JP5494487B2 - 鉛蓄電池用電極および鉛蓄電池 - Google Patents

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Description

本発明は、鉛蓄電池用電極およびその電極を使用した鉛蓄電池に関する。
正極活物質として二酸化鉛、負極活物質として鉛を使用し、電解液に硫酸水溶液を使用した鉛蓄電池は、他の二次電池と比較して安価で大電流放電に適することから多くの産業にて使用されている。そのため、リチウムイオン二次電池等の高容量二次電池が隆盛を誇る今日もその重要性は失われておらず、現在でも鉛蓄電池性能向上の検討が精力的に行われている。
近年、鉛蓄電池の長所である短時間の大電流放電特性の向上、ならびに短所である放電深度の大きいサイクル特性の向上に関して、活性炭を使用した技術が報告されている。
例えば特許文献1では、負極活物質に対して活性炭を1〜5重量部添加した負極を鉛合金多孔体に充填した負極を用いた鉛蓄電池が記載されており、この鉛蓄電池は−15℃における0.5秒後の電圧を高く保持できるとしている。
また特許文献2では、電極活物質として鉛活物質層の表面に、活性炭、結着剤および導電剤を含む活物質層が形成された鉛蓄電池用電極ならびそれを備えた鉛蓄電池が記載されている。特許文献2では、活性炭、結着剤および導電剤を含む活物質層は、乾式練合した混合物をカッターミキサで粉砕し、得られた粉状物を鉛活物質層上に添着し、加圧することにより、あるいは、活物質、結着剤水溶液および導電剤を混合して得られた活物質層形成用組成物を鉛活物質層上に塗布することにより、形成されている。そして、この鉛蓄電池用電極を備えた鉛蓄電池は、従来の鉛蓄電池と比較してより高い出力を発揮する鉛蓄電池が提供できるとしている。
特許文献3では、格子状集電体を挟んだ一面に鉛含有活物質を13%含むペーストを配置し、反面に活性炭、カーボンブラック、カルボキシメチルセルロース、およびネオプレンを含有するペーストを塗布して配置した鉛蓄電池用負極、ならびにそれを備えた鉛蓄電池が記載されている。特許文献3によれば、42Vマイルドハイブリッド電気自動車用蓄電池に関する典型的な充放電サイクルを模擬したサイクル特性に優れるとしている。
特開2003−51306号公報 特開2007−12596号公報(対応米国特許出願公開第2006/269801号明細書) 特表2007−506230号公報(対応米国特許出願公開第2007/104981号明細書)
鉛蓄電池の特性改善課題として、例えば、鉛蓄電池を分散電源などに使用する場合は、長期間にわたる充放電サイクルへの耐性が求められる。このような課題に対して、特許文献1や特許文献3のような方法であると、充放電サイクル後の出力特性の低下が大きい問題があった。また、特許文献2のような方法であると、初期の出力特性が十分とはいえなかった。
従って、本発明は、初期の出力特性が良好で、かつ、充放電サイクル後の出力特性の低下が少ない鉛蓄電池用電極を提供することを目的とする。
本発明者は鋭意検討の結果、電極活物質として鉛含有材料を含む電極活物質層(以下、「鉛活物質層」ということがある)と、電極活物質として多孔性炭素質材料を含む電極活物質層(以下、「多孔性炭素活物質層」ということがある)とを含有する電極活物質層、および集電体とからなる鉛蓄電池用電極において、前記電極活物質層中に含有される鉛原子の質量をA、多孔性炭素質材料の質量をBとしたとき、B/(A+B)と、前記多孔性炭素活物質層の密度が、特定の範囲にあるときに、その鉛蓄電池用電極を使用した鉛蓄電池は、鉛活物質層の急激な化学変化に対する多孔性炭素質材料活物質層の二重層容量による緩衝作用に優れ、充放電サイクル後の出力特性が向上することを見出した。これらの知見に基づき以下の本発明を完成させるに至った。
かくして本発明によれば、下記[1]〜[7]が提供される。
[1]電極活物質として鉛含有材料を含む層と、電極活物質として多孔性炭素質材料を含む層とを含む電極活物質層、および集電体を含んでなり、前記電極活物質層中に含有される鉛原子の質量をA、多孔性炭素質材料の質量をBとしたとき、B/(A+B)×100が1.0〜90.0%であり、前記多孔性炭素質材料を含む層の密度が、0.40〜0.80g/cmである鉛蓄電池用電極。
[2]前記多孔性炭素質材料を含む層の厚さが600μm以下である前記[1]に記載の鉛蓄電池用電極。
[3]前記多孔性炭素質材料を含む層が、球状複合粒子からなる層である前記[1]又は[2]に記載の鉛蓄電池用電極。
[4]前記電極活物質層が、さらに結着剤を含んでなる前記[1]〜[3]のいずれかに記載の鉛蓄電池用電極。
[5]前記結着剤が、ジエン重合体である前記[4]に記載の鉛蓄電池用電極。
[6]前記結着剤のガラス転移温度が、−80℃〜50℃である前記[4]又は[5]に記載の鉛蓄電池用電極。
[7]正極または負極の少なくとも一方に前記[1]〜[6]のいずれかに記載の鉛蓄電池用電極を用いた鉛蓄電池。
本発明によれば、従来の鉛蓄電池と比較して、初期の出力特性が良好で、かつ、充放電サイクル後でも、大きい出力を維持する鉛蓄電池を提供することができる。
本発明における鉛蓄電池用電極の一態様を示す概略断面図である。 本発明における鉛蓄電池用電極の他の一態様を示す概略断面図である。 実施例および比較例における鉛蓄電池の一態様を示す概略断面図である。
本発明の鉛蓄電池用電極は、電極活物質として鉛含有材料を含む層(鉛活物質層)と、電極活物質として多孔性炭素質材料を含む層(多孔性炭素活物質層)とを含有してなる電極活物質層、および集電体からなり、、前記電極活物質層中に含有される鉛原子の質量をA、多孔性炭素質材料の質量をBとしたとき、B/(A+B)×100が1.0〜90.0%であり、前記多孔性炭素活物質層の密度が、0.40〜0.80g/cmであることを特徴とする。
