JP5498283B2 - 汚染空気の拡散防止装置 - Google Patents

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本発明は、半導体や薄膜トランジスタなどの製造設備において、空気洗浄度の高い環境を維持するために、同環境下に配された機械駆動部などから生じる汚染空気の拡散を防止する装置に関する。
半導体や薄膜トランジスタの製造工程においては、空気中に浮遊する微粒子や塵埃がワーク表面に付着した場合、それが原因で成膜不良やパターン露光時の不良に陥る可能性があり、その結果、パターン欠陥などの不具合が生じてしまうという問題があった。そのため、従来より、これらの製造工程は、空気の清浄化を図ったクリーンルームなどの製造設備内で行われていた。
ところで、この種の製造設備内には、機械駆動部やケーブル摺動部が配備されている必要があるが、これらの機構において、塵埃や異物などのパーティクルの発生を完全に防止することは困難であった。そこで、このような製造設備では、塵埃や異物などを含有する汚染空気の発生源を隔離箱などによって周囲空間と隔離する、あるいは、ワーク処理部を隔離箱などによって周囲空間と隔離し、このワーク処理部の空間にフィルターを介して清浄化された空気を流すことにより、ワーク周辺における高い空気清浄度を維持するようにした手段が提案されていた(例えば、特許文献1)。
一方、汚染空気の発生源とワークとを隔離箱などによって完全に隔離することが不可能な製造設備では、汚染空気の発生源をワークより低い位置に配すとともに、ワークの上方にファンで駆動されるHEPAフィルタを配置し、製造設備内に清浄な空気の下降気流を起こして、ワーク周辺の空気清浄度を維持するようにした手段が提案されていた(例えば、特許文献2)。
特開平7−260205公報 特開2006−239496号公報
ところが、近年、特に薄膜トランジスタ液晶などの製造工程においては、生産効率の改善を目的として、ガラス基板のサイズが拡大化される傾向にあり、上述した後者のような汚染空気の発生源をワークより下方に配置する手段を採用した場合、製造設備の全体サイズが大きくなりすぎてしまい、設置スペースを確保するのが困難になるなどの問題があった。そこで、このような製造設備の大型化を回避する対策として、清浄な空気環境が必要なワークの上方に汚染空気の発生源を配置するとともに、それらを隔離箱で囲い、該隔離箱内の空気をポンプを介して吸引して製造設備の外部へ吐き出すようにした汚染空気の拡散防止装置が提案されている。この汚染空気の拡散防止装置を具備した製造設備では、隔離箱内の気圧がワーク周辺の気圧よりも低く保たれるので、汚染空気が隔離箱の開口部などからワーク周辺に拡散するのを防止することができる。
しかしながら、このような汚染空気の拡散防止装置を具備した製造設備内で大型の薄膜トランジスタ液晶の基板を全面に亘って走査するような場合、隔離箱の開口部は、その走査面の長手方向に沿った長尺形状に形成される必要があるが、このような長尺形状の開口部を有する隔離箱の内部を負圧に保つには、その開口部の全面に対して十分な空気の流量を確保しなければならなかった。したがって、上述した空気吸引用ポンプとして、非常に大量の空気を吸引可能な大型のファンを具備したものが必要となり、その結果、製造設備の小型化および低コスト化が阻害されるとともに、その運用に大量の電力を要するので省エネ化を図ることができない、という問題があった。
また、上述したような長尺状の開口部の全面において空気の流速を一定に保つのは非常に困難であり、そのためには隔離箱を深い奥行きを有する台形のようなダクトに形成しなければならなかった。したがって、このような形状の制約に起因して、製造設備内の部材配置および形状に関する設計自由度が損なわれてしまう、という問題もあった。
さらに、一般的な隔離箱の形状では、開口部を動き回るような機械駆動部があった場合に、その開口部の全面において層状の空気の流れを保つのは非常に困難であった。このようなケースでは、製造設備の運用後に生じた空気汚染への対応が大掛かりになってしまい、長期間の運用停止と改造が必要となり、場合によっては実質的には対応が不可能であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、清浄な空気環境を必要とする製造設備内において、汚染空気を生じる可能性のある部分と清浄な空気環境を要する空間とを隔離箱によって隔離するとともに、その隔離箱に形成された開口部を介して汚染空気が清浄な空気環境を要する空間に漏れ出さないように改善された汚染空気の拡散防止装置を提供することにある。
