JP5493691B2 - ストッパの形成方法、力学量センサの製造方法及び力学量センサ - Google Patents

ストッパの形成方法、力学量センサの製造方法及び力学量センサ Download PDF

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Description

本発明は、力学量センサが有する変位部の変位を規制する凸状ストッパを形成するストッパ形成方法及び力学量センサの製造方法に関する。
近年、各種電子機器の小型軽量化、多機能化や高機能化が進み、実装される電子部品にも高密度化が要求されている。このような要求に応じて各種電子部品が半導体デバイスとして製造されるものが増加している。このため、回路素子として製造される半導体デバイス以外に力学量を検出する力学量センサ等も半導体技術を用いて製造されて、小型軽量化が図られている。例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いた小型で単純な構造を有する加速度センサあるいは角速度センサ等の力学量センサでは、外力に応じて変位する変位部を半導体基板に形成し、この変位部の変位が静電容量素子を利用して検出されるタイプのセンサ(いわゆる静電容量型センサ)等が実用化されている。
上述の力学量センサは一般に薄肉状の可撓部により錘部を支持した変位部を備えている。力学量センサに過剰な外力が加えられると、錘部が許容範囲を越えて変位する可撓部が破損することがある。力学量センサは樹脂製や金属製のケース内にパッケージされるが、このようなパッケージをした場合にも変位部とケースの内壁に許容以上のギャップが存在すると、変位部がしてしまう。そこで、特許文献1では、ケース内壁に変位部の変位を規制するストッパとなる制御部材を形成するセンサの製造方法が提案されている。
特許第2681215号公報
しかしながら、上記従来のセンサの製造方法では、変位部となる重錘体の変位方向(横方向及び縦方向)に対向してストッパとなる制御部材を複数箇所に形成している。このため、制御部材の形成工程が複雑になり、製造工程を増加させて、力学量センサの製造コストを上昇させる原因になる。また、上記従来のセンサの製造方法では、個片化したセンサ毎にケースに制御部材を設けなくてはならない。そのため、多数のセンサをパッケージ処理するには作業が膨大となり、製造性が優れないという問題もあった。
本発明は上記の課題に鑑み、ストッパを形成する工程数を削減して、力学量センサを製造する際の製造コストを低減するストッパ形成方法及び力学量センサの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一実施の形態に係るストッパ形成方法は、外力により変位を生じる変位部に対向し、前記変位部の変位を規制する凸状ストッパを形成するストッパ形成方法であって、第1の基板上に接合層を形成し、第2の基板の一方の面に、前記接合層と接合される接合領域と、該接合領域の周囲に位置する非接合領域と、を定義し、前記接合領域と前記非接合領域の間に溝部を形成し、前記第2の基板の一方の面と前記第1の基板の前記接合層が形成された面を対向させ、前記接合領域と前記接合層が重なるように配置して前記第2の基板と前記接合層を接合し、前記第2の基板の他方の面から前記溝部に対応する位置に開口を形成し、前記接合領域と前記非接合領域を分離して、前記第2の基板の前記接合領域の部位が前記第1の基板に接合して構成された凸状ストッパが形成される、ことを特徴とする。
本発明の一実施の形態に係る力学量センサの製造方法は、外力により変位を生じる変位部と、前記変位部の変位を規制する凸状ストッパと、を有する力学量センサを製造する力学量センサの製造方法であって、第1の基板上に接合層を形成し、第2の基板の一方の面に、前記接合層と接合される接合領域と、該接合領域の周囲に位置する非接合領域と、を定義し、前記接合領域と前記非接合領域の間に溝部を形成し、前記第2の基板の一方の面と前記第1の基板の前記接合層が形成された面を対向させ、前記接合領域と前記接合層が重なるように配置して前記第2の基板と前記接合層を接合し、前記第2の基板の他方の面から前記溝部に対応する位置に開口を形成し、前記接合領域と前記非接合領域を分離して、前記第2の基板の前記接合領域の部位が前記第1の基板に接合して構成された凸状ストッパを形成し、第3の基板を用いて前記変位部を形成し、前記第1の基板の前記凸状ストッパが形成された面と前記変位部を対向させ、前記凸状ストッパと前記変位部が対向するように配置する、ことを特徴とする。
