JP5493392B2 - モータ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、モータ制御装置に関する。
従来、コイル温度を監視し、それが基準温度を上回った場合には電流制限を行うことでコイル温度が上限温度を超えないように制御するモータ制御装置として、特開2006−307720号公報(特許文献1)に記載されたものが知られている。この従来のモータ制御装置では、モータハウジングの内部には温度検出器が設けられている。温度検出器は、コイルの周囲の温度を検出する。電動機の起動前の温度検出器によって検出された温度Θxが基準温度Θoを上回った場合、制御コンピュータは、インバータに対してAo×Imaxを上限値(制限値)とした電流供給の制御(制限制御)を遂行する。(Aoは、0より大きく、1より小さい数値である。)制限制御の開始時点からの経過時間Txが基準時間Toに達した場合、制御コンピュータは、Ao×Imaxを上限値(制限値)とした制限制御から、Imaxを上限値とした非制限制御へ移行する。
ところが、このような従来のモータ制御装置では、コイル周囲の温度が基準温度を上回った場合には全てのコイルに流す電流(コイル電流)を制限するため、基準温度を上回るコイルと上回らないコイルとが混在した場合でも、基準温度を上回るコイルに合わせて電流を制限することになる。そのため、基準温度を上回らないコイルにはさらに電流を流するようにすればトルクを向上させることができるにもかかわらず、基準温度を上回るコイルが基準温度以上にならないように電流制限をかけるため、トルク向上の余地があるにもかかわらずトルクを高められないという問題点があった。
特開2006−307720号公報
本発明は、上記の従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、温度の低いコイルに温度が高いコイルよりも多くの電流を流すことでモータ全体としてのトルクの向上を図るモータ制御装置を提供することを目的とする。
本発明の1つの特徴は、温度の低いステータコイルに温度が高いステータコイルよりも多くの電流を流す制御をするモータ制御装置において、少なくとも1つのステータコイルの温度がコイル温度上限になったとき、コイル温度上限に達していない他のステータコイルに大きな電流を流すとともに、前記他のステータコイルのうち隣り合ういくつかのステータコイルの温度が前記コイル温度上限よりも低いとき、それらのステータコイルに流れる交流電流の電流ベクトルの和が0となるように交流電流を流すことを要旨とする。
本発明の別の特徴は、m相で駆動される交流モータであって、m個のティースがあり、各ティースに巻かれたステータコイルの一端はインバータに接続され、各ティースに巻かれたステータコイルの他端は中性点として結線されている交流モータを制御するモータ制御装置において、p個のステータコイルの温度がコイル温度上限未満であり、コイル温度上限に達した残りの(m−p)個のステータコイルの電流を減少させることにより、温度の低いステータコイルに温度が高いステータコイルよりも多くの電流を流す際に、前記p個のステータコイルに電流位相が360°/pずつずれて振幅の等しい交流電流を流し、前記残りの(m−p)個のコイルに電流位相が360°/(m−p)ずれて振幅が等しい交流電流を流すモータ制御装置である。
本発明のモータ制御装置によれば、温度の低いコイルに温度が高いコイルよりも多くの電流を流すことによってコイル温度を均一化でき、モータ全体としてのトルクの向上が図れる。
