図1は、電子データの保存方法の一例を説明する図である。以下で説明する保存方法では、会議を一意に識別することができる識別情報(会議識別情報)が用いられる。例えば、会議識別情報にはコードを用いることができ、このコードのことを、以下の説明では「会議コード」と記載する。ある会議に使用される資料の電子データには、その電子データが使用される会議を識別する会議コードが付される。例えば、図1の電子データには、201004101300−108という会議コードが付されているものとする。コンピュータは、記憶部30の中に、会議コードに対応付けられた格納領域34(34a、34b)を備えている。例えば、格納領域34aは、201004101300−108という会議コードに対応付けられ、格納領域34bは、201004100900−110という会議コードに対応付けられている。なお、以下の説明では、格納領域34は資料記憶部33の中に作成されるものとする。会議コードの生成方法、付加方法、格納領域の生成方法などについては、後述する。
コンピュータは、保持している電子データの印刷が指示されると、印刷の対象とされている電子データに会議コードが含まれているかを確認する。以下の説明では、印刷の対象とされている電子データを「対象電子データ」と記載することがある。対象電子データ1に会議コードが含まれている場合、コンピュータは、その会議コードにより識別される会議の開催時刻を取得する。開催時刻の取得についても後で詳しく述べる。
コンピュータは、会議の開催時刻を対象電子データ1の印刷が指示された時刻と比較する。印刷が指示された時刻が会議の開催時刻よりも早い場合、コンピュータは、会議コードに対応付けられた格納領域34に対象電子データ1を格納するかをユーザに問い合わせる。例えば、コンピュータは、格納選択ボックス5を含む選択画面2をモニタに表示することができる。この場合、ユーザは、格納選択ボックス5に表示された選択肢のいずれかを選択してから確定ボタン3を選択することにより、対象電子データ1を格納領域34に格納するかを選択する。以下の説明では、対象電子データ1を格納領域34に格納するかをユーザが選択した結果を示す情報を「選択情報」と記載することがある。ここでは、ユーザが対象電子データ1を格納領域34に格納することを選択したものとする。
対象電子データ1を格納領域34に格納することが選択された場合、コンピュータは、対象電子データ1に付された会議コードに対応付けられている格納領域34へ、対象電子データ1を格納する。図1の例では、対象電子データ1は、201004101300−108という会議コードを含んでいるので、対象電子データ1は格納領域34aに格納される。
本実施形態によると、会議の開催時刻よりも前にその会議で使用される電子データの印刷が指示されると、コンピュータは、格納領域34に電子データを格納するかをユーザに確認する。換言すると、会議に用いられる資料を作成するユーザは、その資料が用いられる会議が始まるまでは、作成した資料を印刷しようとするたびに、資料を格納領域34に格納するかを確認されることになる。従って、資料が作成もしくは更新された後に、ユーザが資料の電子データを格納領域34に格納することを忘れる可能性が低くなる。すると、会議の資料が格納領域34にまとめて格納される可能性が高くなるため、会議の資料の管理が容易になる。さらに、会議に用いられる資料の電子データがまとめて保存されると、会議の参加者は、会議の資料にアクセスしやすくなる。従って、会議の参加者は、参加する会議の会議コードを用いることにより、会議の開催前に会議に用いられる資料を確認することができる。また、会議中や会議の終了後にも、会議の参加者が会議で用いられた資料にアクセスしやすくなる。
図1を参照しながら、1台のコンピュータで本実施形態にかかる保存方法が行われる場合について述べたが、互いに通信可能な複数の装置を用いて前述の保存方法が実施される場合もある。以下、図面を説明しながら、複数の装置で保存方法が実施される場合を例として、本実施形態にかかる保存方法について詳しく説明する。以下の説明では、サーバ装置で会議の予約の受付と会議ごとの資料の保存が行われ、会議の参加者に用いられる端末装置で会議の資料が作成される場合を例として説明する。
<装置構成>
図2は、サーバ装置10の構成例を示す図である。サーバ装置10は、通信インタフェース11、制御部20、および、記憶部30を備える。制御部20は、予約受付部21、格納領域生成部23、通知部24、および、データ格納部25を備える。予約受付部21は、会議コード生成部22を備える。記憶部30は、会議テーブル31、アドレス情報記憶部32、資料記憶部33、通知アドレス情報記憶部35、通知先リスト36、資料格納プログラム37、および、データ38を備える。資料記憶部33は、格納領域34(34a、34b)を備える。なお、資料記憶部33が備える格納領域34の数は任意である。
サーバ装置10は、通信インタフェース11を介してネットワークに接続されている端末装置との間でデータを送受信する。例えば、サーバ装置10は、通信インタフェース11を介して、格納領域34に格納される電子データなどを端末装置から受信する。また、サーバ装置10は、通信インタフェース11を介して端末装置に会議コードを通知する。
予約受付部21は、会議の申し込み情報を取得して、会議の予約の受付を行う。ここで、会議の申し込み情報には、会議の開催時刻、会議が行われる会議室を特定する情報、参加者を特定する情報などが含まれるものとする。予約受付部21は、申し込み情報を取得すると、会議テーブル31に記録されている予約済みの会議の情報と比較して、申し込み情報で特定される会議を受け付けることができるかを判定する。取得した予約情報で特定される会議の開催が可能である場合、予約受付部21は予約を受け付ける。
会議コード生成部22は、予約が受け付けられた会議を一意に識別する会議コードを生成して、格納領域生成部23に出力する。以下の説明では、会議コード生成部22は、開催時刻と会議室の番号を組み合わせた会議コードを生成するものとする。例えば、会議コード生成部22は、2010年4月10日13時から108番会議室で行われる会議の会議コードを201004101300−108とするものとする。すなわち、会議コードの最初の8桁の数は会議が開催される日付、次の4桁は会議の開催時刻であり、ハイフンで結ばれた後の数字は会議室番号である。このように生成された会議コードは、会議の開催時刻の情報を含む。従って、この場合、会議コードは、後述するように、開催時刻を表す開催時刻情報としても用いられる。なお、会議コードの生成方法は、実装に応じて変更することができる。会議コードが生成されると、予約受付部21は、受け付けた予約の申し込み情報を会議コードと対応付けて会議テーブル31に保存する。
