JP5498503B2 - 遮断機能を有する電池のための単層微孔質の膜 - Google Patents

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Description

本発明は、微孔質の膜およびセパレーターとしてのそれらの使用に関する。
現代のデバイスは、例えば、あらゆる場でのデバイスの使用を可能にする電池または蓄電池のようなエネルギー源に頼っている。電池は、それらを廃棄しなければならないという不利点を有する。それゆえに、コンセントに差し込まれた充電器を用いて繰り返し再充電可能な蓄電池(二次電池)の使用はますます普及しつつある。例えばニッケル−カドミウム(NiCd)蓄電池は、それらが正しく使用された場合、約1000回の再充電サイクルの使用期間を有する。
電池および蓄電池は常に、電解質溶液に浸された2つの電極と、陽極と陰極とを互いに分離するセパレーターとからなる。用いられる電極材料、電解質およびセパレーターの点で異なる様々な種類の蓄電池がある。電池セパレーターは、電池中の陰極と陽極、または、蓄電池中の陰極と陽極が離れた状態を維持するという役割がある。このようなセパレーターは、内部短絡を防ぐための2つの電極を互いに絶縁するバリアでなければならない。そのうえ同時にこのようなセパレーターは、セル中で電気化学反応を起こすことができるようにイオン透過性でなければならない。
電池セパレーターは、その内部抵抗をできる限り低くし、高い充填密度が達成できるように薄くなければならない。これは、優れた性能データと高い電気容量を達成する唯一の方法である。またセパレーターにとって、電解質をしみこませること、さらに、充填された電池から確実に気体を交換することも必須である。現在ほとんどのセパレーターは、以前はファブリックまたは同種のものが用いられていたのに対して、フリースや膜などの微孔質の材料で作製されている。
リチウム電池において、短絡の出現が問題である。熱負荷下で、リチウムイオン電池中の電池セパレーターは溶融しやすく、その結果、悲惨な結果を伴う短絡が起こる。リチウム電池が機械的に壊れたり、または、電子工学的に欠陥がある充電器で充電しすぎた場合にも、同様の危険がある。
リチウムイオン電池の安全性を高めるために、遮断膜が開発された。このような特殊なセパレーターは、リチウムの融点または発火点よりもかなり低い特定の温度でそれらの孔を極めて迅速に閉じる。それにより、リチウム電池における短絡の壊滅的な作用がほとんど防がれる。
しかしながら同時に、セパレーターには高い機械的強度も要求されるが、これは高い融解温度を有する材料によって解決される可能性がある。例えばポリプロピレン膜は、穿孔に対して優れた抵抗を有するために有利であるが、ポリプロピレンの融点である約164℃は、リチウムの引火点(170℃)に極めて近い。
関連技術において、ポリプロピレン膜をより低い融点を有する材料(例えばポリエチレン)で構成されるその他の層と組み合わせることが知られている。当然ながらこのようなセパレーターの改変は、例えば多孔率のようなその他の特性を損なわないだけでなく、イオンの移動を妨げないものでなければならない。しかしながら、ポリエチレン層を包含させることによるセパレーターの透過性および機械的強度への全体的な作用は非常に好ましくない。また、ポリエチレン層をポリプロピレンに接着させることも難しく、これらの層はラミネート用接着剤でしか接着できないか、または、どちらの種類もそれぞれ選択されたポリマーしか共押出しできない。
関連技術で既知の、高い多孔性を有する膜を製造する実質的に異なる4種の方法、すなわち充填剤を用いた方法、冷延伸、抽出方法、および、β晶法がある。これらの方法は、孔が形成される様々なメカニズムの点で根本的に異なっている。
例えば多孔質膜は、極めて多量の充填材料を添加することによって製造することができる。充填材料と高分子マトリックスとが延伸されると、それらの不相容性によって孔が形成される。多くの用途において、40質量%もの多量の充填材料は望ましくない副作用を伴う。例えばこのような多孔質膜は、延伸したにもかかわらず充填材料の含量が大きいために機械的強度が減少する。さらにそれらの孔の粒度分布は極めて広範囲であることから、これらの多孔質膜はリチウムイオン電池に使用するには実質的に不適切である。
「抽出方法」では、原則的に適切な溶媒を用いて高分子マトリックスから成分を溶出させることによって孔が形成される。このような状況において、添加剤のタイプおよび用いられる適切な溶媒の点で異なる多様な改変法が開発されている。有機および無機どちらの添加剤でも抽出することができる。この抽出は膜製造における処理工程の最後に行ってもよいし、または、それに続く延伸工程と組み合わせてもよい。