本発明の第1の実施の形態のモータ制御装置による9相駆動方式の説明図。 上記第1の実施の形態のモータ制御装置による3相駆動方式の説明図。 上記第1の実施の形態のモータ制御装置の回路構成を示す回路ブロック図。 上記第1の実施の形態のモータ制御装置による3相+6相駆動方式の説明図。 上記第1の実施の形態のモータ制御装置による3相+6相駆動時の6相コイル電流、誘起電圧のベクトル図。 上記第1の実施の形態のモータ制御装置による3相+6相駆動時の3相コイル電流、誘起電圧のベクトル図。 上記第1の実施の形態のモータ制御装置による2相+7相駆動方式の説明図。 上記第1の実施の形態のモータ制御装置による2相+7相駆動時の7相コイル電流、誘起電圧のベクトル図。 上記第1の実施の形態のモータ制御装置による2相+7相駆動時の2相コイル電流、誘起電圧のベクトル図。 上記第1の実施の形態のモータ制御装置による勾配走行時の制御方法の説明図。 本発明の第3の実施の形態のモータ制御装置におけるコイル温度検出方式を示す回路ブロック図。 本発明の第4の実施の形態のモータ制御装置の回路構成を示す回路ブロック図。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。
本発明のモータ制御装置は、温度の低いステータコイルに温度が高いステータコイルよりも多くの電流を流すことを特徴とし、例えば、m相で駆動される交流モータにあって、m個のティースがあり、各ティースに巻かれたステータコイルの一端がインバータに接続され、各ティースに巻かれたステータコイルの他端が中性点として結線されている交流モータを制御するモータ制御装置において、p個のステータコイルの温度が残りの(m−p)個のステータコイルの温度より低いとき、p個のステータコイルに電流位相が360°/pずつずれて振幅の等しい交流電流を流し、残りの(m−p)個のコイルに電流位相が360°/(m−p)ずれて振幅が等しい交流電流を流す制御をすることを特徴とする。本発明はまた、このようなモータの制御方法をも特徴とする。尚、本明細書及び図面において用いる同一あるいは類似する符号は同一あるいは類似する要素を示すものである。
[第1の実施の形態−9相駆動モータ]
図1は9スロット10極の9相駆動モータ1であり、外周側の円筒状のステータ10とこのステータ10にエアギャップを介して対向するように内挿されたロータ20にて構成されている。
図3のモータ制御装置に示すように、ステータ10の9個のティース11〜19それぞれに9相のステータコイルL1〜L9各々が巻かれている。9相のステータコイルL1〜L9各々の一端が中性点P0にて共に結線され、ステータコイルL1〜L9各々のもう一端はインバータINVのハーフブリッジに接続されている。このインバータINVは直流を9相の交流に変換するものであり、スイッチング素子(Q11;Q12)〜(Q91;Q92)が設けられている。インバータ制御部4はインバータINVの各スイッチング素子(Q11;Q12)〜(Q91;Q92)をゲート制御し、9相の交流電流を作り出し、ステータコイルL1〜L9に通電させる。図3において、2は直流電源、3はフィルタコンデンサ、S1〜S9はステータコイルL1〜L9それぞれの温度センサを示している。
温度センサS1〜S9それぞれはステータコイルL1〜L9それぞれの温度を検出してその検出信号をインバータ制御部4に入力する。インバータ制御部4は、温度センサS1〜S9の温度情報に基づき、温度が低いステータコイルに対して温度が高いステータコイルよりも多くの電流を流す制御をする。その制御動作は以下の通りである。
9相で駆動される交流モータにあって、9個のティースがあり、各ティースに巻かれたステータコイルL1〜L9の一端がインバータINVに接続され、各ティースに巻かれたステータコイルL1〜L9の他端が中性点P0として結線されている交流モータ1を制御する場合、p個のステータコイルの温度が残りの(9−p)個のステータコイルの温度より低いとき、そのp個のステータコイルに電流位相が360°/pずつずれて振幅の等しい交流電流を流し、残りの(9−p)個のステータコイルに電流位相が360°/(9p)ずつずれて振幅が等しい交流電流を流す制御をする。
図1において、ステータコイルL1〜L9各々の近くに書かれた数字は0°と記載されたステータコイルL8に流れる電流を基準として、各相のステータコイルの電流位相の遅れ角を示している。モータ1の下部の3つのステータコイル(コイルL2、コイルL1、コイルL9)は冷媒であるオイル30に浸っている。冷媒30に浸っている3つのステータコイルL2,L1,L9にはそれぞれ位相240°、40°、200°の電流が流されている。