本発明の上記目的は、室内を清浄な空気環境に維持する製造設備と、前記製造設備の一部として前記室内に配され、前記空気環境を悪化させる汚染空気の発生源となり得る機械駆動部と、前記機械駆動部を囲繞して前記室内の空間から隔離する機械駆動部隔離箱と、前記機械駆動部隔離箱の一部に形成され、前記機械駆動部隔離箱の内部空間と前記室内の空間とを空気流動可能に連通する開口部と、前記機械駆動部隔離箱内の空気を前記製造設備の室外に排出するための排気ダクトとを備え、前記開口部の端部には、前記端部から前記機械駆動部隔離箱の内方に向かう曲面が前記開口部の長手方向に沿って形成されるとともに、前記曲面の基端部から該曲面に沿って流れる薄層状の圧縮空気を吐出するスリット部が配設されていることを特徴とする汚染空気の拡散防止装置により、達成される。
また、本発明の上記目的は、室内を清浄な空気環境に維持する製造設備と、前記製造設備の一部として前記室内に配され、前記空気環境を悪化させる汚染空気の発生源となり得る機械駆動部と、前記機械駆動部を囲繞して前記室内の空間から隔離する機械駆動部隔離箱と、前記機械駆動部隔離箱の一部に形成され、前記機械駆動部隔離箱の内部空間と前記室内の空間とを空気流動可能に連通する開口部と、前記機械駆動部隔離箱内の空気を前記製造設備の室外に排出するための排気ダクトとを備え、前記開口部の端部外側には、前記開口部の長手方向に沿って中空円筒部材が配設されるとともに、前記中空円筒部材の周面に沿って流れる薄層状の圧縮空気を吐出するスリット部が配設されていることを特徴とする汚染空気の拡散防止装置により、達成される。
また、本発明の上記目的は、室内を清浄な空気環境に維持する製造設備と、前記製造設備の一部として前記室内に配され、前記空気環境を悪化させる汚染空気の発生源となり得る機械駆動部と、前記機械駆動部から離間して前記室内に配されたワーク作業部と、前記ワーク作業部を囲繞して前記機械駆動部から隔離するワーク作業部隔離箱と、前記ワーク作業部隔離箱の一部に形成され、前記ワーク作業部隔離箱の内部空間と前記機械駆動部が配された前記室内の空間とを空気流動可能に連通する開口部と、前記ワーク作業部隔離箱内に清浄な空気を供給するための供給ダクトとを備え、前記開口部の端部には、前記端部から前記ワーク作業部隔離箱の外方に向かう曲面が前記開口部の長手方向に沿って形成されるとともに、前記曲面の基端部から該曲面に沿って流れる薄層状の圧縮空気を吐出するスリット部が配設されていることを特徴とする汚染空気の拡散防止装置により、達成される。
また、本発明の上記目的は、室内を清浄な空気環境に維持する製造設備と、前記製造設備の一部として前記室内に配され、前記空気環境を悪化させる汚染空気の発生源となり得る機械駆動部と、前記機械駆動部から離間して前記室内に配されたワーク作業部と、前記ワーク作業部を囲繞して前記機械駆動部から隔離するワーク作業部隔離箱と、前記ワーク作業部隔離箱の一部に形成され、前記ワーク作業部隔離箱の内部空間と前記機械駆動部が配された前記室内の空間とを空気流動可能に連通する開口部と、前記ワーク作業部隔離箱内に清浄な空気を供給するための供給ダクトとを備え、前記開口部の端部内側には、前記開口部の長手方向に沿って中空円筒部材が配設されるとともに、前記中空円筒部材の周面に沿って流れる薄層状の圧縮空気を吐出するスリット部が配設されていることを特徴とする汚染空気の拡散防止装置により、達成される。
さらに、本発明の上記目的は、前記中空円筒部材は、着脱可能に設けられていることにより、効果的に達成される。
本発明に係る汚染空気の拡散防止装置によれば、開口部の端部に配設されたスリット部から吐出される圧縮空気によって、開口部の端部に形成された曲面、あるいは開口部の端部に配設された中空円筒部材の周面に沿って一次空気層流を発生させるようになっている。この一次空気層流により、開口部の内外には圧力差が生じて二次空気層流が引き起こされるので、機械駆動部で発生した汚染空気が清浄な空気環境を要する空間に流入するのを防止することができる。
