JP2009013838A - 排気熱回収装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】排気熱回収装置の小型化を図るとともに、排気熱の回収を行う時と排気熱の回収を行わない時とを切り替える際の排気ガス経路の圧力損失の急変を抑制する。
【解決手段】排気ガス経路11aを形成する排気管11内に、冷却水を流通させる第1熱交換通路19および排気ガスを流通させる第2熱交換通路20が形成された熱交換器12を回転変位可能に配置する。さらに、排気熱回収運転時には、第2熱交換通路20における排気ガス流通方向および排気管11におけるガス流れ方向が平行となるように熱交換器12の回転位置を変化させ、熱遮断運転時には、排気ガス流通方向およびガス流れ方向が垂直となるように熱交換器12の回転位置を変化させる。これにより、排気ガス経路11aを1つとして小型化を図るとともに、排気熱回収運転時と熱遮断運転時との切り替える際の排気ガス経路の圧力損失の急変を抑制する。
【選択図】図2

Description

本発明は、排気熱を回収する排気熱回収装置に関する。
従来、特許文献1、2に、車両走行用のエンジンから排出される排気ガスと熱媒体であるエンジン冷却用の冷却水とを熱交換させて、排気ガスの排気熱を冷却水に回収させる排気熱回収装置が開示されている。
例えば、特許文献1の排気熱回収装置は、排気ガスが流れる排気ガス経路として、排気ガスと冷却水とを熱交換させる熱交換器が配置された熱交換用経路、および、熱交換器を迂回させて排気ガスを流すバイパス経路の2つの排気ガス経路を備え、さらに、バイパス経路を開閉する切替弁を備えて構成されている。
そして、排気熱の回収を行う時には、切替弁を閉弁させて排気ガスの流れを熱交換用経路へ導いて、排気ガスの排気熱を冷却水に回収させている。一方、排気熱の回収を行わない時には、切替弁を開弁させて排気ガスの流れをバイパス経路へ導いている。
また、特許文献2の排気熱回収装置は、特許文献1の排気熱回収装置と同様に、熱交換用経路、バイパス経路および切替弁を備え、熱交換用経路を形成する外側管の内側にバイパス経路を形成する内側管を配置した二重管構造とすることで、排気熱回収装置全体としての小型化を図ろうとしている。
特開2006−312884号公報 特開2007−32561号公報
ところが、特許文献1、2の排気熱回収装置では、いずれも切替弁の開閉によって、排気熱の回収を行う時には熱交換用経路側に排気ガスを流し、排気熱の回収を行わない時にはバイパス経路側に排気ガスを流す構成になっているので、熱交換用経路およびバイパス経路の2つの独立した排気ガス経路を設けなければならない。そのため、排気熱回収装置全体としての小型化には限界がある。
さらに、排気熱の回収を行う時と排気熱の回収を行わない時とでは排気ガス経路が異なるため、切替弁の開閉によって排気ガス経路を切り替える際に、排気ガス経路の圧力損失が急変する。このような圧力損失の急変は、燃費向上や排気ガス中の有害成分低減のために行われるエンジンの最適制御の妨げになることがある。
上記点に鑑み、本発明は、2つの独立した排気ガス経路が設けられた排気熱回収装置に対して、充分に小型化された排気熱回収装置を提供することを第1の目的とする。
また、本発明は、排気熱の回収を行う時と排気熱の回収を行わない時とを切り替える際に、排気ガス経路の圧力損失の急変を抑制できる排気熱回収装置を提供することを第2の目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、排気ガスの排気熱を熱媒体に回収させる排気熱回収装置であって、排気ガスが流れる排気ガス経路(11a)を形成する排気管(11)と、排気管(11)内に配置されて、排気ガスと熱媒体とを熱交換させる熱交換器(12)とを備え、熱交換器(12)には、排気管(11)に回転可能に支持された回転軸部(14)、熱媒体を流通させる第1熱交換通路(19)および第1熱交換通路(19)の周囲に形成されて排気ガスを流通させる第2熱交換通路(20)が設けられており、熱交換器(12)の回転位置を変化させて第2熱交換通路(20)を流通する排気ガス量を調整することによって、排気熱の回収量を調整する排気熱回収装置を特徴とする。
これによれば、熱交換器(12)の回転位置を変化させて熱交換器(12)の第2熱交換通路(20)を流通する排気ガス量を調整することによって、排気熱の回収量を調整しているので、排気熱の回収量を変化させた場合であっても、排気ガスは排気管(11)によって形成された同じ排気ガス経路(11a)を流れる。
つまり、特許文献1、2に記載された排気熱回収装置にように、2つの独立した排気ガス経路を設ける必要がない。その結果、2つの独立した排気ガス経路が設けられた排気熱回収装置に対して、充分に小型化を図ることができる。さらに、特許文献1、2のように、切替弁の開閉によって排気ガス経路を切り替える必要がないので、排気ガス経路の圧力損失が急変することも回避できる。