実際に成功することが証明されている従来方法は、極めて低い温度で高分子マトリックスを延伸すること(冷延伸)によるものである。これについて言えば、まず膜を一般的な方法で押出しし、続いてその結晶質の含量を高めるために膜を加熱処理する。その後の処理工程において、その膜を極めて低い温度で縦方向に冷延伸して、多数の欠陥を極めて微小なひび割れの形態で作る。続いて、この予備延伸された意図的にひび割れが入れられた膜を、より高いファクターおよび温度を用いて再度同じ方向に延伸することにより、ひび割れが拡大して孔が形成され、ネットワーク様構造が形成される。これらの膜は、高い多孔性と、それらが延伸される方向(一般的には縦方向)における優れた機械的強度とを兼ね備えている。しかしながら、それらの横方向における機械的強度は不十分なままであり、これはすなわち、それらの穿孔に対する耐久性が低く、それらは縦方向に接合する傾向が高いことを意味する。またこの方法は、一般的には高コストでもある。
多孔質膜を生産するためのその他の既知の方法は、β晶核剤のポリプロピレンへの添加をベースとした方法である。β晶核剤の存在下では、ポリプロピレンは、その溶融物が冷える過程で「β晶」を高濃度で形成する。それに続く縦方向への延伸で、β相はポリプロピレンのアルファ変態に変換される。これらの異なる結晶形は密度が様々であるため、最初のうちは多数の顕微鏡レベルのひび割れがそこでも作製され、延伸によりそれらはさらに拡張されて孔が形成される。この方法で生産された膜は高い多孔性と、縦方向および横方向両方への優れた機械的強度を有し、さらに極めて廉価である。以下、これらの膜は、β多孔質膜と称することとする。
抽出方法によって製造される多孔質膜は、低融点成分の添加によって遮断機能を付与できることがわかっている。この方法ではまず配向が起こり、配向された膜にその後の抽出により孔が形成されるため、低融点成分が孔の形成を妨害する可能性はない。従って遮断機能を有する膜は、この方法によって生産されることが多い。
また、冷延伸法で遮断機能を付与するために、低融点成分を添加してもよい。いずれにしても第一の延伸工程は、第一の場所に微小割れを作製するために極めて低い温度で行われなければならない。第二の配向工程は、一般的には同じ方向(通常MD)で行われ、これは比較的低い温度で行われるために、分子鎖が再配向されない可能性がある。このような膜の機械特性は、特に横方向において不十分である。
代替法として、まず異なる機能を有する様々な単層膜を別々に生産し、続いてこれらを接合させる、すなわち積層させることにより、遮断機能を有する膜を形成する方法が開発された。この場合、膜の多孔率が遮断機能によって劣化するという危険を冒すことなく、各層をその望ましい機能に関して個々に最適化することが可能である。当然ながら、これらの方法は極めて高コストであり、技術的にも複雑である。
この方法では、β多孔質膜からなる膜はラミネート用接着剤によってでしか相当する遮断機能をそれらに付与することができないという欠点があった。β晶およびそれに続く二軸延伸を用いれば、望ましい機械的強度と共に十分な多孔性が得られるために、このような膜は、まず縦方向に配向させ、続いて横方向に延伸させなければならない。すでに縦方向に配向されている膜を横方向に延伸することは、実際にはポリマー分子を再配向することを意味し、このような再配向は、未延伸のポリマーの第一の縦方向への配向に要求されるポリマー鎖の移動よりも相当大きいポリマー鎖の移動が必要である。従って、すでに縦方向に配向されているポリプロピレン膜を横方向に延伸することは、望ましい遮断温度よりも顕著に高い高温を必要とする。
従って、本発明に関する実験の過程で、縦方向および横方向への延伸によって作製された孔が、早ければ横方向に延伸する段階で、低融点成分によって多孔率が実質的に限られた程度まで再び閉じられることが予想される。縦方向に延伸されたポリプロピレンを横方向に延伸するには、最低でも145℃の温度が必要であり、一般的には150〜160℃の温度で横方向へ延伸されるため、横方向への延伸の温度を低くすることは機械的に限界がある。その結果として、関連技術で知られている方法はない(ただしβ多孔質膜に遮断機能を付与することができるラミネーションを除く)。
本発明の目的は、電池のための、遮断機能、高い多孔性および優れた機械的強度を有すると予想される多孔質膜またはセパレーターを提供することにある。さらにこのような膜は、廉価な方法で製造することも可能であると予想される。
本発明の基礎となる課題は、膜を延伸する際にポリプロピレンβ晶が変換されることによって微小孔構造が形成された、実質的にプロピレンブロックコポリマーIを有するプロピレンホモポリマー、β晶核剤およびポリエチレンから構築された、遮断機能を有する二軸延伸された単層の微孔質の膜によって解決され、ここで上記膜は、50〜5000秒のガーレー値、300〜1800N/mmの縦方向における弾性係数E、および、400〜3000N/mmの横方向における弾性係数Eを有し、さらに上記膜は、130℃の温度に5分間曝露した後、少なくとも5000秒のガーレー値を示し、ここでこの温度処理後のガーレー値は、処理前よりも少なくとも1000秒高い。