<鉛活物質層>
本発明において鉛活物質層とは、電極活物質として鉛含有材料を含む層である。
本発明における鉛活物質層は、鉛活物質層の全質量に対する鉛原子の割合が50質量%以上であることが好ましく、より好ましくは70質量%以上である。鉛原子の割合がこの範囲にあると、電極活物質層としてのエネルギー密度を高めることができる。
本発明における電極活物質としての鉛含有材料は、通常の鉛蓄電池の活物質として使用される二酸化鉛、鉛などの、鉛および鉛化合物を指す。
鉛含有材料の具体例としては、上記の二酸化鉛、鉛のほか、一酸化鉛、三酸化二鉛、四酸化三鉛(鉛丹)、硫酸鉛などが挙げられる。これらの鉛含有材料は、単独でまたは混合物を適宜選択して使用することができる。正極用電極に用いられる鉛含有材料としては二酸化鉛または一酸化鉛が好ましく、負極用電極に用いられる鉛含有材料としては一酸化鉛または鉛が好ましい。
<多孔性炭素活物質層>
本発明において、多孔性炭素活物質層とは、電極活物質として多孔性炭素質材料を含む層である。
本発明における多孔性炭素活物質層は、多孔性炭素活物質層の全質量に対する多孔性炭素質材料の割合が50質量%以上であることが好ましく、より好ましくは70質量%以上である。多孔性炭素質材料の割合がこの範囲にあると、電極活物質層としてのエネルギー密度を高めることができる。
多孔性炭素質材料は、電気二重層容量を利用する目的で使用されるため、通常は同じ質量でもより広い面積の界面を形成することが可能な、比表面積の大きいものが好ましい。具体的には、比表面積は30m/g以上、好ましくは500〜5,000m/g、より好ましくは1,000〜3,000m/gの範囲である。
多孔性炭素質材料は、好ましくは活性炭であり、具体的にはフェノール系、レーヨン系、アクリル系、ピッチ系、またはヤシガラ系等の材料を炭素質原料として賦活処理した活性炭を挙げることができる。賦活処理方法としては、水蒸気、二酸化炭素、酸素等のガス賦活や、水酸化カリウム、リン酸等の薬品賦活などがあげられる。これら多孔性炭素質材料は、単独でまたは二種類以上を組み合わせて使用することができる。
多孔性炭素質材料の体積平均粒子径は、0.1〜100μm、好ましくは1〜50μm、更に好ましくは3〜35μmである。体積平均粒子径がこの範囲にあると、電極の成形が容易で、二重層容量も高くできるので好ましい。上記した多孔性炭素質材料は、電気化学素子の種類に応じて、単独でまたは二種類以上を組み合わせて使用することができる。多孔性炭素質材料を組み合わせて使用する場合は、平均粒子径または粒径分布が異なる二種類以上の電極活物質を組み合わせて使用してもよい。
前記多孔性炭素活物質層は、球状複合粒子からなる層であることが好ましく、前記球状複合粒子は短軸径をLs、長軸径をLlとしたとき、(Ll−Ls)/{(Ls+Ll)/2}×100(以下、球形度)が40%以下であることがより好ましい。さらに好ましくは、20%以下である。ここで、短軸径Lsおよび長軸径Llは、反射型電子顕微鏡を用いて球状複合粒子を観察した写真像より測定される100個の任意の球状複合粒子についての平均値である。球形度が小さいほど形状が真球に近いことを表す。多孔性炭素活物質層がこのような複合粒子からなる層であると、入力特性が向上する。
本発明における球状複合粒子とは、多孔性炭素質材料、および後述する含まれていてよい材料等、複数の材料が球状に一体化した粒子を指す。前記球状複合粒子は、多孔性炭素質材料、および後述する含まれていてよい材料等、複数の材料が集合して球状を形成していればよく、多孔性炭素質材料、および後述する含まれていてよい材料等は必ずしも球状である必要はない。
多孔性炭素活物質層の密度は、0.40〜0.80g/cm、好ましくは0.50〜0.65g/cmである。多孔性炭素活物質層の密度がこの範囲にあるとき、電気的導通と電解液の保液性が良好になるので好ましい。多孔性炭素活物質層の密度が0.40g/cm未満である場合、電気的な導通が十分でなく、多孔性炭素質材料同士の結着が十分でないため、サイクル維持率が低下し、充放電サイクル後の出力特性が劣る。多孔性炭素活物質層の密度が0.80g/cmを超えると、多孔性炭素質材料間の空隙が少なくなるため電解液の保液性が低下して電解液の抵抗が大きくなり、初期の出力特性が低下し、充放電サイクル後の出力特性も低下してしまう。
多孔性炭素活物質層の密度は、使用する多孔性炭素質材料の密度により調整できる。また、多孔性炭素質材料として、一般的に比表面積が大きいものを使用することにより、多孔性炭素活物質層の密度を低くすることができる。そのほか、後述する導電剤の比表面積や含有量、多孔性炭素活物質層を成形する工程で、成形圧力、温度条件を変えることによっても、多孔性炭素活物質層の密度を調整することができる。
前記多孔性炭素活物質層の厚さは、600μm以下であることが好ましく、200μm以上、400μm以下であることがより好ましい。多孔性炭素活物質層の厚さが前記範囲である鉛蓄電池用電極を用いることにより、この電極を使用した鉛蓄電池の充放電サイクル後の出力特性を大きくすることができる。
<電極活物質層>