また、上記特徴の排気熱回収装置において、回収量を最も多くする排気熱回収運転時には、第2熱交換通路(20)における排気ガス流通方向および排気管(11)におけるガス流れ方向が平行となるように熱交換器(12)の回転位置を変化させ、排気熱の回収量を最も少なくする熱遮断運転時には、排気ガス流通方向およびガス流れ方向が垂直となるように熱交換器(12)の回転位置を変化させるようになっていてもよい。
これによれば、排気熱回収運転時には、排気ガス流通方向およびガス流れ方向が平行となるので、熱交換器(12)の第2熱交換通路(20)を通過する排気ガス量を増加させることができる。従って、排気熱の回収量を多くできる。
また、熱遮断運転時には、排気ガス流通方向およびガス流れ方向が垂直となるので、熱交換器(12)の第2熱交換通路(20)に排気ガスが通過しない。従って、実質的に、排気熱をほぼ回収しない状態とすることができる。
さらに、排気熱回収運転時および熱遮断運転時における熱交換器(12)の回転位置が決定されているので、それぞれの運転時における排気ガス経路(11a)の圧力損失を予め調整しておくことで、排気熱回収運転時と熱遮断運転時とを切り替えても、排気ガス経路(11a)の圧力損失を一定に保つことができる。
なお、本発明のように、排気管(11)内に熱交換器(12)が配置される場合、熱交換器(12)の回転位置によらず、排気ガスの排気熱が熱交換器(12)に伝熱される。そのため、「回収量を最も多くする排気熱回収運転時」とは、特許文献1、2における「排気熱の回収を行う時」に対応し、「排気熱の回収量を最も少なくする熱遮断運転時」とは、特許文献1、2における「排気熱の回収を行わない時」に対応する運転である。
また、本発明における「平行」および「垂直」という用語は、それぞれ排気ガス流通方向およびガス流れ方向が完全な平行および垂直になっている場合のみを意味するものではなく、排気熱回収装置の製造誤差、組付誤差等によって平行および垂直から微小にずれている場合も含む意味である。
また、上記特徴の排気熱回収装置において、排気熱回収運転時における排気ガス経路(11a)の圧力損失および熱遮断運転時における排気ガス経路(11a)の圧力損失が同等になっていてもよい。
これによれば、排気熱回収運転時と熱遮断運転時とを切り替えた際に、排気ガス経路(11a)の圧力損失が急変してしまうことを確実に回避できる。なお、本発明における「同等」という用語は、圧力損失が完全に一致している場合のみを意味するものではなく、僅かにずれている場合も含む意味である。
また、上述の特徴の排気熱回収装置において、熱交換器(12)の外周部を形成する外枠部材(15)のうち、熱遮断運転時において、ガス流れ方向の上流側に位置する部位のガス流れ方向に平行かつ回転軸部(14)の軸方向に垂直な断面形状は、ガス流れ方向の上流側に向かって尖った形状になっていてもよい。
これによれば、熱遮断運転時に、熱交換器(12)の外周部に衝突する排気ガスの流れを整流して、排気ガス経路(11a)の圧力損失を低減できる。その結果、熱遮断運転時における圧力損失を、排気熱回収運転時における圧力損失に、容易に一致させることができる。
また、上述の特徴の排気熱回収装置において、排気管(11)には、回転軸部(14)が挿入されるとともに、排気管(11)の内外を貫通する貫通穴(11d)が設けられ、回転軸部(14)には、第1熱交換通路(19)に熱媒体を流入出させる流入出通路(14a)が形成されていてもよい。
これによれば、排気管(11)の外部から、排気管(11)の内部に配置された熱交換器(12)へ、熱媒体を容易に流入出させることができる。
さらに、貫通穴(11d)と回転軸部(14)との隙間は、ラビリンスシール構造によってシールされていてもよい。なお、ラビリンスシールとは、貫通穴(11d)と回転軸部(14)との間に凹凸の隙間を何段にも組み合わせて、各段ごとに徐々に隙間から漏れるガスの圧力を低下させていく非接触型のシール構造である。
従って、熱交換器(12)を回転変位させる際の摺動抵抗を低減できる。さらに、排気ガスが高温となる時には、貫通穴(11d)および回転軸部(14)の熱膨張によって、貫通穴(11d)と回転軸部(14)との隙間寸法が縮小するのでシール性が向上する。
また、上述の特徴の排気熱回収装置において、排気管(11)のうち、熱交換器(12)のガス流れ方向上流側には、排気ガス経路(11a)の経路断面積を徐々に縮小させるスロープ部(11e)が形成されていてもよい。
これによれば、ガス流れ方向を変更して熱交換器(12)に向けることができるので、排気熱回収運転時の排気熱の回収量を効果的に増加できる。
