以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。
本実施形態に係るスロットマシン10の外観を図1に示す。
図1は、本実施形態に係るスロットマシンの外観を示す正面図である。同図において、スロットマシン10の筐体の前面部には、フロントパネル20が設けてある。このフロントパネル20の略中央には、垂直方向に縦長矩形の3つの表示窓22L、22C及び22Rが形成してある。
スロットマシン10の筐体の内部には、3個のリール40L、40C及び40Rが回転自在に設けてある。各リール40L、40C及び40Rは、それぞれリング形状となっており、その外周面には、図柄を印刷したリールテープが貼着してある。このリールテープには、例えば、21個の図柄が等間隔で描かれている。これら図柄の配列は、リール40L,40C及び40Rごとにそれぞれ異なっている。なお、各リールの具体的な図柄配置については、図31を用いて追って詳細に説明する。
各リール40L、40C及び40Rは、上述した表示窓22L、22C及び22Rを介してそれぞれ視認可能となっている。リールが停止しているときには、1つの表示窓において、1本のリールの連続した3つの図柄が視認可能となる。このため、3つの表示窓22L、22C及び22Rの全てからは、合計9つの図柄が視認可能となる。
後述するように、各リール40L、40C及び40Rは、それぞれモータ(図示せず)により回転駆動され、各表示窓22L、22C及び22Rにおいて、各リール40L、40C及び40Rの外周面に描かれた図柄が上から下に向かって移動する。
これらの3つの表示窓22L、22C及び22Rの前面には、5本の入賞ラインが定めてある。これら5本の入賞ラインは、水平の3本(中央L1、上下L2A、L2B)の入賞ラインと、斜めの2本(斜め右下がりL3A、斜め右上がりL3B)の入賞ラインとで構成してある。これら入賞ラインL1、L2A、L2B、L3A及びL3Bの左端部には、有効ライン表示部(ベット数表示手段)24a〜24eが設けてある。これら有効ライン表示部24a〜24eは、賭けの対象となった遊技媒体(本実施形態ではメダルを用いている。)の枚数により、有効となった入賞ライン(以下、有効ラインと称する)を表示する。なお、本実施形態では、各有効ライン表示部24a〜24eに、賭けの対象となった遊技媒体の枚数(ベット数)を、上から順に「3」、「2」、「1」、「2」、「3」のように表示してあり、入賞ラインとともにベット数をも表示する役割をもたせてある。
なお、図30に示す実施形態においては、下側の水平入賞ラインL2Bは設定されていない。
上述したフロントパネル20の下方には、略水平の操作パネル部30が設けてある。この操作パネル部30の左側には、1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34及び3−ベットスイッチ36が配設してある。また、操作パネル部30の右側には、遊技媒体を投入することができる遊技媒体投入口38が設けてある。
遊技媒体投入口38から遊技媒体が投入されると、遊技媒体カウンタ(図示せず)が遊技媒体の枚数を計数する。この遊技媒体投入口38から規定枚数以上の遊技媒体が投入された場合には、規定以上の枚数をクレジット数として後述するRAM110に記憶するとともに、このクレジット数をクレジット数表示部53に表示するようになっている。
1−ベットスイッチ32は、クレジット数のうちの1枚だけを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。2−ベットスイッチ34は、クレジット数のうちの2枚だけを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。3−ベットスイッチ36は、クレジット数のうちの3枚のメダルを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。
また、スロットマシン10の筐体の上方には、液晶ディスプレイパネルから構成される画像表示装置70が設けてある。なお、画像表示装置70は、上述した液晶ディスプレイパネルに限らず、遊技者が、画像情報や文字情報を遊技中に視認し得る装置であれば、その他あらゆる表示装置を用いることが可能である。
操作パネル部30の前面の左側には、スタートスイッチ(スタートレバー)50が傾動可能に設けてあり、また、操作パネル部30の前面の中央部には、3つのリール停止スイッチ52L、52C及び52Rが設けてある。リール停止スイッチ52Lは左リール40Lに対応し、リール停止スイッチ52Cは中リール40Cに対応し、リール停止スイッチ52Rは右リール40Rに対応している。
遊技者が、スタートスイッチ50を傾動操作すると、上述した3つのリール40L、40C及び40Rが一斉に回転を開始する。これらリール40L,40C及び40Rの回転速度が一定速度に達すると、遊技者によるリール停止スイッチ52L、52C及び52Rの操作が有効となる。
遊技者が、リール停止スイッチ52Lを押動操作すると左リール40Lが停止する。リール停止スイッチ52Cを押動操作すると中リール40Cが停止する。リール停止スイッチ52Rを押動操作すると右リール40Rが停止する。
各リール40L、40C又は40Rが停止したときは、それぞれの外周面に描かれた図柄が、上述した表示窓22L、C、R中に見える縦3つのコマの位置に停止するように停止制御している。
スロットマシン10の筐体の下方の右側には、筐体の内部に収納した図示しないスピーカ(後述する図4に示すスピーカ64に対応する)から発せられた音を筐体の外部へ出すための透音穴60が設けてある。スロットマシン10の筐体の下方の中央部には、遊技媒体払出口62が設けてある。各リール40L、40C又は40Rが停止して、有効ライン上に停止表示された図柄の組み合わせが、所定の組み合わせ、すなわち、役を構成する図柄の組み合わせとなり、役に入賞したときには、この組み合わせに応じて予め定めた枚数の遊技媒体を遊技媒体払出口62から払い出すようになっている。
上述したように、スロットマシン10における遊技は、停止させた複数のリール40L、40C又は40Rの図柄の組み合わせによって遊技結果が定まるというものである。また、この遊技は、スタートスイッチ50を遊技者が傾動操作するたびに行なわれ、複数のリール40L、40C又は40Rの回転開始から回転停止までの行程を1単位の遊技として、繰り返し行なうことができる。
上述した役の種類には、例えば、当たり役、一般役、再遊技役等の種類がある。当たり役は、抽選で当たり役に当選し、その当たり役に応じた図柄が揃って入賞したときには、遊技を遊技者にとって有利に進行させる当たり遊技を行なうことができる役である。また、一般役は、抽選で一般役に当選し、その一般役に応じた図柄が揃って入賞すると、予め定めた数の遊技媒体を払い出す役である。なお、一般役の中には、遊技媒体の払い出し枚数が1枚の所謂一枚役も含まれる。また、再遊技役は、抽選で再遊技役に当選し、再遊技役に応じた図柄が揃って入賞したときに、遊技媒体を新たに投入することなく再遊技(リプレイとも称する)を行なうことができる役である。
また、当たり役には、ビッグボーナス役(以下、BB役と称する)がある。BB役は、当たり遊技の1つであるBB遊技に移行させる役であり、このBB遊技は、所定の役が高確率で当選する遊技を、予め定められた遊技媒体の払い出し数に達するまで、連続して行なうことができる。なお、複数のBB遊技を設定することも可能であり、例えば、所定の役の当選確率や終了枚数の設定が異なる複数のBB遊技を設けることもできる。
更に、当たり役として、ミドルボーナス役(以下、MB役と称する)やシングルボーナス(以下、SB役)を設定することもできる。MB役(「2種BB役」と称する場合がある)は、当たり遊技の1つであるMB遊技(「2種BB遊技」と称する場合がある)に移行させる役であり、このMB遊技は、役抽選の結果によらず、所定の図柄の組み合わせが停止したとき入賞処理が行なわれる遊技(CB遊技と称する場合がある))を、予め定められた遊技媒体の払い出し数に達するまで、連続して行なうことができる。SB役は、当たり遊技の1つであるSB遊技に移行させる役であり、このSB遊技は、1遊技だけ行なわれる当たり遊技である。
<制御手段の説明>
スロットマシン10を制御する制御手段は、主制御回路100と副制御回路200から構成される。ここで、主制御回路100のブロック図を図2に示し、これに電気的に接続されている副制御回路200のブロック図を図3に示す。
上述したスタートスイッチ50は、主制御回路100のインターフェイス回路102に接続され、インターフェイス回路102は、入出力バス104に接続されている。スタートスイッチ50から発せられたリール回転開始信号は、インターフェイス回路102において所望の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。入出力バス104は、中央処理回路(以下、CPUと称する)106にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになされている。上述したリール回転開始信号は、「操作信号」の1つを構成する。
また、上述したインターフェイス回路102には、リール停止スイッチ52L、52C及び52R、並びに1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34及び最大ベットスイッチ36も接続されている。これらのボタンやスイッチから発せられる信号もインターフェイス回路102に供給され、所望の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。上述したリール停止スイッチ52L、52C又は52Rから発せられる信号も、操作信号を構成する。
上述した入出力バス104には、ROM(リード・オンリー・メモリ)108及びRAM(ランダム・アクセス・メモリ)110も接続されている。ROM108は、スロットマシンの全体の流れを制御する制御プログラムや、制御プログラムを実行するための初期データを記憶する。また、RAM110は、上述した制御プログラムで使用するフラグや変数の値を一時的に記憶することができる。
入出力バス104には、乱数を発生させるための乱数発生器112も接続されている。乱数発生器112は、一定の範囲の数値、例えば0〜65535(2の16乗)に含まれる乱数を発生させる。尚、CPU106の演算処理により乱数を発生させるように構成してもよい。
入出力バス104には、モータ駆動回路114が接続されている。モータ駆動回路114には、上述した3つのリール40L、40C及び40Rの各々を回転駆動するステッピングモータ80L、80C及び80Rが接続されている。ステッピングモータ80L、80C及び80Rの各々は、3つのリール40L、40C及び40Rの内部に設けられ、ステッピングモータ80L、80C及び80Rの回転シャフトがリール40L、40C及び40Rの回転中心となるように、ステッピングモータ80L、80C及び80Rに取り付けられている。
CPU106から発せられる駆動制御命令は、モータ駆動回路114により駆動信号に変換され、駆動信号はステッピングモータ80L、80C及び80Rに供給される。なお、駆動制御命令には、回転速度の命令も含まれており、ステッピングモータ80L、80C及び80Rの回転制御及び停止制御を行なうとともに、回転速度の制御も行なう。
CPU106が、上述したように、ステッピングモータ80L、80C及び80Rに対する制御をすることにより、リール40L、40C及び40Rの回転制御及び停止制御を行なうとともに、回転速度の制御を行なうことができる。
リール40L、40C及び40Rの各々には、各リールの回転角度位置を検出するための回転角度位置センサ(図示せず)が設けられており、回転角度位置センサは、リール回転角度位置検出回路116に接続されている。リール40L、40C及び40Rの各々の回転角度位置を示す信号が回転角度位置センサから発せられたときには、リール回転角度位置検出回路116に供給され、所定の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。CPU106は、供給された回転角度位置から図柄の番号を算出し、表示窓22L、22C及び22Rの各々に表示される図柄を特定する。
更に、インターフェイス回路102には、接続線118も接続されている。この接続線118によって、主制御回路100は、後述する副制御回路200に電気的に接続される。この副制御回路200を示すブロック図を図3に示す。
上述した接続線118は、副制御回路200のインターフェイス回路202に接続され、インターフェイス回路202は、入出力バス204に接続されている。主制御回路100から副制御回路200に送信された信号は、インターフェイス回路202において所望の信号に変換された後、入出力バス204に供給される。入出力バス204は、中央処理回路(以下、CPUと称する)206にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになされている。
