JP5495595B2 - 建物ユニット用カバー - Google Patents

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Description

本発明は、ユニット建物を構成する建物ユニットを被覆し、雨水等の浸入を防止する保護カバーに係り、特に、建物ユニットを被覆する複数に分割されたカバー体から構成され、これらのカバー体を連結して一体にできる建物ユニット用カバーに関する。
従来、この種の建物ユニットの保護カバーとして特許文献1に記載の建物ユニット用養生カバーがある。この建物ユニット用養生カバーは、シートを用い天井面と四方側面とにより構成され、養生カバーの天井面の建物ユニットを吊架するアイボルトの貫通箇所に、スリットの設けられた弾性材が張設されている。
特開平8−291627号公報
ところで、前記構造の建物ユニット用養生カバーは、建物ユニットの長辺方向の長さが5メートルを超えるものもあり、例えば、長辺方向の長さが5.4メートル、短辺方向の長さが2.5メートル程度で、高さが2.8メートル程度の建物ユニットに前記の養生カバーを被せる場合、作業性が悪く多人数で作業する必要があった。
また、保護カバーを建物ユニットに被せるには、建物ユニットより大きい袋として構成し、被せたあとに例えば妻側(短辺側)を絞ってたるみを抑えることでカバーを建物ユニットに密着させている。しかし、このように被せられたカバーは、輸送時には建物ユニットの天井面、側面などが走行風により膨らんで、走行を不安定にさせる恐れがあった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、建物ユニットに保護カバーを被せるとき、小人数で効率良く被せることができ作業性の良好な建物ユニット用カバーを提供することにある。また、建物ユニットにカバーを被せたとき、カバーが建物ユニットに密着し、輸送時にカバーが膨らまず、安定した輸送が可能な建物ユニット用カバーを提供することにある。
前記目的を達成すべく、本発明に係る建物ユニット用カバーは、建物ユニットを被覆するカバーであって、該カバーは、複数に分割されたカバー体から構成され、該カバー体は、前記建物ユニットに被せられた状態で、その端部が重ねられ、前記複数のカバー体が重ねられる重ね部には、素材のシート状物の端部に幅の狭いベルト状物と、幅の広いベルト状物が順に固定され、前記複数のカバー体のそれぞれの端面の反対側に、相互に差込み可能な差込部が形成されており、前記カバー体は、前記差込部を相互に差込んで連結されることを特徴としている。カバー体は2つ、あるいは3つ以上に分割され、複数に分割されたカバー体は、その端部が重ねられて連結される。分割する方向は、建物ユニットの長辺方向でも、短辺方向でもよい。
前記のごとく構成された本発明の建物ユニット用カバーは、複数に分割されたカバー体のそれぞれを、例えば建物ユニットの短辺側の側面に密着させて被せ、被せられたカバー体の中央側の端部を重ね、素材のシート状物の端部に順に固定された幅の狭いベルト状物と、幅の広いベルト状物で形成された差込部を相互に差込んで連結するため、被せたときの膨らみを少なくすることができ、輸送時の走行風でカバーが膨らむことを防止でき、安全運転に貢献できる。また、複数に分割され小型化されているため建物ユニットの被覆作業が容易であり、取外しも容易に行える。そして、連結部は複数のカバー体が重ねられ連結されるため、防水性も良好とすることができる。カバー体が3つ以上に分割される場合も、それぞれのカバー体の端部が重ねられて連結されるため、前記のカバー体が2つに分割された場合と同様の作用効果を達成できる。さらに、上から被せる操作でなく、横から被せることができるため、被覆が容易に行なえる。
本発明に係る建物ユニット用カバーの他の態様としては、長辺方向及び短辺方向を有する直方体状の建物ユニットを被覆するカバーであって、該カバーは、長辺方向に直角に2つに分割されたカバー体から構成され、一方のカバー体は、短辺方向の一方の短辺側の側面と、該側面に連続する上面及び長辺側の2つの側面とを備えると共に、前記上面及び2つの側面の端部に連結部が形成され、他方のカバー体は、短辺方向の他方の短辺側の側面と、該側面に連続する上面及び長辺側の2つの側面とを備えると共に、前記上面及び2つの側面の端部に連結部が形成され、前記一方のカバー体及び他方のカバー体は、前記建物ユニットの長辺方向の途中で重ねられるように、長辺方向の長さが設定され、一方のカバー体の連結部と他方のカバー体の連結部とを重ねて連結され、前記複数のカバー体が重ねられる重ね部には、素材のシート状物の端部に幅の狭いベルト状物と、幅の広いベルト状物が順に固定され、前記複数のカバー体のそれぞれの端面の反対側に、相互に差込み可能な差込部が形成されており、前記カバー体は、前記差込部を相互に差込んで連結されることを特徴としている。
このように構成された本発明の建物ユニット用カバーは、長辺方向に直角に2つに分割されたカバー体を別々に建物ユニットに被せ、短辺側の側面に連続する上面及び長辺側の2つの側面は、長辺方向の途中で重なり、その重なった重ね部には、素材のシート状物の端部に幅の狭いベルト状物と、幅の広いベルト状物が順に固定され、複数のカバー体のそれぞれの端面の反対側に、相互に差込み可能な差込部が形成されており、差込部を相互に差込んで連結するため、短辺側の側面を密着させた状態で連結することができ、単純な作業で容易にカバーを被せることができる。しかも、水の浸入を防ぎ、防水性を高めることができる。
さらに、本発明に係る建物ユニット用カバーの他の態様としては、長辺方向及び短辺方向を有する直方体状の建物ユニットを被覆するカバーであって、該カバーは、長辺方向に直角に複数に分割されたカバー体から構成され、前記建物ユニットの長辺方向の両端部を被覆する2つの両端カバー体は、それぞれ短辺側の側面と、該側面に連続する上面及び長辺側の2つの側面とを備えると共に、前記上面及び2つの側面の端部に連結部が形成され、前記建物ユニットの中央部を被覆する中央カバー体は、該建物ユニットの中央部の上面と、これに連続する長辺側の2つの側面とを備えると共に、前記上面及び2つの側面の両端部に連結部が形成され、前記2つの両端カバー体及び中央カバー体は、前記建物ユニットの長辺方向の途中で重ねられるように、長辺方向の長さが設定され、両端カバー体の連結部と中央カバー体の連結部により連結されることを特徴としている。