また、上述の特徴の排気熱回収装置において、排気管(11)には、排気ガス経路(11a)の経路断面積を拡大させる膨出部(11f)が形成されており、熱交換器(12)は、排気管(11)内のうち、膨出部(11f)によって排気ガス経路(11a)の経路断面積が拡大された部位に配置されていてもよい。
これによれば、熱交換器(12)の熱交換面積を拡大できるので、排気熱回収運転時の排気熱の回収量を効果的に増加できる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
図1〜4により、本発明の第1実施形態を説明する。本実施形態では、本発明の排気熱回収装置10を、車両用排気熱回収システム1に適用している。このシステムは、エンジン2から排出された排気ガスの有する熱量(排気熱)を排気熱回収装置10にてエンジン冷却用の冷却水(以下、単に冷却水という。)に回収し、回収された熱量をエンジン2の暖機促進および車室内の暖房に利用するものである。図1は、本実施形態の車両用排気熱回収システム1の模式的な全体構成図である。
図1に示すように、車両用排気熱回収システム1では、エンジン2から排出された排気ガスが排気熱回収装置10へ導かれる(矢印A1)。そして、排気熱回収装置10から流出した排気ガスは、消音用のマフラ3に導かれ(矢印A2)、マフラ3から大気へ放出される(矢印A3)。
さらに、エンジン2には、冷却水を循環させる冷却水回路4が接続されている。この冷却水回路4のうち、エンジン2の冷却水入口側には、エンジン2により回転駆動されるウォータポンプ5が配置されている。そして、このウォータポンプ5が作動することによって、冷却水が冷却水回路4を循環する。
さらに、冷却水回路4は、冷却水の有する熱量を大気に放熱させるラジエータ側回路4aおよび排気ガスの有する熱量を冷却水に回収させて利用する排気熱回収側回路4bに大別される。なお、ラジエータ側回路4aおよび排気熱回収側回路4bは、エンジン2の冷却水出口側とウォータポンプ5の冷却水吸入側との間に、並列的に接続されている。
まず、ラジエータ側回路4aには、ラジエータ6、バイパス通路7およびサーモスタット8が設けられている。ラジエータ6は、エンジン2の冷却水出口から流出した冷却水と図示しない送風機から送風される外気とを熱交換させて冷却水を冷却する放熱器である。バイパス通路7は、ラジエータ6の入口側と出口側とを直接接続して、ラジエータ6を迂回させて冷却水を流す通路である。
サーモスタット8は、サーモワックス(感温部材)の温度による体積変化を利用して弁体を変位させる周知の温度応動弁である。具体的には、サーモスタット8は、ラジエータ6の出口側とバイパス通路7の出口側との合流部に配置されており、冷却水温度が所定温度(本実施形態では、80℃)以上になると、ラジエータ6の出口側を開口させ、所定温度より低くなるとバイパス通路7の出口側を開口させる。
一方、排気熱回収側回路4bには、ヒータコア9および排気熱回収装置10が設けられている。ヒータコア9は、図示しない車両用空調装置を構成する構成機器の1つであり、車室内へ送風される室内送風空気(矢印B)と排気熱回収装置10から流出した冷却水とを熱交換させて、室内送風空気を加熱する加熱用熱交換器である。
排気熱回収装置10は、エンジン2から排出された排気ガスと冷却水とを熱交換させて、排気ガスの排気熱を冷却水に回収させるものである。従って、本実施形態における熱媒体は冷却水である。
排気熱回収装置10の詳細については、図2〜4により説明する。なお、図2は、排気熱回収装置10のガス流れ方向の断面図であり、図2(a)は、後述する排気熱回収運転時における断面図であり、図2(b)は、後述する熱遮断運転時における断面図である。また、図3は、図2(a)のC−C断面を拡大した拡大断面図である。
この排気熱回収装置10は、内部に排気ガスが流れる排気ガス経路11aを形成する排気管11、排気ガス経路11aを流れる排気ガスと冷却水とを熱交換させる熱交換器12および熱交換器12を回転変位させる電動アクチュエータ13等を有して構成される。
排気管11は、耐熱性に優れる金属(例えば、フェライト系ステンレス)で形成された略円筒状の管である。より具体的には、図3に示すように、排気管11は2つの分割部材11b、11cによって構成されており、内部に熱交換器12を収容した状態で、各分割部材11b、11cを一体に接合して形成されている。
また、それぞれの分割部材11b、11cには、排気管11として接合された際に排気管11の内外を貫通する貫通穴11dが形成されている。従って、排気管11としては、貫通穴11dが2つ形成される。さらに、2つの貫通穴11dは互いに同軸上、かつ、その中心軸線が排気管11の略中央部を通過するように配置される。
熱交換器12は、排気管11の貫通穴11dに挿入される回転軸部14、回転軸部14に一体的に形成されて熱交換器12の外周部(外枠)を形成する外枠部材15、外枠部材15の内部に配置される変形チューブ16、変形チューブ16の空隙部16cに配置されて排気ガスと冷却水との熱交換を促進する熱交換フィン17等を有して構成される。