上述した入出力バス204には、ROM(リード・オンリー・メモリ)208及びRAM(ランダム・アクセス・メモリ)210も接続されている。ROM208は、後述するランプ駆動回路218や、表示駆動回路220や、スピーカ駆動回路222を制御する制御プログラムや、制御プログラムを実行するための初期データを記憶する。ROM208は、表示装置70に表示するための種々の画像データや、スピーカ64から発するための音声データも記憶する。
入出力バス204には、各表示ランプ124を駆動するためのランプ駆動回路218も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じて駆動指令をランプ駆動回路218に発し、駆動指令に応じて表示ランプ124を点灯駆動する。
また、入出力バス204には、表示装置70を駆動する表示駆動回路220も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じてROM208に記憶されている画像データや文字データ等を読み出し、そのデータを表示駆動回路220に供給する。このようにすることにより、表示装置70には、様々な画像データや文字データが画像として表示される。
更に、入出力バス204には、スピーカ64を駆動するためのスピーカ駆動回路222も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じてROM208に記憶されている音声データを読み出し、そのデータをスピーカ駆動回路222に供給する。このようにすることにより、スピーカ64から所定の音声が発せられる。
(機能ブロック図の説明)
次に、スロットマシン10の制御の機能ブロック図を図4に示す。
制御回路として、主制御回路100と副制御回路200が電気的に接続され、主制御回路100には、操作手段300が電気的に接続され、また、リール40L、40C及び40Rの各々に設けられたモータ80L、80C及び80Rが電気的に接続されている。副制御回路200には、表示装置70、表示ランプ124、及びスピーカ64が電気的に接続されている。
3つのリール停止スイッチ52L、52C及び52Rから停止操作手段310が構成され、この停止操作手段310と、スタートスイッチ50と、ベットスイッチ32、34及び36とから操作手段300が構成される。この操作手段300は、スイッチに限られず、遊技者の四肢を用いた操作に基づいて操作信号を発生させるものであれば、あらゆる手段が適用できる。
<主制御回路100の説明>
主制御回路100は、役抽選手段410と、リール制御手段440と、入賞処理制御手段450と、再遊技制御手段460と、再遊技選択高状態制御手段470と、特殊演出状態制御手段480とを含む。
役抽選手段410は、役抽選処理によって、役(当たり役、一般役、再遊技役等)の抽選を行なうものである。役抽選手段410は、例えば、役抽選用の乱数発生器112(ハード乱数等)と、この乱数発生器112が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段420と、乱数抽出手段420が抽出した乱数値に基づいて役の当選の有無及び当選役を判定する乱数判定手段430とを備えている。この役抽選手段410による制御処理は、役抽選処理サブルーチン(図6〜図7参照)に示される。
リール制御手段440は、スタートスイッチ50から発信されたリール回転開始信号を受信することによって、モータ80L、80C、80Rの制御を行なって、リール40L、40C、40Rを回転させ、そして、リール停止スイッチ52L、52C、52Rの操作開示時に発信されるリール停止立ち上り信号または操作終了時に発信されるリール停止立ち下り信号に基づき、リール40L、40C、40Rを停止させるリール作動に関する制御を行なう。停止の制御においては、当選した役に対応して、停止図柄が揃うまたは揃わないようにするための図柄組み合わせ制御を行なう。以上のようなリール制御手段440による制御処理は、リール変動、停止サブルーチン(図8参照)に示される。
入賞処理制御手段450は、役抽選処理で当たり役や一般役が当選し、停止した図柄に関する入賞図柄判定により、各々の役に対応した図柄が揃って入賞したと判別したときに、遊技が遊技者にとって有利に進行する当たり遊技や所定枚数の遊技媒体の払い出しを実施するための制御を行なう。
再遊技制御手段460は、抽選処理で再遊技役が当選し、停止した図柄に関する入賞図柄判定により、再遊技役に対応した図柄が揃ったと判別したときに、遊技媒体を投入しないで、次の遊技を行なうための制御を行なう。なお、入賞処理制御手段450や再遊技制御手段460による制御処理は、後述する入賞判定。フラグオフ処理サブルーチン(図9〜図14参照)。
再遊技選択高状態制御手段470は、所定の開始要件を満たしたときに、遊技の態様を、役抽選手段により再遊技役が当選する確率が通常の遊技より高い値に設定されたRT作動状態(再遊技選択高状態)に変更し、RT作動状態(再遊技選択高状態)に変更後、所定の解除要件を満たしたときに、RT作動状態(再遊技選択高状態)を解除する制御処理を行なう。なお、RT作動状態では、再遊技役の当選確率が通常の遊技より高い場合だけに限られず、通常の遊技と同じ場合や通常の遊技よりも低い場合もあり得る。
<副制御回路200の説明>
副制御回路200には、画像制御手段510、音声制御手段520、ランプ制御手段530、報知演出制御手段540、及び報知演出遊技数追加手段550が設けられている。画像制御手段510は、報知演出制御手段540等から受信した画像データに基づいて、表示駆動回路220を制御して、表示装置70に所定の演出画像を表示することができる。なお、表示装置70、表示駆動回路220、画像制御手段510を含めて、画像表示手段と称する場合もある。
また、ランプ制御手段520は、報知演出制御手段540等から受信したランプ点灯データに基づいて、ランプ駆動回路218を制御して、所定の表示ランプ124を点灯することができる。また、音声制御手段530は、報知演出制御手段540等から受信した音声データに基づいて、スピーカ駆動回路222を制御して、スピーカ64から所定の音声を発することができる。
また、報知演出制御手段540は、上述の画像制御手段510、ランプ制御手段520、及び音声制御手段530に報知演出データを含む制御信号を送信して、所定の報知演出を実施するための制御処理を行なう。
報知演出遊技数追加手段550は、所定の要件を達成したときに、役抽選の結果に対応した追加遊技数抽選テーブルを用いて追加遊技数抽選処理を行ない、この追加遊技数抽選処理で定められた遊技数だけ、報知演出を実施する期間を延長する報知演出遊技数追加処理を行なう。
(制御処理の説明)
以下に、上述した制御手段において行なわれる各種の制御について、フローチャートを用いながら詳細に説明する。
図5には、主制御回路100で行なわれる制御処理のメインルーチンを示す。図6から図14には、このメインルーチンで行なわれる制御処理である各サブルーチンを示す。
図6〜図7には、役抽選手段410により行なわれる役抽選と、役抽選に引き続き行なわれるフラグオン処理を行なう役抽選処理サブルーチンを示す。図8には、リール制御手段440により、リールの回転、停止のための制御を行なうリール変動、停止サブルーチンを示す。図9には、リール変動、停止サブルーチンにより図柄が停止した後の制御処理である入賞判定・フラググオフ処理サブルーチンを示す。
図10には、入賞判定・フラググオフ処理サブルーチンの制御処理の一部であるBB遊技中処理サブルーチンを示し、図11には、入賞判定・フラググオフ処理サブルーチンの制御処理の一部である役当選時処理サブルーチンを示す。図12には、役当選時処理サブルーチンの制御処理の一部である当たり役入賞時サブルーチンを示し、図13には、役当選時処理サブルーチンの制御処理の一部である再遊技役入賞時サブルーチンを示し、図14には、役当選時処理サブルーチンの制御処理の一部である不利益図柄判定サブルーチンを示す。
図15〜図23には、副制御回路200で実施される制御処理を示し、図15には、ATを実施するセット数を定めるATセット数設定サブルーチンを示し、図16には、ATを実施するための制御処理であるAT実施制御サブルーチンを示し、図17には、AT実施中にATを実施する追加遊技数を定めるAT中遊技数追加処理サブルーチンを示し、図18には、AT中遊技数追加処理サブルーチンの制御処理の一部である追加遊技数抽選処理サブルーチンを示す。
図19には、AT中に実施する制御処理であって、AT実施後にATを実施する追加遊技数を定める期間(遊技数)であるAT後遊技数追加期間を定めるためのAT後遊技数追加期間設定サブルーチンを示し、図20には、AT後遊技数追加期間設定サブルーチンで定めた期間(遊技数)だけ、ATを実施する追加遊技数を定めるAT後遊技数追加処理サブルーチンを示す。また、図21には、BB役が当選したときに、残存するAT後遊技数追加期間の持ち越し処理を行なうAT後遊技数追加期間持ち越しサブルーチンを示し、図22には、BB遊技終了後に、持ち越したAT後遊技数追加期間を再設定するAT後遊技数追加期間再設定サブルーチンを示す。更に、図23には、遊技状態に応じたガイド演出を実施するための遊技状態対応ガイド演出実施サブルーチンを示す。
なお、以下に説明する制御処理においては、スロットマシン10は予め起動されており、上述した主制御回路100や副制御回路200において用いられる変数は所定の値に初期化され、定常動作しているものとする。
<メインルーチンの説明>
まず、メインルーチンの制御処理の説明を、図5のフローチャートを用いながら説明する。このメインルーチンでは、遊技者が遊技媒体を投入して、複数の図柄が表示された複数のリールを回転させて停止させるまでの1工程を1回とする遊技を、1回行なうときの制御処理を示す。
まず、パラメータNRPの値が、0より大きいか否かを判断する(ステップS10)。ここでNRPは、再遊技を行なうか否かを定めるパラメータであり、0より大きい場合には再遊技を行ない、0以下の場合には再遊技を行なわないように設定されている。また、図14のステップS606に示すように、役抽選で再遊技役に当選し、当選役に対応した図柄が停止して入賞したときに、NRPの値として1をインプットするようになっている。
ステップS10の判断で、もし、NRPの値が0以下である(NO)と判別したときには、再遊技を行なわないと判断して、次に、遊技媒体が投入されたか否かを判断する(ステップS12)。この判断で、もし、遊技媒体が投入された(YES)と判別したときには、ステップS18へ進み、遊技媒体投入口38の下部に設置された遊技媒体カウンタでカウントした投入枚数を、ベット数として検出する。ただし、規定枚数(本実施形態では3枚)を越える枚数の遊技媒体が投入されたときには、規定枚数を越える分の遊技媒体は、クレジット枚数としてRAM110に記憶する。
ステップS12の判断において、もし、遊技媒体が投入されていない(NO)と判断したときには、次に、クレジットされた遊技媒体が有るか否かを判断する(ステップS14)。この判断で、もし、クレジットされた遊技媒体はない(NO)と判別したときには、再びステップS12へ戻り、ステップS12とステップS14の判断処理を繰り返し実行する。
また、ステップS14の判断で、もし、クレジットされた遊技媒体が有る(YES)と判別したときには、次に、ベット操作信号を受信したか否かを判断する(ステップS16)。このベット操作信号は、遊技者がベットスイッチ32、34または36の何れか1のスイッチを操作したときに発信される。この判断で、もし、ベット操作信号を受信していない(NO)と判別したときには、再びステップS12に戻り、ステップS12からステップS16までの判断処理を繰り返し実行する。ステップS16の判断で、もし、ベット信号を受信した(YES)と判別したときには、受信したベット操作信号からベット数を検出する(ステップS18)。そして、遊技媒体の投入またはクレジットされた遊技媒体の使用の何れの場合においても、検出したベット数を新たなベット数としてRAM110に記憶し、クレジットされた遊技媒体を使用する場合には、同時に、遊技媒体のクレジット数から、検出したベット数分の枚数だけ減じる処理を行なう(ステップS20)。そして、役抽選処理サブルーチン(ステップS24)へ進む。
ステップS10の判断において、もし、NRPの値が0より大きく(YES)、再遊技状態にあると判別したときには、NRPの値に0をインプットして再遊技状態を解除し(ステップS22)、ステップS12からステップS20の処理を行なわない再遊技の制御処理を行なって、役抽選処理サブルーチン(ステップS24)へ進む。つまり、再遊技状態にあると判別したときには、遊技媒体を新たに投入したり、クレジットした遊技媒体を消費することなく、遊技を行なうことができる。また、再遊技におけるベット数としては、本実施形態では、前の遊技におけるベット数と同じベット数を設定するような制御が行なわれるが、前の遊技のベット数と異なる値のベット数を設定する制御も可能である。
ステップS24の役抽選処理サブルーチンでは、役抽選手段410による役抽選が行なわれ、当選した役に応じて、BBフラグ、再遊技フラグ、一般役フラグをオンにするフラグオンの処理が行なわれる。このサブルーチンの詳細については、図6〜図7のフローチャートを用いて後述する。