通常、コイルに電流を流すとコイル温度が上昇する。そして、図1に示す状態では、冷媒30に浸っている部分のステータコイルL2,L1,L9の温度は、冷媒に浸っていない部分のステータコイルL3〜L8の温度よりも低くなる。このとき冷媒30に浸かっているステータコイルL2,L1,L9に流す電流を増やすか、冷媒30に浸かっていないステータコイルL3〜L8に流す電流を減らすことにより、コイル温度を均一にすることができる。また、冷媒30に浸かっていないステータコイルL3〜L8の温度が絶縁材料などにより決まるコイル温度上限で、冷媒30に浸かっているステータコイルL2,L1,L9の温度はコイル温度上限より低いときには、冷媒30に浸かっているステータコイルL2,L1,L9に流す電流だけを増加することにより、トルクを向上させることができる。
[9相駆動から3相駆動への切り替え]
図1に示すように、隣り合う3つ(p=3)のステータコイルL2,L1,L9が冷媒30に浸かっている9スロット10極のモータを9相で駆動する場合を考える。誘起電圧位相と同位相の電流を各ステータコイルに流すことにより、モータを効率よく駆動することができる。ただ、冷媒30に浸かっている3つのステータコイルL2,L1,L9に流れるコイル電流の位相は240°、40°、200°であるから、この3つのステータコイルL2,L1,L9に流す電流を増やすと中性点P0で電流の和が0にならず、冷媒30に浸かっていない残りのステータコイルL3〜L8に意図しない電流が流れてしまう。
そこで、図2に示すように3相駆動でモータ1を駆動することを考える。図2は3相駆動した場合の説明図である。各ステータコイルL1〜L9の近くにはステータコイルそれぞれに流す電流の位相が記載されている。各ステータコイルの電流位相は、各ステータコイルに発生する誘起電圧位相に最も近い位相を選ぶことにより得られる。3相で駆動すると、隣り合う3つのコイルに流れる電流の和が0となる3組のステータコイル、コイルL2,L1,L9の組、コイルL3,L4,L5の組、コイルL6,L7,L8の組が存在する。したがって、コイルL2,L1,L9の組が冷媒30に浸かった状態になるように電流を流す。この3つのコイルL2,L1,L9の組は冷媒30に浸かっているため、他の組のコイルL3〜L8より温度が低いことから、それらに流すコイル電流を増加できる。しかも、コイル電流を増加させても、3つのコイルに流す電流の電流和は0であり、冷媒30に浸かっていない他の6つのコイルL3〜L8に流す電流の電流和も0であるから、他のコイルに意図しない電流が流れてしまうことを防止しながら、トルクを向上させることができる。
[3相+6相の駆動方法]
中性点P0を結線した場合には、冷媒30に浸かっているステータコイルL2,L1,L9の電流和が0で、冷媒30に浸かっていない残りのステータコイルL3〜L8の電流和も0となる必要がある。そこでインバータ制御部4は、冷媒30に浸かっていないステータコイルは6個(=9−p)であるから、冷媒30に浸かっていないステータコイルL3〜L8に電流位相が360°/(9−p)=60°ずつずれた6相電流を流す制御を行う。その様子を表したのが図4である。ロータ20内に書かれている数字は、数字の近くのステータコイルそれぞれに発生する誘起電圧位相を示している。また、ステータ10内に書かれた数字は、数字の近くのステータコイルに流す電流の位相を表している。
図5は冷媒30に浸かっていないステータコイルL3〜L8に発生する誘起電圧と相電流とをベクトルで表している。各丸で囲まれた誘起電圧と相電流とが1つの組となっている。各丸の中に記載されている位相の誘起電圧が発生するステータコイルに、同じ丸の中に記載されている位相の電流を流す。