驚くべきことに、本発明に係る膜は、高い多孔性、極めて優れた機械的強度、および、望ましい遮断機能を示す。本発明に係る膜のガーレー値は、一般的には50〜5000秒の範囲であり;好ましくは100〜2000秒、具体的には120〜800秒の範囲である。このような膜のガス透過率は、膜が高温に晒されると有意に減少する。本発明の目的に関して、この機能は、「遮断機能」と称される。解析は、一般的にガス透過率を分析するために説明された方法に従って行われ、この測定は膜に熱を加える前後に行われる。例えば膜のガーレー値は、130℃で5分間の熱処理後に、少なくとも5000秒に上昇し、好ましくは少なくとも8000秒、具体的には少なくとも10,000〜250,000秒に上昇し、ここでこの熱処理によるガーレー値は、少なくとも1000秒、好ましくは5000〜250,000秒、および、具体的には10,000〜200,000秒増加する。ガーレー値は、所定量の空気(100cm)が膜の規定された面積(1インチ)を通過するのにどれだけかかるかを(秒単位で)示すものである。従って時間の最大値は、無限であり得る。従って、第二のガーレー値、すなわち遮断機能を説明するのに用いられる熱処理後のガーレー値の範囲は上限がない。理想的には、熱処理の後の膜は完全に不浸透性であり空気をまったく通過させないことであり、これは、ガーレー値は無限であることを意味する。本発明に係る膜の弾性係数Eは、縦方向では300〜1800N/mm、好ましくは400〜1500N/mm、および、具体的には600〜1200N/mmであり、横方向では500〜3000N/mm、好ましくは800〜2500N/mm、および、具体的には1000〜2200N/mmである。
このような微孔質の膜は、例えば本発明において提供される電池においてセパレーターとして用いられる場合、短絡の発生を効果的に防ぐことができる。短絡により電池の内部が高温になると、本発明に係る膜の孔は、さらなるガスまたはイオンの通過を防ぎ連鎖反応が止まるように迅速に閉じられる。
しかしながら驚くべきことに、上記膜は、ポリエチレンが添加されているにもかかわらず極めて高い多孔性を示す。これは、2つの理由から驚くべきことである。例えばポリマー混合物中のポリエチレン含量が20質量%であれば、冷却したポリマー質量中のβ晶の割合がより低くなる。添加剤としてのポリエチレンを含まないポリプロピレン膜の場合、多孔率は、β晶の比率によって直接的に決定される。冷却された未延伸のポリプロピレン膜中に含まれるβ晶がより少ないと、PP膜が延伸された後に形成された多孔率はより低くなる。しかしながら驚くべきことに、本発明に係るポリエチレンを含む膜の多孔率は、未延伸の前駆膜中のβ晶の割合がより低くても、類似の組成を有し同じ方法で製造されたがポリエチレンを含まないポリプロピレン膜ほど悪くない。また、このような膜組成の場合、横方向への延伸の温度をそれでもなお高くしなければならないことも考えられるが、ポリエチレンは融点が低いために、横方向への延伸中に孔の閉塞を引き起こして、優れた多孔率を著しく損なう原因にもなると予想される。驚くべきことに、横方向への延伸の温度を低くしても、ポリエチレンが多孔率に悪影響を与えずに、かつ膜がそれでもなお優れた機械的強度を達成するのに十分な程度に延伸できるようなポイントまでポリプロピレン膜を延伸ことが可能である。同時に、遮断作用を始動させるするのに十分なポリエチレンの量が、同時に多孔率を損ねることはないことも見出された。従って、驚くべきことに、優れた機械的強度および遮断作用のために高い多孔性を示すβ晶の二軸延伸膜を提供することが可能となった。
本発明に係る膜の主要な構成要素は、それぞれ有効な量のプロピレンホモポリマー、プロピレンブロックコポリマー、ポリエチレンおよび少なくとも1種のβ晶核剤、さらに場合によっては少量のその他のポリオレフィン(ただしそれらは、多孔率およびその他の重要な特性に悪影響を与えないものである)、および、必要に応じて一般的な添加剤(例えば安定剤、中和剤)である。
このような層は、層の質量に対して、一般的には45〜75質量%、好ましくは50〜70質量%のプロピレンホモポリマー、および、10〜45質量%、好ましくは20〜35質量%のプロピレンブロックコポリマー、および、15〜45質量%、好ましくは15〜30質量%のポリエチレン、および、0.001〜5質量%、好ましくは50〜10,000ppmの少なくとも1種のβ晶核剤を含む。層中に追加のポリオレフィンが含まれる場合、プロピレンホモポリマーまたはブロックコポリマーの比率がそれに相応して減少する。追加のポリマーの量は、それらがが添加される場合、一般的には0から10質量%未満と予想され、好ましくは0〜5質量%、具体的には0.5〜2質量%である。同様により多くの核剤(5%まで)が用いられる場合、プロピレンホモポリマーまたはプロピレンブロックコポリマーの比率は、上述したように減少すると予想される。加えて、このような層はまた、一般的な安定剤および中和剤を含んでいてもよく、さらに必要があれば、2質量%未満の一般的な少ない量でその他の添加剤を含んでいてもよい。