このように構成された本発明の建物ユニット用カバーは、長辺方向に直角に複数に分割されたカバー体を別々に建物ユニットに被せ、両端カバー体の短辺方向の側面を建物ユニットの側面に密着させ、中央カバー体を建物ユニットの中央部に被せ、両端カバー体の連結部と中央カバー体の連結部とが長辺方向の途中で重なり、その重なった部分を連結するため、短辺側の側面を密着させた状態で連結することができ、単純な作業で容易にカバーを被せることができる。しかも、水の浸入を防ぎ、防水性を高めることができる。
また、本発明に係る建物ユニット用カバーの好ましい具体的な態様としては、前記複数のカバー体が重ねられる重ね部には、素材のシート状物の端部に幅の狭いベルト状物と、幅の広いベルト状物が、その端面が揃うように順に固定され、前記複数のカバー体のそれぞれの端面の反対側に、相互に差込み可能な差込部が形成されていることを特徴としている。この構成によれば、複数のカバー体を重ねて連結するとき、双方の差込部を嵌合させて連結部の厚さを薄く構成でき、建物ユニットに複数のカバー体をかぶせたときの総厚さを抑えることができ、建物ユニットを輸送するときに荷台からの突出量を小さく抑えて安全走行を達成できる。また、連結部の差込み部同士が嵌合した状態で折り返すことで、複数のカバー体の連結部の結合状態が安定し、強風等による離脱を防止できると共に、防水性を高めることができる。
本発明に係る建物ユニット用カバーにおいて、前記2つのカバー体の連結部には、素材のシート状物の端部にベルト状物を、その端面が前記シート状物の端部に揃うように固定した連結部が形成されており、前記ベルト状物を基準として前記シート状物を折り返して連結することが好ましい。この構成によれば、シート状物の端部に固定されたベルト状物を基準、すなわち芯としてシート状物を折り返して巻き取り、2つのカバー体を連結して一体化することにより、建物ユニットの被覆状態が安定し、建物ユニットの輸送時等の走行風によるカバーの膨らみを防止でき、安全走行を可能とする。
さらに、前記複数のカバー体は、前記連結部同士が連結された状態で、折り返しできるようにその長辺方向の長さが設定されていることが好ましい。この構成によれば、建物ユニットとカバー体との被覆状態が安定し、建物ユニットの輸送時等の走行風によるカバーの膨らみを防止でき、安全走行を可能とする。
前記連結部は、それぞれのカバー体を構成するシート状物の端部の上面に固定された端部ベルト状物と、該端部ベルト状物の幅より大きい幅の間隔を有してシート状物の上面に固定された内側ベルト状物と、該内側ベルト状物の上面から端部ベルト状物の方向に延出されたシート状物と、該シート状物の下面に前記端部ベルト状物と対向するように固定された上側ベルト状物とから構成されることが好ましい。この構成によれば、一方の連結部の端部ベルト状物と内側ベルト状物との間隔に、他方の連結部の端部ベルト状物を位置させることで一方の連結部の端部ベルト状物が他方の連結部の端部ベルト状物と内側ベルト状物との間隔内に位置するため連結状態が強固となり、その上に一方の連結部の上側ベルト状物と他方の連結部の上側ベルト状物を重ねるため連結状態がさらに強固となり、連結部に張力が作用しても外れることがなく防水性も極めて安定する。
また、前記複数のカバー体は、前記連結部の外周を巻回し該カバー体を前記建物ユニットに締め付ける固定ベルトを備えることが好ましい。この構成によれば、複数のカバー体を、その開口端面で重ねて連結し、連結された重ね部を固定ベルトで締め付けて建物ユニットに密着させることができ、被覆状態が安定して輸送時等に走行風で膨らむことが防止でき、輸送時の安全を達成できる。
本発明に係る建物ユニット用カバーの他の態様としては、長辺方向及び短辺方向を有す
る直方体状の建物ユニットを被覆するカバーであって、該カバーは、その長辺方向の長さ
が前記建物ユニットの長辺方向の長さより大きく設定されており、前記カバーは、その長
辺方向の途中に、前記長辺方向の大きく設定された長さを折り返して畳み込む折り返し部
を備え、前記折り返し部は、その外周を巻回する固定ベルトで前記建物ユニットに締め付
けられることを特徴としている。
このように構成された建物ユニットカバーでは、長辺方向の長さが建物ユニットの長辺方向の長さより大きく設定されているため、容易に被せて被覆することができる。そして、長辺方向の余裕のある長さは折り返し部を用いて畳み込むことにより短くすることができ、短辺側の側面にカバーの側面を密着させて直方体状の建物ユニットを全ての面を密着させた状態で覆うことができる。この態様では、カバーは分割されず1つのシート状物で構成されるため、雨水等の内部への浸入を確実に回避できる。
また、前記の構成では、前記折り返し部は、その外周を巻回する固定ベルトで前記建物
ユニットに締め付けられるため、カバーの長辺方向の余裕のある長さを折り返して畳み込
み、短縮化させたあと、この部分を固定ベルトで建物ユニットに締め付けるため、カバー
を建物ユニットに安定した状態で被覆することができる。
本発明の建物ユニット用カバーは、建物ユニットを容易に被覆することができる。また、2つのカバー体を連結したとき、連結状態が安定して防水性も高めることができる。さらに、建物ユニットをトラック等の荷台に載せて輸送するとき、走行風でカバーが膨らまず、安全運転を可能にできる。また、2つのカバー体の連結部を薄く構成することができ、輸送時にトラックの荷台からの突出量を少なくできるため、安全運転に貢献できる。そして、長辺方向の長さが建物ユニットの長辺方向の長さより大きく設定されたカバーを建物ユニットに被せ、カバーを長辺方向に折り返して畳み込むことで、容易に装着でき、防水性の高い建物ユニット用カバーを提供できる。
