JP5498872B2 - 飴菓子およびその製法 - Google Patents

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本発明は、風味がよく、しかも品質安定性に優れた飴菓子およびその製法に関するものである。
従来から、加熱溶融した砂糖や水飴等からなる糖ベースに、香料や着色料、きな粉等の風味材料を練り合わせて、比較的やわらかい口当たりの飴菓子としたものが、いわゆる駄菓子的な味わいがあるとして、幅広い人気を獲得している。
このような、ハードキャンディやソフトキャンディとは異なる、比較的やわらかい口当たりの飴菓子としては、例えば、糖ベースにきな粉と植物性油脂を練り込んだもの(特許文献1を参照)や、糖ベースにきな粉やライ麦、くるみ等の植物性食材と油脂とを混ぜ合わせたもの(特許文献2を参照)が知られている。
これらの飴菓子は、ソフトな食感と、糖ベースに配合されるきな粉や他の食材の風味を楽しむことができる反面、ソフトな食感を維持させるために比較的高い割合で水分を含有保持させる必要がある。そのため、菌の繁殖や油脂の酸化促進等の問題から飴菓子の品質を守るために、賞味期限を短く設定せざるを得ないという問題がある。また、糖ベースを煮詰める工程において、水分にばらつきが生じ、品質が安定しないという問題もある。
一方、糖ベースに、つなぎ成分と粘着抑制成分とを配合することにより、この糖ベースを煮詰めることなく、すなわち非加熱でソフトキャンディを得るようにした技術が提案されている(特許文献3を参照)。
特開2002−27913号公報 特開平11−221020号公報 特開平9−23819号公報
上記特許文献3の技術によれば、原料を高温で煮詰める作業がないため、品質が安定するとともに、熱に弱い原料を添加することができるという利点を有している。しかしながら、このものは、非加熱下で得られる混練物が、ぼそぼそと切れたり亀裂が入ったりすることなくきれいな粒状に成形できるように、アラビアガム、グアガム、ゼラチン等のつなぎ成分を必須成分として用いているため、高い粘弾性を有している。
これに対し、いわゆる「げんこつ飴」や「きなこ棒」という商品名で出回っているような、駄菓子的な飴菓子に対し、このような非加熱下での混練技術を適用することは、いまだ提案されていないため、上記飴菓子においても、非加熱で混練することによって優れた品質のものを得る技術の確立が、強く望まれている。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、非加熱で得られ、しかも品質安定性と長期保存性を兼ね備えた飴菓子およびその製法の提供を、その目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、結晶性糖質と、非結晶性糖質と、油脂および乳化剤が重量基準で油脂:乳化剤=9:1〜6:4割合で予め混合・均質化されたなじみ成分とを主成分とする飴生地材料の非加熱混練物が、所定形状に成形されている飴菓子を第1の要旨とする。
なお、上記「主成分とする」とは、全体が「主成分」のみからなる場合と、「主成分」と他の成分とを組み合わせて用いる場合の両方を含む趣旨である。
また、本発明は、そのなかでも、特に、上記飴生地材料に、風味付与成分および機能性付与成分の少なくとも一方が含有されている飴菓子を第の要旨とする。
そして、本発明は、上記第1の要旨である飴菓子の製法であって、油脂と乳化剤とを、重量基準で油脂:乳化剤=9:1〜6:4の割合で混合・均質化することによりなじみ成分を得る工程と、上記なじみ成分に、非結晶性糖質を添加混合し、さらに結晶性糖質もしくは結晶性糖質およびその他の飴生地材料とを添加混合して非加熱下で混練することにより、飴生地を得る工程と、上記飴生地を所定形状に成形する工程とを備えた飴菓子の製法を第の要旨とする。
また、本発明は、そのなかでも、特に、上記飴生地材料に、風味付与成分および機能性付与成分の少なくとも一方が含有されている飴菓子の製法を第の要旨とする。
さらに、本発明は、それらのなかでも、特に、上記なじみ成分を得る工程において、油脂と乳化剤とを、両者の融点以上に加熱した状態で混合・均質化を行うようにした飴菓子の製法を第の要旨とする。