本発明では、電極活物質層中に含有される鉛原子の質量をA、多孔性炭素質材料の質量をBとしたとき、B/(A+B)×100が1.0〜90.0%、好ましくは1.5〜70.0%、さらに好ましくは4.0〜15.0%である。前記B/(A+B)×100がこの範囲にあると、充放電サイクル後の入力特性を向上させることができる。前記B/(A+B)×100の値が1.0%未満だと充放電サイクル後の出力特性の低下が大きく、逆に90.0%を超えると鉛原子の含有量が小さいことになり初期の出力特性が小さく、結果的に充放電サイクル後の出力特性が劣る。ここでB/(A+B)×100は、電極活物質層中に含まれるすべての鉛原子の質量の合計、および多孔性炭素質材料の質量の合計を、それぞれA、Bとして算出される。集電体に含まれる鉛原子の質量はAには含まれない。前記B/(A+B)×100の値は、電極活物質層中の鉛含有材料と多孔性炭素質材料の配合割合を調整することにより調整ができる。また、後述する鉛含有材料を含有する活物質層と多孔性炭素質材料を含有する活物質層、それぞれの厚みで調整することもできる。
前記電極活物質層は、活物質層中の導電性を向上させることを目的とした導電剤を含んでいてもよい。具体的な例としては、ファーネスブラック、アセチレンブラック、およびケッチェンブラック(アクゾノーベル ケミカルズ ベスローテン フェンノートシャップ社の登録商標)等の導電性カーボンブラック;天然黒鉛、人造黒鉛等の黒鉛;ポリアクリロニトリル系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、気相法炭素繊維等の炭素繊維;が挙げられる。これらの中でも、導電性カーボンブラックが好ましく、アセチレンブラックおよびケッチェンブラックがより好ましい。
導電剤の体積平均粒子径は、電極活物質の体積平均粒子径よりも小さいものが好ましく、通常0.001〜10μm、好ましくは0.05〜5μm、より好ましくは0.01〜1μmの範囲である。導電剤の粒径がこの範囲にあると、より少ない使用量で高い導電性が得られる。これらの導電剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
電極活物質層中における導電剤の量は、多孔性炭素質材料100質量部に対して、通常は1〜20質量部、好ましくは3〜15質量部の範囲である。導電剤の量がこの範囲にあると、導電性に優れ、充放電サイクル後の出力特性を向上させることができる。
前記電極活物質層は、さらに結着剤を含んでなることが好ましい。結着剤は、電極活物質同士および、電極活物質と集電体間で結着性を発揮して導電構造を維持するものであれば特に制限はないが、具体的な例としては、フッ素重合体、ジエン重合体、アクリレート重合体、ポリイミド、ポリアミド、ポリウレタン等の高分子化合物が挙げられ、好ましくはハロゲン重合体、ジエン重合体、特に好ましくはジエン重合体が挙げられる。これら結着剤は単独でまたは二種以上を組み合わせて用いることができる。
ハロゲン重合体は、ハロゲン原子を含む単量体単位を含有する重合体である。中でも、ハロゲン原子としてフッ素原子及び/又は塩素原子を含む重合体が好ましい。フッ素原子及び/又は塩素原子を含む重合体の具体例としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体、パーフルオロエチレン・プロペン共重合体、クロロスルホン化ポリエチレン、ポリクロロプレンが挙げられる。
ジエン重合体は、共役ジエンの単独重合体もしくは共役ジエンを含む単量体混合物を重合して得られる共重合体、またはそれらの水素添加物である。前記単量体混合物における共役ジエンの割合は通常30質量%以上、好ましくは40質量%以上である。ジエン重合体の具体例としては、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、などの共役ジエン単独重合体;ブチルゴムなどの共役ジエン共重合体;カルボキシ変性されていてもよいスチレン・ブタジエン共重合体(SBR)などの芳香族ビニル・共役ジエン共重合体;アクリロニトリル・ブタジエン共重合体(NBR)などのシアン化ビニル・共役ジエン共重合体;水素化SBR、水素化NBR等が挙げられる。
アクリレート重合体は、アクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステルの単独重合体またはこれらを含む単量体混合物を重合して得られる共重合体である。前記単量体混合物におけるアクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステルの割合は通常40重量%以上、好ましくは50重量%以上、より好ましくは60重量%以上である。
上記の中でも、結着剤としては、集電体との結着性や強度、耐酸性に優れた活物質層が得られるという観点から、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロプレン、クロロスルホン化ポリエチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体が好ましく、ポリクロロプレン、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体がより好ましい。
本発明において、結着剤のガラス転移温度(Tg)は、−80℃〜50℃が好ましく、より好ましくは−50℃〜20℃である。結着剤のガラス転移温度(Tg)が前記範囲であることにより、電極活物質層の割れを防ぎ、本発明の鉛蓄電池を生産性良く製造することができる。
電極活物質層中における、結着剤の量は、多孔性炭素質材料100質量部に対して、通常は1〜20質量部、好ましくは3〜15質量部の範囲である。結着剤の量がこの範囲にあると、電極物性に優れ、サイクル後の入力特性を向上させることができる。