回転軸部14は、耐熱製に優れる金属で形成されており、この回転軸部14が貫通穴11dに挿入されることによって、熱交換器12が排気管11に対して回転可能に支持される。なお、本実施形態では、回転軸部14と貫通穴11dとの隙間は、O−リング18によってシールされている。
また、回転軸部14の内部には、回転軸部14の軸方向に冷却水回路4(より具体的には、排気熱回収側回路4b)と変形チューブ16内に形成される第1熱交換通路19とを接続する流入出通路14aが形成されている。この流入出通路14aは、排気管11の外部に設けられた冷却水回路4と排気管11の内部に配置された熱交換器12の第1熱交換通路19との間で冷却水を流入出させる機能を果たす。
外枠部材15は、排気管11内壁面の断面形状(略円形状)に沿うように形成された円筒状の環状部材である。また、外枠部材15と排気管11の内壁面との間には予め定めた間隔Sの隙間が形成されている。この間隔Sは、熱交換器12が回転軸部14を中心に回転した際に、熱交換器12と排気管11の内壁面が接触・干渉してしまうことを防止できるように決定されている。
変形チューブ16は、外枠部材15の内側で、外枠部材15の内周形状に沿うように円弧状に湾曲する複数本の湾曲チューブ部16aおよび外枠部材15の内側で直線上に延びる直線チューブ部16bによって構成され、各チューブ16a、16bの相互間に空隙部16cが形成されている。
なお、このような変形チューブ16は、例えば、図4に示すように、プレス加工等で形成された2枚の金属板16dを接合することによって、容易に製造できる。なお、図4(a)は、変形チューブ16の正面図であり、図4(b)は、図4(a)のD−D断面図である。
具体的には、この2枚の金属板16dには、それぞれ接合面側から外側へ向かって凹ませた凹部および貫通穴が形成されており、2枚の金属板16dを接合した際に、それぞれの金属板16dの凹部間に形成される空間によって、冷却水を流通させる第1熱交換通路19が形成され、貫通穴によって空隙部16cが形成される。
熱交換フィン17は、熱伝導性に優れる金属(例えば、銅)の薄板を波形状に曲げ加工したコルゲートフィンである。この熱交換フィン17は、図3に示すように、外枠部材15と変形チューブ16の各チューブ部16a、16bとの間および隣接する各チューブ部16a、16bの相互間に配置されている。
そして、熱交換フィン17と変形チューブ16の空隙部16cによって、排気ガスを流通させる第2熱交換通路20が、第1熱交換通路19の周囲に形成される。
なお、熱交換フィン17は、その波状面が第1熱交換通路19を流通する冷却水流通方向に対して垂直に配置されているので、第1熱交換通路19を流通する冷却水流通方向(図3では、紙面平行方向)および第2熱交換通路20を流通する排気ガス流通方向(図3では、紙面垂直方向)は互いに垂直になっている。
電動アクチュエータ13は、熱交換器12を回転軸部14の軸中心に回転変位させるものである。この電動アクチュエータ13は、電動モータ13aおよびギア機構13b等によって構成され、熱交換器12の回転軸部14の一端側に連結されている。なお、電動アクチュエータ13は、図示しない制御装置21によって、その作動が制御される。
具体的には、回収量を最も多くする排気熱回収運転時には、制御装置21は、図2(a)に示すように、第2熱交換通路20における排気ガス流通方向および排気管11におけるガス流れ方向が平行となるように熱交換器12の回転位置を変化させ、排気熱の回収量を最も少なくする熱遮断運転時には、図2(b)に示すように、排気ガス流通方向およびガス流れ方向が垂直となるように熱交換器12の回転位置を変化させる。
さらに、本実施形態の熱交換器12では、排気熱回収運転時における排気ガス経路11aの圧力損失および熱遮断運転時における排気ガス経路11aの圧力損失が略同等となっている。このような圧力損失の調整は、前述の変形チューブ16の空隙部16cの開口面積、外枠部材15の軸方向長さ等を調整することで、容易に行うことができる。
なお、制御装置21の入力側には、エンジン2の冷却水出口側の冷却水温度を検出する図示しない冷却水温度センサが接続されており、制御装置21では、この冷却水温度センサの検出値に基づいて、電動アクチュエータ13の作動を制御している。
次に、上記の構成における本実施形態の作動について説明する。本実施形態の車両用排気熱回収システム1の適用される車両では、一般的な車両と同様に、冷却水の温度を80℃以上、100℃以下に維持することが望ましい。
例えば、冷却水の温度が80℃より低くなると、エンジンオイルの粘性が低下してエンジン2の駆動フリクションが増加して燃費が悪化し、さらに、ヒータコア9へ供給できる熱源が不足して暖房能力が不足してしまうからである。また、冷却水の温度が100℃より高くなるとエンジン2がオーバーヒートしてしまうおそれがあるからである。