役抽選処理サブルーチン(ステップS24)に引き続いて、この役抽選の結果に基づいて、リール40L、40C、40Rを回転させてから停止させるリールの動きに関する制御処理を行なうリール変動、停止サブルーチン(ステップS26)が行なわれる。このリール変動、停止サブルーチンは、リール制御手段440によって行なわれ、このサブルーチンの詳細については、図8〜図9のフローチャートを用いて後述する。
次に、リール変動、停止サブルーチンによってリールが停止した後、入賞図柄判定を行なって、その判定結果に基づいて、フラグオフの処理を行ない、また、RT作動状態(再遊技選択高状態)を設定するためのRT設定処理を行なう入賞判定・フラググオフ処理サブルーチン(ステップS28)が行なわれる。このサブルーチンの詳細については、図10〜図15のフローチャートを用いて後述する。
そして、役抽選、入賞図柄判定の結果に基づいて、入賞した当たり遊技に対応した所定枚数の遊技媒体を払い出す払い出し処理(ステップS30)が行なわれる。この払い出し処理は、実際に遊技媒体を遊技媒体払出口62から払い出すことも可能であるし、払い出す代わりに、所定枚数の遊技媒体をクレジットすることも可能である。以上の制御処理によって1回分の遊技が終了する。このメインルーチンに示される制御処理を繰り返すことによって、遊技者は複数回数の遊技を行なうことができる。
<遊技状態の流れの説明>
次に、図24の模式図を用いて、下記に示す制御処理により進行する遊技状態の流れの概要を説明する。
本実施形態では、役抽選で一般役3(詳細には一般役3A〜3Eの何れかの組み合わせ)に当選して「不利益図柄」が表示されたとき、遊技状態を、通常の遊技またはRT2作動状態の遊技からRT1作動状態の遊技へ移行するようになっている。ここで、一般役3は一般役3A〜3Eから構成され、役抽選で図30(b)に示すような役の組み合わせに当選する可能性がある。図30(b)から明らかなとおり、役抽選で一般役3に当選する場合には、常に一般役3Aを含む役の組み合わせに当選し、図30(b)に示す一般役3A〜3Eの各組み合わせに対応した順番でリールを停止操作したとき、中リールにおいて、図柄ベルが縦3つの位置のうち中央の位置に表示される。一方、一般役3A〜3Eの各組み合わせに対応した順番でリールを停止操作しなかった場合には、図柄ベルが縦3つの位置のうち上の位置に表示される。つまり、正しい順番でリール停止操作を行なわなかったとき、中リールにおいて図柄ベルが縦3つの位置のうち上の位置に表示された「不利益図柄」を表示することになる。なお、「不利益図柄」が表示された場合には、一般役3A〜3Eの各組み合わせに対応した順番でリールを停止操作して、「利益図柄」が表示された場合に比べて、遊技媒体の払い出し枚数が少なくなっている。
図24に示すように、RT作動状態でもBB作動状態でもない通常(非RT、非BB)遊技において、この「不利益図柄」が表示されたとき、遊技状態を通常の遊技からRT1作動状態の遊技に移行する(図14のステップS626参照)。
RT1作動状態では、通常の再遊技役と、入賞すると遊技者にとってより有利な遊技状態であるRT2作動状態へ移行する昇格再遊技役とが設定されている(図26参照)。役抽選でこれらの2つの再遊技役の何れかが当選する確率は、通常(非RT、非BB)遊技の場合と同一な確率(確率1/7.3)になっている。RT1作動状態の遊技において、もし、役抽選で昇格再遊技役に当選し対応する図柄が表示されて入賞したとき、RT1作動状態の遊技からRT2作動状態の遊技へ移行する(図13のステップS604参照)。
RT2作動状態は、再遊技役の当選確率が、通常(非RT、非BB)遊技より高く(確率1/2)、遊技者にとってより有利な遊技状態となっている(図27参照)。
RT2作動状態において、上述と同様の「不利益図柄」が表示されたとき、遊技者にとって不利なRT1作動状態へ移行する(図14のステップS626参照)。
また、通常(非RT、非BB)遊技、RT1作動状態の遊技、またはRT2作動状態の遊技において、役抽選でBB役に当選してBBフラグがオンになったとき、つまり内部中の遊技状態になったとき、内部中の遊技状態に対応したRT3作動状態の遊技へ移行する(図7のステップS72参照)。
RT3作動状態では、役抽選における再遊技役の当選確率が通常(非RT、非BB)遊技と同一(確率1/7.3)である(図28参照)。RT3作動状態の遊技で、フラグがオンになっているBB役が入賞すると、RT3作動状態を解除して、BB遊技へ移行する(図12のステップS540、S544参照)。
BB遊技においては、役抽選における一般役3の当選確率(詳細には一般役3A〜3Bの何れかが当選する確率)が非常に高くなっており(確率1/1.15)、遊技者にとって最も有利な態様で遊技が進行する。このBB遊技が終了すると、通常(非RT、非BB)遊技へ戻る(図10のステップS412、S414参照)。
以上のような遊技の流れを実現するための各制御処理の説明を、メインサブルーチンの流れに沿って以下に説明する。
<役抽選処理サブルーチン>
次に、メインルーチンのステップS24で行なわれる役抽選処理サブルーチンについて、図6〜図7に示したフローチャートを用いながら詳細に説明する。
まず、スタートスイッチONの信号を受信したか否か判断する(ステップS40)。このスタートスイッチONの信号は、遊技者によるスタートスイッチ50の操作をしたときに操作手段300により発信される信号であり、この信号に基づいてリール制御手段440は、リールの回転を開始する制御を行なう(図8のステップS244参照)。
この判断で、もし、スタートスイッチONの信号を受信していない(NO)と判別したときには、このステップS40の判断処理を繰り返す。つまり、遊技者がスタートスイッチ50を操作するまで、遊技のスタートを待つ待機状態となっている。
ステップS40の判断で、もし、スタートスイッチONの信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、遊技開始信号を副制御回路200へ送信し(ステップS41)、ステップS42へ進む。ここで、ステップS41で副制御回路200へ送信される遊技開始信号は、ATセット数設定サブルーチン、AT実施制御サブルーチン、AT中遊技数追加処理サブルーチン、AT後遊技数追加期間設定サブルーチンの制御処理で用いられる(図15、16、17、19参照)。
次に、ステップS42において、パラメータNBBの値が0より大きい値であるか否かを判断する(ステップS42)。ここで、NBBは、BB遊技を行なうか否か定めるパラメータであり、BB役に当選し入賞したときに、NBBの値に1をインプットするようになっている(図12のステップS540参照)。この判断で、もし、NBBの値が0より大きい(YES)と判別したときには、ROM108に記憶されたBB作動時一般抽選表を読み出し(ステップS44)、ステップS52へ進む。
ここで、BB作動時抽選テーブルの実施例を図25に示す。BB作動時抽選テーブルでは、図柄番号1の一般役1と、図柄番号2の一般役2と、図柄番号3〜7の一般役3A〜3Eと、図柄番号8の一枚役と、図柄番号9のはずれとが設定されている。
図柄番号1の一般役1は、役抽選における当選確率が1/80であって、左リールで図柄がチェリーが有効ライン上に表示されれば、残り2つのリールの表示図柄については、何れの図柄であっても入賞するように設定されている。なお、以下の記述では、「有効ライン上に」の記載を省略して、図柄が「表示される」とだけ記載する。
図柄番号2の一般役2は、役抽選における当選確率が1/100であって、右・中・左リールで図柄スイカが表示される場合に入賞するように設定されている。
図柄番号3〜7の一般役3A〜3Eにおいては、役抽選で一般役3A〜3Eの中の何れかが当選する確率が1/1.15であって、図25に示すような図柄が表示される場合に入賞するように設定されている。つまり、BB遊技中においては、役抽選で一般役3A〜3Eの何れかに当選する可能性が非常に高くなっている。
図柄番号8の一枚役は、役抽選における当選確率が1/10であって、右リールで図柄バーが、中リールで図柄ベルが、右リールで図柄リプレイが表示される場合に入賞するように設定されている。
図柄番号9のはずれの確率は、約1/126という低い値が設定されている。
次に、ステップS42の判断で、もし、NBBの値が0以下である(NO)と判別したときには、次に、パラメータNRTの値が、0より大きいか否かを判断する(ステップS46)。ここでNRTは、遊技状態が、役抽選における再遊技役の当選確率が通常遊技に対して変動するRT作動状態であるか否か、及びRT作動状態が複数設定されている場合には、どのRT作動状態であるかを定めるパラメータである。なお、「再遊技役の当選確率が変動する」とは、RT作動状態における再遊技役の当選確率が、遊技状態の移行によって変動することを意味し、通常遊技より高く設定された場合だけでなく、RT作動状態における再遊技役の当選確率が、通常の遊技における当選確率と同じ、または通常の遊技における当選確率より低く設定された場合も含まれることを意味する。
本実施形態では、NRTは、初期状態では0に設定されており、RT作動状態の開始要件が満たされたとき、NRTに1〜3の値をインプットして、RT1〜RT3作動状態の設定を行なう。具体的には、通常(非RT、非BB)遊技において、一般役3(詳細には一般役3A〜3Eの何れかの組み合わせ)が役抽選で当選したときの「不利益図柄」が表示されたとき、NRTの値に1をインプットして、遊技状態をRT1作動状態に移行する(図14のステップS626参照)。また、RT1作動状態の遊技において、もし、役抽選で昇格再遊技役に当選して対応する図柄が表示されたとき、NRTの値に2をインプットして、RT2作動状態へ移行する(図13のステップS604参照)。また、役抽選でBB役に当選して、BBフラグがオンになった内部中の遊技状態になったとき、NRTの値に3をインプットして、内部中の遊技状態に対応したRT3作動状態へ移行する(図7のステップS72参照)。
ステップS46においてパラメータNRTの値が0より大きい(YES)と判別すると、次に、ROM108に記憶されたNRTの値に対応したRT1〜RT3作動時一般抽選テーブルの何れかを読み出して(ステップS48)、ステップS52へ進む。
ここで、RT1作動時一般抽選テーブルの実施例を図26に示し、RT2作動時一般抽選テーブルの実施例を図27に示し、RT3作動時一般抽選テーブルの実施例を図28に示す。
RT1〜3作動時抽選テーブルでは、設定されている一般役及び一枚役及びそれらに対応する図柄は同一であり、図柄番号1の一般役1と、図柄番号2の一般役2と、図柄番号3〜7の一般役3A〜3Eと、図柄番号8の一枚役とが設定されている。また、これらの役の当選確率も、RT1〜RT3作動時抽選テーブルで同一である。
RT1作動状態では、図柄番号9の通常再遊技役と図柄番号10の昇格再遊技役とが設定されているが、RT2、RT3作動状態では、図柄番号9の通常再遊技役のみが設定されている点で異なる。また、RT1、RT2作動状態では、BB役が設定されているが、内部中に対応したRT3作動状態では、BB役が設定されていない点で異なる。
例えば、RT2作動時一般抽選テーブルは、上述のBB作動時抽選テーブルに対して、更に図柄番号9の(通常)再遊技役と、図柄番号10のBB役とが追加されていることになる。
図柄番号1の一般役1は、役抽選における当選確率が1/80であって、左リールで図柄がチェリーが表示されれば、残り2つのリールの停止図柄については、何れの図柄であっても入賞するように設定されている。図柄番号2の一般役2は、役抽選における当選確率が1/100であって、右・中・左リールで図柄スイカが表示される場合に入賞するように設定されている。
図柄番号3〜7の一般役3A〜3Eにおいては、役抽選で一般役3A〜3Eの中の何れかが当選する確率が1/5であって、図27に示すような図柄が表示される場合に入賞するように設定されている。
更に詳細に説明すると、図30(b)の表の右欄に示すような5種類の役の組み合わせが役抽選で当選するようになっており、図30(b)の表の左欄に示すように、各組み合わせに対応したリールの停止順が設定されている。そして、図30(a)に示すように、役抽選で当選した一般役3A〜3Eの何れかの組み合わせに対応したリール停止順でリール停止操作を行なったとき、中リールにおいて、図柄ベルが縦3つの位置のうち中央の位置に表示され、一方、役抽選で当選した組み合わせに対応したリール停止順でリール停止操作を行なわなかったとき、中リールにおいて、図柄ベルが縦3つの位置のうち上の位置に表示されるように、リールの停止制御が行なわれる。
図30(b)に示すように、役抽選で当選する一般役3A〜3Eの各組み合わせにおいて、常に一般役3Aが含まれている。役抽選で一般役3Aに当選した場合には、中リールで図柄ベルが表示されれば、左、右リールでは任意の図柄が表示された場合に入賞するようになっている。図26〜図28に示すように、一般役3A〜3Eが入賞したとき、それぞれ3枚の遊技媒体の払い出しがある。