本発明において、結着剤は、電極活物質層を構成する鉛活物質層、多孔性炭素活物質層の少なくとも一方に含まれていてもよいし、両方に含まれていてもよいが、多孔性炭素活物質層のみに含まれていることが好ましい。なお、結着剤が、電極活物質層を構成する鉛活物質層、多孔性炭素活物質層の両方に含まれる場合は、結着剤の種類は同じでもよいし、異なっていてもよい。
また、前記電極活物質層は、後述する製造方法におけるスラリー分散を目的とした分散剤を含むこともできる。分散剤の具体例としては、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、および、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロース系ポリマー、ならびにこれらのアンモニウム塩またはアルカリ金属塩;ポリアクリル酸またはポリメタクリル酸のアンモニウム塩またはアルカリ金属塩;ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド;ポリビニルピロリドン、ポリカルボン酸、酸化スターチ、リン酸スターチ、カゼイン、各種変性デンプン、キチン、キトサン誘導体等も使用できる。これらの分散剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用でき、中でも、分散剤としては、セルロース系ポリマーが好ましく、カルボキシメチルセルロースまたはそのアンモニウム塩もしくはアルカリ金属塩が特に好ましい。分散剤の使用量は、特に限定されないが、多孔性炭素質材料100質量部に対して、通常は0.1〜10質量部、好ましくは0.5〜5質量部、より好ましくは0.8〜2.5質量部の範囲である。分散剤を用いることで、スラリー中の固形分の沈降や凝集を抑制できる。
また、前記電極活物質層には、上記の鉛含有材料、多孔性炭素質材料、必要に応じて含有される導電剤、分散剤、結着剤以外のものを含んでいてもよい。具体的には、後述するスラリーなどの電極組成物の安定性を向上させること目的とした、アニオン性、カチオン性、ノニオン性、あるいはノニオニックアニオン等の両性の界面活性剤が挙げられる。その他、ポリエステル繊維などの強化材、リグニンなどの界面活性剤、硫酸バリウムなどがあげられる。アンチモン、亜鉛、カドミウム、銀およびビスマスの酸化物、水酸化物もしくは硫酸塩から選ばれる添加剤なども使用することができる。
<電極活物質層の製造方法>
本発明の鉛蓄電池用電極は、前記集電体上に電極活物質層が形成されていてもよいし、集電体が格子状であれば、内部に電極活物質層が充填された構造であってもよい。格子内部に充填とは、格子上に存在する空孔の少なくとも一部に電極活物質層が進入している状態を指す。すべての活物質層が格子上の空孔に進入していなくてもよい。
鉛活物質層と多孔性炭素活物質層は、一方の活物質層上の少なくとも一部に、他方の活物質層が形成されていればよい。具体的には、例えば、図1に示すように、格子上集電体1に充填された鉛活物質層2上の一面に、鉛活物質層全面を覆うように多孔性炭素活物質層3が形成されていてもよいし、鉛活物質層上の両面に形成されていてもよい。また、図2に示すように、格子上集電体1に充填された鉛活物質層2上の一部分を多孔性炭素活物質層3が形成されていてもよい。本発明においては、製造の容易さから、図1に示すような格子上集電体に充填された鉛活物質層上の一面に、鉛活物質層全面を覆うように多孔性炭素活物質層が形成されている構造が好ましい。
鉛活物質層および多孔性炭素活物質層は、従来より知られる鉛蓄電池用電極製造における方法と同様の方法で形成することができる。具体的には、鉛含有材料または多孔性炭素活物質材料と、溶媒、その他添加剤を加えて活物質ペーストを作製し、これを集電体上に添着することにより、又は集電体が格子状集電体であれば、これに充填させることにより形成させることができる。
多孔性炭素活物質層は、上記方法のほか、多孔性炭素質材料および、必要に応じて添加される導電剤、分散剤、結着剤、およびその他溶媒を加えて、多孔質炭素活物質層スラリーを作製し、これを、集電体上、あるいは鉛活物質層上に塗布、乾燥することによっても形成することができる。
電極活物質層が、鉛活物質層と多孔性炭素活物質層とからなる本発明の場合は、一方の活物質層上の少なくとも一部に、他方の活物質層が形成されていればよいが、その方法としては、具体的には、鉛活物質ペースト、多孔性炭素活物質スラリーをそれぞれ順次集電体に添着、あるいは充填してもよいし、鉛活物質ペーストを集電体に添着、あるいは充填した後、多孔性炭素活物質スラリーをその上に塗布して多孔性炭素活物質層を形成させてもよい。また、多孔性炭素活物質層を単独のシート状成形物としたものを鉛活物質層上に貼り合わせてもよい。
多孔性炭素活物質層が、球状複合粒子よりなる場合は、前記のように球状複合粒子から単独のシート状成形物を得て、そのシート成形物を鉛活物質層上に貼り合わせてもよいし、球状複合粒子を鉛活物質層上に散布し、次いで加圧することで多孔性炭素活物質層を形成してもよい。
多孔性炭素活物質層が、球状複合粒子よりなる場合は、以下に記述する、多孔性炭素質材料、導電剤、結着剤を溶媒に分散してスラリーを得る工程、前記スラリーを噴霧乾燥する工程により生産することが、生産性良く、球状複合粒子を製造できる点で好ましい。
<スラリーを得る工程>
スラリーを得る工程においては、上記の多孔性炭素質材料、ならびに必要に応じて添加される導電剤、結着剤、分散剤、およびその他の添加剤を溶媒に分散または溶解して、これらが分散または溶解されてなるスラリーを得る。
