JP5491410B2 - 両眼特性を考慮して眼鏡レンズ対を計算して最適化するための方法 - Google Patents

両眼特性を考慮して眼鏡レンズ対を計算して最適化するための方法 Download PDF

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Description

本発明は、眼鏡着用者のための両眼耐性が改善された眼鏡レンズ対における眼鏡レンズの最適化及び製造のための方法に関する。また、本発明は、コンピュータ・プログラム・プロダクト、記憶媒体、及び少なくとも1つの眼鏡レンズの製造のための装置に関する。
眼鏡レンズ、特に個人の眼鏡レンズの製造又は最適化のため、各眼鏡レンズは、それぞれの望ましい視野方向又はそれぞれの望ましい物点に関して眼鏡着用者のそれぞれの眼の屈折障害の最良の可能な補正が得られるように製造される。しかしながら、通常、全ての視野方向に対して同時に完全補正を行なうことは不可能である。このため、眼鏡レンズは、それらが特に中心可視領域の小さな収差だけ及び眼の視覚障害の良好な補正を達成するように製造され、一方、大きな収差は外周領域で許容される。これらの収差は、必要な補正のタイプ及び範囲に依存するとともに、眼鏡レンズの位置、すなわち、それぞれの視点に依存する。眼鏡を通して見ると、眼対は眼球運動を連続的に行ない、それにより、視点が眼鏡レンズ内で変化する。眼球運動は、結像特性の変化、特に眼鏡の各眼鏡レンズにおける収差の変化を常にもたらし、それにより、視力の知覚品質が悪くなり、場合により、眼鏡の不耐性をもたらす場合がある。眼鏡着用者のための眼鏡の所定の着用位置、すなわち、眼鏡着用者の眼の前方の眼鏡レンズの所定の位置、及び所定の物体距離の場合には、左及び/又は右眼鏡レンズを通じた視点の対応する対が、一般に対称に配置されず且つ眼球運動中に大部分が物体位置に応じて個々の眼鏡レンズで異なって変化する多くの物点に関して生じる。また、これは、左右の眼の収差の異なる変化をもたらし、それにより、視覚的印象に対して、場合により眼鏡の耐性に対しても悪影響が及ぶ。特に、左右の眼に関して異なる処方を伴う眼鏡レンズの場合には、眼球運動中の左右の眼の収差の異なる変化が、しかし真っ直ぐに見ている最中又は側方視認中の光学特性の一定の差も、しばしば、両眼の悪い視覚的印象を引き起こす。
したがって、本発明の目的は、特に左右の眼鏡レンズに関して処方が異なる眼鏡着用者のための眼鏡の、知覚される光学的品質及び耐性を改善することである。
この目的は、請求項1の特徴を有する少なくとも1つの眼鏡レンズの製造のための方法、請求項19の特徴を有するコンピュータ・プログラム・プロダクト、請求項20の特徴を有する記憶媒体、及び請求項21の特徴を有する眼鏡レンズの製造のための装置によって解決される。
したがって、本発明は、特定の着用状況に関して眼鏡の眼鏡レンズ対の第2の眼鏡レンズと共に使用するために、眼鏡レンズ対における少なくとも1つの第1の眼鏡レンズを最適化して製造するためのコンピュータで実施される方法であって、それぞれの重み係数g(1)及びgbinoをそれぞれ伴う少なくとも1つの第1の単眼関数F(1) monoと1つの両眼関数Fbinoとの和として規定される目的関数
Figure 0005491410
が最小化されるように第1の眼鏡レンズの少なくとも1つの表面の両眼計算又は最適化ステップを含み、第1の単眼関数F(1) monoが、第1の眼鏡レンズの多数の評価点i1における少なくとも1つの第1の単眼光学特性Mon(m1)の値に依存し、第1の眼鏡レンズの1つの両眼評価点i1 bと特定の着用状況における第2の眼鏡レンズの対応する両眼評価点i2 bとからそれぞれ構成される多数の対(i1 b , i2 b)に関する両眼関数Fbinoが、第1の眼鏡レンズの両眼評価点i1 b及び第2の眼鏡レンズの両眼評価点i2 bの両方における第2の単眼光学特性Mon(b)の値に依存する、方法を提供する。
所望の用途に応じて、「第1の」眼鏡レンズが右眼鏡レンズを構成し、「第2の」眼鏡レンズが左眼鏡レンズを構成し、又は、逆もまた同様である。個々の評価点における第1及び第2のそれぞれの単眼光学特性への第1の単眼関数及び両眼関数の依存に関して、目的関数は、特に、
Figure 0005491410
として表わすことができる。この場合、第1の単眼光学特性における表記Mon1 (m1)において、付加的な指数「1」は、この特性が第1の眼鏡レンズに関して、すなわち、第1の眼鏡レンズの評価点で解析されるべきことを表わす。好ましくは、例えば先の場合と同様に、また、以下で示されるように、この指数は、特に第1の眼鏡レンズの評価点に関して特性が解析されなければならないことが明らかになる場合には省かれる。特に、第1の単眼関数は第2の眼鏡レンズに依存せず、このことが、この文脈において「単眼 」関数と称される理由である。しかしながら、両眼関数は、第1及び第2の眼鏡レンズの対応する評価点の値対に依存し、これが用語「両眼 」関数によって表わされる。このように、両眼関数により、両方の眼鏡レンズの光学特性は、少なくとも1つの眼鏡レンズの最適化ための目的関数において考慮に入れられる。この場合、重み関数は、両眼関数Fbinoが少なくとも1つの評価点で目的関数に寄与するように選択される。第2の眼鏡レンズのこの寄与に起因して、少なくとも1つの眼鏡レンズは、目的関数の最小化において、対応する眼にとって最適な屈折補正を行なわない。
しかしながら、それぞれの眼鏡レンズの結像品質のそのような悪化にもかかわらず、両眼視力、したがって眼鏡レンズ対の耐性及び受容性がかなり向上されるのが分かる。特に、本発明により、対応する視点における2つの眼鏡レンズの光学特性の差、及び眼球運動中の2つの眼鏡レンズの光学特性、特に収差の異なる変化を、重み関数の選択に応じて大きな度合い又は小さな度合いまで互いに適合させることができ、それにより、両眼の視覚的印象、したがって視力の全体の知覚品質、及び、特に両眼に関する眼鏡の耐性を向上させることができるのが分かる。特に、本発明によれば、一方では少なくとも1つの単眼関数による単眼最適化対象の考慮に起因して、他方では両眼関数による2つの眼鏡レンズ間の両眼均衡対象の考慮に起因して、2つの眼鏡レンズのうちの少なくとも一方がその単眼最適条件を達成しないことが許容される場合であっても、少なくとも1つの第1の眼鏡レンズを第2の眼鏡レンズと一緒に眼鏡で用いるために改良できるのが分かる。単眼ニーズと両眼ニーズとの間の妥協点は、重み関数によって制御することができる。
着用状況は、物体距離モデル及び眼鏡着用者の眼の前方の眼鏡レンズの位置を定める。これにより、着用の状況として、特に眼鏡着用者における眼鏡レンズの位置及び眼鏡着用者の視覚作業に関する着用データが収集又は供給される。そのような着用データは、フレームデータ、特にフレームレンズのボックス寸法又はフレーム眼鏡レンズ形状、及び/又は眼鏡レンズのブリッジ幅及び/又は顔形角度及び/又は広角レンズ角度等に関するデータを含むのが好ましい。好ましい実施形態において、視覚作業に関する着用のデータは、主に使用される視角範囲及び/又は主に使用される物体距離に関する仕様を含む。
いずれの場合でも、眼鏡着用者の少なくとも一方の眼の多数の視野方向における特定の着用状況は、独自に、(関連する眼鏡レンズの屈折力に応じて)同じ物点で見るときの他方の眼の可視光線も独自に定められるように、関連する物点の位置を定める。物点に属する(左右の眼における)2つの可視光線は、対応する可視光線と称される。2つの眼鏡レンズを通り抜ける対応する可視光線のそれぞれの透過点は、対応する視点と称される。ここで、各視点は、眼鏡レンズの前面及び/又は後面上の眼鏡レンズにおける評価点を表わすことができる。眼鏡レンズを介した視点に対する物点及び可視光線の明確な割り当てに起因して、それぞれの評価点は、対応する可視光線又は視野方向及び/又は物点によって表わされてもよい。好ましい実施形態において、眼鏡レンズの評価点は、眼鏡レンズに関して定められる座標系の2つの座標によって表わされる。この目的のため、好ましくはデカルトx−y−z座標系が定められ、その原点は、例えば、幾何学的中心(カットされない又は未加工の丸みのある第1もしくは第2の眼鏡レンズ)にあり、又は、第1もしくは第2の眼鏡レンズの特にその前面上のレンズ中心にある。この場合、y軸は、着用位置又は着用状況で垂直方向に延び、また、z軸は眼の方を向く。したがって、特に、評価点を視点のx−y座標によって表わすことができる。
対応する視点を表わす左右の眼鏡レンズの評価点の対は、対応する評価点と称される。対応する評価点は、両方の眼によって同時に見られる共通の物点に関連し、これが、対応する評価点が特定の着用状況に依存する理由である。対応する評価点の対に属する眼鏡レンズの各評価点は、眼鏡を通じた両眼視力に寄与し、このことが、本明細書で評価点が「両眼評価点 」と称される理由である。したがって、第1(s=1)又は第2(s=2)の眼鏡レンズの両眼評価点iS bは、他の眼鏡レンズの対応する評価点が存在するそれぞれのレンズの全ての評価点isである。したがって、各眼鏡レンズの全ての両眼評価点の総計は、それぞれの眼鏡レンズの両眼計算可能領域GBSを形成する。
他方の眼鏡レンズの対応する評価点が特定の着用状況で存在しない眼鏡レンズの全ての評価点iSは、特に、対応する可視光線が他方の眼鏡レンズを通過せずにそれを通り過ぎるため、ここでは、それぞれの眼鏡レンズの単眼評価点iS mと称される。そのため、特に、眼鏡レンズの各評価点iSは、眼鏡レンズの両眼評価点iS b又は単眼評価点iS mのいずれかを表わす。
所望の用途又は目的に応じて、第1又は第2の眼鏡レンズ(又は、最適化されるべき眼鏡レンズ対)を、平均の又は個別に決定される眼鏡着用者の眼の前方の所定の又は予め決定できる着用状況に配置できる。
平均的な着用状況(DIN 58 208 part2に規定される)は、