適切なプロピレンホモポリマーは、98〜100質量%、好ましくは99〜100質量%のプロピレン単位を含み、150℃またはそれより高い融点(DSC)、好ましくは155〜170℃の融点を有し、230℃および2.16kgの力で(DIN53735)一般的には0.5〜10g/10分のメルトフローインデックス、好ましくは2〜8g/10分のメルトフローインデックスを有する。この層にとって好ましいプロピレンホモポリマーは、n−ヘプタン可溶分が15質量%未満、好ましくは1〜10質量%のアイソタクチックプロピレンホモポリマーである。有利には、少なくとも96%、好ましくは97〜99%の高い連鎖アイソタクチシティを有するアイソタクチックプロピレンホモポリマー(13C−NMR;三連鎖方法)を用いてもよい。これらの原材料は、関連技術においてHIPP(高アイソタクチックポリプロピレン)、または、HCPP(高結晶性ポリプロピレン)ポリマーとして既に知られており、これらは、それらのポリマー鎖の高い立体規則性、より高い結晶性およびより高い融点(13C−NMRによるアイソタクチシティが90から96%未満のプロピレンポリマーと比較、これもまた使用可能である)を特徴とする。
本発明の目的に関して、好ましいポリエチレンは、HDPEまたはMDPEである。一般的に、HDPEおよびMDPEのように、これらのポリエチレンはポリプロピレンと相溶性はなく、ポリプロピレンとの混合物中で別々の相を形成する。別々の相の存在は、例えばDSC測定で、ポリエチレンの融解温度の範囲、一般的には115〜145℃の範囲、好ましくは120〜140℃の範囲内に別々の溶融ピークがあることによって実証されている。一般的にHDPEは、DIN53735に従って測定した場合、0.1〜50g/10分より大きいMFI(50N/190℃)、好ましくは0.6〜20g/10分のMFIを有し、35〜80%の結晶性、好ましくは50〜80%の結晶性を有する。密度は、DIN53479の方法AまたはISO1183に従って23℃で測定した場合、0.94より大きく0.97g/cm以下の範囲である。融点は、DSC(融解曲線の最大値、加熱速度20℃/分)で測定した場合、120〜145℃、好ましくは125〜140℃の範囲である。適切なMDPEは、DIN53735に従って測定した場合、一般的には0.1〜50g/10分より大きいMFI(50N/190℃)を有する、好ましくは0.6〜20g/10分のMFIを有する。密度は、DIN53479の方法AまたはISO1183に従って23℃で測定した場合、0.925〜0.94g/cmの範囲である。融点は、DSC(融解曲線の最大値、加熱速度20℃/分)で測定した場合、115〜130℃、好ましくは120〜125℃である。
本発明の目的において、ポリエチレンが限定された溶融範囲を有することも有利である。これは、ポリエチレンのDSCにおいて、溶融範囲の始点および溶融範囲の終点は、10ケルビンより大きくなく、好ましくは3〜8ケルビン離れていることを意味する。これらの目的に関して、融解曲線の始まりと推定されるところが溶融範囲の始点とみなされ、融解曲線の終わりと推定されるところが、それに対応する溶融範囲の終点を示す(加熱速度10ケルビン/分)。
「融点」および「溶融範囲」というパラメーターは、測定方法に関して説明されているように、DSC測定およびDSC曲線からの読取りによって決定される。
このような層はまた、追加の構成要素としてプロピレンブロックコポリマーも含む。この種のプロピレンブロックコポリマーは、140℃より高く170℃以下の融点を有し、好ましくは150〜165℃、具体的には150〜160℃であり、溶融範囲は、120℃より高温で始まり、好ましくは125〜140℃の範囲である。共重合用単量体(好ましくはエチレン)の含量は、例えば1〜20質量%であり、好ましくは1%〜10質量%である。プロピレンブロックコポリマーのメルトフローインデックスは、一般的に1〜20g/10分の範囲であり、好ましくは1〜10g/10分の範囲である。
このような層はまた、プロピレンホモポリマーおよびプロピレンブロックコポリマーの他にその他のポリオレフィンを含んでいてもよい。これらのその他のポリオレフィンの比率は、一般的には10質量%未満であり、好ましくは0〜5質量%の範囲である。その他のポリオレフィンは、例えばエチレン含量が20質量%またはそれ未満のエチレンおよびプロピレンの統計コポリマー、20質量%またはそれ未満のオレフィン含量を有するC〜Cオレフィンを含むプロピレンの統計コポリマー、10質量%またはそれ未満のエチレン含量を有し、15質量%またはそれ未満のブチレン含量を有するプロピレン、エチレンおよびブチレンのターポリマー、または、LDPE、VLDPEおよびLLDPEのようなその他のポリエチレンである。