また、本発明に係る汚染空気の拡散防止装置では、この二次空気層流を引き起こすための一次空気層流を、少量の高圧空気によって容易に発生させることができるので、製造設備全体の小型化と設計自由度の向上を図ることができ、かつ、運用に必要なエネルギ量を削減して低コスト化を図ることができる。
本発明の第1実施形態に係る汚染空気の拡散防止装置を示す概略図である。 本発明の第1実施形態に係る汚染空気の拡散防止装置の要部を示す概略断面図である。 本発明の第2実施形態に係る汚染空気の拡散防止装置を示す概略図である。 本発明の第3実施形態に係る汚染空気の拡散防止装置を示す概略図である。 本発明の第3実施形態に係る汚染空気の拡散防止装置の要部を示す概略断面図である。
本発明に係る汚染空気の拡散防止装置は、汚染空気を生じる可能性のある部分と清浄な空気環境を要する空間とを隔離箱によって隔離するとともに、その隔離箱に形成された開口部を介して汚染空気が清浄な空気環境を要する空間に漏れ出さないようにするものである。以下、本発明に係る汚染空気の拡散防止装置の実施形態について、図面を参照にしながら説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る汚染空気の拡散防止装置を示す概略図である。同図において、本実施形態に係る汚染空気の拡散防止装置1は、室内を清浄な空気に維持する製造設備、例えば半導体や薄膜トランジスタの製造工程などに利用されるクリーンルーム2内に配備される。このようなクリーンルーム2内には、製造設備の一部として半導体や薄膜トランジスタの製造工程において使用される機械駆動部(直動ベアリングガイド等)3が配設されている。
この機械駆動部3は、塵埃や異物などのパーティクルの発生源であるが、これらを含有した汚染空気がクリーンルーム2内に拡散し、半導体や薄膜トランジスタに付着すると、それらの品質を低下させてしまう。すなわち、この汚染空気は、クリーンルーム2内の空気環境を悪化させる可能性がある。そこで、本実施形態に係る汚染空気の拡散防止装置1は、この機械駆動部3を囲繞してクリーンルーム2内の空間から隔離する機械駆動部隔離箱4を備えている。この機械駆動部隔離箱4は、該機械駆動部隔離箱4の内部空間とクリーンルーム2の空間とを空気流動可能に連通する開口部5と、機械駆動部隔離箱4内の空気を製造設備の室外、すなわちクリーンルーム2の外部に排出するための排気ダクト6とを具備している。
開口部5は、機械駆動部隔離箱4の一側面にその長手方向、すなわち直動ベアリングガイドの可動方向に沿って略矩形状に形成されている。この開口部5の下辺端部には、該端部から機械駆動部隔離箱4の内方に向かって延びる曲面7が開口部5の長手方向に沿って形成されるとともに、曲面7の基端部から該曲面7に沿って流れる薄層状の圧縮空気を吐出するスリット部8が配設されている。
図2は、本実施形態に係る機械駆動部隔離箱の開口部の下辺端部を示す概略断面図である。同図において、曲面7は、機械駆動部隔離箱4の一側面を形成する壁部材4aを開口部5の下辺端部から延設したものであり、その断面は同図中の点Oを中心点とした円弧状に形成され、その先端部は機械駆動部隔離箱4の内部空間(同図左側)に向かって延びている。また、スリット部8は、曲面7の基端部下側の壁部材4aに長手方向に沿って形成された線状の隙間9と、該隙間9を壁部材4aの外側から被覆するように取り付けられた上部開口で断面L字状の外側カバー部材10と、隙間9を壁部材4aの内側から被覆するように取り付けられた断面コ字状の内側カバー部材11と、該内側カバー部材11の長手方向に沿って所定の間隔毎に配設され、内側カバー部材11の内部空間を介して隙間9と空気流動可能に連結された供給パイプ12と、該各供給パイプ12に圧縮空気を供給する供給ポンプ13とを有している。なお、この供給ポンプ13は、例えば製造設備が配されている工場内の圧縮空気配管を供給パイプ12に接続することにより省略可能である。