よって、中リールにおいて、図柄ベルが縦3つの位置のうち中央の位置に表示されたとき、中央の水平有効ラインL1、斜め右下がりの有効ラインL3A及び斜め右上がりの有効ラインL3Bの3本の有効ライン上に、一般役3Aに対応する図柄が表示されたことになる。よって、3枚×3ライン=9数の遊技媒体の払い出しを受けることができる。
一方、図柄ベルが縦3つの位置のうち上の位置に表示されたとき(つまり「不利益図柄」が表示されたとき)には、上側の水平上有効ラインL2A上のみに、一般役3Aに対応する図柄が表示されたことになるので、3枚の遊技媒体の払い出しのみを受けることになる。
このため、もし、後述するAT(アシストタイム)によって、当選した役の組み合わせに応じた正しいリールの停止順を報知することができれば、遊技者は、確実に9枚の遊技媒体の払い出しを受けることができる。
更に、例えば、所定のリール停止順(例えば、右リールを最初に停止)でリール停止操作を行なった場合にはATを実施し、所定のリール停止順でリール停止操作を行なうことができなかった場合には、ペナルティとしてATを実施しないようにすることもできる。この場合には、あるタイミングにおけるリール停止順により、ATの実施の可否が定まり、これにより、獲得できる遊技媒体の枚数に差異が付くので、遊技の進行に変化がつき、遊技の興趣を高めることができる。
なお、このような一般役3のリール停止順に基づくリール停止操作は、RT1〜3作動状態の遊技及び通常(非RT、非BB)遊技において実施される。また、BB遊技においても、リール停止順に基づくリール停止制御を行なって、報知演出(所謂AT)の実施の可否で遊技媒体の獲得枚数に差異を付けることも可能である。
図柄番号4の一枚役は、役抽選における当選確率が1/10であって、右リールで図柄バーが、中リールで図柄ベルが、右リールで図柄リプレイが表示される場合に入賞するように設定されている。
RT1作動時抽選テーブルにおいては、図柄番号9の通常再遊技役及び図柄番号10の昇格再遊技役の何れかが当選する確率が1/7.3であり、図26に示すような図柄(通常再遊技役:リプレイ・リプレイ・リプレイ、昇格再遊技役:リプレイ・リプレイ・ベル)が表示されると入賞するようになっている。なお、後述するように、RT1作動状態の遊技で、昇格再遊技役が入賞すると、遊技者にとってより有利なRT2作動状態へ移行する(図13のステップS604参照)。
ここで、RT1作動時抽選テーブルにおいては、通常再遊技役及び昇格再遊技役についても、上述の一般役3A〜3Eと同様に、所定のリール停止順(正しいリール停止順)でリール停止操作を行なった場合に、昇格再遊技役に対応する図柄が表示され、正しいリール停止順でリール停止操作を行なわなかった場合に、通常再遊技役に対応する図柄が表示されるようになっている。
このため、もし、後述するガイド演出によって、正しいリールの停止順を報知することができれば、遊技者は、昇格再遊技役に対応する図柄を表示させて、RT1作動状態からより有利なRT2作動状態へ移行させることができる。
RT2作動時抽選テーブルにおいては、図柄番号9の通常再遊技役の当選確率が1/2に設定され、右・中・左リールで図柄リプレイが停止する場合に入賞するように設定されている。つまり、RT2作動状態は、通常の遊技やRT1、3作動状態の遊技よりも、遊技者にとって有利な遊技状態になっている。
RT3作動時抽選テーブルにおいては、図柄番号9の通常再遊技役の当選確率が1/7.3に設定され、右・中・左リールで図柄リプレイが停止する場合に入賞するように設定されている。ただし、RT3作動状態における通常再遊技役の当選確率を、RT2作動状態と同様に高く(例えば、確率1/2)に設定することもできる。
下記に示す通常(非RT・非BB)遊技中一般抽選テーブルに比べて、RT2作動時抽選テーブルにおいては、(通常)再遊技役の当選確率が高く設定されており、RT1、RT3作動時抽選テーブルにおいては、再遊技役の当選確率が同一に設定されている。
RT1、RT2作動時抽選テーブルにおいて、図柄番号11(または10)のBB役については、役抽選における当選確率が1/300であって、右・中・左リールで図柄赤7が表示される場合に入賞するように設定されている。図柄番号10、11または12のはずれの確率は、RT1作動時抽選テーブルで約1/1.86、RT2作動時抽選テーブルで約1/5.74、RT3作動時抽選テーブルで約1/1.86に設定されている。
フローチャートの説明に戻り、ステップS46の判断で、もし、NRTの値が0以下である(NO)と判別したときには、次に、ROM108に記憶した通常(非RT・非BB)遊技中一般抽選テーブルを読み出し(ステップS50)、ステップS52へ進む。ここで、通常(非RT・非BB)遊技中一般抽選テーブルの実施例を図29に示す。
通常(非RT・非BB)遊技中一般抽選テーブルは、通常の遊技状態において用いられる抽選テーブルであり、上述のRT2作動状態一般抽選テーブルと同一の役及びはずれが設定されている。通常(非RT・非BB)遊技中一般抽選テーブルとRT2作動状態一般抽選テーブルとを比べると、通常再遊技役及びはずれの当選確率のみが異なっている。RT2作動状態一般抽選テーブルにおいては、通常再遊技役の当選確率が1/2に設定されているが、通常(非RT・非BB)遊技中一般抽選テーブルでは、1/7.3という低い値が設定されている(ただし、RT1、RT3作動状態とは同一)。また、はずれの確率は、通常再遊技役の当選確率に応じて異なっている。
以上のように、遊技の状態に応じた抽選テーブルを読み出した後、遊技状態情報信号を副制御回路200へ送信して(ステップS52)、次に、乱数を取得して抽選判定を行なう役抽選を実施する(ステップS54)。具体的には、乱数発生器112で発生させた乱数を乱数抽出手段420で抽出し、乱数判定手段430が、この抽出した乱数と上述の読み出した抽選テーブルを照らし合わせて当選の判定を行なう。ここで、ステップS54で副制御回路200へ送信した、遊技状態情報信号は、遊技状態対応ガイド演出実施サブルーチンの制御処理に用いられる(図23参照)。
そして、図6に引き続いて図7に移り、抽選判定の結果、BB役に当選したか否かを判断する(ステップS70)。この判断で、もし、BB役に当選した(YES)と判別したときには、BBフラグをオンにして(ステップS71)、次にNRTの値に3をインプットして、RT3作動状態の設定を行なって(ステップS72)、ステップS82へ進む。
ステップS70の判断で、もし、BB役に当選していない(NO)と判別したときには、次に、再遊技役に当選したか否かを判断する(ステップS74)。この判断で、もし、役抽選によって再遊技役に当選した(YES)と判別したときには、再遊技フラグをオンにして、RAM110に記憶し(ステップS76)、ステップS82へ進む。
ステップS74の判断で、もし、再遊技役に当選していない(NO)と判別したときには、次に、一般役に当選したか否かを判断する(ステップS78)。この判断で、もし、役抽選によって一般役に当選した(YES)と判別したときには、一般役フラグをオンにして、RAM110に記憶し(ステップS80)、ステップS82へ進む。なお、一般役の中には一枚役も含まれる。
ステップS78の判断で、もし、一般役に当選していない(NO)と判別したときには、抽選判定の結果は、はずれであると判断し、はずれ時の所定の制御処理を行なって、ステップS82へ進む。
以上のようにフラグオンに関する一連の処理を行なった後、ステップ82において、役抽選で当選した役に対応した図柄番号、制御図柄データをROM108から読み出して、後述するリール変動、停止サブルーチンに用いるため、このデータをRAM110に記憶して(ステップS82)、ステップS84へ進む。
ステップS84では、役抽選情報信号を副制御回路200へ送信して(ステップS84)、本サブルーチンを終了する。
なお、ステップS84で副制御回路200へ送信される役抽選情報信号は、ATセット数設定サブルーチン、AT中遊技数追加処理サブルーチン、AT後遊技数追加期間サブルーチン、AT後遊技数追加処理サブルーチン、遊技状態対応ガイド演出実施サブルーチンの制御処理に用いられる(図15、17、19、20、23参照)。
<リール変動、停止サブルーチンの説明>
次に、図5のメインルーチンにおいて、上述の役抽選処理サブルーチン(ステップS24)が終了すると、次に、リール変動、停止サブルーチン(ステップS26)を行なう。図8に示すフローチャートを用いて、リール変動、停止サブルーチンの詳細な説明を行なう。
まず、図7のステップS84で記憶した図柄番号と制御図柄データを読み出す(ステップS240)。そして、予め定められた最短時間を経過したか否かの判断を行なう(ステップS242)。この判断で、もし、最短時間が経過していない(NO)と判別したときには、このステップS242の判断処理を繰り返し実行する。つまり、最短時間が経過するまで次の工程であるリールの回転開始を行なえないようなっている。この制御によって、一定時間に行なわれる遊技の回数を、所定の回数以内に抑える制御を行なっている。
ステップS242の判断で、もし、最短時間が経過した(YES)と判別したときには、既にスタートスイッチONの信号を受信しているので(図6のステップS40参照)、リール回転開始信号をモータ駆動回路114に送信して、モータ80L、80C、80Rの回転を開始させ、リール40L、40C、40Rを回転させる(ステップS244)。
次に、回転を始めたリールが定速回転になっているか否かを判断する(ステップS246)。この判断で、もし、リールの回転がまだ定速回転になっていない(NO)と判別したときには、このステップS246の判断処理を繰り返す。つまり、リールの回転が定速回転に達するまでは、次の工程であるリールの停止制御が行なえないようになっている。
ステップS246の判断で、もし、リールの回転が定速回転になっている(YES)と判断したときには、次に、リール停止信号を受信したか否かを判断する(ステップS248)。ここで、リール停止信号は、停止スイッチ52L、52C、52Rのうち、遊技者が何れか1つの停止スイッチを押動操作したときに、操作手段300によって発信される信号である。
ステップS248の判断で、もし、リール停止信号を受信した(YES)と判別したときには、リール制御手段440は、リール停止信号を発信した停止スイッチに対応するリールの図柄組み合わせ制御(停止制御)を行なう(ステップS250)。
ここで、ステップS248、S250の制御処理を更に詳細に説明すれば、左リール用の停止スイッチ52Lが押動操作された場合には、リール制御手段440は、左リール40Lを回転させるモータ80LについてステップS250の停止制御を行なう。同様に、中リール用の停止スイッチ52Cが押動操作された場合には、中リール40Cを回転させるモータ80CについてステップS250の停止制御を行ない、右リール用の停止スイッチ52Rが押動操作された場合には、右リール40Rを回転させるモータ80RについてステップS250の停止制御を行なう。
ステップS114の図柄組み合わせ制御(停止制御)は、図7のステップS84で読み出した図柄番号、制御図柄データに基づいて、リール停止信号を受信したときのコマを1コマ目として、最大5コマ目までリールを滑らして、その範囲内で、所定の図柄を有効ライン上に停止させる図柄組み合わせ制御(引き込み制御)、または停止させない図柄組み合わせ制御(蹴飛ばし制御)を行なうものである。
全リールが停止するまで、各リールのリール停止信号を受信するごとに、リール停止信号に対応したリールの図柄組み合わせ制御(停止制御)が行なわれる。
ステップS248の判断において、もし、リール停止信号を受信していない(NO)と判別したときには、停止に関する制御を行なわずに、次にステップS252へ進む。ステップS252では、全てのリールは停止したか否かを判断する。
この判断で、もし、全てのリールが停止してはいない(NO)と判別したときには、再びステップS248に戻り、ステップS248からステップS252の制御処理を繰り返す。以上により、全リールが停止するまで、リール停止信号を受信するごとに、対応するリールの図柄組み合わせ制御(停止制御)を行なう工程を繰り返す。
ステップS252の判断で、もし、全てのリールが停止している(YES)と判別したときには、全リール停止信号を副制御回路200へ送信して(ステップS253)、本サブルーチンを終了する。ステップS253で副制御回路200へ送信した全リール停止信号は、AT実施サブルーチンの制御処理で用いられる(図16参照)。
<入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンの説明>
図5のメインルーチンにおいて、上述のリール変動、停止サブルーチン(ステップS26)が終了すると、次に、入賞判定、フラグオフ処理サブルーチン(ステップ28)を行なう。図9に示すフローチャートを用いて、入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンの詳細な説明を行なう。
まず、遊技の状態がBB遊技中であるか否かを判断する(ステップS300)。この判断で、もし、BB遊技中である(YES)と判別したときには、BB遊技中処理サブルーチン(ステップS302)を行なって、本サブルーチンを終了する。BB遊技中処理サブルーチンの詳細な説明は後述する。