一般的に、微孔質の層のβ晶核剤として、ポリプロピレンの溶融物が冷却される際にポリプロピレンβ晶の形成を促進するあらゆる既知の補助添加剤が使用に適している。このようなポリプロピレンマトリックス中のβ晶核剤およびそれらの作用機序それ自体は従来技術において既知であり、以下で詳細に説明する。
ポリプロピレンの様々な結晶相が知られている。溶融物が冷却される際に形成されるのは、通常、主としておよそ158〜162℃の融点を有するPPα晶である。所定の温度プログラムを実施することによって、冷却される際に、単斜晶系のα変態の融点よりも著しく低い140〜150℃の範囲の融点を有するβ晶を低い比率で確実に形成することが可能になる。関連技術において、ポリプロピレンが冷却される際により高い比率のβ変態の形成を引き起こす添加剤が知られており、このような添加剤としては、例えばγ−キナクリドン、ジヒドロキナクリジン、または、フタル酸のカルシウム塩が挙げられる。
本発明の目的に関して、好ましくは高い活性を有するβ晶核剤が用いられ、このような核剤によって、プロピレンホモポリマー溶融物(PP比率100%)が冷却されると、β晶の比率が40〜95%になり、好ましくは50〜85%(DSC)になる。β晶の比率は、冷却されたプロピレンホモポリマー溶融物のDSCによって決定される。これについて、例えばDE3610644(この文書は参照により本明細書に含まれる)で、炭酸カルシウムおよび有機ジカルボン酸の2種の構成要素の核形成系が適切なものとして説明されている。例えば、DE4420989(参照により本明細書に含まれる)で説明されているようなピメリン酸カルシウムまたはスべリン酸カルシウムのようなジカルボン酸のカルシウム塩が特に有利である。また、EP−0557721で説明されているジカルボキサミド、具体的にはN,N−ジシクロヘキシル−2,6−ナフタレンジカルボキサミドも適切なβ晶核剤である。
核剤の他にも、高い割合のポリプロピレンβ晶を得るために、溶融膜が冷却される過程で、所定の温度範囲、および、その温度での滞留時間を維持することも重要である。溶融膜の冷却は、好ましくは60〜140℃の温度で起こり、具体的には80〜130℃で起こる。また、遅い冷却プロセスもβ晶の成長を促進することから、延伸速度、すなわち溶融膜が第一の冷却ローラー上を流れる速度は、選択された温度で要求される滞留時間が十分に長くなるように遅い速度であると予想される。延伸速度は、好ましくは25m/分未満であり、具体的には1〜20m/分である。
本発明に係る微孔質の膜の特に好ましい実施態様は、β晶核剤として、50〜10,000ppm、好ましくは50〜5000ppm、具体的には50〜2000ppmのピメリン酸カルシウムまたはスべリン酸カルシウムを含む。
プロピレンホモポリマー、プロピレンブロックコポリマー、β晶核剤、および、ポリエチレンを含む本発明に係る膜の組成物は、第二の溶融プロセス中に、DSC測定において少なくとも3つのピークがあるという特徴的なパターンを示す。これらのピークは、プロピレンホモポリマーα晶、プロピレンホモポリマーβ晶、および、ポリエチレンに起因する。従ってDSC測定によれば、本発明に係る膜は、115〜145℃の範囲でポリエチレンに関する1つのピーク、140〜155℃の範囲でポリプロピレンβ晶に関する1つのピーク、および、155〜175℃の範囲でポリプロピレンα晶に関する3つめのピークを有する。
微孔質の膜は、単一層からなる。膜の厚さは、一般的に、10〜100μm、好ましくは15〜60μmの範囲である。微孔質の膜は、その電解質での充填を改善するために、コロナ、火炎またはプラズマ処理を施してもよい。
微孔質の膜の密度は、一般的に、0.1〜0.6g/cm、好ましくは0.2〜0.5g/cmの範囲である。このような膜は、電池中のセパレーターとして用いるために50〜5000秒のガーレー値を有すると予想され、好ましくは100〜2500秒のガーレー値を有する。このような膜のバブルポイント法による最大孔径は、350nm以下と予想され、好ましくは50〜300nmの範囲内と予想され、平均孔径は、50〜100nmの範囲と予想され、好ましくは60〜80nmの範囲である。
本発明に係る多孔質膜は、好ましくは、既知のフラットフィルム押出し工程で製造される。
この工程では、層中のプロピレンホモポリマー、プロピレンブロックコポリマー、ポリエチレンおよびβ晶核剤の混合物を押出機中で融解し、フラットノズルを介して引取ローラー上に押出すと、その上で溶融膜が凝固して冷却され、β晶が形成される。冷却温度および時間は、前駆膜中でポリプロピレンβ晶が可能な限り最高の割合で形成されるようにプログラム化される。β晶含量は、ポリエチレンが含まれるために、純粋なポリプロピレン膜中の含量よりもわずかに低い。前駆膜中のβ晶含量は、一般的に30〜85%であり、好ましくは40〜80%、特に60〜70%である。続いてこの高いポリプロピレンβ晶含量を有する前駆膜は、β晶がα−ポリプロピレンに変換されるような方法で二軸延伸される。最終的に、このような二軸延伸された膜は熱処理を受け、場合によっては表面のコロナ、プラズマまたは火炎処理を受ける。