− 眼鏡着用者のいわゆるグルストランドの概略眼などの標準的な眼のパラメータ(眼球回転中心、入射瞳、及び/又は主面)
− 眼鏡着用者の眼の前方の眼鏡レンズ対の標準的な着用位置又は配置(顔形角度、広角レンズ角度、角膜頂点間距離)及び/又は、
− 標準的な物体モデル又は標準的な物体距離のパラメータ
によって特徴付けることができる。
例えば、着用位置は、標準化された着用位置に基づいて定めることができる。標準化された着用位置にしたがった眼鏡フレーム又は眼鏡が使用される場合、眼球回転中心距離は、約27.4mm又は約27.9mm又は約28.5mm又は約28.8mmであり、前方傾斜すなわち広角レンズ角度は約8°であり、顔形角度は約0°であり、瞳孔間距離は約63mmであり、角膜頂点間距離は約15mmであり、遠見基準点における物体距離は約0Dであり、近見基準点における物体距離は約−2.5Dである。
特に、標準化された着用位置にしたがった眼鏡フレーム又は眼鏡が使用される場合、眼球回転中心距離は約26.5mmであり、前方傾斜すなわち広角レンズ角度は約9°であり、顔形角度は約5°であり、瞳孔間距離は約64mmであり、角膜頂点間距離は約13mmである。
あるいは、標準化された着用位置にしたがった眼鏡フレーム又は眼鏡が使用される場合、眼球回転中心距離は約28.5mmであり、前方傾斜すなわち広角レンズ角度は約7°であり、顔形角度は約0°であり、瞳孔間距離は約63mmであり、角膜頂点間距離は約15mmである。
あるいは、標準化された着用位置にしたがった眼鏡フレーム又は眼鏡が使用される場合、眼球回転中心距離は約25mmであり、前方傾斜すなわち広角レンズ角度は約8°であり、顔形角度は約5°であり、瞳孔間距離は約64mmであり、角膜頂点間距離は約13mmである。
あるいは、標準化された着用位置にしたがった眼鏡フレーム又は眼鏡が使用される場合、眼球回転中心距離は約27.5mmであり、前方傾斜すなわち広角レンズ角度は約11°であり、顔形角度は約0°であり、瞳孔間距離は約65mmであり、角膜頂点間距離は約14mmである。
以下の数値パラメータは、例えば、平均的な着用状況を特徴付ける。
角膜頂点間距離(CVD)=15.00mm、
広角レンズ角度=8.0度、
顔形角度=0.0度、
瞳孔間距離=63.0mm、
眼球回転中心距離e=28.5mm、
物体距離モデル:2.6D(x=0mm、y=−20mm)の物体距離へと滑らかに移行する眼鏡レンズの上部の無限物体距離。
あるいは、特定の眼鏡着用者の片眼又は両眼の個々のパラメータ(眼球回転中心、入射瞳、及び/又は主面など)、眼鏡着用者の眼の前方の個々の着用位置又は配置(顔形角度、広角レンズ角度、角膜頂点間距離など)、及び/又は個々の物体距離モデルを考慮に入れることができる。
単眼光学特性はそれぞれ、それぞれの他の眼鏡レンズを考慮に入れることなく、個々の眼鏡着用者の局所的な光学特性、すなわち、透過状態にある、すなわち、特定の着用位置にある第1又は第2の眼鏡レンズの局所的な光学特性に関連する。したがって、これらの光学特性は、「単眼 」光学特性と称される。各評価点において、単眼光学特性は、それぞれの眼鏡レンズの前面及び後面と、それらの互いに対する、及び眼や物点に対する位置に依存する。少なくとも1つの第1の単眼光学特性及び少なくとも1つの第2の単眼光学特性は、同じ又は異なる単眼光学特性に関連し得る。
第1の単眼関数の解析のため、第1の単眼関数で考慮に入れられる第1の単眼光学特性が第1の眼鏡レンズの評価点でのみ解析されるが、両眼関数における単眼光学特性は、第1の眼鏡レンズ(第2の眼鏡レンズから独立している)の評価点及び第2の眼鏡レンズ(第1の眼鏡レンズから独立している)の評価点の両方で解析される。これらの解析における唯一の依存は、対を成す対応する評価点に少なくとも部分的に関連する第1又は第2の眼鏡レンズの両眼評価点の選択である。
剰余関数
Figure 0005491410
が更なる光学特性に依存する場合がある。好ましい実施形態では、剰余関数がゼロと一致し
Figure 0005491410
、そのため、目的関数は、対応する重み付け係数を伴う第1の単眼関数及び両眼関数だけを加数として含む。剰余関数
Figure 0005491410
は、第1の眼鏡レンズの評価点における第1の単眼光学特性の値に依存しないことが好ましい。特に、剰余関数
Figure 0005491410
は、第1の眼鏡レンズに明確に依存しないことが好ましい。
更なる好ましい実施形態において、
Figure 0005491410
は、目的関数Fの更なる加数として、第2の眼鏡レンズの多数の評価点i2における少なくとも1つの更なる、又は第3の単眼光学特性Mon(m2)の値に依存する少なくとも第2の単眼関数F2 monoを含む。それに伴って、両眼計算又は最適化ステップは、
Figure 0005491410
に係る目的関数における更なる加数として、第2の眼鏡レンズの多数の評価点i2における少なくとも1つの第3の単眼光学特性Mon(m2)の値に依存する、重み係数g(2)を伴う第2の単眼関数F(2) monoが考慮に入れられるように行なわれることが好ましい。特に好ましくは、更なる剰余関数に関して
Figure 0005491410
が成り立つ。
それぞれの評価点で解析される単眼光学特性への個々の関数の依存に関して、目的関数は、好ましくは、
Figure 0005491410
によって表わすことができる。
この場合も先と同様に、第3の単眼光学特性における表記Mon2 (m2)において、付加的な指数「2」は、この特性が第2の眼鏡レンズに関して、すなわち、第2の眼鏡レンズの評価点において解析されるべきことを表わす。特に、この指数は、第2の眼鏡レンズに関して解析が行なわれなければならないことが明らかである場合には省かれてもよい。好ましい実施形態において、少なくとも1つの第3の単眼光学特性は、少なくとも1つの第1の単眼光学特性及び/又は少なくとも1つの第2の単眼光学特性に対応する。この場合、第2の眼鏡レンズの評価点におけるその値だけが第2の単眼関数で考慮に入れられる。
好ましくは、両眼計算又は最適化ステップは、
Figure 0005491410
に係る第1及び/又は第2の単眼関数において、第1(s=1)又は第2(s=2)の眼鏡レンズの評価点isにおける少なくとも1つの第1m=m1又は第3m=m2の単眼光学特性Mons (m)の値と関連する所望の値Mon(m) s,Sollとのずれが、それぞれの重み係数gs (m)(is)と共に考慮に入れられるように行なわれる。
特に好ましくは、両眼計算又は最適化ステップは、第1及び/又は第2の単眼関数で考慮に入れられる少なくとも1つの単眼光学特性が、第1又は第2の眼鏡レンズの屈折損失の等値球面度数Mon(1)=SΔ及び/又は円柱度数Mon(2)=ZΔの大きさを含むように行なわれる。特に、両眼計算又は最適化ステップは、目的関数が以下の第1及び/又は第2の単眼関数を用いて最小化されるように行なわれる。
Figure 0005491410
ここで、及び以下では、典型的な単眼光学特性が、両方の眼鏡レンズに適用可能である場合、すなわち、第1及び/又は第2の単眼光学特性として適用できる場合には、単眼光学特性を参照するための更なる指数が特に省かれる。
好ましくは、両眼計算又は最適化ステップは、両眼評価点の各対(i1 b,i2 b)における両眼関数Fbinoが、第1の眼鏡レンズの両眼評価点i1 bにおける第2の単眼光学特性Mon(b)の値と第2の眼鏡レンズの対応する両眼評価点i2 bにおける第2の単眼光学特性Mon(b)の値との間の差Mon(b)(i1 b)-Mon(b)(i2 b)に依存するように行なわれる。
好ましくは、両眼計算又は最適化ステップは、
Figure 0005491410
に係る両眼関数において、第1及び/又は第2の眼鏡レンズの評価点iにおける少なくとも1つの両眼光学特性Bin(k)の値の関連する所望値Bin(k) Sollからのずれが、それぞれの重み係数g(k) bin(i)と共に考慮に入れられるように行なわれ、評価点iにわたる総和が少なくとも第1又は第2の眼鏡レンズの両眼評価点i1 bにわたって実行され、第1の眼鏡レンズの各両眼評価点i1 bにおける少なくとも1つの両眼光学特性Bin(k)は、第1の眼鏡レンズの両眼評価点i1 bにおける少なくとも1つの第2の単眼光学特性Mon(b)の値、及び、第2の眼鏡レンズの対応する両眼評価点i2 bにおける少なくとも1つの第2の単眼光学特性Mon(b)の値の両方に依存する。両眼評価点の対応に起因して、総和は、単に、両眼評価点の対にわたってのみ行なわれる。ここで、対応する両眼評価点の各対を評価点対ib=(i1 b,i2 b)として表わすことができ、それにより、総和が評価点対ibにわたって行なわれる。
好ましくは、この方法は、
− 第2の眼鏡レンズの対応する評価点が特定の着用状況で存在しない第1の眼鏡レンズの評価点i1として多数の第1の単眼評価点i1 mを決定し、
− 第2の眼鏡レンズの1つの評価点i2をそれぞれ第2の単眼基準点i2 rとして全ての第1の単眼評価点i1 mに対して関連付ける、
ことを更に含む。
したがって、それにより、特に、単眼評価点対(i1 b,i2 r)が定められる。好ましくは、両眼計算又は最適化ステップは、両眼関数Fbinoにおける評価点iにわたる総和が第1の眼鏡レンズの全ての評価点i1にわたって実行されるように行なわれ、第1の眼鏡レンズのそれぞれの第1の単眼評価点i1 mにおける少なくとも1つの両眼光学特性Bin(k)は、第1の眼鏡レンズの第1の単眼評価点i1 mにおける少なくとも1つの第2の単眼光学特性Mon(b)の値、及び、前記第1の単眼評価点i1 mと関連付けられる第2の眼鏡レンズの第2の単眼基準点i2 rにおける少なくとも1つの第2の単眼光学特性Mon(b)の値の両方に依存する。
Figure 0005491410
眼鏡レンズの周縁でこのように規定される遷移条件により、特に、結果として得られる目的関数における連続条件に起因して、第2の眼鏡レンズと共に使用するために眼鏡レンズの良好な耐性を伴って眼鏡レンズの中心領域と外周領域との間の移行及び特に調和のとれた視覚的印象が得られる。