本発明に係る建物ユニット用カバーで被覆する建物ユニットの斜視図。 図1の建物ユニットの要部斜視図。 図1,2の建物ユニットと、これを被覆する2つのカバー体を示す要部斜視図。 図3の建物ユニットと、これを被覆する2つのカバー体の変形例を示す要部斜視図。 図3に示すカバー体の連結部の要部断面図。 連結部を差込んで折り返す連結動作を示す説明図。 連結部を並べて折り返す連結部の変更例を示す説明図。 本発明に係る建物ユニット用カバーの他の実施形態と、建物ユニットとを示す斜視図。 連結部の変更例を用いた建物ユニット用カバーの他の実施形態の斜視図。 図9の要部詳細図。 図9,10の連結部の断面図。 (a)は図9に示すカバーの建物ユニット柱上部の止水パッキングを示す断面図、(b)はその分解状態の断面図。 図9〜12の連結部の連結動作を示す断面図。 図9に示す建物ユニット用カバーの他の実施形態の変更例を示す斜視図。 本発明に係る建物ユニット用カバーのさらに他の実施形態と、建物ユニットとを示す斜視図。 図15に示すカバーの動作を示す要部断面図。
以下、本発明に係る建物ユニット用カバーの一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る建物ユニット用カバーで被覆する建物ユニットの斜視図、図2は、図1の建物ユニットの要部斜視図、図3は、図1,2に示す建物ユニットを被覆する2つのカバー体を示す要部斜視図、図4は、その変形例の要部斜視図、図5は、図3に示すカバー体の連結部を示す要部断面図である。
図1,2において、ユニット建物を構成する建物ユニット1は長辺方向及び短辺方向を有する直方体状に形成されており、ユニット建物は、例えば直方体状の複数の建物ユニットを並置すると共に、上下に重ねて構成される。1つの建物ユニット1は、鋼製の構造材、例えば角鋼の柱材、C鋼の梁材を溶接で直方体状に接合して形成したボックスラーメン構造のものであり、長辺方向の下梁1a,1a、短辺方向の下梁1b,1b、4本の柱1c,1c,1d,1d、長辺方向の上梁1e,1e、短辺方向の上梁1f,1fとから直方体状に形成される。そして、建物ユニット1には、図示していないが、複数の天井根太が上梁1e,1e間に架設され、複数の床根太が下梁1a,1a間に架設されている。
建物ユニット1には、図2に示すように、長辺方向の上梁1e,1eと、短辺方向の上梁1f,1fとにより上面2が形成され、短辺方向の上梁1fと、短辺方向の下梁1bと、柱1c,1cとにより一方の短辺側の側面3aが形成され、短辺方向の上梁1fと、短辺方向の下梁1bと、柱1d,1dとにより他方の短辺側の側面3bが形成され、長辺方向の下梁1a,1aと、短辺方向の下梁1b,1bとにより下面5が形成される。そして、図1に示すように、4本の柱1c,1c,1d,1dに上面には、この建物ユニット1を吊上げるための例えばアイボルト6がねじ込まれるねじ孔が形成されている。
また、建物ユニット1内には、図示していないが、床材、天井材、壁材の他に、必要に応じて、設備機器、配線、配管等が組み込まれている。建物ユニット1は本実施の形態では長辺方向の長さL1が5メートルを超える、例えば5.4メートル程度の長さであり、短辺方向の長さL2が2.5メートル程度であり、高さHが2.8メートル程度の直方体をしている。そして、短辺方向の長さL2と高さHで構成される面が短辺側の側面3a,3bであり、長辺方向の長さL1と高さHで構成される面が長辺側の側面4a,4bである。なお、長辺方向の長さ、短辺方向の長さ、及び高さは適宜設定できる。
このように構成された建物ユニット1は工場内で製作されたあと、屋外に設置されることがあり、また、建築地までの輸送中に降雨等から保護するために防水性を有する保護カバーで被覆される。本発明は、このように構成された建物ユニット1を覆う保護カバーに関するものであり、本発明の建物ユニット用カバー9は、直方体状の建物ユニット1を被覆するカバーであって、前記のように長辺方向及び短辺方向を有している。
本実施形態のカバー9は、図3に示されるように、長辺方向に直角に2つに分割されたカバー体10と20から構成される。カバー体10及び20は両者を重ねて連結するユニット中央部の形状が異なるのみで、基本的構成は同じとなっている。カバー体10は、素材として防水性を有する布等のシート状物10aで形成され、例えば、縫製により形成されている。カバー体10は、短辺方向の一方の短辺側の側面11と、該側面に連続する上面12と、長辺側の2つの側面13,14とから構成され、下方及び側方の一方が開口する形状を有している。また、カバー体20は、同様に防水性を有するシート状物20aで形成され、短辺方向の他方の短辺側の側面21と、該側面に連続する上面22と、長辺側の2つの側面23,24とから構成され、下方及び側方の一方が開口する形状を有している。
そして、カバー体10とカバー体20は、建物ユニット1の長辺方向の途中で重ねられるようにそれぞれの長辺方向の長さが設定されており、本実施形態では長辺方向の中央部でカバー体10とカバー体20とが重なるように、それぞれの長辺方向の長さが等しく設定されている。なお、カバー体10とカバー体20の重なり部は、長辺方向の中央部でなく、図4に示されるカバー体10Aと、カバー体20Aのように、長辺方向の途中で、どちらかの方向に偏っていてもよいことは勿論である。図4では、カバー体10Aの長辺方向の長さL4は短く、カバー体20Aの長辺方向の長さL5は長く設定され、同様に連結部15,25によりカバー体同士が重なった状態で連結される。
すなわち、カバー体10の上面12と、長辺側の側面13,14の長辺方向の長さL3、及びカバー体20の上面22と、長辺側の側面23,24の長辺方向の長さL3は、建物ユニット1の長辺方向の長さL1の半分より大きく設定され、それぞれのカバー体は建物ユニット1の長辺方向の中央部を超えて被覆する長さを有している。すなわち、建物ユニット1にカバー体10,20を被せたとき、長辺側の側面は相互に重なる十分な長さを有している。カバー体10,20の側方側の開口の端部には、これらのカバー体を重ねて連結する連結部15,25が形成されている。これらの連結部の詳細については後述する。