格納領域生成部23は、会議コードに対応する格納領域34を、資料記憶部33に生成する。また、格納領域生成部23は、格納領域34のアドレスを、会議テーブル31に保存する。さらに、格納領域生成部23は、通知部24に、生成された格納領域34に対応する会議コードを通知する。
通知部24は、格納領域生成部23からの通知に応じて、会議テーブル31を参照し、会議の参加者が使用する端末装置に、会議コードとその会議コードに対応する格納領域34のアドレスを通知する。例えば、通知部24は、コード付加プログラム62を生成し、コード付加プログラム62を添付したメールを会議の参加者が使用する端末に送信する。コード付加プログラム62の生成や、コード付加プログラム62が添付された電子メールの送信の際に通知部24が行う動作については、後で詳しく説明する。
データ格納部25は、通信インタフェース11を介して、端末装置から格納領域34のいずれかのアドレスを格納先として指定された電子データを受信する。データ格納部25は、受信した電子データについて指定されているアドレスを確認して、指定されたアドレスに生成されている格納領域34に格納する。
会議テーブル31は、予約された会議の各々について、会議コードに対応付けて会議の申し込み情報や格納領域34のアドレスなどの情報を記録する。会議テーブルの例や使用方法については後述する。アドレス情報記憶部32は、サーバ装置10にアクセスするユーザの氏名、メールアドレス、所属部署、所属グループ名などの情報を記憶する。アドレス情報記憶部32に記憶されるテーブルの例を図3に示す。なお、図3は、テーブルの一例であり、実装に応じて、アドレス情報記憶部32が記憶する情報は変更されることがある。
資料記憶部33は、任意の数の格納領域34を含む。格納領域34の各々は、1つの会議コードと対応付けられている。格納領域34は、対応付けられた会議コードを含む電子データを格納する。また、各々の格納領域34では、対応付けられた会議コードで識別される会議の参加者からのアクセスが許可されている。例えば、格納領域34aは、201004101300−108の会議コードで識別される会議の参加者の共有フォルダに設定される場合がある。
通知アドレス情報記憶部35は、通知部24によって会議コードや格納領域34のアドレスが通知された通知先を、会議コードに対応付けて記憶する。通知アドレス情報記憶部35は、例えば、メールアドレス、ユーザの個人名、所属部署名、所属グループ名など、通知先を識別できる任意の情報を用いて通知先を記憶できる。例えば、開発部の全員に201004110900−110という会議コードとその会議コードに対応付けられた格納領域34のアドレスが通知されたとする。この場合、通知アドレス情報記憶部35は、
201004110900−110:開発部
のように会議コードと部署名を対応付けて記憶することができる。
通知先リスト36は、通知部24が会議コード等を通知するメールアドレスを記録する。通知アドレス情報記憶部35と通知先リスト36の例、生成方法等については、後述する。資料格納プログラム37は、サーバ装置10に備えられたCentral Processing Unit(CPU、図6を参照)により実行される。資料格納プログラム37を実行することにより、CPUは、制御部20として動作する。データ38には、例えば、複数のコード付加プログラム62に共通して用いられるソースコードなどが含まれる。
記憶部30は、適宜、制御部20の動作に用いられるデータなどの記憶や、ユーザから入力されたデータ、通信インタフェース11を介して送受信されるデータの記憶などにも用いられることがある。
図4は、端末装置40の構成例を示す図である。端末装置40は、通信インタフェース41、制御部50、および、記憶部60を備える。制御部50は、コード付加部52、比較部53、選択情報取得部54、および、データ出力部55を備える。なお、図4の例では、コード付加部52は、データ特定部51を備えている。記憶部60は、格納先情報記憶部61、コード付加プログラム62、資料送信プログラム63、および、データ64を備える。
端末装置40は、通信インタフェース41を介してサーバ装置10との間でデータを送受信する。例えば、端末装置40は、通信インタフェース11を介して、サーバ装置10からコード付加プログラム62などを受信する。また、端末装置40は、通信インタフェース41を介して、サーバ装置10に電子データを送信する。
データ特定部51は、会議コードを付加する電子データを特定する。データ特定部51は、コード付加部52による会議コードの付加処理が開始されると、端末装置40に備えられたタイマ(図示せず)にアクセスして、付加処理が開始された時刻を表す情報を取得する。さらに、データ特定部51は、付加処理が開始された時刻に近い時刻に生成された電子データや更新された電子データの中から、会議コードが付加される電子データを特定する情報を取得する。例えば、データ特定部51は、会議コードの付加処理が開始されると、端末装置40が記憶している電子データの使用履歴を取得し、使用履歴に含まれている電子データのファイル名をユーザに通知する。ユーザから、会議コードを付加する電子データが指定されると、データ特定部51は、指定された電子データを特定する情報を取得する。コード付加部52は、予め、付加する会議コードを保持しており、ユーザから指定された電子データに、保持している会議コードを付加する。例えば、コード付加部52は、電子データのヘッダもしくはフッタに会議コードを記録することができる。
以下の説明では、コード付加プログラム62を端末装置40に含まれているCPUが実行することにより、CPUは、データ特定部51およびコード付加部52として動作するものとする。なお、コード付加プログラム62は、サーバ装置10から端末装置40に送信されるものとする。ここで、会議コードと会議コードに対応付けられた格納領域34のアドレスを特定する情報は、コード付加プログラム62に含まれている。以下の説明では、例えば、コード付加プログラム62が起動されたときなどに、コード付加部52は、コード付加プログラム62に含まれている会議コードと格納領域34のアドレスを、格納先情報記憶部61に記録するものとする。
