接するように、回動枠体263の後側下部にはストッパー2632が形成されている。これによって、図18(b)で示すように、遊技者が回動枠体263を回動操作し、図18(c)で示すように、遊技者が回動枠体263を解除したときには、ストッパー2632がストッパー2621に当接するまで、加速度センサ1304が重りとなり、回動枠体263には反時計周りに回動する。
上述したように、加速度センサ1304の取り付け位置を工夫して、加速度センサ1304自体を、付勢手段として利用して、回動枠体263の回動位置を基準位置まで戻す付勢力を発生させるため、発射ハンドル26´の構成が簡素化し、小型化することができる。なお、発射ハンドル26´は、ばね266を付勢手段として併用しているが、加速度センサ1304を重りとして利用するため、発射ハンドル26に用いられたばね266よりも付勢力の小さいばね266を用いることができる。なお、必ずしも、発射ハンドル26´は、ばね266を有する必要がなく、加速度センサ1304だけを付勢手段として使用してもよい。なお、必ずしも、加速度センサ1304を重りとして利用する必要はなく、加速度センサ1304の取り付け位置は、発射ハンドル26と同一にし、回動軸2631を基準として左側に別途重りを取り付けてもよい。
(変形例2)
以下に、図19を用いて本発明の変形例2に係る発射強度表示部の構成を説明する。図19は、本発明の変形例2にかかる発射強度表示部とその周辺の斜視図である。変形例2に係る発射強度表示部300Aは、8個の円形のライトが右肩上がりに並べて配置されてなる。そして、回動枠体263の回動量に応じて、左端から所定の個数分だけライトが点灯される。なお、変形例2では、例えば、各ライトには、発光強度値の範囲が対応づけられており、図15のステップS32で算出された発光強度値に対応するライトが点灯される。例えば、左端のライトは、15パーセント以上30パーセントより小さい発光強度値に対応付けられ、左端から2番目のライトは、15パーセント以上40パーセントより小さい発光強度値に対応付けられている。これによって、発光強度値が35パーセントである場合には、左端のライトと、左端から2番目のライトが点灯される。
変形例2によれば、本実施形態にかかる発射強度表示部300に比較して、遊技者が直感的に回動枠体263の回動量を把握することができ、遊技者が視認性良く回動枠体263の回動量を把握することができる。なお、本実施形態にかかる発射強度表示部300で表示した発光強度値や、変形例2にかかる発射強度表示部300Aで表示した8個のライトを、液晶ディスプレイ装置に表示する構成であってもよい。
(変形例3)
本実施形態では、加速度センサ1304を用いて、重力加速度を検知する構成であるが、この構成に代えて、加速度センサを用いて回動枠体263の動作加速度を検知し、この検知信号に基づいて、回動枠体263の回動量を取得してもよい。
なお、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。