本実施形態のカバー体10,20は、建物ユニット1の長辺方向の長さが、その中央部を超える長さに設定され、建物ユニット1を被覆するべく、短辺側の側面を密着させたときに側方の開口部分は、互いに重ねあわされ、折り返しできる長さに設定されている。すなわち、カバー体10,20を短辺側の側面を密着させて建物ユニット1に被せたとき、カバー体10,20には、詳細には後述するが、重なり部分の幅aと、折り返し分の幅bの半分(b/2)が余分に設定されている。また、カバー体10,20の高さは、建物ユニット1の高さHより僅かに大きい高さに設定されている。
ここで、連結部15,25について、図5を参照して詳細に説明する。一方のカバー体10の連結部15は、0.3mm厚程度の布製のシート状物10aの側方開口端部に、厚さが1mm程度で幅が2〜3cm程度の幅の狭いベルト状物16aと、厚さが1mm程度で幅が4〜5cm程度の幅の広いベルト状物16bとを、シート状物の外側に、開口側の端面を揃えた状態で順に重ねて縫い合せて固定している。この連結部15はカバー体10を構成するシート状物の外側に固定されている。この構成により、連結部15には開放端面と反対側のシート状物の外側に差込部17が形成され、連結部15の厚さは2.3mm程度となる。
他方のカバー体20は、反対にシート状物20aの内側に連結部25が形成されている。この連結部25は、0.3mm厚程度の布製のシート状物20aの側方開口端部に、厚さが1mm程度で幅が2〜3cm程度の幅の狭いベルト状物26aと、厚さが1mm程度で幅が4〜5cm程度の幅の広いベルト状物26bとを、シート状物の内側に、開口側の端面を揃えた状態で順に重ねて縫い合せて固定している。この構成により、連結部25には開放端面と反対側のシート状物の内側に差込部27が形成され、連結部25の厚さは2.3mm程度となる。そして、カバー体20の差込部27にはカバー体10の連結部15の幅の広いベルト状物16bが差込まれ、カバー体10の差込部17にはカバー体20の連結部25の幅の広いベルト状物26bが差込まれ、両カバー体10,20が連結される構成となっている。
また、建物ユニット用カバー9を構成するカバー体10,20には、上面のコーナーに貫通孔28(図3参照)が形成されている。この貫通孔28は建物ユニット1を輸送時や建築時に吊上げるときに、ユニットの四隅の柱1c,1c,1d,1dの上端に固定される吊上げ用のアイボルト6を露出するための孔である。この孔には雨水の浸入を防止するパッキングや止水構造を備えることが好ましく、貫通孔の代わりにスリットを設けるように構成してもよい。
そして、本実施形態の建物ユニット用カバー9は、2つのカバー体10,20で建物ユニット1を被覆し、連結部15,25で2つのカバー体10,20を連結したとき、その重ね部の外周を巻回する固定ベルト31(図6d参照)で締め付けられるように構成されている。固定ベルト31は重ねあわされた連結部15,25の部分を直接巻回して締め付けてもよく、また、重ねあわされた連結部15,25を折り返して、折り返された連結部の外周を巻回し、建物ユニット1に締め付けるものでもよく、固定ベルト31で締め付けることで輸送時の走行風によるカバー9の膨らみを防止することができる。
前記の如く構成された本実施形態の建物ユニット用カバー9の動作、すなわち建物ユニットの被覆方法について、図3,5,6を参照して以下に説明する。建物ユニット1に本実施形態のカバー9を被せて被覆するときは、先ず、一方のカバー体10を建物ユニット1の例えば左側の半分に被せる。そして、建物ユニット1の左側の上面2と長辺側の側面4a,4bにカバー体10の上面12、側面13,14を被せ、左の短辺側の側面3aにカバー体10の左側の短辺側の側面11を密着させる。このカバー体10を被せると、カバー体10の右側の開口端部は建物ユニット1の中心を超えて僅かに右側部まで覆われる。なお、図4の場合は、長辺方向の長さの短いカバー体10Aの開口側の端部は、中央部より左寄りとなる。
つぎに、建物ユニット1の右側の半分側にカバー体20を被せる。建物ユニット1の右側の上面2と長辺側の側面4a,4bにカバー体20の上面22、側面23,24を被せ、右の短辺側の側面3bにカバー体20の右側の短辺側の側面21を密着させる。右側のカバー体20を建物ユニット1に被せると、カバー体20の左側の開口端部は建物ユニット1の中心を超えて僅かに左側部まで覆われる。なお、図4の場合は、長辺方向の長さの長いカバー体20Aの開口側の端部は、中央部より左寄りとなる。このため、建物ユニット1の長辺方向の中央部でカバー体10と20は幅aで重なると共に、さらに幅bの弛んだ部分ができる。図4の場合は、長さの異なる2つのカバー体10A,20Aの重なり部は、中央部より左寄りとなる。なお、左右のどちら側からカバー体を被せてもよいのは勿論である。
図6(a)に示すように、幅aの重なり部で、連結部15と連結部25とを連結する。すなわち、カバー体10のシート状物10aの開放端部に、ベルト状物16a,16bを縫い合せて固定した連結部15の差込部17に、カバー体20のシート状物20aの開放端部に、ベルト状物26a,26bを縫い合せて固定した連結部25の差込部27を差込む。これにより、双方の差込部17,27に幅の広いベルト状物16b,26bが差込まれ、カバー体10と20とが連結され、カバー体10と20とは長手方向に弛んだ状態となる。すなわち、折り返し分の幅の半分(b/2)が重なり部分の幅aの両側に設定される。
この状態から、図6(b)に示すように、上側に位置する右側のカバー体20の側のシート状物を連結された連結部15,25の下側に潜り込ませ、連結部15の右側端部を巻き込み、この巻き込み部分をクリップ等の固定具30で挟んで固定する。次いで、図6(c)に示すように、クリップ30を持ち上げて反時計方向に回動させ、図6(d)に示すように、クリップ30で固定された連結部15,25を180度反転させる。この反転により、カバー体10,20の長辺方向の弛みは取り除かれ、カバー体10,20の短辺側の側面11,21と、建物ユニット1の短辺側の側面3a,3bとが略密着してカバー9の長辺方向の弛みが除去される。