好ましくは、方法は、
− 第1の眼鏡レンズの対応する評価点が特定の着用状況で存在しない(又は、第1の眼鏡レンズの評価点の対応する評価点としての役目を果たさない、又は、両眼評価点としての役目を果たさない)第2の眼鏡レンズの評価点i2として多数の第2の単眼評価点i2 mを決定し、
− 第1の眼鏡レンズの1つの評価点i1をそれぞれ第1の単眼基準点i1 rとしてそれぞれの第2の単眼評価点i2 mに対して関連付ける、
ことを更に含み、
両眼計算又は最適化ステップは、両眼関数Fbinoにおける評価点iにわたる総和が、更に第2の眼鏡レンズの第2の単眼評価点にわたって実行されるように行なわれ、[第2の眼鏡レンズの]それぞれの第2の単眼評価点i2 mにおける少なくとも1つの両眼光学特性Bin(k)は、第2の眼鏡レンズの第2の単眼評価点i2 mにおける少なくとも1つの第2の単眼光学特性Mon(b)の値、及び、前記第2の単眼評価点i2 mと関連付けられる第1の眼鏡レンズの第1の単眼基準点i1 rにおける少なくとも1つの第2の単眼光学特性Mon(b)の値の両方に依存する。
好ましくは、多数の第1(i1 m)及び/又は第2の単眼評価点i2 m、特に好ましくは全ての第1(i1 m)及び/又は第2の単眼評価点i2 mには、それに対して特定の着用状況で水平対称な第2又は第1の眼鏡レンズの評価点iが、対応する第2のi2 r又は第1の単眼基準点irとして割り当てられる。好ましい実施形態において、この場合、関連する視点が、特定の着用状況において左及び/又は右眼鏡レンズの局所座標系で反対の座標を水平方向で有していれば、すなわち、第1又は第2の眼鏡レンズのそれぞれの対称基準点(座標の原点)に対して反対の座標を水平方向で有していれば、すなわち、同じ距離であるが反対方向に変位されれば、しかし、特に垂直方向では、同じ座標を有すれば、評価点の対(i1,i2)が水平対称であると見なされる。したがって、先に典型的に記載された座標系においては、2つの視点のx個の構成要素P1,x及びP2,xに関して、P1,x=-P2,xが成り立つ。好ましい実施形態において、局所座標系の座標原点は、特定の着用状況において、左右の眼のそれぞれのゼロ視野方向で眼鏡レンズの前面の視点にある。したがって、それぞれの対称基準点は、垂直座標、又は、水平対称評価点の位置もしくは視点から独立していることが好ましい。他の好ましい実施形態において、2つの局所座標系の原点、すなわち、対称基準点は、視点の垂直位置に依存する。すなわち、全ての第1のy個の値におけるP1,x=0に関する点は、第1の眼鏡レンズの主視線上にあり、また、全ての第2のy個の値におけるP2,x=0に関する点は、第2の眼鏡レンズの主視線上にある。したがって、水平対称視点は、視野のそれぞれの主視線から同じ水平距離を有する。この場合、それぞれの対称基準点は、水平対称視点の対のそれぞれの視点と同じ垂直位置を伴う視野の主視線上の点である。ここで、両方の視点は、対称基準点に対して鼻音で又は時間的にシフトされる。
好ましくは、少なくとも1つの第2の光学特性Mon(b)が非プリズム光学特性を含む。したがって、少なくとも1つの第2の光学特性Mon(b)は、プリズム屈折力だけでなく特にプリズム差を特徴付け又はプリズム屈折力だけに依存せず特にプリズム差に依存しない少なくとも1つの単眼特性に関連するのが好ましい。特に、両眼関数は、第1及び/又は第2の眼鏡レンズのプリズム屈折力の値に依存するだけでなく、特に、第1及び第2の眼鏡レンズのプリズム屈折力の差に依存するのが好ましい。好ましい実施形態では、少なくとも1つの第2の単眼光学特性が少なくとも1つの非プリズム単眼光学特性を含む。
他の好ましい実施形態において、計算又は最適化ステップは、垂直及び/又は水平プリズム屈折力と垂直又は水平プリズム基準屈折力との差が、剰余関数
Figure 0005491410
を伴う
Figure 0005491410
に係る両眼目的関数において考慮に入れられるように行なわれる。
ここで、
PR(i)は、右眼鏡レンズのi番目の評価点における実際の垂直及び/又は水平プリズム屈折力を示し、
PL(i)は、左眼鏡レンズのi番目の評価点における実際の垂直及び/又は水平プリズム屈折力を示し、
Psoll(i)は、i番目の評価点によって定められる眼鏡レンズの対応する点における右眼鏡レンズと左眼鏡レンズとの間の垂直及び/又は水平プリズム屈折力の差ΔPの所望値を示し、
gPiは、眼鏡レンズのi番目の評価点における垂直及び/又は水平プリズム屈折力の重み付けを示している。
好ましい実施形態では、
Figure 0005491410
が成り立つ。
垂直プリズム屈折力及び水平プリズム屈折力は、プリズム屈折力のそれぞれの垂直成分及び水平成分としてそれぞれ規定される。
好ましくは、両眼計算又は最適化ステップの前に、この方法は、第1の単眼関数F(1) mono又は第2の単眼関数F(2) monoが最小化されるように第1及び/又は第2の単眼計算又は最適化ステップを含む。
第1又は第2の単眼計算又は最適化ステップは、それぞれの他の単眼関数がこのステップで考慮に入れられないように行なわれる。第1又は第2の単眼計算又は最適化ステップを前もって行なうことにより、その後の両眼計算又は最適化ステップで両眼最適化のための好ましいベースライン条件としての役目を果たし、且つ少なくとも1つの眼鏡レンズの特に高速で正確な最適化及び製造に寄与する、単眼の最適化された第1又は第2の眼鏡レンズが生じる。
好ましくは、第1の眼鏡レンズの各両眼評価点i1 bに、特定の着用状況に関して、直交異方性をとるレイトレーシングによって第2の眼鏡レンズの対応する両眼評価点i2 bが決定される。
好ましくは、この方法は、優位眼を決定又は定めるステップを含み、優位眼に対応する眼鏡レンズ対の眼鏡レンズが第2の眼鏡レンズとして定められる。
好ましくは、両眼計算又は最適化ステップは、第1の眼鏡レンズの少なくとも1つの表面の変化又は修正によって目的関数Fが最小化されるようにする第1の片側変化ステップを含み、一方、第2の眼鏡レンズは不変のままである。特に好ましくは、両眼計算又は最適化ステップは、第2の眼鏡レンズの少なくとも1つの表面の変化によって目的関数Fが最小化されるようにする第2の片側変化ステップを更に含み、一方、第1の眼鏡レンズは不変のままである。第1の片側変化ステップは、第2の片側変化ステップの前に行なわれるのが好ましい。
好ましくは、両眼計算又は最適化ステップは、第1及び第2の片側変化ステップが交互態様で順々に数回実行されるように行なわれる。ここでは、第1の片側変化ステップから始めるのが好ましい。
好ましくは、両眼計算又は最適化ステップが多数の両側変化ステップを含み、これにより各両側変化ステップは、
− 第1及び第2の眼鏡レンズの両方の少なくとも1つの表面を変化させ又は修正し、
− 変化又は修正された眼鏡レンズにおける目的関数を解析する、
ことを含む。
更に、本発明は、コンピュータにロードされて実行されるときに、特定の着用状況に関して眼鏡の眼鏡レンズ対の第2の眼鏡レンズと共に使用するために眼鏡レンズ対における、少なくとも1つの第1の眼鏡レンズを最適化するための方法を行なうようになっているプログラム部分を含むコンピュータ・プログラム・プロダクトであって、第1の眼鏡レンズの少なくとも1つの表面を最適化するための方法が、それぞれの重み係数g(1)及びgbinoをそれぞれ伴う少なくとも1つの第1の単眼関数F(1) monoと1つの両眼関数Fbinoとの和として規定される目的関数
Figure 0005491410
が最小化されるように行なわれる両眼計算又は最適化ステップを含み、第1の単眼関数F(1) monoが、第1の眼鏡レンズの多数の評価点i1における少なくとも1つの第1の単眼光学特性Mon(m1)の値に依存し、第1の眼鏡レンズの1つの両眼評価点i1 bと特定の着用状況における第2の眼鏡レンズの対応する両眼評価点i2 bとからそれぞれ構成される多数の対(i1 b,i2 b)に関する両眼関数Fbinoが、第1の眼鏡レンズの両眼評価点i1 b及び第2の眼鏡レンズの両眼評価点i2 bの両方における第2の単眼光学特性Mon(b)の値に依存する、コンピュータ・プログラム・プロダクトを提供する。
更なる態様において、本発明は、コンピュータ・プログラムを記憶して成る記憶媒体であって、コンピュータ・プログラムが、コンピュータにロードされて実行されるときに特定の着用状況に関して眼鏡の眼鏡レンズ対の第2の眼鏡レンズと共に使用するために、眼鏡レンズ対における少なくとも1つの第1の眼鏡レンズを最適化するための方法を行なうようになっており、第1の眼鏡レンズの少なくとも1つの表面を最適化するための方法が、それぞれの重み係数g(1)及びgbinoをそれぞれ伴う少なくとも1つの第1の単眼関数F(1) monoと1つの両眼関数Fbinoとの和として規定される目的関数
Figure 0005491410
が最小化されるように行なわれる両眼計算又は最適化ステップを含み、第1の単眼関数F(1) monoが、第1の眼鏡レンズの多数の評価点i1における少なくとも1つの第1の単眼光学特性Mon(m1)の値に依存し、第1の眼鏡レンズの1つの両眼評価点i1 bと特定の着用状況における第2の眼鏡レンズの対応する両眼評価点i2 bとからそれぞれ構成される多数の対(i1 b,i2 b)に関する両眼関数Fbinoが、第1の眼鏡レンズの両眼評価点i1 b及び第2の眼鏡レンズの両眼評価点i2 bの両方における第2の単眼光学特性Mon(b)の値に依存する、記憶媒体を提供する。
最後に、本発明は、眼鏡レンズを製造するための装置であって、
− 眼鏡レンズの目的データ又は目的仕様を得るための取得手段と、