このような構成からなる曲面7およびスリット部8では、供給ポンプ13から供給された圧縮空気が、供給パイプ12および内側カバー部材11の内部空間を介して隙間9に送られ、該隙間9から吐出された圧縮空気が、その進行方向を外側カバー部材10によって上方に方向転換され、曲面7に沿って開口部5に送出される。この曲面7に沿って流れる一次的な空気流動(図2中の実線矢印)により、開口部5の内側と外側との間で圧力差が生じ、これにより、開口部5の全域において、クリーンルーム2の空気が機械駆動部隔離箱4内に流入するという二次的な空気流動(図1および図2中の点線矢印)が生じるようになっている。
以上のように、本実施形態に係る汚染空気の拡散防止装置1によれば、開口部5の下端に設けられた曲面7に沿ってスリット部8から圧縮空気を吐出することにより、機械駆動部隔離箱4の開口部5における空気の流れがその全面に亘って外側から内側に規制されるので、機械駆動部3で発生した汚染空気が清浄な空気環境を要するクリーンルーム2の空間に流入するのを防止することできる。
また、本実施形態に係る汚染空気の拡散防止装置1によれば、上述した開口部5における空気の流れは、少量の圧縮空気で容易に引き起こすことができるので、供給ポンプ13や排気ダクト6に接続されるポンプは、従来のものよりも小型なものでも十分に実現可能である。この結果、製造設備全体の小型化と設計自由度の向上を図ることができ、かつ、運用に必要なエネルギ量を削減して低コスト化を図ることができる。
[第2実施形態]
図3は、本発明の第2実施形態に係る汚染空気の拡散防止装置を示す概略図である。同図において、上述した第1実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、ここではその説明を省略する。
同図において、この第2実施形態に係る汚染空気の拡散防止装置1Aは、第1実施形態に係る汚染空気の拡散防止装置1では、機械駆動部隔離箱4の開口部5の下辺端部に形成されていた曲面7の代わりに、機械駆動部隔離箱4Aの開口部5の下辺端部外側に中空円筒部材14が配設されている点で、上述した第1実施形態とは相違している。この中空円筒部材14は、その軸方向が開口部5の長手方向と平行になるように配され、その長手方向の寸法は、開口部5の下辺端部と略一致している。
また、中空円筒部材14の一端面には、圧縮空気を供給する供給ポンプ13に接続された供給パイプ12が連結されている。この供給パイプ12を介して中空円筒部材15内に供給された圧縮空気は、中空円筒部材14の周面に長手方向に沿って所定の間隔で穿設された吐出孔15から吐き出される。この中空円筒部材14の外側近傍には、吐出孔15を被覆するように長手方向に沿って延びる断面L字状のカバー部材16が設けられている。このカバー部材16は、一平面が中空円筒部材14の下方周面(図3の下側)に当接する一方で、他平面が中空円筒部材14の外側周面(図3中の右側)には当接しないように配されている。
この中空円筒部材14を含むスリット部8Aの構成により、中空円筒部材14の吐出孔15から吐き出された圧縮空気は、中空円筒部材14とカバー部材16との間の隙間を通って、中空円筒部材14の外側上方周面に沿って開口部5に送出される。この中空円筒部材14の外側上方周面に沿って流れる一次的な空気流動(図3中の実線矢印)により、上述した第1実施形態と同様に、開口部5の内側と外側との間で圧力差が生じ、これにより、開口部5の全域において、クリーンルーム2の空気が機械駆動部隔離箱4A内に流入するという二次的な空気流動(図1および図2中の点線矢印)が生じるようになっている。
以上のように、本実施形態に係る汚染空気の拡散防止装置1Aによれば、上述した第1実施形態と同様の作用効果が得られることはもとより、第1実施形態の曲面7の代わりに中空円筒部材14を代用することによって、開口部5に一次的な空気流動を発生させるためのユニットを、それ自体で強度を確保したもので実現することができるので、このユニットを標準化することで様々な製造設備への適用が可能となる。
また、本実施形態に係る拡散防止装置1Aでは、中空円筒部材14を着脱可能に設けられていることにより、装置運用後の清浄度測定の結果などに応じて、容易に中空円筒部材14に改良を施することができる。
[第3実施形態]