本発明の一実施の形態に係る力学量センサは、板と、前記基板の一方の面上において第1領域と当該第1領域から離隔した第2領域とに設けられた接合層と、前記接合層の前記第1領域に接合された凸部と、前記凸部と対向して配置され、外力により変位を生じる変位部と前記変位部を収容するケースと、前記接合層の前記第2領域に接合され、変位を生じていないときの前記変位部と前記凸部とが離隔するように前記基板と前記ケースとの間に設けられたスペーサと、を備えことを特徴とする。
本発明によれば、ストッパを形成する際の工程数を削減でき、力学量センサを製造する際の製造コストの低減を可能にするストッパ形成方法及び力学量センサの製造方法を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係る凸状ストッパの構成を示す図であり、(A)は平面図、(B)は(A)のA−A´線から見た断面図である。 本実施の形態に係る第2の半導体基板の構成を示す図であり、(A)はその平面図、(B)は(A)のB−B´線から見た断面図である。 本実施の形態に係る第1の半導体基板の構成を示す図であり、(A)はその平面図、(B)は(A)のC−C´線から見た断面図である。 本実施の形態に係る凸状ストッパの製造方法を示す図であり、(A)は基板の接合工程を示す図、(B)及び(C)は基板の切断工程を示す図、(D)は第2の半導体基板の取り外し工程を示す図である。 本実施の形態に係る凸状ストッパ部の上面形状を示す図であり、(A)は正方形状の例を示す図、(B)は長方形状の例を示す図、(C)は正方形の角を丸くした形状の例を示す図、(D)は長方形の角を丸くした形状の例を示す図、(E)は円形状の例を示す図である。 本実施の形態に係る凸状ストッパ部の他の上面形状を示す図であり、(A)は変位領域に対して凸状ストッパの上面形状を小さく形成した例を示す図、(B)は変位部に対して凸状ストッパの上面形状を大きく形成した例を示す図である。 DRIEにより溝部の側壁にスキャロップが発生した例を示す図である。 本実施の形態に係る凸状ストッパを多面付けで形成する例を示す図であり、(A)はハーフカット前の基板を示す平面図、(B)はハーフカット後に取り外した基板を示す平面図である。 本実施の形態に係る加速度センサの概略構成を示す断面図である。 図9の凸状ストッパとセンサ部とを接着する工程を示す図である。 本実施の形態に係るダイシング装置のブレード先端の形状を示す図であり、(A)は片刃形状の例を示す図、(B)は両刃形状の例を示す図、(C)は角刃形状の例を示す図である。 図11に示したブレードにより切断された凸部の切断部分の形状を示す図であり、(A)切断部分が凸状に切断された例を示す図、(B)は切断部分が凹状に切断された例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施の形態を詳細に説明する。なお、本実施の形態では、凸状ストッパと、この凸状ストッパを適用した加速度センサを例示して説明する。
(凸状ストッパの構成)
図1は、本実施の形態に係る凸状ストッパ100の構成を示す図である。図1(A)は凸状ストッパ100の平面図、図1(B)は(A)のA−A´線から見た凸状ストッパ100の断面図である。
図1において、101は第1の半導体基板(第1の基板)であり、その一方の面上に接合層103,104は塗布、露光、現像を行うことにより形成できる。第1の基板は半導体のみならず、ガラス、セラミック、金属、樹脂等の材料を用いることができる。接合層104(接合層)には、後述する第2の半導体基板102(第2の基板)により形成される凸部110が接合されている。凸部110の高さは、変位部の許容変位の範囲内で適宜設定すればよい。接合層103は、凸部110が形成された第1の基板101と、後述する(図9)変位部が形成された加速度センサ200(力学量センサ)を収容するケース301と、を接合するための接合層である。接合層は樹脂を用いることができる。樹脂としては、例えば、加圧して接着可能なポリイミドやベンゾシクロロブテンを用いることができる。接合層の厚みは0.5μm〜30μmの範囲で適宜設定する。なお、図1に示す接合層103は、後述する加速度センサと接合するための接合層であるが、必ずしも設ける必要はない。接合層103を設ける場合は、加速度センサ側と凸状ストッパ100とを接合するための接合層を形成することが不要になる。