− 特定の着用状況に関して眼鏡の眼鏡レンズ対の第2の眼鏡レンズと共に使用するために眼鏡レンズ対における少なくとも1つの第1の眼鏡レンズを計算して最適化するための計算・最適化手段であって、第1の眼鏡レンズの少なくとも1つの表面の計算及び最適化が、それぞれの重み係数g(1)及びgbinoをそれぞれ伴う少なくとも1つの第1の単眼関数F(1) monoと1つの両眼関数Fbinoとの和として規定される目的関数
Figure 0005491410
が最小化されるように行なわれる両眼計算又は最適化ステップを含み、第1の単眼関数F(1) monoが、第1の眼鏡レンズの多数の評価点i1における第1の眼鏡レンズの目的データ又は目的仕様に関する少なくとも1つの第1の単眼光学特性Mon(m1)の値に依存し、第1の眼鏡レンズの1つの両眼評価点i1 bと特定の着用状況における第2の眼鏡レンズの対応する両眼評価点i2 bとからそれぞれ構成される多数の対(i1 b,i2 b)に関する両眼関数Fbinoが、第1の眼鏡レンズの両眼評価点i1 b及び第2の眼鏡レンズの両眼評価点i2 bの両方における第2の単眼光学特性Mon(b)の値に依存する、計算・最適化手段と、
を備える装置を提供する。
ここで、特に、眼鏡着用者の更なる個人データ、特に個々の着用位置及び/又は個々の物体距離モデルと共に、少なくとも1つの眼鏡レンズにおける目的データを眼鏡着用者の個人の処方データとして自動的に測定することができ、あるいは、それらのデータを、取得手段としてのユーザインタフェースを介して、眼鏡レンズを製造するためのシステム又は装置へ転送又は手渡すことができる。特に、眼鏡レンズ対の2つの眼鏡レンズの処方データ、及び/又は眼鏡着用者の個人データ、着用位置及び/又は物体モデルの位置は、データ遠隔転送又は「オンライン 」により、本発明に係る眼鏡レンズを製造するための装置へ送られる。眼鏡着用者の不同視を考慮する眼鏡レンズの最適化は、伝送された処方データ及び/又は個人データに基づいて行なわれる。したがって、目的データは、特に、目的関数で考慮に入れられるべき、特に個々の着用位置における眼鏡レンズの光学特性の目的仕様又は所望仕様のための基準を与える。
本発明に係る最適化された眼鏡レンズ又は眼鏡レンズ表面は、数値制御される工具により、鉱物ガラス又はプラスチックから製造されるのが好ましい。
以下、添付図面を参照して、好ましい実施形態に基づいて本発明を説明する。
図1A及び図1Bは、従来通りに最適化される(図1A)及び本発明にしたがって最適化される(図1B)着用位置の眼鏡レンズ(レンズ+眼)における非点収差の違いの等値線を示している。 図2A及び図2Bは、従来通りに最適化される(図2A)及び本発明にしたがって最適化される(図2B)着用位置の眼鏡レンズ(レンズ+眼)における屈折力の違いの等値線を示している。 図3A及び図3Bは、従来通りに最適化される(図3A)及び本発明にしたがって最適化される(図3B)着用位置の眼鏡レンズ(レンズ+眼)における屈折不均衡の等値線を示している。 少なくとも1つの眼鏡レンズを最適化又は製造するための好ましい装置の一実施例の概略図を示している。
本発明に係る眼鏡レンズ対の最適化及び製造のため、着用の特性の両眼差が目的関数で考慮に入れられる最適化方法が特に使用される。本発明によれば、表面値のみならず、着用の特定の状況の実際の光線経路における眼鏡レンズの局所的な光学特性が考慮に入れられる。
より良い理解のため、まず、例えばW.Becken等の「Optimierung der Abbildungseigenschaften unter physiologischen Aspekten」Z.Med.Phys,1/2007に記載されるような単眼最適化について説明する。完全な補正において決定的に重要なことは、着用の光線経路中の頂点球面での波面の広がり行列SSKと、屈折からの対応する行列SRefとの適合性である。しかしながら、眼鏡レンズの全ての評価ポイントを同時に完全補正することは一般に不可能である。したがって、屈折損失の広がり差分行列SΔ=SSK-SRefが最小限に抑えられるべきである。これは、その等値球面度数SΔ及びその円柱度数ZΔの最小化を意味する(これらは、広がり差分行列SΔの固有値の平均値又は差に対応する)。最適化の安定のため、SΔ及びZΔの有限値SΔ,Soll及びZΔ,Sollを目標仕様(いわゆる、所望仕様)として事前に定め、それにより、最適化が以下の(単眼)目的関数の最小化へと向けられるようにするのが有利であることが分かった。
Figure 0005491410
ここで、総和は、最適化されるべき眼鏡レンズの10000個を超える評価点iに及ぶことが好ましい。この場合、gz(i)及びgs(i)は局所重み又は重み付け係数を示している。
本発明の好ましい実施形態によれば、ここで、K(K≧1は整数)個の両眼特性Bin(k),k=1,...,Kが定められれば(以下で、好ましい実施形態に基づき詳述する)、第1の眼鏡レンズの少なくとも1つの表面の両眼計算又は最適化ステップのための目的関数は、以下の関数であることが好ましい。
Figure 0005491410
ここで、g(1)=gr,g(2)=gl及びgbinoは、重み因子又は重み付け係数を示しており、また、F(1) mono=Fr mono and F(2) mono= Fl monoは、第1の又は右単眼関数及び第2の又は左単眼関数を示している。単眼関数は、方程式(1)による類推によって与えられることが好ましい。すなわち、特に、
Figure 0005491410
である。
方程式(3)における2つの単眼関数の解析は個別に行なわれる。この場合、Fr monoにおける指数irは、右レンズにおける全ての評価点にわたって実行し(ir∈Gr)、また、Fl monoにおける指数ilは、左レンズにおける全ての点にわたって実行する(il∈Gl)。
好ましい実施形態において、両眼関数は、
Figure 0005491410
によって定められる。
ここで、指数kは、考慮に入れられるべき全ての両眼特性にわたって実行し、また、指数ir,ilは、全ての評価点にわたって実行する。変数Bin(k)は両眼特性であり(以下及び表2を参照)、また、Bin(k) Sollは所望の仕様又はその局所的な所望値である。また、g(k) Binは、評価点に応じた局所両眼重み関数である。表記g(k) Bin(il),Bin(k)(il),Bin(k) Soll(il)において、独立変数(il)は、特に、左レンズ上の点P1及び右レンズ上の点Prの点対(P1(il),Pr(il))における略記を表わしている。この場合、両方の点を左指数ilによって定めることができる。したがって、独立変数(ir)は、特に、右指数irのみによって事前に定めることができるそのような点対(P1(ir),Pr(ir))を表わす。随意的に、点を例えば前面上又は後面上に置くことができる。
点対(P1,Pr)は、単眼特性が特に両方のレンズで比較されるべきそれぞれの眼鏡レンズ上の点を示す。ここで、以下の異なる領域がレンズ上で特に区別されるようになっている。
a)両眼計算可能領域GBr及びGBl:各点対(P1,Pr)が対応する点対と呼ばれる。ここで、P1は、左レンズ上の左主光線の透過点であり、Prは、右レンズ上の右主光線の透過点であり、この場合、両方の主光線は、それらが物体空間内で決定されるべき物体面上で交差することを特徴とする。右レンズ上で対応する点Prを見つけることができる左レンズ上の点P1を伴う領域は、左レンズの両眼計算可能領域GBlと呼ばれる。右レンズの対応する領域は、右レンズの両眼計算可能領域GBrと呼ばれる。点P1(il)及びPr(ir)がそれぞれGBl内及びGBr内にあるグリッド指数il, irの別個の組も、それぞれGBl及びGBrと称される。
b)左レンズの両眼計算不可能領域、すなわち、il∈Glであるが
Figure 0005491410
c)右レンズの両眼計算不可能領域、すなわち、ir∈Grであるが
Figure 0005491410
ここで、方程式(4)における第1の総和は、両眼計算可能領域a)内の点に関連する。好ましくは、まず、右指数irが設定されて、それに関してPrが決定されるとともに、物体面上の関連する点が決定される。その後、主光線繰り返しにおいて、第2の主光線及びP1が計算され、それにより、irに応じて点対(P1(ir),Pr(ir))が設定される。あるいは、類推により、左指数ilに応じて点対(P1(il),Pr(il))を決定することもできる。両方のケースにおいて、方程式(4)における総和は、両眼計算可能領域の全体を掃引する。一般的な制限を伴うことなく、以下では、第1の総和がir∈GBrによって表わされる。
ここで、方程式(4)における第2の総和は、左レンズの両眼計算不可能領域内、すなわち、領域b)内の点に関連する。両眼関数に対するこの寄与は、両眼視に直接に関係せず、1つ又は複数の眼鏡レンズの耐性のために両眼領域の周縁で目的関数の特に有利な遷移を得るために有益である。好ましくは、点P1(il)が所定の指数irに関して決定され、また、対応する点(存在しない)の代わりに、P1(il)に対して水平対称な点Pr(il)が選択される。
最後に、方程式(4)における第3の総和は、指数irによってカウントされる右レンズの両眼計算不可能領域c)内の点に関連する。
好ましい実施形態によれば、両眼特性Bin(k)(i)(以下では、指数iがil, irの代わりに使用される)が以下のように規定される。両眼光学特性の値
Figure 0005491410
は、評価点iに関してQ(Q≧1は整数)毎に2つの点P1(i),Pr(i)で計算される。両眼光学特性Bin(k)(i)として、好ましくはこの単眼特性の関数
Figure 0005491410
が定められる。この関数は、それぞれの側の少なくとも1つの単眼特性を考慮に入れており、実際には、Monr (q)(i)のうちの少なくとも1つと、Mon1 (q)(i)のうちの少なくとも1つとに依存する。関数f(k)は、2つの単眼特性の差、例えば、
Figure 0005491410
であってもよいが、必ずしもそうである必要はない。