図5は、格納先情報記憶部61に記憶されるテーブルの例を示す図である。格納先情報記憶部61には、会議コードに対応付けて、その会議コードに対応する格納領域34のアドレスが記録される。なお、図5の例では、格納先情報記憶部61は、会議コードと格納領域34のアドレスを記憶しているが、実装に応じて、他のデータも併せて記憶するように変形される場合がある。
図4は、データ特定部51とコード付加部52が1つずつ端末装置40に含まれている場合の例を示しているが、端末装置40は、サーバ装置10から複数のコード付加プログラム62を受信する場合もある。コード付加プログラム62が複数受信されている場合、各々のコード付加プログラム62に対応したデータ特定部51とコード付加部52が制御部50に存在するものとする。例えば、201004101300−108の会議コードを備えたコード付加プログラム62aは、201004101300−108の会議コードを付加するためのデータ特定部51aとコード付加部52aを動作させる。コード付加部52aは、201004101300−108の会議コードを付加する電子データを特定する情報を取得し、電子ファイルに会議コードを付加する。また、コード付加部52aは、201004101300−108という会議コードと、その会議コードに対応付けられた格納領域のアドレスを格納先情報記憶部61に記憶する。例えば、コード付加部52aは、図5の1段目のデータに示すように、会議コードとアドレスを対応付けて記録する。同様に、201004100900−110の会議コードを備えたコード付加プログラム62bは、201004100900−110の会議コードを付加するためのデータ特定部51bとコード付加部52bを動作させる。また、コード付加部52bは、201004100900−110の会議コードや会議コードに対応する格納領域のアドレスを格納先情報記憶部61に記録する。
比較部53は、会議コードが付加されているファイルについて、ユーザから印刷する旨の指示があると、その会議コードで識別される会議の開催時刻を取得する。例えば、前述のように、会議コードが会議の開催時刻と会議が行われる会議室の番号の組み合わせである場合、比較部53は、会議コードの最初の数列から開催時刻を取得する。さらに、比較部53は、会議コードが付加されている対象電子データ1を印刷する旨の指示を制御部50が受信した時刻と、対象電子データ1に付加されている会議コードで識別される会議の開催時刻を比較する。なお、印刷する旨の指示が受信された時刻は、端末装置40に備えられたタイマ(図示せず)に比較部53がアクセスすることにより取得されるものとする。比較部53は、比較結果を選択情報取得部54に通知する。
選択情報取得部54は、対象電子データ1に付加された会議コードで識別される会議の開催時刻よりも前に、その対象電子データ1の印刷が指示された場合、対象電子データ1を格納領域に格納するかをユーザに問い合わせる。ユーザから電子データを格納領域に格納することが指示されると、選択情報取得部54は、データ出力部55に電子データの出力を指示する。すなわち、選択情報取得部54は、電子データを格納領域に格納するか否かを示す指示を取得して、その指示をデータ出力部55に通知する。
データ出力部55は、選択情報取得部54からの指示に応じて、会議コードに対応付けられている格納領域34に向けて対象電子データ1を出力する。データ出力部55は、対象電子データ1を出力する際に、格納先情報記憶部61を参照して、会議コードに対応付けられた格納領域34のアドレスを取得し、取得したアドレスに対象電子データ1を出力する。さらに、データ出力部55は、後述するように、対象電子データ1をプリンタ(図示せず)にも出力する。なお、対象電子データ1の形式を画像ファイルなどに変更してから格納領域34に格納することが選択されると、データ出力部55は、対象電子データ1の形式の変更も行う。
端末装置40に備えられたCPUは、資料送信プログラム63を実行することにより、比較部53、選択情報取得部54、および、データ出力部55として動作するものとする。記憶部60は、適宜、制御部50の動作に用いられるデータなどの記憶や、ユーザから入力されたデータ、通信インタフェース41を介して送受信されるデータの記憶などにも用いられることがある。
図6は、サーバ装置10および端末装置40のハードウェア構成例を示す図である。サーバ装置10と端末装置40のいずれも、CPU71、メモリ72、入力装置73、出力装置74、バス75、外部記憶装置76、媒体駆動装置77、および、ネットワーク接続装置79を備えるものとする。
サーバ装置10が備えるCPU71は、資料格納プログラム37を実行することにより、制御部20として動作する。また、端末装置40が備えるCPU71は、コード付加プログラム62と資料送信プログラム63を実行することにより、制御部50として動作する。サーバ装置10に備えられているメモリ72は、記憶部30として動作する。同様に、端末装置40に備えられているメモリ72は、記憶部60として動作する。
サーバ装置10と端末装置40のいずれも、例えば、キーボードやマウスなどの入力装置73を備えることができる。サーバ装置10は、入力装置73を介して会議の予約情報を取得することができる。また、ユーザは、サーバ装置10に備えられた入力装置73を介して、会議の予約情報以外にもサーバ装置10へデータを入力することができる。端末装置40に備えられた入力装置73を介してユーザは、会議コードを付加する電子データの指定や、対象電子データ1を格納領域34に格納するかの指示を、端末装置40に入力することができる。
サーバ装置10は、モニタなどの出力装置74に、例えば、会議の予約画面などを出力することができる。端末装置40の出力装置74は、例えば、データ特定部51により、会議コードを付加する電子データを特定するために用いられるデータ特定画面を表示する場合がある。また、端末装置40の出力装置74は、選択情報取得部54により、格納領域34に対象電子データ1を格納するかの指示をユーザが入力するための選択画面などを表示することもできる。