ステップS300の判断で、もし、遊技の状態がBB遊技中ではない(NO)と判別したときには、次に、当選役があるか否かを判断する(ステップS304)。この判断で、もし、当選役がある(YES)と判別したときには、役当選時処理サブルーチン(ステップS306)を行なって、入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンを終了する。役当選時処理サブルーチンの詳細な説明は後述する。ステップS304の判断で、もし、当選役がない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
以下に、ステップS302、S306に示されるサブルーチンの詳細な説明を行なう。
<BB遊技中処理サブルーチンの説明>
次に、入賞判定、フラグオフ処理サブルーチン(図9参照)において、ステップS300でBB遊技中であると判別したときに実施するBB遊技中処理サブルーチン(ステップS302参照)の詳細な説明を、図10に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、上述のリール変動、停止サブルーチンによって停止したリール図柄が入賞しているか入賞図柄判定を行ない(ステップS400)、次に、入賞図柄判定の結果、何らかの役が入賞しているか否かを判断する(ステップS402)。この判断で、もし、入賞がない(NO)と判別したときには、一般役のフラグがオンになっていればフラグオフにして(ステップS404)、ステップS410へ進む。
ステップS402の判断で、もし、入賞がある(YES)と判別したときには、払出枚数をカウントして、払出枚数のデータを更新し、更新したデータをRAM110に記憶する(ステップS406)。そして、一般役フラグをオフにして(ステップS408)、ステップS410へ進む。なお、このデータは、BB遊技の終了条件に用いられ、払出枚数が終了枚数に達したときには、BB遊技を終了する。
次に、BB遊技の終了条件が達成したか否かを判断する(ステップS410)。この判断で、もし、BB遊技の終了条件を達成してない(NO)と判別したときには、そのまま、本サブルーチンを終了する。また、ステップS410の判断で、もし、BB遊技の終了条件を達成している(YES)と判別したときには、NBBの値に0をインプットしてBB遊技状態を解除する(ステップS412)。次に、NRTの値に0をインプットして(ステップS414)、ステップS416へ進む。
つまり、BB遊技が終了すると、通常(非RT、非BB)の遊技が開始される。なお、BB遊技開始時にNRTの値に0をインプットする制御処理を行なっているので(図12のステップS544参照)、ステップS414の制御処理を実施しなくても、次遊技から、通常(非RT、非BB)の遊技が開始される。
ステップS416では、BB終了信号を副制御回路200へ送信して(ステップS416)、本サブルーチンを終了する。ここで、ステップS416で副制御回路200へ送信したBB終了信号は、AT後遊技数追加期間再設定サブルーチンの制御処理に用いられる(図22参照)。
<役当選時処理サブルーチンの説明>
次に、入賞判定、フラグオフ処理サブルーチン(図9参照)において、ステップS304で当選役ありと判別したときに実施する役当選時処理サブルーチン(ステップS306参照)の詳細な説明を、図11に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、上述のリール変動、停止サブルーチンによって停止したリール図柄が入賞しているか入賞図柄判定を行ない(ステップS500)、この入賞図柄判定の結果、何らかの役が入賞しているか否かを判断する(ステップS502)。この判断で、もし、入賞している(YES)と判別したときには、次に、BB役が入賞したのか否かの判断を行なう(ステップS504)。この判断で、もし、BB役が入賞した(YES)と判別したときには、当たり役入賞時サブルーチンを行なって(ステップS506)、本サブルーチンを終了する。なお、当たり役入賞時サブルーチンについては、図12を用いて追って詳細に説明する。
ステップS504の判断で、もし、BB役が入賞していない(NO)と判別したときには、次に、再遊技役が入賞したか否か判断する(ステップS508)。この判断で、もし、再遊技役が入賞した(YES)と判別したときには、次に、再遊技役入賞時サブルーチンを行なって(ステップS510)、本サブルーチンを終了する。なお、再遊技役入賞時サブルーチンについては、図13を用いて追って詳細に説明する。
ステップS508の判断で、もし、再遊技役が入賞していない(NO)と判別したときには、一般役が入賞したと判断して、不利益図柄判定サブルーチンを行なって(ステップS512)、ステップS514へ進む。なお、不利益図柄判定サブルーチンについては、図14を用いて追って詳細に説明する。
ステップS514では、一般役フラグをオフにして、BBフラグがオンになっていれば持ち越し処理を行なって(ステップS514)、本サブルーチンを終了する。
ステップS502の判断に戻って、もし、入賞がない(NO)と判別したときには、次に、BBフラグがオンになっているか否かを判断する(ステップS516)。この判断で、もし、BBフラグがオンになっている(YES)と判別したときには、BBフラグの持ち越し処理を行ない、他のフラグ(再遊技役、一般役)がオンになっていれば、そのフラグをオフにして(ステップS518)、本サブルーチンを終了する。
ステップS516の判断で、もし、BBフラグがオンになっていない(NO)と判別したときには、フラグオンになっているフラグ(再遊技役、一般役)をオフにして(ステップS520)、本サブルーチンを終了する。
<当たり役入賞時サブルーチンの説明>
次に、図11のフローチャートのステップS506に示す当たり役入賞時サブルーチンについて、図12を用いて詳細に説明する。
図12において、まず、NBBの値に1をインプットし(S540)、BBフラグをオフにして(ステップS542)、ステップS544へ進む。ステップS540の制御処理により、次の遊技からBB遊技が開始される。
ステップS544では、NRTの値に0をインプットして(ステップS544)、本サブルーチンを終了する。この制御処理により、RT作動状態であった場合には解除され、次遊技から、BB遊技が開始される。
<再遊技役入賞時サブルーチンの説明>
次に、図11のフローチャートのステップS510に示す再遊技役入賞時サブルーチンについて、図13を用いて詳細に説明する。
図13において、まず、NRTの値が1であるか否か、つまりRT1作動状態であるか否か判断する(ステップS600)。この判断で、もし、NRTの値が1でない(NO)、つまりRT1作動状態でないと判別したときには、ステップS602及びS604の制御処理を行なわずに、そのままステップS606へ進む。
ステップS600の判断で、もし、NRTの値が1である(YES)、つまりRT1作動状態であると判別したときには、次に、役抽選で昇格再遊技役に対応する図柄が表示されて入賞したか否か判断する(ステップS602)。
この判断で、もし、昇格再遊技役が入賞した(YES)と判別したときには、次に、NRTの値に2をインプットして(ステップS604)、ステップS606へ進む。つまり、RT1作動状態の遊技において、役抽選で昇格再遊技役に当選し、対応する図柄が表示されて入賞したときには、次の遊技から、RT2作動状態へ移行する。ステップS602の判断で、もし、昇格再遊技役が入賞していない(NO)と判別したときには、そのままステップS606へ進む。
このとき、後述するガイド演出で、正しいリールの停止順を報知することができれば、遊技者は、昇格再遊技役に対応する図柄を表示させて、RT1作動状態からより有利なRT2作動状態へ移行させることができる。
ステップS606では、NRPの値に1をインプットし(ステップS606)、次に、再遊技フラグをオフにして、BBフラグがオンの状態であれば持ち越し処理を行なって(ステップS608)、本サブルーチンを終了する。ステップS606の制御処理により、次の遊技においては、遊技媒体を投入せずに遊技を行なう再遊技が実施される(図5のステップS22参照)。
<不利益図柄判定サブルーチンの説明>
次に、図11のフローチャートのステップS512に示す不利益図柄判定サブルーチンについて、図14を用いて詳細に説明する。
図14において、まず、役抽選で一般役3A〜3Eの何れかの組み合わせ(ただし、一般役3Aは常に含まれる)が当選したとき、所定のリール停止順でリール停止操作を行なわなかったときに表示される「不利益図柄」が表示されたか否か判断する(ステップS620)。この判断で、もし、「不利益図柄」が表示されていない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
ステップS620の判断で、もし、「不利益図柄」が表示された(YES)と判別したときには、次に、NRTの値が0より大きいか否か、つまりRT作動状態であるか否か判断する(ステップS622)。この判断で、もし、NRTの値が0以下である(NO)、つまり通常の遊技状態であると判別したときには、NRTの値に1をインプットして(ステップS626)、本サブルーチンを終了する。つまり、通常の遊技において「不利益図柄」が表示されたときには、次遊技から、RT1作動状態の遊技に移行するようになっている。
ステップS622の判断で、もし、NRTの値が0より大きい(YES)、つまりRT作動状態であると判別したときには、次に、NRTの値が2であるか否か、つまり、RT2作動状態であるか否か判断する(ステップS624)。この判断で、もし、NRTの値が2でない(NO)、つまりRT2作動状態でないと判別したときには、そのまま、本サブルーチンを終了する。
ステップS624の判断で、もし、NRTの値が2である(YES)、つまりRT2作動状態であると判別したときには、NRTの値に1をインプットして(ステップS626)、本サブルーチンを終了する。つまり、RT2作動状態において「不利益図柄」が表示されたときには、次遊技から、RT1作動状態の遊技に移行するようになっている。
上述のように、RT2作動状態は再遊技役の当選確率が高く、RT1作動状態より遊技者にとって有利な遊技状態になっている。従って、RT2作動状態の遊技において、役抽選で一般役3A〜3Eの何れかの組み合わせに当選したとき、当選した組み合わせに対応したリール停止順でリール停止操作を行なえば、RT2作動状態が継続され、当選した組み合わせに対応したリール停止順でリール停止操作を行なわなかった場合には、「不利益図柄」が表示されて、RT2作動状態から遊技者にとって不利なRT1作動状態に移行することになる。
よって、遊技者は、リールの停止順によって、RT2作動状態を継続させたり、RT1作動状態に移行させたりすることができるので、遊技者に、遊技の進行をコントロールする遊技的な面白さを与えることができる。特に、報知演出(AT演出やガイド演出)により、正しいリール停止順が報知される場合には、比較的遊技経験の少ない遊技者であっても、「不利益図柄」が表示されないようにリールの停止操作をして、RT2作動状態を確実に継続させることができる。
<メインルーチンの説明(続き)>
以上のように、ステップS302、S306に示されるサブルーチンが終了して、図12に示す入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンが終了する。ここで、図5のメインルーチンに戻り、ステップS28の入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンを終了し、ステップS30の払い出し処理を行なって(ステップS30)、本メインルーチンを終了する。
以上のようにして、図柄が変動してから停止するまでの1工程を1回とする遊技を行なうための制御処理が終了する。
(副制御回路200により行なわれる制御処理の説明)
次に、主制御回路100から受信した信号に基づいて、副制御回路200で行なわれる制御処理を示す各サブルーチンの説明を、図15〜図23のフローチャートを用いて行なう。
<ATセット数セット数設定サブルーチン>
まず、主制御回路100から受信した信号に基づいて、副制御回路200で行なわれるATセット数セット数設定サブルーチンの説明を、図15のフローチャートを用いて行なう。本サブルーチンでは、主制御回路100から受信した役抽選情報信号に含まれる情報に基づいて、役抽選で一般役1または一般役2に当選したと判別したときに、抽選処理で、AT(アシストタイム)演出を実施するセット数を定める制御処理を行なう。
図15において、はじめに、主制御回路100から遊技開始信号(図6のステップS41参照)を受信したか否か判断する(ステップS700)。この判断で、もし、遊技開始信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのままステップS700の判断処理を繰り返す。つまり、遊技開始時に送信される遊技開始信号を受信するまで待機状態になっている。ステップS700の判断で、もし、遊技開始信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、ATセット数を設定可能な状態であるか否か判断する(ステップS702)。