スラリーを得るために用いる溶媒として、特に限定されないが、上記の分散剤を用いる場合には、分散剤を溶解可能な溶媒が好適に用いられる。具体的には、通常水が用いられるが、有機溶媒を用いることもでき、水と有機溶媒との混合溶媒を用いてもよい。また、鉛蓄電池の電解液である硫酸を添加してpHを調整してもよい。
スラリーを調製するときに使用する溶媒の量は、スラリーの固形分濃度が、通常1〜70質量%、好ましくは15〜60質量%の範囲となる量である。固形分濃度がこの範囲にあるときに、結着剤が均一に分散するため好適である。
スラリーの粘度は、室温において、通常10〜5000mPa・s、好ましくは50〜2000mPa・sの範囲である。スラリーの粘度がこの範囲にあると、噴霧乾燥工程の生産性を上げることができる。
多孔性炭素質材料、ならびに導電剤、結着剤、分散剤およびその他の添加剤、を溶媒に分散または溶解する方法または手順は特に限定されず、例えば、溶媒にこれらを一括で添加し混合する方法;溶媒に分散剤を溶解した後、溶媒に分散させた結着剤(例えば、ラテックス)を添加して混合し、最後に多孔性炭素質材料および導電剤を添加して混合する方法;溶媒に分散させた結着剤に多孔性炭素質材料および導電剤を添加して混合し、この混合物に溶媒に溶解させた分散剤を添加して混合する方法等が挙げられる。混合の手段としては、例えば、ボールミル、サンドミル、ビーズミル、顔料分散機、らい潰機、超音波分散機、ホモジナイザー、ホモミキサー、プラネタリーミキサー等の混合機器が挙げられる。混合は、通常、室温〜60℃の範囲で、10分〜数時間行う。
<噴霧乾燥工程>
次に、前記スラリーを噴霧乾燥して造粒する。噴霧乾燥法は、熱風中にスラリーを噴霧して乾燥する方法である。スラリーの噴霧に用いる装置としてアトマイザーが挙げられる。アトマイザーは、回転円盤方式と加圧方式との二種類の装置がある。回転円盤方式は、高速回転する円盤のほぼ中央にスラリーを導入し、円盤の遠心力によってスラリーが円盤の外に放たれ、その際にスラリーを霧状にする方式である。円盤の回転速度は円盤の大きさに依存するが、通常は5,000〜30,000rpm、好ましくは15,000〜30,000rpmである。円盤の回転速度が低いほど、噴霧液滴が大きくなり、球状複合粒子の一次平均体積粒子径が大きくなる。回転円盤方式のアトマイザーとしては、ピン型とベーン型が挙げられるが、好ましくはピン型アトマイザーである。ピン型アトマイザーは、噴霧盤を用いた遠心式の噴霧装置の一種であり、該噴霧盤が上下取付円板の間にその周縁に沿ったほぼ同心円上に着脱自在に複数の噴霧用コロを取り付けたもので構成されている。スラリーは噴霧盤中央から導入され、遠心力によって噴霧用コロに付着し、コロ表面を外側へと移動し、最後にコロ表面から離れ噴霧される。一方、加圧方式は、スラリーを加圧してノズルから霧状にして乾燥する方式である。
噴霧されるスラリーの温度は、通常は室温であるが、加温して室温以上にしたものであってもよい。また、噴霧乾燥時の熱風温度は、通常80〜250℃、好ましくは100〜200℃である。噴霧乾燥法において、熱風の吹き込み方法は特に制限されず、例えば、熱風と噴霧方向が横方向に並流する方式、乾燥塔頂部で噴霧され熱風と共に下降する方式、噴霧した滴と熱風が向流接触する方式、噴霧した滴が最初熱風と並流し次いで重力落下して向流接触する方式等が挙げられる。
上記の製造方法で得られた球状複合粒子は、必要に応じて粒子製造後の後処理を実施することもできる。具体例としては、球状複合粒子に上記の多孔性炭素質材料、導電剤、結着剤、あるいは添加剤等と混合することによって、粒子表面を改質して、球状複合粒子の流動性を向上または低下させる、連続加圧成形性を向上させる、球状複合粒子の電気伝導性を向上させる、鉛蓄電池の動作におけるガス発生を抑制することなどができる。
本発明に好適に用いる球状複合粒子の体積平均粒子径は、通常は0.1〜1,000μm、好ましくは5〜500μm、より好ましくは10〜100μmの範囲である。球状複合粒子の体積平均粒子径がこの範囲にあるとき、球状複合粒子が凝集を起こしにくく、ハンドリングしやすく、活物質電極層を形成しやすいので好ましい。体積平均粒子径は、レーザ回折式粒度分布測定装置を用いて測定することができる。
<集電体>
本発明で使用される集電体は、電極活物質と鉛蓄電池外の電気的導通をとることができれば特に制限はないが、格子状集電体は、電極活物質層の維持と集電性に優れているので好ましい。格子状集電体としては、標準格子、ラジアル格子、エキスパンド式のいずれも使用できる。
格子状集電体の材質としては、鉛−カルシウム合金、鉛−アンチモン合金、鉛−錫合金等の鉛含有合金が用いられる。前記鉛合金の組成の一部として、砒素、錫、銅、銀、アルミなどを含んでいても良い。
<鉛蓄電池>
本発明の鉛蓄電池は、上記鉛蓄電池用電極を、正極または負極の少なくとも一方に使用した鉛蓄電池である。
本発明の鉛蓄電池においては、生産性の観点から、本発明の電極は正極または負極のどちらか一方で使用するのが好ましく、負極のみで使用するのがさらに好ましい。
鉛蓄電池は通常、セパレータを介して正極と負極が対向するように配置された電極対を複数対有しており、正極同士、または負極同士はそれぞれ電気的に短絡された構造である。
本発明の鉛蓄電池において、前記電極以外の構成要素としては、通常の鉛蓄電池と同様、セパレータ、電解液、これらを収納する電槽及びふたが挙げられる。
<電解液>
本発明の鉛蓄電池で使用される電解液としては、通常、硫酸水溶液が使用される。充放電状態によって硫酸の密度は変動するが、鉛蓄電池を化成処理後、満充電の状態で密度1.25〜1.30g/cm(20℃)であることが好ましい。
<セパレータ>