外部記憶装置76は、サーバ装置10もしくは端末装置40で用いられるデータを、適宜、記憶することができる。媒体駆動装置77は、可搬記憶媒体78を読み込むことにより、データやプログラムなどを取得する。サーバ装置10もしくは端末装置40は、媒体駆動装置77を介して、可搬記憶媒体78に記憶されているデータ等を取得することができる。なお、図2の例では、資料格納プログラム37が記憶部30に格納される場合について述べたが、資料格納プログラム37は、可搬記憶媒体78に記憶されている場合もある。この場合、サーバ装置10は、媒体駆動装置77を介して可搬記憶媒体78から資料格納プログラム37を読み込む。同様に、コード付加プログラム62と資料送信プログラム63も、可搬記憶媒体78に記憶されている場合もある。この場合には、媒体駆動装置77を介して、端末装置40がコード付加プログラム62や資料送信プログラム63を読み込む。なお、可搬記憶媒体78は、例えば、Compact Disc Read Only Memory(CD−ROM)、Universal Serial Bus(USB)メモリ、フラッシュメモリなどとすることができる。
ネットワーク接続装置79は、ネットワークへの接続処理を行う。サーバ装置10に備えられたネットワーク接続装置79は、通信インタフェース11として動作する。同様に、端末装置40に備えられたネットワーク接続装置79は、通信インタフェース41として動作する。
<実施形態>
以下、サーバ装置10で201004101300−108という会議コードで識別される会議が予約された場合を例として、会議の予約方法、会議コードの付加方法、および、電子データの格納方法について詳しく説明する。まず、サーバ装置10は、サーバ装置10に備えられたモニタに予約受付画面80を表示する。
図7は、会議の予約受付画面80の例を示す図である。以下の説明では、予約受付画面80(80a〜80d)は、予約される会議を特定する情報を入力する入力ボックス、新規予約ボタン81、予約読み込みボタン82、および、予約変更ボタン83を備えているものとする。ユーザは、図7(a)の予約受付画面80aに予約しようとする会議の会議室番号、会議名称、会議室の予約開始時刻、予約終了時刻、参加者などの情報を入力する。なお、図7(a)の例では、さらに、会議の担当者、連絡先電話番号、連絡先メールアドレスなども合わせて入力することができる予約受付画面80aを例として示しているが、予約受付画面80に含まれる情報は、実装に応じて変更することができる。
図7(b)は、予約受付画面80への入力例を示す図である。この例では、2010年4月10日の13時から108番の会議室で行われる会議の予約が行われる場合が示されている。なお、図7(b)は入力の例を示すものであり、入力されるデータの形式などは実装に応じて変更されることがある。例えば、参加者の欄には、部署名、グループ名、個人名など、アドレス情報記憶部32でアドレスを特定できる任意の情報が入力される場合がある。ユーザは、会議を予約するために求められた情報を入力すると、新規予約ボタン81を押し下す。ユーザにより新規の予約が行われる場合、予約される会議の会議コードは生成されていないので、予約受付画面80bに示すように空欄になる。
予約受付部21は、予約受付画面80に含まれている新規予約ボタン81が押し下されると、予約受付画面80に入力された情報を会議テーブル31に記録する。また、会議コード生成部22は、会議室の予約開始時刻と予約された会議室の番号を用いて会議コードを生成し、会議テーブル31に記録する。なお、会議コードを生成する際、会議コード生成部22は、予約開始時刻を会議の開催時刻として用いるものとする。会議コードが生成されると、格納領域生成部23は、会議コードに対応付けた格納領域34を資料記憶部33に生成する。ここでは、図1に示すように、資料記憶部33の中に格納領域34aが生成される。格納領域生成部23は、生成した格納領域34aのアドレスを会議テーブル31に記録する。
図8は、会議テーブル31の例を示す図である。図8は、図7(b)の予約受付画面80bから得られたデータ、会議コード、格納領域34aのアドレスを記録する会議テーブル31を例として示している。なお、会議テーブル31は、予約された複数の会議に関する情報を含むこともある。
通知部24は、生成された会議コードを付加するために用いられるコード付加プログラム62を生成する。通知部24は、複数のコード付加プログラム62で共通に用いられるプログラムコードをデータ38から取得する。以下の説明では、コード付加プログラム62のうち、複数のプログラムで共通に用いられるプログラムコードを「固定部」と記載することがある。一方、コード付加プログラム62に含まれるプログラムコードのうち、会議コードや格納領域34のアドレスを通知する情報など、会議ごとに異なる情報を含むプログラムコードを「可変部」と記載することがある。通知部24は、会議テーブル31を参照して会議コードや格納領域34のアドレスを取得し、可変部を生成する。図9に、通知部24により生成される可変部のプログラムコードの一例を示す。図9に示すプログラムコードを用いて生成されたコード付加プログラム62が実行されると、会議コードがファイルのフッタの右端に付加され、さらに、会議コードに対応付けられた格納領域34のアドレスが、ファイルのヘッダの右端に付加される。通知部24は、生成した可変部のコードと固定部のコードからコード付加プログラム62を生成する。なお、図9はプログラムコードの例であり、実装に応じて変更されることがある。例えば、通知部24は、後述するデータ指定画面に表示される会議名称や会議日時などの情報も、適宜、コード付加プログラム62で付加するように、可変部を変更することができる。
コード付加プログラム62の生成が終わると、通知部24は会議テーブル31から会議の参加者を示す情報を取得する。図8の会議テーブル31では、201004101300−108の会議コードに対応する会議の参加者は開発部である。そこで、通知部24は、アドレス情報記憶部32を参照して、開発部に所属するユーザのメールアドレスを取得し、通知先リスト36に記録する。例えば、通知部24は、会議コード、送信するユーザ名、送信先のメールアドレスを図3に示すテーブルから取得して、図10(a)に示すような通知先リスト36を作成する。なお、図10(a)は通知先リスト36の例であり、通知先リスト36には、所属部署名などの他の情報が記録される場合もある。