図4は、本発明の第3実施形態に係る汚染空気の拡散防止装置を示す概略図であり、図5は、その要部を示す概略断面図である。同図において、上述した第1実施形態および第2実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、ここではその説明を省略する。
上述した第1実施形態および第2実施形態では、クリーンルーム2内の空気環境を悪化させる汚染空気の発生源となり得る機械駆動部3が機械駆動部隔離箱4,4Aによって囲繞されていたが、本実施形態に係る汚染空気の拡散防止装置1Bでは、図4に示すように、清浄な空気環境を要するワーク作業部17がワーク作業部隔離箱4Bによって囲繞され、このワーク作業部隔離箱4Bの外側に機械駆動部3が配設されている。
ワーク作業部隔離箱4Bの一側面には、ワークの長手方向寸法に応じて形成された開口部5が設けられ、ワーク作業部隔離箱4Bの他側面には、ワーク作業部隔離箱4B内に清浄な空気を流入するための吸気ダクト18が設けられている。本実施形態に係る汚染空気の拡散防止装置1Bは、ワーク作業部17において大型ワークを製造する場合に適用され、このようなワーク作業部17で製造されるワークは、例えば平板形状であり、加工が終了したワークは、コンベアやロボットアームなどによって、ワーク作業部隔離箱4Bから開口部5を介してクリーンルーム2内の一般空気環境に搬出される。
従来、このような開口部5には開閉扉が設けられ、開口部5からワーク作業部隔離箱4B内に汚染空気が侵入しないように、ワークの搬送時以外は開口部5がその開閉扉によって閉塞されるようになっていた。しかしながら、本実施形態では、開口部5の下辺端部に上述した第1実施形態の曲面7とは逆向き、すなわち該端部からワーク隔離箱4Bの外方に向かう曲面7Bが開口部5の長手方向に沿って形成されるとともに、該曲面7Bの基端部から該曲面7Bに沿って流れる薄層状の圧縮空気を吐出するスリット部8Bが配設され、従来のように開口部5を閉塞するための開閉扉などは設けられていない。
図5は、本実施形態に係るワーク隔離箱の開口部の下辺端部を示す概略断面図である。同図において、曲面7Bは、ワーク隔離箱4Bの一側面を形成する壁部材4Baを開口部5の下辺端部から延設したものであり、その断面は同図中の点Oを中心点とした円弧状に形成され、その先端部はワーク隔離箱4Bの外部空間(同図右側)に向かって延びている。また、スリット部8Bは、曲面7Bの基端部下方にあたる壁部材4Baの内側に長手方向に沿って設けられた上部開口で断面L字状の内側カバー部材11Bと、該内側カバー部材11Bの長手方向に沿って所定の間隔毎に配設され、内側カバー部材11の上部開口と空気流動可能に連結された供給パイプ12と、該各供給パイプ12に圧縮空気を供給する供給ポンプ13とを有している。
このような構成からなる曲面7Bおよびスリット部8Bでは、供給ポンプ13から供給された圧縮空気が、供給パイプ12を介して内側カバー部材11Bの上部開口に送られ、該上部開口から吐出された圧縮空気が、曲面7Bに沿って開口部5から外部空間に送出される。この曲面7Bに沿って流れる一次的な空気流動(図5中の実線矢印)により、開口部5の内側と外側との間で圧力差が生じ、これにより、開口部5の全域において、ワーク隔離箱4B内の空気が、その外部空間であるクリーンルーム2に流出するという二次的な空気流動(図4および図5中の点線矢印)が生じるようになっている。
以上のように、本実施形態に係る汚染空気の拡散防止装置1Bによれば、開口部5の下端に設けられた曲面7Bに沿ってスリット部8Bから圧縮空気を吐出することにより、外部の汚染空気が開口部5を介してワーク隔離箱4B内へ流入するのを防止することができるので、従来のような開口部5を閉塞するための開閉扉などの設置が不要となる。また、これにより、開閉扉の開閉動作に要する時間に起因していたオーバーヘッドを短縮化することができるので、作業効率の向上を図ることができる。
なお、本実施形態に係る曲面7Bおよびスリット部8Bの代わりに、上述した第2実施形態のような中空円筒部材14を代用することによって、本実施形態と同様な作業効果を得ることができる。
以上、本発明の実施形態について具体的に説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1,1A,1B・・・汚染空気の拡散防止装置