図6は冷媒30に浸かっているステータコイルL2,L1,L9に発生する誘起電圧と相電流とをベクトルで表している。誘起電圧と電流の組の作り方は、各コイルの誘起電圧と電流の内積を全コイル分、足し合わせた値が最大になるようにしている。このように冷媒30に浸かっていないコイルに60°位相の異なる6相電流を流すことにより、120°位相の異なる3相電流を流したときより力率を高くすることが可能となる。3相駆動時の巻線係数0.831であったものが、3相+6相駆動により0.898となり、約7%向上する。これにより、効率よくモータ1を駆動することができることになる。
[2相+7相の駆動方法]
図7は2つ(p=2)のステータコイルL1,L9が冷媒30に浸っているときの通電方法を説明する図である。ロータ20の高速回転で冷媒30が上部にかき上げられると、このような状況になる。そこでインバータ制御部4は、冷媒30に浸かっている2つのステータコイルL1,L9に位相が180°異なる2相電流を流し、冷媒30に浸かっていない残りの7つ(=9−p)のステータコイルL2〜L8に位相が360°/7異なる7相電流を流す制御を行う。ロータ20に書かれている数字は、近くのステータコイルに発生する誘起電圧位相を示している。ステータ10に書かれている数字は近くのステータコイルに流す電流位相を表している。
図8は冷媒30に浸かっていないステータコイルL2〜L8に発生する誘起電圧と相電流をベクトルで表している。各丸で囲まれた誘起電圧と電流が1つの組となっている。各丸で囲まれた中に記載されている位相の誘起電圧が発生するステータコイルに、同じ丸の中に記載されている位相の電流を流す。図9は冷媒30に浸かっているステータコイルL1,L9に発生する誘起電圧と相電流をベクトルで表している。誘起電圧と電流の組の作り方は、各コイルの誘起電圧と電流との内積を全コイル分足し合わせた値が最大になるようにしている。
このように冷媒30に浸かっていないステータコイルL2〜L8に360°/7ずつ位相の異なる7相電流を流すことにより、2つのステータコイルL1,L9だけ温度が低い場合にも、他のステータコイルL2〜L8に意図しない電流が流れることがなく、温度が低い2つのステータコイルL1,L9に流す電流を増加させることができる。
[勾配路走行時の駆動方法]
図10は勾配のある道を走行する状況などにおいて、モータ1のステータ10が回転軸を中心として水平に対して回転した状態になったときの駆動方法を説明する図である。ステータ10が回転軸を中心にして回転した状態になると、その回転角度、冷媒30の量によってはそれまで冷媒30に浸かっていなかったステータコイルが冷媒に浸かり、逆にそれまで冷媒30に浸かっていたステータコイルが冷媒30に浸からなくなる状況になる。
図2に示した水平状態のステータ10が回転軸を中心に反時計回りに回転するように傾き、冷媒30に浸かっていたステータコイルL9が冷媒30に浸からなくなり、逆に冷媒30に浸かっていなかったステータコイルL3が冷媒30に浸かるようになった場合を考える。この状態になれば、この時点で冷媒30に浸かっているステータコイルL3,L2,L1に流れる電流ベクトルの和が0とならないため、冷媒30に浸かっているステータコイルに流す電流だけの電流量を増やすことはできない。そこで、インバータ制御部4は、図10に示すように、ステータコイルL1〜L9それぞれに流す電流の位相を時計回りに1つずつ隣りのティースにずらし、冷媒30に浸かっているステータコイルL3,L2,L1に流れる電流ベクトルの和が0となるように交流電流を流す制御を行う。
具体的には、ステータコイルL1の電流位相を240°から0°とし、ステータコイルL2の電流位相を120°から240°、ステータコイルL3の電流位相を240°から120°というように、1つずつ電流位相を隣りのステータコイルにずらす。このようにすることで、ステータ10が傾いたときにも冷媒30に浸かり、温度の低いステータコイルL3,L2,L1の電流を増加させることができる。