本実施形態では、遊技状態が、BB遊技中でなく、かつ後述するAT実施中やAT後遊技数追加期間でない場合に、ATセット数を設定可能な状態となる。ただし、これに限られるものではなく、例えば、遊技状態が通常(非RT・非BB)の遊技またはRT1〜2作動状態であって、かつAT実施中やAT後遊技数追加期間でない場合に、ATセット数を設定可能な状態とすることもできる。
ステップS702の判断で、もし、ATセット数を設定可能な状態でない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS702の判断で、もし、ATセット数を設定可能な状態である(YES)と判別したときには、次に、主制御回路100から役抽選情報信号(図7のステップS84参照)を受信したか否か判断する(ステップS704)。
この判断で、もし、役抽選情報信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのままステップS704の判断処理を繰り返す。つまり、役抽選処理終了後に送信される役抽選情報信号を受信するまで待機状態になっている。ステップS704の判断で、もし、役抽選情報信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、受信した役抽選情報信号に含まれる情報に基づいて、役抽選で一般役1または一般役2に当選したか否か判断する(ステップS706)。
この判断で、もし、一般役1にも一般役2にも当選していない(NO)と判別したときには、そのまま、本サブルーチンを終了する。ステップS706の判断で、もし、一般役1または一般役2に当選した(YES)と判別したときには、次に、低確率状態にあるか否か判断する(ステップS708)。ここで、報知演出を実施するセット数の抽選処理において、低確率状態と、高確率状態と、超高確率状態の3つの状態があり、低確率、高確率、超高確率の順に、より多くのセット数が選択される可能性が高くなっている。
低確率、高確率、超高確率の状態は、消化した遊技数によって変動する場合も考えられるし、遊技状態や抽選処理の結果に対応して変動させることもできるし、その他の任意の態様で変動させることができる。
ステップS708の判断で、もし、低確率状態である(YES)と判別したときには、ROM208から低確率状態ATセット数抽選テーブルを読み出して(ステップS710)、ステップS718へ進む。ステップS708の判断で、もし、低確率状態でない(NO)と判別したときには、次に、高確率状態にあるか否か判断する(ステップS712)。この判断で、もし、高確率状態にある(YES)と判別したときには、ROM208から高確率状態ATセット数抽選テーブルを読み出して(ステップS714)、ステップS718へ進む。
ステップS712の判断で、もし、高率状態でない(NO)と判別したときには、超高確率状態にあると判断して、ROM208から超高確率状態ATセット数抽選テーブルを読み出して(ステップS716)、ステップS718へ進む。
ここで、低確率状態ATセット数抽選テーブルの実施例を図32に示し、高確率状態ATセット数抽選テーブルの実施例を図33に示し、超高確率状態ATセット数抽選テーブルの実施例を図34に示す。
各々の抽選テーブルには1〜7のセット数が設定されており、図32の低確率状態ATセット数抽選テーブルでは、1または2のセット数が選択される確率が高く、図33の高確率状態ATセット数抽選テーブルでは、1、3または5のセット数が選択される確率が高く、図34の超高確率状態ATセット数抽選テーブルでは、5〜7のうちの何れかのセット数が選択されるようになっている。つまり、低確率状態ATセット数抽選テーブル、高確率状態ATセット数抽選テーブル、超高確率状態ATセット数抽選テーブルの順に、より多くのセット数が選択される可能性が高くなっている。
なお、本実施形態では、セット数1につき50回(遊技数)のATを実施できるようになっているが、これに限られるものではなく、セット数1につき、任意のAT実施回数(遊技数)を設定することができる。
ステップS710、S714及びS716の何れかのATセット数抽選テーブルを読み出した後、抽選処理を行なってセット数を定める(ステップS718)。なお、副制御回路200における抽選処理は、乱数を用いて行なうことが好ましく、乱数の発生については、主制御回路100の役抽選と同様な乱数発生器を用いることも可能であるし、コンピュータ等を用いてソフトウエア上で発生させることも可能である。
次に、ステップS718の抽選処理で定められたセット数を、カウンタSETの値としてインプットしてRAM210に記憶して(ステップS720)、本サブルーチンを終了する。
<AT実施制御サブルーチンの説明>
次に、主制御回路100から受信した信号に基づいて、副制御回路200で行なわれるAT実施制御サブルーチンの説明を、図16のフローチャートを用いて行なう。本サブルーチンでは、演出制御手段540により、上述のATセット数セット数設定サブルーチンで記憶されたセット数に基づいて、AT(アシストタイム)演出を実施するための制御処理を行なう。
図16において、はじめに、主制御回路100から遊技開始信号(図6のステップS41参照)を受信したか否か判断する(ステップS740)。この判断で、もし、遊技開始信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのままステップS740の判断処理を繰り返す。つまり、遊技開始時に送信される遊技開始信号を受信するまで待機状態になっている。ステップS740の判断で、もし、遊技開始信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、ATを実施可能な状態であるか否か判断する(ステップS742)。
本実施形態では、遊技状態が、通常(非RT・非BB)の遊技またはRT1〜2作動状態であって、役抽選で所定のAT開始役(例えば、一枚役)が当選した場合に、ATを実施可能な状態になる。ただし、これに限られるものではなく、遊技状態が、内部中のRT3作動状態やBB遊技中に、ATを実施可能にすることもできるし、所定の遊技状態になったらすぐにATを開始することもできるし、所定の遊技状態の開始〜所定の遊技数を消化したときに、ATを開始することもできる。
ステップS742の判断で、もし、ATを実施可能な状態でない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS742の判断で、もし、ATを実施可能な状態である(YES)と判別したときには、次に、カウンタKAISUの値が0より大きいか否か判断する(ステップS744)。
ここで、カウンタKAISUは、ATの実施回数(遊技数)を定めるカウンタであって、1SETで50のKAISU値がKAISUにインプットされ(ステップS756参照)、ATを実施するごとにKAISUから1を減じていく(ステップS752参照)。つまり、SETの値(セット数)×50の値の回数だけ、ATを実施することができる。
ステップS744の判断で、もし、カウンタKAISUの値が0より大きい(YES)と判別したときには、次に、AT演出を実施して(ステップS746)、ステップS748へ進む。AT演出としては、正しいリール停止順を報知するためのリール停止順報知画像を表示装置70に表示することを例示することができる。
既に説明したように、役抽選で一般役3A〜3Eの何れかの組み合わせ(ただし、常に一般役3Aが含まれる)が当選したとき、当選した組み合わせに対応したリール停止順でリール停止操作を行なったとき、中リールにおいて、図柄ベルが縦3つの位置のうち中央の位置に表示されるように引き込み制御を行なう。一方、当選した組み合わせに対応したリール停止順でリール停止操作を行なわなかったとき、中リールにおいて、図柄ベルが縦3つの位置のうち上の位置に表示されるように引き込み制御を行なう。
中リールにおいて、図柄ベルが縦3つの位置のうち中央の位置に表示されたとき、中央の水平有効ラインL1、斜め右下がりの有効ラインL3A及び斜め右上がりの有効ラインL3Bの3本の有効ライン上に、一般役3Aに対応する図柄が表示されたことになるので、3枚×3ライン=9枚の遊技媒体の払い出しを受けることができる。一方、図柄ベルが縦3つの位置のうち上の位置に表示されたときには、上側の水平有効ラインL2A上のみに、一般役3Aに対応する図柄が表示されたことになるので、3枚の遊技媒体の払い出しのみを受けることになる。
よって、ステップS746において、役の組み合わせに応じた正しいリールの停止順を報知するAT演出を実施すれば、遊技者は、利益図柄を表示させて、確実に9枚の遊技媒体の払い出しを受けることができるので、遊技者の演出及び遊技に対する関心が高まることが期待できる。
なお、演出制御手段540により表示されるAT演出は、これに限られるものではなく、例えば、役抽選で当選した役に対応した図柄を報知する演出も考えられ、特に、所定のリールで表示すべき図柄が、3つの図柄のうちの何れか1つの場合(所謂三択の場合)に、該当する図柄を報知する演出も考えられる。その他の任意の報知演出を実施することが考えられる。
ステップS746に引き続いて、主制御回路100から全リール停止信号(図8のステップS253参照)を受信した否か判断する(S748)。この判断で、もし、全リール停止信号を受信していない(NO)と判別したときには、ステップS746に戻り、ステップS746からS748の制御処理を繰り返す。つまり、全リールが停止するまで、AT演出を継続する。ステップS748の判断で、もし、全リール停止信号を受信した(YES)と判別したときには、カウンタKAISUの値から1を減じる制御処理を行なって(ステップS752)、本サブルーチンを終了する。
ステップS744の判断で、もし、カウンタKAISUの値が0以下である(NO)と判別したときには、次に、カウンタSETの値が0より大きいか否か判断する(ステップS754)。この判断で、もし、SETの値が0以下である(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
ステップS754の判断で、もし、SETの値が0より大きい(YES)と判別したときには、カウンタKAISUの値に50をインプットして(ステップS756)、SETから1を減じる制御処理を行なって(ステップS758)、ステップS746へ進む。
以上のように、ステップS756の制御処理により、KAISUの値が50から0になるまで、つまり50回のAT演出を実施することができる。KAISUの値が0となった場合(ステップS744でNO)には、SETの値が0より大きい場合には、再びステップS756の制御処理で、KAISUの値に50をインプットすることができる。よって、SETの値が0となるまで、遊技ごとにこの制御処理を繰り返すことによって、SET×50回だけAT演出を実施することができる。
<AT中遊技数追加処理サブルーチンの説明>
次に、主制御回路100から受信した信号に基づいて、副制御回路200で行なわれるAT中遊技数追加処理サブルーチンの説明を、図17のフローチャートを用いて行なう。本サブルーチンでは、上述のAT実施制御サブルーチンでAT演出を実施しているときに、AT演出を実施する回数(つまりKAISUの値)を追加する制御処理を行なう。
図17において、はじめに、主制御回路100から遊技開始信号(図6のステップS41参照)を受信したか否か判断する(ステップS760)。この判断で、もし、遊技開始信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのままステップS760の判断処理を繰り返す。つまり、遊技開始時に送信される遊技開始信号を受信するまで待機状態になっている。ステップS760の判断で、もし、遊技開始信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、AT中遊技数追加処理を実施可能な状態であるか否か判断する(ステップS762)。本実施形態では、AT演出を実施中の場合に、AT中遊技数追加処理を実施可能であると判断するようになっている。
ステップS762の判断で、もし、AT中遊技数追加処理を実施可能な状態でない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS762の判断で、もし、AT中遊技数追加処理を実施可能な状態である(YES)と判別したときには、次に、主制御回路100から役抽選情報信号(図7のステップS84参照)を受信したか否か判断する(ステップS764)。
この判断で、もし、役抽選情報信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのままステップS764の判断処理を繰り返す。つまり、役抽選処理終了後に送信される役抽選情報信号を受信するまで待機状態になっている。ステップS764の判断で、もし、役抽選情報信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、追加遊技数抽選処理サブルーチンを実施して(ステップS766)、ステップS768へ進む。追加遊技数抽選処理サブルーチンでは、抽選処理で追加する遊技数を定める制御処理を行なう。この追加遊技数抽選処理サブルーチンについては、図18を用いて、追って詳細に説明する。