このあと、建物ユニット1の短辺方向に沿って巻回する固定ベルト31で、反転された連結部15,25の個所を固定する。この固定ベルト31の締め付けでカバー体10と20とを連結したカバー9は短辺方向の弛みが除去され、例えば輸送時の走行風でカバー9が弛むことがなくなり、安全輸送が可能となる。なお、クリップ30は連結部15,25を回動させる途中で取り外してもよく、折り返して反転した状態で取り外してもよい。また、クリップ30を取り外さずにそのまま固定ベルト31で締め付けてもよい。さらに、建物ユニット1を巻回して締め付ける固定ベルト31の本数は1本に限らず、建物ユニット1の長さに合わせて複数本とすることで、例えば輸送時にカバーの膨らみをより低減できる。
このように、本実施形態の建物ユニット用カバー9は、2つに分割された状態で被せることができ、大型の建物ユニットの場合でも作業性がよいため、少ない人数で建物ユニット1を被覆して保護することができる。また、2つのカバー体10と20とを連結したとき、相互に連結部15,25の差込部17,27が食い込まれて連結状態が安定するため、屋外に設置されたときに降雨があっても浸水することなく、建物ユニット1を確実に保護することができる。
さらに、カバー体10と20の連結部15,25を連結したあと、折り返すことにより2つのカバー体の連結状態は強固となり、防水性が向上すると共に、建物ユニット1からの膨らみを防止することができる。そして、連結部を、あるいは連結部を折り返して固定ベルト31で建物ユニット1に締め付けることにより、建物ユニット用カバー9は建物ユニット1に密着する。このため、この建物ユニット1を建築現場等へ輸送するとき、トラックの荷台等で走行中に膨らむことが防止され、安全運転に貢献することができる。しかも、2つのカバー体10と20を連結する連結部が薄く構成され、本実施形態では全体として3.2mm程度の厚さで構成されるため、輸送中に荷台等から突出する部分を少なくできる。
また、建物ユニットをトラックの荷台に載せて輸送する際に、本実施形態のカバーを用いて建物ユニットを被覆したとき、2つのカバー体10,20の連結部が薄く構成されているため、例えば道路交通法との関係で、規定されている全幅より突出することを防止でき、運搬車両の制限を回避することができる。
前記の実施形態では、2つのカバー体のそれぞれの端部に差込部が形成され、差込部同士を差込んで連結する例を示したが、図7に示されるように、差込まないで重ねて連結するように構成してもよい。図7では、カバー体10,20のそれぞれの端部にはベルト状物16c,26cを固定しており、ベルト状物の端面とシート状物の端部が揃って固定され連結部15A、及び連結部25Aを形成している。この連結部15Aは、図7(a)に示されるように、カバー体10を構成するシート状物の外面側にベルト状物16cが固定され、同様に、連結部25Aはカバー体20を構成するシート状物の内面側にベルト状物26cが固定されている。
この実施形態では、図7(b)に示されるように、連結部15A,25Aのベルト状物16c,26cを並べて接触させ、連結部15A,25Aを重ねた状態で反時計方向に180度回転させ、それぞれのカバー体のシート状物が折り返されて重なり、図7(c)のようにベルト状物が並んだ状態で巻き込まれて連結される。このあと、必要に応じて、図6(d)に示すように連結部を固定ベルト(図示せず)で固定して、建物ユニットの被覆が完了する。なお、図示の例では、連結部のベルト状物を並べて折り返し、シート状物を巻き込むようにしたが、ベルト状物を重ねて折り返し、シート状物を巻き込むようにしてもよい。
つぎに、本発明の他の実施形態について、図8を参照して説明する。この実施形態は、前記の実施形態に対して、建物ユニットを被覆するカバーが3つに分割されていることを特徴とするものである。図8において、カバー9Aは、3つのカバー体10B,10C,10Dから構成されており、3つのカバー体を重ねて連結することにより建物ユニット1を被覆して保護するものである。
カバー体10B,10C,10Dは、建物ユニット1の長辺方向に直角に3つに分割され、両端部に位置する端部カバー体10B,10Cは長辺方向の長さcが小さく、中央に位置する中央カバー体10Dは長辺方向の長さdが大きく設定されている。左右の端部カバー体10B,10Cは、建物ユニット1の短辺方向の側面と対接する短辺側の側面と、この側面に連続する長さがcの上面及び長辺方向の側面を備えている。中央カバー体10Dは、長さがdの上面とこの上面に連続する長辺方向の側面を備えている。したがって、3つのカバー体10B,10C,10Dを連結することで、長辺方向の長さc+b+cが建物ユニット1の長辺方向の長さL1と略一致するように構成されている。
端部カバー体10Bの開口側端部(右端)には、シート状物の外側に連結部15aが形
成され、この連結部15aと連結される連結部15bが中央カバー体10Dのシート状物
の左端内側に形成されている。そして、中央カバー体10Dの右端にはシート状物の外側
に連結部15cが形成され、この連結部15cと連結される連結部15dが右の端部カバ
ー体10Cのシート状物の開口側端部(左端)内側に形成されている。これらの連結部は
、前記の実施形態と同様に、端部のシート状物を重ねて折り返すような構成となっている
。なお、連結部の構成は、図示の例に限られるものでなく、マジックテープ(登録商標)
のように重ねて連結するものや、ファスナーのように重ねないで連結するもの等、適宜用
いることができる。また、端部に位置する端部カバー体10B,10Cは長辺方向の長さ
cは等しくなくてもよいことは勿論である。
このように構成された3つのカバー体10B,10C,10Dから構成されるカバー9Aによれば、大型の建物ユニットを被覆するときでも、3つに分割された小さいカバー体を重ねて連結することができるため作業性が向上し、カバー9Aは建物ユニット1に密着した状態で建物ユニットを保護することができる。この実施形態でも、カバー体の連結部を固定ベルトで建物ユニットに締め付けることが好ましく、締め付けることでカバーの膨らみを防止することができ、輸送時の走行風の影響を少なくすることができる。
ここで、連結部の変形例について図9〜12を参照して説明する。この変形例では、建物ユニット用カバー9Bは、基本的には建物ユニット1の長辺方向に直角に3つに分割されたカバー体10E,10F,10Gから構成され、2つのカバー体10E,10Fは建物ユニット1の両端部を被覆する両端カバー体であり、カバー体10Gは建物ユニット1の長辺方向の中央部を被覆する中央カバー体である。両端カバー体10E,10F、及び中央カバー体10Gは、後述する連結部を除いて前記した図8の実施形態と同様の構成となっている。