また、上とは逆に時計回りの勾配が発生する場合には、ステータコイルL8が冷媒30に浸かるようになり、逆にステータコイルL2は冷媒30に浸からなくなる。この場合には、反時計回りに1つずつ電流位相を隣りのステータコイルにずらすことにより、ステータコイルL8の電流位相を240°から0°とし、ステータコイルL9の電流位相を0°から240°、ステータコイルL1の電流位相を240°から120°というように、1つずつ電流位相を隣りのステータコイルにずらすことで、ステータ10が時計回りに傾いたときにも冷媒30に浸かり、温度の低いステータコイルL8,L9,L1の電流を増加させることができる。
このように、モータ1の勾配から冷媒30に浸かるステータコイルを予測することができるので、温度の低いステータコイルを推定することが可能であり、該当するステータコイル群に対してそれらの流す電流の電流ベクトルの和が0となるような電流位相の電流を流することで、ステータ10が傾いたときにも冷媒30に浸かり、温度の低いステータコイルの電流を増加させることができる。
[第2の実施の形態―空冷モータの制御]
次に、空冷モータで風がモータ1の径方向に当たる場合を考える。図1において風が紙面の左側から吹いているとすると、ステータコイルL2,L3,L4の温度が他のステータコイルよりも低くなる。したがって、これら3つのコイルL2,L3,L4に流す電流を増大させる。モータ1に当たる風量が多いほど、ステータコイルL2,L3,L4と他のステータコイルL1,L5〜L9との温度差は大きくなることから、風量からコイル温度を推定することが可能である。さらに風量は車速と関係していることから、車速からコイル温度を推測することができる。したがって、風量もしくは車速を測定することにより熱電対などでコイル温度を測定する必要がなくなる。熱電対を付ける必要がなくなりコストを削減できる。
[第3の実施の形態−別のコイル温度検出方法]
図11は別のコイル温度検出方法を示した図である。ステータコイルL1〜L9それぞれの電圧Vと電流Aを測定することにより、それぞれのコイルインピーダンスZが求まる。コイル抵抗は温度により変化することからインピーダンスZを測定することにより各ステータコイルL1〜L9のコイル温度T(=f(Z))を知ることができる。このように温度を計測することにより熱電対などの温度計測手段を設ける必要がなくなる。
[第4の実施の形態−各相個別制御方法]
図12は中性点を結線せずに各相をインバータINVのHブリッジで構成した図である。このように構成することで、インバータINVのスイッチング素子(Q11;Q12;Q13;Q14),……,(Q91;Q92;Q93;Q94)の素子数は増えてしまうものの、各コイルL1〜L9それぞれの電流を自由に可変調整することが可能となる。また、全てのコイルL1〜L9において誘起電圧と電流位相を一致させることが可能となり、力率が高く高効率にトルクを発生できる。
尚、上記の各実施の形態では、温度検出手段を備え、それによって温度状態を観測し、温度の低いステータコイル群について、その数pに応じて360°/pずつ位相のずれた交流電流を流し、残りの(m−p)のステータコイルについては、360°/(m−p)ずつ位相のずれた交流電流を流す制御をし、かつ、温度の低いp個のステータコイルには温度上限に達しない条件で可能な限り多めの交流電流を流す制御をするようにしたが、これに限らず、次のような変形も可能である。
冷媒30に浸かるステータコイルの位置と数pは当初から決まっているので、温度センサを設けずに、当初から冷媒に浸かるステータコイル群に対して残りの他のステータコイルよりも一定比率だけ多めの交流電流を流す設定にし、またそのp個のステータコイルに流す交流電流の位相について上記のように360°/pずつ位相のずれた交流電流を流し、残りの(m−p)のステータコイルについては360°/(m−p)ずつ位相のずれた交流電流を流す制御をする設定にすることも可能である。