本発明の鉛蓄電池に用いられるセパレータとしては、従来より知られた抄紙、微多孔性ポリエチレン、微多孔性ポリプロピレン、微多孔性ゴム、リテイナーマット、ガラスマット、ガラスファイバーなどのセパレータを1つまたは複数組み合わせて使用することができる。
<電槽、ふた>
本発明の鉛蓄電池において、セパレータを介して正極と負極が対向するように配置された電極対と電解液を収納する電槽およびふたは、従来より知られたものを使用することができる。具体的には、エチレン−プロピレン共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル−スチレン共重合体、ポリアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体を原料とするものが使用できる。
<組電池>
従来より知られた鉛蓄電池と同様に、上述の複数の電極対からなり正極同士および負極同士のそれぞれを短絡させた構造である鉛蓄電池を複数用意して直列に接続することができる。このようにすることで鉛蓄電池の全体の起電力を大きくすることができる。直列に接続するために電槽を複数用意する必要はなく、1つの電槽の中に複数の仕切りを設け、その仕切り毎に上述の電極対を収納し、それを直列接続すれば、一体化した起電力の高い鉛蓄電池を作製することができる。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例および比較例における部および%は、特に断りのない限り質量基準である。
実施例および比較例における特性の測定、評価は、以下の方法により行う。
(球形度)
複合粒子の球形度の評価は、以下の方法により行う。
得られる複合粒子を反射型電子顕微鏡を用いて複合粒子を観察した写真像より測定される100個の任意の球状複合粒子について、短軸径をLs、長軸径をLlとし、(Ll−Ls)/{(Ls+Ll)/2}×100の計算式よりそれぞれ球形度(%)を求め、得られた100個の平均値を観察した複合粒子の球形度(%)とする。この数値が小さいほど複合粒子が真球に近いことを表す。
(平均粒子径)
複合粒子の平均粒子径は、島津製作所社製レーザ回折式粒度分布測定装置SALD−3100および専用噴射方乾式測定ユニットDS−21を用いて、23℃にて測定する体積粒度分布を元に累積頻度50%の粒子径を平均粒子径とする。
(出力特性)
積層鉛蓄電池を25℃で充電電圧2.2Vから20CAで放電したときの0.2秒後の電圧iを測定し、比較例1に対する相対値として表したものをサイクル試験前出力特性(初期出力特性)とする。ここで、20CAとは、作製した蓄電池の容量を1/20時間で放電するための電流量のことを指す。電圧値が高いほど瞬間的な大電流放電に優れていることを示す。この積層鉛蓄電池を、25℃で充電電圧2.2VからSOC70%まで5Cの電流で充放電を200回繰り返し、再び充電電圧2.2Vから20CAで放電したときの0.2秒後の電圧fを測定し、比較例1のサイクル試験前の電圧iに対する相対値として表したものをサイクル後出力特性とする。(サイクル後出力特性)/(初期出力特性)を出力維持率とする。
<実施例1>
(正極電極作製)
電極活物質として酸化鉛を100部、イオン交換水を10部、および比重1.27の希硫酸10部を加えて混合し、正極用活物質合剤ペーストを製造する。このペーストを鉛−カルシウム合金からなる格子状集電体(100mm×100mm×1mm)に充填した後、40℃、湿度95%の雰囲気で24時間熟成し、乾燥することで未化成の正極電極を作製する。この正極電極のB/(A+B)×100を計算すると、0%である。
(負極電極作製)
鉛含有材料としての酸化鉛100部に導電剤としてのカーボンブラックを0.3部、硫酸バリウムを0.3部、ポリエステル繊維を0.6部、イオン交換水を10部、および比重1.36の希硫酸を10部加えて添加、混合し、酸化亜鉛ペーストを得る。このペーストを定間隙ロールに通して厚さを900μmのシート状ペーストとする。このシート状ペーストを、鉛−カルシウム合金からなる格子状集電体(100mm×100mm×1mm)に充填し、鉛活物質層を形成する。
多孔性炭素質材料として比表面積1700m/gの水蒸気賦活活性炭を100部、導電剤としてカーボンブラックを5部、分散剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウム塩を1.5部、結着剤としてスチレン−ブタジエン共重合体粒子の水分散体(固形分濃度40%、ブタジエン量50質量%、ガラス転移温度−20℃)を固形分相当で10部、およびイオン交換水を固形分濃度が20%となるように加え、混合分散を行いスラリーを得る。このスラリーをスプレー乾燥機を使用し回転円盤方式のアトマイザ(直径65mm)の回転数25,000rpm、熱風温度150℃、粒子回収出口の温度が90℃で噴霧乾燥造粒を行い、球状複合粒子を得る。この球状複合粒子の体積平均粒子径は54μm、球形度は11%である。
この球状複合粒子を100℃に加熱した加圧ロール(100℃、20m/分、5kN/cm)でシート成形を行い、厚さ100μm、密度0.60g/cmのシート状成形物を得る。このシート成形物を、前記のペーストを充填した格子状集電体の一面にバッチプレスにて100℃、10MPaで加圧圧着し、多孔性活物質層を形成し、負極電極を作製する。この負極電極のB/(A+B)×100を計算すると、1.7%である。多孔性活物質層中の多孔性炭素質材料の割合は86%である。
上記の正極電極および負極電極を用い、図3に示す積層鉛蓄電池を作製する。