両端カバー体10E,10Fは、それぞれ建物ユニット1の短辺方向の側面3b,3cに対向する側面と、これらの側面に連続する上面及び長辺側の2つの側面とを備えており、上面及び2つの側面の端部に連結部35が形成されている。中央カバー体10Gは、建物ユニット1の中央部の上面と、これに連続する長辺側の2つの側面を備えており、上面及び2つの側面の両端部に連結部35A,35Aが形成されている。そして、2つの両端カバー体10E,10F、及び中央カバー体10Gは建物ユニット1の長辺方向の途中で重ねられるように、長辺方向の長さが設定され、両端カバー体10E,10Fの連結部35と中央カバー体10Gの連結部35Aにより連結される構成となっている。
3つのカバー体10E,10F,10Gを連結する連結部35,35Aは基本的には同一構成であり、その一方の連結部35について詳細に説明する。連結部35は、それぞれのカバー体を構成するシート状物10aの端部の上面に固定された端部ベルト状物36と、端部ベルト状物の幅eより大きい幅の間隔fを有してシート状物36の上面に固定された内側ベルト状物36aと、内側ベルト状物36aの上面から端部ベルト状物36の方向に延出されたシート状物37と、シート状物37の下面に端部ベルト状物36と対向するように固定された上側ベルト状物37aとから構成されている。各ベルト状物は素材であるシート状物10aに縫い込んで固定され、あるいは接着等で固定されている。
上側シート状物37aの下端は他のベルト状物より僅かに延長され、固定ベルトとして機能する固定用のDリング38が固定されている。このDリングはシングルのもの、ダブルのもののどちらでも適用でき、図示していないベルトや紐等で反対側のDリングに連結され、連結部を建物ユニット1に密着させることができる。両端カバー体10E,10Fの建物ユニット1の短辺方向の側面3a,3bと対向する面には、下端にベルト状物39が固定され補強されている。このベルト状物39は、見栄えを向上させる補強であり、建物ユニット1を輸送するときに走行風によるバタツキが防止される。同様のベルト状物を中央カバー体10Gの下端部に固定してもよい。また、ベルト状物39は両側部に連続して固定してもよい。
そして、本実施形態では、内側シート状物36aの幅は端部ベルト状物の幅eと同じに設定され、上側シート状物37aの幅も同じ幅eに設定されている。さらに、上側シート状物37aと内側シート状物36aとの間隔も幅eより大きい間隔fに設定されている。このため、幅eの上側シート状物37aと内側シート状物36aは、これより大きい幅の間隔f内に嵌合することができる構成となっている。また、シート状物37はシート状物10aと同様に布や不織布等で構成され、湾曲させることや折り返すこと、手繰り寄せることが可能となっている。
両端カバー体10E,10Fの建物ユニット1の柱1c上部に対応する位置には、図12に示されるように、雨水等の浸入を防止する止水パッキング7が矩形状の補強カバーを介して水密状態に固定されている。この止水パッキング7はドーナッツ状に形成され、前記貫通孔28に嵌合され、建物ユニット1の柱1c上部に前記したアイボルト6や、栓ボルト8を螺合した状態で防水構造にすることができるものである。
止水パッキング7は例えば軟質のゴムやシリコンゴムで形成され、中央にはアイボルト6等が貫通する貫通孔が形成されている。そして、貫通孔の周囲は傾斜面となっており、栓ボルト8を螺合させるときには栓ボルトの傾斜面が密着するように構成されている。止水パッキング7の貫通孔にアイボルト6や栓ボルト8を螺合させることで、両端カバー体10E,10Fは建物ユニット1に固定される。なお、栓ボルト8には六角穴が形成され、この六角穴に六角レンチを挿入し建物ユニット1の柱材1cの上部のナット1gにねじ込む構成である。
このように構成された連結部35,35Aを備える建物ユニット用カバー9Bの連結動作を図13に基づいて説明する。連結部35,35Aによれば、図13(a)に示すように、一方の連結部35の端部ベルト状物36と内側ベルト状物36aとの間隔fに、他方の連結部35Aの端部ベルト状物36を位置させると、一方の連結部の端部ベルト状物36が他方の連結部35Aの端部ベルト状物36と内側ベルト状物36aとの間隔f内に位置する。このため、2つの連結部の端部ベルト状部36,36と、内側ベルト状物36a,36aとが交互に位置し、その厚みで引っ掛かるため連結状態が強固となる。
そして、図13(b)に示すように、一方の連結部35のシート状物37と上側ベルト状物36aとを重ね、さらに、図13(c)に示すように、他方の連結部35Aのシート状物37と上側ベルト状物36aとを重ねるため、連結状態がさらに強固となる。また、連結部分は連結部35と連結部35Aのシート状物が4層となり、相互に噛み合った状態となるため、防水性能が向上し漏水の恐れが非常に少なくなる。なお、図示していないが、この連結部分を固定ベルトで締め付けて建物ユニットに密着させるように構成してもよい。このように、連結部35,35Aを用いてカバー体10E,10F,10Gを連結することで、作業性が向上し、建物ユニット1を確実に保護することができる。
つぎに、前記した接続部の変形例を用いた建物ユニット用カバーの変形例について、図14を参照して説明する。図14は建物ユニット用カバーの変形例の斜視図である。図14において、建物ユニット用カバー9Cは、2つのカバー体10H,10Iとから構成されている。2つのカバー体10H,10Iは、前記した実施形態と同様の構成の連結部35,35Aを、それぞれの対向する端部に備えており、これらの連結部を重ねて連結し、カバー9Cを構成するものである。この実施形態のカバー9Cは、前記の実施形態と同様に、一対の連結部35,35Aを用いて、2つのカバー体10H,10Iを容易に連結でき、防水性能も極めて高く、漏水を防止できる。しかも、一対の連結部のみをつなげる操作で建物ユニットを確実に保護することができる。