通知部24は、通知先リスト36に含まれているメールアドレスの各々に、コード付加プログラム62を添付した電子メールを送信する。以下の説明では、コード付加プログラム62が添付された電子メールを「通知メール」と記載することがある。通知メールは、コード付加プログラム62を含む任意の形式のメールとすることができる。通知メールは例えば、メッセージを含まないメールであっても良く、また、会議コードや格納領域34のアドレスなどがメッセージ部分に記載されているメールであっても良い。通知部24は、通知メールのメッセージ部分に、例えば、その通知メールに添付されているコード付加プログラム62が付加する会議コードと対応付けて会議テーブル31に記録されている情報の一部もしくは全部を記録することができる。
通知部24は、通知メールを送信した送信先を、会議コードと対応付けて通知アドレス情報記憶部35に記録する。通知アドレス情報記憶部35が備えるテーブルの例を図11(a)に示す。201004101300−108の会議コードに対応付けて会議テーブル31(図8)に記録されていた参加者へ、通知メールが送られたときの履歴情報は、図11(a)の1番目に記録されている。図11(a)の例では、通知部24は、通知アドレス情報記憶部35に通知先を記録する際に、会議テーブル31の参加者の記載方法と同じ方法で記録している。すなわち、会議の参加者が会議テーブル31において所属部署名で指定されている場合、通知部24は、通知アドレス情報記憶部35の記録も所属部署名で記録している。このように、会議テーブル31の参加者の記録方法と通知アドレス情報記憶部35に含まれる送信先の記録方法とを一致させると、通知部24は、会議の参加者情報が変更されたときに通知メールが送信されていない参加者を検索しやすい。
次に、会議の参加者が追加された場合に行われる通知メールの送信について説明する。通知部24は、通知メールの送信後に会議の参加者が追加されると、追加された参加者に用いられるメールアドレスに通知メールを送信する。
図12は、会議の予約受付画面の例を示す図である。ここでは、図7(b)に示した会議の予約の後で、その会議の参加者が増えたものとする。ユーザは、会議の参加者が増えると、予約情報を変更する会議の予約開示日時と会議室番号を予約受付画面80に入力して予約読み込みボタン82を押し下す。すると、予約受付部21は、予約受付画面80に入力された情報に対応する会議について会議テーブル31の情報を読み込み、予約受付画面80に表示する。例えば、予約受付部21は、2010年4月10日13時から108番会議室で行われる会議について、図12(a)に示すような予約受付画面80cを表示する。なお、参加者が増加した会議の会議コードを予めユーザが知っている場合、ユーザは、会議コードを予約受付画面80に入力することもできる。この場合、予約受付部21は、予約受付画面80に入力された会議コードに対応する会議についての情報を会議テーブル31から読み出した後、読み出した情報を予約受付画面80に表示する。
ユーザは、会議テーブル31に記録されている情報が表示されている予約受付画面80cに、変更する条件を入力する。ここでは、201004101300−108の会議コードに対応する会議の参加者は、新規予約のときに指定していた開発部のメンバーの他に鈴木、山本の2人が増えたものとする。すると、ユーザは、図12(b)に示すように、会議の参加者の情報を変更し、予約変更ボタン83を押し下す。すると、予約受付部21は、予約受付画面80dに入力された情報に基づいて、会議テーブル31の201004101300−108の会議コードに対応する会議についての情報を更新する。
通知部24は、予約変更ボタン83が押し下されると、会議の予約情報が変更されたと認識する。通知部24は、会議の予約情報が変更されると、更新後の会議テーブル31に記録されている参加者の情報と、通知アドレス情報記憶部35に記録されている情報を比較する。この操作により、通知部24は、予約の情報の変更後の参加者のうち、これまでに通知メールを送信していない参加者を特定する。例えば、201004101300−108の会議コードに対応する会議についての通知メールを送付済みの参加者は、図11(a)に示すように、「開発部」のメンバーである。その後、図12(b)を参照しながら説明した登録の変更により、会議テーブル31には、201004101300−108のコードに対応する会議の参加者は「開発部、鈴木、山本」であることが記録されている。そこで、通知部24は、変更後の会議テーブル31の参加者の情報と図11(a)に示す通知アドレス情報記憶部35の記録を比較した結果、参加者のうち、鈴木、山本の2人には、通知メールを送信していないと判断する。
次に、通知部24は、通知メールを送信していない参加者に使用されているメールアドレスを、アドレス情報記憶部32を参照して取得し、通知先リスト36を作成する。例えば、201004101300−108のコードに対応する会議の変更により、通知部24は、図10(b)に示す通知先リスト36を作成する。通知部24は、通知先リスト36に記録されているアドレスに、通知メールを送信する。通知部24は、通知先リスト36に含まれているアドレスに通知メールを送信した後、通知先リスト36に含まれている送信先を通知アドレス情報記憶部35に追加する。例えば、図10(b)に示したリストに従って電子メールを送信すると、通知部24は、201004101300−108のコードに対応する送信履歴情報を「開発部」から「開発部、鈴木、山本」に変更する。すなわち、通知アドレス情報記憶部35に記憶されている情報は、図11(a)から図11(b)に示すように変更される。
図13は、会議コードの通知方法の例を説明するフローチャートである。ユーザが会議の予約を行うと、予約受付部21は、新規の予約登録と既存の登録内容の変更のいずれが行われているのかを判断する(ステップS1、S2)。予約受付部21は、例えば、予約受付画面80で新規予約ボタン81が押し下されると新規登録、予約変更ボタン83が押し下されると登録内容の変更であると判定する。新たに会議が予約されると、会議コード生成部22は会議コードを生成し、さらに、格納領域生成部23は格納領域34を生成する(ステップS4、S5)。次に、通知部24は、会議テーブル31に含まれている参加者の全員のメールアドレスを含む通知先リスト36を生成する(ステップS6)。一方、既存の予約情報が変更された場合、通知部24は、通知アドレス情報記憶部35を参照し、新たに追加された参加者のメールアドレスを含む通知先リスト36を作成する(ステップS3)。