(凸状ストッパの形成方法)
次に、図2〜図4を参照して凸状ストッパ100を形成する方法について説明する。なお、図2〜図4では、説明を簡略化するため、一つの凸状ストッパ100を形成する場合を示す。
(第2の半導体基板の形成)
図2は、第2の半導体基板102の構成を示す図であり、(A)はその平面図、(B)は(A)のB−B´線から見た断面図である。第2の半導体基板102は、一方の面側にDRIE(Deep Reactive Ion Etching)等を用いて第1の溝部102aと第2の溝部102bが形成される。第1の溝部102aは、上記接合層103に対向する位置に形成される。第2の溝部102bは、上記接合層104に対向する位置の周囲に形成される。第2の溝部102bは、その内側に接合層103に接合される接合領域102cと、その外側に非接合領域102dにより設定する。第2の溝部102bは、単位領域(凸状ストッパが形成される領域)内に存在した環状溝であり、第2の半導体基板102をハーフカッとした際に非接合領域102dがバラバラにならず一体構造として残す機能を有する溝である。すなわち、第2の溝部102bは、後述する凸状ストッパ100の形成工程において、第2の溝部102bに残る第2の半導体基板102をダイシングによりハーフカットする溝であり、ハーフカッとした第2の半導体基板102が四散することを防止する溝である。その形状や寸法等は適宜変更可能である。
第2の溝部102bの深さは、第1の溝部102aの深さよりも深く形成される。また、第2の溝部102bの深さは、第2の半導体基板102を完全に貫通しない程度であればよく、第2の溝部102bにより接合領域102cと非接合領域102dを分離する方法に応じて適宜設定する。また、第1の溝部102aの深さは、接合層103に接触しないように設定すればよく、例えば、接合層103の厚さが10μmの場合、第1の溝部102aの深さは20μmとする。ストッパとなる凸部110の高さに合わせて設定され、第2の半導体基板102の厚さ方向の一部を残すように形成される。例えば、第2の半導体基板102の厚さが400μmの場合、第2の溝部102bの深さは300μmに設定される。この場合、第2の溝部102bにおける第2の半導体基板102の厚さは100μmになる。なお、第1の溝部102aと第2の溝部102bは、ウェットエッチング法を用いて形成してもよい。
(第1の半導体基板の形成)
図3は、第1の半導体基板101の構成を示す図であり、(A)はその平面図、(B)は(A)のC−C´線から見た断面図である。第1の半導体基板101は、一方の面上に上記した接合層103,104を形成する。接合層103,104には、半導体基板101、102同士を接合する接着剤が用いられる。
(基板の接合)
次に、図4(A)に示すように、第2の半導体基板102の一方の面と第1の半導体基板101の接合層104が形成された面を対向させ、第2の半導体基板102の接合領域102cと接合層104が重なるように配置して、第2の半導体基板102と接合層104とを加圧して接合する。
(基板の切断)
次に、図4(B)及び(C)に示すように、第2の半導体基板102の他方の面から第2の溝部102bの形成位置に合わせてダイシングして、第2の半導体基板102の他方の面から第2の溝部102bに通じる開口102eを形成する。すなわち、第2の溝部102bの形成位置に合わせてダイシングして、接合領域102cの周囲をハーフカットすることにより、凸部110が形成される。なお、ハーフカットする際の深さは、例えば、200μmであり、上述の第2の溝部102bに残る第2の半導体基板102のみをカットすることになる。このハーフカットにより、第2の溝部102bの下方に位置する第1の半導体基板101はカットされない。また、ダイシングする際に、ダイシング装置のブレード(図示せず)は、第2の溝部102bに残る第2の半導体基板102の厚さより深めに入れる。
そして、ハーフカットした第2の半導体基板102の周辺部を把持して持ち上げることにより、図4(D)に示すように、接合層104に接合された凸部110を残した状態で、非接合領域102dを一体構造で接合領域102cから分離して取り外すことが可能になる。なお、図4(D)では、ハーフカットした第2の溝部102bの断面部分を示しているため、非接合領域102dが分離しているように見えるが、実際は、第2の溝部102b以外の部分では非接合領域102dは繋がっているため、非接合領域102dは一体構造で取り外すことが可能である。この第2の半導体基板102の取り外しにより凸状ストッパ100が完成する。ハーフカットした第2の半導体基板102は、非接合領域102dが一体構造で分離可能になるため、ダイシング時に非接合領域102dがバラバラにならず、その欠片が周囲に四散することもない。