二軸延伸(配向)は、一般的には連続工程で行われ、材料は、好ましくはまず縦方向(機械の方向)に延伸され、続いて横方向(機械と垂直)に延伸される。
引取ローラーまたはローラーは、高い割合のポリプロピレンβ晶の形成を促進するために、60〜135℃の温度で維持され、好ましくは100〜130℃の温度で維持される。
縦方向に延伸する際に、温度は140℃未満であり、好ましくは70〜120℃である。縦方向に延伸する比率は、2.0:1〜5:1の範囲である。横方向への延伸は、120〜145℃の温度で起こるが、この温度は、横方向への延伸の温度が、実質的にポリエチレンの融点よりも高くならないように選択されると予想される。一般的に、横方向への延伸の温度は、ポリエチレンの融点よりも5℃高いかそれ以下であってよく、好ましくは3℃高いかそれ以下である。横方向への延伸の温度がポリエチレンの融点未満である場合、その差は比較的大きくてもよく、例えば20℃以下、好ましくは10℃以下である。この場合では、横方向への延伸の温度は、膜中のポリプロピレン含量の延伸適性に基づきプログラム化されると予想される。横方向に延伸する比率は、2.0:1〜9:1、好ましくは3:1〜8:1の範囲である。
縦方向への延伸は、便宜上、望ましい延伸比に対応して異なる速度で稼働する2つのローラーを用いて行うことができ、横方向への延伸は、適切なテンターを用いて行うことができる。
二軸で膜を延伸するプロセスに続いて、一般的には熱固定(熱処理)が行われ、ここで上記膜は、例えばローラーまたは空気加熱ボックスによって、110〜140℃、好ましくは115〜130℃の温度に約0.5〜500秒、好ましくは10〜300秒晒される。熱固定中の温度は、膜が固定フィールドを通過する際に到達する温度が、ポリエチレンの融点よりも低くなるように、または、ポリエチレンの融点よりも1〜2℃を超えないように設定されると予想される。続いて膜を一般的な方法で巻き取りメカニズムによって巻き取る。
上記で示したように、適切な場合、膜表面の片側を、二軸延伸後に、既知のコロナ、プラズマまたは火炎処理方法のいずれか1つで処理してもよい。
原材料および膜を特徴付けるために、以下の測定方法を用いた:
メルトフローインデックス
DIN53735に従って、プロピレンポリマーのメルトフローインデックスを230℃で2.16kgの負荷で測定し、ポリエチレンの場合は190℃で2.16kgの負荷で測定した。
融点および溶融範囲
部分的に結晶質の熱可塑性ポリマー、例えばプロピレンポリマーは、それらの異なる結晶質の範囲または相のために、一つの決まった融点を有さない代わりに、溶融範囲が示される。従って、融点および溶融範囲は、それぞれのポリマーごとのDCS曲線から極めて正確に導かれる値である。DSC測定において、ポリマーに規定された加熱速度で単位時間あたりの熱量を導入し、温度に対して熱流束をプロットするが、これはすなわち、基線から熱流束が分岐する経過としてエンタルピー変化を測定することである。基線は、曲線のうち相変換が起こらない(直線)部分であると理解される。ここで、適用された熱量と温度とは、互いに直線的な関係である。溶融プロセスが起こっている範囲において、熱流束は溶融に必要なエネルギーによって増加し、DSC曲線は上向きになる。ほとんどの晶子が溶融する範囲において、曲線は最大値に到達し、再び基線まで下がる。本発明の目的に関して、融点は、DSC曲線の最大値である。本発明の目的に関して、溶融範囲の始点は、DSC曲線が基線から逸脱して、DSC曲線が上昇し始める時点の温度である。逆に言えば、溶融範囲の終点は、DSC曲線が再び基線レベルまで下がった時点の温度である。始点と終点との温度差が溶融範囲である。
融点および溶融範囲を決定するために、サンプルを融解させ、最初は20〜200℃の範囲に、10ケルビン/1分の加熱および冷却速度で再度冷却する。続いて、一般的な方法で、および同じ条件下で、第二のDSC曲線を記録し(20〜200℃および10ケルビン/1分)、この第二の加熱曲線を説明通りに評価する。
前駆膜のβ晶含量
さらに前駆膜のβ晶含量もDSC測定によって決定されるが、この測定は以下のようにして前駆膜に行われる:まず前駆膜を220℃に加熱し、10ケルビン/分の加熱速度でのDSCで融解させ、続いて再度冷却する。第一の加熱曲線から、結晶性の程度
Figure 0005498503
を、βおよびα晶の融合の合計エンタルピー
Figure 0005498503
に対するβ晶の融合のエンタルピー
Figure 0005498503