両眼光学特性Bin(k)は、単眼屈折損失の行列SΔ、単眼倍率行列N、及び/又は、単眼プリズムPrの左右結果から形成され得る変数のうちの1つであることが好ましい。
以下の好ましいパラメータ化により、
Figure 0005491410
表1は、新規な典型的で好ましい単眼光学特性を示している。これらの特性は、少なくとも第1、第2、及び/又は第3の単眼光学特性として、目的関数において考慮に入れられてもよい。
Figure 0005491410
等値球面度数SΔは、SΔの固有値平均値を表わす。したがって、円柱度数の値ZΔは、SΔの固有値の差に対応する。角度αΔは、SΔの固有ベクトルのうちの1つの方向を表わす。特に、SΔ, ZΔ及びαΔを用いると、対称行列SΔの3つの自由度が完全に特徴付けられる。倍率行列Nは、非対称であり、したがって、対称行列SΔよりも1つ多い自由度を有する。ねじれ角は、積R(ψT)Nが回転行列
R(ψT)=((cosψT,-sinψT),(-sinψT,cosψT))
と対称になるように特に規定される。この積を用いるやり方は、SΔを用いる方法と同じである。すなわち、NはR(ψT)Nの固有値の平均値であり、Zはその差であり、また、ψNはR(ψT)Nの固有ベクトルのうちの1つの方向である。
以下は、多くの好ましい両眼関数Bin(k)を示す。これらの関数は、特に、前述した好ましい単眼関数Mon(q)の値の(すなわち、値に応じた)関数として表わすことができる。この場合、指数qは、単眼関数だけの前述した典型として選択された番号付けに対する基準としての役目を果たし、また、それはそれとして、限定的な意味をなさない。特に、これは、本発明に必要な単眼関数の次数又は重み付けを意味しない。
表1に係る特性にしたがってのみならず、容易に解釈され得るこれらの特性の特定の組み合わせによっても、両眼左右差を形成するのが実用的であることが分かった。評価点Pr(i)及びP1(i)のそれぞれにおける屈折損失に関して最初の3つの特性によって決定される行列SΔ,r及びSΔ,1を計算する場合には、そこから屈折損失の両眼差分行列ΔSΔ=SΔ,1-SΔ,rを形成できるとともに、そこからSΔ,ZΔΔとの類推により変数SΔ,1r,ZΔ,1rΔ,1rを計算できる(表2中のBin(1)〜Bin(3)を参照)。他の好ましい実施形態では、更に小さい又は更に大きい主経線が左右比較を受ける(Bin(4)又はBin(5))。更なる好ましい実施形態では、差分行列ΔSΔのノルムが形成され(Bin(6))、並びに/又は、円柱度数値及び/もしくは円柱軸が直接に比較される(Bin(7)及び/又はBin(8))。等値球面度数の直接的な比較(時として「屈折不均衡」と称される)が既にBin(1)によって表わされる。
左右の倍率行列の比較に関しては、それらの非対称性に起因して、より多くの可能性がある。特に好ましいのは、倍率、歪み、主倍率方向、及び/又はねじれの直接的な差分計算である(Bin(9)〜Bin(12))。これに代えて又はこれに加えて、両方の倍率行列の対称割合が決定され、そこから差分行列R(ψT,1)N1- R(ψT,r)Nrが形成され、また、固有値の平均値、その差、及び/又は主方向が、前記差分行列からΔSΔとの類推により形成されるとともに、両眼関数において考慮に入れられる。固有値の平均値は既にBin(9)によって与えられ、2つの他の変数はBin(13)及びBin(14)に対応する。他の好ましい実施形態では、Bin(6)との類推により、差分行列N1- Nrのノルムが形成される(Bin(15))。
他の好ましい実施形態では、左右倍率行列を比較するために、
Figure 0005491410
によって倍率商行列が形成される。倍率商行列は、両方の倍率行列が同一である場合には単位行列に等しい。倍率商行列NQにおいては、倍率、歪み、位置又は主倍率方向、及び/又はねじれが、好ましくはNとの類推によって決定される(Bin(16)〜Bin(19))とともに、それに対応して両眼関数で考慮に入れられる。両方の倍率行列N1及びNrが等しい場合には、NQ=1が単位行列であり、その倍率が1であり、その歪みが0であり、その主方向が不確定であり、そのねじれが0である。
更なる好ましい実施形態では、これに代えて又はこれに加えて、単眼光学特性のプリズムから、水平広がり位置及び/又は垂直プリズム差(Bin(20)〜Bin(21))が両眼光学特性として両眼関数で考慮に入れられる。それにより、屈折左右不同症の矯正のために眼鏡で用いる眼鏡レンズ又は眼鏡レンズ対を、屈折左右不同症を考慮に入れる特に好ましい態様で最適化又は製造できる。
Figure 0005491410
Figure 0005491410
表2: 好ましい実施形態にしたがって両眼関数において択一的に又は組み合わせて考慮に入れられる両眼変数
好ましい実施形態において、両眼計算又は最適化ステップは、第1及び/又は第2の眼鏡レンズ(すなわち、随意的には、前面及び/又は後面)が、左レンズではn1個のスプライン係数によって定められ、且つ右レンズではnr個のスプライン係数によって定められるように行なわれる。この場合、スプライングリッドが評価点にあってもよいが、そうである必要はない。
好ましくは、各レンズにおける(特に、両眼最適化において変化される各レンズの)開始状態は、単眼的に有利な状態であると想定される。特に適するのは、方程式(1)における目的関数にしたがって事前に単眼的に最適化されるレンズである。
好ましい実施形態では、両眼計算又は最適化ステップが片側両眼最適化を含む。これは、一方の眼が眼鏡着用者によって好まれる(優位眼)場合に特に好ましい。ここで、好ましくは、他方側のレンズだけが変えられ、また、それによって両眼特性を向上させることができる場合にはその単眼特性が悪化することが認められる。典型的には、左レンズのn1個の係数が維持され、一方、右レンズのnr個の係数が変えられて、それにより、方程式(2)における目的関数が最小化される。
右レンズの片側最適化では、左側単眼目的関数Fl monoの寄与度が方程式(2)のFに対して一定であるため、それを省略することもでき、それにより、レンズに関する結果を変えることなく、方程式(2)の代わりに、最適化が以下の目的関数にしたがって行なわれてもよい。
Figure 0005491410
更なる好ましい実施形態では、方程式(4)の両眼関数の代わりに、
Figure 0005491410
が方程式(8)又は方程式(2)の目的関数における両眼関数として使用される。
本発明の更なる好ましい実施形態において、両眼計算又は最適化ステップは、制約なく両側同時両眼最適化を含む。特に、方程式(2)にしたがって行なわれる両眼最適化では、n1+nr個の全てのスプライン係数が同時に変えられる。この場合、目的関数を最小化するためにニュートン探索アルゴリズム(又は、異なる方法)が使用されるのが好ましい。ここで、表記「制約なく」とは、実際にn1+nr個のスプライン係数の全てが互いに独立であることを意味する。これは、屈折左右不同症の場合など、2つの眼鏡レンズが異なる場合に特に有益である。両眼屈折力均等の場合には、例えば異なる重みにより一方側で他方側とは異なって特定の単眼特性を扱うために、両方のレンズの独立最適化を使用できる。方程式(8)及び(9)の目的関数の変化は両側同時両眼最適化には制約なく適さない。これは、両方のレンズが変えられるからである。
本発明の更に好ましい実施形態では、両眼計算又は最適化ステップが制約をもって両側同時両眼最適化を含む。特に、好ましい実施形態では、左右の眼鏡レンズが鏡面対称態様で最適化又は製造される。この場合、好ましくはn1+nrであり、また、左レンズのスプライン係数が右レンズのスプライン係数と一致する。左単眼の所望の仕様又は所望の値及び重みは、右単眼と同一視されることが好ましい。このとき、方程式(2)の目的関数ではFl mono=Fr monoであり、また、方程式(4)における両眼目的関数では、第2及び第3の小計が同一である。この特別のケースでは、方程式(8)(9)に係る目的関数の2つの全ての変化が方程式(2,4)に対して結果を変化させない。対称性のため、すなわち、glFl mono=grFr monoに起因して、また、方程式(4)における第2及び第3の総和の適合性に起因して、これらの変化は、方程式(2)及び(4)のそれぞれにおいて
Figure 0005491410
に関しgl→gl/2 , gr→gr/2 及び g(k) Bin(ir)→g(k) Bin(ir)/2であるとすると、方程式(2,4)における当初の目的関数に相当する。制約を伴う両眼最適化における開始状態として、好ましくは単眼的に有利な又は最適化されたレンズが与えられる。方程式(1)にしたがって単眼的に最適化されるレンズは特に適している。
本発明の更なる好ましい実施形態では、両眼計算又は最適化ステップが両側順次両眼最適化を含む。これを用いると、両方の眼鏡レンズを最適化することができる。その場合、計算又は最適化ステップのため、方程式(2)及び(4)の目的関数にしたがって、又は別の手段として左右の目的関数にしたがって片側両眼最適化を行なうことにより、最適化問題の多数の自由度が減少されなければならない。各片側最適化プロセス、すなわち、各シーケンスは、このシーケンスにおける目的関数の値がそれ以上変化しなくなるまで実行することができ、又は、変化が特定のキャンセル基準に該当する場合には早期にキャンセルできる。自由パラメータを減らすことにより、計算又は最適化及び製造をかなり加速させることができる。
左右側の交互の最適化は、結果がそれ以上変化しなくなるまで続けられる。この最終的な結果は、制約を伴わない両側同時両眼最適化の結果とは異なるが、個々のシーケンスのためのステップの数が適切に選択される場合には良好な近似を表わす。この方法は、優位眼を決定する又は定めるステップを含むことが好ましい。特に好ましくは、順次最適化は、優位眼から離れて面する眼鏡レンズの修正又は両眼最適化から始められる。特に、シーケンスの第1の最適化ステップの変化が最も強力である。単眼最適条件に対する優位眼の変化は、第2のシーケンスで行なわれ、それに対応して弱くなる。