上記実施の形態では、凸状ストッパ100を形成する際に、第2の半導体基板102の他方の面から第2の溝部102bの形成位置に合わせてダイシングして、第2の溝部102bに通じる開口102eを形成して接合領域102cと非接合領域102dを分離する例を示したが、この形成方法に限定されるものではない。例えば、第2の半導体基板102を劈開して、接合領域102cと非接合領域102dを分離する例も考えられる。この場合、劈開を用いる基板としては、以下の2つの例が考えられる。
A:劈開する部分の厚さが薄い基板
B:劈開する部分の厚さが厚く、その部分を研磨して薄くする基板
何れの基板も劈開する場合は、その部分の機械的強度が低くなるように薄くする必要がある。劈開する部分の基板の厚さは、例えば、シリコン基板の場合、100μm以下、好ましくは50μm以下であることが好ましい。
図2及び図4に示した第2の半導体基板102よりも全体の厚さが厚い第2の半導体基板102を用意した場合は、まず、第1の溝部102aと第2の溝部102bを形成する。但し、第1の溝部102aと第2の溝部102bの各深さは、上記と同様とする。そして、第2の半導体基板102全体を他方の面から研削や研磨して薄化し、第2の半導体基板102の他方の面から力を加えて第2の溝部102bを劈開させて、接合領域102cと非接合領域102dを分離するようにしてもよい。この場合、ダイシングを用いて第2の溝部102bに通じる開口102eを形成する工程を削減できる。また、劈開する部分の厚さが薄い基板を用いた場合は、基板を薄化する工程を省略できる。
また、上記ダイシングを用いた接合領域102cと非接合領域102dの分離では、技術的に直線を組み合わせた加工しかできないため、図1〜図4に示したように、凸部110の形状は上面視が矩形のものに限定される。これに対して、上記劈開を用いた接合領域102cと非接合領域102dの分離では、凸部110形状の上面視が矩形のものに限定されない。このため、凸部110の上面視形状は、直線の組み合わせに限らず、曲線部分が含まれていてもよい。以下、凸部110の上面視形状の他の例について説明する。
(凸状ストッパの形状について)
図1〜図4に示した凸部110の形状は、その上面が矩形形状の角柱である場合を示したが、この形状に限定するものではない。凸部110の他の形状について、図5を参照して説明する。
図5(A)は、その上面形状が正方形である場合を示す。図5(B)は、凸部110の上面形状が長方形である場合を示す。図5(C)は、図5(A)の正方形の角部を丸くした形状の例であり、図5(D)は、図5(B)の長方形の角部を丸くした形状の例である。また、図5(E)に示すように、円形にしてもよい。要は、凸部110の上面形状は、特に限定するものではなく、後述する力学量センサの変位部の変位を規制する機能を持つものとして形成されればよい。
また、凸部110は、図6に示す形状に形成してもよい。図6(A)は、力学量センサの変位部が変位する変位領域に対して、凸部110の上面形状を小さく形成した場合を示す。この凸部110は、力学量センサの変位部の変位を規制する機能を有することは勿論である。また、図6(B)は、力学量センサの変位部が変位する変位領域に対して、凸部110の上面形状を大きく形成した場合を示す。この場合も凸部110は、力学量センサの変位部の変位を規制する機能を有する。
したがって、劈開を用いて接合領域102cと非接合領域102dを分離可能な凸部110の上面視形状は、図5及び図6に示したように、丸や複雑な多角形を組み合わせた様々な形状を適用可能である。これにより、凸状ストッパの設計の自由度を向上させることができる。
第2の半導体基板102の第1の溝部102aと第2の溝部102bは、DRIEを用いて形成した場合、その溝部の側壁にはDRIEによる特徴として、スキャロップが発生する。DRIEによりスキャロップが発生した例を図7に示す。この図7は、DRIEを用いて高アスペクト比の溝を所定間隔で複数形成した例を示したものであり、DRIEによりスキャロップが発生することを示したものである。