ステップS766に引き続いて、追加遊技数抽選処理サブルーチンの抽選処理の結果、選択された遊技数が0(はずれ)であるか否か判断する(ステップS768)。この判断で、もし、選択された遊技数が0(はずれ)である(YES)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
ステップS768の判断で、もし、選択されたAT後遊技数追加期間の値が0(はずれ)でない(NO)と判別したときには、カウンタKAISUの値に、抽選処理で定められた遊技数を加える制御処理を行なって(ステップS770)、本サブルーチンを終了する。
<追加遊技数抽選処理サブルーチンの説明>
次に、上述のAT中遊技数追加処理サブルーチンのステップS766の制御処理である追加遊技数抽選処理サブルーチンの説明を、図18のフローチャートを用いて行なう。なお、本サブルーチンは、後述するAT後遊技数追加処理サブルーチン(図20参照)においても実施する場合がある。
図18において、はじめに、役抽選で一般役1に当選したか否か判断する(ステップS780)。この判断で、もし、一般役1に当選した(YES)と判別したときには、RAM208から一般役1当選時追加遊技数抽選テーブルを読み出して(ステップS782)、ステップS792へ進む。
ステップS780の判断で、もし、一般役1に当選していない(NO)と判別したときには、次に、役抽選で一般役2に当選したか否か判断する(ステップS784)。この判断で、もし、一般役2に当選した(YES)と判別したときには、RAM208から一般役2当選時追加遊技数抽選テーブルを読み出して(ステップS786)、ステップS792へ進む。
ステップS784の判断で、もし、一般役2に当選していない(NO)と判別したときには、次に、役抽選の結果がはずれであるか否か判断する(ステップS788)。この判断で、もし、役抽選の結果がはずれである(YES)と判別したときには、RAM208からはずれ時追加遊技数抽選テーブルを読み出して(ステップS790)、ステップS792へ進む。
ここで、一般役1当選時追加遊技数抽選テーブルの実施例を図35に示し、一般役2当選時追加遊技数抽選テーブルの実施例を図36に示し、はずれ時追加遊技数抽選テーブルの実施例を図37に示す。
何れの抽選テーブルにおいても、追加する遊技数として0(はずれ)、10、30、50、100、200、300の値が設定されている。一般役1当選時追加遊技数抽選テーブルでは、追加する遊技数として0(はずれ)が選択される確率が非常に高く、一般役2当選時追加遊技数抽選テーブルにおいても、追加する遊技数として0(はずれ)が選択される確率が高いが、一般役1当選時に比べると、遊技数50、100、200が選択される可能性を有する。
一方、はずれ時追加遊技数抽選テーブルでは、追加する遊技数として100、200、300の何れかが選択されるようになっている。つまり、役抽選の結果がはずれの場合に、遊技者は、より多くの遊技数が追加されることを期待することができる。
ステップS788の判断で、もし、役抽選の結果がはずれでない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
ステップS782、S786またはS790において何れかの追加遊技数抽選テーブルを読み出した後、抽選処理を行なって追加遊技数またははずれ(追加遊技数0)を定めて(ステップS792)、本サブルーチンを終了する。
以上のように、本実施形態では、AT(報知)演出を実施し、AT演出を実施する遊技数を追加することが可能なスロットマシンであって、役抽選の結果や遊技の進行状況に応じて、遊技数の追加の可能性が変化する。更に、役抽選の結果がはずれのときに獲得が期待される遊技数が、役抽選で何らかの役に当選したときに獲得が期待される遊技数よりも多いので、はずれが続いた場合であっても、遊技者にそれをリカバーする機会を与えることができる。よって、遊技者に遊技的な面白さを与えることができ、遊技者の演出に対する関心を高め、延いては、遊技者の遊技に対する関心を高めることが期待できる。
<AT後遊技数追加期間設定サブルーチンの説明>
次に、主制御回路100から受信した信号に基づいて、副制御回路200で行なわれるAT後遊技数追加期間設定サブルーチンの説明を、図19のフローチャートを用いて行なう。本サブルーチンでは、上述のAT実施制御サブルーチンでAT演出を実施しているときに、AT終了後に行なうAT後遊技数追加の実施期間を定める制御処理を行なう。
図19において、はじめに、主制御回路100から遊技開始信号(図6のステップS41参照)を受信したか否か判断する(ステップS800)。この判断で、もし、遊技開始信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのままステップS800の判断処理を繰り返す。つまり、遊技開始時に送信される遊技開始信号を受信するまで待機状態になっている。ステップS800の判断で、もし、遊技開始信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、AT後遊技数追加期間を設定可能な状態であるか否か判断する(ステップS802)。本実施形態では、上述の追加遊技数抽選処理サブルーチンと同様に、AT演出を実施中の場合に、AT後遊技数追加期間を設定可能であると判断するようになっている。
ステップS802の判断で、もし、AT後遊技数追加期間を設定可能な状態でない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS802の判断で、もし、AT後遊技数追加期間を設定可能な状態である(YES)と判別したときには、次に、主制御回路100から役抽選情報信号(図7のステップS84参照)を受信したか否か判断する(ステップS804)。
この判断で、もし、役抽選情報信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのままステップS804の判断処理を繰り返す。つまり、役抽選処理終了後に送信される役抽選情報信号を受信するまで待機状態になっている。ステップS804の判断で、もし、役抽選情報信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、受信した役抽選情報信号に含まれる情報に基づいて、役抽選で一般役1に当選したか否か判断する(ステップS806)。この判断で、もし、一般役1に当選した(YES)と判別したときには、RAM208から一般役1当選時AT後遊技数追加期間抽選テーブルを読み出して(ステップS808)、ステップS818へ進む。
ステップS806の判断で、もし、一般役1に当選していない(NO)と判別したときには、次に、役抽選で一般役2に当選したか否か判断する(ステップS810)。この判断で、もし、一般役2に当選した(YES)と判別したときには、RAM208から一般役2当選時当選時AT後遊技数追加期間抽選テーブルを読み出して(ステップS812)、ステップS818へ進む。
ステップS810の判断で、もし、一般役2に当選していない(NO)と判別したときには、次に、役抽選の結果がはずれであるか否か判断する(ステップS814)。この判断で、もし、役抽選の結果がはずれである(YES)と判別したときには、RAM208からはずれ時AT後遊技数追加期間抽選テーブルを読み出して(ステップS816)、ステップS818へ進む。
ここで、一般役1当選時AT後遊技数追加期間抽選テーブルの実施例を図38に示し、一般役2当選時AT後遊技数追加期間抽選テーブルの実施例を図39に示し、はずれ時AT後遊技数追加期間抽選テーブルの実施例を図40に示す。
何れの抽選テーブルにおいても、追加する期間(遊技数)として0(はずれ)、1、3、5、7、9、10の値が設定されている。一般役1当選時AT後遊技数追加期間抽選テーブルでは、追加する期間(遊技数)として0(はずれ)または1が選択される確率が非常に高く、一般役2当選時AT後遊技数追加期間抽選テーブルにおいても、追加する遊技数として0(はずれ)または1が選択される確率が高いが、一般役1当選時に比べると、遊技数3が選択される可能性もある程度有する。
一方、はずれ時AT後遊技数追加期間抽選テーブルでは、追加する遊技数として5〜10の値についても、選択されることが有る程度期待できるようになっている。つまり、役抽選の結果がはずれの場合に、遊技者は、より長いAT後遊技数追加期間(より多い遊技数)を得られることを期待することができる。
ステップS814の判断で、もし、役抽選の結果がはずれでない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
ステップS806、S812またはS814において何れかのAT後遊技数追加期間テーブルを読み出した後、抽選処理を行なってAT後遊技数追加期間またははずれ(期間0)を定めて(ステップS818)、ステップS820へ進む。
ステップS820では、ステップS818の抽選処理の結果、選択されたAT後遊技数追加期間の値が0(はずれ)であるか否か判断する(ステップS820)。この判断で、もし、選択されたAT後遊技数追加期間の値が0(はずれ)である(YES)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
ステップS820の判断で、もし、選択されたAT後遊技数追加期間の値が0(はずれ)でない(NO)と判別したときには、カウンタATONOSEの値に抽選処理で定められた期間(遊技数)を加える制御処理を行なって(ステップS822)、本サブルーチンを終了する。
ここで、カウンタATONOSEは、AT後遊技数追加処理を行なう期間(遊技数)を制御するためのカウンタであり、AT後遊技数追加処理を行なうごとに、その値を1ずつ減じていくようになっている(図20のステップS854参照)。
以上のように、AT中遊技数追加処理(図17参照)とともにAT後遊技数追加期間設定処理(図19参照)を行なうので、遊技者に大きな遊技的な面白さと期待感を与えることがでて、遊技者の演出に対する関心を高め、延いては、遊技者の遊技に対する関心を高めることが期待できる。
また、役抽選の結果がはずれのときに獲得が期待される期間(遊技数)が、何らかの役に当選したときに獲得が期待される期間(遊技数)よりも多いので、はずれが続いた場合であっても、遊技者がそれをリカバーする機会を与えることができ、よって、遊技者の演出に対する関心を高め、延いては、遊技者の遊技に対する関心を高めることが期待できる。
<AT後遊技数追加処理サブルーチンの説明>
次に、主制御回路100から受信した信号に基づいて、副制御回路200で行なわれるAT後遊技数追加処理サブルーチンの説明を、図20のフローチャートを用いて行なう。本サブルーチンでは、AT演出を終了後、上述のAT後遊技数追加期間設定サブルーチンで獲得したATONOSEの値(遊技数)だけ、抽選処理でAT演出を実施する遊技(KAISU)数を定める制御処理を行なう。
図20において、はじめに、主制御回路100から遊技開始信号(図6のステップS41参照)を受信したか否か判断する(ステップS840)。この判断で、もし、遊技開始信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのままステップS840の判断処理を繰り返す。つまり、遊技開始時に送信される遊技開始信号を受信するまで待機状態になっている。ステップS840の判断で、もし、遊技開始信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、AT後遊技数追加処理を実施可能な状態であるか否か判断する(ステップS842)。なお、本実施形態では、AT演出を終了後の場合に、AT後遊技数追加処理を実施可能であると判断するようになっている。
つまり、本実施形態では、上述のAT中遊技数追加処理サブルーチンにより追加された遊技数を含むAT演出を実施する期間が終了した後に、AT後遊技数追加処理が開始されるので、遊技者に引き続き遊技的な面白さと期待感を与えることができて、遊技者の演出に対する関心を高め、延いては、遊技者の遊技に対する関心を高めることが期待できる。
ステップS842の判断で、もし、AT中遊技数追加処理を実施可能な状態でない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS842の判断で、もし、AT後遊技数追加処理を実施可能な状態である(YES)と判別したときには、次に、カウンタATONOSEの値が0より大きいか否か判断する(ステップS844)。
この判断で、もし、ATONOSEの値が0以下である(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS844の判断で、もし、ATONOSEの値が0より大きい(YES)と判別したときには、次に、主制御回路100から役抽選情報信号(図7のステップS84参照)を受信したか否か判断する(ステップS846)。