そこで、本実施形態では、冷却水の温度が80℃より低い場合に排気熱回収運転を行い、冷却水の温度が100℃以上になった場合に熱遮断運転を行う。なお、冷却水の温度が80℃以上、100℃以下では上述の燃費悪化、暖房能力不足およびオーバーヒートのおそれがないので、排気熱回収運転を行ってもよいし、熱遮断運転を行ってもよい。
仮に、冷却水の温度が80℃以上、100℃以下に場合に、排気熱回収運転が行われても、冷却水の温度が80℃以上では、前述の如く、サーモスタット8がラジエータ6の出口側を開口させるので、回収された排気熱はラジエータ6にて放熱されることになる。
まず、排気熱回収運転時の作動について説明する。なお、本実施形態のように、排気管11内に熱交換器12が配置される構成では、熱交換器12の回転位置によらず、排気ガスの排気熱が熱交換器12に伝熱されてしまう。従って、本実施形態の排気熱回収装置10では、「排気熱の回収を行う時」と「排気熱の回収を完全に行わない時」とを厳密に切り替えることができない。
従って、本実施形態では、特許文献1、2における「排気熱の回収を行う時」と実質的に同じ意義の運転を示すものとして「回収量を最も多くする排気熱回収運転時」という表現を用い、特許文献1、2における「排気熱の回収を行わない時」と実質的に同じ意義の運転を示すものとして「排気熱の回収量を最も少なくする熱遮断運転時」という表現を用いている。
排気熱回収運転時には、前述の如く、制御装置21が電動アクチュエータ13の作動を制御して、図2(a)に示すように、第2熱交換通路20における排気ガス流通方向および排気管11におけるガス流れ方向が平行となるように熱交換器12の回転位置を変化させる。
これにより、熱交換器12の第2熱交換通路20を通過する排気ガス量を増加させることができるので、冷却水に回収させる排気熱の回収量を最も多くできる。さらに、冷却水の温度が80℃以下になっている場合には、サーモスタット8がバイパス通路7の出口側を開口させるので、回収した排気熱がラジエータ5にて外気に放熱されることはない。
その結果、排気熱回収装置10にて回収した排気熱によって高温となった冷却水をヒータコア9へ流入させて、回収した排気熱を車室内の暖房に利用することができる。さらに、ヒータコア9から流出した冷却水がエンジンへ流入するので、エンジンの暖機を促進することができる。
次に、熱遮断運転時の作動について説明する。熱遮断運転時は、前述の如く、制御装置21が電動アクチュエータ13の作動を制御して、図2(b)に示すように、第2熱交換通路20における排気ガス流通方向および排気管11におけるガス流れ方向が垂直となるように熱交換器12の回転位置を変化させる。
これにより、実質的に熱交換器12の第2熱交換通路20に排気ガスが通過しなくなるので、冷却水に回収させる排気熱の回収量を最も少なくできる。その結果、実質的に排気熱を回収していない冷却水をラジエータ5にて放熱させて、再びエンジンへ流入させるので、エンジンの冷却ができる。
本実施形態では、上記の如く、熱交換器12の回転位置を変化させて熱交換器12の第2熱交換通路20を流通する排気ガス量を調整することによって、排気熱の回収量を調整している。従って、排気熱の回収量を最も多くする排気熱回収運転時であっても、排気熱の回収量を最も少なくする熱遮断運転時であっても、排気ガスは排気管11によって形成された同じ排気ガス経路11aを流れる。
つまり、特許文献1、2に記載された排気熱回収装置のように、2つの独立した排気ガス経路を設けることなく、1つの排気ガス経路11aを設けるだけで、排気熱回収運転時と熱遮断運転時とを切り替えることができる。その結果、2つの独立した排気ガス経路が設けられた排気熱回収装置に対して、排気熱回収装置10全体として大幅な小型化を図ることができる。
さらに、特許文献1、2のように、切替弁の開閉によって排気ガス経路を切り替える必要がなく、しかも、排気熱回収運転時における排気ガス経路11aの圧力損失および熱遮断運転時における排気ガス経路11aの圧力損失が略同等となっているので、排気熱回収運転と熱遮断運転とを切り替えても、排気ガス経路11aの圧力損失が急変することも回避できる。その結果、排気熱回収装置10における圧力損失の急変によって、エンジンの最適制御が妨げられることもない。
(第2実施形態)
本実施形態では、第1実施形態に対して、図5に示すように、熱交換器12の外枠部材15のうち、熱遮断運転時において、ガス流れ方向の上流側に位置する部位のガス流れ方向に平行かつ回転軸部14の軸方向に垂直な断面形状が、ガス流れ方向の上流側に向かって尖った形状になっている。その他の構成および作動は第1実施形態と同様である。