すなわち、本発明の飴菓子は、油脂と乳化剤とを特定の割合で予め混合・均質化して得られるなじみ成分と、結晶性糖質と、非結晶性糖質とを主成分とする飴生地材料が、非加熱下で混練され、成形されたものである。この飴菓子は、非加熱下で混練されているだけであるにもかかわらず、油脂と乳化剤とを均質化してなる上記なじみ成分の作用によって、全体が緻密に練り上げられて互いに粘着し、充分な成形性を備えた飴生地から成形されているため、亀裂や変形がなく、良好な外観を有したものとなる。そして、歯の入りのよい、滑らかな食感を有する。また、飴生地が、加熱によって煮詰められていないため、品質安定性に優れているという利点を有する。
しかも、上記飴菓子は、水分が偏在することなく全体に均質に分散し、かつ均質化されたなじみ成分によってどの部分の水分も充分に乳化されているため、組織が安定しており、とりわけ長期保存後も品質が安定しており、菌が繁殖しにくい構造になっている。したがって、従来の飴菓子やソフトキャディに比べて非常に長期間、衛生的に保存することができ、賞味期間が長いという利点を有する。
さらに、本発明の飴菓子のなかでも、特に、上記飴生地材料に、風味付与成分および機能性付与成分の少なくとも一方が含有されている飴菓子は、品質安定性や成形性に優れているだけでなく、上記風味付与成分に由来する風味を味わって楽しんだり、機能性付与成分に由来する機能性の発現を期待することできる。
そして、本発明の飴菓子の製法によれば、非加熱で混練するだけで、優れた品質の飴生地を得ることができ、この飴生地は、成形性、品質安定性、保存安定性に優れている。したがって、コスト面、作業面で非常に有利である。
また、本発明の飴菓子の製法のなかでも、特に、上記なじみ成分を得る工程において、油脂と乳化剤とを、両者の融点以上に加熱した状態で混合・均質化を行うようにしたものは、両者が、より緻密に混じり合って非常に均質な分散構造が得られるため、これに非結晶性糖質および結晶性糖質を、この順で添加混合すれば、より一層、品質安定性、成形性、長期保存性に優れたものを得ることができる。
つぎに、本発明を実施するための形態について説明する。
本発明の飴菓子は、結晶性糖質と、非結晶性糖質と、特定のなじみ成分とを主成分とする飴生地材料の非加熱混練物が、所定形状に成形されている飴菓子である。
上記結晶性糖質としては、砂糖、ぶどう糖、果糖、乳糖、麦芽糖等の糖類や、ソルビトール、マルチトール、キシリトール等の糖アルコール等があげられ、これらは、単独で用いても2種以上を併用してもよい。なかでも、砂糖、ぶどう糖、麦芽糖が好適である。そして、これらは、一般的な粒状体のまま用いても、粉糖のように、さらに細かく粉砕した粉状体(パウダー)を用いてもよい。なお、この結晶性糖質は、飴生地材料全体に対し、1〜95重量%(以下「%」と略す)含有させることが好適であり、さらに望ましくは30〜70%である。すなわち、結晶性糖質が多すぎると、ぼそぼそとしたつなぎのない組織となり、成形品に亀裂や割れが生じる等の成形上の不具合が生じるおそれがあり、また、食感も悪くなるおそれがあり、好ましくない。逆に、結晶性糖質が少なすぎると、べたべたとした組織となり、表面に水分が浮いた状態になったり、成形品同士が付着し変形した状態になったりするおそれがあり、やはり好ましくない。
また、上記非結晶性糖質としては、水飴、還元水飴、カップリングシュガー等があげられ、これらも、単独で用いても2種以上を併用してもよい。なかでも、水飴が好適である。そして、水飴のなかでも、固形分量が70〜85%のものが好適である。この非結晶性糖質は、飴生地材料全体に対し、1〜50%含有させることが好適であり、さらに望ましくは、10〜30%である。すなわち、非結晶性糖質が多すぎると、べたべたとした組織となり、表面に水分が浮いた状態になったり、成形品同士が付着し変形した状態になったりするおそれがあり、好ましくない。逆に、非結晶性糖質が少なすぎると、ぼそぼそとしたつなぎのない組織となり、成形品に亀裂や割れが生じる等の成形上の不具合が生じるおそれがあり、また、食感も悪くなるおそれがあり、やはり好ましくない。