2・・・クリーンルーム
3・・・機械駆動部
4,4A・・・機械駆動部隔離箱
4B・・・ワーク作業部隔離箱
5・・・開口部
6・・・排気ダクト
7,7B・・・曲面
8,8A,8B・・・スリット部
14・・・中空円筒部材
17・・・ワーク作業部
18・・・吸気ダクト

Claims (5)

  1. 室内を清浄な空気環境に維持する製造設備と、
    前記製造設備の一部として前記室内に配され、前記空気環境を悪化させる汚染空気の発生源となり得る機械駆動部と、
    前記機械駆動部を囲繞して前記室内の空間から隔離する機械駆動部隔離箱と、
    前記機械駆動部隔離箱の一部に形成され、前記機械駆動部隔離箱の内部空間と前記室内の空間とを空気流動可能に連通する開口部と、
    前記機械駆動部隔離箱内の空気を前記製造設備の室外に排出するための排気ダクトと
    を備え、
    前記開口部の端部には、前記端部から前記機械駆動部隔離箱の内方に向かう曲面が前記開口部の長手方向に沿って形成されるとともに、前記曲面の基端部から該曲面に沿って流れる薄層状の圧縮空気を吐出するスリット部が配設されていることを特徴とする汚染空気の拡散防止装置。
  2. 室内を清浄な空気環境に維持する製造設備と、
    前記製造設備の一部として前記室内に配され、前記空気環境を悪化させる汚染空気の発生源となり得る機械駆動部と、
    前記機械駆動部を囲繞して前記室内の空間から隔離する機械駆動部隔離箱と、
    前記機械駆動部隔離箱の一部に形成され、前記機械駆動部隔離箱の内部空間と前記室内の空間とを空気流動可能に連通する開口部と、
    前記機械駆動部隔離箱内の空気を前記製造設備の室外に排出するための排気ダクトと
    を備え、
    前記開口部の端部外側には、前記開口部の長手方向に沿って中空円筒部材が配設されるとともに、前記中空円筒部材の周面に沿って流れる薄層状の圧縮空気を吐出するスリット部が配設されていることを特徴とする汚染空気の拡散防止装置。
  3. 室内を清浄な空気環境に維持する製造設備と、
    前記製造設備の一部として前記室内に配され、前記空気環境を悪化させる汚染空気の発生源となり得る機械駆動部と、
    前記機械駆動部から離間して前記室内に配されたワーク作業部と、
    前記ワーク作業部を囲繞して前記機械駆動部から隔離するワーク作業部隔離箱と、
    前記ワーク作業部隔離箱の一部に形成され、前記ワーク作業部隔離箱の内部空間と前記機械駆動部が配された前記室内の空間とを空気流動可能に連通する開口部と、
    前記ワーク作業部隔離箱内に清浄な空気を供給するための供給ダクトと
    を備え、
    前記開口部の端部には、前記端部から前記ワーク作業部隔離箱の外方に向かう曲面が前記開口部の長手方向に沿って形成されるとともに、前記曲面の基端部から該曲面に沿って流れる薄層状の圧縮空気を吐出するスリット部が配設されていることを特徴とする汚染空気の拡散防止装置。
  4. 室内を清浄な空気環境に維持する製造設備と、
    前記製造設備の一部として前記室内に配され、前記空気環境を悪化させる汚染空気の発生源となり得る機械駆動部と、
    前記機械駆動部から離間して前記室内に配されたワーク作業部と、
    前記ワーク作業部を囲繞して前記機械駆動部から隔離するワーク作業部隔離箱と、
    前記ワーク作業部隔離箱の一部に形成され、前記ワーク作業部隔離箱の内部空間と前記機械駆動部が配された前記室内の空間とを空気流動可能に連通する開口部と、
    前記ワーク作業部隔離箱内に清浄な空気を供給するための供給ダクトと
    を備え、
    前記開口部の端部内側には、前記開口部の長手方向に沿って中空円筒部材が配設されるとともに、前記中空円筒部材の周面に沿って流れる薄層状の圧縮空気を吐出するスリット部が配設されていることを特徴とする汚染空気の拡散防止装置。
  5. 前記中空円筒部材は、着脱可能に設けられている請求項2または4に記載の汚染空気の拡散防止装置。
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