の比率として決定する。
密度
密度は、DIN53479の方法Aに従って決定される。
透過度(ガーレー値)
ASTM D726−58に従って、4110ガーレー試験器を用いて膜の透過度を測定した。100cmの空気が1インチ(6.452cm)の標識した領域を通過して透過するのにかかった時間を秒単位で決定する。膜を横切る圧力差は、高さ12.4cmの水柱の圧力に相当する。続いてかかった時間をガーレー値として記録する。
遮断機能
遮断機能は、130℃で5分間継続した熱処理の前後のガーレー測定によって決定される。膜のガーレー値を、上記で説明されているようにして測定する。続いて膜を加熱炉で130℃の温度に5分間晒す。その後、ガーレー値を、再度説明されているようにして計算する。膜が少なくとも5000秒のガーレー値を有し、熱処理の後に少なくとも1000秒増加して入れば、遮断機能が作用しているとみなされる。
ここで以下の実施例を用いて本発明を説明する。
実施例1
押出し工程後に、単層の前駆膜を240〜250℃の押出し温度で平坦なシートダイを介して押出した。この前駆膜をまず、冷却ローラーで引き伸ばして冷却した。次にこの前駆膜を縦方向および横方向に配向させ、最終的にヒートセットした。膜の組成は以下に示す通りである:
約60質量%:97%の13C−NMRによるアイソタクチシティ、および、2.5質量%(100%PPに対して)のn−ヘプタン可溶分、および、165℃の融点;および、230℃で2.16kgの負荷(DIN53735)において2.5g/10分のメルトフローインデックスを有する高アイソタクチックプロピレンホモポリマー(PP)、および、
約20質量%:0.954の密度(ISO1183)、および、190℃で2.16kgの負荷(ISO1133/D)において0.4g/10分のMFI、または、190℃で21.6kgの負荷(ISO1333/G)において27g/10分のMFI、および、130℃の融点(DSC:10ケルビン/分の加熱速度におけるピーク)、125℃から始まる溶融範囲を有するHDPE(高密度ポリエチレン)。
約20質量%:ブロックコポリマーに対して5質量%のエチレン比率、および、6g/10分のMFI(230℃および2.16kg)、および、165℃の融点(DSC)を有するプロピレン−エチレンブロックコポリマー、および、
0.04質量%:β晶核剤として、ピメリン酸カルシウム。
このような膜はさらに標準的な少量の安定剤および中和剤も含んでいた。
押出しの後、融解させたポリマー混合物を、第一の引取ローラーと追加のトリプルローラーセットによって引き伸ばして固化し、続いてこれらを以下のプログラム化した条件下で縦方向に延伸し、横方向に延伸し、ヒートセットした:
押出し:押出し温度235℃、
引取ローラー:温度125℃、
延伸速度:4m/分、
縦方向への延伸:延伸ローラーT=90℃、
縦方向へ延伸する際の係数:3.0、
横方向への延伸:加熱パネルT=125℃、
延伸領域:T=125℃、
横方向へ延伸する際の係数:5.0、
ヒートセット:T=125℃。
従って作製された多孔質膜は約25μmの厚さであり、0.38g/cmの密度を有しており、平坦で白色の不透明な外観を有していた。
実施例2
実施例1で説明されているようにして膜を製造した。実施例1に対して、プロピレンホモポリマーの比率を55質量%に減らし、HDPEの比率を25質量%に増やした。残りの組成および加工条件はそのままにした。この方法で製造された多孔質膜は約24μmの厚さであり、0.42g/cmの密度を有し、平坦で白色の不透明な外観を有していた。
実施例3
実施例1で説明されているようにして膜を製造した。実施例1に対して、HDPEを、0.954の密度g/cm(ISO1183)、および、190℃で2.16kgの負荷(ISO1133/D)において0.4g/10分のMFI、または、190℃で21.6kgの負荷(ISO1333/G)において27g/10分のMFI、および、130℃の融点(DSC:10℃/分の加熱速度におけるピーク)、125℃から始まる溶融範囲を有するMDPE(20質量%)で代用した。横方向への延伸の温度を120℃に下げた。残りの組成およびその他のプロセス条件はそのままにした。この方法で製造された多孔質膜は約24μmの厚さであり、0.42g/cmの密度を有し、平坦で白色の不透明な外観を有していた。
実施例4
実施例1で説明されているようにして膜を製造した。実施例1に対して、高アイソタクチックポリプロピレンホモポリマーを、94%の13C−NMRによるアイソタクチシティ、および、2.5質量%(100%PPに対して)のn−ヘプタン可溶分、および、161℃の融点;および、230℃で2.16kgの負荷(DIN53735)において2.5g/10分のメルトフローインデックスを有する一般的なポリプロピレンで代用した。この方法で製造された多孔質膜は約25μmの厚さであり、0.38g/cmの密度を有し、白色の不透明な外観を有していた。