通知部24は、通知先リスト36に1件以上の宛先が記録されているかを判定する(ステップS7)。通知先リスト36に宛先が記録されていない場合、通知メールを受信する参加者はいないと判断して、通知部24は、処理を終了する。一方、1件以上の宛先が通知先リスト36に含まれている場合、通知する会議コードと、その会議コードに対応する格納領域34のアドレスを取得して、コード付加プログラム62の可変部を生成する(ステップS8、S9)。さらに、通知部24は、コード付加プログラム62の可変部と固定部を合成してコード付加プログラム62を生成する(ステップS10)。その後、通知部24は、コード付加プログラム62を添付した通知メールを生成し、通知先リスト36に含まれているメールアドレスに通知メールを送信する(ステップS11、S12)。なお、通知部24は、通知メールを送信した参加者を特定する情報を、通知アドレス情報記憶部35に記録する。
図7〜図13を参照しながら説明した手順により、会議コードとその会議コードに対応付けられた格納領域34のアドレスが端末装置40に通知されると、端末装置40では、会議で使用される電子データに会議コードが付加される。以下、端末装置40で行われる会議コードの付加の手順について説明する。
端末装置40のユーザは、コード付加プログラム62が添付された通知メールを受信すると、コード付加プログラム62を起動させる。コード付加プログラム62が起動されると、データ特定部51とコード付加部52は処理を開始する。
図14は、データ特定部51とコード付加部52の動作の例を説明するフローチャートである。データ特定部51は、コード付加プログラム62が起動された時刻から近い時刻に端末装置40で生成された電子データや更新された電子データのリストを取得する(ステップS21)。データ特定部51は、例えば、端末装置40が記憶している電子データの使用履歴を取得する。次に、リストに含まれる電子データのファイル名を、データ指定画面に表示する(ステップS22)。なお、リストに含まれるファイル名の数が多い場合、データ特定部51は、リストのうちの一部をデータ指定画面に表示することができる。例えば、データ特定部51は予め閾値を記憶していて、閾値以下の数の電子データのファイル名をデータ指定画面に表示することもできる。また、データ特定部51は、会議コードの付加処理が開始される時刻と、生成もしくは更新された時刻との差分を求め、差分が小さい電子データのファイル名を優先的にデータ指定画面に表示することもできる。
図15は、データ指定画面の例を示す図である。図15に示すデータ指定画面では、データ特定部51が取得したリストに含まれている電子データのファイル名と共に、会議の名称と会議日時が表示されている。ここでは、会議の名称や会議日時の情報は、コード付加プログラム62に含まれていたものとする。なお、図15はデータ指定画面の一例であり、例えば、会議コードがデータ指定画面に含まれるなど、データ指定画面に含まれる情報は、実装に応じて任意に変更されることがある。ユーザは、データ指定画面に表示されたファイル名の各々の隣に表示されているチェックボックスをチェックし、確定ボタンを選択することにより、会議コードを付加する電子データを指定することができる。
データ特定部51は、データ指定画面の画定ボタンが押し下されるまで入力を待つ(ステップS23)。確定ボタンが押し下されると、データ特定部51は、選択されている電子データのファイル名を取得してコード付加部52に通知する。コード付加部52は、通知されたファイル名の電子データに会議コードを付加する(ステップS24)。例えば、図15の例では、データ指定画面にファイル名が表示されている5つの電子データのうち、ABC.pptとDDD.xlsの2つの電子データが選択されている。そこで、コード付加部52は、ABC.pptとDDD.xlsのそれぞれに、201004101300−108という会議コードを付加する。例えば、図9を参照しながら説明したソースコードを用いて生成されたコード付加プログラム62が実行された場合、コード付加部52は、ABC.pptとDDD.xlsの2つのファイルの各々のフッタの右端に、会議コードを付加する。また、コード付加部52は、ABC.pptとDDD.xlsのヘッダの右端に、201004101300−108の会議コードに対応付けられた格納領域34のアドレスを記録する。
さらに、コード付加部52は、付加した会議コードを、格納領域34のアドレスと対応付けて、格納先情報記憶部61に記録する(ステップS25)。格納先情報記憶部61は、例えば、図5に示すテーブルを備えている。図5は、201004100900−110の会議コードについての処理が端末装置40で行われた後で201004101300−108の会議コードの付加が行われた場合に、格納先情報記憶部61が保持するテーブルの例である。図5のテーブルでは、201004101300−108の会議コードと、それに対応する格納領域34のアドレスが対になって記録されている。
図16は、電子データを格納領域34に格納するために端末装置40で行われる動作の例を説明するフローチャートである。図16を参照しながら、比較部53、選択情報取得部54、および、データ出力部55の動作について述べる。なお、図16に示すフローチャートは動作の一例であり、実装に応じて、例えば、ステップS32をステップS33の後に行うなどの変更が加えられることがある。
ユーザから端末装置40に記憶されている電子データを印刷する指示を受け取ると、比較部53は、印刷の指示を受けた時刻を取得する(ステップS31、S32)。例えば、比較部53は、端末装置40が印刷の指示を受け取ると、端末装置40が備えるタイマ(図示せず)を参照することにより、印刷の指示を受けた時刻を取得することができる。次に、比較部53は、印刷する対象に指定された電子データ(対象電子データ)に会議コードが付加されているかを確認する(ステップS33)。会議コードが対象電子データ1に含まれている場合、比較部53は、会議コードを用いて会議コードに対応する会議の開催時刻を取得する。さらに、比較部53は、印刷が指示された時刻と、対象電子データ1に付加された会議コードに対応する会議の開催時刻を比較する(ステップS34)。例えば、ABC.pptを印刷する指示をユーザから2010年4月9日17時に受けたとする。すると、比較部53は、ABC.pptのヘッダもしくはフッタに会議コードが含まれているかを確認する。この場合、比較部53は、ABC.pptのフッタに会議コード201004101300−108が含まれていることを認識する。また、比較部53は、会議コードの最初の12桁から開催時刻は2010年4月10日13時であると認識する。さらに、比較部53は、印刷の指示があった時刻と開催時刻を比較する。ここでは、開催時刻が2010年4月10日13時で、印刷の指示は2010年4月9日17時に行われているので、比較部53は、ABC.pptが使用される会議の開催時刻よりも前に、ABC.pptの印刷が指示されたと判断する。