なお、図5(a)は、本実施形態の排気熱回収装置10の熱遮断運転時におけるガス流れ方向の断面図であり、図5(b)は、(a)のE−E断面図である。なお、図5では、第1実施形態と同一もしくは均等部分には同一の符号を付している。これは以下の実施形態でも同様である。
本実施形態の構成によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができるだけでなく、熱遮断運転時において、熱交換器12の外枠部材15に衝突する排気ガスの流れを整流して排気ガス経路11aの圧力損失を低減できる。これにより、熱遮断運転時における排気ガス経路11aの圧力損失を、排気熱回収運転時における排気ガス経路11aの圧力損失に、より一層、容易に一致させることができる。
さらに、熱交換器12の外枠部材15に衝突する排気ガスの流れが矢印A4方向に整流されるので、熱遮断運転時に、より一層、第2熱交換通路20に排気ガスが通過しにくくなる。その結果、本実施形態のように、排気管11内に熱交換器12が配置される構成であっても、熱遮断運転時に実質的に排気熱を回収しないようにすることができる。
(第3実施形態)
本実施形態では、第1実施形態に対して、図6に示すように、排気管11のうち、熱交換器12のガス流れ方向上流側に、スロープ部11eを形成したものである。その他の構成および作動は第1実施形態と同様である。なお、図6は、本実施形態の排気熱回収装置10の排気熱回収運転時におけるガス流れ方向の断面図である。
スロープ部11eは、排気管11の排気ガス経路の経路断面積を徐々に縮小させるもので、排気管11における排気ガスのガス流れ方向から見たときに、スロープ部11eの最下流部における排気ガス経路11aの経路断面が、熱交換器12の外枠部材15の内周側よりも内側に位置するように形成されている。
従って、本実施形態では、第1実施形態と同様の効果を得ることができるだけでなく、スロープ部11eにて排気ガスの流れ方向を、矢印A5に示すように熱交換器12に向けることができる。その結果、排気熱回収運転時の排気熱の回収量を効果的に増加できる。さらに、熱交換器12において、排気ガス中の水分が凝縮しても、スロープ11eによって、凝縮水がガス流れ方向上流側へ向かって逆流してしまうことを防止できる。
(第4実施形態)
本実施形態は、第1実施形態に対して、図7に示すように、排気管11のうちガス流れ方向の略中央部に、排気ガス経路11aの経路断面積を拡大させる膨出部11fが形成されており、さらに、熱交換器12が膨出部11fよって経路断面積が拡大された部位に配置されている。その他の構成および作動は第1実施形態と同様である。
なお、図7は、本実施形態の排気熱回収装置10の排気熱回収運転時におけるガス流れ方向の断面図である。
本実施形態の構成によれば、前述の図3にて説明した、熱交換器12と排気管11の内壁面が接触・干渉してしまうことを防止するための間隔Sの隙間を、排気管11を膨らませることによって形成できる。従って、熱交換器12の熱交換面積を、上述の実施形態に対して、拡大できる。
その結果、第1実施形態と同様の効果を得ることができるだけでなく、熱交換器12の熱交換面積を拡大することによって、排気熱回収運転時の排気熱の回収量を効果的に増加できる。
(第5実施形態)
上述の実施形態では、回転軸部14と貫通穴11dとの隙間を、O−リング18によってシールしたが、本実施形態では、図8に示すように、排気管11の貫通穴11d側に複数の溝11gを形成して、ラビリンスシール構造にてシールしている。なお、図8は、本実施形態の排気熱回収装置10の排気熱回収運転時におけるガス流れ方向の断面図である。
さらに、本実施形態では、熱交換部12の回転軸部14を、排気管11よりも熱膨張係数の高い金属(例えば、オーステナイト系ステンレス)によって形成している。その他の構成および作動は第1実施形態と同様である。
本実施形態の構成によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができるだけでなく、非接触型のシールであるラビリンスシール構造を採用しているので、電動アクチュエータ13が熱交換器12を回転変位させる際の摺動抵抗を低減できる。
さらに、排気ガス経路11aを通過する排気ガスが高温になると、排気管11の貫通穴11dと熱交換器12の回転軸部14の熱膨張変形によって、貫通穴11dと回転軸部14との隙間寸法を縮小させてシール性を向上できる。特に、本実施形態では、熱交換器12の回転軸部14を、排気管11に対して、熱膨張係数の高い金属で形成しているので、排気ガスが高温になった際のシール性を効果的に向上できる。
(第6実施形態)
上述の実施形態では、図3に示すように、2つの回転軸部14のうち、一方に形成された流入出通路14aを介して、冷却水回路4から熱交換器12の第1熱交換通路19へ冷却水を流入させ、他方に形成された流入出通路14aを介して、第1熱交換通路19から冷却水回路4へ冷却水を流出させているが、本実施形態では、図9に示すように、一方の回転軸部14に2つの流入出通路14aを形成している。