本発明の更に好ましい実施形態において、両眼計算又は最適化ステップは、修正目的関数を用いる両側順次両眼最適化を含む。片側両眼最適化との類推により、方程式(8)(9)に係る目的関数が修正される。
図1A〜図3Bは、制約を伴う両側同時両眼最適化の一実施例を示している。これらの図1〜図8は、眼鏡レンズの前面に対して接線方向のデカルト座標系に関連し、その座標系の原点は、対応する眼の前方のゼロ視野方向にあることが好ましい。x−y面は、プリズム基準点又は幾何学的中心で前面に対して接線方向であることが好ましく、全ての座標値x,yがmm単位で示される。個々の図は、例示的な変数の等値線を示している。
特に、図は、両眼屈折力均等と共に使用するための遠近両用眼鏡レンズ対の最適化又は製造に関連する。特に、図は、処方sph=−7.0Dのマイナス屈折力レンズに関連する。境界条件として、好ましくは、左右眼鏡レンズの最適化されるべき表面の係数が前述したように同一視される。
まずに、方程式(1)に示される目的関数を最小化することによって単眼最適化が行なわれる。結果として得られる単眼的に最適化された眼鏡レンズは、両眼最適化のための基準を形成する。この場合、方程式(9)に係る両眼関数では、屈折不均衡が表2に係る両眼光学特性Bin(1)=SΔ,1r=SΔ,1-SΔ,rとして考慮に入れられる。特定の着用状況での眼鏡レンズと眼との組み合わせにおける単眼光学特性屈折力及び非点収差が、単眼的にのみ最適化された眼鏡レンズ(図1A及び図2A)及び本発明にしたがって最適化された眼鏡レンズ(図1A及び図2A)に関して、図1(非点収差)及び図2(屈折力)に示されている。また、図3は、従来通りに最適化された眼鏡レンズ(図3A)及び本発明にしたがって最適化された眼鏡レンズ(図3B)における両眼光学特性Bin(1)=SΔ,1r=SΔ,1-SΔ,rを示している。従来の眼鏡レンズ(図3A)では、SΔ,1r>0.15dptという屈折不均衡における値が遠見部で生じるとともに、更にはSΔ,1r>0.3dptといった領域が近見部で生じるが、SΔ,1r≦0.08dptという遠見部で最大限に生じる屈折不均衡の値及び近見部のSΔ,1r≦0.15dptが本発明に係る最適化によって減少され、それにより、眼鏡で用いる眼鏡レンズの結像特性及び耐性がかなり向上される。
第2の眼鏡レンズのi番目の評価点に対応する視点は、眼鏡着用者の眼の前方において第1の眼鏡レンズ及び第2の眼鏡レンズを着用する状況で直交異方性をとるレイトレーシングにより計算されるのが好ましい。その際、特に、第1の主光線の経路及び関連する波面が計算される。第1の主光線は、第1の(例えば右の)眼の眼球回転中心から、最適化されるべき(例えば右の)眼鏡レンズの前面上又は後面上の透過点を通過して、所定の物点へと至る光線として規定されるのが好ましい。最適化されるべき眼鏡レンズの前面又は後面との第1の主光線の透過点がi番目の評価点を表わす。波面の計算は、波面トレーシングによって行なわれるのが好ましい。
その後、視軸が交差する場合(直交異方性)には第2の主光線の経路が繰り返され、また、その後、第2の主光線と関連する波面が計算される。第2の主光線は、所定の物点、第2の(例えば左の)眼鏡レンズ、及び第2の(例えば左の)眼の眼球回転中心を通過する光線として規定されるのが好ましい。
第2の眼鏡レンズの前面又は後面との第2の主光線の透過点は、第2の眼鏡レンズのi番目の評価点に対応する視点を表わす。
波面のデータから、特定の着用状況における第1又は第2の眼鏡レンズのi番目の評価点での非点収差ずれ及び波面の屈折障害などの単眼光学特性を決定することができる。非点収差ずれは、眼鏡レンズの実際の非点収差と所要の(所望の)非点収差との差を表わす。また、屈折障害は、眼鏡レンズの実際の屈折力と所要の(所望の)屈折力との差を表わす。好ましくは、非点収差の差は、第1及び第2の眼鏡レンズのそれぞれのこのように計算されたずれの(例えば米国特許出願公開第2003/0117578号に記載されるような斜め交差円柱法又は交差円柱法に基づく)差を表わす。交差円柱法によれば、左右の眼鏡レンズの円柱度数又は非点収差の差が以下のように形成されるのが好ましい。
Figure 0005491410
この場合、
zylRは、右眼鏡レンズの円柱度数の大きさを示し、
ARは、右眼鏡レンズの円柱度数の円柱軸を示し、
ZylLは、左眼鏡レンズの円柱度数の大きさを示し、
ALは、左眼鏡レンズの円柱度数の円柱軸を示し、
ZylDifは、結果として得られる円柱度数の大きさを示し、
ADifは、結果として得られる円柱度数の円柱軸を示す。
屈折均衡は、最適化されるべき眼鏡レンズと第2の眼鏡レンズとの平均屈折力の差の絶対値を表わす。
垂直プリズム差は、眼側主光線を単眼面へ投影して、直線間の角度をcm/m単位で表わすことにより生じるのが好ましい。単眼面は、2つの眼の眼球回転中心を接続する直線の中央の点を通過し且つ前記直線に対して垂直な面である。
2つの眼は、平均着用位置(例えば、DIN 58208 part2に基づく)に配置される平均モデル眼(例えば、グルストランドの概略眼)であってもよい。あるいは、2つの眼は、眼鏡着用者の個人パラメータを考慮に入れ、所定の(個々の)着用位置に配置されるモデル眼であってもよい。また、単眼又は単眼座標の定義に関しては、Heinz Diepesによる教科書「Refraktionsbestimmung 」vol. 3 DOZ Verlag,Heidelberg 2004,74〜75頁、及び、lan P.Howard ,Brian J.Rogersによる教科書「Binokular Vision and Stereopsis」Oxford University Press,1995 38〜39頁、560頁を参照されたい。
ここで、眼鏡レンズ対の2つの眼鏡レンズの処方データ、並びに/又は、眼鏡着用者、着用位置及び/もしくは物体モデル位置の個人データを、好ましくはデータ遠隔転送又は「オンライン 」により、本発明にしたがって眼鏡レンズを製造するための装置へと転送することができる。眼鏡着用者の屈折左右不同症を考慮する眼鏡レンズの最適化は、伝達された処方データ及び/又は個人データに基づいて行なわれる。
主光線の経路及び関連する波面の計算で考慮に入れられる第2の眼鏡レンズのデータ(厚さ、前面及び後面の頂点間深さ、及び/又は局所的局率)は、屈折損失の修正のために必要とされる処方値(すなわち、規定の球面屈折力、円柱屈折力、累進屈折力、及び/又はプリズム屈折力)を有する基準眼鏡レンズに関連する理論データであってもよい。
しかしながら、例えば走査装置又は干渉計を用いて前面及び/又は後面の頂点間深さを測定することにより、眼鏡レンズのデータを得ることができる。測定は、所定の距離を隔てて位置されるラスターの点で行なわれるのが好ましい。その後、例えばスプライン関数によって表面全体を再構成することができる。これにより、頂点間深さの想定し得る製造関連のずれを、眼鏡レンズの計算又は最適化において同様に考慮に入れることができる。第2の眼鏡レンズの測定データを、データ遠隔転送(「オンライン 」)により、本発明にしたがって眼鏡レンズを製造するための装置へ送信することもできる。
好ましくは物体側前面である第1の眼鏡レンズの2つの表面のうちの一方は、単純な回転対称面であることが好ましい。この場合、眼鏡レンズの最適化は、好ましくは眼側の後面である反対側の表面の表面最適化を含むことが好ましく、それにより、前述した目的関数が最小化される。このように最適化された表面は、通常、非回転対称面、例えば非球面、トロイダル面、又はプログレッシブ面である。
図4に概略的に示されるように、適切なコンピュータ100又はネットワークにロードされて実行される際に、特定の着用状況に関して眼鏡の眼鏡レンズ対の第2の眼鏡レンズと共に使用するために、眼鏡レンズ対における少なくとも1つの第1の眼鏡レンズを最適化し又は計算するための方法を行なうようになっているコンピュータ・プログラム・プロダクト(すなわち、装置の特許カテゴリーの請求項に記載されたコンピュータ・プログラム)200が提供される。コンピュータ・プログラム・プロダクト200は、物理記憶媒体又はプログラムキャリア120に記憶させることができる。また、コンピュータ・プログラム・プロダクトはプログラム信号として存在することもできる。
以下、図4を参照して、想定し得るコンピュータ又はネットワークアーキテクチャについて説明する。コンピュータ100のプロセッサ110は、例えば、中央プロセッサ(CPU)、マイクロコントローラ(MCU)、又はデジタル信号プロセッサ(DSP)である。記憶装置120は、時間的に限られた態様又は永久的態様でデータ及びコマンドを記憶する要素を象徴している。より良い理解のために記憶装置120がコンピュータ100の一部として示されているが、記憶機能は、他の場所、例えばプロセッサ自体(例えば、キャッシュ、レジスタ)で、及び/又はネットワーク300でも、例えばコンピュータ101/102でも実施することができる。記憶装置120は、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、プログラム可能又はプログラム不可能PROM、もしくは他のアクセスオプションを有するメモリであってもよい。メモリ120は、コンピュータ可読プログラムキャリアに物理的に実装又は格納されてもよく、例えば、
(a)磁性キャリア(ハードディスク、フロッピディスク、磁気テープ)
(b)光学キャリア(CD−ROM、DVD)
(c)半導体キャリア(DRAM、SRAM、EPROM、EEPROM)
に物理的に実装又は格納されてもよい。
随意的に、メモリ120は異なる媒体にわたって配される。メモリ120の一部を固定態様又は交換可能な態様で取り付けることができる。コンピュータ100は、読み書きのためにフロッピディスクドライブなどの既知の手段を使用する。