つぎに、本発明のさらに他の実施形態につき、図15,16を参照して説明する。図15,16において、本実施形態に係る建物ユニット用カバー40は、長辺方向及び短辺方向を有する直方体状の建物ユニットを被覆するカバーであって、このカバー40は、その長辺方向の長さL6が建物ユニット1の長辺方向の長さL1より大きく設定されている。このカバー40は、前記の実施形態のカバー10と同様に、上面被覆部41、短辺方向の短辺側側面部42,43、及び長辺方向の長辺側側面部44,45とを備えており、下方開口の直方体状をしている。
そして、カバー40には、その長辺方向の途中に、長辺方向の大きい長さL6を建物ユニット1の長辺方向の長さL1に合わせるべく、折り返して畳み込む心材となる折り返し部46を備えている。この折り返し部46を構成する心材は厚手のベルト状部から形成され、その長辺方向に沿う幅wは長辺方向の余裕(L6−L1)により設定される。すなわち、折り返し回数が1回の場合は、前記の余裕はwの3倍程度に設定され、折り返し回数が2回の場合は、前記の余裕はwの5倍程度に設定される。
この実施形態のカバー40は、長辺方向の長さの余裕を吸収するための折り返し部46を、上面被覆部41と、長辺方向の側面被覆部44,45に連続して備えている。そして、カバー40は、長辺方向の余裕を折り返して畳み込んだ状態で、この折り返し部46を建物ユニット1に締め付けて固定する固定ベルト47を備えている。
このように構成された本実施形態の建物ユニット用カバー40は、建物ユニット1の長辺方向の長さL1よりカバー40の長辺方向の長さL6が大きく設定されているため、建物ユニット1に容易に被せることができる。そして、被せた状態で、長辺方向の途中にある折り返し部を構成するベルト状部46を、図16(a)に示すように反時計方向に180度回転させる。この結果、図16(b)に示されるように、折り返し部の幅wに対してカバー40のシート状部40aが3回折り返され、幅wの3倍の長さが折り返しにより畳み込まれて吸収される。従って、長辺方向の余裕(L6−L1)がwの3倍程度の場合は、図16(b)のように、1回折り返すことで余裕がなくなり、建物ユニット1の短辺側の側面3a,3bと、カバー40の短辺側の側面42,43とが密着した状態となる。
また、図16(b)の状態から、折り返し部46をさらに反時計方向に1回、すなわち合計2回折り返すと、図16(c)の状態となる。この状態では、折り返し部46によりカバー40を構成するシート状部40aは5回折り返され、幅wの5倍の長さが折り返しにより畳み込まれて吸収される。従って、長辺方向の余裕(L6−L1)がwの5倍程度の場合は、図16(c)のように、2回折り返すことで余裕がなくなり、建物ユニット1の短辺側の側面3a,3bと、カバー40の短辺側の側面42,43とが密着した状態となる。
このあと、図16(b)の状態、あるいは図16(c)の状態で固定ベルト47により折り返し部46を建物ユニット1の外周面に締め付けて固定する。これにより、建物ユニット用カバー40は短辺側の側面42,43、及び長辺側の側面44,45が全て建物ユニット1の短辺側の側面3a,3b、及び長辺側の側面4a,4bに密着した状態で被覆される。このため、カバー40が被せられた状態で建物ユニット1が屋外に設置されても、強風等であおられてもカバー40は膨らむことはなく、安定して建物ユニット1を保護することができる。また、建物ユニット1を輸送する場合でも、カバー40は走行風で膨らむことが防止され、安定走行が可能となる。
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、建物ユニットを被覆する2つのカバー体は連結されて一体化し、建物ユニットを保護するが、この連結手段については限定されるものでなく、例えば、ファスナー等や、他の構成の連結手段を用いてもよい。
また、本発明の建物ユニットを保護するカバーは、直方体状の建物ユニットを被覆する形状のものに限られず、立方体状や他の形状の建物ユニットにも適用できることは勿論である。
本発明の活用例として、建物ユニット用カバーを用いて建物ユニットを容易に被覆でき、被覆された建物ユニットを保管するときに雨水等の浸入を防止でき、また輸送するときにカバーの膨らみが防止され安全に輸送することができる。
1:建物ユニット、2:上面、3a,3b:短辺側の側面、4a,4b:長辺側の側面、5:下面、6:アイボルト、9,9A,9B:建物ユニット用カバー、10,10A,20,20A:カバー体、10B,10C,10D、10E,10F,10G,10H,10I:カバー体、10a,20a:シート状物(素材)、11,21:短辺側の側面、12,22:上面、13,14,23,24:長辺側の側面、15,15A,25,25A:連結部、15a,15b,15c,15d:連結部、16a,26a:幅の狭いベルト状物、16b,26b:幅の広いベルト状物、16c,26c:ベルト状物、17,27:差込部、28:貫通孔、30:クリップ(固定治具)、31:固定ベルト、35,35A:連結部、36:端部ベルト状物、36a:内側ベルト状物、37:シート状物、37a:上側ベルト状物、38:固定用Dリング(固定ベルト)、L1:建物ユニットの長辺方向の長さ、L2:建物ユニットの短辺方向の長さ、L3:カバー体の長さ、a:連結部の重ねあわせ部の長さ、b:折り返し部の長さ、40:建物ユニット用カバー、46:折り返し部、47:固定ベルト、L6:建物ユニット用カバーの長辺方向の長さ、e:端部ベルト状物、内側ベルト状物、上側ベルト状物の幅、f:間隔

Claims (11)

  1. 建物ユニットを被覆するカバーであって、
    該カバーは、複数に分割されたカバー体から構成され、
    該カバー体は、前記建物ユニットに被せられた状態で、その端部が重ねられ、
    前記複数のカバー体が重ねられる重ね部には、素材のシート状物の端部に幅の狭いベルト状物と、幅の広いベルト状物が順に固定され、
    前記複数のカバー体のそれぞれの端面の反対側に、相互に差込み可能な差込部が形成されており、
    前記カバー体は、前記差込部を相互に差込んで連結されることを特徴とする建物ユニット用カバー。