そして、上記なじみ成分は、油脂と乳化剤を用いて得られるもので、上記油脂としては、バター、ラード、魚油、卵油等の動物性油脂、マーガリン、カカオバター、大豆油、菜種油、コーン油、パーム硬化油、パーム核油等の植物性油脂、カカオ代替油、中鎖トリグリセリド等の加工油脂があげられ、これらも、単独で用いても2種以上を併用してもよい。なかでもパーム硬化油、コーン油が、風味の点および貯蔵安定性の点で好適である。
また、上記乳化剤としては、蔗糖脂肪酸エステル、モノグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、レシチン等があげられ、これらも、単独で用いても2種以上を併用してもよい。なかでも蔗糖脂肪酸エステル、モノグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルを用いることが、風味の点および抗菌性の点で好適である。
本発明のなじみ成分は、上記油脂と乳化剤とを、予め互いに混合し均質化したものである。両者を混合し均質化するには、両者を充分に混練することが重要であるが、加熱下で混練することが、効率的で好ましい。このとき、加熱温度を、両者の融点よりも高く設定すると、両者をともに液体状にして混合できるため短時間で均質化することができ、より好適である。
なお、上記油脂と乳化剤の混合割合は、油脂を乳化剤より多めに用いられ、その割合は、乳化剤の乳化力にもよるが、通常、重量基準で、油脂:乳化剤=9:1〜6:4である。すなわち、上記油脂が多すぎると、得られる飴菓子を長期保存すると、油脂が分離して浮きでてくるおそれがあり、逆に、上記油脂が少なすぎると、飴菓子中に含有される水分を充分に乳化することができず、品質安定性、成形性が悪くなるおそれがある。そして、このなじみ成分の飴生地材料全体に対する割合は、3〜20%に設定することが好適であり、より望ましくは5〜15%である。すなわち、なじみ成分が多すぎると、成形品表面に油浮きが生じるおそれがあり、逆に、少なすぎると、成形品表面に水分の浮きが生じるおそれがあるからである。
本発明の飴菓子には、これら主成分となる必須の材料以外に、飴菓子に所望の風味を加えることを目的として、各種の風味付与成分を含有させることができる。このような風味付与成分としては、天然食材に由来するものが好ましく、例えば、きな粉、小豆粉末、カカオ粉末、アーモンド粉末、いちご、バナナ、オレンジ等の果実粉末、ほうれん草、カボチャ等の野菜粉末、各種香料等があげられる。これらは、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
これら風味付与成分は、通常、飴菓子製造時の成形性や品質安定性を損なわないように、粉末化もしく微粉末化された状態で用いられるが、果汁や果実ペースト、洋酒等、液状のものをそのまま添加するようにしてもよい。ただし、粉末で用いる場合、その粉末の程度は、通常、20〜500メッシュパス程度に設定することが好適である。すなわち、上記範囲よりも微細すぎると飴生地製造時に取り扱いにくいものとなり、逆に上記範囲よりも大きいと成形性が損なわれるおそれがあるからである。
そして、上記風味付与成分の飴菓子における含有量は、飴生地材料全体に対し、1〜30%に設定することが好適である。すなわち、上記範囲よりも少ないと、充分な風味が得られないおそれがあり、逆に、上記範囲よりも多いと、やはり成形性が損なわれるおそれがあるからである。
さらに、本発明の飴菓子には、その機能性を高めるために、機能性付与成分として、いりこ粉末(カルシウム摂取訴求)や、小麦タンパク粉末(蛋白質摂取訴求)、食物繊維(便通改善)等を含有させることができる。同様に、各種ビタミン、アントシアニン、コラーゲン等を含有させることもできる。これらも、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
そして、この機能性付与成分も、粉末化もしく微粉末化された状態で用いる他、液状のものをそのまま添加するようにしてもよい。そして、粉末で用いる場合、その粉末の程度は、上記風味付与成分と同様の理由から、通常、20〜500メッシュパス程度に設定することが好適である。
なお、上記風味付与成分と機能性付与成分とを、ともに飴菓子に含有させるようにしてもよい。