セパレータとしては、鉛活物質層2と正極(正極活物質層4+格子状集電体1)との間には、ガラスマイクロファイバー製のセパレータ5を、多孔性炭素質活物質層3と正極(正極活物質層4+格子状集電体1)との間には、微孔性ポリプロピレン製のセパレータ6をそれぞれ配置する。電解液には、比重1.225(20℃)の希硫酸を使用する。これに過充電を施して化成処理を行った後に電解液の密度が1.28g/cmとなるように密度1.4g/cmの硫酸で調整して鉛蓄電池を得る。この鉛蓄電池の充放電サイクル前後の出力特性を評価する。
<実施例2>
実施例1において、シート状の酸化鉛ペーストの厚さを820μmとし、球状複合粒子をロール加圧成形する際の成形速度を18m/分、ロール間のプレス線圧を7kN/cmとして厚さ180μm、密度0.70g/cmのシート成形物を得る以外は、実施例1と同様にして負極電極、および鉛蓄電池を得る。この負極電極のB/(A+B)×100を計算すると、3.9%である。
この鉛蓄電池の充放電サイクル前後の出力特性を評価する。
<実施例3>
実施例1において、シート状の酸化鉛ペーストの厚さを780μmとし、球状複合粒子をロール加圧成形する際の成形速度を16m/分、ロール間のプレス線圧を5.5kN/cmとして厚さ220μm、密度0.65g/cmのシート成形物を得る以外は、実施例1と同様にして負極電極、および鉛蓄電池を得る。この負極電極のB/(A+B)×100を計算すると、4.6%である。
この鉛蓄電池の充放電サイクル前後の出力特性を評価する。
<実施例4>
実施例1において、シート状の酸化鉛ペーストの厚さを600μmとし、球状複合粒子をロール加圧成形する際の成形速度を10m/分、ロール間のプレス線圧を4kN/cmとして厚さ400μm、密度0.50g/cmのシート成形物を得る以外は、実施例1と同様にして負極電極、および鉛蓄電池を得る。この負極電極のB/(A+B)×100を計算すると、8.1%である。
この鉛蓄電池の充放電サイクル前後の出力特性を評価する。
<実施例5>
実施例1において、シート状酸化鉛ペーストの厚さを420μmとし、球状複合粒子をロール加圧成形する際の成形速度を8m/分、ロール間のプレス線圧を4kN/cmとして厚さ580μm、密度0.50g/cmのシート成形物を得る以外は、実施例1と同様にして負極電極、および鉛蓄電池を得る。この負極電極のB/(A+B)×100を計算すると、15.5%である。
この鉛蓄電池の充放電サイクル前後の出力特性を評価する。
<実施例6>
実施例1において、シート状酸化鉛ペーストの厚さを300μmとし、球状複合粒子をロール加圧成形する際の成形速度を7m/分、ロール間のプレス線圧を4.5kN/cmとして厚さ700μm、密度0.55g/cmのシート成形物を得る以外は、実施例1と同様にして負極電極、および鉛蓄電池を得る。この負極電極のB/(A+B)×100を計算すると、25.4%である。
この鉛蓄電池の充放電サイクル前後の出力特性を評価する。
<実施例7>
実施例1において、シート状の酸化鉛ペーストの厚さを50μmとし、球状複合粒子をロール加圧成形する際の成形速度を5m/分、ロール間のプレス線圧を3kN/cmとして厚さ950μm、密度0.42g/cmのシート成形物を得る以外は、実施例1と同様にして負極電極、および鉛蓄電池を得る。この負極電極のB/(A+B)×100を計算すると、67.9%である。
この鉛蓄電池の充放電サイクル前後の出力特性を評価する。
<実施例8>
実施例1において、結着剤としてスチレン−ブタジエン共重合体粒子の水分散体(固形分濃度40%、ブタジエン量50質量%、ガラス転移温度−20℃)にかえて、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体粒子の水分散体(固形分濃度40%、ブタジエン量55質量%、ガラス転移温度−8℃)を使用する以外は、実施例1と同様にして球状複合粒子を得る。この球状複合粒子の体積平均粒子径は60μm、球形度は9%である。この球状複合粒子を100℃に加熱した加圧ロール(100℃、12m/分、4kN/cm)でシート成形を行い、厚さ400μm、密度0.50g/cmのシート状成形物を得る。このシート成形物を、実施例1と同様にして加圧圧着し、多孔性活物質層を形成し、負極電極を作製する。この負極電極のB/(A+B)×100を計算すると、8.1%である。
この鉛蓄電池の充放電サイクル前後の出力特性を評価する。
<比較例1>
実施例1において、シート状の酸化鉛ペーストの厚さを780μmとし、球状複合粒子をロール加圧成形する際の成形速度を14m/分、ロール間のプレス線圧を9.5kN/cmとして厚さ220μm、密度0.82g/cmのシート成形物を得る以外は、実施例1と同様にして負極電極、および鉛蓄電池を得る。この負極電極のB/(A+B)×100を計算すると、5.8%である。
この鉛蓄電池の充放電サイクル前後の出力特性を評価する。
<比較例2>
酸化鉛を100部、ポリエステル繊維を0.060部、硫酸バリウムを0.493部、カーボンブラックを0.026部、密度1.400g/cm(20℃)の希硫酸を7.98部、および水11部を混合しペーストを調製し、このペーストを格子状集電体(100mm×100mm×1mm)に厚さ570μmになるように充填する。60m/gの比表面積を有するカーボンブラック20部、カルボキシメチルセルロース7.5部、ポリクロロプレン7.5部および2,000m/gの比表面積を有する活性炭(クラレケミカル社製)65部の混合物に、水を加えてペーストとし、これを前記格子状集電体の一面にコーティング後の厚さが430μm、密度が0.38g/cmとなるようにコーティングして負極電極を作製する。得られる負極電極のB/(A+B)×100を計算すると、7.8%である。そして、実施例1において、負極電極としてこの負極電極を用いる以外は、実施例1と同様にして蓄電池を作製し、この鉛蓄電池の充放電サイクル前後の出力特性を評価する。