  2. 建物ユニットを被覆するカバーであって、
    該カバーは、複数に分割されたカバー体から構成され、
    該カバー体は、前記建物ユニットに被せられた状態で、その端部が重ねられて連結され、
    前記連結部は、それぞれのカバー体を構成するシート状物の端部の上面に固定された端部ベルト状物と、該端部ベルト状物の幅より大きい幅の間隔を有してシート状物の上面に固定された内側ベルト状物と、該内側ベルト状物の上面から端部ベルト状物の方向に延出されたシート状物と、該シート状物の下面に前記端部ベルト状物と対向するように固定された上側ベルト状物とから構成されることを特徴とする建物ユニット用カバー。
  3. 長辺方向及び短辺方向を有する直方体状の建物ユニットを被覆するカバーであって、
    該カバーは、長辺方向に直角に2つに分割されたカバー体から構成され、
    一方のカバー体は、短辺方向の一方の短辺側の側面と、該側面に連続する上面及び長辺側の2つの側面とを備えると共に、前記上面及び2つの側面の端部に連結部が形成され、
    他方のカバー体は、短辺方向の他方の短辺側の側面と、該側面に連続する上面及び長辺側の2つの側面とを備えると共に、前記上面及び2つの側面の端部に連結部が形成され、
    前記一方のカバー体及び他方のカバー体は、前記建物ユニットの長辺方向の途中で重ねられるように、長辺方向の長さが設定され、一方のカバー体の連結部と他方のカバー体の連結部とを重ねて連結され、
    前記複数のカバー体が重ねられる重ね部には、素材のシート状物の端部に幅の狭いベルト状物と、幅の広いベルト状物が順に固定され、
    前記複数のカバー体のそれぞれの端面の反対側に、相互に差込み可能な差込部が形成されており、
    前記カバー体は、前記差込部を相互に差込んで連結されることを特徴とする建物ユニット用カバー。
  4. 長辺方向及び短辺方向を有する直方体状の建物ユニットを被覆するカバーであって、
    該カバーは、長辺方向に直角に2つに分割されたカバー体から構成され、
    一方のカバー体は、短辺方向の一方の短辺側の側面と、該側面に連続する上面及び長辺側の2つの側面とを備えると共に、前記上面及び2つの側面の端部に連結部が形成され、
    他方のカバー体は、短辺方向の他方の短辺側の側面と、該側面に連続する上面及び長辺側の2つの側面とを備えると共に、前記上面及び2つの側面の端部に連結部が形成され、
    前記一方のカバー体及び他方のカバー体は、前記建物ユニットの長辺方向の途中で重ねられるように、長辺方向の長さが設定され、一方のカバー体の連結部と他方のカバー体の連結部とを重ねて連結され、
    前記連結部は、それぞれのカバー体を構成するシート状物の端部の上面に固定された端部ベルト状物と、該端部ベルト状物の幅より大きい幅の間隔を有してシート状物の上面に固定された内側ベルト状物と、該内側ベルト状物の上面から端部ベルト状物の方向に延出されたシート状物と、該シート状物の下面に前記端部ベルト状物と対向するように固定された上側ベルト状物とから構成されることを特徴とする建物ユニット用カバー。
  5. 長辺方向及び短辺方向を有する直方体状の建物ユニットを被覆するカバーであって、
    該カバーは、長辺方向に直角に複数に分割されたカバー体から構成され、
    前記建物ユニットの長辺方向の両端部を被覆する2つの両端カバー体は、それぞれ短辺側の側面と、該側面に連続する上面及び長辺側の2つの側面とを備えると共に、前記上面及び2つの側面の端部に連結部が形成され、
    前記建物ユニットの中央部を被覆する中央カバー体は、該建物ユニットの中央部の上面と、これに連続する長辺側の2つの側面とを備えると共に、前記上面及び2つの側面の両端部に連結部が形成され、
    前記2つの両端カバー体及び中央カバー体は、前記建物ユニットの長辺方向の途中で重ねられるように、長辺方向の長さが設定され、両端カバー体の連結部と中央カバー体の連結部により連結されることを特徴とする建物ユニット用カバー。
  6. 前記複数のカバー体が重ねられる重ね部には、素材のシート状物の端部に幅の狭いベルト状物と、幅の広いベルト状物が順に固定され、
    前記複数のカバー体のそれぞれの端面の反対側に、相互に差込み可能な差込部が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の建物ユニット用カバー。
  7. 前記重ね部を構成する前記幅の狭いベルト状物と前記幅の広いベルト状物とは、その端面が前記カバー体を構成するシート状物の端面と揃うように順に固定されることを特徴とする請求項1,3,6のいずれかに記載の建物ユニット用カバー。
  8. 前記複数のカバー体の端部には、素材のシート状物の端部にベルト状物を、その端面が前記シート状物の端部に揃うように固定した連結部が形成されており、前記ベルト状物を基準として前記シート状物を折り返して連結することを特徴とする請求項1,3,6のいずれかに記載の建物ユニット用カバー。
  9. 前記複数のカバー体は、前記連結部同士が連結された状態で、折り返しできるようにその長辺方向の長さが設定されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の建物ユニット用カバー。
  10. 前記複数のカバー体は、前記連結部の外周を巻回し該カバー体を前記建物ユニットに締め付ける固定ベルトを備えることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の建物ユニット用カバー。
  11. 長辺方向及び短辺方向を有する直方体状の建物ユニットを被覆するカバーであって、
    該カバーは、その長辺方向の長さが前記建物ユニットの長辺方向の長さより大きく設定されており、
    前記カバーは、その長辺方向の途中に、前記長辺方向の大きく設定された長さを折り返して畳み込む折り返し部を備え、
    前記折り返し部は、その外周を巻回する固定ベルトで前記建物ユニットに締め付けられることを特徴とする建物ユニット用カバー。
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