また、色素等、上記風味付与成分、機能性付与成分以外の任意成分を、必要に応じて含有させることができる。
本発明の飴菓子は、これらの原料を用い、例えばつぎのようにして得ることができる。すなわち、まず、混合機を用いて、油脂と乳化剤とを、重量基準で油脂:乳化剤=9:1〜6:4の割合で、混合・均質化することによりなじみ成分を得る。そして、上記なじみ成分が得られた混合機内に、前記非結晶性糖質を添加混合し、さらに前記結晶性糖質を添加混合する。このとき、混合・混練は非加熱下で行う。これによって飴生地を得た後、所定形状に成形することによって、目的とする飴菓子を得ることができる。
なお、飴菓子に、上記風味付与成分や他の任意成分を含有させる場合は、上記結晶性糖質を添加混合する際に、結晶性糖質とともに添加すればよい。
このようにして得られる飴菓子は、非加熱下で混練されているだけであるにもかかわらず、上記なじみ成分の作用によって、全体が緻密に練り上げられて互いに粘着し、充分な成形性を備えた飴生地から成形されているため、亀裂や変形がなく、良好な外観を有したものとなる。また、飴生地が、加熱によって煮詰められていないため、品質安定性に優れているという利点を有する。
しかも、上記飴菓子は、水分が偏在することなく全体に均質に分散し、かつ均質化されたなじみ成分によってどの部分の水分も充分に乳化されているため、組織が安定しており、とりわけ長期保存後も品質が安定しており、菌が繁殖しにくい構造になっている。したがって、従来の飴菓子やソフトキャディに比べて非常に長期間、衛生的に保存することができ、賞味期間が長いという利点を有する。
なお、上記製法において、非結晶性糖質、結晶性糖質の混合を「非加熱で行う」とは、積極的に加熱しないことをいい、混合工程において、互いの接触や攪拌治具等による摩擦熱で多少温度が昇温する場合があっても、それは、「非加熱」に含まれるものとする。
本発明の飴菓子は、どのような形状に成形してもよく、その形状に応じて、各種の成形機が用いられる。押出成形機を用いてロープ状に押し出し、これを所定間隔で裁断することにより粒状にしてもよいし、球断機によって直接球状に成形してもよい。
また、本発明の飴菓子は、中に餡や他の食材を包むことにより、2層以上の積層構造にしてもよい。
つぎに、本発明の実施例について、参考例、比較例、対照例と併せて説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〜13、参考例1,2
後記の表1〜表3に示す組成の飴生地材料を準備した。そして、まず、乳化剤と油脂を、混合機(佐竹化学機械工業社製)にかけて、両者の融点以上の温度(80℃)に加熱しながら混合して均質化することにより、なじみ成分を得た。そして、非結晶性糖質を添加して非加熱下で混合し、さらに5分後、結晶性糖質を添加(他の材料を配合する場合はこのとき同時に添加)して同じく非加熱下で混合し、5分間、全体を均一に練り合わせることによって、飴生地を得た。そして、これを押出機(日伸商事社製)にかけて直径15mmのロープ状に押出成形し、15mm間隔で垂直方向に切断することにより、略円柱状に切断された両端部が細径に絞られた形状の飴菓子を得た。
〔実施例14
実施例1と同様の組成の飴生地材料を準備した。そして、なじみ成分を均質化する際、常温のまま、5分間混合を行った。それ以外は、実施例1と同様にして、目的とする飴菓子を得た。なお、表4において、実施例14の組成は実施例と同一になるため、その製法が異なることを示すために「実施例14」の欄に「*」の印を付している。
〔比較例1〕
表4に示す組成の飴生地材料を準備した。そして、実施例1と同様の混合機を用い、非加熱下で非結晶性糖質と結晶性糖質とを10分間混合し、実施例1と同様にして成形することにより、目的とする飴菓子を得た。
〔比較例2、3〕
表4に示す組成の飴生地材料を準備した。そして、実施例1と同様の混合機を用い、非加熱下で、油脂もしくは乳化剤、非結晶性糖質および結晶性糖質を10分間混合し、実施例1と同様にして成形することにより、目的とする飴菓子を得た。
得られた飴菓子について、下記の項目について、下記のとおり評価した。その結果を、後記の表1〜表4に併せて示す。
〔成形性〕
