JP5498980B2 - 排熱回収装置 - Google Patents
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Description
図14(a)に示すように、排熱回収装置100は、排気ガスを導入する導入口101と、この導入口101から上方に向かって延ばされる第1通路102と、この第1通路102の一部に設けられ排気ガスと媒体とで熱交換を行う熱交換器103と、第1通路102を迂回するように設けられる第2通路104と、この第2通路104の下流に設けられ第1通路102及び第2通路104を開閉するバルブ105とからなる。
従って、排熱回収装置の一層のシンプル化が望まれる。
第2通路の下流端部は、第1通路の下流端部がバルブ室に接続される部位よりも下流側まで延ばされ、
第2通路の断面積をS1、第2通路内を流れる排気ガスの流速をV1、第2通路の上流端部での排気ガスの圧力をP0とし、
バルブ室のうち第2通路の下流端部が位置する部位の断面積をS2、第2通路の下流端部から排出された排気ガスの流速をV2、第2通路の下流での排気ガスの圧力をP2とし、
第2通路の上流端部から下流端部までの距離をLとした場合に、
V1及びV2の値を調整して、P0=P2となるよう、S1、S2及びLが設定されることで、バルブが開放している場合に、排気ガスが第2通路にのみ流され、
前記バルブ室の上流端部から前記第1通路の下流端部に向かって基体が延ばされ、
前記基体に重ね合わせられることで、前記基体と共に閉断面を形成する蓋体が、前記第2通路に向かって延ばされ、
前記基体及び蓋体を介して前記第1通路が前記バルブ室に連結され、
前記蓋体の先端は、前記第2通路の外周面に対して所定の間隔を保ちながら設けられると共に、前記第2通路を下流側から見た場合に、前記第2通路の下流端部に重なっていることを特徴とする。
図1に示されるように、排熱回収装置10は、排気ガスが導入される排ガス導入部11と、この排ガス導入部11に接続される分岐部12と、この分岐部12に繋がれる第1通路13と、この第1通路13内に設けられ排気ガスの熱で媒体を温める熱交換器14と、この熱交換器14を迂回するように設けられ第1通路13と共に分岐部12に接続される第2通路15と、この第2通路15の下流に設けられるバルブ室16と、このバルブ室16の上流端部16aから第1通路13の下流端部に向かって延ばされ第1通路13を通過した排気ガスをバルブ室16に導く合流部17と、バルブ室16に支持され排気ガスの流れ方向に垂直に設けられた回転軸18と、この回転軸18に向かって先端が臨むよう設けられ媒体の温度によって作動することで回転軸18を回転させるサーモアクチュエータ19とを備える。
熱交換器14には、媒体を排出するための媒体排出管22が接続される。
なお、サーモアクチュエータ以外にも、任意のアクチュエータを用いることができる。また、アクチュエータの取付位置は排熱回収装置本体(熱交換器14に直接繋がれる場合)に限られない。
回転軸18の他端には、矢印(2)で示すように回転軸18を付勢するばね26と、このばね26が抜けることを防止する抜止め板27とが取付けられる。
抜止め板27にはレバー部材28が固定され、このレバー部材28にサーモアクチュエータ19のロッド24が接触する。
このような排熱回収装置10について次図以降で詳細を説明する。
テーパ部32で拡径することで、排ガス導入部11に導入された排気ガスの速度(流速)を調整することができる。
第1の蓋体36には、排ガス導入部11を接続するための接続口36aが設けられると共に、第1の蓋体36の剛性を高めるための凹凸形状部36c、36dが形成される。凹凸形状部36c、36dは、排気ガスの流れをガイドするための部位でもある。即ち、凹凸形状部36c、36dで排気ガスの流れをガイドし、各層の伝熱チューブ41に均一に排気ガスを送ることができる。
仮に、排ガス導入部に第1、第2通路を直接接続する場合は、排ガス導入部、第1、第2通路をそれぞれ接続することができるような形状とする必要があり、部品形状が複雑化する。
排ガス導入部11に第1、第2通路13,15を直接接続する場合に比べ、排ガス導入部11、第1、第2通路13,15の形状を単純にすることができ、溶接作業を容易に行うことができる。
即ち、閉断面状の分岐部12を形成することで、排ガス導入部11、第1、第2通路13,15の溶接作業を容易に行うことができる。
エンドプレート38、39を延ばして第1通路13とするため、部品点数を削減することができ望ましい。
伝熱チューブ41の内部を排気ガスが流れ、伝熱チューブ41の外周部を媒体が流れる。伝熱チューブ41を介して、排気ガスと媒体との間で熱交換が行われる。
バルブ45は、回転軸(図1、符号18)に固定され、回転軸と共に回転する部材である。
第2の蓋体49に、第2の蓋体49の剛性を高めるための凹凸形状部49cが形成される。
即ち、閉断面状の合流部17を形成することで、第1、第2通路13,15の溶接作業を容易に行うことができる。
排ガス導入部11、第1通路13、熱交換器14、第2通路15、バルブ室16が組み立てられた状態の排熱回収装置10について次図で説明する。
バルブ室16の上流端部16aは、合流部17に繋がれ、第2通路15の下流端部15bは、バルブ室16内に収納される。
第2通路15の下流端部15bは、第1通路13の下流端部13bがバルブ室16に接続される部位(合流部17)よりも下流側に位置する。
第2の蓋体49の先端49aは、第2通路15の外周に沿って配置される。
詳細は次図で説明する。
詳細を次図で説明する。
第2通路15は、第1通路側(図面右側)の半分が第2の蓋体49の先端49aで囲われている。