さらに、一方の回転軸部14に設けられた2つの流入出通路14aに適合するように、変形チューブ16の第1、2チューブ部16a、16bの形状も変更している。本実施形態の構成によれば、第1実施形態と同様の効果を得ることができるだけでなく、貫通穴11dを1箇所設けるだけでよく、冷却水回路4との接続が一方の回転軸部14側のみとなるので、排気熱回収装置10の組付性が向上する。
(第7、8実施形態)
上述の実施形態では、熱交換器12を1つ設けた例を説明したが、熱交換器12の個数はこれに限定されない。例えば、第7実施形態では、図10に示すように、3つの熱交換器12を設けて、それぞれの熱交換器12を冷却水回路4に対して直列に接続している。また、第8実施形態では、図11に示すように、3つの熱交換器12を設けて、それぞれの熱交換器12を冷却水回路4に対して直列に接続している。
これにより、排気熱回収運転時の排気熱の回収量を増加させることができる。さらに、各熱交換器12を回転変位させる各電動アクチュエータ13の作動を独立して制御することによって、排気熱回収運転時に排気熱の回収を行う熱交換器12の数を変更すれば、排気熱の回収量を調整することもできる。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、以下のように種々変形可能である。
(1)上述の実施形態では、排気熱回収装置10の運転モードとして、排気熱回収運転と熱遮断運転との2つの運転モードを切り替える例を説明したが、排気熱回収装置10の運転モードは、これに限定されない。
つまり、本発明の排気熱回収装置10では、熱交換器12の回転位置を変化させることによって、第2熱交換通路20の排気ガス流通方向および排気管11のガス流れ方向を変化させることができる。これにより、第2熱交換通路20を流通する排気ガス量を調整することができ、排気熱の回収量を調整できる。
従って、例えば、制御装置21が、冷却水の温度に応じて目標回収熱量を決定して、目標回収熱量が得られるように熱交換器12の回転位置を制御する運転モードを設けてもよい。
(2)上述の実施形態では、2枚の金属板16dを接合することによって、変形チューブ16を形成しているが、変形チューブ16の形成手段はこれに限定されない。
例えば、断面扁平の扁平チューブあるいは断面円形の丸チューブを適宜接続して形成してもよい。この場合は、外枠部材15の内側で、外枠部材15の内周形状に沿うように円弧状に湾曲させた複数本の湾曲チューブ16aと、外枠部材15の内側で直線上に延びる直線チューブ16bとを接続継手等により接続して形成すればよい。
さらに、変形チューブ16によって形成される第1熱交換通路19の通路構成は、上述の実施形態の構成に限定されない。例えば、外枠部材15の内側で一本のチューブを蛇行状に曲げるようにして形成してもよい。さらに、上述の各実施形態では、排気管11を円筒状に形成しているが、中空の角柱状、楕円柱状に形成してもよい。この場合も、外枠部材15の形状を排気ガス経路の経路断面形状に沿って形成すればよい。
(3)上述の第5実施形態では、ラビリンスシール構造として、排気管11の貫通穴11d側に複数の溝11gを形成した例を説明したが、もちろん、回転軸部14の外周側に複数の溝を形成して、ラビリンスシール構造を実現してもよい。
さらに、図12に示すように、排気管11の貫通穴11dと回転軸部14の外周との間に、複数枚の異なる径のワッシャ11h、11iを挟み込むことで、ラビリンスシール構造を実現してもよい。なお、図12は、貫通穴11dおよび回転軸部14周辺の拡大断面図である。
(4)上述の実施形態では、排気熱回収装置10にて回収した熱量をエンジン2の暖機促進および車室内の暖房に利用しているが、回収した熱量の利用はこれに限定されない。他の車両搭載機器の暖機促進に用いてもよい。例えば、ハイブリッド車両のように、エンジンと電動モータとを切り換えて走行する車両では、電動モータに電力を供給するバッテリの暖機促進に用いてもよい。
さらに、本発明の適用は車両用に限定されない。例えば、汎用エンジン、据置型燃焼装置等の排気ガスが発生する装置の排気熱回収装置として適用してもよい。また、上述の実施形態では、冷却水の温度を80℃以上、100℃以下となるように維持しているが、もちろん、この温度範囲は適用されるシステムに応じて変更してもよい。
(5)上述の各実施形態の構成を、それぞれ組み合わせてもよい。例えば、第2実施形態の構成に、第3実施形態のスロープ部11eを設け、さらに、貫通穴11dと回転軸部14の外周との隙間をラビリンスシール構造によってシールしてもよい。