比較例1
実施例1で説明されているようにして膜を製造した。実施例1に対して、膜にポリエチレンを含ませなかった。それに応じてプロピレンホモポリマーの比率を20質量%に増やした。この方法で製造された多孔質膜は約25μmの厚さであり、0.38g/cmの密度を有し、白色の不透明な外観を有していた。
比較例2
実施例1で説明されているようにして膜を製造した。膜の組成は変更しなかった。この場合、実施例1に対して、膜を135℃の温度で横方向に延伸した。この方法で製造された多孔質膜は約25μmの厚さであり、0.38g/cmの密度を有し、白色の不透明な外観を有していた。
以下の表に、これらの実施例および比較例による熱処理前後のガーレー値および膜のe−係数をまとめた。
Figure 0005498503

Claims (16)

  1. 遮断機能を有する二軸延伸された単層の微孔質の膜であって、ここで該膜の微小孔構造は、膜を延伸する際にポリプロピレンβ晶が変換されることによって形成され、該膜は、プロピレンホモポリマー、プロピレンブロックコポリマー、β晶核剤およびポリエチレンを含み、該膜は、50〜5000秒のガーレー値、300〜1800N/mmの縦方向における弾性係数E、および、400〜3000N/mmの横方向における弾性係数Eを有し、さらに該膜は、130℃の温度に5分間曝露した後、少なくとも5000秒のガーレー値を示し、ここでこの温度処理後のガーレー値は、処理前よりも少なくとも1000秒高いことを特徴とする、上記膜。
  2. 前記ポリエチレンが、115〜140℃の融点を有することを特徴とする、請求項1に記載の膜。
  3. 前記ポリエチレンの溶融範囲が、最大10ケルビンの範囲を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の膜。
  4. 前記ポリエチレンが、HDPEまたはMDPEであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の膜。
  5. 前記膜が、膜の質量に対して15〜45質量%のポリエチレンを含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の膜。
  6. 前記膜が、45〜75質量%のプロピレンホモポリマー、10〜45質量%のプロピレンブロックコポリマー、および、50〜10,000ppmのβ晶核剤を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の膜。
  7. 前記プロピレンホモポリマーが、95〜98%の連鎖アイソタクチシティ(13C−NMR)を有する高アイソタクチックポリプロピレンであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の膜。
  8. 前記プロピレンホモポリマーが、90から96%未満の連鎖アイソタクチシティ(13C−NMR)を有するアイソタクチックポリプロピレンであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の膜。
  9. 前記核剤が、ピメリン酸またはスベリン酸のカルシウム塩であるか、または、カルボキサミドであることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の膜。
  10. 前記膜の密度が、0.1〜0.6g/cmの範囲であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の膜。
  11. 前記膜が、50〜5000秒のガーレー値を有し、130℃の温度に5分間晒した後は少なくとも8000秒のガーレー値を有することを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の膜。
  12. 前記膜が、15〜100μmの厚さを有することを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の膜。
  13. 前記膜がフラットフィルム工程で製造されること、および、引取ローラーの温度が60〜130℃の範囲であることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の膜の製造方法
  14. 未延伸の前駆膜が、30〜85%のβ晶含量を有することを特徴とする、請求項13に記載の方法。
  15. 前記膜が、ポリエチレンの融点+2℃を超えない温度で横方向に延伸されることを特徴とする、請求項13または14に記載の方法。
  16. 電池または蓄電池におけるセパレーターとしての、請求項1〜12のいずれか一項に記載の膜の使用。
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