印刷が開催時刻の前に指示されている場合、選択情報取得部54は、選択画面を表示する(ステップS35)。選択画面90の例を図17に示す。図17に示す選択画面90には、格納選択ボックス91、形式選択ボックス92、確定ボタン3、キャンセルボタン4が含まれている。選択情報取得部54は、格納選択ボックス91への入力に基づいて、選択情報を取得する。格納選択ボックス91では、
1)対象電子データ1を格納領域34に保存して印刷しない
2)対象電子データ1の格納領域34への保存と、電子データの印刷の両方を行う
3)対象電子データ1を格納領域34に保存せずに電子データの印刷を行う
のいずれかの処理が選択される。すなわち、1)か2)が選択されると、対象電子データ1は、格納領域34に格納される。
形式選択ボックス92では、対象電子データ1を格納領域34に保存することが選択されたときの、対象電子データ1の保存形式が選択される。図17に示す選択画面90の例では、対象電子データ1の保存形式は、
A)対象電子データ1の形式を変換しない
B)対象電子データ1をPortable Document Format(pdf)ファイルに変換
C)対象電子データ1をイメージファイルに変換
のいずれかから選択される。確定ボタン3が押し下されると、選択情報取得部54は、格納選択ボックス91、形式選択ボックス92に入力されたデータを取得し、選択情報と対象電子データの保存形式を認識する。
選択画面90により、格納領域34へ対象電子データを保存することが選択されると、データ出力部55は、格納先情報記憶部61を参照し、対象電子データ1に付加された会議コードに対応付けられた格納領域34のアドレスを取得する。また、対象電子データ1の保存形式に合わせて、格納領域34への保存が選択された対象電子データ1の形式を変換する。データ出力部55は、取得したアドレスに向けて、対象電子データ1を出力する(ステップS37)。なお、対象電子データ1の形式を変換した場合には、データ出力部55は、変換後の対象電子データ1を格納領域34へ向けて出力する。
例えば、ABC.pptの印刷が指示されたときの選択画面90で、格納領域34への保存が選択されたとする。また、対象電子データ1の保存形式は、PDFファイルが選択されたとする。すると、データ出力部55は、ABC.pptをPDFファイル(ABC.pdf)に変換する。さらに、データ出力部55は、図5に示したテーブルを参照し、格納領域34のアドレスを取得する。ABC.pptに付加されている会議コードは、201004101300−108であるので、データ出力部55は、server\meeting\201004101300−108を格納先に指定してABC.pdfを出力する。サーバ装置10に備えられているデータ格納部25は、ABC.pdfがサーバ装置10で受信されると、格納先の指定を確認し、指定されている格納先にABC.pdfを格納する。
選択画面90で対象電子データ1の印刷が指示されている場合、データ出力部55は、さらに対象電子データ1をプリンタなどに出力して、対象電子データ1を印刷する(ステップS38、S39)。なお、選択画面90で格納領域34の保存が選択されていない場合も、対象電子データ1の印刷が指示されていれば、データ出力部55は、対象電子データ1を印刷する(ステップS36でNo、ステップS38、S39)。一方、対象電子データ1に会議コードが付加されていない場合も、データ出力部55は、対象電子データ1をプリンタに出力する(ステップS33でNo、ステップS39)。さらに、対象電子データ1が使用される会議の開催後に対象電子データ1の印刷が指示された場合も、データ出力部55は、対象電子データ1をプリンタに出力する(ステップS34でNo、ステップS39)。
以上説明したように、会議に用いられる電子データには、その電子データが使用される会議を識別する会議コードが付加されている。さらに、電子データに付加されている会議コードに対応する会議の開催時刻よりも前に電子データを印刷すると、端末装置40のユーザは、選択画面90により電子データを格納するかを示す選択情報の入力を要求される。また、選択画面90に入力された選択情報に従って電子データが格納されるので、端末装置40のユーザが資料の電子データを格納領域34に格納することを忘れる可能性が低くなる。
さらに、ユーザが電子データを格納領域34に格納することを選択すると、データ出力部55は、電子データに付加されている会議コードに対応付けられた格納領域34を格納先に指定して電子データを出力する。従って、例えば、会議Aで使用される資料の電子データが会議Bの資料が格納される格納領域に誤って格納されるなどの、電子データの格納先の誤りも防止することができる。
このように、本実施形態により、資料の電子データは、その電子データが用いられる会議ごとに個別の格納領域34にまとめて格納される可能性が高くなる。このため、例えば、会議中にプロジェクタで投影する資料のデータが複数の電子データに分かれている場合でも、1つの格納領域34に格納されているので、投影する電子データを探しやすいなど、会議の資料の管理が容易になる。さらに、資料の電子データがまとめて保存されているので、会議の参加者も、会議の資料にアクセスしやすくなる。
なお、実施形態は上記に限られるものではなく、様々に変形可能である。以下にその例をいくつか述べる。
通知部24は、会議コードと別に会議の開催時刻を端末装置40に通知するように動作が変形されることがある。その場合、比較部53は、通知部24から通知された開催時刻を対象電子データ1の印刷が指示された時刻と比較する。
選択画面90は、選択画面の例であり、選択画面で入力が要求される情報は実装に応じて任意に変更される場合がある。例えば、選択情報取得部54は、図1に示す選択画面2のように、格納選択ボックス5や確定ボタン3を含むダイアログボックスを表示することもできる。この場合、選択情報取得部54は、選択画面2から選択情報だけを取得する。また、選択情報取得部54により選択画面2が表示される場合、図16のフローチャートのうちステップS38の判定が行われずに、対象電子データの印刷が行われる。