メモリ120は、Bios(基本入出力システム)、オペレーティングシステム(OS)、プログラムライブラリ、コンパイラ、インタープリタ、及び/又は表計算ソフト又は文書処理プログラムなどのサポート要素を記憶する。これらの要素は、より良い理解のために図示されていない。サポート要素は、市販されており、専門家によってコンピュータ100にインストール又は実装することができる。
プロセッサ110、メモリ120及び入出力装置は、少なくとも1つのバス130によって連結され、及び/又は、随意的に(単一方向、双方向、又は多方向)ネットワーク300(例えば、インターネット)を介して接続され、又は、互いに通信する。バス130及びネットワーク300は、コマンド及びデータ信号の両方を伝送する論理接続及び/又は物理接続を表わす。コンピュータ100内の信号は主に電気信号であり、一方、ネットワーク内の信号は、電気信号、磁気信号、及び/又は光信号であり、あるいはまた、無線信号である。
ネットワーク環境(例えばネットワーク300)は、全オフィス的、全社的なコンピュータネットワーク、イントラネット、及びインターネットで一般的である(すなわち、ワールド・ワイド・ウェブ)。ネットワーク内でのコンピュータ間の物理的距離は何ら重要ではない。ネットワーク300は無線又は有線ネットワークであってもよい。ネットワーク300の実施における想定し得る例は、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、無線ローカル・エリア・ネットワーク(WLAN)、広域ネットワーク(WAN)、ISDNネットワーク、赤外線リンク(IR)、無線リンク、例えばユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム(UMTS)又は衛星中継である。伝送プロトコル及びデータフォーマットは知られている。例としては、TCP/IP(伝送制御プロトコル/インターネット・プロトコル)、HTTP(ハイパーテキスト転送プロトコル)、URL(ユニーク・リソース・ロケータ)、HTML(ハイパーテキスト・マークアップ言語)、XML(拡張可能マークアップ言語)、WML(ワイヤレス・アプリケーション・マークアップ言語)、ワイヤレス・アプリケーション・プロトコル(WAP)などが挙げられる。
入出力装置はユーザインタフェース160の一部であってもよい。入力装置140は、コンピュータ100によって処理されるべき命令及びデータを与える装置である。例えば、入力装置140は、キーボード、ポインティングデバイス(マウス、トラックボール、カーソル矢印)、マイクロフォン、ジョイスティック、及びスキャナである。全ての例は、好ましくはグラフィカル・ユーザ・インタフェースを介して人の相互作用を伴う装置であるが、装置140は、無線受信器(例えば、衛星アンテナ又は地上アンテナを用いて)、センサ(例えば、温度計)、カウンタ(例えば、工場内の部品カウンタ)など、人の相互作用を伴うことなく済ませることもできる。入力装置140は、記憶媒体又はキャリア170を読み取るために使用することができる。
出力装置150は、既に処理された命令及びデータを表示する装置を示している。例としては、モニタ又は異なるディスプレイ(ブラウン管、フラットスクリーン、液晶ディスプレイ、ラウドスピーカ、プリンタ、振動アラーム)が挙げられる。入力装置140と同様に、出力装置150は、好ましくはグラフィカル・ユーザ・インタフェースを介してユーザと通信するのが好ましい。また、出力装置は、他のコンピュータ101、102等と通信してもよい。
入力装置140及び出力装置150を1つの単一の装置の状態に組み合わせることができる。両方の装置140、150を選択的に設けることができる。
コンピュータ・プログラム・プロダクト200は、本発明又は本発明の好ましい実施形態に係る方法の方法ステップを特にプロセッサ110に実行させるプログラム命令、及び随意的にはデータを含む。すなわち、コンピュータ・プログラム200は、コンピュータ100の機能及びネットワークシステム300とのコンピュータの相互作用を規定する。例えば、コンピュータ・プログラム・プロダクト200は、任意のプログラミング言語のソースコードとして、及び/又はコンパイルされた形式(すなわち、機械可読形式)のバイナリコードとして存在し得る。当業者は、前述したサポート要素(例えば、コンパイラ、インタープリタ、オペレーティングシステム)のいずれかと共にコンピュータ・プログラム・プロダクト200を使用することができる。
コンピュータ・プログラム・プロダクト200はメモリ120に記憶されるものとして示されているが、コンピュータ・プログラム・プロダクト100が他の場所(例えば、記憶媒体又はプログラムキャリア170)に記憶されてもよい。
記憶媒体170は、コンピュータ100の外部にあるように例示されている。コンピュータ・プログラム・プロダクト200をコンピュータ100へ転送するため、記憶媒体170を入力装置140内に挿入することができる。記憶媒体170は、任意のコンピュータ可読キャリアとして、例えば前述した媒体(メモリ120を参照)のうちの1つとして実施できる。好ましくはネットワーク300を介してコンピュータ100へ転送されるプログラム信号180は、コンピュータ・プログラム・プロダクト200を含むこともでき、又は、コンピュータ・プログラム・プロダクト200の一部となり得る。
コンピュータシステム50の個々の構成要素を結合するためのインタフェースも知られている。簡略化のため、インタフェースは示されていない。インタフェースは、例えば、シリアルインタフェース、パラレルインタフェース、ゲームポート、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)、内部もしくは外部モデム、グラフィックスアダプタ、及び/又は音源カードを有することができる。
眼鏡レンズの処方データを、好ましくは眼鏡着用者の個人データ(個々の着用状況のデータを含む)及び/又は眼鏡レンズのデータ(屈折率、前面及び後面の頂点間深さ)とともに、本発明にしたがって眼鏡レンズを製造するための装置へと、好ましくはデータ遠隔転送を用いて転送することが特に想定し得る。この場合、眼鏡レンズの最適化は、伝送された処方データと個人データとに基づいて行なわれるのが好ましい。
50 コンピュータシステム
100,101,102 コンピュータ
110 プロセッサ
120 メモリ
130 バス
140 入力装置
150 出力装置
160 ユーザインタフェース
170 記憶媒体
180 プログラム信号
200 コンピュータ・プログラム・プロダクト
300 ネットワーク

Claims (20)

  1. 特定の着用状況に関して眼鏡の眼鏡レンズ対の第2の眼鏡レンズと共に使用するために、眼鏡レンズ対における少なくとも1つの第1の眼鏡レンズを最適化して製造するための方法であって、それぞれの重み係数g(1)及びgbinoをそれぞれ伴う少なくとも1つの第1の単眼関数F(1)monoおよび1つの両眼関数Fbinoと剰余項
    Figure 0005491410
    との和として規定される目的関数
    Figure 0005491410
    が最小化されるように、第1の眼鏡レンズの少なくとも1つの表面の両眼計算又は最適化ステップを含み、第1の単眼関数F(1)monoは、第1の眼鏡レンズの多数の評価点i1における少なくとも1つの第1の単眼光学特性Mon(m1)の値に依存し、第1の眼鏡レンズの1つの両眼評価点i1bと特定の着用状況における第2の眼鏡レンズの対応する両眼評価点i2bとからそれぞれ構成される多数の対(i1b,i2b)に関する両眼関数Fbinoは、第1の眼鏡レンズの両眼評価点i1b及び第2の眼鏡レンズの両眼評価点i2bの両方における第2の単眼光学特性Mon(b)の値に依存し、
    両眼計算又は最適化ステップは、第1及び/又は第2の単眼関数で考慮に入れられる少なくとも1つの単眼光学特性が、第1又は第2の眼鏡レンズの屈折損失の等値球面度数Mon(1)=SΔ及び/又は円柱度数Mon(2)=ZΔの大きさを含むように行なわれる、方法。
  2. 両眼計算又は最適化ステップは、剰余項
    Figure 0005491410
    を伴う
    Figure 0005491410
    に係る目的関数における更なる加数として、第2の眼鏡レンズの多数の評価点i2における少なくとも1つの第3の単眼光学特性Mon(m2)の値に依存する重み係数g(2)を伴う第2の単眼関数F(2)monoが考慮に入れられるように行なわれる請求項1に記載の方法。
  3. 両眼計算又は最適化ステップは、
    Figure 0005491410
    に係る第1及び/又は第2の単眼関数において、第1(s=1)又は第2(s=2)の眼鏡レンズの評価点iSにおける少なくとも1つの単眼光学特性Mon(m)の値と関連する所望の値Mon(m)s,Sollとのずれが、それぞれの重み係数gs(m)(is)と共に考慮に入れられるように行なわれる請求項1又は2に記載の方法。
  4. 両眼計算又は最適化ステップは、両眼評価点の各対(i1b,i2b)における両眼関数Fbinoが、第1の眼鏡レンズの両眼評価点i1bにおける第2の単眼光学特性Mon(b)の値と第2の眼鏡レンズの対応する両眼評価点i2bにおける第2の単眼光学特性Mon(b)の値との間の差
    Figure 0005491410
    に依存するように行なわれる請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 両眼計算又は最適化ステップは、
    Figure 0005491410