以上のように、図2〜図4に示した形成方法を用いて凸状ストッパ100を形成することにより、上記特許文献1に比べて形成工程数を削減することが可能になる。また、第2の半導体基板102の非接合領域102dをダイシングにより分離する際に、ばらばらにならず一体構造で取り外すことを可能にしたため、非接合領域102dを取り外す手間を削減することができる。また、非接合領域102dの欠片が周囲に四散することを防止して、凸状ストッパを製造する際の歩留まりを向上させることができる。
図4では、第1の半導体基板101と第2の半導体基板102を用いて、一つの凸状ストッパ100を形成する例を示したが、図2に示した第2の半導体基板102の構成と、図3に示した第1の半導体基板101の構成を、よりサイズの大きい第2の半導体基板102と第1の半導体基板101にそれぞれ多面付け(複数の単位領域毎)で形成する例を図8に示す。図8は、よりサイズの大きい第2の半導体基板102と第1の半導体基板101を用いて4個の凸状ストッパ100を形成する場合を示す。図8(A)は、ハーフカット前の第1の半導体基板101の接合領域104と第2の半導体基板102の接合領域102cとを接合した状態で、第2の半導体基板102側から見た平面図である。この図8(A)に示すハーフカット位置でダイシングによりハーフカットされる。すなわち、このハーフカット位置に対応する接合領域102cの周囲がダイシングによりハーフカットされる。このハーフカットにより、図8(B)に示す第2の半導体基板102には開口102eが形成される。この場合も、ハーフカットした第2の半導体基板102は、各凸部110を残した状態で、各凸部110の周囲において共有される非接合領域102dが一体構造で分離可能になり、その欠片が周囲に四散することもない。
以上のように、第1の半導体基板101と第2の半導体基板102を用いて、多面付けで複数の凸状ストッパ100を形成する場合でも、接合領域102cの周囲をハーフカットして開口102eを形成することにより、非接合領域102dを一体構造で取り外すことが可能になる。
(加速度センサの製造方法)
次に、上記凸状ストッパ100を有する加速度センサチップの製造方法について、図9を参照して説明する。図9は、図4(D)に示した凸状ストッパ100を適用した加速度センサチップ400の概略構成を示す断面図である。
図9に示す200は加速度センサであり、第3の半導体基板(図示せず)にエッチング等を施して作成したものであり、例えば、ピエゾ抵抗型や静電容量型のものである。加速度センサ200は、フレーム部210と、変位部である錘部211及び可撓部212,213と、を備える。フレーム部210の底面はケース301内に接着剤303により接着されている。錘部211と可撓部212,213は、フレーム部210の内側(第3の半導体基板上の略中央部)に形成される。なお、加速度センサ200の詳細な構成の図示は省略する。
加速度センサ200は、外力に応じて錘部211が変位する際に可撓部212,213が変形する。この可撓部212,213の変形に応じて、可撓部212,213の上面に設けられたピエゾ抵抗素子(図示せず)の抵抗値が変化する。加速度センサ200は、抵抗値の変化をブリッジ回路(図示せず)により検出して、加速度検出信号を出力するように構成される。フレーム部210の上面には電極214が形成され、ピエゾ抵抗素子と電気的に接続されている。また、ケース301の上面及び左右両側部には、導電体からなるリード線302が形成されている。電極214とリード線302は、ボンディングワイヤ305により電気的に接続されている。また、リード線302は、外部のブリッジ回路と配線を介して電気的に接続される。また、図9において、ケース301の上面の一部にはスペーサ306が形成されている。このスペーサ306は、加速度センサ200の上面と凸状ストッパ100の下面との間にスペースを確保するための部材である。
次に、凸状ストッパ100をケース301に接着する工程について、図10を参照して説明する。この図に示す凸状ストッパ100は、上記図4に示した工程により形成されたものである。また、加速度センサ200自体の製造工程と、加速度センサ200をケース301に収納する工程と、ボンディングワイヤ305を接続する工程については、説明を省略する。
図10において、第1の半導体基板101の凸部110が形成された面と、ケース301上のスペーサ306とを対向させ、接合部103とスペーサ306が重なるように配置して、接合部103とスペーサ306を接合する。この接合により、凸状ストッパ100を備える加速度センサチップ400が完成する。