専門パネラー10名によって、成形した得られた飴菓子の表面を目視により観察し、その成形性を、下記の点数により評価した。そして、その平均点が0〜1.5未満…×、1.5以上2.5未満…△、2.5以上…○、の三段階で評価した。
0…成形不可。
1…成形できているが、一見して形状がよくない。
2…成形できているが、よく見ると割れ等があり、あまりよくない。
3…表面がきれいで成形がよくできている。
〔風味、食感〕
専門パネラー20名によって、飴菓子を喫食し、その風味および食感を、下記の点数により評価した。そして、その平均点が0〜1未満…×、1以上2未満…△、2以上…○、の三段階で評価した。
0…おいしくない。
1…普通
2…普通よりおいしい。
3…非常においしい。
〔品質安定性〕
各例の飴菓子を10個ずつ包装紙に包み、温度45℃、湿度80%に設定された恒温槽(タバイエスペック社製、PR−1FT)内で4週間保管した後、包装紙から取り出したときの包装紙への貼り付きの有無、飴菓子表面への油浮きやべたつきの表面変化の有無を観察した。そして、下記のとおり、三段階で評価した。
×…3個以上に、何らかの変化があった。
△…1,2個に、何らかの変化があった。
○…10個全てが、何も変化はなかった。
Figure 0005498872
Figure 0005498872
Figure 0005498872
Figure 0005498872
上記の結果から、実施例品は、いずれも各評価項目において優れていることがわかる。一方、比較例品は、いずれもいずれかの評価項目において問題があり、実施例品よりも劣っていることがわかる。
〔対照例〕
市販のきなこ入り飴菓子(原材料:きなこ、水飴、砂糖)について、実施例1品と同様にして、風味、食感と品質安定性を評価したところ、風味、食感の評価は「○」であったが、品質安定性の評価は「×」であった。
また、前記実施例1品と上記対照例品について、その物性を測定するとともに、4週間保管後の物性についても、同様に測定して、その物性の変化を評価した。その結果を、下記の表5に示す。
なお、上記物性の各項目と測定方法を以下に示す。
・水分活性(AW):水分活性計(芝浦電気社製、WA−360)で測定した。
・酸価:基準油脂分析試験法(日本油化学会)に準じて測定した。
・過酸化価:酢酸−クロロホルム法(日本油化学会)に準じて測定した。
・一般生菌数:標準寒天平板培養法(食品衛生検査指針)に準じて測定した。
・大腸菌群:デソキシコレート寒天平板培養法(食品衛生検査指針)に準じて測定した。
Figure 0005498872
上記の結果から、対照例品は、実施例1品に比べて、4週間後大幅に劣化していることがわかる。一方、実施例1品は、その物性が4週間後も殆ど変化しておらず、劣化していないことがわかる。また、実施例1品は、4週間後も菌の繁殖がなく、衛生的に保たれていることがわかる。
本発明は、風味、食感に優れ、しかも良好な品質安定性を備えた飴菓子の提供に利用することができる。

Claims (5)

  1. 結晶性糖質と、非結晶性糖質と、油脂および乳化剤が重量基準で油脂:乳化剤=9:1〜6:4割合で予め混合・均質化されたなじみ成分とを主成分とする飴生地材料の非加熱混練物が、所定形状に成形されていることを特徴とする飴菓子。
  2. 上記飴生地材料に、風味付与成分および機能性付与成分の少なくとも一方が含有されている請求項1記載の飴菓子。
  3. 請求項1記載の飴菓子の製法であって、油脂と乳化剤とを、重量基準で油脂:乳化剤=9:1〜6:4の割合で混合・均質化することによりなじみ成分を得る工程と、上記なじみ成分に、非結晶性糖質を添加混合し、さらに結晶性糖質もしくは結晶性糖質およびその他の飴生地材料を添加混合して非加熱下で混練することにより、飴生地を得る工程と、上記飴生地を所定形状に成形する工程とを備えたことを特徴とする飴菓子の製法。
  4. 上記飴生地材料に、風味付与成分および機能性付与成分の少なくとも一方が含有されている請求項記載の飴菓子の製法。
  5. 上記なじみ成分を得る工程において、油脂と乳化剤とを、両者の融点以上に加熱した状態で混合・均質化を行うようにした請求項3または4記載の飴菓子の製法。
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