一方、半分より狭い範囲であると、第2通路15を通過した排気ガスが合流部17に向かって逆流しやすくなる。
逆流の生じやすい第1通路側の半分を第2の蓋体49の先端49aで囲う。逆流を有効に防ぎつつ、合流部17を通過した排気ガスをバルブ室16内へ円滑に流すことができる。
第2通路15の下流端部15bを閉じるバルブ45について詳細を次図以降で説明する。
第2通路内に流れる排気ガスの流量が多くなった場合について次図で説明する。
熱交換器を流れる媒体の温度が高い場合のバルブの作用について次図で説明する。
例えば、断面積S2は、想像線55の位置におけるバルブ室16の断面積から、回転軸18、バルブ45の面積を引いた面積である。
第2通路15を流れる排気ガスの流量が所定の量以下であり、且つ熱交換器を流れる媒体の温度が所定の温度以下の場合は、バルブ45は閉じている。
第2通路15を流れる排気ガスの流量が所定の量を超える、又は熱交換器を流れる媒体の温度が所定の温度を超えた場合は、バルブ45が開いている。
バルブ45の開閉による排気ガスの流路について、次図で詳細を説明する。
前述したとおり、媒体の温度が所定の温度を超える前であっても、排気ガスの流量が所定の量を超えた場合はバルブ45が開く。バルブ45が開くことで、排気ガスを第2通路15へ逃がす。排気ガスを第2通路15へ逃がすことで高負荷時の出力低下を抑制する。
点Zでの断面積は、前述の通りS2である。
一方、第2通路15の外である点Zでは、断面積がS2と広くなる。断面積が広がることで排気ガスの流速はV1よりも遅いV2となる。即ち、点Zでの流速はV2であり、V1>V2である。
点Zでは、断面積がS2に増大するため、排気ガスの圧力もP2に増加する。即ちP1<P2。
排気ガスの流速V1及びV2の値に拘わらず、P0=P2とすることができれば、第1通路13を閉じずに第2通路15にのみ排気ガスを流すことができる。
第1通路13の入口側の排気ガスの圧力P0と、出口側の排気ガスの圧力P2を同じにすることで、排気ガスは第2通路15にのみ流される。即ち、第1通路13を閉じることなく、排気ガスを第2通路15にのみ流すことができる。第1通路13や第2通路15の形状をバルブの軌道に合わせる必要がなく、排熱回収装置10を小型化することができる。
次に、車両の内燃機関の排気量や車体の大きさに合わせて、第2通路15の長さL及び断面積S1を決定する。
ここでS0は、仮のS2であり、第2通路の下流端部での渦流損失を考慮しない値である。
第1通路に排気ガスが流れる場合は、再度調整を行い、第1通路に排気ガスが流れなくなるまで、この作業を繰り返す。
また、ζ・L+(S1/S2)2+ψ=1となるよう、S1、S2及びLが設定されるということもできる。
サーモアクチュエータ(図1、符号19)の変形例について次図で詳細を説明する。
矢印(3)に示す戻しばね66が付勢する力は、ロッド65、抜止め板27、回転軸18を介して、バルブ45を閉じる方向(矢印(4)参照)に作用する。
抜止め板27とピン71の詳細について次図で詳細に説明する。
連結部材72の変更例について詳細を次図で説明する。
本体部82に嵌込み部83を嵌込む構成とすることで、連結部材81の取付作業を容易に行うことができる。
Claims (2)
- 排気ガスが導入される排ガス導入部と、この排ガス導入部に接続され導入された前記排気ガスを2つの通路のうち任意の通路に向かって流す分岐部と、この分岐部に繋がれる前記通路のうち一方の通路である第1通路と、この第1通路内に設けられ前記排気ガスの熱で媒体を温める熱交換器と、この熱交換器を迂回するように設けられ前記通路のうち他方の通路である第2通路と、この第2通路の下流であって前記排気ガスの流れ方向に垂直に設けられた回転軸と、この回転軸に取付けられ前記第2通路を閉じる方向に付勢されるバルブと、このバルブが収納され前記第1通路の下流端部が接続されるバルブ室と、前記媒体の温度によって作動し前記回転軸を回転させるアクチュエータとを備えている排熱回収装置において、
前記第2通路の下流端部は、前記第1通路の下流端部が前記バルブ室に接続される部位よりも下流側まで延ばされ、
前記第2通路の断面積をS1、前記第2通路内を流れる排気ガスの流速をV1、前記第2通路の上流端部での排気ガスの圧力をP0とし、
前記バルブ室のうち前記第2通路の下流端部が位置する部位の断面積をS2、前記第2通路の下流端部から排出された排気ガスの流速をV2、前記第2通路の下流での排気ガスの圧力をP2とし、
前記第2通路の上流端部から下流端部までの距離をLとし、
前記V1及びV2の値を調整して、P0=P2となるよう、前記S1、S2及びLが設定されることで、前記バルブが開放している場合に、前記排気ガスが前記第2通路にのみ流され、
前記バルブ室の上流端部から前記第1通路の下流端部に向かって基体が延ばされ、
前記基体に重ね合わせられることで、前記基体と共に閉断面を形成する蓋体が、前記第2通路に向かって延ばされ、
前記基体及び蓋体を介して前記第1通路が前記バルブ室に連結され、
前記蓋体の先端は、前記第2通路の外周面に対して所定の間隔を保ちながら設けられると共に、前記第2通路を下流側から見た場合に、前記第2通路の下流端部に重なっていることを特徴とする排熱回収装置。 - 前記排ガス導入部は、上流側の入口部と、この入口部からテーパ状に設けられ拡径するテーパ部と、このテーパ部の下流端部から延ばされ前記分岐部に接続される分岐部側接続部とからなることを特徴とする請求項1記載の排熱回収装置。
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