以上のように、加速度センサ200を収容するケース301の上部に加速度センサ200の変位部(錘部211、可撓部212,213)と対向するように凸状ストッパ100を配置することにより、変位部の過剰な変位を規制して、変位部が破損することを防止できる。また、図2〜図4に示した形成方法を用いて形成した凸状ストッパ100を加速度センサチップ400に適用することにより、上記特許文献1に比べてストッパの形成工程数を削減し、加速度センサチップ400の製造コストを低減することが可能になる。
なお、図9では、凸状ストッパ100を加速度センサ200に適用した場合を示したが、これに限定するものではなく、振動子を変位部として備える角速度センサに凸状ストッパ100を適用してもよい。すなわち、凸状ストッパ100は、変位部の変位により力学量を検出する力学量センサに対して適用可能である。
また、上述した第2の半導体基板102をハーフカットする際に用いるダイシング装置のブレード先端の形状と、凸部110の切断部分の形状との関係について、図11及び図12を参照して説明する。図11はブレード先端部の形状を示す図であり、(A)は片刃形状の例を示す図、(B)は両刃形状の例を示す図、(C)は角刃形状の例を示す図である。
図11(A)及び(C)に示す先端形状のブレードを用いた場合は、ハーフカット位置の精度にもよるが、図12(A)に点線円で囲んで示す凸部110の切断部分は、凸状に切断される場合がある。また、図11(B)に先端形状のブレードを用いた場合は、ハーフカット位置の精度にもよるが、図12(B)に点線円で囲んで示す凸部110の切断部分は、凹状に切断される場合がある。
以上のように、ダイシング装置を用いて第2の半導体基板102をハーフカットする場合は、ブレードの先端形状に応じて凸部110の切断部分の形状に特徴が現れる場合がある。なお、図11に示したブレード先端の形状は一例であり、これらに限定するものではない。図11と図12は、第2の半導体基板102をハーフカットする際に用いるダイシング装置のブレード先端の形状と、凸部110の切断部分の形状との関連性を示すために示したものである。
100…凸状ストッパ、101…第1の半導体基板、102…第2の半導体基板、102a…第1の溝部、102b…第2の溝部、102c…接合領域、102d…非接合領域、102e…開口、103,104…接合層、110…凸部、200…加速度センサ、400…加速度センサチップ。

Claims (14)

  1. 外力により変位を生じる変位部に対向し、前記変位部の変位を規制する凸状ストッパを形成するストッパ形成方法であって、
    第1の基板上に接合層を形成し、
    第2の基板の一方の面に、前記接合層と接合される接合領域と、該接合領域の周囲に位置する非接合領域と、を定義し、前記接合領域と前記非接合領域の間に溝部を形成し、
    前記第2の基板の一方の面と前記第1の基板の前記接合層が形成された面を対向させ、前記接合領域と前記接合層が重なるように配置して前記第2の基板と前記接合層を接合し、
    前記第2の基板の他方の面から前記溝部に対応する位置に開口を形成し、前記接合領域と前記非接合領域を分離して、前記第2の基板の前記接合領域の部位が前記第1の基板に接合して構成された凸状ストッパが形成される、ことを特徴とするストッパ形成方法。
  2. 前記溝部の深さは、前記凸状ストッパの高さに合わせて設定することを特徴とする請求項1に記載のストッパ形成方法。
  3. 前記溝部は、DRIE法を用いて形成することを特徴とする請求項1又は2に記載のストッパ形成方法。
  4. 前記第2の基板の他方の面から前記溝部に対応する位置にダイシングを用いてハーフカットして前記開口を形成して前記接合領域と前記非接合領域を分離することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のストッパ形成方法。
  5. 前記第2の基板と前記接合層を接合した後、前記第2の基板を他方の面から薄化し、該第2の基板の他方の面から力を加えて該第2の基板を劈開させて、前記接合領域と前記非接合領域を分離することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のストッパ形成方法。
  6. 前記第1の基板上に複数の単位領域毎に前記接合層を形成し、
    前記第2の基板の一方の面に、複数の前記接合領域及び前記非接合領域を定義し、複数の前記溝部を形成し、