(6)上述の実施形態では、熱交換器12の回転制御を冷却水温度センサと電動アクチュエータを用いて行う例を説明したが、この回転制御は温度感知で作動するアクチュエータ(サーモワックス、バイメタル、形状記憶合金など)を用いて行ってもよい。
第1実施形態の車両用排気熱回収システムの全体構成図である。 (a)は、第1実施形態の排気熱回収装置の排気熱回収運転時の断面図であり、(b)は、第1実施形態の排気熱回収装置の熱遮断運転時の断面図である。 図2(a)のC−C断面図である。 (a)は、第1実施形態の熱交換器の変形チューブの正面図であり、(b)は、(a)のD−D断面図である。 (a)は、第2実施形態の排気熱回収装置の熱遮断運転時の断面図であり、(b)は、(a)のE−E断面図である。 第3実施形態の排気熱回収装置の排気熱回収運転時の断面図である。 第4実施形態の排気熱回収装置の排気熱回収運転時の断面図である。 第5実施形態の排気熱回収装置の排気熱回収運転時の断面図である。 第6実施形態の排気熱回収装置の熱遮断運転時の断面図である。 第7実施形態の排気熱回収装置の熱遮断運転時の断面図である。 第8実施形態の排気熱回収装置の熱遮断運転時の断面図である。 他の実施形態のラビリンスシール構造を示す断面図である。
符号の説明
11…排気管、11a…排気ガス経路、11d…貫通穴、11e…スロープ部、
11f…膨出部、12…熱交換器、14…回転軸部、14a…流入出通路、
15…外枠部材、19…第1熱交換通路、20…第2熱交換通路。

Claims (8)

  1. 排気ガスの排気熱を熱媒体に回収させる排気熱回収装置であって、
    前記排気ガスが流れる排気ガス経路(11a)を形成する排気管(11)と、
    前記排気管(11)内に配置されて、前記排気ガスと前記熱媒体とを熱交換させる熱交換器(12)とを備え、
    前記熱交換器(12)には、前記排気管(11)に回転可能に支持された回転軸部(14)、前記熱媒体を流通させる第1熱交換通路(19)および前記第1熱交換通路(19)の周囲に形成されて前記排気ガスを流通させる第2熱交換通路(20)が設けられており、
    前記熱交換器(12)の回転位置を変化させて前記第2熱交換通路(20)を流通する前記排気ガス量を調整することによって、前記排気熱の回収量を調整することを特徴とする排気熱回収装置。
  2. 前記回収量を最も多くする排気熱回収運転時には、前記第2熱交換通路(20)における排気ガス流通方向および前記排気管(11)におけるガス流れ方向が平行となるように前記熱交換器(12)の回転位置を変化させ、
    前記排気熱の回収量を最も少なくする熱遮断運転時には、前記排気ガス流通方向および前記ガス流れ方向が垂直となるように前記熱交換器(12)の回転位置を変化させることを特徴とする請求項1に記載の排気熱回収装置。
  3. 前記排気熱回収運転時における前記排気ガス経路(11a)の圧力損失および前記熱遮断運転時における前記排気ガス経路(11a)の圧力損失が同等になっていることを特徴とする請求項2に記載の排気熱回収装置。
  4. 前記熱交換器(12)の外周部を形成する外枠部材(15)のうち、前記熱遮断運転時において、前記ガス流れ方向の上流側に位置する部位の前記ガス流れ方向に平行かつ前記回転軸部(14)の軸方向に垂直な断面形状は、前記ガス流れ方向の上流側に向かって尖った形状になっていることを特徴とする請求項2または3に記載の排気熱回収装置。
  5. 前記排気管(11)には、前記回転軸部(14)が挿入されるとともに、前記排気管(11)の内外を貫通する貫通穴(11d)が設けられ、
    前記回転軸部(14)には、前記第1熱交換通路(19)に熱媒体を流入出させる流入出通路(14a)が形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の排気熱回収装置。
  6. 前記貫通穴(11d)と前記回転軸部(14)との隙間は、ラビリンスシール構造によってシールされていることを特徴とする請求項5に記載の排気熱回収装置。
  7. 前記排気管(11)のうち、前記熱交換器(12)のガス流れ方向上流側には、前記排気ガス経路(11a)の経路断面積を徐々に縮小させるスロープ部(11e)が形成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の排気熱回収装置。
  8. 前記排気管(11)には、前記排気ガス経路(11a)の経路断面積を拡大させる膨出部(11f)が形成されており、
    前記熱交換器(12)は、前記排気管(11)内のうち、前記膨出部(11f)によって前記排気ガス経路(11a)の経路断面積が拡大された部位に配置されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の排気熱回収装置。
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