<比較例3>
鉛100部、リグニン0.3部、硫酸バリウム0.2部およびカーボン粉末0.1部を加えた後に、これにポリエステル繊維を添加して混練機で約10分混練する。得られる混合物にさらに12部の水を加えて混合し、密度1.26g/cm(20℃)の硫酸を13部加えて負極用活物質ペーストを調製する。このペーストを格子状集電体(100mm×100mm×2.0mm)に充填し、温度50℃、湿度98RH%の雰囲気下で18時間放置して熟成した後に、温度110℃で2時間放置して乾燥させて鉛活物質層を形成する。
比表面積1,700m/gの活性炭粉末を80部、比表面積が65m/gのアセチレンブラック15部を、よく混合した後に、これにポリテトラフルオロエチレン粉末5部を加えて乾式練合する。これをカッターミキサで粉砕し粉状物を得る。この粉状物の平均粒子径は161μm、球状度は0.43である。得られる粉状物を油圧プレスで50MPaの圧力で前記負極用活物質ペーストを充填した格子状集電体の片面に添着して負極電極を得る。なお、加圧成形の際は、負極電極のB/(A+B)×100が0.7%となるように粉状物の量を調節する。実施例1において、負極電極として、この負極電極を用いる以外は実施例1と同様にして蓄電池を作製し、この鉛蓄電池の充放電サイクル前後の出力特性を評価する。なお、粉状物の成形体(多孔性炭素質活物質層)の厚みは6μm、密度は0.65g/cmである。
<比較例4>
比表面積1,700m/gの活性炭粉末92部、および粉末ポリエチレン8部を混合し、これを格子状集電体(100mm×100mm×1mm)に厚さ1,000μmになるように充填し、焼結することにより負極電極を得る。得られる活物質層の密度は0.60g/cmである。この負極電極のB/(A+B)×100を計算すると、100%である。実施例1において、負極電極としてこの負極電極を用いる以外は、実施例1と同様にして鉛蓄電池を作製し、この鉛蓄電池の充放電サイクル前後の出力特性を評価する。
以上、実施例および比較例の出力特性を、比較例1の初期出力特性に対する相対値、充放電サイクル後の出力特性および充放電サイクル後の出力特性の初期出力特性に対する維持率(出力維持率)を、表1に示す。初期の出力特性およびサイクル維持率の両者がともに大きいほど充放電サイクル後の出力特性が大きいことを示し、好ましい。
Figure 0005494487
比較例1は、多孔性炭素質電極層の電極密度が大きいため電解液の保液が十分でないために実施例に比べてサイクル後の出力特性に劣っている。
比較例2は、多孔性炭素活物質層の密度が小さいため、多孔性炭素活物質層中の多孔性炭素質材料同士の結着が十分でなく、さらに電気的導通が不十分であるとともに充放電サイクルにおける電極の形態変化に多孔性炭素活物質層が追従できないために、特に充放電サイクル後の出力特性に劣っている。比較例3は、B/(A+B)×100の値が小さいので、初期の出力特性が小さく、さらにサイクル後の出力特性に劣っている。比較例4は、B/(A+B)×100の値が100%であるため、初期の出力特性が小さく、さらにサイクル後の出力特性に劣っている。
実施例の中でも、B/(A+B)×100の値が4.0〜15.0%、多孔性炭素活物質層の密度が0.50〜0.65g/cm、多孔性炭素活物質層の厚さが200〜400μmの範囲にあるもの(実施例3、4、8)は、初期出力特性及び出力維持率が特に優れている。
本発明の鉛蓄電池用電極ならびにこれを用いた鉛蓄電池は、多数回の充放電サイクル後の出力特性に優れているので、アイルドリングストップ車用鉛蓄電池、ハイブリッド自動車用鉛蓄電池、風力発電や太陽光発電の電力貯蔵用鉛蓄電池等に好適に使用することができる。
以上、現時点において、最も、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う鉛蓄電池用電極もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
1:格子状集電体
2:鉛活物質層
3:多孔性炭素活物質層
4:正極活物質層
5:ガラスマイクロファイバー製のセパレータ
6:微多孔性ポリプロピレン製のセパレータ

Claims (7)

  1. 電極活物質として鉛含有材料を含む層と、電極活物質として多孔性炭素質材料を含む層とを含む電極活物質層、および集電体を含んでなり、
    前記電極活物質層中に含有される鉛原子の質量をA、多孔性炭素質材料の質量をBとしたとき、B/(A+B)×100が1.5〜90.0%であり、
    前記多孔性炭素質材料を含む層の密度が、0.40〜0.80g/cmである鉛蓄電池用電極。
  2. 前記多孔性炭素質材料を含む層の厚さが、600μm以下である請求項1に記載の鉛蓄電池用電極。
  3. 前記多孔性炭素質材料を含む層が、球状複合粒子からなる層である請求項1又は2に記載の鉛蓄電池用電極。
  4. 前記電極活物質層が、さらに結着剤を含んでなる請求項1〜3のいずれかに記載の鉛蓄電池用電極。
  5. 前記結着剤が、ジエン重合体である請求項4に記載の鉛蓄電池用電極。
  6. 前記結着剤のガラス転移温度が、−80℃〜50℃である請求項4又は5に記載の鉛蓄電池用電極。
  7. 正極または負極の少なくとも一方に請求項1〜6のいずれかに記載の鉛蓄電池用電極を用いた鉛蓄電池。
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