    前記第2の基板の一方の面と前記第1の基板の前記複数の接合層が形成された面を対向させ、前記複数の接合領域と前記複数の接合層が重なるように配置して前記第2の基板と前記複数の接合層を接合し、
    前記第2の基板の他方の面から前記複数の溝部に対応する各位置に複数の前記開口を形成し、前記複数の接合領域と前記複数の非接合領域を一括して分離して、前記第2の基板の前記複数の接合領域の部位が前記第1の基板に接合して構成された複数の前記凸状ストッパが形成される、ことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のストッパ形成方法。
  7. 外力により変位を生じる変位部と、前記変位部の変位を規制する凸状ストッパと、を有する力学量センサを製造する力学量センサの製造方法であって、
    第1の基板上に接合層を形成し、
    第2の基板の一方の面に、前記接合層と接合される接合領域と、該接合領域の周囲に位置する非接合領域と、を定義し、前記接合領域と前記非接合領域の間に溝部を形成し、
    前記第2の基板の一方の面と前記第1の基板の前記接合層が形成された面を対向させ、前記接合領域と前記接合層が重なるように配置して前記第2の基板と前記接合層を接合し、
    前記第2の基板の他方の面から前記溝部に対応する位置に開口を形成し、前記接合領域
    と前記非接合領域を分離して、前記第2の基板の前記接合領域の部位が前記第1の基板に接合して構成された凸状ストッパを形成し、
    第3の基板を用いて前記変位部を形成し、
    前記第1の基板の前記凸状ストッパが形成された面と前記変位部を対向させ、前記凸状ストッパと前記変位部が対向するように配置する、ことを特徴とする力学量センサの製造方法。
  8. 前記第1の溝部の深さは、前記凸状ストッパの高さに合わせて設定されることを特徴とする請求項7に記載の力学量センサの製造方法。
  9. 前記溝部は、DRIE法を用いて形成されることを特徴とする請求項7又は8に記載の力学量センサの製造方法。
  10. 前記第2の基板の他方の面から前記溝部に対応する位置にダイシングを用いてハーフカットして前記開口を形成して前記接合領域と前記非接合領域を分離することを特徴とする請求項7乃至9の何れか一項に記載の力学量センサの製造方法。
  11. 前記第2の基板と前記接合層を接合した後、前記第2の基板を他方の面から薄化し、該第2の基板の他方の面から力を加えて該第2の基板を劈開して前記開口を形成して前記接合領域と前記非接合領域を分離することを特徴とする請求項7乃至9の何れか一項に記載の力学量センサの製造方法。
  12. 前記第1の基板上に複数の単位領域毎に前記接合層を形成し、
    前記第2の基板の一方の面に、複数の前記接合領域及び前記非接合領域を定義し、複数の前記溝部を形成し、
    前記第2の基板の一方の面と前記第1の基板の前記複数の接合層が形成された面を対向させ、前記複数の接合領域と前記複数の接合層が重なるように配置して前記第2の基板と前記複数の接合層を接合し、
    前記第2の基板の他方の面から前記複数の溝部に対応する各位置に複数の前記開口を形成し、前記複数の接合領域と前記複数の非接合領域を一括して分離して、前記第2の基板の前記複数の接合領域の部位が前記第1の基板に接合して構成された複数の前記凸状ストッパを形成し、
    前記第3の基板を用いて複数の前記変位部を形成し、
    前記第1の基板の前記複数の凸状ストッパが形成された面と前記複数の変位部を各々対向させ、前記複数の凸状ストッパと前記複数の変位部が対向するように配置する、ことを特徴とする請求項7乃至11の何れか一項に記載の力学量センサの製造方法。
  13. 板と、
    前記基板の一方の面上において第1領域と当該第1領域から離隔した第2領域とに設けられた接合層と、
    前記接合層の前記第1領域に接合された凸部と、
    前記凸部と対向して配置され、外力により変位を生じる変位部と
    前記変位部を収容するケースと、
    前記接合層の前記第2領域に接合され、変位を生じていないときの前記変位部と前記凸部とが離隔するように前記基板と前記ケースとの間に設けられたスペーサと、
    を備えことを特徴とする力学量センサ。
  14. 前記接合層は、加圧して接着可能な樹脂であることを特徴とする請求項13に記載の力学量センサ。
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