また、ロータ20の回転が上昇すれば冷媒の浸かるステータコイルの数が減少するが、ロータ20の回転速度と冷媒30の噴き上げ量とには一定の関係があり、いずれのステータコイルが冷媒中に浸かったまま残るのかも当初から明らかであるので、ロータ20の回転速度に対応して電流を多く流すステータコイルを決めておき、上の制御をする設定にすることもできる。
さらに、上述したように、勾配とその向きによって冷媒に浸かるようになるステータコイル、また冷媒に浸からなくなるステータコイルも当初から明らかであるので、勾配と向きを検出して上の[勾配路走行時の駆動方法]にて各ステータコイルに流す電流を制御する設定にすることも可能である。
INV…インバータ P0…中性点
L1〜L9…ステータコイル
1…交流モータ 2…直流電源
3…フィルタコンデンサ 4…インバータ制御部
10…ステータ 20…ロータ
30…冷媒

Claims (7)

  1. 温度の低いステータコイルに温度が高いステータコイルよりも多くの電流を流すモータ制御装置において、
    少なくとも1つのステータコイルの温度がコイル温度上限になったとき、コイル温度上限に達していない他のステータコイルに大きな電流を流すとともに、
    前記他のステータコイルのうち隣り合ういくつかのステータコイルの温度が前記コイル温度上限よりも低いとき、それらのステータコイルに流れる交流電流の電流ベクトルの和が0となるように交流電流を流すことを特徴とするモータ制御装置。
  2. m相で駆動される交流モータであって、m個のティースがあり、各ティースに巻かれたステータコイルの一端はインバータに接続され、各ティースに巻かれたステータコイルの他端は中性点として結線されている交流モータを制御するモータ制御装置において、
    p個のステータコイルの温度がコイル温度上限未満であり、コイル温度上限に達した残りの(m−p)個のステータコイルの電流を減少させることにより、温度の低いステータコイルに温度が高いステータコイルよりも多くの電流を流す際に、
    前記p個のステータコイルに電流位相が360°/pずつずれて振幅の等しい交流電流を流し、前記残りの(m−p)個のコイルに電流位相が360°/(m−p)ずれて振幅が等しい交流電流を流すことを特徴とするモータ制御装置。
  3. 前記p個のステータコイルに電流位相が360°/pずつずれて振幅の等しい交流電流を流す際に、前記p個のステータコイルそれぞれが巻かれているp個のティースそれぞれに生じる誘起電圧ベクトルと各ティースに巻かれているステータコイルに流す交流電流の電流ベクトルとの内積をティースごとに加えた値が最も大きくなるように誘起電圧位相と電流位相の関係を決め、
    前記(m−p)個のステータコイルに電流位相が360°/(m−p)ずつずれて振幅が等しい交流電流を流す際に、前記(m−p)個のティースに生じる誘起電圧ベクトルと前記(m−p)個のティースそれぞれに巻かれたステータコイルに流す交流電流の電流ベクトルの内積とをティースごとに加えた値が最も大きくなるように誘起電圧ベクトルと電流ベクトルの関係を決めることを特徴とする請求項に記載のモータ制御装置。
  4. 低回転領域で、前記(m−p)個のステータコイルに電流位相が360°/(m−p)ずつずれて振幅が等しい電流を流す際に、前記(m−p)個のティースに生じる誘起電圧ベクトルと前記(m−p)個のティースそれぞれに巻かれたステータコイルに流す交流電流の電流ベクトルの内積とをティースごとに加えた値が最も大きくなるように誘起電圧ベクトルと電流ベクトルの関係を決めることを特徴とする請求項に記載のモータ制御装置。
  5. 坂の勾配により交流モータと冷媒の相対位置を検出することを特徴と請求項に記載のモータ制御装置。
  6. 隣り合ういくつかの温度が低いステータコイルを検出する手段として、前記モータに当たる風量を用いることを特徴とする請求項に記載のモータ制御装置。
  7. 風量を検出する手段として車速を用いることを特徴とする請求項に記載のモータ制御装置。
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