この判断で、もし、役抽選情報信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのままステップS846の判断処理を繰り返す。つまり、役抽選処理終了後に送信される役抽選情報信号を受信するまで待機状態になっている。ステップS846の判断で、もし、役抽選情報信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、追加遊技数抽選処理サブルーチンを実施して(ステップS848)、ステップS850へ進む。ステップS848の追加遊技数抽選処理サブルーチンは、既に説明を行なった図18に示す制御処理と同一であり、更に詳細な説明は省略する。
ステップS850では、追加遊技数抽選処理サブルーチンの抽選処理の結果、選択された遊技数が0(はずれ)であるか否か判断する(ステップS850)。この判断で、もし、選択された遊技数が0(はずれ)である(YES)と判別したときには、そのままステップS854へ進む。
ステップS850の判断で、もし、選択されたAT後遊技数追加期間の値が0(はずれ)でない(NO)と判別したときには、カウンタKAISUの値に抽選処理で選択された遊技数を加える制御処理を行なって(ステップS852)、ステップS854へ進む。
ステップS854では、カウンタATONOSEの値から1を減じる制御処理を行なって(ステップS854)、本サブルーチンを終了する。
本実施形態では、AT後遊技数追加期間設定サブルーチンにより、AT演出遊技数追加処理を行なう遊技数を定める期間抽選処理を行ない、この期間抽選処理で定められた遊技数だけ、追加遊技数抽選処理を行なうことができるので、遊技者は、更にAT演出を実施する期間を延長させる機会が得られ、遊技者の演出に対する関心を高め、延いては、遊技者の遊技に対する関心を高めることが期待できる。
<AT後遊技数追加期間持ち越しサブルーチンの説明>
次に、主制御回路100から受信した信号に基づいて、副制御回路200で行なわれるAT後遊技数追加期間持ち越しサブルーチンの説明を、図21のフローチャートを用いて行なう。本サブルーチンでは、ATNOSEの値が残存している状態で、役抽選でBB役に当選した場合に、残存するATONOSEの値の持ち越し処理を行なうようになっている。
図21において、はじめに、次に、主制御回路100から役抽選情報信号(図7のステップS84参照)を受信したか否か判断する(ステップS900)。この判断で、もし、役抽選情報信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのままステップS900の判断処理を繰り返す。つまり、役抽選処理終了後に送信される役抽選情報信号を受信するまで待機状態になっている。
ステップS900の判断で、もし、役抽選情報信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、受信した役抽選情報信号に含まれる情報に基づいて、役抽選でBB役に当選したか否か判断する(ステップS902)。この判断で、もし、BB役に当選していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
ステップS902の判断で、もし、BB役に当選した(YES)と判別したときには、次に、カウンタATONOSEの値が0より大きいか否か判断する(ステップS904)。
この判断で、もし、ATONOSEの値が0以下である(NO)と判別したときには、そのままステップS908へ進む。ステップS904の判断で、もし、ATONOSEの値が0より大きい(YES)と判別したときには、ATONOSEの値の持ち越し処理を行なってRAM210に記憶して(ステップS906)、ステップS908へ進む。
ステップS908では、SET及びKAISUの値に0をインプットして(ステップS908)、本サブルーチンを終了する。
<AT後遊技数追加期間再設定サブルーチンの説明>
次に、主制御回路100から受信した信号に基づいて、副制御回路200で行なわれるAT後遊技数追加期間再設定サブルーチンの説明を、図22のフローチャートを用いて行なう。本サブルーチンでは、BB遊技終了後に、上述のAT後遊技数追加期間持ち越しサブルーチンで持ち越し処理を行なったATNOSEの値を再設定して、AT後遊技数追加処理サブルーチンを再開させるための制御処理を行なうようになっている。
図22において、はじめに、主制御回路100からBB終了信号(図10のステップS416参照)を受信したか否か判断する(ステップS920)。この判断で、もし、BB終了信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
ステップS920の判断で、もし、遊技終了信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、カウンタATONOSEの値の持ち越しがあるか否か判断する(ステップS922)。
この判断で、もし、ATONOSEの値の持ち越しがない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS922の判断で、もし、ATONOSEの値の持ち越しがある(YES)と判別したときには、次に、ATONOSEの値として持ち越した値をインプットして(ステップS924)、本サブルーチンを終了する。
本サルーチンにより、次遊技では、図20のAT後遊技数追加処理サブルーチンにおいて、ATONOSEの値が0より大きいと判断されて(ステップS844でYES参照)、抽選処理の結果に基づいてKAISUの値を追加する制御処理が行なわれる。
<遊技状態対応ガイド演出実施サブルーチンの説明>
次に、主制御回路100から受信した信号に基づいて、副制御回路200で行なわれる遊技状態対応ガイド演出実施サブルーチンの説明を、図23のフローチャートを用いて行なう。
本サブルーチンでは、BB遊技終了後に実施される遊技において、遊技状態及びAT後遊技数追加処理サブルーチンの実施の可否(つまりATNOSEの値)に応じたガイド演出を実施するための制御処理を行なう。
図23において、はじめに、ガイド演出を実施可能な状態であるか否か判断する(ステップS1000)。本実施形態では、BB遊技終了後の通常(非RT・非BB)の遊技の役抽選で所定の開始役(例えば、一枚役)に当選したときに、ガイド演出を実施可能な状態になる。ただし、これに限られるものではなく、その他の任意の条件を設定することができる。
ステップS1000の判断で、もし、ガイド演出を実施可能な状態でない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS1000の判断で、もし、ガイド演出を実施可能な状態である(YES)と判別したときには、次に、主制御回路100から遊技状態情報信号(図6のステップS52参照)を受信したか否か判断する(ステップS1002)。この判断で、もし、遊技状態情報信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのままステップS1002の判断処理を繰り返す。つまり、遊技状態情報信号を受信するまで待機状態になっている。
ステップS1002の判断で、もし、遊技状態情報信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、主制御回路100から役抽選情報信号(図7のステップS84参照)を受信したか否か判断する(ステップS1004)。この判断で、もし、役抽選情報信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのままステップS1004の判断処理を繰り返す。つまり、役抽選処理終了後に送信される役抽選情報信号を受信するまで待機状態になっている。
ステップS1004の判断で、もし、役抽選情報信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、受信した遊技状態情報信号に含まれる情報に基づいて、遊技状態が通常(非RT・非BB)の遊技状態であるか否か判断する(ステップS1006)。
この判断で、もし、遊技状態が通常(非RT・非BB)の遊技状態である(YES)と判別したときには、次に、受信した役抽選情報信号に含まれる情報に基づいて、役抽選で一般役3に当選したか否か判断する(ステップS1008)。この判断で、もし、一般役3に当選していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
ステップS1008の判断で、もし、一般役3に当選した(YES)と判別したときには、正しいリール停止順を実施しないようなガイド演出を実施して(ステップS1010)、本サブルーチンを終了する。
上述のように、役抽選で一般役3に当選したとき、正しいリール停止順でリール停止操作を行なった場合には、利益図柄が表示され、正しいリール停止順でリール停止操作を行なわなかった場合には、不利益図柄が表示される。つまり、ステップS1010のガイド演出により、遊技者が正しいリール停止順でリール停止操作を行なわずに、不利益図柄が表示された場合には、通常(非RT・非BB)の遊技状態からRT1作動状態へ移行する(図14のステップS626参照)。
ステップS1006の判断で、もし、遊技状態が通常(非RT・非BB)の遊技状態でない(NO)と判別したときには、次に、遊技状態情報信号に含まれる情報に基づいて、遊技状態がRT1作動状態であるか否か判断する(ステップS1012)。この判断で、もし、遊技状態がRT1作動状態でない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
ステップS1012の判断で、もし、遊技状態がRT1作動状態である(YES)と判別したときには、次に、受信した役抽選情報信号に含まれる情報に基づいて、役抽選で再遊技役に当選したか否か判断する(ステップS1014)。この判断で、もし、再遊技役に当選していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
ステップS1014の判断で、もし、再遊技役に当選した(YES)と判別したときには、次に、カウンタATONOSEの値が0より大きいか否か判断する(ステップS1016)。この判断で、もし、ATONOSEの値が0以下である(NO)と判別したときには、昇格リプレイが表示されるようなガイド演出を実施して(ステップS1018)、本サブルーチンを終了する。つまり、正しいリール停止順を行なうように報知して、昇格再遊技役に対応した図柄が表示されるようにする。
ステップS1016の判断で、もし、ATONOSEの値が0より大きい(YES)と判別したときには、昇格再遊技役が表示されないようなガイド演出を実施して(ステップS1020)、本サブルーチンを終了する。つまり、正しいリール停止順を行なわなように報知して、昇格再遊技役が表示されないようにする。
上述のように、役抽選で一般役3に当選したとき、正しいリール停止順でリール停止操作を行なった場合には、利益図柄が表示され、正しいリール停止順でリール停止操作を行なわなかった場合には、不利益図柄が表示される。つまり、ステップS1010のガイド演出により、遊技者が正しいリール停止順でリール停止操作を行なわずに、不利益図柄が表示された場合には、通常(非RT・非BB)の遊技状態からRT1作動状態へ移行する(図14のステップS626参照)。
また、本実施形態では、ATONOSEの値が0より大きくて、AT後遊技数追加処理サブルーチンを実施する場合には、RT1作動状態からRT2作動状態へ移行しないようにするガイド演出を実施し、ATONOSEの値が0以下であって、AT後遊技数追加処理サブルーチンを実施しない場合には、RT1作動状態からRT2作動状態へ移行するようにするガイド演出を実施する。以上のような遊技状態及びATONOSEの値に対応したガイド演出の実施態様が、図24の遊技の流れの右側の図に示されている。
上述のように、AT後遊技数追加処理サブルーチンでは、役抽選の結果がはずれの場合により多くのAT実施回数(KAISUの値)を獲得できるので、役抽選ではずれの確率がより高いRT1作動状態を維持する方が有利である。一方、AT後遊技数追加処理サブルーチンを実施しない場合には、役抽選ではずれの確率がより低い、つまりより多くの遊技媒体の払い出しが期待できるRT2作動状態に移行することが有利である。本実施形態では、ATONOSEの値に応じたガイド演出を実施することにより、遊技者にとって有利な遊技の進行状況を提供することができる。
以上のように、本実施形態では、AT後遊技数追加期間設定処理で定められた追加遊技数抽選処理を実施する遊技数(つまりATONOSE)が残存する状態で、役抽選で当たり役に当選した場合に、残存する遊技数を持ち越す持ち越し処理が行なわれるので、遊技者は損失を受けることなく、追加遊技数抽選処理を実施する権利を享受することができる。更に、遊技が終了した後に再開される追加遊技数抽選処理では、RT1作動状態からRT2作動状態へ移行させないようにガイド演出を行なうので、追加遊技数抽選処理で獲得が期待される遊技数をより大きくすることができる。よって、遊技者の演出に対する関心を高め、延いては、遊技者の遊技に対する関心を高めることが期待できる。
本発明に係るスロットマシンは、上述の実施形態には限られず、その他様々な実施形態が含まれる。