また、サーバ装置10と通信する端末装置40は任意の1台以上の数とすることができる。
さらに、使用されるサーバ装置は、図18に示すように変形される場合もある。サーバ装置15は、サーバ装置10と同様に、端末装置40へ通知メールを送信する。サーバ装置15は、さらに、通知メールに添付したコード付加プログラム62を記憶部17に記憶する。また、サーバ装置15は、資料送信プログラム63を記憶部17に記憶している。このため、サーバ装置15の制御部16は、制御部20として動作するだけでなく制御部50としても動作する。ここで、サーバ装置15に含まれているデータ出力部55は、サーバ装置15で作成された電子データを、サーバ装置15の記憶部17に生成された格納領域34に出力することもできるものとする。サーバ装置15は、サーバ装置10と同様に、端末装置40から受信した電子データを、格納領域34に格納する。従って、サーバ装置15を用いると、端末装置40で生成された電子データに加えて、図1などを参照して説明したように、サーバ装置15で生成されたデータも会議コードに対応付けられた格納領域34に格納することができる。
また、格納領域34に電子データを格納するかを問い合わせるタイミングを変更することもできる。例えば、電子データが保存されることをトリガとして、電子データを格納するかをユーザに問い合わせるように、実施形態で述べた方法を変更することもできる。
以上の説明では、会議識別情報が会議コードである場合について説明したが、会議識別情報は、会議を一意に識別できる情報であれば、コード以外の形式の情報とすることもできる。
図1〜図18を参照しながら説明した各実施形態に対し、以下の付記を開示する。
(付記1)
コンピュータが実行する電子データの格納方法であって、
印刷の対象とされる対象電子データに、予約された会議を識別する会議識別情報と、前記会議の開催時刻を表す開催時刻情報とが含まれている場合、前記開催時刻を、前記対象電子データの印刷が指示された時刻と比較し、
前記対象電子データの印刷が指示された時刻が前記開催時刻よりも早い場合、前記対象電子データを、前記会議識別情報に対応付けられた前記コンピュータの格納領域に格納するか否かを示す指示を取得し、
前記対象電子データを前記格納領域に格納することが指示されると、前記対象電子データを前記格納領域に格納する
ことを特徴とする電子データの格納方法。
(付記2)
生成もしくは更新された電子データについて、前記会議識別情報の付加処理が開始される時刻と、生成もしくは更新された時刻との差分を求め、前記差分が小さい順に閾値以下の数の電子データのファイル名を指定画面に表示するとともに、前記指定画面でファイル名が指定された電子データを特定し、
特定された電子データに前記会議識別情報を付加する
ことを特徴とする付記1に記載の格納方法。
(付記3)
第1および第2の装置が含まれるネットワークにおいて、
前記第1の装置は、予約された会議の参加者を特定する参加者情報と前記会議の開催時刻を取得すると、会議識別情報を生成し、
前記第1の装置は、前記会議識別情報に対応付けた格納領域を前記第1の装置中に生成し、
前記第1の装置は、前記参加者が使用する装置で用いられるメールアドレスを特定するアドレス情報を用いて、前記参加者に使用される第2の装置に、前記会議識別情報と前記開催時刻を通知し、
前記第2の装置は、前記会議識別情報が付された電子データに対して、前記開催時刻よりも早い時刻に印刷が指示されると前記電子データを前記格納領域に格納するか否かを示す指示を取得し、
前記第2の装置は、前記電子データを前記格納領域に格納することが指示されると、前記対象電子データを前記第1の装置に送信し、
前記第1の装置は、前記対象電子データを前記格納領域に格納する
ことを特徴とする格納方法。
(付記4)
前記第2の装置は、前記第2の装置で生成もしくは更新された電子データについて、前記会議識別情報の付加処理が開始される時刻と、生成もしくは更新された時刻との差分を求め、前記差分が小さい順に閾値以下の数の電子データのファイル名を指定画面に表示し、
前記指定画面でファイル名が指定された電子データに、前記会議識別情報を付加する
ことを特徴とする付記3に記載の格納方法。
(付記5)
前記第1の装置は、第1の参加者情報に含まれる参加者が使用するメールアドレスに、前記会議識別情報と前記開催時刻を通知すると、前記会議識別情報と前記開催時刻を通知したアドレスを表す第1の通知アドレス情報を記憶し、
前記第1の参加者情報が第2の参加者情報に更新されると、前記第1の装置は、前記第2の参加者情報に含まれている参加者が使用するメールアドレスを表す参加者アドレス情報を、前記第1の通知アドレス情報と比較し、
前記参加者アドレス情報に含まれているアドレスのうちで前記第1の通知アドレス情報に含まれていないアドレスに、前記会議識別情報と前記開催時刻を通知する
ことを特徴とする付記3もしくは4に記載の格納方法。
(付記6)
印刷の対象とされる対象電子データに、予約された会議を識別する会議識別情報と、前記会議の開催時刻を表す開催時刻情報とが含まれている場合、前記開催時刻を、前記対象電子データの印刷が指示された時刻と比較し、
前記対象電子データの印刷が指示された時刻が前記開催時刻よりも早い場合、前記対象電子データを、前記会議識別情報に対応付けられたコンピュータの格納領域に格納するか否かを示す指示を取得し、
前記対象電子データを前記格納領域に格納することが指示されると、前記対象電子データを前記格納領域に格納する
処理を前記コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
(付記7)
印刷の対象とされる対象電子データに、予約された会議を識別する会議識別情報と、前記会議の開催時刻を表す開催時刻情報とが含まれている場合、前記開催時刻を、前記対象電子データの印刷が指示された時刻と比較する比較部と、
前記会議識別情報に対応付けて格納領域を生成する格納領域生成部と、
前記対象電子データの印刷が指示された時刻が前記開催時刻よりも早い場合、前記対象電子データを、前記格納領域に格納するか否かを示す指示を取得する取得部と、
前記対象電子データを前記格納領域に格納することが指示されると、前記対象電子データを前記格納領域に出力するデータ出力部
を備えることを特徴とする装置。