    に係る両眼関数において、第1の眼鏡レンズの評価点iにおける少なくとも1つの両眼光学特性Bin(k)の値の関連する所望値Bin(k)Sollからのずれがそれぞれの重み係数g(k)bin(i)と共に考慮に入れられるように行なわれ、評価点iにわたる総和が少なくとも第1の眼鏡レンズの両眼評価点i1bにわたって実行され、第1の眼鏡レンズの各両眼評価点i1bにおける少なくとも1つの両眼光学特性Bin(k)は、第1の眼鏡レンズの両眼評価点i1bにおける少なくとも1つの第2の単眼光学特性Mon(b)の値、及び、第2の眼鏡レンズの対応する両眼評価点i2bにおける少なくとも1つの第2の単眼光学特性Mon(b)の値の両方に依存する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の方法。
  6. − 第2の眼鏡レンズの対応する評価点が特定の着用状況で存在しない第1の眼鏡レンズの評価点i1として、多数の第1の単眼評価点i1mを決定し、 − 第2の眼鏡レンズの1つの評価点i2をそれぞれ第2の単眼基準点i2rとして全ての第1の単眼評価点i1rに対して関連付ける、
    ことを更に含み、
    両眼計算又は最適化ステップは、両眼関数Fbinoにおける評価点iにわたる総和が第1の眼鏡レンズの全ての評価点i1にわたって実行されるように行なわれ、第1の眼鏡レンズのそれぞれの第1の単眼評価点i1mにおける少なくとも1つの両眼光学特性Bin(k)は、第1の眼鏡レンズの第1の単眼評価点i1mにおける少なくとも1つの第2の単眼光学特性Mon(b)の値、及び、前記第1の単眼評価点i1mと関連付けられる第2の眼鏡レンズの第2の単眼基準点i2rにおける少なくとも1つの第2の単眼光学特性Mon(b)の値の両方に依存する請求項5に記載の方法。
  7. − 第1の眼鏡レンズの対応する評価点が特定の着用状況で存在しない第2の眼鏡レンズの評価点i2として、多数の第2の単眼評価点i2mを決定し、 − 第1の眼鏡レンズの1つの評価点i1をそれぞれ第1の単眼基準点i1rとして全ての第2の単眼評価点i2mに対して関連付ける、
    ことを更に含み、
    両眼計算又は最適化ステップは、両眼関数Fbinoにおける評価点iにわたる総和が第2の単眼評価点にわたって実行されるように行なわれ、第2の眼鏡レンズのそれぞれの第2の単眼評価点i2mにおける少なくとも1つの両眼光学特性Bin(k)は、第2の眼鏡レンズの第2の単眼評価点i2mにおける少なくとも1つの第2の単眼光学特性Mon(b)の値、及び、前記第2の単眼評価点i2mと関連付けられる第1の眼鏡レンズの第1の単眼基準点i1rにおける少なくとも1つの第2の単眼光学特性Mon(b)の値の両方に依存する請求項5又は6に記載の方法。
  8. 前記1つの眼鏡レンズの全ての単眼評価点imには、それに対して特定の着用状況で水平対称な他の眼鏡レンズの評価点が対応する単眼基準点irとして割り当てられる請求項6又は7に記載の方法。
  9. 少なくとも1つの第2の単光学特性Mon(b)が非プリズム光学特性を含む請求項1ないし8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 第1の単眼関数F(1)mono又は第2の単眼関数F(2)monoが最小化されるように、両眼計算又は最適化ステップの前に第1及び/又は第2の単眼計算又は最適化ステップを含む請求項1ないし9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 第1の眼鏡レンズの各両眼評価点i1bに、特定の着用状況に関して、直交異方性をとるレイトレーシングによって第2の眼鏡レンズの対応する両眼評価点i2bが決定される請求項1ないし10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 優位眼を決定するステップを更に含み、優位眼に対応する眼鏡レンズ対の眼鏡レンズが第2の眼鏡レンズとして定められる請求項1ないし11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 両眼計算又は最適化ステップは、第1の眼鏡レンズの少なくとも1つの表面の変化によって目的関数Fが最小化されるようにする第1の片側変化ステップを含み、一方、第2の眼鏡レンズは不変のままである請求項1ないし12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 両眼計算又は最適化ステップは、第2の眼鏡レンズの少なくとも1つの表面の変化によって目的関数Fが最小化されるようにする第2の片側変化ステップを更に含み、一方、第1の眼鏡レンズは不変のままである請求項13に記載の方法。
  15. 第1の片側変化ステップが第2の片側変化ステップの前に行なわれる請求項14に記載の方法。
  16. 両眼計算又は最適化ステップは、第1及び第2の片側変化ステップが交互態様で順々に数回実行されるように行なわれる請求項14又は15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 両眼計算又は最適化ステップが多数の両側変化ステップを含み、各両側変化ステップは、
    − 第1の眼鏡レンズの少なくとも1つの表面と第2の眼鏡レンズの少なくとも1つの表面とを修正し、
    − 修正された眼鏡レンズにおける目的関数を解析する、
    ことを含む請求項1ないし12のいずれか1項に記載の方法。
  18. コンピュータにロードされて実行されるときに、特定の着用状況に関して眼鏡の眼鏡レンズ対の第2の眼鏡レンズと共に使用するために、眼鏡レンズ対における少なくとも1つの第1の眼鏡レンズを最適化するための方法を行なうようになっているプログラム部分を含むコンピュータ・プログラムであって、第1の眼鏡レンズの少なくとも1つの表面を最適化するための方法は、それぞれの重み係数g(1)及びgbinoをそれぞれ伴う少なくとも1つの第1の単眼関数F(1)monoと1つの両眼関数Fbinoとの和として規定される目的関数
    Figure 0005491410
    が最小化されるように行なわれる両眼計算又は最適化ステップを含み、第1の単眼関数F(1)monoは、第1の眼鏡レンズの多数の評価点i1における少なくとも1つの第1の単眼光学特性Mon(m1)の値に依存し、第1の眼鏡レンズの1つの両眼評価点i1bと特定の着用状況における第2の眼鏡レンズの対応する両眼評価点i2bとからそれぞれ構成される多数の対(i1b ,i2b)に関する両眼関数Fbinoは、第1の眼鏡レンズの両眼評価点i1b及び第2の眼鏡レンズの両眼評価点i2bの両方における第2の単眼光学特性Mon(b)の値に依存し、
    両眼計算又は最適化ステップは、第1及び/又は第2の単眼関数で考慮に入れられる少なくとも1つの単眼光学特性が、第1又は第2の眼鏡レンズの屈折損失の等値球面度数Mon(1)=SΔ及び/又は円柱度数Mon(2)=ZΔの大きさを含むように行なわれる、コンピュータ・プログラム
  19. コンピュータ・プログラムを記憶して成る記憶媒体であって、コンピュータ・プログラムは、コンピュータにロードされて実行されるときに、特定の着用状況に関して眼鏡の眼鏡レンズ対の第2の眼鏡レンズと共に使用するために、眼鏡レンズ対における少なくとも1つの第1の眼鏡レンズを最適化するための方法を行なうようになっており、第1の眼鏡レンズの少なくとも1つの表面を最適化するための方法は、それぞれの重み係数g(1)及びgbinoをそれぞれ伴う少なくとも1つの第1の単眼関数F(1)monoと1つの両眼関数Fbinoとの和として規定される目的関数
    Figure 0005491410
    が最小化されるように行なわれる両眼計算又は最適化ステップを含み、第1の単眼関数F(1)monoは、第1の眼鏡レンズの多数の評価点i1における少なくとも1つの第1の単眼光学特性Mon(m1)の値に依存し、第1の眼鏡レンズの1つの両眼評価点i1bと特定の着用状況における第2の眼鏡レンズの対応する両眼評価点i2bとからそれぞれ構成される多数の対(i1b,i2b)に関する両眼関数Fbinoは、第1の眼鏡レンズの両眼評価点i1b及び第2の眼鏡レンズの両眼評価点i2bの両方における第2の単眼光学特性Mon(b)の値に依存し、
    両眼計算又は最適化ステップは、第1及び/又は第2の単眼関数で考慮に入れられる少なくとも1つの単眼光学特性が、第1又は第2の眼鏡レンズの屈折損失の等値球面度数Mon(1)=SΔ及び/又は円柱度数Mon(2)=ZΔの大きさを含むように行なわれる、記憶媒体。
  20. 眼鏡レンズを製造するための装置であって、
    − 眼鏡レンズの目的データを得るための取得手段と、
    − 特定の着用状況に関して眼鏡の眼鏡レンズ対の第2の眼鏡レンズと共に使用するために、眼鏡レンズ対における少なくとも1つの第1の眼鏡レンズを計算して最適化するための計算・最適化手段であって、第1の眼鏡レンズの少なくとも1つの表面の計算及び最適化が、それぞれの重み係数g(1)及びgbinoをそれぞれ伴う少なくとも1つの第1の単眼関数F(1)monoと1つの両眼関数Fbinoとの和として規定される目的関数
    Figure 0005491410
    が最小化されるように行なわれる両眼計算又は最適化ステップを含み、第1の単眼関数F(1)monoが、第1の眼鏡レンズの多数の評価点i1における少なくとも1つの第1の単眼光学特性Mon(m1)の値に依存し、第1の眼鏡レンズの1つの両眼評価点i1bと特定の着用状況における第2の眼鏡レンズの対応する両眼評価点i2bとからそれぞれ構成される多数の対(i1b,i2b)に関する両眼関数Fbinoが、第1の眼鏡レンズの両眼評価点i1b及び第2の眼鏡レンズの両眼評価点i2bの両方における第2の単眼光学特性Mon(b)の値に依存し、
    両眼計算又は最適化ステップは、第1及び/又は第2の単眼関数で考慮に入れられる少なくとも1つの単眼光学特性が、第1又は第2の眼鏡レンズの屈折損失の等値球面度数Mon(1)=SΔ及び/又は円柱度数Mon(2)=ZΔの大きさを含むように行なわれる、計算・最適化手段と、
    を備える装置。
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